説明

I型アレルギー予防乃至治療用組成物

【課題】優れたI型アレルギー抑制効果を有する化合物を有効成分として含有し、I型アレルギーの予防乃至治療効果を有する食品組成物、医薬組成物及び皮膚外用剤の提供。
【解決手段】ケンフェロール−3−グルコシドを有効成分として含有するI型アレルギー予防用食品組成物、ケンフェロール−3−グルコシドを有効成分として含有するI型アレルギー予防乃至治療用医薬組成物及びケンフェロール−3−グルコシドを有効成分として含有するI型アレルギー予防乃至治療用皮膚外用剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケンフェロール−3−グルコシドを含有するI型アレルギー予防乃至治療用組成物に関するものであり、より具体的には、I型アレルギー予防用食品組成物、I型アレルギー予防乃至治療用医薬組成物及びI型アレルギー予防乃至治療用皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、植物に含有される種々の物質に抗アレルギー作用があることが報告されている。例えばフラボノイドの一種であるケンフェロールに関してはI型アレルギーの抑制効果が報告されている。しかし、その効果は十分ではない。一方、ケンフェロールの配糖体の1つであり、一般式(1)
【0003】
【化1】

【0004】
で表されるケンフェロール−3−グルコシド(以下、「アストラガリン」という場合がある)のI型アレルギー抑制効果は確認されていない。
【発明の開示】
【0005】
本発明は、優れたI型アレルギー抑制効果を有する化合物を有効成分として含有し、I型アレルギーの予防乃至治療効果を有する食品組成物、医薬組成物及び皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0006】
本発明者は、ケンフェロール−3−グルコシド(アストラガリン)が、I型アレルギーのスクリーニングにおいて、マウス受身皮膚アナフィラキシー抑制作用に非常に優れていることを見出し本発明を完成した。
【0007】
本発明者は、アストラガリンがアトピー性皮膚炎のスクリーニングにおいてアトピー性皮膚炎の抑制作用及び血清IgE値上昇抑制作用を有すること;アストラガリンが花粉症の症状を抑制することを見出した。
【0008】
即ち、本発明は、下記の各項に示す発明を提供するものである。
項1. ケンフェロール−3−グルコシドを有効成分として含有するI型アレルギー及びI型アレルギーが関与する疾患の予防乃至治療用組成物。
項2. I型アレルギー及びI型アレルギーが関与する疾患の予防用食品組成物である項1に記載の組成物。
項3. I型アレルギー及びI型アレルギーが関与する疾患の予防乃至治療用医薬組成物である項1に記載の組成物。
項4. I型アレルギー及びI型アレルギーが関与する疾患の予防乃至治療用皮膚外用剤である項1に記載の組成物。
項5. I型アレルギーが関与する疾患が、アトピー性疾患である項1に記載の組成物。
項6. I型アレルギーが関与する疾患が、花粉症である項1に記載の組成物。項7. ケンフェロール−3−グルコシドの有効量を摂取又は投与するI型アレルギー及びI型アレルギーが関与する疾患の予防乃至治療方法。
項8. I型アレルギーが関与する疾患が、アトピー性疾患である項7に記載の方法。
項9. I型アレルギーが関与する疾患が、花粉症である項7に記載の方法。
【0009】
ケンフェロール−3−グルコシドを含有する本発明のI型アレルギー予防乃至治療用組成物は、食品、医薬又は皮膚外用剤として用いることができる。
【0010】
1.食品組成物
本発明の食品組成物は、I型アレルギー及びI型アレルギーが関与するアレルギー性疾患の予防に用いることができる。
【0011】
I型アレルギーが関与するアレルギー性疾患としては、例えば、アトピー性皮膚炎,気管支喘息,アレルギー性鼻炎等のアトピー性疾患(単に“アトピー”という場合もある)、アレルギー性接触皮膚炎、花粉症、蕁麻疹等が挙げられる。これらの中でも、本発明食品組成物は、花粉症及びアトピー性疾患(特にアトピー性皮膚炎)の予防用の食品として好ましく使用できる。
【0012】
アストラガリンは血清IgE値の上昇を抑制する作用も有しているので、本発明の食品組成物は、血清IgE値上昇抑制のためにも用いることができる。
【0013】
本発明の血清IgE値抑制食品は、血清IgE値の上昇を伴う疾患であれば特に限定されず、いずれの疾患にも適用できる。血清IgE値の上昇を伴う疾患としては、例えば、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、花粉症、蕁麻疹等が挙げられる。
【0014】
本発明食品組成物に含有されるケンフェロール−3−グルコシド(アストラガリン)は、公知の方法により合成することができる。また、アストラガリンは種々の植物中に含有されている成分であるので、植物由来のものであってもよい。植物由来の場合は、アストラガリンを精製してもよく、アストラガリンとして抽出物を用いてもよい。
【0015】
アストラガリンを多く含む植物としては、柿の葉、アマチャヅル、ギムネマ、グアバ、クコ、クマザサ、ジャスミン、スギナ、ドクダミ、ハトムギ、ビワの葉、煎茶、甜茶等が好ましく例示される。アストラガリンを多く含む植物としては、さらに以下の学名のものが例示される。
【0016】
