説明

高吸収度を維持するティッシュ処理用の柔軟化組成物

【課題】柔軟性を提供するだけでなく、十分な吸収度を維持しかつコスト効率が良い、改良されたティッシュ柔軟化組成物を提供する。
【解決手段】本発明のティッシュ柔軟化組成物は、ティッシュシートの局所的な処理に特に有用な柔軟化組成物であって、ポリシロキサンと脂肪酸アルキル誘導体とグリセリンとを含有する。具体的には、本発明の柔軟化組成物は、該組成物中の活性成分の総量に基づいて、約5重量%ないし約40重量%のポリシロキサン、約10重量%ないし約50重量%の脂肪酸アルキル誘導体、約20重量%ないし約80重量%のグリセリンを含有することを特徴とする。本発明の柔軟化組成物は、ティッシュに良好な柔軟性を提供すると共に、ティッシュが高い吸収度を保つことを可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高吸収度を維持したままでティッシュを処理することができる柔軟化組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリシロキサンを使用してティッシュを処理することは、ティッシュ業界では周知である。ポリシロキサンは、ティッシュに滑らかな感触を与えることにより、表面柔らかさを提供する。しかし、元来、ポリシロキサンは比較的撥水性であるため、処理されたティッシュの吸収度は減少する。さらに、ポリシロキサンは、比較的高価である。そのため、柔軟性を提供するだけでなく、十分な吸収度を維持しかつコスト効率が良い、改良されたティッシュ柔軟化組成物が継続的に求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
高吸収度を維持したままで良好な柔軟性をコスト効率的に提供するティッシュ柔軟化組成物が発見されている(吸収度は、後述するウェットアウト時間試験で測定する)。
【0004】
従って、一態様では、本発明は、ティッシュを局所的に処理するのに特に適した柔軟化組成物に関する。柔軟化組成物は、ポリシロキサン、脂肪酸アルキル誘導体、グリセリンを含有する(本明細書の目的上、これらの3つの成分を「活性成分」と呼ぶこともある)。任意選択の成分には、加工助剤(formulation aids)及び/または肌に良い物質(skin beneficial agents)が含まれる。より具体的には、柔軟化組成物は、該組成物中の活性成分の総量に基づいて、約5重量%ないし約40重量%のポリシロキサン、約10重量%ないし約50重量%の脂肪酸アルキル誘導体、約20重量%ないし約80重量%のグリセリンを含有することができる。
【0005】
他の態様では、本発明は、局所的に塗布された柔軟化組成物を含むティッシュシートであって、柔軟化組成物が、該組成物の総量に基づいて、約5重量%ないし約40重量%のポリシロキサン、約10重量%ないし約50重量%の脂肪酸アルキル誘導体、約20重量%ないし約80重量%のグリセリン、約0重量%ないし約10重量%の加工助剤及び/または肌に良い物質を含むティッシュシートに関する。
【0006】
他の態様では、本発明は、局所的に塗布された柔軟化組成物を含むティッシュシートであって、柔軟化組成物が、該組成物の総量に基づいて、約20重量%ないし約30重量%のポリシロキサン、約20重量%ないし約40重量%のグリセリンを含むティッシュシートに関する。より詳しくは、ポリシロキサン:グリセリンの重量比は、0.5ないし1.4であり得る。
【0007】
ティッシュ中の柔軟化組成物の量は、ティッシュの乾燥重量に基づいて、約0.2重量%ないし約20重量%であり得、例えば、約0.2重量%ないし約10重量%、約0.5重量%ないし約5重量%、約1重量%ないし約3重量%であり得る。
【0008】
柔軟化組成物は、ニート混合物、水溶液または水性乳濁液の形態で、ティッシュシートに塗布されることができる。水溶液または水性乳濁液として塗布される場合、水溶液または水性乳濁液中の柔軟化組成物の濃度は、約35重量%ないし約80重量%であり得、例えば、約40重量%ないし約70重量%、約45重量%ないし約70重量%などであり得る。ティッシュシートに柔軟化組成物を直接的または間接的に塗布する好適な方法には、印刷または噴霧が含まれる。
【0009】
本発明の柔軟化組成物で処理したティッシュシートのウェットアウト時間(Wet Out Time)は、約20秒またはそれ未満であり得、例えば、約15秒またはそれ未満、約3秒ないし約15秒、約3秒ないし約10秒などであり得る。
【0010】
柔軟化組成物中のポリシロキサンの量は、柔軟化組成物中の活性成分の総量に基づいて、約5重量%ないし約40重量%であり得、例えば、約5重量%ないし約30重量%、約5重量%ないし約20重量%、約5重量%ないし約10重量%などであり得る。
【0011】
本発明の目的のために有用なポリシロキサンは、アミン、クオタニウム、アルデヒド、エポキシ、ヒドロキシ、アルコキシル、ポリエーテル、カルボン酸、及びそれらの誘導体(例えば、アミド及びエステル)などのペンダント官能基を1つ以上有し得る。特に好適なポリシロキサンは、下記の一般式を有する。
【0012】
【化1】

【0013】
ここで、
mは、10〜100,000である。
nは、1〜10,000である。
pは、0〜1,000である。
A及びBは、互いに独立して、ヒドロキシル基、C〜C20、またはRである。
