説明

高度測定システム

【課題】同一周波数の電波を発する2つの電波高度計を使用したときに生じる電波の相互干渉を防ぐ。
【解決手段】第1、第2の電波高度計AL,AL´にそれぞれ同期信号発生器11、11´を設けた。第1の電波高度計ALでは、自己の同期信号発生器11の発生する同期パルス信号SPの立上がりに同期して基準パルス発生回路1が基準パルスPを発生する。第2の電波高度計AL´では、第1の電波高度計ALの同期信号発生器11の発生する同期パルス信号SPをインバータ13´によって反転させ、この反転された同期パルス信号に基づいて基準パルス発生回路1´が基準パルスP´を発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は2つの電波高度計で構成される高度測定システムに関し、特に航空機に搭載され、機体の2箇所の対地高度を測定するのに適した高度測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として特開平10−293173号公報に記載された電波高度計がある。
【0003】
この電波高度計は、送信電波パルスを供給する送信部と、供給される送信電波パルスを地表に向けて発射する送信アンテナと、地表からの反射波を受信する受信アンテナと、送信電波パルスと受信電波パルスとの時間間隔を計測して距離信号を出力する受信部とを備えている。
【0004】
受信アンテナから受信部に供給された受信信号の受信電波はレベル判定回路に入力される。そして、最適受信レベルデータと受信電波の電力レベルとが比較判定され、その比較判定結果のレベル偏差が零になるように送信部の送信電波の電力レベルを制御する制御信号が出力される。この制御信号が送信部に入力されて、送信電波の電力レベルが補正制御されるため、受信電波の電力レベルは常に最適受信レベルで受信され、送信電波パルスと受信電波パルスとの時間間隔の計測精度が向上する。
【特許文献1】特開平10−293173号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
仮に、2つの上記電波高度計を例えば1つの大型ヘリコプタに搭載するとき、それらの電波高度計のうちの一方の電波高度計の送信、受信アンテナを機首側に配置し、他方の電波高度計の送信、受信アンテナを機体後部側に配置すれば、機体の2箇所の高度を測定することができる。
【0006】
しかし、このような高度測定システムには2つの電波高度計の電波が相互に干渉するおそれがあるという問題があった。
【0007】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、同一周波数の電波を発する2つの電波高度計を使用したときに生じる電波の相互干渉を防ぐことができる高度測定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するため請求項1の発明は、電気的に接続される2つの電波高度計で構成される高度測定システムにおいて、各々の前記電波高度計は、所定の時間間隔で同期パルス信号を発生する同期信号発生手段と、前記同期パルス信号に基づいて基準パルスを発生する基準パルス発生手段と、前記基準パルスに同期して送信パルスを発生するパルス送信手段と、前記送信パルスを電波に変換して地表面に送信する送信アンテナと、前記地表面で反射した電波を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナの出力を中間周波信号に変換して検波する受信手段と、前記受信手段の出力から所定の高度に対応する反射波信号を選択し、反射波パルスを出力する反射信号選択手段と、前記基準パルス発生手段からの前記基準パルスと前記反射信号選択手段からの前記反射波パルスとの時間差を検出し、その時間差に対応する高度信号を出力する時間検出手段と、前記2つの電波高度計が接続されたとき入力される接続相手の前記電波高度計の同期信号発生手段からの同期パルス信号を反転させる反転手段と、前記反転手段からの出力信号と自己の前記同期信号発生手段から出力された同期パルス信号とを選択的に前記基準パルス発生手段に入力させる選択手段と、前記2つの電波高度計が接続されたとき前記反転手段からの出力信号が前記基準パルス発生手段に入力するように前記選択手段を制御する選択手段制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
