説明

H形鋼の製造方法

【課題】断面が扁平形状のH形鋼素材から高品質のH形鋼を製造することのできるH形鋼の製造方法を提供する。
【解決手段】ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材のウェブ部をウェブ圧下用孔型11により圧下したときのウェブの圧下量をX、ウェブ部の両側に形成されたフランジ部の幅をHとしたとき、ウェブ圧下用孔型11の内側面11aと孔型ロール6,7の周面部との間に形成された噛み出し抑制部13の幅EをE=0.10X/2〜0.20X/2に設定するとともに、噛み出し抑制部13の高さhをh≦0.35Hに設定してH形鋼素材を粗造形圧延する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、H形鋼を熱間圧延により製造する方法に関するものであり、特に、断面が扁平形状のH形鋼素材からH形鋼を製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、H形鋼は省エネルギー、歩留り向上等の観点から、断面が扁平形状のH形鋼素材(例えば、スラブ等)から製造されることが多くなってきている。このようなH形鋼素材からH形鋼を熱間圧延により製造する際には、H形鋼素材を粗造形圧延する粗圧延機として、H形鋼素材の両側端面にV字形の割りを形成する割り形成用孔型と、この割り形成用孔型により形成された割りの深さを大きくする割り深さ増大用孔型と、この割り深さ増大用孔型を通過したH形鋼素材をドックボーン形状に造形するドックボーン造形用孔型と、このドックボーン造形用孔型によりドックボーン形状に造形されたH形鋼素材のウェブ部を圧下するウェブ圧下用孔型とを上側孔型ロールと下側孔型ロールとの間に有するものが使用される(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
しかし、このような粗圧延機を用いてH形鋼素材を粗造形圧延すると、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材のウェブ部をウェブ圧下用孔型により圧下した際にH形鋼素材のウェブ部がフランジ部外面側の上側孔型ロールと下側孔型ロールとの間に噛み出る噛み出し現象が発生することがある。そして、このような噛み出し現象が発生すると、フランジ部外面側の上側孔型ロールと下側孔型ロールとの間に噛み出たウェブ部がH形鋼素材の中間圧延工程や仕上圧延工程で押し潰されることによって、図9に示すような折れ込み状の噛み出し疵17などがH形鋼16のフランジ外面に発生し、H形鋼16の品質低下を招くという問題がある。
【0004】
上述した噛み出し現象を抑制する方法としては、例えば、H形鋼素材のウェブ部をウェブ圧下用孔型により圧下する際に、ウェブ部の両側に形成されたフランジ部の外面中央部に凹部を形成しておく方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2727943号公報
【特許文献2】特許第3456438号公報
【特許文献3】特開2011−16144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の方法では、フランジ部の外面に形成される凹部が小さい場合には、ウェブ部の厚さが薄いH形鋼用粗形鋼片を粗圧延機により粗造形圧延する際に噛み出し現象を完全に防止することができないため、1パスないし2パス程度の均し圧延を行う必要が生じ、圧延能率の低下を招くという問題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、断面が扁平形状のH形鋼素材から高品質のH形鋼を製造することのできるH形鋼の製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、断面が扁平形状のH形鋼素材を粗圧延機より粗造形圧延し、次いで前記H形鋼素材を中間圧延機により中間圧延した後、仕上圧延機により仕上圧延を施して製造されるH形鋼の製造方法であって、前記粗圧延機として、前記H形鋼素材の両側端面にV字形の割りを形成する割り形成用孔型と、該割り形成用孔型により形成された割りの深さを大きくする割り深さ増大用孔型と、該割り深さ増大用孔型を通過したH形鋼素材をドックボーン形状に造形するドックボーン造形用孔型と、該ドックボーン造形用孔型によりドックボーン形状に造形されたH形鋼素材のウェブ部を圧下するウェブ圧下用孔型とを上下一対の孔型ロールの間に有すると共に、前記ウェブ圧下用孔型の内側面と前記孔型ロールの周面部との間に噛み出し抑制部を有するものを用い、前記ウェブ部を前記ウェブ圧下用孔型により圧下したときのウェブの圧下量をX、前記ウェブ部の両側に形成されたフランジ部の幅をHとしたとき、前記ウェブ圧下用孔型の幅方向に沿う前記噛み出し抑制部の幅EをE=0.10X/2〜0.20X/2に設定するとともに、前記ウェブ圧下用孔型の高さ方向に沿う前記噛み出し抑制部の高さをh≦0.35Hに設