説明

LOSリンク予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いた三辺測量のための方法および装置

三辺測量のための方法は、複数のLOS経路の各々を経由して信号を受信するステップと、各LOS経路の性能を予測するステップとを含み得る。この方法はまた、性能が所定の閾値に満たない、LOS経路経由で受信した信号をフィルタリングによって除去するステップを含み得る。この方法はさらに、装置の位置を実質的に決定するために、フィルタリングされていない信号を用いて三辺測量を行なうステップを含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
この発明は、航法および通信装置などの装置の位置の決定に関し、より特定的には、見通し(line of sight)(LOS)リンク予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いて装置もしくは受信機の位置を推定または予測する三辺測量のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
三辺測量に基づく無線航法技術は、受信機に到達する第1の信号が直接見通し(LOS)経路経由で送信機または送信装置から受信機または受信装置へと進むと仮定する。LOS信号がLOS経路における任意の減衰物体によって減衰された結果、受信機において検出できない場合、航法システムは、見通し外(non Line of Sight)(NLOS)経路からの信号をLOS信号と取り違える可能性がある。NLOS信号の経路長がLOS経路長よりも大きいので、NLOS測定による距離推定は正の量だけエラー状態になる。距離推定の際に複数のNLOS信号を用いることによる累積効果はまた、結果として正のバイアスをもたらす。なぜなら、NLOS信号からの距離測定はすべて、LOS信号からの距離測定よりも大きいためである。既存の方法および装置は初めはすべてのLOS信号が検出可能であると仮定し、この仮定に基づいて距離を測定する。既存の方法および装置は、測定後にNLOS信号をフィルタリングによって除去しようとするが、このような測定後フィルタリングでは、結果としてエラーの確率が増大する可能性がある。なぜなら、NLOS測距エラーが既に位置推定に組込まれているためであり、経路の性能についての情報不足のためであり、フィルタリングプロセスにおいてこのような情報が用いられるためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の簡単な概要
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明の実施例に従って、三辺測量のための方法は、複数のLOS経路の各々を経由して信号を受信するステップと、各LOS経路の性能を予測するステップとを含んでいてもよい。この方法はまた、性能が所定の閾値に満たない、LOS経路経由で受信した信号をフィルタリングによって除去するステップを含んでいてもよい。この方法はさらに、装置の位置を実質的に決定するために、フィルタリングされていない信号を用いて三辺測量を行なうステップを含んでいてもよい。
【0005】
この発明の別の実施例に従って、三辺測量のための方法は、受信機と複数の送信機の各々との間の各無線リンクについて無線リンク性能を予測するステップを含んでいてもよい。この方法はまた、他の無線リンクに比べて最良の予測された性能を有する距離測定のための無線リンクを選択するステップを含んでいてもよい。この方法はさらに、選択された距離測定のための無線リンクを用いて受信機の位置を決定するステップを含んでいてもよい。
【0006】
この発明の別の実施例に従って、三辺測量のための装置は、それぞれの無線経路を通じて複数の送信機の各々から信号を受信するための受信機を含んでいてもよい。この装置はまた、各無線経路の性能を予測するためのモジュールを含んでいてもよい。フィルタリン
グ装置は、対応する性能が所定の閾値に満たない、無線経路経由で受信した信号をフィルタリングによって除去するために設けられていてもよい。この装置はさらに、フィルタリングされていない信号を用いて受信機の位置を決定するためのモジュールを含んでいてもよい。出力装置は、受信機または受信機に関連付けられる装置の位置を提示するために含まれていてもよい。
【0007】
この発明の別の実施例に従って、三辺測量のための装置は、受信機と複数の送信機の各々との間の各無線リンクについて無線リンク性能を予測するための手段を含んでいてもよい。他の無線リンクに比べて最良の予測された性能を有する距離測定のための無線リンクを選択するための手段が設けられていてもよい。この装置はまた、選択された距離測定のための無線リンクを用いて受信機の位置を決定するための手段を含んでいてもよい。
【0008】
この発明の別の実施例に従って、三辺測量のためのコンピュータプログラム製品は、コンピュータ使用可能プログラムコードを実施させるコンピュータ使用可能媒体を含んでいてもよい。コンピュータ使用可能媒体は、受信機と複数の送信機の各々との間の各無線リンクについて無線リンク性能を予測するように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードを含んでいてもよい。コンピュータ使用可能媒体はまた、他の無線リンクに比べて最良の予測された性能を有する距離測定のための無線リンクを選択するように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードを含んでいてもよい。コンピュータ使用可能媒体はまた、選択された距離測定のための無線リンクを用いて受信機の位置を決定するように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードを含んでいてもよい。
【0009】
