説明

MICROTCA装置

MicroTCAシェルフまたはその種のものは、カバーと、底部と側壁とを具えるシャーシに装着されたバックプレーンを有しており、バックプレーンは、異なる厚さのPCBを収容でき、バックプレーンの基準面に当たらないバックプレーンホルダアセンブリを用いて取り付けられる。バックプレーンホルダは、縁フラップおよびシャーシの壁に規定された空洞部と係合する。シャーシに結合された接地クリップは、電源モジュールのスロットに侵入して、挿入されたモジュールと自動的に物理的に接触して接地する。カードガイドは、視覚的に確認できる手段を用いてシャーシに接続される。各カードガイドは、AMCモジュールチャネルを規定するプラスチック支持部と、プラスチック支持部に覆われた金属インサートを用いる金属の接地構造とを有しており、カードガイドを固くして挿入されたモジュールを接地させる。各AMCチャネルは静電分散(ESD)クリップを有し、チャネルに挿入されたモジュールを自動的に接地する。各カードガイドはさらに、AMCモジュールをバックプレーンの係合部に固定するラッチを有する。カードガイドのラッチポストはAMCモジュールのストライカを固定し、モジュールをバックプレーンと動作係合するように固定する。カードガイドのAMCチャネルは、AMCモジュールの面板に対応する階段形状を用いる。ホットスワップ可能な冷却ユニットが、ショートヘッダピンの検出手段と、冷却ユニットの位置決め孔と係合するバックプレーンの位置決めピンを用いてバックプレーンに接続される。各冷却ユニットは、ブラケットにスナップ留めした振動を減衰したファンを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、米国特許法119条(e)項の下で2009年5月28日に出願された米国特許出願第61/181,891号(代理人整理番号第1303−p02p)、名称IMPROVED MICROTCA DEVICE(MICROTCA装置の改良)の利益を主張するものであり、その開示全体は全ての目的のために参照により本書に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施形態は一般に、コンピュータおよび通信機器に関するものであり、より具体的には、MicroTCA仕様を満たし、AMCカード用の電気機械的サポートを提供する改良型装置の実施形態に関するものである。
【背景技術】
【0003】
通信およびネットワーク機器、コンピュータシステム、および電算および通信機能を具える他の種類の電子システムの製造者およびユーザは、費用を削減し、市場化への時間を低減させ、性能を向上させるために幾つもの非独占的な規格を提供してきた。このような非独占的な標準はオープンアーキテクチャ規格としても知られており、それらの規格に準拠する製品における相互運用性を向上させて、信頼性を高めると考えられている。通信および電算機器用のオープンアーキテクチャ規格は、例えば熱管理スキーム、筐体、ラックおよび電子モジュールの機械的寸法、コネクタ様式とピンアサイン、および作動電圧と電流を含むことがある。このような規格の幾つかの例は、新型通信コンピューティングアーキテクチャ(ATCA)、マイクロ通信コンピューティングアーキテクチャ(MicroTCA)および新型メザニンカード(AMC)を含み、これらの全ては当該技術分野における当業者には既知である。この分野における背景の更なる詳述は、2008年12月4日発行の米国特許出願公開第2008/0298014A1号、および2008年2月14日発行の米国特許出願公開第2008/0037218A1号に見られ、これら双方とも参照により本書に組み込まれる。MicroTCA規格は、AMCカードおよび他の要素が差し込まれる高性能のコネクタを有するバックプレーンを要する。MicroTCAのキャリア要素は一般に1以上のバックプレーンスロットを使用する。AMCとバックプレーンのコネクタは、カードエッジコネクタからバックプレーンに信号を伝達する。幾つかのコネクタは、高速の直列信号を送達するよう最適化される。電源モジュールの入力コネクタは入力電力を電源モジュールに送達し、電源モジュールの出力コネクタは大電力の給電接続および制御管理信号を電源モジュールからバックプレーンに送達する。機械的な支持構造は正しい位置に様々な構成要素とバックプレーンを保持し、支持「シャーシ」(または「フレーム」)に固定せねばならず、このシャーシは取付穴と、カードガイドと、電磁干渉(EMI)および静電放電(ESD)制御構造と、冷却ユニットとを具えている。様々な更なる機械的要素が、冷却および動力装置台と、ケーブルガイドと、ブラケットとを具え、これらは一般に、高い出力密度を多くの場合は有しているシェルフ全体を形成するように追加される。(ファンまたは送風機、フィルタ、および空気プレナムを有する)冷却ユニットは、要素間の空気経路を通って大量の気流を送り出すことによって電子機器から熱を除去する。MicroTCAシェルフは、伝導冷却または自然対流といった異なる冷却法を利用してもよい。改良されたMicroTCAシェルフの構造、性能および他の利点をもたらすシステム、装置、方法および/またはハードウェアは、当該技術において著しい利点を示している。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、添付の図面と共に以下の詳述によって容易に理解されるであろう。本発明の幾つかの実施形態はこの概要に記載されており、バックプレーンが装着されるシャーシを有するシェルフを含んでいるが、これらに限定するものではない。シャーシは、カバーと、底面と側壁とを具えており、バックプレーンは、シャーシを分解することなく、伸縮式にシャーシと組立/分解することができる金属薄板のバックプレーンホルダを有するバックプレーンホルダアセンブリを用いて装着される。バックプレーンホルダは、プリント基板のバックプレーン上の周辺タブと係合する嵌合凹部を有するフランジを利用してバックプレーンを所定の位置に保持し、異なる厚さのPCBを収容することができる。バックプレーンホルダのフランジはバックプレーンの基準面には当たらず、縁フラップ(例えば、zストライプ)とシャーシに規定された空洞部と係合するよう構成されており、その結果、電磁干渉(EMI)を抑制しながらバックプレーンホルダアセンブリおよびバックプレーンを固定する。さらに、このような実施形態は、バックプレーンの前面に基づく構成要素の公差チェーンを減少させて、このようなシェルフの組立および動作をより精密にすることが可能となる。シャーシ側壁のアクセス地点は、共通信号等へのアクセスを可能にする。接地クリップを電源モジュールのスロット等に侵入する位置でシャーシに溶接してもよく、この接地クリップはモジュールスロットに挿入されたモジュールと自動的に物理的に接触したり接地するよう適合している。
【0005】
1以上のカードガイドは、場合によって視覚的に確認できる手段を用いてシャーシに確実に接続することができ、それぞれが複数のAMCモジュールチャネルを規定するプラスチック支持部と、カードガイドを堅くするためにプラスチック支持部に覆われた金属インサートを用いる金属の接地構造とを具えており、挿入されたモジュールをシャーシに接地する。各AMCチャネルは、このチャネルに挿入されたAMCモジュールを自動的に接地する静電放電(ESD)クリップを具えている。各カードガイドはさらに、バックプレーンと係合しているAMCモジュールを固定する手段を有している。モジュールはカードガイドのラッチポストを用いてカードガイドに固定する鋸歯状の係合面を有するストライカを具えており、ラッチポストはモジュールのストライカを損傷することなくAMCモジュールの固定を強化し、場合によってはモジュールのカードガイドのラッチを視覚的に確認することを可能にするために、丸いまたは面取りされた係合エッジを有する湾曲金属タブであってもよい。場合によって、カードガイドのAMCチャネルは、AMCモジュールの面板および/または要素と適合し、シェルフに固定されたときのモジュールの不要な動作および/または脱落を減少させる階段形状を用いる。
【0006】
1以上のホットスワップ可能な冷却ユニットをバックプレーンに確実に接続することができ、場合によっては所与の冷却ユニットに電圧を加える前に適切な電気的結合を確保すべくショートヘッダピンの検出手段を利用する。EMIは、各冷却ユニットにおけるEMIガスケットで抑制することができる。バックプレーンの位置決めピンは、シェルフ内に挿入されたときに冷却ユニットの前端面における位置決め孔と係合することによって冷却ユニットを配置するのを補助する。各冷却ユニット自体は、ユニットについて簡単にファンを交換できるようにするため、凹み、ディンプル、タブ等といったスナップ式の装着法を用いてブラケットに装着された複数のファンであってもよい。それぞれのファンは発泡接着剤のような振動減衰層と共にブラケットに装着され、不要な構成要素の振動および速いファン速度で響く共振を低減することができる。場合によって空気フィルタは、長方形のフレームと、シェルフ内外に空気フィルタのアセンブリを摺動させる方向にほぼ平行な複数の支持片とを有している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明は添付の図面と併せて以下の詳述により容易に理解され、同じ参照番号は同様の構造要素を示している。
【図1】図1は、本発明の1以上の実施形態による1UのMicroTCAシェルフの斜視図である。
【図2】図2は、本発明の1以上の実施形態による1UのMicroTCAシェルフの斜視図である。
【図3A】図3Aは、本発明の1以上の実施形態による2UのMicroTCAシェルフの斜視図である。
【図3B】図3Bは、図3Aのシェルフの正面図である。
【図3C】図3Cは、図3Bのシェルフの断面図である。
【図3D】図3Dは、図3Aのシェルフの詳細図である。
【図4】図4A−4Cは、本発明の1以上の実施形態によるシェルフ側壁の複数の詳細図である。
【図5】図5は、本発明の1以上の実施形態によるシェルフのそれぞれ斜視図および詳細図である。
【図6】図6は、本発明の1以上の実施形態によるシェルフのそれぞれ斜視図および詳細図である。
【図7】図7は、シェルフの冷却ユニットを除去したり交換するホットスワップ法の流れ図である。
【図8】図8は、MicroTCAシェルフの電源ユニット/モジュールと共に使用する電源接地クリップの実施形態の様々な図である。
【図9】図9は、MicroTCAシェルフの電源ユニット/モジュールと共に使用する電源接地クリップの実施形態の様々な図である。
【図10】図10は、MicroTCAシェルフの電源ユニット/モジュールと共に使用する電源接地クリップの実施形態の様々な図である。
【図11】図11A−11Bは、本発明の1以上の実施形態によるバックプレーンホルダアセンブリを有する1UのMicroTCAシェルフの斜視図である。
【図12】図12Aは、バックプレーンホルダアセンブリの実施形態の分解図である。図12Bは、バックプレーンホルダアセンブリの実施形態の上面図である。図12C−12Dは、バックプレーンホルダアセンブリの実施形態の側面図である。図12Eは、バックプレーンホルダアセンブリの実施形態の斜視図である。
【図13A】図13Aは、本発明の1以上の実施形態によるバックプレーンホルダアセンブリおよびAMCコネクタの側面断面図である。
【図13B】図13Bは、以前の装置によるバックプレーンホルダアセンブリおよびAMCコネクタの側面断面図である。
【図14】図14Aは、1以上の冷却ユニットの実施形態を有するシェルフの上面図である。図14B−14Eは、図14Aの要素の詳細図である。
【図15】図15は、ショートピン検出部の詳細図である。
【図16】図16A−16Bは、冷却ユニットの実施形態のそれぞれ上面および側面図である。図16C、16Dおよび16Eは、冷却ユニットの実施形態のそれぞれ正面、背面および断面図である。
【図17】図17は、冷却ユニットの実施形態の分解図である。
【図18】図18A−18Bは、バックプレーンを有する冷却ユニットのショートピン検出部および電気的接続の実施形態の図面である。
【図19】図19は、フィルタの実施形態の様々な図面である。
【図20】図20は、フィルタの実施形態の様々な図面である。
【図21】図21Aは、1以上のカードガイドの実施形態の側面図である。図21B−21Cは、図21Aのカードガイドの実施形態の詳細図である。
【図22】図22は、1以上のカードガイドの実施形態のそれぞれ上面図である。
【図23】図23は、1以上のカードガイドの実施形態の断面図である。
【図24】図24A−24Bは、図23のカードガイドの実施形態の詳細図である。
【図25A】図25Aは、1以上のカードガイドの実施形態の斜視図である。
【図25B】図25Bは、図25Aのカードガイドの実施形態の詳細図である。
【図26A】図26Aは、1以上のカードガイドの実施形態の斜視図である。
【図26B】図26Bは、図26Aのカードガイドの実施形態の詳細図である。
【図27】図27Aおよび27Bは、1以上のカードガイドの実施形態のそれぞれ側面および端面図である。図27Cおよび27Dはそれぞれ、図27Aおよび27Bのカードガイドの実施形態の詳細図である。
【図28】図28A、28Bおよび28Cは、カードガイドの実施形態のそれぞれ側面、断面および斜視図である。図28Dは、図28Cのカードガイドのラッチポストの実施形態の詳細図である。
【図29】図29Aは、1以上のシェルフの実施形態の断面図である。図29B−29Cは、図29Aのシェルフの実施形態の詳細図である。
【図30】図30は、1以上の階段状のカードガイド形状の実施形態の詳細図である。
