高電流電子ビーム検査
ウェハ検査のための方法及び装置。この装置は、少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有するサンプルであって、第2層に接触開口を形成した後のものであるサンプルをテストすることができる。この装置は、(i)荷電粒子の高電流ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるよう適応された電子ビーム源と、(ii)複数の場所における非常に多数の接触開口の照射に応答して第1層に流れる試料電流を測定するよう適応される電流測定装置と、(iii)測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるように適応されたコントローラと、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
[0001]本発明は、一般に、半導体デバイス製造及びプロセス制御に係り、より詳細には、プロセスの品質及び均一性の監視に関する。
【関連出願】
【0002】
[0002]本出願は、2003年6月10日に出願された米国プロビジョナル特許出願第60/477,611号に係り、その優先権の利益を請求し、且つそれを参考としてここに援用する。
【発明の背景】
【0003】
[0003]ホールの形成は、半導体デバイス製造において共通のステップである。ホールは、通常、上に横たわる非導通(誘電体)層、例えば、酸化物層を通して半導体又は金属層へ電気的接続を行うのに使用される。ホールを形成するために、ホトレジスト層が最初にウェハ表面に堆積される。ホトレジストは、パターン化された可視又は紫外線放射に露出され、硬化され、更に、現像されて、ウェハ上に「マスク」を形成し、マスクのパターンはホールの位置に対応する。次いで、ウェハは、エッチングステーションへ移送され、そこで、誘電体層を通してその下に横たわる半導体又は金属層までホールが形成される。次いで、ホトレジストマスクが除去され、ホールに金属が充填される。ウェハ表面にトレンチ又はビアを形成する際にも、同様のマスキング及びエッチングプロセスが使用される。
【0004】
[0004]一貫したデバイス性能を確保するために、ウェハ表面にわたる種々の場所で接触開口の深さ、巾及び底面を入念に制御しなければならない。(本特許出願及び特許請求の範囲の文脈において、「ホール」という語は、接触開口、ビア及びトレンチを含む上記形式の全ての構造を指すものとする。)ウェハ上のある場所における又はウェハ表面にわたる接触開口の寸法に偏差が生じると、接触抵抗の変動を招くことになる。これらの変動があまりに大きくなると、デバイスの性能に影響を及ぼすと共に、プロセス収率のロスを招くことになる。それ故、製造プロセスを入念に監視及び制御して、個々のデバイスに接触開口を形成する際に偏差を検出だけでなく、ウェハ表面にわたる非均一性の監視も行わねばならない。プロセスの非均一性を早期に検出すると、デバイスの製造者は修正処置をとって、均一な高い収率を確保すると共に、プロセス中にコストの高いウェハが失われるのを回避することができる。
【0005】
[0005]この技術では、ウェハに形成されたホールを検査するために走査電子顕微鏡(SEM)を使用することが知られている。ホールは、通常、その巾より著しく深度があるので、特殊な高アスペクト比(HAR)像形成モードが使用される。通常、HAR像形成は、頂部及び底部の巾や壁の厚みのようなホール寸法を測定又は検討するのに使用される。しかしながら、HAR像形成には、幾つかの制約がある。1つの制約は、ホールの底部が接地されていないときにはホールの底部のHAR像形成クオリティが著しく制限されることである。更に、HAR像形成は、誘電体材料、ホトレジスト材料等の異なる形式の残留物によるホール底部の閉塞の度合いに関する量的情報を生じない。その結果、HAR像形成に基づいてエッチングプロセスを制御する能力は、かなり限定されると共に、量的なものではない。
【0006】
[0006]ホール検査のための別の方法が、参考としてここに援用するMicroelectronics-Reliability41:3(2001年3月)、第455−459ページに掲載されたヤマダ氏等の「An In-Line Process Monitoring MethodUsing Electron Beam Induced Substrate Current」に説明されている。又、試料電流としても知られた電子ビームシステムの補償電流が、一次電子ビームから試料を経て(即ちウェハを経て)接地点へ流れる吸収電流として定義される。換言すれば、試料電流は、二次及び後方散乱電子による一次ビーム電流と試料の全電子収率との間の差に等しい。試料電流は、一次電子ビームのエネルギーが試料の正荷電ドメインにあるか負荷電ドメインにあるかに基づいて、正又は負のいずれかになる。ヤマダ氏等は、シリコン基板の上に横たわる酸化シリコン表面層における単一ホール及びホールのグループに電子ビームを向け、それにより得られる補償電流を測定している。彼等は、補償電流が、ホール底部の酸化物厚み及びホール直径の良好な指示であることが分かった。
【0007】
[0007]ヤマダ氏等は、参考としてここにその開示を援用する米国特許出願公告第US2002/0070738A1号にホール測定の更に別の特徴について述べている。半導体デバイスは、ホールをもたないサンプルのエリアにおいて試料電流を背景値として測定し、次いで、この値をホールのエリアで測定された電流と比較することにより検査される。電流波形を自動的に評価して、測定値がデバイスの欠陥を指示するか又はデバイスの製造に使用された製造装置の欠陥を指示するか決定する。
【0008】
[0008]ホールを査定するための従来の幾つかの試料電流に基づく方法の欠点は、スループットが比較的控えめなことである。加えて、非常に小さなスポットの発生はコストがかかり、複雑なツールを必要とする。
【発明の概要】
【0009】
[0009]本発明は、次のステップ、即ち(i)少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有するサンプルを、第2層に接触開口を形成した後、又は接触部を作成した後に、受け取るステップと、(ii)荷電粒子の高電流ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるステップと、(iii)複数の場所における非常に多数の接触開口の照射に応答して第1層に流れる試料電流を測定するステップと、(iv)測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるステップと、を備えたウェハ検査方法を提供する。
【0010】
[00010]本発明は、ウェハ検査のための装置を提供する。この装置は、(i)荷電粒子の高電流ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるように適応される電子ビーム源であって、サンプルは、少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有し、第2層に接触開口を形成した後のものであるような電子ビーム源と、(ii)複数の場所における非常に多数の接触開口の照射に応答して第1層に流れる試料電流を測定するよう適応される電流測定装置と、(iii)測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるように適応されるコントローラと、を備えている。
【0011】
[00011]本発明の一実施形態によれば、方法及びシステムは、ダイ対ダイの比較、ダイ対ゴールデンダイの比較、及びセル対セルの比較を含む。これら全ての方法は、被検査ダイの測定電流を、以前に測定され及び/又は処理された基準電流測定値と比較することを含む。
【0012】
[00012]本発明を理解すると共に、実際にそれをいかに実施できるか明らかにするために、添付図面を参照して好ましい実施形態を非限定例として以下に説明する。
【実施形態の詳細な説明】
【0013】
[00021]本発明の種々の実施形態によれば、高電流荷電粒子ビームが、高スループット電流試料測定に使用される。説明を簡略化するために、この実施形態の詳細な説明は、電子ビームを参照するが、本発明は、イオンビームを含む他の荷電粒子ビームにも適用できる。
【0014】
[00022]本発明者は、非常に短い巾の高電流電子ビームの比較的広いスポットで非常に多数のホールを照射することにより高スループット電流試料測定を達成できることが分かった。各スポットの短い巾は、高いスループットに貢献し、サンプルのダメージを防止する。高い電流は、希望の(多くのケースでは顕著な)信号対雑音比を維持しながら、巾の短いパルスを使用するのを許容する。
【0015】
[00023]例えば、試料電流が高電流電子ビームの約20%であり、スポットサイズが約5x5μm2(従って、ピクセルサイズが2.5x2.5μm2)であり、スポット当りに照射されるホールの数が約100であり、サンプリングレートが約16Mピクセル/sであり、fBW=8MHzであり、入力シャントキャパシタンスが50pFであり、且つOA等価ノイズ電圧スペクトル密度が約2πV/√Hzであると仮定すれば、約7の信号対雑音比(SNR)を得ることができる。約34μAの電子ビームを使用することにより、この強力な電子ビームは、1cm2/sの走査レートを得るのを許容する。
【0016】
[00024]満足な結果(著しいサンプルダメージが存在しないことを含む)は、スポット面積が25μm2で、14Mピクセル/sより高いサンプリングレートにおいて得ることができる。この高いサンプリングレートは、試料の加熱から生じるダメージを防止すると共に、ゲート酸化物のパンチスルーも防止する。
【0017】
[00025]本発明者は、SNRが照射電流と検査レートとの間の比に応答することが分かった。例えば、検査レートが約1cm2/秒、0.5cm2/秒及び0.25cm2/秒であり、且つ照射電流が約10μAの場合に、SNRは、約2、2.5及び9となる。
【0018】
[00026]本発明の一実施形態に基づき、半導体ウェハ20を概略的に示すと共に、そこに形成されたホール26のパターン22の細部を示す図1及び2について以下に説明する。図1は、ウェハの上面図で、パターンが嵌め込み式に拡大して示されている。図2は、図1の1B−1B線に沿って見たパターンの拡大断面図である。パターン22は、以下に述べるように試料電流測定に使用される専用のテストパターンでもよいし、或いはウェハ20の既知の場所に製造用ホールのグループを含むものでもよい。図1には、単一のパターン22のみが一実施例として示されているが、この種の多数のパターンをウェハ20の表面上に分布させたものを使用して、ウェハの種々の領域で試料電流測定を遂行することもできる。前記多数の測定は、ウェハにわたる電流のマップを与えることを含む種々の仕方で処理することができる。又、パターンは、トレンチ又はビアのような他の形式の接触開口(図示せず)を含んでもよい。
【0019】
[00027]典型的な用途では、誘電体酸化物層30が導電性又は半導体基底層28の上に形成され、ホトレジスト層32が誘電体層の上に堆積される。層28は、ウェハのシリコン基板を含んでもよいし、或いは基板上に製造されるデバイスの一部分として使用される中間の半導体又は金属層を含んでもよい。ホール26は、ホトリソグラフィーにより定義され、次いで、層30を貫通して基底層28までエッチングされる。パターン22に高電流電子ビームを照射したときに発生する試料電流の測定値は、ホール内に層28が露出される程度を表す。試料電流の測定を容易にするために、導電性接触パッド33を、パターン22の下でウェハ20の下面に形成することができる。
【0020】