Securigera securidacea(L.)Deg.et Dorfl.(Fabaceae)seed,Vahlia capensis,Moroheiya Vietnamese Corchorus olitorius L.(Tiliaceae)(モロヘイヤ),Alsophila spinulosa(Hook)Tryon.,Camellia sinensis O.Kuntze(トウチャ<ツバキ科>),Ochradenus baccatus.,Milkvetch root(Radix Astragali),Glycyrrhiza uralensis Ficsh(Leguminosae)(ウラルカンゾウ),zhongfeng naomai tong oral liquid,Mussaenda arcuata Lam.ex Poiret(コンロンカ<アカネ科>),Eupatorium cannabinum L.(アサバヒヨドリ<キク科>),persimmon Dispyros kaki(カキ<カキノキ>),Wikstroemia indica(リョウカオウ<ジンチョウゲ科>),Dianthus barbatus cv.(”China Doll”,Caryophyllaceae)(ナデシコ),Anodendron affine Durce.(サカキカズラ),Coronilla varia L.(タマザキフジ),Magnolia fargesii(モクレン),Ailanthus altissima(ニワウルシ),Aralia continentalis kitagawa(Araliacene)(ウド),Tribulus terrestris Linn(シツリ<ハマビシ科>),Ochna obtusata(Ochnacene),Hedera helix L.(Araliaceae)(セイヨウキヅタ<ウコギ科>),Impatiens balsamina L.(ホウセンカ<ツリフネソウ科>),Circaea lutetiana ssp.Canadensis(ウシタキソウ<ヤナギゴケ科>),Herniaria mauritanica Murbeck(<ナデシコ科>),Glycyrrhiza globra(ナンキンカンゾウ),Glycyrrhiza echinata,Glycyrrhiza pallidiflora(イヌカンゾウ<マメ科>),Glycyrrhiza foctida,Aconitum pseudolaeve var.erectum(ソウウズ),saffron(Crocus sativus)(サフラン),Cucurbita pepo L.(テッポウウリ<ウリ科>),Pulmonaria officinalis(ヤクヨウヒメムラサキ<ムラサキ科>),Potentilla anserina L.(Rosaceae)(ヨウシュツルキンバイ<バラ科>),Phyllanthus emblica(ユカン<トウダイグサ科>),Querucus pedunculata(カシ<ブナ科>),Rumex cyprius(ナガバギシギシ<タデ科>),Terminalia bellerica,Terminalia chebula(カシ<シクシン科>),Terminalia horrida,Corchorus olitorius L.(ツナソ<シナノキ科>),Polygonum aviculare(ミチヤナギ<タデ科>),Kummerowia striata(ヤハズソウ<マメ科>),Morus alba L.(ヤマグワ),Agrimonia eupatoria(キンミズヒキ<バラ科>),drosera rotundifolia L.(Droseraceae)(モウセンゴケ<モウセンゴケ科>),Lysimachiae herba,Lysimachia chiristinae var.typica(カロオウ<サクラソウ科>),Scolymus hispanicus(キバナアザミ)。
【0017】
また、以下の学名の植物も挙げられる。
Euonymus species(ニシキギ<ニシキギ科>),Morus insignis(クワ<クワ科>),Pyrrosia lingua(セキイ<ウラボシ科>),Apoynum venetum L.(ラフマ<キョウチクトウ科>),Poacynum hendersonii(Hook f.)woodson,Hedyosmum bonplandianum,H.B.K.(Chloranthaceae),Carthamus tinctorius(ベニバナ<キク科>),Orostachys japonicus(ガショウ<ベンケイソウ科>),Eucommia ulmoides(トチュウ<トチュウ科>),Polyganum cognatum(サブンリョウ<タデ科>),Erythroxylon myrsinites,Mussaenda arcuata(ギョクヨウキンカ<アカネ科>),Escallonia illinita Presl.,Helichrysum italicum G.Don(compositae),Artemisia annua L.(クソニンジン<キク科>),Astragalus aitosensis(チダケサシ<ユキノシタ科>),Eupatorium guayanum,Helichrysum species,Diplazium nipponieum TAGAWA(シケシダ<ウラボシ科>),Festuca Asgentina,Athaea officinalis,Tinospora malabarica Miers(ショウライトウ<ツヅラフジ科>),Coronilla varia L.,Chinese tallow tree(Sapium sebiferum)(ナンキンハゼ<トウダイグサ科>),fern Lygodium flexuosum(ナガハカニクサ<カニクサ科>),Asanthus,Helichrysum graveolens,Arabidopsis thaliana(L.)Heynh.