【図31A】図31Aは、1以上のAMCモジュールのストライカおよびカードガイドのラッチポストの実施形態の側面図である。図31Bは、図31Aのラッチポスト係合エッジと鋸歯状のストライカ係合面との接合の詳細図である。
【図32】図32は、先行技術のラッチポスト係合エッジと鋸歯状のストライカ係合面との接合の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳述は1以上の実施形態について言及しているが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。むしろ、示された詳述および任意の実施形態は例示することのみを目的としている。当該技術分野における当業者は、本発明がこれらの限定された実施形態を超える範囲に及ぶため、図面に関して本書に示された詳述が説明する目的で提供されていると容易に理解するであろう。当該明細書において言及する「複数の実施形態」、「幾つかの実施形態」、「1の実施形態」等は、このような実施形態に関連して記載された特定の機構、構造または特徴が本発明の少なくとも1の実施形態に含まれるということを意味する。従って、本明細書全体を通して様々な箇所に表される言い回しの体裁は、同一の実施形態を全て指している必要はない。
【0009】
特有のシステムの構成要素を指すため、特定の語彙が本明細書および特許請求の範囲を通して使用されている。当該技術分野における当業者は理解するであろうが、様々な会社および個人等は異なる名称で構成要素を称することがある。本開示は、実質的には異なっていない構成要素を区別することを目的とはしていない。「接続した」および「連結した」等の表現は、2つのデバイス、要素および/または構成要素間の連結を記載するために本書では使用されており、物理的および/または電気的に直接互いに連結する、あるいは例えば1以上の干渉要素または構成要素を介する、または無線接続を介するような非直接的に互いに連結することを適宜意味することを意図としている。用語「システム」とは2以上の構成要素の集合体を広く指しており、全体的なシステム(例えば、コンピュータシステムまたはコンピュータのネットワーク)、大型システムの一部として設けられたサブシステム(例えば、個々のコンピュータ内のサブシステム)、および/またはこのようなシステムまたはサブシステムの動作に関連するプロセスまたは方法を示すために使用されうる。当該明細書および添付の特許請求の範囲では、単数形および「当該」は、文脈が明示していない限り複数形を含む。明記されていない限り、本書に使用されている技術的および化学的な用語は、本書に開示および説明されている主題と関連する技術分野での意味と矛盾しない同一の意味を有する。
【0010】
図1および図2に示すように、MicroTCAシェルフ100は、シャーシカバー201と、シャーシ底部202と、2つの冷却ユニット300と、幾つか連結されたカードガイド400/450と、ラック取付フランジ204とを有するシャーシ200を具えている。シャーシ200は、内部の構成要素を冷却するために空気の流れが装置100を通ることができる複数の換気孔206を側壁208に有している。さらに、シャーシ200は、シェルフ100の後方位置に、1以上のAMCカードのスロットまたはコネクタ504を有する、バックプレーン(例えば、プリント基板(PCB))502を固定して保持する脱着可能なバックプレーンホルダアセンブリ500を具えている。図に示すMicroTCAシェルフ100の実施形態は筐体シャーシ200を利用しており、このシャーシ200はシェルフ100の想定される使用法およびその場所に応じて様々な形状およびサイズを取りうる。上述のように、図面に示す本発明の実施形態では、シャーシ200はシャーシ底部202と上部シャーシカバー201とを具えている。これらは導電性フィルムで覆われたプラスチックで作ることもできるが、底部202およびカバー201は一般に金属薄板で作られ(例えば、適切なサイズ、形状等に曲げられるか形成される)、バックプレーンホルダのフランジ503との重複部(すなわち、連動部)を提供して電磁干渉(EMI)を抑制することもできる。本発明の幾つかの実施形態は、シャーシ200に新しいおよび/または改善された特徴をもたらし、以前のMicroTCAシェルフを越える進歩した性能、信頼性およびコスト削減をもたらす。
【0011】
幾つかの実施形態に示すように、シャーシ上部201および底部202は、以前の装置の一部であった8以上のねじをなくすことができる、2部分からなる溶接されたねじが無い構造を構成する。上部および底部後方に沿った縁フラップが、以前の装置では必要とされていた12以上のねじを取り除いている。これらの縁フラップは、幾つかの図面に見られるzストリップ210の形を取ることができ、あるいは複数のランス形状であって、フラップを形成してもよい(するために、シャーシからZ型の切れ目に形成された3面に材料を切削または切開して、zストリップ210のような溝を規定する)。シャーシカバー201によって、バックプレーンアセンブリがメインのシャーシカバーにねじ留めされていた以前のデバイスで要求されたようにシャーシ200全体を分解することなく、バックプレーンホルダアセンブリ500を容易に取り外すことが可能となる。図3Cに示すように、脱着可能なバックプレーンアセンブリ500の幾つかの実施形態は、シャーシ200内側の上部および底部に固定された幾つかのzストリップ210と係合するバックプレーンカバー501を有しており、更に詳しく以下に記載するように、zストリップ210はカバー501の上部および下部の縁部に対して係合スロットを作るようにメインシャーシと連携し、シャーシ200と連携して作用してカードガイド400/450を保持するスロットを設ける。カバー201を前縁部で湾曲させて、ヘム271を形成することができる。同様に、底部202を湾曲させてヘム272を形成することができる。カバー201および底部202に切り込まれたスロット209は、MicroTCAシェルフに用いられるカードガイドの1以上の実施形態を取り付け、各カードガイドの固定を確実にし、カードガイドが取り付けられたときにこのように優れたシャーシ200の構造的に整合した取り付けを視覚的に確認できるようにする(すなわち、zストリップ210および一部のカードガイドは、シャーシカバーおよび底部を堅くして、関連する構成要素の取り付けを損ないうる屈曲および/または湾曲を防ぐのに役立つ)。代替的な実施形態では、zストリップ210を、zストリップと同様の溝を規定するシャーシカバー201および底部202から切り取られたランス形状フラップに代えて、フランジ503がシャーシ200の定位置にバックプレーンホルダアセンブリ500を保持できるようにする。
【0012】
シェルフ100の気流および冷却は、六角形の冷却孔206を用いて図4A−4Cに示す冷却孔の構成によってもたらされており、冷却ユニット300に近接する開放空間の大幅な割合に対して優れた冷却性能を可能にする。孔206により、冷却ユニット300は、各側壁208の近くに装着されたファン306を用いて冷気を吸い込んだり、温風を排出することが可能となる。従って、側壁208の開放空間を増加させることは非常に有益である。六角孔206は、側壁に対する構造的な完全性および優れた換気性能を提供する。他の構造も同様に、特に幾何学形状の直線的な側面が平行な場合に壁208に対して構造完全性を与え、孔を規定しシェルフ側壁を支持するために使用される側壁構造の量を最小限にしながら、金属部を最小限にして熱風を排気するための開口部を最大限にする(三角形、長方形、六角形等)。以前のシェルフは、凹部を有する、任意にねじで留める取付耳を利用していた。幾つかの実施形態では、これらの凹部は取付フランジ204として壁208のフラップを延長させることによってなくなり、ラックにシェルフ100を保持する強度を増強させ、材料を減少させて製造費用および複雑性を低下させることでシェルフ100の費用は削減される。図4Bは、壁208のアクセス地点222を図示している。シェルフの電気回路のバスまたはクロックから信号を得ることは、シャーシを分解するか、側壁の空気孔を通してプローブを延在させるかの何れかによってこのような信号がアクセスされていたため(すなわち、シェルフの冷却ユニットは動作させることができなかった)、以前のデバイスでは単純または便利ではなかった。本発明の幾つかの実施形態は、シェルフを分解することなくこれらの信号へのアクセスを容易に確保する。アクセス地点222は、広く利用されている診断信号(例えば、データ信号、接地信号、クロック信号等)のプローブ検査を可能にする壁208の孔である。孔222は、バックプレーンホルダアセンブリ500のPCB502の一端に近接する。図12A−12Dに見られるように、PCB502の1以上の縁部には幾つかの接触子561がある。接触子561は、(例えば、PCB502を通って)特定の信号、グランド等に配線され、このような信号、グランド等への素早いアクセスを提供する。一部の高振動の設定では、ラックまたは他の取付位置にシェルフを更に固定することを要求する。図5および6は、ラックブラケット281に固定されたシェルフ100の一実施形態を示している。以前の取付構造では、平面のコネクタブラケット282を用いて、ブラケット281をバックプレーンホルダアセンブリ500の側面上の側面ねじマウント555に連結していた。高振動状態では、シェルフ100の実施形態は、ブラケット282およびバックプレーンホルダアセンブリ500の後面の後方ねじマウント559に固定されたC型ブレース284で、ブラケット281により堅く装着されるよう適合している。当該技術分野における当業者は理解するように、この付加的な補強は、装着されたシェルフ100の動作を著しく減少させるか取り除く。
【0013】
以前のMicroTCAシェルフは多くの場合、動力装置の接地を省略していたが、動力装置および/または他を接地することはこのようなシェルフの国際規約の一部である。図8−10Fはシェルフ100の接地クリップを図示しており、(例えば、溶接、ねじ留め等によって)シャーシ200に固定された接地クリップ224はモジュールスロットの片側に設置され、このスロットを介して動力装置802(または任意の他のモジュール)がシェルフ100に挿入されたり、取り外される。クリップ224は、(広い接地面領域を与えながら)クリップ224をシャーシの上部201および/または底部202に結合するために利用できる接続タブ227を有しており、クリップ224はさらに、シェルフ100に挿入された動力装置802と自動的に物理的に係合するばね状の指状部225または他の弾性部材を有し、これによりユーザは分離するステップの際に動力装置802を連結して接地させることを覚えておく必要はない、あるいは上手く連結する。このような実施形態を利用して、動力装置802(または他のMicroTCAおよび/またはAMCモジュール)は、シェルフ100と可動接触しているときはいつでも自動的に接地される。シャーシの接地は重要であり、図に見られる孔226の三角形のアレイを利用してなされており、ケーブルの係合を垂直または水平方向に接地できるようにする。
【0014】
以前のデバイスは、シェルフ全体を組み立て、他のシェルフ部分や他の製造ステップをそれぞれねじ留めするために100本より多くのねじを使用することを要していた。シェルフ100の実施形態は、ねじまたは他の締結具の利用を減少させる機構(例えば、zストリップ210、カードガイド400、スナップ留め冷却ファン306等)を用いており、これにより幾つかの実施形態は、シェルフ100を仕上げるために40個未満のねじ(例えば、36)を使用し、ねじに依存した設計よりも著しく優れている。シャーシ200は、初期のMicroTCAシェルフよりも少ないねじ(または他のコネクタ)でバックプレーンアセンブリ500に接続される。図3Cおよび図13Aによると、バックプレーンアセンブリ500は、最小限のねじ等を用いてシャーシカバー201および底部202の後方に入れ子式に係合する(矢印211)。シャーシの壁208は、側壁ごとに1Uのシェルフについて2本のねじ555または2Uのシェルフについて3本のねじ555の何れかを有し、以前のシェルフよりも簡単にバックプレーンアセンブリ500を取り外せるようにしながらバックプレーンアセンブリ500をシャーシ200に固定している。さらに、このようなMicroTCAシェルフを製造および組み立てる費用は、ねじ、コネクタおよびその種のものがなくなった場合、著しく低下する。
【0015】
MicroTCAシェルフのバックプレーンは、シェルフモジュール(例えば、AMCカード、電源モジュール)と、モジュールと相互作用する他の構成要素の間の電気的な連結を提供する。図12A−12Dおよび図13Aは、幾つかのバックプレーンアセンブリ500の実施形態を図示している。上記より、バックプレーン502は、シェルフ100内で動作する構成要素、およびシェルフ100を直接または間接的に連結した他の構成要素、システム等に電気的な連結をもたらすPCBであってもよい。以前のデバイス(例えば、図13Bのバックプレーンホルダ)は、PCBの表面領域に浸食する押し出し成形されたアルミニウムのバックプレーンホルダを使用して、PCB前面の平面上の内側にAMCスロット504等を無理やり装着していた。図13Bの以前のデバイス1500は、T型ナット孔1513とねじ/コネクタ1515を用いてシャーシ1201に固定されたバックプレーンホルダ1501を有している。PCB1502はホルダ1501の突出部/口縁1503を利用して定位置に保持され、これは、AMCコネクタ504が更に内側に装着される(すなわち、矢印1529のようにPCB縁部から離れる)ことを意味しており、従って挿入されるAMCカード509を受けるのに最適な位置ではない。挿入/引き抜き(矢印517)をするとAMCカード509のたわみ/湾曲(図13B参照)を引き起こし、この垂直方向のずれが損傷を引き起こし、摩耗や電気的な誤接続を加速させてしまう。さらに、(バックプレーンホルダをシャーシ1201の後部にねじ留めできるように)ホルダ1501の後方で装置1500にT型ナットスロット1513を使用すると、これらの装置におけるバックプレーンホルダアセンブリの最小厚さ/深さが増加してしまっていた。図13Aの本発明の実施形態との比較は、ホルダ501の上部および底部フランジ503がPCB502の基準面に対して垂直であってその中へと浸食していないため、挿入されたAMCカード509が図13Bのように撓んでおらず、AMCスロット504をよりよく配置することが可能(図13Bの矢印1529よりも変位が小さい図13Aの矢印529を参照)なことを示している。上記より、PCB502(図13A)は本書のバックプレーンホルダの実施形態の口縁/突出部によってではなく接合凹部508のタブ506により保持されて、バックプレーンアセンブリ500を短くしてシェルフ全体の深さを減少させている。