定して前記H形鋼素材を粗造形圧延することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、前記噛み出し抑制部として、前記ウェブ圧下用孔型の内側面に対して円弧状に湾曲する湾曲面を有するものを用いて前記H形鋼素材を粗造形圧延することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記湾曲面の曲率半径を200mm〜400mmに設定して前記H形鋼素材を粗造形圧延することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材のウェブ部をウェブ圧下用孔型により圧下した際に噛み出し現象が発生することを抑制することが可能となり、これにより、H形鋼のフランジ外面に噛み出し疵等が発生しにくくなるので、断面が扁平形状のH形鋼素材から高品質のH形鋼を製造することができる。
請求項2,3の発明によれば、ウェブ圧下用孔型の内側面と噛み出し抑制部との境界部に線状の角部が発生しにくくなるので、H形鋼のフランジ外面に筋状の疵が発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に用いられる圧延設備の一例を示す図である。
【図2】図1に示される粗圧延機の上側孔型ロールと下側孔型ロールとの間に形成される孔型を示す図である。
【図3】図2に示される割り形成用孔型を通過したH形鋼素材の断面形状を示す図である。
【図4】図2に示される割り深さ増大用孔型を通過したH形鋼素材の断面形状を示す図である。
【図5】図2に示されるドックボーン造形用孔型によりドックボーン形状に造形されたH形鋼素材の断面形状を示す図である。
【図6】図2に示されるウェブ圧下用孔型によりウェブ部が圧下されたH形鋼素材の断面形状を示す図である。
【図7】図2に示されるウェブ圧下用孔型の内側面と孔型ロールの周面部との間に形成された噛み出し抑制部を示す図である。
【図8】図7に示される噛み出し抑制部を拡大して示す図である。
【図9】H形鋼のフランジ外面に発生する折れ込み状の疵を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図1〜図8を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明の一実施形態に係るH形鋼の製造方法は、図1に示される圧延設備、すなわち断面が扁平形状のH形鋼素材1を加熱する加熱炉2と、加熱炉2で加熱処理されたH形鋼素材1を粗造形圧延する粗圧延機3と、粗造形後のH形鋼素材1に中間圧延を施す中間圧延機4およびにH形鋼素材1に仕上圧延を施す仕上圧延機5を備えた圧延設備を用いてH形鋼を製造する方法であり、粗圧延機3は、図2に示すように、上側孔型ロール6と下側孔型ロール7との間に、割り形成用孔型8、割り深さ増大用孔型9、ドックボーン造形用孔型10およびウェブ圧下用孔型11を有している。
【0012】
割り形成用孔型8はH形鋼素材1の両側端面にV字形の割りを形成する孔型であって、この割り形成用孔型8を通過したH形鋼素材1は、図3に示すような断面形状、すなわちH形鋼素材1の両側端面にV字形の割り12が形成された断面形状となる。
割り深さ増大用孔型9はH形鋼素材1の両側端面に形成された割りの深さを大きくする孔型であって、この割り深さ増大用孔型9を通過したH形鋼素材1は、図4に示すような断面形状となる。
【0013】
ドックボーン造形用孔型10は割り深さ増大用孔型9を通過したH形鋼素材1をドックボーン形状に造形する孔型であって、このドックボーン造形用孔型10によりドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1は、図5に示すような断面形状、すなわちウェブ部1aの両側にフランジ部1bが形成された断面形状となる。
ウェブ圧下用孔型11はドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のウェブ部1aを圧下する孔型であって、このウェブ圧下用孔型11によりウェブ部1aが圧下されたH形鋼素材1は、図6に示すような断面形状となる。
【0014】
粗圧延機3は、また、噛み出し抑制部13(図7参照)をウェブ圧下用孔型11の内側面11aと孔型ロール6,7の周面部との間に有している。この噛み出し抑制部13はウェブ圧下用孔型11の内側面11aと孔型ロール6,7の周面部6a,7aとの角部を幅方向にE、ロール径方向にhにわたって凸曲面形状としたものであり、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のウェブ部1aをウェブ圧下用孔型11により圧下した際にウェブ部1aが上側孔型ロール6の周面部6aと下側孔型ロール7の周面部7aとの間に噛み出るのを抑制するものである。ドックボーン形状に形成されたH形鋼素材1のウェブ部1aをウェブ圧下用孔型11により圧下したときのウェブの圧下量(ウェブ圧下前のウェブ厚−ウェブ圧下後のウェブ厚)をXとすると、ウェブ圧下用孔型11の幅方向(孔型ロール6,7の軸方向)に沿う噛み出し抑制部13の幅E(図8参照)は、E=0.10X/2〜0.20X/2に設定されている。
