説明

4−オキソ−オクタヒドロ−インドール−1−カルボサイリックアシッドメチルエステルとその誘導体の調製方法

本発明は、(3aR,4S,7aR)−4−ヒドロキシ−4−m−トリルエチニル−オクタヒドロ−インドール−1−カルボン酸メチルエステル(I)の製造方法、カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−アルキルエステルのエナンチオマー(II)の製造方法、および、1−カルボアルコキシ−4−ケトパーヒドロインドールのエナンチオマー(III)の製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−アルキルエステルのエナンチオマーの製造方法、および、1−カルボアルコキシ−4−ケトパーヒドロインドールのエナンチオマーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
WO 03/47581には、ヒト代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)に対する活性を有する一連のアセチレン誘導体が開示されている。特に、(3aR,4S,7aR)−4−ヒドロキシ−4−m−トリルエチニル−オクタヒドロ−インドール−1−カルボン酸メチルエステル化合物が開示されており、当該化合物は遊離塩基または酸付加塩の形態で得ることができ、下記の式(I)を有するものである。
【0003】
【化12】

【0004】
WO 03/47581には、1,5,6,7−テトラヒドロインドール−4−オン誘導体を水素化することを含む上記化合物の製造方法も開示されている。当該水素化工程は、煩雑かつ低収率であって、(3aR,4S,7aR)立体異性体に対する選択性も乏しいものである。望ましくない副生物も同時に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO03/47581
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を製造する代替的な方法が提供され、当該方法は、3−エチニルトルエンと下記式(II)の化合物またはその塩
【0007】
【化13】


とを反応させて式(I)の化合物を形成する工程、および、必要に応じて式(I)の化合物を医薬的に許容可能な塩へ変換する工程を含む。
【0008】
上記反応は、好ましくは、エチニル基の脱プロトン化を促進する塩基の存在下で行う。一実施態様では、当該塩基は、n−ヘキシルリチウム等のアルキルリチウム試薬である。反応は、テトラヒドロフラン等の非プロトン性溶剤中で行うことができる。
【0009】
式(II)の化合物は、下記式(III)の化合物またはその塩を環化(cyclisation)させることにより得ることができる。
【化14】


(式中、Rは脱離基である)
【0010】
環化は、シクロヘキサノン環の2位を脱プロトン化する塩基を用いて行うことができる。例えば、当該塩基は、ピロリジンおよびトリエチルアミンの混合物を含むものであってよい。反応は、トルエン等の有機溶剤中で行うことができる。
【0011】
で表される適切な脱離基は当業者には明らかであり、例えば、ハロ(例えば、クロロ、ブロモまたはヨード)、トシレート、メシレート、アルキルスルホネート(例えば、メタンスルホネート)、および、ハロスルホネート(例えば、フルオロスルホネート)が挙げられる。
【0012】
式(III)の化合物は、好ましくは、上記の式で表される(R)エナンチオマーを過剰に含み、より好ましくは、実質的に純粋な形態で前記エナンチオマーを含むものである。一実施態様では、式(III)の化合物には70%を超える、より好ましくは90%を超える、より好ましくは95%を超える(R)エナンチオマーが含まれる。所望のエナンチオマーは、式(III)の化合物のエナンチオマー混合物(例えば、ラセミ混合物)を分割することによって得ることができる。一実施態様では、キラル固定相を用いるキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分割(resolution)を行う。
【0013】
式(III)の化合物は、式RC(O)OMeの化合物と下記式(IV)の化合物またはその塩とを反応させることにより得ることができる。
【化15】

