4つよりも多い辺を含む底壁を有する箱を覆うための装置及びプロセス
【課題】従来技術の欠点を克服する装置及びプロセスを提供する。
【解決手段】4つよりも多い辺を含む箱(2)を、この箱(2)の側壁(4)の少なくとも2つの面(5)を完全に覆い、かつ、少なくとも他の面(5)を部分的に覆うようにして形成された少なくとも1つのセグメント(8A)を有するカバーブランク(6)を使用して覆うための装置(1)及びプロセスである。この装置は、少なくとも1つのセグメント(8A)を側面方向に折り曲げて、箱(2)の側壁(4)と完全に接触するように、折り重ねステーションに置かれた箱(2)に対して相対的に移動可能な少なくとも2つの折り曲げ部材(11)を有する。本装置及びプロセスは、少なくとも1回の変化を有する所定の経路に沿って折り曲げ部材の少なくとも1つを移動させる。
【解決手段】4つよりも多い辺を含む箱(2)を、この箱(2)の側壁(4)の少なくとも2つの面(5)を完全に覆い、かつ、少なくとも他の面(5)を部分的に覆うようにして形成された少なくとも1つのセグメント(8A)を有するカバーブランク(6)を使用して覆うための装置(1)及びプロセスである。この装置は、少なくとも1つのセグメント(8A)を側面方向に折り曲げて、箱(2)の側壁(4)と完全に接触するように、折り重ねステーションに置かれた箱(2)に対して相対的に移動可能な少なくとも2つの折り曲げ部材(11)を有する。本装置及びプロセスは、少なくとも1回の変化を有する所定の経路に沿って折り曲げ部材の少なくとも1つを移動させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の内容は、4つよりも多い辺を含む底壁を有する箱を覆うための装置及びプロセスである。
【0002】
本発明は、精巧に仕上られた上質の箱を覆うための工業プロセスの技術分野に関する。
【背景技術】
【0003】
問題の箱は、特に、ブランクとして知られた成形されたシート状の板紙や厚紙でできている。
【0004】
特に、このような箱には、ベースと、ベースに接続された複数の面とからなる平らなブランクが形成されており、箱の側壁を形成するためにベースに対して折り曲げられるように設計されている。
【0005】
仕上られた箱に至る工業プロセスは、箱を組み立てる段階と、続いて箱にカバーシートを与える(又は裏張りする)ことによって箱を覆う段階と、の2つの異なる段階を有する。
【0006】
本発明は、特に、箱を覆う段階に関する。
【0007】
特に、本発明の文脈では、覆われる箱は、4つよりも多い辺を含む底壁と、辺と同じ数の面を含む側壁とを有する箱である。
【0008】
また、カバーシートは、特に、カバーブランクを構成する成形されたシートである。
【0009】
カバーブランクは、箱の底壁と同じように成形されたベースと、このベースに接続された複数のセグメント(すなわち、複数の側面部分)とを有する平らなブランクであり、箱の側壁を覆うようにして折り曲げられるように設計されている。
【0010】
カバーブランクの形状に関して、一般的に言って、カバーブランクのセグメントの数は、ベースの辺の数に等しい。また、各セグメントは、ベースのそれぞれの辺に接続されている。このタイプのブランクは、一般的に、花のような「花弁」(“petalled”)として称されることができる。このような花弁のカバーブランクでは、全てのセグメントは、リップが折り重なっているところを除いて、ほぼ同じサイズであることが注意されるべきである。
【0011】
特に、カバーブランクの各セグメントは、2つの側縁を規定している。従って、花弁のカバーブランクでは、(花弁の)外縁の数は、カバーブランクのベースの辺の数の2倍である(これは、箱の底壁の辺の数及び箱の側壁の側縁の数に等しい)。
【0012】
これら側縁では、カバーブランクのセグメントのいくつかには、(側面方向に折り重ねるための)複数のリップ、すなわち、側面方向に突出したカバーブランクの複数のフラップが設けられている。
【0013】
また、1つの面を完全に覆うように、箱の側壁に与えられた1つのセグメントのリップは、完全に覆われた面に隣接して(箱の側壁の)他の面の限られた部分を覆っている(リップで覆われた部分は、2つの面の間の交差部のところで縁に沿って延びている)。このように、箱の側壁の全ての縁が、いかなる部分も覆われていないままにすることなく、完全に覆われる。
【0014】
リップを折り曲げる動作は、折り重ね(folding over)と称される。
【0015】
折り重ね後に、(1又は2のリップのみによって)部分的にのみ覆われた箱の側壁の少なくとも1つの面がある。
【0016】
従って、続く工程では、少なくとも1つのさらなるセグメントが、この面を完全に覆うために折り曲げられる。かくして、前記さらなるセグメントは、予め折り曲げられたリップの上に部分的に重なる(オーバーラップする)。
【0017】
かくして、箱を覆うプロセスは、以下の工程に分けられることができる。
【0018】
まず、接着層が、カバーブランクに与えられる。
【0019】
次に、覆われる箱は、箱の底部がカバーブランクのベースに付着するようにして、予め接着剤が与えられた(すなわち、予備接着された)カバーブランクの上に置かれる。
【0020】
そして、複数のリップが設けられたカバーブランクの複数のセグメントが、箱の側壁のそれぞれの部分を覆うように、(これらセグメントがベースと同じ面にある水平位置から垂直位置へと)折り曲げられる。
【0021】
そして、これらリップは、折り重ねるために側面方向に折り曲げられる。この折り重ねは、移動手段に接続された複数の可動ブラシによって果される。
【0022】
次に、カバーブランクの残りのセグメントが、折り曲げられたリップを重ね合わせるために(水平位置から垂直位置へと)折り曲げられる。
【0023】
最後に、(底壁に対して反対側で)垂直上向きに突出したカバーブランクのフラップが、自由上縁を覆うように箱の内部に折り曲げられる。
【0024】
現在使用されている、花弁のカバーブランクの使用に基づいた箱カバーシステムは、非常に複雑であるという欠点を有する。
【0025】
特に、従来技術の技術的な解決策は、特に、折り重ね中、特に、4つよりも多い辺を含む箱の場合には、欠点を有する。
【0026】
実際に、辺の数が多ければ多いほど、折り重ねられるリップの数も多くなり、プロセスの複雑さがかなり高まる。
【0027】
さらに、箱が奇数の辺の数を有するならば、2つの付加的な段階が、全ての垂直縁を折り重ねるのに必要である。従って、幾何学的な理由のために、カバーブランクの複数のセグメントは、2つの異なる折り重ね工程と交互になされる3つの異なる工程で折り曲げられなければならない。
【0028】
花弁のカバーブランクに代わる手段として、本出願人は、改良されたカバーブランクを発達させてきている。これによると、少なくとも1つのセグメントがオーバーサイズである、すなわち、これに接続されたカバーブランクのベースの辺よりも長い。特に、オーバーサイズのセグメントは、箱の側壁の少なくとも2つの面を完全に覆うために与えられる。
【0029】
従って、改良されたカバーブランクの使用によって、箱の辺の数と比較して、折り重ねのために必要なリップの数を減少させることが可能である。実際に、オーバーサイズのセグメントが箱の側壁の2つの隣接面を覆っているならば、オーバーサイズのセグメント自体で完全に覆われているので、これらの面の間の交差部のところの縁は、折り重ねのリップを必要としない。
【0030】
従って、折り重ねのリップの数は少ない。しかし、折り重ねのリップは、全くないというわけではない。
【0031】
実際には、改良されたカバーブランクのオーバーサイズのセグメントには、折り重ねリップを構成する付加的な(余分な)部分(少なくとも1つのこれら側縁のところに)が設けられている。
【0032】
この観点から、従来技術のカバーシステムは、これら改良されたカバーブランクを含む箱を覆うために使用されることができない。
【0033】
また、花弁のブランクを使用して4つよりも多い辺を含む箱を覆うためのマシンが、従来技術において(特許文献1から)知られている。ここでは、複数の折り曲げ部材が、マシンの幾何的な制限により決まる曲がった経路に沿ったこれらの移動で案内される。
【0034】
このタイプのマシンの欠点は、花弁のカバーブランクの使用に関連付けられたものであるということである。加えられた欠点は、これを使用する折り部の数が、覆われる箱の辺の数と必ず同じでなければならないということである。これは、必然的にマシンの複雑さを増し、コストを高くする。
【0035】
また、花弁のブランクを使用して4つよりも多い辺を有する箱を覆うためのマシンが、(特許文献2からも)知られている。ここでは、各折り曲げ部材は、ロッドの一端に固定されており、このロッドの他端は、軸に沿って箱に向かって移動可能なスライダに対して枢動される。また、ロッドは、スライダが箱に向かって移動するのに沿って、軸に対してアライメントしているロッドを押すように設計された戻しばねに接続されている。
【0036】
このタイプのマシンの欠点は、花弁のカバーブランクの使用に関連付けられたものであるということである。(適切な形態で)改良されたブランクを含むマシンを使用することを試みるならば、カバーシート、又は箱自身さえをも損傷する危険性に関して、戻しばねの移動の下で箱の壁に(すなわち、カバーブランクに)過度の圧力を加えること、及び、折り部(受動部材であり、これの経路は箱の輪郭によって決まる)に与えられる移動に関する欠点がなおもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0037】
【特許文献1】米国特許第2574127号公報
【特許文献2】米国特許第1829063号公報
【発明の概要】
【0038】
従って、本発明は、従来技術の上記欠点を克服する装置及びプロセスを提供することを目的とする。
【0039】
特に、本発明は、修正されたカバーブランクを使用して、4つよりも多い辺を含む底壁を有する箱を覆うための装置及びプロセスを提供することを目的とする。
【0040】
本発明の他の目的は、異なる形状の箱への素早くかつ効果的な切り替え(changeover)を可能にする、改良されたカバーブランクを使用した、4つよりも多い辺を含む底壁を有する箱を覆うための装置及びプロセスを提供することである。
【0041】
本発明に係る装置は、所定の数の辺(特に、4つよりも多い辺)を含む底壁と、前記辺と同じ数の面を有する側壁とを有する箱を、この箱の底壁と同じ形に成形されたベースと、このベースに接続され、箱の側壁を覆うように折り曲げられ可能な複数のセグメントとを有する平らなカバーブランクを使用して覆うための装置であって、前記複数のセグメントの少なくとも1つが、箱の側壁の少なくとも2つの面を完全に覆い、かつ、側壁の少なくとも他の面を部分的に覆うようにして形成される。
【0042】
本装置は、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられたカバーブランクの上に、底壁がブランクのベースと接触している状態で、折り曲げステーションに箱を置くための手段と、
垂直に移動することができ、前記折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと箱を垂直に移動させるように、この箱の内面に動作的に接続されるモールドと、
前記箱に対する移動中、前記カバーブランクのセグメントと相互作用するように前記折り曲げステーションに置かれ、前記セグメントを、前記水平位置から、前記箱の側壁の対応する面と接触している垂直位置へと折り曲げさせる少なくとも1つの接触部材と、
前記折り重ねステーションに置かれた前記箱に対して相対的に移動可能な少なくとも2つの折り曲げ部材と、
前記少なくとも1つのセグメントを側面方向に折り曲げ、かつ、前記箱の側壁と完全に接触させるように、前記折り曲げ部材に接続された移動手段と、を具備する。
【0043】
また、本発明に係るプロセスは、所定の数の辺(好ましくは、4つよりも多い辺)を含む底壁と、前記辺と同じ数の面を有する側壁とを有する箱を、この箱の底壁と同じ形に成形されたベースと、このベースに接続され、箱の側壁を覆うように折り曲げ可能な複数のセグメントとを有する平らなカバーブランクを使用して覆うためのプロセスであって、前記複数のセグメントの少なくとも1つが、箱の側壁の少なくとも2つの面を完全に覆い、かつ、側壁の少なくとも他の面を部分的に覆うようにして形成される。
【0044】
本プロセスは、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられた前記カバーブランクの上に、前記底壁が前記ブランクのベースと接触している状態で、折り曲げステーションに箱を置く工程と、
前記折り曲げステーションに少なくとも1つの接触部材を準備する工程と、
前記箱に対する移動中、前記少なくとも1つの接触部材と前記カバーブランクの対応するセグメントとの相互作用を与えて、前記セグメントを、前記水平位置から、箱の側壁の対応する面と接触している水平位置へと折り曲げさせるように、前記折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと箱を垂直に移動させる工程と、
前記少なくとも1つのセグメントを側面方向に折り曲げて、前記箱の前記側壁と完全に接触させるように、前記折り重ねステーションに置かれた前記箱に対して少なくとも2つの折り曲げ部材を移動させる工程と、を具備する。
【0045】
上述の目的は、添付した特許請求の範囲で特徴付けられるような本発明に係る装置及びプロセスによって完全に達成される。
【0046】
特に、本発明に係る装置は、複数のブラシの少なくとも1つを移動させるための手段が、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路に沿ってブラシを移動させるように設けられていることを特徴とする。
