説明

魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法

【課題】製造工程を短縮し製造コストを下げるとともに高濃度でコラーゲンペプチドを抽出することができる、酵素分解による魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法を提供する。
【解決手段】魚鱗を蛋白質分解酵素と魚鱗の構造を破壊する酵素とにより酵素分解し、コラーゲンペプチドを得る。このとき、魚鱗から多段階の酵素分解によりコラーゲンペプチドを抽出し、最終段階の酵素分解で魚鱗の構造を破壊する酵素を使用する。これにより、コラーゲンペプチドを高収率で得ることができる。魚鱗を酵素分解する途中で原料となる魚鱗を追加することが好ましい。魚鱗の構造を破壊する酵素にはケラチナーゼまたはキチナーゼを用いることが好ましい。魚鱗は酸性領域で脱灰した魚鱗から成り、蛋白質分解酵素は至適pHが酸性側にあることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酵素分解による魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コラーゲンペプチドは、食品、飲料に添加され、栄養調節、保健効果を目的とするサプリメント製品などに利用されている。コラーゲンペプチドは、また、皮膚親和性や保湿効果の機能により医薬品や化粧品などに利用されるなど用途が広い。
【0003】
一般に、コラーゲンペプチドは、牛や豚などの陸上動物から抽出されることが多かった。しかし、牛海綿状脳症(BSE)の発生以来、陸上動物を敬遠し、魚原料からコラーゲンペプチドを製造する方法が注目されている。魚原料からコラーゲンペプチドを抽出する方法として、サメ、マグロ、サケなどの魚皮が一般に用いられているが、最近においては魚鱗も使用されている。従来、魚鱗からコラーゲンを抽出する場合において、脱灰した鱗を高圧処理で抽出する方法(例えば、特許文献1,2参照)や、酵素による加水分解による方法(例えば、特許文献3,4参照)特開2003-23970、特開2004-91418には脱灰した鱗を高圧処理で抽出する方法や特開2003-238598、特開2003-327599では酵素による加水分解による方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003-23970号公報
【特許文献2】特開2004-91418号公報
【特許文献3】特開2003-238598号公報
【特許文献4】特開2003-327599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の、魚鱗を原料として酵素による加水分解でコラーゲンペプチドを製造する方法には、以下の課題があった。すなわち、特許文献3に示す方法では、アルカリ剤で一度加水分解した液について酵素分解する場合、製造工程で脱塩処理が不可欠のため、製造工程が長くなり、コスト高になるという課題があった。また、特許文献4に示す方法では、可溶化を促進するため、コラーゲンの繊維構造を機械的に破壊する必要があるため、製造工程が長くなり、コスト高になるという課題があった。
【0006】
また、鱗原料の嵩高さのため機械的な破壊を行わない場合には、分解に使用する水が少ないと鱗が水に十分に浸漬されず分解が困難になるため、使用する水の量を多くする必要があり、高濃度のコラーゲンペプチド液を得ることができないという課題があった。
【0007】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、製造工程を短縮し製造コストを下げるとともに高濃度でコラーゲンペプチドを抽出することができる、酵素分解による魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法は、魚鱗を蛋白質分解酵素と魚鱗の構造を破壊する酵素とにより酵素分解し、コラーゲンペプチドを得ることを特徴とする。本発明では、従来、不可欠であった脱塩処理やコラーゲンの繊維構造の機械的破壊が不要のため、製造工程を短縮し製造コストを下げることができる。また、機械的な破壊を行わずに分解する従来の方法に比べて分解に使用する水の量が少なくて済むため、高濃度でコラーゲンペプチドを抽出することができる。
【0009】
本発明において、魚鱗を酵素分解する途中で原料となる魚鱗を追加することが好ましい。この場合、より高濃度のコラーゲンペプチドを製造することができる。
本発明において、魚鱗から多段階の酵素分解によりコラーゲンペプチドを抽出し、最終段階の酵素分解で魚鱗の構造を破壊する酵素を使用することが好ましい。この場合、コラーゲンペプチドをより効率よく抽出することができる。
