鮨用包装容器
【課題】収容された鮨の動き、及び各列の鮨が容器片側に片寄ってしまうのを防止でき、見栄えのよい収容状態を保持できる鮨用包装容器を提供する。
【解決手段】包装対象の鮨Sを少なくとも一部で複数列に並列して収容できる容器本体10と、下方に開口した伏凹形をなし容器本体10に被着される蓋体20とからなる包装容器1であって、蓋体20には、容器本体10に収容される鮨Sの上方を覆う天井部23に、各列の鮨S,S間を仕切る第1の突出部分25a−1と、隣合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分25b−1とからなる仕切り用の下方向き突出部25を設ける。
【解決手段】包装対象の鮨Sを少なくとも一部で複数列に並列して収容できる容器本体10と、下方に開口した伏凹形をなし容器本体10に被着される蓋体20とからなる包装容器1であって、蓋体20には、容器本体10に収容される鮨Sの上方を覆う天井部23に、各列の鮨S,S間を仕切る第1の突出部分25a−1と、隣合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分25b−1とからなる仕切り用の下方向き突出部25を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、握り鮨等の鮨を収容して陳列販売に供するのに使用する鮨用包装容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等において、持ち帰り用の握り鮨等の鮨を収容して陳列販売するのに使用する鮨用包装容器は、合成樹脂シートから成形された容器本体で、上げ底状の底部が略平坦面をなす皿型の容器と、透明な合成樹脂シートから成形された蓋体とからなり、包装対象の鮨を容器本体の底部上に複数列(例えば二列)に並列して収容し、これを覆うように蓋体を被せて包装していた。収容される鮨は、見栄えよくするために、容器本体の長辺に対して斜めに並列して収容されることも多い。
【0003】
ところで、容器本体の上げ底状の底部に載置されて収容される鮨は、鮨ネタ(鮨種ともいう)同士が接触していると、変色したり味が変わったりする虞がある上に不体裁であるため、少し離して並列収容されるのが普通であるが、持ち運びする際の振動や容器の傾きによって動き、鮨ネタ同士が接触するだけでなく、位置ずれや倒れが生じたり、容器片側に片寄ってしまうことがあり、収容状態が乱れて見栄えが悪くなり、商品価値を下げる虞があった。
【0004】
そのため、特許文献1の例のように、容器本体の底部に、長手方向に対し斜めで複数列(例えば二列)に並列して収容される鮨の下部がほぼ丁度入る比較的浅い凹部を設けて位置決めできるようにし、さらに、容器本体に被着される透明な蓋体にも、容器本体の底部上に収容された鮨の上部を収容できる下方向きに開口した凹部を設けておいて、収容される鮨を個装状態に保持することが提案されている。
【0005】
この提案の場合、蓋体に形成された凹部は、二列で収容される鮨が斜め横並びになる部分では、両列に跨って長い凹部が形成され、斜め横並びの二つの鮨が一つの凹部に収容される形態をなしている。そのため、持ち帰りその他の持ち運びの際に容器が傾いたりすると、前記蓋体の凹部に収容されている二つの鮨が蓋体の凹部内で容器片側に片寄ってしまうおそれがある。
【0006】
特に、収容される鮨のネタが蓋体に直に接触すると、その接触部分から変色や傷みが発生するおそれがあることから、蓋体が鮨に接触しないように、前記蓋体の凹部は収容される鮨よりもやや大きめに形成されていることもあり、動きを抑制する効果が小さく、そのため、前記のように容器が傾いたりすると、容器本体の凹部から抜け出した鮨が蓋体の凹部内で容器片側に片寄り易いものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−95429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、収容される鮨の動きを抑制できる独特な形態の下方向き突出部を蓋体の天井部に設けることにより、容器本体には鮨の下部が嵌り込む凹部を有さ内場合でも、収容された個々の鮨の動きを抑制でき、特に、容器を傾けた場合にも、複数列の収容部分において各列の鮨が容器片側に片寄ってしまうのを防止でき、見栄えのよい収容状態を保持できる鮨用包装容器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決する本発明の鮨用包装容器は、包装対象の鮨を少なくとも一部で複数列に並列して収容できる容器本体と、下方に開口した伏凹形をなし容器本体に被着される蓋体とからなる包装容器であって、蓋体には、容器本体に収容される鮨の上方を覆う天井部に、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間に入り込む仕切り用の下方向き突出部が設けられてなることを特徴とする。
【0010】
これにより、少なくとも一部で複数列に並列して収容された鮨は、蓋体の天井部に形成された下方向き突出部が、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間に入り込んで仕切りの役目を果たすことで、各鮨を個装状態に離隔して保持でき、かつその動きを規制でき、所定の収容状態に保持できる。
【0011】
前記鮨用包装容器において、容器本体に収容される鮨が複数列の部分で各列相互に横並びに並列するように設定された容器であり、前記蓋体の天井部における下方向き突出部が、各列の鮨間を仕切る第1の突出部分と、隣合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分とからなるものとする。これにより、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間を、前記第1の突出部分と第2の突出部分により仕切り状態に保持できる。
【0012】
前記の容器としては、容器本体に収容される鮨が容器本体の長手方向に対し斜めをなし、かつ複数列の部分で各列相互に斜め横並びで並列するように設定された容器であるものが、収容状態の鮨の見栄えがよく、より好ましい。
【0013】
前記鮨用包装容器において、前記蓋体の天井部における下方向き突出部が、斜めを含む横並びの鮨と平行な方向に延びて各列の鮨間を連続して仕切る凸条の第1の突出部分と、前記第1の突出部分に対し交叉方向に連続して隣合う両列の鮨間を仕切る凸条の第2の突出部分とからなるものとすることができる。この場合、前記第1の突出部分と第2の突出部分よりなる下方向き突出部による仕切り効果で、収容された鮨をそれぞれ所定位置に確実に保持でき、鮨の移動や鮨同士の接触を抑制できるばかりか、前記下方向き突出部が蓋体の補強リブとしての役目も果たし、蓋体の保形性、特に天井部の保形性が高められる。
【0014】
前記の鮨用包装容器において、前記蓋体の天井部における下方向き突出部は、第1の突出部分の両端が前記天井部の周縁部の内方で終端することにより、天井部の周縁部を除いて内方部に形成されてなるものとすることもできる。この場合、前記下方向き突出部による仕切り効果で、各鮨の移動や鮨同士の接触を抑制できるばかりか、前記蓋体の天井部の周縁部に平坦面が存することで、該平坦面を各種の表示ラベルの貼着部として利用できることにもなる。
【0015】
前記鮨用包装容器において、前記蓋体の天井部における下方向き突出部として、各列の鮨間をそれぞれ仕切る第1の突出部分と、隣り合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分とが、点在状に間隔をおいて配置形成されてなるものとすることもできる。この場合も、前記第1の突出部分及び第2の突出部分が、それぞれ各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間を隔する仕切りの役目を果たし、各鮨の移動や鮨同士の接触を抑制できる。そればかりか、第1の突出部分および第2の突出部分が点在状に配置されていることで、鮨が接触する面積が小さくなり、蓋体との接触による鮨ネタの変色や傷みの発生を抑制できる。さらに、蓋体の天井部には、比較的多くの平坦面が存することになり、該平坦面を利用して表示ラベルを貼着し易くなる。