【0016】
図12A−12Dのバックプレーンホルダ501は金属薄板から作られ、上部および底部フランジ503および側部フランジ507を作るためにPCB502の平面に対してほぼ90°に曲げられる。図3Cおよび図12A−12Bによると、フランジ503はホルダの後壁505およびPCB502に対して直角であるため、それらのフランジ503は各縁フラップ(例えば、zストリップ)およびシャーシカバー/底部で規定された空洞部内へ、およびそこから摺動し、これにより以前のデバイスとは異なり、バックプレーンホルダ501はAMCコネクタ504等を装着するために、PCB502の有効な表面に浸食(すなわち、減少)しない。有効なPCBの表面が拡がると、AMCコネクタ504がシェルフ100に挿入されるAMCモジュール(例えば、AMCカード)の基準面にあるように、適切に装着することが可能となる。さらに、PCB502はバックプレーンホルダにねじ留めされていないため、バックプレーンは僅かな量「遊動」することができ、AMCモジュール、カード等に対する取付不良の許容性などが更に向上する。ねじ557は任意であって、PCB502の信号グランド面をシャーシグランドに電気的に接地させることができる。PCB502の孔は、接地接続を可能にしながら、バックプレーンがある程度遊動できる程度に十分に大きい。ねじ557をきつく締め付けた場合、PCB502は遊動しないが、AMCモジュールはそれまでに定位置を見つけ出し、PCBが遊動する必要性はなくなる。90°の上部および底部フランジ503もまた、図3Cのように、zストリップ210を用いてバックプレーンアセンブリ500をシャーシ200に装着できるようにする。フランジ503は、カバー201または底部202とそれぞれのzストリップ210によって規定された空洞部に適合する。側部フランジ507は、ねじ555でシャーシの壁208に連結される。幾つかの実施形態では、シャーシ200へのバックプレーンホルダアセンブリ500の固定は調整できる。MicroTCAシェルフの重要な態様は、カードガイドのロック機構(例えば、本書の一部のカードガイドの実施形態におけるポスト471)に対するバックプレーンPCB502の配置の信頼性である。タブ506および接合凹部508を用いる実施形態では、PCB502の配置は、PCB502を前方に押し出してzストリップ210の後縁と接触させることに左右され、PCB502の前面に対する公差を与えている。これは、PCBの位置を規定するのがバックプレーンホルダまたは他の構成要素ではなくPCB502の前面であるため、幾つかの実施形態では、バックプレーンホルダアセンブリ500またはシャーシ200を調整することなく、同精度で(PCB製造での変分、異なるデータ/電気的な要求値等による)異なる厚さのPCB502に適応できるということを意味している。このような実施形態に対するラッチポストロックとAMCコネクタ/バックプレーンの位置の関係性を規定する公差チェーンは、以前の装置よりも少ない部品/構成要素を有しており、カードガイドのラッチポスト、厳格な公差のzストリップ、およびバックプレーンの前面によって規定される(カードガイドは、厳格な公差の射出成形部分であってもよい)。この種の構造では、バックプレーンホルダ501の側部フランジ507は、ねじ555が固定されたときにこのようなばらつきが可能なスロットを有しうる(例えば、図12Eより、側壁208および各フランジ507の内側のナットプレート598を圧縮して、zストリップに対してバックプレーンPCB502を保持することで、バックプレーンホルダ501を保持する)。以前のデバイスの取り付けおよび後壁に装着されるねじは、フランジ/zストリップ構造を利用することで取り除かれ、すなわちシェルフ100の合計の外側深さは以前のデバイスと比較して(例えば、200.1mmから195.0mmに)減少する。
【0017】
PCB502は、フランジ503の接合凹部508と係合する縁辺のPCBタブ506を用いてバックプレーンホルダ501に保持され、(バックプレーンホルダアセンブリ500がシャーシ200に固定されている場合)zストリップ210の縁部に接しており、これにより(横方向に2次元に)PCB502を正確に配置し、PCB502を負荷(例えば、200N)が規定されたMicroTCAに支持し、以前の装置の後壁ねじがなくなる。凹部508の代わりに孔を使用する場合、ねじ穴に通すジャックとして用いられるねじが、PCB502を挿入/除去するためにホルダ501のフランジ503を取り外す。このねじを締めると、上部および底部フランジ503が分離し、上部および底部タブ506は拡張したフランジ503の分離部に適合してPCB502を導入することができるようになり、フランジ503が本来の位置に戻ってPCB502を保持するようにねじが除去される。開示された設計は、押し出し成型および鋳造と比較して部品の幾何学形状の精度を向上させて、製造/アセンブリ費用および複雑性を低下させながらシェルフ100を改良している。当該技術分野では理解されるように、以前のデバイスと比較すると、zストリップ210などの縁フラップを利用することで、ねじの使用も減少する。バックプレーンホルダ501の上部/底部フランジ503はzストリップ210とシャーシの壁201、202の間の空洞部に隣り合って保持され、ねじの数を省いている。「ねじ留め」されたAMCコネクタおよび締結具は、ロボットで配置され、ウェーブはんだ付けできる自動SMTコネクタに取って代わられ、組み立て費用および複雑性が再び省かれる。
【0018】
当該技術分野では知られているように、2つの冷却ユニットは、冷気をシェルフ内に移動させたり温風を排出する。図14A−18Bの冷却ユニットの実施形態は冷却性能、使いやすさ、機能性、修理性等を高めており、ハンドル301を用いて壁208に近接したシェルフ100に装着/外れるよう摺動する。各ユニット300はラッチ302(例えば、以前のデバイスのカスタムラッチに代わる既製のラッチ)を有し、これらはシャーシ底部202(図11A)のスロット258と係合するカム先端またはストライカ358を有するばね負荷型の摺動部であってもよく、シェルフ100に有効に係合して冷却ユニット300を保持する。各ユニット300では、ブラケット308は、ブラケット308の薄板の凹み(例えば、変形したくぼみまたはタブを貫通する穴)である、形成されたスナップ307を用いて幾つかのファン306を保持している(再び、例えば、各ファンを所定の位置に保持する2つのねじ(ここでは、スナップ留めファンによって取り除かれている)など、以前の製造、組み立て、修理/交換をより複雑かつ費用を高くしていたねじおよび/または他のコネクタをなくしている)。ブラケット308は傾斜縁部および/または導入面を有しており、シェルフの冷却ユニットベイとの位置合わせや挿入を容易にしている。ファンの取付孔309に係合する、あるいはファンの幅を直接クランプ留めするスナップ307を使用すると、ファンをブラケット308に「スナップ留め」することで、ファン306を確実に(例えば、交換部品として)導入することができる。シェルフのファンが高速に達すると、著しい振動、騒音等を引き起こしうる。冷却ユニットの実施形態は、各ファン306とブラケット308の間に振動減衰層318を具えている。場合によって、両面の発泡接着剤/テープが衝撃吸収材として機能し、各ファンの振動をメタルワークから分離して、このような振動によって発生する騒音(共振共鳴)、損傷等を低減させる/なくす。
【0019】
電気回路は冷却ユニット300に連結して、動力およびPCB502を介するファンの制御信号を提供する。以前の装置における冷却ユニットのシェルフへの接続は、押しボタン式検出器、および/または確実ではないばね/圧縮タブでなされていた(例えば、ばね/圧縮タブが破損または変形し、適切な接触を妨げる)。本書の幾つかの冷却ユニットの実施形態は、優れた信頼性を有する2部分のコネクタを使用する。以前の装置では、面同士のばね接触を維持せねばならなかった(例えば、冷却ユニットの解除部が正確に接続されない、または配置されなかった場合、圧縮および接触しなかった)。さらに、冷却ユニットの僅かな垂直または水平方向の動きまたは調整不良が、冷却ユニット/シェルフの接触を遮断することがあった。以前の冷却ユニットはPCBの接点に対して冷却ユニットを堅く保持するためにクランプを要しており、ユーザが冷却ユニットにアクセス/取り外す度にこれらのクランプを緩める/取り除かねばならなかった。位置決めおよび電気接触を改善して、本書の実施形態は冷却ユニット300の位置決めピンによる配置を利用しており、クランプおよび付加部分が除去されて、ヘッダピン等への損傷が低下する。
【0020】
図14A−18によると、バックプレーンアセンブリ500上の大きい円錐状先端の位置決めピン312が冷却ユニットの孔313と係合して接合しており、(a)小さいPCBの電気ヘッダピン314が冷却ユニットのソケット316と正確に接続するように、(ユニット300をベイ底部および側壁に沿って摺動させながら)冷却ユニット300がシャーシの冷却ユニットベイに挿入されたときに(たとえ公差が最悪の場合でも)冷却ユニット300およびPCB502を位置合わせし、(b)バックプレーン502と係合したときに冷却ユニットの構成要素が圧縮されないように、冷却ユニット300のバックプレーンと係合している端部をわずかに上昇させる。従って、位置決めピン312をPCB502に対して平行な面に位置合わせして、ショートピン検出部(すなわち、電気接触点)をPCB502に対して垂直に適切な深さに設置し、以前のデバイスにおける冷却ユニットの検出スイッチ(機械的接触部)に代えている。図15の詳細図によると、1本のヘッダピン315は他のヘッダピンよりも短く、冷却ユニット300とPCB502の間の適切な深さを確保している。ショートピン315がPCB502と電気的に接触した場合、ロングピン314はさらに長いため電気的に接触していなければならず、ユニット300内へと更に延在する(幾つかの実施形態では、ユニット300に対して0.169インチまでの位置公差を与える)。幾つかの冷却ユニットの実施形態は、発泡体および金属で作られた1以上のEMIガスケット369を用いて、冷却ユニットベイの壁と接合してEMIの抑制を助ける。
【0021】
幾つかの冷却ユニットの実施形態は、ユニット300の表面にあるホットスワップボタン320およびホットスワップ表示灯322を利用してホットスワップ機能を提供する(以前のホットスワップによる動作停止をすることなく、作動ボタン320はラッチ302と連結されて冷却ユニットの取り外しを防ぐことができる)。以前の装置は、シェルフ全体を停止して、保守、修理等のために冷却ユニットを取り外す必要があった。ボタン320が押され/作動した後、冷却ユニット300が停止していることを確認するために状態灯322が付くため、取り外しがシェルフ100内で動作しているモジュール等の連続した運用の妨げになることはない。一旦、冷却ユニット300が再び取り付けられて電気的接触(例えば、ショートピン315の検出部を利用して、起動前に全てのピン314が再導入された冷却ユニット300と係合していること)が確認されると、再びホットスワップボタン320を押す/作動させる、あるいは他の行動をすることなく新たに導入された冷却ユニット300が通電されて動作する。これは、人間工学的な冷却ユニットのホットスワップの取り出し/交換をもたらす。図7は、ユーザが381でホットスワップボタン320を押して、382でホットスワップ光322をチェックする方法380を示している。322が点灯した場合、現在導入されている冷却ユニットは383で取り外され、冷却ユニットが384で再導入されて、シェルフ100内で動作しているAMCモジュールまたは他の装置を邪魔することなく自動的に起動して動作する。組み立てる時間を削減し、故障したファンの交換を容易にするため、幾つかの実施形態は2部分のIDC(圧接端子)を用いる。ソケット(コネクタ)は剥がされるか半田付けすることなく、多芯ファンケーブルに圧着することができる。多くのファンケーブル(例えば、冷却ユニット毎に16本)があり、それぞれが適切な長さに単に切断され、ソケットコネクタ内に滑りこませて圧着される。次いで冷却ユニットは容易に組み立てられ、素早くPCBアセンブリ上の適切なプラグに各ファンを接続することができる。
【0022】
