説明

魚類の真菌症を治療するための殺菌剤の使用

本発明は、病原性菌類を抑制又は破壊する上記で挙げた選択された殺菌剤を使用して、サプロレグニア属(Saprolegnia)、アファノミセス属(Aphanomyces)、アクルヤフラゲラタ属(Achlyaflagellata)及び水産養殖において重要な別の種の菌類に起因する真菌症から、魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階を保護する方法に関する。魚の養殖及び魚の飼育において使用するための上記群から選択される少なくとも1種類の殺菌剤を含んでいる上記手段は、水産養殖、養殖池、養殖タンク、水槽、天然のゲームフィッシュ用の水、池及び海産魚養殖場の中の魚を冒す病気の予防及び治療に適している。施用の関連する形態は、水及び飼料への添加並びに直接的な施用である。本発明の手段を水に加えることによって、菌類が腹子及び魚に感染するのが防止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サプロレグニア属(Saprolegnia)、アクルヤ属(Achlya)及びアファノミセス属(Aphanomyces)の菌類並びに水産養殖において重要な別の種の菌類(以下では、病原性菌類と称する)に起因する魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階における真菌症を予防及び治療する方法に関し、ここで、該方法は、以下の群から選択される少なくとも1種類の殺菌剤を使用することによる:(1)核酸合成の阻害薬、(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、(3.1)呼吸鎖複合体Iの阻害薬、(3.2)呼吸鎖複合体IIの阻害薬、(4)アンカップラー、(5)ATP産生の阻害薬、(6)アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬、(7)シグナル伝達の阻害薬、(8)脂質及び膜合成の阻害薬、(9)エルゴステロール生合成の阻害薬、(10)細胞壁合成の阻害薬、(11)メラニン生合成の阻害薬、(12)抵抗性誘導薬、(13)多部位に対して活性を示す化合物、(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド。
【0002】
本発明は、さらに、サプロレグニア属(Saprolegnia)、アクルヤ属(Achlya)及びアファノミセス属(Aphanomyces)の菌類並びに水産養殖において重要な別の種の菌類(以下では、病原性菌類と称する)に起因する魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階における真菌症を予防及び治療するための、以下の群から選択される少なくとも1種類の殺菌剤を含んでいる組成物にも関する:(1)核酸合成の阻害薬、(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、(3.1)呼吸鎖複合体Iの阻害薬、(3.2)呼吸鎖複合体IIの阻害薬、(4)アンカップラー、(5)ATP産生の阻害薬、(6)アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬、(7)シグナル伝達の阻害薬、(8)脂質及び膜合成の阻害薬、(9)エルゴステロール生合成の阻害薬、(10)細胞壁合成の阻害薬、(11)メラニン生合成の阻害薬、(12)抵抗性誘導薬、(13)多部位に対して活性を示す化合物、(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド。該組成物は、魚の養殖及び魚の飼育において、特に、病気に罹患している魚及びストレスを受けている魚において予防的及び治療的に使用するために、用いられる。
【0003】
本発明は、さらに、魚の腹子及び魚の別の成育段階を抗真菌治療するための並びに水生無脊椎動物を抗真菌治療するための組成物の使用にも関する。
【背景技術】
【0004】
魚は世界的にますます必要とされるようになっているので、それら魚は、ますます水産養殖で飼育されるようになっている。例として、しかし、限定するものではないが、水産養殖に関連するものとして以下の魚種を挙げることができる:ナマズ、マス、サケ、パンガシウス(Pangasius)及びスズキ。魚が互いに近接しているという理由で、この型の水産養殖は、病原体(特に、病原性菌類)に極めて感染しやすい。魚及び魚卵の両方を攻撃する病原性菌類は、以下の属に属する:サプロレグニア・ヒポギナ(Saprolegnia hypogyna)、サプロレグニア・フェラキス(S. ferax)、サプロレグニア・アウストラリス(S. australis)、サプロレグニア・デクリナ(S. declina)、サプロレグニア・ロンギカウリス(S. longicaulis)、サプロレグニア・ミキスタ(S. mixta)、サプロレグニア・パラシチカ(S. parasitica)、サプロレグニア・スポランギウム(S. sporangium)、サプロレグニア・バリアビリス(S. variabilis)、アファノミセス・インバダンス(Aphanomyces invadans)、及び、アクルヤフラゲラタ属種(Achlyaflagellata spp.)。
【0005】
真菌症の結果として、生産性を有する魚及び観賞用の魚の養殖及び飼育において大きな経済的損失が生じ、また、甲殻類の動物及び別の無脊椎動物の養殖及び飼育においても大きな経済的損失が生じる(Bruno, D.W., Wood, B.P., 1999: Saprolegnia and other Oomycetes. In: Woo, P.T.K., Bruno, D.W. (Ed): Fish Diseases and Disorder. Vol. 3 Viral, Bacterial and fungal infections. CAB International, Wallingford)。
【0006】
しかしながら、これまで、魚の真菌症を防除するのに適している物質は、ほんの僅かしか知られていない。
【0007】
以前は、真菌症を予防及び治療するための活性物質として、多くの場合、マラカイトグリーンが使用された。しかしながら、この物質は、発癌性、変異原性及び催奇性を有しているので、魚卵の処理に対してはドイツにおいてのみ容認されているが、魚の処理に対しては容認されていない(Meyer,F.P.; Jorgenson.T.A., 1983: Teratological and other effects of malachite green on development of rainbow trout and rabbits. Trans. Am. Fish. Soc. 112, 818-824, (Bundesinstitut fur gesundheitlichen Verbraucherschutz and Veterinarmedizin [Federal Institute for Consumer Protection of Health and Veterinary Medicine], 2002)。マラカイトグリーンは染料であるので、水及び処理された魚を変色させ得る。さらに、マラカイトグリーンは半減期が長く、その結果、後で消費されることとなる魚の体内における残留物となり得る(D.J. Alderman in Journal of Fish Diseases 8. (1985) 289-298)。
【0008】
今日ではホルマリンも使用されるが、それは、病原性菌類に対してある種の殺菌作用を有しているとはいえ、実際の使用においては満足できるようなものではなく、さらに、職業上の(特に、閉鎖系内において)安全性の問題を引き起こす。
【0009】
DE 10237740には、魚の養殖において天然及び合成の腐食を使用することが記載されている。
【0010】
