説明

(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの固体形態及びその使用方法



(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール及びその水和物の固体形態、並びにこれらを含む組成物、及びそれらの使用方法が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1. 発明の分野
本発明は、(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの固体形態に関する。
【0002】
本願は、2008年6月18日に出願された米国仮出願第61/073,398号(この全体が参照により本明細書中に援用される)に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
2. 発明の背景
同じ化合物の種々の固体形態は、実質的に異なる特性を有し得る。例えば、或る薬剤の無定形形態は、その結晶形態(複数可)と異なる溶解特性、及び異なるバイオアベイラビリティパターン、すなわち最適な効果を達成するための薬剤の投与方法に影響を及ぼし得る特性を示すことがある。薬剤の無定形形態及び結晶形態はまた、異なる取扱特性(例えば、流動性、圧縮性)、溶解速度、溶解度及び安定性を有する場合があり、これらは全て、剤形(dosage forms)の製造に影響を及ぼし得る。結果として、薬剤の複数の形態の利用が様々な理由から望まれている。さらに、規制当局(例えば、米国食品医薬品局)が、新たな薬剤物質を含有する製品の前に、新たな薬剤物質の全ての固体(例えば、多形)形態の特定を要求する可能性がある(非特許文献1)。
【0004】
化合物は、1つ又は複数の結晶形態で存在し得るが、それらの形態の存在及び特徴を確実に予測することはできない。加えて、化合物の考え得る全ての多形形態の調製に関する標準的な手法は存在しない。そして、1つの多形が特定された後であっても、他の形態の存在及び特徴は、さらなる実験によってしか決定することができない(同上)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】A. Goho, Science News 166(8): 122-123 (2004)
【発明の概要】
【0006】
3. 発明の概要
本発明は、部分的には、(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール及びその水和物の固体形態に関する。特定の固体形態は結晶である。
【0007】
本発明の一実施の形態は、本明細書に記載の固体形態を含む薬学的組成物を包含する。
【0008】
別の実施の形態は、本明細書に記載の固体形態の使用を含む、様々な疾患及び病態を治療、管理及び予防する方法を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
4. 図面の簡単な説明
【図1】結晶性(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール水和物のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。VANTEC−1検出器を備えるBruker製のD8 Advance System(Cu Kα放射)を使用して回折グラフ(diffractogram)を得た。
【図2】結晶性(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール水和物のFT−Ramanスペクトルを示す図である。1064nm励起でBruker製のRFS100を使用してスペクトルを得た。
【図3】結晶性無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールのXRPDパターンを示す図である。VANTEC−1検出器を備えるBruker製のD8 Advance System(Cu Kα放射)を使用して回折グラフを得た。
【図4】結晶性無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールのFT−Ramanスペクトルを示す図である。1064nm励起でBruker製のRFS100を使用してスペクトルを得た。
【図5】化合物の単結晶構造由来の無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの図である。非水素原子に関する異方性原子転位楕円体(ellipsoids)を50%確率レベルで示す。水素原子を任意に小さい半径で示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
5. 発明の詳細な説明
本発明は、部分的には、(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの固体(例えば結晶)形態及びその水和物に関する。この化合物は、S1Pリアーゼの阻害剤であり、多発性硬化症及び関節リウマチ等の疾患及び障害の治療に有用であると考えられている。2008年2月28日に出願されたAugeri et al.に対する米国特許出願第12/038,872号を参照されたい。
