説明

AV信号の伝送装置、送信機、受信機、および伝送方法

【課題】 映像信号と音声信号とを1本の光信号で伝送するAV信号の伝送装置を、単純な回路構成により低コストに実現する。
【解決手段】
コンポジット信号とアナログ音声信号とをLED11の発光信号により伝送するAV信号の伝送装置である。そして、送信機10は、コンポジット信号を受けてLED11の駆動信号を生成する駆動回路12と、コンポジット信号の周波数帯域を上回る周波数の搬送波を音声信号により周波数変調する電圧制御発振器14と、電圧制御発振器14の出力電圧に応じてターンオン・ターンオフするインバータ15とを備え、インバータ15のパルス信号によりLED11のオン・オフを切り換えられるとともにオン状態のときに駆動回路12によりLED11が駆動されて発光がなされるように構成する。また、受信機20には、受光手段として送信機10のLED11と同一部品のLED21を用いている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、映像信号および音声信号を光信号で伝送するAV信号の伝送装置ならびにAV信号の伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以前より、AV(audiovisual)信号を赤外線などにより離れたところの装置に伝送する技術について種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、LEDの発光によりAV信号を伝送してフォトダイオードにより受信する装置において、複数のLEDの中から一番効率の良い方向を向いているLEDを見つけ出してこのLEDに発光信号を送信させる技術が開示されている。また、特許文献2には、映像信号や音声信号をSWFM方式で変調し、それを光信号に変換して光ケーブルを介して伝送する技術が開示されている。また、特許文献3には、周波数分割多重により複数の映像信号を重畳して1本の光ケーブルで伝送する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平9−214432号公報
【特許文献2】特開平6−224881号公報
【特許文献3】特開平6−46034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、映像信号と音声信号とを1本の光信号により伝送する場合には、映像信号と音声信号とを周波数分割多重等により1つの電気信号とし、この電気信号を光信号に変換して伝送する方式を用いるのが一般的である。
【0005】
しかしながら、映像信号と音声信号とを周波数分割多重して伝送する方式では、周波数の異なる複数の信号を合成する回路が必要である。さらに、信号の伝送中は常に発光が行われた状態となるため消費電力も多くなるという課題がある。
【0006】
この発明の目的は、映像信号と音声信号とを1本の光信号で伝送するとともに、複数の信号を合成する加算回路を不要とするなど送信回路を単純化してコストの低減を図ることができ、さらに、信号の伝送中に半分やそれ以上の割合で発光がなされていない期間を作ることで消費電力の低減や、時分割多重により同様の光を用いて同じ周波数帯の信号の送受信を並行して行うことも可能とするAV信号の伝送装置および伝送方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するため、光信号により映像信号と音声信号(音響信号)とを伝送する送信機および受信機を備えたAV信号の伝送装置であって、前記送信機は、外部に光信号を出力するための発光手段と、アナログの映像信号を受けてこの信号の振幅に応じた前記発光手段の駆動信号を生成する駆動回路と、前記映像信号の周波数帯域の上限周波数を上回る第1周波数の搬送波を音声信号により第1変調方式で変調したパルス信号を生成するパルス変調回路とを有し、前記パルス信号により前記発光手段のオン・オフが切り換えられるとともにオン状態のときに前記発光手段が駆動されて前記駆動信号に応じた発光がなされるように構成され、前記受信機は、前記発光手段からの出射光を受光して電気信号に変換する受光手段と、前記受光手段の出力信号から前記第1周波数の帯域成分を除去する第1フィルタと、前記出力信号から前記第1周波数の帯域成分を抽出する第2フィルタと、前記第2フィルタの出力に対して前記第1変調方式に対応した復調処理を行う復調回路とを有する構成とした。
【0008】
