説明

A/D変換器

【課題】改善された効率と低減された電力消費量とを有するA/D変換器を提供する。
【解決手段】A/D変換器(ADC)は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器は、入力チャンネルと、入力チャンネルに連結されたサンプリング回路と、サンプリング回路に連結された積分器と、積分器に連結されたフィードバック回路とを備える。入力チャンネルは、アナログ信号を受信する。サンプリング回路は、アナログ信号をサンプリングする。積分器は、サンプリングされたアナログ信号及びフィードバック信号を受信すると共に、サンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号との重ね合わせを積分する。フィードバック回路は、積分器の出力に従ってデジタル信号を生成すると共に、デジタル信号の指標となるフィードバック信号を積分器に対して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、A/D変換器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この出願は、参照によってその全体がここに組み込まれると共に、“Multi-channel Analog to Digital Converters”と表題を付けられて2008年2月6日に出願された米国仮特許出願番号第61/063,744号に対する優先権を主張する。
【0003】
データ取得アプリケーション分野において、時折、複数のアナログ信号が、所定の時間フレームにわたって、同時にもしくは並列に、獲得されると共に、デジタル信号に変換される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のアーキテクチャの内の1つにおいて、サンプル/ホールドブロックが、各入力チャンネルに対して使用される。入力チャンネルが提供する全てのアナログ信号は、同時にサンプリングされると共に、次にホールド状態に入る。ホールド時間期間の間、A/D変換器(ADC)が、全ての入力チャンネルが提供するサンプリングされた信号がデジタル信号に変換されるまで、サンプリングされたアナログ値をデジタル信号に順次に変換するために使用され得る。このアーキテクチャには、いくらかの欠点が存在する。例えば、複数のチャンネルに対して複数のサンプル/ホールドブロックが必要とされる可能性があると共に、サンプル/ホールドブロックは、低域通過フィルタ機能を備えず高周波ノイズに対して敏感である可能性がある。
【0005】
別の従来のアーキテクチャにおいて、各入力チャンネルは、個別のA/D変換器を使用する。従って、複数の入力チャンネルを有するデータ収集システムにおいては、複数のA/D変換器が必要とされる。このアーキテクチャにおいては、複数の入力チャンネルの間の同期化を実行するために、平均値算出タイプのA/D変換器が使用され得る。しかしながら、もし複数のA/D変換器が使用されるならば、データ収集システムの電力消費量、ダイ領域、及びコストは、増加し得る。更に、異なるA/D変換器は、複数の入力チャンネルの間の不整合(mismatch)を引き起こす可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
A/D変換器(ADC)は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器は、入力チャンネルと、入力チャンネルに連結されたサンプリング回路と、サンプリング回路に連結された積分器と、積分器に連結されたフィードバック回路とを備える。入力チャンネルは、アナログ信号を受信する。サンプリング回路は、アナログ信号をサンプリングする。積分器は、サンプリングされたアナログ信号及びフィードバック信号を受信すると共に、サンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号との重ね合わせ(superposition)を積分する。フィードバック回路は、積分器の出力に従ってデジタル信号を生成すると共に、デジタル信号の指標となるフィードバック信号を積分器に対して送信する。
【0007】
本発明の利点は、その説明が添付図面と共に考察されるべきである、それの代表的な実施例の下記の詳細な説明から明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施例によるマルチ−チャンネルA/D変換器(ADC)の構成図を例証する図である。
【図2】本発明の一実施例によるマルチ−チャンネルA/D変換器によって生成された信号のタイミング図を例証する図である。
【図3】本発明の一実施例によるマルチ−チャンネルA/D変換器によって実行される動作のフローチャートを例証する図である。
【図4】本発明の一実施例による電子システムの構成図を例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、その例が添付図面において例証される本発明の実施例に対する参照が詳細に行われることになる。発明が実施例と共に説明されることになる一方、それらが、発明をこれらの実施例に限定することを意図していない、ということが理解されることになる。これに反して、発明は、添付された特許請求の範囲によって定義された発明の精神及び範囲の中に含まれ得る代替物、改良物、及び等価物をカバーすることを意図している。更に、本発明の完全な理解を提供するために、下記の本発明の実施例の詳細な説明において、多数の特定の詳細が説明される。しかしながら、当業者によって、本発明はこれらの特定の詳細なしで実施され得るということが認識されることになる。他の例では、本発明の実施例の特徴を不必要に不明瞭にしないように、周知の方法、手順、構成要素、及び回路は、詳細に説明されなかった。
【0010】
