3次元座標入力方法,コンピュータプログラム及び3次元座標入力装置
【課題】3次元座標を指定する入力作業をより簡単に行うことができる3次元座標入力方法を提供する。
【解決手段】最初にXY平面の画像を表示装置の画面内に表示させ(ステップS2)、マウスによる操作でカーソルをXY平面内で移動させ、マウスの操作ボタンがオンされて指定操作が行われると、その時点にカーソルで指示されているXY平面内の2次元座標を指定し、YZ平面の画像を画面内に表示させる(ステップS3,S4)。その状態からマウスでドラッグ操作が行われるとカーソルをYZ平面内で移動させユーザが操作ボタンのオン操作を終了すると、その時点にカーソルで指示されているYZ平面内の2次元座標を指定する(ステップS5)。XY平面,YZ平面で重複して指定されたY軸座標はYZ平面での指定座標を優先し、3次元座標を指定する(ステップS6)。
【解決手段】最初にXY平面の画像を表示装置の画面内に表示させ(ステップS2)、マウスによる操作でカーソルをXY平面内で移動させ、マウスの操作ボタンがオンされて指定操作が行われると、その時点にカーソルで指示されているXY平面内の2次元座標を指定し、YZ平面の画像を画面内に表示させる(ステップS3,S4)。その状態からマウスでドラッグ操作が行われるとカーソルをYZ平面内で移動させユーザが操作ボタンのオン操作を終了すると、その時点にカーソルで指示されているYZ平面内の2次元座標を指定する(ステップS5)。XY平面,YZ平面で重複して指定されたY軸座標はYZ平面での指定座標を優先し、3次元座標を指定する(ステップS6)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面内に表示されるカーソルの位置を動かして、そのカーソルが指し示す画面内の位置を指定する操作が可能なポインティングデバイスを用い、画面内に表示される3次元空間の座標を指定する3次元座標入力方法,コンピュータプログラム及び3次元座標入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットの3次元画像モデルをディスプレイに表示させるには、仮想3次元空間内における画像モデルの位置を決めるため、X,Y,Zの各軸座標(3次元座標)を入力して指定する必要がある。また、ロボットの3次元画像モデルを3Dアニメーションで表示させる場合も、手先位置を指定するために3次元座標を入力する必要がある。例えば特許文献1では、前記3軸の内、最初に1軸若しくは2軸の座標をテキストで入力して決定し、残りの軸の座標をマウスなどの入力装置を用い、ディスプレイの画面内に表示されるカーソルを移動させて指定するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−167924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の方法では、
(1)座標決定を行うことを決定する入力
(2)第1軸の座標入力(テキスト)
(3)第2軸の座標入力(テキスト)
(4)第3軸の座標入力(カーソル)
という4段階の入力作業を行う必要がある。したがって、多数の3次元座標を指定してテストを行う場合などには、それらの座標の入力作業が煩雑,膨大となってしまう。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、3次元座標を指定する入力作業をより簡単に行うことができる3次元座標入力方法,コンピュータプログラム及び3次元座標入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の3次元座標入力方法によれば、画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、そのカーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用いる。最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示し、第1平面の画像を表示している状態でカーソル操作が行われるとカーソルを第1平面内で移動させ、指定操作を行うと、その時点にカーソルが指示している第1平面内の2次元座標を指定すると共に、2軸以外の1軸と前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を画面内に表示する。
更に、前記指定操作を行った状態を維持しながらカーソル操作が行われるとカーソルを第2平面内で移動させ、指定操作を終了すると、その時点にカーソルが指示している第2平面内の2次元座標を指定する。そして、第1,第2平面について指定した2次元座標で重複して指定した軸の座標は後者の座標を優先し、3次元座標を指定する。
【0007】
すなわち、作業者は、ポインティングデバイスを用いたカーソル操作と指定操作とにより第1平面の座標を指定し、前記指定操作を行った状態を維持しつつカーソル操作を行った後、指定操作を終了することで第2平面の座標を指定して3次元座標を指定できる。したがって、3次元座標の入力指定を一連の操作により極めて簡単に行うことができる。また、ポインティングデバイスで指定操作を行った状態を維持しつつカーソル操作を行えば必要な操作回数が減少するので、操作者の手ぶれ等により誤入力が行われる確率を低下させ、座標の指定をより正確に行うことができる。
【0008】
請求項2記載の3次元座標入力方法によれば、請求項1と同様にして第2平面の座標を指定した場合は、第1平面では指定されなかった軸の座標を指定するので、請求項1と同様に3次元座標の入力指定を、一連の操作により極めて簡単に行うことができる。
【0009】
請求項3記載の3次元座標入力方法によれば、指定操作を行った状態を維持しながらカーソル操作が行われる場合に、カーソルを第2平面について、第1平面では指定されなかった座標軸方向にだけ移動させるので、操作者が、残り1軸の座標を指定し易くなる。
【0010】
請求項4記載の3次元座標入力方法によれば、ポインティングデバイスにマウスを用い、マウスの操作ボタンをオンし続けることで指定操作を行い、その状態からマウスの操作ボタンをオフすることで指定操作を終了するので、広く使用されているマウスによって、3次元座標の入力指定を簡単に行うことができる。
【0011】
請求項5記載の3次元座標入力方法によれば、ポインティングデバイスにタッチパネルを用い、指示用部材の先端を接触させた状態で動かしてカーソル操作を行い、前記先端の位置を接触状態のまま所定時間維持することで指定操作を行い、その指定操作を行った状態から指示用部材の先端を非接触状態にすると指定操作を終了するので、タッチパネルを用いた場合でも、3次元座標の入力指定を簡単に行うことができる。
【0012】
請求項17記載の3次元座標入力装置によれば、タッチパネルを用いた場合に、カーソル操作において指示用部材の先端を移動させる速度が低下すると、カーソルの位置を動かす感度を低下させる。すなわち、第1又は第2平面の座標を指定するため最終的な微調整を行う段階で、指示用部材の動きに対してカーソルの動きが小さくなるから、座標位置の詳細を決定し易くできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施例であり、座標入力用プログラムの処理内容を示すフローチャート
【図2】図1の処理に応じた画面表示状態を示す図(その1)
【図3】同画面表示状態を示す図(その2)
【図4】より具体的な画面表示状態を示す図(その1)
【図5】同画面表示状態を示す図(その2)
【図6】同画面表示状態を示す図(その3)
【図7】同画面表示状態を示す図(その4)
【図8】同画面表示状態を示す図(その5)
【図9】同画面表示状態を示す図(その6)
【図10】同画面表示状態を示す図(その7)
【図11】パーソナルコンピュータを示す斜視図
【図12】パーソナルコンピュータの機能ブロック図
【図13】本発明の第2実施例を示す図11相当図
【図14】図12相当図
【図15】図1相当図
【図16】(a)は図7相当図,(b)は(a)に示すカーソル操作を行う場合のタッチパネル及びタッチペンの操作状態を示す図
【図17】図8相当図
【図18】図9相当図
【図19】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図20】図3(b)相当図
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図12を参照して説明する。ロボット設計用の3次元CADや、ロボット動作確認用のシミュレータは、例えば図11に示すパーソナルコンピュータ(パソコン)1によって構成されている。パソコン1は、パソコン本体2に、出力装置(出力手段)として例えば3次元のグラフィック表示が可能な液晶ディスプレイからなる表示装置(表示手段)3を接続すると共に、入力装置として例えばキーボード4およびマウス(ポインティングデバイス)5を接続してなる。パソコン本体2は、図12に示すように、CPU6、ROM7、RAM8、大容量記憶装置としてのハードディスク(HDD:Hard Disk Drive)9、インターフェイス10などを備えて構成され、そのインターフェイス10に前記表示装置3、キーボード4およびマウス5が接続されている。