(シロイヌナズナ),Cleome droserifolia(ビャクカサイ<フウチョウソウ科>),Helichrysum sanguineum,Helichrysum noeanum Boiss.(Asteraceae),Epilobium fleischeri,Epilobium adenocaulon,Epilobium palustre(ホソバアカバナ<アカバナ科>),Astrantia major L.(トウナンカ<ウリ科>),Hirschfeldia incana.,Digitalis lanata<ゴマソウ<ゴマノハグサ科>),Quercus ilex L.(カシ<ブナ科>),Smyrnium perfoliatum(スミルニウム・ペルフォリア・トォム<セリ科>),Smyrnium creticum,Smyrnium rotundifolium,Ascarina lucida,Helichrysum armenium,Maclura pomifera fruit(ハマグワ<クワ科>),Castanea sativa Mill(ボウリツ<ブナ科>),Tussilago farfara L.(カントウ<キク科>),Anchusa officinalis L.(アルカネット<ムラサキ科>),Cyathea contaminans Copel(ヘゴ<ヘゴ科>),Solidago virgaurea L.var.leiocarpa(Benth.)A.(コガネギク<キク科>),Helichrysum Plicatum DC.ssp.polyphyllum(Ledeb.)Davis−Kupicha,Choisya ternata Kunth,Pteridium aquilinum var.Latiusculum IV.<シダレヤナギ<ヤナギ科>),Isopyrum thalictroides L.II.ジュウロクジンジカ<キンポウゲ科>。
【0018】
上記した以外にも、下記の学名の植物にもアストラガリンが含まれる。
Cassia obtusifolia L.(チンネベリセンナ<マメ科>),Helichrysum plicatum DC,Convallaria maialis<スズラン<ユリ科>),Falcaria vulgaris Bernh.(Umbelliferae),Umckaloabo,Clitoria ternatea L.(チョウマメ),Larix needles.(コウサン<マメ科>),Helichrysum orientale(L.)Gaertner,Ageratum mexicanum Sims.(Compositae)(カッコウアザミ<キク科>),Ribes nigrum(サンショウベイ<ユキノシタ科>),Mangifera indica,Synadenium carinatum,Papaver radicatum(ケシ<ケシ科>),Loropetalum Chinense.(トキワマンサク<マンサク科>),Scot pine(Pinus sylvestris L.)(マツノキ),Cuscuta australis R.Br.(マメダオシ<ヒルガオ科>),Allium victorialis L.(ギョウジャニンニク<ユリ科>),Sapium japonicum(Euphorbiaceae)(ハマネナシカズラ<ヒルガオ科>),Euphorbia pekinensis.(タカトウダイ<トウダイグサ科>),Viburnum awabuki(ガマズミ<スイカズラ科>),Ilex centrochinensis.(ヒイラギモチ<モチノキ科>),Polygonum aviculare.(ニワヤナギ<タデ科>),Atractylodes lancea DC.(Composieae)(ホソバオケラ<キク科>),carthami flos.,Lonicera japonica.(スイカズラ<スイカズラ科>),Glycyrrhiza uralensis Fisch.(カンゾウ<マメ科>),Althaea officinalis var.russalka.(タチアオイ<アオイ科>),Alhagi persarum Boiss.and Buhse.(ラクダシ<マメ科>),Quercus−ilexl(クヌギ<ブナ科>),Mulberry leaves(クワノハ),Hippophae−phamnoides(シャキヨク<グミ科>),Astragalus membranaceous Bge.var.mogholicus(Bge.)Hsiao(キバナオオギ<マメ科>),Fengrutong granule,Cirsium setosum(アレチアザミ<キク科>),Analphalis contorta Hooker(ヤハズハハコ<キク科>),beggarticks(Bidens parviflora)(ホソバセンダングサ<キク科>),tormentil(トウメンテイル<バラ科>),Apocynum hendersonii Hook.F(ラフマ<キョウチクトウ科>),Astragalus dipelta(ハクヨウキョクトウ<マメ科>),Gliricidia sepium,Cyclachaena xanthifolia,Helichrysum noeanum Boiss.