シェルフ100内部と冷却ユニット300の間の気流は、図19A−20Iによると、シェルフ100に摺動して取り付けたり取り外しできるフィルタホルダ750に保持されたフィルタを有するMicroTCAについてフィルタに通される。フィルタホルダの検出部591(図12A−12D)は、関連する冷却ユニット300が動作する前にホルダ750が確実に導入されるようにする。ホルダ750は、長方形の外側フレームを有し、ハンドル752が固定された金属ブラケット751を用いる。外側フレームの「前方」および「後方」の部材を除いて、ブラケット751は以前のデバイスと同様の垂直な支持ストライプまたはその種のものを有していない。水平支持部754(すなわち、一般に直線的で、ホルダが出入りする動作と平行)のみが、ブラケット751内にフィルタを保持するのを補助している。フィルタは通常、難燃性および抗菌性のためにコーティングされた開放セルのポリウレタン発泡体を有しており、大きい負荷、大きいダストの保持能力および幅広い環境状態に利用できる低空気抵抗を特徴としている。この発泡体は通常、1インチ当たりの孔(例えば、25ppi)によって規定される。水平支持部754のみを用いると、以前の装置のホルダでは一般的な引っ掛かりが減少する。引っ掛かりをさらに減少させて、ホルダ750の挿入/取り出しを容易にするため、ブラケット751の垂直縁部753は湾曲部/傾斜部757を有しており、引っ掛かりを減少させる。以前の装置は、フィルタホルダの水平なフレーム部材にボール戻り止めを利用していた。一部のフィルタの実施形態におけるランス形状ユニットは、シェルフ100の動作位置にフィルタホルダ750を固定するのを補助する。ブラケット751のフレームの各水平部材に形成されたカンチレバのような戻り止め756はシャーシ底部202のスロット256と係合する。
【0023】
幾つかのシェルフの実施形態は、カードガイドを利用してAMCモジュールをシェルフ100と動作接続するように挿入するのを補助する。図中の例示的な2Uのカードガイド400および1Uのカードガイド450(例示的な1Uのカードガイド450の様々な特徴は2Uのカードガイド400にも利用でき、その逆も同様である)は、金属インサート402を保持する耐久性のある低コストのプラスチック成型支持部404を有しており、この金属インサート402は金属の接地構造の一部であって、静電放電(ESD)用の導電経路、および上部AMC面板のガイダンスに形状が適合する部分として機能し、AMCのラッチがシェルフのカードガイドのラッチポスト上を滑ることができるAMCモジュール動作を停止させる。金属/プラスチックを混合した2Uのカードガイド400は、既知の成形技術を利用して金属インサートの周囲にプラスチックを成形することで製造できる。シェルフ100のカードガイド400の幾つかの実施形態は通常、前方のアクセス領域からバックプレーンアセンブリ500まで横方向に、およびシャーシ底部202からカバー201まで縦方向に内部に架かる垂直の階段状の構造である。金属インサート402はステンレス鋼であってもよく、AMCまたはMicroTCAモジュールを堅く保持するのを補助し、強力なラッチポスト要素を設け、ラッチ等に影響を与えるモジュール動作を減少させる/防ぐ。
【0024】
幾つかの2Uのカードガイドの実施形態(例えば、図3A−D、図21A−27D)は4つのAMCカードを垂直に「積み重ねて」保持するが、カードガイドの数および割合は調整することができる。図3Cのシェルフ100のカードガイド400は、(a)前方の固定スロット406を用いて前側シャーシカバーのヘム271および底部のヘム272に連結し、(b)後方の固定スロット409がバックプレーンアセンブリ500に近い上側および下側のzストリップ210の間隙に嵌め込まれる。図23、24Aでは、金属インサート部分402Aが上側の前方カードガイドスロット406で露出してカバー201がスペーサ212周囲で湾曲しているヘム271と接触し、その結果ESDクリップ412とグランドの間の電気が導電する。前方スロット406はカバー201下側のプラスチック404Aを利用してインサート402Aと接触しているヘム271を保持し、金属の構成要素(すなわち、AMCモジュールの面板から、クリップ412、ボタン418、インサート402およびシャーシ200まで)の間の嵌合および導電性を確保する。さらに、図23、24Bでは、インサート402はフィン423として下側のカードガイドスロット408で露出し、(再び、電気的な接地のために)ヘム272と接触する。ヘム272のヘムスロット203(図11A、14A参照)はさらに、カードガイド400をシャーシ200に固定するよう補助する。2Uのカードガイド400の後端部は、シャーシ200の後方の内側カバー201および底部202に固定されたzストリップ210のフラップスロット207(上部および下部)に固定することができる。
【0025】
1Uのシェルフ(図1、2および図28A−31)では、カードガイド450は一般に積み重ねることができ、2つのAMCモジュールをシェルフ100内に誘導してPCB502のコネクタ504に誘導することができる。カードガイド450の例は金属インサート402およびプラスチック成形部404を示しているが、上記2Uのカードガイド400の例に示すものと異なるものでシェルフに固定してもよい。カードガイド450は、金属インサート402の延長部分である前方フィン419と後方フィン429とを有する。前方フィン419はヘム271、272およびスロット203と係合してカードガイド450を固定して接地する。同様に、後方フィン429はzストリップ210と係合する。前方フィン419および後方フィン429の双方は内側に位置し、スロット209に結合されて更に接地性を高めることができる。このような構成は、堅い支持、優れた電気接地性、シャーシの上部/底部が分離するのを防ぐ強力な結合、視覚的に確認可能なカードガイドの設置等をもたらす。
【0026】
ESDクリップ412、さらにカードガイドの金属の接地構造の一部は、カードガイド(図26A−27D)にスナップ留めされる。各カードガイドのAMCチャネル414は、プラスチックのタブ416と、近接する金属ボタン418(金属インサート402の他の露出部)とを有する。各ESDクリップ412はタブ416上にスナップ留めされ、これにより、クリップ412は近接する金属ボタン418と堅く接触し、クリップ412はスロットチャネル414(クリップ412がチャネル414内に侵入した、図27Bおよび27Dの端面図を参照)を部分的に妨げる。当該技術分野では理解されるように、スロットチャネル414内にクリップ412が位置するということは、各AMCモジュールのPCBがクリップ412と接触し、AMCモジュールがカードガイド400のチャネル414内に挿入される(そこから引き抜かれる)ときに静電気を急速かつ安全に確実に放出するようにすることを意味する。静電気は、AMCモジュールのPCBからクリップ412を通ってボタン418に導電する。ボタン418は金属インサート402の一部であり、カードガイド400/450でシャーシ200に導電するよう連結されているため、静電気はシャーシグランドに導電されている。このように単純、確実且つ安価なカードガイドの実施形態は、ESDのために信頼性の高いAMCモジュールの誘導および信頼性の高いAMCモジュールの接地をもたらす。
【0027】
動力装置、AMCモジュール等がシェルフ内に挿入された場合、MicroTCAの規格は、モジュールがシェルフに固定されることを要求している。挿入されたモジュールは、カードガイドのラッチポストと係合して、それにより保持されるストライカを有する。ポストは通常ステンレス鋼で作られ、ストライカは亜鉛またはアルミニウムのダイカストで作られており、以前の装置のポスト係合エッジは硬いことでストライカ係合エッジが抉られ、その結果としてシェルフからモジュールのストライカを引き抜くのを妨げている。この問題を軽減するため、MicroTCAは、図31A−32に見られるように、ストライカの係合面が丸みのある鋸状歯を使用することを要するように補正された。丸みのある鋸状歯にかかわらず、ポストはストライカを抉っていた(図32参照)。図28Bおよび31Aに示すカードガイドの実施形態は、丸みのある鋸状歯のストライカ471、および丸いまたは傾斜したポスト係合エッジ475を特徴とするカードガイドのポスト473を図示している。ポスト473は、カードガイド400/450の金属インサート402の別の延長部分(例えば、湾曲タブ)である。ポスト係合エッジ475は、ストライカ471のストライカ係合エッジ474上の各鋸状歯(例えば、MicroTCA.1 R1.0の仕様ではセレーション(serration)と呼ばれる)の曲率半径(放射状インクリメント)と一致または近似するように丸められ(または、近似するように面取りされ)、その結果、ストライカがポスト上を滑るのを防ぐためには最適ではあるが、鋭いエッジのラッチポストがストライカの一点に力を掛けて、ストライカ表面を抉っていた以前の装置とは対照的に、ポスト473の固定力478が所与の鋸歯状の湾曲部により均等に分散する。ポスト473は、ストライカ471がポストのエッジ475を摩耗させる/丸めることなく、ストライカ471を摺動して取り外すことができる程度に十分堅い。ストライカ471によるポスト473の係合はさらに、AMC面板の階段形状が階段状のカードガイドスロット形状477適合する、図30に示すようなカードガイドの実施形態を利用して更に増強される。従って、AMCモジュールの面板はより密接に(ステップ477を含む)カードガイドのチャネル414と一致または適合し、その結果、カードガイドおよびシェルフにおけるAMCモジュールに堅く適合して、不要な動作および/または分離を減少させる/防ぐ。さらに、各ラッチポスト473に近接する各カードガイド400/450では窓494が設けられ、この窓を通してポスト473に対するストライカ471の固定をユーザは見ることができる。ストライカ471をユーザが可視できるようにすることで、ユーザはシェルフ内にAMCモジュールを適切に挿入および係合していることを確認することが可能となる。従って、カードガイドの実施形態は、3つのAMCラッチ機構の不具合、すなわち(1)ストライカをスリップさせてストライカおよびポストが分離すること、(2)不十分な摩擦/保持によりストライカがポスト上を摺動すること、および(3)ポストがストライカを切削/抉ることによって外れる問題に対処している。
【0028】
本発明の多くの特徴および利点が記載された説明から明らかであり、ひいては添付された特許請求の範囲は本発明のこのような特徴および利点の全てを包含することを目的としている。さらに、多くの均等な改変および変更が当該技術分野における当業者にとって明らかであるため、本発明は図示および記載されたそのものの構成および動作に限定されることはない。従って、記載した実施形態は限定ではなく例示として解すべきであり、本発明は本書に与えられた詳述に限定すべきではなく、現在または将来的に予想できる、あるいは予想できないに関わらず、以下の特許請求の範囲およびその均等物の最大限の範囲によって規定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
MicroTCAシェルフであって:
シャーシを具え、当該シャーシはバックプレーンホルダアセンブリを受けるよう適合し、1対のシャーシ側壁と、内側の上部バックプレーンフラップを有するシャーシカバーと、内側の底部バックプレーンフラップを有するシャーシ底部とを具え;
当該MicroTCAシェルフはバックプレーンホルダに保持されたバックプレーンを具えており、前記バックプレーンホルダは後壁と、上部フランジと、底部フランジと、2の側部フランジとを具え、各フランジは平面状であって前記後壁に対して90°の角度であり、前記バックプレーンは前記後壁に対してほぼ平行の前記バックプレーンホルダによって保持され、さらに前記フランジの何れも前記バックプレーンの基準面に侵入せず;
更に、前記バックプレーンホルダアセンブリは前記シャーシ内およびそこから入れ子式に摺動するよう適合しており、前記バックプレーンホルダの上部フランジは前記上部バックプレーンフラップおよびシャーシカバーに規定された空洞部に摺動して連結して、前記バックプレーンを位置付けてEMIを抑制し、前記バックプレーンホルダの底部フランジは前記底部バックプレーンフラップおよびシャーシ底部に規定された空洞部に摺動して連結して、前記バックプレーンを位置付けてEMIを抑制しており;
更に、前記バックプレーンホルダ内の前記バックプレーンの2次元的な位置は、前記バックプレーンホルダのフランジの接合凹部と係合する複数のバックプレーン縁辺のタブを用いて保持されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項2】
請求項1に記載のMicroTCAシェルフがさらに:
複数のカードガイドが前記シャーシに取り付けられ、各カードガイドが:
複数のAMCモジュールチャネルを規定し、AMCモジュールの面板形状と対応して噛みあうよう適合した階段形状を具えて前記AMCモジュールチャネル内のAMCモジュールの動きを減少させるプラスチック支持部と;
前記プラスチック支持部の内側で部分的に覆われた金属薄板インサートを具え、前記プラスチック支持部に剛性を与える金属の接地構造とを具え、前記金属薄板インサートは:
前記プラスチック支持部から延在する複数のボタンであって、各ボタンは前記AMCモジュールチャネルの1つと近接し、各ボタンが近接する前記AMCモジュールチャネル内のモジュールとの接触を維持するよう適合した静電放電(ESD)クリップに連結されている複数のボタンと;
各ボタンに近接する前記金属薄板インサートの湾曲した金属タブを具え、AMCモジュールのストライカと係合して、前記バックプレーンと動作係合させるために前記シャーシ内側にAMCモジュールを固定するよう適合したラッチポストとを具えており、当該ラッチポストはAMCモジュールのストライカと係合するよう適合した曲線的なポスト係合エッジを具え、前記AMCモジュールのストライカは放射状インクリメントについて鋸歯状にされたストライカ係合エッジを具え、更に各ラッチポストの曲線的なポスト係合エッジの湾曲部が前記ストライカ係合エッジの放射状インクリメントに対応しており;