【0014】
式(IV)の化合物は、シクロヘキセン−2−オンとアジリジンまたはその塩とを反応させることにより得ることができる。当該反応は、トルエン等の有機溶剤の存在下で行うことができる。適切な手順を後述の実施例に示す。
【0015】
本発明には、式(I)の化合物を製造する上記方法の他、当該方法の各工程や、一連の工程の全ての組み合わせが含まれる。上述したように、式(I)の化合物を、医薬的に許容可能な塩の形態、特に酸付加塩の形態へさらに変換してもよい。酸付加塩は既知の方法、例えば、最終反応工程へ酸を添加すること、または再結晶化の前に酸を添加することで得られ得る。
【0016】
本発明はまた、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を製造するための、式(II)および式(III)の化合物並びにそれらの塩から選択されるもの等、各種化合物の使用にも関する。
【0017】
式(I)の化合物または中間体化合物は、従来の方法、例えば、再結晶化、カラムクロマトグラフィー、蒸留、遠心分離、洗浄または乾燥により精製および/または分離することができる。
【0018】
式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩は、医薬的に許容可能な担体または希釈剤と共に製剤化して(formulate)医薬組成物を形成することが可能である。
【0019】
本発明の医薬組成物は、温血動物(ヒトおよび動物)への経腸(例えば、経鼻、経直腸もしくは経口)投与用、または、非経口(例えば、筋肉内もしくは静脈内)投与用の組成物であってよく、有効用量の薬理学的に活性な成分を単独で、または、相当量(siginificant amount)の医薬的に許容可能な担体と共に含むものである。活性成分の用量は、温血動物の種、体重、年齢および個々の状態、個々の薬物動態データ、治療されるべき疾患、ならびに投与形態に依存する。
【0020】
医薬組成物は、約1%〜約95%、好ましくは約20%〜約90%の活性成分を含むことができる。本発明の医薬組成物は、例えば、単位剤形(アンプル、バイアル、坐剤、糖衣丸剤、錠剤またはカプセル剤等の形態)であってよい。
【0021】
あるいは、クリーム、ゲル等の形態で化合物を局所投与してもよく、また、乾燥粉末等の形態で化合物を吸入投与してもよい。
【0022】
本発明の薬剤(agent)を含む組成物の例としては、例えば、本発明の薬剤の固体分散体、水溶液(例えば、可溶化剤を含有するもの)、マイクロエマルション、懸濁液等が挙げられる。当該組成物は、例えば3.5〜9.5のpH範囲へ適切な緩衝液によって緩衝化してもよい。
【0023】
本発明の医薬組成物は自体公知の方法で調製可能であり、例えば、従来の溶解、凍結乾燥、混合、造粒または糖衣化方法を用いることができる。
【0024】
式(I)の化合物およびその医薬的に許容可能な塩は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の不整に伴う障害およびmGluR5が完全にまたは一部介在する神経系の障害の治療に有用である。mGluRに対する活性は、WO03/047581に記載のいずれかの手順に従って判定することができる。
【0025】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の不整に伴う障害は、例えば、てんかん、脳虚血、特に急性虚血、眼の虚血性疾患、筋痙攣、例えば、局所または全身痙性、および特に、ひきつけまたは痛みである。
【0026】
mGluR5が完全にまたは一部介在する神経系の障害としては、例えば、急性、外傷性および慢性の神経系変性過程、例えば、パーキンソン病、老人性痴呆、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症および多発硬化症、精神疾患、例えば、統合失調症および不安、うつ病、痛み、痒み、並びに、薬物乱用(例えば、アルコールおよびニコチンの乱用、ならびにコカインの使用障害)が挙げられる。
【0027】
上述した適応症のいずれの場合も、適当な投与量は、当然のことながら、例えば、使用する化合物、宿主、投与形態ならびに治療する病態の性質および重篤度に応じて変わる。しかしながら、通常、動物では、動物の体重1kg当たり約0.5〜約100mgの一日投与量で満足な結果が得られることが判っている。大型の哺乳動物(例えば、ヒト)では、示される一日投与量は、化合物として約5〜1500mg、好ましくは約10〜約1000mgの範囲であり、簡便には一日当たり4回までの分割した用量で、または徐放形態で投与する。