[00028]図3A−図3Eは、半導体ウェハのエリアの概略断面図で、異なるプロセス条件のもとでのホール26の形成を示している。これら図面に示す例示的用途では、ホール26は、導電率改善のためにTiSi2を含む基板層28の領域34への接触を与えるものである。領域34は、通常、この技術で知られた方法により層28内に形成されたゲート構造体の一部分である。酸化物層30は、通常、非ドープのシリコンガラス(USG)、又はホウ素燐シリコンガラス(BPSG)、或いは低kの誘電体のような材料を含み、シリコン基板とガラスとの間にはおそらく窒化物バリア層(例えば、Si3N4、図示せず)が添加される。しかしながら、これらの図面に示す構造体は、一実施例として示すものに過ぎず、ホール26は、他の構造体内及びその付近に同様に形成することもできる。
【0021】
[00029]図3Aは、理想的にエッチングされた開放ホール、即ち希望通りに領域34をきれいに露出させるホールを示している。この図面セットの残りの図は、異なるプロセス異常の結果を示す。図3Bにおいて、ホール26は、通常、例えば、エッチングプロセス又は層30の均一性に問題があるために過少エッチングされている。従って、ホール26の基部において露出される領域34のエリアが希望より小さくなっている。その結果、ホール26が電子ビームで照射されたときに発生する試料電流は、図3Aに示す理想的にエッチングされたホールに対して発生する基準電流より小さい。この過少エッチングされたホールに金属を充填して領域34に接触させるときには、接触抵抗が希望より高くなることがある。
【0022】
[00030]図3Cでは、エッチングプロセスが強過ぎるか、又は継続時間が長過ぎて、ホール26の過剰エッチングを招いている。このケースでは、試料電流は、通常、図3Aのケースより大きくなる。過剰エッチングは、領域34及び他の構造体に悪影響を及ぼすことがあり、ホール26の基部に汚染物の堆積を招くこともある。このケースでは、試料電流が小さくなる。
【0023】
[00031]図3Dは、通常、誤ったエッチングプロセス又は不充分なエッチング時間のために領域34に到達する手前でホール26が終了となる過少エッチングを示す。この図面におけるホール26に対する測定試料電流は、低いものであり、従って、金属充填に続く接触抵抗は、希望より実質的に高いものとなる。
【0024】
[00032]最後に、図3Eでは、ホール26が適切にエッチングされる。しかしながら、ホトレジストポリマー残留物又は誘電体残留物のような汚染物38がホールの基部に堆積される。この汚染物は、通常、理想的にエッチングされたホールの測定試料電流に比して、測定試料電流を減少させ、又、汚染物は、金属充填後に高い接触抵抗を生じさせることがある。
【0025】
[00033]一般に、ウェハに高電流電子ビームを照射し、このプロセスが平衡状態に達すると、試料電流(Ispecimen)と、高電流(即ち高電流電子ビームの電流−Iprimary)と、散乱電子を含む、ウェハから放射される二次電子の電流(Isecondary)との間の関係は、この技術で知られたように、次の式で表される。Iprimary=Isecondary+Ispecimen。
【0026】
[00034]試料電流が測定されると、ウェハの表面を負の予電荷でバイアスしてもよい。この予電荷の1つの作用は、接触開口内に発生した二次電子の大部分がウェハ表面を去って、Isecondaryを減少し、且つIspecimenを増加することがないように保つことである。
【0027】
[00035]図3Dを参照すれば、ホール26の基部と領域34との間の層30における残留誘電体材料の厚みに対する測定値Ispecimenの敏感さは、層30の材料と領域34の材料との間の二次電子(SE)収率の差及び導電率の差に関係している。通常、誘電体材料のSEの収率は、通常<1KVである低電子ビームエネルギーの場合に、半導体又は導電性材料の収率の約2倍である。他方、層30の誘電体材料は導電率が低いので、測定値Ispecimenは、若干過剰エッチングされたホールでは残留誘電体厚みにほぼ比例し、又、実質的に過少エッチングのホールではゼロに近い。それ故、ウェハダイの既知の場所における所与のホール又はホールのグループに対して、測定値Ispecimenは、0から10mmのおおよその範囲における誘電体残留厚みの敏感な指示となる。更に、異なるダイの同じ場所における測定値Ispecimenは、ウェハ全体にわたって一貫したものでなければならず、又、測定値の差は、プロセスの非均一性を表わすことができる。これらの非均一性及び他のプロセス欠陥は、以下に述べる試料電流マッピングの方法を使用して検出することができる。
【0028】
[00036]本発明の実施形態に基づくホール検査及び試料電流測定のためのステーション40を概略的に示すブロック図である図4について以下に説明する。ステーション40は、検査中にウェハ20が載せられる移動ステージ44を収容するチャンバー42を備えている。電子銃46は、高電流電子ビームを発生してウェハ20に指向し、その間に、電流計48は、ウェハに発生するIspecimenを測定する。高電流電子ビームは、比較的広く(大きなスポット)、非常に多数のホールを同時に照射し、従って、システムのスループットを高めることができる。ステーション40の種々の電子銃及びそれに関連した部分が図7−図9に示されている。電流計は、任意であるが接触パッド33により、当該ホールの底部で半導体層又は導電性層(例えば、図1Bに示す層28)に電気的に結合される。
【0029】
[00037]銃46により発生された高電流電子ビームは、当該領域においてウェハにわたり走査される。高電流ビームの直径は、通常、数ミクロンを越える。
【0030】
[00038]ステージ44は、ウェハの多数のダイの各々における所与のホール又はホールのグループが銃46の高電流電子ビームの下に適切に置かれるようにウェハ20を位置させる。ステージ44は、x−y−θ又はR−θ(並進移動/回転)ステージでよい。このように測定されるホールは、パターン22(図1A及び図1B)のような特殊なテストパターンを含んでもよいし、或いはそれとは別に又はそれに加えて、ウェハ上に製造されるマイクロエレクトロニックデバイスに使用されるべき機能的ホールを含んでもよい。ウェハの検査は、ウェハ上の全てのダイに行ってもよいし、或いはある選択されたダイのみに行ってもよい。このように評価されるホールは、エッチングクオリティを評価するように選択されてもよい。もし希望であれば、多数の異なる形式の接触開口を選択して評価してもよい。全ウェハ又はダイ或いはそのいずれかの実質的部分を走査して欠陥を探索するが、必ずしもそうではないことに注意されたい。
【0031】
[00039]ステージ44を位置決めし、銃46を発射して、選択されたホール、及び任意であるが、基準エリアに高電流電子ビームを照射した後に、コントローラ50は、電流計48により測定されたIspecimen値を受け取る。コントローラは、これらの値を使用して、ホールの状態を評価し、これは、通常、ユーザワークステーション68に表示される。本発明の実施形態によれば、ホールのグループが欠陥ホールを含むことが分かると、その欠陥ホールを決定するための高解像度測定を適用することができる。テスト結果が評価され、どんな修正動作が必要であるか決められる。評価は、通常、測定された試料電流値を、予想されるホールサイズ、材料、エッチング条件及び他の適用可能なプロセスパラメータに対して確立された基準値と比較すると共に、ウェハにわたる異なるダイで測定された試料電流値を比較するものである。又、試料電流マップのウェハ対ウェハ比較を行うこともできる。修正動作は、ホールが過少エッチングである場合には(図2B又は2Dに示すような)、更なるエッチングを実行するか、或いはホールの底部に堆積することのある(図2Eに示すように)残留ポリマーを除去することを含んでもよい。それに加えて又はそれとは別に、修正動作は、現在測定されているウェハを製造するのに使用されたホトリソグラフィーステーション及び/又はエッチング装置に対するプロセス及び整列の調整を含んでもよい。
【0032】
[00040]ステーション40は、高電流低解像度ビームから低電流高解像度ビームへスイッチすることにより再検討モード及び検査モードで動作することができる。
【0033】
[00041]図5は、本発明の一実施形態に基づくプロセス監視方法200を概略的に示すフローチャートである。
【0034】
[00042]方法200は、ウェハ20が用意される初期化ステップ210で開始される。ウェハ20は多数のホールを含む。ステップ210は、必要な走査軸に基づくウェハ20の整列、位置合わせ、及びウェハにわたる高さ変化マップの作成を含んでもよい(このマップは、ウェハの各測定場所において電子銃46の収束電流を制御及び予想するためにメインコントローラ50及び銃制御ユニット52により使用することができる)。或いは又、ステップ210は、収束マップを使用せずにビームの収束を制御するのに使用できる他の既知の方法を実行することを含んでもよい。前記マップは光学顕微鏡で通常得られるので、ステップ210は、更に、光学的及び電子ビームの焦点面の差(焦点オフセットとしても知られている)を決定することを含んでもよい。これは、光学顕微鏡により測定された焦点長さと、SEMにより測定された焦点長さとの比較を含んでもよい。焦点オフセットは、2つの測定間の差である。
【0035】
[00043]ステップ210の後には、高電流電子ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布された複数の場所における非常に多数の接触開口を同時に照射するステップ220が続く。このエリアは、通常、コントローラ又はツールユーザにより決定されると共に、通常、エリア探索プロセスにより探索され、このエリア探索プロセスは、推定される場所への機械的及び/又は電気的変位を伴うもので、その後に、像確認に基づく探索ステップが続く。
【0036】
[00044]照射されるエリアのサイズは、高電流電子ビームのスポットサイズに応じたものである。このサイズは、一方では、スループット要求に基づいて、且つ他方では、信号対雑音比要求に基づいて、増加又は減少することができる。スポットサイズは、ホールアレイの密度、欠陥ホールがあることを指示できるに必要な電流変化強度、欠陥とみなされるホール断面偏差、等を含む種々のパラメータに応答して変更することができる。この方法は、高電流電子ビームの特性をある値にセットし、前記値を使用する間に得られる測定値を評価し、次いで、それらの値を変更すべきかどうか決定することを含んでもよい。例えば、大きなスポットサイズで希望のSNRを得ることができる場合には、スポットサイズを増加してスループットを改善することができる。他方、SNRが充分に高くない場合には、スポットサイズを減少することができる。
【0037】
[00045]ステップ220の後に、複数の場所における非常に多数の接触開口の照射に応答して第1層に流れる試料電流を測定するステップ230が続く。高いスループットを得るためには、広帯域電流測定装置が必要とされる。
【0038】
[00046]ステップ230の後に、測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるステップ240が続く。この指示は、測定された試料電流値が、少なくとも1つのホールが少なくとも部分的に(又は実質的に)閉塞されたことを示すことに応答したものである。
【0039】
[00047]本発明の態様によれば、方法200は、更に、高電流電子ビームに応答してサンプルから放出された二次電子電流(Isecondary)を測定するステップ235を備えている。ステップ235の後に、Isecondary及びIspecimenに応答して、或いは前記2つの値の間の差に応答して指示を発生できるステップ240が続く。
【0040】
[00048]別の実施形態によれば、照射エリアに接近した場所にあって接触ホールを含まないエリアを照射することにより、基準電流Ireferenceを測定することができる。この電流をIspecimenから差し引くことができる。
【0041】
