説明

高温耐熱性粘着テープ及びその製造方法

【課題】エイジングによる物性の大きな変化がなく、粘着力に優れた高温耐熱性粘着テープ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】粘着テープは、コロナまたはプラズマ処理された基材フィルムと、この基材フィルム上に粘着組成物を塗布して形成された粘着層とを備える。接着物に残された粘着層の残量は、接着圧力9.8×10〜9.8×10Pa(1〜10kgf/cm)、速度1〜10m/分で積層され、温度140〜250℃で1〜3時間加熱され、接着物から剥離されたときに、0.4g/cm以下である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温耐熱性粘着テープ及びその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、物性の大きなエイジングがない高温耐熱性粘着テープ及びその製造方法に関し、この粘着テープは、物理的に表面改質された基材フィルム上に粘着層を形成し、この粘着層を熱処理して調整される。
【背景技術】
【0002】
最近、半導体パッケージング方式は、半導体チップの高集積化、高容量化、及び多機能化の要求により、薄型パッケージ及び小型化される傾向に発展している。従って、CSP(Chip Scale Package)方式の採択が目立っている。特に、MLF(MicroLead Frame)及びQFN(Quad−flat Non−loaded package)方式は、他の既存パッケージ方式とは異なって、リード端子を封止樹脂の外に導出することで、発生された熱をチップの外部に容易に放出させる新方式のパッケージ技術である。
【0003】
このようなパッケージ方式に使用される電子部品のうち、色素付着工程、硬化工程、ワイヤボンド工程、モールディング等の高温プロセスにおいて優れた粘着性及び耐熱性を有するモールドマスキングテープは必ず使用され、モールド工程においてモールディング樹脂がリード間から漏出してリードフレームを汚染するのを抑制する。
【0004】
即ち、電子部品用粘着テープは、半導体プロセス及び電子製品の製造工程において発生し得る部品の毀損を抑制するため、又は、プロセスを容易化するために、マスキングフィルムとして広く使用されている。
【0005】
一方、この粘着テープは、プロセス終了後に除去されるとき、その粘着層を部品に移行させて、プロセス安定性及び製品信頼性を大きく悪化させる場合がある。
【0006】
従って、高温処理を必要とする半導体プロセスにおいて、粘着テープの粘着層の耐熱性及び粘着性が重要となる。更に、粘着テープは、粘着手順における作業性と共に、積層手順後の製品製造工程における工程安定性及び製品信頼性に影響を与えるものであってはならない。
【0007】
従来の粘着テープの一例は、ポリイミドのような耐熱性樹脂の基材フィルムを使用して、この基材フィルム上に、主にアクリル樹脂またはシリコン樹脂から調整される粘着組成物の粘着層を形成することで、製造される。
【0008】
アクリル樹脂を含有する粘着組成物から形成された粘着層を使用した場合には、粘着成分が粘着テープから離脱して接着物に移行する、または、粘着性が低下してリードフレームに接着物が移行することにより、リードフレームの汚染が誘発され、製品信頼性に影響を与える場合がある。
【0009】
また、シリコン樹脂を含有する粘着組成物から形成された粘着層については、ケイ素及び酸素の結合が強力なため、樹脂自体の耐熱性に優れるが、熱によりシリコンが移行してリードフレームが汚染される。
【0010】
白金触媒存在下で硬化されたシリコン樹脂を含有する粘着組成物から形成された粘着層は、高い反応速度を有する。しかし、このような粘着層は、塗布工程後に未反応の白金触媒が残留することによる物性の大きなエイジングを示し、低温プロセスで製造された製品放出後の物性を安定化するために長い放置時間を必要とし、生産性が低下される。
【0011】
半導体の一般的な高温プロセスで使用される粘着テープにおいては、粘着層が基材フィルムから離脱され、リードフレームから除去されて、リードフレームに粘着層の樹脂が残される。従って、残された粘着層樹脂のリードフレームから除去する余分な作業が必要とされるだけでなく、除去及びメッキ作業が困難となる。
