説明

高表面インピーダンス構造体、アンテナ装置、及びRFIDタグ

【課題】薄型化と低損失化を図ることのできる高表面インピーダンス構造体を提供すること。
【解決手段】単位構造をx方向に繰り返し並べてなるシート状構造体において、誘電体層10の上面側には容量上部電極21を形成し、誘電体層10の下面側には、四角枠状のグランド電極31、容量上部電極21に対向配置される容量下部電極32、下面中央に配置されて容量下部電極32を接続する中央電極33、中央電極33とグランド電極31とをy方向において接続するインダクタンス部34を形成する。シート状構造体の長手方向とアンテナの長手方向とを併せれば、インダクタンス部34においては、アンテナによる誘導電流の発生を抑えることができ、誘導電流に基づく損失を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い表面インピーダンスを有するシート状構造体とそれを利用したアンテナ装置及びRFID(Radio Frequency Identification)タグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の機器の小型化により、例えば、グランドプレーン等の金属面とアンテナとの距離が短くなってきており、それによるアンテナ特性の劣化が懸念されている。また、RFIDタグを金属面に貼付すると、RFIDタグに含まれるアンテナの特性が著しく劣化し、RFIDタグが適切に機能しなくなることも知られている。これらの問題は、いずれも金属面の表面インピーダンスが低いことに起因している。逆に、表面インピーダンスの高いものをアンテナ近傍に配置すると、その高い表面インピーダンスによりインピーダンス面に入射したエネルギーが同相反射され、アンテナ性能を向上させることが知られている。
【0003】
この種の構造体としては、従来、ビアを有する所謂マッシュルーム状導体を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。これに対して、アンテナ用途に限られない左手系媒質としてビアを不要としビア密度の縛りを超えたスケーラビリティを持たせてなるもの(例えば、特許文献2参照)なども提案されている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,538,621号公報
【特許文献2】特開2006−245984号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アンテナ近傍に配置するにしても、RFIDタグに適用するにしても、高い表面インピーダンスを呈するに要する厚みが厚すぎると、機器の小型化のトレンドやRFIDタグに対する要望に反することとなり、実用上問題がある。例えば、特許文献1記載の技術をRFIDタグの周波数帯域(2.4GHz帯)に適用しようとすると、2mm以上の厚みを必要とする。従って、高表面インピーダンス構造体については薄型化の要請がある。
【0006】
また、高表面インピーダンス構造体における損失を低く抑えることができれば、より大きい同相反射量を得ることができる。即ち、高表面インピーダンス構造体については低損失化の要請もある。
【0007】
そこで、本発明は、薄型化と低損失化を図ることのできる高表面インピーダンス構造体と、それを利用したアンテナ装置及びRFIDタグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するための手段として、単位構造を第1所定方向に繰り返し並べてなる周期構造により特定の周波数帯域に対する表面インピーダンスを高め、それにより当該特定の周波数帯域に属する周波数を有する入射波を同相反射するシート状構造体であって:前記単位構造は、第1及び第2の主面を有する誘電体層と、前記第1の主面上に形成された第1導電体層と、前記第2の主面上に形成された第2導電体層とを備えており;前記第1導電体層は、前記第1所定方向において互いに離間するようにして配置される一方で前記第1所定方向と交差する前記第1の主面の縁に接するようにして配置された2つの所定形状の容量上部電極を備えており;前記第2導電体層は、前記第2の主面と外形を同一とした枠状のグランド電極と、前記第2の主面の中央部に配置された中央電極と、該中央電極とそれぞれ接続されると共に前記2つ容量上部電極に対向して設けられた2つの容量下部電極と、前記第1所定方向に直交する第2所定方向に延びて前記中央電極と前記グランド電極とを接続する2つのインダクタンス部を備えている、シート状構造体を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、インダクタンスを通って電流の流れるループが大きいことから、大きなインダクタンスを得ることができる。