説明

高眼圧症の治療のための医薬組成物

【課題】高眼圧症の治療のための医薬組成物を提供する。
【解決手段】本発明は一般には製薬産業に関し、特に、眼科組成物を製造する製薬産業に関する。より具体的には、本発明は、高眼圧症の治療のための眼科学的な組成物を製造する製薬産業に関する。技術の現状に対する本発明の利点は、高眼圧を低下させるために各成分間で拮抗作用が起こることなく各成分の相乗効果が実現されることである。本発明は、薬理学的に有効な量のドルゾラミドと、薬理学的に有効な量のチモロールと、薬理学的に有効な量のブリモニジンとを含むことを特徴とする高眼圧症の治療のための医薬組成物からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は一般には製薬産業に関し、特に、眼科組成物を製造する製薬産業に関する。より具体的には、本発明は、高眼圧症の治療のための眼科薬を製造する製薬産業に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
β遮断薬を用いた治療がうまくいかない場合に、理想的な眼内圧を達成するための治療的な選択肢はたくさんある。最も多い選択肢の2つは、ドルゾラミド/チモロールとの固定併用(fixed combination)である。
【0003】
開始した治療がうまくいっても眼内圧のさらなる低下が必要とされる場合には、患者の特徴およびその臨床状態に個々に従って、α2−アドレナリン(adregenic)拮抗薬、炭酸脱水酵素の局所阻害薬、またはプロスタグランジンの類似体のような局所薬物がβ遮断薬に添加される。その後、薬物の最初の組み合わせが相加効果を有しても臨床的な目的を完全に実現していなければ、別の薬物を添加することができる。この方法は、最小限の利益の増大および最大のコストの増大および患者の不都合が得られるまで実行することができる((10)マーケッティ(Marchetti)A、マガー(Magar)R、アン(An)P、Clinical and Economic Impact of new trends in glaucoma treatment Medscape General Medicine、2001年7月)。
【0004】
ドルゾラミドは、房水の産生を低減することによって眼内圧を低下させる局所炭酸脱水酵素阻害薬である。これは、眼内圧をさらに低下させるためにチモロールとの複合療法として処方されることが多い。対照臨床研究において、ドルゾラミドはさらなる眼内圧の低下を提供し、この相加効果は臨床的に重要であり、β遮断薬に添加されたときに13〜21%の眼内圧の低下である((11)ファイファー(Pfeiffer)N、Dorzolamide:Development and Clinical Application of a topical carbonic anhydrase inhibitor.Survey Ophthalmology 1997年、42(2)、137−151頁)。
【0005】
2つ以上の薬物の眼内圧の減少における相加効果は、これらの薬物が異なる手段によって作用する薬として一緒に使用されるときに期待されるはずのものである。β遮断薬の作用手段は炭酸脱水酵素の活性を低下させないので、炭酸脱水酵素阻害剤は房水の産生を相互に阻害するにもかかわらずβアドレナリン遮断薬への添加剤である((12)ブルベイカー(Brubaker)R、イングラム(Ingram)C、ショフ(Schoff)Eら、Comparison of the efficacy of betaxolol−brinzolamide and timolol−dorzolamide as suppressors of aqueous humor flow in human subjects.Ophthalmology 2000年、107、283−287頁)。
【0006】
酒石酸ブリモニジンは、高度に選択性のα−2アドレナリン拮抗薬の降眼圧薬である。ブリモニジンは構造的にクロニジンに関連しているという事実にもかかわらず、ブリモニジンは、α−2−アドレナリン受容体に対して、より高度の選択性を有する。いくつかの研究によって、ブリモニジンは局所β遮断薬治療との複合療法として使用されて、5〜3.7mmHgの眼内圧低下という相加効果を生じ得ることが示唆される((13)A Useful New Topical treatment for glaucoma and ocular hypertension.Drug Ther Perspect 13(1):1−4、1999年)。
【0007】