、R及びRは、ランダムまたはブロック様に分布する。
は、直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のC〜Cラジカルである。
【0014】
は、直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のC〜Cラジカル、または次の構造式で表されるものである。
【0015】
【化2】

【0016】
ここで、
及びRは、互いに独立して、置換若しくは未置換の、直鎖状若しくは分岐鎖状のC〜Cアルキレンジラジカルである。
Xは、酸素またはN─Rである。
、R及びRは、互いに独立して、水素、置換若しくは未置換のC若しくはC、置換若しくは未置換の直鎖状、分鎖状若しくは環状のC〜C20ラジカル、または、アセチルラジカルなどのアルキルラジカルである。
sは、0または1である。
【0017】
は、次の構造式で表されるものである。
−Y−[CO]−[CO]−R10
ここで、
Yは、酸素またはN─R11である。
は、置換若しくは未置換の、直鎖状若しくは分岐鎖状のC〜Cアルキレンジラジカルである。
10及びR11は、互いに独立して、水素、置換若しくは未置換のC若しくはC、または、置換若しくは未置換の直鎖状、分鎖状若しくは環状のC〜C20アルキルラジカルである。
rは、1〜100,000である。
qは、0〜100,000である。
【0018】
=Rの場合、A及びBは、窒素クオタニウム(nitrogen quaternium)でもあり得る。
【0019】
好適な市販のポリシロキサンの例には、ケルマー/ワッカー(Kelmar/Wacker)社製のAF−2340、AF−2130、AF−23、HAF−1130、EAF−3000、EAF−340、EAF−15、AF−2740、WR−1100、WR−1300、Wetsoft CTW、ダウ・コーニング(Dow Corning)社製のDC−8822、DC−8566、DC−8211、DC−SF8417、DC−2−8630、DC−NSF、DC−8413、DC−SSF、DC−8166、GEシリコーンズ(GE Silicones)社製のSF−69、SF−99、SF−1023、及び、ゴルトシュミット/デグサGoldschmidt/Degussa)社製のTegopren 6924、Tegopren 7990が含まれる。
【0020】
柔軟化組成物中の脂肪酸アルキル誘導体の量は、柔軟化組成物中の活性成分の総量に基づいて、約10重量%ないし約50重量%であり得、例えば、約20重量%ないし約50重量%、約30重量%ないし約50重量%であり得る。
【0021】
本発明の目的のために有用な脂肪酸アルキル誘導体は、次の一般式を有し得る。
14−G
ただし、
14は、置換若しくは未置換の、一級、二級若しくは三級の、直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のC〜C40アルキルラジカルである。
Gは、水素、アミン、スルホン酸、硫酸、リン酸、酸若しくは酸誘導体、または
−Q−[CO]−[CO]−[C2tO]−R13ラジカルである。
ここで、
Qは、酸素ラジカル、NHラジカル、または
N−[CO]−[CO]−[C2tO]−R13ラジカルである。
ここで、
13は、水素、置換若しくは未置換のC〜Cアルキルラジカル、直鎖状若しくは分岐鎖状のC〜Cアルキルラジカル、または環状のC〜Cアルキルラジカルである。
i、j及びvは、互いに独立して、0〜100,000であり、酸素部分はポリマーバックボーンに沿ってランダムに若しくはブロックとして配置されている。
i+j+vは、10と等しいまたはそれ以上である。
tは、4〜10である。
【0022】
好適な市販の脂肪酸アルキル誘導体の例には、9−EOエトキシ化トリデシルアルコール;Ceteth-10;Ceteth-12(12−EOエトキシ化セチルアルコール);Ceteth-20;BASF社製のPluraface A-38、Macol CSA 20、Macol LA 12;アクゾ・ノーベル(Akzo Nobel)社製のArmeen 16D、Armeen 18D、Armeen HTD、Armeen 2C、Armeen M2HT、Armeen 380、Ethomeen 18/15 Armid O、Witconate 90、Witconate AOK、Witcolate C;ダウ・ケミカル(Dow Chemical)社製のTergitol 15-S-9、Tergitol 15-S-7、Tergitol 15-S-12、Tergitol TMN-6、Tergitol TMN-10、Tergitol XH、Tergitol XDLW、Tergitol RW-50が含まれる。
【0023】
柔軟化組成物中のグリセリンの量は、柔軟化組成物中の活性成分の総量に基づいて、約20重量%ないし約80重量%であり得、例えば、約25重量%ないし約80重量%、約30重量%ないし約80重量%、約40重量%ないし約70重量%であり得る。
【0024】
好適な加工助剤の例には、これに限定しないが、乳化剤、共溶媒、消泡剤、及び防腐剤が含まれる。好適な肌に良い物質の例には、これに限定しないが、アロエ、ビタミンE、カモミール、及びα−ヒドロキシ酸が含まれる。
【0025】