(Asteraceae),Persica vulgaris(モモ),Rhododendron micranthum Turcz(ショウカトケン<ツツジ科>),Viburnum urceolatum(コケカンジョウ<スイカズラ科>),Salix caprea(ゴソウリュウ),Salix alba(シャリュウ<ヤナギ科>),Orobus vernus,Lepidium draba(マメグンバイナズナ<アブラナ科>),Lepidium ruderale,Onobrychis pulchella(イガマメ<マメ科>),Onobrychis tanaitica,Onobrychis arenaria,Asclepias incarnata(トウワタ<カガイモ科>),Orchis sambucina(リュウトウラン<ラン科>),Astragalus ammodendron(オウギ<マメ科>),Syringa vulgaris leaves(ボウバチョウコウ<モクセイ科>),Picea obovata needles(ピケア<マツ科>),Osmunda japonica(ゼンマイ<オシダ科>),Potentilla tanacerifolia(ケンモウサイマインリョウサイ<バラ科>),Astragalus flexus,Aesculus indica.,Doronicum macrophyllum,Doronicum oblongifolium,Astragalus testiculatus,Pteridaceae,Onobrychis vassiltschenkoi,Fraxinus raibocarpa(タイハクバイモ<ユリ科>),Boehmeria tricuspis(コアカソ<イラクサ科>),Boehmeria holosericea(ナンバンカラムシ<イラクサ科>),Komarov’s oxytropis,Trifolium hybridum(アカツメクサ<マメ科>),Trifolium ambiguum(シロツメクサ<マメ科>),Delphinium(ガサンヒエンソウ<キンポウゲ科>),Campanula hypopolia(ヒナギキョウ<キキョウ科>),Homogyne,Pteridium aquilinum(シダレヤナギ<ヤナギ科>),Vaccinium myrtillus(コケモモ<ツツジ科>),Oxytropis lanata,Sempervivum ruthenicum,Cucurbita maxima(セイヨウカボチャ<ウリ科>),Anodendron affine(サカキカズラ),Quercus pontica(コウザンレキ<ブナ科>),Baccharis angustifoia(ヒイラギギク<キク科>),Berlandiera pumila,Padus avium(ケイワミズザクラ<バラ科>),Onobrychis kachetica,Onobrychis inermis,Sempervivum ruthenicum,Lupinus luteus(キバナハウチクマメ<マメ科>),Alcea nudiflora,Rhus coriaria(ヌルデ<ウルシ科>),Gymnadenia conopea(テガタチドリ<ラン科>),Spiraea media(ヒトエノシジミバナ<バラ科>),Adiantum capillus−veneris(ホウライシダ<ホウライシダ科>),Adiantum cuneatum,Corydalis lutea(ジョウレツオウキン<ケシ科>),Ononis arvensis,Paeonia arborea(シャクヤク<キンポウゲ科>),Paeonia suffruticosa(ボタン<キンポウゲ科>),Bauhinia purpurea(タミャクヨウヨウテイコウ<マメ科>),Sorbus pendula(カシュウジュ<バラ科>),Arnica species.(ウサギギク<キク科>),Nyctanthes arbor−tristis(ヨルソケイ<クマツヅラ科>)。
【0019】
本発明食品組成物におけるアストラガリンの配合量は、所期の効果が得られる限り特に制限されず、広い範囲から適宜選択することができるが、通常、組成物全重量に基づいて0.00001〜80%程度(“%”は“重量%”を意味する。以下同様とする)、特に0.0001〜70%程度が好ましい。
【0020】
本発明の食品組成物は、食品原料乃至添加剤などを含む担体にアストラガリンを混合し、当該食品形態における常法に従って調製することができる。
【0021】
本発明食品組成物は、各種形態に調製することが可能である。食品の形態としては、例えば、ジュース、清涼飲料水、ティー等の液体飲料;粉末ジュース,粉末スープ等の粉末飲料;チョコレート、キャンデー、チューインガム、アイスクリーム、ゼリー、クッキー、ビスケット、コーンフレーク、チュアブルタブレット、グミ、ウエハース、煎餅等の菓子類;ドレッシング、ソース等の調味料;パン類、麺類、こんにゃく、練り製品(かまぼこ等);ふりかけ等が挙げられる。
【0022】
本発明食品組成物は、その形態に応じて、通常の食品に用いられるような食品原料乃至添加剤を選択し、配合することができる。添加剤としては、例えば、甘味剤、着色剤、抗酸化剤、ビタミン類、香料等が挙げられる。
【0023】
本発明の食品組成物には、生薬、ハーブ(例えば、カモミール、ジンジャー、ローズヒップ等)等の植物そのもの又はその抽出物を配合してもよい。
