説明

Ni水素化触媒、製造および使用

水素化反応のための改善されたNi触媒を開示する。本触媒は、粗製オレフィンおよびジオレフィン流中のアセチレン不純物の選択的水素化のような水素化に有用である。本触媒は、ニッケルを、以下の特定の物性:
30〜約100m/gのBET表面積、0.4〜約0.9cc/gの全窒素細孔容積、および約110〜450Åの平均細孔径
を有する多孔質担体上に、Cu、Re、Pd、Zn、Mg、Mo、CaおよびBiからなる群より選択される1種以上の元素の改質剤を用いてまたは用いることなく、析出させることにより調製する。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
発明の背景
発明の分野
本発明は、新規な選択的水素化触媒および該触媒の作成方法に関し、該触媒は、粗製オレフィンおよびジオレフィン流中のアセチレン不純物の選択的水素化のような水素化に有用である。
発明の概要
本触媒は、以下の物性:
30〜約100m/gのBET表面積、0.4〜約0.9cc/gの全窒素細孔容積、および約110〜450Åの平均細孔径
を有する担体上に析出させたNiのみまたはNiとCu、Re、Pd、Zn、Mg、Mo、CaおよびBiからなる群より選択される1種以上の元素とを含む。好ましい担体の例は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、タルサイト、シリカ−アルミナ、木炭などである。触媒の好ましいニッケル含量は約4重量%〜約20重量%である。
発明の詳細な説明
ニッケル金属を、開示するような多孔質担体上に、従来の含浸技術、例えば湿式初期含浸(wet incipient impregnation)を用いることにより析出させる。本触媒は選択的水素化に有用である。
【0002】
本触媒は、担体上のニッケルのみ、またはNiと、触媒の活性、安定性ならびに粗製混合流からのオレフィンおよびジオレフィンの回収率を改善するためのCu、Re、Pd、Zn、Mg、Mo、CaおよびBiからの1種以上の元素とを含む。
【0003】
アルミナが好ましい担体である。好ましいアルミナを約750°〜約1200℃の温度範囲で焼成する。本発明に好ましい焼成アルミナは、細孔の少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%で100Åより大きな直径を有し、そして約0.4cc/g〜約0.9cc/gの全細孔容積および約0.35〜約0.75g/ccのABD(見かけ嵩密度)を有する。本発明で開示する好ましいアルミナは、当業者に周知のいくつかの活性アルミナ調製技術により調製することができる。
【0004】
アルミナは、最高約2重量%のアルカリ金属、好ましくは約2重量%未満のアルカリ金属を含有していてもよい。本発明で開示する好ましいアルミナの1種は、油に滴下するゲル化技術(oil dropping gelation technique)により調製することができる。ゲル化技術の例は、米国特許第2620314号(1952年)および第4273735号(1981年)に開示されている。球形アルミナは、アルミニウム金属を塩酸水溶液中で熟成させる(digesting)ことにより調製したアルミニウムヒドロキシクロリドから調製することができる。小滴の形にある球形アルミナゾル材料を塩基性液体油相でゲル化した後、エージングし、洗浄し、乾燥し、焼成して、高温での商業生産において通常ガンマ−アルミナを得る。あるいは、好ましい球形アルミナはまた、分散ベーマイトまたは擬ベーマイトアルミナゾルを用いて油に滴下するゲル化技術により調製することができる。米国特許第4179408号(1979年)参照。アルミナゾルは、適切なベーマイトアルミナ、擬ベーマイトアルミナまたはベーマイトおよび擬ベーマイトアルミナの混合物を酸性水中に分散させることにより調製する。擬ベーマイトまたはベーマイト原料は、アルミニウムアルコキシドを加水分解して結晶化させるか、アルミン酸ナトリウムを硫酸アルミニウムのようなアルミニウム塩と反応させて結晶化させることにより調製する。さまざまなベーマイトアルミナまたは分散ベーマイトアルミナゾルが市販されている。本発明で開示するような細孔構造を有する好ましい球状アルミナを調製するために、Disperal HP 14/2、Dispal 11N&−80、Dispal 23N4−20、Disperal HP 14、Deperal 40、Pural 200、Pural 100、Pural NGなどまたはこれらの混合物を用いることができる。好ましいアルミナは、約750°〜約1200℃の高温で焼成されてデルタ、カッパ、シータおよびアルファ結晶形またはそれらの混合物を生じている遷移アルミナである。焼成アルミナは、焼成を上記温度範囲の下限で実施した場合、微量のガンマアルミナを含有していてもよい。
