説明

TRKキナーゼ阻害剤としての置換イミダゾ[1,2B]ピリダジン化合物

式I:


(式中、R、R、R、R、X、Yおよびnは、明細書中に記載される意味を有する)の化合物は、Trkキナーゼの阻害剤であり、Trkキナーゼ阻害剤で処置可能な疾患の処置に有用である。本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される希釈剤またはキャリアを含む、薬学的組成物もまた提供される。哺乳動物における疼痛、癌、炎症、神経変性疾患またはクルーズ・トリパノソーマ感染を処置するための方法であって、治療上有効な量の本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を、前記哺乳動物に投与することを含む、方法もまた提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規化合物、該化合物を含む薬学的組成物、該化合物を作製するためのプロセス、治療における該化合物の使用に関する。より具体的には、本発明は、Trkファミリータンパク質チロシンキナーゼ阻害を示し、疼痛、炎症、癌およびある特定の感染性疾患の処置において有用である、ある特定の置換イミダゾ[1,2−b]ピリダジン化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
疼痛状態に対する現在の処置計画は、いくつかのクラスの化合物を利用する。オピオイド(モルヒネ等)は、催吐作用、止瀉作用および負の呼吸作用だけでなく、依存症の可能性を含む、いくつかの欠点を有する。非ステロイド系抗炎症鎮痛剤(NSAID、例えばCOX−1またはCOX−2型)はまた、重度の疼痛の処置において効能が不十分である等の欠点を有する。さらに、COX−1阻害剤は、粘膜の潰瘍を引き起こす可能性がある。したがって、疼痛、特に慢性疼痛の緩和のための新規でより効果的な処置が、依然として必要とされている。
【0003】
Trkは、ニューロトロフィン(NT)と呼ばれる溶解性成長因子の一群により活性化される、高親和性受容体チロシンキナーゼである。Trk受容体ファミリーは、3つの膜、TrkA、TrkBおよびTrkCを有する。ニューロトロフィンには、(i)TrkAを活性化する神経成長因子(NGF)、(ii)TrkBを活性化する脳由来神経栄養因子(BDNF)およびNT−4/5、ならびに(iii)TrkCを活性化するNT3がある。Trkは、神経組織において広く発現し、神経細胞の維持、信号伝達および生存に関係している(Patapoutian, A. et al., Current Opinion in Neurobiology, 2001, 11, 272−280(非特許文献1))。
【0004】
Trk/ニューロトロフィン経路の阻害剤は、疼痛の数々の前臨床動物モデルにおいて効果的であることが実証されている。例えば、拮抗TrkA/NGF経路抗体(例えば、RN−624)は、炎症性および神経因性疼痛動物モデルおよびヒト臨床試験において有効であることが示されている(Woolf, C.J. et al. (1994) Neuroscience 62,327−331; Zahn, P.K. et al. (2004) J. Pain 5, 157−163; McMahon, S. B. et al., (1995) Nat. Med. 1, 774−780; Ma, Q. P. and Woolf, C. J. (1997) Neuroreport 8, 807−810; Shelton, D. L. et al. (2005) Pain 116, 8−16; Delafoy, L. et al. (2003) Pain 105, 489−497; Lamb, K. et al. (2003) Neurogastroenterol. Motil. 15, 355−361; Jaggar, S. I. et al. (1999) Br. J. Anaesth. 83, 442−448)。さらに、最近の文献は、炎症後、後根神経節においてBDNFレベルおよびTrkB信号伝達が増加することを示しており(Cho, L. et al. Brain Research 1997, 749, 358)、またいくつかの研究は、BDNF/TrkB経路を通した信号伝達を減少させる抗体が、神経過剰感作および関連疼痛を阻害することを示している(Chang−Qi, L et al. Molecular Pain 2008, 4:27)。
【0005】
さらに、腫瘍細胞および腫瘍浸潤マクロファージは、末梢疼痛繊維上に位置するTrkAを直接刺激するNGFを分泌する。マウスおよびラットの両方における様々な腫瘍モデルを使用して、モノクローナル抗体でNGFを中性化することにより、モルヒネの最も高い耐量と同程度またはそれより高い程度まで、癌関連疼痛が阻害されることが示された。したがって、TrkAの阻害剤は、癌関連疼痛を含む疼痛の処置において使用することができる。
【0006】
最近の文献はまた、Trkの過剰発現、活性化、増幅および/または変異が、神経芽細胞腫(Brodeur, G. M., Nat. Rev. Cancer 2003, 3, 203−216)、卵巣癌(Davidson. B., et al., Clin. Cancer Res. 2003, 9, 2248−2259)、乳癌(Kruettgen et al, Brain Pathology 2006, 16: 304−310)、前立腺癌(Dionne et al, Clin. Cancer Res. 1998, 4(8): 1887−1898)、膵臓癌(Dang et al, Journal of Gastroenterology and Hepatology 2006, 21(5): 850−858)、多発性骨髄腫(Hu et al, Cancer Genetics and Cytogenetics 2007, 178: 1−10)、星状細胞腫および髄芽細胞腫(Kruettgen et al, Brain Pathology 2006, 16: 304−310)、神経膠腫 (Hansen et al, Journal of Neurochemistry 2007, 103: 259−275)、メラノーマ(Truzzi et al, Journal of Investigative Dermatology 2008, 128(8): 2031−2040、甲状腺癌(Brzezianska et al, Neuroendocrinology Letters 2007, 28(3), 221−229.)、肺腺癌(Perez−Pinera et al, Molecular and Cellular Biochemistry 2007, 295(1&2), 19−26)、大細胞神経内分泌腫瘍(Marchetti et al, Human Mutation 2008, 29(5), 609−616)、ならびに結腸直腸癌(Bardelli, A., Science 2003, 300, 949)を含む多くの癌と関連することを示している。癌の前臨床モデルにおいて、Trk A、BおよびCおよびTrk/Fcキメラの非選択的小分子阻害剤は、腫瘍成長の阻害および腫瘍転移の停止の両方において有効であった(Nakagawara, A. (2001) Cancer Letters 169:107−114; Meyer, J. et al. (2007) Leukemia, 1−10; Pierottia, M.A. and Greco A., (2006) Cancer Letters 232:90−98; Eric Adriaenssens, E. et al. Cancer Res (2008) 68:(2) 346−351) (Truzzi et al, Journal of Investigative Dermatology 2008, 128(8): 2031−2040。
【0007】
さらに、ニューロトロフィン/Trk経路の阻害は、炎症性疾患の前臨床モデルの処置において効果的であることが示されている。例えば、ニューロトロフィン/Trk経路の阻害は、喘息(Freund−Michel, V; Frossard, N.; Pharmacology & Therapeutics (2008), 117(1), 52−76)等の炎症性肺疾患、間質性膀胱炎(Hu Vivian Y; et. al. The Journal of Urology (2005), 173(3), 1016−21)、潰瘍性大腸炎およびクローン病(Di Mola, F. F, et. al., Gut (2000), 46(5), 670−678)を含む炎症性腸疾患、ならびにアトピー性皮膚炎(Dou, Y.−C.; et. al. Archives of Dermatological Research (2006), 298(1), 31−37)、湿疹および乾癬(Raychaudhuri, S. P.; et. al. Journal of Investigative Dermatology (2004), 122(3), 812−819)等の炎症性皮膚疾患の前臨床モデルに関係している。
【0008】
ニューロトロフィン/Trk経路、特にBDNF/TrkBはまた、多発性硬化症、パーキンソン病およびアルツハイマー病を含む病因性神経変性疾患に関係している(Sohrabji, Farida; Lewis, Danielle K. Frontiers in Neuroendocrinology (2006), 27(4), 404−414)。ニューロトロフィン/Trk経路の調節は、これらの疾患および関連疾患の処置における実用性を有し得る。
【0009】
TrkA受容体はまた、ヒト宿主におけるクルーズ・トリパノソーマの寄生虫感染(シャーガス病)の感染における疾患過程に重要であると考えられている(de Melo−Jorge, M. et al. Cell Host & Microbe (2007), 1(4), 251−261)。したがって、TrkA阻害は、シャーガス病および関連原虫感染症の処置における実用性を有し得る。
【0010】
Trk阻害剤はまた、骨粗しょう症、関節リウマチおよび骨転移等、骨再形成の調整の不均衡に関連した疾患の処置における使用を見出すことができる。骨転移は、癌によく見られる合併症であり、進行した乳癌または前立腺癌(1)に罹患した患者の最大70パーセント、および肺、結腸、胃、膀胱、子宮、直腸、甲状腺または腎臓の癌腫に罹患した患者の約15〜30パーセントに生じる。溶骨型骨転移は、重度の疼痛、病理学的骨折、致命的な高カルシウム血症、脊髄圧迫、および他の神経圧迫症候群を引き起こす可能性がある。これらの理由により、骨転移は、重大で費用を要する癌の合併症である。したがって、増殖骨芽細胞のアポトーシスを誘導し得る薬剤が、極めて有利である。TrkAおよびTrkC受容体の発現は、骨折のマウスモデルにおける骨形成領域に観察されている(K. Asaumi, et al., Bone (2000) 26(6) 625−633)。さらに、NGFの局在化が、ほぼ全ての骨形成細胞において観察された(K. Asaumi, et al.)。最近、pan−Trk阻害剤が、ヒトhFOB骨芽細胞におけるTrk受容体の3つ全てに結合するニューロトロフィンにより活性化されたチロシン信号伝達を阻害することが実証された(J.Pinski, et al., (2002) 62, 986−989)。これらのデータは、癌患者における骨転移等の骨再形成疾患の処置におけるTrk阻害剤の使用の理論的根拠を裏付けている。
【0011】
疼痛または癌の処置に有用であると言われているTrkキナーゼのいくつかのクラスの小分子阻害剤が知られている(Expert Opin. Ther. Patents (2009) 19(3))。国際特許出願公開第WO2006/115452号および第WO2006/087538号は、疼痛または癌の処置に有用であり得る阻害剤またはTrkキナーゼであると言われているいくつかのクラスの小分子を記載している。
【0012】
米国特許公開第2007/025540号は、第2級アミノ基またはBOC保護ピペラジニル基を6位に有する、ある特定の置換イミダゾ[1,2b]ピリダジンを公開している。これらの化合物は、タンパク質キナーゼC(PKC)の阻害剤であると開示されている。
【0013】
国際公開第WO2008/052734号は、(R)−4−(6−(2−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンゾニトリル、すなわち、アリール置換ヘテロシクリル基を6位に、およびベンゾニトリル基を3位に保持するイミダゾ[1,2b]ピリダジン化合物を開示している。この化合物は、3−アリール置換イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを表す開示された一般式に含まれない。この化合物は、PI3K受容体、JAK−2受容体およびTrk受容体により媒介される疾患の処置に好適であると言われている。
【0014】
国際公開第WO2007/013673号は、1−フェニル−3−(6−(1−フェニルエチルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素およびN−(6−(4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ベンズアミド、すなわち、アミノ基を6位に、およびアミドまたは尿素部分を3位に保持するイミダゾ[1,2b]ピリダジン化合物を開示している。これらの化合物は、Lck阻害剤であると言われている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0015】
【非特許文献1】Patapoutian, A. et al., Current Opinion in Neurobiology, 2001, 11, 272−280
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
疼痛、特に慢性疼痛の緩和のための新規でより効果的な処置が、依然として必要とされている。TrkAおよび他のTrkキナーゼは、NGF駆動型の生物学的反応の媒介因子として作用し得るため、TrkAおよび他のTrkキナーゼの阻害剤は、慢性疼痛状態の効果的な処置を提供し得る。
【0017】
ここで、アリールまたはヘテロアリール置換へテロ環式基を6位に、および式NRC(=O)R(式中、RおよびRは、本明細書において定義される通りである)を有する基を3位に保持するある特定のイミダゾ[1,2b]ピリダジン化合物は、Trkキナーゼの阻害剤、特にTrkAおよび/またはTrkBの阻害剤であり、これらは、Trk−Aおよび/またはTrkBキナーゼを阻害することにより処置され得る障害および疾患、例えば慢性および急性疼痛または癌等の処置に有用であることが見出された。TrkAおよび/またはTrkBの阻害剤である本発明のある特定の化合物は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、ならびに、癌、手術および骨折に関連した疼痛を含む、複数種類の疼痛(急性および慢性疼痛)の処置に有用となり得る。さらに、本発明の化合物は、癌、炎症、神経変性疾患およびある特定の感染性疾患の処置に有用となり得る。
【発明を実施するための形態】
【0018】
したがって、本発明の一実施形態は、一般式I:
【0019】
【化1】

