IL−1β結合抗体およびその断片
配列番号:2のアミノ酸配列を含むIL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片、ならびに関連する核酸、ベクター、細胞、および組成物、加えて疾患を治療または予防するためにそれを用いる方法、および親和性成熟IL-1β結合ポリペプチドを調製する方法。所望の親和性および効力を有するIL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号:28のアミノ酸配列を含むIL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項2】
配列番号:2、配列番号:23、または配列番号:24のアミノ酸配列を含む、請求項1記載の抗体または抗体断片。
【請求項3】
約1 pMまたはそれ未満の解離定数でヒトIL-1βに結合する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項4】
約0.3 pMまたはそれ未満の解離定数でヒトIL-1βに結合する、請求項1〜3のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項5】
約0.24 pMの解離定数でヒトIL-1βに結合する、請求項1〜3のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項6】
約0.11 pMの解離定数でヒトIL-1βに結合する、請求項1〜3のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項7】
結合した抗体または断片がIL-1βのIL-1受容体I(IL-1RI)に対する結合を実質的に許容するようにIL-1βエピトープに結合し、かつ1 pM未満の解離定数でヒトIL-1βに結合する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項8】
1 pM未満の解離定数でヒトIL-1βに結合し、かつ配列番号:11の軽鎖可変領域および配列番号:15の重鎖可変領域を有する抗体が結合するエピトープと実質的に同じエピトープに結合する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項9】
1 pM未満の解離定数でヒトIL-1βに結合し、かつ配列番号:11の軽鎖可変領域および配列番号:15の重鎖可変領域を有する抗体の結合と競合する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項10】
配列ESVDPKNYPKKKMEKRFVFNKIE(配列番号:36)中に含まれるエピトープに結合する、請求項8記載の抗体または断片。
【請求項11】
ヒト化されたまたはヒト型に設計された(human engineered)、請求項1〜9のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項12】
ヒトである、請求項1〜9のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項13】
中和抗体である、請求項1〜12のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項14】
λ軽鎖を含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項15】
IgG2領域を含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項16】
Fab、F(ab')2、Fv、一本鎖抗体断片、またはこれらの抗体もしくは断片のいずれか1つの変種もしくは誘導体である、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項17】
多特異性抗体、ダイアボディ(diabody)、トリアボディ(triabody)、テトラボディ(tetrabody)、ミニボディ(minibody)、直鎖状抗体、キレート化組換え抗体、トリボデイ(tribody)、バイボディ(bibody)、イントラボディ(intrabody)、ナノボディ(nanobody)、小モジュール免疫薬剤(SMIP)、結合ドメイン免疫グロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、VHH含有抗体、またはこれらの抗体もしくは断片のいずれか1つの変種もしくは誘導体である、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項18】
配列番号:27のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項19】
配列番号:8、14、および15のアミノ酸配列の1つを含む重鎖可変領域、ならびに配列番号:9、10、および11のアミノ酸配列の1つを含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項20】
配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号:9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項21】
配列番号:15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号:11のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項22】