【0015】
上記ハードディスク9には、動作シミュレーション用のシミュレーションプログラムや、ティーチング用のティーチングプログラム、ロボット設計用の3次元CADプログラムなどが記録されている。また、上記のプログラムを実行する際に、ユーザが3次元座標値を入力指定するための座標入力用プログラム(コンピュータプログラム)11も記録されている。尚、一般に上記のような座標入力用プログラム11は、シミュレーションプログラムやティーチングプログラムの一部として組み込まれているが、本実施例では説明の都合上、独立したプログラムとして取り扱う。
【0016】
CPU6は、上記ハードディスク9が記憶するプログラムを実行することで、シミュレーションデータやCADデータに基づいて表示装置3に3次元画像表示する。このとき、CPU6は座標入力用プログラム11に従い、操作者のマウス5の操作に応じて、シミュレーションや設計を行うための3次元座標値(X,Y,Z座標値)が入力指定されると、その座標値に応じた画面内の位置を3次元画像上で表示する。
【0017】
次に、本実施例の作用について図1乃至図5も参照して説明する。図1は、ユーザ(操作者)がパソコン1上で例えばロボットのシミュレーションを行うため、マウス5を操作して3次元座標値を入力指定する場合の座標入力用プログラム11の処理内容を示すフローチャートである。そして、図2乃至図10は、図1のフローチャートにおける各処理に対応して、表示装置3に表示される3次元画像(仮想3次元空間)内での座標指定状態を示している。図2及び図3では、理解を容易にするため3次元画像を抽象的な立方体(立体12とする)で示しており、図4乃至及び図10では、より実態に近いロボットの3次元画像を(手先位置の座標を決定する場合)示している。
【0018】
初期状態では、図2(a)に示すように、適当な視点から見た立体12の3次元画像が斜視図的に表示される。また、図2(b)に示すように、3次元画像の表示枠外に、「XYZ座標決定」のボタンシンボル13が表示される。そして、ユーザがマウス5を操作し、画面内のカーソルをボタンシンボル13の位置に合わせてマウス5の操作ボタン(クリックボタン)をクリックすると、XYZ座標の決定処理が開始される(図1:ステップS1)。
【0019】
すると、座標入力用プログラム11は、3軸のうち任意の2軸を選択し、例えばXY平面(第1平面)で表示するように視点を変更し、立体12の上面12Tが表示される(ステップS2,図2(c)参照,第1平面表示手段)。この状態でユーザがマウス5を操作すると、カーソルは、画面上のXY平面内で移動するように表示され、画面には、カーソルの位置に応じたXY座標値が表示される(図2(d)参照)。そして、カーソルの位置が適切なXY座標値を示した時点で、ユーザがマウス5の操作ボタンを押圧(ON)すると、XY座標値が仮決定される(ステップS3,第1座標仮決定手段)。図2(d)では(X,Y)=(50,50)で仮決定された場合を示している。
【0020】
また、ステップS3においてユーザがマウス5の操作ボタンを押圧すると、画面は図3(a)の状態に移行する。この段階では、3軸のうちステップS2では選択されなかったZ軸と他の1軸とを選択して、例えばYZ平面(第2平面)を表示するように視点を変更し、立体12の正面12Fが表示される(ステップS4,第2平面表示手段)。尚、正面12FのX軸座標値は「50」に設定される。この時ユーザは、マウス5の操作ボタンを押圧した状態を維持し続けるようにする。
【0021】
また、立体12の正面12Fが表示されると共に、画面には、カーソルが指し示す3次元座標値(X,Y,Z)=(50,50,任意)が表示される。この状態で(マウス5の操作ボタンは押圧を維持)ユーザがマウス5を操作すると(所謂ドラッグ操作)、カーソルは、画面上のYZ平面内で移動するように表示され、画面には、カーソルの位置に応じたYZ座標値が表示される(図3(b)参照)。そして、カーソルの位置が適切なYZ座標値を示した時点で、ユーザがマウス5の操作ボタンの押圧を解除(OFF)すると、指定操作が終了してYZ座標値が仮決定される(ステップS5,第2座標仮決定手段)。図3(b)では(Y,Z)=(50,50)で決定された場合を示している。
【0022】
この場合、Y軸座標については、ステップS3における仮決定値とステップS5における仮決定値との2つがあるが、前者を無視して後者の値を選択し、XYZ座標値を確定する(ステップS6,図3(c)参照,3次元座標確定手段)。すなわち、後者の値を優先することで、ユーザが一連の操作を行った上で最終的な結果として認識したY座標値を設定できる。そして、図2(a)に示す初期状態の画面と共に、確定したXYZ座標値(X,Y,Z)=(50,50,50)が指し示す位置を画面内に表示させる(ステップS7,図3(d)参照)。
尚、図4乃至図10に示す例では、同様の手順によりロボットの手先位置(X,Y,Z)=(50,100,50)を指定した場合となっている。ただし、ステップS6,図3(c)に対応する図は省略している。
【0023】
以上のように本実施例によれば、ポインティングデバイスにマウス5を用いる場合、パソコン1のCPU6は、座標入力用プログラム11に応じて最初にXY平面の画像を表示装置3の画面内に表示させ、その状態でマウス5によるカーソル操作が行われるとカーソルをXY平面内で移動させる。そして、マウス5の操作ボタンがオンされて指定操作が行われると、その時点にカーソルで指示されているXY平面内の2次元座標(X,Y)を指定(仮決定)すると共に、YZ平面の画像を画面内に表示させる。
【0024】
更に、操作ボタンのオン状態を維持しながらのマウス5によるカーソル操作,ドラッグ操作が行われるとカーソルをYZ平面内で移動させ、ユーザが操作ボタンのオン操作をすると指定操作を終了し、その時点にカーソルで指示されているYZ平面内の2次元座標(Y,Z)を指定(仮決定)する。そして、XY平面,YZ平面について指定した2次元座標で重複して指定されたY軸座標はYZ平面での指定座標を優先し、3次元座標(X,Y,Z)を指定(確定)するようにした。
【0025】
したがって、3次元座標を入力指定するための一連の操作を、広く使用されているマウス5により極めて簡単に行うことができる。また、マウス5によりドラッグ操作を行うことで必要な操作回数が減少し、ユーザの手ぶれ等により誤入力が行われる確率を低下させ、座標の指定をより正確に行うことができる。
【0026】
すなわち、マウス5の操作ボタンをオンすることはいわゆるクリック操作を行うことであり、操作ボタンに付与されている反発力に抗してボタンを一旦押し込んだ後、その押し込んだ状態を解放し、前記反発力によりボタンを元の位置に戻すことを短時間内で行うため、少なからず衝撃が発生する。したがって、マウス5の操作ボタンを押圧する際にユーザの手や指が滑るなどすると、それに伴いマウス5の位置にずれが生じることも想定され、それが上記の「手ぶれ等による誤入力」につながる可能性がある。
これに対して、マウス5をドラッグ操作する場合は、ユーザは、指により操作ボタンを押圧した状態でマウス5を手中にホールドするので、クリック操作のように衝撃が発生することがなく、マウス5がユーザの意図しない動きをする可能性、つまり「手ぶれ等による誤入力」につながる可能性を低減できる。
【0027】
(第2実施例)
図13乃至図18は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。図13,図14は第1実施例の図11,図12相当図であり、第2実施例では、マウス5に替わるポインティングデバイスとしてタッチパネル14及びタッチペン(指示用部材)15を使用する場合を示す。すなわち、ユーザは、タッチペン15の先端をタッチパネル14に接触させた状態で移動させると、表示装置3に表示されている画面内のカーソルを移動させることができる。
【0028】
この場合、座標入力用プログラム11Tは、タッチパネル14より出力される信号を処理して第1実施例と同様の処理を行う。また、第2実施例では、ユーザが、タッチペン15の先端をタッチパネル14に接触させてから先端を移動させてカーソルを動かし、上記接触状態を維持したまま一定の位置に所定時間(例えば1秒〜2秒程度)留まると、当該位置の指定を確定することができる(マウス5の操作ボタンの押圧に対応)。また、その状態からタッチペン15の先端をタッチパネル14より離すと、指定状態を終了したとみなすように処理される(マウス5の操作ボタンの押圧解除に対応)。
【0029】