同一周波数の電波を発する2つの電波高度計を使用したときに生じる電波の相互干渉を防ぐことができる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1記載の高度測定システムにおいて、前記所定の時間間隔は、一方の前記電波高度計の受信手段によって本来受信されるべき反射波を他方の前記電波高度計の受信手段が認識できない程度にその反射波が減衰するだけの時間間隔であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、同一周波数の電波を発する2つの電波高度計を使用したときに生じる電波の相互干渉を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0013】
図1はこの発明の一実施形態に係る高度測定システムを示すブロック図、図2は図1に示す高度測定システムの動作を示すタイミングチャートである。
【0014】
図1に示すように、この高度測定システムは第1、第2の電波高度計AL,AL´で構成される。第1、第2の電波高度計AL,AL´は例えば1つの大型ヘリコプタHに搭載される。第1、第2の電波高度計AL,AL´はまったく同じ構成の電波高度計であるので、主として第1の電波高度計ALの構成について説明する。
【0015】
第1の電波高度計ALは、同期信号発生器(同期信号発生手段)11、基準パルス発生回路(基準パルス発生手段)1、パルス送信回路(パルス送信手段)2、受信回路(受信手段)6、反射信号選択回路(反射信号選択手段)9、時間検出回路(時間検出手段)10、切替スイッチ(選択手段)12、インバータ(反転手段)13、制御回路(選択手段制御手段)14、これらを収容する筐体20、送信アンテナ3及び受信アンテナ5を備えている。送信アンテナ3及び受信アンテナ5は図1に示すように筐体20の近傍に設置されている。
【0016】
同期信号発生器11は所定の時間間隔で同期パルス信号SPを発生する。同期信号発生器11の出力側はレセプタクルコネクタ22に接続されている。前記所定の時間間隔とは、例えば一方の電波高度計AL(又はAL´)の受信回路6によって本来受信されるべき反射波を他方の電波高度計AL´(又はAL)の受信回路6´が認識できない程度にその反射波が減衰するだけの時間間隔を指す。したがって、第1の電波高度計で計測できる最大高度以上に相当する時間に設定するのが良い。
【0017】
基準パルス発生回路1は自己(第1の電波高度計AL)の同期信号発生器11又は接続相手の第2の電波高度計AL´の同期信号発生器11´からの同期パルス信号SP,SP´に基づいて基準パルスPを発生する。
【0018】
パルス送信回路2は基準パルスPに同期して送信パルスSを発生する。送信アンテナ3は送信パルスSを電波R1に変換して地表面4に送信する。
【0019】
受信アンテナ5は地表面4で反射した電波(反射波)R2を受信する。反射波R2は受信回路6に入力される。
【0020】
受信回路6は受信アンテナ5からの反射波R2を中間周波信号に変換して検波し、反射波信号R3を出力する。
【0021】
反射信号選択回路9は捕捉パルス発生回路(図示せず)、比較器(図示せず)等を有する。捕捉パルス発生回路は基準パルス発生回路1の基準パルスP及び時間検出回路10からの高度信号Aに基づいて捕捉パルスを発生する。捕捉パルスの一部分(後縁部)は反射波信号R3の一部分(前縁部)に重なる。比較器は反射波信号R3と捕捉パルスとの重なり面積が基準の重なり面積と同じになるように、捕捉パルスの出力タイミングを進めたり、遅らせたりするフィードバック信号を捕捉パルス発生回路に出力する。
【0022】
時間検出回路10は基準パルス発生回路1からの基準パルスPと反射信号選択回路9からの反射波捕捉パルスCとの時間差を検出し、その時間差に対応する高度信号Aを出力する。
【0023】
切替スイッチ12(例えばリレー等)は、制御回路14からの制御信号Scに基づいて、同期信号発生器11からの同期パルス信号SPとインバータ13からの出力信号(同期パルス信号SP´)とを選択的に基準パルス発生回路1に入力させる。
