説明

3D電光板

【課題】発光モジュールの前側に3Dフィルタを着脱する簡単な構造によって3D映像を具現することができる3D電光板を提供すること。
【解決手段】本発明の3D電光板1は、フレーム10と、フレーム10の前面に結合され、制御部の信号によって発光される発光素子32が備えられる発光モジュール30と、発光モジュール30の前面に備えられ、発光素子から発散される光を偏光投影する3Dフィルタ40とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3D電光板に関するもので、より詳細には、3Dフィルタを着脱する簡単な構造によって3D映像を具現することができる3D電光板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
LED(Light Emitting Diode)は、光を発する半導体素子である発光ダイオードを意味し、赤色、緑色、青色、黄色などの多様な色相で各種電子製品類と計器板などの電子表示板などに広く使用されている。
【0003】
このうちLED電光板は、多数のLEDをマトリックス形態で配列し、マトリックス形態で配列された多数のLEDがイメージを表示するためのピクセルを形成することによって、映像の表示が可能になる。
【0004】
一方、最近、2D基板のディスプレイ装置から3D映像、すなわち、立体映像の具現のための多様な技術が提案されている。特に、立体映像の撮影において、特許文献1の「立体映像撮影装置用アダプタ」と特許文献2の「立体動映像撮影装置用アダプタ」は、一つの撮影装備を通して左映像と右映像を同時に撮影する技術を提案している。
【0005】
このような立体映像システムは、左目及び右目に対応する一対の映像、すなわち、左映像及び右映像を撮影し、図1に示すように、左映像を映写する映写装置210と右映像を映写する映写装置220を通して立体映像をスクリーン100上に映写する。
【0006】
このとき、左映像を映写する映写装置210で映写される光は、垂直偏光フィルタ310を通過してスクリーン100に映写され、右映像を映写する映写装置220で映写される光は、水平偏光フィルタ320を通過してスクリーン100に映写される。そして、ユーザが左側及び右側に垂直偏光フィルタ310及び水平偏光フィルタ320がそれぞれ形成された偏光眼鏡3を通してスクリーンを見れば、スクリーン100上に表示される映像が立体的に見えるようになる。
【0007】
前記のような技術構成は、本発明の理解を促進するための背景技術であって、本発明の属する技術分野で広く知られた従来技術を意味するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国特許公開公報第2003―0093534号
【特許文献2】韓国特許公開公報第2003―0093533号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の電光板は、2次元映像しか具現できないので、ユーザのニーズを充足できず、かつ、立体映像を具現するためのシステムは、左映像と右映像の映写のための2台の映写装置を必要とするので、その設置時間及び費用がかなり要されるという問題を有する。
【0010】
したがって、これを改善する必要性がある。
【0011】
本発明は、前記のような必要性によって創出されたもので、その目的は、発光モジュールの前側に3Dフィルタを着脱する簡単な構造によって3D映像を具現することができる3D電光板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る3D電光板は、フレームと、フレームの前面に結合され、制御部の信号によって発光される発光素子が備えられる発光モジュールと、発光モジュールの前面に備えられ、発光素子から発散される光を偏光投影する3Dフィルタとを含むことを特徴とする。
【0013】
また、3Dフィルタは、一定間隔で離隔して配列される第1の貫通ホールが形成され、投影される光の屈折率を異ならせる右円偏光フィルムと、第1の貫通ホールを通過した光を投影し、右円偏光フィルムに投影された光が通過されるように第1の貫通ホールと互い違いに第2の貫通ホールが形成され、光の屈折率を異ならせる左円偏光フィルムとを含むことを特徴とする。
【0014】
また、3Dフィルタの前側、後側又は両側には、発光素子と1対1で対応する数だけの案内ホールが形成され、発光素子から発散される光を案内するガイドパネルが備えられることを特徴とする。
【0015】
また、ガイドパネルと3Dフィルタには一致する締結ホールが形成され、この締結ホールを介してガイドパネルと3Dフィルタがフレームにねじ結合されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明に係る3D電光板は、従来の発明と異なり、発光モジュールの前面に3Dフィルタが備えられ、発光素子から発散される光を偏光投影することによって、3D映像を具現できるという効果を有する。
【0017】
また、3Dフィルタの前側、後側又は両側にガイドパネルが備えられることによって、発散される光の照度を向上させ、3Dフィルタを保護できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来の立体映像システムの構成を示した図である。
【図2】本発明の一実施例に係る3D電光板を示した斜視図である。