本発明食品組成物は、任意の食品を調製するために使用することができる食品素材として用いることもできる。本発明食品組成物を、食品素材として用いる場合は、既に調製された食品、例えば、市販の飲料等に添加してもよい。
【0024】
本発明食品組成物のI型アレルギーを予防するための摂取量については、その食品の形態、摂取者の年齢、性別その他の条件等により適宜選択されるが、通常アストラガリンの量が、1日当たり体重1kg当たり0.025〜3mg程度、好ましくは0.05〜1.5mg程度とするのがよく、1日に1回又は2〜4回に分けて摂取することができる。
【0025】
本発明食品組成物は、I型アレルギー予防作用を有するため、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、特定保健用食品、病者用食品等として使用することができる。
【0026】
例えば、本発明食品は、花粉症を以前に発症した人などの花粉症を発症するおそれのある人が、予防の目的で摂取してもよい。その場合、1年を通じて摂取することができるが、花粉の飛散時期及びその数週間前から摂取することが好ましい。
【0027】
本発明食品は、例えば、アトピーの経験のある人、アレルギー体質の人、乳幼児などが、アトピー予防の目的で摂取してもよい。
【0028】
本発明食品組成物は、家畜の飼料乃至ペットフードとして使用することも可能である。これらは、上記食品組成物と同様に、飼料乃至ペットフードに用いられている形態であればいずれの形態であってもよく、通常飼料乃至ペットフードに含有される添加剤乃至食品素材と組み合わせて、常法に従って種々の形態に調製することができる。
【0029】
また、アストラガリンの含有量、飼料乃至ペットフードの摂取量等については、本発明所期の効果を発揮できるようなものであれば特に限定はされず、その形態、家畜乃至ペットの種類等に応じて、上記した食品組成物の場合を参照して適宜選択することができる。
【0030】
2.医薬組成物
本発明の医薬組成物は、I型アレルギー及びI型アレルギーが関与するアレルギー性疾患の予防乃至治療に用いることができる。
【0031】
I型アレルギーが関与するアレルギー性疾患としては、例えば、アトピー性皮膚炎,気管支喘息,アレルギー性鼻炎等のアトピー性疾患(単に“アトピー”という場合もある)、アレルギー性接触皮膚炎、花粉症、蕁麻疹等が挙げられる。これら疾患の中でも、花粉症及びアトピー性疾患(特にアトピー性皮膚炎)の予防乃至治療剤として好ましく使用できる。
【0032】
アストラガリンは、血清IgE値の上昇を抑制する作用も有しているので、本発明の医薬組成物は、血清IgE値上昇抑制のためにも用いることができる。
【0033】
本発明の血清IgE値抑制剤は、血清IgE値の上昇を伴う疾患であれば特に限定されず、いずれの疾患にも適用できる。血清IgE値の上昇を伴う疾患としては、例えば、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、花粉症、蕁麻疹等が挙げられる。
【0034】
本発明医薬組成物に含有されるアストラガリンは、合成されたものであってもよく、アストラガリンを含有する植物由来のものであってもよい。
【0035】
本発明医薬組成物は、アストラガリンを必須含有成分として、これを適当な製剤学的に許容される担体と共に用いて、一般的な医薬製剤の形態として実用される。
【0036】
上記医薬製剤の投与単位形態としては、各種の形態が治療目的に応じて選択でき、その代表的なものとしては、錠剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤、トローチ剤等の固形製剤;内用散剤、外用散剤等の粉体製剤;液剤、懸濁剤、乳剤、注射剤(液剤、懸濁剤等)、シロップ剤、ローション剤、エアゾール剤、点眼剤等の液状製剤;軟膏剤等のクリーム状の製剤;パップ剤等が挙げられる。
【0037】
本発明予防乃至治療剤に利用される上記製剤学的に許容される担体としては、製剤の使用形態に応じて通常使用される、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、吸収促進剤、保湿剤、吸着剤、滑沢剤、充填剤、増量剤、付湿剤等の希釈剤又は賦形剤を例示でき、これらは得られる製剤の投与単位形態に応じて適宜選択して使用される。
【0038】
更に、本発明予防乃至治療剤には、必要に応じて防腐剤、甘味剤、着色剤、抗酸化剤、保存剤、香料、風味剤等や他の医薬品を含有させ、医薬製剤として調製することもできる。
【0039】
上記医薬製剤は、当該形態における常法に従って調製することができる。
【0040】
上記医薬製剤の投与方法は特に制限がなく、その製剤形態に応じて投与され、例えば、錠剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤、トローチ剤、内用散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤等は経口投与され、外用散剤、ローション剤、軟膏剤、パップ剤等は経皮投与される。注射剤は、静脈内に、或いは筋肉内、皮肉、皮下又は腹腔内に投与される。エアゾール剤は点鼻薬として投与することができる。
【0041】