【0011】
本発明は、(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール及びその水和物の固体形態を含む剤形、並びにそれらの使用方法も対象とする。
【0012】
5.1.定義
特に明示のない限り、「管理する(manage)」、「管理すること(managing)」及び「管理(management)」という用語は、特定の疾患若しくは障害に既に罹患した患者において疾患若しくは障害の再発を予防すること、及び/又は疾患若しくは障害に罹患している患者が寛解期にある時間を延長させることを包含する。この用語は、疾患若しくは障害の閾値、発症及び/若しくは継続期間を調節すること、又は患者の疾患若しくは障害に対する応答の仕方を変えることを包含する。
【0013】
特に明示のない限り、「予防する(prevent)」、「予防すること(preventing)」及び「予防(prevention)」という用語は、患者が特定の疾患又は障害に罹患し始める前に行う処置を意図するものであり、疾患又は障害の重症度を抑制又は低減する。換言すると、この用語は予防法を包含する。
【0014】
特に明示のない限り、化合物の「予防的に有効な量」は、疾患若しくは病態、若しくは疾患若しくは病態に関連する1つ若しくは複数の症状を予防するのに、又はその再発を予防するのに十分な量である。化合物の「予防的に有効な量」は、単独で又は他の作用物質と組み合わせて、疾患又は病態の予防において予防的利点をもたらす治療剤の量を意味する。「予防的に有効な量」という用語は、予防法を全体的に改善する、又は別の予防剤の予防的な有効性を高める量を包含し得る。
【0015】
特に明示のない限り、化合物の「治療的に有効な量」は、疾患若しくは病態の治療若しくは管理において治療的利点をもたらすのに、又は疾患若しくは病態に関連した1つ若しくは複数の症状を遅延化若しくは最小化するのに十分な量である。化合物の「治療的に有効な量」は、疾患又は病態の治療又は管理に治療的利点をもたらす、単独の又は他の療法と組み合わせた治療剤の量を意味する。「治療的に有効な量」という用語は、療法全体を改善させるか、疾患若しくは病態の症状若しくは原因を低減若しくは回避するか、又は別の治療剤の治療的有効性を高める量を包含し得る。
【0016】
特に明示のない限り、「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」及び「治療(treatment)」という用語は、患者が特定の疾患又は障害に罹患している間に行う処置を意図し、これによって疾患若しくは障害の重症度又はその症状の1つ若しくは複数が低減するか、又は疾患若しくは障害の進行が遅延若しくは減速する。
【0017】
特に明示のない限り、「挙げられる(include)」という用語は、「挙げられるが、これらに限定されない」と同じ意味を有し、「挙げられる(includes)」という用語は、「挙げられるが、これらに限定されない」と同じ意味を有する。同様に、「等(such as)」という用語は、「等(限定されない)」という用語と同じ意味を有する。
【0018】
特に明示のない限り、一連の名詞の直前にくる1つ又は複数の形容詞は、それぞれの名詞を修飾するものとして解釈される。例えば、「任意に置換されたアルキル(alky)、アリール又はヘテロアリール」という語句は、「任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリール」と同じ意味を有する。
【0019】
満たされていない原子価を有する図中に示された任意の原子は、この原子価を満たすのに十分な水素原子と結合していると推測されることにも留意すべきである。加えて、一本の破線に平行な一本の実線で示された化学結合は、原子価が許容する場合、単結合及び二重(例えば、芳香族)結合の両方を包含する。1つ又は複数のキラル中心を有する化合物を表すが、(例えば、太線又は破線で)立体化学を示さない構造は、純粋な立体異性体及びその混合物(例えば、ラセミ混合物)を包含する。同様に、1つ又は複数のキラル中心を有するが、これらの中心の立体化学を特定しない化合物の名称は、純粋な立体異性体及びその混合物を包含する。
【0020】
5.2. 固体形態
本発明は、(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール:
【0021】
【化1】

【0022】
及びその水和物の固体形態に関する。特定の固体形態は結晶である。
【0023】
本発明の一実施形態は、(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの結晶性水和物を包含する。特定の水和物は約0.7の水:化合物比(すなわち1.0molの化合物に対して約0.7molの水)を有する。これに関して、「約」という用語は±0.2molの水を意味する。
