説明

麻酔薬を緩衝するための方法および器具

緩衝液を緩衝剤カートリッジ内に送達するためのデバイスは、針アセンブリおよびプッシャを備えている。緩衝剤カートリッジおよび麻酔薬カートリッジの隔壁は、移送針へと前進させられ、プッシャは、プランジャを緩衝剤カートリッジ内に前進させ、移送針を通して、緩衝剤を麻酔薬カートリッジ内に送達する。別個の排出針は、麻酔薬カートリッジからの過剰な麻酔薬が排出されることを可能にする。圧縮部材は通常、緩衝剤カートリッジ上のプランジャに対する力を維持し、滅菌および/または保管中に内容物を加圧し、安定化するために提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、麻酔薬を緩衝するための方法および器具に関する。より具体的には、本発明は、重炭酸ナトリウム緩衝液を調製および保管し、そのような溶液を小型カートリッジに保管される麻酔薬と組み合わせるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
重炭酸イオンを含有する水溶液は、解毒剤、透析液、人工脳脊髄液、眼内潅流液、心臓潅流液、心筋保護液、腹膜潅流液、および臓器保存のための溶液等、種々の医療用途に使用される。本願にとって特に興味深いことは、pHを制御するために、歯科および他の麻酔薬を緩衝するために、重炭酸塩溶液が使用されることである。最も一般的に使用される医療用重炭酸塩溶液のうちの1つは、水(HO)と混合された重炭酸ナトリウム(NaHCO)から成る。医療用重炭酸塩溶液中、重炭酸イオンは、以下の式によって表されるように、平衡状態である。
【0003】
【化1】

反応が閉鎖系において生じる場合、一定のままである量の反応物によって平衡が達成される。しかしながら、開放系においては、二酸化炭素ガスが出て行き、反応は、左から右に進行し、重炭酸塩(2HCO)は二酸化炭素ガス(CO)、炭酸塩(CO)、および水(HO)になり、重炭酸イオンの濃度を徐々に減少させ、炭酸イオンの濃度を増加させる。炭酸イオンは重炭酸イオンよりもアルカリ性であるため、該溶液のpHは、徐々に増加する。
【0004】
重炭酸塩医療用溶液の臨床効果は、多くの場合、特定のpH範囲、概して7〜9の維持に依存する。いくつかの用途に対して、pHをより狭い範囲で維持することが有益である。pHおよびCO2含有量を安定化するために、重炭酸ナトリウム溶液は従来、発生した二酸化炭素の大気への漏出を制限する気密容器内に充填される。発生したCO2の損失を制限することによって、pH変化が低減され得る。CO2が溶液から退出し、容器の「上部空間」(溶液の上のガス充填領域)に入るにつれ、発生したCO2の分圧は増加し、最終的には、溶液から退出するCO2と溶液に戻るCO2との間の平衡を確立する。
【0005】
医療用重炭酸塩溶液を保管するために最も一般的に使用される気密容器は、穿孔可能なゴムキャップを有するガラスバイアルであり、該キャップは、隔壁と称される。そのようなバイアルは、医師が、皮下注射針で隔壁を穿孔し、所望の量の重炭酸塩溶液をシリンジに吸引するか、または「吸い上げる」ことを可能にする。重炭酸塩の吸引を促進するために、バイアルは、典型的には、医師が流体を吸い上げようと試みるときに、真空が形成されることを防止する、有意な上部空間を含む。一旦流体がシリンジ内に吸い上げられると、カテーテルまたは血管中に流体を送達するために、シリンジを使用することができる。本発明にとって特に興味深いことは、第2の溶液を重炭酸ナトリウムと混合するために、別のバイアルから局所麻酔薬等の第2の溶液を吸い上げるために、部分的に充填されたシリンジが使用されてもよく、シリンジは、得られたpH緩衝液のための混合および送達容器としての機能を果たすことである。
【0006】
重炭酸塩溶液を保管、混合、および/または送達するためのそのようなバイアル/シリンジシステムを使用する1つの欠点は、溶液をシリンジに吸い上げることによって、重炭酸塩溶液への圧力を低減し、移送中に、COが溶液から退出し、溶液中にCOの気泡を生成することを可能にすることである。また、気泡がシリンジに入る際に、溶液の有意な撹拌があり、さらに溶液からCOを溶解させ得る。これらの理由から、バイアル型保管容器内の重炭酸ナトリウム緩衝液のpHが、送達前に推測または確認されたとしても、重炭酸塩系の吸い上げ、混合、および/または送達は、望ましくない程度まで溶液のpHを変化させる可能性がある。
【0007】
従来のカートリッジにおいて、重炭酸ナトリウム等の緩衝液を歯科麻酔薬等の麻酔薬と組み合わせるための1つの特定のデバイスは、特許文献1に記載される。該デバイスは、麻酔薬カートリッジの隔壁に穿孔され得る針を有する、緩衝剤カートリッジを備えている。緩衝剤は、有意な上部空間を有し、重炭酸塩麻酔薬の溶液中に揮発性COを維持するための準備を有しない、カートリッジ内に保管される。さらに、緩衝剤が導入される際に、麻酔薬カートリッジから麻酔薬を移送するための準備はされていない。
【0008】
