説明

LEDランプ

【課題】 より広い範囲を照らすことが可能なLEDランプを提供すること。
【解決手段】 1以上のLEDチップを有するLED発光部200と、LED発光部200が搭載される搭載面411を有する基板410と、LED発光部200を覆い、かつLED発光部200からの光を透過させるグローブ500と、を備え、グローブ500は、搭載面411の正面側に膨出しており、基板410からグローブ500の頂点504に延びるx方向に沿った軸を回転対称軸O1とする回転対称形状を有する、LEDランプ101であって、グローブ500の外周面には、それぞれが回転対称軸O1を中心とするリング状とされ、かつx方向に並ぶ複数の山形部510が設けられており、各山形部510は、x方向寄りに位置し、かつLED発光部200からの光を屈折させる光路変更面511と、光路変更面511とは反対側に位置する接続面512と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源としてLEDチップを備えるLEDランプに関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる白熱電球の代替製品として、LEDチップが実装されたLEDランプが普及し始めている。LEDランプは、白熱電球に対して、省電力および長寿命といった長所がある。
【0003】
図24は、従来のLEDランプの一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示されたLEDランプ900は、白熱電球の代替として使用可能に構成されたものであり、LED基板901、複数のLEDチップ902、基台903、電源部904、口金905、およびグローブ906を備えている。複数のLEDチップ902は、LEDランプ900の光源であり、LED基板901に搭載されている。LED基板901は、絶縁性材料からなり、基台903に固定されている。基台903は、たとえばアルミなどの金属からなり、複数のLEDチップ902からの熱を外部へと放散する役割を果たす。口金905は、LEDランプ900を照明器具などに取り付けるための部位であり、たとえばJIS規格に定められた仕様とされている。グローブ906は、複数のLEDチップ902を保護するとともに、LEDチップ902からの光を透過させる。
【0004】
LEDチップ902から発せられる光は、指向性が比較的に高いので、図24に示されたLEDランプ900においては、側方(図中の左右方向)には光が届きにくい。このため、一般的な白熱電球に代えてLEDランプ900を照明器具に取り付けて使用した場合、照らされる範囲が狭くなるという不都合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−225409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、より広い範囲を照らすことが可能なLEDランプを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面によって提供されるLEDランプは、1以上のLEDチップを有するLED発光部と、上記LED発光部が搭載される搭載面を有する支持部と、上記LED発光部を覆い、かつ上記LED発光部からの光を透過させるグローブと、を備え、上記グローブは、上記搭載面の正面側に膨出しており、上記支持部から上記グローブの頂点に延びる第1方向に沿った軸を回転対称軸とする回転対称形状を有する、LEDランプであって、上記グローブの外周面には、それぞれが上記回転対称軸を中心とするリング状とされ、かつ上記第1方向に並ぶ複数の山形部が設けられており、上記各山形部は、上記第1方向寄りに位置し、かつ上記LED発光部からの光を屈折させる光路変更面と、上記光路変更面とは反対側に位置する接続面と、を有することを特徴としている。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各光路変更面は、上記回転対称軸と上記搭載面との交差点から当該光路変更面に延びる直線に垂直な第1面に対して傾斜しており、上記各光路変更面は、上記第1面よりも、上記グローブの頂点を通るとともに上記回転対称軸に垂直な第2面寄りに傾斜している。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各接続面は、上記回転対称軸と上記搭載面との交差点から延びる直線を母線とする円錐の側面に略沿った形状である。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記グローブは、上記頂点を頂とするドーム形状部と、このドーム形状部に対して上記支持部側につながり、上記支持部に近づくにつれて窄む窄み部とを有する。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光路変更面には、ARコートが施されている。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記グローブの内周面には、上記回転対称軸を長軸とする楕円弧の回転により形成され、上記LED発光部からの光を屈折させる追加の光路変更面が設けられている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED発光部は、各々が上記LEDチップを具備しており、上記搭載面に搭載された1以上のLEDモジュールを備えている。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記搭載面には、複数の上記LEDモジュールがマトリクス状に配置されている。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED発光部は、上記支持部に取り付けられ、かつ複数のLEDチップが搭載されたLED基板を有する。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持部は、上記第1方向に膨出する膨出部を備えて構成されており、上記LED発光部は、上記膨出部に支持されている。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記膨出部は、上記グローブの頂点寄りに位置する円形の天板と、この天板につながる円筒部とを有し、上記LED発光部は、上記天板および上記円筒部に支持されている。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記円筒部は、上記天板に向かうほど直径が小となっている。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED発光部は、各々が上記LEDチップを具備する複数のLEDモジュールを備え、上記複数のLEDモジュールは、上記膨出部に取り付けられたフレキシブル配線基板に搭載されている。
【0020】
本発明の第2の側面によって提供されるLEDランプは、1以上のLEDチップを有するLED発光部と、上記LED発光部が搭載される搭載面を有する支持部と、上記LED発光部を覆い、かつ上記LED発光部からの光を透過させるカバーと、を備え、上記カバーは、上記搭載面の正面側に膨出しており、かつ上記支持部から上記カバーの頂部に延びる第1方向と垂直である第2方向に延びる、LEDランプであって、上記カバーの外周面には、それぞれが上記第2方向に延び、かつ上記第1方向に並ぶ複数の山形部が設けられており、上記各山形部は、上記第1方向寄りに位置し、かつ上記LED発光部からの光を屈折させる光路変更面と、上記光路変更面とは反対側に位置する接続面と、を有することを特徴としている。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各光路変更面は、上記第1方向に沿う軸線と上記搭載面との交差点から上記第2方向の垂直面内において当該光路変更面に延びる直線に垂直な第1面に対して傾斜しており、上記各光路変更面は、上記第1面よりも、上記カバーの頂部を通るとともに上記軸線に垂直な第2面寄りに傾斜している。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各接続面は、上記軸線と上記搭載面との交差点から上記第2方向の垂直面内において延びる直線を含む。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光路変更面には、ARコートが施されている。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記カバーの内周面には、上記第2方向の垂直面内において上記軸線を長軸とする楕円弧状に形成され、上記LED発光部からの光を屈折させる追加の光路変更面が設けられている。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED発光部は、各々が上記LEDチップを具備しており、上記搭載面に搭載された1以上のLEDモジュールを備えている。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED発光部は、上記支持部に取り付けられ、かつ複数のLEDチップが搭載されたLED基板を有する。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記支持部は、上記第1方向に膨出する膨出部を備えて構成されており、上記LED発光部は、上記膨出部に支持されている。