2%のドルゾラミドおよび0.2%のブリモニジンは、文書で十分に証明された効率および耐性プロファイルを有する。高眼圧症の成人において局所β遮断薬治療との複合療法として使用される場合、シモンズ(Simmons)によって0.2%のブリモニジンは、高眼圧の低下において2%のドルゾラミドよりも有効であることが発見された。あるいは、カンター(Cantor)および彼の共同研究者らは、局所β遮断薬を使用する高眼圧症の患者において一緒に使用したブリモニジンおよびドルゾラミドの有効性には、統計的に有意な差はないことを発見した((14)ウィットソン(Whitson)J、ヘンリー(Henry)C、ヒューズ(Hughes)B、Comparison of the safety and efficacy of dorzolamide 2% and brimonidine 0.2% in patients with glaucoma or ocular hypertension.J Glaucoma 2004年、13、168−173頁)。
【0008】
エルミス(Ermis)および彼の共同研究者らは、局所ブリモニジンで治療された少なくとも22mmHgの眼内圧の患者において、2%のドルゾラミドの眼圧降下作用について研究し、これにより前記患者において、30日間で29%まで低下させるドルゾラミドの付加的な低下作用が証明された。
【0009】
単一の治療として個々に使用されるブリモニジンおよびドルゾラミドは、同様の眼圧降下作用を有する。ドルゾラミドはチモロールに添加されたときに眼内圧を20%だけ低下させることが報告されており、従って、ドルゾラミドおよびチモロールの良好な相加効果が示される。ブリモニジンは、房水の産生を低減し、強膜ブドウ膜経路(uveoscleral route)による流れを増大させることによって眼内圧を低下させる。ブリモニジンおよびドルゾラミドは、有効な混合物であり得る((15)エルミス(Ermis)S、オズターク(Ozturk)F、Ubeyt Umit.the short term PIO−lowering effect of brimonidine 0.2% and dorzolamide 0.2% combination in primary open−angle glaucoma.Acta Ophthalmol Scand.2002年、80、632−634頁)。
【0010】
緑内障治療の成功は効率だけでなく、副作用および患者の治療の実現に基づいている。緑内障患者では、処方された通りの薬の摂取が実現されないまたは失敗する患者数が多く、集団およびデータの測定方法によって27%〜56%の範囲である。新しい製品が異なる作用時間および処方計画を有するという事実に起因して、入手可能な新しい眼科製品と共に、最高レベルの薬物療法はより複雑になり得る。他の局所薬剤との複合使用は、適切な使用のためには1日2回、30〜60分を必要とし得る。このタイプの治療は、患者にとって深刻な経済的意味合いを有し得る。治療が複雑であるほど、患者による実現が少なくなる(10 マーケッティ(Marchetti)、前掲)。
【0011】
これに加えて、多数の研究によって、防腐剤を含有する局所薬物の長期使用が目の表面に変化を引き起こし得るという事実のために、降圧薬の慢性的な使用が目の表面に著しい変化を生じ、結膜および角膜上皮細胞を損傷し、そして炎症細胞および/または線維芽細胞マーカーの異常な浸潤も引き起こし得ることが示されている((16)ノエッカー(Noecker)R、ヘリゲルス(Herrygers)L、アンワルディン(Anwaruddin)R、Corneal and conjunctival changes caused by commonly used glaucoma medications.Corna 2004年、23、490−496頁、(17)ボードワン(Baudouin)C、ピセラ(Pisella)PJ、フィラシエ(Fillacier)Kら、Ocular surface inflammatory changes induced by topical antiglaucoma drugs.Ophthalmology.1999年、106、556−563頁)。
【0012】
歴史的には、追加の薬剤はβ遮断薬と共に同時に投与されていた。それにもかかわらず、緑内障薬の開発における実際の傾向は2つの薬剤の固定併用であった。
【0013】
ヤヌルビシエン(Januleviciene)および共同研究者ら(ヤヌレビシエン(Januleviciene)I、ハリス(Harris)A、カゲマン(Kagemann)Lら、A comparison of the effects of dorzolamide/timolol fixed combination versus latanoprost on intraocular pressure and pulsatile ocular blood flow in primary open−angle glaucoma patients.Act Ophthalmol Scand.2004年、82、730−737頁)は、30人の原発性開放隅角緑内障患者の眼内圧および眼の脈動血流において、ドルゾラミド/チモロールの固定併用の効果をラタノプロストと対比して分析するための研究を行った(20)。ドルゾラミド/チモロールの固定併用およびラタノプロストはそれぞれ、4.6mmHgおよび3.75mmHgの統計的に有意な眼内圧の低下を示し、2.048Ml/秒および2.147Ml/秒の眼の脈動血流の上昇を与えた。
