説明

高圧タービンノズルと一体化されたガスタービン燃焼室を備えるアセンブリ

【課題】高圧タービンノズルに関する従来の問題の解決策を提供する。
【解決手段】高圧タービンノズル20が、燃焼室10の下流側端部に機械的に接続され、内側および外側接続フェルール50、60が、シュラウド間でアセンブリを保持するために、燃焼室とタービンノズルのアセンブリを、内側および外側金属シュラウド30、40と接続する。ブロッキング手段35は、燃焼室10からのガス流によりタービンノズルベーンに及ぼされる力が、燃焼室およびタービンノズルアセンブリと金属シュラウドとの間に延在する接続フェルール50、60の一部により吸収されるのを防ぐように、タービンノズル20が、金属シュラウド30、40の少なくとも1つに対して自軸の周りを回転しないようにするため設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンに関し、特に航空エンジンまたは工業タービン用のガスタービンに関する。特に、本発明は、高圧タービンノズルと一体化された燃焼室を備えるアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
環状の燃焼室を備えるガスタービンでは、燃焼室の下流側端部に機械的に接続することにより、タービンの吸気段を構成する高圧(HP)タービンノズルを搭載することが既に提案されている(本願では、「上流側」と「下流側」という用語は、燃焼室とノズルを通るガスストリームの流れ方向に対して使用される)。燃焼室とHPタービンノズルにより構成されるアセンブリは、内側および外側金属シュラウドに接続される接続フェルールにより支持されることができる。
【0003】
燃焼室とHPタービンノズルが、内側および外側金属シュラウドに別々に接続される配置と比べて、このような配置では、燃焼室とタービンノズルとの間の境界面でのガス流ストリームの連続性の向上が確保されることを可能にすることにより、この境界面でより簡単にシーリングが提供されることを可能にする。
【0004】
下流側端部で一体化されるタービンノズルを備える燃焼室は、仏国特許第2825787号に開示されている。燃焼室は、セラミックマトリックス複合材(CMC)でできており、燃焼室とセクタに分けられたHPタービンノズルとを含むアセンブリは、金属の熱膨張係数とセラミック複合材の熱膨張係数との大きな差による相対変位を吸収できるように、セクタに分けられた可撓性金属の接続フェルールにより、内側金属シュラウドと外側金属シュラウドとの間で保持される。
【特許文献1】仏国特許第2825787号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
HPタービンノズルと燃焼室の一体化は、上述の利点を呈するが、それにもかかわらず以下の問題も呈する。HPタービンノズルは、ガス流ストリームに配置される複数の固定ベーンを備える。接続フェルールは、全く異なる膨張係数を有する材料でできた部材と相互接続される際に変形する能力を保持するが、ベーンに対してガス流により引き起こされる回転力は、接続フェルールによって吸収され、したがって接続フェルールは、この目的のために寸法決定されなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、その問題の解決策を提供することであり、このため、本発明は、
・ 環状の燃焼室と、
・ 燃焼室の軸と一致する軸の周りに配分される複数の固定ベーンを有し、かつ燃焼室の下流側端部に機械的に接続される高圧タービンノズルと、
・ 燃焼室とタービンノズルにより構成されるアセンブリを間に収納する、内側および外側金属シュラウドと、
・ 内側および外側金属シュラウド間のアセンブリを支持するように、燃焼室およびタービンノズルのアセンブリと、内側および外側金属シュラウドとをそれぞれ接続する内側および外側接続フェルールとを備えるガスタービンを提供する。本発明によると、このタービンでは、燃焼室からのガス流によりタービンノズルベーンに及ぼされる力が、燃焼室およびタービンノズルのアセンブリと内側および外側金属シュラウドとの間を延在する接続フェルールの一部により吸収されるのを防ぐように、タービンノズルが、内側および外側金属シュラウドの少なくとも1つに対して自軸の周りを回転しないようにするためのブロッキング手段が設けられる。
【0007】
したがって、接続フェルールは、周方向の力またはせん断力に耐えるための要件なしに、金属シュラウド間で燃焼室およびHPタービンのアセンブリを単に保持するように構成されることができる。
【0008】
