説明

4方向スイッチおよびこれを備えた複合プリンタ装置

【課題】 構成部品が少なく、小型化を図ることができる4方向スイッチおよびこれを備えた複合プリンタ装置を提供する。
【解決手段】 4方向スイッチは、4個の押圧部20a〜20dを含むスイッチカバー2と、ホルダ本体9を含むカバーホルダ3とを備える。スイッチカバー2は、裏面に形成され、タクトスイッチ5を押すための押圧支柱と、裏面に形成され、押圧支柱同士の間に配置された当接支柱とを含む。カバーホルダ3は、スイッチカバー2を固定するための支持部21と、当接支柱が当接するための当接部22a〜22dと、撓曲可能に形成されたベンディング部23a〜23dとを含む。カバーホルダ3は、押圧支柱が配置される部分に挿通口29を有し、ベンディング部23a〜23dは、挿通口29よりも外側に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、4つの方向に押圧部を有する4方向スイッチおよびこれを備えた複合プリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気機器の操作部やリモート操作機の操作部において、4つの押圧部が形成された4方向スイッチが形成されている機器がある。4方向スイッチは、互いに垂直な方向において、それぞれの方向に2つずつボタンの押圧部を有する。4方向スイッチは、表示部に表示されている画像などを移動させたり、表示部に表示されている複数の映像から任意の映像を選んだりするために用いられる。
【0003】
特開平11−297165号公報においては、磁気テープレコーダに備えられた4方向スイッチが開示されている。この4方向スイッチにおいては、中央部に配設されている円筒状のリブと、リブの内側に形成され、リブの上端面と同一平面になるように4枚の厚みの薄いS字形状のばねとを備える。4枚のばねの先端部には、円板状の軸受部が配置され、軸受部は揺動できる状態で支持されている。押圧ボタンは、リブの外側に形成されたタクトスイッチの挿入口を通してタクトスイッチを押圧する。円筒状のリブは、ヒンジを介して本体に取付けられ、ヒンジおよび4枚のばねが撓むことにより、ボタン操作を行なうことができるように形成されている。
【0004】
特開2003−168347号公報においては、センタープッシュが可能な4方向スイッチが開示されている。この4方向スイッチにおいては、センタープッシュ操作を可能にするため、コイルスプリングを用いてスイッチ押し部を押上げている。さらに、4方向操作時の回転支点および作用点の角度、距離を適切に設定して、タクトスイッチとの間に適切なクリアランスを設けている。すなわち、4方向スイッチの中立位置への復元動作は、コイルスプリングを用いて行なわれている。
【0005】
特開2003−151408号公報においては、センタースイッチを有する4方向スイッチが開示されている。この公報においては、センタースイッチの接点部に接点ばね円板が配置され、さらに、4方向のスイッチの部分には、板状の接点ばねユニットが配置された4方向スイッチが開示されている。4方向に形成された接点ばねユニットは、基部から突出形成した復元ばね片を有している。
【特許文献1】特開平11−297165号公報
【特許文献2】特開2003−168347号公報
【特許文献3】特開2003−151408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の4方向スイッチにおいては、特開2003−168347号公報に開示されているように、スイッチの内側に螺旋状のスプリングが配置され、4方向のいずれかの押圧部を押した後は、スプリングの復元力により4方向スイッチが元の位置に戻るように形成されていた。または、上記の特開2003−151408号公報に開示されているように、スイッチに対して、ばね円板や板ばねなどを配置して、押しボタンを元の位置に戻すように形成されていた。
【0007】
しかしながら、これらの4方向スイッチにおいては、構成部品の点数が多く、構成が複雑であるという問題があった。
【0008】
上記の特開平11−297165号公報においては、スプリングや板ばねなどの別部品を用いずに、4方向スイッチが形成されている。しかしながら、この4方向スイッチにおいては、タクトスイッチを押圧するための押圧杆が、円筒状に形成されたリブの外側に配置され、4方向スイッチの小型化を図ることが困難であった。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、構成部品が少なく、小型化を図ることができる4方向スイッチおよびこれを備えた複合プリンタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に基づく複合プリンタ装置は、4方向スイッチを備える。上記4方向スイッチは、互いに垂直な方向において4個の押圧部を有し、平面形状が円形のスイッチカバーと、ホルダ本体を含み、上記スイッチカバーを支持するためのカバーホルダとを含む。