【0028】
本発明の第3の側面によって提供されるLEDランプは、1以上のLEDチップを有するLED発光部と、上記LED発光部が搭載される搭載面を有する支持部と、上記LED発光部を覆い、かつ上記LED発光部からの光を透過させるカバーと、を備え、上記カバーは、上記搭載面の正面側に膨出しており、かつ上記支持部から上記カバーの頂部に延びる第1方向と垂直である第2方向に延びる、LEDランプであって、上記カバーの内周面には、それぞれが上記第2方向に延び、かつ上記第1方向に並ぶ複数の山形部が設けられており、上記各山形部は、上記第1方向寄りに位置し、かつ上記LED発光部からの光を屈折させる光路変更面と、上記光路変更面とは反対側に位置する接続面と、を有することを特徴としている。
【0029】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各光路変更面は、上記頂部を上記搭載面に射影した射影点、および当該光路変更面上のいずれかの点を含み、上記第2方向に沿って延びる第3面と、上記第1方向の反対側において当該光路変更面とのなす第1角度が90度未満となるように構成される。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1角度は、上記光路変更面について上記第1方向とは反対方向に位置するものほど小とされている。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各接続面は、上記射影点から上記第2方向の垂直面内において延びる直線を含む。
【0032】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記カバーの外周面は、上記第2方向の垂直面内において、上記搭載面よりも上記第1方向寄りに位置する点を中心とする円形状とされている。
【0033】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の山形部は、上記頂部に対応する部位から上記中心よりも上記搭載面寄りに対応する部位に至るすべての領域に設けられている。
【0034】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各光路変更面は、上記第2方向の垂直面内において上記LED発光部からの光が当該光路変更面にて屈折する屈折光を上記カバーの内側に延長したときに、その延長線が上記中心を通るように構成されている。
【0035】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記LED発光部は、複数の上記LEDチップを具備しており、上記搭載面には、複数の上記LEDチップが上記第2方向に沿ってライン状に配置されている。
【0036】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1実施形態に基づくLEDランプを示す正面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1のLEDランプのLEDモジュールの配置を示す平面図である。
【図4】図1のLEDランプに用いられるグローブの外周面形状を説明するための図である。
【図5】図2と同様の断面を表す要部断面図である。
【図6】図1のLEDランプのLEDモジュールを示す断面図である。
【図7】LEDモジュールの配置を示す平面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に基づくLEDランプを示す図2と同様の断面図である。
【図9】図8のLEDランプのLED発光部を示す断面図である。
【図10】図8のLEDランプのLED発光部の配置を示す平面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に基づくLEDランプを示す図2と同様の断面図である。
【図12】図11のLEDランプの膨出部を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4実施形態に基づくLEDランプを一部断面で表す斜視図である。
【図14】図13のLEDランプの断面図である。
【図15】本発明の第5実施形態に基づくLEDランプを一部断面で表す斜視図である。
【図16】図15のLEDランプの断面図である。
【図17】本発明の第6実施形態に基づくLEDランプを一部断面で表す斜視図である。
【図18】図17のLEDランプの断面図である。
【図19】本発明の第7実施形態に基づくLEDランプを一部断面で表す斜視図である。
【図20】図19のLEDランプの断面図である。
【図21】図19のLEDランプに用いられるカバーの内周面形状を説明するための図である。
【図22】図21の要部拡大図である。
【図23】図20のXXIII−XXIII線に沿う要部拡大断面図である。
【図24】従来のLEDランプの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0039】
図1および図2は、本発明の第1実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ101は、LED発光部200、基台300、電源部400、グローブ500、および口金600を備えている。LEDランプ101は、白熱電球の代替製品として白熱電球用の照明器具に取り付けられて用いられる。LEDランプ101は、たとえば60W型の電球相当の大きさとされており、直径が55mm程度、高さが108mm程度である。
【0040】
本実施形態において、LED発光部200は、複数のLEDモジュール201を備えて構成されている。図6に示すように、LEDモジュール201は、LEDチップ202、1対のリード203、ケース205、封止樹脂206、およびワイヤ207を備えている。1対のリード203は、たとえばCu合金からなり、その一方にLEDチップ202が搭載されている。リード203のうちLEDチップ202が搭載された面と反対側の面は、LEDモジュール201を面実装するために用いられる実装端子204とされている。LEDチップ202は、LEDモジュール201の光源であり、たとえば青色光を発光可能とされている。封止樹脂206は、LEDチップ202を保護するためのものである。封止樹脂206は、LEDチップ202からの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含む透光樹脂を用いて形成されている。上記蛍光物質としては、黄色光を発するものに代えて、赤色光を発するものと緑色光を発するものとを混合して用いてもよい。ケース205はたとえば白色樹脂からなり、LEDチップ202から側方に発された光を上方に反射するためのものである。
【0041】
上記構成の各LEDモジュール201は、後述する基板410の搭載面411(図2における上面)に搭載されている。図3に示すように、本実施形態において、複数のLEDモジュール201は、マトリクス状に配置されている。なお、図面において、LED発光部200(LEDモジュール201)から発された光の進行方向について、適宜、矢印を用いて表す。
【0042】
図1および図2に示すように、基台300は、本実施形態においては、本体310およびスペーサ320からなる。基台300は、基板410を介してLEDモジュール201(LED発光部200)を支持している。基台300および基板410は、本発明の支持部を構成している。基台300の材質としては、熱伝導率が高いものが好ましく、たとえばアルミなどの金属が用いられる。なお、本実施形態とは異なり、基台300を一体成型品として形成してもよい。