有利なことに、ブロッキング手段は、金属シュラウドに固定される壁部およびタービンノズルの環状フランジと協働する固定手段を備える。金属シュラウドに固定される壁部は、径方向フランジの形状であることができる。特に、固定部材は、金属ケーシングに固定される径方向フランジとタービンノズルに固定される径方向フランジとに作用し、環状のシーリングガスケットが、金属ケーシングに固定される径方向フランジとタービンノズルに固定される径方向フランジとの間に収納され、固定部材は、シーリングガスケットを保持するための軸方向ロッドを含むことができる。
【0009】
別の特定の実施形態では、タービンノズルに固定される径方向フランジが、タービンノズルに固定される端部で、接続フェルールにより担持される。
【0010】
有利なことに、よりよく力を分布させるため、内側金属シュラウドに固定される径方向フランジとタービンノズルに固定される内側径方向フランジとの間で作用する第1の固定部材が設けられ、外側金属シュラウドに固定される径方向フランジとタービンノズルに固定される外側径方向フランジとの間で作用する第2の固定部材が設けられる。
【0011】
さらに有利なことに、燃焼室の下流側端部が、接続フェルール、燃焼室、およびタービンノズルを相互接続する締め具部材により、タービンノズルベーンのプラットフォームと接続フェルールの端部との間で保持される。
【0012】
本発明は、CMCまたは耐火金属材料のいずれかでできた燃焼室を有するガスタービンに適用可能である。同様に、接続フェルールは、金属材料または少なくとも一部がCMCでできていてもよい。
【0013】
本発明は、非限定的表示により提示され、添付の図面を参照してなされる以下の説明を読むとよりよく理解できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、環状の燃焼室10と、燃焼室10の下流側端部に機械的に接続される高圧タービンノズル20と、内側環状金属シュラウド13および外側環状金属シュラウド14と、シュラウド30および40間で画定される空間内で燃焼室10とノズル20により構成されるアセンブリを保持する接続フェルール50および60とを備える、ガスタービンの軸方向の半断面図である。
【0015】
燃焼室10は、共通軸11を有する内側環状壁12および外側環状壁13により、および環状壁12および13に固定される上流側端壁14により画定される。知られている方法では、端壁14は、燃料と酸化剤が燃焼室に注入されことを可能にするインジェクタを受け入れるため、軸11の周りに配分される一連の開口部14aを呈する。
【0016】
タービンの吸気段を構成するHPタービンノズル20は、軸11の周りに角度を持って配分される複数の固定ベーンを備える。図2および3に示されるように、固定ベーンは、並置されるリングセクタの形態の内側プラットフォーム22および外側プラットフォーム23に固定される端部を有するエアフォイル21を備える。プラットフォーム22および23の内面は、ノズルを通るガス流のための通路を画定する。プラットフォーム22、23の各対は、1つまたはそれ以上のエアフォイルと結合されることができる。
【0017】
内側金属シュラウド30は、それぞれ内側に向けられたフランジ31aおよび32aをともにボルト締めすることによって結合される、2つの部分31および32を備える。同様に、外側金属シュラウド40は、それぞれ外側に向けられたフランジ41aおよび42aをともにボルト締めすることによって結合される、2つの部分41および42になっている。燃焼室10の内壁12と内側シュラウド30との間の空間33、および燃焼室10の外壁13と外側シュラウド40との間の空間43は、どちらも燃焼室10の周りを流れる冷却空気のそれぞれの二次流れ(矢印f)を運ぶ。
【0018】
示される例では、内側接続フェルール50は、フランジ31aとフランジ32aとの間で締め付けられ、かつそこでともにボルト締めされることにより、内側シュラウド30に接続されるフランジの形態の第1の端部51を呈する。他方の端部52では、フェルール50は、燃焼室10の内壁12の下流側端部12aに接続される。空間33内で延在する部分では、フェルール50は、特に燃焼室10がCMCでできているとき、燃焼室10とシュラウド30との間の径方向の膨張差を調整するために必要な柔軟性を示すように、ほぼS字状部分の曲線形状を有する。
【0019】
特にCMC製の室では、フェルール50は、端部52から他方の端部51に向かい特定の距離にわたって延在する複数のタブ52aを形成するようにセクタに分けられる。このセクタに分けることは、タブ52aを分離しかつ端部52と孔54との間に延在するスロット52bにより達成されることができ、孔54は、フェルール50を通って形成され、かつ、二次空気が空間33に流れ込むことを可能にするように、軸11の周りに角度を持って配分される。スロット52bは、周方向の膨張差を調整するのに役立つ。
【0020】