【0024】
特定の水和物は約164℃でピークになる示差走査熱量測定(DSC)吸熱を有する。これに関して、「約」という用語は±5.0℃を意味する。一実施形態では、水和物は、約9.2°、11.2°、15.8°、16.8°、20.4°、21.0°及び/又は22.5°の2θでピークを含有するX線粉末回折(XRPD)パターンを与える。これに関して、「約」という用語は±0.3°を意味する。当業者がよく分かっているように、XRPDパターンにおけるピークの相対強度は、試料の調製方法及びデータ収集方法に応じて異なり得る。この点を考慮して、この形態のXRPDパターンの例が図1で与えられる。この形態のFT−Ramanスペクトルの例が図2で与えられる。
【0025】
別の実施形態は、結晶性無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールを包含する。この化合物の一形態は約204℃でピークになるDSC吸熱を有する。これに関して、「約」という用語は±5.0℃を意味する。この形態は、約8.6°、17.3°、18.0°、25.2°及び/又は26.1°の2θでピークを含有するXRPDパターンを与える。これに関して、「約」という用語は±0.2°を意味する。この形態のXRPDパターンの例が図3で与えられる。この形態のFT−Ramanスペクトルの例が図4で与えられる。
【0026】
(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの固体形態を単結晶として得ることができ、十分な質の単結晶を、化合物の単結晶X線構造を得るのに使用することができる。例えば、無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの単結晶を、図5で示される三次元構造を生成するのに使用した。
【0027】
本発明は、無定形形態及び結晶形態の両方の混合物である固体を包含する。或る特定の固体は、結晶性(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール又はその薬学的に許容される水和物を、少なくとも約50重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%又は99重量%の量で含む。
【0028】
5.3. 使用方法
本発明は、S1Pを必要とする患者(例えばヒト)においてS1Pの量を調節(例えば増大)する方法であって、患者に、有効量の本発明の化合物(すなわち本明細書で開示の化合物)を投与することを含む、方法を包含する。
【0029】
別の実施形態は、患者の血液においてT細胞の数を低減する方法であって、患者に、有効量の本発明の化合物を投与することを含む、方法を包含する。
【0030】
別の実施形態は、S1Pレベルの影響を受ける(又はS1Pレベルの影響を受ける症状を有する)疾患を治療、管理又は予防する方法であって、それを必要とする患者に、治療的又は予防的有効量の本発明の化合物を投与することを含む、方法を包含する。
【0031】
別の実施形態は、患者において免疫応答を抑制する方法であって、患者に、有効量の本発明の化合物を投与することを含む、方法を包含する。
【0032】
別の実施形態は、自己免疫又は炎症性の疾患又は障害を治療、管理又は予防する方法であって、それを必要とする患者に、治療的又は予防的有効量の本発明の化合物を投与することを含む、方法を包含する。疾患及び障害の例としては、強直性脊椎炎、喘息(例えば気管支喘息)、アトピー性皮膚炎、ベーチェット病、移植片対宿主疾患、川崎症候群、エリテマトーデス、多発性硬化症、重力筋無力症、花粉症、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、強皮症、(例えば器官、細胞又は骨髄の)移植拒絶反応、1型糖尿病及びブドウ膜炎が挙げられる。
【0033】
さらなる疾患及び障害としては、アジソン病、抗リン脂質症候群、自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫無塩酸症(achlorhydra autoimmune)、セリアック病、クローン病、クッシング症候群、皮膚筋炎、グッドパスチャー症候群、グレーヴス病、橋本甲状腺炎、突発性副腎委縮、特発性血小板減少症、ランバート−イートン症候群、類天疱瘡、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発動脈炎、原発性胆汁性肝硬変症、原発性硬化性胆管炎、レイノー病、ライター症候群、再発性多発性軟骨炎、シュミット症候群、シェーグレン症候群、交感性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎、甲状腺中毒症、潰瘍性大腸炎及びヴェグナー肉芽腫が挙げられる。
【0034】
化合物の量、投与経路及び投薬スケジュールは、治療、予防又は管理対象の特異的な適用症、並びに患者の年齢、性別及び病態等の因子に応じて異なる。このような因子が果たす役割は当該技術分野で既知であり、日常実験により適合させることができる。特定の実施形態では、本発明の化合物を約0.5mpk〜約5mpkの量でヒト患者に投与する。
