説明

高性能デバイスパッケージにおける環境状態の検出および測定のための方法およびデバイス

環境状態感知デバイス(800)は、光学特性を有する干渉変調器を含み、その光学特性は所定の環境閾値または状態への暴露に応答して変化する。そのデバイスは環境反応層(804)を含むが、それは所定の環境閾値または状態への暴露に応答して、光学的に検知できる形で組成を変化させる。また、環境状態は水やガス種などであり、環境反応層の組成が環境状態への暴露に応答して変化する速度は、前記環境反応層がさらされる光線量および温度によって変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光ダイオードデバイス(OLED)および微小電気機械システム(MEMS)を含む、環境暴露に敏感なデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
微小電子機械システム(MEMS)は、微小機械要素、アクチュエータおよび電子機器を含む。微小機械要素は、堆積、エッチングおよび/または他の微小機械加工プロセスを用いて作り出すことができ、これらのプロセスでは、基板および/または堆積材料層の一部分をエッチング除去し、または層を追加して電気デバイスおよび電子機械デバイスを形成する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
MEMSデバイスの1つのタイプは、干渉変調器と呼ばれる。本明細書で、干渉変調器または干渉型光変調器との用語は、光学干渉の原理を用いて光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。特定の実施形態では、干渉変調器は1対の導電プレートを含むことができ、この導電プレートの一方または両方の全体または一部を透過性および/または反射性にすることができ、適切な電気信号の印加により相対運動をすることができる。特定の実施形態では、一方のプレートは、基板上に堆積された固定層を含むことができ、他方のプレートは、固定層からエアギャップで分離された金属膜を含むことができる。本明細書でより詳細に説明するように、一方のプレートの他方に対する位置関係により、干渉変調器に入射する光の光学干渉を変えることができる。このようなデバイスには広範囲の用途があり、既存の製品の改善と、まだ開発されていない新製品の創出とにデバイスの特徴を活用できるように、これらのタイプのデバイスの特性を利用および/または修正することは、当技術分野で有益である。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】第1の干渉変調器の可動反射層が緩和位置にあり、第2の干渉変調器の可動反射層が作動位置にある干渉変調器ディスプレイの一実施形態の一部分を示す等角投影図である。
【図2】3×3干渉変調器ディスプレイを組み込む電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図1の干渉変調器の例示的な一実施形態での、印加電圧に対する可動鏡位置の線図である。
【図4】干渉変調器ディスプレイを駆動するのに使用できる行電圧と列電圧のセットの図表である。
【図5A】図2の3×3干渉変調器ディスプレイに1フレームの表示データを書き込むために使用できる、行信号および列信号の例示的なタイミング図である。
【図5B】図2の3×3干渉変調器ディスプレイに1フレームの表示データを書き込むために使用できる、行信号および列信号の例示的なタイミング図である。
【図6A】複数の干渉変調器を含む画像ディスプレイデバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の干渉変調器を含む画像ディスプレイデバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの断面図である。
【図7B】干渉変調器の一代替実施形態の断面図である。
【図7C】干渉変調器の別の代替実施形態の断面図である。
【図7D】干渉変調器のさらに別の代替実施形態の断面図である。
【図7E】干渉変調器の追加の代替実施形態の断面図である。
【図8】図8Aは、初期状態である環境状態検出デバイスの一実施形態を示すブロック図であり、図8Bは、部分的な化学修飾後の環境状態検出デバイスの一代替実施形態を示すブロック図である。
【図9】空間的に不均一な化学修飾を示す環境状態検出デバイスの一実施形態の上面図である。
【図10】環境状態検出デバイスの一実施形態の反射率スペクトルのグラフである。
【図11】例示的な波長における環境状態検出デバイスの一実施形態の反射率のグラフである。
【図12】環境状態検出デバイスの一実施形態の色度図である。
【図13】高性能デバイスの環境状態への暴露を検出するためのシステムを示す図面である。
【図14】環境状態検出デバイスの一実施形態の製造プロセスの一実施形態のフローチャートである。
【図15】環境状態検出デバイスの一実施形態の環境状態に対する応答を測定するプロセスの一実施形態のフローチャートである。
【図16】環境状態検出デバイスの一実施形態の環境状態への暴露レベルを試験するプロセスの一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の詳細な説明は、いくつかの具体的実施形態を対象とする。しかし、本明細書の教示は、多数の異なる方法で適用することができる。本明細書では、同じ部品が全体を通して同じ数字で示されている図面を参照する。各実施形態は、動いていようと(例えば映像)静止していようと(例えば静止画)、また文字であろうと図形であろうと、画像を表示するように構成された任意のデバイスにおいて実施することができる。より具体的には、各実施形態は、それだけには限らないが、携帯電話、無線デバイス、携帯情報端末(PDA)、手持ち型または携帯型コンピュータ、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カメラ一体型ビデオ、ゲーム機、腕時計、置き時計、計算機、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニタ、自動車ディスプレイ(例えば、走行距離計ディスプレイなど)、コックピット制御盤および/またはディスプレイ、カメラビューのディスプレイ(例えば、車両のリアビューカメラのディスプレイ)、電子写真、電子屋外広告板または電子標識、プロジェクタ、建築構造物、パッケージング、および美的構造物(例えば、1個の宝石上の画像のディスプレイ)など、様々な電子デバイスにおいて実施またはそれらに付随できることが期待されている。本明細書で説明するものと類似の構造のMEMSデバイスもまた、電子スイッチングデバイスなどの非ディスプレイ用途に使用することができる。
【0006】
MEMSデバイスを含む多くのデバイスは、環境状態に極度に敏感であり、非常に非浸透性である特別なパッケージング(カプセル化)を必要とする。少量のガス種の存在など、環境状態の僅かな変化であっても、このようなデバイスの機能性に悪影響を及ぼすことができる。ある材料は、特定のガス種(例えば、水、酸素など)の存在に容易に反応する。そしてその反応は、その材料の特定の光学特性に変化をもたらし得る。使用される材料および検出方法に応じて、どれくらいの量のガスにその材料が暴露されたかを推定することができ、それは特定の条件下で利益をもたらすために使用され得る。方法およびデバイスが本明細書で説明されるが、それらは所定の環境状態または状態のセットへの暴露に応答して変わるように構成される。これらのデバイスは、干渉変調器を含むことができ、それは、それらの改善された光学特性を前提として、このような変更を検出することができる。これらのデバイスは、配送および/または保管の間の状態が品質を保証するために測定されなければならない消費者レベルのパッケージングなどの様々な用途で使用され得る。これらのデバイスはまた、MEMSデバイスのパッケージングにおける環境状態を測定するためにも使用され得る。
【0007】