【0012】
そこで、高ストレス強度を有する粘着組成物を基材フィルム上に塗布し、溶媒乾燥中に熱処理することで硬化反応を活性化することで、粘着力に優れた粘着テープを得ることができる。この場合、高いストレス強度を得るためには、硬化反応の加速及び高度な硬化が必要となる。
【0013】
このような高度の硬化を行うためには、多量の触媒及び硬化剤樹脂が必要となる。しかし、高い硬化反応速度が組成物の安定性を低下させる場合があるため、触媒及び硬化剤樹脂を適量で使用することが重要である。
【0014】
また、白金触媒の未反応官能基のエイジングを最小化するためには、適切なプロセス温度条件を、熱による粘着性の低下を向上させるためには、適切な表面改質条件を、確保することが非常に重要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
そこで、本発明者らは、半導体の高温プロセスにおいて使用される従来の粘着テープの問題を解決するために鋭意検討し、コロナまたはプラズマを用いて基材フィルムを物理的に表面改質することにより、基材フィルム及び粘着組成物の間の接着力が向上されてテープの残留が顕著に減少され、これにより、耐熱性が要求される半導体プロセスに使用できること、及び、粘着層を形成し、乾燥及び硬化のための高温熱処理を行うことで、白金触媒の未反応官能基による物性のエイジングを最小化できること、を見出し本発明を完成するに至った。
【0016】
そこで、本発明の目的は、エイジングによる物性の大きな変化がなく、粘着力に優れた高温耐熱性粘着テープを提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、上述の高温耐熱性粘着テープの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明による高温耐熱性粘着テープは、コロナまたはプラズマ処理された基材フィルムと、この基材フィルム上に粘着組成物を塗布して形成された粘着層と、を備える。この高温耐熱性粘着テープは、接着物に残された粘着層の残量は、接着圧力9.8×10〜9.8×10Pa(1〜10kgf/cm)、速度1〜10m/分で積層され、温度140〜250℃で1〜3時間加熱され、接着物から剥離されたときに、0.4g/cm以下である。
【0019】
また、本発明による高温耐熱性粘着テープの製造方法は、(a)コロナまたはプラズマ処理により基材フィルムを表面改質することと、(b)表面改質された基材フィルム上に粘着組成物を塗布して、粘着層を形成することと、(c)粘着層が形成されたフィルムに、温度140〜230℃で乾燥及び硬化させる熱処理を与えることと、を含む。
【発明の効果】
【0020】
コロナまたはプラズマのような物理的な方法で改質された基材フィルムを使用し、この基材フィルム上に粘着組成物を塗布して粘着層を形成した後、乾燥及び硬化のための熱処理を高温で行うことで製造される高温耐熱性粘着テープによれば、基材フィルムの物理的な表面改質を通じて粘着層に対する接着力が向上されているため、接着物へのテープ残りが少なく、高温の半導体プロセスにおいて使用でき、高温プロセスを通じて白金触媒の未反応官能基が最小化されているため、接着力の低下などのエイジングに伴う物性変化を最小化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0022】
本発明は、物理的に表面改質された基材フィルム上に粘着組成物を塗布することで形成された粘着層を備える高温耐熱性粘着テープに関し、この耐熱性粘着テープは、高温基材フィルム及び粘着層の間の優れた粘着性を有し、半導体プロセスに適用されたときに、エイジングに従う物性変化を最小化できる。
【0023】
本発明の高温耐熱性粘着テープは、コロナまたはプラズマ処理された基材フィルムと、この基材フィルム上に粘着組成物を塗布して形成された粘着層と、を備える。接着物に残された粘着層の残量は、接着圧力9.8×10〜9.8×10Pa(1〜10kgf/cm)、速度1〜10m/分で積層され、温度140〜250℃で1〜3時間加熱され、前記接着物から剥離されたときに、0.4g/cm以下である。
【0024】