特定のベンジルイミダゾール類がインビトロでサプロレグニア・パラシチカ(Saprolegnia parasitica)に対して効果を示すということが、DE 2037610によって知られている。しかしながら、魚の養殖において施用する可能性については、全く言及されていない。
【0011】
CN 1472448には、魚類、エビ類及びカニ類における水カビ病に対する作用薬としての使用に関して、殺菌活性を有するハーブ製剤が記載されている。該製剤は、ガラ・キネンシス(Galla Chinensis)40〜70重量%、コルテキス・フェロデンドリ(Cortex Phellodendri)(フェロデンドロン・キネンセ(Phellodendron chinense)及び/又はフェロデンドロン・アムレンセ(Phellodendron amurense))10〜30重量%、ファエオニア・スフルチコサ・バルク(Paeonia suffruticosa bark)10〜30重量%及びホウツイニア・コルダタ(Houttuynia cordata)10〜30重量%を含んでいる。
【0012】
種々のポリフェノールを含んでいる茶の抽出物を使用することもできる(JP 3698745)。
【0013】
WO 04002574には、魚類及びその成育段階(卵)における真菌症の予防及び治療に関して、グルカナーゼ類を含んでいる酵素混合物が記載されている。
【0014】
WO 9805311では、水生生物(特に、サケ及びその卵)の種々の病気を防除するために、ブロモポール(ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール)が使用されている。
【0015】
さらに、サプロレグニア(Saprolegnia)病に対して、二酸化塩素(WO 9518534)、3−フェノキシカルボニルメトキシ−1,1,2−トリヨード−プロペン(JP 57116012)及び2−ピリジンチオール 1−オキシド(JP 47019191)を使用することも知られている。
【0016】
魚の真菌症を治療するためにクレソキシム−メチルを使用することは、W097/006690によって知られている。
【0017】
しかしながら、一方では、上記物質の効力は、特に低薬量において、多くの場合充分ではない。他方では、魚毒性を有しているので、処理の適合性が制限されることがあり得る。その結果、有効な薬量を充分に用いることができない。さらに、正確な薬量、特に、ハーブ若しくは茶の抽出物又は酵素混合物の正確な薬量は、それらの活性物質含有量がさまざまであるので、困難である。さらに、これらの調製物を使用することは、個別の魚種及び病気に対してのみ適している。さらに、これらの調製物を使用することは、多くの場合、それらの毒性のために、それらの使用と当該魚の消費の間に長い待ち時間が必要であるので、漁獲(「収穫(harvesting)」)のかなり前の期間に制限される。
【0018】
現代の抗真菌剤に対する生態学的要求及び経済学的要求(例えば、作用スペクトル、毒性、選択性、施用量、残留物形成及び都合の良い生産可能性などに関して)が継続的に増大しているので、さらにまた、例えば、抵抗性に関する問題が起こり得るので、既知抗真菌剤と比較して少なくとも下位領域において有利な点を有している新規抗真菌剤を開発するという継続的な課題が存在する。
【0019】
さらに、上記物質は、中毒性の副作用を有している。例えばホルマリン、クロラミンT及びマラカイトグリーンシュウ酸塩を使用することは、多くの場合、多くの種類の副作用及びリスクを伴う。例えば、それは、潜在的な発癌性、潜在的な変異原性、潜在的な染色体損傷性及び潜在的な催奇性を有しており、呼吸毒として作用し、さらに、組織病理学的な後遺症及び多臓器損傷並びに生化学的な血液パラメータの有意な変化が起こる(Sanchez et al. 1998; Srivastava et al. 2004; from St. Heidrich dissertation, 2005)。
【0020】
純粋な殺菌剤に加えて、別の物質も使用されている。そのようなものとしては、酢酸(浸漬処理用)、塩化ナトリウム及び塩化カルシウム(浸透圧調節処理として)、炭酸ナトリウム及び二酸化炭素(魚の麻酔用)、亜硫酸ナトリウム(産卵改善用)並びにポビドンヨウ素(魚卵表面の消毒用)などがある。
【0021】
慣習的な予防及び治療の不利点についての理由は、それらが、例えば、抗生物質、化学療法薬及びトリフェニル染料、とりわけ、細菌性疾患、寄生性疾患及び環境関連疾患(environmentally related disease)を排除するための活性物質並びに収量を増大させるための活性物質を長期にわたって広範囲に(場合によっては、無分別に)使用するということに起因している。このような使用によって、一部の例では、動物及びヒトにおける疾患の治療に対して望ましくない抵抗性の状況が出現した。さらに、慣習的な組成物の使用には、多くの場合、重度の副作用、リスク及び環境損傷が伴っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】独国特許第10237740号明細書
【特許文献2】独国特許第2037610号明細書
【特許文献3】中国特許第1472448号明細書
【特許文献4】特許第3698745号公報
【特許文献5】国際公開第04/002574号
【特許文献6】国際公開第98/05311号
【特許文献7】国際公開第95/18534号
【特許文献8】特開昭第57−116012号公報
【特許文献9】特開昭第47−019191号公報
【特許文献10】国際公開第97/006690号
【非特許文献】
【0023】
【非特許文献1】Bruno, D.W., Wood, B.P., 1999: Saprolegnia and other Oomycetes. In: Woo, P.T.K., Bruno, D.W. (Ed): Fish Diseases and Disorder. Vol. 3 Viral, Bacterial and fungal infections. CAB International, Wallingford
【非特許文献2】Meyer,F.P.; Jorgenson.T.A., 1983: Teratological and other effects of malachite green on development of rainbow trout and rabbits. Trans. Am. Fish. Soc. 112, 818-824, (Bundesinstitut fur gesundheitlichen Verbraucherschutz and Veterinarmedizin [Federal Institute for Consumer Protection of Health and Veterinary Medicine], 2002
【非特許文献3】D.J. Alderman in Journal of Fish Diseases 8. (1985) 289-298
【非特許文献4】Sanchez et al. 1998; Srivastava et al. 2004; from St. Heidrich dissertation, 2005
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
従って、水産養殖の分野においては、商業的な魚生産の生産性を低減させる病原体の効率的な防除手段がますます求められている。魚類の病気が発生した場合、主として予防的に早期に介入すること並びに病気を誘発する因子を回避及び緩和することが、より大きな役割を果たす。このような理由により、代替的な治療の可能性を探求することは、極めて重要である。採用可能な方法は、広い範囲の病原体を防除すべきであり、及び、安全性についての既存のガイドラインを満たすべきである。本発明は、これらの基準を満たし、さらなる有利点を生み出す。
【0025】
本発明によるプロセスで使用する殺菌剤は、農薬活性物質として既に知られている(cf.,例えば、Pesticide Manual, 13th edition)。
【課題を解決するための手段】
【0026】
驚くべきことに、以下の群:
(1)核酸合成の阻害薬、(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、(3.1)呼吸鎖複合体Iの阻害薬、(3.2)呼吸鎖複合体IIの阻害薬、(4)アンカップラー、(5)ATP産生の阻害薬、(6)アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬、(7)シグナル伝達の阻害薬、(8)脂質及び膜合成の阻害薬、(9)エルゴステロール生合成の阻害薬、(10)細胞壁合成の阻害薬、(11)メラニン生合成の阻害薬、(12)抵抗性誘導薬、(13)多部位に対して活性を示す化合物、(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤が、魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階おいてサプロレグニア属(Saprolegnia)、アクルヤ属(Achlya)及びアファノミセス属(Aphanomyces)の菌類に起因する真菌症、特に、サプロレグニア属種(Saprolegnia spp.)に起因する菌類病を予防すること及び治療することの両方の目的に極めて適しているということが分かった。本発明の組成物は、サプロレグニア属(Saprolegnia)各種及び/又はアクルヤ属(Achlya)各種及び/又はアファノミセス属(Aphanomyces)各種に起因する真菌症を防除するのに適している。
【0027】
従来技術によって知られている物質及び治療方法と比較して、上記で挙げた殺菌剤を治療において使用することは、以下の有利点を有している:それらは優れた効力を示し且つ魚の体内において望ましくない程度までは蓄積しない、それらは有利な生態学的特性及び有利な別の毒物学的特性を有している、及び、生物群集に対して許容できない影響を一切及ぼさない。
【0028】
かくして、本発明は、全ての魚類個体群及びそれらの成育段階における魚類真菌症(特に、サプロレグニア(Saprolegnia)病原体に起因する魚類真菌症)を防除するための、以下の群:
(1)核酸合成の阻害薬、(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、(3.1)呼吸鎖複合体Iの阻害薬、(3.2)呼吸鎖複合体IIの阻害薬、(4)アンカップラー、(5)ATP産生の阻害薬、(6)アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬、(7)シグナル伝達の阻害薬、(8)脂質及び膜合成の阻害薬、(9)エルゴステロール生合成の阻害薬、(10)細胞壁合成の阻害薬、(11)メラニン生合成の阻害薬、(12)抵抗性誘導薬、(13)多部位に対して活性を示す化合物、(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤の使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
好ましくは、少なくとも1種類の殺菌剤は、以下の群:
(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、(3.1)呼吸鎖複合体Iの阻害薬、(3.2)呼吸鎖複合体IIの阻害薬、(4)アンカップラー、(5)ATP産生の阻害薬、(7)シグナル伝達の阻害薬、(8)脂質及び膜合成の阻害薬、(9)エルゴステロール生合成の阻害薬、(10)細胞壁合成の阻害薬、(11)メラニン生合成の阻害薬、(12)抵抗性誘導薬、(13)多部位に対して活性を示す化合物、(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される。
【0030】
特に好ましくは、少なくとも1種類の殺菌剤は、以下の群:
(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、(3.2)呼吸鎖複合体IIの阻害薬、(4)アンカップラー、(7)シグナル伝達の阻害薬、(8)脂質及び膜合成の阻害薬、(9)エルゴステロール生合成の阻害薬、(12)抵抗性誘導薬、(13)多部位に対して活性を示す化合物、(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される。
【0031】
極めて特に好ましくは、少なくとも1種類の殺菌剤は、以下の群:
(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、(3.2)呼吸鎖複合体IIの阻害薬、(9)エルゴステロール生合成の阻害薬、(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される。
【0032】
さらに、極めて特に好ましくは、少なくとも1種類の殺菌剤は、以下の群:
(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、(9)エルゴステロール生合成の阻害薬、(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される。
【0033】
とりわけ特に好ましくは、少なくとも1種類の殺菌剤は、以下の群:
(2)有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬;
から選択される。
【0034】
さらに、とりわけ特に好ましくは、少なくとも1種類の殺菌剤は、以下の群:
(9)エルゴステロール生合成の阻害薬;
から選択される。
【0035】
さらに、とりわけ特に好ましくは、少なくとも1種類の殺菌剤は、以下の群:
(14)以下のリストから選択される化合物:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される。
【0036】
魚の病気は、魚の養殖及び水産養殖において、水族館(Aquaristik)において、並びに、野生の魚類個体群において、ある種の役割を果たす。
【0037】
本明細書においては、さまざまなタイプの病気、例えば、遺伝性疾患、感染性及び寄生性の疾患、外傷、水に関連する損傷及び飼育条件におけるストレス因子に起因する損傷などが区別され得る。防御能力、病原体及び生活状態の間に複雑な相互関係が広く存在しており、それが、感染性疾患の発生を最終的に決める。多くの種類の一般的な魚病は、寄生生物の攻撃に起因する。寄生生物は、さらにまた、水族館(Aquaristik)内の幼若動物における死亡事例の約50%に関与している。病原体のタイプに応じて、寄生生物による攻撃は、潜行的に又は爆発的に起こり得、そして、プールの多くの動物乃至全ての動物が確実に病気に冒される。菌類、細菌類及びウイルス類も、魚類における病気を引き起こし得る。
【0038】
菌類に起因する疾患は、真菌症と称される。それは、ここでは、二次感染の問題であり得る。即ち、真菌症になる前に、魚又はプールは、別の病気によって既に攻撃されている。菌類は、一次寄生的に生存することも可能である。菌類も細胞壁による境界(walled boundary)を有しているので、皮膚内に侵入した真菌症は、容易に治療することはできない。
【0039】
サプロレグニア(Saprolegnia)は、卵菌綱(Oomycetes)に属する。罹患した魚は、以下の症状を示す:それらは、その表面に白い綿毛様の灰白色の真菌感染を示す。次いで、これらの菌類は、魚の保護用の粘液層又は表皮が傷つけられた場合、大抵、その魚にコロニーを作ることができる。そのような菌類の増殖は、他の生物による刺傷若しくは咬傷の結果であり得るか又は機械的損傷の結果であり得るが、温度又は廃水の影響にも起因し得る。しかしながら、魚卵も危険にさらされている。該菌類は、淡水の全てのストレッチ(stretch)で天然に発生して、衰弱した魚を攻撃する。多くの場合、特に高齢の雄のマスがひどく病気に冒されるようである。サプロレグニア(Saprolegnia)は、二次的に発生する弱い寄生生物であり、また、魚類とそれらの卵を直接的に攻撃し得る一次的寄生生物でもある。それは、偶発的に、全ての種類の魚を攻撃し得る。
【0040】