この発明のさらに他の実施例に従って、乗物は乗物の位置を特定するための装置を含んでいてもよい。この装置は、受信機と複数の送信機の各々との間の各無線リンクについて無線リンク性能を予測するための手段と、他の無線リンクに比べて最良の予測された性能を有する距離測定のための無線リンクを選択するための手段とを含んでいてもよい。この装置はさらに、選択された距離測定のための無線リンクを用いて乗物の位置を決定するための手段を含んでいてもよい。
【0010】
専ら特許請求の範囲によって規定されるこの発明の他の局面および特徴は、添付の図面とともにこの発明の以下の非限定的な詳細な説明を検討すると当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】三辺測量を用いて装置または受信機の位置を決定する一例である。
【図2】この発明の実施例に従うLOSリンク性能予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いた三辺測量のための方法の一例のフローチャートである。
【図3】この発明の実施例に従って三辺測量およびLOSリンク性能予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いて装置または受信機の位置を決定する一例の図である。
【図4A】この発明の実施例に従ってLOSリンクまたは経路の性能を予測するための方法の一例のフローチャートである。
【図4B】この発明の実施例に従ってLOSリンクまたは経路の性能を予測するための方法の一例のフローチャートである。
【図5】この発明の実施例に従って信号の到着時刻の測定の前に性能が劣ったLOSリンクをフィルタリングによって除去するための測定前LOS経路フィルタリングのための方法の一例のフローチャートである。
【図6】この発明の実施例に従って三辺測量およびLOSリンク性能予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いて位置を決定できる装置の一例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明の詳細な説明
以下の実施例の詳細な説明は添付の図面を参照し、添付の図面はこの発明の具体的な実施例を示している。異なる構造および動作を有する他の実施例がこの発明の範囲から逸脱することはない。
【0013】
当業者によって理解されるように、この発明は、方法、システムまたはコンピュータプログラム製品として実施され得る。したがって、この発明は、完全にハードウェアの実施例、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)完全にソフトウェアの実施例、または本明細書ではすべて概して「回路」、「モジュール」または「システム」と称され得る、ソフトウェアの局面とハードウェアの局面とが組み合わさった実施例の形態を取ってもよい。さらに、この発明は、コンピュータ使用可能プログラムコードを媒体において実施させたコンピュータ使用可能格納媒体上のコンピュータプログラム製品の形態を取ってもよい。
【0014】
任意の好適なコンピュータ使用可能またはコンピュータ読取可能媒体が利用され得る。コンピュータ使用可能またはコンピュータ読取可能媒体は、たとえば電子、磁気、光学、電磁気、赤外線または半導体システム、機器、装置または伝播媒体であってもよいが、それらに限定されない。コンピュータ読取可能媒体のより具体的な例(限定的なリスト)は以下を含むであろう。すなわち、1本以上のワイヤを有する電気的接続、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory)(RAM)、読取専用メモリ(read-only memory)(ROM)、消去可能なプログラム可能読取専用メモリ(erasable programmable read-only memory)(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスク読取専用メモリ(compact disc
read-only memory)(CD−ROM)、光学式記憶装置、インターネットもしくはイントラネットをサポートするものなどの伝送媒体、または磁気記憶装置である。なお、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読取可能媒体は、プログラムが印刷された紙または別の好適な媒体である可能性さえある。なぜなら、プログラムは、たとえば紙または他の媒体の光学式走査によって電子的に取込まれ、次いで必要であればコンパイル、解釈またはそうでなければ好適な態様で処理され、次いでコンピュータメモリに格納されることができるためである。この文献の文脈では、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読取可能媒体は、命令実行システム、機器または装置によってまたは命令実行システム、機器または装置と接続して用いられるプログラムを収容、格納、通信、伝播または搬送できる任意の媒体であってもよい。
【0015】
この発明の動作を行なうためのコンピュータプログラムコードは、ジャバ(Java(登録商標))、スモールトーク(Smalltalk)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語で書かれてもよい。しかしながら、この発明の動作を行なうためのコンピュータプログラムコードはまた、「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語などの従来の手続型プログラミング言語で書かれてもよい。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータで、部分的にユーザのコンピュータで、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータでおよび部分的にリモートコンピュータで、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバで、実行されてもよい。後者の場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network)(LAN)または広域ネットワーク(wide area network)(WAN)によってユーザのコンピュータに接続されてもよく、または(たとえば、インターネットサービスプロバイダを用いてインターネットによって)外部のコンピュータに接続されてもよい。