上記スイッチカバーは、裏面から突出するように形成され、平面形状の円形の略中心に配置された支持支柱と、上記裏面から突出するように形成され、上記4個の押圧部の位置に対応するように配置された押圧支柱と、上記円形の周方向において、上記押圧支柱同士の間に形成された当接支柱とを有する。上記カバーホルダは、上記支持支柱が挿入され上記スイッチカバーを固定するための支持部と、上記支持部に接続され、上記当接支柱が当接するための当接部と、上記当接部と上記ホルダ本体とを接続するように形成され、撓曲可能に線状に形成されたベンディング部とを有する。上記カバーホルダは、上記押圧支柱が配置される部分に挿通口を有する。上記ベンディング部は、上記挿通口と上記ホルダ本体との間に配置され、上記ベンディング部は、円弧状に延びるように上記挿通口の外側に形成されている。上記押圧部を指で押すことにより、上記当接支柱が上記当接部を押圧して上記ベンディング部が押す向きに対応して撓曲して、さらに、上記押圧支柱がタクトスイッチを押圧するように形成され、上記押圧部から指を離すことにより、上記ベンディング部が撓曲した状態から元の状態に戻って、上記押圧支柱が上記タクトスイッチから離れるように形成されている。この構成を採用することにより、構成部品が少なく小型を図ることができる4方向スイッチを備えた複合プリンタ装置を提供することができる。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に基づく4方向スイッチは、互いに垂直な方向において4個の押圧部を含むスイッチカバーと、ホルダ本体を含み、上記スイッチカバーを支持するためのカバーホルダとを備える。上記スイッチカバーは、裏面から突出するように形成された支持支柱と、上記裏面から突出するように形成され、上記4個の上記押圧部の位置に対応するように配置された押圧支柱と、上記裏面から突出するように形成され、上記押圧支柱同士の間に配置された当接支柱とを含む。上記カバーホルダは、上記支持支柱が挿入され上記スイッチカバーを固定するための支持部と、上記支持部に接続され、上記当接支柱が当接するための当接部と、上記当接部と上記ホルダ本体とを接続するように形成され、撓曲可能に線状に形成されたベンディング部とを含む。上記カバーホルダは、上記押圧支柱が配置される部分に挿通口を有し、上記ベンディング部は、上記挿通口よりも外側に形成されている。この構成を採用することにより、構成部品が少なく小型化を図ることができる4方向スイッチを提供することができる。
【0012】
上記発明において好ましくは、上記カバーホルダは、上記支持部と上記当接部とが接続される方向に沿って延びるように形成された補強部材を含む。この構成を採用することにより、上記4方向スイッチの耐久性を向上させることができる。また、上記スイッチカバーが中立位置に復元するときの復元力を大きくすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、構成部品が少なく小型化を図ることができる4方向スイッチおよびこれを備えた複合プリンタ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(構成)
図1から図8を参照して、本発明に基づく実施の形態における4方向スイッチおよびこれを備えた複合プリンタについて説明する。
【0015】
図1は、本実施の形態における複合プリンタの概略斜視図である。本実施の形態における複合プリンタ装置は、矢印51に示すように開閉可能に形成された原稿押え31を上部に備える。原稿押え31は、平板状に形成され、原稿をガラス板32に向かって押えつけることができるように形成されている。
【0016】
複合プリンタは、外側の筐体として、ボトムハウジング30およびトップハウジング36を含む。ボトムハウジング30の上面には、ガラス板32が形成されている。ガラス板32の内側には、画像読取装置が配置されている。
【0017】
ボトムハウジング30の正面には、印刷された用紙を排出するための排出口34が形成されている。排出口34には、排出された用紙などを一時的に配置しておくための用紙トレイ33が形成されている。また、ボトムハウジング30の前面には、画像データなどを保存するメモリカードを挿入するためのカード挿入口35が形成されている。
【0018】
図2に、トップハウジングの部分の概略斜視図を示す。トップハウジング36は、ボトムハウジング30の上側において、原稿押え31の側方に配置されている。トップハウジング36は、操作状況や取込まれた画像などを表示するための液晶表示パネル37が形成されている。また、トップハウジング36には、複合プリンタ装置を操作するための押しボタン38が複数形成されている。トップハウジング36には、取込んだ映像の操作を行なったり、複数の画像のうち任意の画像を選択したりするための4方向スイッチ1が形成されている。4方向スイッチ1は、トップハウジング36の長手方向のほぼ中央部分に配置されている。
【0019】
図3に、4方向スイッチの部分の概略斜視図を示す。図3は、トップハウジング36のカバーを取り外した状態の斜視図である。