ここで説明された実施例は、いくらかの形式のコンピュータで使用できる媒体に存在する、1つ以上のコンピュータかまたは他の装置によって実行されるプログラムモジュールのような、コンピュータで実行可能な命令との関連で一般的に論じられ得る。一般的に、プログラムモジュールは、特別なタスクを実行するか、もしくは特別な抽象的データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含む。プログラムモジュールの機能性は、様々な実施例において望まれるように、結合され得るか、もしくは分散され得る。
【0011】
限定ではなく一例として、コンピュータで使用できる媒体は、コンピュータ記憶媒体、及び通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータのような情報の記憶のためにあらゆる方法または技術で実現された揮発性媒体及び不揮発性媒体、取り外し可能媒体及び取り外し不可能媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、電気的消去書き込み可能型ROM(EEROM)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD−ROM)、デジタル汎用ディスク(DVD)、または他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、あるいは、所望の情報を格納するために使用され得るあらゆる他の媒体を含むが、しかしそれに限定されない。
【0012】
マルチ−チャンネルA/D変換器(ADC)は、複数の入力チャンネルが提供する複数のアナログ信号を複数のデジタル出力信号に、例えばインターリーブ化モード(interleaved mode)において、複数のアナログ電圧を複数のデジタル出力電圧に変換し得る。マルチ−チャンネルA/D変換器は、A/D変換を必要とし得る、ビデオシステム、オーディオシステム、信号センサ等のような様々なデータ処理アプリケーションに使用され得る。
【0013】
図1は、本発明の一実施例によるA/D変換器、例えばマルチ−チャンネルA/D変換器(ADC)100の構成図を例証する。一実施例において、マルチ−チャンネルA/D変換器100は、一次のデルタ−シグマ(Δ−Σ)A/D変換器であり得る。
【0014】
一実施例において、マルチ−チャンネルA/D変換器100は、インターリーブ化モード(interleaved mode)において、アナログ信号、例えばアナログ電圧信号V、V、V、及びVを、それぞれデジタル信号に変換するために、複数の入力チャンネル、例えば4つの入力チャンネル、チャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、及びチャンネル4を備え得る。各入力チャンネルは、関連付けられたスイッチ、例えばチャンネル1に関連付けられたスイッチS1A、チャンネル2に関連付けられたスイッチS2A、チャンネル3に関連付けられたスイッチS3A、そしてチャンネル4に関連付けられたスイッチS4Aに対して連結される。一実施例において、スイッチS1A、S2A、S3A、及びS4Aは、システムクロック信号SCLKによって制御され得る。一実施例において、1つの入力チャンネルが、システムクロック信号SCLKに従って1クロック周期の間に選択される。一実施例において、1クロック周期の間に、選択された入力チャンネルと関連付けられたスイッチがターンオンされると共に、他のスイッチはターンオフされる。
【0015】
マルチ−チャンネルA/D変換器100は、アナログ信号(例えばアナログ電圧信号V、V、V、またはV)をデジタル信号に変換するためのモジュレータ110を備える。モジュレータ110は、異なるアプリケーション要件に従った、一次のデルタ−シグマモジュレータ、または二次のモジュレータ等であり得る。
【0016】
モジュレータ110は、選択された入力チャンネルからアナログ信号を受信し得ると共に、対応するデジタル信号を入力チャンネルに関連付けられたフィルタ(例えばデジタルフィルタF、F、F、またはF)に提供する。アナログ信号は、様々なタイプの信号、例えば電流信号または電圧信号であり得る。
【0017】
モジュレータ110は、所定のサンプリング周波数、例えば“Fs×OSR”に等しい周波数において、受信されたアナログ信号をサンプリングし得ると共に、ここで、“Fs”はナイキスト周波数であり、“OSR”はナイキスト周波数に対するオーバーサンプリング率である。例えば、Fsが16[Hz]であると共に、OSRが4096であるとき、サンプリング周波数は65536[Hz]である。モジュレータ110によって、アナログ信号はサンプリング周波数でデジタル信号に変換され得る。一実施例において、デジタル信号は、サンプリング周波数(例えば“Fs×OSR”)によって決定されたレートにおける論理“1”及び論理“0”を有する連続的な1−ビットデータストリームであり得る。
【0018】
一実施例において、モジュレータ110は、アナログ信号をサンプリングするためのサンプリング回路130を備える。サンプリング回路130は、選択された入力チャンネルが提供する電荷を蓄積するための、選択された入力チャンネルに連結されたエネルギー貯蔵装置(例えばサンプリングコンデンサ)120を備えることができると共に、エネルギー貯蔵装置120を制御するための、スイッチ122、124、126、及び128を有するスイッチアレイを備えることができる。スイッチ122及び124は、信号PHによって制御され、スイッチ126及び128は、信号PHによって制御される。一実施例において、信号PH及び信号PHは、非オーバーラップクロック信号(non-overlapping clock signal)である。例えば、信号PHがハイレベル(high level)にあり、信号PHがローレベル(low level)にある場合に、スイッチ122及び124はターンオンされ得ると共に、スイッチ126及び128はターンオフされ得る。信号PHがハイレベルにあり、信号PHがローレベルにある場合に、スイッチ122及び124はターンオフされ得ると共に、スイッチ126及び128はターンオンされ得る。