魚鱗の構造を破壊する前記酵素は、ケラチナーゼまたはキチナーゼなどのコラーゲンの繊維構造を破壊する酵素であることが好ましい。
【0010】
また、原料となる魚鱗は酸性領域で脱灰した魚鱗から成り、前記蛋白質分解酵素は至適pHが酸性側にあり、酸性液中で酵素分解することが好ましい。
【0011】
他の本発明に係る魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法は、酸性領域で脱灰した魚鱗を至適pHが酸性側にある蛋白質分解酵素により酸性液中で酵素分解し、コラーゲンペプチドを得ることを特徴とする。この本発明では、コラーゲンの繊維構造を破壊する酵素を使用しなくても、コラーゲンの抽出が促進され、効率よくコラーゲンペプチドを製造することができる。この本発明においても、従来、不可欠であった脱塩処理やコラーゲンの繊維構造の機械的破壊が不要のため、製造工程を短縮し製造コストを下げることができる。また、機械的な破壊を行わずに分解する従来の方法に比べて分解に使用する水の量が少なくて済むため、高濃度でコラーゲンペプチドを抽出することができる。
【0012】
さらに他の本発明に係る魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法は、魚鱗を60℃以上の水に浸漬してコラーゲン分を抽出し、抽出したコラーゲン分を蛋白質分解酵素により酵素分解してコラーゲンペプチドを得ることを特徴とする。この本発明では、コラーゲンの繊維構造を破壊する酵素を使用しなくても、コラーゲンの抽出が促進され、効率よくコラーゲンペプチドを製造することができる。この本発明においても、従来、不可欠であった脱塩処理やコラーゲンの繊維構造の機械的破壊が不要のため、製造工程を短縮し製造コストを下げることができる。
なお、魚鱗を浸漬して抽出に用いる水の温度は、より高温であることが好ましい。抽出時間は、5時間以上、好ましくは17時間程度である。本発明において、コラーゲン分とは、コラーゲンが加熱変性しているゼラチンをいう。使用する蛋白質分解酵素は、酵素分解を行う抽出液のpHにあわせた至適pHの蛋白質分解酵素を用いることが好ましい。抽出液のpHを調節しない場合には、至適pHが酸性側にある蛋白質分解酵素を用いることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、製造工程を短縮し製造コストを下げるとともに高濃度でコラーゲンペプチドを抽出可能な、酵素分解による魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明に係るコラーゲンペプチドの製造方法で、原料には魚鱗、すなわち魚類の鱗を使用するが、使用できる魚類の範囲は限定されるものではない。また、前記鱗は、湿潤鱗や乾燥鱗などどのような形態のものであってもよく、鱗の大きさも限定されるものではない。
【0015】
本発明に係るコラーゲンペプチドの製造方法で得られたコラーゲンペプチド溶液は、加熱により酵素を失活させることが好ましい。失活工程を行ったとき、混在する熱凝固性の蛋白質により微小な懸濁物質や沈殿物質を生ずることがある。しかし、この不純物は精製処理を行うことにより除去が可能である。この精製処理には、例えば、珪藻土ろ過等を用いて不純物を除去する方法を用いることができる。さらに塩濃度を低下させる必要がある場合には、カチオン交換樹脂、アニオン交換樹脂またはそれらの両方を用いて、脱イオン処理をおこなうこともできる。但し、この工程では、コラーゲンペプチドが樹脂にトラップされることによる歩留まりの低下を生じることがある。精製処理で得られるコラーゲンペプチドは、溶液状態で良好な透明性を有する。こうして、目的とするコラーゲンペプチド溶液が得られる。得られた溶液は適切な乾燥方法、例えばスプレードライヤーを用いて容易に粉末化して製品とすることができる。
【0016】
得られるコラーゲンペプチドは、従来の魚皮原料由来のものに比べ、においも少ないが、必要な場合には例えば活性炭などの吸着剤を使用してにおいを低減させることもできる。
【0017】
本発明に係るコラーゲンペプチドの製造方法およびそれにより得られたコラーゲンペプチドは、食品、医薬部外品、医薬品あるいは化粧品など種々の製品に利用可能である。
【0018】
上述したように、コラーゲンの繊維構造を破壊する酵素を使用すると効率よくコラーゲンペプチドが抽出できる。特に、酵素処理を多段階で行う際、従来使用されていた酵素を用いてコラーゲンペプチドを抽出した後、最終抽出においてコラーゲンの繊維構造を破壊する酵素を使用して抽出することで、全体として高い収率でコラーゲンペプチドを得ることができる。この場合、各段階における使用酵素を検討し、各段階で使用酵素を変えることにより、1回の製造において分子量の異なるコラーゲンペプチドの製造も可能になる。
【0019】