【0043】
本体310は、全体としてラッパに類似した形状とされており、複数のフィン311を有している。複数のフィン311は、外方に向かって放射状に形成されている。本体310には、電源収容凹部312が形成されている。電源収容凹部312は、電源部400の少なくとも一部を収容する部位であり、本実施形態においては、電源部400のほとんどを収容している。スペーサ320は、円板状であり、本体310の図中上端に取り付けられている。スペーサ320には、開口321が形成されている。開口321は、LEDモジュール201との干渉を回避するために設けられている。
【0044】
電源部400は、たとえば商用の交流100V電源からLED発光部200(LEDモチップ202)を点灯させるのに適した直流電力を発生させ、この直流電力をLED発光部200(LEDチップ202)に供給するものであり、図2に示すように、基板410、および複数の電子部品420を備えている。
【0045】
基板410は、熱伝導性に優れた構成のものが用いられ、たとえばガラスコンポジッド銅張積層板からなる。基板410は、全体として円形状とされている。基板410の図中下面には、複数の電子部品420が実装されている。基板410の図中下面および図中上面には、LEDチップ202に電力を供給する経路となる配線パターン(図示略)が適宜形成されており、また、上面の配線パターンと下面の配線パターンとは、たとえばスルーホールを介して適宜導通させられている。基板410は、その周縁付近が基台300の本体310とスペーサ320との間に挟まれた状態で基台300に固定されている。
【0046】
複数の電子部品420は、たとえば商用の交流100V電源を、LED発光部200(LEDチップ202)を点灯させるのに適した直流電力に変換する機能を果たす。複数の電子部品420は、たとえば、コンデンサ、抵抗、コイル、ダイオード、ICなどを含む。たとえば、図2において、電源収容凹部312のほぼ中央において、図中下方にもっとも突出した電子部品420は、コンデンサである。
【0047】
口金600は、たとえばJIS規格に準拠した一般的な電球用の照明器具に取り付けるための部分である。口金600は、JIS規格に定められたE17、E26などの仕様を満たす構成とされている。口金600は、電源部400に対して配線によって接続されている。
【0048】
グローブ500は、基板410の搭載面411の正面側に膨出しており、LED発光部200(LEDモジュール201)を覆っている。グローブ500は、LED発光部200から出射された光を透過する。グローブ500は、透光性に優れた樹脂からなり、このようなグローブ500の材質としては、たとえばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)やポリカーボネートなどの透明度の高い樹脂を挙げることができる。
【0049】
図1、図2に示すように、本実施形態においては、グローブ500は、ドーム形状部501、窄み部502、および挿入部503を有している。ドーム形状部501は、搭載面411の正面に位置しており、概略半球状とされている。窄み部502は、ドーム形状部501に対して基板410(搭載面411)側につながっている。窄み部502は、基板410に近づくにつれて窄んでおり、たとえば概略部分球状とされている。挿入部503は、基台300に形成された溝に挿入されることにより、グローブ500を基台300に対して固定するために用いられる。本実施形態では、グローブ500は、基台300からグローブ500の頂点504に延びるx方向(第1方向)に沿った軸を回転対称軸O1とする回転対称形状とされている。
【0050】
図1、図2および図5に示すように、グローブ500の外周面には、複数の山形部510が設けられている。これら山形部510は、それぞれが回転対称軸O1を中心とするリング状とされている。複数の山形部510は、ドーム形状部501および窄み部502に跨って配されており、x方向に並んでいる。
【0051】
各山形部510は、x方向側に位置する光路変更面511と、この光路変更面511とは反対側に位置する接続面512とを有する。
【0052】
光路変更面511は、LED発光部200(LEDモジュール201)からの光を屈折させるものであり、隣り合う光路変更面511どうしは互いに離間している。本実施形態のグローブ500の外周面形状の決定手法について、図4を参照して説明する。まず、図4に示すように、グローブ500の形状の基準となる楕円弧E1を設定する。楕円弧E1は、回転対称軸O1と搭載面411との交差点412を中心とし、かつ回転対称軸O1を短軸とし、グローブ500の頂点504を通るものである。次に、楕円弧E1を分割した各区画を基準として、当該各区画に対応する各光路変更面511を設定する。各光路変更面511は、楕円弧E1の対応する各区画と平行であり、楕円弧E1の内側に移動させたものである。これにより、各光路変更面511は、回転対称軸O1と搭載面411との交差点412から当該光路変更面511に延びる直線に垂直な面P1(第1面)に対して傾斜している。そして、各光路変更面511は、面P1よりも、グローブ500の頂点504を通るとともに回転対称軸O1に垂直な面P2(第2面)寄りに傾斜している。ここで、「各光路変更面511が面P1よりも面P2寄りに傾斜する」とは、別言すると、各光路変更面511と面P2とがなす角度が、当該光路変更面511に対応する面P1と、面P2とがなす角度よりも小さいことを意味する。そして、図4から理解されるように、図中の上下方向において、光路変更面511は、これに対応する面P1よりも傾斜が緩やかである。
【0053】
図2、図4、および図5に示すように、接続面512は、隣り合う光路変更面511の間をつないでいる。本実施形態において、図4から理解されるように、各接続面512は、上記交差点412から延びる直線を母線とする円錐の側面に略沿った形状とされている。
【0054】
本実施形態において、グローブ500の外周面には、ARコートが施されている。
【0055】
図2に示すように、グローブ500の内周面には、光路変更面520が設けられている。光路変更面520は、本発明でいう追加の光路変更面の一例に相当し、回転対称軸O1を長軸とする楕円弧の回転形状とされている。
【0056】
上記構成のグローブ500は、たとえば、図2を基準にして左右および下方の3方に分離可能な金型を用いて一体形成される。
【0057】
次に、LEDランプ101の作用について説明する。
【0058】
本実施形態によれば、グローブ500の外周面には、光路変更面511が設けられている。各光路変更面511は、図4を参照して上述したように、面P1よりも面P2寄りに傾斜している。このような構成により、図2および図5に表れているように、LED発光部200(LEDモジュール201)からの光が光路変更面511に到達して外部に出射される際には、入射角よりも屈折角の方が大きくなる。これにより、光路変更面511から出射する光は、x方向とは反対側寄りに屈折し、x方向を基準として拡がる方向に向かう。その結果、グローブ500からは、LED発光部200(LEDモジュール201)から発せられた光よりも広い領域に向かって光が発せられる。したがって、LEDランプ101においては、より広い範囲を照らすことができる。
【0059】
また、グローブ500の外周面には、複数の山形部510がx方向に並んで設けられており、光路変更面511は、山形部510におけるx方向寄りに位置している。そして、各光路変更面511は、面P1よりも面P2寄りに傾斜しているため、複数の光路変更面511全体において、たとえば図4に示された楕円弧E1が光出射面である場合と実質的に同程度の光の屈折を見込むことができる。このような光路変更面511の配置の工夫により、LEDランプ101においては、グローブ500のサイズの小型化を図りつつ、より広い範囲を照らすことができる。
【0060】
グローブ500の内周面には、光路変更面520が形成されており、光路変更面520は、回転対称軸O1を長軸とする楕円弧の回転形状とされている。このような構成により、図2および図5に表れているように、LED発光部200(LEDモジュール201)から出射された光が光路変更面520に到達してグローブ500内に進行する際には、入射角よりも屈折角の方が小さくなる。これにより、LED発光部200から出射された光は、光路変更面520によってx方向とは反対側寄りに屈折し、グローブ500内においてx方向を基準として拡がる方向に進行する。したがって、LED発光部200から発せられた光は、グローブ500内側の光路変更面520および上述したグローブ500外側の光路変更面511によって2段階で拡げられる。このことは、LEDランプ101によってより広い範囲を照らすのに適している。