前記カードガイドが更に、前記ラッチポストに近接する窓部を通して前記ポストに対する前記ストライカの固定を視覚的に確認できることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項3】
請求項2に記載のMicroTCAシェルフがさらに:
1以上の冷却ユニットが前記バックプレーンに電気的に接続され、各冷却ユニットは、ファンをブラケットに保持する1以上のブラケットのくぼみを用いてブラケットに装着された複数のファンであって、各ファンが前記ファンと前記ブラケットの間に振動減衰層を有する複数のファンと、前記ファンに動力と制御信号を提供するよう構成された電気回路とを具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項4】
請求項3に記載のMicroTCAシェルフがさらに:
シャーシの前方のアクセス領域にあるモジュールスロットが前記シャーシに結合された接地クリップを具えており、前記接地クリップは前記モジュールスロット上に侵入して、前記モジュールスロット内に挿入されているモジュールと自動的に物理的に接触するよう適合し、これにより、挿入された前記モジュールが前記シェルフ内に挿入される際および前記シェルフ内で動作係合している際に接地されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項5】
請求項2または4に記載のMicroTCAシェルフがさらに、各カードガイドが、以下の:
前記プラスチック支持部の外側に延在する複数の取付フィンであって、各カードガイドは、2以上の取付フィンを前記シャーシに電気的に接触するよう固定することで前記シャーシ内部に装着されるよう適合している複数の取付フィン;
複数の前方取付スロットおよび複数の後方取付スロットであって、各前方取付スロットは前記シャーシのヘムに固定されるよう適合しており、更に各後方取付スロットは前記シャーシに近接する縁フラップに固定されるよう適合しており、更に前記前方および後方取付スロットの少なくとも一方が前記金属の接地構造と前記シャーシの間に電気的な接触をもたらすよう適合している複数の取付スロット;
の少なくとも一方を用いて前記シャーシに装着されていることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項6】
請求項1、2、3または4に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記シャーシが複数のねじ穴とナットプレートを具え、それらに前記バックプレーンホルダアセンブリを調整できるように固定して、バックプレーンの前面を前記上部および底部バックプレーンフラップに対して堅く保持することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項7】
請求項4に記載のMicroTCAシェルフがさらに、前記接地クリップが、前記シェルフ内に挿入する際および挿入後に前記モジュールと柔軟に接触する複数の指状部を具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項8】
請求項1、2、3、4または7に記載のMicroTCAシェルフがさらに:
前記バックプレーンが、以下の広く利用される診断信号、1以上のバス信号、1以上のクロック信号、グランドのうち少なくとも1つへのアクセスをもたらす1以上の接触子を具えており;
少なくとも1のシャーシ側壁は1以上のアクセス地点を具え、各アクセス地点は、通常の作動構成からシャーシの構成要素を取り外す、あるいは分解することを必要とせずに、前記バックプレーンの接触子の1以上へのプローブアクセスに適合した側壁孔を具えていることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項9】
請求項3、4または7に記載のMicroTCAシェルフにおいて、複数のブラケットのくぼみを利用した各冷却ユニット内の前記複数のファンの取り付けが、振動および騒音を防ぐためには十分に確保されず、前記ファンと前記ブラケットの間の前記振動減衰層がさらに前記ファンを動作から固定してファンの動作による騒音および振動を防ぐことを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項10】
請求項3、4または7に記載のMicroTCAシェルフにおいて、各冷却ユニットがホットスワップできることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項11】
シャーシと、前記シャーシに装着され、前面を有するPCBを具えるバックプレーンホルダアセンブリとを具えるMicroTCAシェルフにおいて:
前記シャーシが:
当該シャーシの内面に複数の縁フラップと;
前記PCBと動作係合するために、前記シャーシ内側にAMCモジュールを固定するラッチポストを有するカードガイドスロットをそれぞれ具える複数のカードガイドとを具え、各カードガイドは前記シャーシおよび前記複数の縁フラップに固定されており;
前記バックプレーンホルダアセンブリは、前記PCBの前面を前記複数の縁フラップのエッジに対して堅く保持し;
更に、各ラッチポストと前記PCBの前面の間の空間は、前記カードガイドおよび前記PCBの前面と係合する前記縁フラップの寸法によって規定されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項12】
請求項11に記載のMicroTCAシェルフにおいて、各ラッチポストと前記PCBの前面の間の空間が更に、前記カードガイドが固定される前記シャーシの位置、および前記縁フラップが配置される前記シャーシの位置によって更に規定されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項13】
請求項11または12に記載のMicroTCAシェルフがさらに、前記バックプレーンホルダアセンブリが、複数の接合凹部をそれぞれ有する一対の取付フランジを具えるバックプレーンホルダと、前記PCBの縁辺の近くに複数のタブを具える前記PCBとを具えており;
前記タブが前記接合凹部と係合して、前記バックプレーンホルダに対して前記PCBを配置し;
前記バックプレーンホルダアセンブリは、当該バックプレーンホルダアセンブリを前記シャーシに固定することで、前記PCBの前面を前記複数の縁フラップのエッジに対して堅く保持することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項14】
請求項11または12に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記シャーシが複数のねじ穴とナットプレートを具え、それらに前記バックプレーンホルダアセンブリを調整できるように固定して、前記PCBの前面を前記複数の縁フラップのエッジに対して堅く保持することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項15】
MicroTCAシェルフであって:
シャーシを具え、当該シャーシが、1対のシャーシ側壁と、内側の上部バックプレーンフラップを有するシャーシカバーと、内側の底部バックプレーンフラップを有するシャーシ底部とを具え、当該シャーシは前方のアクセス領域および後方のアクセス領域を規定し、前記後方のアクセス領域はバックプレーンホルダアセンブリを受けるよう適合しており;
前記バックプレーンホルダアセンブリが、前記シャーシの後方のアクセス領域内およびそこから入れ子式に摺動するよう適合し、バックプレーンホルダに保持されたPCBを具えており、前記バックプレーンホルダは、前記上部バックプレーンフラップおよびシャーカバーに規定された空洞部に摺動する上部フランジと、前記底部バックプレーンフラップおよびシャーシ底部に規定された空洞部に摺動する底部フランジとを具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項16】
シャーシとバックプレーンホルダアセンブリとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、前記バックプレーンホルダアセンブリが、保持されたPCBを有し、前記シャーシ内およびそこから摺動するよう構成されているバックプレーンホルダを特徴としており、前記バックプレーンホルダは後壁と、上部フランジと、底部フランジと2の側部フランジとを具え、各フランジは平面状であって前記後壁に対して90°の角度であり、前記PCBは前記後壁に対してほぼ平行の前記バックプレーンホルダによって保持され、更に前記フランジの何れも前記PCBの基準面に侵入しないことを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項17】
請求項15に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記シャーシ内側の各バックプレーンフラップが:
前記シャーシカバーおよび/またはシャーシ底部の内面に固定されたzストリップ;
前記シャーシカバーおよび/またはシャーシ底部の内面に固定された剛性ストリップ;
前記シャーシカバーおよび/またはシャーシ底部から切除されたランス形状フラップの1以上であることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項18】
請求項15または16に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記バックプレーンホルダアセンブリが前記シャーシから摺動したときに、前記シャーシがそのままの状態で残っていることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項19】
請求項15に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記上部フランジおよびシャーシカバーが重なってEMIを抑制し、さらに前記底部フランジおよび前記シャーシ底部が重なってEMIを抑制することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項20】
請求項15または16に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記PCBが、前記バックプレーンホルダのフランジにおける複数の接合凹部と係合する前記PCB縁辺の複数のタブを用いて前記バックプレーンホルダに保持され、前記バックプレーンホルダに対する前記PCBの2次元的な位置を維持することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項21】
請求項15乃至20の何れか一項に記載のMicroTCAシェルフにおいて、1以上のAMCコネクタが、ねじなしで前記PCBに固定されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項22】
請求項21に記載のMicroTCAシェルフにおいて、各AMCコネクタが、自動SMTコネクタを用いて前記PCBに連結されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項23】
請求項15乃至22の何れか一項に記載のMicroTCAシェルフがさらに、40より少ないねじを具えるシェルフであることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項24】
MicroTCAシェルフであって:
シャーシを具え、当該シャーシは、バックプレーンホルダアセンブリを受けるよう適合し、1対のシャーシ側壁と、内側の上部バックプレーンのzストリップを有するシャーシカバーと、内側の底部バックプレーンのzストリップを有するシャーシ底部とを具え;
前記バックプレーンホルダアセンブリは前記シャーシ内およびそこから入れ子式に摺動するよう適合し、バックプレーンホルダに保持されたバックプレーンを具えており、前記バックプレーンホルダは、前記上部バックプレーンのzストリップおよびシャーシカバーによって規定された空洞部に摺動して連結し、前記バックプレーンを位置付けてEMIを抑制する上部フランジと、前記底部バックプレーンのzストリップおよびシャーシ底部によって規定された空洞部に摺動して連結し、前記バックプレーンを位置付けてEMIを抑制する底部フランジとを具えており;
前記バックプレーンホルダは、後壁、前記上部フランジ、前記底部フランジおよび2の側部フランジを規定する金属薄板を具え、各フランジは平面状であって前記後壁に対して90°の角度であり、前記バックプレーンは前記後壁に対しほぼ平行な前記バックプレーンホルダによって保持され、更に前記フランジの何れも前記バックプレーンの基準面に侵入せず;
更に、前記バックプレーンホルダ内の前記バックプレーンの2次元的な位置は、前記バックプレーンホルダのフランジの接合凹部と係合する複数のバックプレーン縁辺のタブを用いて保持されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項25】
前方のアクセス領域を規定する金属のシャーシを具えるMicroTCAシェルフにおいて、当該シェルフは、前記前方のアクセス領域にモジュールスロットがあり、前記シャーシに結合された接地クリップを具えることを特徴としており、前記接地クリップは前記モジュールスロットに侵入して、前記モジュールスロット内に挿入されているモジュールと自動的に物理的に接触するよう適合し、これにより、挿入された前記モジュールが前記シェルフ内に挿入される際および前記シェルフ内で動作係合している際に接地されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項26】