本発明に従って処理されたティッシュシート及び/またはティッシュ製品の「ウェットアウト時間(Wet Out Time)」は、一辺6.35センチメートル(2.5インチ)の正方形に切り取った、20枚のティッシュシートサンプルにより求める。この試験に使用するティッシュシートサンプルの枚数は、ティッシュシートサンプルのシート1枚あたりのプライ数とは無関係である。ティッシュシートサンプルの正方形シートを20枚積層させ、シートの角をすべてホチキスで留めてティッシュシートサンプルのパッドを作製する。このティッシュシートサンプルのパッドを蒸留水の恒温槽(23℃±2℃)の表面に近づけ、パッドのホチキス留めされた部分を下向にして蒸留水の水面上に水平に落とす。恒温槽は、ティッシュシートサンプルのパッドが飽和しても該パッドが水槽容器の底部及び水槽の蒸留水の上面と同時に接触しないように、適切な大きさ及び深さを有している。ティッシュシートサンプルのパッドが完全に飽和するのに要する時間を秒で測定したものが、ティッシュシートサンプルのウェットアウト時間であり、ティッシュシートサンプルの吸収度を表す。ウェットアウト時間の増加は、ティッシュシートサンプルの吸収度の減少を示す。
【0026】
本明細書の目的上、「組織(tissue)」という用語は、約2cm/gまたはそれ以上の、例えば、約2.5cm/gまたはそれ以上、約3cm/gまたはそれ以上などのバルクを有する紙シートを意味する。このようなティッシュシートは、フェイシャルティッシュ、バスティッシュ(トイレットペーパー)、ペーパータオルなどに特に有用であり、ティッシュ分野の当業者に周知の任意の方法によって製造され得る。バルク(bulk)は、後述するキャリパー[ミクロン]を、坪量[g/m]で除した商として計算される。計算されたバルクは、1グラムあたりの立方センチメートル(cm/g)で表される。本明細書中で使用される「キャリパー(caliper)」という用語は、1枚のティッシュシートの厚さのことであり、1枚のティッシュシートの厚さを測定することにより求めてもよいし、あるいは、10枚のティッシュシートの束(各シートは同じ側を上に向けて積層される)の厚さとして測定し、10枚のティッシュシートの厚さを10で割ることにより求めてもよい。キャリパーはμmで表され、TAPPI試験方法のT402「紙、板紙、パルプ手すき紙及び関連製品のための標準調整及び試験雰囲気(Standard Conditioning and Testing Atmosphere For Paper, Board, Pulp Handsheets and Related Products)」と、T411 om−89「紙、板紙及び複合板紙の厚さ(キャリパー)(Thickness (caliper) of Paper, Paperboard, and Combined Board)」に従って、任意選択で積層ティッシュシート向けの注釈3に従って測定した。T411 om−89試験方法を実施するために使用したマイクロメーターは、103.2mm(4 1/16インチ)のアンビル直径と、6.45平方センチ(1平方インチ)あたり220グラムのアンビル圧力と有するバルクマイクロメータ(Bulk Micrometer)(TMI Model 49-72-00、ニューヨーク州アミティビル)または同等物であった。
【0027】
本明細書中で、組成物またはそれを含むティッシュシートに関して使用される「乾燥」重量パーセントという用語は、組成物またはティッシュシート中の自由水または他の揮発性成分の量が無視されることを意味する。別の言い方をすれば、「乾燥」重量%は、組成物中の「活性成分」の量を表すことを目的とする。従って、ティッシュシートについて記載された乾燥重量%は全て、少なくとも3週間寝かせ、それにより大気状態と平衡化されたティッシュシートに対してのものである。乾燥重量%の量は、化学的抽出及び抽出物の分析により求めることができる。あるいは、処理前のティッシュシートの調湿坪量(conditioned basis weight)が既知の場合は、乾燥重量%の量は、処理されたティッシュの調湿坪量から未処理のティッシュの調湿坪量を差し引き、その差を処理されたティッシュの調湿坪量で割り、その商に100を掛けることにより求めることができる。
【0028】
本明細書中で使用される「幾何平均引張強度(Geometric Mean Tensile Strength:GMT)」という用語は、製品の抄紙機流れ方向(machine direction:MD)の乾燥引張強度と抄紙機幅方向(cross-machine direction:CD)の乾燥引張強度との積の平方根であり、サンプル幅7.6cm(3インチ)あたりのグラムで表される。MD引張強度は、サンプルを抄紙機流れ方向に引っ張り破断させたときの、サンプル幅7.6cm(3インチ)あたりのピーク荷重値である。同様に、CD引張強度は、サンプルを抄紙機幅方向に引っ張って破断させたときの、サンプル幅7.6cm(3インチ)あたりのピーク荷重値である。より詳しくは、スイング・アルバート・インストゥルメント社(Thwing-Albert Instrument Company, Philadelphia, PA)製のJDC精密サンプルカッター(モデル番号JDC3−10、シリアル番号37333)を使用して、幅7.6cm(3インチ)、抄紙機流れ方向(MD)または抄紙機幅方向(CD)のいずれかの方向に長さ12.7cm(5インチ)の小片に切断することにより、引張強度試験用のサンプルを作成した。