次に、第2実施例の作用について図15乃至図18も参照して説明する。尚、図16((a),図17,図18は、第1実施例の図6,図8,図9相当図である。図1相当図である図15では、ユーザがタッチパネル14及びタッチペン15を用いてステップS1,S2を同様に実行する。続くステップS3tでは、タッチペン15の先端を接触状態のまま移動させると(図16(b)参照)、カーソルは画面上のXY平面内で移動するように表示され、画面には、カーソルの位置に応じたXY座標値が表示される(図16(a)参照)。そして、カーソルの位置が適切なXY座標値を示した時点で、ユーザがタッチペン15の先端を所定時間維持(ホールド)すると、XY座標値が仮決定される。図16(a)では(X,Y)=(50,100)で仮決定された場合を示している。
【0030】
また、画面は図17に示す状態に移行して、例えばYZ平面を表示するように視点を変更し、ユーザがタッチペン15の先端をタッチパネル14に接触させている間は、YZ平面が表示され続ける(ステップS4t)。その状態で、ユーザがタッチペン15の先端を動かすと(第1実施例のドラッグ操作に相当)、カーソルは、画面上のYZ平面内で移動するように表示され、カーソルの位置に応じたYZ座標値も画面に表示される。そして、カーソルの位置が適切なYZ座標値を示した時点で、ユーザがタッチペン15の先端をタッチパネル14から離すと指定操作が終了し、YZ座標値が決定される(ステップS5t,図18参照)。図18では(Y,Z)=(100,50)で決定された場合を示している。以降のステップS6,S7は、第1実施例と同様に実行される。
【0031】
以上のように第2実施例によれば、ポインティングデバイスにタッチパネル14を用い、タッチペン15の先端を接触させた状態で動かしてカーソル操作を行い、その先端位置をタッチパネル14に接触させた状態のまま所定時間維持することで指定操作を行い、その指定操作を行った状態からタッチペン15の先端を非接触状態にすることで指定操作を終了するようにした。したがって、タッチパネル14を用いた場合でも、3次元座標の入力指定を簡単に行うことができる。
【0032】
(第3実施例)
図19及び図20は本発明の第3実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分について説明する。第3実施例は、第1実施例と同様にマウス5を用いて座標を入力指定するが、座標入力指定プログラム11の処理内容が若干異なっている。図1相当図である図19では、ステップS3,S5がステップS3’,S5’に置き換わっており、ステップS6は削除されている。
【0033】
ステップS3’では、カーソルの位置が適切なXY座標値を示した時点で、ユーザがマウス5の操作ボタンを押圧すると、その時点でXY座標値が決定(確定)される(第1座標確定手段)。また、ステップS5’では、ユーザがマウス5を操作すると、カーソルは、画面上のYZ平面においてY軸座標はステップS3’で確定した値に固定されてZ軸方向のみに移動するように表示され、画面には、カーソルの位置に応じた固定のY座標値と可変のZ座標値が表示される(図20参照)。そして、カーソルの位置が適切なYZ座標値を示した時点で、ユーザがマウス5の操作ボタンの押圧を解除すると、Z座標値が決定(確定)される(第2座標確定手段)。
【0034】
以上のように第3実施例によれば、YZ平面の座標を指定した場合は、XY平面では指定されなかったZ軸の座標のみを指定するので、第1実施例と同様に3次元座標の入力指定を、一連の操作により極めて簡単に行うことができる。またその場合、YZ平面については、Z軸方向にだけカーソルを移動させるので、ユーザが残り1軸の座標を指定し易くなる。
【0035】
本発明は上述した各実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
第1実施例のマウス5を、ノート型のパソコンに設けられているタッチパッド(ポインティングデバイス)に替えて、同様の入力操作を行っても良い。
また、ポインティングデバイスはマウス5やタッチパッド13に限ることなく、カーソルの位置を動かすカーソル操作と、そのカーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるデバイスであれば良い。
座標入力用プログラム11を、CD−ROM,R/WやDVD−ROM/RAM,USBメモリなどの記録媒体に記録させ、パソコン1がそれらの記録媒体より座標入力用プログラム11を読み出して実行させても良い。
【0036】
第1平面,第2平面は、それぞれXY平面,YZ平面に限ることなく、例えばXZ平面,YZ平面や、XY平面,XZ平面でも良い。
第2実施例において、カーソル操作でタッチペン15の先端を移動させる速度が低下すると、画面内でカーソルの位置を動かす感度を低下させるようにしても良い。斯様に構成すれば、XY平面又はYZ平面の座標を指定するため最終的な微調整を行う段階で、タッチペン15の動きに対するカーソルの動きを小さくさせて、座標位置の詳細を決定し易くできる。また、第1実施例において、マウス5によるカーソル操作の移動速度が低下した場合について同様の処理を行っても良い。
【符号の説明】
【0037】
図面中、1はパーソナルコンピュータ、3は表示装置(表示手段)、5はマウス(ポインティングデバイス)、6はCPU、11,11Tは座標入力用プログラム(コンピュータプログラム)、14はタッチパネル(ポインティングデバイス)、15はタッチペン(指示部材)を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面内に表示されるカーソルの位置を動かして、そのカーソルが指し示す画面内の位置を指定する操作が可能なポインティングデバイスを用い、画面内に表示される3次元空間の座標を指定する3次元座標入力方法,コンピュータプログラム及び3次元座標入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットの3次元画像モデルをディスプレイに表示させるには、仮想3次元空間内における画像モデルの位置を決めるため、X,Y,Zの各軸座標(3次元座標)を入力して指定する必要がある。また、ロボットの3次元画像モデルを3Dアニメーションで表示させる場合も、手先位置を指定するために3次元座標を入力する必要がある。例えば特許文献1では、前記3軸の内、最初に1軸若しくは2軸の座標をテキストで入力して決定し、残りの軸の座標をマウスなどの入力装置を用い、ディスプレイの画面内に表示されるカーソルを移動させて指定するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−167924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の方法では、
(1)座標決定を行うことを決定する入力
(2)第1軸の座標入力(テキスト)
(3)第2軸の座標入力(テキスト)
(4)第3軸の座標入力(カーソル)
という4段階の入力作業を行う必要がある。したがって、多数の3次元座標を指定してテストを行う場合などには、それらの座標の入力作業が煩雑,膨大となってしまう。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、3次元座標を指定する入力作業をより簡単に行うことができる3次元座標入力方法,コンピュータプログラム及び3次元座標入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の3次元座標入力方法によれば、画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、そのカーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用いる。最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示し、第1平面の画像を表示している状態でカーソル操作が行われるとカーソルを第1平面内で移動させ、指定操作を行うと、その時点にカーソルが指示している第1平面内の2次元座標を指定すると共に、2軸以外の1軸と前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を画面内に表示する。
更に、前記指定操作を行った状態を維持しながらカーソル操作が行われるとカーソルを第2平面内で移動させ、指定操作を終了すると、その時点にカーソルが指示している第2平面内の2次元座標を指定する。そして、第1,第2平面について指定した2次元座標で重複して指定した軸の座標は後者の座標を優先し、3次元座標を指定する。
【0007】
すなわち、作業者は、ポインティングデバイスを用いたカーソル操作と指定操作とにより第1平面の座標を指定し、前記指定操作を行った状態を維持しつつカーソル操作を行った後、指定操作を終了することで第2平面の座標を指定して3次元座標を指定できる。したがって、3次元座標の入力指定を一連の操作により極めて簡単に行うことができる。また、ポインティングデバイスで指定操作を行った状態を維持しつつカーソル操作を行えば必要な操作回数が減少するので、操作者の手ぶれ等により誤入力が行われる確率を低下させ、座標の指定をより正確に行うことができる。