【0016】
この発明は、この発明の実施例に従う方法、機器(システム)およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して以下に記載される。
フローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図および/またはブロック図におけるブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令によって実現できることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、機械を作り出すために汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理機器のプロセッサに与えられてもよく、その結果、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理機器のプロセッサによって実行される命令は、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックに定められた機能/行為を実現するための手段を作成する。
【0017】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、特定の態様で機能するようにコンピュータまたは他のプログラム可能データ処理機器に指示できるコンピュータ読取可能メモリに格納されてもよく、その結果、コンピュータ読取可能メモリに格納された命令は、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックに定められた機能/行為を実現する命令手段を含む製造物を作り出す。
【0018】
コンピュータプログラム命令はまた、一連の動作ステップをコンピュータまたは他のプログラム可能機器で実行して、コンピュータによって実現されるプロセスを作り出すために、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理機器にロードされてもよく、その結果、コンピュータまたは他のプログラム可能機器で実行される命令は、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックに定められた機能/行為を実現するためのステップを提供する。
【0019】
図1は、三辺測量を用いて装置または受信機100の位置を決定する一例である。三辺測量とは、三角測量と類似の態様で、三角形の形状を用いて、通信装置などの物体、無線周波数(radio frequency)(RF)または波散乱物体、RF減衰物体、または他の物体もしくは装置の相対位置を決定する技術である。物体の位置を計算するために(少なくとも1つの既知の距離とともに)角度測定を用いる三角測量とは異なって、三辺測量は、2つ以上の基準ポイントまたは物体の既知の位置、および位置が特定される物体または装置と各基準ポイントまたは物体との間の測定距離を用いる。三辺測量を単独で用いて二次元の平面上でポイントまたは物体の相対位置を正確におよび一義的に決定するために、概して少なくとも3つの基準ポイントが必要である。
【0020】
図1の例では、受信機100の位置は、送信機T1 102、T2 104およびT3
106に対して所望であり得る。T1 102の距離R1 108を測定することにより、R100の位置が、T1 102を中心とする円110に絞られる。T2 102の距離R2 112を測定することにより、R100の可能な位置は、2つの可能なポイント、すなわちR100、および円110とT2 104を中心とする円116との交点に対応するポイント114に絞られる。T3 106の距離測定値R3 118を測定することにより、受信機R100の正確な位置が、円110、116、および送信機T3 106が中心にある120の交点としてもたらされることになる。如何なるエラーも低減するために第4の基準ポイントを測定することもあり得る。
【0021】
図2は、この発明の実施例に従うLOSリンク性能予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いた三辺測量のための方法200の一例のフローチャートである。ブロックまたはモジュール202において、複数の通信装置の各々から信号を受信してもよい。通信装置は各々が、送信機であってもよく、位置が特定される装置に関連付けられる送信機であってもよく、または信号を送信できる任意の装置であってもよい。信号は、見通し(LOS)リンクまたは経路経由で受信されてもよい。図3も参照して、図3は、この発明の実施例に従って三辺測量およびLOSリンク性能予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いて装置300または受信機の位置を決定する一例の図である。装置300は、通信装置、受信機などを含む乗物であってもよい。乗物は、陸上の乗物、航空宇宙機ま
たは船舶であってもよい。装置302、通信装置もしくは送信機または類似の装置は、LOS経路または経路304経由で信号を送信し得る。乗物は、陸上の乗物、航空宇宙機または船舶であってもよい。装置302はまた、通信装置、送信機などを含む乗物であってもよい。LOS経路304は、LOS経路またはリンク304の性能に影響を及ぼし得る物体306および308などの減衰物体を含んでいてもよい。減衰物体は、伝送経路またはリンクに存在し得て、経路またはリンク経由で送信されるRF信号と交わり得る任意の物体であってもよく、信号の出力の多少の減衰もしくは損失を引起し得る、またはそうでなければリンクもしくは経路の伝送性能に影響を及ぼし得る任意の物体であってもよい。装置300はまた、見通し外(NLOS)経路またはリンク310経由で信号を受信してもよい。信号は、減衰物体でもあり得る散乱物体312によって散乱または反射され得る。