の化合物、またはその薬学的に許容される塩
(式中、Rは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、NR、(1−4C)アルキル、(1−4C)フルオロアルキル、CF、(1−4C)ヒドロキシアルキル、−(1−4Cアルキル)hetAr、−(1−4Cアルキル)NH(1−4Cアルキル)、hetAr、hetCyc、hetCyc、任意選択でNHSO(1−4Cアルキル)で置換されたフェニル、または、任意選択で(1−4Cアルキル)、CN、OH、CF、CO(1−4Cアルキル)もしくはCOHで置換された(3−6C)シクロアルキルであり、
は、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、H、(1−4C)アルキル、(1−4C)ヒドロキシアルキル、hetAr、またはフェニルであり、前記フェニルは、任意選択で、ハロゲン、CN、CFおよび−O(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、環窒素原子を有する4員ヘテロ環式環を形成し、前記へテロ環式環は、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、窒素である環へテロ原子を有し、任意選択で第2の環ヘテロ原子またはN、OおよびSOから選択される基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、前記ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、1〜2個の環窒素原子を有し、任意選択でCO(1−4Cアルキル)で置換された7〜8員架橋ヘテロ環式環を形成し、
hetArは、1〜3個の環窒素原子を有する5員ヘテロアリール環であり、
hetArは、少なくとも1個の窒素環原子を有し、任意選択で、NおよびSから独立して選択される第2の環ヘテロ原子を有する、5〜6員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環は、任意選択で、(1−4Cアルキル)、ハロゲン、−(1−4C)アルコキシ、およびNH(1−4Cアルキル)から独立して選択される、1個以上の置換基で置換され、
hetCycは、任意選択で、(1−4Cアルキル)、COHおよびCO(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換された、炭素結合4〜6員アザ環式環であり、
hetCycは、(1−4C)アルキルから選択される置換基で置換されたピリジノンまたはピリダジノン環であり、
hetArは、NおよびOから独立して選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有し、任意選択で、(1−4C)アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換された、5〜6員ヘテロアリール環であり、
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニル環、または、NおよびSから選択される環ヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環であり、
Xは、存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHO−、または−CHNR−であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
各Rは、ハロゲン、(1−4C)アルキル、OH、(1−4C)アルコキシ、NH、NH(1−4Cアルキル)およびCHOHから独立して選択され、
nは、0、1、2、3、4、5または6である)を提供する。
【0020】
式Iのある特定の実施形態において、Rは、水素である。
【0021】
式Iのある特定の実施形態において、Rは、(1−6C)アルキルである。具体例は、メチルである。
【0022】
式Iのある特定の実施形態において、Rは、式NRを有する基であり、式Iのイミダゾ[1,2b]ピリダジン核の3位の基が、式−NRC(=O)NRを有する。
【0023】
ある特定の実施形態において、RはHである。ある特定の実施形態において、Rは、(1−6Cアルキル)、例えばMeである。ある特定の実施形態において、Rは、H、(1−4C)アルキル、(1−4C)ヒドロキシアルキル、hetAr、またはフェニルであり、前記フェニルは、任意選択で、ハロゲン、CN、CFおよび−O(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている。
【0024】
ある特定の実施形態において、Rは、NRであり、Rは、水素である。ある特定の実施形態において、NRで表される基は、NHである。
【0025】
ある特定の実施形態において、Rは、NRであり、式中、Rは、(1−4C)アルキルである。例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル等が含まれる。ある特定の実施形態において、NRで表される基は、NHMe、NMeおよびNH(t−ブチル)を含む。
【0026】
ある特定の実施形態において、Rは、NRであり、式中、Rは、(1−4C)ヒドロキシアルキルである。例には、CHCHOHおよびCHCHCHOHが含まれる。ある特定の実施形態において、NRで表される基は、NMe(CHCHOH)を含む。
【0027】
ある特定の実施形態において、Rは、NRであり、式中、Rは、hetArであり、hetArは、NおよびOから独立して選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意選択で置換された5〜6員ヘテロアリール環である。hetArの例には、イソオキサゾリル環が含まれる。いくつかの実施形態では、hetArは、非置換である。他の実施形態において、hetArは、(1−4C)アルキルから独立して選択される1個以上の置換基、例えば、メチルおよびエチルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されている。hetArの例には、ジメチルイソオキサゾリルが含まれる。具体的な実施形態において、NRで表される基は、以下の構造を有する基を含む:
【0028】
【化2】


