説明

PON放送システムおよびPON放送方法

【課題】 各ユーザに対して調整などを行うことなく、放送信号の受信レべルを規定範囲内にする。
【解決手段】 OLT2側とONU41、42側とをつなぐ光ファイバ6、61の途中に16分岐カプラ7が設けられ、この16分岐カプラ7を介して複数のONU41、42が接続され、さらに、放送機器アンプ3で増幅された放送信号が2入力4分岐カプラ23に送信され、16分岐カプラ7を介して複数のV−ONU42に送信されるPON放送システムにおいて、2入力4分岐カプラ23の出力ポート23Cに減衰器5を接続し、V−ONU42における放送信号の受信レべルが規定範囲内になるように、減衰器5の減衰量を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、PON(Passive Optical Network)において放送信号を送信するPON放送システムおよびPON放送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
より安価に光通信を実現するために、光ファイバを伝送路としたFTTH(Fiber To The Home)ネットワークとして、PON形光アクセスシステムが普及している。このPONは、電話局やセンタ局の局内装置であるOLT(Optical Line Terminal、親機)側からユーザ宅のユーザ装置であるONU(Optical Network Unit、子機)側につながる光ファイバの途中に、光スプリッタ(光カプラ)などの分岐装置が設けられ、この分岐装置を介して複数のONUが接続されている。このようにして、1つのOLTと複数のONUとを通信可能に接続し、1つの光ファイバを複数のONUで共有することで、安価に光通信を実現するものである。
【0003】
また、このようなPONにおいて、放送信号をONUに送信するPON放送が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このPON放送では、例えば、ONUからOLTへの上りデータ伝送に1.31μmの波長を使用し、OLTからONUへの下りデータ伝送に1.49μmの波長を使用してデータ通信する。さらに、放送信号として1.55μmの波長を使用して3波多重伝送し、1本の光ファイバで双方向のデータ通信と、放送信号提供とを行う。そして、このような3波多重伝送を実現するために、例えばONUに、データ通信波長と放送信号波長の3波長を合分波(多重化、分割)するWDM(Wavelength Division Multiplexing)フィルタが設けられている。また、放送信号の送信元(放送局)側には、放送信号の送信レべルを増幅、調整するアンプが設けられ、このアンプで調整された放送信号がOLT側に送信され、分岐装置を介して複数のONUに送信されるようになっている。
【特許文献1】特開2005−223910号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、PONシステムにおいては、ユーザ数の増減に伴って、分岐装置による分岐や光ファイバの収容変更などの工事を行っている。この際、上記のようなPON放送を行っている場合に、放送信号の受信レべルが規定の範囲内(上・下限値内)に入らずに、放送受信障害が生じてしまう場合がある。例えば、分岐装置を16分岐から8分岐に変更した場合に、分岐装置における減衰(損失)量が小さくなり、放送信号の受信レべルが規定の上限を超えるおそれがある。このため、工事後に各ユーザに対して放送信号の受信レべルを測定(試験)し、受信レべルが規定の範囲外である場合には、各ユーザ側で受信レべルを測定しながら、放送局側のアンプを調整して放送信号の送信レべルを調整する必要がある。しかしながら、このような調整には、各ユーザと作業日程を調整するなど長時間を要し、工事完了時期が遅延する要因となっていた。
【0005】