これらの理由から、特に緩衝液が従来のガラスカートリッジ内に保持される場合、緩衝液を麻酔薬または他の医療用溶液と組み合わせるための改善された方法および器具を提供することが、望ましくあり得る。該方法およびデバイスが、使用前のpH変化および二酸化炭素損失を最小限に抑えた安定条件で、緩衝液、より具体的には重炭酸ナトリウム溶液を維持する緩衝剤カートリッジを採用する場合、特に有益であり得る。麻酔液が従来のカートリッジ内に保持される場合、該方法およびシステムが、過剰な量の緩衝剤を麻酔薬カートリッジに送達することなく、緩衝液を導入し、緩衝液を麻酔液と組み合わせ、カートリッジから同量の麻酔薬を除去または排出することを提供する場合、さらに望ましくあり得る。これらの目的の少なくともいくつかは、以下に記載する発明によって達成される。
【0009】
医療用溶液を保管するためのガラスバイアルおよびカートリッジは、米国特許第1,757,809号、第2,484,657号、第4,259,956号、第5,062,832号、第5,137,528号、第5,149,320号、第5,226,901号、第5,330,426号、および第6,022,337号に記載される。薬物カートリッジを採用する注射ペンは、米国特許第5,984,906号に記載される。本発明で使用することができる特定の使い捨て薬物カートリッジは、米国特許第5,603,695号に記載される。移送針を使用して緩衝剤を麻酔薬カートリッジに送達するためのデバイスは、米国特許第5,603,695号に記載される。パウチ内の溶液中に溶解したガスを維持するためのデバイスは、米国特許第5,690,215号、第5,610,170号、および第4,513,015号、ならびに米国特許公開第2007/0265593号に記載される。対象となる他の特許および出願としては、米国特許第2,604,095号、第3,993,791号、第4,154,820号、第4,630,727号、第4,654,204号、第4,756,838号、第4,959,175号、第5,296,242号、第5,383,324号、第5,603,695号、第5,609,838号、第5,779,357号、および米国特許公開第2004/0175437が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5,603,695号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、従来のカートリッジ、特に米国特許第5,603,695号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に概して記載されるような、貫通可能な隔壁および摺動可能なプランジャまたはプラグを有するカートリッジ内に保持される麻酔薬または他の医療用溶液を緩衝するための方法および器具を提供する。そのようなカートリッジは、歯科治療、特に手術前に患者に麻酔薬を送達するために、一般的に使用される。そのようなカートリッジは従来、シリンジまたは他の送達デバイスに搭載され、該シリンジは、カートリッジ内のプランジャに係合し、隔壁を貫通した針を通して麻酔薬を分注する。麻酔薬の有効性を最適化し、かつ注射痛を低減するために、使用の直前に、従来の麻酔薬、典型的にはリドカイン、アルチカイン、プリロカイン、またはメピバカイン等の歯科麻酔薬を緩衝することが望ましい。しかしながら、緩衝された麻酔薬が最適な効果および最小の注射痛を達成するために、緩衝液自体が、予測可能な安定したpHおよび化学組成を有することが非常に重要である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そのような麻酔薬カートリッジを緩衝するための本発明による方法は、緩衝剤カートリッジを提供することを含み、緩衝剤カートリッジはまた、典型的には、隔壁およびプランジャを有し、多くの場合、麻酔薬カートリッジの構造と同様または同一であり得る。移送針が、緩衝剤カートリッジおよび麻酔薬カートリッジの両方の隔壁に貫通され、それらの間に流体移送経路を提供する。排出針はまた、麻酔薬カートリッジ上の隔壁ではなく、緩衝剤カートリッジ上の隔壁に貫通される。緩衝剤カートリッジ上のプランジャを前進させることによって、ある量の緩衝剤が、緩衝剤カートリッジから麻酔薬カートリッジ内に移送され得ると同時に、同量の麻酔薬が、麻酔薬カートリッジから排出針を通して、通常は以下に記載するような廃棄容器に放出される。麻酔薬を同時に放出することによって、麻酔薬カートリッジを過充填することなく、または麻酔薬カートリッジ内のプランジャが過剰な量によって押し出されることなく、所定の量の緩衝剤が麻酔薬カートリッジに導入されることを可能にする。
【0013】