【0061】
図5に示すように、グローブ500の内部を進行して光路変更面511に到達した光の一部は、当該光路変更面511によって反射されて、図中の斜め下方向に進行する。本実施形態では、ドーム形状部501に対して基板410(搭載面411)側につながる窄み部502を備えている。窄み部502においては、光路変更面511によって反射して斜め下方向に進行する光が、下方に位置する山形部510によって不当に遮られてしまうことを回避可能である。このことは、LEDランプ101によってより広い範囲を照らすのに適している。
【0062】
グローブ500の外周面に形成された接続面512は、回転対称軸O1と搭載面411との交差点412から延びる直線を母線とする円錐の側面に略沿った形状とされている。これにより、グローブ500内を進行した光が、接続面512によって不当に屈折あるいは反射するのを減らすことができ、LED発光部200からの光が意図しない方向に出射されるのを抑制することができる。
【0063】
グローブ500の外周面には、ARコートが施されている。このため、グローブ500内を進行した光がグローブ500の外周面において反射するのを抑制可能であり、LED発光部200からの光が意図しない方向に出射されるのを抑制することができる。
【0064】
LED発光部200を構成する複数のLEDモジュール201は、搭載面411上にマトリクス状に配置されている。このような構成は、照度を高めつつLEDランプ101によってより広い範囲を照らすのに適している。
【0065】
なお、複数のLEDモジュール201の配置は、図3に示した構成に限定されない。LEDモジュール201の数量および配置は、たとえばLEDランプのサイズや仕様などに応じて、種々変更可能である。図3に示す場合、基板410の中心(回転対称軸O1上)にもLEDモジュール201が配置されているが、たとえば図7に示すように、すべてのLEDモジュール201が基板410の中心からずれた位置に配置されていてもよい。また、1つのLEDモジュール201だけが搭載される構成としてもよい。
【0066】
図8〜図23は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0067】
図8は、本発明の第2実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ102は、LED発光部200、基台300、およびグローブ500の構成が上述した実施形態と異なっている。
【0068】
図9および図10に示すように、本実施形態においては、LED発光部200は、全体として矩形薄板状とされている。図9に示すように、LED発光部200は、LED基板210、複数のLEDチップ220、封止樹脂230、および堰部240を有している。LED基板210は、矩形状であり、たとえばアルミナなどのセラミックスからなる。LED基板210には、複数のLEDチップ220を搭載し、これらのLEDチップ220に電力を供給する経路となる配線パターン(図示略)が形成されている。
【0069】
LEDチップ220は、たとえば青色光を発光可能とされている。LEDチップ220は、上述したLED基板210の配線パターンに対して2つのワイヤを介して接続される、いわゆる2ワイヤタイプであるが、これに限定されず、1ワイヤタイプのものや、フリップチップタイプのものであってもよい。複数のLEDチップ220は、LED基板210上にマトリクス状に配置されている。
【0070】
封止樹脂230は、複数のLEDチップ220を封止しており、LEDチップ220からの光を透過するたとえばシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂などの樹脂材料からなる。封止樹脂230は、たとえばLEDチップ220からの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含んで形成されている。堰部240は、LED基板210上において矩形枠状に形成されており、たとえば白色のシリコーン樹脂からなる。堰部240は、封止樹脂230の形成において、液状の樹脂材料を堰き止めることにより、この樹脂材料が意図しない領域に流出することを防止する。
【0071】
図8に示すように、基台300は、本体310およびスペーサ320を備えるが、これらの形状が上記実施形態と異なっている。スペーサ320は、円板状とされているが、上記実施形態で示した開口321を有していない。上記したLED発光部200は、スペーサ320の図中上面中央に搭載されており、本実施形態では、スペーサ320の上面がLED発光部200の搭載面となっている。スペーサ320には、電源部400の配線430を通すための配線用貫通孔322が形成されている。配線430は、複数の電子部品420からの直流電力をLED発光部200へと導くためのものである。配線430は、基板410からスペーサ320の配線用貫通孔322を通じてLED発光部200に到達している。
【0072】
グローブ500は、その外周面において複数の山形部510を有しており、光路変更面511および接続面512を有する各山形部510の態様は上記実施形態とほぼ同様であるが、窄み部502に代えて、ドーム形状部501の下方につながる円筒部505を有する点において上記実施形態と異なる。
【0073】
本実施形態のLEDランプ102においては、LED発光部200から発せられた光が光路変更面511に到達すると、当該光路変更面511から出射する光は、当該光路変更面511においてx方向とは反対側寄りに屈折する。このため、グローブ500からは、LED発光部200(LEDチップ220)から発せられた光よりも広い領域に向かって光が発せられる。また、グローブ500の外周面には、複数の山形部510がx方向に並んで設けられており、光路変更面511は、山形部510におけるx方向寄りに所定の傾斜姿勢で設けられている。本実施形態の構成によっても、LEDランプ102においては、グローブ500のサイズの小型化を図りつつ、より広い範囲を照らすことができる。
【0074】
また、セラミックスからなるLED基板210は、複数のLEDチップ220からの熱を基台300に伝えるのに適している。
【0075】
図11は、本発明の第3実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ103は、LED発光部200、基台300、およびグローブ500の構成が上述した実施形態と異なっており、台座700およびフレキシブル配線基板800をさらに備える。
【0076】
LED発光部200は、上記第1実施形態と同様のLEDモジュール201を複数備えるが、フレキシブル配線基板800を介して台座700に支持されており、この点において第1実施形態とは異なる。
【0077】
フレキシブル配線基板800は、複数のLEDモジュール201を支持し、かつこれらへの電源供給経路を提供するためのものである。本実施形態においては、フレキシブル配線基板800は、樹脂層と配線パターン(図示略)を構成する金属層とからなり、図12に示すように、円形部801、円弧部802、連結部803を有している。円形部801は、ほぼ真円形状とされている。円弧部802は、長手方向が円弧状に湾曲しており、ほぼ一定の幅寸法を有する。連結部803は、円形部801と円弧部802とを連結している。
【0078】
図11および図12に示すように、複数のLEDモジュール201は、フレキシブル配線基板800の円形部801および円弧部802に実装されている。複数のLEDモジュール201のうち円形部801に実装されたものは、円形部801の外縁に沿って円形に配置されているものと、それらに囲まれて円形部801の中央寄りに配置されているものとを含む。複数のLEDモジュール201のうち円弧部802に実装されたものは、円弧部802の長手方向に2列に配置されている。
【0079】
台座700は、フレキシブル配線基板800を支持するとともに、フレキシブル配線基板800からの熱を基台300へと伝えるためのものである。台座700は、全体としてX方向に膨出しており、本発明でいう膨出部の一例に相当するものである。台座700は、天板701、円筒部702、および鍔板703を有している。台座700の材質としては、熱伝導率が高いものが好ましく、たとえばアルミなどの金属が用いられる。