本発明の高温耐熱性粘着テープにおいて、粘着層を塗布するための基材フィルムには、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、及び、エポキシ樹脂−ポリイミド−ガラス繊維複合耐熱性フィルムが含まれる。これらのうち、耐熱性に優れたポリイミドフィルムが好ましい。また、基材フィルムの厚さは、25μm〜100μmであることが好ましい。
【0025】
特に、本発明の粘着テープに使用される基材フィルムに関して、上記の耐熱性基材フィルムは、10〜70Wの条件で1〜60秒間にコロナまたはプラズマ処理することで、物理的に表面改質されている。
【0026】
コロナまたはプラズマを用いて基材フィルムを表面改質すると、基材フィルムの表面粗度が増加される。これにより、硬化反応における基材フィルム及び粘着組成物の間の接着力が向上され、基材フィルム上に粘着組成物が塗布されると、半導体プロセスにおいてリードフレームに積層された粘着テープを用いた半導体の高温プロセスにおける、基材フィルム及び粘着組成物の間の接着力が低下されるのを抑制し、これにより、粘着テープを接着物から剥離するときの接着物上の粘着組成物残量を減少させる。
【0027】
本発明の粘着テープは、表面改質された基材フィルム上に粘着組成物を塗布することで形成された粘着層を備える。ここで使用される粘着組成物は、白金触媒を含有するシリコン樹脂組成物であることが好ましい。
【0028】
一般に、粘着テープに使用される粘着組成物は、基本樹脂として、アクリル樹脂又はシリコン樹脂を含有する。シリコン樹脂組成物の場合、硬化反応は、以下の三機構で起こる。
【0029】
(1)ベンゾイルパーオキサイドのラジカルを生成することで、シリコン樹脂にラジカルが発生するという第1の硬化機構、(2)一般的なゾル−ゲル反応機構を用いた第2の硬化機構、及び、(3)カールシュタッド触媒(Karlstad catalyst)のような白金触媒の存在下での、ヒドリド基を有するシリコン樹脂とビニル基を有するシリコン樹脂との付加反応である水酸化反応の第3の硬化機構がある。これらのうち、白金触媒を用いた水酸化反応は、比較的低温でも高い反応速度を示すので、プロセス上に利点がある。
【0030】
そこで、本発明で用いられるシリコン樹脂組成物は、白金触媒を用いた硬化反応に関与する粘着組成物である。本発明の粘着組成物は、シリコン樹脂100質量部に対して、白金触媒0.5〜5質量部、硬化剤樹脂0.5〜5質量部、及び、他の添加剤を含む。しかしながら、本発明の粘着組成物は、シリコン樹脂組成物に限定されるものではない。白金触媒を用いた硬化反応において、樹脂組成物の硬化の程度は、シリコン樹脂に対する白金触媒及び硬化剤樹脂の使用量に依存して変化する。
【0031】
例えば、白金触媒の含有量が5質量部を超えると、粘着組成物の組成液安定性が低下する。一方、硬化剤樹脂の含有量が5質量部を超えると、粘着組成物の塗布後の硬化が過剰になされることで、接着物に対する接着力が低下する。
【0032】
他方、表面改質された基材フィルム及び粘着組成物から本発明の粘着テープを製造する方法は、以下のようなものである。
【0033】
まず、基材フィルムを、コロナまたはプラズマで処理して、表面改質する。コロナまたはプラズマを用いた基材フィルムの表面改質は、10〜700Wの条件で1〜60秒間処理するのが好ましい。上記の条件を満足しない場合には、基材フィルムの表面改質が充分になされず、基材フィルム及び粘着組成物の間の所望の接着力が得られない。
【0034】
コロナまたはプラズマを用いた物理的方法で基材フィルムを表面改質すると、塗布される粘着層との接着力が向上されるため、半導体プロセスにおいてリードフレームに積層された粘着テープを有する半導体の次の高温プロセスにおける熱で生じる、基材フィルム及び粘着組成物の間の接着力低下を抑制する。このように得られる粘着テープは、半導体高温プロセス後に粘着テープを剥離したとき、接着物に粘着テープの粘着組成物を残さないことから、耐熱性が必要とされる半導体プロセスに適している。
【0035】
次に、コロナまたはプラズマを用いて物理的に表面改質された基材フィルム上に、粘着組成物を塗布して、粘着層を形成する。
【0036】