【0020】
4方向スイッチ1は、平面形状が円形のスイッチカバー2と、スイッチカバー2を支持するためのカバーホルダ3とを含む。スイッチカバー2は、平面視したときに互いに垂直な方向において4個の押圧部20a〜20dを有する。図2を参照して、本実施の形態における押圧部20a〜20dは、複合プリンタ装置の前後方向と幅方向とに、それぞれ2つずつ形成されている。
【0021】
図4に、4方向スイッチの分解斜視図を示す。カバーホルダ3の下側には、PCB(Printed Circuit Board)基板4が配置される。PCB基板4の表面には、複数のタクトスイッチ5が形成されている。タクトスイッチ5は、矢印53に示すようにカバーホルダ3に形成された挿通口29の位置に対応するように配置されている。
【0022】
図5に、カバーホルダ3の概略平面図を示す。図4および図5を参照して、カバーホルダ3は、ホルダ本体9と、スイッチカバー2を支持するための支持部21とを含む。支持部21は、平面形状がほぼ正方形になるように形成されている。支持部21は、カバーホルダ3のほぼ中央部分に配置されている。支持部21には、嵌入穴27が形成されている。嵌入穴27は、スイッチカバー2に形成された支持支柱を嵌め込むことができるように形成されている。
【0023】
カバーホルダ3は、支持部21に接続され、スイッチカバーに形成された当接支柱が当接するための当接部22a〜22dを含む。当接部22a〜22dは、支持部21の平面形状である正方形の角の部分に対応する位置に配置されている。当接部22aは、表面からスイッチカバーに向かって突出するように形成された突起部24aを含む。また、同様に、当接部22b〜22dは、突起部24b〜24dをそれぞれ含む。
【0024】
突起部24a〜24dは、スイッチカバー2に形成された当接支柱に当接するように形成されている。突起部24a〜24dは、それぞれの当接部22a〜22dにおいて、2つずつ形成され、貫通穴28を挟むように配置されている。
【0025】
当接部22a〜22dは、平面形状がほぼ扇型になるように形成され、中央部分には貫通穴28が形成されている。それぞれの当接部22a〜22dが、支持部21の平面形状における4つの角の部分に形成されていることによって、支持部21の周りに平面形状がほぼ四角形の挿通口29が形成されている。挿通口29は、タクトスイッチまたはスイッチカバーに形成された押圧支柱が挿通するための開口部分である。
【0026】
当接部22a〜22dとホルダ本体9とは、ベンディング部23a〜23dによってそれぞれ接続されている。当接部22aは、ベンディング部23aによってホルダ本体9に接続されている。同様に、当接部22b〜22dは、ベンディング部23b〜23dによってそれぞれホルダ本体9に接続されている。
【0027】
本実施の形態において、ベンディング部23a〜23dは、線状に形成されている。ベンディング部23a〜23dは弾性を有し、撓んで曲がるように形成されている。ベンディング部23a〜23dは、撓曲可能に形成されている。ベンディング部23a〜23dは、それぞれが挿通口29とホルダ本体9との間に配置されている。本実施の形態におけるベンディング部23a〜23dは、平面視したときに円弧状に延びるように挿通口29の外側に形成されている。
【0028】
このように、本実施の形態においては、ホルダ本体9のほぼ中央部分に、平面形状が円の穴が形成され、この穴の一部を覆うように、支持部21、当接部22a〜22d、およびベンディング部23a〜23dが形成されている。ベンディング部23a〜23dは、ホルダ本体9の穴の形状に沿って、延びるように形成されている。本実施の形態においては、ホルダ本体9、支持部21、当接部22a〜22dおよびベンディング部23a〜23dは、一体的に形成されている。
【0029】
ホルダ本体9は、複数のピン穴26を含み、ピン穴26にねじなどが挿入され、ホルダ本体9がPCB基板4などに固定される。
【0030】
図6に、スイッチカバーおよびカバーホルダを裏側から見たときの分解斜視図を示す。また、図7に、ホルダ本体の下面図を示す。
【0031】
図6を参照して、スイッチカバー2は、裏面から突出するように形成され、スイッチカバー2の平面形状の円形のほぼ中心に配置された支持支柱10を含む。支持支柱10は、ほぼ円柱状に形成されている。
【0032】
また、スイッチカバー2は、裏面から突出するように形成され、スイッチカバー2の表面に配置された押圧部の位置に対応するように形成された押圧支柱13を含む。押圧支柱13は、スイッチカバー2の平面形状の円の周方向に沿って4個形成されている。押圧支柱13は、カバーホルダ3の挿通口29を通るように形成されている。
【0033】
スイッチカバー2は、平面形状である円の周方向において押圧支柱13同士の間に形成された当接支柱11を含む。当接支柱11は、円柱状に形成され、先端が半球状になるように形成されている。当接支柱11は、スイッチカバー2の押圧部を押したときに、カバーホルダ3の当接部22a〜22dに形成された突起部に当接するように形成されている。