【0080】
天板701は、円形状とされており、フレキシブル配線基板800の円形部801がたとえば接着剤または両面粘着テープによって取り付けられている。円筒部702は、天板701に繋がっており、天板701に近づくほど直径が小となるテーパ状の円筒形状とされている。円筒部702には、フレキシブル配線基板800の円弧部802が取り付けられている。円筒部702には、配線用貫通孔721が形成されている。鍔板703は、円筒部702から外方に向かって延びており、円環状とされている。
【0081】
図12に示すように、円筒部702には、4つの放熱用貫通孔722が形成されている。放熱用貫通孔722を通じて、台座700の外側空間と内側空間とがつながっている。鍔板703には、4つのボルト用貫通孔731および4つのザグリ穴732が形成されている。ボルト用貫通孔731は、台座700を基台300に対して固定するボルト741を通すためのものである。本実施形態においては、4つのボルト用貫通孔731は、90°ピッチで配置されている。ザグリ穴732は、ボルト741の頭部を鍔板703内に沈降させるためのものであり、直径がボルト用貫通孔731の直径よりも大である円形の凹部である。本実施形態においては、ザグリ穴732を形成するためのドリル加工を施す際に、鍔板703だけでなく、円筒部702の一部を切削している。これにより、台座700には、4つの切欠き723が形成されている。切欠き723が円筒部702の厚さ方向に貫通した部分が、上述した放熱用貫通孔722となっている。このような形成手法の結果、切欠き723の一部によって、ザグリ穴732が構成される格好となっている。ザグリ穴732には、固定樹脂742が充てんされている。固定樹脂742は、ボルト741の緩みを防止するためのものであり、本実施形態においては、ザグリ穴732のうち円筒部702とは反対側のおよそ半分の領域に充てんされている。
【0082】
基台300は、本体310およびスペーサ320を備えるが、本実施形態では、スペーサ320の開口321は、電源部400との干渉を回避するために設けられている。電源部400の基板410は、スペーサ320と台座700の鍔板703との間に挟まれている。
【0083】
基板410には、4つの放熱用貫通孔413が形成されている。各放熱用貫通孔413は、基板410の周縁寄り領域に形成されている。4つの放熱用貫通孔413は、90°ピッチで配置されており、基板410の周方向(フレキシブル配線基板800の円形部801の周方向と一致する)において、台座700の放熱用貫通孔722と基板410の放熱用貫通孔413とは、同じ位置に設けられている。
【0084】
電源部400の配線430は、複数の電子部品420からの直流電力をフレキシブル配線基板800へと導くためのものである。配線430は、基板410から台座700の配線用貫通孔721を通じてフレキシブル配線基板800に到達している。
【0085】
グローブ500は、ドーム形状部501と、ドーム形状部501の下方につながる円筒部505とを備えており、上記第2実施形態と同様の構成とされている。グローブ500の外周面には、複数の山形部510が設けられており、光路変更面511および接続面512を有する各山形部510の態様は第2実施形態と同様である。
【0086】
本実施形態のLEDランプ103においては、LED発光部200から発せられた光が光路変更面511に到達すると、当該光路変更面511から出射する光は、当該光路変更面511においてx方向とは反対側寄りに屈折する。このため、グローブ500からは、LED発光部200から発せられた光よりも広い領域に向かって光が発せられる。また、グローブ500の外周面には、複数の山形部510がx方向に並んで設けられており、光路変更面511は、山形部510におけるx方向寄りに所定の傾斜姿勢で設けられている。本実施形態の構成によっても、LEDランプ103においては、グローブ500のサイズの小型化を図りつつ、より広い範囲を照らすことができる。
【0087】
図13および図14は、本発明の第4実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ104は、直管形蛍光ランプの代替として一般用蛍光灯照明器具に取り付けて用いられるように構成されており、この点において上記実施形態とは大きく異なっている。
【0088】
本実施形態のLEDランプ104においては、上記実施柄形態のグローブ500に代えて、カバー500’が設けられている。図13に示すように、カバー500’は、y方向(第2方向)を長手方向とするように延びている。カバー500’の外周面には、複数の山形部510が設けられている。複数の山形部510は、それぞれがy方向に延びており、y方向と垂直なx方向(第1方向)に並んでいる。各山形部510は、x方向寄りに位置する光路変更面511と、光路変更面511とは反対側に位置する接続面512とを有している。
【0089】
図4および図14を参照すると理解されるように、各光路変更面511は、x方向に沿う軸線O2と搭載面411との交差点412からy方向の垂直面内において当該光路変更面511に延びる直線に垂直な面P1(第1面)に対して傾斜している。そして、各光路変更面511は、面P1よりも、カバー500’の頂部506を通るとともに軸線O2に垂直な面P2(第2面)寄りに傾斜している。本実施形態において、図14から理解されるように、各接続面512は、上記交差点412からy方向の垂直面内において延びる直線を含む。
【0090】
本実施形態において、カバー500’の外周面には、ARコートが施されている。また、カバー500’の内周面には、光路変更面520が設けられている。光路変更面520は、本発明でいう追加の光路変更面の一例に相当し、y方向の垂直面内において軸線O2を長軸とする楕円弧状に形成されている。
【0091】
本実施形態において、LED発光部200は、上記第1実施形態と同様のLEDモジュール201を複数備えて構成されている。複数のLEDモジュール201は、y方向を長手方向として延びる基板410の搭載面411上に搭載されており、たとえば基板410の長手方向に3列に配置されている。
【0092】
基板410は、基台300に取り付けられている。基台300は、y方向を長手方向として延びる長矩形板状である。基台300の下部には、複数のフィン331が形成されている。
【0093】
基板410の長手方向端部には、図示しない電源部が設けられている。この電源部は、たとえば複数の電子部品を備え、商用交流電源をLED発光部200を点灯させるのに適した直流電力に変換する機能を果たす。電源部とLED発光部200とは、配線(図示略)によって接続されている。
【0094】
基台300ないしカバー500’の長手方向両端部には、図示しない一対の口金が設けられている。一対の口金は、蛍光灯照明器具のソケットに装着することにより、商用交流電源から電力供給するためのものである。
【0095】
本実施形態のLEDランプ104においては、LED発光部200から発せられた光が光路変更面511に到達すると、当該光路変更面511から出射する光は、当該光路変更面511においてx方向とは反対側寄りに屈折する。このため、カバー500’からは、LED発光部200(LEDモジュール201)から発せられた光よりも広い領域に向かって光が発せられる。また、カバー500’の外周面には、複数の山形部510がx方向に並んで設けられており、光路変更面511は、山形部510におけるx方向寄りに所定の傾斜姿勢で設けられている。本実施形態の構成によっても、LEDランプ104においては、カバー500’のサイズの小型化を図りつつ、より広い範囲を照らすことができる。
【0096】
図15および図16は、本発明の第5実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ105は、主にLED発光部200の構成が上述の第4実施形態と異なっている。
【0097】
本実施形態においては、LED発光部200は、全体として矩形薄板状とされており、図9を参照して上述した第2実施形態と同様のものを複数備えた構成である。図16に示すように、複数のLED発光部200は、基台300の長手方向に沿って配置されている。本実施形態では、基台300の上面がLED発光部200の搭載面となっている。なお、LED発光部200については、複数備える構成に限定されず、たとえばy方向を長手方向とする長矩形状のLED基板210を備えた、1つのLED発光部200として構成してもよい。