そこでこの発明は、各ユーザに対して調整などを行うことなく、放送信号の受信レべルを規定範囲内にすることが可能なPON放送システムおよびPON放送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、局内装置側とユーザ装置側とをつなぐ光ファイバの途中に分岐装置が設けられ、この分岐装置を介して複数のユーザ装置が接続され、さらに、放送信号の送信元側に放送信号の送信レべルを増幅するアンプが設けられ、このアンプで増幅された放送信号が前記局内装置側に送信され、前記分岐装置を介して複数の前記ユーザ装置に送信されるPON放送システムにおいて、前記局内装置と分岐装置との間に減衰器を設け、前記ユーザ装置における放送信号の受信レべルが予め設定された範囲内になるように、前記減衰器の減衰量を設定した、ことを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、アンプで増幅された放送信号が減衰器によって所定量減衰され、光ファイバおよび分岐装置を介して、受信レべルが予め設定された範囲内(規定範囲内)の放送信号として、各ユーザ装置で受信される。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のPON放送システムにおいて、前記アンプから出力された放送信号を分岐する分岐手段を設け、この分岐手段の出力側を前記局内装置側に接続した、ことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、アンプで増幅された放送信号が分岐手段によって分岐され、分岐された各放送信号が局内装置側に送信され、減衰器、光ファイバおよび分岐装置を介して、各ユーザ装置に送信される。
【0010】
請求項3に記載の発明は、局内装置側とユーザ装置側とをつなぐ光ファイバの途中に分岐装置を設け、この分岐装置を介して複数のユーザ装置を接続し、さらに、放送信号の送信元側に放送信号の送信レべルを増幅するアンプを設け、このアンプで増幅した放送信号を前記局内装置側に送信し、前記分岐装置を介して複数の前記ユーザ装置に送信するPON放送方法において、前記ユーザ装置における放送信号の受信レべルが予め設定された範囲内になるように、前記局内装置側で前記放送信号を減衰する、ことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のPON放送方法において、前記アンプから出力された放送信号を分岐し、分岐した放送信号を前記局内装置側に送信する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1、3に記載の発明によれば、放送信号が減衰器によって(局内装置側で)減衰され、各ユーザ装置における放送信号の受信レべルが規定範囲内になる。つまり、各ユーザに対して調整などを行うことなく、局内装置側で放送信号の受信レべルを規定範囲内にすることが可能となる。この結果、放送受信障害を防止して、かつ、光ファイバの収容変更などの工事を早期に完了することが可能となる。
【0013】
請求項2、4に記載の発明によれば、アンプで増幅された放送信号を分岐して局内装置側に送信するため、設備を有効活用して費用の低減を図ることが可能となる。つまり、ひとつのアンプで増幅された放送信号を分岐して複数の放送信号として局内装置側に送信するため、送信元の放送信号が増え、ひとつのアンプでより多くのユーザ装置に放送信号を送信することができる。しかも、上記のようにして各ユーザ装置における放送信号の受信レべルが規定範囲内となるため、放送信号を分岐しても放送受信障害が生じない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0015】
図1は、この発明の実施の形態に係るPON放送システム1を示す概略構成図である。このPON放送システム1は、局舎C内にOLT(局内装置)2と放送機器アンプ(アンプ)3とが配設され、各ユーザ宅HにはONU(ユーザ装置)41、42が配設されている。また、OLT2は、上位局の通信装置(図示せず)と接続され、放送機器アンプ3は、放送信号の送信元(提供源)である放送局の放送装置(図示せず)と接続されている。
【0016】
OLT2は、各ONU41とデータ通信する局側の終端装置(親機)であり、各OLT出力ポート21は、第1の光コード22(WDM)を介して2入力4分岐カプラ23の一方の入力ポート23Aに接続されている。そして、OLT出力ポート21から出力された下りデータ信号が、2入力4分岐カプラ23によって4分岐されて、後述する4つの光ファイバ6(ONU41側)にそれぞれ送られる。また、各光ファイバ6から送信された上りデータ信号が、2入力4分岐カプラ23を介してOLT出力ポート21に送られるようになっている。
【0017】
放送機器アンプ3は、放送装置から受信した放送信号の送信レべルを増幅、調整するアンプであり、各出力ポート31は、第2の光コード32を介して1入力2分岐カプラ(分岐手段)33の入力ポート33Aに接続されている。さらに、1入力2分岐カプラ33の出力ポート33Bが、第3の光コード34(WDM)を介して、2入力4分岐カプラ23の他方の入力ポート23Bに接続されている。そして、放送機器アンプ3の出力ポート31から出力された放送信号が、1入力2分岐カプラ33によって2分岐され、さらに、分岐された放送信号が2入力4分岐カプラ23によって4分岐されて、4つの光ファイバ6(後述するV−ONU42側)にそれぞれ送られるようになっている。