干渉型MEMSディスプレイ要素を含む干渉変調器ディスプレイの一実施形態が図1に示されている。これらのデバイスでは、各画素は明状態または暗状態の何れかにある。明(「緩和」または「開」)状態では、ディスプレイ要素は、入射する可視光の大部分をユーザの方へ反射する。暗(「作動」または「閉」)状態のときは、ディスプレイ要素は、入射する可視光をユーザの方へほとんど反射しない。実施形態に応じて、「オン」状態と「オフ」状態の光反射特性は反対にすることができる。MEMS画素は、選択された色にて主に反射するように構成することができ、それによって、白黒に加えてカラー表示が可能になる。
【0008】
図1は、画像ディスプレイの一連の画素の中の隣接する2つの画素を示す等角投影図であり、各画素がMEMS干渉変調器を含む。いくつかの実施形態では、干渉変調器ディスプレイは、これらの干渉変調器の行/列アレイを含む。各干渉変調器は、少なくとも1つの可変寸法を有する共振光ギャップを形成するように、可変で制御可能な距離に互いに位置決めされた1対の反射層を含む。一実施形態では、反射層の一方は、2つの位置の間で移動させることができる。本明細書で緩和位置と呼ばれる第1の位置では、可動反射層は、固定された部分反射層から相対的に大きく隔てたところに位置決めされる。本明細書で作動位置と呼ばれる第2の位置では、可動反射層は、部分反射層により近く隣接して位置決めされる。これら2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて強め合って、または弱め合って干渉し、それによって、画素ごとに全反射状態または非反射状態の何れかが生じる。
【0009】
図1に示された画素アレイの部分は、隣接する2つの干渉変調器12aおよび12bを含む。左側の干渉変調器12aでは、可動反射層14aが、部分反射層を含む光学積層16aから所定の距離にある緩和位置に示されている。右側の干渉変調器12bでは、可動反射層14bが、光学積層16bに隣接する作動位置に示されている。
【0010】
本明細書で参照する光学積層16aおよび16b(一括して光学積層16と呼ぶ)は、一般にいくつかの融合層(fused layer)を含み、これは、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極層、クロムなどの部分反射層、および透明誘電体を含むことができる。従って光学積層16は、導電性で、部分的に透明かつ部分的に反射性であり、例えば上記の層のうちの1つまたは複数を透明基板20の上に堆積させることによって、製造することができる。部分反射層は、様々な金属、半導体および誘電体など、部分的に反射性である様々な材料から形成することができる。部分反射層は、諸材料の1つまたは複数の層で形成することができ、各層は、単一材料または諸材料の組合せで形成することができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、光学積層16の層は平行ストリップの形にパターニングされ、以下でさらに説明するように、ディスプレイデバイスで行電極を形成することができる。可動反射層14a、14bは、柱18の上部と、柱18の間に堆積された介在犠牲材料の上とに堆積される列を形成するように、1つまたは複数の堆積金属層からなる一連の平行ストリップ(16aおよび16bの行電極と直交)として形成することができる。犠牲材料がエッチング除去されると、可動反射層14a、14bは、画定されたギャップ19によって光学積層16a、16bから分離される。アルミニウムなどの高導電性および高反射性の材料を反射層14に使用することができ、これらのストリップは、ディスプレイデバイスで列電極を形成することができる。図1は原寸に比例していないことがあり得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、柱18の間の間隔は10〜100μm程度とすることができ、ギャップ19は<1000オングストローム程度とすることができる。
【0012】
印加電圧が無い場合、図1の画素12aで示されるように、ギャップ19は可動反射層14aと光学積層16aの間に存続し、可動反射層14aは機械的に緩和状態にある。しかし、選択された行および列に電位(電圧)差が印加されると、対応する画素の行電極と列電極の交点に形成されたコンデンサが充電され、静電力で各電極が引き合う。電圧が十分に高い場合、可動反射層14は変形され、光学積層16に強制的に押し付けられる。光学積層16内の誘電体層(この図には示されていない)は短絡を防止し、図1の右側の作動された画素12bで示されるように、層14と層16の間の分離距離を制御することができる。その挙動は、印加される電位差の極性にかかわらず同じである。
【0013】
図2から図5までは、ディスプレイ用途に干渉変調器のアレイを使用するための1つの例示的なプロセスおよびシステムを示す。
【0014】
図2は、干渉変調器を組み込むことができる電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。電子デバイスはプロセッサ21を含み、このプロセッサは、ARM(登録商標)、Pentium(登録商標)、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)またはALPHA(登録商標)など任意の汎用の単一チップまたは複数チップのマイクロプロセッサとすることができ、あるいはデジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラまたはプログラマブルゲートアレイなど任意の特殊目的マイクロプロセッサとすることができる。当技術分野では従来からそうであるように、プロセッサ21は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成することができる。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサは、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または他の任意のソフトウェアアプリケーションを含む1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成することができる。
【0015】
一実施形態では、プロセッサ21はまた、アレイドライバ22と通信するように構成される。一実施形態では、アレイドライバ22は、ディスプレイアレイまたはパネル30に信号を供給する行ドライバ回路24および列ドライバ回路26を含む。図1に示されたアレイの断面は、図2の線1−1で示されている。図2は、分かりやすくするために干渉変調器の3×3アレイを示しているが、ディスプレイアレイ30は非常に多数の干渉変調器を含むことができ、行と列の数が異なる干渉変調器を有することもできることに留意されたい(例えば、1行当たり300画素×1列当たり190画素)。
【0016】
図3は、図1の干渉変調器の例示的な一実施形態の、印加電圧に対する可動鏡位置の線図である。MEMS干渉変調器では、行/列作動プロトコルは、これらのデバイスの図3に示されたヒステリシス特性を利用することができる。干渉変調器では、可動層を緩和状態から作動状態に変形させるために、例えば10ボルトの電位差が必要になり得る。しかし、この値から電圧が低減される場合、可動層は、電圧が10ボルトより下に低下するときにもその状態を維持する。図3の例示的な実施形態では、可動層は、電圧が2ボルト未満に低下するまで完全には緩和しない。従って、デバイスが緩和状態または作動状態のどちらでも安定している印加電圧の窓が存在し、図3に示された例ではその電圧の範囲は約3〜7Vである。これは、本明細書では「ヒステリシス窓」または「安定窓」と呼ばれる。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイでは、行/列作動プロトコルは、行ストローブ時に、作動されるべきストローブ行の画素に約10ボルトの電圧差がかけられ、緩和されるべき画素に0ボルトに近い電圧差がかけられるように設計することができる。ストローブ後、画素には、行ストローブで設定したどの状態にも画素がとどまるように、約5ボルトの安定状態電圧差またはバイアス電圧差がかけられる。書き込まれた後、各画素には、この例では3〜7ボルトの「安定窓」の範囲内の電位差が認められる。この特徴により、図1に示された画素の設計は、作動状態または緩和状態のどちらが既存状態でも同じ印加電圧条件下で安定になる。干渉変調器の各画素が、作動状態であろうと緩和状態であろうと、本質的に固定反射層と可動反射層で形成されるコンデンサであるので、この安定状態は、ほとんど電力浪費を伴わずにヒステリシス窓の範囲内の電圧で保持することができる。印加電圧が固定されている場合には、本質的に電流が画素に流れ込まない。