【0029】
ある特定の実施形態において、Rは、NRであり、式中、Rは、任意選択で、ハロゲン、CN、CFおよびO−(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニル基である。Rの例には、フェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、シアノフェニル、メトキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、ジクロロフェニル、およびトリメトキシフェニルが含まれる。より具体的な例には、4−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、4−メトキシフェニル、2−4−ジクロロフェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、3,5−ジクロロフェニル、および3,4,5−トリメトキシフェニルが含まれる。具体的な実施形態において、NRで表される基は、以下の構造を有する基を含む:
【0030】
【化3】


【0031】
ある特定の実施形態において、Rは、−NRであり、
(i)NRは、環窒素原子を有し、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換された、4員ヘテロ環式環を形成し、あるいは、
(ii)NRは、窒素である環へテロ原子を有し、任意選択で第2の環ヘテロ原子またはN、OおよびSOから選択される基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、前記ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、あるいは、
(iii)NRは、1〜2個の環窒素原子を有し、任意選択でCO(1−4Cアルキル)で置換された7〜8員架橋ヘテロ環式環を形成する。
【0032】
ある特定の実施形態において、Rは、−NRであり、−NRは、環窒素原子を有し、任意選択で、F、OH、(1−4Cアルキル)、−O(1−4Cアルキル)、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換された、4員へテロ環式環を形成する。例には、任意選択で、OH、メチル、OMe、OC(=O)C(CH、NH、−NHC(=O)OC(CHおよびCHOHから独立して選択される1個以上の基で置換されたアゼチジニル環が含まれる。−NR(−NRは、4員へテロ環式環を形成する)で表される場合のRの具体例には、以下の構造が含まれる。
【0033】
【化4】


【0034】
ある特定の実施形態において、Rは、−NRであり、−NRは、窒素である環ヘテロ原子を有し、任意選択で第2の環ヘテロ原子またはN、OおよびSOから選択される基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されている。例には、任意選択で置換されたピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルおよびピペリジンスルホン環が含まれる。5〜6員ヘテロ環式環上の置換基の例には、OH、F、NH、COH、COEt、NHCOC(CH、CF、メチル、エチル、イソプロピル、COC(CHおよびオキソが含まれる。一実施形態において、ヘテロ環式環は、任意選択で、1個または2個の前記置換基で置換されている。−NR(−NRは、5〜6員ヘテロ環式環を形成する)で表される場合のRの具体例には、以下の構造が含まれる:
【0035】
【化5】


【0036】
ある特定の実施形態において、Rは、−NRであり、NRは、1〜2個の環窒素原子を有し、任意選択でCO(1−4Cアルキル)で置換された7〜8員架橋ヘテロ環式環を形成する。架橋ヘテロ環式環の例には、任意選択でCO(1−4Cアルキル)、例えばCOC(CH等で置換された、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン環等のジアザビシクロオクタン環が含まれる。−NR(−NRは、7〜8員架橋ヘテロ環式環を形成する)で表される場合のRの具体例には、以下の構造が含まれる:
【0037】
【化6】


【0038】
ある特定の実施形態において、Rは、(1−4C)アルキル、(1−4C)フルオロアルキル、CF、−(1−4Cアルキル)hetAr、および−(1−4Cアルキル)NH(1−4Cアルキル)から選択される。ある特定の実施形態において、Rは、(1−4C)アルキル、(1−4C)フルオロアルキル、CF、−(1−4C)ヒドロキシアルキル、(1−4Cアルキル)hetAr、および−(1−4Cアルキル)NH(1−4Cアルキル)から選択される。
【0039】
ある特定の実施形態において、Rは、(1−4C)アルキルである。具体例には、メチル、イソプロピルおよびtert−ブチルが含まれる。
【0040】
ある特定の実施形態において、Rは、(1−4C)フルオロアルキルである。具体例には、CF(CHが含まれる。
【0041】
ある特定の実施形態において、Rは、CFである。
【0042】
ある特定の実施形態において、Rは、(1−4C)ヒドロキシアルキルである。具体例には、C(CHOHおよびC(CHCHOHが含まれる。
【0043】
ある特定の実施形態において、Rは、任意選択で、(1−4C)アルキル、CN、OH、CF、CO(1−4Cアルキル)またはCOHで置換された、(3−6Cシクロアルキル)である。ある特定の実施形態において、Rは、任意選択で置換されたシクロプロピル環である。Rの具体例には、以下の構造が含まれる:
【0044】
【化7】


【0045】
ある特定の実施形態において、Rは、−(1−4Cアルキル)hetArであり、hetArは、1〜3個の環窒素原子を有する5員ヘテロアリール環である。hetArの例は、1,2,4−トリアゾリル等のトリアゾリル環である。(1−4C)アルキル部分の例には、メチレン、エチレン、ジメチルメチレン等が含まれる。−(1−4Cアルキル)hetArで表される場合のRの具体的値は、以下の構造である:
【0046】
【化8】


【0047】
ある特定の実施形態において、Rは、−(1−4Cアルキル)NH(1−4Cアルキル)である。例には、式(1−4Cアルキル)NHCHを有する基が含まれる。具体的値には、−C(CHNHCHが含まれる。
【0048】
ある特定の実施形態において、Rは、hetAr、hetCyc、hetCycおよびhetArから選択される。ある特定の実施形態において、Rは、hetAr、hetCyc、およびhetCycから選択される。
【0049】
ある特定の実施形態において、Rは、hetArである。hetArの例には、任意選択で、(1−4Cアルキル)、ハロゲン、−O(1−4Cアルキル)、およびNH(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換された、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびチアゾリル環が含まれる。hetArに対する置換基の例には、メチル、エチル、クロロ、OMe、およびNHCH(CHが含まれる。Rの具体的値には、以下の構造が含まれる:
【0050】
【化9】

【0051】
【化10】


【0052】
ある特定の実施形態において、Rは、hetCycである。hetCycの例には、任意選択で、(1−4Cアルキル)、COHおよびCO(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換された、炭素結合アゼチジニル、ピロリジニルおよびピペリジニル環が含まれる。置換基の例には、メチル、エチル、プロピル、COH、COMe、COEt、およびCOC(CHが含まれる。一実施形態において、hetCycは、任意選択で、1個または2個の前記置換基で置換されている。hetCycで表されるRの具体的値には、以下の構造が含まれる:
【0053】
【化11】


【0054】
ある特定の実施形態において、Rは、hetCycである。例には、メチルまたはエチル基等の(1−4C)アルキルから選択される置換基で置換された、ピリジノンまたはピリダジノン環が含まれる。hetCycで表される場合のRの具体的値には、以下の構造が含まれる:
【0055】
【化12】