表面改質された基材フィルムに塗布される粘着組成物は、上述の通りである。ここで用いられる溶媒には、トルエン、ヘプタン、ヘキサン、キシレン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、n−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドが含まれる。好ましく溶剤は、トルエン、キシレン、及びヘプタンである。これらの溶媒は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
【0037】
最後に、表面改質された基材フィルム上に粘着組成物を塗布することで形成された粘着層を備えるフィルムを、熱処理により、140〜230℃で乾燥及び硬化させる。本発明では、このように調整された粘着テープの乾燥及び硬化を同時に行うと、粘着組成物中に含有される白金触媒の未反応基が最小化されるため、粘着性の低下などのエイジングによる大きな物性変化をなくすことができる。更に、比較的高度に硬化された組成物から調整される本発明の粘着テープは、熱に対する高ストレス強度を有するので、高温プロセスであっても粘着層間の凝集力が向上され、粘着層及び基材フィルムから樹脂が離脱されたときの接着物上のテープ残りが顕著に減少される。
【0038】
そこで、本発明の特性を得るためには、乾燥及び硬化のための熱処理温度が140〜230℃であることが好ましい。熱処理温度が140℃未満であると、粘着テープの剥離時に、接着物上の粘着組成物残りが過剰に多くなる。230℃を超える温度で熱処理すると、シリコン樹脂の劣化が生じて、粘着テープの粘着性が低下される。
【0039】
上述の工程を経て調製される粘着層の厚さは、3〜30μmであることが好ましい。このように製造された本発明の粘着テープでは、基材フィルムを表面改質することによって、基材フィルム及び粘着層の間の接着力が充分でないために、半導体プロセスに適用する際に粘着層が残されるという従来の問題点が解決され、乾燥及び硬化のための熱処理を高温で行うことによって、未反応白金触媒の含量が最小化され、エイジングに伴う大きな物性変化を除去できる。
【実施例】
【0040】
以下、本発明を実施例に基づき詳しく説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0041】
本発明の実施例に関して、粘着テープと接着物との間の接着力、並びに粘着テープの剥離後に残った粘着組成物の量は、以下のようにして測定した。
【0042】
1.粘着テープと接着物との接着力の測定
調整された粘着テープの接着物に対する接着力を、ASTM D3330に従い、インストロンを用いた180°剥離試験で測定した。
【0043】
粘着テープの接着物に対する接着力を測定することで、粘着層の粘着組成物中に白金触媒が残留していたか否かを示唆できる。残留触媒の量が多い場合、硬化反応が完全にはなされずに、接着力が低下する。
【0044】
2.粘着テープ剥離後における粘着組成物の残量の測定
接着物から粘着テープを剥離した後における粘着層の残量を測定するため、粘着テープを接着物のリードフレームに接着圧力39.2×10Pa(4kgf/cm)、5m/分の条件で積層した後、220℃で20分間、230℃で30分間、170℃で1時間、200℃で1時間、加熱し、リードフレームから粘着テープを剥離した。次に、リードフレームの表面を電子放出顕微鏡で分析し、リードフレームに残された粘着層のシリコン分子をX線蛍光分析により確認した。
【0045】
<実施例1〜10>
25μm厚さのポリイミド基材フィルムを、以下の表1に示される条件でコロナ放電装置を用いたコロナ放電プロセスを行うことで、表面改質した。続いて、シリコン樹脂100質量部に対して、白金触媒4.0質量部、硬化剤樹脂4.0質量部をトルエンに溶解させることで、粘着組成物を調整した。
【0046】
表面改質された基材フィルム上に、調整された粘着組成物をコンマコーティング方式により塗布して粘着層を形成した後、乾燥及び硬化のために、以下の表1に示される各温度で10分間熱処理を行うことで、乾燥厚10μmの粘着テープを得た。
【0047】
実施例1〜10の粘着テープと接着物との接着力、及び、粘着テープ剥離後における粘着層残量の測定結果を、以下の表1に示す。
【0048】
【表1】