【0017】
以下でさらに説明するように、典型的な応用例では、画像のフレームは、第1の行内の所望の作動画素のセットに応じて列電極のセットに(それぞれ特定の電圧レベルを有する)データ信号のセットを送ることによって、作り出すことができる。次に、行パルスが第1の行の電極に印加され、それによって、データ信号のセットに対応する画素が作動される。次に、データ信号のセットは、第2の行の所望の作動画素のセットに対応するように変更される。次に、パルスが第2の行の電極に印加され、それによって、データ信号に応じて第2の行の該当する画素が作動される。第1の行の画素は、第2の行のパルスの影響を受けず、第1の行のパルスの間に設定された状態にとどまる。これを全一連の行について順次に繰り返して、フレームを生成することができる。一般に、フレームは、このプロセスをある所望の1秒当たりのフレーム数で連続して繰り返すことによって、新しい画像データでリフレッシュおよび/または更新される。画素アレイの行電極および列電極を駆動して画像フレームを生成するための多種多様なプロトコルを使用することができる。
【0018】
図4および図5は、図2の3×3アレイ上に表示フレームを作り出すための1つの実現可能な作動プロトコルを示す。図4は、図3のヒステリシス曲線を呈する画素に対し使用できる実行可能な列電圧レベルと行電圧レベルのセットを示す。図4の実施形態において、ある画素の作動には、その該当する列を−Vbiasに設定し、その該当する行を+ΔVに設定することが含まれ、それらはそれぞれ−5ボルトおよび+5ボルトに相当し得る。この画素を緩和することは、その該当する列を+Vbiasに設定し、その該当する行を同じ+ΔVに設定し、それによって画素の両端に0ボルトの電位差が生じることによって実現される。行電圧が0ボルトに保持されている行では、各画素は、その列が+Vbiasまたは−Vbiasであるかどうかにかかわらず、当初どの状態であっても安定している。図4にも示されているように、上記とは反対の極性の電圧を使用することもでき、例えば、ある画素を作動させるには、その該当する列を+Vbiasに設定し、その該当する行を−ΔVに設定することを含むことができる。この実施形態では、その画素を解放することは、その該当する列を−Vbiasに設定し、その該当する行を同じ−ΔVに設定し、それによって画素の両端に0ボルトの電位差が生じることで実現される。
【0019】
図5Bは、図2の3×3アレイに印加される一連の行信号および列信号を示すタイミング図であり、このアレイは、結果として図5Aに示されたディスプレイ配置になり、作動画素は非反射性になる。図5Aに示されたフレームを書き込む前に画素はどの状態にあってもよく、この例では、すべての行が最初0ボルトにあり、すべての列が+5ボルトにある。これらの印加電圧により、すべての画素が、それらの現在の作動状態または緩和状態で安定している。
【0020】
図5Aのフレームでは、画素(1,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)および(3,3)が作動されている。この状態を実現するために、行1の「ライン時間」の間、列1および2が−5ボルトに設定され、列3が+5ボルトに設定される。この設定では、すべての画素が3〜7ボルトの安定窓の中にとどまっているので、どの画素の状態も全く変化しない。次に行1が、0から5ボルトに上昇しゼロに戻るパルスでストローブされる。これにより(1,1)および(1,2)の画素が作動され、(1,3)の画素が緩和される。アレイの他の画素は影響を受けない。所望通りに行2を設定するために、列2が−5ボルトに設定され、列1および3が+5ボルトに設定される。次に、行2に印加される同じストローブで画素(2,2)が作動され、画素(2,1)および(2,3)が緩和される。やはりアレイの他の画素は影響を受けない。行3は同様に、列2および3を−5ボルト、列1を+5ボルトに設定することによって設定される。行3のストローブにより、行3の画素が図5Aに示されるように設定される。フレームを書き込んだ後、行電位はゼロになり、列電位は+5または−5ボルトにとどまることができ、従ってディスプレイは、図5Aの配置で安定している。同じ手順を数十または数百の行および列からなるアレイでも使用することができる。行および列を作動させるために使用される電圧のタイミング、シーケンスおよびレベルは、上記で概説した一般原理の範囲内で広く変えることができ、上記の例は例示的なものにすぎず、任意の作動電圧の方法を本明細書で説明するシステムおよび方法と共に使用することができる。
【0021】
図6Aおよび図6Bは、ディスプレイデバイス40の一実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40は、例えば携帯電話または移動電話であり得る。しかし、ディスプレイデバイス40の同じ構成要素、またはその若干の変形物もまた、テレビジョンおよび携帯型メディアプレーヤなど様々なタイプのディスプレイデバイスを例示するものである。
【0022】
ディスプレイデバイス40は、ハウジング41、ディスプレイ30、アンテナ43、スピーカ45、入力デバイス48、およびマイクロフォン46を含む。ハウジング41は一般に、射出成形および真空成形を含む様々な製造プロセスのいずれかにより形成される。さらに、ハウジング41は、それだけには限らないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴムおよびセラミック、またはこれらの組合せを含む様々な材料のいずれからでも作製することができる。一実施形態では、ハウジング41は取り外し可能部分(図示せず)を含み、これは、異なる色の、または異なるロゴ、絵もしくは記号を含む、他の取り外し可能部分と交換することができる。
【0023】
例示的なディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、本明細書で説明するように、双安定ディスプレイを含む様々なディスプレイのいずれでもよい。他の実施形態では、ディスプレイ30は、上述のプラズマ、EL、OLED、STN LCDまたはTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、あるいは、CRTまたは他の管デバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含む。しかし、本実施形態を説明する目的で、ディスプレイ30は、本明細書で説明する干渉変調器ディスプレイを含む。
【0024】
例示的なディスプレイデバイス40の一実施形態の構成要素が、図6Bに概略的に示されている。図示の例示的なディスプレイデバイス40はハウジング41を含み、その中に少なくとも部分的に封入される付加的な構成要素を含むことができる。例えば、一実施形態では、例示的なディスプレイデバイス40はネットワークインターフェース27を含み、これは、トランシーバ47に結合されているアンテナ43を含む。トランシーバ47はプロセッサ21に接続され、プロセッサ21はコンディショニングハードウェア52に接続される。コンディショニングハードウェア52は、信号をコンディショニングする(例えば、信号をフィルタリングする)ように構成することができる。コンディショニングハードウェア52は、スピーカ45およびマイクロフォン46に接続される。プロセッサ21はまた、入力デバイス48およびドライバコントローラ29にも接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28およびアレイドライバ22に結合され、アレイドライバ22は次いでディスプレイアレイ30に結合される。電源50は、特定の例示的なディスプレイデバイス40の設計上の必要に応じて、すべての構成要素に電力を供給する。
