1,3,4,8−テトラヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン誘導体及びそのHIVインテグラーゼ阻害剤としての利用
【課題】抗HIV剤として有用な、新規1,3,4,8−テトラヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン誘導体又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を提供する。
【解決手段】下記一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物に関する[式中、各記号は明細書中と同義である]。
【解決手段】下記一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物に関する[式中、各記号は明細書中と同義である]。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【化1】
[式中、
R1は、
(1)C1−6アルキル基
(該C1−6アルキル基は、
(i)C3−8シクロアルキル基、及び
(ii)C1−6アルコキシ基
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、
(2)C3−8シクロアルキル基、又は
(3)飽和単環式ヘテロ環基(ここで、該飽和単環式へテロ環基は、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至3個のヘテロ原子を有する。)
であり、
R2、R3、R4及びR5は、それぞれ同一又は異なって、
(1)水素原子、
(2)カルボキシル基、
(3)−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、
(4)下記グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(5)シアノ基
であるか、或いは
R2及びR3は、又は、R4及びR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
i)C3−8シクロアルカン、若しくは
ii)飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至6個のヘテロ原子を有する)を形成してもよく、
ここで、R2、R3、R4及びR5が同時に水素原子になることはなく、
R6は、
(1)同一又は異なった1乃至5個のハロゲン原子で置換されてもよい、C1−6アルキル基、
(2)C1−6アルコキシ基、
(3)ハロゲン原子、又は
(4)C3−8シクロアルキル基
であり、
Yは
(1)CH、又は
(2)窒素原子
であり、
mは、1乃至5の整数を示し、mが2乃至5の整数の場合、R6は、それぞれ同一又は異なっていてもよく、
nは、1乃至3の整数を示す。
グループA:
(a)−CO−NRA1RA2
(式中、RA1とRA2は、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RA1とRA2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至3個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルコキシ基、
(d)C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基、
(e)シアノ基、
(f)−NRA3RA4
(式中、RA3及びRA4は、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)C1−6アルキル基、
(iii)C1−6アルキル−カルボニル基、又は
(iv)C1−6アルキル−スルホニル基
であるか、或いは
RA3及びRA4は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロ環(ここで、該へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよく、1又は2個のオキソ基で置換されてもよい。)を形成してもよい。)、
(g)カルボキシル基、
(h)C1−6アルキル−スルホニル基、及び
(i)C1−6アルキル−カルボニル基。
グループB:
(a)水酸基、
(b)C1−6アルコキシ基、
(c)C1−6アルコキシ−C1−6アルキル基、
(d)C3−8シクロアルキル基、及び
(e)オキソ基。]
【請求項2】
R1が、C1−6アルキル基
(該C1−6アルキル基は、
(i)C3−8シクロアルキル基、及び
(ii)C1−6アルコキシ基
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)
である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項3】
R1が、C1−6アルキル基である、請求項2記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項4】
R1が、C3−8シクロアルキル基で置換されたC1−6アルキル基である、請求項2記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項5】
R1が、C3−8シクロアルキル基である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項6】
R2、R3、R4及びR5のうちの一つが、−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)
である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項7】
R2、R3、R4及びR5のうちの一つが、グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項8】
R6が、ハロゲン原子である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項9】
Yが、CHである、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項10】
Yが、窒素原子である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項11】
mが、1又は2である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項12】
nが、1である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項13】
下記一般式[I−1]で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【化2】
[式中、
R11は、
(1)C1−6アルキル基
(該C1−6アルキル基は、
(i)C3−8シクロアルキル基、及び
(ii)C1−6アルコキシ基
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
(2)C3−8シクロアルキル基
であり、
R21、R31、R41及びR51は、それぞれ同一又は異なって、
(1)水素原子、
(2)−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は、
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
(3)グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基
であり、
ここで、R21、R31、R41及びR51が同時に水素原子になることはなく、
R61は、ハロゲン原子であり、
R62は、水素原子又はハロゲン原子である。]
【請求項14】
R21が、グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基であって、
R31、R41及びR51が、水素原子である、
請求項13記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項15】
R21が、C1−6アルキル基であって、
R31、R41及びR51が、水素原子である、
請求項13記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項16】
R41が、グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基であって、
R21、R31及びR51が、水素原子である、
請求項13記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項17】
R21が、グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基であり、
R41が、C1−6アルキル基であって、
R31及びR51が、水素原子である、
請求項13記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項18】
下記一般式[I−2]で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【化3】
[式中、
R12は、C1−6アルキル基
(該C1−6アルキル基は、
(i)C3−8シクロアルキル基、及び
(ii)C1−6アルコキシ基
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)
であり、
R22、R32、R42及びR52は、それぞれ同一又は異なって、
(1)水素原子、
(2)−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
(3)グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、
であり、
ここで、R22、R32、R42及びR52が同時に水素原子になることはなく、