さらに、酸性領域で脱灰した鱗を使用する場合、コラーゲンの繊維構造を破壊する酵素を使用しない場合においても、酸性側に至適pHがある酵素を使用することにより、コラーゲンの抽出が促進され、効率よくコラーゲンペプチドが製造される。
【0020】
また、魚鱗を60℃以上のできるだけ高温の水に浸漬してコラーゲン分を長時間、例えば17時間抽出した後、抽出したコラーゲン分を蛋白質分解酵素により酵素分解することにより、さらに効率よくコラーゲンペプチドを製造することができる。
【実施例】
【0021】
以下に本発明の実施例を示す。但し、本発明はこれらの実施例だけに限定されるものではない。
【0022】
[実施例1]
脱灰した乾燥魚鱗50gをビーカーにとり水洗いした後、200gの温水を加え、pHを測定したところ4.7であった。そのpHを6.5にあわせた後、50℃の恒温槽に保持した。そこに、蛋白質分解酵素(商品名:ニュートラーゼ0.8L(ノボ・ノルディスク製品))0.5gとケラチナーゼを含んだ蛋白質分解酵素(商品名:プロチンP10F(大和化成製))0.5g(乾燥魚鱗に対して1.0%)を加え攪拌をしながら20時間分解した。20時間の分解後、分解液と鱗を分離した。分解液は352gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は9.5%であった。一般にコラーゲンペプチド溶液のBRIX%はコラーゲンペプチドの濃度に等しいことから、分解液量とBRIX%から求めたコラーゲンペプチド量は34.4gであった(収率68.8%)。
【0023】
[実施例2]
脱灰した乾燥魚鱗20gをビーカーにとり水洗いした後、80gの温水を加え、pHを測定したところ4.6であった。そのpHを6.5にあわせた後、50℃の恒温層に保持した。そこに、キチナーゼ(商品名:エイコンHCL(洛東化成工業製品))4.0mLと蛋白質分解酵素(商品名:ニュートラーゼ0.8L(ノボ・ノルディスク製品))0.2g(乾燥魚鱗に対して1.0%)を加え攪拌をしながら20時間分解した。20時間の分解後、分解液と鱗を分離した。分解液は108.9gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は 10.1%であった。分解液量とBRIX%から求めたコラーゲンペプチド量は11.0gであった(収率50.5%)。
【0024】
[実施例3]
脱灰した乾燥魚鱗50gをビーカーにとり水洗いした後、200gの温水を加えpHを測定したところ、pHは4.7であった。そのpHを6.5にあわせた後、50℃の恒温槽に保持した。そこに蛋白質分解酵素(商品名:ニュートラーゼ0.8L(ノボ・ノルディスク製品))0.75gとケラチナーゼを含んだ蛋白質分解酵素(商品名:プロチンP10F((大和化成製品))0.75gを加え攪拌をしながら4時間分解した。4時間分解後、水洗いした鱗を乾燥魚鱗で25g分を追加しさらに16時間分解した。分解液は322gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は15.2%であった。分解液量とBRIX%から求めたコラーゲンペプチド量は48.9gであった(収率65.3%)。
【0025】
[実施例4]
脱灰した乾燥魚鱗200gをビーカーにとり水洗いした後、800gの温水を加え、pHを測定したところpHは4.6であった。このものを50℃の恒温槽保持したのち、この領域に至適pHがある蛋白質分解酵素(商品名:デナプシン 長瀬産業社製 至適pH2〜5)2.0g(乾燥魚鱗に対して1.0%)を加え攪拌をしながら20時間分解した。20時間の分解後、分解液と鱗を分離した。分解液928gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は14.0%であった。また、残された鱗は水分を含んだ状態で139gであった。第一段階の抽出で得られたコラーゲンペプチド量は分解液量とBRIX%から求めると129.9gであった(第一段階収率65.0%)。
【0026】
次に第二段階の抽出として、第一段階の抽出で残された鱗139gに対して200gの温水を加えたところpHは4.5であった。そのpHを6.5にあわせた後、50℃の恒温槽に保持した。このものに蛋白質分解酵素(商品名:ニュートラーゼ0.8L(ノボ・ノルディスク製品))0.7gとケラチナーゼを含んだ蛋白質分解酵素(商品名:プロチンP10F((大和化成製品))0.7g(乾燥鱗に対してそれぞれ0.35%)を加え攪拌をしながら20時間分解した。20時間の分解後、分解液と鱗を分離した。分解液は330gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は11.5%であった。第二段階の抽出で得られたコラーゲンペプチド量を分解液量とBRIX%から求めたコラーゲンペプチド量は38.0gであった(第二段階抽出19.3%)。第一段階抽出と第二段階抽出で得られたコラーゲンペプチド量は合計で167.9gであった(全体収率84.0%)。