ある特定の実施形態において、Rは、任意選択で、メタンスルホンアミドまたはエタンスルホンアミド基等のNHSO(1−4Cアルキル)基で置換されたフェニルである。Rの具体的値には、以下の構造が含まれる:
【0056】
【化13】


【0057】
ここで、式Iの6位における環上の置換基を参照すると、一実施形態において、Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルである。一実施形態において、Yは、任意選択で、F、Cl、OMe、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルである。ある特定の実施形態において、Yは、任意選択で前記置換基のうちの1個または2個で置換されたフェニルである。Yの具体的な値には、フェニル、3−フルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2−クロロ−5−フルオロフェニル、2−メトキシフェニル、2−メトキシ−5−フルオロフェニル、2−トリフルオロメチル−5−フルオロフェニル、2−ジフルオロメチル−5−フルオロフェニルおよび3−クロロ−5−フルオロフェニルが含まれる。
【0058】
一実施形態において、Yは、NおよびSから選択される環ヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環である。例には、ピリジルおよびチエニル基が含まれる。Yの具体的値には、2−ピリジル、3−ピリジルおよび2−チエニルが含まれる。
【0059】
一実施形態において、Y基は、図Iaに示される絶対配置を有する:
【0060】
【化14】


【0061】
置換基を参照すると、一実施形態において、Rは、Hである。一実施形態において、Rは、(1−4C)アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。Rの具体的値には、水素およびメチルが含まれる。
【0062】
置換基を参照すると、一実施形態において、Rは、ハロゲンである。具体例は、フルオロおよびクロロである。
【0063】
一実施形態において、Rは、(1−4C)アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。具体例は、メチルである。
【0064】
一実施形態において、Rは、OHである。
【0065】
一実施形態において、Rは、(1−4C)アルコキシ、例えば、OMeおよびOEtである。
【0066】
一実施形態において、Rは、NHである。
【0067】
一実施形態において、Rは、NH(1−4Cアルキル)、例えば、NHMe、NHEt、NHPr、NHiPrおよびNHBuである。具体例は、NHMeである。
【0068】
一実施形態において、Rは、CHOHである。
【0069】
一実施形態において、各Rは、F、Cl、OH、OMe、NH、Me、CHOH、およびNHMeから独立して選択される。
【0070】
一実施形態において、nは、0、1、2、3または4である。一実施形態において、nは、0、1、2または3である。一実施形態において、nは、0、1または2である。
【0071】
引き続き式Iの6位における環を参照すると、ある特定の実施形態において、Xは、存在しないか、−CH−または−CHCH−である。
【0072】
一実施形態において、Xは、存在せず、式Iの6位におけるヘテロ環式環は、以下の構造:
【0073】
【化15】


【0074】
(式中、R、R、Yおよびnは、本明細書において定義される通りである)を有する。一実施形態において、Yは、任意選択で1個または2個のFで置換されたフェニルである。一実施形態において、Yは、5〜6員ヘテロアリール環である。一実施形態では、Rは、水素である。別の実施形態において、Rは、メチルである。Xが存在しない場合の式Iの6位における環の具体例には、以下の構造が含まれる:
【0075】
【化16】


【0076】
一実施形態において、Xは、CHであり、式Iの6位におけるヘテロ環式環は以下の構造:
【0077】
【化17】


【0078】
(式中、R、R、Yおよびnは、本明細書において定義される通りである)を有する。一実施形態において、Yは、1個または2個のフッ素原子で置換されたフェニルである。一実施形態において、Rは、水素である。別の実施形態において、Rは、メチルである。一実施形態において、各Rは、F、Cl、Me、OH、OMe、NH、NHMe、CHOH、CHFおよびCFから独立して選択される。一実施形態において、nは、0、1または2である。XがCHである場合の式Iの6位における環の具体例には、以下の構造が含まれる:
【0079】
【化18】

【0080】
【化19】


【0081】
一実施形態において、Xは、CHであり、式Iの6位におけるヘテロ環式環は以下の構造:
【0082】
【化20】


【0083】
(式中、R、R、Yおよびnは、本明細書において定義される通りである)を有する。一実施形態において、Yは、NおよびSから選択される環ヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環である。5〜6員ヘテロアリール環の例には、ピリジルおよびチエニルが含まれる。一実施形態において、Rは、水素である。別の実施形態において、Rは、メチルである。一実施形態において、各Rは、F、Cl、Me、OH、OMe、NH、NHMeおよびCHOHから独立して選択される。一実施形態において、nは、0、1または2である。一実施形態において、nは、0である。XがCHである場合の式Iの6位における環の具体例には、以下の構造が含まれる:
【0084】
【化21】


【0085】
一実施形態において、Xは、CHCHであり、式Iの6位におけるヘテロ環式環は、以下の構造:
【0086】
【化22】


【0087】
(式中、R、R、Yおよびnは、本明細書において定義される通りである)を有する。一実施形態において、Yは、任意選択で1個または2個のフッ素原子で置換されたフェニルである。一実施形態において、Yは、ピリジル環である。一実施形態において、Rは、水素である。別の実施形態において、Rは、メチルである。一実施形態において、nは、0、1または2である。一実施形態において、nは、0である。XがCHCHである場合の式Iの6位における環の具体例には、以下の構造が含まれる:
【0088】
【化23】


【0089】
一実施形態において、Xは、−CHO−であり、式Iの6位におけるヘテロ環式環は、以下の構造:
【0090】
【化24】


【0091】
(式中、R、R、Yおよびnは、本明細書において定義される通りである)を有する。一実施形態において、Yは、任意選択で、Fおよび(1−4C)アルコキシから独立して選択される1個以上の置換基、例えば、FおよびOMeから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたフェニルである。一実施形態において、Yは、フルオロフェニル、ジフルオロフェニルまたはメトキシフェニルである。一実施形態において、Yは、ピリジルである。一実施形態において、Rは、水素である。別の実施形態において、Rは、メチルである。一実施形態において、nは、0、1または2である。Xが−CHO−である場合の式Iの6位における環の具体例には、以下の構造が含まれる:
【0092】
【化25】


【0093】
一実施形態において、Xは、−CHNR−であり、式Iの6位におけるヘテロ環式環は、以下の構造:
【0094】
【化26】


【0095】
(式中、R、R、Y、Rおよびnは、本明細書において定義される通りである)を有する。一実施形態において、Rは、Hである。一実施形態において、Rは、(1−4Cアルキル)、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。具体例は、メチルである。一実施形態において、Yは、任意選択で1個または2個のFで置換されたフェニルである。一実施形態において、nは、0である。Xが−CHNR−である場合の式Iの6位における環の具体例には、以下の構造が含まれる:
【0096】
【化27】