【0022】
ブロックまたはモジュール204において、各LOS経路の性能を予測してもよい。リンクマージン206、検出の確率、または性能もしくは伝送性能の他の基準が結果として生じ得る、またはブロックまたはモジュール204から出力され得る。LOS経路の性能を予測するための方法400の一例が、図4を参照してより詳細に記載される。ブロック204においてLOS経路の性能を予測するための入力は、送信機出力、送信機損失、送信電力アンテナ利得、受信アンテナ利得、受信機損失、最小検出可能信号出力、送信機および位置が特定される受信機または装置の周囲の物理的環境の地理的特徴、環境における減衰物体などの任意の物体の電磁特性、または信号のLOS送信をもたらし得る他のパラメータを含んでいてもよい。
【0023】
ブロックまたはモジュール208において、性能が劣ったLOSリンクなどのリンクまたは信号をフィルタリングによって除去してもよい。他のLOSリンクまたは信号に比べて最良の性能を有するLOS無線リンクまたは信号が距離測定のために選択されてもよい。ブロックまたはモジュール208は、到着時刻の測定または距離測定を行なう前に、リンクマージン、検出の確率または他の性能パラメータなどの性能パラメータが所定の閾値に満たない、性能が劣ったLOSリンクもしくは信号および/または関連の送信機をフィルタリングによって除去するためのプレフィルタを規定してもよい。ブロックまたはモジュール206のために用いられ得る、リンクをフィルタリングするための方法500の一例が、図5を参照してより詳細に記載される。
【0024】
ブロックまたはモジュール210において、送信機または通信装置からの信号の到着時刻を、距離測定の実行または決定の目的で測定してもよい。
【0025】
ブロックまたはモジュール212において、NLOSリンク経由の信号をフィルタリングによって除去してもよい。マージン信号またはリンクについての情報が、NLOSエラーの確率を低減するために信号フィルタリングで用いるように提供されてもよい。たとえば、リンクマージン情報206、リンクマージン閾値、検出の確率、または他のリンク性能情報が、NLOS信号などの他の信号をフィルタリングによって除去する目的でブロックまたはモジュール212に提供されてもよい。ブロックまたはモジュール212は、到着時刻または距離の測定を行なった後に他の信号またはリンクをフィルタリングするためのポストフィルタを規定してもよい。
【0026】
ブロック214において、受信機の位置を実質的に決定または推定するために残余のまたはフィルタリングされていない信号または経路を用いてLOS三辺測量を行なってもよい。距離測定は、フィルタリングされていない信号に対応して無線リンク上で行なわれてもよい。したがって、装置または受信機の位置は、ブロック204において各LOSリンクまたは信号の性能を予測し(LOSリンク予測)、ブロック210における到着時刻および距離の測定の前にブロック208において性能が劣ったリンクまたは信号をフィルタ
リングによって除去すること(測定前フィルタリング)によって、実質的に決定または推定され得る。図2に示されるこの発明の実施例はまた、到着時刻の測定または距離測定後にブロック212において信号をフィルタリングによって除去すること(ポストフィルタリング)を含んでいてもよい。ポストフィルタリングはまた、NLOS信号を用いてLOS距離測定を行なうなどのエラーまたは他のエラーの確率を低減するためおよび精度向上のためにマージン信号またはリンクについての情報206を用いることを含んでいてもよい。
【0027】
三辺測量装置314は、装置300に関連付けられる場合もあれば、装置300または受信機に一体化されている場合もある。方法200は、三辺測量装置314によって実施または行なわれてもよい。したがって、三辺測量装置314は、LOSリンク予測、予測された性能情報を用いた測定前LOS経路フィルタリングおよび測定後フィルタリングを用いて装置300の位置決定を行なうために用いられてもよい。
【0028】
図4Aおよび図4B(まとめて図4)は、この発明の実施例に従ってLOSリンクまたは経路の性能を予測するための方法400の一例のフローチャートである。方法400は、図2の方法200におけるブロックまたはモジュール204のために用いられてもよい。ブロックまたはモジュール402において、受信装置または装置の受信アンテナの位置および姿勢または向きを推定してもよい。受信アンテナの位置および姿勢の推定は、受信装置もしくは装置の受信アンテナの位置および姿勢を決定する際に用いられ得る装置または何らかの他のデータソースのメモリから一組のパラメータを検索することを含んでいてもよい。一組のパラメータは、アンテナ特性、アンテナから受信機への伝送線路の特性、信号帯域幅、最小検出可能信号出力、または他のパラメータを含んでいてもよい。
【0029】
位置および姿勢は、アンテナまたは装置の以前の位置および姿勢から推定されてもよい。アンテナアセンブリまたは装置はまた、慣性ユニット、コンパス、水準器、または位置および姿勢を検知するための類似の機器を含んでいてもよい。
【0030】
ブロックまたはモジュール404において、送信装置のまたは送信装置のアンテナの位置および姿勢を推定してもよい。送信装置または送信装置のアンテナの位置および姿勢の推定は、装置または他のデータソースのメモリから一組のパラメータを検索することを含んでいてもよい。一組のパラメータは、アンテナ特性、送信機からアンテナへの伝送線路の特性、信号帯域幅、送信機出力パワー、または他のパラメータを含んでいてもよい。
【0031】
