説明

1−ブロモ−3−トリフルオロメトキシベンゼンの製法

本発明は、2-又は4-トリフルオロメトキシアニリン又はこれらの化合物の混合物を原料とする、優秀な収率及び驚くべき選択率を提供する合成法を介する1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの製法に関する。当該製法は、弱酸の存在下における、酸性溶媒中においてBr+イオンを放出する臭素化剤による2-又は4-トリフルオロメトキシアニリンの臭素化、続く脱アミノ化反応を含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2-又は4-トリフルオロメトキシアニリン又はこれらの化合物の混合物を原料とする、優秀な収率及び驚くべき選択率を提供する合成法を介する1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの製法に関する。本発明は、新規な合成中間体にも関する。
【背景技術】
【0002】
化合物1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンは、当分野においてよく知られている。しかし、その調製には、なお、多くの困難が存在する。トリフルオロメトキシベンゼンの直接臭素化では、トリフルオロメトキシ基が、ベンゼン環において、必要なメタ位におけるよりもむしろ、オルト又はパラ位において求核置換を導くため、所望の化合物を生成できない。この種のケースでは、非反応性位置を活性化し、ついで、所望の生成物を提供するように除去される「補助置換基」を持つ誘導体を原料として、求核置換反応を実施する可能性を考慮することが一般的である。
【0003】
例えば、ベンゼン環では、アミンタイプの補助置換基が一般的に使用され、その導入は、オルト/パラ位における求核置換を導く。しかし、前記補助置換基は、求核反応に関して過剰に基質を活性化する欠点があり、これにより、求核置換がいくつかの位置で生じ、その結果、望ましくない位置も置換された誘導体が得られることになる。
【0004】
換言すると、オルト又はパラ位において求核置換を導くために、ベンゼン環に、アミンタイプの補助置換基が導入される場合、第1の求核置換の生成物は、一般的に、より反応性であり、置換反応において、原料物質と競合するため、多置換が生ずる。
【0005】
この欠点を改善するため、求核的多置換の危険(明らかに、反応収率の損失につながる)を低減するように、「活性化」が劣る補助置換基が、しばしば、選択される。例えば、過剰な活性化を回避するため、補助置換基として、1級アミン基(-NH2)を使用することが望まれる場合、前記アミン基はアミド基、例えば、アセチルアミン基に転化されるが、合成プロセスに更なる反応段階を追加することになり、その結果、全体の反応収率の損失を生ずるとの欠点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、優秀な収率を提供するが、望ましくない多臭素化副生物を生成しない臭素化反応による、化合物1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの選択的合成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
驚くべきことには、発明者らは、2-又は4-トリフルオロメトキシアニリンについて又はこれらの化合物について、臭素化反応を行うことによって、優秀な収率で且つアミン基を脱活性化する必要なしで、化合物1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンが得られるとの知見を得た。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
このように、その具体例の1つによれば、本発明は、式(I)
【化1】

の化合物1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンを製造する方法であって、
(a)2-トリフルオロメトキシアニリン、4-トリフルオロメトキシアニリン及びこれらの化合物の混合物から選ばれる式(II)
【化2】

