説明

HAUSP−Mdm2相互作用及びその使用

本発明は、新形成の診断、新形成治療の有効性の評価、新形成罹患対象者の予後評価のための方法を提供する。本発明はまた、新形成の検出で使用されるキットを提供する。本発明はさらに、細胞内でMdm2を脱ユビキチン化及び/又は安定化させる方法、及び細胞内でp53の脱ユビキチン化及び/又は安定性を調節する方法を提供する。さらにまた、本発明は、Mdm2-HAUSP相互作用の調節因子を同定する方法を提供する。さらにまた本方法で同定された調節因子、前記調節因子を含む医薬組成物、および新形成を治療する方法での前記調節因子の使用が提供される。本発明はさらに、Mdm2と反応する作用因子及びHAUSPと反応する作用因子を同定する方法を提供する。さらにまた、これらの方法によって同定された作用因子が提供される。最後に、本発明はMdm2及びHAUSPを含む複合体を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の診断サンプルをMdm2発現及びHAUSP発現についてアッセイすることを含む、対象者が新形成を有するか否かを決定する方法であって、前記診断サンプルにおける正常より上昇したMdm2発現及び正常より上昇したHAUSP発現が検出されることが前記対象者における新形成の診断指標となる、前記方法。
【請求項2】
新形成が癌腫、リンパ性白血病、骨髄性白血病、悪性リンパ腫、悪性メラノーマ、骨髄増殖性疾患、肉腫又は混合型新形成である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
新形成がMdm2-又はHAUSP-関連新形成である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
新形成がp53-関連新形成である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
診断サンプルにおける正常より上昇したMdm2発現及び正常より上昇したHAUSP発現が、前記診断サンプルにおける正常より上昇したMdm2-HAUSP相互作用を検出することによって検出される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
診断サンプルが、Mdm2と反応する作用因子及びHAUSPと反応する作用因子を用いてアッセイされる、請求項1の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの作用因子が検出可能なマーカーで標識されている、請求項6記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの作用因子が抗体である、請求項6記載の方法。
【請求項9】
診断サンプルが、Mdm2をコードする核酸とハイブリダイズする核酸プローブ及びHAUSPをコードする核酸とハイブリダイズする核酸プローブを用いてアッセイされる、請求項1の方法。
【請求項10】
各核酸プローブがDNA又はRNAである、請求項9記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの核酸プローブが検出可能なマーカーで標識されている、請求項10記載の方法。
【請求項12】
新形成について治療を受けた又は治療を受けている対象者において、新形成治療のための療法の有効性を評価する方法であって、Mdm2発現及びHAUSP発現について対象者の診断サンプルをアッセイすることを含み、前記診断サンプルにおける正常なMdm2発現及び正常なHAUSP発現が検出されることが新形成治療のための療法の成功の指標となり、前記診断サンプルにおける正常より上昇したMdm2発現及び正常より上昇したHAUSP発現が検出されることは新形成治療のための療法の継続の必要性の指標となる、前記有効性を評価する方法。
【請求項13】
診断サンプルにおける正常より上昇したMdm2発現及び正常より上昇したHAUSP発現が、前記診断サンプルにおける正常より上昇したMdm2-HAUSP相互作用を検出することによって検出される、請求項12記載の方法。
【請求項14】
新形成を有する対象者の予後を評価する方法であって、前記方法が、Mdm2発現及びHAUSP発現について前記対象者の診断サンプルをアッセイすることを含み、前記診断サンプルにおけるMdm2発現の低下及びHAUSP発現の低下が検出されれば前記対象者の予後は改善されており、前記診断サンプルにおけるMdm2発現の増加及びHAUSP発現の増加が検出されれば前記対象者の予後は悪化しているとする、前記予後を評価する方法。
【請求項15】
Mdm2発現及びHAUSP発現が、診断サンプルにおけるMdm2-HAUSP相互作用を検出することによって前記診断サンプルにおいて検出される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
以下を含む、新形成の検出に使用するキット:
(a)Mdm2と反応する少なくとも1つの作用因子;
(b)HAUSPと反応する少なくとも1つの作用因子;及び
(c)Mdm2の発現及びHAUSPの発現を検出するために適切な試薬。
【請求項17】
少なくとも1つの作用因子が検出可能なマーカーで標識されている、請求項16記載のキット。
【請求項18】
対象者におけるp53の活性を増加させることを含む、対象者において新形成を治療する方法であって、前記対象者においてMdm2-HAUSP相互作用を調節することによって前記対象者におけるp53の活性を増加させる、前記新形成を治療する方法。
【請求項19】
新形成が癌腫、リンパ性白血病、骨髄性白血病、悪性リンパ腫、悪性メラノーマ、骨髄増殖性疾患、肉腫又は混合型新形成である、請求項18記載の方法。
【請求項20】
新形成がMdm2-又はHAUSP-関連新形成である、請求項18記載の方法。
【請求項21】
新形成がp53-関連新形成である、請求項18記載の方法。
【請求項22】
Mdm2-HAUSP相互作用が、Mdm2-HAUSP相互作用の調節因子を対象者に投与することによって前記対象者において調節される、請求項18記載の方法。
【請求項23】
調節因子が対象者の皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内又は皮下に投与される、請求項22記載の方法。
【請求項24】
細胞内のMdm2を脱ユビキチン化及び/又は安定化させる方法であって、Mdm2を脱ユビキチン化及び/又は安定化させるために有効な量のHAUSPと細胞を接触させる工程を含む、前記方法。
【請求項25】