【0005】
さまざまな押出品またはタブレットの形にある好ましいアルミナは、先に検討した好ましいベーマイトまたは擬ベーマイトアルミナを用い、約750°〜約1200℃の高温で焼成することにより、調製することもできる。アルミナの表面積は、より安定な結晶形に徐々に結晶化していくため、高温に繰り返し暴露することにより小さくなる傾向がある。この表面積の減少は、大気中の水分またはアルミナ中の極微量のナトリウムまたはその両方の存在下で加速する。通常、触媒調製用の従来技術のアルミナ担体は、約550°〜700℃の温度で焼成することによりガンマアルミナとして生産される。
【0006】
本発明において好ましいアルミナの物理的形状は、球、押出品、ペレットおよび顆粒などあらゆる形状であることができ、約1/4インチ未満、好ましくは1/8インチの直径、および押出品またはペレットに関しては約1/2インチ未満の長さ、好ましくは1/4インチ未満の長さを有することが好ましい。
【0007】
担体上へのニッケルの析出は、単回または複数回の含浸により実施することができる。ニッケル化合物の溶液は、ニッケル化合物または有機ニッケル化合物を有機溶媒または水に溶解することにより調製する。ニッケル化合物の例は、硝酸ニッケルのようなニッケル塩または酢酸ニッケル、ギ酸ニッケル、アセチルアセトン酸ニッケル、ニッケルアルコキシドなどのような有機金属ニッケル化合物である。含浸生成物を乾燥し、200°〜600℃、好ましくは250°〜500℃の温度で焼成する。
【0008】
本水素化触媒が元素Cu、Re、Pd、Zn、Mg、Mo、CaまたはBiの1種以上をNiに加えて含有する場合、それらは以下の量で用いることが好ましい:Cu−約0.005〜約10重量%;Re−約0.1〜約5重量%;Pd−約0.01〜約2重量%;Zn−約0.1〜約10重量%;Ca−約0.1〜約7重量%;Mg−約0.1〜約7重量%;Mo−約0.1〜約10重量%;およびBi−約0.05〜約7重量%。
【0009】
Biを含有するNi触媒の調製では、担体にビスマス化合物の溶液を含浸させた後、ニッケルを析出させることが好ましい。ビスマス化合物の例は硝酸ビスマスである。
銀を含有するNi触媒を調製する場合、担体にニッケル化合物と硝酸銀のような銀化合物の混合溶液を含浸させることが好ましい。所望により、銀化合物を最初に担体上に含浸させることから開始する一連の逐次的含浸を実施してもよい。
【0010】
触媒性能の評価は、アセチレン化合物の所定の転化率において、または特定の生成物の要件(qualification)を満たすのに必要とされる転化率において、所定の供給原料に関する所望の生成物の回収率を、従来技術に対して比較することにより実施する。例えば、粗製ブタジエン流中のCアセチレン化合物を選択的に水素化する場合、1,3−ブタジエンが供給流から回収すべき所望の生成物であり、以下の数式が1,3−BDの回収率を定義する。
【0011】
1,3−BDの回収率(%)=100−(N−N)×100/N
[式中:N=供給流中の1,3−BDの重量%、N=生成物流中の1,3−BDの重量%]
アセチレン類(ビニルアセチレンとエチルアセチレンを組み合わせたもの)の回収率は同様に定義される。
【0012】
1,3−ブタジエンの高い回収率を伴うCアセチレン類の完全またはほぼ完全な転化(30ppm未満が残存している)により、混合流から1,3−ブタジエンを分離するための抽出蒸留ユニット2基のうち一方が削除される。その結果、1,3−ブタジエンの生産費はより安くなる。
【0013】
触媒の性能は、さまざまな原因に起因して運転時間に伴い低下する。原因の一つは、触媒表面上に炭素質の被毒物質が徐々に蓄積することである。触媒の周期または使用期間を延長するために、触媒上での炭素質の被毒物質の蓄積速度が遅くなるように溶媒を用いて重質ポリマーを洗い流してもよい。したがって、重質ポリマーは、選択的水素化条件下で溶媒に少なくともある程度溶解すべきである。そのような溶媒の例は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、アルキルニトリル、フルフラール、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、ホルミルモルホリン、およびテトラヒドロフランのようなエーテル、またはそれらの混合物である。