【0014】
チモロールは、高いおよび正常な眼内圧を低下させる非選択性のB1およびB2βアドレナリン遮断薬である。薬物の1滴の作用の開始は局所点眼の1時間以内に検出することができ、最大効果は2〜4時間以内に観察される。眼内圧の大幅な低下は、単回投与で24時間までの間維持され得る。薬物は全身的に吸収され、心拍数、不整脈および気管支痙攣の低下を引き起こし得る。チモロールは、瞳孔の大きさまたは調節に対してほとんどまたは全く影響しない(1,7)。
【0015】
チモロールの局所適用後に起こる全身的な吸収の度合いを説明することは不可能であった。1滴の0.5%のチモロールの局所眼投与の後、薬物作用の開始は局所点眼の1時間後に検出することができる。チモロールの最大効果は2時間後に生じ、前記効果は24時間にわたって継続する。眼圧降下作用は3年間まではうまく維持することができるが、これらの薬物の効率は時間が経つにつれて減少する(速成耐性)。βアドレナリン拮抗薬は、睡眠中は眼内圧を低下させない。
【0016】
局所投与される場合、ドルゾラミドはすぐに体循環に到達して赤血球と結合する。ヒトの赤血球は、炭酸脱水酵素IおよびIIアイソザイムを含有する。液体クロマトグラフィによって、ドルゾラミドの代謝産物は脱エチル化(deethylized)n−ドルゾラミドと同定されている。ドルゾラミドは、炭酸脱水酵素のアイソザイムIIに対してより高い親和性を有し得るが、n−脱エチル化代謝産物は炭酸脱水酵素Iに対してより高い親和性を有する。ドルゾラミドは、血漿タンパク質と適度に結合する(約33%)。両側の治療の4週間後、炭酸脱水酵素アイソザイムの活性はその基本活性の21%だけ低下する。
【0017】
動物およびヒトにおける蛍光光度(Fluor photometric)研究では、酒石酸ブリモニジン溶液は、房水の産生を低減し、強膜ブドウ膜流を増大させることによって眼内圧を低下させることが示唆される。最大の眼圧降下作用は、酒石酸ブリモニジン眼科溶液の局所投与の2〜3時間後に起こる。
【0018】
複合療法の使用は、交互の適用が用いられる場合には深刻な欠乏症を呈する。炭酸脱水酵素阻害剤およびβアドレナリン遮断薬の併用はいくつかの眼科症状の治療のために提唱されている。
【0019】
全ての炭酸脱水酵素阻害剤および全てのβアドレナリン遮断薬が高眼圧症の治療に効率的であることは確定的には証明されていない。
【0020】
他方で、これらのタイプの試薬の併用作用において拮抗作用が示されるかどうかについても証明されていない。
【0021】
組成物を製造する間の前記成分間の反応も研究されていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
発明の目的
本発明の目的の1つは、高眼圧を低下させるためにその各成分が相乗効果を有する組成物を達成することである。
【0023】
もう1つの目的は、これらの薬物の定量的な組成物を決定することである。
【0024】
さらにもう1つの目的は、活性分子の修飾を生じる化学反応が第1の目的を達成する組み合わせで起こるかどうかを決定することである。
【0025】
本発明のもう1つの目的は、各成分の間に拮抗作用が存在しないことを証明することである。
【0026】
そして、これらの全ての目的は本明細書および包含された添付書類によって明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0027】
発明の簡単な説明
簡単に言うと、本発明は、ドルゾラミド、チモロールおよびブリモニジンの組み合わせからなる高眼圧症の治療のための新規の定性的な組成物からなる。
【0028】
その方法の1つでは、本発明は、0.5%のチモロール、2%のドルゾラミドおよび0.2%のブリモニジンの組成物からなる。
【0029】
これらの成分の選択は、これらの逐次的な使用においてどの製品がより効率的および有効であるかを決定することによって行われる。
【0030】
ドルゾラミド、チモロールおよびブリモニジンは、多数の薬物療法を必要とする患者のためにより便利な療法を提供し得る複合製品として処方されている。毎日必要とされる製品および一回分の量を低減することは実現の度合いを増大させ、次々とすぐに適用された2つの異なる液滴の希釈効果を低減することができ、その結果、眼内圧の制御が増大され、防腐剤を含有する複数回投与の眼科溶液の慢性的な使用によりもたらされるリスクも低減される。
【0031】
この決定に続いてこれらの組み合わせの効率を評価して、眼圧に対するこれらの効果においてこれらの間に競合作用がないことを決定した。
【0032】
また、併用されている間、分子が互いに非反応性であることも決定した。
【0033】
付随的な決定として、眼の充血の重症度指数および灼熱感の改善指数の漸進的変化を分析して前記組成物を評価した。