このような手段によれば、音声信号は発光手段のオン・オフの切り換えにより伝送され、映像信号はオン状態のときの発光信号により伝送されるので、送信機において映像信号と音声信号とを重畳する回路が不要となり、送信機の回路構成が単純化されてコスト低減を図ることが出来る。また、映像信号と音声信号の伝送中に発光手段が発光しない期間を半分から半分以上生じさせることが出来るので、その分、発光手段で消費される電力の低減と、その期間を利用して時分割多重により他の信号の伝送を並行して行うことも可能となる。
【0009】
具体的には、前記パルス変調回路は、前記第1周波数の搬送波を音声信号の電圧に応じて周波数変調する電圧制御発振器と、該電圧制御発振器の出力電圧に応じてターンオン・ターンオフして前記パルス信号を生成するスイッチング回路とから構成にすることが出来る。
【0010】
このような構成により、簡単な回路構成によりパルス変調回路を構成することが出来るとともに、受信側もバンドパスフィルタやハイパスフィルタおよびFM復調回路だけで音声信号の復調が可能となるなど、回路全体の単純化を図ることが出来る。
【0011】
また具体的には、前記発光手段と前記受光手段は同一素子構造の発光ダイオードとしても良い。発光ダイオードは光を受光いて電気信号に変換する作用も有しており、送信側と受信側とで同一素子構造の発光ダイオードを用いて発光と受光とを行わせることで、部品の共通化により部品コストの低減を図ることが出来る。
【0012】
また具体的には、前記映像信号はコンポジット信号であり、前記音声信号はアナログの音声信号とすることが出来る。このような構成とすることで、一般的に用いられている映像信号や音声信号をそのまま入力して1本の光信号で伝送し、受信機側でダイレクトにテレビ受像装置や録画装置等に出力させることが出来る。
【0013】
また、本発明のAV信号の伝送方法は、光の信号により映像信号と音声信号とを伝送するAV信号の伝送方法であって、送信側において、アナログの映像信号の信号振幅に応じて変化する駆動信号を生成し、前記映像信号の周波数帯域の上限周波数を上回る第1周波数の搬送波を音声信号により第1変調方式で変調したパルス信号を生成し、前記パルス信号により発光素子のオン・オフを切り換えるとともにオン状態のときに前記駆動信号により前記発光素子を駆動する一方、受信側において、前記発光素子からの光信号を受光素子で受けて電気信号に変換し、前記受光素子の出力信号から前記第1周波数の帯域成分を除去して映像信号を抽出し、前記受光素子の出力信号から前記第1周波数の帯域成分を抽出するとともに前記第1変調方式に対応した復調方式で復調して音声信号を取り出すものである。
【0014】
具体的には、上記の変調方式は、前記搬送波を音声信号により周波数変調し、この変調信号の電圧に応じてスイッチング回路をターンオン・ターンオフさせて前記パルス信号を生成するものとすることが出来る。
【0015】
このような伝送方法によれば、送信側の回路構成の単純化が図れるとともに、発光素子の発光しない期間を半分から半分以上生じさせることができ、それにより発光による消費電力の低減と、時分割多重によりこの期間を利用した他の信号の伝送も可能となる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明に従うと、1本の光信号により映像信号と音声信号の伝送が可能であるとともに、送信側の回路構成の単純化、および、発光にかかる消費電力の低減が図れるという効果がある。また、光信号の非出力期間を利用して他の信号の送受信を行うことも出来るという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、この実施の形態のAV信号の伝送装置を示す回路図、図2は、送信機の各部の信号を示した信号波形図である。
【0019】
この実施の形態のAV信号の伝送装置は、発光手段としてのLED(発光ダイオード)11と、受光手段として機能するLED21とにより光信号を送受信してコンポジット信号とアナログ音声信号とを伝送するものであり、コンポジット信号とアナログ音声信号に基づきLED11を駆動して光信号を送信する送信機10と、この光信号を受信してコンポジット信号とアナログの音声信号とを復調する受信機20とから構成される。
【0020】