【0097】
式Iの化合物は、式Ib:
(式中、Rは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、NRであり、
NRは、環窒素原子を有する4員ヘテロ環式環を形成し、前記へテロ環式環は、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、窒素である環へテロ原子を有し、任意選択で第2の環ヘテロ原子またはN、OおよびSOから選択される基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、前記ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルであり、
Xは、存在しないか、−CH−、または−CHCH−であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
各Rは、ハロゲン、(1−4C)アルキル、OH、(1−4C)アルコキシ、NH、NH(1−4Cアルキル)およびCHOHから独立して選択され、
nは、0、1、または2である)の化合物を含む。
【0098】
式Ibの一実施形態において、Yは、任意選択で1個以上のハロゲン原子で置換されたフェニルである。式Ibの一実施形態において、Yは、任意選択で1個または2個のフッ素原子で置換されたフェニルである。
【0099】
式Ibの一実施形態において、(i)NRは、環窒素原子を有する4員ヘテロ環式環を形成し、前記環は、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換され、あるいは、(ii)NRは、窒素である環ヘテロ原子を有し、任意選択で第2の環ヘテロ原子またはN、OおよびSOから選択される基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されている。
【0100】
式Ibの一実施形態において、nは、0または1である。
【0101】
式Ibの一実施形態において、Rは、水素である。
【0102】
式Ibの化合物は、式Ic:
(式中、Rは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、NRであり、
NRは、環窒素原子を有する4員ヘテロ環式環を形成し、前記へテロ環式環は、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルであり、
Xは、−CH−であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
各Rは、ハロゲン、(1−4C)アルキル、OH、(1−4C)アルコキシ、NH、NH(1−4Cアルキル)およびCHOHから独立して選択され、
nは、0、1、または2である)の化合物を含む。
【0103】
式Icの一実施形態において、NRにより形成されたヘテロ環式環は、任意選択で、F、OH、メチル、OMe、OC(=O)C(CH、NH、−NHC(=O)OC(CHおよびCHOHから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されている。
【0104】
式Icの一実施形態において、Yは、任意選択で1個以上のハロゲン原子で置換されたフェニルである。式Icの一実施形態において、Yは、任意選択で1個または2個のフッ素原子で置換されたフェニルである。
【0105】
式Ibの化合物はまた、式Id:
(式中、Rは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、NRであり、
NRは、窒素である環へテロ原子を有し、任意選択で第2の環ヘテロ原子またはN、OおよびSOから選択される基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルであり、
Xは、−CH−であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
各Rは、ハロゲン、(1−4C)アルキル、OH、(1−4C)アルコキシ、NH、NH(1−4Cアルキル)およびCHOHから独立して選択され、
nは、0、1、または2である)の化合物を含む。
【0106】
式Idの一実施形態において、NRにより形成されたヘテロ環式環は、任意選択で、OH、F、NH、COH、COEt、NHCOC(CH、CF、メチル、エチル、イソプロピル、COC(CHおよびオキソから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されている。
【0107】
式Idの一実施形態において、NRにより形成されたヘテロ環式環は、5〜6員アザ環式環である。
【0108】
式Idの一実施形態において、Yは、任意選択で1個以上のハロゲン原子で置換されたフェニルである。式Idの一実施形態において、Yは、任意選択で1個または2個のフッ素原子で置換されたフェニルである。
【0109】
式IcまたはIdの一実施形態において、nは、0または1である。
【0110】
式IcまたはIdの一実施形態において、Rは、水素である。
【0111】
式IcまたはIdの一実施形態において、Rは、水素である。
【0112】
本発明によるある特定の化合物は、1個以上の不斉中心を含有してもよく、したがってラセミ混合物等の異性体の混合物として、または鏡像異性的に純粋な形態で調製および単離され得ることが理解される。ジアステレオマー、鏡像異性体およびアトロプ異性体、ならびに、ラセミ混合物等のそれらの混合物を含むがこれらに限定されない、本発明の化合物の全ての立体異性体が、本発明の一部を形成することが意図される。
【0113】
本明細書に示される構造において、任意の特定のキラル原子の立体化学が指定されている場合、全ての立体異性体が本発明の化合物として企図され、含まれる。立体化学が、具体的配置を表す塗りつぶされた楔形または点線により指定される場合、その立体異性体はそのように指定および定義される。
【0114】
また、式Iのある特定の化合物は、式Iのさらなる化合物の中間体として使用され得ることが理解される。
【0115】
式Iの化合物は、その薬学的に許容される塩を含む。さらに、式Iの化合物はまた、必ずしも薬学的に許容される塩ではなく、式Iの化合物の調製および/もしくは精製のための、ならびに/または式Iの化合物の鏡像異性体の分離のための中間体として有用となり得る、そのような化合物の他の塩を含む。具体例には、式Iの化合物の塩酸塩およびトリフルオロアセテートが含まれる。
【0116】
さらに、式Iの化合物またはその塩は、溶媒和物の形態で単離することができ、したがって、任意のそのような溶媒和物は、本発明の範囲に含まれることが理解される。
【0117】
「(1−4C)アルキル」という用語は、本明細書において使用される場合、それぞれ1〜4個の炭素原子の飽和直鎖または分岐鎖一価炭化水素ラジカルを指す。例には、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−ブチル、および2−メチル−2−プロピルが含まれるが、これらに限定されない。
【0118】
「(1−4C)アルコキシ」という用語は、本明細書において使用される場合、それぞれ1〜4個の炭素原子の飽和直鎖または分岐鎖一価ラジカルを指し、このラジカルは酸素原子上にある。
【0119】
「(1−4C)ヒドロキシアルキル」という用語は、本明細書において使用される場合、それぞれ1〜4個の炭素原子の飽和直鎖または分岐鎖一価炭化水素ラジカルを指し、水素原子のうちの1つは、OH基で置換されている。。
【0120】
「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを含む。
【0121】
別の態様によれば、本発明は、本明細書において定義されるような式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩の調製のためのプロセスであって、
(a)式I(式中、Rは、NRである)の化合物の場合、式II
【0122】
【化28】


【0123】
の対応する化合物を、式HNRを有する化合物と、カップリング試薬の存在下で反応させること、または、
(b)式I(式中、Rは、NRであり、Rは、Hである)の化合物の場合、式IIの対応する化合物を、式O=C=N−Rを有する化合物と反応させること、または、
(c)式I(式中、Rは、hetAr、または任意選択でNHSO(1−4Cアルキル)で置換されたフェニルである)の化合物の場合、式IIの対応する化合物を、式HOC(=O)Rを有する対応する化合物と、カップリング試薬の存在下で反応させること、または、
(d)式I(式中、Rは、(1−4C)アルキル、(1−4C)フルオロアルキル、CF、(1−4C)ヒドロキシアルキル、または任意選択で(1−4Cアルキル)、CN、OH、CF、CO(1−4Cアルキル)またはCOHで置換された(3−6C)シクロアルキルである)の化合物の場合、式IIの対応する化合物を、式(RCO)Oを有する対応する化合物と、塩基の存在下で反応させることと、
(e)所望により任意の保護基を除去もしくは付加し、所望により塩を形成することと、を含むプロセスを提供する。
【0124】
方法(a)を参照すると、カップリング試薬の例には、任意の既知のカップロング試薬、例えば、CDI(カルボニルジイミダゾール)、DCC(N,N’−ジクロロヘキシルカルボジイミド)、EDCI(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド)等のペプチドカップリング試薬が含まれる。反応は、任意選択で、DIEA(ジイソプロピルエチルアミン)等のアミン塩基の存在下で行われる。好適な溶媒は、ジクロロメタン、ジクロロエタン、THF、およびDMFを含む。反応は、周囲温度で都合よく行われる。
【0125】
式II
【0126】
【化29】


【0127】
の化合物は、式III
【0128】
【化30】


【0129】
の対応する化合物を、標準的還元条件下で還元することにより、例えば、式IIの化合物を、酸性条件下、例えばNHCl等の酸の存在下で亜鉛粉と反応させることにより、調製することができる。
【0130】
式IIIの化合物は、式IV
【0131】
【化31】


【0132】
(式中、Zは、ハロゲン(例えばCl)等の脱離原子または基である)を有する対応する化合物を、式V
【0133】
【化32】


【0134】
(式中、R、R、n、XおよびYは、本明細書において定義される通りである)を有する対応する化合物と、アルコール(例えば、n−ブタノールまたはイソプロパノール)等の好適な溶媒中で、高温、例えば100℃から180℃の間の温度、例えば約140℃の温度でカップリングさせることにより、調製することができる。
【0135】
式IVの化合物は、式V
【0136】
【化33】


