説明

3次元レーザ加工機

【課題】 5軸制御のレーザ加工機におけるノズルの垂直調整を自動化し、姿勢教示を容易にする。
【解決手段】 nを初期設定し(S1)、初期姿勢(S2)をとらせ、光検出器30の検出値が許容範囲内であれば垂直調整完了とする(S3、12)。それ以外は、先端点固定制御で第n回目の指定角度/方向にノズルを傾斜させ(S4)、先端点固定制御でC軸を360度回転させつつ反射光強度推移を記録する(S5)。最大値が許容範囲内にあれば垂直調整完了(S6、12)、それ以外は同最大値が得られた傾斜状態から、先端点固定制御でA軸値を±両方向に所定角度範囲で変化させつつ反射光強度推移を記録する(S8)。最大値が許容範囲内にあれば垂直調整完了とする(S9、12)。以後、制限回数Nを超えない範囲で、処理を繰り返す(S10、11)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として3次元形状の薄板の切断加工等に使用される3次元レーザ加工機に関する。
【背景技術】
【0002】
3次元レーザ加工機は、主として3次元形状を有する薄板の切断加工等に広く使用されている。一般に、3次元レーザ加工機は、レーザ光を被加工物に対して照射するノズルの先端を該被加工物に対して位置決め(被加工物に対する相対位置と相対姿勢を決めること)するために、基本3軸(X軸、Y軸、Z軸)及び回転2軸(C軸及びA軸)を有し、これらの軸が制御装置(CNC)で制御される。なお、各軸の駆動対象物の割り当てについては、例えばX軸、Y軸、Z軸で被加工物を載置するテーブルを駆動し、残るC軸及びA軸でノズルを取付けたヘッドを駆動する方式や、X軸とY軸で被加工物を載置するテーブルを駆動し、Z軸、C軸及びA軸でノズルを取付けたヘッドを駆動する方式などがある。
【0003】
周知のように、加工実行時の制御は、通常、加工プログラムに従って行なわれる。この加工プログラムを作成する最も一般的な方法は、実際の被加工物の切断線(切断を希望する線)上のいくつかの希望位置にノズル先端点(ノズルに設定された先端点で、通常、レーザ光の集光位置に設定される)を一致させ、その時の各軸値を加工点データとして順次記憶していくもので、「教示(ティーチング)による加工プログラム作成」と呼ばれている。
【0004】
このようなティーチングに際して生じる1つの問題は、ノズルの姿勢を正確に教示することが簡単でないということである。レーザ加工ではノズルの方向(レーザ光の光軸方向)は加工切断面の方向を左右する。被加工切断面の方向は、被加工物表面に垂直となるように希望されることが殆どである。
従って、ティーチングにあたっては、ノズルの方向を被加工物表面に対して垂直とするような調整(垂直調整)を行ない、該垂直調整後の姿勢における各軸値を教示する必要があるが、従来は、このノズル方向の垂直調整を目視で行わねばならなかった。そのため、ティーチングに時間がかかり、且つ、熟練したオペレータにとっても正確なノズルの垂直調整は容易でなかった。
【0005】
なお、レーザ加工機のノズル先端点の被加工物に対する相対位置を与えた条件(例えば固定した条件)でノズル姿勢を制御する技術は周知であり、下記特許文献1、2等で説明されている。また、本発明で使用する測定手段の1つとして言及される「被加工物からの反射光強度を検知する手段」について、下記特許文献3に開示がある。
【0006】
【特許文献1】特開平1−224194号公報
【特許文献2】特開平4−37496号公報
【特許文献3】特許第3222430号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の1つの目的は、加工物表面に対するノズルの相対姿勢を自動的に垂直方向に調整する機能を具備した3次元レーザ加工機を提供することにある。また、本発明のもう1つの目的は、レーザ光を照射するノズルの正確な垂直調整を容易に行えるようにして、レーザ加工の加工プログラム作成におけるティーチング作業を容易で効率的なものとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、レーザ光を被加工物に対して照射するノズルの先端を該被加工物に対して位置決めするために、基本3軸(X軸、Y軸、Z軸)、前記Z軸方向回りで前記ノズルを回転させる第1の回転軸(C軸)及び前記第1の回転軸(C軸)に対して垂直な軸回りで前記ノズルを回転させる第2の回転軸(A軸)と、前記基本3軸、前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸を制御する制御手段を有し、前記制御手段が、前記ノズルに設定された先端点の被加工物に対する相対位置を一定に保ちながら前記ノズルに姿勢変化を与える姿勢変化手段を含んでいる、3次元レーザ加工機に適用される。