【0098】
本実施形態において、カバー500’の構成は、上記第4実施形態と同様である。
【0099】
基台300の長手方向端部には、基板に搭載された電源部(ともに図示せず)が設けられている。また、基台300ないしカバー500’の長手方向両端部には、図示しない一対の口金が設けられている。
【0100】
本実施形態のLEDランプ105においては、LED発光部200から発せられた光が光路変更面511に到達すると、当該光路変更面511から出射する光は、当該光路変更面511においてx方向とは反対側寄りに屈折する。このため、カバー500’からは、LED発光部200から発せられた光よりも広い領域に向かって光が発せられる。また、カバー500’の外周面には、複数の山形部510がx方向に並んで設けられており、光路変更面511は、山形部510におけるx方向寄りに所定の傾斜姿勢で設けられている。本実施形態の構成によっても、LEDランプ105においては、カバー500’のサイズの小型化を図りつつ、より広い範囲を照らすことができる。
【0101】
図17および図18は、本発明の第6実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ106は、台座700およびフレキシブル配線基板800をさらに備えており、主にこの点において第4実施形態のLEDランプ104と異なっている。
【0102】
LED発光部200は、上記第1実施形態と同様のLEDモジュール201を複数備えるが、フレキシブル配線基板800を介して台座700に支持されており、この点において第4実施形態とは異なる。
【0103】
図17および図18に示すように、台座700は、フレキシブル配線基板800を支持するとともに、フレキシブル配線基板800からの熱を基台300へと伝えるためのものである。台座700は、全体としてx方向に膨出しており、本発明でいう膨出部の一例に相当するものである。台座700は、断面台形とされており、y方向を長手方向として延びている。台座700の材質としては、熱伝導率が高いものが好ましく、たとえばアルミなどの金属が用いられる。
【0104】
フレキシブル配線基板800は、複数のLEDモジュール201を支持し、かつこれらへの電源供給経路を提供するためのものである。本実施形態においては、フレキシブル配線基板800は、樹脂層と配線パターン(図示略)を構成する金属層とからなり、図17および図18に示すように、台座700の頂部およびこの頂部につながる斜面部を覆うように設けられている
【0105】
図17および図18に示すように、複数のLEDモジュール201は、フレキシブル配線基板800に実装されている。複数のLEDモジュール201は、台座700の頂部において長手方向に2列に配置され、台座700の斜面部において長手方向に1列に配置されている。
【0106】
本実施形態において、カバー500’の構成は、上記第4実施形態と同様である。
【0107】
基台300の長手方向端部には、基板に搭載された電源部(ともに図示せず)が設けられている。電源部とフレキシブル配線基板800とは、配線(図示略)によって接続されている。また、基台300ないしカバー500’の長手方向両端部には、図示しない一対の口金が設けられている。
【0108】
本実施形態のLEDランプ106においては、LED発光部200から発せられた光が光路変更面511に到達すると、当該光路変更面511から出射する光は、当該光路変更面511においてx方向とは反対側寄りに屈折する。このため、カバー500’からは、LED発光部200から発せられた光よりも広い領域に向かって光が発せられる。また、カバー500’の外周面には、複数の山形部510がx方向に並んで設けられており、光路変更面511は、山形部510におけるx方向寄りに所定の傾斜姿勢で設けられている。本実施形態の構成によっても、LEDランプ106においては、カバー500’のサイズの小型化を図りつつ、より広い範囲を照らすことができる。
【0109】
図19および図20は、本発明の第7実施形態に基づくLEDランプを示している。本実施形態のLEDランプ107は、直管形蛍光ランプの代替として一般用蛍光灯照明器具に取り付けて用いられるように構成されている。本実施形態のLEDランプ107は、LED発光部200、およびカバー500’の構成が上記実施形態と大きく異なっている。
【0110】
LEDランプ107においては、図19に示すように、カバー500’は、y方向(第2方向)を長手方向とするように延びている。本実施形態においては、カバー500’の外周面530は断面円形状とされており、カバー500’の内周面には、複数の山形部510が設けられている。複数の山形部510は、それぞれがy方向に延びており、y方向と垂直なx方向(第1方向)に並んでいる。各山形部510は、x方向寄りに位置する光路変更面511と、光路変更面511とは反対側に位置する接続面512とを有している。光路変更面511は、LED発光部200からの光を屈折させるものであり、上記実施形態における光路変更面511と同様の役割を担うものであるが、カバー500’の内周面に設けられる点において上記実施形態と大きく相違する。
【0111】
図19および図20に示すように、カバー500’の内側には、対をなす突出片540が設けられている。これら突出片540は、基板410の上側(搭載面411)に当接しており、後述する基板410および基台300がカバー500’の内部で位置ずれすることを防止するためのものである。2つの突出片540は、カバー500’の円形外周面の中心O3に対して、図中下寄り(x方向の反対側寄り)に位置している。これにより、図20に示すように、上記中心O3は、基板410の搭載面411よりもx方向寄りに位置している。
【0112】
本実施形態のカバー500’の内周面形状の決定方法について、図21を参照して説明する。図21は、y方向に垂直な断面を簡略に表したものである。光路変更面511は、LED発光部200からの光をx方向とは反対側寄りに屈折させることを意図したものである。このため、LED発光部200からの光は、光路変更面511において矢印で示すように屈折する。これにより、図21から理解されるように、カバー500’の頂部506を基板410の搭載面411に射影した射影点414、および光路変更面511上のいずれかの点を含み、y方向(図21における紙面に垂直方向)に沿って延びる面P3(第3面)と、x方向の反対側において当該光路変更面511とのなす角度γ(第1角度)は、90度未満とされる。
【0113】
本実施形態では、y方向の垂直面内において、カバー500’の外周面530から出射される光が円形外周面の中心O3から延びる直線と同一方向となるように、LED発光部200からの光を光路変更面511にて屈折させる。図21から理解されるように、カバー500’からの出射光は、カバー500’の外周面530と直交しており、カバー500’の内部を進行する光は、カバー500’の外周面において直進する。このようなことから理解されるように、LED発光部200からの光が光路変更面511にて屈折する屈折光をカバー500’の内側に延長したときに、その延長線L1が中心O3を通るように構成される。
【0114】
このような関係より、各光路変更面511について、カバー500’の周方向における位置が決まると、図22に示すように、LED発光部200(射影点414)から光路変更面511への入射光R1とカバー500’からの出射光(光路変更面511での屈折光R2)とのなす角度αが決まる。ここで、光路変更面511への入射光R1の入射角をθ1、屈折光R2の屈折角をθ2、カバー500’の屈折率をnとすると、下記の式(1)、(2)が成り立つ。
【0115】
【数1】

【数2】

【0116】
ここで、式(2)についてまとめると、下記の式(3)、(4)を導くことができる。
【0117】
【数3】

【数4】

【0118】
次に、式(1)と式(4)から、θ2についてまとめると、下記の式(5)〜(9)を導くことができる。
【0119】
【数5】

【数6】

【数7】

【数8】

【数9】

【0120】
一方、面P3と光路変更面511とのなす角度γは、αとθ2を用いて下記の式(10)のように表すことができる。
【数10】

【0121】
したがって、式(9)、(10)から下記の式(11)を導くことができる。
【0122】
【数11】

【0123】