【0047】
本発明に係るプロセスは、複数のブラシの少なくとも1つが、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路に沿って移動されることを特徴とする。
【0048】
本発明のこれらの並びに他の特徴は、添付図面を参照して、好ましく、限定的でない実施の形態の以下の詳細な説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、折り曲げステーションを参照した、本発明に係る装置の斜視図である。
【図2】図2は、図1の装置とこの装置に接合された8側面の箱とを示している。
【図3】図3は、異なる動作位置における図2の装置と箱とを示している。
【図4】図4は、折り重ねステーションを参照した、図2の装置を示している。
【図5】図5は、ブラシが第1の動作位置にある、図4の装置の細部を示す上からの斜視図である。
【図6】図6は、ブラシが第2の動作位置にある、図5の細部を示している。
【図7】図7は、ブラシが第3の動作位置にある、図5の細部を示している。
【図8】図8は、図5の詳細の下からの斜視図である。
【図9】図9は、ブラシが第2の動作位置にある、図8の細部を示している。
【図10】図10は、ブラシが第3の動作位置にある、図8の細部を示している。
【図11】図11は、第2の折り曲げステーションを参照した、図2の装置を示している。
【図12】図12は、異なる動作位置における図11の装置と箱とを示している。
【図13】図13は、上縁を完成させるためのステーションを参照した、図2の装置を示している。
【図14】図14は、第1のカバー工程中の図2の8側面の箱を示している。
【図15】図15は、第2のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図16】図16は、第3のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図17】図17は、第4のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図18】図18は、第5のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図19】図19は、第6のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図20】図20は、第1の動作位置におけるブラシと、折り重ねステーションでの図2の8側面の箱を示している。
【図21】図21は、第2の動作位置でブラシと図20の箱とを示している。
【図22】図22は、第2の動作位置でブラシと図20の箱とを示している。
【図23】図23は、それに接合された6側面の箱を備えた折り曲げステーションを参照して、6側面の箱のための他の実施の形態において、本発明に係る装置を示す斜視図である。
【図24】図24は、第1の動作位置でブラシと、図23の装置の細部を示す上からの斜視図である。
【図25】図25は、第2の動作位置でブラシと、図24の細部を示している。
【図26】図26は、第3の動作位置でブラシと、図24の細部を示している。
【図27】図27は、第1のカバー工程中の図23の6側面の箱を示している。
【図28】図28は、第2のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図29】図29は、第3のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図30】図30は、第4のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図31】図31は、第5のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図32】図32は、第6のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図33】図33は、第1の動作位置でのブラシと折り重ねステーションでの図23の6側面の箱とを示している。
【図34】図34は、第2の動作位置でのブラシと図33の箱とを示している。
【図35】図35は、第3の動作位置でのブラシと図33の箱とを示している。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図面の参照符号1は、板紙か厚紙の箱2を覆うための本発明に係る装置を示している。
【0051】
この箱2は、所定の数の辺を含む底壁3と、これと同じ数の面5を含む側壁4とを有する。
【0052】
一般的に、箱はいかなる形状であってもよいことが注意されるべきである。図示される例では、箱の底壁は、多角形状を有するが、湾曲した側壁を有してもよい。
【0053】
特に、装置1は、4つよりも多い辺を含む箱2を(好ましくは、しかし限定的でないが)覆うように設計されている。
【0054】
装置1は、箱2の底壁3と同様に成形されたベース7と、このベース7に接続されたセグメント8とを有するカバーブランク6で箱2を覆うように設計されており、また、箱2の側壁4を覆うようにして折り曲げられるように設計されている。
【0055】
少なくとも1つのセグメント8は、オーバーサイズのセグメント8A、すなわち、箱の側壁4の少なくとも2つの面5を完全に覆うように、かつ、側壁4の少なくとも1つの他の面5を部分的に覆うように設けられたセグメントであることが注意されるべきである。
【0056】
また、カバーブランク6は、好ましくは、オーバーサイズのセグメント8Aが接続されているベース7の辺に隣接したベース7の辺の1つに接続された(すなわち、面5の1つの限られた部分のみを覆うように設計されている)少なくとも1つのアンダーサイズのセグメント8Bを有することが注意されるべきである。
【0057】
また、本発明によると、カバーブランク6は、標準サイズ、すなわち、セグメントが(垂直に折り曲げられたとき)箱2の側壁4の1つの面5のみを完全に覆っているようなサイズのセグメント8Cを有する。
【0058】
標準サイズのセグメント8Cは、なくてもよい。なぜならば、標準サイズのセグメントの数は、箱2の辺の数とオーバーサイズのセグメントの8Aとアンダーサイズのセグメント8Bとの総数の違いに等しいからである。従って、オーバーサイズのセグメントの8Aとアンダーサイズのセグメント8Bとの合計が箱2の辺の数に(又はカバーブランク6のベース7の辺の数に)等しいならば、標準サイズのセグメント8Cの数はゼロである。
【0059】
装置1は、垂直に移動するモールド9を有する。装置1は、このモールドを垂直に移動させるために、箱の内面に動作的に接続されている。
【0060】
また、モールド9は、装置1の折り曲げステーション(folding station)に箱2を置くための手段を構成している。
【0061】
箱2が折り曲げステーションにあるとき、この箱2は、予め接着剤が与えられた(pre-glued)カバーブランク6の上に置かれて、水平面にあることが注意されるべきである。特に、箱2は、ブランク6のベース7と接触して(つまり、接着されて)底壁3とカバーブランク6の上に置かれる。
【0062】
既知であるように、モールド9は、箱2の内容積に対してサイズが合わせられるように動作的に係合された制限部材を構成している。また、このモールド9は、面5の内面と接触して接合面を構成している。
【0063】
モールド9は、折り曲げステーションから折り重ねステーション(fold over station)へと箱を移動させるために、(箱2に対して、及びこのモールドに与えられるカバーブランク6に対して)垂直に移動可能である。折り重ねステーションは、折り曲げステーションよりも低い(下にある)。
【0064】
また、装置1は、同じように成形された箱2の外側に置かれ、箱2の底壁3と接触しているモールド(図面には示されないが、慣習的によく知られている)を有することが注意されるべきである。外側のモールドは、モールド9と同期して垂直に移動可能であり、箱2を移動させて、(例えば、折り重ねステーションで)必要な所定の位置にこの箱を保持するために、後者と一緒に動作する。
【0065】
折り曲げステーションでは、装置1は、少なくとも1つの接触部材10を有する。接触部材10は、装置1のフレームと連結された細長い部材の形態であり(図面には部分的にのみ示されるが、そういうものとして知られているタイプ)、箱2に対する、すなわちモールド9に対する固定位置に位置されている。
【0066】
好ましくは、接触部材10は、ブラシを有する。
【0067】
接触部材10は、箱2に対する移動中、カバーブランクの1つのセグメント8と相互作用するように、折り曲げステーションに置かれ、セグメントを、水平位置から、箱2の側壁4の対応する面5と接触している垂直位置へと折り曲げさせる。
【0068】
各接触部材10は、箱2の輪郭に従って、所定の方向に延びている。
【0069】
図示される実施の形態では、2つのタイプの接触部材10が設けられている。
【0070】
第1のタイプの接触部材10は、接触部材10Aであり、この接触部材10Aの延長部は、一般的に、(異なるサイズの箱2が接触部材10Aを変えさせる必要なく覆われることを可能にするように)セグメント8の、つまりオーバーサイズのセグメント8Aの幅よりも広い。
【0071】
第2のタイプの接触部材10は、接触部材10Bであり、この接触部材10Bの延長部は、アンダーサイズのセグメント8Bの幅に、つまり、セグメント8Bが接続されているブランク6のベース7の辺の長さに等しい(いかなる場合も、これより大きくない)。
【0072】
折り曲げステーションに位置している接触部材10の数は、覆われる箱2の辺の数と、カバーブランク6の形状とに依存することが注意されるべきである。
【0073】
この観点から、図面が、装置1の2つの異なる実施の形態(すなわち、本発明の2つの異なる適用形態)を例によって示すことが注意されるべきである。第1の実施の形態は、8つの辺を含む箱に関する(図1ないし図22)。また、第2の実施の形態は、6つの辺を含む箱に関する(図23ないし図35)。
【0074】
第1の実施の形態(8側面の箱)では、装置1は、折り曲げステーションにおいて、6つの接触部材10(第1のタイプの2つの接触部材10Aと、第2のタイプの4つの接触部材10B)を有する。
【0075】
第2の実施の形態(6側面の箱)では、装置1は、再び、折り曲げステーションにおいて、6つの接触部材10(第1のタイプの2つの接触部材10Aと、第2のタイプの4つの接触部材10B)とを有するが、これらは互いに異なる方向を向いている。
【0076】
第1の実施の形態(8側面の箱)では、カバーブランク6が2つの標準サイズのセグメント8Cを有することが注意されるべきである。
【0077】
第2の実施の形態(6側面の箱)では、カバーブランク6は、いかなる標準サイズのセグメント8Cも有しない。
【0078】
特に指定されない場合、以下の記述は、区別なく両実施の形態について言及する。
【0079】
一般的に言って、折り曲げステーションにある接触部材10に関して、第1のタイプの接触部材10Aの数は、オーバーサイズのセグメント8Aの数に等しい。また、第2のタイプの接触部材10Bの数は、アンダーサイズのセグメント8Bの数に等しい。
【0080】
折り重ねステーションでは、装置1は、少なくとも2つの折り曲げ部材11を有する。これら部材は、折り重ねステーションに置かれた箱2に対して相対的に移動可能である。
【0081】
図示される例では、これら折り曲げ部材11は、ブラシである。代わって、これら折り曲げ部材は、パドル、刃又はアイドルローラを含むことができる。
【0082】
従って、この記載において折り曲げ部材11に代わってブラシ11が参照されるということは、折り曲げ部材が本発明の必須の特徴でないという事実により、本発明の範囲を制限するとして理解されないものとする。
【0083】
特に、本発明に従って、装置1は、カバーブランク6の上にオーバーサイズのセグメント8Aがあるよりも2倍のブラシ11を有する。
【0084】
実際には、折り重ねステーションでは、複数のオーバーサイズのセグメント8A(又は少なくとも1つのオーバーサイズのセグメント8)、すなわち、(折り曲げステーションを通った箱2の垂直方向の移動の結果として)箱2の側壁4の1つの面5と接触する垂直位置で、(以前の1つと隣接している)少なくとも1つの他の面5を完全に、かつ、さらなる面5とを部分的に完全に覆うように、側面方向に折り曲げられる。かくして、この部分的なカバーは、折り重ねを構成する。
【0085】
それの側では、オーバーサイズのセグメント8Aは、2つの対向端を有し、これらは、折り曲げるか、折り重ねるかの少なくとも一方をされなければならない。従って、オーバーサイズのセグメント8Aよりも2倍の可動ブラシ11があるということになる。
【0086】
本発明によると、オーバーサイズのセグメント8Aは、ブラシ11の連続移動によって側面方向に折り重ねられるが、少なくともブラシの1つが、箱の側壁4の2つの異なる面5上のオーバーサイズのセグメント8Aを折り曲げる(一緒に縁を形成し、従って、これらの間に角度を形成する)。
【0087】
装置1は、オーバーサイズのセグメント8A(又は他のセグメント8)を側面方向に折り重ねるためのブラシ11の移動手段を有する。この移動手段は、箱の側壁4と接触して完全にこれを移動させる。
【0088】
この観点から、本発明によれば、ブラシ11の少なくとも1つの移動手段が、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路に沿ってブラシ11を移動させるように構成されている。
【0089】