魚の繁殖及び卵の処理における結果を改善し、並びに、水産養殖における施設及び水族館(Aquaristik)の問題のない運営を保証するために、漁獲、輸送及び飼育の場合において生じる魚への損傷を回避及び治療することにおける適用範囲を示すことは、本発明の目的である。
【0041】
当該殺菌剤は、純粋な形態で、及び、種々の可能な異性体形態の混合物として、特に、立体異性体(例えば、E及びZ、トレオ及びエリトロ)の混合物として、及び、さらに、光学異性体(例えば、R及びS異性体又はアトロプ異性体)の混合物として、及び、適切な場合には、さらに、互変異性体の混合物としても存在し得る。本発明は、純粋な異性体とそれらの混合物の両方を包含する。
【0042】
上記で定義した置換基の種類に応じて、上記殺菌剤は、酸性特性又は塩基性特性を有していて、塩を形成することが可能であり、また、場合により、内部塩を形成することも可能である。上記殺菌剤が、ヒドロキシル基、カルボキシル基又は酸性特性を誘導する別の基を有している場合、それらの化合物は、塩基と反応させて、塩を生成させることができる。適切な塩基は、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、特に、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩及びカルシウム塩、さらに、アンモニア、(C−C−)−アルキルラジカルを有する第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミン、(C−C−)−アルカノールのモノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン及びトリアルカノールアミン、コリン、並びに、クロロコリンである。上記殺菌剤が、アミノ基、アルキルアミノ基又は塩基性特性を誘導する別の基を有している場合、それらの化合物は、酸と反応させて、塩を生成させることができる。適切な酸は、例えば、鉱酸、例えば、塩酸、硫酸及びリン酸、有機酸、例えば、酢酸又はシュウ酸、並びに、酸性塩、例えば、NaHSO及びKHSOなどである。このようにして得ることができる塩は、同様に、殺菌特性を有している。
【0043】
本発明に従って使用される殺菌剤は、上記で挙げられている。例えば、個々の活性物質群の以下の例について言及することができるが、限定するものではない。
【0044】
(1) 核酸合成の阻害薬: 例えば、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メフェノキサム、メタラキシル、メタラキシル−M、オフラセ、オキサジキシル、オキソリン酸;
(2) 有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬: 例えば、ベノミル、カルベンダジム、クロルフェナゾール、ジエトフェンカルブ、エタボキサム、フベリダゾール、ペンシクロン、プロフェノホス、チアベンダゾール、チオファネート、チオファネート−メチル、ゾキサミド、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン;
(3) 呼吸阻害薬(呼吸鎖の阻害薬):
(3.1) 呼吸鎖複合体Iの阻害薬: 例えば、ジフルメトリム;
(3.2) 呼吸鎖複合体IIの阻害薬: 例えば、2−クロロ−N−(4’−プロプ−1−イン−1−イルビフェニル−2−イル)ニコチンアミド、2−クロロ−N−[4’−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ニコチンアミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−(4’−プロプ−1−イン−1−イルビフェニル−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[(9R)−9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1−メチル−lH−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[(9S)−9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1−メチル−lH−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[2−(3,3−ジメチルブチル)フェニル]−1−メチル−lH−ピラゾール−4−カルボキサミド、5−フルオロ−1,3−ジメチル−N−(4’−プロプ−1−イン−1−イルビフェニル−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フラメトピル、フルメシクロックス、メプロニル、N−[4’−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[4’−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−lH−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−{2−[1,1’−ビ(シクロプロピル)−2−イル]フェニル}−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド;
(4) アンカップラー: 例えば、ジノカップ、フルアジナム、メプチルジノカップ(meptyldinocap);
(5) ATP産生の阻害薬: 例えば、酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、シルチオファム;
(6) アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬: 例えば、アンドプリム(andoprim)、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリム、ピリメタニル;
(7) シグナル伝達の阻害薬: 例えば、フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン;
(8) 脂質及び膜合成の阻害薬: 例えば、ビフェニル、クロゾリネート、エジフェンホス、エトリジアゾール、ヨードカルブ(iodocarb)、イプロベンホス、イプロジオン、イソプロチオラン、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、ピラゾホス、トルクロホス−メチル、ビンクロゾリン;
(9) エルゴステロール生合成の阻害薬: 例えば、アルジモルフ、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンヘキサミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルキンコナゾール、フルルプリミドール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、ミクロブタニル、ナフチフィン、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(ジフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、ヌアリモール、オキシポコナゾール、O−{1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル} 1H−イミダゾール−1−カルボチオエート、パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ピペラリン、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、キンコナゾール、シメコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、テルビナフィン、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ビニコナゾール、ボリコナゾール、1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール;