R63は、ハロゲン原子であり、
R64は、水素原子又はハロゲン原子である。]
【請求項19】
R42が、−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成し、該飽和単環式へテロ環は、グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)であり、
R52が、C1−6アルキル基であって、
R22及びR32が、水素原子である、
請求項18記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項20】
下記式:
【化4】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項21】
下記式:
【化5】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項22】
下記式:
【化6】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項23】
下記式:
【化7】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項24】
下記式:
【化8】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項25】
下記式:
【化9】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項26】
下記式:
【化10】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項27】
下記式:
【化11】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項28】
下記式:
【化12】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項29】
下記式:
【化13】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項30】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び医薬上許容される担体を含有してなる医薬組成物。
【請求項31】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を有効成分として含有してなる抗HIV剤。
【請求項32】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を有効成分として含有してなるHIVインテグラーゼ阻害剤。
【請求項33】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び一種類以上の他の抗HIV活性物質を組み合わせてなる抗HIV剤。
【請求項34】
抗HIV剤を製造するための請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用。
【請求項35】
HIVインテグラーゼ阻害剤を製造するための請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用。
【請求項36】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の有効量を哺乳動物に投与することを含む、該哺乳動物におけるHIV感染症の予防又は治療方法。
【請求項37】
一種類以上の他の抗HIV活性物質の有効量をさらに哺乳動物に投与することを含む、請求項36記載の方法。
【請求項38】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の有効量を哺乳動物に投与することを含む、該哺乳動物におけるHIVインテグラーゼの阻害方法。
【請求項39】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び医薬上許容される担体を含有してなる抗HIV組成物。
【請求項40】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び医薬上許容される担体を含有してなるHIVインテグラーゼ阻害用医薬組成物。
【請求項41】
請求項30に記載の医薬組成物、及び当該医薬組成物をHIVの治療又は予防の用途に使用することができる、或いは使用すべきであることを記載した当該医薬組成物に関する記載物を含む、商業パッケージ。
【請求項42】
請求項30に記載の医薬組成物、及び当該医薬組成物をHIVの治療又は予防の用途に使用することができる、或いは使用すべきであることを記載した当該医薬組成物に関する記載物を含む、キット。
【請求項1】
下記一般式[I]で表される化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【化1】
[式中、
R1は、
(1)C1−6アルキル基
(該C1−6アルキル基は、
(i)C3−8シクロアルキル基、及び
(ii)C1−6アルコキシ基
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、
(2)C3−8シクロアルキル基、又は
(3)飽和単環式ヘテロ環基(ここで、該飽和単環式へテロ環基は、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至3個のヘテロ原子を有する。)
であり、
R2、R3、R4及びR5は、それぞれ同一又は異なって、
(1)水素原子、
(2)カルボキシル基、
(3)−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、
(4)下記グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(5)シアノ基
であるか、或いは
R2及びR3は、又は、R4及びR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、
i)C3−8シクロアルカン、若しくは
ii)飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至6個のヘテロ原子を有する)を形成してもよく、
ここで、R2、R3、R4及びR5が同時に水素原子になることはなく、
R6は、
(1)同一又は異なった1乃至5個のハロゲン原子で置換されてもよい、C1−6アルキル基、
(2)C1−6アルコキシ基、
(3)ハロゲン原子、又は
(4)C3−8シクロアルキル基
であり、
Yは
(1)CH、又は
(2)窒素原子
であり、
mは、1乃至5の整数を示し、mが2乃至5の整数の場合、R6は、それぞれ同一又は異なっていてもよく、
nは、1乃至3の整数を示す。
グループA:
(a)−CO−NRA1RA2
(式中、RA1とRA2は、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RA1とRA2は、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至3個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、下記グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルコキシ基、
(d)C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基、
(e)シアノ基、
(f)−NRA3RA4
(式中、RA3及びRA4は、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)C1−6アルキル基、
(iii)C1−6アルキル−カルボニル基、又は
(iv)C1−6アルキル−スルホニル基
であるか、或いは
RA3及びRA4は、それらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロ環(ここで、該へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよく、1又は2個のオキソ基で置換されてもよい。)を形成してもよい。)、
(g)カルボキシル基、
(h)C1−6アルキル−スルホニル基、及び
(i)C1−6アルキル−カルボニル基。
グループB:
(a)水酸基、
(b)C1−6アルコキシ基、
(c)C1−6アルコキシ−C1−6アルキル基、
(d)C3−8シクロアルキル基、及び
(e)オキソ基。]
【請求項2】
R1が、C1−6アルキル基
(該C1−6アルキル基は、
(i)C3−8シクロアルキル基、及び
(ii)C1−6アルコキシ基
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)
である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項3】
R1が、C1−6アルキル基である、請求項2記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項4】
R1が、C3−8シクロアルキル基で置換されたC1−6アルキル基である、請求項2記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項5】
R1が、C3−8シクロアルキル基である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項6】
R2、R3、R4及びR5のうちの一つが、−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)
である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項7】
R2、R3、R4及びR5のうちの一つが、グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項8】