【0016】
前記鮨用包装容器において、前記蓋体の天井部における下方向き突出部は、その下端が容器本体に収容された鮨の高さの1/3〜2/3の高さ位置まで入り込むように形成されてなるものが好ましく、これにより前記のように鮨の動きを抑制でき、しかも鮨との接触面積が多くなりすぎることもない。
【発明の効果】
【0017】
本発明の鮨用包装容器によれば、少なくとも一部で複数列に並列して収容された鮨は、蓋体の天井部に形成された下方向き突出部が、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間に入り込んで仕切り状態に保持することで、容器本体には収容される鮨を保持する凹部などの構成を有していなくても、各鮨の動きや鮨同士の接触を抑制できる。
【0018】
特に、本発明の場合は、各列の鮨間には第2の突出部分が、隣合う両列の鮨間には第21の突出部分が入り込んで、各鮨の縦横の動きを抑制できるため、持ち帰りその他の持ち運びの際に容器を傾けたりしても、収容された鮨が移動したり転がったり、あるいは容器片側に片寄ってしまうおそれがなく、体裁良好な収容状態を保持できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施例の容器本体と蓋体を分離して示す斜視図である。
【図2】鮨を収容して蓋体を被着した状態の一部を切欠した斜視図である。
【図3】同上の蓋体の平面図である。
【図4】同上の蓋体の正面図である。
【図5】蓋体を容器本体に被着した状態の図3のA−A線の断面図である。
【図6】同上の図3のB−B線の断面図である。
【図7】同上の図3のC−C線の断面図である。
【図8】第2の実施例の蓋体の斜視図である。
【図9】同上の蓋体の平面図である。
【図10】同上のD−D線の断面図である。
【図11】第3の実施例の蓋体の斜視図である。
【図12】同上の蓋体の平面図である。
【図13】同上のE−E線の断面図である。
【図14】他の実施例の蓋体の斜視図である。
【図15】同上の蓋体の平面図である。
【図16】同上のF−F線の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0021】
図1〜図7に示す第1の実施例の鮨用包装容器1は、合成樹脂製の容器本体10と、透明な合成樹脂製の蓋体20とからなる。これらの容器本体10及び蓋体20は、いずれも主として合成樹脂のシート材から成形される。
【0022】
容器本体10は、合成樹脂のシート材から成形され、図のように、長手方向両端側程やや幅が狭くなった平面略長方形で、底部11が下方に突出する脚部12により上げ底状をなし、該底部11上に、包装対象の所定数の鮨Sを、少なくとも一部において複数列に並列して、かつ各列相互に横並びに並列して収容できるように形成されている。例えば、図の場合、10個の鮨Sを収容する包装容器1であり、各鮨Sが容器本体10の長手方向に対し斜めをなして、かつ両端の二つを除く8個の鮨Sが二列でしかも各列相互に斜め横並びで収容されるように形成されている。両端の二つの鮨Sについても、図のように、いずれか一方の列と並列して収容されるものとすることができる。容器形態によっては、各鮨Sを長手方向に対し直角方向に横並びで収容される場合もある。
【0023】
13は前記底部11の外周を画する周縁部であって、底部11に対して凸状をなしており、該周縁部13の内周壁に連続する前記底部11には、その周縁部の一部が下方に突出するように凹設されることにより前記脚部12として形成されている。前記底部11は、鮨Sが並列して載置され収容される部分の全体が平坦面であってもよいが、図の場合は、後述する蓋体20に形成される下方向き突出部との関係で、包装対象の鮨Sを所定の間隔及び配置に位置決めして前記のように並列させて収容するために、各鮨Sの載置部14を画する目安あるいは仕切りとなる僅かな隆起した凸条15が形成されている。前記載置部14を鮨Sの下部が嵌り込む程度の浅い凹部とすることもできる。また、印刷表示により載置部14を示しておくこともできる。さらに、底部11の表目に滑り止めの効果のある細かな凹凸面とすることもできる。
【0024】
蓋体20は、主として透明な合成樹脂のシート材から成形されてなり、蓋主部21が下方に開口した伏凹形をなし、前記容器本体10の底部11上に収容された鮨Sの全体を覆うように容器本体10に対し被着自在に形成されている。図の場合、前記蓋主部21の下端外周に、外方に延びる水平板部22aと、該水平板部22aの外端より下方に折曲延成された垂下縁22bとからなる断面鉤形状のフランジ縁22が設けられており、該フランジ縁22の水平板部22aが容器本体10の周縁部13の上面に載設しかつ垂下縁22bが前記周縁部13の外周に嵌合した状態で被着されるようになっている。
【0025】
そして、本発明の場合、前記蓋体20の蓋主部21には、前記のように容器本体10の底部11上に少なくとも一部で複数列に並列して収容される鮨Sの上方を覆う天井部23に、前記複数列の部分における各列の鮨S,S間及び隣接する両列の鮨S,S間に入り込む仕切り用の下方向き突出部25が、前記容器本体10の底部11上の載置部14に対応した収容空間を形成するように、例えば前記載置部14を画する線(例えば、前記凸条15)に対応する配置で一体に形成されており、この下方向き突出部25により収容された鮨Sの動きを抑制できるようになっている。
【0026】
この第1の実施例の場合は、容器本体10に収容される鮨Sが少なくとも一部で二列に並列し、かつ各列相互に横並び、特には図のように斜め横並びで並列して収容される場合において、前記下方向き突出部25として、斜め横並びの鮨Sと平行な方向に延びて前記複数列の部分における各列の鮨S,S間を仕切る第1の突出部分25a−1と、前記第1の突出部分25a−1に対し交叉方向に連続して隣り合う両列の鮨S,S間を仕切る第2の突出部分25b−1とが設けられている。図の場合、いずれか一方の列と並列して収容される両端の各一つの鮨Sとの間にも、前記第1の突出部分25a−1に相当する下方向き突出部25が設けられている。これにより、収容される全ての鮨Sをそれぞれ個装状態に離隔して保持できるようになっている。
【0027】
前記下方向き突出部25は、構成材である合成樹脂のシート材からの成形の際に、蓋主部21の天井部23において上面側からの型押しにより基部側(上面側)ほど幅広の断面略V字状をなすように凹入成形されることにより、中空形状をなして下方向きに突出せしめられてなり、前記第1の突出部25a−1の両端が蓋主部21の両側面に開口するように前記両側面間において直線状に延在する凸条をなしている。前記第2の突出部25b−1は第1の突出部25a−1,25a−1間で該第1の突出部25a−1に対し略直角に交叉して連続する凸条をなしている。前記第1の突出部分25a−1と第2の突出部分25b−1は中空形状をなすことにより適度に弾力性を有している。
【0028】
前記蓋体20の蓋主部21の高さは、通常、容器本体10に対する被着状態において、収容された鮨Sの上面(鮨ネタの上面)と天井部23との間に若干の空隙を保有するように、すなわち鮨Sに天井部23が接触しないように設定される。また、前記下方向き突出部25の第1の突出部分25a−1,25a−1間の間隔Kは、容器本体10に収容された各鮨Sの間を鮨ネタ等に殆ど接触させずに余裕をもって仕切ることができるように、包装対象の鮨Sの幅を考慮してやや大きめに設定される。
