説明

ISDN回線におけるサブアドレス設定方法およびこの方法を用いた電話装置

【課題】 着呼電話装置から他へ転送する際、少なくとも発呼者の発信電話番号とダイヤル電話番号とを転送先に通知して、ダイヤルイン番号での着信転送、または二回目の転送の際に、二つの11桁の電話番号を転送先に通知可能とする。
【解決手段】 ISDNの発サブアドレス領域に、10進数の電話番号を16進数に変換し、桁数を低減して番号設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信網を管理する事業会社のISDN回線に接続する電話装置で利用可能な発信者番号通知サービスで設定される発サブアドレス領域を用いて、着信転送において転送元電話機の番号通知ができるISDN回線におけるサブアドレス設定方法およびこの方法を用いた電話装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のISDN回線における発サブアドレス領域の設定方法およびこの方法を用いた電話装置は、例えば、特開2000−49947号公報(特許文献1)にISDN端末装置として開示されている。
【0003】
このISDN回線における発サブアドレス設定を用いた端末装置では、ISDNへ転送する際、発信元端末装置から受けた発信者番号をISDN回線での発呼に際して規定された発サブアドレス領域に設定し、自局の回線番号を所定の発番号領域に設定している。
【0004】
図1は、発信側電話機10が内線電話機55に発呼した際に構内電話装置150により転送先電話機40に転送される際の電話番号送信状態を示す説明図である。発信側電話機10はアナログ電話網20を介して、転送設定された内線電話機55にダイヤルインシステムを用いて発呼する。転送先の転送先電話機40はISDN30を介して接続されている。
【0005】
発信側電話機10からの発呼を受けたアナログ電話網20は、発呼回線の回線番号から発番号「03−1234−5678」を知り、発呼により知らされた宛先番号「03−1234−1113」を着番号として、予め設定されているダイヤルインの回線番号「03−1234−1111」を有するアナログ回線を介して構内電話装置150に呼接続する。
【0006】
構内電話装置150では、制御部152が、受けた着番号からメモリ部153により転送先番号「06−7891−2345」へ転送設定されていることを知り、この呼の転送接続を行う。この際、この転送先番号を有する転送先電話機40はISDN30に収容されているので、構内電話装置150に接続されるISDN回線からISDN30を介して発呼される。
【0007】
この発呼の発番号は、構内電話装置150が有するISDN回線番号「03−1234−1112」であり、着番号は転送先番号である。しかし、ISDN回線では発サブアドレス領域を有しており、構内電話装置150は、制御部152で発番号として受け取った発呼者番号「03−1234−5678」を、発サブアドレス領域に設定する。
【0008】
従って、転送先電話機40の画面では、転送元になる発番号の構内電話装置150の回線番号「03−1234−1112」と発呼者になる発信側番号「03−1234−5678」とが表示される。
【0009】
例えば、電話会社からのサービス情報では、ISDNを含む回線で、発信者番号通知サービスとして「0+(市外番号)+(市内番号)+(加入者番号)」が通知されるようになった。一方、ISDN回線の発サブアドレス領域は、23オクテットが割り当てられ、3オクテットのヘッダーに続く20オクテットが使用可能である。
【0010】
また、別に、ISDNでは、サブアドレス通知サービスがある。このサービスは、ダイヤルインサービスと同様なものであり、例えば代表番号を着番号とし、内線番号を着サブアドレス領域に設定する。従って、着呼を受けた電話装置は、着サブアドレス領域の内線番号を検出してその内線を呼び出すことができる。この電話番号領域は上記同様20オクテットである。
【0011】
図2では、「オクテット3」のプロトコル指定領域で「IA5キャラクタ」を指定した際、発サブアドレス領域の20オクテットにIA5キャラクタコードによる20桁の番号が収納できることが示されている。すなわち、同一桁数である10桁の電話番号が二つ収容できる。従って、図1における構内電話装置150では、発サブアドレス領域に、発呼者番号「03−1234−5678」と最初の着番号「03−1234−1113」とを収容することができる。