引張強度の測定に使用した装置は、MTSシステムズ社(MTS Systems Corp., Research Triangle Park, NC)製のSintech 11S(シリアル番号6233)であった。データ収集ソウトウエアは、MTSシステムズ社製の、Windows(登録商標)3.10用のMTSテストワークス(TestWorks)(登録商標)であった。ロードセルは、試験するサンプルの強度に応じて、ピーク荷重値の大部分がロードセルのフルスケール値の10〜90パーセントに入るように、最大50ニュートンまたは100ニュートンのいずれかから選択される。あご部(ジョー)間のゲージ長さは、101.6±1mm(4±0.04インチ)である。あご部はゴムで覆われており、空圧作用により操作される。グリップ面の最小幅は76.2mm(3インチ)であり、あご部の高さは約12.7mm(0.5インチ)であった。クロスヘッドスピードは254±10mm/分(10±0.4インチ/分)であった。破壊感度は65%に設定した。サンプルは、装置のあご部の間に、垂直方向、水平方向共に中央に置かれる。その後、試験を開始し、試料が破壊されたときに試験を終了する。ピーク荷重値は、試験するサンプルの方向に応じて、試料の「MD引張強度」または「CD引張強度」として記録した。各製品またはシートについて、そのままの状態で少なくとも6個の代表的な試料を試験し、個々の試料の算術平均をその製品またはシートのMD引張強度またはCD引張強度とする。
【0029】
本発明の製品の幾何平均引張強度は、これに限定しないが、36.6立方センチメートルないし73.2立方センチメートル(約600ないし約1200g/立方インチ)であり得、例えば、42.7立方センチメートルないし61.0立方センチメートル(約700ないし約1000g/立方インチ)、42.7立方センチメートルないし54.9立方センチメートル(約700ないし約900g/立方インチ)などであり得る。
【0030】
簡潔さ及び簡明さの理由から、本明細書に記載されている値のあらゆる範囲は、範囲内のすべての値と考えるものであり、問題とされている特定の範囲内にあるすべての数値を末端値とする小範囲を記している特許請求の範囲を支持する説明として解釈されるであろう。仮定的な説明の例としては、本明細書中における1から5という範囲の開示は、1−4;1−3;1−2;2−5;2−4;2−3;3−5;3−4;及び4−5の小範囲のいずれに対しても、特許請求の範囲を支持するものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施例1の表2に示す結果をプロットしたグラフである。柔軟性を、ポリシロキサン及びグリセリンを含有する組成物中のグリセリンの割合(%)を関数として示している。図示するように、柔軟性は、グリセリンの重量%が35%のときにピークとなり、その後は、グリセリンの割合が増加するにつれて著しく減少する。
【図2】実施例3の表6に示す結果をプロットしたグラフである。柔軟性を、様々な量のグリセリンを含有するポリシロキサンと脂肪酸アルキル誘導体とグリセリンとを含有する組成物の強度を関数として示している。図示するように、柔軟性は、グリセリンの量が約33重量%のときにピークとなる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
実施例
【0033】
以下の実施例の目的上、本発明に従って使用するためのティッシュベースシートは、湿潤プレスされクレーピング処理されたティッシュシート、またはクレーピング処理されていない通気乾燥されたティッシュシートであった。試験のために、湿潤プレスされクレーピング処理されたティッシュシートは、3プライのフェイシャルティッシュ処理製品に加工され、クレーピング処理されていない通気乾燥されたティッシュシートは、単プライのバスティッシュ(トイレットペーパー)処理製品に加工される。ティッシュ製品の作製後、作製したティッシュ製品に対して、幾何平均強度試験、湿潤性(上述したウェットアウト時間)、柔軟性の試験を行う。ティッシュシートは、以下に説明するようにして作製される。
【0034】
湿潤プレスされたティッシュシート
【0035】
一般的に、これらのティッシュベースシートは、当該技術分野で周知の従来の湿潤プレスティッシュ製造工程を用いて製造される。より具体的には、多層ヘッドボックスから成形ファブリック上に、製紙用繊維の水性懸濁液を放出する。完成紙料は、70重量%の広葉樹(ユーカリ)繊維と、30%の針葉樹繊維とから成る。成形ファブリックの真下に配置された真空ボックスは、ウェブ成形を助けるために繊維完成紙料から水分を除去するように構成されている。新しく作製されたウェブは、ピックアップロールの助けを借りて、フェルトに移送される。フェルトに支持されている間に、ティッシュウェブは、プレスロールによって、ヤンキードライヤーの表面に軽く押し付けられる。乾燥させられたウェブはヤンキードライヤーの表面からクレーピング処理され、出来上がった単プライティッシュベースシートはペアレントロールに巻き取られる。その後、3つの同様のペアレントロールからベースシートが繰り出され、様々な柔軟化組成物がその後塗布される3プライのベースシートに加工される。3プライのベースシートの最終的な坪量は、11.08g/平方cm(約22.7ポンド/2800平方フィート)であった。
【0036】
