説明

RFIDリーダ

【課題】 構成が簡単であり、通信距離を細かく調整することが可能な手持式のRFIDリーダを提供する。
【解決手段】 タグに対して電波を送信する送信手段18と、タグからの電波を受信する受信手段18とを備えた手持式のRFIDリーダ10であって、送信手段18は楕円偏波を送信するパッチアンテナ18を備えており、パッチアンテナ18が、パッチアンテナ18が取り付けられた本体12に対して、楕円偏波の進行軸回りに回転可能であることを特徴とするRFIDリーダ10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、手持式のRFIDリーダに関する。なお、本明細書において、RFIDリーダには、RFIDリーダライタが含まれる。
【背景技術】
【0002】
RFIDリーダは、電波が届く範囲内のタグと通信し、それらのタグから情報を読み取る。したがって、電波が届く範囲内にタグが存在すれば、そのタグの情報が不要であるにも係わらず、RFIDリーダによってそのタグの情報が読み取られる場合がある。このような不具合を解消するために、電波の送信出力を変更可能とされているRFIDリーダが知られている。ユーザは、RFIDリーダの本体に設置された操作ボタンを操作することで、RFIDリーダの電波の送信出力を段階的に変更することができる。送信出力が変更されると、RFIDリーダの通信距離が変更される。ユーザは、RFIDリーダの通信距離を変更することで、通信するタグを選択することができる。
【0003】
なお、特許文献1には、補助装置により選択されたタグのみがRFIDリーダに情報を送信するように構成されたRFIDリーダ用の通信システムが開示されているが、RFIDリーダ単体で通信するタグを選択するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−200158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した電波の送信出力を変更可能な従来のRFIDリーダは、電波の送信出力を段階的に変更するため、送信出力を細かく調整することができない。このため、例えば異なる距離に2つのタグが存在する場合に、送信出力を高く設定すると両方のタグの情報を受信してしまう一方で、送信出力を一段階低く設定すると両方のタグの情報を受信できない場合があった。このように、従来のRFIDリーダは、送信出力を微調整することができず、通信するタグを適切に選択できない場合があった。送信出力をより細かいステップで調整するように構成することも考えられるが、この場合には、送信出力を変更するための回路やソフトウェアが複雑化するという問題が生じる。したがって、本明細書では、構成が簡単であり、通信距離を細かく調整することが可能な手持式のRFIDリーダを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、タグに対して電波を送信する送信手段と、タグからの電波を受信する受信手段とを備えた手持式のRFIDリーダを開示する。このRFIDリーダにおいては、送信手段が、楕円偏波を送信するパッチアンテナを備えている。パッチアンテナは、パッチアンテナが取り付けられた本体に対して、楕円偏波の進行軸回りに回転可能である。
なお、「本体に対して、楕円偏波の進行軸回りに回転可能」とは、パッチアンテナから放射状に送信される楕円偏波のうちの少なくとも1つの楕円偏波の進行軸回りに回転可能であることを意味する。
また、1つのパッチアンテナが、楕円偏波を送信するとともに、タグからの電波を受信するように構成されていてもよい。すなわち、パッチアンテナと受信アンテナが別個に設けられていてもよいし、これらが1つのパッチアンテナにより構成されていてもよい。
【0007】
このRFIDリーダでは、パッチアンテナが楕円偏波を送信するとともに、パッチアンテナを本体に対して楕円偏波の進行軸回りに回転させることができる。一方、タグのアンテナは通常は直線偏波アンテナであるので、タグは特定の方向(以下、受信方向という)に電界・磁界が振動する電波のみを受信する。ユーザが、本体に対してパッチアンテナを回転させると、タグの受信方向における楕円偏波の電界・磁界の振幅が変化する。例えば、パッチアンテナを所定の角度に設定して楕円偏波を送信したときにタグの受信方向における電界・磁界の振幅が所定の大きさとなる場合に、前記所定の角度からパッチアンテナの角度を変更すると、タグの受信方向における電界・磁界の振幅が前記所定の大きさから増大したり減少したりする。