溶媒は、反応管流出流から回収して再循環させる。所望により、ユニットの始動時に、溶媒は供給物の重質成分を再循環させることによる系内の蓄積物であることができ、これは通常供給物のほんの一部であり、触媒反応帯(1以上)における選択的水素化中にオリゴマー化および重合によっても生じる。固定床での運転の場合、溶媒を供給物と一緒に触媒反応帯に供給する。触媒蒸留または抽出触媒蒸留での運転の場合、溶媒を塔の上半分の適切な位置で投入する。他の代替的運転手順では、0〜500psigの圧力下、70°F〜450°Fの範囲内の適切な温度において、好ましくは水素の存在下で、触媒を溶媒で必要に応じて洗浄する。他の代替的選択肢は、触媒反応帯において、通常必要とされるより多くの過剰な水素の存在下で、所定の期間、例えば数日間にわたり、選択的水素化を断続的に実施することであるが、この期間中の1,3−ブタジエンの回収率は少し低くなる。
対照例1
(従来の触媒)
市販のNi触媒(アルミナ上の28重量%のNi)を、粗製供給流中のCアセチレン不純物を選択的水素化により除去するために試験した。40グラムの触媒を直径3mmのガラスボール60mLと混合し、縦に取り付けた逆流式ステンレス製固定床反応管(直径1インチ×長さ20インチ)に充填した。該触媒は、直径1.2mm×2−5mmの3つに分かれた形の(trilob)押出品である。触媒床の各末端に2つの熱電対を取り付けて、反応管の温度を制御した。該触媒は、活性化および不動態化した形として製造業者により供給された。該触媒は以下の物性を有する:113m/gのBET表面積、0.438cm/gの全N吸着細孔容積、および151Åの平均細孔径。該触媒を、300cc/分のガス流量の窒素中33容積%の水素ガスにおいて250°Fで1.5時間、その後1分あたり350ccの純粋な水素ガスを通過させることにより575°Fで5時間にわたり、再活性化した。反応管を周囲温度まで冷却した。粗製供給流中のアセチレン不純物の選択的水素化を、108psigの一定の反応管圧力で、6mL/分の炭化水素供給量と、反応開始時の44sccm/分から21sccm/分に低下する水素流量で実施した。供給物は、3500重量ppmのCアセチレン類(2940ppmのVAおよび560ppmのEA)、330ppmのメチルアセチレン、66.60重量%の1,3−BD、280重量ppm重量%の1,2−BD、160重量ppmのプロパジエン、21.65重量%のブテンなどを含んでいた。水素化の発熱に起因して、触媒床の最終部における温度は、触媒床の開始部より高かった。水素化の温度は120°Fの一定温度で実施した。Cアセチレン類の完全な転化には44sccm/分以上の水素が必要であり、これで1,3−BDの回収率は96.8%であった。試験結果を図に例示する。市販の触媒の物性を表1に挙げる。
実施例2
(本発明)
ニッケル触媒を調製して、実施例1の従来のNi触媒(対照)より優れた本発明の触媒性能を実証した。触媒を、含浸を2回実施することにより調製した。ニッケル触媒の調製に用いたガンマ−アルミナは、油に滴下するゲル化技術により調製した直径1.68mmの球である。750℃で3時間焼成したアルミナの物性を表1に要約する。このアルミナの約95%を超える細孔は、直径200Åより大きい。この材料のX線回折(XRD)はガンマアルミナを示した。空気中、1100℃でさらに3時間焼成した後、アルミナ球の平均径は1.68mmから1.45mmに小さくなった。この焼成アルミナの物性を表1に挙げ、これをNiのための担体として用いる。この焼成アルミナのXRDは、若干のデルタを含むシータアルミナを示している。
【0014】
第1の含浸のための硝酸ニッケル溶液を、285グラムの水に103gのNiNO・6HOを溶解することにより調製した。300gの焼成アルミナを回転式含浸機に入れ、該硝酸ニッケル溶液を回転式含浸機内のアルミナ上に注いだ。温風を回転式含浸機内に吹き込むことにより約200℃で回転式含浸機の内容物を乾燥した後、乾燥した生成物を350℃で2時間焼成した。第2の含浸のための別のニッケル溶液を、285グラムの水に56グラムのNiNO・6HOを溶解することにより調製した。第2の含浸を、第1の含浸と同様に実施した。乾燥した含浸生成物を380℃で2時間焼成した。アルミナ担体上に析出したニッケルの量は、用いた硝酸ニッケルの全量に基づき9.67重量%である。このNi触媒の物性を表1に挙げる。
【0015】