【0035】
5.4.医薬製剤
本発明は、1つ又は複数の本発明の化合物を含む薬学的組成物を包含する。或る特定の薬学的組成物は、患者への経口投与、粘膜投与(例えば、鼻、舌下、膣、頬側又は直腸)、非経口投与(例えば、皮下、静脈内、ボーラス注入、筋肉内又は動脈内)、又は経皮投与に好適な単一の単位剤形である。剤形の例としては、限定されるものではないが、錠剤;キャプレット;軟弾性ゼラチンカプセル等のカプセル;カシェ(cachets:カプセル);トローチ;ロゼンジ;分散液;坐剤;軟膏;パップ(湿布);ペースト;粉末;包帯剤;クリーム;硬膏;溶液;パッチ;エアロゾル(例えば、経鼻スプレー又は吸入器);ゲル;懸濁液(例えば、水性又は非水性の液体懸濁液、水中油型エマルジョン、又は油中水型液体エマルジョン)、溶液及びエリキシルを含む患者への経口投与又は粘膜投与に好適な液体剤形;患者への非経口投与に好適な液体剤形;並びに再構成して患者への非経口投与に好適な液体剤形をもたらすことができる無菌固体(例えば、結晶性又は無定形の固体)が挙げられる。
【0036】
製剤は、投与方式に合わせる必要がある。例えば、経口投与は、本発明の化合物を消化管内での分解から保護するために腸溶性コーティングを必要とする。同様に、製剤は作用部位への活性成分(複数可)の送達を容易にする成分を含有し得る。例えば、化合物は、分解酵素から保護し、循環系における輸送を容易にし、細胞膜を通って細胞内部位へ至る送達を行うために、リポソーム製剤で投与され得る。
【0037】
剤形の組成、形状及び種類は、その用途に応じて異なる。例えば、疾患の急性期治療に使用する剤形は、1つ又は複数の活性成分を、同じ疾患の慢性期治療に使用する剤形よりも多量に含有していてもよい。同様に、非経口剤形は、1つ又は複数の活性成分を、同じ疾患を治療するために使用する経口剤形よりも少量含有していてもよい。本発明により包含される特定の剤形が互いに異なるこれら及び他の方法は、当業者には容易に明らかである。例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing, Easton PA(1990)を参照されたい。
【0038】
5.4.1.経口剤形
経口投与に好適な本発明の薬学的組成物は、錠剤(例えば、チュアブル錠)、キャプレット、カプセル及び液体(例えば、香味付与したシロップ)(これらに限定されない)等の個別の剤形として提供することができる。このような剤形は所定量の活性成分を含有し、当業者に既知の製薬法によって調製することができる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing, Easton PA(1990)を参照されたい。
【0039】
典型的な経口剤形は、従来の薬学的配合技法に従い、密接な混和物中で活性成分(複数可)を少なくとも1つの賦形剤と組み合わせることによって調製する。賦形剤は、投与に望ましい調製物の形態に応じて広範な形態を取ることができる。
【0040】
投与のしやすさのため、錠剤及びカプセルが最も有益な経口単位剤形である。必要に応じて、錠剤は、標準的な水性又は非水性技法によってコーティングすることができる。このような剤形は、従来の製薬法により調製することができる。一般に、薬学的組成物及び剤形は、活性成分を液体担体、微粉固体担体、又は両方と均一かつ密接に混和し、次に生成物を必要に応じて所望の形状(presentation)に成形することによって調製する。崩壊剤は、固体剤形に組み込み、迅速な溶解を容易にする(facility)ことができる。また、滑剤を組み込んで、剤形(例えば、錠剤)の製造を容易にすることができる。
【0041】
5.4.2.非経口剤形
非経口剤形は、皮下、静脈内(ボーラス注入を含む)、筋肉内及び動脈内を含むがこれらに限定されない様々な経路によって患者に投与することができる。典型的には汚染物質に対する患者の自然の防御を介さずに投与するため、非経口剤形は具体的には無菌であるか、又は患者に投与する前に滅菌可能である。非経口剤形の例としては、すぐに注入できる溶液、薬学的に許容される注入用の媒体にすぐに溶解又は懸濁できる乾燥生成物、すぐに注入できる懸濁液、及びエマルジョンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
本発明の非経口剤形を提供するために使用することができる好適な媒体は、当業者に既知である。例としては、注射用水(USP);塩化ナトリウム注射液、リンゲル液、デキストロース注射液、デキストロース及び塩化ナトリウム注射液、及び乳酸加リンゲル液等であるがこれらに限定されない水性媒体;エチルアルコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等であるがこれらに限定されない水混和性媒体;並びにトウモロコシ油、綿実油、ラッカセイ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル及び安息香酸ベンジル等であるがこれらに限定されない非水性媒体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0043】
