説明

高速表面補間

本発明は、パスのセットSから表面Dを補間するための手段SIPを有する撮像装置DEVに関する。前記撮像装置DEVは、少なくとも2つの閉じた終端曲線C1及びC2であって、前記パスのセットSの点、即ち、該パスのセットSの各パスのための一点を、該パスのセットSが前記2つの終端曲線C1及びC2の間の接続部を構成するようにつなぐ終端曲線C1及びC2を決定するための決定手段UIFを含む。表面Dを補間するための前記表面補間は、本発明によれば、前記パスのセットS並びに前記終端曲線C1及びC2によって制約される。本発明は、表面の非常に高速な補間を、この表面の解析表示を供給しながら可能にする。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パスのセットSから表面を補間するための手段を有する撮像装置に関する。本発明は、パスのセットから表面を補間する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
このような方法は、Numerical recipes in C: the art of scientific computing (ISBN 0-521-43108-5)、著作権1988-1992 ケンブリッジ大学出版、頁123乃至128から既知である。この文献は、幾つかの次元において表面を補間するのに用いられ得る補間の方法を記載している。この方法はスプライン関数を用いる。前記補間は点のセットから実現され、前記点は、通例、分散している。この種の補間は、点が曲線上にあるという事実を用いることを許容しない。それ故に、前記補間のために情報が失われる。
【0003】
従って、結果として生じる補間表面はあまり正確ではない。更に、本発明は、曲線上に分布している点に関するので、計算量が非常に多く、処理時間の増大をもたらす。
【0004】
更に、この補間方法は、表面がS=z(x,y)などの等式によって記述され得ると仮定する4つの点の各セットのための行列5*5の反転を必要とする。これは多量の計算が必要とされることを意味する。実際、スプライン補間は、曲線から表面を補間するようになっていないので、得られる結果は非常に正確さに欠ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、表面を補間するための改善された方法が実施され、前記表面が特定の予め規定された終端曲線(termination curves)を通る撮像装置を提案することにある。本発明の別の目的は、高速表面補間を可能にすることにある。実際に、本発明の方法は、非常に少ない計算しか必要としないので、高速表面補間を可能にする。本発明の別の目的は、解析的表示(analytical expression)を持つ補間表面を供給することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による前記撮像装置は、
少なくとも2つの閉じた終端曲線であって、前記パスのセットの点、即ち、該パスのセットの各曲線のための一点を、該パスのセットが前記2つの終端曲線をつなぐようにつなぐ終端曲線を決定するための決定手段と、
表面を補間するための表面補間手段であって、前記補間が前記パスのセットS及び前記終端曲線によって制約される表面補間手段とを含む。
【0007】
本発明は、非常に高速な、ガイドされる補間を可能にする。例えば、ポテンシャルの最小化を用いて、表面を抽出し、オブジェクトをセグメントに分けるためのアクティブモデルは、良質の初期設定を必要とする。これは非常に重要なステップである。本発明による補間表面は、非常に高速であり、良質である。従って、それは、とりわけ、3D画像からの情報が非常に乏しい医療用画像のための、最初のセグメンテーションの初期設定として有利に用いられ得る。一般に、2D画像が提案される場合、実務家(practitioner)は手動でセグメンテーションプロセスの初期設定をする。しかし、3D画像の場合には、実務家が、ポテンシャルの最小化を用いる古典的セグメンテーションツールを用いて、許容可能な結果を与える申し分ない初期設定を行なうことは困難である。一般に、3Dにおいては単純な幾何学的形状(球、円柱、楕円体)が用いられるが、これは、あまりに質の低い結果をもたらす。本発明は、前記モデルの前記初期設定のために幾らかの補足情報を導入する問題に対処する。実際には、終端曲線が捕捉情報を構成し、本発明は、この捕捉情報を考慮に入れることを可能にする。
【0008】
有利な実施例においては、前記終端曲線のうちの1つから構成される最小パスが前記パスのセットを構成する。前記終端曲線は事実上閉じられているので、それらは1次元曲線(one-dimensionalcurves)であり、従って、曲線座標(curvilinear abscissa)が規定され得る。その場合、前記曲線座標は、点であって、該点から前記最小パスのセットが規定される点を規定するのに用いられる。
【0009】
特定の実施例においては、前記終端曲線は2D画像において規定される。
【0010】
好ましい実施例においては、前記終端曲線はユーザによって決定される。この場合には、前記ユーザが、捕捉情報を非常に有利に導入する。このようにして、本発明は、2つ(以上)の終端曲線を引くことから成る非常に簡単な操作によって3Dにおける前記セグメンテーションの前記初期設定を前記ユーザが制御することを可能にする。
【0011】
以下に、概略図を参照して本発明を詳細に記載する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の基本的な要素の概略図を示している。従って、この図は、本発明の実施に必要なパス及び曲線を描写している。2つの終端曲線C1及びC2は、i=1乃至5であるパスgiのセットによってつながれる。簡単にするために、ここでは、5つのパスしか表わされていない。次いで、本発明による表面補間手段は、表面の補間を計算し、前記表面補間は、パスのセット及び2つの終端曲線から来る情報を取り込む(integrate)。
【0013】
本発明による表面の補間は、各表面領域の局所線形補間に基づく解析的なパス補間である。
【0014】
図2は、2つの最も近い最小パスと曲線C1及びC2の2つの部分とによって規定されるこのような領域を示している。s1及びs2を、C1及びC2の弧の長さのパラメータ表示(parametrization)とし、C1i及びC2iを、それらのi番目の領域への制限(restriction)とする。パスのセットは、giによって示されており、P1i及びP2iは、パスgiとC1、C2の交点の弧長座標(arc-length abscissa)を示している。
【0015】
本発明は、少なくともC1級の狭義増加関数である関数σを導入することを提案する。
【0016】
この関数σは、曲線C1の弧の長さと曲線C2の弧の長さとの間に
【数1】