【0025】
ネットワークインターフェース27は、例示的なディスプレイデバイス40がネットワークを介して1つまたは複数のデバイスと通信できるように、アンテナ43およびトランシーバ47を含む。一実施形態では、ネットワークインターフェース27はまた、プロセッサ21の要件を軽減するためのいくつかの処理機能を有することもできる。アンテナ43は、信号を送受信するための任意のアンテナである。一実施形態では、アンテナは、IEEE 802.11(a)、(b)または(g)を含むIEEE 802.11規格に従うRF信号を送受信する。別の実施形態では、アンテナは、BLUETOOTH規格に従うRF信号を送受信する。携帯電話の場合、アンテナは、CDMA、GSM(登録商標)、AMPS、W-CDMAまたは他の既知の、無線携帯電話ネットワーク内で通信するために使用される信号を受信するように設計される。トランシーバ47は、アンテナ43により受信された信号をプロセッサ21で受け取ってそこでさらに操作できるように、その信号を事前処理する。トランシーバ47はまた、プロセッサ21により受け取られた信号を、アンテナ43を介して例示的なディスプレイデバイス40から送信できるように、その信号を処理する。
【0026】
一代替実施形態では、トランシーバ47は受信器で置き換えることができる。さらに別の代替実施形態では、ネットワークインターフェース27は、プロセッサ21に送られるべき画像データを記憶または生成できる画像源で置き換えることができる。例えば、この画像源は、画像データを収容するデジタルビデオディスク(DVD)またはハードディスクドライブ、あるいは画像データを生成するソフトウェアモジュールとすることができる。
【0027】
プロセッサ21は一般に、例示的なディスプレイデバイス40の動作全体を制御する。プロセッサ21は、ネットワークインターフェース27または画像源から圧縮画像データなどのデータを受け取り、そのデータを生画像データに、または簡単に生画像データに処理できるフォーマットに処理する。次に、プロセッサ21は、その処理されたデータをドライバコントローラ29、または記憶用のフレームバッファ28まで送る。生データとは通常、画像内の各位置の画像特徴を識別する情報を指す。例えば、このような画像特徴は、色、彩度、およびグレースケールレベルを含むことができる。
【0028】
一実施形態では、プロセッサ21は、例示的なディスプレイデバイス40の動作を制御するマイクロコントローラ、CPUまたは論理ユニットを含む。コンディショニングハードウェア52は一般に、スピーカ45に信号を送信し、マイクロフォン46から信号を受け取るための増幅器およびフィルタを含む。コンディショニングハードウェア52は、例示的なディスプレイデバイス40内の個別構成要素とすることができ、あるいはプロセッサ21または他の構成要素内に組み込むことができる。
【0029】
ドライバコントローラ29は、プロセッサ21で生成された生画像データを直接プロセッサ21から、またはフレームバッファ28から取り込み、その生画像データをアレイドライバ22への高速伝送のために適切に再フォーマットする。具体的には、ドライバコントローラ29は、生画像データを、それがディスプレイアレイ30の全体にわたり走査するのに適した時間順序を有するように、ラスタ様フォーマットを有するデータフローに再フォーマットする。次に、ドライバコントローラ29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22に送る。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、単独型の集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21に付随することが多いが、このようなコントローラは多くの方法で実施することができる。これらは、ハードウェアとしてプロセッサ21に埋め込むこと、ソフトウェアとしてプロセッサ21に埋め込むこと、あるいはアレイドライバ22と共にハードウェアと完全に一体化することができる。
【0030】
通常では、アレイドライバ22は、フォーマットされた情報をドライバコントローラ29から受け取り、その映像データを並列組の波形に再フォーマットし、これらの波形は、ディスプレイのx−yマトリクスの画素から来る数百の、場合により数千のリード線に1秒につき何度も印加される。
【0031】
一実施形態では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、およびディスプレイアレイ30は、本明細書で説明するどのタイプのディスプレイにも適合する。例えば、一実施形態では、ドライバコントローラ29は、従来のディスプレイコントローラ、または双安定ディスプレイコントローラ(例えば、干渉変調器コントローラ)である。別の実施形態では、アレイドライバ22は、従来のドライバ、または双安定ディスプレイドライバ(例えば、干渉変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバコントローラ29は、アレイドライバ22と一体化される。このような実施形態は、携帯電話、時計、および他の小面積ディスプレイなどの高集積システムでは一般的である。さらに別の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレアレイ、または双安定ディスプレイアレイ(例えば、干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0032】
入力デバイス48により、ユーザが例示的なディスプレイデバイス40の動作を制御することが可能になる。一実施形態では、入力デバイス48は、QWERTYキーボードまたは電話キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、タッチセンシティブスクリーン、感圧膜または感熱膜を含む。一実施形態では、マイクロフォン46は、例示的なディスプレイデバイス40の入力デバイスである。マイクロフォン46を使用してデバイスにデータを入力する場合、ユーザが音声コマンドを与えて例示的なディスプレイデバイス40の動作を制御することができる。
【0033】
電源50は、当技術分野でよく知られているように、様々なエネルギー蓄積デバイスを含むことができる。例えば、一実施形態では、電源50は、ニッケル−カドミウム電池またはリチウムイオン電池などの再充電可能電池である。別の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源、コンデンサ、またはプラスチック太陽電池および太陽電池塗料を含む太陽電池である。別の実施形態では、電源50は、壁付きコンセントから電力を受け取るように構成される。
【0034】
いくつかの実施では、上述のように制御プログラミング性は、電子ディスプレイシステム内のいくつかの場所に設置できるドライバコントローラに存在する。場合により、制御プログラミング性はアレイドライバ22に存在する。上述の最適化を任意の数のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素で、また様々な構成で実施できる。
【0035】