5.4.3.経皮剤形、局所剤形及び粘膜剤形
経皮剤形、局所剤形及び粘膜剤形としては、点眼溶液、スプレー、エアロゾル、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、溶液、エマルション、懸濁液、又は当業者に既知の他の形態が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th and 18th eds., Mack Publishing, Easton PA (1980 & 1990)、及びIntroduction to Pharmaceutical Dosage Forms, 4th ed., Lea & Febiger, Philadelphia (1985)を参照されたい。経皮剤形としては、皮膚に貼付し所定時間装用することにより、所望量の活性成分の透過が可能となり得る、「リザーバ型」パッチ又は「マトリクス型」パッチが挙げられる。
【0044】
経皮剤形、局所剤形及び粘膜剤形を提供するために使用され得る好適な賦形剤(例えば、担体及び希釈剤)並びに他の材料は、薬学分野の当業者に既知であり、所定の薬学的組成物又は剤形を適用する特定の組織に応じて異なる。
【0045】
治療対象の特定の組織に応じて、本発明の活性成分による治療前に、治療と同時に、又は治療後に、さらなる構成成分を使用することができる。例えば、透過亢進剤を使用して、組織への活性成分の送達を補助し得る。
【0046】
また、薬学的組成物若しくは剤形のpH、又は薬学的組成物若しくは剤形が適用される組織のpHを調整して、1つ又は複数の活性成分の送達を改善することができる。同様に、溶媒担体の極性、そのイオン強度、又は張性(tonicity)を調整して、送達を改善することができる。また、送達が改善するように、ステアリン酸塩等の化合物を薬学的組成物又は剤形に添加して、1つ又は複数の活性成分の親水性又は親油性を有利に変化させることができる。この点に関して、ステアリン酸塩は、製剤用の脂質媒体として、乳化剤又は界面活性剤として、及び送達亢進剤又は透過亢進剤として作用し得る。活性成分の種々の塩、水和物を使用して、得られた組成物の特性をさらに調整することができる。
【実施例】
【0047】
6.実施例
本発明の態様は以下の実施例から理解することができる。
【0048】
6.1. (1Z,2E)−N−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシイミノ)−アセトイミドイル塩化物の調製
【0049】
【化2】

【0050】
窒素下で保護した、温度調節計(thermometer controller)、機械的攪拌機及び滴下漏斗を備えた乾燥した50L容の三つ口フラスコに、6060g(2.4×)の水と3151g(1.26×)のヒドロキシルアミン塩酸塩とを加えた。反応混合物を固体が溶解するまで20℃〜25℃で10分間〜30分間攪拌した。溶液に3134g(1.25×)の炭酸カリウム及び28000g(11.2×)の水の透明な溶液を30分〜50分かけて20℃〜25℃で、その後数回に分けて(in portions)2500g(1.0×)の包水クロラールを20℃〜28℃で滴下添加した。添加後、反応混合物を25℃〜30℃で4時間〜5時間攪拌し、HPLCで完了したと判断した。反応混合物を0℃〜5℃まで冷却した後、9673g(3.87×)の25%水酸化ナトリウムを60分間〜90分間0℃〜5℃で添加した。添加後、撹拌混合物を12200g(4.89×)の25%硫酸を用いて0℃〜5℃でpH=3.0〜3.5まで酸性化した。得られた混合物を2775g(1.11×)のメチルt−ブチルエーテルで2回抽出した。組み合わせた有機層を1000g(0.4×)の硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した後、低圧下で1500g(0.6×)容量まで濃縮し、これを2670g(1.08×)のn−ヘプタンで希釈し、再び1500g(0.6×)容量まで濃縮した。得られたスラリーに2670g(1.08×)のn−ヘプタンを添加した後、0℃〜5℃まで冷却し、この温度で1時間維持した。濾過後、湿潤ケークを250g(0.1×)のn−ヘプタンで2回洗浄した。湿潤ケークを真空下で48時間、30℃〜38℃で乾燥させ、737.0gのオフホワイト色の固体を得た(アッセイ98.3%、純度:99.2%、収率40%)。H NMR(DMSO−d,400MHz)δ12.44(s,1H)、12.23(s,1H)、8.27(s,1H);13C NMR(DMSO−d,100MHz)δ143.19、137.83;元素分析:実測値(Found):C、19.54;N、22.30;H、2.64。CClでの計算値(Calculated):C、19.61;N、22.87;H、2.47。
【0051】
6.2. 5−エトキシ−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−カルボニトリルの調製