【図3】本発明の一実施例に係る3D電光板の3Dフィルムの分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施例に係る3D電光板の3Dフィルムの結合斜視図である。
【図5】本発明の一実施例に係る3D電光板の3Dフィルムの細部構成を示した図である。
【図6】本発明の一実施例に係る3D電光板の3Dフィルムの作動状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の各図面を参照して本発明に係る3D電光板の一実施例を説明する。この過程で図面に示す各線の太さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜上、誇張して図示することがある。また、後述する各用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語であって、これは、ユーザ及び運用者の意図又は慣例によって変わり得る。したがって、これら用語は、本明細書全般にわたった内容に基づいて定義されなければならない。
【0020】
図2は、本発明の一実施例に係る3D電光板を示した斜視図で、図3は、本発明の一実施例に係る3D電光板の3Dフィルムの分解斜視図で、図4は、本発明の一実施例に係る3D電光板の3Dフィルムの結合斜視図で、図5は、本発明の一実施例に係る3D電光板の3Dフィルムの細部構成を示した図で、図6は、本発明の一実施例に係る3D電光板の3Dフィルムの作動状態を示した図である。
【0021】
図2〜図6を参照すれば、本発明の一実施例に係る3D電光板1は、大きくフレーム10、発光モジュール30及び3Dフィルタ40を含んで構成される。
【0022】
フレーム10は、外郭フレーム12及びメーンフレーム14からなり、外郭フレーム12は、対向する上部及び下部に並んで形成される水平フレームと、水平フレームの両側面にそれぞれ結合される垂直フレームとからなる。
【0023】
そして、メーンフレーム14は、長方形状からなり、前面に発光モジュール30が装着されて結合される。
【0024】
前記フレーム10は、軽量化のために枠形状からなり、アルミニウム材質からなることが望ましい。
【0025】
また、フレーム10は、拡張部材20によって上下及び左右に延長され、大型フレームに形成される。
【0026】
発光モジュール30においては、複数の発光素子32がイメージを表示するための複数のピクセルを形成する。
【0027】
そして、フレーム10の前面に備えられる発光モジュール30は、制御部(図示せず)の信号によって発光される。
【0028】
一方、3Dフィルタ40は、発光モジュール30の前面に隣接して配置される。
【0029】
3Dフィルタ40は、一定間隔で離隔して配列される第1の貫通ホール42aが形成され、投影される光の屈折率を異ならせる右円偏光フィルム42と、第1の貫通ホール42aを通過した光を投影し、右円偏光フィルム42に投影された光が通過されるように第1の貫通ホール42aと互い違いに第2の貫通ホール44aが形成され、光の屈折率を異ならせる左円偏光フィルム44と、を含んで構成される。
【0030】
ここで、右円偏光フィルム42の第1の貫通ホール42aと左円偏光フィルム44の第2の貫通ホール44aは、互い違いに形成されることによって発光素子32に交互に対応する。
【0031】
すなわち、ユーザが偏光眼鏡3を着用して見る場合、左円偏光フィルム44に投影される発光素子32の光は、ユーザの左目のみに見える映像を形成し、右円偏光フィルム42に投影される発光素子32の光は、ユーザの右目のみに見える映像を形成するようになる。
【0032】
これは、偏光眼鏡3の左側に左円偏光フィルムが形成され、右側に右円偏光フィルムが形成されることによって可能になる。
【0033】
そして、3Dフィルタ40の前側、後側又は両側には、発光素子32と1対1で対応する数だけの案内ホール52が形成され、発光素子32から発散される光を案内するガイドパネル50が備えられる。
【0034】
ガイドパネル50の色相は黒色であることが望ましく、このガイドパネル50は、発光素子32から発散される光を前側に正確に案内するとともに、照度を向上させることができる。
【0035】
そして、ガイドパネル50は、剛性を有する材質からなり、3Dフィルタ40を外部の衝撃から保護することが望ましい。
【0036】
また、ガイドパネル50と3Dフィルタ40には一致する締結ホール60が形成され、この締結ホール60を介してガイドパネル50と3Dフィルタ40がフレーム10にねじ結合される。
【0037】
すなわち、ガイドパネル50と3Dフィルタ40がフレーム10に着脱可能な構造であって、 発光モジュール30は、3Dフィルタ40が分離される場合、ユーザに2D映像を提供し、3Dフィルタ40が装着される場合、ガイドパネル50と3Dフィルタ40を通して3D映像を提供することができる。
【0038】
ガイドパネル50と3Dフィルタ40との結合においては、ねじ結合のみならず、ガイドパネル50がスチール材質からなり、発光モジュールの前側に別途の磁性体パネルを固定して磁力によって付着したり、フック形式によって着脱するなどの多様な設計変更が可能である。
【0039】
以下、本発明の一実施例に係る3D電光板の作用及び効果を説明する。
【0040】