上記の原理により動作する干渉変調器の構造の細部は、広範にわたって異なることがある。例えば、図7A〜7Eは、可動反射層14およびその支持構造物の5つの異なる実施形態を示す。図7Aは、図1の実施形態の断面図であり、金属材料のストリップ14が、直交して延びる支持物18の上に堆積されている。図7Bでは、各干渉変調器の可動反射層14は、形状が正方形または長方形であり、角部のみで支持物に、繋ぎ線(tether)32で取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14は、形状が正方形または長方形であり、可撓性金属を含むことができる変形可能層34からつり下げられている。変形可能層34は、直接または間接的に基板20に変形可能層34の周辺部で接続している。これらの接続部を本明細書では支柱と呼ぶ。図7Dに示された実施形態は、変形可能層34を上に載せた支柱プラグ42を有する。可動反射層14は、図7A〜7Cのようにギャップの上方につり下げられたままであるが、変形可能層34は、変形可能層34と光学積層16の間の穴を充填することによっては支柱を形成しない。むしろ、支柱は、支柱プラグ42を形成するために使用される平坦化材料で形成される。図7Eに示される実施形態は、図7Dに示された実施形態をベースとするが、図7A〜7Cに示された実施形態、ならびに図示されていない付加的な実施形態のどれとでも機能するように適合させることもできる。図7Eに示された実施形態では、金属または他の導電性材料の追加層を使用してバス構造物44を形成している。これにより干渉変調器の裏面に沿った信号ルーティングが可能になり、それによって、他の方法では基板20上に形成しなければならない多数の電極を取り除くことができる。
【0036】
図7に示されたような諸実施形態では、干渉変調器は、変調器が配置される側の反対側である透明基板20の前側から画像を見る直視デバイスとして機能する。これらの実施形態では、反射層14は、基板20と反対の反射層側の干渉変調器の一部分を、変形可能層34を含めて光学的に遮蔽する。これにより、画像品質に悪影響を及ぼすことなく遮蔽領域を構成し動作させることが可能になる。例えば、このような遮蔽により図7Eのバス構造物44が可能になり、このバス構造物により、アドレス指定、およびこのアドレス指定の結果生じる移動などの変調器の電子機械特性から変調器の光学特性を分離することが可能になる。この分離可能な変調器の構成により、変調器の電子機械的態様および光学的態様のために用いられる構造設計および材料が、互いに独立して選択され機能することが可能になる。さらに、図7C〜7Eに示された実施形態は、反射層14の光学特性をその機械的特性から分離することにより導出される付加的な利益を有するが、それは変形可能層34によって行われる。これにより、反射層14に用いられる構造設計および材料が光学特性に関して最適化され、変形可能層34に用いられる構造設計および材料が所望の機械的特性に関して最適化されることが可能になる。
【0037】
干渉変調器による光の選択的吸収および反射は、様々な材料における微小な化学的変化を検知する方法に関連して使用され得る。このように干渉変調器は、環境状態測定デバイスとして働くように構成することができる。デバイスの特定の構成およびデバイスが暴露される環境状態に応じて、デバイスの光学特性は顕著に変化する。
【0038】
図8に示すような実施形態では、環境反応層804が光学強化層(optical enhancement layer)808上に配置される。一実施形態では、光学強化層808は、反射層807上に配置された誘電体層806を含むことができる。光学強化層808はさらに、ガラス基板(図示せず)上に配置され得る。一実施形態では、環境反応層804は、干渉変調器800の干渉キャビティ(interferometric cavity)の一部を形成する。この環境状態測定デバイス800は、特定の環境状態への暴露を検知するために使用され得る。図8Aは、環境状態への暴露前の、その初期構成にあるデバイス800を示す。環境反応層804が所定の環境状態に暴露されると、それは化学修飾し始める。図8Bに見られるように、化学修飾は環境反応層804の表面にわたって均一でないことがある。化学修飾により、環境反応層804の一部が化学修飾層812に変換される。環境反応層804の変化はデバイス800の光学特性の全体的な変化をもたらすが、それは環境反応層804およびが化学修飾層812の光学特性が異なるからである。光学強化層808は、環境反応層804自体の光学特性の変化と比較してデバイス800の光学特性の変化を強め、それにより、所定の環境状態への暴露に対するデバイス800の感度を高める。
【0039】
図9は、図8の環境状態測定デバイス800の一実施形態の上平面図を示す。図9で示される実施形態では、環境反応層900は必ずしも全表面にわたって均一に化学修飾されるとは限らない。この場合、環境反応層900の幾つかの領域904は、他の領域908、912とは異なる組成を有することがある。幾つかの領域904では、環境層は、層の上部から層の底部まで化学修飾される。これらの領域904は、暗い領域に囲まれたピンホールまたは輝点のように見える。ピンホールを含む層の領域904を層の全体の領域900と比較して、環境反応層900と反応した水量を暗黙的に推算することが可能である。化学修飾のレベルが低い場合はピンホールには見えないが、領域908および912などのように依然として光学特性の変化を有することができる。デバイスの構成に応じて、このような変化に対する検知デバイス800の感度が調整される。
【0040】
一実施形態では、デバイス800の高い感度により、環境反応層804に対して小さい総面積が選択される場合であっても、パッケージへの非常に低いガスの浸透を加速なしに検知できる。さらに、高い感度により、環境反応層804の組成および/または厚さのサブナノメートルの変化を検知することができる。
【0041】
一実施形態では、光学強化層808は、環境反応層804において光学共鳴を作り出すために選ばれた材料を含む。環境反応層804はこの実施形態において、光吸収層として働く。環境反応層804は金属(例えば、Al、Ca、Niなど)であり得る。環境反応層804の厚さは、選ばれた金属の表皮深さ未満になるように選ばれ得る。金属の表皮深さは、電磁放射線(例えば光など)が金属の表面に浸透できる深さである。さらに、環境反応層804の厚さは、光学強化層808とともに吸収剤として働くように選ばれ得る。
【0042】
一実施形態において、光学強化層808は、誘電体層806と反射層807とを含む。反射層807は金属(例えばAlなど)を含むことができる。反射層807の厚さは、選ばれた金属の表皮深さより大きいことがある。それ故に、反射層807は光を効果的に反射する。さらに、誘電体層の厚さは、デバイス800が特定の光学特性を示すように選ばれ得る。例えば、誘電体層806に対して選ばれる厚さは、図10に関して以下で説明するように、波長に対してデバイス800の反射率スペクトルをシフトすることができる。
【0043】
上記のように、図8の一実施形態において、環境反応層804は金属である。選ばれた金属に応じて、環境反応層804は所定の環境状態への暴露に応答する。例えば、一実施形態において、カルシウムが環境反応層804として選ばれる。カルシウムは容易に水と反応し、故に水への暴露に応答するのに使用され得る。カルシウムが水と反応すると、それは誘電体に変わり、化学修飾層812を形成する。これにより、より多くの材料が反応するにつれて、カルシウムの層804の高さが変化する。水分が存在し、カルシウムが残存している限り、そのプロセスは続く。
【0044】
他の例示的な実施形態では、シリコンなどの半導体が環境反応層804に対して選ばれ得る。他の例示的な材料は、シリカ、アルミニウム、ニッケルなどを含む。
【0045】
図8の実施形態では、幾つかの環境反応層804の光学特性は、それが環境と反応するにつれて変化する。色度、反射率、色、彩度、および/または色相などの光学特性はそのとき、その存在または所定の環境状態への暴露を検知するために測定され得る。例示的な一実施形態では、環境反応層804はカルシウム、高光吸収金属を含む。カルシウムが水と反応するとき、それは誘電体に変わり、化学修飾層812を形成するが、それはほとんど光を吸収しない。環境反応層804の水への暴露は故に、環境反応層804の反射率スペクトルの変化を引き起こす。環境反応層804自体の反射率スペクトルは大幅には変化しないことがあるが、デバイス800の全体的な光学応答は、図10に見られるように、光学強化層808上に堆積された環境反応層804を含む干渉変調器800の配置により、大幅に変化する。デバイス800の光学特性は、環境反応層804の僅かな変化とともに大幅に変化する。一実施形態では、デバイス800の光学特性は、環境反応層804に僅かな変化を引き起こす、例えばガス種(例えば水、酸素など)などの少量の環境状態の存在に対する感度が大きい。