という相関関係をもたらす。これは、C1とC2との両方における、vで示される共通のパラメータ表示の使用を可能にし、従って、交点Piのための同じ弧長座標の使用を可能にする。v=s1であることからC2におけるパラメータを変更することしか必要とされない。
【0017】
各パスは、間隔[0,1]上の値をとる同じパラメータuで同じようにしてパラメータ化される。この目的は、連続微分可能であり、u及びvでパラメータ化されるパラメータ化表面Dを生成することにある。Dにおける基本的な制約条件は、曲線C1、C2及び全てのパスを含むことにある。i番目の領域の境界において連続性を得るためには、Dの制限Diは、
【数2】

確認しなければならない。
【0018】
その場合、Dが以下の条件を満たすことを課される場合には、Dは、少なくとも、u及びvによってパラメータ化される連続微分面であろう。
【数3】

【0019】
発明者は、Dの以下の数式が2つの上記の等式(E1)及び(E2)を満たすような、2つの関数α:32乃至33と、f(0)=0且つf(1)=1を確認する(verify)少なくともC1級のf:3乃至3とが存在することを示している。
【数4】

ここで、
【数5】

であり、
−σは、等式
【数6】

において曲線C1及びC2の曲線座標を関連づける[0,1]における少なくともC1級の狭義増加関数(strictly increasing function)であり、
−fは、f(0)=0且つf(1)=1であるような正則関数であって、例えば、f(u)=(1-u)nが選ばれ、nの値が選ばれ得る(例えばn=1.5)正則関数であり、
−更に、
【数7】

という定義があり、
【数8】

【数9】

且つ
【数10】

であり、hは、h(0)=0且つh(1)=1であるような正則関数である。
【0020】
当業者は、Dのための得られる数式が2つの等式(E1)及び(E2)を確認することを容易にチェックすることが出来る。
【0021】
この補間方法の主な関心事は、その補間速度である。実際に、表面を生成するのに基本的な計算しか必要とされない。如何なる行列反転も必要ない。更に、パスからの情報と最初の曲線からの情報との両方がこのプロセスにおいて取り込まれる。多くのパスが欠けている場合にも、所与の曲線の情報を取り込む能力のために、補間は依然として満足いくものである。
【0022】
図3は、決定手段の助けを借りて終端曲線の幾つかの対が規定される本発明のありうる拡張例を図示している。本発明による表面補間は、終端曲線の各対の間で達成される。
式1によって規定される表面は関数αiに依存する。従って、
【数11】