投与方法には、液状製剤を、ガーゼのマスクに浸漬、コーティング、噴霧等した後に乾燥させ、該マスクを患者が着用することにより投与する方法が含まれる。該マスクは、花粉症の予防又は治療のために着用するのが好ましく、特に花粉の飛散時期に着用するのが好ましい。投与方法には、粉体製剤を、ゴム手袋等の内面に予め塗布し、これを患者が着用する方法も含まれる。
【0042】
上記医薬製剤の投与量については、その製剤の形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等により適宜選択されるが、通常アストラガリンの量が、1日体重1kg当たり0.025〜3mg程度、好ましくは0.05〜1.5mg程度とするのがよく、1日に1回又は2〜4回に分けて投与することができる。
【0043】
本発明の医薬組成物を花粉症の予防乃至治療のために用いる場合、例えば、花粉症の発症経験のある人に、予防のために、花粉の飛散時期及びその数週間前から投与することができる。
【0044】
3.皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、肌荒れ改善作用を有しており、肌荒れ改善を目的として使用することができる。
【0045】
本発明の皮膚外用剤は、例えばアトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、蕁麻疹などのI型アレルギーが関与する皮膚疾患や、これら疾患に伴う肌荒れの予防乃至治療のために用いることができる。
【0046】
本発明の皮膚外用剤に配合するアストラガリンは、合成されたものであってもよいし、アストラガリンを含有する植物由来のものであってもよい。
【0047】
本発明皮膚外用剤におけるアストラガリンの配合量は、所期の効果が得られる限り特に制限されず、広い範囲から適宜選択することができるが、組成物全量に基づいて0.00001〜80%程度、特に0.0001%〜70%程度が好ましい。
【0048】
皮膚外用剤の形態としては、各種の形態が目的に応じて選択でき、具体的には、石鹸,洗顔料,シャンプーなどの洗浄剤、乳液、クリーム、乳化製剤、軟膏、ローション剤、浴用製剤等が挙げられる。
【0049】
本発明皮膚外用剤は、アストラガリンを必須含有成分として、これを適当な担体と共に用いて、一般的な皮膚外用剤の形態として実用される。
【0050】
本発明の皮膚外用剤に利用される担体としては、その形態に応じて通常使用される担体から適宜選択することができ、例えば、結合剤、界面活性剤、保湿剤、充填剤、増量剤、湿潤剤等の希釈剤又は賦形剤が挙げられる。
【0051】
更に、本発明の皮膚外用剤中には、必要に応じて防腐剤、着色剤、保存剤、抗酸化剤、香料等を含有させることもできる。
【0052】
また、本発明の皮膚外用剤には、アロエ、ドクダミ、ヨモギ等の皮膚外用剤に一般的に配合されているような生薬又はハーブを配合してもよい。
【0053】
本発明の皮膚外用剤は、その形態における常法に従って調製することができる。
【0054】
本発明の皮膚外用剤の使用量は、本発明所期の効果を発揮できるような量であれば特に限定されず、その形態、皮膚の状態、肌荒れの程度等により、適量を、1日1回、又は2〜4回程度肌に塗布するなどして適用すればよい。
【0055】
本発明の皮膚外用剤は、肌が荒れたとき以外にも、敏感肌の人など肌が荒れやすい人が、肌荒れ予防のために使用してもよい。
【0056】
発明を実施するための最良の形態 本発明を実験例及び処方例により説明するが、本発明の範囲は、これらのみに限定されるものでない。
【0057】
下記の実験例1で用いた実験系はI型アレルギーのスクリーニングとして代表的なものであり、これによりアストラガリンのI型アレルギー抑制作用を試験した。
【0058】
実験例1:マウス受身皮膚アナフィラキシー(PCA)抑制効果 5週齢のddY系雄性マウス10匹を日本エスエルシー(株)より購入し、室温23±3℃、湿度55±15%、明暗サイクル12時間(明期7:00〜19:00)の条件下飼育した。マウスは1ケージ5匹飼いとし、標準餌(ラボMRストック、日本農産工業(株))で7日間予備飼育後、1群5匹として試験に供した。アストラガリンは蒸留水にて0.025%(w/v)に調製し、金属製胃ゾンデを用いて強制経口投与し(1.25mg/5ml/kg)(アストラガリン投与群)、コントロール群には蒸留水を強制経口投与(5ml/kg)した。投与1時間後に右側耳介にAnti−DNPマウスIgE抗体(10μg/ml)を、左側耳介に生理食塩水を各々20μlずつ皮肉注射した。皮内注射24時間後にDNP−BSA(1mg/ml)100μlを尾静脈注射し、その15分後に両側耳介厚をチックネスゲージ(thickness gauge)((株)尾崎製作所)で3回測定した。下記数式1により耳介浮腫率を求め、下記数式2より耳介浮腫抑制率を求めた。測定値は平均値と標準偏差で表した。
【0059】
【数1】

【0060】
蒸留水を投与したコントロール群では、左側耳介厚が0.270±0.017mmであるのに対し、右側耳介厚が0.343±0.040mmまで肥厚し、耳介浮腫率は27.2±12.5%であった。一方、アストラガリン投与群では、左側耳介厚が0.242±0.013mmであるのに対し、右側耳介厚が0.286±0.017mmまで肥厚し、耳介浮腫率は18.2±5.0%であった(図1参照)。アストラガリン投与群はコントロール群に比べ耳介浮腫を抑制しており、耳介浮腫抑制率は33%であった。
【0061】
実験例1により、アストラガリンにI型アレルギーを抑制する作用があることが確認された。
【0062】