【0015】
噛み出し抑制部13の幅Eをウェブの圧下量Xに対して上記のように設定しているのは、孔型ロール6,7によるウェブ圧下時にH形鋼素材1の幅広がり量(孔型ロール6,7軸方向に沿うH形鋼素材の延び量)に応じて噛み出し抑制部13の幅Eを変化させようという考えに基づくものである。すなわち、ウェブ圧下時の幅広がり量が大きいほど、周面部6aと周面部7aとの間への噛み出し量は大きくなるので、噛み出しを防止するための噛み出し抑制部13の幅Eはウェブ圧下時の幅広がり量が大きいほど大きくする必要がある。そして、ウェブ圧下時の幅広がり量は、ウェブの圧下量が大きいほど大きくなる。そこで、噛み出し抑制部13の幅Eを、ウェブの圧下量Xに対して設定している。そして、噛み出し抑制部13の幅Eが0.10X/2未満では、ウェブ圧下時の周面部6aと周面部7aとの間への素材の噛み出しを抑制できない。一方、噛み出し抑制部13の幅Eが0.20X/2超となると、周面部6aと周面部7aとの間への噛み出しは抑制できるものの、孔型ロール6,7で圧下後のH形鋼素材1のフランジ外面の断面形状が大きな凸形状となり、後続する中間圧延機4、具体的にはユニバーサル圧延機へ正しく噛み込ませることができなくなり、形状不良が生じる。したがって、噛み出し抑制部13の幅Eはウェブの圧下量Xに対して、E=0.10X/2〜0.20X/2の範囲に設定している。
【0016】
また、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のフランジ部1bの幅をHとすると、ウェブ圧下用孔型11の高さ方向(孔型ロール6,7の径方向)に沿う噛み出し抑制部13の高さh(図8参照)は、h≦0.35Hに設定されている。これは、この高さhが0.35H超となると、孔型ロール6,7で圧下後のH形鋼素材1のフランジ外面の断面形状が大きな凸形状となり、後続する中間圧延機4、具体的にはユニバーサル圧延機へ正しく噛み込ませることができなくなるためである。なお、この高さhが小さすぎると、噛み出し抑制効果が小さくなるので、0.15H以上であることが好ましい。
【0017】
噛み出し抑制部13は、また、ウェブ圧下用孔型11の内側面11aに対して円弧状に湾曲する凸形状の湾曲面14(図8参照)を有し、この湾曲面14の曲率半径は200mm〜400mmとなっている。さらに、噛み出し抑制部13は湾曲面14と孔型ロール6,7の周面部とを繋ぐ繋ぎ面15(図7参照)を有し、この繋ぎ面15は湾曲面14の曲率半径より小さい曲率半径で凸形状の円弧状に形成されている。
【0018】
このような粗圧延機3を用いてH形鋼素材1を粗造形する場合は、H形鋼素材1を割り形成用孔型8に挿入し、H形鋼素材1の両側端面にV字形の割り12を形成する。次に、H形鋼素材1を割り深さ増大用孔型9に挿入して割り12の深さを大きくした後、ドックボーン造形用孔型10によりH形鋼素材1をドックボーン形状に造形する。そして、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1をウェブ圧下用孔型11に挿入し、H形鋼素材1のウェブ部1aを圧下する。
【0019】
このとき、ウェブ圧下用孔型11の内側面11aと孔型ロール6,7の周面部との間には噛み出し抑制部13が形成されているため、H形鋼素材1のウェブ部1aが上側孔型ロール6の周面部6aと下側孔型ロール7の周面部7aとの間に噛み出ることが噛み出し抑制部13によって抑制される。
【実施例】
【0020】
本発明者らは、噛み出し抑制部13の幅EをE=0.08X/2、E=0.10X/2、E=0.20X/2、E=0.25X/2に設定すると共に、噛み出し抑制部13の高さhをh=0.20H、h=0.30H、h=0.35H、h=0.40Hに設定して噛み出し現象の発生について調査した。その調査結果を表1に示す。
【0021】
【表1】

【0022】
表1に示されるように、比較例1では、噛み出し抑制部の幅Eが0.08X/2と小さすぎるため、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のウェブ部1aをウェブ圧下用孔型11により圧下した際に噛み出し現象が発生した。そして、比較例1では、仕上圧延後のH形鋼のフランジ外面に噛み出し疵17(図9参照)が生じた。
また、比較例2、比較例3では、噛み出し抑制部の幅Eが大きすぎる、あるいは噛み出し抑制部の高さhが大きすぎるため、噛み出し現象が発生しなかったものの、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のウェブ部1aをウェブ圧下用孔型11により圧下した際にフランジ部1bの形状が不適となり、これらを仕上圧延まで行ったH形鋼では、形状不良が発生した。
【0023】