【0018】
ここで、この実施の形態では、OLT2からONU41への下りデータ信号として、1.49μmの波長が使用され、ONU41からOLT2への上りデータ信号として、1.31μmの波長が使用される。また、放送機器アンプ3(放送装置側)からV−ONU42への放送信号として、1.55μmの波長が使用される。
【0019】
2入力4分岐カプラ23の各出力ポート23Cには、減衰器5を介して光ファイバ6の一端部が接続されている。また、光ファイバ6の他端部には、16分岐カプラ(分岐装置)7が接続され、この16分岐カプラ7の分岐側に16本の分岐光ファイバ(光ファイバ)61が接続されている。このように、OLT2および放送機器アンプ3と、16分岐カプラ7との間に減衰器5が設けられている。この減衰器5は、信号レベルを減衰する光アッテネータで、その減衰量は、後述するように設定されている。
【0020】
各分岐光ファイバ61の他端部(自由端部)には、図2に示すように、ONU41、42が接続されている。すなわち、分岐光ファイバ61の端部に、データ通信波長と放送信号波長の3波長を合分波するWDMフィルタ43が接続され、このWDMフィルタ43にONU41とV−ONU42とが並列に接続されている。さらに、ONU41にパーソナルコンピュータ(PC)などのデータ通信端末が接続され、V−ONU42にテレビジョン(TV)などの受像機が接続されている。ここで、ONU41は、データ通信用の終端装置(子機)で、V−ONU42は、放送用の終端装置(Visual Optical Network Unit)である。
【0021】
このように、OLT2および放送機器アンプ3が、16分岐カプラ7を介して複数のONU41、42と接続されている。また、放送機器アンプ3で増幅された放送信号が、同一のOLT2の複数の2入力4分岐カプラ23に、あるいは異なる(複数の)OLT2の2入力4分岐カプラ23に送信されるようになっている。
【0022】
このような構成のPON放送システム1では、次のような放送方法となる。まず、データ通信においては、OLT2からの下りデータ信号が、2入力4分岐カプラ23によって4分岐され、減衰器5によってその送信レベルが減衰される。そして、各光ファイバ6を伝送してさらに16分岐カプラ7で16分岐され、各分岐光ファイバ61を介してONU41に送られる。一方、ONU41からの上りデータ信号が、分岐光ファイバ61および16分岐カプラ7を介して光ファイバ6に伝送され、2入力4分岐カプラ23を介してOLT2に送られる。また、放送サービスにおいては、放送機器アンプ3で増幅された放送信号が、1入力2分岐カプラ33によって2分岐され、さらに、2入力4分岐カプラ23によって4分岐される。そして、減衰器5によってその送信レベルが減衰され、光ファイバ6を伝送してさらに16分岐カプラ7で16分岐され、各分岐光ファイバ61を介してV−ONU42に送られる。
【0023】
また、上記の減衰器5の減衰量は、各ONU41、42におけるデータ信号および放送信号の受信レべルが、予め設定された範囲内、つまり規定の範囲内になるように設定されている。ここで、減衰量の算出は、OLT2および放送機器アンプ3からONU41、42に至る各構成機器による信号レベルの減衰量(損失量)に基づいて行う。例えば、減衰器5を設けない状態での、放送機器アンプ3からV−ONU42に至る減衰量および放送信号の受信レべルは、図3(a)に示すように算出される。つまり、放送機器アンプ3からの出力レベルを+20.5dBmとすると、1入力2分岐カプラ33で3.5dBm減衰し、第3の光コード34におけるWDMで1.0dBm減衰し、2入力4分岐カプラ23で6.0dBm減衰し、光ファイバ6で3.0dBm減衰し、16分岐カプラ7で13.5dBm減衰し、WDMフィルタ43で1.0dBm減衰し、合計28.0dBm減衰して、V−ONU42での放送信号の受信レべルが−7.5dBmと算出される。
【0024】