【0052】
【化3】

【0053】
窒素下で保護した、温度調節計、機械的攪拌機及び滴下漏斗を備えた乾燥した10L容の三つ口フラスコに、6966.7g(7.3×)のテトラヒドロフランと950.0g(1.0×)の化合物(1Z,2E)−N−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシイミノ)アセトイミドイル塩化物とを加えた。反応混合物を0℃〜5℃まで冷却した後、1845.2g(1.9×)の塩化チオニルを60分〜90分かけて0℃〜5℃で滴下添加した。添加後、反応混合物を10℃〜15℃で6時間〜7時間攪拌し、HPLCで完了したと判断した。それから反応混合物を真空下で15℃〜20℃で約1.0L(1.0×)まで濃縮した後、合計で950g(0.9×)のテトラヒドロフランを添加し、蒸留して、残りの塩化チオニルを除去した。得られた混合物を2755g(2.9×)のエトキシエテン、6764g(7.12×)のテトラヒドロフラン及び715.0g(0.75×)の炭酸ナトリウムの3200.0g(3.4×)水溶液に30分〜40分かけて0℃〜5℃で滴下添加した。添加後、反応混合物を0℃〜5℃で1時間〜2時間攪拌し、HPLCで完了したと判断した。得られた混合物を分離し、水性層を1900g(2.0×)のメチルt−ブチルエーテルで抽出した後、組み合わせた有機層を380g(0.4×)の硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した後、濃縮して、549.7gの黄色の油を得た(アッセイ60.3%、純度97.0%、収率30.5%)。H NMR(CDCl,400MHz)δ5.76(dd,J=2.0Hz,4.8Hz,1H)、3.86〜3.90(m,1H)、3.60〜3.65(m,1H)、3.21(dd,J=6.8Hz,11.2Hz,1H)、3.00(dd,J=2.0Hz,16Hz,1H)、1.21(T,J=6.8Hz,1H)。
【0054】
6.3. イソオキサゾール−3−カルボニトリルの調製
【0055】
【化4】

【0056】
窒素下で保護した、温度調節計、機械的攪拌機及び滴下漏斗を備えた乾燥した10L容の三つ口フラスコに、52000g(18.6×)のジクロロメタンと289.8g(1.0×、449.3gを64.5wt%でアッセイを行った、実際は289.8g)の5−エトキシ−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−カルボニトリルを加えた。反応混合物を0℃〜5℃まで冷却した後、173.8g(0.6×)のジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセンを20分間〜30分間、0℃〜5℃で滴下添加した。添加後、反応混合物を0℃〜5℃で2時間〜3時間攪拌し、HPLCで完了したと判断した。撹拌混合物を1000.0g(3.45×)の0.1Nの塩化水素を用いて0℃〜5℃でpH6.5〜7.0まで中和した。得られた混合物を1170g(4.0×)のメチルt−ブチルエーテルで2回抽出した。分離後、組み合わせた有機層を116g(0.4×)の硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した後、減圧下で濃縮して、粗イソオキサゾール−3−カルボニトリルを得た(544.6gを21.99wt%でアッセイを行った、実際は119.8g、62%収率)。その後の蒸留(40℃/5mmHg)により、97.3gの無色の油を得た(純度99%、収率50%)。H NMR(CDCl,400MHz)δ8.64(d,J=1.6Hz,1H)、6.70(d,J=1.6Hz,1H);13C NMR(CDCl,100MHz)δ160.92、139.19、109.95、107.40;元素分析:実測値:C、50.02;N、27.74、H 2.18。COでの計算値:C、51.07;N、29.78;H 2.14。
【0057】
6.4. (1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール-4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの調製
【0058】
【化5】

【0059】
窒素下で保護した、温度調節計、機械的攪拌機及び滴下漏斗を備えた乾燥した10L容の三つ口フラスコに、336.2g(1.0×)のイソオキサゾール−3−カルボニトリルと4125.0g(12.3×)のメタノールとを加えた。撹拌溶液に、449.2g(1.34×)のナトリウムメトキシドのメタノール溶液(25wt%〜30wt%)を15分かけて添加した。混合物を20℃〜25℃で一晩撹拌した。上記の溶液を880.68g(2.62×)のフルクトサミン酢酸塩の4125g(12.3×)のメタノール溶液のスラリーに15分かけて移し、混合物を20℃〜25℃で6時間撹拌した。それからさらに400.0g(1.2×)のナトリウムメトキシドのメタノール溶液(25wt%〜30wt%)を混合物に10分かけて添加し、混合物をさらに6時間撹拌して、HPLCで完了したと判断した。それから反応混合物を3362.3g(10.0×)の水で希釈し、減圧下で濃縮して、メタノールを除去し、濾過した。ケークを243.2g(0.7×)の水で2回洗浄し、1140gのオフホワイト色の固体を得た(純度99.0%、アッセイ60%)。