タグの受信方向における電界・磁界の振幅が大きければ、RFIDリーダの通信距離が長くなり、タグの受信方向における電界・磁界の振幅が小さければ、RFIDリーダの通信距離は短くなる。したがって、ユーザは、パッチアンテナを回転させることで、RFIDリーダの通信距離を変更することができる。すなわち、ユーザは、RFIDリーダの通信距離を変更することで、異なる距離に置かれた複数のタグの中から通信するタグを選択することができる。また、このRFIDリーダは、パッチアンテナを物理的に回転させるという簡単な構成で、通信距離を変更することができる。また、パッチアンテナの角度は、任意の角度に設定することができる。パッチアンテナが送信する電波が楕円偏波であるので、RFIDリーダの通信距離は、パッチアンテナの角度に応じて滑らかに変化する。したがって、このRFIDリーダでは、連続的に通信距離を変更することができる。このため、ユーザは、パッチアンテナを少しずつ回転させることで、RFIDリーダの通信距離を微調整することができる。例えば、異なる近い距離に2つのタグが存在する場合には、ユーザは、RFIDリーダの通信距離を、遠い側のタグと通信せず、近い側のタグとのみ通信できる通信距離に設定することができる。
【0008】
上述したRFIDリーダは、パッチアンテナが、0〜180度の角度範囲内でのみ回転可能であることが好ましい。
【0009】
楕円偏波の電界または磁界の時間に関する関数は、楕円を描く。したがって、電界・磁界の振幅が最大となる角度と、電界・磁界の振幅が最小となる角度の双方が、必ず0〜180度の範囲内に存在する。したがって、0〜180度の角度範囲内でパッチアンテナを回転させれば、通信距離を最大値から最小値まで調節することができる。また、このように、パッチアンテナの回転角度を制限することで、配線の捩れ等を防止することができる。
【0010】
上述したRFIDリーダは、パッチアンテナが固定されており、パッチアンテナと共に回転する回転部材と、回転部材の回転軸方向に回転部材と接触する接触部と、回転部材と接触部の一方を、他方に向けて付勢するスプリングをさらに備えていることが好ましい。
【0011】
このような構成によれば、スプリングによって回転部材が接触部に押さえつけられる。したがって、RFIDリーダの使用中に、意図せず回転部材が回転してパッチアンテナの角度が変化してしまうことを防止することができる。
【0012】
上述したRFIDリーダは、本体に把持部が形成されていることが好ましい。そして、把持部に隣接する位置にパッチアンテナが設置されていることが好ましい。
【0013】
このような構成によれば、ユーザは、把持部を片手で持ったときに、その指でパッチアンテナの角度を簡単に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】RFIDリーダライタ10の正面図。
【図2】RFIDリーダライタ10の側面図。
【図3】RFIDリーダライタ10の背面図。
【図4】アンテナユニット16の断面図。
【図5】外側ケース16cと内側ケース16bとの接触部の拡大断面図。
【図6】アンテナユニット16の拡大図。
【図7】アンテナユニット16の拡大図。
【図8】パッチアンテナ18が送信する楕円偏波の軸比を示すグラフ。
【図9】RFIDリーダライタ10の通信距離の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に説明する実施例のRFIDリーダの特徴について、列記する。
(特徴1)パッチアンテナは、放射導電板に対して垂直な軸回りに、本体に対して回転することができる。
(特徴2)回転部材は、ネジ溝により本体に対して回転可能に係合されている。スプリングは、回転部材のネジ山を、本体のネジ山に向けて付勢する。
【実施例】
【0016】
実施例に係るRFIDリーダについて説明する。図1〜3に示すように、RFIDリーダライタ10は、本体ケース12を備えている。本体ケース12の正面の最上部には、バーコードリーダ14が設置されている。バーコードリーダ14は、バーコードから情報を読み出す。本体ケース12の正面のバーコードリーダ14の下側には、アンテナユニット16が設置されている。アンテナユニット16は、パッチアンテナ18を内蔵している。パッチアンテナ18は、無線によりタグと通信する。本体ケース12のアンテナユニット16の下側には、把持部22が形成されている。ユーザは、把持部22を把持してRFIDリーダライタ10を使用することができる。本体ケース12の背面の上部には、ディスプレイ24が設置されている。ディスプレイ24には、バーコードリーダ14によりバーコードから読み出された情報や、パッチアンテナ18によりタグから読み出された情報や、その他の各種の情報が表示される。本体ケース12の背面のディスプレイ24の下側(すなわち、把持部22の背面)には、複数のキーボタンを有する操作パネル26が設置されている。ユーザは、把持部22を把持している手により操作パネル26を操作することができる。