【0019】
モジュレータ110は、サンプリングされたアナログ信号及びフィードバック信号111を受信するための、そしてサンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号111との重ね合わせ(superposition)を積分すると共に、出力を生成するための、サンプリング回路130に連結された積分器150を更に備えることができる。図1の例において、積分器150は、一群の積分コンデンサ(例えば積分コンデンサCi1、Ci2、Ci3、及びCi4)と、誤差増幅器(OPA)102とを備える。
【0020】
積分コンデンサCi1、Ci2、Ci3、及びCi4は、並列に連結される。積分コンデンサCi1、Ci2、Ci3、及びCi4は、それぞれチャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、チャンネル4が提供する電荷を累積することができる。各積分コンデンサCi1、Ci2、Ci3、及びCi4は直列にスイッチに連結され得ると共に、例えば積分コンデンサCi1がスイッチS1Bに連結され、積分コンデンサCi2がスイッチS2Bに連結され、積分コンデンサCi3がスイッチS3Bに連結され、そして積分コンデンサCi4がスイッチS4Bに連結され得る。
【0021】
一実施例において、モジュレータ110は、変換周期の間に、各入力チャンネルに関して、連続的にアナログからデジタルへの変換を完了し得る。一実施例において、積分コンデンサは、変換周期の最初において、無作為に入力チャンネルに対して割当てられ得る。例えば、積分コンデンサCi1はチャンネル2が提供する電荷を蓄積し、積分コンデンサCi2はチャンネル3が提供する電荷を蓄積し、積分コンデンサCi3はチャンネル4が提供する電荷を蓄積し、積分コンデンサCi4はチャンネル1が提供する電荷を蓄積する等にすることができる。入力チャンネルと積分コンデンサとの柔軟な設定は、積分コンデンサの不整合(mismatch)によって引き起こされる異なるチャンネルの間の不整合(mismatch)を減少させ得る。一実施例において、積分器150の出力は、以前の変換周期の間に対応する積分コンデンサに蓄積された以前の電荷と、サンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号111との重ね合わせの積分結果と、を含み得る。
【0022】
一実施例において、誤差増幅器102は、2つの入力端子(例えば反転入力端子及び非反転入力端子)と、出力端子とを備える。誤差増幅器102は、反転入力端子を通して入力信号を受信し得ると共に、非反転入力端子を通して第1の基準信号を受信し得る。一実施例において、入力信号は、入力チャンネルのサンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号111との重ね合わせであり得る。一実施例において、非反転入力端子は、第1の基準信号の電圧レベルが実質的に“0”に等しくなるように、グランド(ground:接地)に接続されている。誤差増幅器102は、入力信号(例えばサンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号111との重ね合わせ)と第1の基準信号との間の差異に従って誤差信号を生成し得る。一実施例において、誤差信号は電圧信号である。
【0023】
モジュレータ110は、積分器150の出力に従ってデジタル信号を生成するための、そしてデジタル信号の指標となるフィードバック信号111を積分器150に対して送信するためのフィードバック回路を更に備える。図1の例において、フィードバック回路は、比較器(COMP)104と、マルチプレクサ(MUX)108と、D/A変換器(DAC)106とを備えることができる。すなわち、積分器150と、比較器104と、マルチプレクサ108と、D/A変換器106は、フィードバックループを一緒に形成する。フィードバックループは、積分器150と比較器104とマルチプレクサ108を有するフィードフォワード経路(feed forward path)と、D/A変換器106を有するフィードバックワード経路(feed backward path)とを備える。
【0024】
積分器150に連結された比較器104は、積分器150の出力を第2の基準信号と比較すると共に、比較結果に従って比較器出力を生成することができる。一実施例において、積分器150の出力は、以前の変換周期の間に対応する積分コンデンサに蓄積された以前の電荷と、サンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号111との重ね合わせの積分結果とを含み得る。
【0025】
比較器104は、信号PHによって制御され得ると共に、信号PHがハイレベルにある場合に動作することができる。一実施例において、比較器104の非反転端子4は、グランド(ground:接地)に接続されている。従って、第2の基準信号の電圧レベルは、実質的にゼロである。比較器104は、比較結果に従って1−ビットデジタル信号(例えば論理“1”または論理“0”)を生成し得る。比較器出力信号、例えば1−ビットデジタル信号は、更にマルチプレクサ108に送信される。
【0026】
一実施例において、マルチプレクサ108は、システムクロックSCLKによって制御されるバレルシフトレジスタであり得る。マルチプレクサ108は、システムクロックSCLKに従って、比較器104が提供するデジタル信号、例えば1−ビットデジタル信号を、出力チャンネル、例えば選択された入力チャンネルと関連付けられたデジタルフィルタに対して、通過させることができる。出力チャンネルは、デジタル信号(例えば比較器104が提供する1−ビットデジタル信号)をマルチ−ビットデジタル出力信号に間引くための間引きフィルタ(decimation filter)のようなデジタルフィルタF、F、F、及びFを含むことができる。従って、複数の入力チャンネルと関連付けられた複数のデジタル出力信号が、デジタルフィルタ(例えばF、F、F、及びF)からそれぞれ獲得され得る。