【0012】
しかし、他方では、携帯電話機の電話番号で理解されるように、電話番号は最大11桁と規定されている。従って、図3に示されるように、二つのうち一方の電話番号が11桁である場合、合計して21オクテット以上となるので、図2の20オクテット領域に収納できない。
【0013】
【特許文献1】特開2000−49947号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
解決しようとする課題は、ISDN回線の発サブアドレス領域で20オクテット分を全部使っても、最大11桁と規定される二つの電話番号を収めることができないことである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によるISDN回線においてサブアドレスを設定する方法および電話装置は、サブアドレスに設定する10進数の電話番号を、桁数の低減を可能とする、より大きな進数に変換して所定のサブアドレス領域に設定することを特徴としている。ここで、電話装置は、電話機などの通信端末装置、並びに、ボタン電話装置、電話交換機などの交換装置を含む。
【0016】
例えば、電話番号は「4ビット」およびそれ以上のビット数により「16進数」およびそれ以上の進数に変換されることが、桁数の低減に有効である。
【0017】
しかし、電話番号は「16進数」に変換され、各桁のオクテット位置にIA5キャラクタコードを使用することとし、更に、サブアドレスに設定される変換後の電話番号間に一桁分のオクテット位置をあけ、そこに予め定められた区切り符号を挿入することが、従来からの構成の変更を最小にするので望ましい。
【0018】
すなわち、本発明は、ISDN回線の発サブアドレス領域で最大11桁と規定される二つの電話番号を収めるため、発信側で、ユーザ固有のプロトコル指定に基づき、最大7ビットのコードを用いて最大11桁の番号数字を最大9オクテットの所定コードに変換して設定することを主要な特徴とする。この際、二つの電話番号は、所定のオクテット数または区切りコードを用いて分割できる。
【0019】
従って、被呼側では、所定のオクテット数または区切りコードにより、発サブアドレス領域で受けたコードを二分割してそれぞれを逆変換し、従来の10進数による番号表示が可能である。
【0020】
例えば、最大7ビットのコードはITU−T勧告に基づくIA5キャラクタコードを使用し、10進の数字による電話番号は16進の数字文字符号に変換されたキャラクタコードによることが、従来の変換機能を利用できるので望ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明のISDN回線における発サブアドレスの設定は、最大7ビットのコードを用いて最大11桁の番号数字を所定のコードに変換して、最大9オクテットとして収容するので、電話会社の指定する領域の範囲に二つの最大11桁を有する電話番号を収めることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
ISDN回線の発サブアドレス領域に最大11桁と規定される二つの電話番号を収めるという目的を、10進数の電話番号を「16進数」に変換して桁数を低減すると共に、変換コードをISDN−BRI(Basic Rate Interface)で指定される「IA5キャラクタコード」とすることにより、従来の構成に対して小規模の追加機能により実現した。
【0023】
この機能は転送先で対応できることが必要であり、発信側装置としては、対応できない電話装置のため、アドレス設定として、ISO(国際標準化機構)で標準化されているOSI(Open Systems Interconnection )ネットワークのアドレス体系であるNSAP(Network Service Access Point)と併用されている。
【0024】
逆に、着呼先電話装置が本発明機能に対応できる場合には、ISDN−PRI(Primary Rate Interface)においても適用することができる。
【0025】
次に、図面を参照して説明するが、紙面の都合上、本発明に係る部分のみを示し、装置として必須機能でも、図示の省略がある。
【実施例1】
【0026】
本発明の実施例1により、ダイヤルイン先の内線着信を外部ISDNの転送先電話機へ転送するシステムについて、図4を参照して説明する。