好ましくは、所定の経路は、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部に対して所定の角度を形成している第2の延伸部とを有する。
【0090】
以下、便宜的な記載のために、及び図示される例に従って、全てのブラシ11の移動手段は、同じタイプ(すなわち、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路、好ましくは、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部に対して所定の角度をなしている第2の延伸部とを有する所定の経路に沿ってブラシ11を移動させるように設けられている)であると推測される。
【0091】
好ましくは、移動手段は、ヘッド12と、このヘッド12に対して所定の経路に沿って摺動するように制限されるようにして互いに接続されたスライド13とを有する。
【0092】
好ましくは(図示される例のように)、スライド13は、カム14とローラ15とを有するシステムによってヘッド12に対する摺動が制限される。
【0093】
本発明によると、カム14の輪郭は、経路に沿って移動するようにスライド13を制限するために、所定の経路に対応している。
【0094】
ブラシ11は、スライド13と連結されている。
【0095】
特に、スライド13は、(モールド9の、従って箱2の移動の方向に垂直な)水平面にあるヘッド12に対して、(互いに平行でない)第1の方向と第2の方向とに移動可能である。
【0096】
また、各ブラシ11の移動手段は、スライド13に接続されたアクチュエータを有し、プロセス開始位置からプロセス終了位置まで、また逆も、ヘッド12に対してスライド13を移動させるように設計されている。
【0097】
例えば、アクチュエータは、スライド13と連結した空気圧式ピストンを有する。
【0098】
また、ブラシ11の移動手段は、第1の方向に向けられたガイド17に摺動可能に接続されたブロック16を有する。図示される例では、ガイド17は、ブロック16が延びるのが制限されるのに沿って(図示される例の形状では管状の)1組のロッドからなる。
【0099】
スライド13は、ブロックがこのスライドに対して第2の方向に摺動することができるように、ブロック16に接合されている。
【0100】
例えば、このブロック16は、第2の方向に向けられたトラックを形成している。また、スライド13は、トラックに摺動可能に接合されている。
【0101】
図示される好ましい実施の形態では、第1の方向と第2の方向とは、互いに垂直である。
【0102】
他の用語で、(スライド13に沿って延びた)ブロック16によって形成されたトラックは、ブロック16が沿って延びたガイド17に垂直である。
【0103】
本発明の他の観点によれば、ヘッド12は、ヘッド12とブロック16(すなわち、スライド13)との間の相対位置が、所定の位置にブロック16を保持しながら、ヘッド12を動作させることによって調整されることができるように、装置1のフレームに対して相対的に移動可能である。
【0104】
この観点から、ヘッド12は、ガイド17に摺動可能に接合されている。
【0105】
ヘッド12は、ガイド17に対してヘッド12を保持するように、(図面に部分的に示されている)複数のロック部材18をさらに有する。
【0106】
(例えば、ねじを有する)これらロック部材18は、折り重ねステーションに対して異なる位置でフレームにヘッド12を固定するためのロック手段を構成している。
【0107】
この観点から、ヘッド12は、穿孔された突出部19と一体的であることが注意されるべきである。穿孔された突出部19は、装置1のフレームと一体的であり、ガイド17に垂直なバー20内に挿入される。
【0108】
また、穿孔された突出部19には、箱2の壁に向かって、又は離れてブラシ11を移動させるために、ガイド17により規定された方向に沿ってヘッド12の位置を調整するための調整ねじ21が設けられている。この目的は、(例えば、カバーシートが作られている紙の不規則な厚さによる)機械的耐性を補償することと、紙への(すなわち、箱の側壁への)ブラシ11の圧力を制御することである。
【0109】
このようにして、全体の移動手段の各々(すなわち、ヘッド12と連結したカム14、ブロック16と連結したスライド13とローラ15、スライド13に接続されたブラシ11)が、バー20に沿って移動されることができる(また、ガイド17は、移動手段によってバー20に沿って移動する)。
【0110】
また、移動手段は、後者のストロークを制限するようにしてアクチュエータを動作させて、リミッタ22を含むことが注意されるべきである。かくして、リミッタ22は、(覆われる箱のサイズに依存した)所定の値にヘッド12に対して後者のストロークを制限するために、スライド13に動作する。
【0111】
ブラシ11の位置に対してヘッド12の位置を(処理に先立って、つまり、箱を覆う前に)調整できるという事実により、異なるサイズの箱2にカバー装置を適用させることができる。
【0112】
特に、この調整は、1つの箱のサイズからはこの辺の長さが異なる他の箱のサイズへの切り替えを可能にするが、隣接面5を含む箱2の側壁4の面5で形成された角度は、変化しない。
【0113】
実際には、調節は、プロセスが変えられ始めたとき、カム14に対してローラ15の位置を許容する。
【0114】
この観点では、リミッタ22は、ローラ15がカム14にあるとき、ストロークの終わりで、スライド13が供給を中断されることを可能にする。
【0115】
従って、本発明によると、カムの輪郭は、ブラシ11の経路を決定する。
【0116】
この観点から、これらの調整は、ブラシ11の経路の長さを変える(明らかに、各ブラシ11の経路は、他のブラシ11とは独立して調整される)。
【0117】
これは、全てのブラシ11と、それぞれの移動手段とに適用される。
【0118】
図示される例では、装置1は、4つのブラシ11と、4つのそれぞれの移動手段とを有する。
【0119】
しかし、本発明によれば、箱2の形状に応じて、いかなる数のブラシ11及びそれぞれの移動手段があってもよいことが注意されるべきである。
【0120】
側壁4と面5とにより形成される異なる角度を有する箱2にカバー装置1を適用するために、カム14は、異なる輪郭を有するカムと取り替えられることができる。
【0121】
交換を容易にするために、カム14は、本発明に従って、アクセスしやすいところに置かれ、容易に取り外す及び取り付けることができるようにしてブロック16に固定されている。
【0122】
図示される例では、このカム14は、(水平面において)互いに所定の角度で第1の延伸部と第2の延伸部とを規定している。
【0123】
特に、図示される例では、カム14は、直線状であり、互いに所定の角度をなしている第1の延伸部と第2の延伸部とを規定している。
【0124】
図示される第1の例では、前記角度は135度(箱2の底壁3は規則的な八角形である)である。図示される第2の例では、前記角度は120度(箱2の底壁3は規則的な六角形である)である。
【0125】
本発明の他の態様によると、カム14の輪郭は、少なくとも部分的に湾曲されることができることが注意されるべきである。
【0126】
特に、カム14により規定された一方の又は両方の延伸部は、湾曲されることができる。
【0127】
これは、効果的には、丸みがつけられた(従って、必ずしも平らであるというわけではない)面を有する箱を覆うことを可能にする。
【0128】
カム14で規定された第1及び第2の延伸部によってなされた角度は、好ましくは90度よりも大きいことが注意されるべきである。
【0129】
本発明の他の態様によると、カム14は、互いに直線上にない2つよりも多い延伸部を規定している、すなわち、互いに所定の角度をなしていることができる。
【0130】
これは、効果的には、箱2の側壁4の数の面5を完全に覆うようにしてなされたオーバーサイズのセグメント8Aを有するカバーブランク6を使用することを可能にする。
【0131】
実際には、カム14の連続した延伸部によって形成された角度の各々は、ブラシ11の移動の逸れに対応しており、この結果、ブラシ11は、いかなる角度を形成する箱の側壁4の輪郭にも従う。
【0132】
本発明に係る装置は、いかなる数の辺と、いかなる形状をも有するカバーブランク6を備えたいかなる数の形状をも有する箱2を覆うように構成されている。
【0133】
これは、最大の汎用性(flexibility)を保証し、箱2の側壁4のカバーブランク6の部分の重なりを最小にする。また、本発明は、箱2の側壁4の表面積を最小にするように減少させることを可能にする。ここでは、(箱2の隅の所で折り重ねる必要性のために)カバーブランク6の2つの部分(すなわち、2つの層)の重なりがある。
【0134】
本発明の他の態様によると、装置1は、折り重ねステーションの下に位置している第2の折り曲げステーションを有する。折り重ねステーションは、上で説明された(第1の)折り曲げステーションとこの第2の折り曲げステーションとの間に垂直に介在される。
【0135】
ある特定の形状を有するカバーブランク6が使用されたとき、第2の折り曲げステーションが必要である。
【0136】
例えば、図示される第1の例(8側面の箱)では、第2の折り曲げステーションが必要であるが、図示される第2の例(6側面の箱)では、これは必要ではない。実際には、第2の例では、箱2の側壁4は、折り重ねステーションで既に完全に覆われている。
【0137】
好ましくは、従って、装置1は、第2の折り曲げステーションを有する。
【0138】
この観点から、モールド9は、折り重ねステーションから、この折り重ねステーションよりも下の第2の折り曲げステーションへと箱2を垂直に移動させるように、箱2の内面に動作的に接続されている。
【0139】
装置1は、さらに、箱2に対する移動中、それぞれのセグメント8(特に、存在している標準サイズのセグメント8C)と相互作用するように、セグメントを、水平位置から、箱の側壁の対応する面5に接触している垂直位置へと折り曲げさせるように、第2の折り曲げステーションに置かれた他の少なくとも1つの接触部材10Cを有する。
【0140】
(セグメント8Cが第2の折り曲げステーションで折り重ねられる)この面5は、折り重ねステーションの上において、カバーブランク6の(特に、オーバーサイズのセグメント8Aの)他のセグメント8の部分が、折り重ね工程中、この面5に予め与えられるので、部分的に覆われている。
【0141】
この点に関して、図11並びに図12は、8側面の箱に関する例での第2の折り曲げステーションを示していることが注意されるべきである。
【0142】
カバーブランク6は、箱2の側壁4が完全に覆われたとき、折り曲げられたカバーブランク6で形成された上縁23が箱2の上縁を超えて延びるようにして形成されることが注意されるべきである。
【0143】
カバーブランク6で形成されたこの上縁は、図13に示される折り曲げ手段24で箱2の内部に折り曲げられる。
【0144】
本発明のさらなる態様は、以下で説明される。
【0145】
装置1は、いかなる数の辺を有する箱2も、特に、4つよりも多い辺を含む箱を覆うように設けられることが注意されるべきである。
【0146】
従って、また、本発明は、奇数の数の辺(すなわち、奇数の数の辺を含む底壁3を有する)箱を覆うために使用されることができる。
【0147】
これは、特に、本発明に従って、使用が簡単であり、本発明に係るブラシ11の移動手段と組み合わせたカバーブランク6は、折り重ねステーションのブラシ11の少なくとも1つが、直線状でない、すなわち少なくとも1つの角度を形成している経路に沿って移動されることを可能にする。
【0148】
また、本発明は、特に、箱2が4つよりも多い辺を含む(すなわち、底壁3が4つよりも多い辺を含む)場合に箱2を覆うためのプロセスを提供する。
【0149】
本発明に係るプロセスは、上で説明されたタイプのカバーブランク6、すなわち、少なくとも1つのオーバーサイズのセグメント8Aを有するカバーブランク6を使用する。
【0150】
本プロセスは、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられたカバーブランク6の上に、ベース3がブランク6のベース7と接触している状態で、折り曲げステーションに箱2を置く工程と、
折り曲げステーションに少なくとも1つの接触部材10を準備する工程と、
前記箱2に対する移動中、接触部材10とカバーブランク6の対応するセグメント8との相互作用を与えて、セグメント8を、水平位置から、箱2の側壁4の対応する面5と接触している垂直位置へと折り曲げさせるように、折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと箱2を移動させる工程と、
垂直なセグメント8を側面方向に折り曲げて、箱2の側壁4と完全に接触させるように、折り重ねステーションに置かれた箱2に対してブラシ11を移動させる工程と、を含む。
【0151】
本発明によると、前記複数のブラシ11の少なくとも1つは、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路に沿って移動される。特に、この所定の経路は、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部と所定の角度をなしている第2の延伸部とを含む。
【0152】
第1の延伸部の長さは、セグメント8Aが折り曲げステーションに設けられている面5に隣接して、(折り重ねステーションで)覆われる面5の幅に等しいことであることが注意されるべきである。
【0153】
プロセスが始まるとき、第1の延伸部の長さは、カム14の形状と、カム14に対するローラ15の位置とで決まる。
【0154】