【0009】
そして、請求項1に係る3次元レーザ加工機の特徴は、前記姿勢変化手段により前記ノズルに姿勢変化が与えられた時の被加工物からの反射光の強度推移を測定する測定手段と、前記測定手段による前記強度推移の測定結果に基づいて、前記ノズルが前記被加工物の表面に対し垂直となる姿勢を求める姿勢決定手段を具備していることである。
【0010】
また、請求項2に係る3次元レーザ加工機においては、前記姿勢変化手段は、前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸にそれぞれ所定角度の傾斜量を与えた所定の傾斜状態から、前記ノズルの先端点の前記被加工物に対する相対位置を一定に保ちながら前記ノズルを前記Z軸方向回りで360度回転させる第1の姿勢変化手段と、前記第1の姿勢変化の間に前記測定手段で得られる測定値が最大となる前記C軸の第1の角度を保った条件で、前記ノズルの先端点の前記被加工物に対する相対位置を一定に保ちながら前記A軸を所定範囲で変化させる第2の姿勢変化手段とを含み、前記姿勢決定手段は、前記第2の姿勢変化の間に前記測定手段で得られる測定値が最大となる前記A軸の第1の角度を求める手段と、前記C軸の第1の角度及び前記A軸の第1の角度で定まる第1のノズル姿勢が、前記ノズルが前記被加工物の表面に対し垂直となる姿勢であるかについて、予め定めた許容基準に照らして“肯定”あるいは“否定”のいずれかの判定結果を提供する判定手段を含んでいる。
【0011】
ここで、前記判定手段による判定結果が“否定”である場合に、前記所定の傾斜状態における前記A軸の所定の傾斜量を切り替える手段を更に設けることもできる(請求項3)。
また、請求項1〜請求項3のいずれかに係る3次元レーザ加工機においても、上記前記測定手段として、前記ノズルの先端部に設けられた光検出器を含んでいるものを使用することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る3次元レーザ加工機によれば、レーザ光を照射するノズルの正確な垂直調整が自動化され、容易に行えるようになる。そのため、レーザ加工の加工プログラム作成におけるティーチング作業が効率化され、高度の熟練を要することなく正確なティーチングが行えるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は本発明に従った1つの実施形態に係るレーザ加工機の概略構成を示す図で、C軸及びA軸の駆動機構に関してはやや詳しく描かれている。同図において、符号1はC軸駆動用サーボモータであり、符号2はA軸駆動用サーボモータである。C軸はZ軸方向周りでノズル9aを回転させる回転軸(第1の回転軸)であり、C軸駆動用サーボモータ1の回転がギア4a、4bによって支持部材5を回転させるようになっている。一方、A軸はC軸に対して垂直な軸の回りでノズル9aを回転させる回転軸(第2の回転軸)で、A軸駆動用サーボモータ2の回転がギア6a、6bによってシャフト7を回転させ、その回転が傘歯車8a、8bでシャフト9に伝えられるようになっている。
【0014】
軸受機構等の詳細は図示を省略したが、シャフト9は支持部材5上でC軸に対して垂直な軸の回りで回転自在に支持されている。そして、ノズル9aはシャフト9に装着され、固定されている。以上の機構により、C軸駆動用サーボモータ1が動作すれば、Z軸方向周りでノズル9aが回転し、A軸駆動用サーボモータ2が動作すれば、C軸に垂直な軸周りでノズル9aが回転する。両者が同時に回転すれば、それら回転が同時に起ることは言うまでもない。