【0027】
図4は本発明による電話装置の電話番号状況に対する実施の一形態を示す説明図である。
【0028】
図示されるように、本システムは、発信側電話機10、アナログ電話網20、ISDN30、構内電話装置50、および転送先電話機60により構成される。また、構内電話装置50は、外線ボード51、制御部52、メモリ部53、内線ボード54、転送設定内線電話機55、および内線電話機56を備えるものとする。
【0029】
発信側電話機10は、アナログ電話網20に収容されて電話番号「03−1234−5678」を有し、発呼者により発呼されるものである。アナログ電話網20は、例えば、収容される発信側電話機10からの発呼に対して発番号「03−1234−5678」を識別し、かつ宛先となる着番号をもって着呼先回線に接続し、これを呼出しする。
【0030】
ISDN30は、ISDN回線を介して、一方では構内電話装置50に接続し、他方では転送先電話機60を収容する。構内電話装置50から着番号「06−7891−2345」により発呼を受けた際には、構内電話装置50のISDN回線番号「03−1234−1112」を発番号として、発サブアドレスを利用して発呼者および転送元の内線番号を転送する。
【0031】
構内電話装置50は、ボタン電話装置、自動構内交換機などで代表され、アナログ電話網20およびISDN30に対しダイヤルインサービスが可能であり、内線電話機それぞれが独立したダイヤルイン番号を有しているものとする。構内電話装置50はダイヤルイン機能を有するため、電話網から着番号として内線番号まで受付けできる。一方、発信者通知サービスでは、回線番号が発番号になるため、アナログ電話網20への発呼では発番号「03−1234−1111」が通知される。また、ISDN30への発呼では、発番号「03−1234−1112」が通知されるが、発サブアドレスによりダイヤルイン用の電話番号が通知できる。転送の際の詳細は後述する。
【0032】
転送先電話機60は、ISDN30に収容され、電話番号「06−7891−2345」を有しており、本実施例1ではISDN回線を介して着呼を受ける。
【0033】
構内電話装置50の外線ボード51は、アナログ電話網20およびISDN30に対し、それぞれが回線番号を有する加入者回線で接続されている。アナログ電話網20には回線番号「03−1234−1111」が付与され、ISDN30には回線番号「03−1234−1112」が付与されている。制御部52は発サブアドレスに設定する電話番号を16進数に変換する機能を有しており、本発明に係る主要機能は後にフローチャートを参照して説明する。
【0034】
メモリ部53は内線番号に対応して転送先番号が登録される着信転送テーブルが含まれるものとする。例えば図示されるように、内線番号「03−1234−1113」への着呼は転送先番号「06−7891−2345」の転送先電話機60へ転送されるように、テーブル設定されている。内線ボード54は、転送設定内線電話機55および内線電話機56などが接続されており、ダイヤルインのための内線番号を有している。例えば、図示される転送設定内線電話機55は、内線番号「03−1234−1113」であり、内線電話機56は内線番号「03−1234−1114」である。
【0035】
次に、図5を参照して、本実施例1で利用する発サブアドレス領域の用法について説明する。
【0036】
まず「オクテット3」では、NSAP、または、本発明で特化される「ユーザ特有プロトコル」が指定される。次いで「オクテット4」で「IA5キャラクタ」が指定される。従って、発サブアドレスとして利用できる領域は「19オクテット分」しかない。実施例1では他のユーザ情報にも使用されるIA5キャラクタを設定するが、サブアドレスとして利用可能なキャラクタコードは、7ビットBCT(Basic Code Table)に準拠する「IA5キャラクタ」の19英数文字と、BCD(Binary Code Decimal)の40英数字とであり、何れでもよいと規定されている。
【0037】
また、図6では、図4に示される発信側電話機番号「03−1234−5678」と転送設定内線電話機番号「03−1234−1113」とで先頭の「0」を除く10進数による二つの電話番号の数字番号は18桁であり、これを16進数に変換した場合、16桁となる。二つの桁数が相違することを前提に、両者の間に「IA5キャラクタ」の一つである「&」を区切り符号として挿入し「129E044E&129DF279」の17桁、すなわち17オクテットで形成することとする。