(10) 細胞壁合成の阻害薬: 例えば、ベンチアバリカルブ、ジメトモルフ、フルモルフ(flumorph)、イプロバリカルブ、マンジプロパミド、N−[2−(4−{[3−(4−クロロフェニル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−3−メトキシフェニル)エチル]−N−2−(メチルスルホニル)バリンアミド、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンA、バリフェナール(valiphenal);
(11) メラニン生合成の阻害薬: 例えば、カルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド、ピロキロン、トリシクラゾール;
(12) 抵抗性誘導薬: 例えば、アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、チアジニル;
(13) 多部位に対して活性を示す化合物: 例えば、ボルドー液、カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、水酸化銅、ナフテン酸銅、酸化銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、フルオロホルペット、ホルペット、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム亜鉛(metiram zinc)、オキシン銅、プロピネブ、硫黄及び硫黄剤、例えば、多硫化カルシウム、チウラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラム;
(14) 以下のリストから選択される化合物: 2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド。
【0045】
下記活性物質群の以下の代表例が、特に好ましい:
(1) 核酸合成の阻害薬: ベナラキシル、メタラキシル、メタラキシル−M、オフラセ、オキサジキシル;
(2) 有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬: エタボキサム、ゾキサミド、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン;
(3) 呼吸阻害薬(呼吸鎖の阻害薬):
(3.2) 呼吸鎖複合体IIの阻害薬: 3−(ジフルオロメチル)−N−[(9R)−9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1−メチル−lH−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[(9S)−9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1−メチル−lH−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、ビキサフェン、ボスカリド、フルオピラム、N−{2−[1,1’−ビ(シクロプロピル)−2−イル]フェニル}−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;
(4) アンカップラー: フルアジナム;
(6) アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬: ピリメタニル;
(8) 脂質及び膜合成の阻害薬: イプロジオン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩;
(9) エルゴステロール生合成の阻害薬: ビテルタノール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルシラゾール、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール;
(10) 細胞壁合成の阻害薬: ベンチアバリカルブ、ジメトモルフ、イプロバリカルブ、マンジプロパミド;
(13) 多部位に対して活性を示す化合物: キャプタン、クロロタロニル、ホルペット、マンゼブ、マンネブ、プロピネブ、トリルフルアニド;
(14) 以下のリストから選択される化合物: シモキサニル、フルオピコリド、ホセチル−Al、イソチアニル、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド。
【0046】
以下の核酸合成の阻害薬が、極めて特に好ましい: ベナラキシル、メタラキシル−M。
【0047】
さらに、以下の有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬も、極めて特に好ましい: エタボキサム、ゾキサミド。
【0048】
さらに、以下の呼吸鎖複合体IIの阻害薬も、極めて特に好ましい: N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、ビキサフェン、ボスカリド、フルオピラム。
【0049】
さらに、以下のアンカップラーも、極めて特に好ましい: フルアジナム。
【0050】
さらに、以下のアミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬も、極めて特に好ましい: ピリメタニル。
【0051】
さらに、以下の脂質及び膜合成の阻害薬も、極めて特に好ましい: イプロジオン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩。
【0052】
さらに、以下のエルゴステロール生合成の阻害薬も、極めて特に好ましい: シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール。
【0053】
さらに、以下の細胞壁生合成の阻害薬も、極めて特に好ましい: ベンチアバリカルブ、ジメトモルフ、イプロバリカルブ、マンジプロパミド。
【0054】
さらに、以下の多部位に対して活性を示す化合物も、極めて特に好ましい: キャプタン、クロロタロニル、ホルペット、マンゼブ、マンネブ、プロピネブ、トリルフルアニド。
【0055】
さらに、下記リストから選択される以下の化合物も、極めて特に好ましい: シモキサニル、フルオピコリド、ホセチル−Al、イソチアニル。
【0056】
以下の群から選択される化合物は、とりわけ好ましい:
ベンチアバリカルブ、ビキサフェン、ジメトモルフ、エポキシコナゾール、エタボキサム、フルオピコリド、フルオピラム、ホセチル−Al、イプロバリカルブ、イソチアニル、マンジプロパミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロチオコナゾール、ピリメタニル、テブコナゾール、及び、ゾキサミド。
【0057】
以下の群から選択される化合物は、さらにとりわけ好ましい:
フルオピコリド、テブコナゾール、及び、ゾキサミド。
【0058】
以下の群から選択される化合物は、さらにとりわけ好ましい:
フルオピコリド、及び、テブコナゾール。
【0059】
本発明によるプロセス、使用及び組成物において、個々の殺菌剤及び2種類以上の殺菌剤を組み合わせたもののいずれも選択することができる。
【0060】
本発明によれば、該殺菌剤は、水産養殖施設の水に、例えば、孵化設備、繁殖池、繁殖タンク、丸いスイミングプール、肥育プール、水槽、天然のゲームフィッシュ用の水のストレッチ(stretch)及び海水魚養殖場などに添加され、そして、それらの作用によって、病原性菌類の増殖が阻害されるか又は病原性菌類が破壊される。この意味における水産養殖施設は、淡水、淡海水又は海水中で魚類又は脊椎動物を飼育するために使用される設備である。該殺菌剤は、その水に添加される。その薬量は、水産養殖施設内の水の状態(有機汚濁)、当該殺菌剤の活性及び処理対象の魚の成育段階に基づく。連続的に添加するか又はバッチ式に添加することによって、既存の真菌症を抑制し且つ新たな感染が起こるのを防止するその活性レベルを維持する。