【0137】
の対応する化合物から、当技術分野において知られた標準的ニトロ化条件下を使用して、例えば、式Vの対応する化合物を、TFAまたは濃硫酸等の活性化剤の存在下で硝酸と反応させることにより、調製することができる。式Vの化合物は、市販されているか、または当技術分野において知られた標準的方法により調製することができる。
【0138】
式IIおよびIIIの化合物はまた、新規であり、本発明のさらなる実施形態を提供すると考えられる。
【0139】
方法(b)を参照すると、好適な溶媒は、ジクロロメタン、ジクロロエタン、THF、およびDMFを含む。反応は、周囲温度で都合よく行われる。
【0140】
方法(c)を参照すると、好適なカップリング剤は、HATU、HBTUおよび当業者に周知の他のカップリング試薬を含む。好適な塩基は、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)およびトリエチルアミン等のアミン塩基を含む。好適な溶媒は、DMFおよびCHCNを含む。反応は、0℃から周囲温度の間で都合よく行われる。
【0141】
方法(d)を参照すると、好適な塩基は、ピリジンまたはトリエチルアミン等のアミン塩基を含む。好適な溶媒は、ジクロロメタンおよびジクロロエタンを含む。反応は、0℃から周囲温度の間で都合よく行われる。
【0142】
方法(e)を参照すると、好適な塩基は、アミン塩基(例えば、DIEAまたはトリエチルアミン)およびアルカリ金属炭酸塩塩基(例えば、炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウム)を含む。ある特定の実施形態において、式IIの化合物は、アミン塩基で処理され、その後クロロギ酸化合物が添加され、続いてアルカリ金属炭酸塩塩基が添加される。好適な溶媒は、DCM、DCEおよびTHFを含む。反応は、周囲温度で都合よく行われる。
【0143】
Trk−A阻害剤として作用する化合物の能力は、実施例AおよびBに記載されるアッセイにより実証され得る。Trk−A阻害剤として作用する化合物の能力は、実施例Bに記載されるアッセイにより実証され得る。
【0144】
式Iの化合物は、癌に関連した疼痛を含む、慢性および急性疼痛の処置に有用である。TrkAおよび/またはTrkBの阻害剤である特定の化合物は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、ならびに、癌、手術および骨折に関連した疼痛を含む、複数種類の疼痛の処置に有用となり得る。
【0145】
式Iの化合物はまた、神経芽細胞腫、卵巣、膵臓および結腸直腸癌を含む癌の処置に有用である。
【0146】
式Iの化合物はまた、炎症およびある特定の感染性疾患の処置に有用である。
【0147】
さらに、式Iの化合物はまた、間質性膀胱炎(IC)、膀胱痛症候群(PBS)、尿失禁、喘息、拒食症、アトピー性皮膚炎、および乾癬の処置に使用することができる。
【0148】
式Iの化合物はまた、Sp35−TrkA相互作用のブロックにより、髄鞘形成、ニューロンの生存、およびオリゴデンドロサイト分化を促進することで、脱髄および髄鞘形成不全の処置に使用することができる。
【0149】
式Iの化合物は、骨関連疾患(例えば、骨吸収が関与する疾患)の治療における有効性により、治療価値を有し得る。骨関連疾患の例には、転移性骨疾患、治療誘導性の骨量減少、骨粗しょう症、関節リウマチ、強直性脊椎炎、パジェット病、および歯周病が含まれる。骨粗しょう症は、(1)女性における閉経、(2)男性もしくは女性における加齢、(3)最大骨量に到達しない結果となる、小児期および青年期の間の準最適な骨成長、ならびに/または(4)他の疾患状態、摂食障害、薬物療法、および/もしくは医療に続発する骨量減少に起因し得る。
【0150】
本発明により処置され得る他の骨溶解疾患は、より限局性である。具体例は、転移性腫瘍誘導性骨溶解である。この状態においては、骨癌または骨転移は、疼痛、骨の弱体化および骨折を引き起こす限局性骨溶解を誘導する。そのような限局性骨溶解はまた、骨中に腫瘍のためのより広い空間を形成し、骨基質から成長因子を放出することにより、腫瘍をより大きく成長させる。現在腫瘍誘導性骨溶解をもたらすことが知られている癌には、血液悪性腫瘍(例えば、骨髄腫およびリンパ腫)ならびに充実性腫瘍(例えば、乳癌、前立腺癌、肺癌、腎臓癌および甲状腺癌)が含まれ、これらの全てが、本発明により処置されることが企図される。
【0151】
本明細書において使用される場合、処置という用語は、予防および既存の状態の処置を含む。
【0152】
したがって、本発明の別の態様は、哺乳動物における疾患または病状を処置する方法を提供し、前記疾患または病状は、阻害剤またはTrk−Aおよび/またはTrk−Bで処置可能であり、前記方法は、前記障害を処置または予防するために効果的な量の、式Iの1つ以上の化合物またはその薬学的に許容される塩を、前記哺乳動物に投与することを含む。具体的実施形態において、本発明は、哺乳動物における疼痛、癌、炎症、神経変性疾患またはクルーズ・トリパノソーマ感染を処置する方法であって、治療上有効な量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、前記哺乳動物に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、哺乳動物における骨溶解疾患を処置する方法であって、治療上有効な量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、前記哺乳動物に投与することを含む方法を提供する。
【0153】
本発明の化合物は、同じまたは異なる作用機序により機能する、1つ以上の追加の薬剤と組み合わせて使用することができる。例には、抗炎症性化合物、ステロイド(例えば、デキサメタゾン、コルチゾンおよびフルチカゾン)、NSAID(例えば、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシン、およびケトプロフェン)およびオピオイド(例えば、モルヒネ)等の鎮痛薬、ならびに化学療法薬剤が含まれる。
【0154】
「有効な量」という語句は、そのような処置を必要とする哺乳動物に投与される場合、(i)阻害剤またはTrk−Aおよび/もしくはTrk−Bで処置され得る特定の疾患、状態、または障害を処置または予防する、(ii)特定の疾患、状態、または障害の1つ以上の症状を軽減、改善、または排除する、あるいは、(iii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、または障害の1つ以上の症状の発症を予防または遅延させるために十分な化合物の量を意味する。
【0155】
そのような量に対応する式Iの化合物の量は、具体的な化合物、疾患状態およびその重症度、処置を必要とする哺乳動物の識別情報(例えば、体重)等の因子に依存して変動するが、それでも当業者により慣例的に決定され得る。
【0156】
本明細書において使用される場合、「哺乳動物」は、本明細書に記載の疾患を有する、またはその発症のリスクを有する温血動物を指し、モルモット、イヌ、ネコ、ラット、ネズミ、ハムスター、およびヒトを含む霊長類を含むが、これらに限定されない。
【0157】
本発明の化合物は、任意の好都合な経路で、例えば、胃腸管(例えば、経直腸もしくは経口で)、鼻、肺、筋肉または脈管内に、あるいは皮膚を通してまたは経皮的に投与することができる。化合物は、任意の好都合な投与形態で、例えば、錠剤、粉剤、カプセル剤、溶液、懸濁液、シロップ、噴霧剤、坐剤、ゲル剤、エマルジョン、パッチ等で投与することができる。そのような組成物は、医薬製剤において従来的な成分、例えば、希釈剤、キャリア、pH調整剤、甘味剤、充填剤、およびさらなる活性剤を含有し得る。非経口投与が望ましい場合、組成物は無菌であり、注射または輸液に好適な溶液または懸濁液の形態である。そのような組成物は、本発明のさらなる態様を形成する。
【0158】
別の態様によれば、本発明は、上に定義されるような式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を提供する。一実施形態において、薬学的組成物は、薬学的に許容される希釈剤またはキャリアとともに式Iの化合物を含む。
【0159】
別の態様によれば、本発明は、本明細書に記載される1つ以上の状態等、阻害剤またはTrk−Aおよび/もしくはTrk−Bで処置可能な状態の処置等の治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0160】
さらなる態様によれば、本発明は、上に記載のような状態等、阻害剤またはTrk−Aおよび/もしくはTrk−Bで処置可能な状態の処置における、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態において、本発明は、疼痛、癌、炎症、神経変性疾患またはクルーズ・トリパノソーマ感染の処置における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0161】
一実施形態において、本発明の化合物は、
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−フェニル尿素;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)モルホリン−4−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アセトアミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−(メチルスルホンアミド)ベンズアミド;
(R)−1−(3−シアノフェニル)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素;
(R)−1−(4−シアノフェニル)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素;
(R)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)尿素;
(R)−1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素;
(S)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド;
(R)−tert−ブチル1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−イルカルバメート;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキサミド;
(R)−tert−ブチル1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)アゼチジン−3−イルカルバメート;
(R)−tert−ブチル4−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペラジン−1−カルボキシレート;
(R)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−1,1−ジメチル尿素;
tert−ブチル1−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−3−イルカルバメート;
(R)−4−アミノ−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(R)−3−アミノ−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
3−アミノ−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)尿素;
tert−ブチル3−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート;
N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−メチル尿素;
(R)−1−tert−ブチル−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(4−メトキシフェニル)尿素;
(R)−エチル1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−カルボキシレート;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)尿素;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)尿素;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−カルボン酸;
N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,5−ジメチルピペラジン−1−カルボキサミド;
(R)−tert−ブチル4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
(S)−tert−ブチル4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
(R)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキサミド;
(S)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキサミド;
(3R,4R)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,4−ジヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−スルホン;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−オキソピペラジン−1−カルボキサミド;
N−(6−(2−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,3−diフルオロピロリジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,3−diフルオロアゼチジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキサミド;
(R)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチル尿素;
(R)−tert−ブチル4−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2,2−ジメチルピペラジン−1−カルボキシレート;
(S)−tert−ブチル4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−イソプロピルピペラジン−1−カルボキシレート;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,3−ジメチルピペラジン−1−カルボキサミド;
(S)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−イソプロピルピペラジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−メトキシアゼチジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド;
(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)アゼチジン−3−イルイソブチレート;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジンe−3−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−メチルピペラジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−カルボキサミド;
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド;
およびこれらの塩のうちのいずれか1つから選択される。塩の具体例には、塩酸塩およびトリフルオロアセテートが含まれる。
【実施例】
【0162】
実施例
以下の実施例は、本発明を例示する。以下に記載の実施例において、別段の指定がない限り、全ての温度は摂氏温度で記載される。試薬は、Aldrich Chemical Company、Lancaster社、TCI社またはMaybridge社等の商業的供給業者から購入し、別段の指定がない限りさらなる精製を行わず使用した。テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM、塩化メチレン)、トルエン、およびジオキサンは、Aldrich社からSureシール容器に入ったものを購入し、受け取った状態のままで使用した。
【0163】
以下に記載する反応は、概して、窒素またはアルゴンの陽圧下、または無水溶媒中で乾燥管で(別段の指定がない限り)行い、反応フラスコには、典型的には、基質および試薬をシリンジで導入するためにゴムセプタムを取り付けた。ガラス類は、炉内乾燥および/または加熱乾燥した。
【0164】
カラムクロマトグラフィーは、シリカゲルカラムまたはシリカSepPakカートリッジ(Waters社製)を有するBiotageシステム(製造者:Dyax Corporation)で行った。
【0165】
実施例において使用される略語は、以下の意味を有する:
CDI:カルボニルイミダゾール
HATU:2(1H−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウラニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム
DIEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMF:ジメチルホルムアミド
MTBE:メチルt−ブチルエーテル
TFA:トリフルオロ酢酸
ACN:アセトニトリル
IPA:イソプロピルアルコール
実施例A
TrkA ELISAアッセイ
酵素免疫測定法(ELISA)を使用して、阻害剤の存在下でのTrkAキナーゼ活性を評価した。Immulon 4HBX 384ウェルマイクロタイタープレート(Thermo品番8755)を、0.025mg/mLのポリ(Glu、Ala、Tyr;6:3:1;Sigma P3899)の溶液で被覆した。様々な濃度の試験化合物、2.5nM TrkA(Invitrogen Corp.製、ヒスチジンタグ組み換えヒトTrkA、細胞質ドメイン)、および500μM ATPを、被覆したプレート内で、周囲温度で25分間振盪しながらインキュベートした。アッセイ緩衝液は、25mM MOPS pH 7.5、0.005%(v/v)Triton X−100および5mM MgClから成っていた。反応混合物は、0.1%(v/v) Tween 20を含有するPBSで洗浄することによりプレートから除去した。リン酸化反応生成物は、TMB Peroxidase Substrate System(KPL)と併せて、ホースラディッシュペルオキシダーゼに共役した0.2μg/mLのホスホチロシン特異的モノクローナル抗体(クローンPY20)を使用して検出した。1Mリン酸の添加後、発色基質の色の強さは、450nmでの吸光度から定量した。IC50値は、4変数または5変数対数曲線フィッティングを使用して計算した。
【0166】
このアッセイにおいて、本発明の化合物は、1000nM未満の平均IC50を有していた。ある特定の化合物は、100nM未満の平均IC50を有していた。
【0167】
表1は、このアッセイにおいて試験された時の本発明の化合物のIC50値を示している。
【0168】
【表1−1】