【0046】
図10は、環境反応層804として5nmのアルミニウム、誘電体層806として133nmのSi02、および反射層807として100nmのアルミニウムを用い、さらにガラス基板上に配置された初期構成を有するデバイス800の一実施形態に対する反射率スペクトルを示す。グラフ1000のそれぞれの番号付けされた線1004−1044は、異なるレベルで化学修飾された環境反応層804を表す。各線1004−1044は、デバイス800の特定の構成に対して異なる光波長で反射率をプロットしたものであるが、各構成は異なる厚さで残存している環境反応層804を有する。例えば、線1004はAlが0nm厚で残存している環境反応層804に対応し、一方、線1044はAlが5nm厚で残存している環境反応層804に対応する。図10の実施形態において、光学強化層808に対して使用される材料は一定のままであるが、一方、環境反応層804の化学修飾レベルは、それぞれの番号付けされた線1004−1044の間で変化している。図10に見られるように、各線1004−1044の間の反射率の変化は、デバイス800に入射する光の波長によって決まる。デバイス800の環境状態への暴露をより良く測定するために、環境反応層804に対する環境の影響を測定するとき、環境反応層804の厚さの変化に対して高いデルタ値を有する光波長が分析のために選ばれ得る。例えば、図10の実施形態では、538nmの波長が分析のために選ばれ得るが、それは、その波長における各ライン1004−1044間のデルタ値が高いからである。
【0047】
当業者は、誘電体層806、反射層807、および/または環境反応層804の初期厚さおよび/または材料の変化、および/または環境状態への暴露の変化によりデバイス800の反射率応答が変化することを認識するであろう。例えば、誘電体層806の厚さの変化は、x軸(波長)に沿って線1004−1044をシフトさせ得る。それ故に、環境反応層804の厚さの変化に対して高いデルタ値を有する光波長がシフトされ得る。従って、誘電体層806の厚さが選択され、分析のための特定の光波長を選ぶことができる。一実施形態では、分析のために選ばれる光波長は、反射率の変化を検知するのに使用される測定装置による検知のための最適波長に基づく。
【0048】
図11は、環境反応層804として5nmのアルミニウム、誘電体層806として133nmのSi02、および反射層807として100nmのアルミニウムを用い、さらにガラス基板上に配置された初期構成を有する環境状態測定デバイス800の一実施形態の反射率を示す。図11の実施形態では、デバイス800の反射率は538nmの波長で測定される。当業者は、光学強化層808、環境反応層804または環境状態への暴露の変化によりデバイス800の反射率応答が変化することを認識するであろう。当業者はまた、反射率が他の波長で測定され得ることを認識するであろう。グラフ1100に見られるように、反射率のプロット1104は、環境層の化学修飾レベルが変化するにつれて、大幅に変化し得る。例示的な一実施形態では、環境反応層804の化学修飾レベルは、光学強化層808の上部から化学修飾層812の底部までの間で測定された層804の残存高さを示す。当業者は、環境層の化学修飾レベルが変化するにつれてデバイス800の他の光学特性(例えば、色度など)が変化し得ることを認識するであろう。従って、これらの他の光学特性は、化学修飾レベルを決めるために測定され得る。例えば、全スペクトル応答のための装置が利用できない場合、化学修飾のレベルを測定するために色度計または他の装置を使用することができる。
【0049】
別の実施形態では、デバイス800の色度は、環境反応層804の化学修飾レベルが変化するにつれて、変化し得る。図12は、環境反応層804として5nmのアルミニウム、誘電体層806として133nmのSi02、および反射層807として100nmのアルミニウムを用い、さらにガラス基板上に配置された初期構成を有するデバイス800の一実施形態の色度ダイアグラム1200を示す。当業者は、光学強化層808、環境反応層804または環境状態への暴露の変化によりデバイス800の色度が変化することを認識するであろう。それぞれの番号付けされた点1204−1224は、異なる化学修飾レベルにおけるデバイス800の色度を表す。点1204は、開始点であるAlが5nm残存している環境反応層804におけるデバイス800の色度を示す。それぞれの連続点1208−1224は、異なる量で残存している環境層804を有するデバイス800の色度を示す。点1208はAlが4nm残存している環境反応層804におけるデバイス800の色度を示し、点1212はAlが3nm残存している場合を示し、点1216はAlが2nm残存している場合を示し、点1220はAlが1nm残存している場合を示し、点1224はAlが残存していない環境反応層804を示す。一実施形態では、それぞれの番号付けされた点1204−1224は、ナノメートル単位で測定された環境反応層の残存厚さに対応する。図12に見られるように、環境反応層804の化学修飾レベルが点1204から1224に変化するにつれて、デバイス800の色度は大幅に変化する。
【0050】
図13は、所定の環境状態へのパッケージ1300の内部の暴露を検知するために、パッケージ1300で使用されている環境状態測定デバイス800の一実施形態である。パッケージはまた、所定の環境状態への暴露に敏感な第2デバイス1304(例えば、(例えば、図1で示され、本明細書で説明されるような)MEMSデバイス、OLED、LED、LCDなど)を含むことができる。一実施形態では、パッケージは、パッケージを開くことなしに光学特性を測定できるように、環境状態測定デバイス1312の上部を見るための窓または透明なカバー1308を含む。このように、所定の環境状態への第2デバイス1304の暴露は、同じ環境状態に暴露された測定デバイス1312の光学特性の変化を測定することによって決定され得る。
【0051】
一実施形態では、デバイス800は図14のプロセス1400に従って製造される。デバイス800の構成は、製造プロセス1400によって決まる。プロセス1400の第1段階1404は、製造者が環境反応層804に対する材料および初期厚さを選択する段階である。材料のタイプおよび材料の量の両方の選択は、デバイスの全体の機能に影響を与える。デバイス800の所望の感度およびサイズ、並びに測定されている環境状態に応じて、環境反応層804に対する材料が製造者によって選ばれる。図8の実施形態に関して説明したように、カルシウム、アルミニウム、ニッケル、シリコン、シリカなどの材料が環境反応層804に対して選ばれ得る。一実施形態では環境反応層804として、初期に高い光吸収を有する厚さを伴う、金属などの材料が選ばれる。さらに、その実施形態に対する材料は、環境反応層804が環境状態に暴露された場合に、それが化学修飾されて、光をほとんどまたは全く吸収しない、例えば誘電体などの層812になるように選ばれ得る。当業者は、特定のガス種などの特定の環境状態に反応すると知られる幾つかの他の材料がまた、環境反応層804に対して使用され得ることに留意するだろう。
【0052】
環境反応層804に対する特定の厚さは、環境層804の変化に対する光学応答を向上させるために、第1段階1404において製造者によって選ばれ得る。一実施形態において、環境反応層804の初期厚さは、図8に関して上記で説明したように、選ばれた金属の表皮深さ未満になるように選ばれ得る。別の実施形態では、環境反応層804の初期厚さは略5nmである。さらに別の実施形態では、初期厚さは0と10nmとの間、例えば、lnm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nmなどになるように選ばれる。更なる実施形態では、その厚さは、3と7nmとの間、例えば、4nm、5nm、6nmなどで選ばれる。別の実施形態では、その厚さは略20nmになるように選ばれ得る。
【0053】