[00049]ステップ240の後に、付加的なエリアを照射すべきかどうか決定するステップ250が続く。それに加えて又はそれとは別に、ステップ250は、高電流ビーム特性の1つを変更する必要があるかどうか決定することを含んでもよい。前記決定の少なくとも1つが肯定である場合には、ステップ250の後に、照射されるべき次のエリアを決定し及び/又はビーム特性を変更するステップ260が続き、ステップ220へジャンプする。さもなければ、ステップ250の後に、「終了」ステップ270が続く。次のエリアは、所定の走査機構(ラスタ走査機構のような)に応答して決定することができる。異なる照射エリアが部分的に重畳してもよいが、必ずしもそうでなくてよい。
【0042】
[00050]本発明の別の実施形態によれば、ステップ240は、測定された電流を、以前に測定された電流と比較し、及び/又はそれに加えて又はそれとは別に、別のダイからの以前に処理された測定電流と比較し(ダイ対ダイ比較)、統計学的表示或いは以前に測定された電流又は推定電流と比較し(ダイ対ゴールデンダイ)、或いは理想的に同一のセルの測定値と比較する(繰り返しパターンとも称される)ことを含む。
【0043】
[00051]各測定には、場所を関連付けることができる。測定及びそれに関連した場所の両方が検索されると、電流試料マップを発生することができる。このマップは、ステップ270で発生されてもよいが、必ずしもそうでなくてよい。例示的なマップが図6に示されている。
【0044】
[00052]図6は、本発明の実施形態に基づきウェハ20にわたる複数の場所で測定された試料電流を示す試料電流マップ600の概略表示である。キー610は、試料電流対陰影グラデーションの範囲を示す。(通常、キー610はカラー陰影を示す。)軸620は、ダイ又は他の便利な座標場所指示子を表している。対応する試料電流は、マップ上の各場所における適切な陰影で指示される。マップ600において、ウェハダイごとに1つの試料電流値が示されている。或いは又、それより多数の又は少数の試料電流値がマップ600に示されてもよい。マップ600は、グラフ表示で示されているが、それとは別に又はそれに加えて、ベクトル形態のような数値表示として維持されてもよい。
【0045】
[00053]マップ600に示すように、ウェハのほとんどのダイにわたる試料電流の大きさは、高い(即ち強い負の)ものであった。しかしながら、ウェハの上縁及び下縁では、非常に低い試料電流の大きさが測定された。これらの低い値は、例えば、エッチングプロセスにおける非均一性又は接触の不整列を表わすことができる。マップ600の形態は、通常、当該プロセス欠陥の形式の指示を与え、従って、適切な修正ステップをとることができる。
【0046】
[00054]マップは、種々の比較方法の間に別のマップと比較することができる。比較は、差のマップを発生し、次いで、前記差を1つ以上のスレッシュホールドと比較することを含むことができる。差のマップ、1つ以上の比較されるマップ及びスレッシュホールド、或いはそのいずれかをユーザに表示することができる。
【0047】
[00055]本発明の種々の実施形態が本発明者によりシミュレーションされた。第1の実施形態は、LaB6電子源102を含むものである。前記電子源102、及び電子銃の46’の他の部分が図7に示されている。LaB6電子源は、本発明の範囲から逸脱せずに、同等の電子源(他の熱イオン源のような)と置き換えることができる。
【0048】
[00056]しかしながら、本発明者は、LaB6電子源を使用すると、種々の効果が得られることが分かった。この電子源は、比較的高い全電流を合理的なソース輝度及び合理的な安定性と共に与える。熱イオンカソードは、大きなソースサイズを有し、これは、10−20μmに制限される。従って、熱イオン源を使用すると、像平面における〜5μmのスポットサイズに達するためにソースサイズの電子光学縮小を必要とする。この縮小は、球面及び軸ずれ収差最小化の問題を引き起こすことになる。
【0049】
[00057]電子銃46’は、LaB6電子源102を備え、その後に、銃アノード104、加速アノード106、長い磁気対物レンズ108、磁気偏向器112、及びリターディング浸漬レンズ116が続く。磁気偏向器112は、電子ビームシステムの光学軸に平行に位置され、これを通して、高電流電子ビーム(ビーム111と示された)が長い磁気対物レンズ108間及びリターディング浸漬レンズ116間を伝播する。
【0050】
[00058]銃アノード104は、要素102、104及び106を含む電子レンズを調整するように動作できる。これは、電子源102の付近の電界を制御するのを許容する。加速アノード106は、静電レンズの高い加速比に到達して、アパーチャー角度及びそれに対応する収差を減少するのを許容する。長い磁気対物レンズ108は、球面及び軸ずれ収差を最小にするのに必要なソースサイズ縮小を与えると共に、全偏向フィールド及びビーム直交化により均質なスポット収束を与える。磁気偏向器112は、ビームを光学軸の外方に偏向させる。リターディング浸漬レンズ116は、電子ビームスポットの最終的な収束、低いエネルギーへの減速及び直交化を108と共に与える。
【0051】
[00059]リターディング浸漬レンズ116の出口アパーチャーと電子源の先端との間の距離が70mmであり、電子源102が50Vの電位にあり、銃アノードが300Vの電位にあり、加速アノード106が高電流電子ビーム111を10keVまで加速する例示的構成では、種々の静電界及び磁界が得られている。それらは、図10に示されている。これら静電界及び磁界は、10keVの電子を収束し、それらを非常に小さな着陸エネルギー(約1keVの)に減速する。
【0052】
[00060]この構成は、電子源102により与えられる15μmの仮想源を縮小して、サンプルに照射したときに像平面に5μmの一次ぼけを形成する。収差のスポットぼけは約1.7μmであり、一方、ビームの偏向は、約±0.28mmである。高電流電子ビームの電流が34μAであり、クロスオーバー直径が15μmであり、且つアパーチャーの半角度が100mradであると仮定すれば、電子源の輝度は、約6・102A/(cm2・strad)である。これは、良く知られたLaB6電子源により達成できる。
【0053】
[00061]図10は、図7の構成を使用して得ることのできる、高電流電子ビームの電流とぼけとの間の関係を示す。球面収差ぼけは、一次の幾何学的ぼけ(所与の縮小の場合に5μm)に比して若干小さい。
【0054】
[00062]第2の実施形態は、ショットキー電子源102”を備えている。前記電子源102”、及び電子銃の46”の他の部分は、図8に示されている。
【0055】
[00063]電子銃46”は、ショットキー電子源102”を備え、その後に、静電コンデンサー124、非常に長い磁気対物レンズ128、長い磁気偏向器122、直交化電極126、及び修正磁気レンズ128が続く。静電コンデンサー124は、電子銃46”の第1レンズとして使用され、電子源102”から放出された高アパーチャー角度の電子を減少する。非常に長い磁気対物レンズ128は、電子ビームの軸ずれシフトを防止するのに使用される。電子源102”からの電子は、通常、約5keVの若干高いエネルギーへ抽出される。これは、10keVを越えるエネルギーに加速できる第1実施形態の電子のエネルギーより低い。
【0056】
[00064]静電(磁気)コンデンサー124は、アパーチャー角度を縮小して収差を最小にするように動作できる。非常に長い磁気対物レンズ128は、全偏向フィールドにより均質な収束を与え、球面及び軸ずれ収差を最小にする。磁気偏向器122は、ビームを光学軸から外方に偏向させる。直交化電極126及び修正磁気レンズ128は、ビームの均質直交化のために静電界及び磁界を結合し、減速を与えると共に、収差を最小にする。動的な直交化及びスポットサイズ調整が使用されてもよい。
【0057】
[00065]高電流電子ビームのスポットサイズは、対物平面における高アパーチャー角度の高電流電子ビームから予想されるように、球面収差ぼけにより制限される。本発明者は、種々の理由(電流制限、球面収差、ぼけ等を含む)で、この構成では、LaB6電子源102より低いスループットしか与えられないことが分かった。対物平面における75mradのアパーチャー半角度では、0.5−1mA/sRadの角度的強度に対して、像平面におけるスポットサイズが約8μm(16.3μmのビームぼけ)となり且つ電流が約9−18μAとなる。電流が低いと、長い取得時間を必要とし、従って、スループットを低下させる。
【0058】
[00066]図11は、図8の構成を使用して得ることのできる、高電流電子ビームの電流とぼけとの間の関係を示す。全ぼけが球面収差ぼけより成る。対物平面においてビームアパーチャー角度を制限することによりサブミクロンスポットサイズを得ることができる。これは、ショットキーカソードに基づく概念の非常に重要な効果である。「低解像度−高電流」と「高解像度−低電流」との間の切り換えを容易にすることが、ウェハ電流検査システムにおける高精度位置合わせ及び再検討モードのための解決策である。
【0059】
[00067]第3の実施形態によれば、電子銃46”’は、低電流高解像度電子銃装置の変形例である。この実施形態が図9に示されている。ショットキー電子源102”’の後に、静電コンデンサー124と、第1磁気対物レンズ134と、静電及び磁気レンズ構成体136とが続き、この構成体は、磁気レンズ及びリターディング浸漬静電レンズを含むものである。この変形例は、(光学軸に対して)大きな角度範囲で放出される電子を使用するために種々のビーム制限アパーチャーを除去し、且つコンデンサー124のような種々の要素を導入することを含む。
【0060】
[00068]スポットサイズは、前記実施形態で明らかなように、球面収差により制限される。対物平面におけるアパーチャー半角度が65mradの場合にビームのぼけは約14.1μmとなった。電子源の角度的強度が0.5−1mA/stradの場合に、約6.6−13.3μAの電流が得られた。この電流レベルは、同等のスポットサイズを伴う上述した構成で得られるものより低い。
【0061】
[00069]静電コンデンサー124は、大きな収差を回避するためにビームアパーチャー角度を縮小する。又、柔軟なビーム電流調整を与える。磁気対物レンズ134は、電子光学システムの球面収差係数を減少する。静電コンデンサー124及び磁気対物レンズ134は、球面収差を最小にするための複雑な投影システムを形成する。静電及び磁気レンズ構成体136は、全偏向フィールドによる均質なスポット収束、偏向、直交化、及び低ビームエネルギーへの減速を与える。
【0062】
[00070]上述した実施形態は、特に、ホールの監視、より詳細には、ウェハの実質的部分の検査に向けられたが、本発明の原理は、他のクオリティ制御タスクにも適用できる。ウェハ電流に基づく検査値は、エッチング及びリソグラフィーステップ、堆積(超薄膜に対する材料厚み測定を含む)、並びにホトレジストの適用及び均一性を監視するのにも有用であろう。特に、ゲート酸化物の厚み測定、及びDRAMのキャパシタ厚み測定に有用であろう。本発明の方法は、このような特徴部の巾、及び特徴部を作り上げる層の厚みの両方の指示を与える。これらの方法は、上述した実施形態のように金属堆積の前に使用するだけでなく、金属堆積の後にも使用して、接触部、相互接続部及び金属ラインを、潜在的な切断、短絡及び他の欠陥について検査するように適応させることができる。テストステーション40は、上述したパラメータのインライン監視のためにクラスターツールに一体化することができる。
【0063】
[00071]従って、上述した実施形態は一例として取り上げたもので、本発明は、特に図示して説明したものに限定されないことが明らかであろう。むしろ、本発明の範囲は、上述した種々の特徴の組み合せ及び準組み合せと、前記説明を読んだときに当業者に明らかとなり且つ従来技術には開示されていないその修正及び変更の両方を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態により接触ホールのパターンが形成された半導体ウェハの概略上面図である。
【図2】図1の1B−1B線に沿ったパターンの概略断面図である。