また、減衰器5および1入力2分岐カプラ33を設けない状態での、放送機器アンプ3からV−ONU42に至る減衰量および放送信号の受信レべルは、図3(b)に示すように算出される。ここで、1入力2分岐カプラ33を設けないため、1入力2分岐カプラ33による減衰がないので、放送機器アンプ3からの出力レベルを+20.0dBmに下げて計算している。さらに、減衰器5を設けない状態での、OLT2からONU41に至る減衰量およびデータ信号の受信レべルは、図3(c)に示すように算出される。ここで、OLT2からの出力レベルを+3.0dBmとして計算し、同図(c)中WDMは第1の光コード22におけるWDMを示す。このようにして算出した減衰量および信号レべルに基づいて、減衰器5の減衰量を設定する。ただし、ONU41、42における実際の信号レべルが、算出した信号レべルと異なる場合があるため、後述するようにして試験を行ってPON放送システム1を構築するものである。
【0025】
次に、このような構成のPON放送システム1の構築方法(試験方法)について、図4に基づいて説明する。ここで、以下に述べる試験など(システム構築)は、例えば、16分岐カプラ7を設置する際(分岐光ファイバ61の収容時)などに行い、また、各数値は例示であり、この数値に限らない。
【0026】
まず、分岐光ファイバ61の線路末端において、上りデータ信号(波長1.31μm)の波形をOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)で測定する(ステップS1)。次に、両端にSCコネクタが装着された光コードである試験用コード101と、1.55μmの波長をカットするフィルタを内蔵したSC−SCアダプタ102とを接続した試験コードユニット100を、2入力4分岐カプラ23の出力ポート23Cに接続する(ステップS2)。続いて、試験コードユニット100のSC−SCアダプタ102にパワーメータなどの測定器103を接続して、2入力4分岐カプラ23の出力レベルを測定する(ステップS3)。このとき、測定器103が測定可能な波長に応じて、1.55μmまたは1.49μmの波長で測定する。
【0027】
次に、試験コードユニット100に光ファイバ6を接続し、各分岐光ファイバ61の線路末端において下り信号のレベルを測定器103で測定し、−23dBm以上であることを確認する(ステップS4)。このとき、測定器103が測定可能な波長に応じて、1.55μmまたは1.49μmの波長で測定する。そして、試験コードユニット100を2入力4分岐カプラ23から取り外す(ステップS5)。続いて、光ファイバ6を2入力4分岐カプラ23の出力ポート23Cに接続し、ステップ4で信号レベルが一番低かった分岐光ファイバ61と一番高かった分岐光ファイバ61に対して、下り信号のレベルを測定し、規定の範囲内、つまり−6.5dBm以上0dBm以下であるか否かを確認する(ステップS6)。
【0028】
そして、信号レベルが−6.5dBmに満たない場合には、第3の光コード34を1入力2分岐カプラ33から外し、1入力2分岐カプラ33が装着されていない放送機器アンプ3の出力ポート31に直接接続する。これにより、1入力2分岐カプラ33による減衰量だけ信号レベルが増幅され、−6.5dBm以上となる。一方、信号レベルが0dBmよりも大きい場合には、2入力4分岐カプラ23の出力ポート23Cに減衰器5を接続する。これにより、減衰器5による減衰量だけ信号レベルが減衰され、0dBm以下となる。
【0029】
以上のように、このPON放送システム1およびその放送方法、構築方法によれば、放送信号のレベルが局舎C側の減衰器5によって減衰され、各V−ONU42における放送信号の受信レべルが規定範囲内(0dBm以下)になる。つまり、各ユーザ宅Hに対して調整などを行うことなく、局舎C側で放送信号の受信レべルを規定範囲内にすることが可能となる。また、放送機器アンプ3の増幅量を調整すると、対象の光ファイバ6のみならず、すべての光ファイバ6に対する信号レベルが変化してすべてのユーザに影響を与える。このため、すべてのユーザで規定範囲内になるように増幅量を調整しなければならず、その調整が困難である。これに対して、このPON放送システム1などによれば、対象の光ファイバ6に対してのみ、容易に信号レべルを規定範囲内にすることが可能となる。この結果、放送受信障害を防止して、かつ、光ファイバ6、61の収容変更などの工事を早期に完了することが可能となる。
【0030】
また、放送機器アンプ3からの放送信号を1入力2分岐カプラ33で分岐させて送信するため、ひとつの放送機器アンプ3でより多くのユーザに放送信号を送信することができ、設備の有効活用、設備費の低減が図れる。しかも、上記のようにして各V−ONU42における放送信号の受信レべルが規定範囲内となるため、放送信号を分岐しても放送受信障害が生じない。また、受信レべルが規定範囲外(−6.5dBm未満)となる場合には、上記のようにして分岐させないことで、各ユーザ宅Hに対して調整などを行うことなく、放送受信障害を防止できる。