【0029】
さらに、前記下方向き突出部25の突出高さH1は、収容される鮨Sの動き規制の効果等を考慮して適宜設定できるが、実施上は、容器本体10に蓋体20を被着した状態において、下方向き突出部25の下端が容器本体10に収容された鮨Sの高さH2の1/3〜2/3の高さ位置まで入り込むように形成されてなるものが好ましい。すなわち、前記下方向き突出部25が、あまり低い位置まで入り込むと、該下方向き突出部25の側面が鮨ネタ等に接触し易くなり、また、鮨S,S間への入り込みが少なくなると、鮨Sの動き規制の効果が小さくなるので、前記高さ範囲に設定しておくのが特に好ましい。
【0030】
図中、26及び27は長手方向両端部に設けた段差部であり、両端部に収容される二つの鮨Sの外側への動きを規制するように設けられている。このうちの一つの段差部26は、容器本体10に収容されるガリ等の収容部を画する役目もする。
【0031】
上記した第1の実施例の鮨用包装容器1によれば、包装対象の握り鮨等の鮨Sを、容器本体10の底部11上の所定の載置部14に、該容器本体10に対して斜めにかつ中央部で例えば二列に並列させて載置する。そして、容器本体10に蓋体20を被着し、該蓋体20の蓋主部21の天井部23に有する下方向き突出部25を各鮨S,S間に入り込ませる。すなわち、前記下方向き突出部25の第1の突出部分25a−1を、並列する各列の鮨S,S間に入り込ませ、また第2の突出部分25b−1を隣り合う両列の鮨S,S間に入り込ませることにより、各列の鮨S,S間及び隣り合う両列の鮨S,S間を仕切り、該下方向き突出部25と蓋主部21の側面により各鮨Sを個装状態に離隔させて保持することができる。
【0032】
これにより、容器本体10の底部11に凹部や仕切り等の構成を有していない場合でも、前記蓋体20の下方向き突出部25により各鮨Sの前後左右の動きを抑制でき、持ち帰りその他の持ち運びの際に、容器が振動したり傾いたりしても、収容された鮨Sが位置ずれして鮨同士が接触したり、倒れたりすることがない。特に、複数列の部分において隣合う両列の斜め横並びの鮨S,S間に第2の突出部分25b−1が入り込んで、横並び(斜め横並びの場合を含む)の方向の鮨Sの動きも抑制できるため、容器を傾けても、収容された鮨Sが容器片側に片寄ってしまうおそれがなく、体裁良好な収容状態を保持できる。
【0033】
図8〜図10は、本発明の第2の実施例の蓋体20を示している。この第2の実施例についても、容器本体10及び蓋体20の基本的な構成は、上記した第1の実施例と同様の構成をなすものであり、第1の実施例と共通する構成部位及び構成部材には同符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0034】
この第2の実施例の場合も、容器本体10上に少なくとも一部で複数列に並列して収容される鮨Sの上方を覆う蓋体20の天井部23に、複数列の部分における各列の鮨S,S間及び隣合う両列の鮨S,S間に入り込む仕切用の下方向き突出部25が設けられ、収容された鮨Sの動きを抑制できるようになっている。
【0035】
すなわち、容器本体10に収容される鮨Sが両端の二つを除いて中央部で二列に並列し、かつ各列相互に横並び、特には図のように斜め横並びで並列して収容される容器である場合において、前記蓋体20の天井部23における下方向き突出部25として、斜め横並びの鮨Sと平行な方向に延びて各列の鮨S,S間を仕切る第1の突出部分25a−2と、前記第1の突出部分25a−2に対し交叉方向に連続して隣合う両列の鮨S,S間を仕切る第2の突出部分25b−2とが設けられている。
【0036】
特に、この第2の実施例の場合、前記下方向き突出部25としては、各列の鮨間をそれぞれ仕切る第1の突出部分25a−2の両端が、蓋体20の前記天井部23の周縁部の内方で終端することにより、天井部23の周縁部を除いて内方部に形成されている。このため、前記蓋体20の蓋主部21における天井部23の周縁部に平坦面が残されており、この平坦面部分を利用して、製造日や正味期限及び価格等を表示した各種の販売のための表示ラベルを貼着できるようになっている。
【0037】
その他の蓋体20の構成、例えば蓋主部21及びフランジ縁22の構成、主として合成樹脂のシート材からの成形の際に、天井部23の上面側からの型押しにより断面略V字形に凹入成形して中空状の下方向き突出部25を形成する点、該下方向き突出部25の第1の突出部分25a−2,25a−2間の間隔K、及び、下方向き突出部25の突出高さH1等は、上記した第1の実施例と同様に設定され構成される。
【0038】
この第2の実施例の蓋体20によれば、容器本体10上に鮨Sを載置して蓋体20を被着した状態において、容器本体10上の鮨Sを蓋体20の下方向き突出部25の第1の突出部分25a−2と第2の突出部分25b−2により、蓋主部21の側面との間に個装状態に離隔して保持でき、持ち運び等の取り扱いにおける鮨Sの動きを、前記下方向き突出部25により抑制でき、鮨Sの位置ずれ、鮨同士の接触、鮨Sの倒れを防止できる。特に、複数列の部分においては、隣合う両列の鮨S,S間に第2の突出部分25b−2が入り込んでいることで、持ち運びの際に容器を傾けても、横並び(斜め横並びの場合を含む)の鮨Sが、該横並びの方向に移動して容器片側に片寄るおそれがなく、体裁良好な収容状態を保持できる。
【0039】
しかも、この第2の実施例の下方向き突出部25は、蓋体20の天井部23の中央部のみに設けられているだけであるため、購買者が透明な蓋体20を通して内部に収容されている鮨Sのネタ等を外部から容易に確認できるばかりか、該平坦面の部分を販売のための各種表示ラベルの貼着部に利用でき、表示ラベルを容易に剥がれないよう貼着しておくことができる。さらに、収容されている鮨Sが下方向き突出部25に接触する場合にも、その接触する範囲(面積)は第1の実施例の場合よりも少なくなり、蓋体20との接触による鮨ネタの変色や傷みの発生も抑えることができる。
【0040】
図11〜図13は、本発明の第3の実施例の蓋体20を示している。この第3の実施例の蓋体20についても、容器本体10及び蓋体20の基本的な構成は、上記した第1の実施例と同様であり、第1の実施例と共通する構成部位及び構成部材には同符号を付して,その詳しい説明は省略する。
【0041】
この第3の実施例の場合も、容器本体10上に少なくとも一部で複数列に並列して収容される鮨Sの上方を覆う蓋体20の天井部23に、複数列の部分における各列の鮨S,S間及び隣合う両列の鮨S,S間に入り込んで鮨Sの動きを抑制する下方向き突出部25が設けられているが、特に、この第3の実施例の場合は、前記の下方向き突出部25として、各列の鮨S,S間には、それぞれ鮨S,S間を仕切る一つもしくは複数の第1の突出部分25a−3が、また隣合う両列の鮨S,S間には、該両列の鮨S,Sを仕切る第2の突出部分25b−3がそれぞれ点在状に間隔をおいて配置形成されており、天井部23の他の大部分は平坦面とされている。例えば、前記第1の突出部分25a−3と第2の突出部25b−3とは、上記した第2の実施例における下方向き突出部25の形成位置の線上に適当な間隔をおいて設けられる。
【0042】
前記各列の鮨S,S間の第1の突出部分25a−3は、斜め横並びの鮨Sと平行な線上に配置されている。この第1の突出部分25a−3は、図のように、天井部23に連なる基部側程径大の円錐形をなしている。また隣合う両列の鮨S,S間の第2の突出部25b−3は平面四角形の台形状をなしている。
【0043】
その他の蓋体20の構成、例えば、蓋主部21及びフランジ縁22の構成、主として合成樹脂のシート材からの成形時に天井部23の上面側からの型押しにより断面略V字形に凹入成形して、下方向き突出部25として点在する第1の突出部分25a−3及び第2の突出部分25b−3をそれぞれ中空状に成形する点、該第1の突出部分25a,25a間の間隔K、第1の突出部分25a−3及び第2の突出部分25b−3の突出高さH1等は、上記した第1の実施例と同様に設定され実施される。