【0027】
更に、マルチプレクサ108は、各入力チャンネルに関連付けられた比較器104が提供する1−ビットデジタル信号をラッチ(latch)することができる。従って、現在の変換周期の間、以前の変換周期の間に生成された各入力チャンネルの1−ビットデジタル信号は、新しい1−ビットデジタル信号が生成されるまで、マルチプレクサ108の中にラッチされる。現在の変換周期の中で、1つの入力チャンネルがシステムクロック信号SCLKに従って選択されるとき、マルチプレクサ108は、以前の変換周期の間に生成される選択された入力チャンネルの1−ビットデジタル信号を、D/A変換器106に対して転送することができる。一実施例において、マルチプレクサ108は、最初の変換周期の間、1−ビットデジタル信号、例えば論理“0”を、D/A変換器106に対して転送することができる。
【0028】
一実施例において、D/A変換器106は、1−ビットデジタル/アナログ変換器(D/A変換器)であり得る。D/A変換器106は、マルチプレクサ108から1−ビットデジタル信号を受信すると共に、基準電圧VREFに従って、1−ビットデジタル信号をアナログ信号(例えば電圧信号)に変換することができる。D/A変換器106によって生成されたアナログ信号は、積分器150に送信されるフィードバック信号111として使用され得る。一実施例において、D/A変換器106は、1−ビットデジタル信号が論理“1”の場合には、フィードバック信号111を“−VREF”に等しく設定することができると共に、1−ビットデジタル信号が論理“0”の場合には、フィードバック信号111を“VREF”に等しく設定することができる。D/A変換器106は、信号PH及び信号PHによって制御され得る。従って、フィードバック信号111の値は、マルチプレクサ108が提供する1−ビットデジタル信号に従って設定され得る。
【0029】
更に具体的には、現在の変換周期の間のクロック周期において、システムクロックSCLKに従ってチャンネル1が選択される場合、モジュレータ110は、チャンネル1が提供するアナログ信号(例えばアナログ電圧信号V)と、D/A変換器106が提供するフィードバック信号111を受信し、1−ビットデジタル信号を生成することができる。一実施例において、D/A変換器106が提供するフィードバック信号111は、以前の変換周期の間に生成されるチャンネル1の1−ビットデジタル信号に従って、そして基準電圧VREFに従って生成される。比較器104は、マルチプレクサ108に対して、1−ビットデジタル信号を生成し得る。そのようなものとして、チャンネル1に関連付けられたマルチプレクサ108における以前の1−ビットデジタル信号は、現在の変換周期の間に生成された新しい1−ビットデジタル信号と交換され得る。マルチプレクサ108は、現在の変換周期の間に生成された1−ビットデジタル信号を、対応するデジタルフィルタFに対して出力することができる。次の入力チャンネル、例えばチャンネル2は、システムクロック信号SCLKの次のクロック周期の間に選択され得ると共に、対応する1−ビットデジタル信号が、関連付けられたフィルタによって受信され得る。例えば、チャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、及びチャンネル4が順次に選択されると共に、チャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、及びチャンネル4に対応する1−ビットデジタル信号は、デジタルフィルタF、デジタルフィルタF、デジタルフィルタF、及びデジタルフィルタFによって、順次に受信され得る。デジタルフィルタ(例えばF、F、F、及びF)は、いくらかの変換周期の間、対応する入力チャンネルに関する1−ビットデジタル信号を累積することができると共に、次にマルチ−ビットデジタル出力信号を生成することができる。
【0030】
図1は、マルチ−チャンネルA/D変換器100を示すが、本発明は、そのように限定されない。例えば、モジュレータ110は、単一チャンネルA/D変換器において、同様に使用され得る。
【0031】
マルチ−チャンネルA/D変換器100の動作が、一例として、図2におけるタイミング図を参照して、ここで説明されることになる。一実施例において、図2は、マルチ−チャンネルA/D変換器100の動作の間の、システムクロック信号SCLKの波形、スイッチS1A、S2A、S3A、S4A、S1B、S2B、S3B、及びS4Bの状態、そして信号PH及び信号PHの状態を例証する。図2は、例示を目的とするだけのものであると共に、本発明は、図2で示された動作に限定されない。図2の例において、スイッチは、対応する状態波形がハイレベルにあるとき、ターンオンされると共に、該スイッチは、対応する状態波形がローレベルにあるとき、ターンオフされる。
【0032】
図2の例において、システムクロック信号SCLKのクロック周期は、システムクロック信号SCLKがローレベルにある場合の位相Sと、システムクロック信号SCLKがハイレベルにある場合の位相Sを含む2つの位相に分割される。一例として、各クロック周期、例えばT、T、T、T、T等は、位相S及び位相Sを含む。各クロック周期の位相Sの間、信号PHはハイレベル、そして信号PHはローレベルに設定される。同様に、各クロック周期の位相Sの間、信号PHはローレベル、そして信号PHはハイレベルに設定される。一実施例において、信号PH及び信号PHは、非オーバーラップクロック信号(non-overlapping clock signal)であるので、オーバーラップすることを回避するために、信号PHのパルス幅と信号PHのパルス幅は、システムクロック信号SCLKのパルス幅より小さくすることができる。