であるような関数αiを見つけることによってより多くの一般解が得られ得る。
【0023】
この場合には、表面もまた、図3に示されているような終端曲線を通して微分可能であり得る。得られる関数は、連続微分可能な表面の構築を可能にする。
【0024】
従って、本発明は、C1における曲線座標v及び各パスgiにおける曲線座標uによってパラメータ化される表面の取得を可能にするという利点を与え、前記パラメータ化される表面は、v及びuに関して連続微分可能であり、これは、非常に滑らかなアスペクトを備える表面を供給する。更に、本発明による表面補間は、少数の単純な計算しか必要とせず、従って、非常に高速な処理である。最後の利点は、数式Di(u,v)によって規定される表面の構成は、主として関数αiの選択に依存して多様な解を供給することが出来ることにある。当業者は、等式(E3)において与えられる条件を確認しながら他の一般形式(general form)が見つけられ得ることを認識するであろう。
【0025】
有利な実施例においては、前記終端曲線のうちの1つから構成される最小パスを形成することによってパスのセットが得られる。
【0026】
パスgiのセットを構成するために終端曲線から構成される最小パスのセットを使用することは、新しい独創的な特徴である。
【0027】
T. Deschamps及びL.D. Cohenによる刊行物"3D minimal paths and application to virtual endoscopy", in Mathematics and Image analysis, MIA'00, Paris, sept.2000及び"minimal paths in 3D images and application to virtual endoscopy", in Proceedings of the Sixth European Conference on Computer Vision (ECCV'00), Dublin, June 2000において、2D環境(2D situation)における2点間の最小エネルギパスの検索(finding)が、3D環境にも拡張されている。
【0028】
この最小パスの検索は、有利な実施例によれば、3D空間における曲線と点との間の最小パスの検索に拡張される。Cは、3D画像(C:C(v)∈33に対してv∈3)において、33の点pによって規定される曲線を示している。Cとpとの間のパスgは、g(0)=p且つg(L)∈Cであるようなパスgであり、Lはgの長さであり、その弧の長さによってパラメータ化される。最小行動マップ(minimal action map)Uは、33の各点pとCまでの最小パスのエネルギ値を関連づける関数として規定される。
【数12】

ここで、Hは、pからCまでの全てのパスのセットであり、Pは3D画像から規定されるポテンシャルである。このようなポテンシャルの選択は以下に記載されている。
【0029】
高速マーチング法(fast marching method)の偏微分問題が確認されなければならず、最小行動マップUはEickonalの式を満たし、その零レベルセットしか変更されない。
U-1(0)=C
【0030】
その場合、当業者は、例えば、平均ヒープ構造(mean-heap structure)の最初の試用点(first trial point)としてCの点を用いる、L.D. Cohen及びT. Deschampsによる"Grouping connected components using minimal path techniques. Application to reconstruction of vessels in 2D and 3D images", in Proceedings of the IEEE Computer Society Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR'01)において呈示されているような数値的なアルゴリズムを適用するであろう。
【0031】
最小パスを見つけるために、逆伝播(back-propagation)は、空間内の所与の点から出発し、Cの点に到達される場合に止まる。数値的に、Cは本発明においては連続曲線であるので、逆伝播を止めるためには、都合の良いサンプリング動作が必要である。この都合の良いサンプリング動作は、逆伝播が実現される格子の大きさと、該伝播はCの周りでジグザグになることなしに止まらなければならないこととを考慮に入れるであろう。
【0032】
有利な実施例においては、2つの終端曲線は、あらゆる計算の前に規定される。特定の実施例においては、前記終端曲線は、2D画像において規定される。前記2D画像は、一般に3Dデータにおける断面であり、ユーザに呈示される。従って、好ましい実施例においては、前記終端曲線は、ユーザによって決定される。このような好ましい実施例においては、特定のユーザインタフェースが、ユーザが3D画像上に2つの閉じた曲線を引くことが出来るようにする。
【0033】
本発明は、前記2つの終端曲線の間に幾つかのパスのセットを必要とする。このパスのセットは、一般に、ポテンシャルPが規定される3D画像において必要とされる。有利なことには、このポテンシャルPは、数学的形式において画像のフィーチャ(feature)を表わす。例えば、このようなポテンシャルPは、3D画像のフィーチャ又は縁端部の近くでより低い値をとる。
【0034】
従って、本発明の有利な実施例においては、目的は、ポテンシャルPを基準にして、2つの終端曲線C1及びC2をつなぐ最小パスのセットを生成することにある。
【0035】
費用関数Pを基準としたこのようなパスの最小性は、画像のフィーチャの近似を確実にする。この場合にはポテンシャルの選択が重要である。
【0036】
本発明の実施例においては、以下のポテンシャルPが用いられる。このポテンシャルPは、例として与えられており、本発明の範囲を制限するものではない。3D画像のフィーチャを考慮に入れるために当業者により他のポテンシャルが用いられ得る。
【数13】