【0024】
切替スイッチ12は可動接点121、固定接点122,123及び接点駆動部(図示せず)を有する。可動接点121は基準パルス発生回路1の入力側に接続されている。固定接点122は同期信号発生器11の出力側に接続されている。固定接点123はインバータ13の出力側に接続されている。
【0025】
制御回路14(例えばトランジスタ等で構成されるスイッチング素子等)は、検出信号Sdに基づいて、プラグコネクタ23が第2の電波高度計のレセプタクルコネクタ22´に接続されているか否かを判断する。接続されていると判断したとき、可動接点121を固定接点123に接触させる制御信号Scが切替スイッチ12の接点駆動部に出力され、接続されていないと判断したとき、可動接点121を固定接点122に接触させる制御信号Scが切替スイッチ12の接点駆動部に出力される。
【0026】
図3は電波高度計のコネクタとワイヤハーネスとの接続状態を検出する方法の一例を説明するための概念図である。第2の電波高度計AL´の制御回路14´の入力側は信号線L1´を介してプラグコネクタ23´のコンタクト(図示せず)に接続され、信号線L1´には抵抗r´を介して電源側に接続されている。そのコンタクトに対応する第1の電波高度計ALのレセプタクルコネクタ22のコンタクト(図示せず)はグランド側に接続されている。また、第2の電波高度計AL´のインバータ13´の入力側はプラグコネクタ23´のコンタクト(図示せず)に接続されている。そのコンタクトに対応する第1の電波高度計ALのレセプタクルコネクタ22のコンタクト(図示せず)は同期信号発生器11の出力側に接続されている。
【0027】
第2の電波高度計AL´のプラグコネクタ23´と第1の電波高度計ALのレセプタクルコネクタ22とがそれぞれオープンの場合、制御回路14´の入力側の電位がハイレベルになる。これに対し、第2の電波高度計AL´のプラグコネクタ23´に後述のワイヤハーネス31のレセプタクルコネクタ34が嵌合され、第1の電波高度計ALのレセプタクルコネクタ22にワイヤハーネス31のプラグコネクタ33が嵌合された場合(図1の状態)、制御回路14´の入力側がワイヤハーネス31を介して第1の電波高度計ALのグランド側に接続され、制御回路14´の入力側の電位がローレベルになる。このように第1、第2の電波高度計AL,AL´の第1レセプタクルコネクタ22,22´、プラグコネクタ23,23´がオープンか否かを検出することができる。
【0028】
筐体20にはレセプタクルコネクタ22、プラグコネクタ23が取り付けられている。
【0029】
第1の電波高度計ALと第2の電波高度計AL´とは1本のワイヤハーネス31によって電気的に接続されている。ワイヤハーネス31は、ハーネス32と、このハーネスの一端に取り付けられたプラグコネクタ33と、ハーネス32の他端に取り付けられたレセプタクルコネクタ34とからなる。プラグコネクタ33は第1の電波高度計ALのレセプタクルコネクタ22又は第2の電波高度計AL´のレセプタクルコネクタ22´に嵌合可能であり、レセプタクルコネクタ34は第2の電波高度計AL´のプラグコネクタ23´又は第1の電波高度計ALのプラグコネクタ23に嵌合可能である。
【0030】
次に、この高度測定システムの動作を説明する。
【0031】
例えば、図1に示すように、ワイヤハーネス31のレセプタクルコネクタ34が第2の電波高度計AL´のプラグコネクタ23´に、プラグコネクタ33が第1の電波高度計ALのレセプタクルコネクタ22にそれぞれ嵌合され、ワイヤハーネス31のレセプタクルコネクタ34が第1の電波高度計ALのプラグコネクタ23に、プラグコネクタ33が第2の電波高度計AL´のレセプタクルコネクタ22´にそれぞれ嵌合されていない場合、第1の電波高度計ALでは、レセプタクルコネクタ34がプラグコネクタ23に嵌合されていないことを表す検出信号Sdが制御回路14に入力される。制御回路14はその検出信号Sdに基づいて可動接点121を固定接点122に接触させる制御信号Scを切替スイッチ12の接点駆動部に出力し、可動接点121が固定接点122に接触する。その結果、同期信号発生器11の同期パルス信号SPが基準パルス発生回路1に出力されるとともに、ワイヤハーネス31を介して第2の電波高度計AL´に出力される。