送信装置または送信装置のアンテナの位置および姿勢または向きは、装置もしくはアンテナの以前の位置または姿勢から推定されてもよい。送信装置はまた、慣性ユニット、コンパス、水準器、または位置および姿勢もしくは向きを検知するための類似の手段などの、位置および姿勢を検知するための機器を含んでいてもよい。
【0032】
ブロックまたはモジュール406において、動作環境におけるまたは送信機と受信機との間の伝送経路と交わり得る任意の減衰物体の特徴または特性を推定してもよい。特徴または特性は、位置、姿勢、物理的寸法、電磁(electromagnetic)(EM)減衰特性、または他の特徴、特性もしくはパラメータを含んでいてもよい。任意の減衰物体に関連するデータは、受信装置に格納されてもよい。データは、動作環境の調査から決定されてもよい。
【0033】
受信装置はまた、動作環境における物体を検知、検出および位置付けるための機器を含んでいてもよい。このような機器の例は、RF装置、光学装置(カメラなど)、音波装置、赤外線装置などを含んでいてもよい。これらの装置は、無線、光、音声または赤外線信号を送信し、動作環境におけるまたは伝送経路もしくはリンクと交わり得る任意の減衰物
体からの任意の戻り信号を検出し得る。
【0034】
受信装置はまた、任意の減衰物体を検知、検出および位置付けることができる動作環境における他の装置またはセンサから情報またはデータを受信してもよい。
【0035】
ブロックまたはモジュール408において、受信装置または受信装置アンテナおよび送信装置または送信装置アンテナの推定された位置および姿勢を用いて、幾何学的なLOSリンクまたは経路を求めてもよい。ブロックまたはモジュール410において、LOS経路と減衰物体との間の任意の交点を求めてもよい。
【0036】
ブロックまたはモジュール412において、LOS経路と交わる各減衰物体についてRF信号出力減衰を求めてもよい。RF信号出力減衰は、経路に物体がない状態の受信電力に対する、経路に物体がある状態の受信電力の割合を含んでいてもよい。
【0037】
ブロックまたはモジュール414において、すべての減衰を含む受信機における受信電力を求めてもよい。この発明の一実施例では、受信電力はフリス伝送公式を用いてまたは他の手段によって求められてもよい。フリス伝送公式は式1によって定義され得る。
【0038】
(式1) Pr=Pt*t*t*r*r*path*(λ/4π)2*-n
ここで、Pr=受信電力(ワット)であり、Gt=LOS経路の方向の送信アンテナの利得であり、Lt=送信機と送信アンテナとの間の伝送線路における電力減衰であり、Gr=LOS経路の方向の受信アンテナの利得であり、Lr=送信機と送信アンテナとの間の伝送線路における電力減衰であり、λ=電波の波長(メートル)であり、r=送信アンテナと受信アンテナとの間の距離(メートル)であり、n=伝播指数定数であり、典型的には自由空間ではn=2であり、Lpath=LOS経路に沿った減衰物体からのすべての電力減衰の積である。
【0039】
ブロックまたはモジュール416において、受信電力(Pr)と最小検出可能出力(Pmds)との割合としてリンクマージン(LM)を求めてもよい。
【0040】
(式2) LM=Pr/Pmds
ブロックまたはモジュール418において、デシベル(dB)単位のリンクマージン、検出の確率、または任意のタイプの性能パラメータを、ディスプレイまたは他の出力手段によってユーザに対して出力または提示してもよい。各LOS経路またはリンクについて性能を求めるために方法400が用いられてもよい。
【0041】
図5は、この発明の実施例に従って信号の到着時刻の測定または距離測定の前に性能が劣ったLOSリンクまたは信号をフィルタリングによって除去するための測定前LOS経路フィルタリングのための方法500の一例のフローチャートである。方法500は、図2の方法200のブロックまたはモジュール208において実施される場合もあれば、図2の方法200のブロックまたはモジュール208のために用いられる場合もある。
【0042】
ブロックまたはモジュール502において、リンクマージン(LM)を受信または入力してもよい。リンクマージンは、方法400(図4)によってまたは図2におけるブロック204から求められてもよい。ブロック504において、リンクマージン閾値(LMth)を、他のデータソースのメモリから検索するかまたはユーザが入力してもよい。ブロック506において、リンクマージンがリンクマージン閾値未満であるかどうか判断がなされてもよい。リンクマージンがリンクマージン閾値未満である場合、方法500はブロック508に進み得る。ブロックまたはモジュール508において、リンクまたは経路に関連付けられる信号を、不十分に検出可能なLOS経路信号であるとして拒絶してもよく、
信号は到着時刻(time of arrival)(TOA)などの測定、距離測定、または受信機もしくは受信装置の位置を特定するための類似の測定のために用いられることはない。
【0043】
リンクマージンがリンクマージン閾値未満でない場合には、方法500はブロック510に進み得る。ブロック510において、信号および関連のリンクを、検出可能なLOS経路として受入れてもよく、受信した信号は測定の目的で用いられてもよい。
【0044】
ブロック512において、NLOS信号または経路などの他の信号および関連の経路をフィルタリングするために、リンクマージン、リンクマージン閾値、および/または他の性能情報(図2におけるデータブロック206)を、図2におけるブロックまたはモジュール212などのポストフィルタに渡すかまたは転送してもよい。
【0045】
図6は、この発明の実施例に従って三辺測量およびLOSリンク性能予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いて位置を決定できる装置600の一例のブロック図である。図2の方法200、図4の方法400および図5の方法500は、装置600において実施される場合もあれば、装置600によって行なわれる場合もある。装置600は、装置600の動作を制御するためにおよび装置600の位置の決定または推定などの所定の機能を実行するために、プロセッサおよび制御論理ユニット602などを含んでいてもよい。