ここで、g及びhは、[0,1]に境界をつけられる2つの関数であり、Iσは、分散σのガウシアンカーネル(gaussian kernel)を用いる所与の画像の合成(convolution)である。
【0037】
関数g及びhの正しい選択は、費用関数は、縁端部に遭遇しそうにない領域において高いはずであるという事実によって限定される。gの簡単な選択は、古典的な形式、即ち、
【数14】

であり得る。ここで、λは、平均勾配値として計算され得るユーザ定義のコントラスト係数である。
【0038】
h関数は、ユーザ定義の一定のギャップ(gap)に依存する零交差検出器となるよう選ばれる。画像のラプラシアンの雑音のある性質(noisy nature)のため、hgapは、ラプラシアンの関連する零交差点しか検出しないバイナリマップ(binary map)であるよう設定される。
【0039】
このポテンシャルは、伝播前部が、縁端部がありそうである領域において素早く進むことを可能にする。
【0040】
パスgのセットを生成するために、C1及びC2の各点間の最小パスが計算される。これは、高速マーチング法の初期設定としてC1をとり、Uに関するEickonalの式を解くことによって達成される。次いで、
【数15】

であり、ここで、HpがpをC1につなぐパスのグループであるようなパスgを見つけるために、逆伝播プロシージャが行なわれる。
【0041】
従って、有利な実施例においては、生成される最小パスのセットは、補間されるべき表面に属する。
【0042】
有利な実施例によるパスのセットの生成の説明図が図4aに示されている。得られるパスのセットの制約される性質(constrained nature)は、図4bに示されているように、課される終端曲線が画像フィーチャに対応しない場合に最もよく観察され、これは、画像のフィーチャの近くにパスのセットを生成することから成るセグメンテーションの最初のステップの質を示している。
【0043】
有利な実施例の変形例おいては、最小パスは、平面に属するよう幾何学的に制約される。
【0044】
ポテンシャルPによって表わされるフィーチャにより、まるで山から谷へ下る川のように、パスがマージするということが起こる。それ故、非常に滑らかなポテンシャルでも、パスはマージするであろう。超音波心臓画像では特にそうであり、前記超音波心臓画像においては、パスの大半がマージする。これは、不正確な補間をもたらす。
【0045】
この問題を解決するために、逆伝播は幾何学的に制約される。斯くして、より密なパスのセットを得るための方法は、前記パスの構成を平面に制約するものである。C2の点pから逆伝播する場合、平面は、3つの点、即ち、G1、 C1の平均点(mean point)と、G2、C2の平均点と、pとによって規定される。標準勾配逆伝播が、等式
【数16】