【0015】
レーザビームは、いずれも図示を省略したレーザ発振器から供給され、反射ミラー、光ファイバ等を用いた伝送路を経由して、ノズル9aの先端からワーク(被加工物)Wに向けて照射される。符号30はノズル9aの先端にはめ込まれる態様で取付けられた円環状の光検出器で、後述するように、ワークWに照射されたレーザビームの反射光の強度を検出するものである。光検出器30の開口部は円形で、レーザビームの光軸に関して軸合わせされている。
【0016】
ワークWはワークテーブル20上に位置決めされている。ワークテーブル20は、ここでは基本3軸(X軸、Y軸、Z軸)で駆動されるものであるが、ワークテーブル20を例えばXYテーブルとし、上記したC軸、A軸の駆動機構及びノズル9aを含めた部分全体をZ軸で駆動するようにしても良い。X軸、Y軸、Z軸の駆動機構については詳細の図示を省略した。
【0017】
各軸の制御は、符号10で示した制御装置によって行なわれる。制御装置10はCPU、メモリ、外部装置とのインターフェイス等で構成され、光検出器30の出力の取り込み及び後述する処理のためのソフトウェア等を除けば周知のものである。制御装置10には、例えばキーボード等の手動操作部11とLCD等のディスプレイ12が付設され、オペレータがレーザ加工機の動作、加工プログラム作成、編集等に必要な諸指令、パラメータ等の入力、修正等を行えるようになっている。
ここで、「ノズル先端点固定制御」について簡単に説明しておく。周知のように、ノズル9a内には集光レンズが設けられ、レーザビームの集光位置はノズル9aの先端から小距離前方に離れた位置にある。通常、この集光位置に対応する点Pが「ノズル先端点」として設定されている。従って、加工プログラム作成のための教示にあたっては、このノズル先端点Pを希望する加工点に一致させ、その時の各軸値を記憶すれば良いことになる。但し、前述した理由で、教示時にはノズル姿勢の垂直調整(被加工物の表面に対してノズルを垂直に向ける調整)が必要になる。
【0018】
この垂直調整を、ノズル先端点Pの位置(姿勢は含まず)を固定した状態でノズル姿勢を手動調整することで行なうことは従来より知られており、このような調整に利用できる制御を、「ノズル先端点固定制御」と呼んでいる。「ノズル先端点固定制御」を利用すれば、ノズル先端点Pの位置(姿勢は含まず)を固定した状態で、C軸及びA軸に独立した任意の値あるいは値の変化をとらせることができる。なお、このようなノズル先端点固定制御自体は周知技術に属するので、制御方式自体の詳細説明は省略する。
【0019】
次に、図2を参照して、円環状の光検出器30で検出される反射光強度とノズル姿勢との関係について説明する。図2(a)には、ノズルが垂直調整された状態と傾斜角θで傾斜した状態が並置して示されている。レーザビームがワークWの表面に向けて照射されるとワーク表面で反射光が発生し、その一部が光検出器30に入射し、検出される。反射光は、通常、正反射光(鏡面を仮定した時の反射光)に乱反射光(入射点Pから立体角2πの範囲に散乱する光)が混ざったような光となると考えられる。その場合、光検出器30で検出される反射光強度qは、ノズルの傾斜角(ワークWの表面に対してレーザビーム光軸がなす角度)θの増大に対して単調減少の関係を示す。図2(b)のグラフはその一例を示している。本実施形態では、以下に説明するように、このような関係に基づき、光検出器30をノズルの垂直調整時に「傾斜検出器」として利用する。
【0020】
各教示点についてノズルの垂直調整を行なうにあたっては、準備として、別途適当な手段によりノズルが垂直となった時の反射強度値qmax を求めておく。また、「垂直調整完了」の判断を行なうための許容範囲(qmax 〜qmax −Δq)を定めて、制御装置10内のメモリに記憶しておく。
以上の準備の下で、図3のフローチャートに記した手順で垂直調整を行なう。各教示点における垂直調整は同様なので、1教示点分の処理手順について説明する。また、説明中で、同フローチャートに関連してノズル姿勢の変化乃至状態を記した図4を適宜参照する。反射光を得る時にはレーザ発振を行い、その出力は、例えば最低出力に予め定めておく。各ステップの要点は下記の通りである。