配列番号:14のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号:10のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項23】
3 pM未満の解離定数を有する、請求項1または2記載の抗体または抗体断片。
【請求項24】
約2 pMまたはそれ未満の解離定数を有する、請求項1または2記載の抗体または抗体断片。
【請求項25】
(i) IL-1β刺激によるヒト線維芽細胞からのIL-6放出の阻害に関して約0.5 nMまたはそれ未満のIC50を有し、(ii) 約1 pMまたはそれ未満の解離定数でIL-1βに結合し、(iii) かつ抗体または抗体断片を有効量で動物に投与した場合に、抗体または抗体断片を投与していないIL-1β刺激動物における血清IL-6レベルと比較して、動物における血清IL-6のIL-1β誘導性発現を少なくとも50%阻害する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項26】
約6 pM〜約50 pMの解離定数でヒトIL-1βに結合し、かつIL-1β刺激によるヒト線維芽細胞からのIL-6放出の阻害に関して約5 pM〜約200 pMのIC50を有する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項27】
約13 pM〜約25 pMの解離定数でヒトIL-1βに結合する、請求項26記載の抗体または抗体断片。
【請求項28】
重鎖可変領域が配列番号:4のアミノ酸配列を含む、請求項26〜27記載の抗体または抗体断片。
【請求項29】
配列番号:9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項26〜28のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項30】
IL-1αに検出可能な程度に結合しない、請求項1〜28のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項31】
IL-1β以外の標的と交差反応しない、請求項1〜30のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項32】
げっ歯類IL-1β、霊長類IL-1β、イヌIL-1β、およびウサギIL-1βの1つまたは複数に結合する、請求項1〜31のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項33】
ラットIL-1βに対するよりも高い親和性でマウスIl-1βに結合する、請求項1〜31のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項34】
モルモットIL-1βに結合しない、請求項1〜33のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項35】
配列番号:28のアミノ酸配列に対する1つまたは複数の置換、欠失、または付加を含み、かつ配列番号:28に記載する該アミノ酸配列と同じまたは実質的に同じエピトープ結合の親和性および特異性を有する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項36】
配列番号:27のアミノ酸配列に対する1つまたは複数の置換、欠失、または付加を含み、かつ配列番号:27に記載する該アミノ酸配列と同じまたは実質的に同じエピトープ結合の親和性および特異性を有する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項37】
請求項1〜35のいずれか一項記載の抗体または抗体断片をコードする核酸。
【請求項38】
配列番号:38の配列を含む、請求項37記載の核酸。
【請求項39】
配列番号:39の配列を含む、請求項37記載の核酸。
【請求項40】
配列番号:28のアミノ酸配列を含む、抗体の重鎖可変領域をコードする核酸配列を含む核酸。
【請求項41】
配列番号:2、23、または24のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域をコードする、請求項40記載の核酸配列。
【請求項42】
配列番号:27のアミノ酸配列を含む、抗体の軽鎖可変領域をコードする核酸配列を含む核酸。
【請求項43】
請求項37〜41のいずれか一項記載の核酸を含むベクター。
【請求項44】
請求項37〜41のいずれか一項記載の核酸または請求項42記載のベクターを含む細胞。
【請求項45】
胚性幹細胞または受精卵である、請求項44記載の細胞。
【請求項46】
請求項44または45記載の細胞を含むトランスジェニック動物。
【請求項47】
請求項1〜34のいずれか一項記載の抗体または抗体断片を産生するハイブリドーマ。
【請求項48】
(a) 請求項1〜34のいずれか一項記載の抗体もしくは抗体断片、請求項37〜41のいずれか一項記載の核酸、または請求項42記載のベクター、および(b) 適切な担体を含む組成物。
【請求項49】
担体が薬学的に許容される担体である、請求項48記載の組成物。
【請求項50】
関節内、皮下、静脈内、腹腔内、脳内(実質内)、脳室内、筋肉内、眼内、動脈内、病巣内、経口、または吸入投与に適した形態である、請求項49記載の組成物。
【請求項51】