【数17】

を通して達成される限り、代わりに等式
【数18】

【数19】

が用いられ、ここで、
【数20】

であり、平面に対する法線ベクトルである。
【0046】
この等式は、得られるパスgが確実にこの平面に属するようにする。平面が回転する一方で、点pが曲線C1を描く。この最後の変形例は、ある種の回転対称性を示すオブジェクトを扱う場合に非常に有効である。このような場合には、平面は、その位置の各々において、当然、子午面に近接しているであろう。従って、最小パスは、それらの平面において2Dセグメンテーションを生成し、最終ネットワークは、より密であろう。
【0047】
図5は、本発明が実施される撮像装置DEVの概略図である。前記撮像装置DEVは、取得手段PROBにつながれる。例えば、撮像装置は、超音波撮像装置であり、取得手段PROBは、幾つかのトランスデューサ素子を含むプローブによって構成される。このプローブは、3D空間において観察されるものに関するデータ3DDを送る。例えば、伝搬媒質MEDがプローブで観察され、取得データは、伝搬媒質MEDの大きな塊(volume)内にあるものを表わす。これらのデータ3DDは、本発明の撮像装置に送られる。撮像装置内では、前記データ3DDは、伝搬媒質MEDの少なくとも1つの画像IMを生成する画像構成モジュールIMFに供給される。この画像は、一般に、伝搬媒質MEDの観察される大きな塊の断面を表わす2D画像である。幾つかの画像も構成されることができ、前記大きな塊の端から端までの移動を可能にする。3D画像は、セグメンテーションが行なわれていない場合には供給するのが困難である。これが、本発明の目的である。このような画像は、表示手段DISに供給される。前記表示手段DISは、例えば、画面によって構成される。好ましい実施例においては、2つの終端曲線C1及びC2は、ユーザインタフェースUIFを介してユーザによって決定される。ユーザは、表示手段において呈示される2D画像において目に見えるものから曲線C1及びC2を有利に決定する。従って、ユーザインタフェースUIFは、画面において曲線を引くことを可能にする専用ソフトウェアを持つマウス、キーボードなどによって構成され得る。2つの終端曲線を決定するための他の手段も用いられ得る。例えば、1つの2D画像又は好ましくは2つの2D画像におけるセグメンテーション手段は、2つの終端曲線の自動決定を供給することが出来る。このようなセグメンテーション手段は、当業者にはよく知られている。
【0048】
本発明の有利な実施例によれば、次いで、最小パスのセットSが、構成モジュールSPCによって2つの終端曲線C1及びC2の間に構成される。次いで、このパスのセットS並びに2つの終端曲線C1及びC2は、表面補間モジュールSIPにおいて用いられ、前記表面補間モジュールSIPにおいて、表面Dが、上記で示されている計算に基づいて補間される。前記表面Dは、3Dデータのセグメンテーションを表わし、有利なことには、表示手段DISにおいて表示され得る。
【0049】
前記取得手段PROB、ユーザインタフェースUIF及び表示手段DISは、前記撮像装置DEVの一部であるようには表わされていないが、これらの全ての機能はまた直接的に撮像装置内に実装され得ることに留意するのは有用である。
【0050】
図6は、本発明の有利な実施例による方法の概略図である。2つの終端曲線C1及びC2の決定ステップUDSが実現される。このステップは、パスのセットSの構成ステップSPSと、表面補間ステップSISとに前記曲線C1及びC2を供給することを可能にする。次いで、前記表面補間ステップに前記パスのセットSが供給される。このようにして、表面Dは、表面補間のステップの後に、利用可能である。
【0051】
本発明の高速表面補間は、実務家が、介入なしに又は簡単な介入のみで、解剖学的3Dオブジェクトの輪郭を素早くセグメントに分けることを可能にする。更に、本発明による表面補間のロバストさ及び質は、セグメントに分けるのがより困難である画像、又は非常に正確なセグメンテーションを必要とする画像に対して、より正確な表面補間方法のための非常に良い初期設定を可能にする。(実際のフィーチャに近い)良い初期設定は、正確な表面補間方法が計算期間を短縮することを可能にする。従って、この表面補間はリアルタイムに利用され得る。
【0052】
呈示されている図は、本発明の特別な実施例の例示に過ぎず、限定するものではない。本発明の原理から実質的に外れることなしに上記の本発明の例示的な実施例に対する多くの修正例及び変形例が作成され得ることは当業者には明らかであろう。全てのこのような修正例及び変形例はここに含まれるよう意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明によるパスのセット及び終端曲線の性質及び構造の概略図である。
【図2】2つのパスによって規定される領域を図示する。
【図3】本発明の拡張例を図示する。
【図4a】本発明の有利な実施例による表面の補間の最初のステップの結果を図示する。
【図4b】本発明の有利な実施例による結果として生じる補間の質を図示する。
【図5】本発明が実施される撮像装置の概略図である。
【図6】本発明による方法の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パスのセットSから表面を補間するための手段を有する撮像装置であって、前記装置が、
少なくとも2つの閉じた終端曲線であって、前記パスのセットの点、即ち、該パスのセットの各パスのための一点を、該パスのセットが前記2つの終端曲線の間の接続部を構成するようにつなぐ終端曲線を決定するための決定手段と、
前記パスのセットS及び前記終端曲線によって制約される表面を補間するための表面補間手段とを含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記パスのセットが、前記終端曲線の一方を他方の終端曲線につなぐ点から構成される最小パスによって構成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記最小パスが幾何学的制約を用いて構成されることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記幾何学的制約とは、各パスが単一の平面内にとどまることを指すことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記終端曲線が2D画像において規定されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記終端曲線がユーザによって決定されることを特徴とする請求項1又は5のうちの一項に記載の撮像装置。
【請求項7】
パスのセットからの表面補間方法であって、前記方法が、
少なくとも2つの閉じた終端曲線であって、前記パスのセットの点、即ち、該パスのセットの各パスのための一点を、該パスのセットが前記2つの終端曲線の間の接続部を構成するようにつなぐ終端曲線を決定するための決定ステップと、
前記パスのセットS及び前記終端曲線によって制約される表面を補間するための表面補間ステップとを含むことを特徴とする表面補間方法。
【請求項8】
前記パスのセットが、最小パスの構成のステップの間に構成され、前記最小パスが、前記終端曲線の一方を他方の終端曲線につなぐ点から構成されることを特徴とする請求項7に記載の表面補間方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−510192(P2007−510192A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530644(P2006−530644)
【出願日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001535
【国際公開番号】WO2004/102471
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】