【0046】
三辺測量モジュール604は、位置決定のためにプロセッサ602上で動作可能であってもよい。三辺測量モジュール604は、LOSリンク予測および測定前LOS経路フィルタリングを用いて装置600の位置を決定または推定し得る。図2の方法200、図4の方法400および図5の方法500はそれぞれ、三辺測量モジュール604において実施されてもよい。
【0047】
信号の送受信などの他の動作を行なうために、他のモジュール606、ソフトウェアなどがプロセッサおよび制御論理ユニット602上で動作可能であってもよい。この目的で、装置600は、無線送信機608および無線受信機610を含んでいてもよい。送信機608および受信機610はそれぞれ、アンテナアセンブリ612によって信号を送受信してもよい。したがって、信号は他の通信装置614などから送受信され得る。送信および受信した信号は、図3に関して前に記載されたものと類似の減衰物体と交わってもよい。
【0048】
装置600は、装置600またはアンテナアセンブリ612の姿勢および位置を検知するための1つ以上の機器616も含んでいてもよい。前に記載されたように、装置600の姿勢および位置を検知するための機器616の例は、慣性ユニット、コンパス、水準器または他の機器を含んでいてもよい。
【0049】
装置600はまた、装置600が受信する任意の信号と交わり得る、動作環境におけるまたは装置600に近接した任意の減衰物体を検知、検出および位置付けるための1つ以上の機器618を含んでいてもよい。任意の減衰物体を検知、検出および位置付けるための機器618の例は、RF装置、光学装置、音波装置、赤外線装置、または装置600に近接した任意の減衰装置を検知、検出および位置付けるための類似の装置を含んでいてもよい。機器616および618は、装置600の構成要素として形成または設けられる場合もあれば、装置600に関連付けられる別個のユニットである場合もある。
【0050】
装置600はまた、電源620を含んでいてもよい。電源620は、モバイル操作を可能にするためのバッテリまたは他のエネルギ格納装置であってもよい。
【0051】
装置600はさらに、位置決定のための三辺測量モジュール604によって使用可能なデータを格納するためのメモリ622を含んでいてもよい。メモリ622は、アンテナ特性、アンテナから受信機への伝送線路の特性、信号帯域幅、最小検出可能信号出力、減衰物体の特性、および他のパラメータもしくは特性などのデータまたは情報を格納してもよい。
【0052】
装置600はまた、ユーザが装置600と対話できかつ装置600を制御できるようにするためのユーザインターフェイス624を含んでいてもよい。ユーザインターフェイス624は、音声通信または他の可聴信号などの可聴信号を提供するためのスピーカ626、およびユーザから音声信号を受信するまたは他の可聴信号を受信するためのマイクロフォン628を含んでいてもよい。ユーザインターフェイス624はまた、位置情報、リンク性能情報(リンクマージン、検出の確率など)、および装置600の動作に関連する他の情報などの情報をユーザに提示するためのディスプレイ630を含んでいてもよい。
【0053】
ユーザインターフェイス624はさらに、装置600の動作を制御するためまたは位置決定、通信もしくは他の機能などの選択された機能を実行するためのコマンドの入力を可能にするためのキーパッド632、キーボード、機能ボタン、ジョイスティックまたは他のインターフェイス手段を含んでいてもよい。
【0054】
図中のフローチャートおよびブロック図は、この発明のさまざまな実施例に従うシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の可能な実現例のアーキテクチャ、機能および動作を示している。この点で、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、セグメントまたはコードの一部を表わすことができ、モジュール、セグメントまたはコードの一部は、指定の論理機能を実現するための1つ以上の実行可能な命令を備える。なお、また、いくつかの代替的な実現例では、ブロックに記載される機能は、図に記載される順序から離れた順序で行なわれてもよい。たとえば、連続して示される2つのブロックは実際には実質的に同時に実行されてもよく、またはそれらのブロックは時には、関係する機能に応じて逆の順序で実行されてもよい。なお、また、ブロック図および/またはフローチャート図の各ブロックならびにブロック図および/またはフローチャート図におけるブロックの組合せは、指定の機能もしくは行為を実行する特殊目的のハードウェアベースのシステム、または特殊目的のハードウェアおよびコンピュータ命令の組合せによって実現できる。
【0055】
本明細書において用いられている述語は、単に特定の実施例を記載することを目的としており、この発明を限定することを意図するものではない。単数形「a」、「an」および「the」は、本明細書で用いられるときには、文脈が明らかに特段指示していない限り、複数形も含むことを意図している。「備える(comprises)」および/または「備えている(comprising)」という用語は、この明細書で用いられるときには、記載される特徴、完全体、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つ以上の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を排除するものではないことがさらに理解される。
【0056】
具体的な実施例について本明細書に示し、記載してきたが、同じ目的を達成するように計算された任意の構成が、示される具体的な実施例の代わりに用いられてもよく、この発明が他の環境では他のアプリケーションを有することを当業者は理解する。このアプリケーションは、この発明の任意の適合例または変形例を包含することを意図している。以下の特許請求の範囲は決して、この発明の範囲を、本明細書に記載される具体的な実施例に限定することを意図するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三辺測量のための方法であって、