凍結乾燥保護剤、界面活性剤、増量剤、結合剤、および/または膨張剤を含む、請求項49記載の組成物。
【請求項52】
徐放性または持続放出性薬学的組成物である、請求項49記載の組成物。
【請求項53】
(a) 請求項1〜34のいずれか一項記載の抗体もしくは抗体断片、(b) 請求項37〜41のいずれか一項記載の核酸、(c) 請求項42記載のベクター、または(d) 請求項48〜54のいずれか一項記載の組成物の有効量を、それを必要とする哺乳動物に投与する段階を含み、それによって哺乳動物において疾患が治療または予防される、哺乳動物におけるIL-1関連疾患または状態を治療または予防する方法。
【請求項54】
IL-1関連疾患または状態が炎症性疾患、自己免疫疾患、または癌である、請求項53記載の方法。
【請求項55】
IL-1関連疾患または状態が、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック、慢性閉塞性肺疾患、喘息、移植片対宿主病、アテローム性動脈硬化症、成人T細胞白血病、多発性骨髄腫、多発性硬化症、脳卒中、またはアルツハイマー病から選択される、請求項53または54記載の方法。
【請求項56】
IL-1関連疾患または状態が新生児発症多臓器炎症性疾患(NOMID/CINCA)、全身性発症若年性特発性関節炎、CIAS1関連性周期性症候群(CAPS)、スティル病、またはマックル・ウェルズ症候群である、請求項53〜55のいずれか一項記載の方法。
【請求項57】
IL-1関連疾患または状態が全身性発症若年性特発性関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、または重症筋無力症である、請求項53〜56のいずれか一項記載の方法。
【請求項58】
哺乳動物がヒトである、請求項53〜56のいずれか一項記載の方法。
【請求項59】
有効量の抗体または抗体断片が、抗体の非存在下における血清IL-6レベルと比較して、動物における血清IL-6のIL-1β誘導性発現を少なくとも50%阻害するのに効果的である、請求項54〜58のいずれか一項記載の方法。
【請求項60】
(a) 配列番号:22のアミノ酸配列を含むIL-1β結合ポリペプチドをコードする核酸配列を含む第1核酸、および第1核酸配列と少なくとも1ヌクレオチド異なる核酸配列を含む第2核酸を提供する段階、
(b) 核酸シャフリングを行い、2つまたはそれ以上の変異核酸を提供する段階、
(c) (i) 第1核酸によってコードされるポリペプチドよりも高い親和性でIL-1βに結合する、(ii) 第1核酸によってコードされるポリペプチドよりも高い、IL-1αを上回るIL-1βに対する選択性を有する、(iii) 第1核酸によってコードされるポリペプチドよりも低い、IL-1βに対する平衡結合解離定数を有する、または(iv) 第1核酸によってコードされるポリペプチドよりも高度に、動物における血清IL-6のIL-1β誘導性発現を阻害するポリペプチドをコードする変異核酸を選択する段階、および
(d) 選択した変異核酸を発現させる段階
を含み、これによって親和性成熟IL-1βポリペプチドが生成される、親和性成熟IL-1β結合ポリペプチドを調製する方法。
【請求項61】
変異核酸を選択する段階の前に、1つまたは複数の変異核酸によってコードされるポリペプチドを含む抗体を提供する段階をさらに含み、変異核酸を選択する段階が抗体をアッセイすることによって行われる、請求項60記載の方法。
【請求項62】
段階(b)および(c)が繰り返され、段階(b)の核酸シャフリングが、(i) 段階(c)の少なくとも1つの選択された変異核酸および(ii) 選択された変異核酸と少なくとも1ヌクレオチド異なる核酸配列を有する少なくとも1つの核酸を用いて行われる、請求項60または61記載の方法。
【請求項63】
最適化された核酸が選択されるまで段階(b)および(c)が繰り返される、請求項60〜62のいずれか一項記載の方法。
【請求項64】
第1核酸が、配列番号:1〜26のいずれかのアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、請求項60〜63のいずれか一項記載の方法。
【請求項65】
第1核酸が、配列番号:27〜35または42〜57のいずれかのアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、請求項60〜64のいずれか一項記載の方法。
【請求項66】
(i) IL-1β刺激によるヒト線維芽細胞からのIL-6放出の阻害に関して約0.5 nMまたはそれ未満のIC50を有し、(ii) 3 pM未満のIL-1βに対する解離定数でIL-1βに結合し、かつ(iii) 抗体または断片を投与していないIL-1β刺激動物における血清IL-6レベルと比較して、動物における血清IL-6のIL-1β誘導性発現を少なくとも50%阻害するポリペプチドをコードする核酸が選択されるまで、段階(b)および(c)が繰り返される、請求項60〜65のいずれか一項記載の方法。
【請求項1】
配列番号:28のアミノ酸配列を含むIL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項2】
配列番号:2、配列番号:23、または配列番号:24のアミノ酸配列を含む、請求項1記載の抗体または抗体断片。
【請求項3】
約1 pMまたはそれ未満の解離定数でヒトIL-1βに結合する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項4】