【0038】
更に、例えば携帯電話機番号「090−」の先頭「0」を除いた例えば最大数値「9099999999」の10桁数字でも、16進数では「21E66FAFF」の9桁キャラクタ、すなわち9オクテットで済み、二つの発番号に対して区切り符号を含み、19オクテットに収まる。
【0039】
次に、図7に図4を併せ参照して構内電話装置50の制御部52の主要動作手順について説明する。
【0040】
制御部52は、アナログ電話網20から着番号「03−1234−1113」と発番号「03−1234−5678」とを有する着呼を受付け(手順S1)した際、まず、メモリ部53の転送設定を着番号「03−1234−1113」で検索(手順S2)する。
【0041】
この手順S2が「YES」で、図示されるように、着番号「03−1234−1113」への着呼を転送先番号「06−7891−2345」へ転送せよとメモリ部53の着信転送テーブルに設定がある場合、制御部52は転送先番号からISDN30への接続と判断(手順S3のYES)する。この場合、制御部52は、受付けした発番号「03−1234−5678」と転送設定内線電話機番号「03−1234−1113」とをそれぞれ16進数に変換(手順S4)し、区切り符号「&」を挿入した発番号符号「129E044E&129DF279」の17桁をIA5キャラクタコードにより発サブアドレス領域の17オクテットそれぞれに設定(手順S5)する。
【0042】
次いで、制御部52は、転送先番号「06−7891−2345」を着番号に設定(手順S6)し、所定の発呼フォーマットに形成して回線番号「03−1234−1112」のISDN回線を介しISDN30へ送信(手順S7)する。
【0043】
ISDN30では、発呼元電話装置の回線番号「03−1234−1112」を発番号として転送先電話機60に通知する。従って、転送先電話機60は、発呼元として発番号「03−1234−1112」と発サブアドレス領域で通知された転送元の内線番号「03−1234−1113」と発呼者の電話機番号「03−1234−5678」とを受け、画面表示することができる。
【0044】
このような実施の形態を採用したので、ISDN回線の発サブアドレスとして二つの発呼側電話番号を設定可能である。一方、通信網は発番号として発呼側の回線番号を設定するので、上述したように、回線番号と転送元電話機番号とが相違する場合、発呼者と転送者との両者の電話番号を被呼者に通知することができるという効果がある。更に、複数回の転送における発信側の電話番号を発サブアドレスに二つまで設定して、着呼側に通知することができるという効果もある。
【0045】
上記説明では、市外番号を含む10桁の電話番号で説明したが、発信側電話機が携帯電話機であり、最大11桁の電話番号の場合でも、上述したように発サブアドレスとして16進数変換され、IA5キャラクタコードで設定されるので、所定の19オクテット領域内に二つの電話番号まで収めることができる。
【0046】
また、発信側電話機がアナログ電話網に接続していると図示され説明されているが、アナログ電話網がISDNであってもよいことは明らかであり、発信側電話網または通信網の種別は上記説明により限定されるものではない。
【実施例2】
【0047】
次に、図8および図9に図5を併せ参照してISDN回線を接続する被呼者側の加入者装置70における本発明の実施例1に係る発サブアドレス受信の実施例2について説明する。図4では、この加入者装置は転送先電話機60に備えられている。
【0048】
加入者装置70は、被呼加入者装置として受信信号選択部71、発サブアドレス領域抽出部72、ユーザ特有プロトコル情報検出部73、発サブアドレス変換部74、および発サブアドレス記録表示部75とを備える。
【0049】
受信信号選択部71は、ISDN回線から着呼を受付け(手順S21)した際に、受信信号を選択して発サブアドレス領域抽出部72に送る。発サブアドレス領域抽出部72は、受付けした受信信号から発サブアドレス領域を検索(手順S22)し、発サブアドレスあり(手順S23のYES)の場合、発サブアドレス領域のデータをユーザ特有プロトコル情報検出部73に送る。
【0050】