本発明の好ましい側面では、緩衝液の安定性は、その使用の前に、所望のpHの緩衝液でカートリッジを充填し、次いで、緩衝液に十分な圧力を加えることによって、特定のpHまたはそれに近いpHで維持され得、重炭酸塩緩衝剤からの二酸化炭素の蒸発および損失等の揮発性種の蒸発を阻止し、圧力レベルは、pHならびに輸送および保管において遭遇する温度によって決定される。例えば、緩衝剤が8.4%の重炭酸ナトリウムを含み、pHが7.62で維持され、最大予測温度が25℃である場合、緩衝剤カートリッジ内の絶対圧力を、最大で25℃の温度で、pH7.62での8.4%の重炭酸ナトリウム溶液中の二酸化炭素ガスの平衡分圧と少なくとも同じくらい高く維持するのに十分な力が加えられなければならず、それは、ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式およびヘンリーの法則に従って、1.64気圧である。通常、予期される保管または移送温度よりも高い場合において安全範囲を生成するためにより大きい力が加えられる。カートリッジが熱滅菌を受けることが予測される場合、加えられる力は、典型的には、安全範囲に対してより高い少なくとも6気圧を生成するのに十分でなければならない。
【0014】
例示的な実施形態では、プッシャによって特定の距離だけ圧縮された場合に、カートリッジ内の溶液が所定の量の圧力下に配置されるように、プランジャに対して圧縮状態で保持されるバネに係合することによって、または圧縮可能な弾力材料から形成されるか、もしくは別様に圧縮可能にされるプランジャを使用することによって、力が加えられる。一例として、目標pHが7.62である場合、必要な圧力は、少なくとも1.64気圧(上記のように)であり、プランジャは、約37mmの麻酔薬に曝露される領域を有し、バネは、9.4lbs/inのプランジャに対する最大力を加える必要があり得る。力は、バネ定数およびバネ圧縮の深さの両方によって決定される。
【0015】
緩衝剤カートリッジ内に保持される緩衝剤に対し一定陽圧を加えることが、概して、安定性を維持するのに十分であり得るが、密閉前に緩衝剤カートリッジから空気および他のガスを完全に除去することが好ましい。全ての「上部空間(head space)」を除去することによって、重炭酸塩緩衝剤中の二酸化炭素等の揮発性種は、ほとんどまたは全く損失することなく、上昇した圧力によって溶液中に保持される。小さいガス上部空間の存在さえ、いくらかの二酸化炭素または他の揮発性種の損失を可能にし、揮発性種が平衡分圧を達成すると、緩衝剤のpHおよび組成に小さいが測定可能な変化をもたらす。さらに、上部空間を欠くことによって、上部空間のガスが、陽圧によって溶液に追い込まれ、緩衝剤の化学的性質を変化させ得ることを防止する。
【0016】
本発明の方法の特定の側面では、移送針を貫通させることは、緩衝剤カートリッジ隔壁を通して移送針を前進させるように、移送針および排出針を保持するノブを回すステップを含み得る。したがって、麻酔薬カートリッジ隔壁への移送針および排出針の貫通は、通常、麻酔薬カートリッジがノブ上の容器に挿入される際に生じる。好ましくは、排出針は、放出された麻酔薬を貯蔵器内に誘導する。例えば、例示的な実施形態では、放出された麻酔薬は、緩衝剤カートリッジを包囲する筐体内の空間に流入し得る。該空間は、吸収材料を含み得る。緩衝剤カートリッジ上のプランジャの前進は、通常、プランジャに対してプッシャに係合し、プッシャを前進させ、プランジャをカートリッジの内部に沿って前進させ、その中の緩衝剤に対してプランジャを駆動し、緩衝剤を移送針に送り込むことを含む。典型的には、プッシャは、緩衝剤カートリッジが保持される筐体上に往復動自在に載置される。
【0017】
本発明の方法のさらなる特定の側面では、分注される緩衝剤の量は、プッシャが、緩衝剤の第1の送達量を規定する、通常筐体上にある、第1の停止部に係合するまで、プッシャを前進させることによって制御され得る。第2および後続の送達量は、プッシャが、第2の送達量を規定するために第2の停止部に係合するまで、第1の停止部を越えて、および随意に、さらなる送達量を規定するためにさらなる停止部を越えて、プッシャを前進させることによって分注され得る。そのような複数の送達量の緩衝剤は、単一麻酔薬カートリッジ、または緩衝剤送達器具に連続して接続される連続的麻酔薬カートリッジで使用され得る。
【0018】
本発明によるデバイスは、緩衝剤カートリッジから麻酔薬カートリッジ内へ、ある量の緩衝液を移送することを目的とする。緩衝剤カートリッジは、典型的には、一方の端部が密閉され、他方の端部上に摺動可能なプラグを有し、緩衝液がそれらの間の空間内に保持される中空管を備えている。該デバイスはまた、移送針および排出針を有する針アセンブリを備え、移送針は、緩衝剤カートリッジ上の隔壁を貫通するように前進させることができる。針アセンブリはまた、移送針および排出針が麻酔薬カートリッジの上の隔壁を貫通するように、麻酔薬カートリッジを着脱可能に受容する。該デバイスはまた、緩衝剤カートリッジ上のプランジャを前進させ、移送針を通して麻酔薬カートリッジ内に緩衝剤を移送しながら、麻酔薬が緩衝剤によって置き換えられるにつれて、過剰な麻酔薬が麻酔薬カートリッジから排出される、プッシャを備えている。代替実施形態では、わずかに修正された緩衝剤カートリッジが使用される。そのような実施形態では、カートリッジは、一方の端部のみが開放している中空管であり、摺動可能なプランジャは、プランジャおよび隔壁の両方としての機能を果たし、それは、移送針がプランジャ自体を穿孔し、緩衝液が緩衝剤カートリッジを出て麻酔薬カートリッジに流入するための流体経路を生成することを意味する。プッシャがガラス管を下ってプランジャを前進させるにつれて、溶液は、移送針から麻酔薬カートリッジに送り込まれる。