この位置は、固定位置にブラシ11を保ち、(この結果、ブラシ11と一体的であるスライド13に対して所定の位置にローラ15を保持する)カム14を移動させることによって、(又は、カム14でブロック16を移動させることによって)装置をセットアップする間、調整されることができる。
【0155】
また、この観点から、プロセスは、
カム14/ローラ15システム(又は、いかなる他の同等なカップリングメカニズム又はシステム)で互いに接続されたヘッド12とスライド13(ブラシ11は、このスライド13と連結されている)を準備する工程であって、カム14は、経路に沿って移動させるようにスライド13を制限するように、所定の経路に対応する輪郭を有する、工程と、
ブラシ11を所定の経路に沿って移動させるように、ヘッド12に対してスライド13を移動させる工程と、を含む。
【0156】
異なる長さの辺を含む箱2にカバープロセスを適用するために、本発明は、装置1のフレームに対してヘッド12を移動させて、(カム14に対して)所定の位置にヘッド自体をロックする予備工程を意図している。
【0157】
従って、動作的に、本発明に係るカバーは、以下で説明されるように行われる。
【0158】
第1のカバー工程では、カバーブランク6が水平面にあり、底壁3がブランク6のベース7に接触している状態で、箱2がこのベースの上部に置かれるようにして、折り曲げステーションに置かれる(第1及び第2の例に関したそれぞれ図14並びに図27)。
【0159】
第2のカバー工程では、箱は、折り曲げステーションを通って上部から垂直下向きに(図示される第1の例において、図1の位置から図3の位置へと)移動される。
【0160】
かくして、オーバーサイズのセグメント8Aとアンダーサイズのセグメント8Bとは、箱2と接触して折り重ねられる(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図15並びに図28)。
【0161】
次に、箱は、折り重ねステーションの所定の位置に保持され、同時に、複数のブラシ11が、箱の側壁4に、まだ離間されているオーバーサイズのセグメント8Aの部分を与えられるように移動される。
【0162】
特に、第3のカバー工程では、オーバーサイズのセグメント8Aは、第2の工程中、面5に隣接した箱2の側壁4の面5を完全に覆う。この工程中、ブラシ11は、覆われる面5の幅に等しいそれぞれの延伸部の長さに沿って移動される(すなわち、2つの前述の面5が接続される3つの箱が底壁の側面の長さに等しい)。
【0163】
これら延伸部の長さは、装置をセットアップする予備工程中、調整される。ここでは、各カム14の位置は、それぞれのローラ15の位置に対して調整され、上述のように、リミッタ22が調整させる。
【0164】
第3の工程の終わりでは、箱2の側壁4に取り付けられていないオーバーサイズのセグメント8Aの部分(すなわち、リップ)がまだある(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図16並びに図29)。
【0165】
第4の工程では、これらブラシ11の移動は、箱2の輪郭に従うように、これらの前の移動の方向に対して逸らされ、側壁4にリップを折り曲げる。かくして、箱2の側壁4のそれぞれの隅の折り重ねを完成させる(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図17並びに図30)。
【0166】
本発明に係る第3並びに第4の工程は、ブラシ11の単一の連続した移動で果されることが注意されるべきである。
【0167】
第4の工程の終わりでは、第4の工程中、部分的に覆われた面5が覆われたまま留まっている。
【0168】
第5のカバー工程は、まだ完全に覆われていない面の上に所定のセグメント8を折り曲げることによって、側壁4のカバー掛けを完成させる。
【0169】
この工程は、折り重ねステーション(例2の場合のように、図30並びに図31)で行われることができる。ここでは、オーバーサイズのセグメント8Aの端部分が、以前に折り曲げられた他のオーバーサイズのセグメント8Aの他の端部分に折り重ねられる。
【0170】
代わって、この工程は、(例1の場合のように、図17並びに図18)第2の折り曲げステーションで行われることができる。この場合、箱2が(さらに下向きに垂直に移動して)第2の折り曲げステーションを通ったとき、まだ折り重ねられていないセグメント8Cを、第2の折り曲げステーション(第1の例を示す図11並びに図12)の接触部材10と相互作用させるように、セグメント8Cが水平位置から垂直位置へと折り曲げられる。
【0171】
第5の工程の終わりでは、全てのセグメント8が、箱2の側壁4に完全に与えられ、かくして、完全に覆われている。上縁23のみが、覆われたまま留まっている(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図18並びに図31)。
【0172】
第6のカバー工程では、上縁は、仕上げステーションで、箱2の側壁4の内面と接触して、箱2の内部に折り重ねられる(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図19並びに図32)。
【0173】
従って、本発明は、以下の効果をもたらす。
【0174】
まず、本発明は、いかなる数の辺を有する箱、いかなる形状の箱、特に、4つよりも多い辺を含む箱を自動的に完全に覆うための装置及び方法を提供する。
【0175】
また、本発明は、改良されたカバーブランク6、すなわち、オーバーサイズのセグメント8Aを含むブランクの使用を可能にし、この結果、折り重ねを必要とする箱2の外縁の数を最小にする。
【0176】
さらに、複数のブラシ11が、単一の連続した移動で全て異なる方向に移動するので、本発明に係るカバー掛けは、特に効率的で速い。
【0177】
他の効果は、いかなる形状の箱も覆うことができ、簡単な切り替えのために簡単に適用されることができるカバー装置及びプロセスを与える、という本発明の多様性である。
【0178】
これは、(セットアップ中)ローラ15に対するカム14の位置を調整し、リミッタ22を調整することを可能にする調整システムによって達成される。
【符号の説明】
【0179】
1…カバー装置、2…箱、3…底壁、4…側壁、5…面、6…カバーブランク、7…ベース、8…セグメント、9…モールド、10…接触部材、11…可動ブラシ、12…ヘッド、13…スライド、14…カム、15…ローラ、16…ブロック、17…ガイド、18…ロッキング部材、19…突出部、20…バー、21…調整ねじ、22…リミッタ、23…上縁、24…折り曲げ手段。
【技術分野】
【0001】
本発明の内容は、4つよりも多い辺を含む底壁を有する箱を覆うための装置及びプロセスである。
【0002】
本発明は、精巧に仕上られた上質の箱を覆うための工業プロセスの技術分野に関する。
【背景技術】
【0003】
問題の箱は、特に、ブランクとして知られた成形されたシート状の板紙や厚紙でできている。
【0004】
特に、このような箱には、ベースと、ベースに接続された複数の面とからなる平らなブランクが形成されており、箱の側壁を形成するためにベースに対して折り曲げられるように設計されている。
【0005】
仕上られた箱に至る工業プロセスは、箱を組み立てる段階と、続いて箱にカバーシートを与える(又は裏張りする)ことによって箱を覆う段階と、の2つの異なる段階を有する。
【0006】
本発明は、特に、箱を覆う段階に関する。
【0007】
特に、本発明の文脈では、覆われる箱は、4つよりも多い辺を含む底壁と、辺と同じ数の面を含む側壁とを有する箱である。
【0008】
また、カバーシートは、特に、カバーブランクを構成する成形されたシートである。
【0009】
カバーブランクは、箱の底壁と同じように成形されたベースと、このベースに接続された複数のセグメント(すなわち、複数の側面部分)とを有する平らなブランクであり、箱の側壁を覆うようにして折り曲げられるように設計されている。
【0010】
カバーブランクの形状に関して、一般的に言って、カバーブランクのセグメントの数は、ベースの辺の数に等しい。また、各セグメントは、ベースのそれぞれの辺に接続されている。このタイプのブランクは、一般的に、花のような「花弁」(“petalled”)として称されることができる。このような花弁のカバーブランクでは、全てのセグメントは、リップが折り重なっているところを除いて、ほぼ同じサイズであることが注意されるべきである。
【0011】
特に、カバーブランクの各セグメントは、2つの側縁を規定している。従って、花弁のカバーブランクでは、(花弁の)外縁の数は、カバーブランクのベースの辺の数の2倍である(これは、箱の底壁の辺の数及び箱の側壁の側縁の数に等しい)。
【0012】
これら側縁では、カバーブランクのセグメントのいくつかには、(側面方向に折り重ねるための)複数のリップ、すなわち、側面方向に突出したカバーブランクの複数のフラップが設けられている。
【0013】
また、1つの面を完全に覆うように、箱の側壁に与えられた1つのセグメントのリップは、完全に覆われた面に隣接して(箱の側壁の)他の面の限られた部分を覆っている(リップで覆われた部分は、2つの面の間の交差部のところで縁に沿って延びている)。このように、箱の側壁の全ての縁が、いかなる部分も覆われていないままにすることなく、完全に覆われる。
【0014】
リップを折り曲げる動作は、折り重ね(folding over)と称される。
【0015】
折り重ね後に、(1又は2のリップのみによって)部分的にのみ覆われた箱の側壁の少なくとも1つの面がある。
【0016】
従って、続く工程では、少なくとも1つのさらなるセグメントが、この面を完全に覆うために折り曲げられる。かくして、前記さらなるセグメントは、予め折り曲げられたリップの上に部分的に重なる(オーバーラップする)。
【0017】
かくして、箱を覆うプロセスは、以下の工程に分けられることができる。
【0018】
まず、接着層が、カバーブランクに与えられる。
【0019】
次に、覆われる箱は、箱の底部がカバーブランクのベースに付着するようにして、予め接着剤が与えられた(すなわち、予備接着された)カバーブランクの上に置かれる。
【0020】
そして、複数のリップが設けられたカバーブランクの複数のセグメントが、箱の側壁のそれぞれの部分を覆うように、(これらセグメントがベースと同じ面にある水平位置から垂直位置へと)折り曲げられる。
【0021】
そして、これらリップは、折り重ねるために側面方向に折り曲げられる。この折り重ねは、移動手段に接続された複数の可動ブラシによって果される。
【0022】
次に、カバーブランクの残りのセグメントが、折り曲げられたリップを重ね合わせるために(水平位置から垂直位置へと)折り曲げられる。
【0023】
最後に、(底壁に対して反対側で)垂直上向きに突出したカバーブランクのフラップが、自由上縁を覆うように箱の内部に折り曲げられる。
【0024】
現在使用されている、花弁のカバーブランクの使用に基づいた箱カバーシステムは、非常に複雑であるという欠点を有する。
【0025】
特に、従来技術の技術的な解決策は、特に、折り重ね中、特に、4つよりも多い辺を含む箱の場合には、欠点を有する。
【0026】
実際に、辺の数が多ければ多いほど、折り重ねられるリップの数も多くなり、プロセスの複雑さがかなり高まる。
【0027】
さらに、箱が奇数の辺の数を有するならば、2つの付加的な段階が、全ての垂直縁を折り重ねるのに必要である。従って、幾何学的な理由のために、カバーブランクの複数のセグメントは、2つの異なる折り重ね工程と交互になされる3つの異なる工程で折り曲げられなければならない。
【0028】
花弁のカバーブランクに代わる手段として、本出願人は、改良されたカバーブランクを発達させてきている。これによると、少なくとも1つのセグメントがオーバーサイズである、すなわち、これに接続されたカバーブランクのベースの辺よりも長い。特に、オーバーサイズのセグメントは、箱の側壁の少なくとも2つの面を完全に覆うために与えられる。
【0029】
従って、改良されたカバーブランクの使用によって、箱の辺の数と比較して、折り重ねのために必要なリップの数を減少させることが可能である。実際に、オーバーサイズのセグメントが箱の側壁の2つの隣接面を覆っているならば、オーバーサイズのセグメント自体で完全に覆われているので、これらの面の間の交差部のところの縁は、折り重ねのリップを必要としない。
【0030】
従って、折り重ねのリップの数は少ない。しかし、折り重ねのリップは、全くないというわけではない。
【0031】
実際には、改良されたカバーブランクのオーバーサイズのセグメントには、折り重ねリップを構成する付加的な(余分な)部分(少なくとも1つのこれら側縁のところに)が設けられている。
【0032】
この観点から、従来技術のカバーシステムは、これら改良されたカバーブランクを含む箱を覆うために使用されることができない。
【0033】
また、花弁のブランクを使用して4つよりも多い辺を含む箱を覆うためのマシンが、従来技術において(特許文献1から)知られている。ここでは、複数の折り曲げ部材が、マシンの幾何的な制限により決まる曲がった経路に沿ったこれらの移動で案内される。
【0034】
このタイプのマシンの欠点は、花弁のカバーブランクの使用に関連付けられたものであるということである。加えられた欠点は、これを使用する折り部の数が、覆われる箱の辺の数と必ず同じでなければならないということである。これは、必然的にマシンの複雑さを増し、コストを高くする。
【0035】
また、花弁のブランクを使用して4つよりも多い辺を有する箱を覆うためのマシンが、(特許文献2からも)知られている。ここでは、各折り曲げ部材は、ロッドの一端に固定されており、このロッドの他端は、軸に沿って箱に向かって移動可能なスライダに対して枢動される。また、ロッドは、スライダが箱に向かって移動するのに沿って、軸に対してアライメントしているロッドを押すように設計された戻しばねに接続されている。