請求項25に記載のMicroTCAシェルフがさらに、前記接地クリップが、前記シェルフ内に挿入する際および挿入後に前記モジュールと柔軟に接触する複数の弾性部材を具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項27】
請求項26に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記複数の弾性部材が複数の指上部を具えており、更に前記接地クリップは挿入されたAMCおよび/またはMicroTCAモジュールと接地するよう適合していることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項28】
前方のアクセス領域を規定するシャーシを具えるMicroTCAシェルフにおいて、当該シェルフは、前記前方のアクセス領域にAMCおよび/またはMicroTCAモジュールスロットがあり、前記シャーシに固定された接地クリップを具えることを特徴としており、前記接地クリップは前記モジュールスロットに侵入して、前記モジュールスロット内に挿入されたモジュールと自動的に接触し、これにより、挿入された前記モジュールが接地されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項29】
1対の対向する側壁と、シャーシカバーとシャーシ底部とを具えるシャーシを具えるMicroTCAシェルフにおいて、当該シェルフは:
バックプレーンが前記シャーシに接続され、広く利用される診断信号、1以上のバス信号、1以上のクロック信号、グランドのうち少なくとも1つへのアクセスをもたらす1以上の接触子を具えており;
少なくとも1の側壁は1以上のアクセス地点を具え、各アクセス地点は、通常の作動構成からシャーシの構成要素を取り外す、あるいは分解することを必要とせずに、前記バックプレーンの接触子の1以上へのプローブアクセスに適合した側壁孔を具えていることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項30】
シャーシと、バックプレーンを具え前記シャーシに装着されたバックプレーンホルダアセンブリとを具えるMicroTCAシェルフにおいて:
複数のカードガイドが前記シャーシに取り付けられ、各カードガイドは:
複数のAMCモジュールチャネルを規定するプラスチック支持部と;
前記プラスチック支持部の内側で部分的に覆われた金属インサートを具え、前記プラスチック支持部に剛性を与える金属の接地構造とを具え、前記金属インサートは:
前記プラスチック支持部から延在する複数のボタンであって、各ボタンは各AMCモジュールチャネルと近接し、各ボタンが近接する前記AMCモジュールチャネルにおけるモジュールとの接触を維持するよう適合した静電放電(ESD)クリップに連結されている複数のボタンと;
複数の前方取付スロットであって、それぞれが前記シャーシのヘムに固定されるよう適合した前方取付スロットと;
複数の後方取付スロットであって、それぞれが前記シャーシに近接する縁フラップに固定されるよう適合した後方取付スロットとを具えており;
前記前方および後方取付スロットの少なくとも一方が、前記金属の接地構造と前記シャーシの間の電気的な接触をもたらすよう適合していることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項31】
少なくとも部分的に導電性材料で作られた電気的に接地されるシャーシと、バックプレーンのPCBを具えるバックプレーンホルダアセンブリと、複数のAMCカードガイドとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、各カードガイドが:
前記シャーシに固定された非導電性材料で作られた支持部であって、前記シャーシに挿入される場合にAMCモジュールを誘導するよう構成された支持部と;
前記ブラケットによって部分的に覆われた金属インサートとを具え、前記金属インサートが:
前記シャーシと電気的に接触する露出部と;
前記シャーシに挿入されたときに、前記AMCカードと接触するよう構成されたAMCカードの接触部とを具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項32】
請求項31に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記支持部が、前記金属インサートの一部の周囲に成形されたプラスチックであることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項33】
請求項31または32に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記AMCカードの接触部が導電性のスナップ留めクリップであって、更に前記スナップ留めクリップは、異なるAMCカードの種類やサイズまたは他のAMCモジュールに適合できるよう異なるサイズおよび形状に構成できることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項34】
請求項31、32または33に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記金属インサートが、金属薄板のフレームであることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項35】
請求項31、32、33または34に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記カードガイドの支持部が、溶接、はんだ付け、スロットへのスナップ留めの少なくとも1つを利用して前記シャーシに固定されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項36】
シャーシと、バックプレーンを有して前記シャーシに装着されたバックプレーンホルダアセンブリとを具えるMicroTCAシェルフにおいて:
複数のカードガイドが前記シャーシに取り付けられ、各カードガイドは:
複数のAMCモジュールチャネルを規定するプラスチック支持部と;
前記プラスチック支持部の内側で部分的に覆われ、剛性を与える金属インサートとを具え、前記金属インサートは:
前記プラスチック支持部から延在する複数のボタンであって、各ボタンは各AMCモジュールチャネルと近接し、各ボタンが、前記プラスチック支持部に装着され、前記AMCモジュールチャネル内のモジュールとの接触を維持するよう適合した静電放電(ESD)クリップに連結されている複数のボタンと;
前記プラスチック支持部の外側に延在する複数の取付フィンであって、各カードガイドは、2以上の取付フィンを前記シャーシに電気的に接触するよう固定することで前記シャーシ内部に装着されるよう適合している複数の取付フィンと;
各ボタンに近接する湾曲した金属タブを具え、AMCモジュールのストライカと係合して、前記バックプレーンと動作係合させるために前記シャーシ内側にAMCモジュールを固定するよう適合したラッチポストとを具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項37】
請求項36に記載のMicroTCAシェルフがさらに、前記プラスチック支持部がAMCモジュールの面板形状と対応して噛みあうよう適合した階段形状を有し、前記AMCモジュールチャネル内のAMCモジュールの動きを減少させることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項38】
請求項36に記載のMicroTCAシェルフがさらに、各ラッチポストが前記AMCモジュールのストライカと係合するよう適合した曲線的または面取りされたポスト係合エッジを有しており、前記AMCモジュールのストライカは放射状インクリメントについて鋸歯状にされたストライカ係合エッジを具え、更に各ラッチポストの曲線的または面取りされたポスト係合エッジの湾曲部または面取りがそれぞれ前記ストライカ係合エッジの放射状インクリメントに対応する、あるいは近似することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項39】
請求項36、37または38に記載のMicroTCAシェルフがさらに、前記カードガイドが前記ラッチポストに近接する窓部を具え、前記窓部を通して前記ポストに対する前記ストライカの固定を視覚的に確認できることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項40】
請求項36、37、38または39に記載のMicroTCAシェルフがさらに、少なくとも2の取付フィンが、前記シャーシ内側の縁フラップ、前記シャーシにより形成されたヘムの少なくとも一方で堅く係合するよう適合していることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項41】
請求項40に記載のMicroTCAシェルフがさらに、各縁フラップのフラップスロットおよび各ヘムのヘムスロットが、各取付フィンが延在する前記カードガイドの部分を受け、前記シャーシ内部で前記カードガイドを更に支持することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項42】
少なくとも部分的に導電性材料で作られた電気的に接地されるシャーシと、前記シャーシに装着されバックプレーンのPCBを具えるバックプレーンホルダアセンブリと、前記シャーシに装着された複数のAMCカードガイドとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、各カードガイドが:
前記シャーシに固定され、前記シャーシ内に挿入する際およびシャシー内で使用する際にAMCモジュールを支持するよう適合している非導電性の支持部と;
前記支持部によって部分的に覆われた金属の接地構造とを具え、当該金属の接地構造が:
前記シャーシと電気的に接触する露出部と;
前記シャーシ内側にある間、AMCモジュールと接触するよう適合しているAMCモジュールの接触部とを具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項43】
請求項42に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記支持部が、前記金属インサートの一部の周囲に成形されたプラスチックであることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項44】
請求項42または43に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記AMCモジュールの接触部が導電性のスナップ留めクリップであって、更に前記スナップ留めクリップは、異なるAMCモジュールに適合するよう異なるサイズおよび形状に構成できることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項45】
請求項42、43または44に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記金属インサートが、金属薄板のフレームであることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項46】
請求項42、43、44または45に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記カードガイドが、溶接、はんだ付け、シャーシスロットへのスナップ留めの少なくとも1つを利用して前記シャーシに固定されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項47】
請求項45に記載のMicroTCAシェルフがさらに、各カードガイドが複数のAMCモジュールのラッチポストを具えており、各ラッチポストが、各AMCモジュールの接触部と近接し、AMCモジュールのストライカと係合して前記バックプレーンのPCBと動作係合させるために前記シャーシ内側にAMCモジュールを固定するよう適合した金属薄板の湾曲タブであることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項48】
複数のカードガイドが固定されたシャーシを具えるMicroTCAシェルフにおいて、各カードガイドは、前記シャーシ内に挿入する際およびシャーシ内で使用する際にAMCモジュールを支持するよう適合した複数のAMCモジュールチャネルを規定するプラスチック支持部を具え、更に前記プラスチック支持部の内側で部分的に覆われた金属の接地構造を具えており、各カードガイドが以下の:
前記金属の接地構造が前記プラスチック支持部の外側に延在する複数の取付フィンを具えており、各カードガイドが、前記シャーシ内側の縁フラップ、前記シャーシに形成されたヘムの少なくとも一方で係合することにより、2以上の取付フィンを前記シャーシに電気的に接触するよう固定することで前記シャーシ内部に装着されるよう適合していること;
前記金属の接地構造が各AMCモジュールチャネルに近接する前記プラスチック支持部から延在するボタンを具えており、各ボタンが、前記プラスチック支持部に装着され、前記AMCモジュールチャネル内のモジュールとの接触を維持するよう適合した静電放電(ESD)クリップに連結されること;