【0019】
本発明のデバイスは、典型的には、取付端、開放端、および開放内部を有する筐体をさらに含む。筐体の内部は、緩衝剤カートリッジを受容し、緩衝剤カートリッジの隔壁は、取付端に隣接し、緩衝剤カートリッジのプランジャは、開放端に隣接する。該デバイスは通常、筐体の取付端に螺合可能に接続するノブをさらに含み、針アセンブリは、ノブを回すことが移送針を緩衝剤カートリッジ内に前進させるように、ノブによって担持される。移送針および排出針は、麻酔薬カートリッジの容器への挿入が、移送針および排出針を麻酔薬カートリッジ上の隔壁を通して貫通させるように、ノブ上の麻酔薬カートリッジ容器内に延在する。
【0020】
緩衝剤カートリッジ内の緩衝剤を加圧および安定化するために、該デバイスは、典型的には、緩衝剤カートリッジのプッシャとプランジャとの間に配置される、圧縮部材をさらに備えている。圧縮部材は、前進させられ、すなわちプッシャが緩衝剤カートリッジに対して所定の距離において配置された場合に、プランジャに所定の力を加えるように圧縮されるか、または適合される。通常、圧縮部材は、コイルバネであり、該デバイスは、緩衝剤カートリッジに対して所定の前進距離においてプッシャを保持するロックをさらに備えている。有利に、一旦移送針が緩衝剤カートリッジ上の隔壁を貫通すると、圧力が解放され、バネまたは他の圧縮部材は前進し、少量の緩衝剤を移送針に通過させて移送針の下準備をし、残留ガスを除去する。
【0021】
第1の所定の量の緩衝剤を麻酔薬カートリッジ内に送達するように、プッシャの第1の前進ストロークを制御するために、デバイス上、典型的には筐体上に、少なくとも1つの停止部が提供される。随意に、プッシャがさらに前進させられる際に、第2の所定の量の緩衝剤を送達するように、第1の停止部を越えたプッシャの前進を制御または制限するために、この場合もやはり典型的には筐体上に、第2の停止部が提供され得る。3つ以上の所定の量を可能にするために、さらなる停止部を組み込むことができる。他の実施形態は、医師が送達される量を調整することを可能にする機構を組み込む。
【0022】
本発明のさらなる側面では、重炭酸塩緩衝液を保管するための方法は、開放内部、針貫通可能な隔壁、およびその内容物を加圧するように開放内部内に前進させることができる、プランジャを有する、カートリッジを提供することを含む。カートリッジは、室温および室圧で二酸化炭素を発生させる重炭酸塩緩衝剤の溶液で充填される。二酸化炭素の発生は、プランジャに力を加えながら、カートリッジを保管することによって阻止され、力は、二酸化炭素の発生を阻止し、それによって緩衝剤のpHおよび組成を安定化する圧力で、重炭酸塩緩衝液を加圧するのに十分な力である。例示的な実施形態では、緩衝剤は、7.5〜7.8の範囲のpHを有する重炭酸ナトリウムを含み、加えられる圧力は、上記の好ましいpHで1.2気圧よりも大きく、圧力範囲は上記の通りである。さらなる例示的な実施形態では、カートリッジが使用されるまで、プランジャに対してバネまたは他の圧縮部材を圧縮し、圧力を維持することによって、力が加えられる。好ましくは、溶液のpHおよび炭酸塩含有量をさらに安定化するために、カートリッジは、全てのガスが排出されて(上部空間を取り除いて)充填される。
【0023】
本発明のさらなる側面では、重炭酸塩緩衝剤保管アセンブリは、上記のような緩衝剤カートリッジ、および圧力下でその中に緩衝液を配置するための機構を備えている。一実施形態では、保管アセンブリは、緩衝剤カートリッジを収納し、プランジャに力を及ぼす圧縮部材を含み、力は、通常1.2気圧を上回り、予期される保管温度での二酸化炭素の発生を阻止するように重炭酸塩緩衝液を十分に加圧する。さらに他の実施形態では、圧力は、通常5気圧を上回り、オートクレーブ温度での二酸化炭素の発生を阻止するのに十分であり得る。
【0024】
好ましい実施形態では、カートリッジの開放内部は、有意な上部空間が残っていない状態で、重炭酸ナトリウムで完全に充填される。圧縮部材は、圧縮状態で維持され、プランジャに係合する圧縮可能なバネを備えてもよい。通常、圧縮可能なバネは、コイルバネであり、カートリッジアセンブリは、筐体をさらに備え、カートリッジは、筐体内に配置され、コイルバネは、筐体とプランジャとの間で、圧縮状態で保持される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の緩衝剤移送デバイスおよび従来の麻酔薬カートリッジを図示する斜視図である。
【図2】図2は、そのノブ、筐体、緩衝剤カートリッジ、バネ、およびプッシャ構成要素を図示する、緩衝剤移送デバイスの分解図である。