【0061】
その施用量は、当該魚の種類及び成育段階に応じて、並びに、殺菌剤の種類に応じて、0.1μg/L〜1g/Lの活性物質、好ましくは、1μg/L〜100mg/Lの活性物質、特に好ましくは、5μg/L〜1mg/Lの活性物質である。高い濃度は一般に必要ではないが、そのような高い濃度も、特に人工的な系(例えば、繁殖タンク又は水槽など)の中で、化合物の種類又は施用のタイプに応じて、卵段階、幼生段階及び稚魚段階の処理においては有用であり得る。
【0062】
真菌症に対する作用は、さらにまた、該殺菌剤が水産養殖施設の水性媒体中で遊離形態で使用されるのみではなく、保護対象の生物又はその卵の表面(粘膜)に結合されるという点でも、達成される。この方法は、感染の危険が高いために高濃度の殺菌剤が必要な場合に、又は、水産養殖施設の水の処理量が多い事例において殺菌剤混合物を連続的に添加するのが不可能な場合に、好ましい。このような結合は、殺菌剤の濃度が高い状態での一時的なプレインキュベーションによって当該動物又はその卵を処理することにより達成される。その際、殺菌剤混合物に加えて、好ましくは、その殺菌剤の結合を増強する物質も使用する。
【0063】
殺菌剤の有効な量は、魚1匹に対して1日当たり1kg当たり約1μg〜10mgの典型的な薬量を含んでおり、これは、個々の薬量で投与することが可能であるか、又は、個々の分割された薬量(例えば、1日当たり1〜4回)の形態で投与することができる。好ましくは、該化合物は、1日当たり1kg当たり10mg未満の薬量で投与し、個々の薬量で又は2〜4の分割された薬量で投与する。
【0064】
該活性物質は、直接投与することが可能であるか、又は、使用の前に、慣習的な不活性担体と混合させることが可能である。基本的に、水中で又は保護対象の生物若しくはそれらの卵の表面(粘膜)において当該活性物質が均質に分配されることを促進するか又は保証する物質は、不活性担体として適している。
【0065】
該活性物質は、それらの個々の物理的及び/又は化学的特性に応じて、溶液剤、エマルション剤、懸濁製剤、粉末剤(powders)、泡剤(foams)、ペースト剤、粒剤、エーロゾル剤、ポリマー物質及び種子用コーティング組成物中に極めて微細にカプセル化したもの、並びに、ULV冷噴霧製剤(cold mist formulation)及びULV温噴霧製剤(warm mist formulation)のような慣習的な製剤に変換することができる。
【0066】
これらの製剤は、既知方法で、例えば、適切な場合には界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡生成剤)を使用して、上記活性物質を増量剤(即ち、液体溶媒、加圧下の液化ガス及び/又は固体担体)と混合させることにより、製造する。増量剤として水を使用する場合、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。適切な液体溶媒は、概して、以下のものである:芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシド、並びに、水。液化したガス増量剤又は担体に関しては、常温常圧では気体である液体、例えば、エーロゾル噴射剤、例えば、ハロゲン化炭化水素類、並びに、ブタン、プロパン、窒素及び二酸化炭素などが意図されている。適切な固体担体は、例えば、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、高分散シリカ、アルミナ及びシリケートなどである。粒剤に適した固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、軽石、大理石、海泡石、ドロマイト、並びに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒、並びに、有機材料(例えば、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄など)からなる顆粒などである。適切な乳化剤及び/又は泡生成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アリールスルホネート、及び、タンパク質加水分解産物などである。適切な分散剤は、例えば、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなどである。
【0067】
上記製剤において、接着剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、天然及び合成の粉末様ポリマー又は顆粒様ポリマー又はラテックス様ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、並びに、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、並びに、合成リン脂質などを使用することができる。さらなる添加剤は、鉱油及び植物油であり得る。
【0068】
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
【0069】
該製剤は、一般に、0.1〜95重量%の活性物質、好ましくは、0.5〜90重量%の活性物質を含んでいる。
【0070】
本発明は、真菌症を患っている魚及びその全ての成育段階を有効な殺菌剤で処理する方法に関する。
【0071】
魚の特定の種類に対して及び成育段階に応じて、具体的な薬量及び投与頻度がさまざまであり得るということ、並びに、具体的な薬量及び投与頻度が多くの要因(例えば、使用する特定の化合物の効力、その化合物の代謝安定性及び作用の長さ、魚の種類、年齢、体重、一般的な健康状態、性別及び飼料、投与の種類及び時間、排泄率、並びに、特定の状態の重症度)に依存するということは明白である。
【0072】
かくして、本発明は、製薬的に許容できる担体又は製薬的に許容できる希釈剤とサプロレグニア(Saprolegnia)病又は別の魚病を治療可能な少なくとも1種類の殺菌剤を該目的のために有効な量で含んでいる獣医薬を提供する。本発明の組成物は、以下で記載されている別の治療薬を含んでいることが可能であり、及び、例えば慣習的な固体又は液体の担体又は希釈剤、例えば、所望の投与に適したタイプの製薬用添加剤(例えば、賦形剤、結合剤、保存剤、安定剤、矯味矯臭剤など)を用いて、製薬学の分野でよく知られているか又は許容される薬務によって必要とされる技術に従って製剤することができる。
【0073】
上記で記載した有効な殺菌剤は、適切な所望の任意の方法によって、例えば、経口的に(例えば、錠剤、カプセル剤、粒剤又は粉末剤の形態で)、舌下に、口腔内に、非経口的に(例えば、皮下、静脈内、筋肉内又は胸骨内に、(例えば、無菌の注射可能な水性又は非水性の溶液又は懸濁液として)注射又は注入する技術によって)、局所的に(例えば、クリーム剤若しくは軟膏剤の形態で)、又は、無毒性の製薬的に許容される担体若しくは希釈剤を含んでいる単位用量製剤に含ませて、投与することができる。該殺菌剤は、例えば即時放出又は持続放出に適した形態で、投与することができる。即時放出又は持続放出は、上記で記載した有効な殺菌剤を含んでいる適切な薬剤を使用することにより、又は、特に、持続放出の場合は、皮下インプラント又は浸透圧ポンプなどの装置を用いて、達成することができる。該化合物は、リポソームとしても投与することができる。例えば、該活性物質は、単位用量当たり約5mg〜約500mgの上記殺菌剤のリストから選択される化合物若しくは化合物の混合物を含んでいる錠剤、カプセル剤、溶液剤若しくは懸濁液剤などの組成物に含ませて使用可能であるか、又は、局所用の形態(0.01〜5重量%の殺菌剤、1日当たり1回〜5回の処置)で使用可能である。それは、生理学的に許容される担体、賦形剤、結合剤、保存剤、安定剤、矯味矯臭剤などと慣習的な方法で混合させることができるか、又は、局所用の担体と慣習的な方法で混合させることができる。該化合物は、さらにまた、非経口投与用の組成物(例えば、無菌の溶液剤又は懸濁液剤など)に製剤することができる。許容される薬務によって要求されるように、約0.1〜500mgの殺菌剤を単位投与形態中で生理学的に許容される担体、賦形剤、結合剤、保存剤、安定剤などと混合させることができる。これらの組成物又は調製物中の該活性物質の量は、好ましくは、示されている範囲内にある適切な投与量が得られるようなものである。