【0008】
請求項2記載の3次元座標入力方法によれば、請求項1と同様にして第2平面の座標を指定した場合は、第1平面では指定されなかった軸の座標を指定するので、請求項1と同様に3次元座標の入力指定を、一連の操作により極めて簡単に行うことができる。
【0009】
請求項3記載の3次元座標入力方法によれば、指定操作を行った状態を維持しながらカーソル操作が行われる場合に、カーソルを第2平面について、第1平面では指定されなかった座標軸方向にだけ移動させるので、操作者が、残り1軸の座標を指定し易くなる。
【0010】
請求項4記載の3次元座標入力方法によれば、ポインティングデバイスにマウスを用い、マウスの操作ボタンをオンし続けることで指定操作を行い、その状態からマウスの操作ボタンをオフすることで指定操作を終了するので、広く使用されているマウスによって、3次元座標の入力指定を簡単に行うことができる。
【0011】
請求項5記載の3次元座標入力方法によれば、ポインティングデバイスにタッチパネルを用い、指示用部材の先端を接触させた状態で動かしてカーソル操作を行い、前記先端の位置を接触状態のまま所定時間維持することで指定操作を行い、その指定操作を行った状態から指示用部材の先端を非接触状態にすると指定操作を終了するので、タッチパネルを用いた場合でも、3次元座標の入力指定を簡単に行うことができる。
【0012】
請求項17記載の3次元座標入力装置によれば、タッチパネルを用いた場合に、カーソル操作において指示用部材の先端を移動させる速度が低下すると、カーソルの位置を動かす感度を低下させる。すなわち、第1又は第2平面の座標を指定するため最終的な微調整を行う段階で、指示用部材の動きに対してカーソルの動きが小さくなるから、座標位置の詳細を決定し易くできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施例であり、座標入力用プログラムの処理内容を示すフローチャート
【図2】図1の処理に応じた画面表示状態を示す図(その1)
【図3】同画面表示状態を示す図(その2)
【図4】より具体的な画面表示状態を示す図(その1)
【図5】同画面表示状態を示す図(その2)
【図6】同画面表示状態を示す図(その3)
【図7】同画面表示状態を示す図(その4)
【図8】同画面表示状態を示す図(その5)
【図9】同画面表示状態を示す図(その6)
【図10】同画面表示状態を示す図(その7)
【図11】パーソナルコンピュータを示す斜視図
【図12】パーソナルコンピュータの機能ブロック図
【図13】本発明の第2実施例を示す図11相当図
【図14】図12相当図
【図15】図1相当図
【図16】(a)は図7相当図,(b)は(a)に示すカーソル操作を行う場合のタッチパネル及びタッチペンの操作状態を示す図
【図17】図8相当図
【図18】図9相当図
【図19】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図20】図3(b)相当図
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図12を参照して説明する。ロボット設計用の3次元CADや、ロボット動作確認用のシミュレータは、例えば図11に示すパーソナルコンピュータ(パソコン)1によって構成されている。パソコン1は、パソコン本体2に、出力装置(出力手段)として例えば3次元のグラフィック表示が可能な液晶ディスプレイからなる表示装置(表示手段)3を接続すると共に、入力装置として例えばキーボード4およびマウス(ポインティングデバイス)5を接続してなる。パソコン本体2は、図12に示すように、CPU6、ROM7、RAM8、大容量記憶装置としてのハードディスク(HDD:Hard Disk Drive)9、インターフェイス10などを備えて構成され、そのインターフェイス10に前記表示装置3、キーボード4およびマウス5が接続されている。
【0015】
上記ハードディスク9には、動作シミュレーション用のシミュレーションプログラムや、ティーチング用のティーチングプログラム、ロボット設計用の3次元CADプログラムなどが記録されている。また、上記のプログラムを実行する際に、ユーザが3次元座標値を入力指定するための座標入力用プログラム(コンピュータプログラム)11も記録されている。尚、一般に上記のような座標入力用プログラム11は、シミュレーションプログラムやティーチングプログラムの一部として組み込まれているが、本実施例では説明の都合上、独立したプログラムとして取り扱う。
【0016】
CPU6は、上記ハードディスク9が記憶するプログラムを実行することで、シミュレーションデータやCADデータに基づいて表示装置3に3次元画像表示する。このとき、CPU6は座標入力用プログラム11に従い、操作者のマウス5の操作に応じて、シミュレーションや設計を行うための3次元座標値(X,Y,Z座標値)が入力指定されると、その座標値に応じた画面内の位置を3次元画像上で表示する。
【0017】
次に、本実施例の作用について図1乃至図5も参照して説明する。図1は、ユーザ(操作者)がパソコン1上で例えばロボットのシミュレーションを行うため、マウス5を操作して3次元座標値を入力指定する場合の座標入力用プログラム11の処理内容を示すフローチャートである。そして、図2乃至図10は、図1のフローチャートにおける各処理に対応して、表示装置3に表示される3次元画像(仮想3次元空間)内での座標指定状態を示している。図2及び図3では、理解を容易にするため3次元画像を抽象的な立方体(立体12とする)で示しており、図4乃至及び図10では、より実態に近いロボットの3次元画像を(手先位置の座標を決定する場合)示している。
【0018】
初期状態では、図2(a)に示すように、適当な視点から見た立体12の3次元画像が斜視図的に表示される。また、図2(b)に示すように、3次元画像の表示枠外に、「XYZ座標決定」のボタンシンボル13が表示される。そして、ユーザがマウス5を操作し、画面内のカーソルをボタンシンボル13の位置に合わせてマウス5の操作ボタン(クリックボタン)をクリックすると、XYZ座標の決定処理が開始される(図1:ステップS1)。
【0019】
すると、座標入力用プログラム11は、3軸のうち任意の2軸を選択し、例えばXY平面(第1平面)で表示するように視点を変更し、立体12の上面12Tが表示される(ステップS2,図2(c)参照,第1平面表示手段)。この状態でユーザがマウス5を操作すると、カーソルは、画面上のXY平面内で移動するように表示され、画面には、カーソルの位置に応じたXY座標値が表示される(図2(d)参照)。そして、カーソルの位置が適切なXY座標値を示した時点で、ユーザがマウス5の操作ボタンを押圧(ON)すると、XY座標値が仮決定される(ステップS3,第1座標仮決定手段)。図2(d)では(X,Y)=(50,50)で仮決定された場合を示している。
【0020】
また、ステップS3においてユーザがマウス5の操作ボタンを押圧すると、画面は図3(a)の状態に移行する。この段階では、3軸のうちステップS2では選択されなかったZ軸と他の1軸とを選択して、例えばYZ平面(第2平面)を表示するように視点を変更し、立体12の正面12Fが表示される(ステップS4,第2平面表示手段)。尚、正面12FのX軸座標値は「50」に設定される。この時ユーザは、マウス5の操作ボタンを押圧した状態を維持し続けるようにする。
【0021】
また、立体12の正面12Fが表示されると共に、画面には、カーソルが指し示す3次元座標値(X,Y,Z)=(50,50,任意)が表示される。この状態で(マウス5の操作ボタンは押圧を維持)ユーザがマウス5を操作すると(所謂ドラッグ操作)、カーソルは、画面上のYZ平面内で移動するように表示され、画面には、カーソルの位置に応じたYZ座標値が表示される(図3(b)参照)。そして、カーソルの位置が適切なYZ座標値を示した時点で、ユーザがマウス5の操作ボタンの押圧を解除(OFF)すると、指定操作が終了してYZ座標値が仮決定される(ステップS5,第2座標仮決定手段)。図3(b)では(Y,Z)=(50,50)で決定された場合を示している。
【0022】
この場合、Y軸座標については、ステップS3における仮決定値とステップS5における仮決定値との2つがあるが、前者を無視して後者の値を選択し、XYZ座標値を確定する(ステップS6,図3(c)参照,3次元座標確定手段)。すなわち、後者の値を優先することで、ユーザが一連の操作を行った上で最終的な結果として認識したY座標値を設定できる。そして、図2(a)に示す初期状態の画面と共に、確定したXYZ座標値(X,Y,Z)=(50,50,50)が指し示す位置を画面内に表示させる(ステップS7,図3(d)参照)。
尚、図4乃至図10に示す例では、同様の手順によりロボットの手先位置(X,Y,Z)=(50,100,50)を指定した場合となっている。ただし、ステップS6,図3(c)に対応する図は省略している。