輪転グラビア印刷法によって、柔軟化組成物を3プライシートの両面に同時に塗布した。グラビアロールは、ケンタッキー州ルイビルのサザン・グラフィックス・システムズ社(Southern Graphics Systems)製の、電子的に彫刻され、クロムメッキされた銅ロールであった。ロールは、142セル/線センチメートル(360セル/線インチ)のラインスクリーンと、ロール表面の6.45平方センチメートル(1平方インチ)あたり1.5BCM(Billion Cubic Micron:10億立方ミクロン)の容積とを有していた。このロールの典型的なセル寸法は、長さ65ミクロン、幅110ミクロン、深さ13ミクロンであった。ゴム製バッキングオフセットアプリケータロールは、ウィスコンシン州ユニオングローブのアメリカン・ローラー社(Amerimay Roller Company)製のショア硬度75Aの鋳造ポリウレタンであった。グラビアロールとゴム製バッキングロールの間の締め代を9.52ミリメートル(0.375インチ)、互いに対向する2つのゴム製バッキングロール間の隙間を0.076ミリメートル(0.003インチ)という条件に工程を設定した。同時オフセット/オフセットグラビア印刷機を、毎分609.6メートル(2000フィート)の速度で運転した。この工程によって、出来上がったティッシュ製品の乾燥重量に基づいて、1.0重量パーセントの固形分含浸量が得られた(ティッシュ製品の各面に0.5乾燥重量パーセントずつ)。
【0037】
クレーピング処理されていない通気乾燥されたティッシュシート
【0038】
クレーピング処理されていない通気乾燥された、単プライ、3層構造のバスティッシュ(トイレットペーパー)のベースシートを、外側層はユーカリパルプ繊維を、内側層は軟材パルプ繊維を用いて、概ね下記の手順に従って作製した。パルプ化する前に、第4級アンモニウムオレイルイミダゾリン柔軟剤(ヘラクレス(Hercules)社製のProsoft TQ-1003)を、パルプ繊維メートルトンあたり4.1kg/Mtonの用量でユーカリの完成紙料に添加した。20分間混合した後、ベルトプレスを用いて粘稠度が約32%になるまで完成紙料を脱水した。脱水処理により生じた濾液は廃棄するか、あるいは次のパルプ繊維バッチ用のパルプ化用水として利用するが、先のストック調製またはティッシュ製造工程には供しなかった。次に、デボンダーを含む濃縮パルプ繊維を水中に再分散させ、ティッシュ製造工程における外側層完成紙料として用いた。軟材パルプ繊維を粘稠度4%で30分間パルプ化し、パルプ化した後、粘稠度が約3.2%になるまで希釈した。一方、デボンダーを添加したユーカリパルプ繊維は、粘稠度が約2%になるまで希釈した。多層ティッシュシート全体を、ユーカリパルプ繊維層/叩解した軟材パルプ繊維層/ユーカリパルプ繊維層の重量比が約30%/約40%/約30%となるように分割した。中心層は、目標とする強度を実現するのに必要とされるレベルまで叩解した。一方、外側層には、表面柔らかさとバルクを提供した。
【0039】
3層構造のヘッドボックスを用いてウェットティッシュシートを作製した。ヘッドボックスの2つの中央層に入れた、叩解された北方針葉樹クラフト製紙原料により、3層構造ティッシュ製品の中央の一層を作製した。スライス及び該スライスよりも約25.4mm(1インチ)延伸した層仕切りからおよそ75mm(3インチ)ほど奥まったところにある乱流発生インサートを用いた。正味スライス開口は約23mm(0.9インチ)であり、ヘッドボックスの4層すべての水流は同等であった。ヘッドボックスに送り込まれた製紙原料の粘稠度は約0.09重量%であった。出来上がった3層構造ティッシュシートは、ツインワイヤー、サクションフォームロール、フォーマーを用いて作製された。成形ファブリックはそれぞれ、Lindsay 2164ファブリックとAsten 867Aファブリックを用いた。成形ファブリックの速度は11.9m/秒であった。その後、新しく作製されたティッシュシートを、成形ファブリックの下方からの真空吸入を用いて粘稠度が約20〜約27%になるよう脱水した後、トランスファーファブリックに搬送した。トランスファーファブリックの走行速度は、約9.1m/秒(30%ラッシュトランスファー)であった。トランスファーファブリックは、Appleton Wire T807-1を用いた。約150〜380mm(6〜15インチ)の水銀真空吸引能力を有するバキュームシュー(vacuum shoe)を用いて、ティッシュシートをトランスファーファブリックに移動させた。その後、ティッシュシートを、通気乾燥ファブリック(Lindsay Wire T1205-1)に移動させた。通気乾燥ファブリックの走行速度は、秒速約9.1mであった。運転温度約175℃(350°F)のハニカム型通気乾燥器(honeycomb through dryer)の上にティッシュシートを搬送し、粘稠度約94〜98%の最終乾燥状態になるまで乾燥させた。その後、出来上がったクレーピング処理されていないティッシュシートをペアレントロールに巻き取った。
【0040】
その後、ペアレントロールを繰り出して、ティッシュシートにカレンダー処理を2回施した。第1のカレンダー処理ステーションでは、スチール製ロールと4P&J硬度を有するゴム被覆ロールとの間を通して、ティッシュシートにカレンダー処理を施した。カレンダー荷重は約90ポンド/線インチ(pounds per lineal inch:pli)であった。第2のカレンダー処理ステーションでは、スチール製ロールと4P&J硬度を有するゴム被覆ロールとの間を通して、ティッシュシートにカレンダー処理を施した。カレンダー荷重は約140pliであった。ゴム被膜の厚みは約1.84cm(0.725インチ)であった。