【0044】
この第3の実施例の場合も、容器本体10上に鮨Sを載置して蓋体20を被着した使用状態においては、複数列の部分において、各列の鮨S,S間には前記第1の突出部分25aが,また隣り合う両列の鮨S,S間には第2の突出部分25b−3が入り込んで、各鮨Sを個装状態に離隔して保持でき、かつ各鮨Sの前後左右の動きを抑制できるため、持ち運びの際に容器が傾いたりしても、収容された鮨Sが、前後左右に位置ずれしたり、容器片側に片寄ってしまうおそれがなく、体裁良好な収容状態を保持できる。
【0045】
特に、この第3の実施例の場合、下方向き突出部25としての第1の突出部分25a−3及び第2の突出部分25b−3がそれぞれ点在状に配置形成されていることにより、収容されている鮨Sが仮に接触する場合においても、その接触面積は上記した第1及び第2の実施例の場合より少なく、蓋体20との接触による鮨ネタの変色や傷みの発生も抑えることができる。しかも、前記蓋体20の天井部23において点在する前記第1の突出部分25a−3及び第2の突出部分25b−3以外の平坦面を各種の表示ラベルの貼着部として利用でき、各種の表示ラベルを容易に剥がれないように貼着して使用でき、また内部の鮨Sを外部から確認するのも容易になる。
【0046】
図14〜図16は、鮨用包装容器1の他の発明の実施例を示している。この実施例の包装容器の場合、容器本体10及び蓋体20の基本的な構成は、上記した第1の実施例と同様の構成をなすものであり、第1の実施例と共通する構成部位及び構成部材には同符号を付している。
【0047】
この実施例の包装容器1の場合は、容器本体10の底部11上に少なくとも一部で二列に並列し、かつ各列相互に横並び、特には図のように斜め横並びで並列して収容される容器において、蓋体20の蓋主部21の天井部23の中央部に、各種の表示ラベルの貼着部となる平坦面を残すように、該天井部23の周縁部において各列の鮨S,S間に入り込む仕切り用の下方向き突出部125を設けた場合を示している。この下方向き突出部125は、各列の鮨S,S間で、斜め横並びの鮨Sと平行に斜め方向に延びている。この下方向き突出部125の蓋主部21の側面からの長さL1は、天井部23の中央部に平坦面を残す形態で任意に設定できるが、実施上は、斜め横並びに並列して収容される鮨Sの長さL2の1/3〜2/3の範囲の位置まで延びているのが好ましい。
【0048】
その他の蓋体20の構成、例えば蓋主部21及びフランジ縁22の構成、主として合成樹脂のシート材からの成形時に、天井部23の上面側からの型押しにより断面略V字形に凹入成形して中空状の下方向き突出部125を形成する点、該下方向き突出部125の間隔K、及び、下方向き突出部125の突出高さH1等は、上記した第1の実施例と同様に設定され実施される。
【0049】
この発明の実施例の場合、容器本体10上に鮨Sを載置して蓋体20を被着した使用状態においては、斜め横並びで二列に並列している部分において、各列の鮨S,S間には前記下方向き突出部125が入り込んで、収納されている各鮨Sの並列方向の動きを抑制でき、これと直角の方向には、各列の鮨S,S間に入りこんでいる下方向き突出部125が斜めになっていることで、位置ずれをある程度抑制できる。
【0050】
特に、この発明の実施例の場合、前記蓋体20の天井部23における中央部には、仕切用の下方向き突出部125が形成されず、平坦面をなしているため、購買者が透明な蓋体20を通して内部に収容されている鮨Sのネタ等を外部から容易に確認することできる。また、前記平坦面の部分を販売のための各種の表示ラベルの貼着部に利用でき、表示ラベルを容易に剥がれないよう貼着して使用することができる等の効果を奏する。
【0051】
上記した各実施例において、容器本体10は、例えば、合成樹脂のシート材から真空成形や圧空成形等の熱成形の手段を利用して成形でき、その構成材としては、従来よりこの種の鮨用包装容器に使用されている合成樹脂、例えばポリスチレン及びポリスチレンを主体とする共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン及びオレフィンを主体とする共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂その他の各種の熱成形可能な合成樹脂を使用できる。
【0052】
また、蓋体20は、例えば透明な各種の合成樹脂のシート材を容器本体10と同様に真空成形や圧空成形等の熱成形の手段を利用して成形でき、その構成材としては、従来よりこの種の鮨用包装容器に使用されている透明な合成樹脂、例えばポリスチレン及びポリスチレンを主体とする共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン及びオレフィンを主体とする共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂その他の各種の熱成形可能な合成樹脂を使用できる。
【0053】
容器の平面形状は、図示する実施例の形状をなすものには限らず、鮨用包装容器として利用できる種々の形態による実施が可能である。
【符号の説明】
【0054】
S…鮨、1…包装容器、10…容器本体、11…底部、12…脚部、13…周縁部、14…載置部、15…凸条、20…蓋体、21…蓋主部、22…フランジ縁、12a…水平板部、12b…垂下縁、23…天井部、25,125…下方向き突出部、25a−1,25a−2,25a−3…第1の突出部分、25b−1,25b−2,25b−3…第2の突出部分、26,27…段差部、H1…下方向き突出部の突出高さ、H2…鮨の高さ、K…下方向き突出部の間隔、L1…下方向き突出部の長さ、L2…鮨の長さ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、握り鮨等の鮨を収容して陳列販売に供するのに使用する鮨用包装容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等において、持ち帰り用の握り鮨等の鮨を収容して陳列販売するのに使用する鮨用包装容器は、合成樹脂シートから成形された容器本体で、上げ底状の底部が略平坦面をなす皿型の容器と、透明な合成樹脂シートから成形された蓋体とからなり、包装対象の鮨を容器本体の底部上に複数列(例えば二列)に並列して収容し、これを覆うように蓋体を被せて包装していた。収容される鮨は、見栄えよくするために、容器本体の長辺に対して斜めに並列して収容されることも多い。
【0003】
ところで、容器本体の上げ底状の底部に載置されて収容される鮨は、鮨ネタ(鮨種ともいう)同士が接触していると、変色したり味が変わったりする虞がある上に不体裁であるため、少し離して並列収容されるのが普通であるが、持ち運びする際の振動や容器の傾きによって動き、鮨ネタ同士が接触するだけでなく、位置ずれや倒れが生じたり、容器片側に片寄ってしまうことがあり、収容状態が乱れて見栄えが悪くなり、商品価値を下げる虞があった。
【0004】
そのため、特許文献1の例のように、容器本体の底部に、長手方向に対し斜めで複数列(例えば二列)に並列して収容される鮨の下部がほぼ丁度入る比較的浅い凹部を設けて位置決めできるようにし、さらに、容器本体に被着される透明な蓋体にも、容器本体の底部上に収容された鮨の上部を収容できる下方向きに開口した凹部を設けておいて、収容される鮨を個装状態に保持することが提案されている。
【0005】
この提案の場合、蓋体に形成された凹部は、二列で収容される鮨が斜め横並びになる部分では、両列に跨って長い凹部が形成され、斜め横並びの二つの鮨が一つの凹部に収容される形態をなしている。そのため、持ち帰りその他の持ち運びの際に容器が傾いたりすると、前記蓋体の凹部に収容されている二つの鮨が蓋体の凹部内で容器片側に片寄ってしまうおそれがある。