【図3A】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図3B】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図3C】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図3D】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図3E】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態によるホール検査及び試料電流マッピングのための装置を概略的に示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態によるプロセス監視方法を概略的に示すフローチャートである。
【図6】電流試料マップを概略的に示す図である。
【図7】例示的電子銃構成を示す図である。
【図8】例示的電子銃構成を示す図である。
【図9】例示的電子銃構成を示す図である。
【図10】例示的電子銃構成をシミュレーションするときに得られる磁界及び電界を示すと共に、ビームぼけ対ビーム電流特性を示す図である。
【図11】例示的電子銃構成をシミュレーションするときに得られる磁界及び電界を示すと共に、ビームぼけ対ビーム電流特性を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
20・・・半導体ウェハ、22・・・パターン、26・・・ホール、28・・・基底層、30・・・誘電体酸化物層、32・・・ホトレジスト層、33・・・接触パッド、34・・・領域、40・・・ホール検査及び試料電流測定ステーション、42・・・チャンバー、44・・・移動ステージ、46、46’、46”、46”’・・・電子銃、48・・・電流計、68・・・ユーザワークステーション、102,102”、102”’・・・電子源、104・・・銃アノード、106・・・加速アノード、108・・・長い磁気対物レンズ、112・・・磁気偏向器、116・・・リターディング浸漬レンズ、124・・・静電コンデンサー、126・・・直交化電極、128・・・非常に長い磁気対物レンズ、128・・・修正磁気レンズ、134・・・第1磁気対物レンズ、136・・・静電及び磁気レンズ構成体
【発明の分野】
【0001】
[0001]本発明は、一般に、半導体デバイス製造及びプロセス制御に係り、より詳細には、プロセスの品質及び均一性の監視に関する。
【関連出願】
【0002】
[0002]本出願は、2003年6月10日に出願された米国プロビジョナル特許出願第60/477,611号に係り、その優先権の利益を請求し、且つそれを参考としてここに援用する。
【発明の背景】
【0003】
[0003]ホールの形成は、半導体デバイス製造において共通のステップである。ホールは、通常、上に横たわる非導通(誘電体)層、例えば、酸化物層を通して半導体又は金属層へ電気的接続を行うのに使用される。ホールを形成するために、ホトレジスト層が最初にウェハ表面に堆積される。ホトレジストは、パターン化された可視又は紫外線放射に露出され、硬化され、更に、現像されて、ウェハ上に「マスク」を形成し、マスクのパターンはホールの位置に対応する。次いで、ウェハは、エッチングステーションへ移送され、そこで、誘電体層を通してその下に横たわる半導体又は金属層までホールが形成される。次いで、ホトレジストマスクが除去され、ホールに金属が充填される。ウェハ表面にトレンチ又はビアを形成する際にも、同様のマスキング及びエッチングプロセスが使用される。
【0004】
[0004]一貫したデバイス性能を確保するために、ウェハ表面にわたる種々の場所で接触開口の深さ、巾及び底面を入念に制御しなければならない。(本特許出願及び特許請求の範囲の文脈において、「ホール」という語は、接触開口、ビア及びトレンチを含む上記形式の全ての構造を指すものとする。)ウェハ上のある場所における又はウェハ表面にわたる接触開口の寸法に偏差が生じると、接触抵抗の変動を招くことになる。これらの変動があまりに大きくなると、デバイスの性能に影響を及ぼすと共に、プロセス収率のロスを招くことになる。それ故、製造プロセスを入念に監視及び制御して、個々のデバイスに接触開口を形成する際に偏差を検出だけでなく、ウェハ表面にわたる非均一性の監視も行わねばならない。プロセスの非均一性を早期に検出すると、デバイスの製造者は修正処置をとって、均一な高い収率を確保すると共に、プロセス中にコストの高いウェハが失われるのを回避することができる。
【0005】
[0005]この技術では、ウェハに形成されたホールを検査するために走査電子顕微鏡(SEM)を使用することが知られている。ホールは、通常、その巾より著しく深度があるので、特殊な高アスペクト比(HAR)像形成モードが使用される。通常、HAR像形成は、頂部及び底部の巾や壁の厚みのようなホール寸法を測定又は検討するのに使用される。しかしながら、HAR像形成には、幾つかの制約がある。1つの制約は、ホールの底部が接地されていないときにはホールの底部のHAR像形成クオリティが著しく制限されることである。更に、HAR像形成は、誘電体材料、ホトレジスト材料等の異なる形式の残留物によるホール底部の閉塞の度合いに関する量的情報を生じない。その結果、HAR像形成に基づいてエッチングプロセスを制御する能力は、かなり限定されると共に、量的なものではない。
【0006】
[0006]ホール検査のための別の方法が、参考としてここに援用するMicroelectronics-Reliability41:3(2001年3月)、第455−459ページに掲載されたヤマダ氏等の「An In-Line Process Monitoring MethodUsing Electron Beam Induced Substrate Current」に説明されている。又、試料電流としても知られた電子ビームシステムの補償電流が、一次電子ビームから試料を経て(即ちウェハを経て)接地点へ流れる吸収電流として定義される。換言すれば、試料電流は、二次及び後方散乱電子による一次ビーム電流と試料の全電子収率との間の差に等しい。試料電流は、一次電子ビームのエネルギーが試料の正荷電ドメインにあるか負荷電ドメインにあるかに基づいて、正又は負のいずれかになる。ヤマダ氏等は、シリコン基板の上に横たわる酸化シリコン表面層における単一ホール及びホールのグループに電子ビームを向け、それにより得られる補償電流を測定している。彼等は、補償電流が、ホール底部の酸化物厚み及びホール直径の良好な指示であることが分かった。
【0007】
[0007]ヤマダ氏等は、参考としてここにその開示を援用する米国特許出願公告第US2002/0070738A1号にホール測定の更に別の特徴について述べている。半導体デバイスは、ホールをもたないサンプルのエリアにおいて試料電流を背景値として測定し、次いで、この値をホールのエリアで測定された電流と比較することにより検査される。電流波形を自動的に評価して、測定値がデバイスの欠陥を指示するか又はデバイスの製造に使用された製造装置の欠陥を指示するか決定する。
【0008】
[0008]ホールを査定するための従来の幾つかの試料電流に基づく方法の欠点は、スループットが比較的控えめなことである。加えて、非常に小さなスポットの発生はコストがかかり、複雑なツールを必要とする。
【発明の概要】
【0009】
[0009]本発明は、次のステップ、即ち(i)少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有するサンプルを、第2層に接触開口を形成した後、又は接触部を作成した後に、受け取るステップと、(ii)荷電粒子の高電流ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるステップと、(iii)複数の場所における非常に多数の接触開口の照射に応答して第1層に流れる試料電流を測定するステップと、(iv)測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるステップと、を備えたウェハ検査方法を提供する。
【0010】
[00010]本発明は、ウェハ検査のための装置を提供する。この装置は、(i)荷電粒子の高電流ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるように適応される電子ビーム源であって、サンプルは、少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有し、第2層に接触開口を形成した後のものであるような電子ビーム源と、(ii)複数の場所における非常に多数の接触開口の照射に応答して第1層に流れる試料電流を測定するよう適応される電流測定装置と、(iii)測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるように適応されるコントローラと、を備えている。
【0011】
[00011]本発明の一実施形態によれば、方法及びシステムは、ダイ対ダイの比較、ダイ対ゴールデンダイの比較、及びセル対セルの比較を含む。これら全ての方法は、被検査ダイの測定電流を、以前に測定され及び/又は処理された基準電流測定値と比較することを含む。
【0012】
[00012]本発明を理解すると共に、実際にそれをいかに実施できるか明らかにするために、添付図面を参照して好ましい実施形態を非限定例として以下に説明する。
【実施形態の詳細な説明】
【0013】
[00021]本発明の種々の実施形態によれば、高電流荷電粒子ビームが、高スループット電流試料測定に使用される。説明を簡略化するために、この実施形態の詳細な説明は、電子ビームを参照するが、本発明は、イオンビームを含む他の荷電粒子ビームにも適用できる。
【0014】
[00022]本発明者は、非常に短い巾の高電流電子ビームの比較的広いスポットで非常に多数のホールを照射することにより高スループット電流試料測定を達成できることが分かった。各スポットの短い巾は、高いスループットに貢献し、サンプルのダメージを防止する。高い電流は、希望の(多くのケースでは顕著な)信号対雑音比を維持しながら、巾の短いパルスを使用するのを許容する。
【0015】
[00023]例えば、試料電流が高電流電子ビームの約20%であり、スポットサイズが約5x5μm2(従って、ピクセルサイズが2.5x2.5μm2)であり、スポット当りに照射されるホールの数が約100であり、サンプリングレートが約16Mピクセル/sであり、fBW=8MHzであり、入力シャントキャパシタンスが50pFであり、且つOA等価ノイズ電圧スペクトル密度が約2πV/√Hzであると仮定すれば、約7の信号対雑音比(SNR)を得ることができる。約34μAの電子ビームを使用することにより、この強力な電子ビームは、1cm2/sの走査レートを得るのを許容する。
【0016】
[00024]満足な結果(著しいサンプルダメージが存在しないことを含む)は、スポット面積が25μm2で、14Mピクセル/sより高いサンプリングレートにおいて得ることができる。この高いサンプリングレートは、試料の加熱から生じるダメージを防止すると共に、ゲート酸化物のパンチスルーも防止する。
【0017】
[00025]本発明者は、SNRが照射電流と検査レートとの間の比に応答することが分かった。例えば、検査レートが約1cm2/秒、0.5cm2/秒及び0.25cm2/秒であり、且つ照射電流が約10μAの場合に、SNRは、約2、2.5及び9となる。
【0018】
[00026]本発明の一実施形態に基づき、半導体ウェハ20を概略的に示すと共に、そこに形成されたホール26のパターン22の細部を示す図1及び2について以下に説明する。図1は、ウェハの上面図で、パターンが嵌め込み式に拡大して示されている。図2は、図1の1B−1B線に沿って見たパターンの拡大断面図である。パターン22は、以下に述べるように試料電流測定に使用される専用のテストパターンでもよいし、或いはウェハ20の既知の場所に製造用ホールのグループを含むものでもよい。図1には、単一のパターン22のみが一実施例として示されているが、この種の多数のパターンをウェハ20の表面上に分布させたものを使用して、ウェハの種々の領域で試料電流測定を遂行することもできる。前記多数の測定は、ウェハにわたる電流のマップを与えることを含む種々の仕方で処理することができる。又、パターンは、トレンチ又はビアのような他の形式の接触開口(図示せず)を含んでもよい。