【0017】
図4に示すように、アンテナユニット16は、正面カバー16aと、パッチアンテナ18と、内側ケース16bと、スプリング20と、外側ケース16cを備えている。外側ケース16cは、有底円筒形状を備えている。外側ケース16cは、本体ケース12に形成されている孔12aに底部側から挿通された状態で、本体ケース12に固定されている。内側ケース16bは、有底円筒形状を備えている。内側ケース16bは、その底部側から外側ケース16c内にはめ込まれている。図5は、外側ケース16cと内側ケース16bとの接触部の拡大断面図を示している。図5に示すように、外側ケース16cの内周面には、ネジ溝が形成されており、内側ケース16bの外周面には、外側ケース16cのネジ溝に対応するネジ溝が形成されている。これらのネジ溝同士が螺合するように、内側ケース16bは外側ケース16c内にねじ込まれている。したがって、内側ケース16bは、図4の回転軸40の回りに、外側ケース16cに対して回転することができる。スプリング20は、圧縮された状態で、外側ケース16cの底部と内側ケース16bの底部との間に配置されている。スプリング20は、内側ケース16bを図4の右側に向けて付勢している。したがって、図5に示すように、内側ケース16bのネジ山の右側の面50aが、外側ケース16cのネジ山の左側の面50bに押し付けられている。これによって、内側ケース16bが外側ケース16cに固定されている。正面カバー16aは、略円板形状を備えている。正面カバー16aは、内側ケース16bに固定されており、内側ケース16bの開口部を塞いでいる。パッチアンテナ18は、接地導電板18aと、誘電体基板18bと、放射導電板18cの積層体により構成されている。パッチアンテナ18は、内側ケース16b内に収容された状態で、放射導電板18cが正面カバー16aに接触するように正面カバー16aに固定されている。パッチアンテナ18の放射導電板18cの表面は、上述した回転軸40に対して垂直である。
【0018】
正面カバー16aに力が加えられていない状態では、スプリング20の付勢力によって、内側ケース16bは外側ケース16cに固定されている。ユーザが、正面カバー16aを回転軸40回りに回転させる向きに力を加えると、図5の面50aが面50bに対して摺動し、内側ケース16bが外側ケース16cに対して回転する。すなわち、内側ケース16bと正面カバー16aとパッチアンテナ18が一体となって、本体ケース12に対して回転する。これによって、例えば、図6、7に示す角度に、パッチアンテナ18の本体ケース12に対する角度を変更することができる。図6、7に示すように、正面カバー16aの外周面には、外周面から外側に突出する凸部30が形成されている。また、本体ケース12には、2つのストッパ60、62が形成されている。ストッパ60、62は、正面カバー16aが回転したときに凸部30と当接可能な位置に形成されている。ストッパ60、62は、凸部30と当接することによって、正面カバー16a(すなわち、パッチアンテナ18)の回転可能範囲を制限する。ストッパ60、62によって、パッチアンテナ18の回転可能範囲が、180度の範囲に制限されている。以下では、図6に示す角度から右回りに計測した角度を用いて、パッチアンテナ18の角度を説明する。すなわち、図6に示すパッチアンテナ18の角度を0度といい、図7に示すパッチアンテナ18の角度を90度という。
【0019】
パッチアンテナ18は、図2、4の矢印100に示すように、放射導電板18cに対して垂直な方向を中心として、放射状に電波を送信する。すなわち、矢印100は、パッチアンテナ18の指向特性の中心軸を示している。図4に示すように、パッチアンテナ18の指向特性の中心軸100は、パッチアンテナ18の回転軸40と略一致している。
【0020】