外郭フレーム12とメーンフレーム14との組み立てによってフレーム10が形成され、メーンフレーム14の前面に発光モジュール30が結合される。
【0041】
そして、フレーム10には、発光モジュール30と電気的に連結された制御部(図示せず)が備えられる。
【0042】
前記のような状態で、制御部が映像信号の入力を受け、発光モジュール30が映像信号によるイメージを表示するように発光モジュール30を制御すれば、2Dの映像を具現することができる。
【0043】
一方、3D映像を具現しようとする場合、3Dフィルタ40が発光モジュール30の前面に隣接して結合される。
【0044】
3Dフィルタ40の前後面にはガイドパネル50が備えられ、3Dフィルタ40とガイドパネル50は、一致する締結ホール60を介してフレーム10に固定される。
【0045】
以下、図6を参照して3Dフィルタ40を通して具現される3D映像を説明する。制御部によって発光モジュール30の発光素子32が発光されれば、発光素子32の光は、互い違いに形成された右円偏光フィルム42の第1の貫通ホール42aと左円偏光フィルム44の第2の貫通ホール44aによって投影・通過され、各円偏光フィルム42、44の特性によって偏光されて前側に発散される。
【0046】
すなわち、左円偏光フィルム44に投影された光がユーザの左目のみに見える映像に形成され、右円偏光フィルム42に投影された光がユーザの右目のみに見える映像に形成されてユーザに伝達され、偏光眼鏡3を着用したユーザは3D映像を見ることができる。
【0047】
そして、3Dフィルタ40の前後側に備えられるガイドパネル50によって、3Dフィルタ40は外部の衝撃から保護される。
【0048】
また、ガイドパネル50には発光素子32と1対1で対応する案内ホール52が形成され、3Dフィルタ40を通して投影される光は前側に正確に案内される。その結果、ガイドパネル50は、黒色からなり、照度を向上させるという効果を有する。
【0049】
上述したように、発光モジュール30の前側に3Dフィルタ40を着脱する簡単な構造と低廉な費用で3D映像を具現できるようになる。
【0050】
本発明は、図面に示した実施例を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術の属する分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。
【0051】
したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0052】
1 3D電光板
10 フレーム
12 外郭フレーム
14 メーンフレーム
20 拡張部材
30 発光モジュール
32 発光素子
40 3Dフィルタ
42 右円偏光フィルム
42a 第1の貫通ホール
44 左円偏光フィルム
44a 第2の貫通ホール
50 ガイドパネル
52 案内ホール
60 締結ホール
70 ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームの前面に結合され、制御部の信号によって発光される発光素子が備えられる発光モジュールと、
前記発光モジュールの前面に備えられ、前記発光素子から発散される光を偏光投影する3Dフィルタと、を含むことを特徴とする3D電光板。
【請求項2】
前記3Dフィルタは、一定間隔で離隔して配列される第1の貫通ホールが形成され、投影される光の屈折率を異ならせる右円偏光フィルムと、
前記第1の貫通ホールを通過した光を投影し、前記右円偏光フィルムに投影された光が通過されるように前記第1の貫通ホールと互い違いに第2の貫通ホールが形成され、光の屈折率を異ならせる左円偏光フィルムと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の3D電光板。
【請求項3】
前記3Dフィルタの前側、後側又は両側には、前記発光素子と1対1で対応する数だけの案内ホールが形成され、前記発光素子から発散される光を案内するガイドパネルが備えられることを特徴とする、請求項1又は2に記載の3D電光板。
【請求項4】
前記ガイドパネルと前記3Dフィルタには一致する締結ホールが形成され、 前記締結ホールを介して前記ガイドパネルと前記3Dフィルタが前記フレームにねじ結合されることを特徴とする、請求項3に記載の3D電光板。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−158878(P2011−158878A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129812(P2010−129812)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(510158521)ガラキシャ エレクトロニクス カンパニーリミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Galaxia Electronics Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】#Tech−1307, SKn Techno Park, 190−1 Sangdaewon−dong, Jungwon−gu, Seongnam−si, Gyeonggi−do, Republic of Korea
【Fターム(参考)】