(式中、R1及びR2の一方は水素を表し、他方は-NH2基を表す)を、弱酸の存在下、酸性溶媒中でBr+イオンを放出する臭素化剤と反応させて、式(III)
【化3】

(式中、R1及びR2は上記の定義のとおりであり、R3及びR4の一方は水素を表し、他方は臭素原子を表す)の中間体を生成し、
(b)式(III)の化合物を脱アミノ化して、式(I)の所望化合物を得る
ことを含んでなる1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの製法に関する。
【0009】
臭素化反応(a)は、酸性媒体中で求電子的Br+を放出する臭素化剤によって行われる。実際、臭素化の間にH+又はHBrイオン(例えば、類似臭素(like bromine))を放出する試薬を使用する場合には、選択率及び収率がかなり低いことが確認されている。
【0010】
酸性媒体中で求電子的Br+を放出する臭素化剤としては、例えば、N-ブロモスクシンイミド(NBS)及び1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(DBI)又はそれらの混合物が使用されるが、NBSが好適な臭素化剤である。臭素化反応(a)は、上述のように、酸性媒体中、特に、弱酸の存在下で生ずる。
【0011】
本発明によれば、「弱酸」とは、4より大のpKa、有利には、4.5より大、例えば、4.5〜5.5のpKaを有する酸を意味する。本発明の方法において有利に使用される弱酸は、例えば、酢酸である。
【0012】
臭素化反応(a)では、求電子的反応に対して不活性のアルカン、クロロアルカン又は芳香族溶媒、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ヘプタン、ニトロベンゼン、ベンゾトリフルオリド、等のような溶媒を使用できるが、必ずしも使用しなくてもよい。
【0013】
しかし、反応において使用される弱酸、例えば、酢酸は、溶媒としても機能するため、さらに溶媒を添加する必要はない。
【0014】
反応温度は−5℃〜室温の範囲であり、有利には、約0℃である。反応は発熱反応であり、従って、外部冷却システムを設けることが賢明である。
【0015】
原料物質/溶媒のモル比は、好ましくは、約1/6であり、酢酸の場合、重量比約1/2に相当する。
【0016】
本発明の1具体例によれば、臭素化剤は、有利には、原料物質について過剰量で、例えば、5〜10%のモル過剰量で使用される。
【0017】
それにもかかわらず、前記臭素化剤(有利にはNBS)は、全ての割合で使用される。実際、臭素化剤不足の状態で使用することもでき、例えば、式(II)の原料物質(臭素化されなかったもの)を、続くバッチにおいて、容易に再循環できる場合には、多置換副生物の生成を最少にすることができる。本発明のこの具体例では、より多くの原料物質を扱う必要があるが、より高い全体収率を達成でき、適切な工業的設備が利用できれば、有利な変形例を構成する。
【0018】
上述のように、臭素化剤(有利にはNBS)による臭素化の工程(a)は、モノ置換について、高い収率及び優秀な選択率を提供する。
【0019】
比較のため、臭素化反応を、同じ原料物質について、他の臭素化剤、例えば、水性溶媒中又は酢酸中の塩素を使用して実施した。前記反応は、所望の位置及びモノ置換について、満足できる結果を示さなかった。
【0020】
高酸性媒体中でのNBS又はDBIによる臭素化反応についてもテストを行ったが、この場合にも、結果は、選択率及び結果としての最終収率について、満足できるものではなかった。
【0021】
前記反応を再現する比較例については、上述の実験に関する記載部分に示す。
【0022】
このように、弱酸性媒体中のNBS又はDBIによって得られる結果は、驚くべきものであり、予測できないものである。
【0023】
式(III)の臭素化生成物(それぞれ、式(IIIa)
【化4】