【0033】
一実施例において、マルチ−チャンネルA/D変換器100がクロック周期Tの間に電力を供給された後、チャンネル1が最初に選択される。チャンネル1に関連付けられたスイッチS1A及びスイッチS1Bはターンオンされると共に、他の入力チャンネル(例えばチャンネル2、チャンネル3、及びチャンネル4)に関連付けられた他のスイッチはターンオフされる。一実施例において、例えばスイッチS1Aがクロック周期Tの間にターンオンされたときからクロック周期の半分の遅延の後でスイッチS1Bはターンオンされると共に、スイッチS1Bは、クロック周期Tの位相Sとクロック周期Tの位相Sの間、ターンオンされる。スイッチ122及びスイッチ124は、ハイレベルの信号PHに従って、クロック周期Tの位相Sの間、ターンオンされる。同時に、スイッチ126及びスイッチ128は、ローレベルの信号PHに従って、クロック周期Tの位相Sの間、ターンオフされる。従って、チャンネル1が提供するアナログ信号(例えばアナログ電圧信号V)は、短絡されたスイッチS1A、スイッチ124、及びスイッチ122を経由して、サンプリングコンデンサ120に対して転送され得ると共に、サンプリングされ得る。アナログ電圧信号Vに対応する、チャンネル1が提供する電荷は、サンプリングコンデンサ120に蓄積され得る。
【0034】
クロック周期Tの位相Sの間、スイッチ122及びスイッチ124は、ローレベルの信号PHに従ってターンオフされると共に、スイッチ126及びスイッチ128は、ハイレベルの信号PHに従ってターンオンされる。従って、サンプリングコンデンサ120に蓄積された電荷は、短絡されたスイッチ126、スイッチ128、及びスイッチS1Bを経由して、積分コンデンサCi1に対して転送され得る。
【0035】
更に、D/A変換器106は、以前の変換周期におけるチャンネル1の1−ビットデジタル信号に従って、積分器150に対するフィードバック信号111を生成する。積分器150の出力は、クロック周期Tの位相Sの間に信号PHがハイレベルにある場合に、比較器104によって第2の基準信号と比較され得る。チャンネル1の1−ビットデジタル信号は、比較器104によって生成され得ると共に、マルチプレクサ108においてラッチされ得る。デジタルフィルタFは、1−ビットデジタル信号を受信することができる。
【0036】
チャンネル2は、クロック周期Tの間に選択される。チャンネル2と関連付けられた動作シーケンスは、チャンネル1と関連付けられた動作シーケンスと類似している。クロック周期Tの位相Sの間、ハイレベルの信号PHに従って、スイッチS2A、スイッチ122、及びスイッチ124は、ターンオンされると共に、スイッチ126及びスイッチ128は、ターンオフされる。チャンネル2のアナログ信号(例えばアナログ電圧信号V)は、サンプリングコンデンサ120に対して転送され得ると共に、サンプリングされ得る。クロック周期Tの位相Sの間、ハイレベルの信号PHに従って、スイッチ122及びスイッチ124は、ターンオフされると共に、スイッチ126及びスイッチ128は、ターンオンされる。スイッチS1Bがクロック周期Tの位相Sの後にターンオフされると共に、スイッチS2Bがクロック周期Tの位相Sとクロック周期Tの位相Sの間ターンオンされるので、サンプリングコンデンサ120に蓄積された電荷は、クロック周期Tの位相Sの間に、積分コンデンサCi2に対して転送され得る。そして、比較器104は、クロック周期Tの位相Sの間、動作すると共に、マルチプレクサ108に対するチャンネル2の1−ビットデジタル信号を生成することができる。デジタルフィルタFは、1−ビットデジタル信号を受信することができる。
【0037】
同様に、チャンネル3は、クロック周期Tの間に選択され得ると共に、クロック周期Tの位相Sの間に、1−ビットデジタル信号を生成し得る。チャンネル4は、クロック周期Tの間に選択され得ると共に、クロック周期Tの位相Sの間に、1−ビットデジタル信号を生成し得る。もし更に多くの入力チャンネルが利用可能であるならば、入力チャンネルは、順次的なクロック周期の間に、順次に選択され得る。従って、入力チャンネルが提供するアナログ信号は、順次に、そして循環的に、デジタル信号に変換され得る。例えば、もし4つの入力チャンネルが存在するならば、少なくとも4つのクロック周期(例えばT、T、T、及びT)が、全ての入力チャンネルに対する1つの変換周期を成し遂げるために使用され得る。デジタルフィルタ(例えばF、F、F、またはF)は、各変換周期の間、関連付けられた入力チャンネル(例えばチャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、またはチャンネル4)に関する1−ビットデジタル信号を受信することができる。そして、次の変換周期がクロック周期Tからスタートする。同様に、各入力チャンネルは、順次に選択されると共に、各アナログ信号は、順次にサンプリングされる。従って、各デジタルフィルタは、複数の変換周期の間に関連付けられた入力チャンネルの1−ビットデジタル信号を累積することができると共に、所定のレート、例えばFsにおけるマルチ−ビットデジタル出力信号を生成するために、1−ビットデジタル信号を間引くことができる。
【0038】
一実施例において、オーバーサンプリング率がOSRであると仮定すると、その場合に、変換周期に必要とされる時間は、“N×OSR”クロックであり、ここで、“N”はチャンネルの総数を表す。一実施例において、有利に、1つの変換周期において、入力チャネンルが提供するアナログ信号は、それぞれ、そして順次に、サンプリングされると共に、1−ビットデジタル信号に変換され得る。従って、複数の入力チャンネルのマルチ−ビットデジタル出力信号は、複数の変換周期の間に、同期化された方法で獲得され得る。一実施例において、マルチ−チャンネルA/D変換器100は、結果として、改善された効率と、低減された電力消費量とを有する。