I型アレルギー反応では感作された肥満細胞又は好塩基球からヒスタミン等の化学伝達物質の遊離を伴う。そこで本発明者は、実験例1でアストラガリンのI型アレルギーの抑制作用を確認した後、アストラガリンのヒスタミン遊離抑制効果の有無を確認するために下記の試験を行った。
【0063】
実験例2:ヒト全血を用いたヒスタミン遊離抑制試験 ヒト全血は健常なボランティアより採血し、ヘパリンを加えて調製した。ヘパリンを加えた全血1重量部に対し、ヒスタミン遊離緩衝液(IMMUNOTECH)を6重量部の割合で調製した血液200μlと、ヒスタミン遊離緩衝液で調製したアストラガリン(33μM)、ケンフェロール(33μM)又はエピネフリン(1638μM又は4917μM)100μlを、1.5mlエッペンドルフチューブにとり、氷冷下30分放置した(最終濃度:アストラガリン11μM、ケンフェロール11μM、エピネフリン546μM又は1639μM)。
【0064】
その後、遠心分離を行い(3000rpm、5分、4℃)、上清除去した細胞にヒスタミン遊離緩衝液300μlを再度混合した。混合液に1mg/mlのCRA−1(抗ヒトFcεRI recepter抗体、コスモバイオ(株))4.5μlを添加後(最終濃度15μg/ml)、37℃にて30分間インキュベートした。遠心(3000rpm、10分、4℃)後の上清に含まれるヒスタミンの量を、ヒスタミンEIAキット(IMMUNOTECH)で測定した。下記数式3を用いて、検量線から算出したヒスタミン量からヒスタミン遊離抑制率(%)を求めた。測定はN=3で行い、平均値と標準偏差で表した。
【0065】
【数2】

【0066】
A:アストラガリン/ケンフェロール/エピネフリンを加えた細胞から遊離するヒスタミン量(n mole)
B:無処置細胞から遊離するヒスタミン量(n mole)
C:CRA−1のみを加えた細胞から遊離するヒスタミン量(n mole)
図2にアストラガリン、ケンフェロール及びエピネフリンのヒスタミン遊離抑制結果を示した。アストラガリン(11μM)のヒスタミン遊離抑制率は50±7%、ケンフェロール(11μM)のヒスタミン遊離抑制率は31±9%、医薬品であるエピネフリンのヒスタミン遊離抑制率は546μMで31±3%及び1639μMで55±4%であった。アストラガリン(ケンフェロール−3−グルコシド)はケンフェロールよりも有意にヒスタミンの遊離を抑制し、約150倍濃度のエピネフリンと同程度のヒスタミン遊離抑制活性を有していた。
【0067】
実験例3:NC/Ngaマウスを用いた摂食試験 NC/Ngaマウスは、コンベンショナルグレードの動物であって、アトピー性皮膚炎を自然発症するアトピー性皮膚炎モデルマウスである。また、アトピーの発症に伴い、血清IgE値が上昇する。
【0068】
4週齢のNC/Nga系雄性マウス10匹を日本エスエルシー(株)より購入し、室温23±3℃、湿度55±15%、明暗サイクル12時間(明期7:00〜19:00)の条件下に飼育した。マウスは1ケージ5匹飼いとし、標準餌(ラボMRストック、日本農産工業(株))で7日間予備飼育後、コントロール群と、アストラガリン投与群(1群5匹)に分け、以下の飼料を自由摂取させた。コントロール群:MF粉末(オリエンタル酵母(株))にαコーンスターチ(0.0007%、オリエンタル酵母(株))を添加してミキサーで混合した飼料アストラガリン投与群:アストラガリン(0.0007%)を添加し、ミキサーで混合した飼料 NC/NGaマウスがアトピー性皮膚炎を発症しているか否かは、試験開始時(5週齢)及び試験終了時(13週齢)とその間の1週間毎に肉眼で観察し、以下の基準に従って判定した。
【0069】
皮膚症状がない:0軽度の炎症又は傷:1中程度の炎症、傷又は出血:2強度の炎症、傷又は出血:3 判定は、各部位(頭部、肩、背)ごとに行い、その中で最も大きい値を“最大スコア”とした。結果を、各群の平均値として図3に示す。コントロール群では、7週齢より発症し始め、8週齢で5匹中3匹が発症し、試験終了時(13週齢)において、5匹中4匹が発症した。一方、アストラガリン投与群は、試験終了時(13週齢)まで1匹も発症しなかった。
【0070】
血清IgE値は、試験開始時及び試験終了時とその間の2週間毎に眼窩採血し、マウスIgE測定キット「ヤマサ」EIA(Lot.702)を用いて測定した。血清IgE値の測定値は、平均値と標準偏差で表した。各群間の有意差検定はt−検定を行い、5%以下の危険率を有意とした。結果を図4に示す。
【0071】
両群とも7週齢より血清IgE値が徐々に上昇し始めたが、試験終了時(13週齢)の血清IgE値は、コントロール群で6,018ng/ml、アストラガリン投与群で1,225ng/mlと有意な血清IgE値上昇抑制作用を示した。
【0072】
アストラガリンを投与することにより、アトピー性皮膚炎の発症率及び血清IgE値の抑制が認められた。
【0073】
実験例4:RT−PCRによるIL−4mRNAの発現 ヒト好塩基球株化細胞(KU812)を、10%牛胎児血清(56℃、30分処理)を含むRPMI1640培地(ギブコ)にて37℃、5%CO下で培養した。KU812細胞(5×10cells/ml)を、アストラガリン(0、1.1、3.3、11μM)及びA23187イオノフォア(1μM)で3時間刺激した。洗浄後、総RNAをRNAzol(Biotex,USA)により採取した。採取した総RNAのうち、500ngをRTmixture(Rerkin Elmer Cetus,USA)で混合し、99℃で5分間、37℃で60分間インキュベートした。各RT産物が得られた後、PCR増幅をIL−4特異的プライマーとβアクチン特異的プライマーを用いて行った。生成物を2%アガロースゲルで泳動後、エチジウムブロマイドで染色して、発現量を評価した。その結果、アストラガリンの投与により、好塩基球細胞のIL−4発現が抑制されたことが認められた。特に、濃度が3.3μM及び11μMの場合に、顕著な効果が認められた。