【0074】
経口投与のための代表的な組成物としては、懸濁液剤(これは、例えば、容積を増やすための微結晶性セルロース、懸濁化剤としてのアルギン酸又はアルギン酸ナトリウム、増粘剤としてのメチルセルロース及び甘味剤又は矯味矯臭剤(例えば、業界で知られているもの)を含有し得る)、及び、即時放出錠剤(これは、例えば、微結晶性セルロース、リン酸二カルシウム、デンプン、ステアリン酸マグネシウム及び/又は乳糖及び/又は別の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤及び滑沢剤(例えば、業界で知られているもの)を含有し得る)などがある。湿製錠剤(moulded tablet)、圧縮錠剤(pressed tablet)又は凍結乾燥錠剤は、使用可能な代表的な形態である。代表的な組成物には、殺菌活性物質を急速に溶解する溶媒、例えば、マンニトール、乳糖、ショ糖及び/又はシクロデキストリンなどと一緒に製剤する組成物などが包含される。そのようなタイプの製剤には、さらに、高分子量の賦形剤、例えば、セルロース(Avicel)又はポリエチレングリコール(PEG)なども存在させることができる。そのようなタイプの製剤には、さらに、粘膜への付着を補助するための賦形剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(SCMC)、無水マレイン酸コポリマー(例えば、Gantrez)、及び、放出を制御する手段、例えば、ポリアクリル酸コポリマー(例えば、Carbopol 934)なども含有させることができる。調製及び使用を容易にするために、滑沢剤、流動促進剤(glidant)、矯味矯臭剤、着色剤及び安定剤も添加することができる。
【0075】
上記殺菌剤は、それら単独で投与することができるか、又は、別のさらなる殺菌剤と組み合わせて投与することができる。魚類の真菌症に対する作用を保護するために、従って、当該活性物質に対する菌類病原体の抵抗性が形成されるのを効果的に防止するために、同様に魚類の真菌症に対する作用を有する殺菌剤の組合せが特に有用である。
【0076】
治療剤の効力のチェックは、実験室試験によって、又は、実験動物を用いた実験によって、確認することができる。実験室試験により、当該化合物の作用強度に従ってそれら化合物の効力について正確なキャラクタリゼーションを行うことが可能となる。これのために、当該活性物質を人工的な培養培地に添加し、特定のインキュベーション期間が経過した後、菌類の増殖を測定する。動物実験においては、例えば、繁殖魚から得られた卵を処理する。これのために、魚卵がその中に維持されている水槽に、治療剤を適切な濃度で添加する。これは、例えば、魚の養殖中にインキュベーションタンクに連続的に加えられる水の流れを用いて行う。治療剤を供給した後、その治療剤が作用を開始することができるように、特定の時間、水の入れ換えを中止する。このような処理は、1回実施することができるか、若しくは、何日もの間連続して実施することができるか、又は、毎日若しくは複数日の周期で数分間から数時間実施することができる。この後、水を入れ換えることによって、インキュベーションタンクから当該治療剤を除去する。当該処理の効力及び耐容性については、菌類に感染していない生きている卵の数によって決定する。孵化して成育した魚又は成体動物における効力及び耐容性については、その中で魚を飼育している水槽の中で試験する。これのために、当該治療剤を魚飼育用の水槽に添加する。治療剤を供給した後、その治療剤が作用を開始することができるように、特定の時間、水の入れ換えを中止する。このような処理は、1回実施することができるか、若しくは、何日もの間連続して実施することができるか、又は、毎日若しくは複数日の周期で数分間から数時間実施することができる。当該処理の効力及び耐容性については、生きている魚の数及び菌類感染の程度によって決定する。
【0077】
本発明について、下記実施例によって、さらに詳細に説明する。
【実施例1】
【0078】
魚の寄生性菌類(例えば、サプロレグニア属種(Saprolegnia spp.))に対する物質の効力の測定
サプロレグニア・パラシチカ(Saprolegnia parasitica)の分離株(CBS 540.67、Centraalbureau voor Schimmelcultures, Baarn, Netherlands)を、暗黒下20℃で、PD寒天上で増殖及び複製させる(最終濃度 39g/L)。ED50値を決定するために、PD寒天プレートを、一連の濃度(0 − 0.03 − 0.1 − 0.3 − 1 − 3 − 10 − 30ppm)の被験殺菌剤で処理する。いずれの場合にも、サプロレグニア・パラシチカ(Saprolegnia parasitica)を含んでいる接種用断片を上記さまざまな濃度の殺菌剤で処理したペトリ皿の中央に配置する。
【0079】
そのプレートを、暗黒下20℃で3日間インキュベートし、次いで、その寒天プレート上の菌類の増殖を測定する。ED50値は、未処理対照との比較から計算する。
【0080】
この試験において、例えば、殺菌剤フルオピコリド、テブコナゾール、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン及びゾキサミドは、5ppm以下のED50値を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サプロレグニア属(Saprolegnia)、アクルヤ属(Achlya)及びアファノミセス属(Aphanomyces)の菌類に起因する魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階における真菌症を治療するための組成物であって、以下の群:
(2) 有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬: 例えば、ベノミル、カルベンダジム、クロルフェナゾール、ジエトフェンカルブ、エタボキサム、フベリダゾール、ペンシクロン、プロフェノホス、チアベンダゾール、チオファネート、チオファネート−メチル、ゾキサミド、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン;
(9) エルゴステロール生合成の阻害薬: 例えば、アルジモルフ、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンヘキサミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルキンコナゾール、フルルプリミドール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、ミクロブタニル、ナフチフィン、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(ジフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、ヌアリモール、オキシポコナゾール、O−{1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル} 1H−イミダゾール−1−カルボチオエート、パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ピペラリン、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、キンコナゾール、シメコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、テルビナフィン、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ビニコナゾール、ボリコナゾール、1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール;