前記プラスチック支持部がAMCモジュールの面板形状と対応して噛みあうよう適合した階段形状を有し、前記AMCモジュールチャネル内のAMCモジュールの動きを減少させること;
前記金属の接地構造が、前記プラスチック支持部を堅く支持する金属インサートを具えていること;
前記金属の接地構造が複数のラッチポストを有する金属薄板インサートを具え、各ラッチポストが前記金属薄板インサートの湾曲タブを具え、AMCモジュールのストライカと係合してバックプレーンと動作係合させるために前記シャーシ内にAMCモジュールを固定すること;
前記金属の接地構造がAMCモジュールのストライカと係合するよう適合した曲線的または面取りしたポスト係合エッジを有するラッチポストを具えており、前記AMCモジュールのストライカが、放射状インクリメントについて鋸歯状にされたストライカ係合エッジを具え、更に各ラッチポストの曲線的または面取りしたポスト係合エッジの湾曲部または面取りがそれぞれ前記ストライカ係合エッジの放射状インクリメントと対応または近似すること;
前記カードガイドがAMCモジュールのラッチポストに近接する窓部を具え、前記窓部を通して前記ラッチポストに対するAMCストライカの固定を視覚的に確認できること;
前記金属の接地構造が、溶接、はんだ付け、シャーシスロット内へのスナップ留めの少なくとも1つを利用して前記シャーシに固定されること、の少なくとも1つを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項49】
シャーシと、前記シャーシに保持された少なくとも1の冷却ユニットと、バックプレーンを具えるバックプレーンホルダアセンブリと、前記バックプレーンに電気的に接続された1以上の冷却ユニットと、前記バックプレーンに接続された電源モジュールと、複数のAMCカードガイドとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、各冷却ユニットが:
ブラケットに装着された複数のファンであって、各ファンが当該ファンと前記ブラケットの間に振動減衰層を具えている複数のファンと;
動力を提供し、前記ファンへの信号を制御するよう構成された電気回路とを具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項50】
請求項49に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記振動減衰層が、前記ブラケットからファンの振動を隔離するために十分であって、更に共振共鳴を防ぐために十分な両面の発泡接着剤を具えていることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項51】
シャーシと、前記シャーシに保持された少なくとも1の冷却ユニットと、バックプレーンを具えるバックプレーンホルダアセンブリと、前記バックプレーンに接続された電源モジュールと、複数のAMCカードガイドとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、各冷却ユニットがブラケットに装着された複数のファンを特徴としており、各ファンは当該ファンを前記ブラケットに固定する1以上のブラケットのくぼみを用いて前記ブラケットに装着されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項52】
請求項49に記載のMicroTCAシェルフにおいて、各ブラケットのくぼみが、ファンの取付孔と係合することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項53】
請求項51または52に記載のMicroTCAシェルフにおいて、複数のブラケットのくぼみを利用した各冷却ユニット内の前記複数のファンの取り付けが、振動および騒音を防ぐためには十分に確保されず、前記冷却ユニットがさらに、各ファンが当該ファンと前記ブラケットの間に振動減衰層を有し、前記ファンを動作から更に固定して、ファンの動作による騒音および振動を防ぐことを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項54】
シャーシと、前記シャーシに保持された少なくとも1の冷却ユニットと、PCBを具えるバックプレーンホルダアセンブリと、複数のAMCカードガイドとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、当該MicroTCAシェルフは:
空気フィルタアセンブリが前記冷却ユニットと前記カードガイドの間に配置され、前記空気フィルタアセンブリはフィルタとフィルタホルダとを具えており;
前記フィルタホルダは、外側のほぼ長方形のフレームと、複数の支持ストラップとを具え;
前記空気フィルタアセンブリは前記MicroTCAシェルフ内およびそこから摺動することができ、さらに各支持ストライプは前記MicroTCAシェルフ内およびそこから前記空気フィルタアセンブリが摺動する方向とほぼ平行であることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項55】
シャーシと、前記シャーシ内に保持された少なくとも1の冷却ユニットと、バックプレーンのプリント基板(PCB)を具えるバックプレーンホルダアセンブリと、複数のAMCカードガイドとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、前記MicroTCAシェルフがさらに:
前記冷却ユニットと前記カードガイドの間に配置された空気フィルタアセンブリを具え、当該空気フィルタアセンブリはフィルタとフィルタホルダを具えており;
前記フィルタホルダは、外側のほぼ長方形のフレームを具え;
前記フレームは、前記空気フィルタアセンブリが前記シェルフ内に完全に挿入されたときに、前記空気フィルタアセンブリを前記MicroTCAシェルフの定位置に保持するよう構成されたランス形状の戻り止めを具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項56】
シャーシと、前記シャーシ内に保持された少なくとも1の冷却ユニットと、バックプレーンのプリント基板(PCB)を具えるバックプレーンホルダアセンブリと、複数のAMCカードガイドとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、当該MicroTCAシェルフがさらに:
前記冷却ユニットと前記カードガイドの間に配置された空気フィルタアセンブリを具え、当該空気フィルタアセンブリはフィルタとフィルタホルダを具えており;
前記フィルタホルダは、外側のほぼ長方形のフレームを具え;
前記フレームは複数の支持部を具え、当該支持部が全て湾曲エッジを有して、引っ掛かることなく前記シェルフ内およびそこから前記空気フィルタアセンブリが容易に摺動するようにすることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項57】
シャーシと、前記シャーシに保持される少なくとも1の冷却ユニットと、バックプレーンを具えるバックプレーンホルダアセンブリと、前記バックプレーンに接続された電源モジュールと、複数のAMCカードガイドとを具えるMicroTCAシェルフにおいて、各冷却ユニットが:
ブラケットに装着された複数のファンと;
前記ブラケットに装着されたハンドルと;
動力を提供し、前記ファンへの信号を制御するよう構成された電気回路とを具えており、前記電気回路は各冷却ユニットのホットスワップを可能にするホットスワップ回路を具えることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項58】
請求項57に記載のMicroTCAシェルフにおいて、冷却ユニットをホットスワップするステップが:
前記冷却ユニット上のホットスワップボタンを押すステップと;
前記ホットスワップ回路が前記冷却ユニットを停止させるステップと;
前記冷却ユニットが完全に停止したときに、前記冷却ユニットがホットスワップの安全取り外し表示灯を点灯させるステップと;
停止した前記冷却ユニットを取り外すステップと;
同一の冷却ユニットまたは異なる冷却ユニットを前記シャーシ内に挿入するステップと;
前記シェルフを通電して、挿入された前記冷却ユニットを作動させるステップとを含むことを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項59】
請求項57または58に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記バックプレーンに取り付けられた1以上の位置決めピンおよび前記バックプレーンに取り付けられた複数のヘッダピンを用いて、前記冷却ユニットの電気回路が前記バックプレーンに接続されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項60】
請求項57または58に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記バックプレーンに取り付けられた少なくとも1の位置決めピンが、前記バックプレーンに対して前記冷却ユニットを配置することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項61】
請求項59に記載のMicroTCAシェルフにおいて、前記ヘッダピンの少なくとも1つが他のヘッダピンよりも短く、更にショートヘッダピンを用いて、前記バックプレーンと動作係合する深さまで前記冷却ユニットを挿入したことを検出することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項62】
請求項57、58、59、60または61に記載のMicroTCAシェルフにおいて、各冷却ユニットが、標準的なラッチを用いて前記シャーシに保持されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項63】
請求項57、58、59、60、61または62に記載のMicroTCAシェルフにおいて、各冷却ユニットを前記シャーシに装着するためにクランプが使用されないことを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項64】
請求項57、58、59、60、61、62または63に記載のMicroTCAシェルフにおいて、各ファンが、前記ブラケットに形成された少なくとも1のくぼみを利用して前記ブラケットに装着されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項65】
請求項57、58、59、60、61、62、63または64に記載のMicroTCAシェルフにおいて、各ファンが、ストリップ、はんだ接合を用いずに前記電気回路に電気的に接続されることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項66】
少なくとも1の冷却ユニットを具え、バックプレーンに接続されたシャーシを有するMicroTCAシェルフにおいて、当該シェルフは:
前記シャーシの冷却ユニットベイに挿入するために前記冷却ユニットを位置合わせするステップと;
前記冷却ユニットを前記冷却ユニットベイ内に摺動させるステップと;
EMIガスケットと接合させるステップと;
1以上の位置決めピンの先端を前記冷却ユニットの接合孔と係合させるステップと;
各位置決めピンが挿入された前記冷却ユニットを持ち上げるステップと;
前記バックプレーンのショートヘッダピンを前記冷却ユニットの電気ソケットと係合させて、複数のロングヘッダピンと前記電気ソケットとの係合を確認するステップと;
前記冷却ユニットを作動させるステップと;
前記シャーシの冷却ユニット固定スロット上の標準的なラッチから冷却ユニットのストライカのカムを摺動させるステップと;
前記冷却ユニットのストライカを解除して前記冷却ユニット固定スロットと係合させて、前記冷却ユニットを前記シャーシに固定するステップとによって、各冷却ユニットが前記バックプレーンに係合することを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項67】
請求項66に記載のMicroTCAシェルフがさらに、
前記冷却ユニット上のホットスワップボタンを押すステップと;
前記ホットスワップ回路が前記冷却ユニットを停止させるステップと;
前記冷却ユニットが完全に停止したときに、前記冷却ユニットがホットスワップの安全取り外し表示灯を点灯させるステップと;
停止した前記冷却ユニットを取り外すステップと;
同一の冷却ユニットまたは異なる冷却ユニットを前記シャーシ内に挿入するステップと;
前記シェルフを通電して、挿入された前記冷却ユニットを動作させるステップとによって、前記シャーシに固定された各冷却ユニットがホットスワップできることを特徴とするMicroTCAシェルフ。
【請求項68】
前方のアクセス領域および後方のアクセス領域を規定する、1対の対向する側壁と、シャーシカバーとシャーシ底部とを有するシャーシを具えるMicroTCAシェルフがさらに;
前記前方のアクセス領域に近接する取付フランジを具えており、前記取付フランジは、前記側壁から同一の金属薄板を湾曲させた部分であることを特徴とするMicroTCAシェルフ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図3D】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図10C】
image rotate