【0074】
IL−4は、IgE産生に関与するTh2サイトカインの1種である。従って、IL−4の発現を抑制する効果が認められたことから、アストラガリンがIgE値上昇抑制に関与していることがわかる。
【0075】
実験例5 花粉症を発症したことのあるボランティア13名に、アストラガリン240μg(柿の葉抽出物濃色液(1ml)として)を、朝夕2回、適量(50〜200ml)の水又はお湯に溶かし、花粉飛散開始日の14日前より毎日飲用してもらった。花粉飛散開始日から14日経過後に飲用を止めた。
【0076】
飲用中止前7日間を“飲用時”、飲用を止めた後7日間を“飲用終了後”とし、くしゃみ、鼻水、鼻つまり及び生活支障度について点数をつけて評価した。
くしゃみについては、1回につき1点とした。鼻水については、鼻を1回かんだときを1点とした。鼻つまりについては、鼻が詰まり全く息ができないときを3点、鼻がつまり息がしにくいときを2点、少し鼻がつまる時を1点、鼻がつまらないときを0点とした。日常生活の支障度については、仕事が手につかないときを3点、仕事に支障があるときを2点、仕事にあまり支障がないときを1点、仕事に支障がないときを0点とし、1日毎に点数をつけた。
【0077】
飲用時(7日間)の合計点数及び飲用終了後(7日間)の合計点数を、13人の平均値として下記表1に示す。
【0078】
【表1】

【0079】
飲用終了後は、飲用時と比べていずれの症状についても点数が増加した。これらの結果から、アストラガリンを摂取することによって花粉症の諸症状が緩和することが期待できる。
【0080】
ボランティアには、飲用開始時に肌が荒れている者が2人含まれていたが、アストラガリンを飲用しているうちに肌荒れが改善された。化粧品としてアストラガリンを肌に塗布した場合にも、肌荒れの改善が期待される。
【0081】
以下に処方例を示す。これらは、その形態における常法に従って製造できる。
【0082】
処方例1:チュアブル錠 (mg)
アストラガリン 5
キシリトール 300
アスパルテーム 4
ステアリン酸マグネシウム 10
香料 1
処方例2:チューインガム (g)
ガムベース 20
粉糖 60.5
水飴 18
香料 1
アストラガリン 0.5
全量 100
処方例3:アイスクリーム (g)
濃縮乳 30
生クリーム 30
砂糖 18
乳化剤 0.3
安定剤 0.5
香料 0.3
卵抽出物 1
アストラガリン 0.5
水 19.4
全量 100
処方例4:チョコレート (g)
カカオマス 22
全脂粉乳 10
カカオバター 19.9
ラクトース 5
砂糖 40
香料 0.1
卵抽出物 1
アストラガリン 2
全量 100
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】は、ケンフェロール−3−グルコシド(アストラガリン)のマウス受身アナフィラキシー(PCA)抑制効果を示す(実験例1)。
【図2】は、アストラガリンのヒスタミン遊離抑制効果を示す(実験例2)。
【図3】は、アストラガリンのNC/Ngaマウスにおける皮膚症状の経時的変化を示す(実験例3)。
【図4】は、アストラガリンのNC/Ngaマウスにおける血清IgE値の経時的変化を示す(実験例4)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケンフェロール−3−グルコシドを有効成分として含有するアトピー性疾患又は花粉症の予防乃至治療用組成物。
【請求項2】
アトピー性疾患又は花粉症の予防用食品組成物である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
アトピー性疾患又は花粉症の予防乃至治療用医薬組成物である請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
アトピー性疾患又は花粉症の予防乃至治療用経口組成物である請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
アトピー性疾患の予防乃至治療用皮膚外用剤である請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
ケンフェロール−3−グルコシドの配合量が0.0001〜2重量%である、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−173632(P2009−173632A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−299979(P2008−299979)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【分割の表示】特願2000−607638(P2000−607638)の分割
【原出願日】平成12年3月24日(2000.3.24)
【出願人】(000106324)サンスター株式会社 (200)
【Fターム(参考)】