【0027】
[比較例1]
脱灰した乾燥魚鱗50gをビーカーにとり水洗いした後、200gの温水を加え、pHを測定したところpHは4.6であった。水酸化ナトリウムを用いてpHを6.5にあわせた後、50℃の恒温槽に保持した。そこに、中性領域に至適pHがある蛋白質分解酵素(商品名:ニュートラーゼ0.8L(ノボ・ノルディスク製品))0.5g(乾燥魚鱗に対して1.0%)を加え攪拌をしながら20時間分解した。20時間の分解後、分解液と鱗を分離した。分解液は206gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は4.9%であった。分解液量とBRIX%から求めたコラーゲンペプチド量は10.1gであった(収率20.2%)。
【0028】
[実施例5]
脱灰した乾燥魚鱗1kgをステンレス容器にとり水洗いした後、温水9kgを加え、97℃の恒温槽に保持し17時間コラーゲン分を抽出した。抽出後、抽出液と鱗を分離した。抽出液は7950gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は10.0%であった。抽出液のpHは、4.2であった。また残された鱗は水分を含んだ状態で1.1kgであった。第一段階の抽出で得られたコラーゲン分量は抽出液量とBRIX%から求めた795gであった。(収率79.5%)。この抽出液を1000gとり50℃の恒温槽に保持したのち、この領域に至適pHがある蛋白質分解酵素(デナプシン 長瀬産業社製 至適pH2〜5)1.0g(コラーゲン分に対して1.0%)を加え攪拌をしながら4時間分解した。分解液は981gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は10.2%であった。分解液量とBRIX%から求めたコラーゲンペプチド量は10.0gであった(収率79.5%)。
【0029】
[比較例2]
脱灰した乾燥魚鱗1kgをステンレス容器にとり水洗いした後、温水7kgを加え、60℃の恒温槽に保持し5時間コラーゲン分を抽出した。抽出後、抽出液と鱗を分離した。抽出液は6660gあり、この液のBRIX糖度計で測定したBRIX%は4.0%であった。また残された鱗は水分を含んだ状態で3.27kgであった。この抽出で得られたコラーゲン分量は抽出液量とBRIX%から求めた266gであった。(収率26.6%)。








【特許請求の範囲】
【請求項1】
魚鱗を蛋白質分解酵素と魚鱗の構造を破壊する酵素とにより酵素分解し、コラーゲンペプチドを得ることを特徴とする魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法。
【請求項2】
魚鱗を酵素分解する途中で原料となる魚鱗を追加することを特徴とする請求項1記載の魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法。
【請求項3】
魚鱗から多段階の酵素分解によりコラーゲンペプチドを抽出し、最終段階の酵素分解で魚鱗の構造を破壊する酵素を使用することを特徴とする請求項1記載の魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法。
【請求項4】
魚鱗の構造を破壊する前記酵素はケラチナーゼまたはキチナーゼであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法。
【請求項5】
原料となる魚鱗は酸性領域で脱灰した魚鱗から成り、前記蛋白質分解酵素は至適pHが酸性側にあり、酸性液中で酵素分解することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法。
【請求項6】
酸性領域で脱灰した魚鱗を至適pHが酸性側にある蛋白質分解酵素により酸性液中で酵素分解し、コラーゲンペプチドを得ることを特徴とする魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法。
【請求項7】
魚鱗を60℃以上の水に浸漬してコラーゲン分を抽出し、抽出したコラーゲン分を蛋白質分解酵素により酵素分解してコラーゲンペプチドを得ることを特徴とする魚鱗からのコラーゲンペプチドの製造方法。



【公開番号】特開2006−89(P2006−89A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−182854(P2004−182854)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【出願人】(391024353)ゼライス株式会社 (9)
【Fターム(参考)】