これは即ち、単位構造を主面に垂直な方向から見た場合の等価回路であるLC並列共振回路の共振周波数が低くなることを意味する。よって、スケール則を考慮すれば理解されるように、シート状構造体の小型化を図ることが出来る。
【0010】
加えて、第1所定方向と直交する第2所定方向をインダクタンス部の延設方向としたことから、第1所定方向に長手を有するようにして形成されたシート状構造体上に、同じく第1所定方向を長手とするアンテナを形成した場合には、インダクタンス部の長手方向とアンテナの長手方向とが直交することになるため、インダクタンス部における誘導電流の発生を抑え、導体損失を低めることができる。
【0011】
更に、シート状構造体の第1導電体層及び第2導電体層の少なくとも一方に磁性体膜を付与すると、シート状構造体の表面インピーダンスにおいてLを大きくし且つCを小さくすることができることから、高表面インピーダンスを呈する周波数領域の更なる広帯域化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の第1の実施の形態による高表面インピーダンスを有するシート状構造体は、図1に示されるような単位構造を第1所定方向に繰り返し並べてなる周期構造により特定の周波数帯域に対する表面インピーダンスを高め、それにより当該特定の周波数帯域に属する周波数を有する入射波を同相反射するものである。
【0013】
本実施の形態による単位構造は、図1並びに図2(a)及び(b)に示されるように、誘電体層10と、誘電体層10の上面に形成された第1導電体層20と、誘電体層10の下面に形成された第2導電体層30とを備えている。ここで、図2(a)及び(b)から理解されるように、本実施の形態における単位構造の上面及び下面は、双方とも四角形である。以下においては、この四角形を第1方形という。
【0014】
図2(a)に示されるように、第1導電体層20は、x方向において互いに離間するようにして配置された2つの容量上部電極21からなる。各容量上部電極21は、第1方形の面積の半分よりも小さい面積を有する四角形形状を有する。この四角形を以下においては、第2方形という。本実施の形態における第2方形は、それぞれx方向の辺よりもy方向の辺の方が約2倍近く長い長方形である。容量上部電極21は、第2方形の長辺、即ち、y方向に延びる辺の一つを第1方形のy方向に延びる辺と共有するようにして配置されており、これにより、単位構造をx方向に並置した場合には隣接する単位構造の容量上部電極21同士が連結されることとなる。
【0015】
図2(b)に示されるように、第2導電体層30は、第1方形と外形を同一とした四角枠状のグランド電極31と、2つの容量上部電極21に対応する2つの容量下部電極32と、第1方形の中央部に配置された中央電極33と、y方向に延びて中央電極33とグランド電極31とを接続する2つのインダクタンス部34を備えている。ここで、容量下部電極32は、第2方形よりも一回り小さい第3方形形状を有しており、x方向において中央電極33と連結されている。中央電極33は、第3方形よりも更に小さい第4方形形状を有し、第1方形の中心点上に配置されている。
【0016】
図3には、上述した単位構造を等価回路で表現したものである。周期を半分ずらして、図4に示されるような等価回路で上述した単位構造を表現することとしても良い。
【0017】
第1導電体層20の上面からこの単位構造に入射する平面波から見た場合、図3、図4に示される等価回路は、適切な周波数範囲ではLC並列共振回路に簡略近似することができる。これは、隣り合う中央電極33間が、ギャップと連続導体との並列接続構造を有していることからも予想できる。
【0018】
ここで、インダクタンスL,キャパシタンスCを有するLC並列共振回路で近似される表面の表面アドミタンスYs(表面インピーダンスZsの逆数)は、下記式(1)にて表すことができる。ωは角周波数、jは虚数単位である。
【数1】