図8は、パッチアンテナ18が送信する電波の軸比を示している。図8の周方向の軸は、電波の進行方向回りの角度を示している。また、図8の径方向の軸は、電波の電界振幅を示している。図示するように、パッチアンテナ18は、楕円偏波を送信する。パッチアンテナ18が図6に示す0度の角度にあるときは、図8の長軸により示される電界振幅Eが、図6の上下方向において得られる。パッチアンテナ18が図7に示す90度の角度にあるときは、図8の短軸により示される電界振幅E90が、図7の上下方向において得られる。このように、パッチアンテナ18を回転させることで、楕円偏波の向きを変更することができる。
【0021】
RFIDリーダライタ10は、パッチアンテナ18からタグに楕円偏波による信号を送信するとともに、パッチアンテナ18によってタグから送信される電波を受信する。例えば、タグから情報を読み出す際には、パッチアンテナ18からタグに向けて、読み出しコマンドが楕円偏波により送信される。タグは、楕円偏波を受信することで、電力を得るとともに読み出しコマンドを受信する。すると、タグは、読み出しコマンドに対応する情報をメモリから読み出し、その情報を電波により送信する。RFIDリーダライタ10は、タグからの電波をパッチアンテナ18によって受信することで、その情報を得る。また、タグに情報を書き込む際には、パッチアンテナ18からタグに向けて、書き込みコマンドとデータが楕円偏波により送信される。タグは、楕円偏波を受信することで、電力を得るとともに、書き込みコマンドとデータを受信する。すると、タグは、受信されたデータをメモリに書き込む。また、タグは、書き込み結果を電波により送信する。RFIDリーダライタ10は、タグらかの電波をパッチアンテナ18によって受信することで、書き込み結果を受信する。
【0022】
次に、RFIDリーダライタ10によって通信距離を変更する方法について説明する。図9に示すように、タグ70〜74がRFIDリーダライタ10から異なる距離に置かれている状態を考える。タグ70〜74が有するアンテナは、直線偏波アンテナである。したがって、タグ70〜74は、特定の方向(以下、受信方向という)に電界・磁界が振動する電波を受信する。以下では、図9の上下方向がタグ70〜74の受信方向であるとして説明をする。図9に示す状態において、パッチアンテナ18の角度が0度であるときには、タグ70〜74の受信方向における楕円偏波の電界振幅は最大(図8の電界振幅E)となる。このため、RFIDリーダライタ10は、タグ70〜74の全てと通信することができる。その後、パッチアンテナ18の角度が45度に変更されると、タグ70〜74の受信方向における楕円偏波の電界振幅が、図8の振幅E45に示す値まで低下する。このため、RFIDリーダライタ10の通信距離が減少する。この場合には、RFIDリーダライタ10は、タグ70、72と通信し、タグ74とは通信しない。その後、パッチアンテナ18の角度が90度に変更されると、タグ70〜74の受信方向における楕円偏波の電界振幅が最小(図8の電界振幅E90)となる。このため、RFIDリーダライタ10の通信距離がさらに減少する。この場合、RFIDリーダライタ10は、タグ70とのみ通信し、タグ72、74とは通信しない。このように、パッチアンテナ18の角度を変更することで、RFIDリーダライタ10の通信距離を変更することができる。
【0023】
以上に説明したように、RFIDリーダライタ10では、パッチアンテナ18を本体ケース12に対して回転させることで、RFIDリーダライタ10の通信距離を変更することができる。これによって、複数のタグの中から通信するタグを選択することができる。特に、パッチアンテナ18の角度を任意の角度に調整することが可能であるので、通信距離を細かく調整することができる。このため、RFIDリーダライタ10の通信距離を最適な距離に調節することができる。例えば、2つのタグが互いに近い距離に存在している場合でも、一方のタグとのみ通信できるように通信距離を調節することができる。また、送信する電波が楕円偏波であるので、パッチアンテナ18を回転させたときに、タグの受信方向における電界振幅(または磁界振幅)が緩やかに変化する。したがって、RFIDリーダライタ10の通信距離を容易に調整することができる。
【0024】
また、RFIDリーダライタ10では、パッチアンテナ18を回転させるだけ通信距離を変更することができる。このため、ユーザは、複雑なキー操作を行うことなく容易に通信距離を変更することができる。また、RFIDリーダライタ10は、通信距離を変更するための回路等が不要であるので、RFIDリーダライタ10が大型化することもない。
【0025】