【0023】
以上のように本実施例によれば、ポインティングデバイスにマウス5を用いる場合、パソコン1のCPU6は、座標入力用プログラム11に応じて最初にXY平面の画像を表示装置3の画面内に表示させ、その状態でマウス5によるカーソル操作が行われるとカーソルをXY平面内で移動させる。そして、マウス5の操作ボタンがオンされて指定操作が行われると、その時点にカーソルで指示されているXY平面内の2次元座標(X,Y)を指定(仮決定)すると共に、YZ平面の画像を画面内に表示させる。
【0024】
更に、操作ボタンのオン状態を維持しながらのマウス5によるカーソル操作,ドラッグ操作が行われるとカーソルをYZ平面内で移動させ、ユーザが操作ボタンのオン操作をすると指定操作を終了し、その時点にカーソルで指示されているYZ平面内の2次元座標(Y,Z)を指定(仮決定)する。そして、XY平面,YZ平面について指定した2次元座標で重複して指定されたY軸座標はYZ平面での指定座標を優先し、3次元座標(X,Y,Z)を指定(確定)するようにした。
【0025】
したがって、3次元座標を入力指定するための一連の操作を、広く使用されているマウス5により極めて簡単に行うことができる。また、マウス5によりドラッグ操作を行うことで必要な操作回数が減少し、ユーザの手ぶれ等により誤入力が行われる確率を低下させ、座標の指定をより正確に行うことができる。
【0026】
すなわち、マウス5の操作ボタンをオンすることはいわゆるクリック操作を行うことであり、操作ボタンに付与されている反発力に抗してボタンを一旦押し込んだ後、その押し込んだ状態を解放し、前記反発力によりボタンを元の位置に戻すことを短時間内で行うため、少なからず衝撃が発生する。したがって、マウス5の操作ボタンを押圧する際にユーザの手や指が滑るなどすると、それに伴いマウス5の位置にずれが生じることも想定され、それが上記の「手ぶれ等による誤入力」につながる可能性がある。
これに対して、マウス5をドラッグ操作する場合は、ユーザは、指により操作ボタンを押圧した状態でマウス5を手中にホールドするので、クリック操作のように衝撃が発生することがなく、マウス5がユーザの意図しない動きをする可能性、つまり「手ぶれ等による誤入力」につながる可能性を低減できる。
【0027】
(第2実施例)
図13乃至図18は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。図13,図14は第1実施例の図11,図12相当図であり、第2実施例では、マウス5に替わるポインティングデバイスとしてタッチパネル14及びタッチペン(指示用部材)15を使用する場合を示す。すなわち、ユーザは、タッチペン15の先端をタッチパネル14に接触させた状態で移動させると、表示装置3に表示されている画面内のカーソルを移動させることができる。
【0028】
この場合、座標入力用プログラム11Tは、タッチパネル14より出力される信号を処理して第1実施例と同様の処理を行う。また、第2実施例では、ユーザが、タッチペン15の先端をタッチパネル14に接触させてから先端を移動させてカーソルを動かし、上記接触状態を維持したまま一定の位置に所定時間(例えば1秒〜2秒程度)留まると、当該位置の指定を確定することができる(マウス5の操作ボタンの押圧に対応)。また、その状態からタッチペン15の先端をタッチパネル14より離すと、指定状態を終了したとみなすように処理される(マウス5の操作ボタンの押圧解除に対応)。
【0029】
次に、第2実施例の作用について図15乃至図18も参照して説明する。尚、図16((a),図17,図18は、第1実施例の図6,図8,図9相当図である。図1相当図である図15では、ユーザがタッチパネル14及びタッチペン15を用いてステップS1,S2を同様に実行する。続くステップS3tでは、タッチペン15の先端を接触状態のまま移動させると(図16(b)参照)、カーソルは画面上のXY平面内で移動するように表示され、画面には、カーソルの位置に応じたXY座標値が表示される(図16(a)参照)。そして、カーソルの位置が適切なXY座標値を示した時点で、ユーザがタッチペン15の先端を所定時間維持(ホールド)すると、XY座標値が仮決定される。図16(a)では(X,Y)=(50,100)で仮決定された場合を示している。
【0030】
また、画面は図17に示す状態に移行して、例えばYZ平面を表示するように視点を変更し、ユーザがタッチペン15の先端をタッチパネル14に接触させている間は、YZ平面が表示され続ける(ステップS4t)。その状態で、ユーザがタッチペン15の先端を動かすと(第1実施例のドラッグ操作に相当)、カーソルは、画面上のYZ平面内で移動するように表示され、カーソルの位置に応じたYZ座標値も画面に表示される。そして、カーソルの位置が適切なYZ座標値を示した時点で、ユーザがタッチペン15の先端をタッチパネル14から離すと指定操作が終了し、YZ座標値が決定される(ステップS5t,図18参照)。図18では(Y,Z)=(100,50)で決定された場合を示している。以降のステップS6,S7は、第1実施例と同様に実行される。
【0031】
以上のように第2実施例によれば、ポインティングデバイスにタッチパネル14を用い、タッチペン15の先端を接触させた状態で動かしてカーソル操作を行い、その先端位置をタッチパネル14に接触させた状態のまま所定時間維持することで指定操作を行い、その指定操作を行った状態からタッチペン15の先端を非接触状態にすることで指定操作を終了するようにした。したがって、タッチパネル14を用いた場合でも、3次元座標の入力指定を簡単に行うことができる。
【0032】
(第3実施例)
図19及び図20は本発明の第3実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分について説明する。第3実施例は、第1実施例と同様にマウス5を用いて座標を入力指定するが、座標入力指定プログラム11の処理内容が若干異なっている。図1相当図である図19では、ステップS3,S5がステップS3’,S5’に置き換わっており、ステップS6は削除されている。
【0033】
ステップS3’では、カーソルの位置が適切なXY座標値を示した時点で、ユーザがマウス5の操作ボタンを押圧すると、その時点でXY座標値が決定(確定)される(第1座標確定手段)。また、ステップS5’では、ユーザがマウス5を操作すると、カーソルは、画面上のYZ平面においてY軸座標はステップS3’で確定した値に固定されてZ軸方向のみに移動するように表示され、画面には、カーソルの位置に応じた固定のY座標値と可変のZ座標値が表示される(図20参照)。そして、カーソルの位置が適切なYZ座標値を示した時点で、ユーザがマウス5の操作ボタンの押圧を解除すると、Z座標値が決定(確定)される(第2座標確定手段)。
【0034】
以上のように第3実施例によれば、YZ平面の座標を指定した場合は、XY平面では指定されなかったZ軸の座標のみを指定するので、第1実施例と同様に3次元座標の入力指定を、一連の操作により極めて簡単に行うことができる。またその場合、YZ平面については、Z軸方向にだけカーソルを移動させるので、ユーザが残り1軸の座標を指定し易くなる。
【0035】
本発明は上述した各実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
第1実施例のマウス5を、ノート型のパソコンに設けられているタッチパッド(ポインティングデバイス)に替えて、同様の入力操作を行っても良い。
また、ポインティングデバイスはマウス5やタッチパッド13に限ることなく、カーソルの位置を動かすカーソル操作と、そのカーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるデバイスであれば良い。
座標入力用プログラム11を、CD−ROM,R/WやDVD−ROM/RAM,USBメモリなどの記録媒体に記録させ、パソコン1がそれらの記録媒体より座標入力用プログラム11を読み出して実行させても良い。
【0036】
第1平面,第2平面は、それぞれXY平面,YZ平面に限ることなく、例えばXZ平面,YZ平面や、XY平面,XZ平面でも良い。
第2実施例において、カーソル操作でタッチペン15の先端を移動させる速度が低下すると、画面内でカーソルの位置を動かす感度を低下させるようにしても良い。斯様に構成すれば、XY平面又はYZ平面の座標を指定するため最終的な微調整を行う段階で、タッチペン15の動きに対するカーソルの動きを小さくさせて、座標位置の詳細を決定し易くできる。また、第1実施例において、マウス5によるカーソル操作の移動速度が低下した場合について同様の処理を行っても良い。
【符号の説明】
【0037】