【0006】
特に、収容される鮨のネタが蓋体に直に接触すると、その接触部分から変色や傷みが発生するおそれがあることから、蓋体が鮨に接触しないように、前記蓋体の凹部は収容される鮨よりもやや大きめに形成されていることもあり、動きを抑制する効果が小さく、そのため、前記のように容器が傾いたりすると、容器本体の凹部から抜け出した鮨が蓋体の凹部内で容器片側に片寄り易いものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−95429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、収容される鮨の動きを抑制できる独特な形態の下方向き突出部を蓋体の天井部に設けることにより、容器本体には鮨の下部が嵌り込む凹部を有さ内場合でも、収容された個々の鮨の動きを抑制でき、特に、容器を傾けた場合にも、複数列の収容部分において各列の鮨が容器片側に片寄ってしまうのを防止でき、見栄えのよい収容状態を保持できる鮨用包装容器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決する本発明の鮨用包装容器は、包装対象の鮨を少なくとも一部で複数列に並列して収容できる容器本体と、下方に開口した伏凹形をなし容器本体に被着される蓋体とからなる包装容器であって、蓋体には、容器本体に収容される鮨の上方を覆う天井部に、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間に入り込む仕切り用の下方向き突出部が設けられてなることを特徴とする。
【0010】
これにより、少なくとも一部で複数列に並列して収容された鮨は、蓋体の天井部に形成された下方向き突出部が、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間に入り込んで仕切りの役目を果たすことで、各鮨を個装状態に離隔して保持でき、かつその動きを規制でき、所定の収容状態に保持できる。
【0011】
前記鮨用包装容器において、容器本体に収容される鮨が複数列の部分で各列相互に横並びに並列するように設定された容器であり、前記蓋体の天井部における下方向き突出部が、各列の鮨間を仕切る第1の突出部分と、隣合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分とからなるものとする。これにより、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間を、前記第1の突出部分と第2の突出部分により仕切り状態に保持できる。
【0012】
前記の容器としては、容器本体に収容される鮨が容器本体の長手方向に対し斜めをなし、かつ複数列の部分で各列相互に斜め横並びで並列するように設定された容器であるものが、収容状態の鮨の見栄えがよく、より好ましい。
【0013】
前記鮨用包装容器において、前記蓋体の天井部における下方向き突出部が、斜めを含む横並びの鮨と平行な方向に延びて各列の鮨間を連続して仕切る凸条の第1の突出部分と、前記第1の突出部分に対し交叉方向に連続して隣合う両列の鮨間を仕切る凸条の第2の突出部分とからなるものとすることができる。この場合、前記第1の突出部分と第2の突出部分よりなる下方向き突出部による仕切り効果で、収容された鮨をそれぞれ所定位置に確実に保持でき、鮨の移動や鮨同士の接触を抑制できるばかりか、前記下方向き突出部が蓋体の補強リブとしての役目も果たし、蓋体の保形性、特に天井部の保形性が高められる。
【0014】
前記の鮨用包装容器において、前記蓋体の天井部における下方向き突出部は、第1の突出部分の両端が前記天井部の周縁部の内方で終端することにより、天井部の周縁部を除いて内方部に形成されてなるものとすることもできる。この場合、前記下方向き突出部による仕切り効果で、各鮨の移動や鮨同士の接触を抑制できるばかりか、前記蓋体の天井部の周縁部に平坦面が存することで、該平坦面を各種の表示ラベルの貼着部として利用できることにもなる。
【0015】
前記鮨用包装容器において、前記蓋体の天井部における下方向き突出部として、各列の鮨間をそれぞれ仕切る第1の突出部分と、隣り合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分とが、点在状に間隔をおいて配置形成されてなるものとすることもできる。この場合も、前記第1の突出部分及び第2の突出部分が、それぞれ各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間を隔する仕切りの役目を果たし、各鮨の移動や鮨同士の接触を抑制できる。そればかりか、第1の突出部分および第2の突出部分が点在状に配置されていることで、鮨が接触する面積が小さくなり、蓋体との接触による鮨ネタの変色や傷みの発生を抑制できる。さらに、蓋体の天井部には、比較的多くの平坦面が存することになり、該平坦面を利用して表示ラベルを貼着し易くなる。
【0016】
前記鮨用包装容器において、前記蓋体の天井部における下方向き突出部は、その下端が容器本体に収容された鮨の高さの1/3〜2/3の高さ位置まで入り込むように形成されてなるものが好ましく、これにより前記のように鮨の動きを抑制でき、しかも鮨との接触面積が多くなりすぎることもない。
【発明の効果】
【0017】
本発明の鮨用包装容器によれば、少なくとも一部で複数列に並列して収容された鮨は、蓋体の天井部に形成された下方向き突出部が、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間に入り込んで仕切り状態に保持することで、容器本体には収容される鮨を保持する凹部などの構成を有していなくても、各鮨の動きや鮨同士の接触を抑制できる。
【0018】
特に、本発明の場合は、各列の鮨間には第2の突出部分が、隣合う両列の鮨間には第21の突出部分が入り込んで、各鮨の縦横の動きを抑制できるため、持ち帰りその他の持ち運びの際に容器を傾けたりしても、収容された鮨が移動したり転がったり、あるいは容器片側に片寄ってしまうおそれがなく、体裁良好な収容状態を保持できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施例の容器本体と蓋体を分離して示す斜視図である。
【図2】鮨を収容して蓋体を被着した状態の一部を切欠した斜視図である。
【図3】同上の蓋体の平面図である。
【図4】同上の蓋体の正面図である。
【図5】蓋体を容器本体に被着した状態の図3のA−A線の断面図である。
【図6】同上の図3のB−B線の断面図である。
【図7】同上の図3のC−C線の断面図である。
【図8】第2の実施例の蓋体の斜視図である。
【図9】同上の蓋体の平面図である。
【図10】同上のD−D線の断面図である。
【図11】第3の実施例の蓋体の斜視図である。
【図12】同上の蓋体の平面図である。
【図13】同上のE−E線の断面図である。
【図14】他の実施例の蓋体の斜視図である。
【図15】同上の蓋体の平面図である。
【図16】同上のF−F線の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0021】
図1〜図7に示す第1の実施例の鮨用包装容器1は、合成樹脂製の容器本体10と、透明な合成樹脂製の蓋体20とからなる。これらの容器本体10及び蓋体20は、いずれも主として合成樹脂のシート材から成形される。
【0022】