【0019】
[00027]典型的な用途では、誘電体酸化物層30が導電性又は半導体基底層28の上に形成され、ホトレジスト層32が誘電体層の上に堆積される。層28は、ウェハのシリコン基板を含んでもよいし、或いは基板上に製造されるデバイスの一部分として使用される中間の半導体又は金属層を含んでもよい。ホール26は、ホトリソグラフィーにより定義され、次いで、層30を貫通して基底層28までエッチングされる。パターン22に高電流電子ビームを照射したときに発生する試料電流の測定値は、ホール内に層28が露出される程度を表す。試料電流の測定を容易にするために、導電性接触パッド33を、パターン22の下でウェハ20の下面に形成することができる。
【0020】
[00028]図3A−図3Eは、半導体ウェハのエリアの概略断面図で、異なるプロセス条件のもとでのホール26の形成を示している。これら図面に示す例示的用途では、ホール26は、導電率改善のためにTiSi2を含む基板層28の領域34への接触を与えるものである。領域34は、通常、この技術で知られた方法により層28内に形成されたゲート構造体の一部分である。酸化物層30は、通常、非ドープのシリコンガラス(USG)、又はホウ素燐シリコンガラス(BPSG)、或いは低kの誘電体のような材料を含み、シリコン基板とガラスとの間にはおそらく窒化物バリア層(例えば、Si3N4、図示せず)が添加される。しかしながら、これらの図面に示す構造体は、一実施例として示すものに過ぎず、ホール26は、他の構造体内及びその付近に同様に形成することもできる。
【0021】
[00029]図3Aは、理想的にエッチングされた開放ホール、即ち希望通りに領域34をきれいに露出させるホールを示している。この図面セットの残りの図は、異なるプロセス異常の結果を示す。図3Bにおいて、ホール26は、通常、例えば、エッチングプロセス又は層30の均一性に問題があるために過少エッチングされている。従って、ホール26の基部において露出される領域34のエリアが希望より小さくなっている。その結果、ホール26が電子ビームで照射されたときに発生する試料電流は、図3Aに示す理想的にエッチングされたホールに対して発生する基準電流より小さい。この過少エッチングされたホールに金属を充填して領域34に接触させるときには、接触抵抗が希望より高くなることがある。
【0022】
[00030]図3Cでは、エッチングプロセスが強過ぎるか、又は継続時間が長過ぎて、ホール26の過剰エッチングを招いている。このケースでは、試料電流は、通常、図3Aのケースより大きくなる。過剰エッチングは、領域34及び他の構造体に悪影響を及ぼすことがあり、ホール26の基部に汚染物の堆積を招くこともある。このケースでは、試料電流が小さくなる。
【0023】
[00031]図3Dは、通常、誤ったエッチングプロセス又は不充分なエッチング時間のために領域34に到達する手前でホール26が終了となる過少エッチングを示す。この図面におけるホール26に対する測定試料電流は、低いものであり、従って、金属充填に続く接触抵抗は、希望より実質的に高いものとなる。
【0024】
[00032]最後に、図3Eでは、ホール26が適切にエッチングされる。しかしながら、ホトレジストポリマー残留物又は誘電体残留物のような汚染物38がホールの基部に堆積される。この汚染物は、通常、理想的にエッチングされたホールの測定試料電流に比して、測定試料電流を減少させ、又、汚染物は、金属充填後に高い接触抵抗を生じさせることがある。
【0025】
[00033]一般に、ウェハに高電流電子ビームを照射し、このプロセスが平衡状態に達すると、試料電流(Ispecimen)と、高電流(即ち高電流電子ビームの電流−Iprimary)と、散乱電子を含む、ウェハから放射される二次電子の電流(Isecondary)との間の関係は、この技術で知られたように、次の式で表される。Iprimary=Isecondary+Ispecimen。
【0026】
[00034]試料電流が測定されると、ウェハの表面を負の予電荷でバイアスしてもよい。この予電荷の1つの作用は、接触開口内に発生した二次電子の大部分がウェハ表面を去って、Isecondaryを減少し、且つIspecimenを増加することがないように保つことである。
【0027】
[00035]図3Dを参照すれば、ホール26の基部と領域34との間の層30における残留誘電体材料の厚みに対する測定値Ispecimenの敏感さは、層30の材料と領域34の材料との間の二次電子(SE)収率の差及び導電率の差に関係している。通常、誘電体材料のSEの収率は、通常<1KVである低電子ビームエネルギーの場合に、半導体又は導電性材料の収率の約2倍である。他方、層30の誘電体材料は導電率が低いので、測定値Ispecimenは、若干過剰エッチングされたホールでは残留誘電体厚みにほぼ比例し、又、実質的に過少エッチングのホールではゼロに近い。それ故、ウェハダイの既知の場所における所与のホール又はホールのグループに対して、測定値Ispecimenは、0から10mmのおおよその範囲における誘電体残留厚みの敏感な指示となる。更に、異なるダイの同じ場所における測定値Ispecimenは、ウェハ全体にわたって一貫したものでなければならず、又、測定値の差は、プロセスの非均一性を表わすことができる。これらの非均一性及び他のプロセス欠陥は、以下に述べる試料電流マッピングの方法を使用して検出することができる。
【0028】
[00036]本発明の実施形態に基づくホール検査及び試料電流測定のためのステーション40を概略的に示すブロック図である図4について以下に説明する。ステーション40は、検査中にウェハ20が載せられる移動ステージ44を収容するチャンバー42を備えている。電子銃46は、高電流電子ビームを発生してウェハ20に指向し、その間に、電流計48は、ウェハに発生するIspecimenを測定する。高電流電子ビームは、比較的広く(大きなスポット)、非常に多数のホールを同時に照射し、従って、システムのスループットを高めることができる。ステーション40の種々の電子銃及びそれに関連した部分が図7−図9に示されている。電流計は、任意であるが接触パッド33により、当該ホールの底部で半導体層又は導電性層(例えば、図1Bに示す層28)に電気的に結合される。
【0029】
[00037]銃46により発生された高電流電子ビームは、当該領域においてウェハにわたり走査される。高電流ビームの直径は、通常、数ミクロンを越える。
【0030】
[00038]ステージ44は、ウェハの多数のダイの各々における所与のホール又はホールのグループが銃46の高電流電子ビームの下に適切に置かれるようにウェハ20を位置させる。ステージ44は、x−y−θ又はR−θ(並進移動/回転)ステージでよい。このように測定されるホールは、パターン22(図1A及び図1B)のような特殊なテストパターンを含んでもよいし、或いはそれとは別に又はそれに加えて、ウェハ上に製造されるマイクロエレクトロニックデバイスに使用されるべき機能的ホールを含んでもよい。ウェハの検査は、ウェハ上の全てのダイに行ってもよいし、或いはある選択されたダイのみに行ってもよい。このように評価されるホールは、エッチングクオリティを評価するように選択されてもよい。もし希望であれば、多数の異なる形式の接触開口を選択して評価してもよい。全ウェハ又はダイ或いはそのいずれかの実質的部分を走査して欠陥を探索するが、必ずしもそうではないことに注意されたい。
【0031】
[00039]ステージ44を位置決めし、銃46を発射して、選択されたホール、及び任意であるが、基準エリアに高電流電子ビームを照射した後に、コントローラ50は、電流計48により測定されたIspecimen値を受け取る。コントローラは、これらの値を使用して、ホールの状態を評価し、これは、通常、ユーザワークステーション68に表示される。本発明の実施形態によれば、ホールのグループが欠陥ホールを含むことが分かると、その欠陥ホールを決定するための高解像度測定を適用することができる。テスト結果が評価され、どんな修正動作が必要であるか決められる。評価は、通常、測定された試料電流値を、予想されるホールサイズ、材料、エッチング条件及び他の適用可能なプロセスパラメータに対して確立された基準値と比較すると共に、ウェハにわたる異なるダイで測定された試料電流値を比較するものである。又、試料電流マップのウェハ対ウェハ比較を行うこともできる。修正動作は、ホールが過少エッチングである場合には(図2B又は2Dに示すような)、更なるエッチングを実行するか、或いはホールの底部に堆積することのある(図2Eに示すように)残留ポリマーを除去することを含んでもよい。それに加えて又はそれとは別に、修正動作は、現在測定されているウェハを製造するのに使用されたホトリソグラフィーステーション及び/又はエッチング装置に対するプロセス及び整列の調整を含んでもよい。
【0032】
[00040]ステーション40は、高電流低解像度ビームから低電流高解像度ビームへスイッチすることにより再検討モード及び検査モードで動作することができる。
【0033】
[00041]図5は、本発明の一実施形態に基づくプロセス監視方法200を概略的に示すフローチャートである。
【0034】
[00042]方法200は、ウェハ20が用意される初期化ステップ210で開始される。ウェハ20は多数のホールを含む。ステップ210は、必要な走査軸に基づくウェハ20の整列、位置合わせ、及びウェハにわたる高さ変化マップの作成を含んでもよい(このマップは、ウェハの各測定場所において電子銃46の収束電流を制御及び予想するためにメインコントローラ50及び銃制御ユニット52により使用することができる)。或いは又、ステップ210は、収束マップを使用せずにビームの収束を制御するのに使用できる他の既知の方法を実行することを含んでもよい。前記マップは光学顕微鏡で通常得られるので、ステップ210は、更に、光学的及び電子ビームの焦点面の差(焦点オフセットとしても知られている)を決定することを含んでもよい。これは、光学顕微鏡により測定された焦点長さと、SEMにより測定された焦点長さとの比較を含んでもよい。焦点オフセットは、2つの測定間の差である。
【0035】
[00043]ステップ210の後には、高電流電子ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布された複数の場所における非常に多数の接触開口を同時に照射するステップ220が続く。このエリアは、通常、コントローラ又はツールユーザにより決定されると共に、通常、エリア探索プロセスにより探索され、このエリア探索プロセスは、推定される場所への機械的及び/又は電気的変位を伴うもので、その後に、像確認に基づく探索ステップが続く。
【0036】
[00044]照射されるエリアのサイズは、高電流電子ビームのスポットサイズに応じたものである。このサイズは、一方では、スループット要求に基づいて、且つ他方では、信号対雑音比要求に基づいて、増加又は減少することができる。スポットサイズは、ホールアレイの密度、欠陥ホールがあることを指示できるに必要な電流変化強度、欠陥とみなされるホール断面偏差、等を含む種々のパラメータに応答して変更することができる。この方法は、高電流電子ビームの特性をある値にセットし、前記値を使用する間に得られる測定値を評価し、次いで、それらの値を変更すべきかどうか決定することを含んでもよい。例えば、大きなスポットサイズで希望のSNRを得ることができる場合には、スポットサイズを増加してスループットを改善することができる。他方、SNRが充分に高くない場合には、スポットサイズを減少することができる。
【0037】
[00045]ステップ220の後に、複数の場所における非常に多数の接触開口の照射に応答して第1層に流れる試料電流を測定するステップ230が続く。高いスループットを得るためには、広帯域電流測定装置が必要とされる。
【0038】