【0041】
その後、カレンダー処理された単プライのティッシュシートを、グラビアコーターのゴムとゴムとの隙間に送り込み、ティッシュシートの両面に柔軟化組成物を塗布した。グラビアロールは、ケンタッキー州ルイビルのサザン・グラフィックス・システムズ社(Southern Graphics Systems)製の、電子的に彫刻され、クロムメッキされた銅ロールであった。ロールは、78.7セル/線センチメートル(200セル/線インチ)のラインスクリーンと、ロール表面の6.45平方センチメートル(1平方インチ)あたり6.0BCM(Billion Cubic Micron:10億立方ミクロン)の容積とを有していた。このロールの典型的なセル寸法は、130度の彫刻スタイラスで、幅140ミクロン、深さ33ミクロンであった。ゴム製バッキングオフセットアプリケータロールは、ウィスコンシン州ユニオングローブのアメリカン・ローラー社(Amerimay Roller Company)製のショア硬度75Aの鋳造ポリウレタンであった。グラビアロールとゴム製バッキングロールの間の締め代を9.52ミリメートル(0.375インチ)、互いに対向する2つのゴム製バッキングロール間の隙間を0.076ミリメートル(0.003インチ)という条件に工程を設定した。同時オフセット/オフセットグラビア印刷機を、グラビアロール速度調節(差動装置)を用いて毎分152.4メートル(500フィート)の速度で運転し、所望の添加速度となるようにポリシロキサン乳濁液を計測しながら供給した。本実施例で用いたグラビアロールの速度差は、152.4メートル/分(500フィート/分)であった。この工程により、ティッシュ重量を基準として、2.0重量%の全固形分含浸量が得られた。その後、ティッシュシートをバスティッシュロール(トイレットペーパーロール)に加工した。
【0042】
ティッシュ製品の柔軟性及びこわさ(stiffness)を、ティッシュ製品の柔軟性及びこわさの基本的評価を提供する、訓練を受けたインハンドランキング委員会(in-hand ranking panel)により測定した。ランキング委員会は、典型的な消費者が提供する評価とできるだけ近い全体論的評価を提供するように訓練を受けている。3プライティッシュ製品についての試験では、「柔軟性」、「顔面上での柔軟性」、「こわさ」の3つの異なる評価がなされる。柔軟性の試験は、ティッシュサンプルを親指と他の指との間でこすったときの、滑らかさ(velvety)、絹のような滑らかさ(silky)、毛羽立ち感(fuzzy feel)の評価を含む。顔面上での柔軟性の試験は、鼻と唇との間の領域を含む顔面に、ティッシュサンプルをこすりつけたときの評価を含む。こわさの試験は、平らなサンプルを片手で掴み、指を手の平に向かって引くことにより、サンプルを手の平の中で移動させ、尖った、固い若しくは割れた肌触りを有する縁部若しくは先端部の量を評価することを含む。前記パネルにより生成された各サンプルコードについてのランクデータを、比例ハザード回帰モデル(proportional hazards regression model)を用いて分析した。このモデルは、ランキング委員会は評価対象を属性値が大きい順にランキング付けするとコンピュータ的に仮定する。柔軟性及びこわさの試験結果を、対数尤度値として下記の表に示す。対数尤度は、比例ハザード回帰モデルから各コードについて推定されるリスク比の自然対数である。より大きい対数尤度は、対象とする属性をより強く認識されたことを示す。
【0043】
実施例1
【0044】
様々な量のポリシロキサン(AF−2340)及びグリセリンを含有するティッシュ柔軟化組成物を調製した。AF−2340は、約35重量%のアミノポリシロキサン流体と加工助剤とを含有するアミノポリシロキサンの水性乳濁液である。各製剤中の、ポリシロキサン乳濁液(AF−2340)とグリセリンの相対重量%を表1に示す。クレーピング処理されていない通気乾燥されたティッシュ製品サンプルを、上述したようにして、単プライのティッシュベースシートの両面に前記組成物をグラビアコーティングすることにより作製する。2乾燥重量%の添加量の全活性成分を、ベースシートの両面に均一にコーティングする(各面に1重量%ずつ添加する)。その後、処理されたベースシートをバスティッシュ(トイレットペーパー)に加工し、柔軟性及び吸収性について試験する。その結果を表2に示す。また、結果をプロットしたグラフを図1に示す。
【0045】
【表1】

【0046】
【表2】

【0047】
*柔軟性
「A」は、「B」よりも柔軟性が著しく高いが、「AB」と比べると一方向にのみ柔軟性が高い。「AB」は、「C」よりも柔軟性が高い。正の数値が大きいほど、柔軟性が高い。負の数値が大きいほど、柔軟性が低い。したがって、数値がより大きい方が、より望ましい。
【0048】
**こわさ
「A」は、「B」よりもこわさが著しく高いが、「AB」と比べると一方向にのみこわさが高い。「AB」は、「C」よりもこわさが高い。正の数値が大きいほど、こわさが高い。負の数値が大きいほど、こわさが低い。柔軟製品ではこわさが高いことは一般的に望ましくないので、数値がより小さい方が、より望ましい。