約0.3 pMまたはそれ未満の解離定数でヒトIL-1βに結合する、請求項1〜3のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項5】
約0.24 pMの解離定数でヒトIL-1βに結合する、請求項1〜3のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項6】
約0.11 pMの解離定数でヒトIL-1βに結合する、請求項1〜3のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項7】
結合した抗体または断片がIL-1βのIL-1受容体I(IL-1RI)に対する結合を実質的に許容するようにIL-1βエピトープに結合し、かつ1 pM未満の解離定数でヒトIL-1βに結合する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項8】
1 pM未満の解離定数でヒトIL-1βに結合し、かつ配列番号:11の軽鎖可変領域および配列番号:15の重鎖可変領域を有する抗体が結合するエピトープと実質的に同じエピトープに結合する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項9】
1 pM未満の解離定数でヒトIL-1βに結合し、かつ配列番号:11の軽鎖可変領域および配列番号:15の重鎖可変領域を有する抗体の結合と競合する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項10】
配列ESVDPKNYPKKKMEKRFVFNKIE(配列番号:36)中に含まれるエピトープに結合する、請求項8記載の抗体または断片。
【請求項11】
ヒト化されたまたはヒト型に設計された(human engineered)、請求項1〜9のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項12】
ヒトである、請求項1〜9のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項13】
中和抗体である、請求項1〜12のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項14】
λ軽鎖を含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項15】
IgG2領域を含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項16】
Fab、F(ab')2、Fv、一本鎖抗体断片、またはこれらの抗体もしくは断片のいずれか1つの変種もしくは誘導体である、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項17】
多特異性抗体、ダイアボディ(diabody)、トリアボディ(triabody)、テトラボディ(tetrabody)、ミニボディ(minibody)、直鎖状抗体、キレート化組換え抗体、トリボデイ(tribody)、バイボディ(bibody)、イントラボディ(intrabody)、ナノボディ(nanobody)、小モジュール免疫薬剤(SMIP)、結合ドメイン免疫グロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、VHH含有抗体、またはこれらの抗体もしくは断片のいずれか1つの変種もしくは誘導体である、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項18】
配列番号:27のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項19】
配列番号:8、14、および15のアミノ酸配列の1つを含む重鎖可変領域、ならびに配列番号:9、10、および11のアミノ酸配列の1つを含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項20】
配列番号:8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号:9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項21】
配列番号:15のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号:11のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項22】
配列番号:14のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号:10のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1〜17のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項23】
3 pM未満の解離定数を有する、請求項1または2記載の抗体または抗体断片。
【請求項24】
約2 pMまたはそれ未満の解離定数を有する、請求項1または2記載の抗体または抗体断片。
【請求項25】
(i) IL-1β刺激によるヒト線維芽細胞からのIL-6放出の阻害に関して約0.5 nMまたはそれ未満のIC50を有し、(ii) 約1 pMまたはそれ未満の解離定数でIL-1βに結合し、(iii) かつ抗体または抗体断片を有効量で動物に投与した場合に、抗体または抗体断片を投与していないIL-1β刺激動物における血清IL-6レベルと比較して、動物における血清IL-6のIL-1β誘導性発現を少なくとも50%阻害する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項26】