環境反応層804の表面積はまた、デバイス800の所望の感度およびデバイス800の全体のサイズに応じて、第1段階1404で製造者によって選ばれ得る。例示的な実施形態では、デバイス800の全体のサイズは、図13に見られるように、デバイス800が使用されるパッケージ1300のサイズによって制限される。デバイス800の光学特性は、環境反応層804に対して選ばれた表面積に応じて、異なって変化し得る。幾つかの実施形態では、大面積がより望ましくあり得るが、それは裸眼で見えるからである。他の実施形態では、小面積がより望ましくあり得るが、そこでそれは制限されたサイズのパッケージ1300に適合する。一実施形態では、表面積は略5×5mmになるように選ばれる。別の実施形態では、表面積は略0.3×0.3mmになるように選ばれる。
【0054】
次に、図14の実施形態に従ったデバイスの製造プロセス1400における段階1408では、光学強化層808に対する単一または複数の材料が選ばれる。材料のタイプおよび材料の量の両方の選択は、デバイス800の全体の機能に影響を与える。デバイス800の所望の感度およびサイズ、並びに測定されている環境状態に応じて、光学強化層808に対する材料が選ばれる。さらに、環境反応層804に対して使用される材料および/または測定される所望の光波長に応じて、光学強化層808に対する材料が選ばれる。一実施形態では、光学強化層808の材料および量が、環境反応層804において光学共鳴を作り出すように選ばれる。第2実施形態では、光学強化層808はデバイス800において特定のスタック色(例えば青など)を作り、測定装置を使用せずに環境反応層804における変化を人間の観察者が容易に検知できるように構成される。別の実施形態では、光学強化層808はデバイス800において低反射状態を作り、測定装置による信号の検知を最大化するように構成される。さらに別の実施形態では、光学強化層808は誘電体強化金属反射層である。例示的な一実施形態では、光学強化層808はアルミニウムで覆われたSiO2を含み、スタックを形成する。
【0055】
さらに、段階1408では、光学強化層808の厚さは、デバイス800が所望の光学応答を有するように、製造者によって選ばれ得る。一実施形態では、その厚さは、所望の光波長が環境反応層804において実質的に吸収されるように選ばれる。これは、光が入射するときの環境反応層804における所望の波長の電場の濃度による。この実施形態では、デバイス800の外観は、環境反応層804の厚さおよび/または組成が変化するにつれて変化する。光学強化層808は、環境反応層804の光学特性を向上するように構成される。一実施形態では、光学強化層808は、略100nmのAlの上部に略133nmのSiO2を含む。光を選択的に反射および吸収する、当業者に知られた他の材料および厚さがまた使用され得る。
【0056】
光学強化層808上への環境反応層804の堆積段階が、図14の製造プロセスの段階1416を継続する。例示的な実施形態では、材料の堆積は、化学蒸着、原子層堆積、物理蒸着、またはイオンめっきによって達成され得る。材料を堆積する他の方法もまた使用され得る。
【0057】
図15は、所定の環境状態への暴露に応答したデバイス800の光学特性をテストするプロセス1500を説明している。例示的な実施形態では、テストプロセス1500の段階は、人間、またはコンピュータもしくは他の自動化されたデバイスによって実施され得る。図14の製造プロセス1400に従って、デバイス800は環境反応層804の組成の僅かな変化を検知するように構成される。一実施形態では、デバイス800は、環境反応層804のレベルの略0.2nmの変化に伴う光学応答を大幅に変化させるように構成される。このような微細な間隔により、例えばガラス基板のさらに上部のアルミニウム上部のSiO2に堆積されたカルシウムを使用する実施形態において、略10−11グラムの水の検知が可能になる。デバイス800は、記載された材料および方法を用いて、高さの僅かな変化さえも検知するように構成され得る。別の実施形態では、デバイス800は環境反応層804におけるサブナノメートル単位の変化を検知するように構成され得る。
【0058】
プロセス1500における段階1504では、デバイス800が環境状態に暴露される。図8に関して説明したように、これにより、環境反応層804が化学修飾され、デバイス800の光学特性が変化する。次に、段階1508では、光学特性の変化が測定装置を用いて測定される。一実施形態では、測定装置は反射率を測定するように構成される。例示的な実施形態では、測定装置は、CCDカメラ、光ファイバープローブ、CMOSセンサ、または他の既知のイメージセンサ装置を含む。一実施形態では、CCDカメラは色分布の空間地図、それ故に測定されたサンプル領域における環境反応層804の量の空間地図を提供できる。別の実施形態では、デバイス800の環境状態への暴露の検知がデバイス800を直接見ることで達成されるので、測定装置が使用されないことがある。続く段階1512では、環境状態への特定の暴露レベルにおけるデバイス800の光学特性が次いで記録され得る。プロセス1500は決定段階1516で繰り返されることができ、故に、多くのレベルの暴露におけるデバイス800の光学特性のデータコレクションが記録される。決定段階1516で続ける決定がなされた場合は、段階1504−1512が次いで繰り返される。特に段階1504において、デバイス800はさらに環境状態に暴露され、さらに環境反応層804の化学修飾を引き起こす。決定段階1516で続けない決定がなされた場合は、プロセスが終結する。一実施形態では、データはチャートなどのデータベースに記憶され得る。幾つかの実施形態では、グラフがデータから導かれ得る。
【0059】
デバイス800および/または環境反応層804の光学応答特性は既に知られていることがあり、このようなデータは図15のプロセスによって集める必要がないことがある。
【0060】
図16は、所定の環境状態への暴露を検知するために、環境状態測定デバイス800がそのデバイスのユーザによって使用されるプロセス1600を説明している。図15におけるデバイス800の光学特性の変化を測定する段階1508と同様に、デバイス800の光学特性が、第1段階1604において測定装置を用いて測定される。第2段階1608では、測定装置からの結果が次いで、図15のプロセス1500で集められたデータまたはデバイス800の光学応答に対する既知のデータと比較される。環境反応層804の表面積、デバイス800の組成に使用される材料、デバイス800の光学応答の変化、および検知される環境状態などの因子を調べることで、環境状態への暴露レベルが最終段階1612で計算される。このように、デバイス800の環境状態への暴露を決定することができる。
【0061】
段階1608の一実施形態では、特定の瞬間におけるデバイス800の空間地図が、同一の構成のデバイス800に対して予め集められたデータと比較され得る。段階1608の例示的な他の実施形態では、その比較は、チャート、またはデータ表、または相関的なグラフを用いる他の既知の手段によって起こり得る。その比較は、手動で実施されるか、またはコンピュータもしくは他のデータ加工デバイスを用いて実施され得る。例示的な実施形態では、加工デバイスは測定装置と同一のハウジングに組み込まれるか、または分離され得る。
【0062】
一実施形態では、デバイス800は環境状態への特定量の暴露において色を変化するように構成されるが、そこで色の変化は、測定装置なしに検知できる(例えば、裸眼で検知できるなど)。この実施形態では、段階1612は特定の計算を必要とせず、むしろ環境状態への暴露量は、デバイス800が色を変化するように構成された量である。
【0063】
上記のプロセス1400、1500および1600が、詳細な説明において特定の段階を含むように記載され、特定の順序で記載されたが、これらのプロセスは追加の段階を含むことがあり、または記載された幾つかの段階を省略することがあることを認識すべきである。さらに、プロセスの各段階は、それが記載された順序で実施される必要は必ずしもない。例えば、プロセス1400の段階1416は省略することができ、または段階1408は段階1404の前に実施することができる。
【0064】