また、RFIDリーダライタ10によれば、現場においてタグとの通信動作を行いながらパッチアンテナ18を回転させることで、必要なタグとのみ通信できるように通信距離を設定することができる。通信距離等の数値を入力するのではなく、実際に通信できるか否かにより通信距離を設定できるので、感覚的に通信距離を調節することができる。
【0026】
また、RFIDリーダライタ10では、ストッパ60、62によって、パッチアンテナ18が0〜180度の角度範囲内でのみ回転可能とされている。図8に示すように、楕円偏波では、電界振幅が最大値となる角度と最小値となる角度の双方が0〜180度の角度範囲内に存在する。したがって、タグがRFIDリーダライタ10に対して何れの角度で配置されていたとしても、0〜180度の角度範囲内でパッチアンテナ18を回転させれば、通信距離を最大値から最小値まで調節することができる。また、このように、パッチアンテナ18の回転角度を制限することで、パッチアンテナ18に接続されている配線(例えば、同軸ケーブル)の捩れ等を防止することができる。
【0027】
また、RFIDリーダライタ10では、スプリング20が、内側ケース16bを回転軸40に沿って付勢することで、内側ケース16bのネジ山の面50aを外側ケース16cのねじ山の面50bに押し付けている。これによって、内側ケース16bが外側ケース16cに固定される。このように、スプリング20により内側ケース16bが固定されるので、RFIDリーダライタ10の使用中に、意図せずパッチアンテナ18の角度が変化してしまうことを防止することができる。
【0028】
また、RFIDリーダライタ10では、パッチアンテナ18が把持部22に隣接して設けられている。したがって、ユーザは、把持部22を片手で把持し、その指でパッチアンテナ18の角度を調節できる。
【0029】
また、図2の点線110は、バーコードリーダ14の端部と本体ケース12の下端とを結んだ線を示している。図2に示すように、アンテナユニット16は、点線110よりも外側に突出しない位置に設置されている。したがって、バーコードリーダ14が落下した場合等に、アンテナユニット16に衝撃が直接加わらないようになっている。これによって、アンテナユニット16が破損し難くなっている。
【0030】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0031】
10:RFIDリーダライタ
12:本体ケース
14:バーコードリーダ
16:アンテナユニット
16a:正面カバー
16b:内側ケース
16c:外側ケース
18:パッチアンテナ
18a:接地導電板
18b:誘電体基板
18c:放射導電板
20:スプリング
22:把持部
24:ディスプレイ
26:操作パネル
30:凸部
60:ストッパ
62:ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タグに対して電波を送信する送信手段と、タグからの電波を受信する受信手段とを備えた手持式のRFIDリーダであって、
送信手段は、楕円偏波を送信するパッチアンテナを備えており、
パッチアンテナが、パッチアンテナが取り付けられた本体に対して、楕円偏波の進行軸回りに回転可能であることを特徴とするRFIDリーダ。
【請求項2】
パッチアンテナが、0〜180度の角度範囲内でのみ回転可能であることを特徴とする請求項1に記載のRFIDリーダ。
【請求項3】
パッチアンテナが固定されており、パッチアンテナと共に回転する回転部材と、
回転部材の回転軸方向に回転部材と接触する接触部と、
回転部材と接触部の一方を、他方に向けて付勢するスプリング、
をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のRFIDリーダ。
【請求項4】
本体には、把持部が形成されており、
把持部に隣接する位置にパッチアンテナが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のRFIDリーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−43101(P2012−43101A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−182447(P2010−182447)
【出願日】平成22年8月17日(2010.8.17)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】