示される例では、接続フェルール60は、外側シュラウド40の内壁に固定される第1の端壁61を呈する。このため、フェルール60の端部61は、シュラウド40の内壁に軸11の周りに角度をもって配分されるねじ棒に係合する孔61aを呈し、締付は、ナット61bにより達成される。他方の端部62では、フェルール60が、燃焼室10の外壁13の下流側端部13aに接続される。空間43内に延在する部分では、フェルールは、特に燃焼室がCMCでできているとき、シュラウド40と燃焼室10との間の膨張差を調整するために必要な柔軟性を示すように、ほぼS字状の部分を有する曲線状である。特にCMC製の室では、フェルール60は、またフェルール50と同じように複数のタブ62aにセクタに分けられる。したがって、スロット62bは、タブ62aを分離し、フェルールの端部62から他方の端部61に向かい特定の距離にわたって、たとえば、孔69により二次流れが空間43を通過できるようになる範囲まで延在する。
【0021】
燃焼室の壁が耐火金属材料でできているとき、必ずしもフェルール50と60をセクタに分ける必要はない。
【0022】
当然ながら、フェルール60の端部61は、フェルール50の端部51と同様の方法で、フランジ41aとフランジ42aとの間の接続を介してシュラウド40に接続されることができる。同様に、フランジ31aと32aの場所以外の場所で、フェルール50の前記端部51を、内側シュラウド30に接続することも可能だろう。
【0023】
内側と外側の両方で、燃焼室10の下流側端部、接続フェルールのセクタに分けられた端部、およびノズル20のプラットフォームを、機械的に接続するために同じ締め具手段を使用することが有利である。
【0024】
示される例では、接続手段は、プラットフォーム22から内側に径方向に延在し、それに固定されるねじ棒22aと、プラットフォーム23から外側に径方向に延在し、それに固定されるねじ棒23aとを備える。
【0025】
燃焼室10の内壁12は、プラットフォーム22の外面に対し、その下流側端までずっと押圧する下流側端部12aを有する。このため、孔12bは、ねじ棒22aを通過するために燃焼室の端部を通って形成される。同様に、フェルール50の端部52は、燃焼室の端部12aの外面を圧接するようになり、孔52cが、ねじ棒22aを通過するためにタブ52aを通って形成される。締付は、ねじ棒に係合されたナット22bによって達成され、ナット22bは、ボス52dを押圧することにより、プラットフォーム22、燃焼室の端部12、およびタブ52aをともに締め付けられ、ボス52dは、タブ52a上に形成され、タブ52aを貫通する孔52cを有する。
【0026】
燃焼室10の外壁13は、プラットフォーム23の外面の一部を押圧する下流側端部13aを有し、切欠き部13bが、ねじ棒23aを通すため端部13aに形成される。フェルール60の端部62は、燃焼室の外壁13の端部13aの外面を押圧し、切欠き部により、結合される壁をねじ棒を通すためにタブ62bに形成することを可能にする。ねじ棒23aに係合されるナット23bは、プラットフォーム23、燃焼室の端部13、およびタブ62aを、タブに押し付けることによりともに締め付ける。
【0027】
燃焼室とノズル20との間の接続により、良好なシーリングがそれらの間の境界面で実現できることに注目すべきである。さらに、燃焼室10から流れる一次ガス流ストリーム(矢印F)の良好な連続性を確保するため、小さなセットバック12dおよび13dが、図1に見られるように、端部12aおよび13aと残りの壁12および13との間に設けられる。したがって、燃焼室を離れるストリームのために設けられる通路は、実質的に不連続性なしに、ノズル内のストリームが続く通路に接続することができる。
【0028】
一列に並んだ開口部(図示せず)が、プラットフォーム22および23に形成され、空間33および43からの冷却空気が、ノズル20の固定ベーン21に向かって通過するように、燃焼室壁10の端部12および13と接続フェルールのタブ52aおよび62aとに形成される開口部と連通する。
【0029】
本発明の特徴によると、ブロッキング手段は、周方向の力またはせん断力が、空間33および43内に延在する接続フェルール50および60の一部に印加されることなく、ノズル20が回転するのを防ぐために設けられる。
【0030】
図1および図3の実施形態では、ブロッキング手段は、フィンガ35により構成され、フィンガ35は、内側シュラウド30に固定され、かつノズル20に固定されるフランジ55内に形成される径方向切欠き部55bを貫通する。示される例では、フィンガ30は、軸方向に延在し、かつ軸11の周りに角度を持って配分され、ノズル20の下流側端部とほぼ水平にシュラウド30に固定される径方向フランジ36により担持される。フィンガ35は、フランジ36を通って形成される孔に圧力ばめされることにより、フランジ36に固定されてもよいし、またはフランジ36に溶接されてもよい。さらに、示される例では、フランジ55は、セクタに分けられたフランジであり、セクタ55aは、セクタ55aがノズルの内側プラットフォームに実際に固定されるように、その下流側端部の近傍で、かつフェルール60とノズル20との間の接続から下流側で、フェルール50のセクタ52aに固定されるこのフランジを形成する。