このようなことから理解されるように、光路変更面511の位置が決定すると、上記角度γを算出することができ、光路変更面511の傾き具合を決定することができる。なお、本実施形態では、光路変更面511は、たとえばカバー500’の周方向において5°ごとに各別に設定される。
【0124】
本実施形態においては、図21から理解されるように、上記角度γは、山形部510についてx方向とは反対方向に位置するものほど小とされている。
【0125】
図19および図20に示すように、接続面512は、隣り合う光路変更面511の間をつないでいる。本実施形態において、図21から理解されるように、各接続面512は、射影点414からy方向の垂直面内において延びる直線を含む。
【0126】
なお、図20および図21に示すように、本実施形態において、複数の山形部510は、カバー500’の頂部506に対応する部位から中心O3よりも搭載面411寄りに対応する部位に至るすべての領域に設けられている。
【0127】
図23に示すように、LED発光部200は、複数のLEDチップ250を備えており、これらLEDチップ250が基板410の搭載面411に搭載された構成とされている。複数のLEDチップ250は、y方向に沿ってライン状に配置されている。
【0128】
各LEDチップ250は、サブマウント基板251および半導体層252を具備している。サブマウント基板251は、たとえばSiからなる。半導体層252は、たとえばGaNからなるn型半導体層、活性層およびp型半導体層が積層されており、たとえば青色光を発する。半導体層252には、サブマウント基板251側に形成された電極パッドが形成されている。これらの電極パッドが、サブマウント基板251に形成された配線パターン(図示略)に接合されている。サブマウント基板251には、2つの電極(図示略)が形成されており、たとえばAuからなるワイヤ260によって基板410上に形成された配線パターン(図示略)に接続されている。LEDチップ250と基板410とは、たとえば絶縁性ペースト270によって接合されている。
【0129】
LEDチップ250は、封止樹脂280によって覆われている。封止樹脂280は、たとえば透明なエポキシ樹脂などのLEDチップ250からの光を透過する材料と、LEDチップ250からの光によって励起されることにより、LEDチップ250からの光とは異なる波長の光を発する蛍光材料とからなる。この蛍光材料としては、青色光によって励起されることにより黄色光を発するものが挙げられる。封止樹脂280は、ワイヤ260を覆っており、たとえば基板410上に形成されたガラスからなる堰部(図示略)によってせき止められた形状となっている。これは、蛍光材料を含む液状のエポキシ樹脂材料をLEDチップ250に向けて滴下することによって封止樹脂280を形成する際に、このエポキシ樹脂材料が上記堰部によってせき止められるからである。封止樹脂280を備えることにより、LED発光部200は、青色光と黄色光とが混色された白色光を発する。
【0130】
基板410は、基台300に取り付けられている。基台300は、y方向を長手方向として延びる長矩形板状である。基台300の下部には、複数の凸部340が形成されている。各凸部340は、y方向を長手方向として延びている。
【0131】
基板410の長手方向端部には、図示しない電源部が設けられている。この電源部は、たとえば複数の電子部品を備え、商用交流電源をLED発光部200を点灯させるのに適した直流電力に変換する機能を果たす。電源部とLED発光部200とは、配線(図示略)によって接続されている。
【0132】
基台300ないしカバー500’の長手方向両端部には、図示しない一対の口金が設けられている。一対の口金は、蛍光灯照明器具のソケットに装着することにより、商用交流電源から電力供給するためのものである。
【0133】
本実施形態のLEDランプ107においては、LED発光部200から発せられた光が光路変更面511に到達すると、当該光路変更面511から出射する光は、当該光路変更面511においてx方向とは反対側寄りに屈折する。このため、カバー500’からは、LED発光部200(LEDチップ250)から発せられた光よりも広い領域に向かって光が発せられる。また、カバー500’の内周面には、複数の山形部510がx方向に並んで設けられており、光路変更面511は、山形部510におけるx方向寄りに所定の傾斜姿勢で設けられている。本実施形態の構成によっても、LEDランプ107においては、カバー500’のサイズの小型化を図りつつ、より広い範囲を照らすことができる。
【0134】
図21を参照して上述したように、面P3とx方向の反対側において光路変更面511とのなす角度γは、光路変更面511についてx方向とは反対方向に位置するものほど小とされている。このため、LED発光部200からの光が光路変更面511において屈折する度合いは、当該光路変更面511についてx方向とは反対方向に位置するものほど、大きくなる。そして、図20および図21を参照すると理解されるように、カバー500’の外周面から出射される光については、y方向に垂直な面において、あたかもカバー500’の中心O3から放射状に延びるように進行する。このような構成によれば、LED発光部200からx方向寄りに向けて発せられた光を、X方向とは反対側寄りに向けて出射することが可能となる。したがって、LEDランプ107は、より広い範囲を照らすのに適している。
【0135】
さらに、LEDランプ107においては、複数の山形部510は、カバー500’の頂部506に対応する部位から中心O3よりも搭載面411寄りに対応する部位に至るすべての領域に設けられている。このように中心O3よりも搭載面411寄りにも山形部510が設けられた構成によれば、当該山形部510の光路変更面511によって、X方向とは反対側(図20および図21における斜め下方)により多くの光が向かいやすい。したがって、LEDランプ107は、より広い範囲を照らすのに適している。
【0136】
本発明に係るLEDランプは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るLEDランプの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0137】
101,102,103,104,105,106,107 LEDランプ
O1 回転対称軸
O2 軸線
P1 面(第1面)
P2 面(第2面)
P3 面(第3面)
x 方向(第1方向)
y 方向(第2方向)
200 LED発光部
201 LEDモジュール
202 LEDチップ
203 リード
204 実装端子
205 ケース
206 封止樹脂
207 ワイヤ
210 LED基板
220 LEDチップ
230 封止樹脂
240 堰部
250 LEDチップ
251 サブマウント基板
252 半導体層
260 ワイヤ
270 絶縁性ペースト
280 封止樹脂
300 基台
310 本体
311 フィン
312 電源収容凹部
320 スペーサ
321 開口
322 配線用貫通孔
331 フィン
340 凸部
400 電源部
410 基板
411 搭載面
412 交差点
413 放熱用貫通孔
414 射影点
420 電子部品
430 配線
500 グローブ
500’ カバー
501 ドーム形状部
502 窄み部
503 挿入部
504 (グローブの)頂点
505 円筒部
506 (グローブの)頂部
510 山形部
511 光路変更面
512 接続面
520 (追加の)光路変更面
530 外周面
540 突出片
600 口金
700 台座(膨出部)
701 天板
702 円筒部
703 鍔板
721 配線用貫通孔
722 放熱用貫通孔
723 切欠き
731 ボルト用貫通孔
732 ザグリ穴
741 ボルト
742 固定樹脂
800 フレキシブル配線基板
801 円形部
802 円弧部
803 連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のLEDチップを有するLED発光部と、
上記LED発光部が搭載される搭載面を有する支持部と、
上記LED発光部を覆い、かつ上記LED発光部からの光を透過させるグローブと、を備え、
上記グローブは、上記搭載面の正面側に膨出しており、上記支持部から上記グローブの頂点に延びる第1方向に沿った軸を回転対称軸とする回転対称形状を有する、LEDランプであって、
上記グローブの外周面には、それぞれが上記回転対称軸を中心とするリング状とされ、かつ上記第1方向に並ぶ複数の山形部が設けられており、