【0036】
このタイプのマシンの欠点は、花弁のカバーブランクの使用に関連付けられたものであるということである。(適切な形態で)改良されたブランクを含むマシンを使用することを試みるならば、カバーシート、又は箱自身さえをも損傷する危険性に関して、戻しばねの移動の下で箱の壁に(すなわち、カバーブランクに)過度の圧力を加えること、及び、折り部(受動部材であり、これの経路は箱の輪郭によって決まる)に与えられる移動に関する欠点がなおもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0037】
【特許文献1】米国特許第2574127号公報
【特許文献2】米国特許第1829063号公報
【発明の概要】
【0038】
従って、本発明は、従来技術の上記欠点を克服する装置及びプロセスを提供することを目的とする。
【0039】
特に、本発明は、修正されたカバーブランクを使用して、4つよりも多い辺を含む底壁を有する箱を覆うための装置及びプロセスを提供することを目的とする。
【0040】
本発明の他の目的は、異なる形状の箱への素早くかつ効果的な切り替え(changeover)を可能にする、改良されたカバーブランクを使用した、4つよりも多い辺を含む底壁を有する箱を覆うための装置及びプロセスを提供することである。
【0041】
本発明に係る装置は、所定の数の辺(特に、4つよりも多い辺)を含む底壁と、前記辺と同じ数の面を有する側壁とを有する箱を、この箱の底壁と同じ形に成形されたベースと、このベースに接続され、箱の側壁を覆うように折り曲げられ可能な複数のセグメントとを有する平らなカバーブランクを使用して覆うための装置であって、前記複数のセグメントの少なくとも1つが、箱の側壁の少なくとも2つの面を完全に覆い、かつ、側壁の少なくとも他の面を部分的に覆うようにして形成される。
【0042】
本装置は、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられたカバーブランクの上に、底壁がブランクのベースと接触している状態で、折り曲げステーションに箱を置くための手段と、
垂直に移動することができ、前記折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと箱を垂直に移動させるように、この箱の内面に動作的に接続されるモールドと、
前記箱に対する移動中、前記カバーブランクのセグメントと相互作用するように前記折り曲げステーションに置かれ、前記セグメントを、前記水平位置から、前記箱の側壁の対応する面と接触している垂直位置へと折り曲げさせる少なくとも1つの接触部材と、
前記折り重ねステーションに置かれた前記箱に対して相対的に移動可能な少なくとも2つの折り曲げ部材と、
前記少なくとも1つのセグメントを側面方向に折り曲げ、かつ、前記箱の側壁と完全に接触させるように、前記折り曲げ部材に接続された移動手段と、を具備する。
【0043】
また、本発明に係るプロセスは、所定の数の辺(好ましくは、4つよりも多い辺)を含む底壁と、前記辺と同じ数の面を有する側壁とを有する箱を、この箱の底壁と同じ形に成形されたベースと、このベースに接続され、箱の側壁を覆うように折り曲げ可能な複数のセグメントとを有する平らなカバーブランクを使用して覆うためのプロセスであって、前記複数のセグメントの少なくとも1つが、箱の側壁の少なくとも2つの面を完全に覆い、かつ、側壁の少なくとも他の面を部分的に覆うようにして形成される。
【0044】
本プロセスは、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられた前記カバーブランクの上に、前記底壁が前記ブランクのベースと接触している状態で、折り曲げステーションに箱を置く工程と、
前記折り曲げステーションに少なくとも1つの接触部材を準備する工程と、
前記箱に対する移動中、前記少なくとも1つの接触部材と前記カバーブランクの対応するセグメントとの相互作用を与えて、前記セグメントを、前記水平位置から、箱の側壁の対応する面と接触している水平位置へと折り曲げさせるように、前記折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと箱を垂直に移動させる工程と、
前記少なくとも1つのセグメントを側面方向に折り曲げて、前記箱の前記側壁と完全に接触させるように、前記折り重ねステーションに置かれた前記箱に対して少なくとも2つの折り曲げ部材を移動させる工程と、を具備する。
【0045】
上述の目的は、添付した特許請求の範囲で特徴付けられるような本発明に係る装置及びプロセスによって完全に達成される。
【0046】
特に、本発明に係る装置は、複数のブラシの少なくとも1つを移動させるための手段が、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路に沿ってブラシを移動させるように設けられていることを特徴とする。
【0047】
本発明に係るプロセスは、複数のブラシの少なくとも1つが、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路に沿って移動されることを特徴とする。
【0048】
本発明のこれらの並びに他の特徴は、添付図面を参照して、好ましく、限定的でない実施の形態の以下の詳細な説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、折り曲げステーションを参照した、本発明に係る装置の斜視図である。
【図2】図2は、図1の装置とこの装置に接合された8側面の箱とを示している。
【図3】図3は、異なる動作位置における図2の装置と箱とを示している。
【図4】図4は、折り重ねステーションを参照した、図2の装置を示している。
【図5】図5は、ブラシが第1の動作位置にある、図4の装置の細部を示す上からの斜視図である。
【図6】図6は、ブラシが第2の動作位置にある、図5の細部を示している。
【図7】図7は、ブラシが第3の動作位置にある、図5の細部を示している。
【図8】図8は、図5の詳細の下からの斜視図である。
【図9】図9は、ブラシが第2の動作位置にある、図8の細部を示している。
【図10】図10は、ブラシが第3の動作位置にある、図8の細部を示している。
【図11】図11は、第2の折り曲げステーションを参照した、図2の装置を示している。
【図12】図12は、異なる動作位置における図11の装置と箱とを示している。
【図13】図13は、上縁を完成させるためのステーションを参照した、図2の装置を示している。
【図14】図14は、第1のカバー工程中の図2の8側面の箱を示している。
【図15】図15は、第2のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図16】図16は、第3のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図17】図17は、第4のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図18】図18は、第5のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図19】図19は、第6のカバー工程中の図14の箱を示している。
【図20】図20は、第1の動作位置におけるブラシと、折り重ねステーションでの図2の8側面の箱を示している。
【図21】図21は、第2の動作位置でブラシと図20の箱とを示している。
【図22】図22は、第2の動作位置でブラシと図20の箱とを示している。
【図23】図23は、それに接合された6側面の箱を備えた折り曲げステーションを参照して、6側面の箱のための他の実施の形態において、本発明に係る装置を示す斜視図である。
【図24】図24は、第1の動作位置でブラシと、図23の装置の細部を示す上からの斜視図である。
【図25】図25は、第2の動作位置でブラシと、図24の細部を示している。
【図26】図26は、第3の動作位置でブラシと、図24の細部を示している。
【図27】図27は、第1のカバー工程中の図23の6側面の箱を示している。
【図28】図28は、第2のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図29】図29は、第3のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図30】図30は、第4のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図31】図31は、第5のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図32】図32は、第6のカバー工程中の図27の箱を示している。
【図33】図33は、第1の動作位置でのブラシと折り重ねステーションでの図23の6側面の箱とを示している。
【図34】図34は、第2の動作位置でのブラシと図33の箱とを示している。
【図35】図35は、第3の動作位置でのブラシと図33の箱とを示している。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図面の参照符号1は、板紙か厚紙の箱2を覆うための本発明に係る装置を示している。
【0051】
この箱2は、所定の数の辺を含む底壁3と、これと同じ数の面5を含む側壁4とを有する。
【0052】
一般的に、箱はいかなる形状であってもよいことが注意されるべきである。図示される例では、箱の底壁は、多角形状を有するが、湾曲した側壁を有してもよい。
【0053】
特に、装置1は、4つよりも多い辺を含む箱2を(好ましくは、しかし限定的でないが)覆うように設計されている。
【0054】
装置1は、箱2の底壁3と同様に成形されたベース7と、このベース7に接続されたセグメント8とを有するカバーブランク6で箱2を覆うように設計されており、また、箱2の側壁4を覆うようにして折り曲げられるように設計されている。
【0055】
少なくとも1つのセグメント8は、オーバーサイズのセグメント8A、すなわち、箱の側壁4の少なくとも2つの面5を完全に覆うように、かつ、側壁4の少なくとも1つの他の面5を部分的に覆うように設けられたセグメントであることが注意されるべきである。
【0056】
また、カバーブランク6は、好ましくは、オーバーサイズのセグメント8Aが接続されているベース7の辺に隣接したベース7の辺の1つに接続された(すなわち、面5の1つの限られた部分のみを覆うように設計されている)少なくとも1つのアンダーサイズのセグメント8Bを有することが注意されるべきである。
【0057】
また、本発明によると、カバーブランク6は、標準サイズ、すなわち、セグメントが(垂直に折り曲げられたとき)箱2の側壁4の1つの面5のみを完全に覆っているようなサイズのセグメント8Cを有する。
【0058】
標準サイズのセグメント8Cは、なくてもよい。なぜならば、標準サイズのセグメントの数は、箱2の辺の数とオーバーサイズのセグメントの8Aとアンダーサイズのセグメント8Bとの総数の違いに等しいからである。従って、オーバーサイズのセグメントの8Aとアンダーサイズのセグメント8Bとの合計が箱2の辺の数に(又はカバーブランク6のベース7の辺の数に)等しいならば、標準サイズのセグメント8Cの数はゼロである。
【0059】
装置1は、垂直に移動するモールド9を有する。装置1は、このモールドを垂直に移動させるために、箱の内面に動作的に接続されている。
【0060】
また、モールド9は、装置1の折り曲げステーション(folding station)に箱2を置くための手段を構成している。
【0061】
箱2が折り曲げステーションにあるとき、この箱2は、予め接着剤が与えられた(pre-glued)カバーブランク6の上に置かれて、水平面にあることが注意されるべきである。特に、箱2は、ブランク6のベース7と接触して(つまり、接着されて)底壁3とカバーブランク6の上に置かれる。
【0062】
既知であるように、モールド9は、箱2の内容積に対してサイズが合わせられるように動作的に係合された制限部材を構成している。また、このモールド9は、面5の内面と接触して接合面を構成している。
【0063】
モールド9は、折り曲げステーションから折り重ねステーション(fold over station)へと箱を移動させるために、(箱2に対して、及びこのモールドに与えられるカバーブランク6に対して)垂直に移動可能である。折り重ねステーションは、折り曲げステーションよりも低い(下にある)。
【0064】
また、装置1は、同じように成形された箱2の外側に置かれ、箱2の底壁3と接触しているモールド(図面には示されないが、慣習的によく知られている)を有することが注意されるべきである。外側のモールドは、モールド9と同期して垂直に移動可能であり、箱2を移動させて、(例えば、折り重ねステーションで)必要な所定の位置にこの箱を保持するために、後者と一緒に動作する。
【0065】
折り曲げステーションでは、装置1は、少なくとも1つの接触部材10を有する。接触部材10は、装置1のフレームと連結された細長い部材の形態であり(図面には部分的にのみ示されるが、そういうものとして知られているタイプ)、箱2に対する、すなわちモールド9に対する固定位置に位置されている。
【0066】
好ましくは、接触部材10は、ブラシを有する。
【0067】
接触部材10は、箱2に対する移動中、カバーブランクの1つのセグメント8と相互作用するように、折り曲げステーションに置かれ、セグメントを、水平位置から、箱2の側壁4の対応する面5と接触している垂直位置へと折り曲げさせる。