約6 pM〜約50 pMの解離定数でヒトIL-1βに結合し、かつIL-1β刺激によるヒト線維芽細胞からのIL-6放出の阻害に関して約5 pM〜約200 pMのIC50を有する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項27】
約13 pM〜約25 pMの解離定数でヒトIL-1βに結合する、請求項26記載の抗体または抗体断片。
【請求項28】
重鎖可変領域が配列番号:4のアミノ酸配列を含む、請求項26〜27記載の抗体または抗体断片。
【請求項29】
配列番号:9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項26〜28のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項30】
IL-1αに検出可能な程度に結合しない、請求項1〜28のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項31】
IL-1β以外の標的と交差反応しない、請求項1〜30のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項32】
げっ歯類IL-1β、霊長類IL-1β、イヌIL-1β、およびウサギIL-1βの1つまたは複数に結合する、請求項1〜31のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項33】
ラットIL-1βに対するよりも高い親和性でマウスIl-1βに結合する、請求項1〜31のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項34】
モルモットIL-1βに結合しない、請求項1〜33のいずれか一項記載の抗体または抗体断片。
【請求項35】
配列番号:28のアミノ酸配列に対する1つまたは複数の置換、欠失、または付加を含み、かつ配列番号:28に記載する該アミノ酸配列と同じまたは実質的に同じエピトープ結合の親和性および特異性を有する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項36】
配列番号:27のアミノ酸配列に対する1つまたは複数の置換、欠失、または付加を含み、かつ配列番号:27に記載する該アミノ酸配列と同じまたは実質的に同じエピトープ結合の親和性および特異性を有する、IL-1β結合抗体またはそのIL-1β結合断片。
【請求項37】
請求項1〜35のいずれか一項記載の抗体または抗体断片をコードする核酸。
【請求項38】
配列番号:38の配列を含む、請求項37記載の核酸。
【請求項39】
配列番号:39の配列を含む、請求項37記載の核酸。
【請求項40】
配列番号:28のアミノ酸配列を含む、抗体の重鎖可変領域をコードする核酸配列を含む核酸。
【請求項41】
配列番号:2、23、または24のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域をコードする、請求項40記載の核酸配列。
【請求項42】
配列番号:27のアミノ酸配列を含む、抗体の軽鎖可変領域をコードする核酸配列を含む核酸。
【請求項43】
請求項37〜41のいずれか一項記載の核酸を含むベクター。
【請求項44】
請求項37〜41のいずれか一項記載の核酸または請求項42記載のベクターを含む細胞。
【請求項45】
胚性幹細胞または受精卵である、請求項44記載の細胞。
【請求項46】
請求項44または45記載の細胞を含むトランスジェニック動物。
【請求項47】
請求項1〜34のいずれか一項記載の抗体または抗体断片を産生するハイブリドーマ。
【請求項48】
(a) 請求項1〜34のいずれか一項記載の抗体もしくは抗体断片、請求項37〜41のいずれか一項記載の核酸、または請求項42記載のベクター、および(b) 適切な担体を含む組成物。
【請求項49】
担体が薬学的に許容される担体である、請求項48記載の組成物。
【請求項50】
関節内、皮下、静脈内、腹腔内、脳内(実質内)、脳室内、筋肉内、眼内、動脈内、病巣内、経口、または吸入投与に適した形態である、請求項49記載の組成物。
【請求項51】
凍結乾燥保護剤、界面活性剤、増量剤、結合剤、および/または膨張剤を含む、請求項49記載の組成物。
【請求項52】
徐放性または持続放出性薬学的組成物である、請求項49記載の組成物。
【請求項53】
(a) 請求項1〜34のいずれか一項記載の抗体もしくは抗体断片、(b) 請求項37〜41のいずれか一項記載の核酸、(c) 請求項42記載のベクター、または(d) 請求項48〜54のいずれか一項記載の組成物の有効量を、それを必要とする哺乳動物に投与する段階を含み、それによって哺乳動物において疾患が治療または予防される、哺乳動物におけるIL-1関連疾患または状態を治療または予防する方法。
【請求項54】
IL-1関連疾患または状態が炎症性疾患、自己免疫疾患、または癌である、請求項53記載の方法。
【請求項55】
IL-1関連疾患または状態が、関節リウマチ、変形性関節症、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック、慢性閉塞性肺疾患、喘息、移植片対宿主病、アテローム性動脈硬化症、成人T細胞白血病、多発性骨髄腫、多発性硬化症、脳卒中、またはアルツハイマー病から選択される、請求項53または54記載の方法。