【0060】
6.5. (1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール水和物の結晶化
5グラムの(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの二塩酸塩を50mLの水に溶解し、透明な溶液を得た。この溶液に、pHが約10に達するまで1MのNaOHを添加し、固体を析出した。固体を濾過し、回収して、5.6gの(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール遊離塩基の湿潤ケークを得た。
【0061】
上記由来の湿潤ケークに、50mLの水(10×)を添加し、得られた混合物を99℃〜100℃まで加熱し、透明な黄褐色の溶液を得た。冷却時に、溶液から固体が結晶化し始めた。さらなる冷却により、攪拌が困難となるまでさらに多くの固体を結晶化させた。この時点で固体を濾過し、回収して(2.36gの遊離塩基)、真空下で一晩50℃で乾燥させた。さらなる冷却時に、濾液から結晶の第2の塊(crop)を得た。
【0062】
6.6. (1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール水和物の代替的結晶化
窒素下で保護した、温度調節計、機械的攪拌機及び滴下漏斗を備えた乾燥した20L容の三つ口フラスコに、1200gの(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールと14000.0g(11.7×)の水とを加えた。固体が完全に溶解するまで混合物を90℃〜97℃まで加熱した。研磨濾過(polish filtration)後、溶液を15℃〜20℃まで冷却し、濾過して、1200g(1.0×)の水と1200g(1.0×)のエタノールとで洗浄した後、真空下で40℃〜45℃で乾燥させ、白色固体として980gの表題の化合物を得た。
【0063】
6.7. 無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの結晶化
(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール水和物(726g)を7200.0g(10.0×)のエタノール中で3時間〜3.5時間、75℃〜80℃で加熱した後、ゆっくりと10℃〜15℃まで冷却し、2時間〜2.5時間、10℃〜15℃で攪拌した。固体を濾過し、726g(1.0×)のエタノールで洗浄して、真空下で20時間、30℃〜40℃で乾燥させ、オフホワイト色の固体として663gの無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールを得た。H NMR(DClの滴下によるDMSO−d,400MHz)δ8.71(t,J=0.8Hz,1H)、7.40(s,1H)、6.89(t,J=0.8Hz,1H)、5.06(d,J=1.2Hz,1H)、3.53〜3.69(m,3H)、3.49〜3.52(m,1H);13C NMR(DClの滴下によるDMSO−d,100MHz)δ163.2、149.6、139.0、133.0、118.5、104.8、73.4、71.4、65.2、63.8;元素分析:実測値:C、44.50;N、15.77;H、5.39。C1013での計算値:C、47.06;N、16.46;H、5.13。
【0064】
6.8. 無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの単結晶構造
(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールの結晶を成熟後にゆっくりしたエバポレーションにより48時間ニトロメタンから成長させた。2種類の形態を有する結晶が観察された:微細ニードル状及びロッド状。ロッド状の結晶を、化合物の単結晶構造を得るのに使用した。
【0065】
データを、Pt−135 Apex CCD面積検出器、Microstar製のH Rotating Cu Anode(Cu Kα)及びBruker製のSHELXTLソフトウェアを使用して得た。リファインメント技術はFでのフルマトリクス(full-matrix)最小二乗であった。Fでの適合度は1.004であった。単結晶形態が以下の表1に列挙した特性を示した。
【0066】
【表1】

【0067】
図5は結晶構造由来の化合物の1分子図を示す。
【0068】
上で言及した全ての文献(例えば、特許及び特許出願)はその全体が、参照により本明細書中に援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶性(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール又はその水和物。