他の例示的な実施形態では、デバイス800の環境状態への感度はさらに、環境反応層804が環境状態の存在に反応する速度によって決まる。このような実施形態では、反応速度が速くなるほど、環境状態への暴露に応答したデバイス800の光学特性の変化は素早くなる。
【0065】
環境反応層804の組成が変化する速度は、特定の状態へのその暴露によって決まり得る。例えば、環境反応層804に対して金属が選ばれる実施形態において、環境反応層804がさらされる圧力および/または温度は、それが環境状態と反応する速度を変化させ得る。温度を上昇させることで、層804が化学修飾する速度を増加することができる。一実施形態では、デバイス800は特定の温度および/または圧力にさらされ、環境反応層804が所定の環境状態と反応する速度を調整する。
【0066】
環境反応層804に対して半導体が選ばれる実施形態では、環境反応層804がさらされる光線量が、所定の環境状態の存在においてそれが化学修飾される速度を変化させる。例えば、半導体における光の吸収によってもたらされた電子ホールの生成は、半導体材料の化学的変化を大幅に促進することができる。環境反応層804に対してシリコンが使用される一実施形態では、この促進は、電気化学的効果、例えば電子バンドギャップより大きいエネルギーを有する光が環境反応層804に入射する場合の酸化剤に対するシリコンの反応性など、に基づく。例示的な一実施形態では、環境反応層804は高い光線量にさらされた場合、(光を吸収する)電気導電性組成から(ほとんど光を吸収しない)絶縁組成である化学修飾層812に、速い速度で変化する。
【0067】
環境反応層804に対して半導体が選ばれる一実施形態では、デバイス800が光強化化学的検知デバイス、または放射線に対するモニタ(例えば線量計など)として働く。この実施形態では、デバイス800に入射するUV放射線の強度は、環境反応層804の化学的変化(例えば、UVの影響下における、酸素および水の存在、一般的な大気条件でのシリコンの酸化など)と相関することができる。この相間は、図15の段階1508のように測定によって達成され、光が促進する化学的変化として影響を受けるデバイス800の光学特性は、結果として環境反応層804の光吸収に変化をもたらす。別の実施形態では、デバイス800は特定の光線量にさらされ、環境反応層が所定の環境状態と反応する速度を調整する。
【0068】
上記の詳細な説明が示され、説明され、様々な実施形態に適用することで本発明の新規な特徴が指摘されたが、説明されたデバイスまたはプロセスの形態および詳細において様々な省略、置換、および変化が本発明の精神を逸脱することなく当業者によってなされ得ることが理解されよう。認識されるように、本発明は、幾つかの特徴が他から分離して使用され実施され得るように、本明細書で説明された全ての特徴および恩恵を提供しない形態内で具現化され得る。
【符号の説明】
【0069】
800 干渉変調器
804 環境反応層
806 誘電体層
807 反射層
808 光学強化層
812 化学修飾層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境状態への暴露に応答して変わるように構成された組成を有する環境反応層と、
反射率スペクトルが前記環境反応層の組成に依存して決まる干渉変調器と、
を含む、環境状態測定デバイス。
【請求項2】
前記干渉変調器が前記環境反応層を含み、前記環境反応層が前記干渉変調器における干渉キャビティに対する境界を規定する、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項3】
前記環境反応層の厚さが10nm未満である、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項4】
前記環境状態は水である、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項5】
前記環境状態はガス種である、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項6】
前記環境反応層の組成が環境状態への暴露に応答して変わる速度が、前記環境反応層がさらされる光線量によって変わる、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項7】
前記環境反応層の組成が環境状態への暴露に応答して変わる速度が、前記環境反応層がさらされる温度によって変わる、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項8】
誘電体層をさらに含む、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項9】
前記環境反応層は金属である、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項10】
前記環境反応層は半導体である、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項11】
選ばれた波長における前記干渉変調器の反射率が、前記環境反応層の組成に依存して決まる、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項12】
前記干渉変調器の色度が、前記環境反応層の組成に依存して決まる、請求項1に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項13】
光を干渉的に変調するための手段と、
環境状態への暴露に応答して、前記光変調手段の反射率スペクトルを変えるための手段と、
を含む、環境状態測定デバイス。
【請求項14】
前記光を干渉的に変調するための手段が干渉変調器を含む、請求項13に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項15】
前記光変調手段の反射率を変えるための手段が、環境状態への暴露に応答して変わるように構成された組成を有する環境反応層を含む、請求項13に記載の環境状態測定デバイス。
【請求項16】
環境反応層を有する干渉変調器を形成する段階を含む環境状態測定デバイスの製造方法であって、前記環境反応層の組成は前記環境状態への暴露に応答して変わるように構成され、前記干渉変調器の反射率は前記環境反応層の組成に依存して決まる、環境状態測定デバイスの製造方法。
【請求項17】
選ばれた波長における前記干渉変調器の反射率が前記環境反応層の組成に依存して決まるように、前記干渉変調器または前記環境反応層を構成する段階をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記環境状態への暴露に応答する前記干渉変調器の色度の変化および前記環境反応層におけるピンホールの出現をたどるように前記干渉変調器を構成する段階をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
環境反応層を有する干渉変調器を提供する段階を含む環境状態への暴露を検知する方法であって、前記環境反応層の組成は前記環境状態への暴露に応答して変わるように構成され、前記干渉変調器の反射率は前記環境反応層の厚さに依存して決まる、環境状態への暴露を検知する方法。
【請求項20】
前記環境状態への暴露に応答する前記干渉変調器の色度の変化および前記環境反応層におけるピンホールの出現を測定する段階をさらに含む、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2013−510315(P2013−510315A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537931(P2012−537931)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/055015
【国際公開番号】WO2011/056758
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.WCDMA
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】