ユーザ特有プロトコル情報検出部73は、発サブアドレス領域の「オクテット3」からユーザ特有プロトコルを検出(手順S24のYES)し、「オクテット4」からIA5キャラクタを検出(手順S25のYES)し、更に「オクテット5以降」に区切り符号「&」を検出(手順S26のYES)の際には、区切り符号前後のIA5キャラクタコードそれぞれを電話番号符号として発サブアドレス変換部74へ送る。
【0051】
発サブアドレス変換部74は、電話番号符号として受けた16進数によるIA5キャラクタコードを10進数に変換(手順S27)して発サブアドレス記録表示部75へ送る。発サブアドレス記録表示部75は受付けした番号数字を所定のメモリに記録し所定の画面に表示(手順S28)する。
【0052】
上記手順S24または手順S25が「NO」で、ユーザ特有プロトコルでない場合、またはユーザ特有プロトコルであるがIA5キャラクタでない場合で、サブアドレスの変換不要の場合は番号符号としてユーザ特有プロトコル情報検出部73が発サブアドレス記録表示部75へ直接送る。一方、サブアドレスの変換が必要の場合には、ユーザ特有プロトコル情報検出部73が発サブアドレス変換部74へ符号を送り、発サブアドレス変換部74が指定のプロトコルに基づいてアドレス変換(手順S29)して、上記手順S18に進む。また、上記手順S26が「NO」で、区切り符号がない場合、電話番号は一つであり、発サブアドレス変換部74は、受けた16進数によるIA5キャラクタコードを10進数に変換(手順S30)して発サブアドレス記録表示部75へ送り、上記手順S28に進む。
【0053】
このような実施の形態を採用し、発サブアドレス領域で「ユーザ特有プロトコル」の設定を検出した際のみ、検索した「IA5キャラクタコード」を10進数に変換する機能を追加するので、従来の構成と比較して多大な変更をすることなく、所定の発サブアドレス領域で二つの発信者側電話番号の通知を受付けすることができる。
【実施例3】
【0054】
本発明の実施例3について図4を参照して説明する。
【0055】
実施例3では、構内電話装置50はコールセンターとして機能している。この場合、内線電話機はなく、内線番号それぞれは、例えば「問合せ受付け」「故障相談受付け」「苦情受付け」などである。すなわち、発呼者の目的とする相手先ダイヤル番号は内線番号に相当する。
【0056】
従って、構内電話装置50は転送先電話機60に発信側電話機番号と目的先であるダイヤル番号とが発サブアドレス領域により転送先に送信され、受付け者が画面で確認できる。すなわち転送先では、発呼者番号および発呼者のダイヤル番号を知ることができるので、発呼者番号により発呼者の個人情報の入手、およびダイヤル番号により呼び出し目的それぞれを知ることができる。
【実施例4】
【0057】
本発明の実施例4について図5を参照して説明する。
【0058】
実施例4は、IA5キャラクタの代わりにBCDコードを用いて、10進数の電話番号を4ビットの16進数、または5ビットの32進数に変換し、その桁数を低減し、数字に含まれないコードを区切り符号に設定することにより、発サブアドレス領域に収容する電話番号の数を更に増加させることができる。現状では7ビットまで使用可能なので、区切り符号を考慮しても、桁数の大幅な低減が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明によれば、電話網のような10進数の電話番号を、16進数、32進数などに変換して桁数を低減してサブアドレス領域に設定することにより、限られたアドレス領域に複数の電話番号を設定して送信できるので、10進数のアドレスを用いる一つの呼接続に複数アドレスの通知を必要とする、着信転送、分散型コールセンターシステムの用途以外、例えば複数着信転送などにも適用できる。また、着サブアドレス領域の複数電話番号の収納においても同様に適用できる。更に、電話装置における電話番号に限定されることなく、限定された桁数の領域に数字番号を設定するような装置の用途に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】従来のISDN回線における発サブアドレス設定システムの一例を示した説明図である。
【図2】従来のISDN回線における発サブアドレス領域のフォーマットに係る一例を示した説明図である。
【図3】発サブアドレス領域に設定したい電話番号の合計桁数の一例を示した説明図である。