[00046]ステップ230の後に、測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるステップ240が続く。この指示は、測定された試料電流値が、少なくとも1つのホールが少なくとも部分的に(又は実質的に)閉塞されたことを示すことに応答したものである。
【0039】
[00047]本発明の態様によれば、方法200は、更に、高電流電子ビームに応答してサンプルから放出された二次電子電流(Isecondary)を測定するステップ235を備えている。ステップ235の後に、Isecondary及びIspecimenに応答して、或いは前記2つの値の間の差に応答して指示を発生できるステップ240が続く。
【0040】
[00048]別の実施形態によれば、照射エリアに接近した場所にあって接触ホールを含まないエリアを照射することにより、基準電流Ireferenceを測定することができる。この電流をIspecimenから差し引くことができる。
【0041】
[00049]ステップ240の後に、付加的なエリアを照射すべきかどうか決定するステップ250が続く。それに加えて又はそれとは別に、ステップ250は、高電流ビーム特性の1つを変更する必要があるかどうか決定することを含んでもよい。前記決定の少なくとも1つが肯定である場合には、ステップ250の後に、照射されるべき次のエリアを決定し及び/又はビーム特性を変更するステップ260が続き、ステップ220へジャンプする。さもなければ、ステップ250の後に、「終了」ステップ270が続く。次のエリアは、所定の走査機構(ラスタ走査機構のような)に応答して決定することができる。異なる照射エリアが部分的に重畳してもよいが、必ずしもそうでなくてよい。
【0042】
[00050]本発明の別の実施形態によれば、ステップ240は、測定された電流を、以前に測定された電流と比較し、及び/又はそれに加えて又はそれとは別に、別のダイからの以前に処理された測定電流と比較し(ダイ対ダイ比較)、統計学的表示或いは以前に測定された電流又は推定電流と比較し(ダイ対ゴールデンダイ)、或いは理想的に同一のセルの測定値と比較する(繰り返しパターンとも称される)ことを含む。
【0043】
[00051]各測定には、場所を関連付けることができる。測定及びそれに関連した場所の両方が検索されると、電流試料マップを発生することができる。このマップは、ステップ270で発生されてもよいが、必ずしもそうでなくてよい。例示的なマップが図6に示されている。
【0044】
[00052]図6は、本発明の実施形態に基づきウェハ20にわたる複数の場所で測定された試料電流を示す試料電流マップ600の概略表示である。キー610は、試料電流対陰影グラデーションの範囲を示す。(通常、キー610はカラー陰影を示す。)軸620は、ダイ又は他の便利な座標場所指示子を表している。対応する試料電流は、マップ上の各場所における適切な陰影で指示される。マップ600において、ウェハダイごとに1つの試料電流値が示されている。或いは又、それより多数の又は少数の試料電流値がマップ600に示されてもよい。マップ600は、グラフ表示で示されているが、それとは別に又はそれに加えて、ベクトル形態のような数値表示として維持されてもよい。
【0045】
[00053]マップ600に示すように、ウェハのほとんどのダイにわたる試料電流の大きさは、高い(即ち強い負の)ものであった。しかしながら、ウェハの上縁及び下縁では、非常に低い試料電流の大きさが測定された。これらの低い値は、例えば、エッチングプロセスにおける非均一性又は接触の不整列を表わすことができる。マップ600の形態は、通常、当該プロセス欠陥の形式の指示を与え、従って、適切な修正ステップをとることができる。
【0046】
[00054]マップは、種々の比較方法の間に別のマップと比較することができる。比較は、差のマップを発生し、次いで、前記差を1つ以上のスレッシュホールドと比較することを含むことができる。差のマップ、1つ以上の比較されるマップ及びスレッシュホールド、或いはそのいずれかをユーザに表示することができる。
【0047】
[00055]本発明の種々の実施形態が本発明者によりシミュレーションされた。第1の実施形態は、LaB6電子源102を含むものである。前記電子源102、及び電子銃の46’の他の部分が図7に示されている。LaB6電子源は、本発明の範囲から逸脱せずに、同等の電子源(他の熱イオン源のような)と置き換えることができる。
【0048】
[00056]しかしながら、本発明者は、LaB6電子源を使用すると、種々の効果が得られることが分かった。この電子源は、比較的高い全電流を合理的なソース輝度及び合理的な安定性と共に与える。熱イオンカソードは、大きなソースサイズを有し、これは、10−20μmに制限される。従って、熱イオン源を使用すると、像平面における〜5μmのスポットサイズに達するためにソースサイズの電子光学縮小を必要とする。この縮小は、球面及び軸ずれ収差最小化の問題を引き起こすことになる。
【0049】
[00057]電子銃46’は、LaB6電子源102を備え、その後に、銃アノード104、加速アノード106、長い磁気対物レンズ108、磁気偏向器112、及びリターディング浸漬レンズ116が続く。磁気偏向器112は、電子ビームシステムの光学軸に平行に位置され、これを通して、高電流電子ビーム(ビーム111と示された)が長い磁気対物レンズ108間及びリターディング浸漬レンズ116間を伝播する。
【0050】
[00058]銃アノード104は、要素102、104及び106を含む電子レンズを調整するように動作できる。これは、電子源102の付近の電界を制御するのを許容する。加速アノード106は、静電レンズの高い加速比に到達して、アパーチャー角度及びそれに対応する収差を減少するのを許容する。長い磁気対物レンズ108は、球面及び軸ずれ収差を最小にするのに必要なソースサイズ縮小を与えると共に、全偏向フィールド及びビーム直交化により均質なスポット収束を与える。磁気偏向器112は、ビームを光学軸の外方に偏向させる。リターディング浸漬レンズ116は、電子ビームスポットの最終的な収束、低いエネルギーへの減速及び直交化を108と共に与える。
【0051】
[00059]リターディング浸漬レンズ116の出口アパーチャーと電子源の先端との間の距離が70mmであり、電子源102が50Vの電位にあり、銃アノードが300Vの電位にあり、加速アノード106が高電流電子ビーム111を10keVまで加速する例示的構成では、種々の静電界及び磁界が得られている。それらは、図10に示されている。これら静電界及び磁界は、10keVの電子を収束し、それらを非常に小さな着陸エネルギー(約1keVの)に減速する。
【0052】
[00060]この構成は、電子源102により与えられる15μmの仮想源を縮小して、サンプルに照射したときに像平面に5μmの一次ぼけを形成する。収差のスポットぼけは約1.7μmであり、一方、ビームの偏向は、約±0.28mmである。高電流電子ビームの電流が34μAであり、クロスオーバー直径が15μmであり、且つアパーチャーの半角度が100mradであると仮定すれば、電子源の輝度は、約6・102A/(cm2・strad)である。これは、良く知られたLaB6電子源により達成できる。
【0053】
[00061]図10は、図7の構成を使用して得ることのできる、高電流電子ビームの電流とぼけとの間の関係を示す。球面収差ぼけは、一次の幾何学的ぼけ(所与の縮小の場合に5μm)に比して若干小さい。
【0054】
[00062]第2の実施形態は、ショットキー電子源102”を備えている。前記電子源102”、及び電子銃の46”の他の部分は、図8に示されている。
【0055】
[00063]電子銃46”は、ショットキー電子源102”を備え、その後に、静電コンデンサー124、非常に長い磁気対物レンズ128、長い磁気偏向器122、直交化電極126、及び修正磁気レンズ128が続く。静電コンデンサー124は、電子銃46”の第1レンズとして使用され、電子源102”から放出された高アパーチャー角度の電子を減少する。非常に長い磁気対物レンズ128は、電子ビームの軸ずれシフトを防止するのに使用される。電子源102”からの電子は、通常、約5keVの若干高いエネルギーへ抽出される。これは、10keVを越えるエネルギーに加速できる第1実施形態の電子のエネルギーより低い。
【0056】
[00064]静電(磁気)コンデンサー124は、アパーチャー角度を縮小して収差を最小にするように動作できる。非常に長い磁気対物レンズ128は、全偏向フィールドにより均質な収束を与え、球面及び軸ずれ収差を最小にする。磁気偏向器122は、ビームを光学軸から外方に偏向させる。直交化電極126及び修正磁気レンズ128は、ビームの均質直交化のために静電界及び磁界を結合し、減速を与えると共に、収差を最小にする。動的な直交化及びスポットサイズ調整が使用されてもよい。
【0057】
[00065]高電流電子ビームのスポットサイズは、対物平面における高アパーチャー角度の高電流電子ビームから予想されるように、球面収差ぼけにより制限される。本発明者は、種々の理由(電流制限、球面収差、ぼけ等を含む)で、この構成では、LaB6電子源102より低いスループットしか与えられないことが分かった。対物平面における75mradのアパーチャー半角度では、0.5−1mA/sRadの角度的強度に対して、像平面におけるスポットサイズが約8μm(16.3μmのビームぼけ)となり且つ電流が約9−18μAとなる。電流が低いと、長い取得時間を必要とし、従って、スループットを低下させる。
【0058】
[00066]図11は、図8の構成を使用して得ることのできる、高電流電子ビームの電流とぼけとの間の関係を示す。全ぼけが球面収差ぼけより成る。対物平面においてビームアパーチャー角度を制限することによりサブミクロンスポットサイズを得ることができる。これは、ショットキーカソードに基づく概念の非常に重要な効果である。「低解像度−高電流」と「高解像度−低電流」との間の切り換えを容易にすることが、ウェハ電流検査システムにおける高精度位置合わせ及び再検討モードのための解決策である。
【0059】
[00067]第3の実施形態によれば、電子銃46”’は、低電流高解像度電子銃装置の変形例である。この実施形態が図9に示されている。ショットキー電子源102”’の後に、静電コンデンサー124と、第1磁気対物レンズ134と、静電及び磁気レンズ構成体136とが続き、この構成体は、磁気レンズ及びリターディング浸漬静電レンズを含むものである。この変形例は、(光学軸に対して)大きな角度範囲で放出される電子を使用するために種々のビーム制限アパーチャーを除去し、且つコンデンサー124のような種々の要素を導入することを含む。
【0060】
[00068]スポットサイズは、前記実施形態で明らかなように、球面収差により制限される。対物平面におけるアパーチャー半角度が65mradの場合にビームのぼけは約14.1μmとなった。電子源の角度的強度が0.5−1mA/stradの場合に、約6.6−13.3μAの電流が得られた。この電流レベルは、同等のスポットサイズを伴う上述した構成で得られるものより低い。
【0061】
[00069]静電コンデンサー124は、大きな収差を回避するためにビームアパーチャー角度を縮小する。又、柔軟なビーム電流調整を与える。磁気対物レンズ134は、電子光学システムの球面収差係数を減少する。静電コンデンサー124及び磁気対物レンズ134は、球面収差を最小にするための複雑な投影システムを形成する。静電及び磁気レンズ構成体136は、全偏向フィールドによる均質なスポット収束、偏向、直交化、及び低ビームエネルギーへの減速を与える。
【0062】
[00070]上述した実施形態は、特に、ホールの監視、より詳細には、ウェハの実質的部分の検査に向けられたが、本発明の原理は、他のクオリティ制御タスクにも適用できる。ウェハ電流に基づく検査値は、エッチング及びリソグラフィーステップ、堆積(超薄膜に対する材料厚み測定を含む)、並びにホトレジストの適用及び均一性を監視するのにも有用であろう。特に、ゲート酸化物の厚み測定、及びDRAMのキャパシタ厚み測定に有用であろう。本発明の方法は、このような特徴部の巾、及び特徴部を作り上げる層の厚みの両方の指示を与える。これらの方法は、上述した実施形態のように金属堆積の前に使用するだけでなく、金属堆積の後にも使用して、接触部、相互接続部及び金属ラインを、潜在的な切断、短絡及び他の欠陥について検査するように適応させることができる。テストステーション40は、上述したパラメータのインライン監視のためにクラスターツールに一体化することができる。