【図3】図3は、バネが緩衝剤カートリッジ内の緩衝剤に圧力を加える圧縮下にある、緩衝剤カートリッジの隔壁に移送針を貫通させる前に示される、図1および2の緩衝剤移送デバイスの断面図である。
【図3A】図3Aは、図3の線3A−3Aに沿った停止部材の詳細図である。
【図4】図4は、移送針が緩衝剤カートリッジの隔壁を貫通しており、圧力の解放によって、バネが緩衝剤カートリッジのプランジャを前進させ、少量の緩衝剤を放出し、移送針の下準備をすることを可能にしたことを除いて、図3と同様の緩衝剤移送デバイスの断面図である。
【図5】図5は、本発明の緩衝剤移送デバイスのノブおよび針構成要素の拡大詳細断面図である。
【図5A】図5Aは、緩衝剤カートリッジ上の隔壁を図示する、さらなる拡大詳細断面図である。
【図6】図6は、麻酔薬カートリッジが、麻酔薬カートリッジの隔壁に移送針および排出針を貫通させるために、ノブ内に形成される容器に挿入されていることを除いて、図3および4に示すものと同様の緩衝剤移送デバイスの断面図である。
【図7】図7は、緩衝剤カートリッジから取り付けられた麻酔薬カートリッジ内に第1の量の緩衝剤を送達するために、プッシャが第1の移動の長さにわたって前進させられたことを除いて、図3、4、および6と同様の断面図である。
【図8】図8A〜8Dは、緩衝剤移送デバイスからの第1および第2の連続的な量送達を可能にするために、プッシャの移動を制限および制御する筐体上の停止部材の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1および2を参照すると、緩衝剤移送デバイス10は、ノブ12、および筐体14、緩衝剤カートリッジ16、バネ18または他の圧縮部材、ならびにプッシャ20を備えている。ノブ12は、筐体14の遠位端のネジ山22に回転可能に載置され、緩衝剤カートリッジ16は、筐体の開放近位端24に挿入され得る。プッシャ20は、以下により詳細に記載するように、開放端24を通して導入され、緩衝剤カートリッジ16の近位端26に対して係合されたバネ18を圧縮する。緩衝剤移送デバイス10は、ノブ12の遠位端30の容器44(図5で最もよく分かる)内に従来の麻酔薬カートリッジ28を着脱可能に受容し、それもまた、以下により詳細に記載される。
【0027】
典型的には、緩衝剤移送デバイス10は、中央の滅菌場所で完全に組み立てられ、使用のために流通される。流通の温度および他の条件を多少制御することができる一方で、麻酔薬カートリッジを緩衝するためのデバイスの使用前、流通および保管中に、種々の温度および他の潜在的に不安定な条件に遭遇し得ることが理解されるであろう。重炭酸塩または他の緩衝液からの二酸化炭素または他の揮発性構成成分の損失を制限するために、緩衝剤カートリッジ16内の緩衝液への圧力を維持するための機構が提供される。加圧機構の詳細を以下に記載する。
【0028】
ここで図3を参照すると、その使用前または保管構成における緩衝剤移送デバイス10が図示される。ノブ12は、移送針36および排出針38を含み、それらの両方は、図5の詳細図でより明確に見ることができる。移送針および排出針36および38は、別々のハイポチューブまたは他の管状構造として図示される。しかしながら、全ての場合において、移送針の遠位先端40は、排出針38の遠位先端42を越えて遠位に延在するべきであるが、それらは、単一の二管腔構造としても形成され得ることを理解されるであろう。針36および38の両方の遠位部分は、図5および6に関して以下により詳細に記載するように、麻酔薬カートリッジ28の隔壁端32を受容する容器領域44内に延在する。移送針および排出針36および38の遠位先端40および42を軸方向に離間させることによって、移送針を通して導入されている緩衝剤と排出針を通して放出されている麻酔薬との間の混合は、最小限に抑えられる。
【0029】
移送針36は、図5で最もよく分かるように、ノブ12のネジ山領域13内に延在する近位端50を有する。図4に示すように、ノブ12が筐体14のネジ山17上で完全に締め付けられるときに、緩衝剤カートリッジ16のネック17の上で形成される隔壁15(図5Aで最もよく分かる)を近位端50が貫通するように、近位端50は、十分遠くまで延在する。対照的に、排出針38の近位端52は、ノブが完全に締め付けられたときでさえ、隔壁15の遠位で終端する。
【0030】
ノブ12は、麻酔薬カートリッジ28が容器44に導入される前に、筐体14の上で締め付けられる。ノブを締め付ける前は、隔壁15は、完全なままであり、カートリッジ16の内部54内の緩衝剤の圧力は、バネ18の圧力によって提供され、大気圧を上回ったままである。バネ18は、プッシャ20の延長部材56と、緩衝剤カートリッジ16の開放近位端内に摺動可能に受容されるプランジャ58との間で圧縮されたままである。図4に示すように、移送針36の近位端50が隔壁15を貫通するとすぐに、内部54内の緩衝剤の圧力は解放され、移送針の下準備をするために、移送針を通して、遠位先端40を通して外への緩衝剤の少量の流動を引き起こす。プランジャ58は、バネ18の力の下で前進し、緩衝剤移送デバイス10は、図4に図示する状態になる。プッシャ20の近位方向の運動は、図3Aに図示するように、筐体14の壁に固定される停止部材62によって防止される。停止部材62は、図8A〜8Dに関連して以下により詳細に記載するように、プッシャ20の壁に形成される窓64の縁部に係合する。プッシャ20が近位に運動することを防止することは、麻酔薬カートリッジ16の内部54内の麻酔薬に対して、バネ18によって加えられる圧力を維持するために必要である。