【0068】
各接触部材10は、箱2の輪郭に従って、所定の方向に延びている。
【0069】
図示される実施の形態では、2つのタイプの接触部材10が設けられている。
【0070】
第1のタイプの接触部材10は、接触部材10Aであり、この接触部材10Aの延長部は、一般的に、(異なるサイズの箱2が接触部材10Aを変えさせる必要なく覆われることを可能にするように)セグメント8の、つまりオーバーサイズのセグメント8Aの幅よりも広い。
【0071】
第2のタイプの接触部材10は、接触部材10Bであり、この接触部材10Bの延長部は、アンダーサイズのセグメント8Bの幅に、つまり、セグメント8Bが接続されているブランク6のベース7の辺の長さに等しい(いかなる場合も、これより大きくない)。
【0072】
折り曲げステーションに位置している接触部材10の数は、覆われる箱2の辺の数と、カバーブランク6の形状とに依存することが注意されるべきである。
【0073】
この観点から、図面が、装置1の2つの異なる実施の形態(すなわち、本発明の2つの異なる適用形態)を例によって示すことが注意されるべきである。第1の実施の形態は、8つの辺を含む箱に関する(図1ないし図22)。また、第2の実施の形態は、6つの辺を含む箱に関する(図23ないし図35)。
【0074】
第1の実施の形態(8側面の箱)では、装置1は、折り曲げステーションにおいて、6つの接触部材10(第1のタイプの2つの接触部材10Aと、第2のタイプの4つの接触部材10B)を有する。
【0075】
第2の実施の形態(6側面の箱)では、装置1は、再び、折り曲げステーションにおいて、6つの接触部材10(第1のタイプの2つの接触部材10Aと、第2のタイプの4つの接触部材10B)とを有するが、これらは互いに異なる方向を向いている。
【0076】
第1の実施の形態(8側面の箱)では、カバーブランク6が2つの標準サイズのセグメント8Cを有することが注意されるべきである。
【0077】
第2の実施の形態(6側面の箱)では、カバーブランク6は、いかなる標準サイズのセグメント8Cも有しない。
【0078】
特に指定されない場合、以下の記述は、区別なく両実施の形態について言及する。
【0079】
一般的に言って、折り曲げステーションにある接触部材10に関して、第1のタイプの接触部材10Aの数は、オーバーサイズのセグメント8Aの数に等しい。また、第2のタイプの接触部材10Bの数は、アンダーサイズのセグメント8Bの数に等しい。
【0080】
折り重ねステーションでは、装置1は、少なくとも2つの折り曲げ部材11を有する。これら部材は、折り重ねステーションに置かれた箱2に対して相対的に移動可能である。
【0081】
図示される例では、これら折り曲げ部材11は、ブラシである。代わって、これら折り曲げ部材は、パドル、刃又はアイドルローラを含むことができる。
【0082】
従って、この記載において折り曲げ部材11に代わってブラシ11が参照されるということは、折り曲げ部材が本発明の必須の特徴でないという事実により、本発明の範囲を制限するとして理解されないものとする。
【0083】
特に、本発明に従って、装置1は、カバーブランク6の上にオーバーサイズのセグメント8Aがあるよりも2倍のブラシ11を有する。
【0084】
実際には、折り重ねステーションでは、複数のオーバーサイズのセグメント8A(又は少なくとも1つのオーバーサイズのセグメント8)、すなわち、(折り曲げステーションを通った箱2の垂直方向の移動の結果として)箱2の側壁4の1つの面5と接触する垂直位置で、(以前の1つと隣接している)少なくとも1つの他の面5を完全に、かつ、さらなる面5とを部分的に完全に覆うように、側面方向に折り曲げられる。かくして、この部分的なカバーは、折り重ねを構成する。
【0085】
それの側では、オーバーサイズのセグメント8Aは、2つの対向端を有し、これらは、折り曲げるか、折り重ねるかの少なくとも一方をされなければならない。従って、オーバーサイズのセグメント8Aよりも2倍の可動ブラシ11があるということになる。
【0086】
本発明によると、オーバーサイズのセグメント8Aは、ブラシ11の連続移動によって側面方向に折り重ねられるが、少なくともブラシの1つが、箱の側壁4の2つの異なる面5上のオーバーサイズのセグメント8Aを折り曲げる(一緒に縁を形成し、従って、これらの間に角度を形成する)。
【0087】
装置1は、オーバーサイズのセグメント8A(又は他のセグメント8)を側面方向に折り重ねるためのブラシ11の移動手段を有する。この移動手段は、箱の側壁4と接触して完全にこれを移動させる。
【0088】
この観点から、本発明によれば、ブラシ11の少なくとも1つの移動手段が、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路に沿ってブラシ11を移動させるように構成されている。
【0089】
好ましくは、所定の経路は、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部に対して所定の角度を形成している第2の延伸部とを有する。
【0090】
以下、便宜的な記載のために、及び図示される例に従って、全てのブラシ11の移動手段は、同じタイプ(すなわち、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路、好ましくは、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部に対して所定の角度をなしている第2の延伸部とを有する所定の経路に沿ってブラシ11を移動させるように設けられている)であると推測される。
【0091】
好ましくは、移動手段は、ヘッド12と、このヘッド12に対して所定の経路に沿って摺動するように制限されるようにして互いに接続されたスライド13とを有する。
【0092】
好ましくは(図示される例のように)、スライド13は、カム14とローラ15とを有するシステムによってヘッド12に対する摺動が制限される。
【0093】
本発明によると、カム14の輪郭は、経路に沿って移動するようにスライド13を制限するために、所定の経路に対応している。
【0094】
ブラシ11は、スライド13と連結されている。
【0095】
特に、スライド13は、(モールド9の、従って箱2の移動の方向に垂直な)水平面にあるヘッド12に対して、(互いに平行でない)第1の方向と第2の方向とに移動可能である。
【0096】
また、各ブラシ11の移動手段は、スライド13に接続されたアクチュエータを有し、プロセス開始位置からプロセス終了位置まで、また逆も、ヘッド12に対してスライド13を移動させるように設計されている。
【0097】
例えば、アクチュエータは、スライド13と連結した空気圧式ピストンを有する。
【0098】
また、ブラシ11の移動手段は、第1の方向に向けられたガイド17に摺動可能に接続されたブロック16を有する。図示される例では、ガイド17は、ブロック16が延びるのが制限されるのに沿って(図示される例の形状では管状の)1組のロッドからなる。
【0099】
スライド13は、ブロックがこのスライドに対して第2の方向に摺動することができるように、ブロック16に接合されている。
【0100】
例えば、このブロック16は、第2の方向に向けられたトラックを形成している。また、スライド13は、トラックに摺動可能に接合されている。
【0101】
図示される好ましい実施の形態では、第1の方向と第2の方向とは、互いに垂直である。
【0102】
他の用語で、(スライド13に沿って延びた)ブロック16によって形成されたトラックは、ブロック16が沿って延びたガイド17に垂直である。
【0103】
本発明の他の観点によれば、ヘッド12は、ヘッド12とブロック16(すなわち、スライド13)との間の相対位置が、所定の位置にブロック16を保持しながら、ヘッド12を動作させることによって調整されることができるように、装置1のフレームに対して相対的に移動可能である。
【0104】
この観点から、ヘッド12は、ガイド17に摺動可能に接合されている。
【0105】
ヘッド12は、ガイド17に対してヘッド12を保持するように、(図面に部分的に示されている)複数のロック部材18をさらに有する。
【0106】
(例えば、ねじを有する)これらロック部材18は、折り重ねステーションに対して異なる位置でフレームにヘッド12を固定するためのロック手段を構成している。
【0107】
この観点から、ヘッド12は、穿孔された突出部19と一体的であることが注意されるべきである。穿孔された突出部19は、装置1のフレームと一体的であり、ガイド17に垂直なバー20内に挿入される。
【0108】
また、穿孔された突出部19には、箱2の壁に向かって、又は離れてブラシ11を移動させるために、ガイド17により規定された方向に沿ってヘッド12の位置を調整するための調整ねじ21が設けられている。この目的は、(例えば、カバーシートが作られている紙の不規則な厚さによる)機械的耐性を補償することと、紙への(すなわち、箱の側壁への)ブラシ11の圧力を制御することである。
【0109】
このようにして、全体の移動手段の各々(すなわち、ヘッド12と連結したカム14、ブロック16と連結したスライド13とローラ15、スライド13に接続されたブラシ11)が、バー20に沿って移動されることができる(また、ガイド17は、移動手段によってバー20に沿って移動する)。
【0110】
また、移動手段は、後者のストロークを制限するようにしてアクチュエータを動作させて、リミッタ22を含むことが注意されるべきである。かくして、リミッタ22は、(覆われる箱のサイズに依存した)所定の値にヘッド12に対して後者のストロークを制限するために、スライド13に動作する。
【0111】
ブラシ11の位置に対してヘッド12の位置を(処理に先立って、つまり、箱を覆う前に)調整できるという事実により、異なるサイズの箱2にカバー装置を適用させることができる。
【0112】
特に、この調整は、1つの箱のサイズからはこの辺の長さが異なる他の箱のサイズへの切り替えを可能にするが、隣接面5を含む箱2の側壁4の面5で形成された角度は、変化しない。
【0113】
実際には、調節は、プロセスが変えられ始めたとき、カム14に対してローラ15の位置を許容する。
【0114】
この観点では、リミッタ22は、ローラ15がカム14にあるとき、ストロークの終わりで、スライド13が供給を中断されることを可能にする。
【0115】
従って、本発明によると、カムの輪郭は、ブラシ11の経路を決定する。
【0116】
この観点から、これらの調整は、ブラシ11の経路の長さを変える(明らかに、各ブラシ11の経路は、他のブラシ11とは独立して調整される)。
【0117】
これは、全てのブラシ11と、それぞれの移動手段とに適用される。
【0118】
図示される例では、装置1は、4つのブラシ11と、4つのそれぞれの移動手段とを有する。
【0119】
しかし、本発明によれば、箱2の形状に応じて、いかなる数のブラシ11及びそれぞれの移動手段があってもよいことが注意されるべきである。
【0120】
側壁4と面5とにより形成される異なる角度を有する箱2にカバー装置1を適用するために、カム14は、異なる輪郭を有するカムと取り替えられることができる。
【0121】
交換を容易にするために、カム14は、本発明に従って、アクセスしやすいところに置かれ、容易に取り外す及び取り付けることができるようにしてブロック16に固定されている。
【0122】
図示される例では、このカム14は、(水平面において)互いに所定の角度で第1の延伸部と第2の延伸部とを規定している。
【0123】
特に、図示される例では、カム14は、直線状であり、互いに所定の角度をなしている第1の延伸部と第2の延伸部とを規定している。
【0124】
図示される第1の例では、前記角度は135度(箱2の底壁3は規則的な八角形である)である。図示される第2の例では、前記角度は120度(箱2の底壁3は規則的な六角形である)である。
【0125】
本発明の他の態様によると、カム14の輪郭は、少なくとも部分的に湾曲されることができることが注意されるべきである。
【0126】
特に、カム14により規定された一方の又は両方の延伸部は、湾曲されることができる。
【0127】
これは、効果的には、丸みがつけられた(従って、必ずしも平らであるというわけではない)面を有する箱を覆うことを可能にする。
【0128】
カム14で規定された第1及び第2の延伸部によってなされた角度は、好ましくは90度よりも大きいことが注意されるべきである。
【0129】
本発明の他の態様によると、カム14は、互いに直線上にない2つよりも多い延伸部を規定している、すなわち、互いに所定の角度をなしていることができる。
【0130】
これは、効果的には、箱2の側壁4の数の面5を完全に覆うようにしてなされたオーバーサイズのセグメント8Aを有するカバーブランク6を使用することを可能にする。
【0131】
実際には、カム14の連続した延伸部によって形成された角度の各々は、ブラシ11の移動の逸れに対応しており、この結果、ブラシ11は、いかなる角度を形成する箱の側壁4の輪郭にも従う。
【0132】
本発明に係る装置は、いかなる数の辺と、いかなる形状をも有するカバーブランク6を備えたいかなる数の形状をも有する箱2を覆うように構成されている。
【0133】
これは、最大の汎用性(flexibility)を保証し、箱2の側壁4のカバーブランク6の部分の重なりを最小にする。また、本発明は、箱2の側壁4の表面積を最小にするように減少させることを可能にする。ここでは、(箱2の隅の所で折り重ねる必要性のために)カバーブランク6の2つの部分(すなわち、2つの層)の重なりがある。
【0134】
本発明の他の態様によると、装置1は、折り重ねステーションの下に位置している第2の折り曲げステーションを有する。折り重ねステーションは、上で説明された(第1の)折り曲げステーションとこの第2の折り曲げステーションとの間に垂直に介在される。
【0135】
ある特定の形状を有するカバーブランク6が使用されたとき、第2の折り曲げステーションが必要である。
【0136】
例えば、図示される第1の例(8側面の箱)では、第2の折り曲げステーションが必要であるが、図示される第2の例(6側面の箱)では、これは必要ではない。実際には、第2の例では、箱2の側壁4は、折り重ねステーションで既に完全に覆われている。
【0137】
好ましくは、従って、装置1は、第2の折り曲げステーションを有する。
【0138】
この観点から、モールド9は、折り重ねステーションから、この折り重ねステーションよりも下の第2の折り曲げステーションへと箱2を垂直に移動させるように、箱2の内面に動作的に接続されている。
【0139】
装置1は、さらに、箱2に対する移動中、それぞれのセグメント8(特に、存在している標準サイズのセグメント8C)と相互作用するように、セグメントを、水平位置から、箱の側壁の対応する面5に接触している垂直位置へと折り曲げさせるように、第2の折り曲げステーションに置かれた他の少なくとも1つの接触部材10Cを有する。
【0140】
(セグメント8Cが第2の折り曲げステーションで折り重ねられる)この面5は、折り重ねステーションの上において、カバーブランク6の(特に、オーバーサイズのセグメント8Aの)他のセグメント8の部分が、折り重ね工程中、この面5に予め与えられるので、部分的に覆われている。
【0141】
この点に関して、図11並びに図12は、8側面の箱に関する例での第2の折り曲げステーションを示していることが注意されるべきである。
【0142】
カバーブランク6は、箱2の側壁4が完全に覆われたとき、折り曲げられたカバーブランク6で形成された上縁23が箱2の上縁を超えて延びるようにして形成されることが注意されるべきである。
【0143】
カバーブランク6で形成されたこの上縁は、図13に示される折り曲げ手段24で箱2の内部に折り曲げられる。
【0144】
本発明のさらなる態様は、以下で説明される。
【0145】
装置1は、いかなる数の辺を有する箱2も、特に、4つよりも多い辺を含む箱を覆うように設けられることが注意されるべきである。
【0146】
従って、また、本発明は、奇数の数の辺(すなわち、奇数の数の辺を含む底壁3を有する)箱を覆うために使用されることができる。
【0147】
これは、特に、本発明に従って、使用が簡単であり、本発明に係るブラシ11の移動手段と組み合わせたカバーブランク6は、折り重ねステーションのブラシ11の少なくとも1つが、直線状でない、すなわち少なくとも1つの角度を形成している経路に沿って移動されることを可能にする。
【0148】
また、本発明は、特に、箱2が4つよりも多い辺を含む(すなわち、底壁3が4つよりも多い辺を含む)場合に箱2を覆うためのプロセスを提供する。
【0149】
本発明に係るプロセスは、上で説明されたタイプのカバーブランク6、すなわち、少なくとも1つのオーバーサイズのセグメント8Aを有するカバーブランク6を使用する。
【0150】
本プロセスは、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられたカバーブランク6の上に、ベース3がブランク6のベース7と接触している状態で、折り曲げステーションに箱2を置く工程と、
折り曲げステーションに少なくとも1つの接触部材10を準備する工程と、
前記箱2に対する移動中、接触部材10とカバーブランク6の対応するセグメント8との相互作用を与えて、セグメント8を、水平位置から、箱2の側壁4の対応する面5と接触している垂直位置へと折り曲げさせるように、折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと箱2を移動させる工程と、
垂直なセグメント8を側面方向に折り曲げて、箱2の側壁4と完全に接触させるように、折り重ねステーションに置かれた箱2に対してブラシ11を移動させる工程と、を含む。
【0151】
本発明によると、前記複数のブラシ11の少なくとも1つは、少なくとも1回の方向の変化を含む所定の経路に沿って移動される。特に、この所定の経路は、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部と所定の角度をなしている第2の延伸部とを含む。
【0152】
第1の延伸部の長さは、セグメント8Aが折り曲げステーションに設けられている面5に隣接して、(折り重ねステーションで)覆われる面5の幅に等しいことであることが注意されるべきである。
【0153】
プロセスが始まるとき、第1の延伸部の長さは、カム14の形状と、カム14に対するローラ15の位置とで決まる。
【0154】
この位置は、固定位置にブラシ11を保ち、(この結果、ブラシ11と一体的であるスライド13に対して所定の位置にローラ15を保持する)カム14を移動させることによって、(又は、カム14でブロック16を移動させることによって)装置をセットアップする間、調整されることができる。
【0155】
また、この観点から、プロセスは、
カム14/ローラ15システム(又は、いかなる他の同等なカップリングメカニズム又はシステム)で互いに接続されたヘッド12とスライド13(ブラシ11は、このスライド13と連結されている)を準備する工程であって、カム14は、経路に沿って移動させるようにスライド13を制限するように、所定の経路に対応する輪郭を有する、工程と、
ブラシ11を所定の経路に沿って移動させるように、ヘッド12に対してスライド13を移動させる工程と、を含む。
【0156】
異なる長さの辺を含む箱2にカバープロセスを適用するために、本発明は、装置1のフレームに対してヘッド12を移動させて、(カム14に対して)所定の位置にヘッド自体をロックする予備工程を意図している。
【0157】
従って、動作的に、本発明に係るカバーは、以下で説明されるように行われる。
【0158】
第1のカバー工程では、カバーブランク6が水平面にあり、底壁3がブランク6のベース7に接触している状態で、箱2がこのベースの上部に置かれるようにして、折り曲げステーションに置かれる(第1及び第2の例に関したそれぞれ図14並びに図27)。
【0159】
第2のカバー工程では、箱は、折り曲げステーションを通って上部から垂直下向きに(図示される第1の例において、図1の位置から図3の位置へと)移動される。
【0160】
かくして、オーバーサイズのセグメント8Aとアンダーサイズのセグメント8Bとは、箱2と接触して折り重ねられる(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図15並びに図28)。
【0161】
次に、箱は、折り重ねステーションの所定の位置に保持され、同時に、複数のブラシ11が、箱の側壁4に、まだ離間されているオーバーサイズのセグメント8Aの部分を与えられるように移動される。
【0162】
特に、第3のカバー工程では、オーバーサイズのセグメント8Aは、第2の工程中、面5に隣接した箱2の側壁4の面5を完全に覆う。この工程中、ブラシ11は、覆われる面5の幅に等しいそれぞれの延伸部の長さに沿って移動される(すなわち、2つの前述の面5が接続される3つの箱が底壁の側面の長さに等しい)。
【0163】
これら延伸部の長さは、装置をセットアップする予備工程中、調整される。ここでは、各カム14の位置は、それぞれのローラ15の位置に対して調整され、上述のように、リミッタ22が調整させる。
【0164】
第3の工程の終わりでは、箱2の側壁4に取り付けられていないオーバーサイズのセグメント8Aの部分(すなわち、リップ)がまだある(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図16並びに図29)。
【0165】
第4の工程では、これらブラシ11の移動は、箱2の輪郭に従うように、これらの前の移動の方向に対して逸らされ、側壁4にリップを折り曲げる。かくして、箱2の側壁4のそれぞれの隅の折り重ねを完成させる(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図17並びに図30)。
【0166】
本発明に係る第3並びに第4の工程は、ブラシ11の単一の連続した移動で果されることが注意されるべきである。
【0167】
第4の工程の終わりでは、第4の工程中、部分的に覆われた面5が覆われたまま留まっている。
【0168】
第5のカバー工程は、まだ完全に覆われていない面の上に所定のセグメント8を折り曲げることによって、側壁4のカバー掛けを完成させる。
【0169】
この工程は、折り重ねステーション(例2の場合のように、図30並びに図31)で行われることができる。ここでは、オーバーサイズのセグメント8Aの端部分が、以前に折り曲げられた他のオーバーサイズのセグメント8Aの他の端部分に折り重ねられる。
【0170】
代わって、この工程は、(例1の場合のように、図17並びに図18)第2の折り曲げステーションで行われることができる。この場合、箱2が(さらに下向きに垂直に移動して)第2の折り曲げステーションを通ったとき、まだ折り重ねられていないセグメント8Cを、第2の折り曲げステーション(第1の例を示す図11並びに図12)の接触部材10と相互作用させるように、セグメント8Cが水平位置から垂直位置へと折り曲げられる。
【0171】
第5の工程の終わりでは、全てのセグメント8が、箱2の側壁4に完全に与えられ、かくして、完全に覆われている。上縁23のみが、覆われたまま留まっている(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図18並びに図31)。
【0172】
第6のカバー工程では、上縁は、仕上げステーションで、箱2の側壁4の内面と接触して、箱2の内部に折り重ねられる(第1並びに第2の例を参照、それぞれ、図19並びに図32)。
【0173】
従って、本発明は、以下の効果をもたらす。
【0174】
まず、本発明は、いかなる数の辺を有する箱、いかなる形状の箱、特に、4つよりも多い辺を含む箱を自動的に完全に覆うための装置及び方法を提供する。
【0175】
また、本発明は、改良されたカバーブランク6、すなわち、オーバーサイズのセグメント8Aを含むブランクの使用を可能にし、この結果、折り重ねを必要とする箱2の外縁の数を最小にする。
【0176】
さらに、複数のブラシ11が、単一の連続した移動で全て異なる方向に移動するので、本発明に係るカバー掛けは、特に効率的で速い。
【0177】
他の効果は、いかなる形状の箱も覆うことができ、簡単な切り替えのために簡単に適用されることができるカバー装置及びプロセスを与える、という本発明の多様性である。
【0178】
これは、(セットアップ中)ローラ15に対するカム14の位置を調整し、リミッタ22を調整することを可能にする調整システムによって達成される。
【符号の説明】
【0179】
1…カバー装置、2…箱、3…底壁、4…側壁、5…面、6…カバーブランク、7…ベース、8…セグメント、9…モールド、10…接触部材、11…可動ブラシ、12…ヘッド、13…スライド、14…カム、15…ローラ、16…ブロック、17…ガイド、18…ロッキング部材、19…突出部、20…バー、21…調整ねじ、22…リミッタ、23…上縁、24…折り曲げ手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つよりも多い辺を含む底壁(3)と、前記辺と同じ数の面(5)を有する側壁(4)とを有する箱(2)を、この箱(2)の前記底壁(3)と同じ形に成形されたベース(7)と、このベース(7)に接続され、前記箱(2)の前記側壁(4)を覆うように折り曲げ可能な複数のセグメント(8)とを有する平らなカバーブランク(6)を使用して覆うための装置(1)であって、
前記複数のセグメントの少なくとも1つ(8A)が、前記箱(2)の前記側壁(4)の少なくとも2つの面(5)を完全に覆い、かつ、前記側壁(4)の少なくとも他の面(5)を部分的に覆うように形成されており、この装置は、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられた前記カバーブランク(6)の上に、前記底壁(3)が前記ブランクの前記ベース(7)と接触している状態で、折り曲げステーションに前記箱(2)を置くための手段と、
垂直に移動し、前記折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと前記箱(2)を垂直に移動させるように、この箱(2)の内面に動作的に接続されるモールド(9)と、
前記箱(2)に対する移動中、前記カバーブランク(6)のセグメント(8)と相互作用するように、前記折り曲げステーションに置かれ、前記セグメントを、前記水平位置から、前記箱(2)の前記側壁(4)の対応する面(5)と接触している垂直位置へと折り曲げさせる少なくとも1つの接触部材(10)と、
前記折り重ねステーションに置かれた前記箱(2)に対して相対的に移動可能な少なくとも2つの折り曲げ部材(11)と、
前記少なくとも1つのセグメント(8)を側面方向に折り曲げて、前記箱(2)の前記側壁(4)と完全に接触させるように、前記折り曲げ部材(11)に接続された移動手段と、を具備し、
前記折り曲げ部材(11)の少なくとも1つの前記移動手段は、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部に対して所定の角度をなしている第2の延伸部とを有する所定の経路に沿って、前記折り曲げ部材を移動させるように設けられ、
前記所定の経路は、少なくとも1回の方向の変化を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記移動手段は、