【図10D】
image rotate

【図10E】
image rotate

【図10F】
image rotate

【図11A】
image rotate

【図11B】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図12C】
image rotate

【図12D】
image rotate

【図12E】
image rotate

【図13A】
image rotate

【図13B】
image rotate

【図14A】
image rotate

【図14B】
image rotate

【図14C】
image rotate

【図14D】
image rotate

【図14E】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16A】
image rotate

【図16B】
image rotate

【図16C】
image rotate

【図16D】
image rotate

【図16E】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18A】
image rotate

【図18B】
image rotate

【図19A】
image rotate

【図19B】
image rotate

【図20A】
image rotate

【図20B】
image rotate

【図20C】
image rotate

【図20D】
image rotate

【図20E】
image rotate

【図20F】
image rotate

【図20G】
image rotate

【図20H】
image rotate

【図20I】
image rotate

【図21A】
image rotate

【図21B】
image rotate

【図21C】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24A】
image rotate

【図24B】
image rotate

【図25A】
image rotate

【図25B】
image rotate

【図26A】
image rotate

【図26B】
image rotate

【図27A】
image rotate

【図27B】
image rotate

【図27C】
image rotate

【図27D】
image rotate

【図28A】
image rotate

【図28B】
image rotate

【図28C】
image rotate

【図28D】
image rotate

【図29A】
image rotate

【図29B】
image rotate

【図29C】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31A】
image rotate

【図31B】
image rotate

【図32】
image rotate


【公表番号】特表2012−528408(P2012−528408A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513295(P2012−513295)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/036592
【国際公開番号】WO2010/138824
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(511284030)マイクロブレード,エルエルシー (1)
【氏名又は名称原語表記】MICROBLADE,LLC
【Fターム(参考)】