【0028】
式(I)の化合物は単独で、または、上記病態の治療に有効な他の薬剤と組み合わせて投与することができる。
【0029】
適応症である痛みには、本発明の化合物を鎮痛薬(アヘン(opiates))と組み合わせて、または、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、例えば、ロフェコキシブ(Vioxx(登録商標))、セレコキシブ(Celebrex(登録商標))もしくはルミラコキシブ(Prexige(登録商標))と組み合わせて使用することができる。
【0030】
適応症であるニコチンの使用障害には、本発明の化合物をブプロピオン(Zyban(登録商標))と組み合わせて使用することができる。
【0031】
本発明はまた、式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩と、比較的少ない割合の1種以上の中間体化合物、例えば、式(II)、式(III)および式(IV)の化合物並びにこれらの塩から選択される化合物とを組み合わせて含む組成物も提供する。
【実施例】
【0032】
以下、実施例により本発明を説明する。
【0033】
3−(1−アジリジニル)シクロヘキサノンを文献(J.E. Dolfini et al., Tetrahedron Letters, No 25, pp. 2053-2058, 1965)に従って合成する。
【0034】
実施例1〜5:カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−アルキルエステルの合成
21.6mmolの3−(1−アジリジニル)シクロヘキサノンを15mlのトルエンに溶解し、0℃へ冷却する。得られた透明な溶液へ21.6mmolのアルキルクロロホルメートを20分以内で添加する(発熱反応)。温度を0〜10℃に維持する。得られたやや黄色〜褐色の溶液を室温まで温め、さらに1時間撹拌する。溶剤および過剰の試薬を真空下で除去(60℃/20mbar)し、残存する油分を5mlのトルエンで3回処理し、未反応のアルキルクロロホルメートを真空下で除去すると、以下の化合物が得られる。
4.95gのカルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−メチルエステル(実施例1)
5.22gのカルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−エチルエステル(実施例2)
5.53gのカルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−プロピルエステル(実施例3)
5.92gのカルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−ブチルエステル(実施例4)
6.27gのカルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−ネオペンチルエステル(実施例5)
【0035】
実施例6〜15:(R)−および(S)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−アルキルエステルの合成
5gのラセミカルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−アルキルエステルを50mlのヘプタン/2−プロパノール=1/1(V/V)に溶解し、分取用Chiralpak−ADカラム(粒子径:20μm、カラム寸法:長さ30cm×内径10cm)へ注入する。ヘプタン/2−プロパノール/メタノール=90/7.5/2.5(V/V/V)を移動相として室温かつ400ml/分の流速で用い、R−エナンチオマーを常にS−エナンチオマーよりも先に溶出させながらベースラインの分離を60分以内に達成する。同一の条件下で2回目のクロマトグラフィーを行い、相当する画分同士を合わせる。溶剤を真空下で除去すると、以下の化合物が得られる:
4.6gの(R)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−メチルエステル(実施例6)
【化16】