送信機10は、発光手段としてのLED11と、コンポジット信号を受けてLED11の駆動電流を生成する駆動回路12と、アナログの音声信号を受けるアンプ13と、所定周波数(第1周波数)で発振するとともにアンプ13の出力電圧に応じて周波数を変位させる電圧制御発振器としてのVCXO(電圧制御水晶発振器)14と、入力電圧に応じてターンオン・ターンオフするインバータ15等を備え、LED11のアノードにインバータ15の出力端子が接続され、LED11のカソードに駆動回路12の出力端子が接続された構成となっている。
【0021】
VCXO14は、発振信号の中心周波数が例えば十数MHzのもので、図2(B)に示すようにアンプ13からの音声信号を変調信号として周波数変調がなされたFM信号を出力する。VCXO14の発振周波数は、コンポジット信号(図2(A))の周波数帯域(0〜4.2MHz)の上限周波数の2倍以上の大きさである。なお、上記中心周波数は10MHz〜30MHz程度であれば何れの周波数を用いても良い。
【0022】
インバータ15は、その閾値電圧がVCXO14の出力の中心電圧とほぼ同程度に設定されており、図2(C)に示すように、VCXO14の発振信号を受けてこの発振信号と同一周波数でデューティ比がほぼ1/2のパルス信号を出力する。なお、閾値電圧を上げてデューティ比をもっと小さくしたり、閾値電圧を下げてデューティ比をもっと大きくしても同様の伝送処理を実行可能である。
【0023】
駆動回路12は、LED11のアノードに駆動電圧が印加されている状態で、LED11のカソードからグランド端子へ、コンポジット信号の振幅にほぼ比例した駆動電流を引き込むものである。
【0024】
このような構成により、図2(D)に示すように、LED11には、インバータ15の出力がハイレベルの期間に駆動回路12により生成された駆動電流が流れてLED11からこの駆動電流に比例した強度の発光がなされる一方、インバータ15の出力がロウレベルの期間には駆動電流が流れずに発光が停止するようになっている。
【0025】
受信機20は、受光手段として機能するLED21と、LED21の出力信号のうちVCXO14の発振周波数の成分を除去するローパスフィルタ22と、ローパスフィルタ22の出力を増幅するビデオ用アンプ23と、LED21の出力信号のうちVCXO14の発振周波数の成分をバンドパスフィルタ又はハイパスフィルタにより抽出してさらにFM検波を行うBPF&検波回路24と、BPF&検波回路24の出力を増幅する音声用アンプ25等を備えている。
【0026】
LED21は、送信機10のLED11と同一素子構造の同一部品であり、フォトダイオードと同様に送信機10からの出射光を受光してその光量に応じた起電力を発生させることで電気信号に変換する。LEDはフォトダイオードと比較して受信感度は低くなるものの、例えば、高輝度LEDを数十センチ離して光信号の送受信を行わせた場合、受信側のLEDにおいて数百mVの電気信号を発生させることが出来る。このようなLED21により、送信機10から送られた光信号とほぼ同波形の信号を得ることが出来る。
【0027】
ローパスフィルタ22からは、上記のLED21の出力信号からVCXO14の発振周波数以上の成分が除去されることで、コンポジット信号とほぼ同一波形の信号が出力される。上述したように、VCXO14の発振周波数はコンポジット信号の周波数帯域上限の2倍以上の周波数であるため、ローパスフィルタ22の作用によりコンポジット信号の波形をほぼ劣化なく抽出することが出来る。そして、この信号をビデオ用アンプ23でゲイン調整することでコンポジット信号が復元される。
【0028】
BPF&検波回路24では、先ずそのフィルタ作用により図2(C)のパルス信号の立ち上がりと立下りがなだらかにされたほぼ正弦波の信号、すなわち図2(B)のVCXO14の出力とほぼ同一波形の信号が抽出される。そして、この信号がFM検波されることでアナログの音声信号が復調される。
【0029】
以上のように、この実施の形態のAV信号の伝送装置によれば、1本の光信号により映像信号と音声信号の伝送が可能であるとともに、音声信号はLED11のオン・オフの切り換えの信号により伝送され、映像信号はLED11がオン状態のときの発光信号により伝送されるので、送信機10において例えば音声信号と映像信号とを重畳する回路が不要になるなど、送信機10の回路構成が単純化されてコストの低減を図ることが出来る。
【0030】
また、AV信号の伝送中、LED11を発光させる期間が半分や半分以下とすることが出来るので、それにより発光にかかる消費電力の低減を図ることが出来るし、また、LED11が発光していない期間を利用して時分割多重により他のデータ送受信を行うことも可能となる。