容器本体10は、合成樹脂のシート材から成形され、図のように、長手方向両端側程やや幅が狭くなった平面略長方形で、底部11が下方に突出する脚部12により上げ底状をなし、該底部11上に、包装対象の所定数の鮨Sを、少なくとも一部において複数列に並列して、かつ各列相互に横並びに並列して収容できるように形成されている。例えば、図の場合、10個の鮨Sを収容する包装容器1であり、各鮨Sが容器本体10の長手方向に対し斜めをなして、かつ両端の二つを除く8個の鮨Sが二列でしかも各列相互に斜め横並びで収容されるように形成されている。両端の二つの鮨Sについても、図のように、いずれか一方の列と並列して収容されるものとすることができる。容器形態によっては、各鮨Sを長手方向に対し直角方向に横並びで収容される場合もある。
【0023】
13は前記底部11の外周を画する周縁部であって、底部11に対して凸状をなしており、該周縁部13の内周壁に連続する前記底部11には、その周縁部の一部が下方に突出するように凹設されることにより前記脚部12として形成されている。前記底部11は、鮨Sが並列して載置され収容される部分の全体が平坦面であってもよいが、図の場合は、後述する蓋体20に形成される下方向き突出部との関係で、包装対象の鮨Sを所定の間隔及び配置に位置決めして前記のように並列させて収容するために、各鮨Sの載置部14を画する目安あるいは仕切りとなる僅かな隆起した凸条15が形成されている。前記載置部14を鮨Sの下部が嵌り込む程度の浅い凹部とすることもできる。また、印刷表示により載置部14を示しておくこともできる。さらに、底部11の表目に滑り止めの効果のある細かな凹凸面とすることもできる。
【0024】
蓋体20は、主として透明な合成樹脂のシート材から成形されてなり、蓋主部21が下方に開口した伏凹形をなし、前記容器本体10の底部11上に収容された鮨Sの全体を覆うように容器本体10に対し被着自在に形成されている。図の場合、前記蓋主部21の下端外周に、外方に延びる水平板部22aと、該水平板部22aの外端より下方に折曲延成された垂下縁22bとからなる断面鉤形状のフランジ縁22が設けられており、該フランジ縁22の水平板部22aが容器本体10の周縁部13の上面に載設しかつ垂下縁22bが前記周縁部13の外周に嵌合した状態で被着されるようになっている。
【0025】
そして、本発明の場合、前記蓋体20の蓋主部21には、前記のように容器本体10の底部11上に少なくとも一部で複数列に並列して収容される鮨Sの上方を覆う天井部23に、前記複数列の部分における各列の鮨S,S間及び隣接する両列の鮨S,S間に入り込む仕切り用の下方向き突出部25が、前記容器本体10の底部11上の載置部14に対応した収容空間を形成するように、例えば前記載置部14を画する線(例えば、前記凸条15)に対応する配置で一体に形成されており、この下方向き突出部25により収容された鮨Sの動きを抑制できるようになっている。
【0026】
この第1の実施例の場合は、容器本体10に収容される鮨Sが少なくとも一部で二列に並列し、かつ各列相互に横並び、特には図のように斜め横並びで並列して収容される場合において、前記下方向き突出部25として、斜め横並びの鮨Sと平行な方向に延びて前記複数列の部分における各列の鮨S,S間を仕切る第1の突出部分25a−1と、前記第1の突出部分25a−1に対し交叉方向に連続して隣り合う両列の鮨S,S間を仕切る第2の突出部分25b−1とが設けられている。図の場合、いずれか一方の列と並列して収容される両端の各一つの鮨Sとの間にも、前記第1の突出部分25a−1に相当する下方向き突出部25が設けられている。これにより、収容される全ての鮨Sをそれぞれ個装状態に離隔して保持できるようになっている。
【0027】
前記下方向き突出部25は、構成材である合成樹脂のシート材からの成形の際に、蓋主部21の天井部23において上面側からの型押しにより基部側(上面側)ほど幅広の断面略V字状をなすように凹入成形されることにより、中空形状をなして下方向きに突出せしめられてなり、前記第1の突出部25a−1の両端が蓋主部21の両側面に開口するように前記両側面間において直線状に延在する凸条をなしている。前記第2の突出部25b−1は第1の突出部25a−1,25a−1間で該第1の突出部25a−1に対し略直角に交叉して連続する凸条をなしている。前記第1の突出部分25a−1と第2の突出部分25b−1は中空形状をなすことにより適度に弾力性を有している。
【0028】
前記蓋体20の蓋主部21の高さは、通常、容器本体10に対する被着状態において、収容された鮨Sの上面(鮨ネタの上面)と天井部23との間に若干の空隙を保有するように、すなわち鮨Sに天井部23が接触しないように設定される。また、前記下方向き突出部25の第1の突出部分25a−1,25a−1間の間隔Kは、容器本体10に収容された各鮨Sの間を鮨ネタ等に殆ど接触させずに余裕をもって仕切ることができるように、包装対象の鮨Sの幅を考慮してやや大きめに設定される。
【0029】
さらに、前記下方向き突出部25の突出高さH1は、収容される鮨Sの動き規制の効果等を考慮して適宜設定できるが、実施上は、容器本体10に蓋体20を被着した状態において、下方向き突出部25の下端が容器本体10に収容された鮨Sの高さH2の1/3〜2/3の高さ位置まで入り込むように形成されてなるものが好ましい。すなわち、前記下方向き突出部25が、あまり低い位置まで入り込むと、該下方向き突出部25の側面が鮨ネタ等に接触し易くなり、また、鮨S,S間への入り込みが少なくなると、鮨Sの動き規制の効果が小さくなるので、前記高さ範囲に設定しておくのが特に好ましい。
【0030】
図中、26及び27は長手方向両端部に設けた段差部であり、両端部に収容される二つの鮨Sの外側への動きを規制するように設けられている。このうちの一つの段差部26は、容器本体10に収容されるガリ等の収容部を画する役目もする。
【0031】
上記した第1の実施例の鮨用包装容器1によれば、包装対象の握り鮨等の鮨Sを、容器本体10の底部11上の所定の載置部14に、該容器本体10に対して斜めにかつ中央部で例えば二列に並列させて載置する。そして、容器本体10に蓋体20を被着し、該蓋体20の蓋主部21の天井部23に有する下方向き突出部25を各鮨S,S間に入り込ませる。すなわち、前記下方向き突出部25の第1の突出部分25a−1を、並列する各列の鮨S,S間に入り込ませ、また第2の突出部分25b−1を隣り合う両列の鮨S,S間に入り込ませることにより、各列の鮨S,S間及び隣り合う両列の鮨S,S間を仕切り、該下方向き突出部25と蓋主部21の側面により各鮨Sを個装状態に離隔させて保持することができる。
【0032】
これにより、容器本体10の底部11に凹部や仕切り等の構成を有していない場合でも、前記蓋体20の下方向き突出部25により各鮨Sの前後左右の動きを抑制でき、持ち帰りその他の持ち運びの際に、容器が振動したり傾いたりしても、収容された鮨Sが位置ずれして鮨同士が接触したり、倒れたりすることがない。特に、複数列の部分において隣合う両列の斜め横並びの鮨S,S間に第2の突出部分25b−1が入り込んで、横並び(斜め横並びの場合を含む)の方向の鮨Sの動きも抑制できるため、容器を傾けても、収容された鮨Sが容器片側に片寄ってしまうおそれがなく、体裁良好な収容状態を保持できる。
【0033】
図8〜図10は、本発明の第2の実施例の蓋体20を示している。この第2の実施例についても、容器本体10及び蓋体20の基本的な構成は、上記した第1の実施例と同様の構成をなすものであり、第1の実施例と共通する構成部位及び構成部材には同符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0034】
この第2の実施例の場合も、容器本体10上に少なくとも一部で複数列に並列して収容される鮨Sの上方を覆う蓋体20の天井部23に、複数列の部分における各列の鮨S,S間及び隣合う両列の鮨S,S間に入り込む仕切用の下方向き突出部25が設けられ、収容された鮨Sの動きを抑制できるようになっている。
【0035】