カム(14)とローラ(15)とからなるシステムで互いに接続されたヘッド(12)とスライド(13)と、
前記ヘッド(12)に対して前記スライド(13)を移動させるように、前記スライド(13)に接続されたアクチュエータと、を有し、
前記カム(14)は、前記経路に沿って移動するように、前記スライド(13)を制限するために、前記所定の経路に対応した輪郭を有し、
前記折り曲げ部材(11)は、前記スライド(13)に接続されている請求項1の装置。
【請求項3】
前記移動手段は、第1の方向に向けられたガイド(17)に摺動可能に接続されたブロック(16)を具備し、
前記スライド(13)は、前記第1の方向に平行でない第2の方向に、前記ブロックに対して摺動可能であるように、前記ブロック(16)に接続されている請求項2の装置。
【請求項4】
前記第1の方向と第2の方向とは、互いに垂直である請求項3の装置。
【請求項5】
前記ヘッド(12)は、この装置(1)のフレームに対して相対的に移動可能であり、
この装置(1)は、前記折り重ねステーションに対して、異なる位置で、前記フレームに対して前記ヘッド(12)を制限するためのロック/解放手段(18)を有する請求項2ないし4のいずれか1の装置。
【請求項6】
前記ヘッド(12)に対して前記スライド(13)のストロークを所定の値に制限するためのリミッタ(22)を有する請求項5の装置。
【請求項7】
前記第2の延伸部は、直線状である請求項1ないし6のいずれか1の装置。
【請求項8】
前記モールド(9)は、前記折り重ねステーションから、この折り重ねステーションよりも下の第2の折り曲げステーションへと前記箱(2)を垂直に移動させるように、この箱(2)に動作的に接続されており、
この装置(1)は、前記箱(2)に対する移動中、前記対応するセグメント(8C)と相互作用するように、前記セグメントを、前記水平位置から、前記箱(2)の前記側壁(4)の対応する部分的にのみ覆われた面(5)と接触している垂直位置へと折り曲げさせるように、前記第2の折り曲げステーションに置かれた少なくとも1つの他の接触部材(10C)を有する請求項1ないし7のいずれか1の装置。
【請求項9】
4つよりも多い辺を含む底壁(3)と、前記辺と同じ数の面(5)を有する側壁(4)とを有する箱(2)を、この箱(2)の前記底壁(3)と同じ形に成形されたベース(7)と、このベース(7)に接続され、前記箱(2)の前記側壁(4)を覆うように折り曲げ可能な複数のセグメント(8)とを有する平らなカバーブランク(6)を使用して覆うためのプロセスであって、
前記複数のセグメントの少なくとも1つ(8A)が、前記箱(2)の前記側壁(4)の少なくとも2つの面(5)を完全に覆い、かつ、前記側壁(4)の少なくとも他の面(5)を部分的に覆うようにして形成され、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられた前記カバーブランク(6)の上に、前記底壁(3)が前記ブランクの前記ベース(7)と接触している状態で、折り曲げステーションに前記箱(2)を置く工程と、
前記折り曲げステーションに少なくとも1つの接触部材(10)を準備する工程と、
前記箱(2)に対する移動中、前記少なくとも1つの接触部材(10)と前記カバーブランク(6)の対応するセグメント(8)との相互作用を与えて、前記セグメント(8)を、前記水平位置から、前記箱(2)の前記側壁(4)の対応する面(5)と接触している垂直位置へと折り曲げさせるように、前記折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと前記箱(2)を垂直に移動させる工程と、
前記少なくとも1つのセグメント(8A)を側面方向に折り曲げて、前記箱(2)の前記側壁(4)と完全に接触させるように、前記折り重ねステーションに置かれた前記箱(2)に対して少なくとも2つの折り曲げ部材(11)を移動させる工程と、を具備し、
このプロセスは、前記折り曲げ部材(11)の少なくとも1つが、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部に対して所定の角度をなしている第2の延伸部とを有する所定の経路に沿って移動され、
前記所定の経路は、少なくとも1回の方向の変化を有することを特徴とするプロセス。
【請求項10】
カム(14)とローラ(15)とからなるシステムで互いに接続されたヘッド(12)とスライド(13)とを準備する工程であって、前記カム(14)は、前記経路に沿って移動するように、前記スライド(13)を制限するために、前記所定の経路に対応する輪郭を有し、また、前記折り曲げ部材(11)は、前記スライド(13)に接続されている、工程と、
前記折り曲げ部材(11)を前記所定の経路に沿って移動させるように、前記ヘッド(12)に対して前記スライド(13)を移動させる工程と、を具備する請求項9のプロセス。
【請求項11】
フレームに対して前記ヘッド(12)を移動させて、前記折り重ねステーションに対して所定の位置に前記ヘッド(12)をロックする予備工程を具備する請求項10のプロセス。
【請求項1】
4つよりも多い辺を含む底壁(3)と、前記辺と同じ数の面(5)を有する側壁(4)とを有する箱(2)を、この箱(2)の前記底壁(3)と同じ形に成形されたベース(7)と、このベース(7)に接続され、前記箱(2)の前記側壁(4)を覆うように折り曲げ可能な複数のセグメント(8)とを有する平らなカバーブランク(6)を使用して覆うための装置(1)であって、
前記複数のセグメントの少なくとも1つ(8A)が、前記箱(2)の前記側壁(4)の少なくとも2つの面(5)を完全に覆い、かつ、前記側壁(4)の少なくとも他の面(5)を部分的に覆うように形成されており、この装置は、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられた前記カバーブランク(6)の上に、前記底壁(3)が前記ブランクの前記ベース(7)と接触している状態で、折り曲げステーションに前記箱(2)を置くための手段と、
垂直に移動し、前記折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと前記箱(2)を垂直に移動させるように、この箱(2)の内面に動作的に接続されるモールド(9)と、
前記箱(2)に対する移動中、前記カバーブランク(6)のセグメント(8)と相互作用するように、前記折り曲げステーションに置かれ、前記セグメントを、前記水平位置から、前記箱(2)の前記側壁(4)の対応する面(5)と接触している垂直位置へと折り曲げさせる少なくとも1つの接触部材(10)と、
前記折り重ねステーションに置かれた前記箱(2)に対して相対的に移動可能な少なくとも2つの折り曲げ部材(11)と、
前記少なくとも1つのセグメント(8)を側面方向に折り曲げて、前記箱(2)の前記側壁(4)と完全に接触させるように、前記折り曲げ部材(11)に接続された移動手段と、を具備し、
前記折り曲げ部材(11)の少なくとも1つの前記移動手段は、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部に対して所定の角度をなしている第2の延伸部とを有する所定の経路に沿って、前記折り曲げ部材を移動させるように設けられ、
前記所定の経路は、少なくとも1回の方向の変化を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記移動手段は、
カム(14)とローラ(15)とからなるシステムで互いに接続されたヘッド(12)とスライド(13)と、
前記ヘッド(12)に対して前記スライド(13)を移動させるように、前記スライド(13)に接続されたアクチュエータと、を有し、
前記カム(14)は、前記経路に沿って移動するように、前記スライド(13)を制限するために、前記所定の経路に対応した輪郭を有し、
前記折り曲げ部材(11)は、前記スライド(13)に接続されている請求項1の装置。
【請求項3】
前記移動手段は、第1の方向に向けられたガイド(17)に摺動可能に接続されたブロック(16)を具備し、
前記スライド(13)は、前記第1の方向に平行でない第2の方向に、前記ブロックに対して摺動可能であるように、前記ブロック(16)に接続されている請求項2の装置。
【請求項4】
前記第1の方向と第2の方向とは、互いに垂直である請求項3の装置。
【請求項5】
前記ヘッド(12)は、この装置(1)のフレームに対して相対的に移動可能であり、
この装置(1)は、前記折り重ねステーションに対して、異なる位置で、前記フレームに対して前記ヘッド(12)を制限するためのロック/解放手段(18)を有する請求項2ないし4のいずれか1の装置。
【請求項6】
前記ヘッド(12)に対して前記スライド(13)のストロークを所定の値に制限するためのリミッタ(22)を有する請求項5の装置。
【請求項7】
前記第2の延伸部は、直線状である請求項1ないし6のいずれか1の装置。
【請求項8】
前記モールド(9)は、前記折り重ねステーションから、この折り重ねステーションよりも下の第2の折り曲げステーションへと前記箱(2)を垂直に移動させるように、この箱(2)に動作的に接続されており、
この装置(1)は、前記箱(2)に対する移動中、前記対応するセグメント(8C)と相互作用するように、前記セグメントを、前記水平位置から、前記箱(2)の前記側壁(4)の対応する部分的にのみ覆われた面(5)と接触している垂直位置へと折り曲げさせるように、前記第2の折り曲げステーションに置かれた少なくとも1つの他の接触部材(10C)を有する請求項1ないし7のいずれか1の装置。
【請求項9】
4つよりも多い辺を含む底壁(3)と、前記辺と同じ数の面(5)を有する側壁(4)とを有する箱(2)を、この箱(2)の前記底壁(3)と同じ形に成形されたベース(7)と、このベース(7)に接続され、前記箱(2)の前記側壁(4)を覆うように折り曲げ可能な複数のセグメント(8)とを有する平らなカバーブランク(6)を使用して覆うためのプロセスであって、
前記複数のセグメントの少なくとも1つ(8A)が、前記箱(2)の前記側壁(4)の少なくとも2つの面(5)を完全に覆い、かつ、前記側壁(4)の少なくとも他の面(5)を部分的に覆うようにして形成され、
水平面に置かれ予め接着剤が与えられた前記カバーブランク(6)の上に、前記底壁(3)が前記ブランクの前記ベース(7)と接触している状態で、折り曲げステーションに前記箱(2)を置く工程と、
前記折り曲げステーションに少なくとも1つの接触部材(10)を準備する工程と、
前記箱(2)に対する移動中、前記少なくとも1つの接触部材(10)と前記カバーブランク(6)の対応するセグメント(8)との相互作用を与えて、前記セグメント(8)を、前記水平位置から、前記箱(2)の前記側壁(4)の対応する面(5)と接触している垂直位置へと折り曲げさせるように、前記折り曲げステーションから、この折り曲げステーションよりも下の折り重ねステーションへと前記箱(2)を垂直に移動させる工程と、
前記少なくとも1つのセグメント(8A)を側面方向に折り曲げて、前記箱(2)の前記側壁(4)と完全に接触させるように、前記折り重ねステーションに置かれた前記箱(2)に対して少なくとも2つの折り曲げ部材(11)を移動させる工程と、を具備し、
このプロセスは、前記折り曲げ部材(11)の少なくとも1つが、所定の長さの第1の延伸部と、この第1の延伸部に対して所定の角度をなしている第2の延伸部とを有する所定の経路に沿って移動され、
前記所定の経路は、少なくとも1回の方向の変化を有することを特徴とするプロセス。
【請求項10】
カム(14)とローラ(15)とからなるシステムで互いに接続されたヘッド(12)とスライド(13)とを準備する工程であって、前記カム(14)は、前記経路に沿って移動するように、前記スライド(13)を制限するために、前記所定の経路に対応する輪郭を有し、また、前記折り曲げ部材(11)は、前記スライド(13)に接続されている、工程と、
前記折り曲げ部材(11)を前記所定の経路に沿って移動させるように、前記ヘッド(12)に対して前記スライド(13)を移動させる工程と、を具備する請求項9のプロセス。
【請求項11】
フレームに対して前記ヘッド(12)を移動させて、前記折り重ねステーションに対して所定の位置に前記ヘッド(12)をロックする予備工程を具備する請求項10のプロセス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公開番号】特開2010−195043(P2010−195043A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−33337(P2010−33337)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(508364004)
【氏名又は名称原語表記】EMMECI S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Via Pietro Verri, 8, I−20121 MILANO−ITALY
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−33337(P2010−33337)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(508364004)
【氏名又は名称原語表記】EMMECI S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Via Pietro Verri, 8, I−20121 MILANO−ITALY
【Fターム(参考)】
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