【0049】
図1にさらに示すように、結果は、AF−2340ポリシロキサンは、優れたティッシュ柔軟化化学薬品である一方、グリセリンは著しく効果が低いことを示す。さらに、製剤2(20重量%のグルセリンと、80重量%のポリシロキサン乳濁液(28乾燥重量%のポリシロキサン)を含む)と、製剤3(40重量%のグルセリンと、60重量%のポリシロキサン乳濁液(21乾燥重量%のポリシロキサン)を含む)は、予期せぬことに、グリセリンまたはポリシロキサンのいずれかのみで処理した場合よりも柔らかい手触りを有する処理されたティッシュを提供し、ポリシロキサン:グリセリンの重量比が、約0.5〜1.4で、グリセリンの絶対値が約20重量%ないし40重量%の場合に、相乗効果を示す。
【0050】
実施例2
【0051】
ポリシロキサン(AF−23)と脂肪酸アルキル誘導体(Tergitol 15-S-9)とグリセリンとを含有するティッシュ柔軟化組成物を調製した。AF−23はワッカー・ケミカル(Wacker Chemical)社製のアミノポリシロキサンである。Tergitol 15-S-9は、ダウ・ケミカル(Dow Chemical)社製の脂肪酸アルキル誘導体である。各製剤中の、ポリシロキサンと脂肪酸アルキル誘導体とグリセリンとの相対重量%を表3に示す(重量%は水含有組成物についてのものであり、処理されたティッシュ上に最終的に存在する活性成分の相対重量ではないことに留意されたい)。フェイシャルティッシュ製品サンプルを、上述したようにして、3プライの湿潤プレスされクレーピング処理されたティッシュベースシートの両面に様々な組成物をグラビアコーティングすることにより作製する。1乾燥重量%の添加量の全活性成分を、ベースシートの両面に均一にコーティングする(各面に0.5重量%ずつ添加する)。その後、処理されたベースシートを折り畳まれたフェイシャルティッシュ製品に加工し、柔軟性及び吸収性について試験する。その結果を表4に示す。
【0052】
【表3】

【0053】
【表4】

【0054】
この結果は、AF−2340ポリシロキサンは優れたティッシュ柔軟化化学薬品であるが、本発明の組成物(製剤2及び3)の方がより効果的でありかつ向上した湿潤性(ウェットアウト時間が短い)を有することを示す。
【0055】
実施例3
【0056】
様々な量のポリシロキサン(AF−2340)と脂肪酸アルキル誘導体(Tergitol 15-S-9)とグリセリンとを含有するティッシュ柔軟化組成物を調製した。AF−2340は、約35重量%のアミノポリシロキサン流体(AF−23)と加工助剤とを含有するアミノポリシロキサンの水性乳濁液である。各製剤中の、ポリシロキサンと脂肪酸アルキル誘導体とグリセリンとの相対重量%を表5に示す。ティッシュサンプルは、上述したようにして、1プライのクレーピング処理されていない乾燥通気されたティッシュベースシート上に、前記製剤をグラビアコーティングすることにより作製する。2乾燥重量%の添加量の全活性成分を、ベースシートの両面に均一にコーティングする(各面に1重量%ずつ添加する)。その後、処理されたベースシートを巻回されたバスティッシュ(トイレットペーパー)に加工し、柔軟性及び吸収性について試験する。その結果を表6に示す。また、結果をプロットしたグラフを図2に示す。
【0057】
【表5】

【0058】
【表6】

【0059】
これらの結果は、ポリシロキサンと脂肪酸アルキル誘導体とグリセリンとの適切な比率の混合物を含有する本発明の柔軟化組成物が、優れた柔軟性、手触り、良好な湿潤性及び強度を有する処理されたティッシュ製品を提供することを示す。
【0060】
上述した説明及び実施例は、説明を目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物により規定されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ティッシュ柔軟化組成物であって、
該組成物中の活性成分の総量に基づいて、
約5重量%ないし約40重量%のポリシロキサンと、
約10重量%ないし約50重量%の脂肪酸アルキル誘導体と、
約20重量%ないし約80重量%のグリセリンとを含有することを特徴とする組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、
前記ポリシロキサンの量が、約5重量%ないし約30重量%であることを特徴とする組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物であって、
前記ポリシロキサンの量が、約5重量%ないし約20重量%であることを特徴とする組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の組成物であって、
前記脂肪酸アルキル誘導体の量が、約20重量%ないし約50重量%であることを特徴とする組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の組成物であって、
前記脂肪酸アルキル誘導体の量が、約30重量%ないし約50重量%であることを特徴とする組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の組成物であって、