【表1】

【0016】
40グラムの触媒を直径3mmのガラスボール60mLと混合し、縦に取り付けた逆流式ステンレス製固定床反応管(直径1インチ×長さ20インチ)に充填した。触媒帯の各末端に2つの熱電対を取り付けて、反応管の温度を制御した。該触媒を、300cc/分のガス流量の窒素中33容積%の水素ガスにおいて250°Fで1.5時間、そして1分あたり350ccの純粋な水素ガスを通過させることにより670°および続いて770°Fでそれぞれ3時間にわたり、活性化した。反応管を周囲温度まで冷却した。対照例1で用いたものと同じ供給物中のアセチレン不純物の選択的水素化を、108psigの一定の反応管圧力下、120°Fの最終触媒床温度で、6mL/分の炭化水素供給量と、反応開始時の31sccm/分から17sccm/分に低下する水素流量で実施した。水素化の発熱に起因して、触媒床の最終部における温度は、触媒床の開始部より高かった。
【0017】
アセチレン類の完全な転化には33sccm/分の水素流量が必要であり、この流量で1,3−BDの回収率は97.7%であった。試験結果を図に例示する。対照例での触媒の性能に対し本触媒のより優れた性能が明らかに実証される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本選択的水素化触媒の1,3−BD回収率を従来の触媒と比較するグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の物性:
30〜約100m/gのBET表面積、0.4〜約0.9cc/gの全窒素細孔容積、および約110〜450Åの平均細孔径
を有する担体上に析出させたNiのみまたはNiとCu、Re、Pd、Zn、Mg、Mo、CaおよびBiからなる群より選択される1種以上の元素とを含む、選択的水素化触媒。
【請求項2】
前記担体が、アルミナ、シリカ、ジルコニア、タルサイト、シリカ−アルミナ、および木炭からなる群より選択される、請求項1に記載の選択的水素化触媒。
【請求項3】
前記担体がアルミナを含む、請求項1に記載の選択的水素化触媒。
【請求項4】
前記アルミナを約750°〜約1200℃の温度範囲で焼成する、請求項3に記載の選択的水素化触媒。
【請求項5】
前記アルミナが、細孔の少なくとも30%で100Åより大きな直径を有し、そして約0.405cc/g〜約0.9cc/gの全細孔容積および約0.35〜約0.75g/ccのABD(見かけ嵩密度)を有する、請求項4に記載の選択的水素化触媒。
【請求項6】
前記アルミナが、細孔の少なくとも50%で100Åより大きな直径を有する、請求項5に記載の選択的水素化触媒。
【請求項7】
前記アルミナが約2重量%未満のアルカリ金属を含有する、請求項3に記載の選択的水素化触媒。
【請求項8】
前記アルミナが、デルタ、カッパ、シータおよびアルファ結晶形またはそれらの混合物を含む遷移アルミナを含む、請求項3に記載の選択的水素化触媒。
【請求項9】
触媒の前記ニッケル含量が約4重量%〜約20重量%を含む、請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の選択的水素化触媒。
【請求項10】
前記触媒が約0.005重量%〜約10重量%のCuを含む、請求項9に記載の選択的水素化触媒。
【請求項11】
前記触媒が約0.1〜約5重量%のReを含む、請求項9に記載の選択的水素化触媒。
【請求項12】
前記触媒が約0.01〜約2重量%のPdを含む、請求項9に記載の選択的水素化触媒。
【請求項13】
前記触媒が約0.1〜約10重量%のZnを含む、請求項9に記載の選択的水素化触媒。
【請求項14】
前記触媒が約0.1〜約7重量%のCaを含む、請求項9に記載の選択的水素化触媒。
【請求項15】
前記触媒が約0.1〜約7重量%のMgを含む、請求項9に記載の選択的水素化触媒。
【請求項16】
前記触媒が約0.1〜約10重量%のMoを含む、請求項9に記載の選択的水素化触媒。
【請求項17】
前記触媒が約0.05〜約7重量%のBiを含む、請求項9に記載の選択的水素化触媒。
【請求項18】
以下の物性:
30〜約100m/gのBET表面積、0.4〜約0.9cc/gの全窒素細孔容積、および約110〜450Åの平均細孔径
を有する担体に、1以上の溶液からのNiのみの可溶性塩またはNiとCu、Re、Pd、Zn、Mg、Mo、CaおよびBiからなる群より選択される1種以上の元素との可溶性塩を含浸させて、含浸担体を形成することを含む、選択的水素化触媒の調製方法。