【0036】
4.5gの(S)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−メチルエステル(実施例7)
【化17】

【0037】
4.2gの(R)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−エチルエステル(実施例8)
【化18】

【0038】
4.4gの(S)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−エチルエステル(実施例9)
【化19】

【0039】
3.8gの(R)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−プロピルエステル(実施例10)
【化20】

【0040】
3.8gの(S)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−プロピルエステル(実施例11)
【化21】

【0041】
3.2gの(R)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−ブチルエステル(実施例12)
【化22】

【0042】
3.4gの(S)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−ブチルエステル(実施例13)
【化23】

【0043】
4.8gの(R)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−ネオペンチルエステル(実施例14)
【化24】

【0044】
5.2gの(S)−カルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−ネオペンチルエステル(実施例15)
【化25】

【0045】
実施例16〜20:1−カルボアルコキシ(carbalkoxy)−4−ケトパーヒドロインドールの合成
15mmolのカルバミン酸(2−クロロエチル)(3−オキソシクロヘキシル)−アルキルエステルを15mlの塩化メチレンに溶解する。得られた橙色の溶液へ、1.07gのピロリジンおよび1.52gのトリエチルアミンを添加する。反応混合物を16時間室温で撹拌し、最後に45mlのイソプロピルアセテートと30mlの水で希釈する。撹拌下、エマルションのpHをpH=2へ調整し、撹拌をさらに30分間続ける。相分離させた後、水相を20mlのイソプロピルアセテートで2回抽出し、合わせた有機相を20mlずつの水で3回洗浄する。溶剤を真空下で除去(50℃/20mbar)すると、以下の化合物が得られる:
2.55gの1−カルボメトキシ(carbmethoxy)−4−ケトパーヒドロインドール(実施例16)
2.70gの1−カルボエトキシ(carbethoxy)−4−ケトパーヒドロインドール(実施例17)
2.98gの1−カルボプロポキシ(carbpropoxy)−4−ケトパーヒドロインドール(実施例18)
3.15gの1−カルボブトキシ(carbbutoxy)−4−ケトパーヒドロインドール(実施例19)
3.34gの1−カルボネオペントキシ(carbneopentoxy)−4−ケトパーヒドロインドール(実施例20)
【0046】
実施例21〜30:(S,S)−および(R,R)−1−カルボアルコキシ−4−ケトパーヒドロインドールの合成
5gのラセミ1−カルボアルコキシ−4−ケトパーヒドロインドールを50mlのヘプタン/2−プロパノール=1/1(V/V)に溶解し、分取用Chiralpak−ADカラム(粒子径:20□m、カラム寸法:長さ30cm×内径10cm)へ注入する。ヘプタン/2−プロパノール/メタノール=90/7.5/2.5(V/V/V)を移動相として室温かつ400ml/分の流速で用い、S,S−エナンチオマーを常にR,R−エナンチオマーよりも先に溶出させながらベースラインの分離を60分間以内に達成する。溶剤を真空下で除去すると、以下の化合物が得られる:
【0047】
2.5gの(S,S)−1−カルボメトキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例21)
【化26】

【0048】
2.4gの(R,R)−1−カルボメトキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例22)
【化27】

【0049】
1.5gの(S,S)−1−カルボエトキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例23)
【化28】

【0050】
2.4gの(R,R)−1−カルボエトキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例24)
【化29】

【0051】
2.3gの(S,S)−1−カルボプロポキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例25)
【化30】

【0052】
2.1gの(R,R)−1−カルボプロポキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例26)
【化31】

【0053】
2.3gの(S,S)−1−カルボブトキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例27)
【化32】

【0054】
2.0gの(R,R)−1−カルボブトキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例28)
【化33】

【0055】
1.7gの(S,S)−1−カルボネオペントキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例29)
【化34】

【0056】
1.5gの(R,R)−1−カルボネオペントキシ−4−ケトパーヒドロインドール(実施例30)
【化35】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって、
【化1】


3−エチニルトルエンと下記式(II)の化合物またはその塩
【化2】


とを反応させて式(I)の化合物を形成する工程、および、必要に応じて式(I)の化合物を医薬的に許容可能な塩へ変換する工程を含む、前記方法。
【請求項2】
上記式(II)の化合物が、下記式(III)の化合物またはその塩を環化して得られるものである、請求項1に記載の方法。
【化3】


(式中、Rは脱離基である)
【請求項3】
上記式(III)の化合物が、式RC(O)OMeの化合物と下記式(IV)の化合物またはその塩とを反応させることにより得られるものである、請求項2に記載の方法。
【化4】

【請求項4】
上記式(IV)の化合物が、シクロヘキセン−2−オンとアジリジンまたはその塩とを反応させることにより得られるものである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
上記式(I)の化合物を医薬組成物へ製剤化する工程をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
下記式(II)の化合物またはその塩の製造方法であって、
【化5】


下記式(III)の化合物またはその塩を環化させることを含む、前記方法。
【化6】


(式中、Rは脱離基である)
【請求項7】
上記式(III)の化合物が、請求項3または4に従って得られるものである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
下記式(III)の化合物またはその塩の製造方法であって、
【化7】


(式中、Rは脱離基である)
式RC(O)OMeの化合物と下記式(IV)の化合物またはその塩とを反応させる工程を含む、前記方法。
【化8】

【請求項9】
上記式(IV)の化合物が、請求項4に従って得られるものである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
下記式(II)の化合物またはその塩。
【化9】

【請求項11】
下記式(III)の化合物またはその塩。
【化10】


(式中、Rは脱離基、例えばハロである)
【請求項12】
請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を製造するための、請求項10または11に記載の化合物の使用。
【請求項13】
請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を製造するための、下記式(IV)の化合物またはその塩の使用。
【化11】

【請求項14】
請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容可能な塩を製造するための、シクロヘキセン−2−オン、アジリジンまたはその塩の使用。

【公表番号】特表2011−530566(P2011−530566A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522496(P2011−522496)
【出願日】平成21年8月10日(2009.8.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/060351
【国際公開番号】WO2010/018154
【国際公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】