前記グリセリンの量が、約25重量%ないし約80重量%であることを特徴とする組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の組成物であって、
前記グリセリンの量が、約30重量%ないし約80重量%であることを特徴とする組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物であって、
前記グリセリンの量が、約30重量%ないし約70重量%であることを特徴とする組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物であって、
前記ポリシロキサンの量が、約5重量%ないし約20重量%であり、
前記脂肪酸アルキル誘導体の量が、約20重量%ないし約50重量%であり、
前記グリセリンの量が、約40重量%ないし約70重量%であることを特徴とする組成物。
【請求項10】
ティッシュシートであって、
該ティッシュシートの乾燥重量に基づいて、約0.2乾燥重量%ないし約20乾燥重量%の局所的に塗布される柔軟化組成物を含み、
前記柔軟化組成物が、該組成物中の活性成分の総量に基づいて、約5重量%ないし約40重量%のポリシロキサンと、約10重量%ないし約50重量%の脂肪酸アルキル誘導体と、約20重量%ないし約80重量%のグリセリンとを含有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項11】
請求項10に記載のティッシュシートであって、
前記柔軟化組成物の量が、約0.5乾燥重量%ないし約10乾燥重量%であることを特徴とするティッシュシート。
【請求項12】
請求項10に記載のティッシュシートであって、
前記柔軟化組成物の量が、約1乾燥重量%ないし約2乾燥重量%であることを特徴とするティッシュシート。
【請求項13】
請求項10に記載のティッシュシートであって、
約20秒またはそれ未満のウェットアウト時間を有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項14】
請求項10に記載のティッシュシートであって、
約3秒ないし約15秒のウェットアウト時間を有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項15】
請求項10に記載のティッシュシートであって、
約3秒ないし約10秒のウェットアウト時間を有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項16】
請求項10に記載のティッシュシートであって、
前記柔軟化組成物の量が、約1乾燥重量%ないし約20乾燥重量%であり、
前記柔軟化組成物中の前記ポリシロキサンの量が、約5重量%ないし約20重量%であり、
前記柔軟化組成物中の前記脂肪酸アルキル誘導体の量が、約30重量%ないし約50重量%であり、
前記柔軟化組成物中の前記グリセリンの量が、約40重量%ないし約70重量%であり、
前記ティッシュシートが約3秒ないし約10秒のウェットアウト時間を有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項17】
請求項16に記載のティッシュシートであって、
約36.6立方センチメートルないし約73.2立方センチメートル(約600ないし約1200g/立方インチ)の幾何平均引張強度を有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項18】
請求項16に記載のティッシュシートであって、
約42.7立方センチメートルないし約61.0立方センチメートル(約700ないし約1000g/立方インチ)の幾何平均引張強度を有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項19】
請求項16に記載のティッシュシートであって、
約42.7立方センチメートルないし約54.9立方センチメートル(約700ないし約900g/立方インチ)の幾何平均引張強度を有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項20】
ティッシュシートであって、
局所的に塗布される柔軟化組成物とを含み、
前記柔軟化組成物が、該組成物中の活性成分の総量に基づいて、約20重量%ないし約30重量%のポリシロキサンと、約20重量%ないし約40重量%のグリセリンとを含有することを特徴とするティッシュシート。
【請求項21】
請求項20に記載のティッシュシートであって、
ポリシロキサン:グリセリンの重量比が、約0.5ないし約1.4であることを特徴とするティッシュシート。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−522279(P2010−522279A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554101(P2009−554101)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【国際出願番号】PCT/IB2008/050247
【国際公開番号】WO2008/114154
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】