【0034】
本発明をよりよく理解するためにここで本発明の詳細な説明が行われ、選択された組成物を用いて行われた様々な試験の結果が示される。
【0035】
本発明をよりよく理解するためにここで本発明の詳細な説明が行われ、本発明を達成するための最良の方法が示され、そして当業者に教示する(habilitation)特徴が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
発明の詳細な説明
無菌眼科溶液の安全性および効率の比較多施設治験は、0.5%のチモロール、2%のドルゾラミド、0.2%の酒石酸ブリモニジンに基づいた。
【0037】
調査の目的は、原発性開放隅角緑内障および/または高眼圧症(偽落屑を伴うまたは伴わない)と診断された患者において、ラボラトリオス・ソフィア社(Laboratorios Sophia SA.de C.V.)によって製造される固定併用の0.5%のチモロール、2%のドルゾラミドおよび0.2%の酒石酸ブリモニジンの眼科溶液(クリタンテック・オフテノ(Krytantek Ofteno)(登録商標))の安全性、耐性および効率を評価し、ドルゾラミドおよびチモロールの局所溶液(コソプト(Cosopt)(登録商標))と比較することであった。
【実施例】
【0038】
材料および方法
前向き、無作為および二重盲検の多施設治験を行った。治験では、原発性開放隅角緑内障および/または高眼圧症と診断された患者を選択して2つの治療グループに分割し、3ヶ月間評価した。この期間中、一方のグループは無作為および盲検的に1滴のクリタンテック・オフテノ(Krytantek Ofteno)(登録商標)(0.5%のチモロール、2%のドルゾラミドおよび0.2%のブリモニジン、ラボラトリオス・ソフィア(Laboratorios Sophia))を12時間毎に受け入れたが、他方のグループは、同じ条件下でコソプト(Cosopt)(登録商標)(0.5%のチモロールおよび2%のドルゾラミド、ラボラトリオスMSD(Laboratorios MSD)により治療された。評価した効率および安全性パラメータには、視覚的な急性度(visual acuteness)(LogMar)、ゴールドマン(Goldmann)眼圧計による眼内圧、ハンフリー(Humphrey)視野測定による視野の評価(ストラテジー24−2、白/白)、ローズベンガル染料およびフルオレセインによる染色、結膜充血、角膜表面の評価、痛み、光恐怖および異物感覚が含まれる。研究結果は、独立したサンプルに対するスチューデントのt−検定、ウィルコクソンの検定、マン・ホイットニーのU検定(U de Mann−Whitney’s U test)およびJi−スクエア検定(Ji−Square Test)を用いる推測統計分析を受けた。
【0039】
結果
12の異なる研究センターの共同作業では、平均年齢58歳の全部で104人の患者が含まれた(25.5%男性および74.5%女性)。マン・ホイットニーの検定を用いて、両方の薬物療法による重要な眼内圧の低下を観察し、その独自の平均基準値と比較した場合に著しい差異が記録され(グループ内)、クリタンテック・オフテノ(Krytantek Ofteno)(登録商標)を受けたグループと比較したこれらの値の挙動は、コソプト(Cosopt)(登録商標)と比較して、クリタンテック・オフテノ(Krytantek Ofteno)(登録商標)が有利である統計的に有意な差異(p<0.05)を示した(図1)。
【0040】
視覚的な急性度、ローズベンガル染料およびフルオレセインによる染色、視野の漸進的変化、角膜表面の評価、光恐怖症および異物感覚に関して、治療を通して両方のグループの間に統計的に有意な差異は示されなかった。それにもかかわらず、灼熱感および結膜充血については、クリタンテック・オフテノ(Krytantek Ofteno)の治療グループは、コソプト(Cosopt)と比較したときに治療の90日目までにより低い値を示した(Ji−スクエア、p<0.05)(図2および3)。
【0041】
結論:
得られた結果に従って、クリタンテック・オフテノ(Krytantek Ofteno)(登録商標)は、原発性開放隅角緑内障および/または高眼圧症患者の眼内圧の低下においてコソプト(Cosopt)(登録商標)よりも有効であり、クリタンテック・オフテノ(Krytantek Ofteno)(登録商標)を用いると統計的な有意なより高い患者の耐性の傾向も示されることが結論付けられる。
【0042】
本明細書の主題の組成物の種々の成分の安定性に関して、分子の明確な変化を測定するためのクロマトグラフにおいて様々な実施を行った。
【0043】
実施のために、ピークの一致を検証するために標準物質は常に必要とされる。図4には、初期標準物質からのブリモニジンおよびドルゾラミドのピークが印されたクロマトグラムが示される。これは、USP標準からの二次標準物質であった。
【0044】