【請求項56】
IL-1関連疾患または状態が新生児発症多臓器炎症性疾患(NOMID/CINCA)、全身性発症若年性特発性関節炎、CIAS1関連性周期性症候群(CAPS)、スティル病、またはマックル・ウェルズ症候群である、請求項53〜55のいずれか一項記載の方法。
【請求項57】
IL-1関連疾患または状態が全身性発症若年性特発性関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、アテローム性動脈硬化症、または重症筋無力症である、請求項53〜56のいずれか一項記載の方法。
【請求項58】
哺乳動物がヒトである、請求項53〜56のいずれか一項記載の方法。
【請求項59】
有効量の抗体または抗体断片が、抗体の非存在下における血清IL-6レベルと比較して、動物における血清IL-6のIL-1β誘導性発現を少なくとも50%阻害するのに効果的である、請求項54〜58のいずれか一項記載の方法。
【請求項60】
(a) 配列番号:22のアミノ酸配列を含むIL-1β結合ポリペプチドをコードする核酸配列を含む第1核酸、および第1核酸配列と少なくとも1ヌクレオチド異なる核酸配列を含む第2核酸を提供する段階、
(b) 核酸シャフリングを行い、2つまたはそれ以上の変異核酸を提供する段階、
(c) (i) 第1核酸によってコードされるポリペプチドよりも高い親和性でIL-1βに結合する、(ii) 第1核酸によってコードされるポリペプチドよりも高い、IL-1αを上回るIL-1βに対する選択性を有する、(iii) 第1核酸によってコードされるポリペプチドよりも低い、IL-1βに対する平衡結合解離定数を有する、または(iv) 第1核酸によってコードされるポリペプチドよりも高度に、動物における血清IL-6のIL-1β誘導性発現を阻害するポリペプチドをコードする変異核酸を選択する段階、および
(d) 選択した変異核酸を発現させる段階
を含み、これによって親和性成熟IL-1βポリペプチドが生成される、親和性成熟IL-1β結合ポリペプチドを調製する方法。
【請求項61】
変異核酸を選択する段階の前に、1つまたは複数の変異核酸によってコードされるポリペプチドを含む抗体を提供する段階をさらに含み、変異核酸を選択する段階が抗体をアッセイすることによって行われる、請求項60記載の方法。
【請求項62】
段階(b)および(c)が繰り返され、段階(b)の核酸シャフリングが、(i) 段階(c)の少なくとも1つの選択された変異核酸および(ii) 選択された変異核酸と少なくとも1ヌクレオチド異なる核酸配列を有する少なくとも1つの核酸を用いて行われる、請求項60または61記載の方法。
【請求項63】
最適化された核酸が選択されるまで段階(b)および(c)が繰り返される、請求項60〜62のいずれか一項記載の方法。
【請求項64】
第1核酸が、配列番号:1〜26のいずれかのアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、請求項60〜63のいずれか一項記載の方法。
【請求項65】
第1核酸が、配列番号:27〜35または42〜57のいずれかのアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、請求項60〜64のいずれか一項記載の方法。
【請求項66】
(i) IL-1β刺激によるヒト線維芽細胞からのIL-6放出の阻害に関して約0.5 nMまたはそれ未満のIC50を有し、(ii) 3 pM未満のIL-1βに対する解離定数でIL-1βに結合し、かつ(iii) 抗体または断片を投与していないIL-1β刺激動物における血清IL-6レベルと比較して、動物における血清IL-6のIL-1β誘導性発現を少なくとも50%阻害するポリペプチドをコードする核酸が選択されるまで、段階(b)および(c)が繰り返される、請求項60〜65のいずれか一項記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2008−543340(P2008−543340A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518374(P2008−518374)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/024261
【国際公開番号】WO2007/002261
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(507417617)ゾーマ テクノロジー リミテッド (10)
【出願人】(308022036)
【出願人】(308022047)
【出願人】(308022069)
【出願人】(308022070)
【出願人】(308022081)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/024261
【国際公開番号】WO2007/002261
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(507417617)ゾーマ テクノロジー リミテッド (10)
【出願人】(308022036)
【出願人】(308022047)
【出願人】(308022069)
【出願人】(308022070)
【出願人】(308022081)
【Fターム(参考)】
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