【請求項2】
結晶性(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール水和物である化合物。
【請求項3】
約164℃でピークになるDSC吸熱を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
約9.2°及び/又は11.2°の2θでピークを含有するXRPDパターンを有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
約15.8°及び/又は16.8°の2θでピークを含有するXRPDパターンを有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
約20.4°、21.0°及び/又は22.5°の2θでピークを含有するXRPDパターンを有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
図1で示されるものと実質的に同じであるXRPDパターンを有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
図2で示されるものと実質的に同じであるRamanスペクトルを有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
結晶性無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオールである化合物。
【請求項10】
約204℃でピークになるDSC吸熱を有する、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
約8.6°及び/又は17.3°の2θでピークを含有するXRPDパターンを有する、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
約18.0°及び/又は25.2°の2θでピークを含有するXRPDパターンを有する、請求項9に記載の化合物。
【請求項13】
約26.1°の2θでピークを含有するXRPDパターンを有する、請求項9に記載の化合物。
【請求項14】
図3で示されるものと実質的に同じであるXRPDパターンを有する、請求項9に記載の化合物。
【請求項15】
図4で示されるものと実質的に同じであるRamanスペクトルを有する、請求項9に記載の化合物。
【請求項16】
P2空間群で結晶化した無水(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール。
【請求項17】
結晶性(1R,2S,3R)−1−(2−(イソオキサゾール−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ブタン−1,2,3,4−テトラオール又はその水和物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的剤形。
【請求項18】
患者において循環リンパ球の数を低減する方法であって、該患者に有効量の請求項2又は9に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項19】
疾患又は障害を治療、管理又は予防する方法であって、それを必要とする患者に、治療的又は予防的有効量の請求項2又は9に記載の化合物を投与することを含み、該疾患又は該障害が、強直性脊椎炎、喘息(例えば気管支喘息)、アトピー性皮膚炎、ベーチェット病、移植片対宿主疾患、川崎症候群、エリテマトーデス、多発性硬化症、重力筋無力症、花粉症、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、強皮症、(例えば器官、細胞又は骨髄の)移植拒絶反応、1型糖尿病又はブドウ膜炎である、方法。
【請求項20】
前記疾患又は前記障害が多発性硬化症である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記疾患又は前記障害が関節リウマチである、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−524915(P2011−524915A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514746(P2011−514746)
【出願日】平成21年6月16日(2009.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/047488
【国際公開番号】WO2010/008733
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(508192566)レクシコン ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (38)
【Fターム(参考)】