、式(IIIb)
【化5】

又は式(IIIc)
【化6】

で表される4-ブロモ-2-トリフルオロメトキシアニリン、2-ブロモ-6-トリフルオロメトキシアニリン又は2-ブロモ-4-トリフルオロメトキシアニリンである)を、溶媒の蒸発、任意の中和及び蒸留によって単離できる。2-トリフルオロメトキシアニリンを原料とする場合、式(IIIa)又は(IIIb)の化合物の混合物からなる臭素化生成物が得られる。4-トリフルオロメトキシアニリンを原料とする場合には、化合物(IIIc)のみが得られる。原料物質(II)として、2-トリフルオロメトキシアニリン及び4-トリフルオロメトキシアニリンの混合物を使用する場合には、式(III)の3種の全ての成分の混合物が得られることは明らかである。
【0024】
2-ブロモ-5-トリフルオロメトキシアニリン(IIIb)は新規な化合物であり、本発明の他の目的を構成する。
【0025】
いずれにしても、式(III)の化合物(化合物(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)又はそれらの混合物)は、脱アミノ化反応(b)を受ける際に、一義的に式(I)の化合物を提供する。
【0026】
脱アミノ化反応(b)は、公知の方法に従って行われる。
【0027】
好適な1具体例によれば、脱アミノ化は、ジアゾ化及び続く脱ジアゾ化(酸及び還元剤の存在下、必要によって、溶媒の存在下、中間体(III)と無機又は有機亜硝酸塩との反応による)によって実施される。
【0028】
無機亜硝酸塩を使用する場合、溶媒として水を使用でき、還元剤として、他の試薬、例えば、次亜リン酸、アルコール(例えば、2-プロパノール)、又はDMFのような水に可溶性の試薬を有利に使用できる。
【0029】
有利に使用できる無機亜硝酸塩は、化合物(III)について過剰量、例えば、30%モル過剰量で使用される亜硝酸ナトリウムである。
【0030】
有利に使用される還元剤は2-プロパノールであり、化合物(III)について、一般に、過剰量、例えば、10モル倍量で使用される。
【0031】
一方、有機亜硝酸塩を使用する場合、同時にアルコール溶媒及び還元剤としても機能するアルコール溶媒又はヒドロ-アルコール溶液を使用できる(Tetrahedron Letters (42) (2001) 5367-5369)。
【0032】
本発明によれば、上記の両タイプの亜硝酸塩を使用できるが、経済的には、有機亜硝酸塩がより高コストである(また、回収及び環境上のより重大な課題をも有する)ため、無機亜硝酸塩を使用することが好ましい。
【0033】
ジアゾ化反応及び続く脱ジアゾ化反応用の有利な酸は、硫酸、好ましくは、濃硫酸である。この酸は、有利には、式(III)の化合物について、約1/1のモル比で使用される。
【0034】
反応(b)の温度は、約30〜60℃、有利には、約35〜45℃である。
【0035】
反応は、一般に、数時間で完了する。反応の進行は、従来の技術を使用して、当業者によって追跡される。
【0036】
既知の方法に従って、例えば、反応混合物の水での希釈、相分離、続く水での洗浄及び最終生成物の単離によって、式(I)の最終生成物を単離する。
【0037】
このようにして単離された式(I)の化合物について、蒸留により、さらに精製して、最終滴定99.5%以上、好ましくは、99.9%を持つ生成物を得ることができる。
【0038】
本発明による方法の実施例及び比較反応の例を、下記の実験に関する記載部分に例示する。
【0039】
式(I)の化合物は、農薬-薬学的に有効な成分の調製において非常に有用な及び他の化学的変換において使用される多目的な中間体である。
【0040】
下記の実験に関する記載は、本発明を説明するものであるが、本発明はこれらに限定されない。
【実施例1】
【0041】
1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼン(式(I))の調製
1a.4-ブロモ-2-トリフルオロメトキシアニリン(式(IIIa))の調製
底部排出口、ブライン低温保持装置を持つサーモスタットを有し、機械的撹拌機、バブル冷却器及び温度計を具備する4頚のライニング付きガラス反応器(10L)に、酢酸3462g及び2-トリフルオロメトキシアニリン1700gを入れ、続いて、混合物を0〜5℃に冷却し、温度を0〜5℃に維持しながら、NBS 1894.26gを添加した。反応終了時、混合物を室温に戻し、蒸留によって酢酸を除去した。残渣を水で洗浄し、相を分離し、有機相をNaHCO3にて中和し、相を再度分離し、無機相を水で洗浄し、題記の生成物を単離した。
沸点:115℃/30mmHg
1b.1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシアニリンの調製
底部排出口を持つ4頚のライニング付きガラス反応器(10L)に、2-プロパノール2579.53g及び前記1aからの生成物1100gを入れ、予め調製した水766.18g中にNaNO2 382.52gを含有する溶液を添加した。ついで、濃硫酸459.6gをゆっくりと量り入れた。酸を希釈し、上方の有機相を下方の水相から分離した。有機相を洗浄し、第1の有機相及び上方の水相を分離した。後者を、第2の有機相が放出されるまで、さらに水で希釈した。この有機相を第1の有機相に添加し、混合物を再度洗浄して、これにより、水相及び有機相が分離され、この有機相を、CaCl2にて脱水した後、蒸留に供し、題記の生成物を得た(最終収率:84%)。
沸点:156〜158℃/760 mmHg
【実施例2】
【0042】
1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼン(式(I))の調製
2a.4-ブロモ-2-トリフルオロメトキシアニリン(式(IIIa))及び2-ブロモ-6-トリフルオロメトキシアニリン(式(IIIb))の調製
実施例1の1aに記載の通り操作を行い、ただし、反応を、0〜5℃の代わりに、室温で行って、4-ブロモ-2-トリフルオロメトキシアニリン(式(IIIa))/2-ブロモ-6-トリフルオロメトキシアニリン(式(IIIb))の比93/7の題記の化合物の混合物を得た。
2-ブロモ-6-トリフルオロメトキシアニリン(式(IIIb))を、RTX-5MSカラム30m×0.25 mm、フィルム0.25μm、5%フェニル‐95%メチルポリシロキサン、プログラム化温度50℃×2分、240℃まで5℃/分で10分を使用するGC-MS分析にて同定した。ピークは、rt=13.45分、相対MS:m/z=225(M+)、257(M2+)、237(M+)、215(M+)、155(M+)、158(M+)を有している。
2b.1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシアニリンの調製
実施例1の1bに記載の通り操作を行い、ただし、1aの生成物の代わりに、前記2aから得られた2つの化合物の混合物を使用して、題記の化合物を得た。
(比較例1)
【0043】
濃硫酸中でのDBIによる1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの調製
反応器(100 ml)に濃硫酸(95〜98%)30.1gを入れ、2-トリフルオロメトキシアニリン10.1gを1滴ずつ添加した。この操作の間、温度を約40℃に約30分間維持した。均質な溶液が得られた後、低温保持装置を使用して0〜5℃に冷却し、BDIを少量ずつ量り入れた。臭素化剤の添加(約1時間を要する)の間に、混合物は褐色に変色した。反応(30分)終了後、ガスクロマト分析を行った:
2-トリフルオロメトキシアニリン:13.6%
題記のモノブロモ誘導体:34.0%
ジブロモ及びトリブロモ誘導体:>40%
(比較例2)
【0044】
濃硫酸中でのNBSによる1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの調製
反応器(100 ml)に濃硫酸(95〜98%)30.3gを入れ、前記実施例3に記載のように、約40〜45℃において、2-トリフルオロメトキシアニリン10gを1滴ずつ添加した。均質な溶液が得られた後、低温保持装置を使用して0〜5℃に冷却した。NBS 10.1gを少量ずつ1時間で量り入れ、ついで、さらに30分間放置して、反応を完了させた。混合物は徐々に黄色に変色し、次いで、褐色に変色した。反応終了後、ガスクロマト分析を行った:
2-トリフルオロメトキシアニリン:15.3%
題記のモノブロモ誘導体:66.6%
ジブロモ及びトリブロモ誘導体:11.1%
(比較例3)
【0045】
酢酸中でのBr2による1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの調製
フラスコ(100 cc)に酢酸60gを入れ、ついで、4-トリフルオロメトキシアニリン30gをゆっくりと添加した。混合物を0〜5℃とし、臭素27gを、ゆっくりと量り入れた。反応終了後、ガスクロマト分析を行った:
4-トリフルオロメトキシアニリン:20%
題記のモノブロモ誘導体:37%
ジブロモ誘導体:>41%
(比較例4)
【0046】
水中でのBr2による1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの調製
室温において、フラスコ(100 cc)に、4-トリフルオロメトキシアニリン17.7g及び水53gを入れ、混合物を35℃とし、臭素32gを、2時間で、ゆっくりと量り入れた。0.8当量後、ガスクロマト分析を行った:
4-トリフルオロメトキシアニリン:10%
題記のモノブロモ誘導体:34%
ジブロモ誘導体:54%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