【0034】
図6および図7を参照して、本実施の形態におけるカバーホルダ3は、支持部21と、当接部22a〜22dとが接続される方向に沿って延びるように形成された補強梁15を含む。補強梁15は、長手方向を有し、この長手方向が支持部21からホルダ本体9に向かう方向と平行になるように配置されている。補強梁15は、弾性を有し、ベンディング部の補強部材として形成されている。補強梁15は、線状に形成されている。本実施の形態においては、補強梁15が4つ形成され、それぞれが独立して撓曲可能なように形成されている。
【0035】
(作用・効果)
図1および図2を参照して、使用者は液晶表示パネル37に表示された画像などを見ながら、押しボタン38および4方向スイッチ1を操作することにより、複合プリンタ装置の操作を行なう。
【0036】
図3から図7を参照して、スイッチカバー2は、矢印52に示すように、カバーホルダ3に固定される。スイッチカバー2の支持支柱10は、支持部21に形成された嵌入穴27に嵌め込まれて固定される。
【0037】
このとき、スイッチカバー2の裏面に形成された当接支柱11は、先端部が当接部22a〜22dの突起部24a〜24dに対向するように配置される。また、スイッチカバー2の裏面に形成された押圧支柱13は、カバーホルダ3の挿通口29を挿通するように配置される(図4に示す矢印53参照)。押圧支柱13は、挿通口29を通してPCB基板4に配置されたタクトスイッチ5に対向するように配置される。
【0038】
図8に、4方向スイッチを組立てたときの概略断面図を示す。図8は、スイッチカバーの平面形状の円の径方向のうち、押圧支柱を含む方向で切断したときの概略断面図である。支持支柱10は、支持部21に形成された嵌入穴27に嵌め込まれて固定されている。したがって、支持部21とスイッチカバー2とは一体的に可動する。ここで、矢印54に示すように、4方向の押圧部のうち一の押圧部を押すことにより、一の押圧支柱13が、対応する一のタクトスイッチ5を押圧する。
【0039】
図4、図6、および図8を参照して、たとえば4方向の押圧部20a〜20dのうち、押圧部20aを指で押したとする。押圧部を押す前は、スイッチカバー2は中立位置にある。すなわち、それぞれのタクトスイッチ5と押圧支柱13とは離れた状態である。スイッチカバー2の裏面に形成され、押圧部20aに対応する押圧支柱13の両側に配置された2つの当接支柱11が、それぞれ当接部22aの突起部24aおよび当接部22bの突起部24bに当接する。当接部22a,22bが押圧されることにより、4つのベンディング部23a〜23dが撓み、押圧支柱13がタクトスイッチ5を押す。
【0040】
次に、スイッチカバー2の押圧部20aから指を放すと、ベンディング部23a〜23dの弾性により、押圧支柱13は、タクトスイッチ5から離れ、スイッチカバー2は、元の中立位置に復元する。
【0041】
スイッチカバー2が中立位置にある状態においては、支持部21の表面および当接部22a〜22dの主表面はほぼ水平である。スイッチカバー2の一の押圧部を押すことにより、押圧支柱がタクトスイッチを押すとともに、支持部21および当接部22a〜22dの主表面が傾斜する。ベンディング部23a〜23dは、支持部21および当接部22a〜22dの動きに追従して湾曲する。上記の一の押圧部から指を離すことにより、スイッチカバー2は、ベンディング部23a〜23dの弾性によって元の中立位置に戻る。
【0042】
本実施の形態における4方向スイッチは、スイッチカバーおよびスイッチカバーを固定するためのカバーホルダを備え、カバーホルダは、押圧支柱が配置される部分に挿通口を有する。4方向スイッチは、撓曲可能に線状に形成されたベンディング部をさらに備え、ベンディング部が挿通口の外側に形成されている。この構成を採用することにより、ベンディング部を挿通口を取囲むように形成することができ、支持部の周りに挿通口を配置することができる。この結果、4方向スイッチを小さくすることができる。また、螺旋状ばねなどの別部品を用いる必要がなく、部品数を少なくすることができる。
【0043】
さらに、本実施の形態においては、カバーホルダは、支持部と当接部とが接続される方向に沿って延びるように形成された補強部材を含む。この構成を採用することによって、スイッチカバーが中立位置に戻るときの復元力を大きくすることができる。また、4方向スイッチの耐久性を向上させることができる。
【0044】
カバーホルダの材質としては、ベンディング部に弾性を有するものが好ましい。たとえば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂などが好適である。
【0045】
本実施の形態においては、4方向の操作のみを行なう4方向スイッチについて説明したが、特にこの形態に限られず、中央部分にセンタースイッチを有する4方向スイッチについても、本発明を適用することができる。
【0046】