【0032】
第1の電波高度計ALの同期信号発生器11の同期パルス信号SPは基準パルス発生回路1に入力され、基準パルス発生回路1は同期パルス信号SPの立上がりに同期して基準パルスPを発生する(図2(a)、(b)参照)。同期パルス信号SPの立上がりから立下りまでの長さ(時間)は同期パルス信号SPの繰返し周期tfの半分である。同期パルス信号SPの立上がりから立下りまでの長さは、第1の電波高度計ALの測定可能な最高高度でヘリコプタが飛行しているとき、送信アンテナ3から送信された電波が地表面4で反射して受信アンテナ5で受信されるまでの時間tの倍以上である。
【0033】
基準パルス発生回路1の基準パルスPに同期して送信パルスSがパルス送信回路2から送信され、その送信パルスSに対応する電波R1が送信アンテナ3から地表面4へ送信される。基準パルスPが基準パルス発生回路1から出力されてから時間Taが経過した時点で送信パルスSがパルス送信回路2から出力される(図2(c)参照)。
【0034】
送信アンテナ3から送信された電波R1が地表面4で反射し、反射波R2として受信アンテナ5に到達する。反射波R2は受信回路6に入力されて中間周波信号に変換され、反射波信号R3として出力される。
【0035】
反射波信号R3は反射信号選択回路9に入力される。反射信号選択回路9は時間検出回路10に反射波捕捉パルスCを出力する。
【0036】
反射信号選択回路9からの反射波捕捉パルスCと基準パルス発生回路1からの基準パルスPとは時間検出回路10に入力され、両パルスの時間差ΔTが検出され、その時間差ΔTに対応する高度信号Aが出力される。
【0037】
一方、第2の電波高度計AL´では、ワイヤハーネス31のレセプタクルコネクタ34が第2の電波高度計AL´のプラグコネクタ23´に嵌合されていることを表す検出信号Sd´が制御回路14´に入力される。制御回路14´はその検出信号Sd´に基づいて可動接点121´を固定接点123´に接触させる制御信号Sc´を切替スイッチ12´の接点駆動部に出力し、可動接点121´が固定接点123´に接触する。その結果、第1の電波高度計ALの同期信号発生器11の同期パルス信号SPがインバータ13´に入力する。同期パルス信号SPはインバータ13´で反転される(図2(d)参照)。その結果、基準パルス発生回路1´は第1の電波高度計ALで発生した基準パルスPよりも同期パルス信号SPのパルス幅の分(時間)だけ遅れて基準パルスP´を発生し(図2(e)参照)、その遅れ時間分だけパルス送信回路2´の送信パルスS´の出力タイミングが遅くなる(図2(f)参照)。これ以後の第2の電波高度計AL´の動作は第1の電波高度計ALと同様である。
【0038】
したがって、第1の電波高度計ALの送信アンテナ3から送信され、地表面4で反射した反射波R2が第2の電波高度計AL´で受信されることはない。
【0039】
この実施形態によれば、同一周波数の電波を発する2つの電波高度計AL,AL´を使用したときに生じる電波の相互干渉を防ぐことができる。また、この実施形態では、同期パルス信号(SP又はSP´)を第1、第2の電波高度計AL,AL´の一方から他方へ送るが、他方から一方へは送らないという簡単な構成が採用されている。したがって、筐体20,20´同士を2本のワイヤハーネスで接続する必要がない。
【0040】
なお、図1の実施形態では第1の電波高度計ALをマスタ側高度計として作動させ、第2の電波高度計AL´をスレーブ側高度計として作動させたが、ワイヤハーネス31を一旦取り外し、そのワイヤハーネス31のレセプタクルコネクタ34を第1の電波高度計ALのプラグコネクタ23に、同ワイヤハーネス31のプラグコネクタ33を第2の電波高度計AL´のレセプタクルコネクタ22´にそれぞれ接続すれば、第2の電波高度計AL´をマスタ側高度計として作動させ、第1の電波高度計ALをスレーブ側高度計として作動させることができる。
【0041】
また、図1の実施形態では、第1の電波高度計ALの筐体20、送信アンテナ3及び受信アンテナ5を機体の機首側に配置し、第2の電波高度計AL´の筐体20´、送信アンテナ3´及び受信アンテナ5´を機体の後部側に配置して、第1の電波高度計ALの筐体20と第2の電波高度計AL´の筐体20´とをワイヤハーネス31を介して接続している。