【0063】
[00071]従って、上述した実施形態は一例として取り上げたもので、本発明は、特に図示して説明したものに限定されないことが明らかであろう。むしろ、本発明の範囲は、上述した種々の特徴の組み合せ及び準組み合せと、前記説明を読んだときに当業者に明らかとなり且つ従来技術には開示されていないその修正及び変更の両方を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態により接触ホールのパターンが形成された半導体ウェハの概略上面図である。
【図2】図1の1B−1B線に沿ったパターンの概略断面図である。
【図3A】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図3B】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図3C】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図3D】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図3E】異なるプロセス条件のもとでウェハへとエッチングされたホールを示す半導体ウェハのエリアの概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態によるホール検査及び試料電流マッピングのための装置を概略的に示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態によるプロセス監視方法を概略的に示すフローチャートである。
【図6】電流試料マップを概略的に示す図である。
【図7】例示的電子銃構成を示す図である。
【図8】例示的電子銃構成を示す図である。
【図9】例示的電子銃構成を示す図である。
【図10】例示的電子銃構成をシミュレーションするときに得られる磁界及び電界を示すと共に、ビームぼけ対ビーム電流特性を示す図である。
【図11】例示的電子銃構成をシミュレーションするときに得られる磁界及び電界を示すと共に、ビームぼけ対ビーム電流特性を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
20・・・半導体ウェハ、22・・・パターン、26・・・ホール、28・・・基底層、30・・・誘電体酸化物層、32・・・ホトレジスト層、33・・・接触パッド、34・・・領域、40・・・ホール検査及び試料電流測定ステーション、42・・・チャンバー、44・・・移動ステージ、46、46’、46”、46”’・・・電子銃、48・・・電流計、68・・・ユーザワークステーション、102,102”、102”’・・・電子源、104・・・銃アノード、106・・・加速アノード、108・・・長い磁気対物レンズ、112・・・磁気偏向器、116・・・リターディング浸漬レンズ、124・・・静電コンデンサー、126・・・直交化電極、128・・・非常に長い磁気対物レンズ、128・・・修正磁気レンズ、134・・・第1磁気対物レンズ、136・・・静電及び磁気レンズ構成体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有するサンプルを、上記第2層に接触開口を形成した後に、受け取るステップと、
荷電粒子の高電流ビームを指向して、上記サンプルのエリアにわたって分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるステップと、
上記複数の場所における非常に多数の接触開口の上記照射に応答して上記第1層に流れる試料電流を測定するステップと、
上記測定に応答して少なくとも1つの欠陥ホールの指示を与えるステップと、
を備えたウェハ検査方法。
【請求項2】
上記非常に多数のホールは100を越える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記指向及び測定ステップは、非常に高い繰り返し頻度で繰り返される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上記高電流ビームは、大きな断面積を特徴とするもので、上記指向ステップは、収差を補償する段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
上記高電流ビームは、その高電流ビームの光学軸に対して大きな角度的範囲にわたって放出される電子を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
上記補償段階は、長い磁気レンズを通して上記高電流ビームを伝播させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
上記高電流ビームに応答して上記サンプルから放出される二次電子電流を測定するステップを更に備え、上記指示は、更に、上記測定された二次電子電流にも応答する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
上記指示を与えるステップの後に、少なくとも1つの欠陥ホールを探索するステップが続く、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
上記探索ステップは、高解像度ビームを上記少なくとも1つの欠陥ホールに向けて指向することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
上記接触開口はホールを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
上記接触開口はトレンチを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
異なる指向工程(directing sessions)のエリアが重畳する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
上記ウェハの複数のエリアを照射するために上記指向ステップ及び上記与えるステップを繰り返す、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
上記高電流ビームに関連した信号対雑音比を推定し、それに応答して上記高電流ビームの少なくとも1つの特性を変更するステップを更に備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
上記少なくとも1つの特性は、ビーム電流及びスポットサイズより成るグループから選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
荷電粒子の高電流ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるよう適応される電子ビーム源であって、上記サンプルは、少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有し、該第2層に接触開口を形成した後のものであるような電子ビーム源と、
上記複数の場所における非常に多数の接触開口の上記照射に応答して上記第1層に流れる試料電流を測定するよう適応される電流測定装置と、
上記測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるように適応されるコントローラと、
を備えたウェハ検査監視装置。
【請求項17】
上記電子ビームに応答して上記サンプルから放出される二次電子電流を測定するように適応された二次電子検出器を更に備え、上記コントローラは、上記二次電子電流を上記試料電流と一緒に指示するためにマップを形成するように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
上記非常に多数のホールは100を越える、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
上記指向及び測定を非常に高い繰り返し頻度で繰り返すように更に適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
上記高電流ビームは、大きな断面を特徴とするもので、上記装置は、収差補償手段を備えた、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
上記高電流ビームは、その高電流ビームの光学軸に対して大きな角度的範囲にわたって放出された電子を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
上記収差補償手段は長い磁気レンズを含む、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
上記装置は、少なくとも1つの欠陥ホールの指示に応答して少なくとも1つの欠陥ホールを探索するように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項24】
上記装置は、高解像度ビームを上記少なくとも1つの欠陥ホールに向けて指向することにより探索を行うことができる、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
上記接触開口はホールを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項26】
上記接触開口はトレンチを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項27】
異なる指向工程のエリアが重畳する、請求項16に記載の装置。
【請求項28】
上記装置は、ウェハの複数のエリアを照射するために上記指向ステップ及び上記与えるステップを繰り返すよう適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項29】
上記高電流ビームに関連した信号対雑音比を推定し、それに応答して高電流ビームの少なくとも1つの特性を変更するように更に適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項30】
上記少なくとも1つの特性は、ビーム電流及びスポットサイズより成るグループから選択される、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
上記指向及び測定ステップは、上記ウェハの少なくとも実質的サイズの部分が上記高電流ビームにより照射されるまで繰り返される、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
上記指向及び測定ステップは、上記ウェハの少なくとも実質的サイズの部分が上記高電流ビームにより照射されるまで繰り返される、請求項16に記載の装置。
【請求項33】
上記指示を与えるステップは、以前に測定された電流に応答する、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
上記指示を与えるステップは、以前に推定された電流に応答する、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
上記指示を与えるステップは、ダイ対ダイ比較を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
上記指示を与えるステップは、ダイ対ゴールデンダイ比較を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