【0031】
空間30の下流側端が、「オメガ」タイプの環状ガスケット37によりシーリングされ、この環状ガスケット37は、フランジ36の溝に受け止められ、かつフランジ55を圧接し、したがって、フランジ36と55は、シーリングガスケットを支持するとともに、ノズルの回転を防止する手段を支持するのに役立つ。
【0032】
変形例では、軸方向のブロッキングフィンガは、フランジ55により担持され、フランジ36に形成される楕円形の止まり孔のようなハウジング内を貫通することができる。
【0033】
外部では、空間43の下流側端は、ストリップガスケット38によりシーリングされ、ストリップガスケット38の基部が、環状ハウジング26b内で保持され、環状ハウジング26bは、外側に径方向に開き、かつ環状フランジ26の先端に形成される。フランジは、ノズル20の下流側端の近傍で外側プラットフォーム23に固定されるセクタ26aを備える。ガスケット38は、軸方向にハウジング26bの側面を貫通するピン25により保持される。ガスケット38は、ノズル20の下流側端でシュラウド40に固定される径方向フランジ46に形成されるリブ46aを押し付ける。
【0034】
動作中、燃焼室10から流れるガス流によりノズル20のエアフォイル21に及ぼされる力は、ねじ棒22aとフランジ55を介してフィンガ35に吸収され、周方向の力が、フェルール50および60に及ぼされない。したがって、フェルールは、過大な寸法にされる必要がない。燃焼室自体がCMCでできている場合、それらフェルールをCMCで作製することを想定することさえ可能である。そうすると、フェルールをセクタに分けることは、燃焼室との接続部ではもはや必要ではなく、内側および外側金属シュラウドとの接続部で望ましいかもしれない。
【0035】
図4は、フィンガ35が、内側プラットフォーム22に直接固定されるセクタに分けられたフランジ24に形成される切欠き部24bと係合し、切欠き部が、内側プラットフォーム22に相当するフランジの各セクタに形成されるという点で、図1から3の実施形態とは異なる別の実施形態を示す。このような状況下で、燃焼室10の内壁12の下流側端とフェルール50のタブ52aとは、燃焼室10の外壁13の下流側端とフェルール60のタブ62aと同様の方法で、ノズル20の下流側端からセットバックさせられる。
【0036】
図5は、ノズル20が、外側プラットフォーム23により回転するのを防止されるという点で、図1から図3の実施形態とは異なる別の実施形態を示す。
【0037】
有利なことに、これは、ガスケット38を保持するピン25’を用いて、ピンが、フランジ46に形成される孔46cを貫通するように、ピンを下流側に延在させることによってなされる。ピン25’は、任意に過大な寸法、すなわち、単にシーリングガスケット38を保持するのに必要な寸法よりも大きな径にすることができる。
【0038】
回転が、ノズルの内側および外側プラットフォームの両方により防止される、図5の実施形態は、ノズルと金属シュラウドとの間で伝達される力が分散可能であるという点で有利である。もちろん、ノズルの回転を防止するために、内側プラットフォームに関して図4の実施形態で使用される構成と類似する外側プラットフォームの構成、すなわち、図6に示されるように、フランジ26で楕円形の止まり孔を貫通するフランジ46により担持される固定フィンガ27を、提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】ガスタービンの一部を示す軸方向の半断面図である。
【図2】燃焼室の下流側端部が、図1のガスタービン内でHPタービンノズルと接続フェルールにどのようにアセンブリされるかを示す部分斜視図である。
【図3】燃焼室の下流側端部が、図1のガスタービン内でHPタービンノズルと接続フェルールにどのようにアセンブリされるかを示す部分斜視図である。
【図4】HPタービンノズルが回転するのを防ぐ手段の各種実施形態を示す詳細図である。
【図5】HPタービンノズルが回転するのを防ぐ手段の各種実施形態を示す詳細図である。
【図6】HPタービンノズルが回転するのを防ぐ手段の各種実施形態を示す詳細図である。
【符号の説明】
【0040】
10 燃焼室
11 軸
12 内壁
12d、13d セットバック
13 外壁
14a 開口部
20 タービンノズル
21 エアフォイル