R6が、ハロゲン原子である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項9】
Yが、CHである、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項10】
Yが、窒素原子である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項11】
mが、1又は2である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項12】
nが、1である、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項13】
下記一般式[I−1]で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【化2】
[式中、
R11は、
(1)C1−6アルキル基
(該C1−6アルキル基は、
(i)C3−8シクロアルキル基、及び
(ii)C1−6アルコキシ基
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
(2)C3−8シクロアルキル基
であり、
R21、R31、R41及びR51は、それぞれ同一又は異なって、
(1)水素原子、
(2)−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は、
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
(3)グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基
であり、
ここで、R21、R31、R41及びR51が同時に水素原子になることはなく、
R61は、ハロゲン原子であり、
R62は、水素原子又はハロゲン原子である。]
【請求項14】
R21が、グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基であって、
R31、R41及びR51が、水素原子である、
請求項13記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項15】
R21が、C1−6アルキル基であって、
R31、R41及びR51が、水素原子である、
請求項13記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項16】
R41が、グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基であって、
R21、R31及びR51が、水素原子である、
請求項13記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項17】
R21が、グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基であり、
R41が、C1−6アルキル基であって、
R31及びR51が、水素原子である、
請求項13記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項18】
下記一般式[I−2]で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【化3】
[式中、
R12は、C1−6アルキル基
(該C1−6アルキル基は、
(i)C3−8シクロアルキル基、及び
(ii)C1−6アルコキシ基
から選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)
であり、
R22、R32、R42及びR52は、それぞれ同一又は異なって、
(1)水素原子、
(2)−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それぞれ同一又は異なって、
(i)水素原子、
(ii)グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、又は
(iii)C3−8シクロアルキル基
であるか、或いは
RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成してもよく、該飽和単環式へテロ環は、グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)、又は、
(3)グループAから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい、C1−6アルキル基、
であり、
ここで、R22、R32、R42及びR52が同時に水素原子になることはなく、
R63は、ハロゲン原子であり、
R64は、水素原子又はハロゲン原子である。]
【請求項19】
R42が、−CO−NRaRb
(式中、RaとRbは、それらが結合する窒素原子と一緒になって飽和単環式ヘテロ環(ここで、該飽和単環式へテロ環は、炭素原子と1個の窒素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至5個のヘテロ原子を有していてもよい。)を形成し、該飽和単環式へテロ環は、グループBから選ばれる同一又は異なった1乃至5個の置換基で置換されてもよい。)であり、
R52が、C1−6アルキル基であって、
R22及びR32が、水素原子である、
請求項18記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項20】
下記式:
【化4】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項21】
下記式:
【化5】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項22】
下記式:
【化6】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項23】
下記式:
【化7】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項24】
下記式:
【化8】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項25】
下記式:
【化9】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項26】
下記式:
【化10】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項27】
下記式:
【化11】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項28】
下記式:
【化12】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項29】
下記式:
【化13】
で表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物。
【請求項30】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び医薬上許容される担体を含有してなる医薬組成物。
【請求項31】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を有効成分として含有してなる抗HIV剤。
【請求項32】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物を有効成分として含有してなるHIVインテグラーゼ阻害剤。
【請求項33】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び一種類以上の他の抗HIV活性物質を組み合わせてなる抗HIV剤。
【請求項34】
抗HIV剤を製造するための請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用。
【請求項35】
HIVインテグラーゼ阻害剤を製造するための請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の使用。
【請求項36】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の有効量を哺乳動物に投与することを含む、該哺乳動物におけるHIV感染症の予防又は治療方法。
【請求項37】
一種類以上の他の抗HIV活性物質の有効量をさらに哺乳動物に投与することを含む、請求項36記載の方法。
【請求項38】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物の有効量を哺乳動物に投与することを含む、該哺乳動物におけるHIVインテグラーゼの阻害方法。
【請求項39】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び医薬上許容される担体を含有してなる抗HIV組成物。
【請求項40】
請求項1乃至29のいずれか一項に記載の化合物又はその医薬上許容される塩、或いはその溶媒和物、及び医薬上許容される担体を含有してなるHIVインテグラーゼ阻害用医薬組成物。
【請求項41】
請求項30に記載の医薬組成物、及び当該医薬組成物をHIVの治療又は予防の用途に使用することができる、或いは使用すべきであることを記載した当該医薬組成物に関する記載物を含む、商業パッケージ。
【請求項42】
請求項30に記載の医薬組成物、及び当該医薬組成物をHIVの治療又は予防の用途に使用することができる、或いは使用すべきであることを記載した当該医薬組成物に関する記載物を含む、キット。
【公開番号】特開2011−195585(P2011−195585A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−40159(P2011−40159)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【Fターム(参考)】
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