【0019】
式(1)をωで微分すると、下記式(2)が得られる。
【数2】

【0020】
ここで、LC並列回路の共振角周波数をωとして、下記式(3)を用いて式(2)を変形すると、式(4)が得られる。
【数3】

【数4】

【0021】
式(4)からω近傍における表面アドミタンスYsのωの変化に対する変化量は式(5)のように求められる。
【数5】

【0022】
式(5)から明らかなように、LC並列共振回路において、共振周波数での表面アドミタンスの周波数変化に対する変化量は、Cが小さいほど(Lが大きいほど)小さく、j2Cになる。即ち、表面アドミタンスYsの逆数である表面インピーダンスZsも、Cが小さいほど(Lが大きいほど)周波数に対する変化は小さくなる(図5参照)。
【0023】
従って、LC並列共振回路を図6に示されるような小キャパシタンスと大インダクタンスの組み合わせてなるものとすれば、広帯域な同相反射効果を得ることができる。
【0024】
本実施の形態によれば、インダクタンス部34を通って流れる電流のループが大きいことから実効的には大きなインダクタンスを有するに等しく、従って、高表面インピーダンスを呈する周波数領域を比較的広くとることができる。なお、第1導電体層20及び第2導電体層30の少なくとも一方に磁性体層を付与すると、更に広帯域な同相反射効果を得ることができる。
【0025】
図7乃至図10を参照すると、上述したシート状構造体をRFIDタグへ適用した例が示されている。なお、図7、図9及び図10において、参照符号10´、20´、30´は、それぞれ前述した単位構造の誘電体層10、第1導電体層20、第2導電体層30をx方向に周期的に連結してなるものである。また、実際の誘電体材料としては比較的透明なもの(少なくとも内部を透視しうるもの)を用いる場合もあるが、図8乃至図10においては、各図を簡略化するため、透過しないものとして描いてある。
【0026】
図示されたRFIDタグは、2.4GHz用金属対応タグの例であり、12x12mmの平面形状を有する単位構造を5つ一列に接続してなるシート状構造体を備えている(特に、図9及び図10参照)。図7及び図8に示されるように、第1導電体層20´上には、誘電体からなるアンテナ支持層40が形成されており、アンテナ支持層40の上面には所定のアンテナパターンを有するアンテナ層50と、アンテナパターンに接続されたIC60とが配置されている。一方、第2導電体層30´の下面側には、シールド支持層70が設けられており、更に、シールド支持層70の下面にはベタパターンの導電体からなるシールド層80が形成されている。第2導電体層30はベタ電極ではないことから、タグを金属面上に貼付した場合には、当該金属の影響を受けて性能が変化する可能性がある。そのため、本例のタグにおいては、予め第2導電体層30から一定距離離すようにして導電体からなるシールド層80を設けてある。
【0027】
本例においては、誘電体層10´、アンテナ支持層40、及びシールド支持層70は、PET(Polyethylene Terephthalate樹脂)からなる。一方、第1導電体層20´、第2導電体層30´、アンテナ層50、シールド層80は、金属箔、より具体的には、アルミ箔または銅箔からなる。なお、第1導電体層20´と第2導電体層30´との間の距離、即ち、誘電体層10´の厚みは0.2mmであり、第1導電体層20´とアンテナ層50との間の距離、即ち、アンテナ支持層40の厚みも0.2mmである。また、第2導電体層30´とシールド層80との間の距離、即ち、シールド支持層70の厚みは、0.5mmである。
【0028】
本例におけるアンテナは、図8から理解されるように、x方向を長手方向とし、IC60を中心にx方向に対象に延びるダイポールアンテナである。図8及び図10から理解されるように、ダイポールアンテナの長手方向(x方向)とインダクタンス部34の長手方向(y方向)とは直交している。従って、インダクタンス部34にはアンテナによる誘導電流が生じない。故に、インダクタンス部34における導体損失は最小となっている。
【0029】
なお、シート状構造体とアンテナ層50の相関やシート状構造体とシールド層80との相関を小さくするためには、アンテナ支持層40やシールド支持層70の厚みを厚くするか、または低い誘電率を有する材料でアンテナ支持層40やシールド支持層70を構成することが必要である。
【0030】
具体的には、アンテナ支持層40やシールド支持層70の材料としては、できるだけ誘電率の低い樹脂や、空気分を含む発泡材、スポンジ、ウレタン、繊維などが好ましい。特に、空気層や空孔は空気中に電界を集中させ、材料内の電界を下げるので、損失の低減に有効である。
【0031】
図11を参照すると、第1導電体層20´及び第2導電体層30´の両面並びにシールド層80の片面に磁性体層100を付与した変形例が示されている。この例のように磁性体層100を導電体層に付与することとすると、LC並列共振等価回路におけるインダクタンス成分を上げることができ、従って、広帯域な高インピーダンス特性を得ることができる。磁性体層100は、電極に密着させた方が効果が高く、また、厚みが厚いほど効果は高くなる。この磁性体層100としては、例えば、フェライトメッキや磁性体粉末と樹脂バインダとからなる複合磁性体シートを用いることができる。
【0032】
フェライトめっきは、絶縁体に比較して導電率が高いので、金属部分のみにめっきすることが望ましい。また、図11に示される例においては、第1導電体層20´及び第2導電体層30´の両面に磁性体膜100を付与しているが、いずれか一方だけでも良いし、片面だけに付与することとしても良い。
【0033】
なお、例えば、図12に示されるように、シート状構造体における誘電体層10を複合磁性体からなるシート110に置き換えたり、シールド支持層70を複合磁性体からなるシート170に置き換えたりすることで同様の効果を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるシート状構造体における単位構造を概略的に示す側面図である。