複数のLOS経路の各々を経由して信号を受信するステップと、
各LOS経路の性能を予測するステップと、
性能が所定の閾値に満たない、LOS経路経由で受信した信号をフィルタリングによって除去するステップと、
装置の位置を実質的に決定するために、フィルタリングされていない信号を用いて三辺測量を行なうステップとを備える、方法。
【請求項2】
各信号について到着時刻を測定するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
性能が所定の閾値に満たない、LOS経路経由で受信した信号をフィルタリングによって除去するステップは、各信号の到着時刻を測定する前に行なわれる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
NLOS経路経由で受信した信号をフィルタリングによって除去するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
到着時刻の測定を行なった後に信号をフィルタリングするために、予測された経路性能を提供するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
各LOS経路の性能を予測するステップは、各LOS経路についてリンクマージンを予測するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
各信号について到着時刻を測定するステップをさらに備え、性能が所定の閾値に満たない、LOS経路経由で受信した信号をフィルタリングによって除去するステップは、各信号の到着時刻を測定する前に行なわれ、前記方法はさらに、
到着時刻の測定を行なった後に、他の信号をフィルタリングによって除去するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
到着時刻の測定を行なった後に他の信号をフィルタリングによって除去する際に用いられる予測された経路性能を提供するステップをさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
各LOS経路と任意の減衰物体との間の任意の交点を求めるステップと、
各減衰物体についてRF信号出力減衰を求めるステップと、
各LOS経路についてリンクマージンを予測するステップとをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
受信アンテナの位置および姿勢を推定するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
送信アンテナの位置および姿勢を推定するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記装置の動作環境における任意の信号減衰物体の一群の特徴を推定するステップをさらに備え、前記一群の特徴は、前記動作環境における位置、物理的寸法、および電磁減衰特性を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
所定のリンクマージン閾値以上のリンクマージンに応答して三辺測量を行なうために使
用可能な任意の信号を受入れるステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
三辺測量のための方法であって、
受信機と複数の送信機の各々との間の各無線リンクについて無線リンク性能を予測するステップと、
他の無線リンクに比べて最良の予測された性能を有する距離測定のための無線リンクを選択するステップと、
選択された距離測定のための無線リンクを用いて前記受信機の位置を決定するステップとを備える、方法。
【請求項15】
各無線リンクについてリンクマージンおよび信号検出の確率のうちの少なくとも1つを求めるステップをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
信号をフィルタリングする際に用いられてNLOSエラーの確率を低減するために、任意のマージン信号または無線リンクについての情報を提供するステップをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
リンクマージンが所定の閾値に満たない任意の無線リンクをフィルタリングするステップをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
各無線リンクについて無線リンク性能を予測する際に任意の減衰物体を考慮に入れるステップをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
任意の減衰物体を考慮に入れるステップは、
各無線リンクと任意の減衰物体との間の任意の交点を求めるステップと、
各減衰物体について信号出力減衰を求めるステップとを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
最低3つの検出可能な信号源が位置決定のために確実に選択可能であるようにするステップをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
測定前および測定後フィルタリングを行なうステップをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
三辺測量のための装置であって、
それぞれの無線経路を通じて複数の送信機の各々から信号を受信するための受信機と、
各無線経路の性能を予測するためのモジュールと、
対応する性能が所定の閾値に満たない、無線経路経由で受信した信号をフィルタリングによって除去するためのフィルタリング装置と、