【0021】
ステップS1;処理サイクルの繰り返し制限に関連した指標nをn=1に初期設定する。
ステップS2;ノズルに適当な初期姿勢をとらせ、5軸値を記憶する。初期姿勢は、例えばオペレータが極く粗く目視で垂直調整を行なった程度の姿勢とする。
ステップS3;光検出器30の検出値が上記準備で記憶した許容範囲内にあるか否かチェックする。許容範囲内であれば垂直調整完了と判断し、ステップS12に進み、そうでなければステップS4に進む。
ステップS4;初期状態から、先端点Pを固定した条件での先端点固定制御により、第n回目の指定された角度及び方向にノズルを傾斜させる。ここで「角度の指定」は、例えばC軸値の指定で行い、「方向の指定」は、例えばA軸値の入力で行なうことができる。ここでは計N組のC軸値、A軸値のセットを用意しておき、第n回目の指定ではn番目のセットの値をキーボード11を操作して入力するものとする。なお、この「指定された角度及び方向」は、例えば図4中のS4で示すように、初期状態と異なった姿勢とすることが好ましく、初期状態より傾斜角が大きい(垂直からはずれた)姿勢に対応するものであって構わない。
【0022】
ステップS5;ステップS4の傾斜が完了した状態から、先端点Pを固定した条件での先端点固定制御により、Z軸方向回りで360度ノズルを回転させつつ(図4中のS5参照)、光検出器30で検出される反射光の強度推移(C軸値と反射光強度の関係)を記録する。
ステップS6;ステップS5で得られた検出値の最大値が上記準備で記憶した許容範囲内にあるか否かチェックする。許容範囲内であれば垂直調整完了と判断し、ステップS12に進み、そうでなければステップS7に進む。
ステップS7;ステップS7で最大値が得られた傾斜状態とする。
ステップS8;ステップS7の傾斜が完了した状態から、先端点Pを固定した条件での先端点固定制御により、A軸値を±両方向(増減両方向)に所定角度範囲で変化させつつ(図4中のS8参照)、光検出器30で検出される反射光の強度推移(A軸値と反射光強度の関係)を記録する。ここで、所定角度範囲は、例えばステップS7完了時のA軸値を基準に、±両方向に同角度(例;30度)とすれば良い。
【0023】
ステップS9;ステップS8で得られた検出値の最大値が上記準備で記憶した許容範囲内にあるか否かチェックする。許容範囲内であれば垂直調整完了と判断し、ステップS12に進み、そうでなければステップS10に進む。
【0024】
ステップS10;指標nが制限回数Nに到達したか否かチェックする。到達していなければステップS11へ進む。制限回数に到達していたら垂直調整は不成功と判断し、処理を終了する。この場合は、反射光強度の許容範囲、指定角度/方向(ステップS4参照)等の設定値の再検討、修理等で対処する。
【0025】
ステップS11;指標nを1アップして、ステップS4へ戻り、ステップS4以下の処理を繰り返す。
ステップS12;垂直調整が完了した状態に対応する5軸値を記憶する。なお、ステップS3からステップS12に進んだ場合は、初期状態の5軸値をそのまま採用する。ステップS6またはステップS9からステップS12に進んだ場合は、反射強度の最大値を検出した時点における5軸値を採用する。
【0026】
以上の処理により、制限回数Nを超えない範囲で自動的に垂直姿勢が探索される。1つの教示点について垂直調整が完了したら、次の教示点へノズルを移動させ、位置調整(ノズル先端点Pを教示点に一致させる)を行なって、上記処理を再度実行すれば良い。このようにして、本実施形態によれば、手動と目視で垂直調整を行なっていた従来方式に比して格段に効率化された教示作業が実行できる。
【0027】
なお、特殊な場合として、ワーク表面の反射特性により、ノズルの垂直調整時と最大反射光の検出時が対応しないこともあり得ると考えられる。そのようなケースでは、予め実験により、上記ステップS5、S8と同様に姿勢変化に応じた反射光強度推移を調べておき、垂直調整時に対応する特徴点をもって「最大値」に代えれば良い。この特徴点としては、例えば、「最小値」、「最大値を与える極大値と最大値に次ぐ値を与える極大値の間の中間点」などが考えられる。