【0049】
<実施例11〜20>
以下の表2に示される条件で、コロナ放電装置を用いたコロナ放電処理を行うことによって、基材フィルムを表面改質したことを除き、実施例1〜10と同様の方法で粘着テープを調整した。
【0050】
実施例11〜20の粘着テープと接着物との接着力、及び、粘着テープ剥離後における粘着層残量の測定結果を、以下の表2に示す。
【0051】
【表2】

【0052】
<実験例1〜20>
エイジングに伴う物性変化を測定するために、実施例1〜20で調整した粘着テープを、80℃、相対湿度85%の条件で2週間放置した後、粘着テープと接着物との接着力を測定した。この結果を以下の表3及び4に示す。
【0053】
【表3】

【0054】
【表4】

【0055】
<比較例1〜7>
表面改質工程を経ずに基材フィルムとしてポリイミドフィルムを用い、表5の乾燥及び硬化温度で熱処理したことを除き、実施例1と同様の方法で粘着テープを調整した。
【0056】
比較例1〜7の粘着テープと接着物との接着力、及び、粘着テープ剥離後における粘着層残量の測定結果を、以下の表5に示す。
【0057】
【表5】

【0058】
<比較実験例1〜7>
エイジングに伴う物性変化を測定するため、比較例1〜7で調整した粘着テープを80℃、相対湿度85%の条件で2週間放置した後、粘着テープと接着物との接着力を測定した。この結果を以下の表6に示す。
【0059】
【表6】

【0060】
表1〜6の結果に示されるように、物理的に表面改質された基材フィルムを用い、乾燥及び硬化のための熱処理を高温で行うことを通じ白金触媒の未反応官能基が最小化することによって調整した本発明の粘着テープは、表面改質されていない基材フィルムを用い、低温で乾燥させて調整された従来の粘着テープに比べ、未反応白金触媒が原因となるエイジングに伴う粘着テープの大きな物性変化を示さず、表面改質を通じて粘着テープの粘着力が向上されるため、接着物へのテープ残りが最小化され、高温でも安定な粘着力を有する粘着テープの製造が可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コロナまたはプラズマ処理された基材フィルムと、この基材フィルム上に粘着組成物を塗布して形成された粘着層と、を備える高温耐熱性粘着テープであって、
接着物に残された粘着層の残量は、接着圧力9.8×10〜9.8×10Pa(1〜10kgf/cm)、速度1〜10m/分で積層され、温度140〜250℃で1〜3時間加熱され、前記接着物から剥離されたときに、0.4g/cm以下である高温耐熱性粘着テープ。
【請求項2】
前記基材フィルムは、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、またはエポキシ樹脂−ポリイミド−ガラス繊維複合耐熱性フィルムから選択される請求項1記載の高温耐熱性粘着テープ。
【請求項3】
前記粘着組成物は、シリコン樹脂100質量部に対して、白金触媒0.5〜5質量部、硬化剤樹脂0.5〜5質量部、及び、他の添加剤を含む請求項1記載の高温耐熱性粘着テープ。
【請求項4】
高温耐熱性粘着テープの製造方法であって、
(a)コロナまたはプラズマ処理により基材フィルムを表面改質することと、
(b)表面改質された前記基材フィルム上に粘着組成物を塗布して、粘着層を形成することと、
(c)前記粘着層が形成されたフィルムに、温度140〜230°Cで乾燥及び硬化させる熱処理を与えることと、を含む高温耐熱性粘着テープの製造方法。
【請求項5】
前記表面改質のためのコロナまたはプラズマの処理は、10〜700Wの条件で1〜60秒間行われる請求項4記載の高温耐熱性粘着テープの製造方法。
【請求項6】
前記基材フィルムは、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、またはエポキシ樹脂−ポリイミド−ガラス繊維複合耐熱性フィルムから選択される請求項4記載の高温耐熱性粘着テープの製造方法。
【請求項7】
前記粘着組成物は、シリコン樹脂100質量部に対して、白金触媒0.5〜5質量部、硬化剤樹脂0.5〜5質量部、及び、他の添加剤を含む請求項4記載の高温耐熱性粘着テープの製造方法。

【公表番号】特表2007−508408(P2007−508408A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532089(P2006−532089)
【出願日】平成16年10月4日(2004.10.4)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002536
【国際公開番号】WO2005/033238
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(597114649)コーロン インダストリーズ インク (99)
【Fターム(参考)】