上記各山形部は、上記第1方向寄りに位置し、かつ上記LED発光部からの光を屈折させる光路変更面と、上記光路変更面とは反対側に位置する接続面と、を有することを特徴とする、LEDランプ。
【請求項2】
上記各光路変更面は、上記回転対称軸と上記搭載面との交差点から当該光路変更面に延びる直線に垂直な第1面に対して傾斜しており、
上記各光路変更面は、上記第1面よりも、上記グローブの頂点を通るとともに上記回転対称軸に垂直な第2面寄りに傾斜している、請求項1に記載のLEDランプ。
【請求項3】
上記各接続面は、上記回転対称軸と上記搭載面との交差点から延びる直線を母線とする円錐の側面に略沿った形状である、請求項1または2に記載のLEDランプ。
【請求項4】
上記グローブは、上記頂点を頂とするドーム形状部と、このドーム形状部に対して上記支持部側につながり、上記支持部に近づくにつれて窄む窄み部とを有する、請求項1ないし3のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項5】
上記光路変更面には、ARコートが施されている、請求項1ないし4のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項6】
上記グローブの内周面には、上記回転対称軸を長軸とする楕円弧の回転により形成され、上記LED発光部からの光を屈折させる追加の光路変更面が設けられている、請求項1ないし5のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項7】
上記LED発光部は、各々が上記LEDチップを具備しており、上記搭載面に搭載された1以上のLEDモジュールを備えている、請求項1ないし6のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項8】
上記搭載面には、複数の上記LEDモジュールがマトリクス状に配置されている、請求項7に記載のLEDランプ。
【請求項9】
上記LED発光部は、上記支持部に取り付けられ、かつ複数のLEDチップが搭載されたLED基板を有する、請求項1ないし6のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項10】
上記支持部は、上記第1方向に膨出する膨出部を備えて構成されており、
上記LED発光部は、上記膨出部に支持されている、請求項1ないし6のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項11】
上記膨出部は、上記グローブの頂点寄りに位置する円形の天板と、この天板につながる円筒部とを有し、
上記LED発光部は、上記天板および上記円筒部に支持されている、請求項10に記載のLEDランプ。
【請求項12】
上記円筒部は、上記天板に向かうほど直径が小となっている、請求項11に記載のLEDランプ。
【請求項13】
上記LED発光部は、各々が上記LEDチップを具備する複数のLEDモジュールを備え、
上記複数のLEDモジュールは、上記膨出部に取り付けられたフレキシブル配線基板に搭載されている、請求項11または12に記載のLEDランプ。
【請求項14】
1以上のLEDチップを有するLED発光部と、
上記LED発光部が搭載される搭載面を有する支持部と、
上記LED発光部を覆い、かつ上記LED発光部からの光を透過させるカバーと、を備え、
上記カバーは、上記搭載面の正面側に膨出しており、かつ上記支持部から上記カバーの頂部に延びる第1方向と垂直である第2方向に延びる、LEDランプであって、
上記カバーの外周面には、それぞれが上記第2方向に延び、かつ上記第1方向に並ぶ複数の山形部が設けられており、
上記各山形部は、上記第1方向寄りに位置し、かつ上記LED発光部からの光を屈折させる光路変更面と、上記光路変更面とは反対側に位置する接続面と、を有することを特徴とする、LEDランプ。
【請求項15】
上記各光路変更面は、上記第1方向に沿う軸線と上記搭載面との交差点から上記第2方向の垂直面内において当該光路変更面に延びる直線に垂直な第1面に対して傾斜しており、
上記各光路変更面は、上記第1面よりも、上記カバーの頂部を通るとともに上記軸線に垂直な第2面寄りに傾斜している、請求項14に記載のLEDランプ。
【請求項16】
上記各接続面は、上記軸線と上記搭載面との交差点から上記第2方向の垂直面内において延びる直線を含む、請求項14または15に記載のLEDランプ。
【請求項17】
上記光路変更面には、ARコートが施されている、請求項14ないし16のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項18】
上記カバーの内周面には、上記第2方向の垂直面内において上記軸線を長軸とする楕円弧状に形成され、上記LED発光部からの光を屈折させる追加の光路変更面が設けられている、請求項15に記載のLEDランプ。
【請求項19】
上記LED発光部は、各々が上記LEDチップを具備しており、上記搭載面に搭載された1以上のLEDモジュールを備えている、請求項14ないし18のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項20】
上記LED発光部は、上記支持部に取り付けられ、かつ複数のLEDチップが搭載されたLED基板を有する、請求項14ないし18のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項21】
上記支持部は、上記第1方向に膨出する膨出部を備えて構成されており、
上記LED発光部は、上記膨出部に支持されている、請求項14ないし18のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項22】
1以上のLEDチップを有するLED発光部と、
上記LED発光部が搭載される搭載面を有する支持部と、
上記LED発光部を覆い、かつ上記LED発光部からの光を透過させるカバーと、を備え、
上記カバーは、上記搭載面の正面側に膨出しており、かつ上記支持部から上記カバーの頂部に延びる第1方向と垂直である第2方向に延びる、LEDランプであって、
上記カバーの内周面には、それぞれが上記第2方向に延び、かつ上記第1方向に並ぶ複数の山形部が設けられており、
上記各山形部は、上記第1方向寄りに位置し、かつ上記LED発光部からの光を屈折させる光路変更面と、上記光路変更面とは反対側に位置する接続面と、を有することを特徴とする、LEDランプ。
【請求項23】
上記各光路変更面は、上記頂部を上記搭載面に射影した射影点、および当該光路変更面上のいずれかの点を含み、上記第2方向に沿って延びる第3面と、上記第1方向の反対側において当該光路変更面とのなす第1角度が90度未満となるように構成される、請求項22に記載のLEDランプ。
【請求項24】
上記第1角度は、上記光路変更面について上記第1方向とは反対方向に位置するものほど小とされている、請求項23に記載のLEDランプ。
【請求項25】
上記各接続面は、上記射影点から上記第2方向の垂直面内において延びる直線を含む、請求項22ないし24のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項26】
上記カバーの外周面は、上記第2方向の垂直面内において、上記搭載面よりも上記第1方向寄りに位置する点を中心とする円形状とされている、請求項22ないし25のいずれかに記載のLEDランプ。
【請求項27】
上記複数の山形部は、上記頂部に対応する部位から上記中心よりも上記搭載面寄りに対応する部位に至るすべての領域に設けられている、請求項26に記載のLEDランプ。
【請求項28】
上記各光路変更面は、上記第2方向の垂直面内において上記LED発光部からの光が当該光路変更面にて屈折する屈折光を上記カバーの内側に延長したときに、その延長線が上記中心を通るように構成されている、請求項26または27に記載のLEDランプ。
【請求項29】
上記LED発光部は、複数の上記LEDチップを具備しており、
上記搭載面には、複数の上記LEDチップが上記第2方向に沿ってライン状に配置されている、請求項22ないし28のいずれかに記載のLEDランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−12453(P2013−12453A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175944(P2011−175944)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】