これに対し、実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4では、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のウェブ部1aをウェブ圧下用孔型11により圧下した際に噛み出し現象や形状不良が発生しなかった。
したがって、上述のように、断面が扁平形状のH形鋼素材1を粗造形圧延する粗圧延機として、H形鋼素材1の両側端面にV字形の割り12を形成する割り形成用孔型8と、割り形成用孔型8により形成された割り12の深さを大きくする割り深さ増大用孔型9と、割り深さ増大用孔型9を通過したH形鋼素材1をドックボーン形状に造形するドックボーン造形用孔型10と、ドックボーン造形用孔型10によりドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のウェブ部1aを圧下するウェブ圧下用孔型11とを孔型ロール6,7の間に有すると共に、ウェブ圧下用孔型11の内側面11aと孔型ロール6,7の周面部との間に噛み出し抑制部13を有するものを用い、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のウェブ部1aをウェブ圧下用孔型11により圧下したときのウェブの圧下量をX、ウェブ部1aの両側に形成されたフランジ部1bの幅をHとしたとき、ウェブ圧下用孔型11の幅方向に沿う噛み出し抑制部13の幅EをE=0.10X/2〜0.20X/2に設定するとともに、ウェブ圧下用孔型11の高さ方向に沿う噛み出し抑制部13の高さhをh≦0.35Hに設定することで、ドックボーン形状に造形されたH形鋼素材1のウェブ部1aをウェブ圧下用孔型11により圧下した際に噛み出し現象が発生することを抑制することが可能となる。これにより、H形鋼のフランジ外面に噛み出し疵等が発生しにくくなるので、断面が扁平形状のH形鋼素材から高品質のH形鋼を製造することができる。
【0024】
また、上述した本発明の一実施形態のように、噛み出し抑制部13として、ウェブ圧下用孔型11の内側面11aに対して円弧状に湾曲する湾曲面14を有するものを用いてH形鋼素材1を粗造形圧延することで、ウェブ圧下用孔型11の内側面11aと噛み出し抑制部13との境界部に線状の角部が発生しにくくなるので、H形鋼のフランジ外面に筋状の疵が発生することを防止することができる。
【符号の説明】
【0025】
1…H形鋼素材
1a…ウェブ部
1b…フランジ部
2…加熱炉
3…粗圧延機
4…中間圧延機
5…仕上圧延機
6…上側孔型ロール
7…下側孔型ロール
8…割り形成用孔型
9…割り深さ増大用孔型
10…ドックボーン造形用孔型
11…ウェブ圧下用孔型
11a…ウェブ圧下用孔型の内側面
12…割り
13…噛み出し抑制部
14…湾曲面
15…繋ぎ面
16…H形鋼
17…噛み出し疵

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が扁平形状のH形鋼素材を粗圧延機より粗造形圧延し、次いで前記H形鋼素材を中間圧延機により中間圧延した後、仕上圧延機により仕上圧延を施して製造されるH形鋼の製造方法であって、
前記粗圧延機として、前記H形鋼素材の両側端面にV字形の割りを形成する割り形成用孔型と、該割り形成用孔型により形成された割りの深さを大きくする割り深さ増大用孔型と、該割り深さ増大用孔型を通過したH形鋼素材をドックボーン形状に造形するドックボーン造形用孔型と、該ドックボーン造形用孔型によりドックボーン形状に造形されたH形鋼素材のウェブ部を圧下するウェブ圧下用孔型とを上下一対の孔型ロールの間に有すると共に、前記ウェブ圧下用孔型の内側面と前記孔型ロールの周面部との間に噛み出し抑制部を有するものを用い、
前記ウェブ部を前記ウェブ圧下用孔型により圧下したときのウェブの圧下量をX、前記ウェブ部の両側に形成されたフランジ部の幅をHとしたとき、前記ウェブ圧下用孔型の幅方向に沿う前記噛み出し抑制部の幅EをE=0.10X/2〜0.20X/2に設定するとともに、前記ウェブ圧下用孔型の高さ方向に沿う前記噛み出し抑制部の高さをh≦0.35Hに設定して前記H形鋼素材を粗造形圧延することを特徴とするH形鋼の製造方法。
【請求項2】
前記噛み出し抑制部として、前記ウェブ圧下用孔型の内側面に対して円弧状に湾曲する湾曲面を有するものを用いて前記H形鋼素材を粗造形圧延することを特徴とする請求項1に記載のH形鋼の製造方法。
【請求項3】
前記湾曲面の曲率半径を200mm〜400mmに設定して前記H形鋼素材を粗造形圧延することを特徴とする請求項2に記載のH形鋼の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−43186(P2013−43186A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181180(P2011−181180)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】