【0042】
なお、第1の電波高度計ALの送信アンテナ3及び受信アンテナ5を機体の機首側に配置し、第2の電波高度計AL´の送信アンテナ3´及び受信アンテナ5´を機体の後部側に配置し、第1の電波高度計ALの筐体20と第2の電波高度計AL´の20´とを機体の一箇所に集中配置して、両筐体20,20´同士をワイヤハーネスを介して接続することもできる。
【0043】
更に、ワイヤハーネス31のプラグコネクタ33はプラグコネクタ23,23´と同様の構造を有しているとともに、レセプタクルコネクタ34はレセプタクルコネクタ22,22´と同様の構造を有しているので、機体の一箇所に集中配置している場合、ワイヤハーネス31を使用せずに、レセプタクルコネクタ22とプラグコネクタ23´と(又はレセプタクルコネクタ22´とプラグコネクタ23と)を嵌合させて、筐体20,20´同士を直接接続することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係る電波高度計を示すブロック図である。
【図2】図2は図1に示す電波高度計の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】図3は電波高度計のコネクタとワイヤハーネスとの接続状態を検出する方法の一例を説明するための概念図である。
【符号の説明】
【0045】
1,1´ 基準パルス発生回路(基準パルス発生手段)
2,2´ パルス送信回路(パルス送信手段)
3,3´ 送信アンテナ
5,5´ 受信アンテナ
6,6´ 受信回路(受信手段)
9,9´ 反射信号選択回路(反射信号選択手段)
10,10´ 時間検出回路(時間検出手段)
11,11´ 同期信号発生器(同期信号発生手段)
12,12´ 切替スイッチ(選択手段)
13,13´ インバータ(反転手段)
14,14´ 制御回路(選択手段制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に接続される2つの電波高度計で構成される高度測定システムにおいて、
各々の前記電波高度計は、
所定の時間間隔で同期パルス信号を発生する同期信号発生手段と、
前記同期パルス信号に基づいて基準パルスを発生する基準パルス発生手段と、
前記基準パルスに同期して送信パルスを発生するパルス送信手段と、
前記送信パルスを電波に変換して地表面に送信する送信アンテナと、
前記地表面で反射した電波を受信する受信アンテナと、
前記受信アンテナの出力を中間周波信号に変換して検波する受信手段と、
前記受信手段の出力から所定の高度に対応する反射波信号を選択し、反射波パルスを出力する反射信号選択手段と、
前記基準パルス発生手段からの前記基準パルスと前記反射信号選択手段からの前記反射波パルスとの時間差を検出し、その時間差に対応する高度信号を出力する時間検出手段と、
前記2つの電波高度計が接続されたとき入力される接続相手の前記電波高度計の同期信号発生手段からの同期パルス信号を反転させる反転手段と、
前記反転手段からの出力信号と自己の前記同期信号発生手段から出力された同期パルス信号とを選択的に前記基準パルス発生手段に入力させる選択手段と、
前記2つの電波高度計が接続されたとき前記反転手段からの出力信号が前記基準パルス発生手段に入力するように前記選択手段を制御する選択手段制御手段と
を備えていることを特徴とする高度測定システム。
【請求項2】
前記所定の時間間隔は、一方の前記電波高度計の受信手段によって本来受信されるべき反射波を他方の前記電波高度計の受信手段が認識できない程度にその反射波が減衰するだけの時間間隔であることを特徴とする高度測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−178145(P2007−178145A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−373911(P2005−373911)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】