【0031】
また、送信機10の発光素子と受信機20の受光素子に同一素子構造のLEDを用いることで部品の共通化により部品コストの削減を図ることが出来る。
【0032】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、音声信号の変調方式として正弦波信号をFM変調して矩形波に整形する方式を用いているが、パルスの振幅やデューティ比の変化の少ない変調方式であれば、別の変調方式を用いても良い。
【0033】
また、上記実施の形態では、受光素子となるLEDを無バイアスで接続してアノード端子とカソード端子とから後段の回路に電気信号を出力する構成としているが、例えば、LED21に逆バイアスを印加したり、LED21の起電力を電圧に変換する回路を設けてこの電圧を後段の回路に出力するようにしたり、LED21の出力を増幅するプリアンプを設けるようにしても良い。また、LEDの駆動回路として、LEDから電流を引き込む回路を例示したが、例えば、ビデオ信号の振幅にほぼ比例した駆動電圧を生成してこの駆動電圧によりLEDにビデオ信号の振幅に応じた駆動電流が流れるように構成しても良い。
【0034】
また、送受信されるビデオ信号としてコンポジット信号を例示したが、輝度信号のみを送ったり、輝度信号と色信号とを別方式で重畳した独自の信号を送るようにしても良く、また、光信号にレーザ光を用いたり、受光素子としてフォトダイオードを用いるようにしても良い。その他、実施の形態に示した細部構造は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態のAV信号の伝送装置の全体構成を示す図である。
【図2】送信機の各信号を示す信号波形図である。
【符号の説明】
【0036】
10 送信機
11 LED
12 駆動回路
14 VCXO
15 インバータ
20 受信機
21 LED
22 ローパスフィルタ
23 ビデオ用アンプ
24 BPF&検波回路
25 音声用アンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光信号によりコンポジット信号からなる映像信号とアナログの音声信号とを伝送する送信機および受信機を備えたAV信号の伝送装置であって、
前記送信機は、
外部に光信号を出力するための第1発光ダイオードと、
前記映像信号を受けてこの信号の振幅に応じた前記第1発光ダイオードの駆動信号を生成する駆動回路と、
前記映像信号の周波数帯域の上限周波数を上回る第1周波数の搬送波を前記音声信号の電圧に応じて周波数変調する電圧制御発振器と、
該電圧制御発振器の出力電圧に応じてターンオン・ターンオフしてパルス信号を出力するスイッチング回路とを有し、
前記パルス信号により前記第1発光ダイオードのオン・オフが切り換えられるとともにオン状態のときに前記第1発光ダイオードが駆動されて前記駆動信号に応じた発光がなされるように構成され、
前記受信機は、
前記第1発光ダイオードからの出射光を受光して電気信号に変換する当該第1発光ダイオードと同一素子構造の第2発光ダイオードと、
前記第2発光ダイオードの出力信号から前記第1周波数の帯域成分を除去する第1フィルタと、
前記第2発光ダイオードの出力信号から前記第1周波数の帯域成分を抽出する第2フィルタと、
前記第2フィルタの出力に対して周波数変調されている信号を検波する復調回路とを有することを特徴とするAV信号の伝送装置。
【請求項2】
光信号により映像信号と音声信号とを伝送する送信機および受信機を備えたAV信号の伝送装置であって、
前記送信機は、
外部に光信号を出力するための発光手段と、
アナログの映像信号を受けてこの信号の振幅に応じた前記発光手段の駆動信号を生成する駆動回路と、
前記映像信号の周波数帯域の上限周波数を上回る第1周波数の搬送波を音声信号により第1変調方式で変調したパルス信号を生成するパルス変調回路とを有し、
前記パルス信号により前記発光手段のオン・オフが切り換えられるとともにオン状態のときに前記発光手段が駆動されて前記駆動信号に応じた発光がなされるように構成され、
前記受信機は、
前記発光手段からの出射光を受光して電気信号に変換する受光手段と、
前記受光手段の出力信号から前記第1周波数の帯域成分を除去する第1フィルタと、
前記出力信号から前記第1周波数の帯域成分を抽出する第2フィルタと、