【0031】
ここで図6を参照すると、ノブ12が締め付けられ、移送針36の近位先端50が緩衝剤カートリッジ16の隔壁15を貫通した後、麻酔薬カートリッジ28のネック32は、図6に図示するように、ノブ12の容器44に挿入され得る。次いで、図7に図示するように、プッシャ20を遠位に前進させることによって、第1の量の緩衝剤が、移送針36を通して緩衝剤カートリッジ16の内部54から前進させられ得る。プッシャ20の移動の長さ、およびしたがって、麻酔薬カートリッジ28内に送達される緩衝剤の量は、窓64内の停止部材62の移動によって制御される。任意の緩衝剤を移送する前に、停止部材62は、図6に見られるように、窓64の左側縁部に位置付けられる。次いで、プッシャ20は、図7に示すように、停止部材62が窓64の右側縁部に係合するまで前進させられ得る。
【0032】
プランジャが前進させられ、移送針36を通して麻酔薬カートリッジ28内に緩衝剤を移送するにつれて、同量の麻酔薬が、排出針38の遠位端42を通して、その近位端52から外へ、筐体14のネック領域17内に流動する。排出された麻酔薬が廃棄される一方で、漏れおよび汚染を回避するために、それが緩衝剤移送デバイス内に含まれることが望ましい。これを受けて、過剰な麻酔薬が、緩衝剤カートリッジ16の外部を包囲する筐体14の内部に形成される、廃棄容器72に流入することを可能にするために、排出路70(図5)がネック17内に形成され得る。
【0033】
ここで図8A〜8Dを参照すると、停止部材62によって制御される筐体14に対するプッシャ20の前進が、より詳細に記載される。図8Aでは、プッシャは、プランジャが前進させられ、または別様に移動させられる前の、図3、4、および6の構成で示される。停止部材62(図3、4、および6において見られる停止部材のうちの1つのみ)は、窓64の左側壁(図8A〜8Dに示されるような)に対して係合される。図8Bに示すように、プッシャ20が麻酔薬カートリッジ内に緩衝剤を移送するように前進させられるときに、停止部材62は、窓64の右側縁部に係合するように平行移動し、プッシャの前進を停止する。単一の送達のみが必要とされる場合、さらなる構造または操作は必要ない。しかしながら、第2の窓82、およびプッシャ20をその軸の周囲で回転させる能力を提供することによって、第2の送達量が提供され得る。停止部材62が窓64から第2の窓82内に移動するように、プッシャ20の回転を可能にするために、通路80が窓64および62の間に提供される。第2の窓82が第1の窓64に対して右側にオフセットされているため、図8Bに示すように、停止部材62が窓82の右側縁部に係合するまで、プッシャからのさらなる左方向移動がここで可能となる。第2の測定量の緩衝剤が送達され得る。第3、第4、および場合によってはさらなる量の緩衝剤が、単一の緩衝剤移送デバイスから送達されることを可能にするために、さらなる窓機構が提供され得ることが理解されるであろう。
【0034】
上記が本発明の好ましい実施形態の完全な説明である一方で、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、種々の代替、修正、追加、および置き換えが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の麻酔薬カートリッジを緩衝するための方法であって、
隔壁およびプランジャを有する緩衝剤カートリッジを提供することと、
該緩衝剤カートリッジ上の該隔壁および該麻酔薬カートリッジ上の隔壁を通して移送針を貫通させることであって、それによって流体移送経路が確立される、ことと、
該麻酔薬カートリッジ上の該隔壁ではなく、該緩衝剤カートリッジ上の該隔壁に排出針を貫通させることと、
該緩衝剤カートリッジから該麻酔薬カートリッジ内に、ある量の緩衝剤を移送するように該緩衝剤カートリッジ上の該プランジャを前進させる一方で、同量の麻酔薬が該麻酔薬カートリッジから該排出針を通して放出されるようにすることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記移送針を貫通させ、前記プランジャを前進させることの前に、揮発性種の蒸発を阻止するように、前記緩衝剤カートリッジ内の前記緩衝剤に力が加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記緩衝剤は、7.5〜7.8の範囲のpHを有する重炭酸ナトリウムを含み、通常の保管温度でのCOの蒸発を防止するように、前記カートリッジ内で1.2気圧を上回る圧力を維持するのに十分な力が加えられる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記緩衝剤は、重炭酸ナトリウムを含み、熱滅菌温度でのCOの蒸発を防止するように、前記カートリッジ内で5気圧を上回る圧力を維持するのに十分な力が加えられる、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記力は、前記プランジャに対して圧縮状態を保持されたバネによって加えられる、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記貫通させることは、前記緩衝剤カートリッジ隔壁を通して前記移送針を前進させるように、該移送針および前記排出針を保持するノブを回すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記麻酔薬カートリッジ隔壁を通した前記排出針の移送は、前記麻酔薬カートリッジが前記ノブの容器に挿入される際に生じる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記排出針は、前記放出された麻酔薬を貯蔵器内に誘導する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記貯蔵器は、前記緩衝剤カートリッジ周囲の吊り下がり状部の中に配置される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記緩衝剤カートリッジ上の前記プランジャを前進させることは、該プランジャに対してプッシャに係合させ、該プッシャを前進させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記プッシャは、緩衝剤の第1の送達量を規定するように、第1の停止部に係合するまで前進させられる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記プッシャが、第2の送達量を規定するように第2の停止部に係合するまで、前記第1の停止部を越えて該プッシャを前進させることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の送達量を移送した後、および前記第2の送達量を移送する前に、前記麻酔薬カートリッジを交換することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
麻酔薬カートリッジ内に、ある量の緩衝液を移送するためのデバイスであって、
隔壁およびプランジャを有する緩衝剤カートリッジと、
移送針および排出針を有する針アセンブリと、
該緩衝剤カートリッジ上の該プランジャに係合するプッシャと
を備え、
該移送針は、該緩衝剤カートリッジの該隔壁を貫通し、該針アセンブリは、該麻酔薬カートリッジを着脱可能に受容し、該移送針および排出針は、該麻酔薬カートリッジ上の隔壁を貫通し、これにより、該プッシャが該緩衝剤カートリッジ上の該プランジャを前進して、該移送針を通して該麻酔薬カートリッジ内に緩衝剤を移送し、かつ、該麻酔薬カートリッジからの過剰な麻酔薬を該排出針を通して排出することが可能である、デバイス。
【請求項15】
取付端と、開放端と、内部とを有する筐体をさらに備え、該内部は、該取付端に隣接する前記隔壁と該開放端に隣接する前記プランジャとを伴う前記緩衝剤カートリッジを受容する、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記筐体の前記取付端に螺合可能に接続するノブをさらに備え、前記針アセンブリは、該ノブを回すことが前記移送針を前記緩衝剤カートリッジ内に前進させるように、該ノブによって担持されている、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記移送針および排出針は、前記ノブ上の麻酔薬カートリッジ容器内に延在し、これにより、前記麻酔薬カートリッジを該容器に挿入することが、該移送針および排出針を該麻酔薬カートリッジの隔壁を通して貫通させる、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記移送針が前記緩衝剤カートリッジ上の前記隔壁を貫通する前に、該緩衝剤カートリッジに対して所定の距離だけ前記プッシャが前進させられた場合に、該プランジャに所定の力を加えるように配置されている、圧縮部材をさらに備えている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項19】
前記圧縮部材は、前記プッシャと前記緩衝剤カートリッジ上の前記プランジャとの間に位置付けられているコイルバネである、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記プッシャは、前記圧縮部材を備えている、請求項18に記載のデバイス。
【請求項21】