図面中、1はパーソナルコンピュータ、3は表示装置(表示手段)、5はマウス(ポインティングデバイス)、6はCPU、11,11Tは座標入力用プログラム(コンピュータプログラム)、14はタッチパネル(ポインティングデバイス)、15はタッチペン(指示部材)を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定する3次元座標入力方法において、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示し、
前記第1平面の画像を表示している状態で前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第1平面内で移動させ、前記指定操作を行うと、その時点に前記カーソルが指示している前記第1平面内の2次元座標を指定すると共に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示し、
前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させ、前記指定操作を終了すると、その時点に前記カーソルが指示している前記第2平面内の2次元座標を指定し、
前記第1平面について指定した2次元座標と前記第2平面について指定した2次元座標とで重複して指定した軸の座標は後者の座標を優先して、3次元座標を指定することを特徴とする3次元座標入力方法。
【請求項2】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定する3次元座標入力方法において、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示し、
前記第1平面の画像を表示している状態で前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第1平面内で移動させ、前記指定操作を行うと、その時点に前記カーソルが指示している前記第1平面内の2次元座標を指定すると共に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示し、
前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させ、前記指定操作を終了すると、その時点に前記カーソルが指示している前記第2平面内の2次元座標のうち、前記第1平面では指定されなかった軸の座標を指定することを特徴とする3次元座標入力方法。
【請求項3】
前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われる場合に、前記カーソルを前記第2平面について、前記第1平面では指定されなかった座標軸方向にだけ移動させることを特徴とする請求項2記載の3次元座標入力方法。
【請求項4】
前記ポインティングデバイスにマウスを用い、前記マウスの操作ボタンをオンし続けることで前記指定操作を行い、その状態から前記マウスの操作ボタンをオフすることで、前記指定操作を終了することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の3次元座標入力方法。
【請求項5】
前記ポインティングデバイスに、指示用部材の先端を位置指定領域に接触させた状態で前記先端の位置を位置指定領域内で動かすことで前記カーソル操作を行い、前記先端の位置を接触状態のまま所定時間維持することで前記指定操作を行い、前記指定操作を行った状態から前記指示用部材の先端を非接触状態にすることで、前記指定操作を終了できるタッチパネルを用いることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の3次元座標入力方法。
【請求項6】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定するための3次元座標入力装置を制御するコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示させ、
前記第1平面の画像が表示されている状態で前記カーソル操作が行われると前記カーソルを第1平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第1平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が行われると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第1平面内の2次元座標を仮決定させ、
前記2次元座標が確定されると同時に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示させ、
前記指定操作が行われた状態のまま前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第2平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が終了すると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第2平面内の2次元座標を仮決定させ、
前記第1平面について仮決定させた2次元座標と、前記第2平面について仮決定させた2次元座標とで重複して指定された軸の座標については、後者の座標を優先することで3次元座標を確定させ、確定させた3次元座標値を前記画面に表示させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項7】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定するための3次元座標入力装置を制御するコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示させ、
前記第1平面の画像が表示されている状態で前記カーソル操作が行われると前記カーソルを第1平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第1平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が行われると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第1平面内の2次元座標を確定させ、
前記2次元座標が確定されると同時に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示させ、
前記指定操作が行われた状態のまま前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第2平面の座標値を前記画面に表示させ、
前記指定操作が終了すると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第2平面内の2次元座標のうち、前記第1平面では指定されなかった軸の座標を確定させて3次元座標を確定させ、確定させた3次元座標値を前記画面に表示させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われた場合に、前記カーソルを前記第2平面について、前記第1平面では指定されなかった座標軸方向にだけ移動させることを特徴とする請求項7記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記ポインティングデバイスがマウスである場合、前記マウスの操作ボタンをオンし続けることで前記指定操作を行わせ、その状態から前記マウスの操作ボタンをオフすることで、前記指定操作を終了させることを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記ポインティングデバイスはタッチパネルである場合、指示用部材の先端を前記タッチパネルに接触させた状態で前記先端の位置が前記タッチパネル内で動かされると前記カーソル操作が行われ、
前記先端の位置を接触状態のまま所定時間維持されると前記指定操作が行われ、
前記指定操作が行われた状態から前記指示用部材の先端が非接触状態にされると前記指定操作を終了させることを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記カーソル操作において、前記指示用部材の先端を移動させる速度が低下すると、前記カーソルの位置を動かす感度を低下させることを特徴とする請求項9又は10記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定するための3次元座標入力装置において、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示する第1平面表示手段と、
前記第1平面の画像が表示されている状態で前記カーソル操作が行われると前記カーソルを第1平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第1平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が行われると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第1平面内の2次元座標を仮決定する第1座標仮決定手段と、