22a ねじ棒
22、23 プラットフォーム
25、 ピン
26b ハウジング
25’、27、35 ブロッキング手段
35 フィンガ
37、38 ガスケット
13、14、30、40 シュラウド
36、46 壁部
33、43 空間
46a リブ
24、26、31a、32a、36、41a、42a、46、55 フランジ
50、60 フェルール
52a、52b ボス
26a、55a セクタ
55b 切り欠き部
61 端壁
23b、61b ナット
12、13、51、52、52a、62、62a 端部
62a タブ
52b、62b スロット
12a、12b、46c、54、69 孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックマトリックス複合材から成る壁を有する環状の燃焼室(10)と、
燃焼室の軸と一致する軸の周りに配分される複数の固定ベーンを有し、かつともにアセンブリを形成するように燃焼室の下流側端部に機械的に接続される高圧タービンノズル(20)と、
燃焼室とタービンノズルにより構成されるアセンブリを間に収容する、内側および外側金属シュラウド(30、40)と、
内側および外側金属シュラウド間のアセンブリを支持するように、燃焼室およびタービンノズルのアセンブリと、内側および外側金属シュラウドとをそれぞれ接続する可撓性の内側および外側接続フェルール(50、60)とを備えるガスタービンであって、
燃焼室(10)からのガス流によりタービンノズルベーンに及ぼされる力が、燃焼室およびタービンノズルのアセンブリと金属シュラウドとの間に延在する内側および外側接続フェルール(50、60)の一部により吸収されるのを防ぐように、タービンノズル(20)が、内側および外側金属シュラウド(30、40)の少なくとも1つに対して自軸の周りを回転しないようにするためブロッキング手段(35、25’;27)が設けられることを特徴とする、ガスタービン。
【請求項2】
ブロッキング手段が、金属シュラウド(30、40)に固定される壁部(36、46)およびタービンノズルに固定されるフランジ(55、26;24)と協働する固定部材を備えることを特徴とする、請求項1に記載のガスタービン。
【請求項3】
金属シュラウドに固定される壁部が、径方向フランジ(36、46)の形状であることを特徴とする、請求項2に記載のガスタービン。
【請求項4】
固定部材が、金属シュラウド(30、40)に固定される径方向フランジ(36、46)、およびタービンノズル(20)に固定される径方向フランジに作用し、金属シュラウドに固定される径方向フランジとタービンノズルに固定される径方向フランジとの間に、環状のシーリングガスケット(37、38)が収納されることを特徴とする、請求項2または3に記載のガスタービン。
【請求項5】
固定部材が、シーリングガスケット(38)を保持する軸方向ロッド(25’)を備えることを特徴とする、請求項4に記載のガスタービン。
【請求項6】
タービンノズルに固定されるフランジ(55)が、接続フェルール(50)によりタービンノズル(20)に固定される端部(52)で担持されることを特徴とする、請求項2から5のいずれか一項に記載のガスタービン。
【請求項7】
内側金属シュラウドに固定される径方向フランジとタービンノズルに固定される内側径方向フランジとの間で作動する第1の固定部材(35)が設けられ、外側金属シュラウドに固定される径方向フランジとタービンノズルに固定される外側径方向フランジとの間で作動する第2の固定部材(25’)が設けられることを特徴とする、請求項2から5のいずれか一項に記載のガスタービン。
【請求項8】
燃焼室(10)の下流側端部(12a、13a)が、接続フェルール、燃焼室、およびタービンノズルを一緒に接続する留め具部材(22a−22b、23a−23b)により、タービンノズルベーンのプラットフォーム(22、23)と接続フェルールの端部(52a、62a)との間で締め付けられることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のガスタービン。
【請求項9】
接続フェルールは、少なくとも一部がセラミックマトリックス複合材でできていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のガスタービン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−2773(P2006−2773A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−174663(P2005−174663)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(500045316)
【Fターム(参考)】