前記緩衝剤カートリッジに対して前記所定の前進させられた距離において、前記プッシャを保持するロックをさらに備えている、請求項18に記載のデバイス。
【請求項22】
前記プッシャが前進させられる際に、第1の量の緩衝剤を送達するように該プッシャの前進を制限する、第1の停止部をさらに備えている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項23】
前記プッシャが前進させられる際に、第2の量の緩衝剤を送達するように、前記第1の停止部を越えた該プッシャの前進を制限する、第2の停止部をさらに備えている、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
重炭酸塩緩衝液を保管するための方法であって、
開放内部と、針貫通可能な隔壁と、該開放内部の内容物を加圧するように該開放内部内に前進させることができるプランジャとを有するカートリッジを提供することと、
室温および室圧で二酸化炭素を発生させる重炭酸塩緩衝剤の溶液によって、該カートリッジを充填することと、
保管中に二酸化炭素の発生を阻止するのに十分な圧力を該溶液に加えながら、該カートリッジを保管することと
を含む、方法。
【請求項25】
前記緩衝剤は、7.5〜7.8の範囲のpHを有する重炭酸ナトリウムを含み、前記加えられる圧力は、1.2気圧を上回る、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記圧力は、前記プランジャに対してバネを圧縮することによって維持される、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記カートリッジは、前記プランジャに対して力を加え、前記圧力を維持する、加圧容器内に配置される、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記プランジャは、圧縮可能な弾力材料を備え、該プランジャは、前記溶液に対して圧縮され、圧縮が維持される、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記圧力は、熱滅菌中に揮発性種の蒸発を防止するのに十分である、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
熱滅菌プロセス中に前記カートリッジプランジャを通り過ぎて出て行く水を補うために、熱滅菌の前に、ある量の水が前記溶液に加えられる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
重炭酸塩緩衝剤保管カートリッジアセンブリであって、
重炭酸塩緩衝溶液で充填された開放内部と、針貫通可能な隔壁と、該開放内部の中の該重炭酸塩緩衝剤を加圧するように、該開放内部内に前進させることができるプランジャとを有するカートリッジと、
二酸化炭素の発生を阻止する圧力で、該重炭酸塩緩衝溶液を加圧するのに十分な力を該プランジャに及ぼす圧縮部材と
を備えている、保管カートリッジアセンブリ。
【請求項32】
前記カートリッジの前記開放内部は、重炭酸ナトリウムで完全に充填され、上部空間が実質的に残っていない、請求項31に記載の保管カートリッジアセンブリ。
【請求項33】
前記圧縮部材は、圧縮状態で維持され、前記プランジャに係合する圧縮可能なバネを備えている、請求項31に記載の保管カートリッジアセンブリ。
【請求項34】
前記圧縮可能なバネは、コイルバネを備えている、請求項31に記載の保管カートリッジアセンブリ。
【請求項35】
前記圧縮部材は、前記プランジャの一体部分として形成される、請求項31に記載の保管カートリッジ。
【請求項36】
筐体をさらに備え、前記カートリッジは、該筐体内にあり、前記圧縮部材は、該筐体と前記溶液との間で、圧縮状態で保持される、請求項31に記載の保管カートリッジアセンブリ。
【請求項37】
前記溶液は、予期される保管条件下での蒸発を防止するように、十分な圧力下で保持される、請求項31に記載の保管カートリッジ。
【請求項38】
前記溶液は、熱滅菌の条件下での蒸発を防止するように、十分な圧力下で保持される、請求項31に記載の保管カートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【公表番号】特表2011−520558(P2011−520558A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510573(P2011−510573)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【国際出願番号】PCT/US2009/043486
【国際公開番号】WO2009/142944
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(510307842)オンファーマ, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】