前記第2フィルタの出力に対して前記第1変調方式に対応した復調処理を行う復調回路とを有することを特徴とするAV信号の伝送装置。
【請求項3】
前記パルス変調回路は、
前記第1周波数の搬送波を音声信号の電圧に応じて周波数変調する電圧制御発振器と、
該電圧制御発振器の出力電圧に応じてターンオン・ターンオフして前記パルス信号を生成するスイッチング回路と、
から構成されることを特徴とする請求項1記載のAV信号の伝送装置。
【請求項4】
前記発光手段と前記受光手段は同一素子構造の発光ダイオードであることを特徴とする請求項2又は3に記載のAV信号の伝送装置。
【請求項5】
前記映像信号はコンポジット信号であり、前記音声信号はアナログの音声信号であることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のAV信号の伝送装置。
【請求項6】
光信号により映像信号と音声信号とを伝送するAV信号の送信機であって、
外部に光信号を出力するための発光手段と、
アナログの映像信号を受けてこの信号の振幅に応じた前記発光手段の駆動信号を生成する駆動回路と、
前記映像信号の周波数帯域の上限周波数を上回る第1周波数の搬送波を音声信号により第1変調方式で変調したパルス信号を生成するパルス変調回路とを有し、
前記パルス信号により前記発光手段のオン・オフが切り換えられるとともにオン状態のときに前記発光手段が駆動されて前記駆動信号に応じた強度の発光がなされるように構成されていることを特徴とするAV信号の送信機。
【請求項7】
外部に光信号を出力するための発光手段と、アナログの映像信号を受けてこの信号の振幅に応じた前記発光手段の駆動信号を生成する駆動回路と、前記映像信号の周波数帯域の上限周波数を上回る第1周波数の搬送波を音声信号により第1変調方式で変調したパルス信号を生成するパルス変調回路とを有し、前記パルス信号により前記発光手段のオン・オフが切り換えられるとともにオン状態のときに前記発光手段が駆動されて前記駆動信号に応じた強度の発光がなされるように構成された送信器から出力された光信号を受けて映像信号と音声信号とを復調するAV信号の受信機であって、
前記発光手段からの出射光を受光して電気信号に変換する受光手段と、
前記受光手段の出力信号から前記第1周波数の帯域成分を除去する第1フィルタと、
前記出力信号から前記第1周波数の帯域成分を抽出する第2フィルタと、
前記第2フィルタの出力に対して前記第1変調方式に対応した復調処理を行う復調回路とを有することを特徴とするAV信号の受信機。
【請求項8】
光の信号により映像信号と音声信号とを伝送するAV信号の伝送方法であって、
送信側において、
アナログの映像信号の信号振幅に応じて変化する駆動信号を生成し、
前記映像信号の周波数帯域の上限周波数を上回る第1周波数の搬送波を音声信号により第1変調方式で変調したパルス信号を生成し、
前記パルス信号により発光素子のオン・オフを切り換えるとともにオン状態のときに前記駆動信号により前記発光素子を駆動する一方、
受信側において、
前記発光素子からの光信号を受光素子で受けて電気信号に変換し、
前記受光素子の出力信号から前記第1周波数の帯域成分を除去して映像信号を抽出し、
前記受光素子の出力信号から前記第1周波数の帯域成分を抽出するとともに前記第1変調方式に対応した復調方式で復調して音声信号を取り出すことを特徴とするAV信号の伝送方式。
【請求項9】
前記第1変調方式は、前記搬送波を音声信号により周波数変調し、この変調信号の電圧に応じてスイッチング回路をターンオン・ターンオフさせて前記パルス信号を生成するものであることを特徴とする請求項8記載のAV信号の伝送方法。
【請求項10】
前記発光素子と前記受光素子は同一素子構造の発光ダイオードであることを特徴とする請求項8又は9に記載のAV信号の伝送方法。
【請求項11】
前記映像信号はコンポジット信号であり、前記音声信号はアナログの音声信号であることを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載のAV信号の伝送方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−332847(P2006−332847A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−150822(P2005−150822)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】