すなわち、容器本体10に収容される鮨Sが両端の二つを除いて中央部で二列に並列し、かつ各列相互に横並び、特には図のように斜め横並びで並列して収容される容器である場合において、前記蓋体20の天井部23における下方向き突出部25として、斜め横並びの鮨Sと平行な方向に延びて各列の鮨S,S間を仕切る第1の突出部分25a−2と、前記第1の突出部分25a−2に対し交叉方向に連続して隣合う両列の鮨S,S間を仕切る第2の突出部分25b−2とが設けられている。
【0036】
特に、この第2の実施例の場合、前記下方向き突出部25としては、各列の鮨間をそれぞれ仕切る第1の突出部分25a−2の両端が、蓋体20の前記天井部23の周縁部の内方で終端することにより、天井部23の周縁部を除いて内方部に形成されている。このため、前記蓋体20の蓋主部21における天井部23の周縁部に平坦面が残されており、この平坦面部分を利用して、製造日や正味期限及び価格等を表示した各種の販売のための表示ラベルを貼着できるようになっている。
【0037】
その他の蓋体20の構成、例えば蓋主部21及びフランジ縁22の構成、主として合成樹脂のシート材からの成形の際に、天井部23の上面側からの型押しにより断面略V字形に凹入成形して中空状の下方向き突出部25を形成する点、該下方向き突出部25の第1の突出部分25a−2,25a−2間の間隔K、及び、下方向き突出部25の突出高さH1等は、上記した第1の実施例と同様に設定され構成される。
【0038】
この第2の実施例の蓋体20によれば、容器本体10上に鮨Sを載置して蓋体20を被着した状態において、容器本体10上の鮨Sを蓋体20の下方向き突出部25の第1の突出部分25a−2と第2の突出部分25b−2により、蓋主部21の側面との間に個装状態に離隔して保持でき、持ち運び等の取り扱いにおける鮨Sの動きを、前記下方向き突出部25により抑制でき、鮨Sの位置ずれ、鮨同士の接触、鮨Sの倒れを防止できる。特に、複数列の部分においては、隣合う両列の鮨S,S間に第2の突出部分25b−2が入り込んでいることで、持ち運びの際に容器を傾けても、横並び(斜め横並びの場合を含む)の鮨Sが、該横並びの方向に移動して容器片側に片寄るおそれがなく、体裁良好な収容状態を保持できる。
【0039】
しかも、この第2の実施例の下方向き突出部25は、蓋体20の天井部23の中央部のみに設けられているだけであるため、購買者が透明な蓋体20を通して内部に収容されている鮨Sのネタ等を外部から容易に確認できるばかりか、該平坦面の部分を販売のための各種表示ラベルの貼着部に利用でき、表示ラベルを容易に剥がれないよう貼着しておくことができる。さらに、収容されている鮨Sが下方向き突出部25に接触する場合にも、その接触する範囲(面積)は第1の実施例の場合よりも少なくなり、蓋体20との接触による鮨ネタの変色や傷みの発生も抑えることができる。
【0040】
図11〜図13は、本発明の第3の実施例の蓋体20を示している。この第3の実施例の蓋体20についても、容器本体10及び蓋体20の基本的な構成は、上記した第1の実施例と同様であり、第1の実施例と共通する構成部位及び構成部材には同符号を付して,その詳しい説明は省略する。
【0041】
この第3の実施例の場合も、容器本体10上に少なくとも一部で複数列に並列して収容される鮨Sの上方を覆う蓋体20の天井部23に、複数列の部分における各列の鮨S,S間及び隣合う両列の鮨S,S間に入り込んで鮨Sの動きを抑制する下方向き突出部25が設けられているが、特に、この第3の実施例の場合は、前記の下方向き突出部25として、各列の鮨S,S間には、それぞれ鮨S,S間を仕切る一つもしくは複数の第1の突出部分25a−3が、また隣合う両列の鮨S,S間には、該両列の鮨S,Sを仕切る第2の突出部分25b−3がそれぞれ点在状に間隔をおいて配置形成されており、天井部23の他の大部分は平坦面とされている。例えば、前記第1の突出部分25a−3と第2の突出部25b−3とは、上記した第2の実施例における下方向き突出部25の形成位置の線上に適当な間隔をおいて設けられる。
【0042】
前記各列の鮨S,S間の第1の突出部分25a−3は、斜め横並びの鮨Sと平行な線上に配置されている。この第1の突出部分25a−3は、図のように、天井部23に連なる基部側程径大の円錐形をなしている。また隣合う両列の鮨S,S間の第2の突出部25b−3は平面四角形の台形状をなしている。
【0043】
その他の蓋体20の構成、例えば、蓋主部21及びフランジ縁22の構成、主として合成樹脂のシート材からの成形時に天井部23の上面側からの型押しにより断面略V字形に凹入成形して、下方向き突出部25として点在する第1の突出部分25a−3及び第2の突出部分25b−3をそれぞれ中空状に成形する点、該第1の突出部分25a,25a間の間隔K、第1の突出部分25a−3及び第2の突出部分25b−3の突出高さH1等は、上記した第1の実施例と同様に設定され実施される。
【0044】
この第3の実施例の場合も、容器本体10上に鮨Sを載置して蓋体20を被着した使用状態においては、複数列の部分において、各列の鮨S,S間には前記第1の突出部分25aが,また隣り合う両列の鮨S,S間には第2の突出部分25b−3が入り込んで、各鮨Sを個装状態に離隔して保持でき、かつ各鮨Sの前後左右の動きを抑制できるため、持ち運びの際に容器が傾いたりしても、収容された鮨Sが、前後左右に位置ずれしたり、容器片側に片寄ってしまうおそれがなく、体裁良好な収容状態を保持できる。
【0045】
特に、この第3の実施例の場合、下方向き突出部25としての第1の突出部分25a−3及び第2の突出部分25b−3がそれぞれ点在状に配置形成されていることにより、収容されている鮨Sが仮に接触する場合においても、その接触面積は上記した第1及び第2の実施例の場合より少なく、蓋体20との接触による鮨ネタの変色や傷みの発生も抑えることができる。しかも、前記蓋体20の天井部23において点在する前記第1の突出部分25a−3及び第2の突出部分25b−3以外の平坦面を各種の表示ラベルの貼着部として利用でき、各種の表示ラベルを容易に剥がれないように貼着して使用でき、また内部の鮨Sを外部から確認するのも容易になる。
【0046】
図14〜図16は、鮨用包装容器1の他の発明の実施例を示している。この実施例の包装容器の場合、容器本体10及び蓋体20の基本的な構成は、上記した第1の実施例と同様の構成をなすものであり、第1の実施例と共通する構成部位及び構成部材には同符号を付している。
【0047】
この実施例の包装容器1の場合は、容器本体10の底部11上に少なくとも一部で二列に並列し、かつ各列相互に横並び、特には図のように斜め横並びで並列して収容される容器において、蓋体20の蓋主部21の天井部23の中央部に、各種の表示ラベルの貼着部となる平坦面を残すように、該天井部23の周縁部において各列の鮨S,S間に入り込む仕切り用の下方向き突出部125を設けた場合を示している。この下方向き突出部125は、各列の鮨S,S間で、斜め横並びの鮨Sと平行に斜め方向に延びている。この下方向き突出部125の蓋主部21の側面からの長さL1は、天井部23の中央部に平坦面を残す形態で任意に設定できるが、実施上は、斜め横並びに並列して収容される鮨Sの長さL2の1/3〜2/3の範囲の位置まで延びているのが好ましい。
【0048】
その他の蓋体20の構成、例えば蓋主部21及びフランジ縁22の構成、主として合成樹脂のシート材からの成形時に、天井部23の上面側からの型押しにより断面略V字形に凹入成形して中空状の下方向き突出部125を形成する点、該下方向き突出部125の間隔K、及び、下方向き突出部125の突出高さH1等は、上記した第1の実施例と同様に設定され実施される。
【0049】
この発明の実施例の場合、容器本体10上に鮨Sを載置して蓋体20を被着した使用状態においては、斜め横並びで二列に並列している部分において、各列の鮨S,S間には前記下方向き突出部125が入り込んで、収納されている各鮨Sの並列方向の動きを抑制でき、これと直角の方向には、各列の鮨S,S間に入りこんでいる下方向き突出部125が斜めになっていることで、位置ずれをある程度抑制できる。