の化合物1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンを製造する方法であって、
(a)2-トリフルオロメトキシアニリン、4-トリフルオロメトキシアニリン及びこれらの化合物の混合物から選ばれる式(II)
【化2】

(式中、R1及びR2の一方は水素を表し、他方は-NH2基を表す)を、弱酸の存在下、酸性媒体中でBr+イオンを放出する臭素化剤と反応させて、式(III)
【化3】

(式中、R1及びR2は上記の定義のとおりであり、R3及びR4の一方は水素を表し、他方は臭素原子を表す)の中間体を生成し、
(b)前記式(III)の化合物を脱アミノ化して、前記式(I)の所望化合物を得る
ことを含んでなる1-ブロモ-3-トリフルオロメトキシベンゼンの製法。
【請求項2】
弱酸が酢酸である請求項1記載の製法。
【請求項3】
臭素化剤が、N-ブロモスクシンイミド(NBS)及び1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(DBI)及びその混合物から選ばれるものである請求項1又は2記載の製法。
【請求項4】
臭素化剤が、N-ブロモスクシンイミド(NBS)である請求項3記載の製法。
【請求項5】
反応(a)の温度が−5℃〜室温である請求項1〜4のいずれか記載の製法。
【請求項6】
反応(a)の温度が−5〜0℃である請求項5記載の製法。
【請求項7】
式(II)の化合物/弱酸のモル比が約1/6である請求項1〜6のいずれか記載の製法。
【請求項8】
脱アミノ化(b)を、酸、溶媒及び還元剤の存在下、中間体(III)を無機亜硝酸塩と反応させることによるジアゾ化及び続く脱ジアゾ化によって行う請求項1〜7のいずれか記載の製法。
【請求項9】
無機亜硝酸塩が亜硝酸ナトリウムである請求項8記載の製法。
【請求項10】
無機亜硝酸塩を、式(III)の化合物について等モル比又はモル過剰量で使用する請求項8又は9記載の製法。
【請求項11】
溶媒が水であり、還元剤が水溶性である、請求項8〜10のいずれか記載の製法。
【請求項12】
還元剤が2-プロパノールである請求項8〜11のいずれか記載の製法。
【請求項13】
脱アミノ化(b)を、酸の存在下及び溶媒及び還元剤又は還元性溶媒の存在下、中間体(III)を有機亜硝酸塩と反応させることによるジアゾ化及び続く脱ジアゾ化によって行う請求項1〜7のいずれか記載の製法。
【請求項14】
還元性溶媒が、アルコール及びヒドロ-アルコール溶液から選ばれるものである、請求項13記載の製法。
【請求項15】
酸が硫酸である請求項8〜14のいずれか記載の製法。
【請求項16】
硫酸を、式(III)の化合物について、ほぼ等モル比で使用する請求項15記載の製法。
【請求項17】
式(IIIb)
【化4】

で表される2-ブロモ-6-トリフルオロメトキシアニリン。

【公表番号】特表2009−530260(P2009−530260A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558922(P2008−558922)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際出願番号】PCT/IB2007/000498
【国際公開番号】WO2007/107820
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(508278479)ミテーニ ソチエタ ペル アツィオーニ (2)
【Fターム(参考)】