上記指示を与えるステップは、セル対セル比較を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
上記コントローラは、以前に測定された電流に応答して指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項39】
上記コントローラは、以前に推定された電流に応答して指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項40】
上記コントローラは、ダイ対ダイ比較を適用することにより指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項41】
上記コントローラは、ダイ対ゴールデンダイ比較を適用することにより指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項42】
上記コントローラは、セル対セル比較を適用することにより指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項1】
少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有するサンプルを、上記第2層に接触開口を形成した後に、受け取るステップと、
荷電粒子の高電流ビームを指向して、上記サンプルのエリアにわたって分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるステップと、
上記複数の場所における非常に多数の接触開口の上記照射に応答して上記第1層に流れる試料電流を測定するステップと、
上記測定に応答して少なくとも1つの欠陥ホールの指示を与えるステップと、
を備えたウェハ検査方法。
【請求項2】
上記非常に多数のホールは100を越える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記指向及び測定ステップは、非常に高い繰り返し頻度で繰り返される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上記高電流ビームは、大きな断面積を特徴とするもので、上記指向ステップは、収差を補償する段階を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
上記高電流ビームは、その高電流ビームの光学軸に対して大きな角度的範囲にわたって放出される電子を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
上記補償段階は、長い磁気レンズを通して上記高電流ビームを伝播させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
上記高電流ビームに応答して上記サンプルから放出される二次電子電流を測定するステップを更に備え、上記指示は、更に、上記測定された二次電子電流にも応答する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
上記指示を与えるステップの後に、少なくとも1つの欠陥ホールを探索するステップが続く、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
上記探索ステップは、高解像度ビームを上記少なくとも1つの欠陥ホールに向けて指向することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
上記接触開口はホールを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
上記接触開口はトレンチを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
異なる指向工程(directing sessions)のエリアが重畳する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
上記ウェハの複数のエリアを照射するために上記指向ステップ及び上記与えるステップを繰り返す、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
上記高電流ビームに関連した信号対雑音比を推定し、それに応答して上記高電流ビームの少なくとも1つの特性を変更するステップを更に備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
上記少なくとも1つの特性は、ビーム電流及びスポットサイズより成るグループから選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
荷電粒子の高電流ビームを指向して、サンプルのエリアにわたり分布した複数の場所における非常に多数の接触開口に同時に照射させるよう適応される電子ビーム源であって、上記サンプルは、少なくとも部分的に導電性の第1層と、該第1層の上に形成された第2の誘電体層とを有し、該第2層に接触開口を形成した後のものであるような電子ビーム源と、
上記複数の場所における非常に多数の接触開口の上記照射に応答して上記第1層に流れる試料電流を測定するよう適応される電流測定装置と、
上記測定に応答して少なくとも欠陥ホールの指示を与えるように適応されるコントローラと、
を備えたウェハ検査監視装置。
【請求項17】
上記電子ビームに応答して上記サンプルから放出される二次電子電流を測定するように適応された二次電子検出器を更に備え、上記コントローラは、上記二次電子電流を上記試料電流と一緒に指示するためにマップを形成するように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
上記非常に多数のホールは100を越える、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
上記指向及び測定を非常に高い繰り返し頻度で繰り返すように更に適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
上記高電流ビームは、大きな断面を特徴とするもので、上記装置は、収差補償手段を備えた、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
上記高電流ビームは、その高電流ビームの光学軸に対して大きな角度的範囲にわたって放出された電子を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
上記収差補償手段は長い磁気レンズを含む、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
上記装置は、少なくとも1つの欠陥ホールの指示に応答して少なくとも1つの欠陥ホールを探索するように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項24】
上記装置は、高解像度ビームを上記少なくとも1つの欠陥ホールに向けて指向することにより探索を行うことができる、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
上記接触開口はホールを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項26】
上記接触開口はトレンチを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項27】
異なる指向工程のエリアが重畳する、請求項16に記載の装置。
【請求項28】
上記装置は、ウェハの複数のエリアを照射するために上記指向ステップ及び上記与えるステップを繰り返すよう適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項29】
上記高電流ビームに関連した信号対雑音比を推定し、それに応答して高電流ビームの少なくとも1つの特性を変更するように更に適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項30】
上記少なくとも1つの特性は、ビーム電流及びスポットサイズより成るグループから選択される、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
上記指向及び測定ステップは、上記ウェハの少なくとも実質的サイズの部分が上記高電流ビームにより照射されるまで繰り返される、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
上記指向及び測定ステップは、上記ウェハの少なくとも実質的サイズの部分が上記高電流ビームにより照射されるまで繰り返される、請求項16に記載の装置。
【請求項33】
上記指示を与えるステップは、以前に測定された電流に応答する、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
上記指示を与えるステップは、以前に推定された電流に応答する、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
上記指示を与えるステップは、ダイ対ダイ比較を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
上記指示を与えるステップは、ダイ対ゴールデンダイ比較を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
上記指示を与えるステップは、セル対セル比較を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
上記コントローラは、以前に測定された電流に応答して指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項39】
上記コントローラは、以前に推定された電流に応答して指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項40】
上記コントローラは、ダイ対ダイ比較を適用することにより指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項41】
上記コントローラは、ダイ対ゴールデンダイ比較を適用することにより指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【請求項42】
上記コントローラは、セル対セル比較を適用することにより指示を与えるように適応される、請求項16に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2007−500954(P2007−500954A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533608(P2006−533608)
【出願日】平成16年6月7日(2004.6.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/018159
【国際公開番号】WO2005/001492
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(504273782)アプライド マテリアルズ イスラエル リミテッド (18)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月7日(2004.6.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/018159
【国際公開番号】WO2005/001492
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(504273782)アプライド マテリアルズ イスラエル リミテッド (18)
【Fターム(参考)】
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