【0050】
特に、この発明の実施例の場合、前記蓋体20の天井部23における中央部には、仕切用の下方向き突出部125が形成されず、平坦面をなしているため、購買者が透明な蓋体20を通して内部に収容されている鮨Sのネタ等を外部から容易に確認することできる。また、前記平坦面の部分を販売のための各種の表示ラベルの貼着部に利用でき、表示ラベルを容易に剥がれないよう貼着して使用することができる等の効果を奏する。
【0051】
上記した各実施例において、容器本体10は、例えば、合成樹脂のシート材から真空成形や圧空成形等の熱成形の手段を利用して成形でき、その構成材としては、従来よりこの種の鮨用包装容器に使用されている合成樹脂、例えばポリスチレン及びポリスチレンを主体とする共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン及びオレフィンを主体とする共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂その他の各種の熱成形可能な合成樹脂を使用できる。
【0052】
また、蓋体20は、例えば透明な各種の合成樹脂のシート材を容器本体10と同様に真空成形や圧空成形等の熱成形の手段を利用して成形でき、その構成材としては、従来よりこの種の鮨用包装容器に使用されている透明な合成樹脂、例えばポリスチレン及びポリスチレンを主体とする共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン及びオレフィンを主体とする共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂その他の各種の熱成形可能な合成樹脂を使用できる。
【0053】
容器の平面形状は、図示する実施例の形状をなすものには限らず、鮨用包装容器として利用できる種々の形態による実施が可能である。
【符号の説明】
【0054】
S…鮨、1…包装容器、10…容器本体、11…底部、12…脚部、13…周縁部、14…載置部、15…凸条、20…蓋体、21…蓋主部、22…フランジ縁、12a…水平板部、12b…垂下縁、23…天井部、25,125…下方向き突出部、25a−1,25a−2,25a−3…第1の突出部分、25b−1,25b−2,25b−3…第2の突出部分、26,27…段差部、H1…下方向き突出部の突出高さ、H2…鮨の高さ、K…下方向き突出部の間隔、L1…下方向き突出部の長さ、L2…鮨の長さ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装対象の鮨を少なくとも一部で複数列に並列して収容できる容器本体と、下方に開口した伏凹形をなし容器本体に被着される蓋体とからなる包装容器であって、
蓋体には、容器本体に収容される鮨の上方を覆う天井部に、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間に入り込む仕切り用の下方向き突出部が設けられてなることを特徴とする鮨用包装容器。
【請求項2】
容器本体に収容される鮨が複数列の部分で各列相互に横並びに並列するように設定された容器であり、前記蓋体の天井部における下方向き突出部が、各列の鮨間を仕切る第1の突出部分と、隣合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分とからなる請求項1に記載の鮨用包装容器。
【請求項3】
容器本体に収容される鮨が容器本体の長手方向に対し斜めをなし、かつ複数列の部分で各列相互に斜め横並びで並列するように設定された容器である請求項2に記載の鮨用包装容器。
【請求項4】
前記蓋体の天井部における下方向き突出部が、斜めを含む横並びの鮨と平行な方向に延びて各列の鮨間を連続して仕切る凸条の第1の突出部分と、前記第1の突出部分に対し交叉方向に連続して隣合う両列の鮨間を仕切る凸条の第2の突出部分とからなる請求項2又は3に記載の鮨用包装容器。
【請求項5】
前記蓋体の天井部における下方向き突出部は、第1の突出部分の両端が前記天井部の周縁部の内方で終端することにより、天井部の周縁部を除いて内方部に形成されてなる請求項4に記載の鮨用包装容器。
【請求項6】
前記蓋体の天井部における下方向き突出部として、各列の鮨間をそれぞれ仕切る第1の突出部分と、隣り合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分とが、点在状に間隔をおいて配置形成されてなる請求項2又は3に記載の鮨用包装容器。
【請求項7】
前記蓋体の天井部における下方向き突出部は、その下端が容器本体に収容された鮨の高さの1/3〜2/3の高さ位置まで入り込むように形成されてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の鮨用包装容器。
【請求項1】
包装対象の鮨を少なくとも一部で複数列に並列して収容できる容器本体と、下方に開口した伏凹形をなし容器本体に被着される蓋体とからなる包装容器であって、
蓋体には、容器本体に収容される鮨の上方を覆う天井部に、各列の鮨間及び隣合う両列の鮨間に入り込む仕切り用の下方向き突出部が設けられてなることを特徴とする鮨用包装容器。
【請求項2】
容器本体に収容される鮨が複数列の部分で各列相互に横並びに並列するように設定された容器であり、前記蓋体の天井部における下方向き突出部が、各列の鮨間を仕切る第1の突出部分と、隣合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分とからなる請求項1に記載の鮨用包装容器。
【請求項3】
容器本体に収容される鮨が容器本体の長手方向に対し斜めをなし、かつ複数列の部分で各列相互に斜め横並びで並列するように設定された容器である請求項2に記載の鮨用包装容器。
【請求項4】
前記蓋体の天井部における下方向き突出部が、斜めを含む横並びの鮨と平行な方向に延びて各列の鮨間を連続して仕切る凸条の第1の突出部分と、前記第1の突出部分に対し交叉方向に連続して隣合う両列の鮨間を仕切る凸条の第2の突出部分とからなる請求項2又は3に記載の鮨用包装容器。
【請求項5】
前記蓋体の天井部における下方向き突出部は、第1の突出部分の両端が前記天井部の周縁部の内方で終端することにより、天井部の周縁部を除いて内方部に形成されてなる請求項4に記載の鮨用包装容器。
【請求項6】
前記蓋体の天井部における下方向き突出部として、各列の鮨間をそれぞれ仕切る第1の突出部分と、隣り合う両列の鮨間を仕切る第2の突出部分とが、点在状に間隔をおいて配置形成されてなる請求項2又は3に記載の鮨用包装容器。
【請求項7】
前記蓋体の天井部における下方向き突出部は、その下端が容器本体に収容された鮨の高さの1/3〜2/3の高さ位置まで入り込むように形成されてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の鮨用包装容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−195182(P2011−195182A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−65205(P2010−65205)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【出願人】(000158943)株式会社積水技研 (35)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【出願人】(000158943)株式会社積水技研 (35)
【Fターム(参考)】
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