図5は、ドルゾラミド、ブリモニジンおよびチモロールの新たに調製したロットからのドルゾラミドおよびブリモニジンのクロマトグラムである。これは、6ヶ月後に同じ測定を行ったロットである。
【0045】
図6は、同じロットの実施を行った時点で、標準物質を実施したクロマトグラムを示す。このロットは、6ヶ月後に図5のクロマトグラムを測定するために使用した。この標準物質は、誤差を最小限にするために実施の瞬間に調製した。
【0046】
図7は、結果的に図5のピークを有するグラフを与える、同じロットであるが6ヶ月後のクロマトグラムを示す。このロットは、種々の分子の安定性を正確に評価するために厳しい条件で保持した。
【0047】
図8は、上記のクロマトグラムのロットのチモロールの初期評価の瞬間に、標準物質のチモロールのピークを有するクロマトグラムを示す。
【0048】
図9は、ドルゾラミド、ブリモニジンおよびチモロールの最近調製したロットのチモロールのピークを有するクロマトグラムを示し、これは、ロットに言及する種々のクロマトグラムと同じロットである。このクロマトグラムの残りの部分からの分離は、図面をより良く明確にするために行った。
【0049】
図10は、図9のクロマトグラムの実施を行ったものと同じロットであるが6ヵ月後のクロマトグラムである。
【0050】
本発明は、本主題の平均的な知識を有する者が本発明で言及された結果を再現および獲得することができるように十分に説明された。それにもかかわらず、本発明と競合する当業者は、本出願において記載されていない変更を行うことができるかもしれない。しかしながら、決定された組成物における前記変更の適用のために特許請求の範囲で権利請求された事項が必要とされる場合には、前記方法および溶液は本発明の範囲内に含まれなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】0.5%のチモロール、2%のドルゾラミドおよび0.2%のブリモニジンの混合物での治療における、X軸の時間に対するY軸の眼圧の漸進的変化のグラフを示す。
【図2】X軸の時間に対するY軸の眼の充血の重症度指数の漸進的変化のグラフを示す。
【図3】X軸の時間に対するY軸の灼熱感の改善のグラフを示す。
【図4】初期標準物質からのブリモニジンおよびドルゾラミドのピークが印されたクロマトグラムを示す。
【図5】ドルゾラミド、ブリモニジンおよびチモロールの新たに調製されたロットからのドルゾラミドおよびブリモニジンのクロマトグラムを示す。
【図6】同じロットの実施を行った時点で、標準物質を実施したクロマトグラムを示す。このロットは、6ヶ月後に図5のクロマトグラムを測定するために使用した。
【図7】結果的に図5のピークを有するグラフを与える、同じロットであるが6ヶ月後のクロマトグラムを示す。
【図8】上記のクロマトグラムのロットのチモロールの初期評価の瞬間に、標準物質のチモロールのピークを有するクロマトグラムを示す。
【図9】ドルゾラミド、ブリモニジンおよびチモロールの最近調製したロットのチモロールのピークを有するクロマトグラムを示す。これは、ロットに言及する種々のクロマトグラムと同じロットである。
【図10】図9のクロマトグラムの実施を行ったものと同じロットであるが6ヵ月後のクロマトグラムである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬理学的に有効な量のドルゾラミドと、薬理学的に有効な量のチモロールと、薬理学的に有効な量のブリモニジンと、を含むことを特徴とする高眼圧症の治療のための医薬組成物。
【請求項2】
前記ドルゾラミドの割合が、最終組成物に対して2質量/質量%であることを特徴とする請求項1に記載の高眼圧症の治療のための医薬組成物。
【請求項3】
前記チモロールの割合が、最終組成物に対して0.5質量/質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の高眼圧症の治療のための医薬組成物。
【請求項4】
前記ブリモニジンの割合が、最終組成物に対して0.2質量/質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の高眼圧症の治療のための医薬組成物。
【請求項5】
前記ドルゾラミドの割合が最終組成物に対して2質量/質量%であり、前記チモロールの割合が最終組成物に対して0.5質量/質量%であり、かつ前記ブリモニジンの割合が最終組成物に対して0.2質量/質量%であることを特徴とする請求項1に記載の高眼圧症の治療のための医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−102290(P2009−102290A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−4108(P2008−4108)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(508012024)
【Fターム(参考)】