【図4】本発明のISDN回線での発サブアドレス設定装置におけるブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。(実施例1)
【図5】本発明のISDN回線における発サブアドレス領域のフォーマットに係る実施の一形態を示した説明図である。(実施例1)
【図6】図4における発サブアドレス領域に設定する電話番号の合計桁数の一実施例を示した説明図である。(実施例1)
【図7】図4における構内電話装置の主要動作手順に係る実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図8】本発明のISDN回線で着呼を受付けする加入者装置における関連機能のブロック構成に係る実施の一形態を示した説明図である。(実施例2)
【図9】図8における被呼加入者装置の主要動作手順に係る実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例2)
【符号の説明】
【0061】
10 発信側電話機
20 アナログ電話網
30 ISDN
50 構内電話装置
51 外線ボード
52 制御部
53 メモリ部
54 内線ボード
55 転送設定内線電話機
56 内線電話機
60 転送先電話機
70 加入者装置
71 受信信号選択部
72 発サブアドレス領域抽出部
73 ユーザ特有プロトコル情報検出部
74 発サブアドレス変換部
75 発サブアドレス記録表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ISDN回線におけるサブアドレス設定方法において、10進数の電話番号を桁数の低減を可能とする、より大きな進数に変換して所定のサブアドレス領域に設定することを特徴とするISDN回線におけるサブアドレス設定方法。
【請求項2】
請求項1に記載のサブアドレス設定方法において、電話番号は「4ビット」およびそれ以上のビット数により「16進数」およびそれ以上の進数に変換されることを特徴とするISDN回線におけるサブアドレス設定方法。
【請求項3】
請求項1に記載のサブアドレス設定方法において、電話番号は「16進数」に変換され、各桁のオクテット位置にIA5キャラクタコードを使用することを特徴とするISDN回線におけるサブアドレス設定方法。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のサブアドレス設定方法において、サブアドレスに設定される変換後の電話番号間に一つの桁のオクテット位置をあけ、そこに予め定められた区切り符号を挿入することを特徴とするISDN回線におけるサブアドレス設定方法。
【請求項5】
ISDN回線におけるサブアドレス設定方法において、所定のサブアドレス領域に電話番号を設定する際、最大7ビットのコードを用いて最大11桁の番号数字を最大9オクテットの所定コードに変換して設定することを特徴とするISDN回線におけるサブアドレス設定方法。
【請求項6】
ISDN回線を接続する電話装置において、所定のサブアドレス領域に10進数の電話番号を設定する際、10進数電話番号を、桁数低減を可能とする、より大きな進数に変換して設定する制御部を備えることを特徴とするISDN回線を接続する電話装置。
【請求項7】
請求項6に記載の電話装置において、制御部は、10進数電話番号を「16進数」に変換し、各桁のオクテット位置にIA5キャラクタコードを使用し、かつサブアドレスに設定される変換後の電話番号間に一つの桁のオクテット位置をあけ、そこに予め定められた区切り符号を挿入することを特徴とするISDN回線を接続する電話装置。
【請求項8】
ISDN回線を接続する電話装置において、ISDN回線から着呼を受付けして、所定のサブアドレス領域に、IA5キャラクタコードによる16進数の番号符号を検出した際、その番号符号、または所定の区切り符号が検出された場合はその区切り符号で区切られた番号符号を10進数に変換して記録し画面表示する制御部を備えることを特徴とするISDN回線を接続する電話装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−148771(P2006−148771A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−338970(P2004−338970)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】