【請求項19】
前記含浸担体を乾燥して200°〜600℃の温度で焼成する、請求項18に記載の選択的水素化触媒の調製方法。
【請求項20】
前記含浸担体を乾燥して250°〜500℃の温度で焼成する、請求項18に記載の選択的水素化触媒の調製方法。
【請求項21】
アセチレン化合物および他の不飽和化合物を含有する供給物を、以下の物性:
30〜約100m/gのBET表面積、0.4〜約0.9cc/gの全窒素細孔容積、および約110〜450Åの平均細孔径
を有する担体上に析出させたNiのみまたはNiとCu、Re、Pd、Zn、Mg、Mo、CaおよびBiからなる群より選択される1種以上の元素とを含む触媒と、選択的水素化条件下で接触させ、
前記供給物より少ないアセチレン化合物を有する生成物を回収する、
ことを含む、アセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項22】
前記担体が、アルミナ、シリカ、ジルコニア、タルサイト、シリカ−アルミナ、および木炭からなる群より選択される、請求項21に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項23】
前記担体がアルミナを含む、請求項21に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項24】
前記アルミナを約750°〜約1200℃の温度範囲で焼成する、請求項21に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項25】
前記アルミナが、細孔の少なくとも30%で100Åより大きな直径を有し、そして約0.405cc/g〜約0.9cc/gの全細孔容積および約0.35〜約0.75g/ccのABD(見かけ嵩密度)を有する、請求項24に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項26】
前記アルミナが、細孔の少なくとも50%で100Åより大きな直径を有する、請求項25に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項27】
前記アルミナが約2重量%未満のアルカリ金属を含有する、請求項26に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項28】
前記アルミナが、デルタ、カッパ、シータおよびアルファ結晶形またはそれらの混合物を含む遷移アルミナを含む、請求項26に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項29】
触媒の前記ニッケル含量が約4重量%〜約20重量%を含む、請求項21、22、23、24、25、26、27または28に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項30】
溶媒を供給物と一緒に供給する、請求項21に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。
【請求項31】
前記溶媒が、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、アルキルニトリル、フルフラール、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、ホルミルモルホリン、およびエーテル、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される、請求項30に記載のアセチレン化合物の選択的水素化方法。

【図1】
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【公表番号】特表2007−501117(P2007−501117A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522545(P2006−522545)
【出願日】平成16年5月26日(2004.5.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/016508
【国際公開番号】WO2005/016854
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(599003073)キャタリティック・ディスティレイション・テクノロジーズ (28)
【Fターム(参考)】