前記2次元座標が確定されると同時に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示する第2平面表示手段と、
前記指定操作が行われた状態のまま前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第2平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が終了すると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第2平面内の2次元座標を確定する第2座標仮決定手段と、
前記第1座標仮決定手段により仮決定された2次元座標と、前記第2座標仮決定手段により仮決定された2次元座標とで重複して指定された軸の座標については後者の座標を優先することで3次元座標を確定し、確定した3次元座標値を前記画面に表示させる3次元座標確定手段とを備えたことを特徴とする3次元座標入力装置。
【請求項13】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定するための3次元座標入力装置において、
3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示する第1平面表示手段と、
前記第1平面の画像が表示されている状態で前記カーソル操作が行われると前記カーソルを第1平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第1平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が行われると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第1平面内の2次元座標を確定する第1座標確定手段と、
前記2次元座標が確定されると同時に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示する第2平面表示手段と、
前記指定操作が行われた状態のまま前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第2平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が終了すると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第2平面内の2次元座標のうち、前記第1座標確定手段により確定されなかった軸の座標を選択することで3次元座標を確定し、確定した3次元座標値を前記画面に表示する第2座標確定手段とを備えたことを特徴とする3次元座標入力装置。
【請求項14】
前記第2座標確定手段は、前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われた場合に、前記カーソルを前記第2平面について、前記第1平面では指定されなかった座標軸方向にだけ移動させることを特徴とする請求項13記載の3次元座標入力装置。
【請求項15】
前記ポインティングデバイスはマウスであり、
前記マウスの操作ボタンをオンし続けることで前記指定操作が行われ、その状態から前記マウスの操作ボタンをオフすることで、前記指定操作を終了させることを特徴とする請求項12乃至14の何れかに記載の3次元座標入力装置。
【請求項16】
前記ポインティングデバイスはタッチパネルであり、
指示用部材の先端を前記タッチパネルに接触させた状態で前記先端の位置を前記タッチパネル内で動かすと前記カーソル操作が行われ、
前記先端の位置を接触状態のまま所定時間維持すると前記指定操作が行われ、
前記指定操作を行った状態から前記指示用部材の先端を非接触状態にすると前記指定操作を終了させることを特徴とする請求項12乃至14の何れかに記載の3次元座標入力装置。
【請求項17】
前記カーソル操作において、前記指示用部材の先端を移動させる速度が低下すると、前記カーソルの位置を動かす感度を低下させることを特徴とする請求項15又は16記載の3次元座標入力装置。
【請求項1】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定する3次元座標入力方法において、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示し、
前記第1平面の画像を表示している状態で前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第1平面内で移動させ、前記指定操作を行うと、その時点に前記カーソルが指示している前記第1平面内の2次元座標を指定すると共に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示し、
前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させ、前記指定操作を終了すると、その時点に前記カーソルが指示している前記第2平面内の2次元座標を指定し、
前記第1平面について指定した2次元座標と前記第2平面について指定した2次元座標とで重複して指定した軸の座標は後者の座標を優先して、3次元座標を指定することを特徴とする3次元座標入力方法。
【請求項2】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定する3次元座標入力方法において、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示し、
前記第1平面の画像を表示している状態で前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第1平面内で移動させ、前記指定操作を行うと、その時点に前記カーソルが指示している前記第1平面内の2次元座標を指定すると共に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示し、
前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させ、前記指定操作を終了すると、その時点に前記カーソルが指示している前記第2平面内の2次元座標のうち、前記第1平面では指定されなかった軸の座標を指定することを特徴とする3次元座標入力方法。
【請求項3】
前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われる場合に、前記カーソルを前記第2平面について、前記第1平面では指定されなかった座標軸方向にだけ移動させることを特徴とする請求項2記載の3次元座標入力方法。
【請求項4】
前記ポインティングデバイスにマウスを用い、前記マウスの操作ボタンをオンし続けることで前記指定操作を行い、その状態から前記マウスの操作ボタンをオフすることで、前記指定操作を終了することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の3次元座標入力方法。
【請求項5】
前記ポインティングデバイスに、指示用部材の先端を位置指定領域に接触させた状態で前記先端の位置を位置指定領域内で動かすことで前記カーソル操作を行い、前記先端の位置を接触状態のまま所定時間維持することで前記指定操作を行い、前記指定操作を行った状態から前記指示用部材の先端を非接触状態にすることで、前記指定操作を終了できるタッチパネルを用いることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の3次元座標入力方法。
【請求項6】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定するための3次元座標入力装置を制御するコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示させ、
前記第1平面の画像が表示されている状態で前記カーソル操作が行われると前記カーソルを第1平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第1平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が行われると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第1平面内の2次元座標を仮決定させ、
前記2次元座標が確定されると同時に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示させ、