(14) 以下のリストから選択される化合物: 2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤を含んでいることを特徴とする、前記組成物。
【請求項2】
以下の群:
ベンチアバリカルブ、ビキサフェン、ジメトモルフ、エポキシコナゾール、エタボキサム、フルオピコリド、フルオピラム、ホセチル−Al、イプロバリカルブ、イソチアニル、マンジプロパミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロチオコナゾール、ピリメタニル、テブコナゾール及びゾキサミド;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
以下の群:
フルオピコリド、テブコナゾール、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン及びゾキサミド;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
以下の群:
フルオピコリド及びテブコナゾール;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
サプロレグニア属(Saprolegnia)、アクルヤ属(Achlya)及びアファノミセス属(Aphanomyces)の菌類に起因する魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階における真菌症に対抗する組成物を製造するための、以下の群:
(2) 有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬: 例えば、ベノミル、カルベンダジム、クロルフェナゾール、ジエトフェンカルブ、エタボキサム、フベリダゾール、ペンシクロン、プロフェノホス、チアベンダゾール、チオファネート、チオファネート−メチル、ゾキサミド、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン;
(9) エルゴステロール生合成の阻害薬: 例えば、アルジモルフ、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンヘキサミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルキンコナゾール、フルルプリミドール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、ミクロブタニル、ナフチフィン、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(ジフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、ヌアリモール、オキシポコナゾール、O−{1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル} 1H−イミダゾール−1−カルボチオエート、パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ピペラリン、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、キンコナゾール、シメコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、テルビナフィン、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ビニコナゾール、ボリコナゾール、1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール;
(14) 以下のリストから選択される化合物: 2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)オン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラン−4−オン、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオルイミド、フルスルファミド、ホセチル−Al、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルディオマイシン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードニコチンアミド、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、プロパモカルブ−ホセチル(propamocarb-fosetyl)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−アリル−5−アミノ−2−イソプロピル−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤の使用。
【請求項6】
サプロレグニア属(Saprolegnia)、アクルヤ属(Achlya)及びアファノミセス属(Aphanomyces)の菌類に起因する魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階における真菌症に対抗する組成物を製造するための、以下の群:
ベンチアバリカルブ、ビキサフェン、ジメトモルフ、エポキシコナゾール、エタボキサム、フルオピコリド、フルオピラム、ホセチル−Al、イプロバリカルブ、イソチアニル、マンジプロパミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロチオコナゾール、ピリメタニル、テブコナゾール及びゾキサミド;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤の使用。
【請求項7】
サプロレグニア属(Saprolegnia)、アクルヤ属(Achlya)及びアファノミセス属(Aphanomyces)の菌類に起因する魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階における真菌症に対抗する組成物を製造するための、以下の群:
フルオピコリド、テブコナゾール、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン及びゾキサミド;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤の使用。
【請求項8】
サプロレグニア属(Saprolegnia)、アクルヤ属(Achlya)及びアファノミセス属(Aphanomyces)の菌類に起因する魚類及び無脊椎動物並びにそれらの全ての成育段階における真菌症に対抗する組成物を製造するための、以下の群:
フルオピコリド及びテブコナゾール;
から選択される少なくとも1種類の殺菌剤の使用。

【公表番号】特表2010−524872(P2010−524872A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503385(P2010−503385)
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002830
【国際公開番号】WO2008/128654
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】