接触がin vitroで実施される、請求項24記載の方法。
【請求項26】
接触が対象者においてin vivoで実施される、請求項24記載の方法。
【請求項27】
接触が対象者にHAUSPを投与することにより、対象者においてin vivoで実施される、請求項26記載の方法。
【請求項28】
HAUSPが対象者に対し経口的に、皮内に、筋肉内に、腹腔内に、静脈内に又は皮下に投与される、請求項27記載の方法。
【請求項29】
対象者がヒトである、請求項26記載の方法。
【請求項30】
ヒトが新形成を有する、請求項29記載の方法。
【請求項31】
新形成が癌腫、リンパ性白血病、骨髄性白血病、悪性リンパ腫、悪性メラノーマ、骨髄増殖性疾患、肉腫又は混合型新形成である、請求項30記載の方法。
【請求項32】
新形成がMdm2-又はHAUSP-関連新形成である、請求項30記載の方法。
【請求項33】
新形成がp53-関連新形成である、請求項30記載の方法。
【請求項34】
HAUSPが対象者の新形成を治療する、請求項30記載の方法。
【請求項35】
p53の脱ユビキチン化及び/又は安定性を細胞内で調節する方法であって、p53の脱ユビキチン化及び/又は安定性を調節するために有効な量のMdm2-HAUSP相互作用の調節因子と細胞とを接触させる工程を含む、前記方法。
【請求項36】
細胞内でp53の脱ユビキチン化が増加し、p53の安定性が増加する、請求項35記載の方法。
【請求項37】
p21がp53によって細胞内で誘導される、請求項36記載の方法。
【請求項38】
接触がin vitroで行われる、請求項35記載の方法。
【請求項39】
接触が対象者においてin vivoで行われる、請求項35記載の方法。
【請求項40】
接触が対象者に調節因子を投与することにより、対象者においてin vivoで行われる、請求項39記載の方法。
【請求項41】
対象者がヒトである、請求項39記載の方法。
【請求項42】
ヒトが新形成を有する、請求項41記載の方法。
【請求項43】
新形成が癌腫、リンパ性白血病、骨髄性白血病、悪性リンパ腫、悪性メラノーマ、骨髄増殖性疾患、肉腫又は混合型新形成である、請求項42記載の方法。
【請求項44】
新形成がMdm2-又はHAUSP-関連新形成である、請求項42記載の方法。
【請求項45】
新形成がp53-関連新形成である、請求項42記載の方法。
【請求項46】
Mdm2-HAUSP相互作用の調節因子が対象者の新形成を治療する、請求項42記載の方法。
【請求項47】
以下の工程を含む、Mdm2-HAUSP相互作用の調節因子を同定する方法:
(a)Mdm2及びHAUSPを含むin vitro系を入手又は作成する工程;
(b)前記in vitro系を候補調節因子と接触させる工程;及び
(c)前記候補調節因子が前記in vitro系でMdm2-HAUSP相互作用を調節するか否かを決定する工程。
【請求項48】
工程(c)の決定が、工程(b)のin vitro系におけるMdm2-HAUSP相互作用を、Mdm2及びHAUSPを含む第二のin vitro系における候補調節因子の非存在下におけるMdm2-HAUSP相互作用と比較することによって達成される、請求項47記載の方法。
【請求項49】
工程(c)の決定が、工程(b)のin vitro系におけるMdm2-HAUSP相互作用をMdm2、HAUSP、候補調節因子、及び抗Mdm2若しくは抗HAUSP抗体又はアンタゴニストを含む第二のin vitro系におけるMdm2-HAUSP相互作用と比較することによって達成される、請求項47記載の方法。
【請求項50】
請求項47記載の方法によって同定される調節因子。
【請求項51】
Mdm2-、HAUSP-又はp53関連症状を対象者で治療する方法であって、Mdm2-、HAUSP-又はp53関連症状を対象者で治療するために有効な量の請求項50記載の調節因子を対象者に投与する工程を含む、前記治療方法。
【請求項52】
新形成を治療する方法におけるMdm2-HAUSP相互作用調節因子の使用。
【請求項53】
有効量のMdm2-HAUSP相互作用調節因子及び医薬的に許容できる担体を含む医薬組成物。
【請求項54】
以下の工程を含む、Mdm2と反応する作用因子を同定する方法:
(a)HAUSPの存在下でMdm2と候補作用因子を接触させる工程;及び
(b)候補作用因子のMdm2-HAUSP相互作用を阻害する能力を評価する工程。
【請求項55】
さらに以下の工程を含む、請求項54記載の方法;
(c)Mdm2、HAUSP又はp53を含む1つ又は2つ以上の細胞と前記候補作用因子を接触させる工程;及び
(d)前記作用因子が、前記1つ又は2つ以上の細胞における1つ又は2つ以上のMdm2-、HAUSP-又はp53-関連の生物学的事象に対して影響を有するか否かを決定する工程。
【請求項56】
請求項54記載の方法によって同定される作用因子。
【請求項57】
以下の工程を含む、HAUSPと反応する作用因子を同定する方法:
(a)Mdm2の存在下でHAUSPと候補作用因子を接触させる工程;及び
(b)前記候補作用因子のHAUSP-Mdm2相互作用を阻害する能力を評価する工程。
【請求項58】
さらに以下の工程を含む、請求項57記載の方法;
(c)Mdm2、HAUSP又はp53を含む1つ又は2つ以上の細胞と前記候補作用因子を接触させる工程;及び
(d)前記作用因子が、前記1つ又は2つ以上の細胞における1つ又は2つ以上のMdm2-、HAUSP-又はp53-関連の生物学的事象に対し影響を有するか否かを決定する工程。
【請求項59】
請求項57記載の方法によって同定される作用因子。
【請求項60】
Mdm2及びHAUSPを含む複合体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2008−505307(P2008−505307A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−506277(P2007−506277)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/009911
【国際公開番号】WO2005/098449
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506118526)ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニヴァーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク (25)
【Fターム(参考)】