【0031】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、信号レベルが0dBmよりも大きい場合に減衰器5を接続するようにしているが、当初(試験前)から減衰器5を接続し、受信レベルが−6.5dBmに満たない場合に減衰器5を取り外すようにしてもよい。同様に、当初は1入力2分岐カプラ33を介さないで第3の光コード34を放送機器アンプ3に接続し、受信レベルが下限値に対して余裕がある場合に、1入力2分岐カプラ33を介して分岐させるようにしてもよい。
【0032】
また、上記の実施の形態では、1入力2分岐カプラ33で2分岐させるために、放送機器アンプ3による増幅量を上げる場合について説明しているが、その他の場合にも適用することができる。例えば、16分岐カプラ7を8分岐のカプラに変更することで減衰量が小さくなり、V−ONU42における信号レべルが規定値(0dBm)よりも大きくなる場合に、減衰器5を設けて適用してもよい。さらに、1入力2分岐カプラ33で2分岐させているが、放送機器アンプ3による増幅量や信号レべルの規定範囲などに応じて、3分岐以上させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】の発明の実施の形態に係るPON放送システムを示す概略構成図である。
【図2】図1のシステムにおけるユーザ宅内の設備を示す概略構成図である。
【図3】図1のシステムにおける減衰量および信号レべルの算出例を示す図であり、(a)は、放送信号で1入力2分岐カプラを設けた場合、(b)は、放送信号で1入力2分岐カプラを設けない場合、(c)は、データ信号の場合を示す。
【図4】図1のシステムの構築方法(試験方法)を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 PON放送システム
2 OLT(局内装置)
23 2入力4分岐カプラ
3 放送機器アンプ(アンプ)
33 1入力2分岐カプラ(分岐手段)
41 ONU(ユーザ装置)
42 V−ONU(ユーザ装置)
43 WDMフィルタ
5 減衰器
6 光ファイバ
61 分岐光ファイバ(光ファイバ)
7 16分岐カプラ(分岐装置)
C 局舎
H ユーザ宅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
局内装置側とユーザ装置側とをつなぐ光ファイバの途中に分岐装置が設けられ、この分岐装置を介して複数のユーザ装置が接続され、さらに、放送信号の送信元側に放送信号の送信レべルを増幅するアンプが設けられ、このアンプで増幅された放送信号が前記局内装置側に送信され、前記分岐装置を介して複数の前記ユーザ装置に送信されるPON放送システムにおいて、
前記局内装置と分岐装置との間に減衰器を設け、前記ユーザ装置における放送信号の受信レべルが予め設定された範囲内になるように、前記減衰器の減衰量を設定した、
ことを特徴とするPON放送システム。
【請求項2】
前記アンプから出力された放送信号を分岐する分岐手段を設け、この分岐手段の出力側を前記局内装置側に接続した、
ことを特徴とする請求項1に記載のPON放送システム。
【請求項3】
局内装置側とユーザ装置側とをつなぐ光ファイバの途中に分岐装置を設け、この分岐装置を介して複数のユーザ装置を接続し、さらに、放送信号の送信元側に放送信号の送信レべルを増幅するアンプを設け、このアンプで増幅した放送信号を前記局内装置側に送信し、前記分岐装置を介して複数の前記ユーザ装置に送信するPON放送方法において、
前記ユーザ装置における放送信号の受信レべルが予め設定された範囲内になるように、前記局内装置側で前記放送信号を減衰する、
ことを特徴とするPON放送方法。
【請求項4】
前記アンプから出力された放送信号を分岐し、分岐した放送信号を前記局内装置側に送信する、
ことを特徴とする請求項3に記載のPON放送方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−296486(P2009−296486A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−150159(P2008−150159)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】