フィルタリングされていない信号を用いて前記受信機の位置を決定するためのモジュールと、
前記受信機または前記受信機に関連付けられる装置の位置を提示するための出力装置とを備える、装置。
【請求項23】
前記装置または受信機の姿勢および位置を検知するための装置をさらに備える、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記それぞれの無線経路における任意の減衰物体を検知、検出および位置付けるための少なくとも1つの装置をさらに備える、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
メモリをさらに備え、前記メモリは、前記受信機に関連付けられるアンテナのアンテナ特性、アンテナから受信機への伝送線路の特性、受信可能な帯域幅パラメータ、最小検出可能信号出力パラメータ、および前記それぞれの無線経路における任意の減衰物体に関連付けられる特性のうちの少なくとも1つを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
フィルタ装置は、前記受信機の位置を決定するための任意の測定を行なう前に信号をフィルタリングによって除去する、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
三辺測量のための装置であって、
受信機と複数の送信機の各々との間の各無線リンクについて無線リンク性能を予測するための手段と、
他の無線リンクに比べて最良の予測された性能を有する距離測定のための無線リンクを選択するための手段と、
選択された距離測定のための無線リンクを用いて前記受信機の位置を決定するための手段とを備える、装置。
【請求項28】
前記受信機の位置を決定するための任意の測定の前に、所定のレベルに満たない予測された性能を有する任意の無線リンクをフィルタリングするためのプレフィルタをさらに備える、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記受信機の位置を決定するための任意の測定の後にNLOSエラーを低減するためのポストフィルタをさらに備える、請求項27に記載の装置。
【請求項30】
無線リンク性能情報を前記ポストフィルタに提供するための手段をさらに備える、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記装置は、乗物の位置を見出すために前記乗物に関連付けて用いられる、請求項27に記載の装置。
【請求項32】
三辺測量のためのコンピュータプログラム製品であって、
コンピュータ使用可能プログラムコードを実施させるコンピュータ使用可能媒体を含み、前記コンピュータ使用可能媒体は、
受信機と複数の送信機の各々との間の各無線リンクについて無線リンク性能を予測するように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードと、
他の無線リンクに比べて最良の予測された性能を有する距離測定のための無線リンクを選択するように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードと、
選択された距離測定のための無線リンクを用いて前記受信機の位置を決定するように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードとを備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項33】
各無線リンクについてリンクマージンおよび信号検出の確率のうちの少なくとも1つを求めるように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードをさらに備える、請求項32に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項34】
リンクマージンが所定の閾値に満たない任意の無線リンクをフィルタリングするように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードをさらに備える、請求項33に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項35】
測定前および測定後フィルタリングを行なうように構成されたコンピュータ使用可能プログラムコードをさらに備える、請求項32に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項36】
乗物であって、
前記乗物の位置を特定するための装置を備え、前記装置は、
受信機と複数の送信機の各々との間の各無線リンクについて無線リンク性能を予測するための手段と、
他の無線リンクに比べて最良の予測された性能を有する距離測定のための無線リンクを選択するための手段と、
選択された距離測定のための無線リンクを用いて前記乗物の位置を決定するための手段とを含む、乗物。
【請求項37】
前記受信機の位置を決定するための任意の測定の前に、所定のレベルに満たない予測された性能を有する任意の無線リンクをフィルタリングするためのプレフィルタをさらに備える、請求項36に記載の乗物。
【請求項38】
前記受信機の位置を決定するための任意の測定の後にNLOSエラーを低減するためのポストフィルタをさらに備える、請求項36に記載の乗物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−513872(P2010−513872A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541538(P2009−541538)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/087136
【国際公開番号】WO2008/076728
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】