【図2】図2(a)は、図1に示される誘電体層及び第1導電体層を示す上面図であり、図2(b)は、図1に示される誘電体層及び第2導電体層を示す下面図である。
【図3】図1に示される単位構造を上方から見た場合の等価回路を示す図である。
【図4】図3の等価回路と置き換え可能な等価回路を示す図である。
【図5】インダクタンスを増加させることにより高インピーダンス領域の広帯域化が図れることを説明するための図である。
【図6】高インピーダンス領域を広帯域化するための等価回路上の条件を示す図である。
【図7】図1に示されるシート状構造体をRFIDタグに適用した例を示す図である。
【図8】図7に示されるRFIDタグの上面図である。
【図9】図7に示されるRFIDタグに含まれるシート状構造体の上面図である。
【図10】図7に示されるRFIDタグに含まれるシート状構造体の下面図である。
【図11】図7に示されるRFIDタグの変形例を示す図である。
【図12】図7に示されるRFIDタグの更なる変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
10 誘電体基板
20,20´ 第1導電体層
21 容量上部電極
30、30´ 第2導電体層
31 グランド電極
32 容量下部電極
33 中央電極
34 インダクタンス部
40 アンテナ支持層
50 アンテナ層
60 IC
70 シールド支持層
80 シールド層
100,110,170 磁性体層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位構造を第1所定方向に繰り返し並べてなる周期構造により特定の周波数帯域に対する表面インピーダンスを高め、それにより当該特定の周波数帯域に属する周波数を有する入射波を同相反射するシート状構造体であって、
前記単位構造は、第1及び第2の主面を有する誘電体層と、前記第1の主面上に形成された第1導電体層と、前記第2の主面上に形成された第2導電体層とを備えており、
前記第1導電体層は、前記第1所定方向において互いに離間するようにして配置される一方で前記第1所定方向と交差する前記第1の主面の縁に接するようにして配置された2つの所定形状の容量上部電極を備えており、
前記第2導電体層は、前記第2の主面と外形を同一とした枠状のグランド電極と、前記第2の主面の中央部に配置された中央電極と、該中央電極とそれぞれ接続されると共に前記2つ容量上部電極に対向して設けられた2つの容量下部電極と、前記第1所定方向に直交する第2所定方向に延びて前記中央電極と前記グランド電極とを接続する2つのインダクタンス部を備えている、シート状構造体。
【請求項2】
前記第1及び第2の主面のそれぞれは、前記第1所定方向に延びる二辺と前記第2所定方向に延びる二辺とからなる第1方形形状を有しており、
前記容量上部電極は、それぞれ、前記第1方形の面積の半分よりも小さい面積を有する第2方形形状を有し、且つ、前記第2所定方向に延びる辺の一つを前記第1方形と共有するようにして配置されており、
前記グランド電極は、外形を前記第1方形に一致させてなる四角枠であり、
前記容量下部電極のそれぞれは、前記第1方形の面積の半分よりも小さい面積を有する第3方形形状を有し、且つ、前記グランド電極とは離間して配置されており、
前記中央電極は、第3方形形状よりも小さい第4方形形状を有し、且つ、前記第1方形の中心点上に配置されており、
前記インダクタンス部は、夫々、前記第1方形の中心点を通り且つ前記第2所定方向に延びる線上において前記中央電極と前記グランド電極とを接続している、
請求項1記載のシート状構造体。
【請求項3】
前記第1導電体層及び前記第2導電体層の少なくとも一方に付与された磁性体層を更に備える、請求項1又は請求項2に記載のシート状構造体。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシート状構造体と、アンテナパターンを有するアンテナ層と、前記シート状構造体の前記第1導電体層上に形成された誘電体からなるアンテナ支持層とを備えるアンテナ装置。
【請求項5】
前記アンテナパターンは、前記第1所定方向を長手方向とした形状を有している、請求項4記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記アンテナパターンにより構成されたアンテナはダイポールアンテナである、請求項5記載のアンテナ装置。
【請求項7】
ベタパターンの導電体からなるシールド層と、前記シート状構造体の前記第2導電体層上に形成された誘電体からなるシールド支持層とを更に備える、請求項4乃至請求項6のいずれかに記載のアンテナ装置。
【請求項8】
請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のアンテナ装置と、前記アンテナ支持層上において前記アンテナパターンに接続されたICを備え、前記シート状構造体をタグ基体の一部としてなるRFID(Radio Frequency Identification)タグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−131506(P2008−131506A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−316215(P2006−316215)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000134257)NECトーキン株式会社 (1,832)
【出願人】(304020177)国立大学法人山口大学 (579)
【Fターム(参考)】