また、本実施の形態においては、4方向スイッチを備える機器として、複合プリンタ装置を例に取り挙げて説明したが、特にこの形態に限られず、任意の機器に対して、本発明に基づく4方向スイッチを適用することができる。たとえば、電気機器としての電話機や、テレビジョン受像機などに本発明を適用することができる。さらに、種々の電気機器におけるリモート操作機に本願発明を適用することができる。たとえば、DVD(Digital Video Disk)再生機のリモート操作機に、本発明を適用することができる。
【0047】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施の形態における複合プリンタ装置の斜視図である。
【図2】複合プリンタ装置の操作部の斜視図である。
【図3】実施の形態における4方向スイッチの一の斜視図である。
【図4】実施の形態における4方向スイッチを分解したときの斜視図である。
【図5】実施の形態におけるカバーホルダの平面図である。
【図6】4方向スイッチを分解したときの他の斜視図である。
【図7】実施の形態におけるカバーホルダの下面図である。
【図8】実施の形態における4方向スイッチの概略断面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 4方向スイッチ、2 スイッチカバー、3 カバーホルダ、4 PCB基板、5 タクトスイッチ、9 ホルダ本体、10 支持支柱、11 当接支柱、13 押圧支柱、15 補強梁、20a〜20d 押圧部、21 支持部、22a〜22d 当接部、23a〜23d ベンディング部、24a〜24d 突起部、26 ピン穴、27 嵌入穴、28 貫通穴、29 挿通口、30 ボトムハウジング、31 原稿押え、32 ガラス板、33 用紙トレイ、34 排紙口、35 カード挿入口、36 トップハウジング、37 液晶表示パネル、38 押しボタン、51〜54 矢印。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4方向スイッチを備え、
前記4方向スイッチは、互いに垂直な方向において4個の押圧部を有し、平面形状が円形のスイッチカバーと、
ホルダ本体を含み、前記スイッチカバーを支持するためのカバーホルダと
を含み、
前記スイッチカバーは、裏面から突出するように形成され、平面形状の円形の略中心に配置された支持支柱と、
前記裏面から突出するように形成され、前記4個の押圧部の位置に対応するように配置された押圧支柱と、
前記円形の周方向において、前記押圧支柱同士の間に形成された当接支柱と
を有し、
前記カバーホルダは、前記支持支柱が挿入され前記スイッチカバーを固定するための支持部と、
前記支持部に接続され、前記当接支柱が当接するための当接部と、
前記当接部と前記ホルダ本体とを接続するように形成され、撓曲可能に線状に形成されたベンディング部と
を有し、
前記カバーホルダは、前記押圧支柱が配置される部分に挿通口を有し、
前記ベンディング部は、前記挿通口と前記ホルダ本体との間に配置され、
前記ベンディング部は、円弧状に延びるように前記挿通口の外側に形成され、
前記押圧部を指で押すことにより、前記当接支柱が前記当接部を押圧して前記ベンディング部が押す向きに対応して撓曲して、さらに、前記押圧支柱がタクトスイッチを押圧するように形成され、
前記押圧部から指を離すことにより、前記ベンディング部が撓曲した状態から元の状態に戻って、前記押圧支柱が前記タクトスイッチから離れるように形成された、複合プリンタ装置。
【請求項2】
互いに垂直な方向において4個の押圧部を含むスイッチカバーと、
ホルダ本体を含み、前記スイッチカバーを支持するためのカバーホルダと
を備え、
前記スイッチカバーは、裏面から突出するように形成された支持支柱と、
前記裏面から突出するように形成され、前記4個の前記押圧部の位置に対応するように配置された押圧支柱と、
前記裏面から突出するように形成され、前記押圧支柱同士の間に配置された当接支柱と
を含み、
前記カバーホルダは、前記支持支柱が挿入され前記スイッチカバーを固定するための支持部と、
前記支持部に接続され、前記当接支柱が当接するための当接部と、
前記当接部と前記ホルダ本体とを接続するように形成され、撓曲可能に線状に形成されたベンディング部と
を含み、
前記カバーホルダは、前記押圧支柱が配置される部分に挿通口を有し、
前記ベンディング部は、前記挿通口よりも外側に形成された、4方向スイッチ。
【請求項3】
前記カバーホルダは、前記支持部と前記当接部とが接続される方向に沿って、延びるように形成された補強部材を含む、請求項2に記載の4方向スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−190516(P2006−190516A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−154(P2005−154)
【出願日】平成17年1月4日(2005.1.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】