【0039】
更に、変換をスピードアップするために、相補的な制御クロック信号(例えばPH及びPH)と共に、別のスイッチアレイ(例えばスイッチ122、124、126、及び128と類似した)とサンプリングコンデンサ(例えばサンプリングコンデンサ120と類似した)を加えることによって、ダブルサンプリング(2倍サンプリング)技術が使用され得る。この接続形態において、A/D変換器の変換のスピードは、静的な電力消費量を増加せずに2倍にされ得る。A/D変換器100の変換を更にスピードアップするために、他のサンプリング技術、例えばトリプルサンプリング(3倍サンプリング)技術が、同様に使用され得る。
【0040】
図3は、本発明の一実施例によるA/D変換器、例えばマルチ−チャンネルA/D変換器によって実行される動作のフローチャート300を例証する。図3の記述は、図1と組み合わせて説明されることになる。マルチ−チャンネルA/D変換器100によって、システムクロック信号SCLKのクロック周期の間に、1つの入力チャンネル(例えばチャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、またはチャンネル4)が、アナログ信号を受信するために選択される。ブロック310において、選択された入力チャンネルが提供するアナログ信号は、スイッチアレイの制御の下で、同じクロック周期の間に、サンプリング回路130によってサンプリングされる。ブロック320において、サンプリングコンデンサ120が提供する電荷は、付随するスイッチ(例えばS1B、S2B、S3B、またはS4B)の制御の下で、積分コンデンサ(例えばCi1、Ci2、Ci3、またはCi4)の内の1つに転送され得る。積分器150は、サンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号との重ね合わせを積分することができる。積分コンデンサは、変換周期の最初において、無作為に入力チャンネルに対して割当てられ得る。有利に、入力チャンネルと積分コンデンサとの柔軟な設定は、積分コンデンサの不整合(mismatch)によって引き起こされる異なるチャンネルの間の不整合(mismatch)を減少させ得る。
【0041】
ブロック330において、比較器(例えば比較器104)は、重ね合わせの積分結果に従って、1−ビットデジタル信号を生成することができる。更に具体的には、比較器104は、1−ビットデジタル信号を生成するために、積分器の出力を基準信号(例えば電圧レベル0)と比較することができると共に、1−ビットデジタル信号をマルチプレクサ108に対して送信することができる。積分器出力は、対応する積分コンデンサに蓄積された以前の電荷に従って、そしてサンプリングされたアナログ信号及びフィードバック信号の積分結果に従って、生成される。ブロック340において、マルチプレクサ108は、1−ビットデジタル信号をD/A変換器106、及び対応するデジタルフィルタ(例えばF、F、F、またはF)に対して出力することができる。従って、1−ビットデジタル信号を表すために、フィードバック信号111が提供され得る。ブロック350において、対応するデジタルフィルタは、1−ビットデジタル信号に従って、マルチ−ビットデジタル出力信号を生成することができる。更に具体的には、対応するデジタルフィルタは、いくらかの変換周期の間、対応する入力チャンネルに関する1−ビットデジタル信号を累積することができると共に、次にマルチ−ビットデジタル出力信号を生成することができる。
【0042】
有利に、複数の入力チャンネルは、順次に選択され得ると共に、それの対応するアナログ信号は、ブロック310においてサンプリングされ得る。同様に、他の入力チャンネルが提供するアナログ信号は、ブロック310〜ブロック340によって、順次にデジタル出力信号に変換され得る。有利に、同期化サンプリングによって、複数の入力チャンネルにおける伝統的なサンプル/ホールドブロックは、そのような回路構成の全コストが減少し得るように、回避され得る。
【0043】
図4は、本発明の一実施例による電子システム400の構成図を例証する図である。一実施例において、電子システム400は、上記に開示されたマルチ−チャンネルA/D変換器(ADC)100を使用する。マルチ−チャンネルA/D変換器100は、複数の装置(例えば装置402、404、406、...、408)が提供するアナログ信号を受信するための、そしてアナログ信号をそれぞれデジタル出力信号(例えば出力1、出力2、出力3、...、出力N)に変換するための、複数の入力チャンネル(例えばチャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、...チャンネルN)を有している。デジタル出力信号は、様々な受信機(例えば受信機422、424、426、...、428)によって受信され得る。マルチ−チャンネルA/D変換器100は、モジュレータ、例えばアナログ信号を1−ビットデジタル信号に変換するためのモジュレータ110と、1−ビットデジタル信号に従ってマルチ−ビットデジタル出力信号を生成するための複数のデジタルフィルタ、例えばフィルタF、F、F、及びFとを備える。複数の装置(例えば装置402、404、406、...、408)は、様々なタイプの装置、例えばアナログ信号を生成し得るオーディオシステム、ビデオシステム等であり得る。受信機(例えば受信機422、424、426、...、428)は、デジタル信号を受信することができる様々なタイプの装置であり得る。例えば、マルチ−チャンネルA/D変換器100は、バッテリ/セル電圧を示すアナログ電圧監視信号をデジタル信号に変換するために使用され得る。バッテリ管理システムは、デジタル信号を受信し、そしてバッテリを制御し得る。
【0044】
従って、一実施例において、アナログ信号をデジタル信号に変換するためのA/D変換器(例えばマルチ−チャンネルA/D変換器)100は、複数の入力チャンネル(例えばチャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、チャンネル4等)と、複数の入力チャンネルに連結されたサンプリング回路130と、サンプリング回路130に連結された積分器150と、積分器150に連結されたフィードバック回路とを備え得る。複数の入力チャンネルは、関連付けられたスイッチがターンオンされるとき、アナログ信号を受信することができる。サンプリング回路130は、選択された入力チャンネルが提供するアナログ信号をサンプリングするためのエネルギー貯蔵装置120を備えると共に、エネルギー貯蔵装置120を制御するためのスイッチアレイを備える。積分器150は、並列に連結された複数のコンデンサ(例えば積分コンデンサ)と、サンプリング回路130に連結された誤差増幅器102とを備え得る。積分コンデンサは、複数のスイッチにそれぞれ連結される。積分コンデンサの内の1つは、付随するスイッチがターンオンされる場合に、サンプリングコンデンサ120が提供する電荷を蓄積し得る。
【0045】
フィードバック回路は、積分器150に連結された比較器104と、比較器104に連結されたマルチプレクサ108と、サンプリング回路130に連結されたD/A変換器106とを備え得る。比較器104は、積分器150の出力を基準信号(例えばゼロボルト)と比較すると共に、比較結果に従って、比較器出力信号を生成し得る。マルチプレクサ108は、比較器出力信号に従って、デジタル信号を提供し得る。D/A変換器106は、デジタル信号に従って、フィードバック信号111を生成し得る。マルチ−チャンネルA/D変換器100は、マルチ−ビットデジタル出力信号を提供するために、出力チャンネルを更に備え得る。
【0046】
有利に、マルチ−チャンネルA/D変換器100は、同期化(synchronized)及びインターリーブ化モード(interleaved mode)において、複数の入力チャンネルに関するA/D変換を実行することができる。一実施例において、複数のサンプル/ホールドブロックまたはA/D変換器は、複数の入力チャンネルが提供するアナログ信号を変換するために必要とされない。従って、回路構成のコストが減少し得ると共に、回路構成の効率が向上し得る。更に、複数のA/D変換器の間の不整合が低減され得るか、または回避され得る。
【0047】
1つの積分コンデンサと、直列に連結される関連づけられたスイッチとが積分器150に備えられると共に、1つの入力チャンネルと、1つのデジタルフィルタとが図1に含まれる場合に、前述の実施例は、単一チャンネルA/D変換器において、同様に使用され得る。
【0048】
しかしながらここで説明された実施例は、本発明を利用するいくつかの実施例の一部であると共に、限定ではなく実例としてここで説明される。明らかに、当業者にとって容易に明白であろう多くの他の実施例が、添付された特許請求の範囲において定義された本発明の精神及び範囲から著しくはずれずに生成され得る。更に、本発明の構成要素は単数において説明され得るか、もしくは主張され得るが、単数への限定が明白に表明されない限り、複数が意図される。
【符号の説明】
【0049】
100 マルチ−チャンネルA/D変換器(ADC)
102 誤差増幅器(OPA)
104 比較器(COMP)
106 D/A変換器(DAC)
108 マルチプレクサ(MUX)
110 モジュレータ
111 フィードバック信号
120 エネルギー貯蔵装置(サンプリングコンデンサ)
122、124、126、128 スイッチ
130 サンプリング回路
150 積分器
400 電子システム
402、404、406、408 装置
422、424、426、428 受信機
、V、V、V アナログ電圧
1A、S2A、S3A、S4A スイッチ
i1、Ci2、Ci3、Ci4 積分コンデンサ
1B、S2B、S3B、S4B スイッチ
、F、F、F デジタルフィルタ
PH、PH 信号
CLK システムクロック信号
REF 基準電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログ信号をデジタル信号に変換するためのA/D変換器(ADC)であって、
前記アナログ信号を受信するための入力チャンネルと、
前記アナログ信号をサンプリングすると共に、サンプリングされたアナログ信号を提供するための、前記入力チャンネルに連結されたサンプリング回路と、
前記サンプリングされたアナログ信号及びフィードバック信号を受信すると共に、前記サンプリングされたアナログ信号と前記フィードバック信号との重ね合わせを積分するための、前記サンプリング回路に連結された積分器と、
前記積分器の出力に従って前記デジタル信号を生成すると共に、前記デジタル信号の指標となる前記フィードバック信号を前記積分器に対して送信するための、前記積分器に連結されたフィードバック回路と
を備えることを特徴とするA/D変換器。
【請求項2】
前記入力チャンネルがスイッチに連結される
ことを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
【請求項3】
前記サンプリング回路が、前記入力チャンネルが提供する電荷を蓄積するための、前記入力チャンネルに連結されたエネルギー貯蔵装置を備えると共に、前記エネルギー貯蔵装置を制御するための、前記エネルギー貯蔵装置に連結されたスイッチアレイを備える
ことを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
【請求項4】
前記積分器が、スイッチに対して直列に連結されると共に、前記スイッチがターンオンされた場合に前記エネルギー貯蔵装置が提供する前記電荷を蓄積するための積分コンデンサを備える
ことを特徴とする請求項3に記載のA/D変換器。
【請求項5】