【0169】
【表1−2】

【0170】
【表1−3】

実施例B
TrkAおよびTrkB Omniaアッセイ
Trk酵素選択性を、Invitrogen Corp製Omnia(商標)Kinase Assay試薬を使用して評価した。酵素(Invitrogen Corp.からのTrkAまたはTrkB)および試験化合物(様々な濃度)を、384ウェル白色ポリプロピレンプレート(Nuncカタログ番号267462)内で、周囲温度で10分間インキュベートした。次いで、Omnia Tyr Peptide #4 (TrkA用)または#5(TrkB用)およびATPを、プレートに添加した。最終濃度は以下の通りであった:酵素20nM、TrkAアッセイ用ATP500μMまたはTrkBアッセイ用ATP1mM、ペプチド基質10μM。アッセイ緩衝液は、25mM MOPS pH 7.5、0.005%(v/v) Triton X−100および5mM MgClから成っていた。リン酸化ペプチドの産生は、Molecular Devices FlexStation II384 マイクロプレートリーダ(励起=360nm;発光=485nm)を使用して、70分間連続的に監視した。初期速度は、進行曲線から計算した。次いで、これらの速度から、IC50値を4変数または5変数対数曲線フィッティングを使用して計算した。
【0171】
このアッセイにおいて、本発明の化合物は、1000nM未満の平均IC50を有していた。ある特定の化合物は、100nM未満の平均IC50を有していた。
【0172】
調製A
【0173】
【化34】