また、反射光を検出する検出手段は上記の光検出器30に限らず、他の手段で代替しても良い。代替手段の一例としては、前出の特許文献3で用いられているモニタ検出器(レーザ発振器のリア鏡付近に配置)で、反射光が共振器内に戻ってくることで起るレーザ発振出力の変化をモニタする方法が考えられる。要はノズルの傾斜を反射光で検出することができれば、検出手段の種類は問わないということである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の1つの実施形態に係るレーザ加工機の概略構成を示した図で、C軸及びA軸の駆動機構に関してはやや詳しく描示されている。
【図2】ノズルの姿勢と反射光強度の関係を説明する図で、(a)はノズルが垂直調整された状態と傾斜角θで傾斜した状態を並置して示し、(b)は反射光強度と傾斜角の関係をグラフで例示している。
【図3】実施形態で実行される処理手順の概略を記したフローチャートである。
【図4】図2に示したフローチャートに関連して、ノズル姿勢の変化を記した図である。
【符号の説明】
【0029】
1 C軸駆動用サーボモータ
2 A軸駆動用サーボモータ
3 レーザビーム
4a、4b、6a、6b ギア
5 支持部材
7、9 シャフト
8a、8b 傘歯車
10 制御装置
11 キーボード(手動操作部)
12 ディスプレイ
20 ワークテーブル
30 光検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を被加工物に対して照射するノズルの先端を該被加工物に対して位置決めするために、基本3軸(X軸、Y軸、Z軸)、前記Z軸方向回りで前記ノズルを回転させる第1の回転軸(C軸)及び前記第1の回転軸(C軸)に対して垂直な軸回りで前記ノズルを回転させる第2の回転軸(A軸)と、前記基本3軸、前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸を制御する制御手段を有し、
前記制御手段が、前記ノズルに設定された先端点の被加工物に対する相対位置を一定に保ちながら前記ノズルに姿勢変化を与える姿勢変化手段を含んでいる、3次元レーザ加工機において、
前記姿勢変化手段により前記ノズルに姿勢変化が与えられた時の被加工物からの反射光の強度推移を測定する測定手段と、
前記測定手段による前記強度推移の測定結果に基づいて、前記ノズルが前記被加工物の表面に対し垂直となる姿勢を求める姿勢決定手段を具備している、3次元レーザ加工機。
【請求項2】
前記姿勢変化手段は、
前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸にそれぞれ所定角度の傾斜量を与えた所定の傾斜状態から、前記ノズルの先端点の前記被加工物に対する相対位置を一定に保ちながら前記ノズルを前記Z軸方向回りで360度回転させる第1の姿勢変化手段と、
前記第1の姿勢変化の間に前記測定手段で得られる測定値が最大となる前記C軸の第1の角度を保った条件で、前記ノズルの先端点の前記被加工物に対する相対位置を一定に保ちながら前記A軸を所定範囲で変化させる第2の姿勢変化手段とを含み、
前記姿勢決定手段は、
前記第2の姿勢変化の間に前記測定手段で得られる測定値が最大となる前記A軸の第1の角度を求める手段と、
前記C軸の第1の角度及び前記A軸の第1の角度で定まる第1のノズル姿勢が、前記ノズルが前記被加工物の表面に対し垂直となる姿勢であるかについて、予め定めた許容基準に照らして“肯定”あるいは“否定”のいずれかの判定結果を提供する判定手段を含んでいる、請求項1に記載の3次元レーザ加工機。
【請求項3】
前記判定手段による判定結果が“否定”である場合に、前記所定の傾斜状態における前記A軸の所定の傾斜量を切り替える手段を備えている、請求項2に記載の3次元レーザ加工機。
【請求項4】
前記測定手段は、前記ノズルの先端部に設けられた光検出器を含んでいる、請求項1〜請求項3の内のいずれか1項に記載の3次元レーザ加工機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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