前記指定操作が行われた状態のまま前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第2平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が終了すると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第2平面内の2次元座標を仮決定させ、
前記第1平面について仮決定させた2次元座標と、前記第2平面について仮決定させた2次元座標とで重複して指定された軸の座標については、後者の座標を優先することで3次元座標を確定させ、確定させた3次元座標値を前記画面に表示させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項7】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定するための3次元座標入力装置を制御するコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示させ、
前記第1平面の画像が表示されている状態で前記カーソル操作が行われると前記カーソルを第1平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第1平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が行われると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第1平面内の2次元座標を確定させ、
前記2次元座標が確定されると同時に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示させ、
前記指定操作が行われた状態のまま前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第2平面の座標値を前記画面に表示させ、
前記指定操作が終了すると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第2平面内の2次元座標のうち、前記第1平面では指定されなかった軸の座標を確定させて3次元座標を確定させ、確定させた3次元座標値を前記画面に表示させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われた場合に、前記カーソルを前記第2平面について、前記第1平面では指定されなかった座標軸方向にだけ移動させることを特徴とする請求項7記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記ポインティングデバイスがマウスである場合、前記マウスの操作ボタンをオンし続けることで前記指定操作を行わせ、その状態から前記マウスの操作ボタンをオフすることで、前記指定操作を終了させることを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記ポインティングデバイスはタッチパネルである場合、指示用部材の先端を前記タッチパネルに接触させた状態で前記先端の位置が前記タッチパネル内で動かされると前記カーソル操作が行われ、
前記先端の位置を接触状態のまま所定時間維持されると前記指定操作が行われ、
前記指定操作が行われた状態から前記指示用部材の先端が非接触状態にされると前記指定操作を終了させることを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記カーソル操作において、前記指示用部材の先端を移動させる速度が低下すると、前記カーソルの位置を動かす感度を低下させることを特徴とする請求項9又は10記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定するための3次元座標入力装置において、
最初に3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示する第1平面表示手段と、
前記第1平面の画像が表示されている状態で前記カーソル操作が行われると前記カーソルを第1平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第1平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が行われると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第1平面内の2次元座標を仮決定する第1座標仮決定手段と、
前記2次元座標が確定されると同時に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示する第2平面表示手段と、
前記指定操作が行われた状態のまま前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第2平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が終了すると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第2平面内の2次元座標を確定する第2座標仮決定手段と、
前記第1座標仮決定手段により仮決定された2次元座標と、前記第2座標仮決定手段により仮決定された2次元座標とで重複して指定された軸の座標については後者の座標を優先することで3次元座標を確定し、確定した3次元座標値を前記画面に表示させる3次元座標確定手段とを備えたことを特徴とする3次元座標入力装置。
【請求項13】
画面内に表示されるカーソルの位置を動かすカーソル操作と、前記カーソルが指し示す画面内の位置を指定する指定操作とが可能であるポインティングデバイスを用い、前記画面内に表示される3次元空間の座標を指定するための3次元座標入力装置において、
3軸の内任意の2軸を含む第1平面の画像を前記画面内に表示する第1平面表示手段と、
前記第1平面の画像が表示されている状態で前記カーソル操作が行われると前記カーソルを第1平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第1平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が行われると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第1平面内の2次元座標を確定する第1座標確定手段と、
前記2次元座標が確定されると同時に、前記2軸以外の1軸と、前記2軸の内何れか1つの軸とを含む第2平面の画像を前記画面内に表示する第2平面表示手段と、
前記指定操作が行われた状態のまま前記カーソル操作が行われると、前記カーソルを前記第2平面内で移動させると共に、前記カーソルで指示される前記第2平面の座標値を前記画面に表示させ、前記指定操作が終了すると、その時点に前記カーソルで指示されている前記第2平面内の2次元座標のうち、前記第1座標確定手段により確定されなかった軸の座標を選択することで3次元座標を確定し、確定した3次元座標値を前記画面に表示する第2座標確定手段とを備えたことを特徴とする3次元座標入力装置。
【請求項14】
前記第2座標確定手段は、前記指定操作を行った状態を維持しながら前記カーソル操作が行われた場合に、前記カーソルを前記第2平面について、前記第1平面では指定されなかった座標軸方向にだけ移動させることを特徴とする請求項13記載の3次元座標入力装置。
【請求項15】
前記ポインティングデバイスはマウスであり、
前記マウスの操作ボタンをオンし続けることで前記指定操作が行われ、その状態から前記マウスの操作ボタンをオフすることで、前記指定操作を終了させることを特徴とする請求項12乃至14の何れかに記載の3次元座標入力装置。
【請求項16】
前記ポインティングデバイスはタッチパネルであり、
指示用部材の先端を前記タッチパネルに接触させた状態で前記先端の位置を前記タッチパネル内で動かすと前記カーソル操作が行われ、
前記先端の位置を接触状態のまま所定時間維持すると前記指定操作が行われ、
前記指定操作を行った状態から前記指示用部材の先端を非接触状態にすると前記指定操作を終了させることを特徴とする請求項12乃至14の何れかに記載の3次元座標入力装置。
【請求項17】
前記カーソル操作において、前記指示用部材の先端を移動させる速度が低下すると、前記カーソルの位置を動かす感度を低下させることを特徴とする請求項15又は16記載の3次元座標入力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−191770(P2010−191770A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36481(P2009−36481)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
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