前記積分器が、基準信号を前記フィードバック信号と前記サンプリングされたアナログ信号との前記重ね合わせと比較すると共に、誤差信号を生成するための、前記サンプリング回路に連結された誤差増幅器を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
【請求項6】
前記フィードバック回路が、前記積分器の前記出力を基準信号と比較すると共に、前記比較結果に従って比較器出力信号を生成するための、前記積分器に連結された比較器を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
【請求項7】
前記フィードバック回路が、前記比較器出力信号に従って前記デジタル信号を提供するための、前記比較器に連結されたマルチプレクサを備える
ことを特徴とする請求項6に記載のA/D変換器。
【請求項8】
前記フィードバック回路が、前記フィードバック信号を生成するための、前記積分器に連結された補助的なD/A変換器(DAC)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
【請求項9】
前記デジタル信号を間引くための、前記フィードバック回路に連結されたフィルタを更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載のA/D変換器。
【請求項10】
サンプリングされたアナログ信号を提供するために、サンプリング回路によってアナログ信号をサンプリングする段階と、
前記サンプリングされたアナログ信号とフィードバック信号との重ね合わせを積分する段階と、
前記重ね合わせの積分結果に従って第1のデジタル信号を生成する段階と、
前記第1のデジタル信号の指標となる前記フィードバック信号を生成する段階と、
前記第1のデジタル信号に従ってマルチビットデジタル信号を生成する段階と
を有することを特徴とする方法。
【請求項11】
入力チャンネルによって前記アナログ信号を受信する段階を更に有する
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記重ね合わせを積分する段階が、
基準信号を前記フィードバック信号と前記サンプリングされたアナログ信号との前記重ね合わせと比較する段階と、
前記基準信号と前記重ね合わせとの間の差異に従って誤差信号を生成する段階とを有する
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記重ね合わせを積分する段階が、
前記サンプリング回路から積分コンデンサに対して電荷を転送する段階を有する
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のデジタル信号を生成する段階が、
前記積分コンデンサに蓄積された以前の電荷に従って、及び前記重ね合わせの前記積分結果に従って、積分器出力を生成する段階と、
前記積分器出力を基準信号と比較する段階と、
前記比較結果に従って、前記第1のデジタル信号を生成する段階とを有する
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
複数のアナログ信号を複数のデジタル出力信号に変換するためのA/D変換器(ADC)であって、
前記アナログ信号を受信するための複数の入力チャンネルと、
前記入力チャンネルの選択された入力チャンネルが提供する対応するアナログ信号をサンプリングすると共に、サンプリングされたアナログ信号を提供するための、前記複数の入力チャンネルに連結されたサンプリング回路と、
前記サンプリングされたアナログ信号及びフィードバック信号を受信すると共に、前記サンプリングされたアナログ信号と前記フィードバック信号との重ね合わせを積分するための、前記サンプリング回路に連結された積分器と、
前記積分器の出力に従ってデジタル信号を生成すると共に、前記デジタル信号の指標となる前記フィードバック信号を前記積分器に対して送信するための、前記積分器に連結されたフィードバック回路と、
前記デジタル出力信号を生成するための、前記フィードバック回路に連結された複数の出力チャンネルと
を備えることを特徴とするA/D変換器。
【請求項16】
前記複数の入力チャンネルが複数のスイッチに連結される
ことを特徴とする請求項15に記載のA/D変換器。
【請求項17】
前記サンプリング回路が、前記選択された入力チャンネルが提供する電荷を蓄積するための、前記複数の入力チャンネルに連結されたエネルギー貯蔵装置を備えると共に、
前記サンプリング回路が、前記エネルギー貯蔵装置を制御するための、前記エネルギー貯蔵装置に連結されたスイッチアレイを備える
ことを特徴とする請求項15に記載のA/D変換器。
【請求項18】
前記積分器が、並列に連結された複数のコンデンサを備え、
前記コンデンサが、複数のスイッチに対してそれぞれ連結されると共に、
前記複数のコンデンサの内の1つが、付随するスイッチがターンオンされた場合に、前記エネルギー貯蔵装置が提供する前記電荷を蓄積する
ことを特徴とする請求項15に記載のA/D変換器。
【請求項19】
前記フィードバック回路が、前記積分器の前記出力を基準信号と比較すると共に、前記比較結果に従って比較器出力信号を生成するための、前記積分器に連結された比較器を備える
ことを特徴とする請求項15に記載のA/D変換器。
【請求項20】
前記フィードバック回路が、前記比較器出力信号に従って前記デジタル信号を提供するための、前記比較器に連結されたマルチプレクサを備える
ことを特徴とする請求項19に記載のA/D変換器。
【請求項21】
前記フィードバック回路が、前記フィードバック信号を生成するための、前記積分器に連結された補助的なD/A変換器(DAC)を備える
ことを特徴とする請求項15に記載のA/D変換器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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