(R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジンの調製
ステップA:(R)−tert−ブチル2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシレートの調製:tert−ブチルピロリジン−1−カルボキシレート(20g、116.8mmol)および(−)スパルテイン(32.9、140mmol)のMTBE(360mL)中の溶液を−78℃に冷却し、カニューレを介してsec−BuLi(シクロヘキサン中100mL、140mmol、1.4M)を滴下により導入し、内部温度を−70℃未満に維持した。得られた溶液を−78℃で3時間撹拌し、続いて、急速に撹拌しながらZnCl(EtO中93.4mL、93.4mmol、1M)を滴下により添加し、内部温度を−65℃未満に維持した。得られた薄い懸濁液を−78℃で30分間撹拌し、次いで周囲温度に温めた。得られた混合物に、2−ブロモ−1,4−ジフルオロベンゼン(14.5mL、128mmol)、続いてPd(OAc)(1.31g、5.8mmol)およびt−BuP−HBF(2.03g、7.0mmol)を1度に入れた。周囲温度で一晩撹拌後、10.5mLのNHOH溶液を添加し、反応物をさらに1時間撹拌した。CELITEを通して得られたスラリーを濾過し、EtO(1L)で洗浄した。濾液をHCl(0.5L、1M水溶液)およびブラインで洗浄した。有機層を濾過して濃縮し、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィーで5〜10%EtOAc/ヘキサンで溶出しながら精製すると、生成物(R)−tert−ブチル2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシレートが黄色油として得られた(23.9g、収率72%)。
【0174】
ステップB:(R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジンの調製:(R)−tert−ブチル2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−カルボキシレート(23.9g、84.4mmol)に、56.2mLの4N HCl(ジオキサン)を添加した。周囲温度で2時間撹拌後、200mLのエーテルを添加し、混合物を10分間撹拌した。得られたスラリーを濾過すると、生成物の塩酸塩が白色固体として得られた(17.2g)。遊離塩基を得るために、HCl塩生成物を、EtOAc(200mL)およびNaOH溶液(100mL、2N水溶液)の混合物に分散させた。層を分離し、水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を濾過して濃縮すると、所望の生成物が液体として得られた(13.2g、収率85%)。
【0175】
(R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジンの鏡像異性体過剰率(ee%)を、以下のように決定した:(R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジンのエタノール溶液に、過剰のN−(2,4−ジニトロ−5−フルオロフェニル)−L−アラニンアミド(FDAA、Marfey試薬)を添加した。混合物を約2分間還流加熱した。周囲温度に冷却後、反応混合物をアセトニトリルで希釈し、HPLC(YMC ODS−AQ 4.6×50mm 3μm 120Åカラム;移動相:5〜95%の溶媒A中の溶媒B;溶媒A:HO/1%IPA/10mM酢酸アンモニウム、および溶媒B:ACN/1%IPA/10mM酢酸アンモニウム;流速:2mL/分)に注入して、形成された2つのジアステレオマー誘導体のピーク面積を計算することにより、生成物の鏡像異性体過剰率を決定した。1:1のラセミ化合物の試料を、本明細書に記載の手順と同じ手順に従い、(R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジンを(rac)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジンで置き換えて調製した。上記のように得られた生成物のee%は、>93%であると決定された。
【0176】
調製B
【0177】
【化35】

(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミンの調製
ステップ1: 6−クロロ−3−ニトロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンの調製: 6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(4.95g、31.6mmol)[Combi−Blocks社から購入]を、60mLの濃硫酸に溶解し、氷浴中で冷却し、硝酸(9.9mL、158mmol)を撹拌しながら滴下により添加した。反応物を0℃で30分間、次いで周囲温度で4.5時間撹拌し、完了に至った。反応物を氷に注ぎ、得られた水性混合物を50%NaOH水溶液で中和し、次いでEtOAc(3×400mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(2×400mL)およびブライン(400mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過して濃縮すると、生成物が黄色粉末として得られた(5.7g、収率91%)。
【0178】
ステップ2:(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)−3−ニトロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンの調製:6−クロロ−3−ニトロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(1.0g、5.0mmol)および(R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン(調製Aに記載のように調製;1.9g、11mmol)のn−ブタノール(4.6mL、50mmol)中の懸濁液を、圧力反応管内に封入し、140℃の油浴中で一晩撹拌した。周囲温度に冷却後、反応混合物をEtOAc(250mL)で希釈し、次いで水(2×150mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、Biotage Phase Separator濾紙を通して濾過し、濃縮した。粗材料を、シリカゲルクロマトグラフィーで2:1EtOAc/ヘキサンで溶出しながら精製すると、生成物が発泡黄色粉末として得られた(1.3g、収率75%)。
【0179】
ステップ3:(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミンの調製:フラスコ内の(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)−3−ニトロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(4.17g、12.1mmol)およびSnCl二水和物(10.9g、48.4mmol)の混合物に、200mLのEtOHを添加し、懸濁液を形成した。反応物を70℃で1時間加熱し、完了に至った。周囲温度に冷却後、反応混合物を濃縮した。得られた粗固体残渣に水(200mL)を添加し、混合物を短時間超音波処理し、次いで真空濾過した。濾液のpHを、6N NaOH溶液で中和し、DCM(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮すると、粗生成物が黄色発泡固体として得られた。粗材料をC−18逆相カラムクロマトグラフィー(溶離液=5〜60%アセトニトリル/水)で精製すると、純粋な生成物が淡黄色粉末として得られた(3g、収率78%)。
【0180】
実施例1
【0181】
【化36】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−フェニル尿素の調製
氷浴中で冷却された(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン(調製B;6mg、0.019mmol)のDCM(0.1mL)溶液に、DCM(0.1mL)中のイソシアナトベンゼン(2.5mg、0.021mmol)を滴下により添加した。反応物を周囲温度に徐々に温め、1時間撹拌した。反応物をDCM(2mL)で希釈し、水で洗浄し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液=最初は50%EtOAc/ヘキサン、次いでDCM中5%MeOH)で精製すると、純粋な最終生成物が固体として得られた(5mg、60%)。MS(apci)m/z=435.2(M+H)。
【0182】
実施例2
【0183】
【化37】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)モルホリン−4−カルボキサミド
(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン(調製B;72mg、0.19mmol)のDCM(1.9mL)溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)(47mg、0.29mmol)を、周囲温度で1度に添加した。2時間撹拌後、モルホリン(34mg、0.39mmol)を1度に添加した。反応物をさらに1時間撹拌してから濃縮し、次いで、逆相カラムクロマトグラフィーで5〜60%アセトニトリル/水で溶出しながら直接精製すると、(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)モルホリン−4−カルボキサミドが固体として得られた(64mg、収率77%)。MS(apci)m/z=429.1(M+H)。
【0184】
実施例3
【0185】
【化38】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アセトアミド
氷浴中で冷却された(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン(調製B;6mg、0.019mmol)のDCM(0.1mL)溶液に、無水酢酸(2.1mg、0.021mmol)、続いてピリジン(2mg、0.025mmol)を添加した。反応物を周囲温度に温め、1時間撹拌してから、濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィーで5〜60%アセトニトリル/水で溶出しながら直接精製すると、(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アセトアミドが白色固体として得られた(6mg、収率81%)。MS(apci)m/z=358.2(M+H)。
【0186】
実施例4
【0187】
【化39】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−(メチルスルホンアミド)ベンズアミド
反応バイアルに、(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン(調製B;30mg、0.095mmol)、4−(メチルスルホンアミド)安息香酸(41mg、0.19mmol)、および2(1H−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウラニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム(HATU;72mg、0.19mmol)を入れた。DMF(0.8mL)を混合物に添加し、溶液を作製した。反応混合物を氷浴中で10分間冷却してから、DIEA(0.05mL、0.29mmol)を滴下により添加した。添加後、反応物を周囲温度に温め、一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、水およびブライン(それぞれ10mL)で洗浄し、濃縮した。粗材料を逆相カラムクロマトグラフィーで5〜60%アセトニトリル/水で溶出しながら精製すると、(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−(メタンスルホンアミド)ベンズアミドが黄色固体として得られた(13mg、収率27%)。MS(apciネガティブ)m/z=511.4(M−H)。
【0188】
実施例5
【0189】
【化40】

(R)−1−(3−シアノフェニル)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素
氷浴中で冷却された(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン(調製B;6mg、0.019mmol)のDCM(0.1mL)溶液に、DCM(0.1mL)中の3−シアノフェニルイソシアネート(14mg、0.095mmol)を滴下により添加した。反応物を周囲温度に徐々に温め、1時間撹拌した。反応物をDCM(2mL)で希釈し、水で洗浄し、濃縮した。粗材料を逆相カラムクロマトグラフィーで5〜85%アセトニトリル/水で溶出しながら精製すると、純粋な最終生成物が固体として得られた(3.2mg、収率37%)。MS(apci)m/z=460.2(M+H)。
【0190】
実施例6
【0191】
【化41】

(R)−1−(4−シアノフェニル)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素
実施例5に従い、3−シアノフェニルイソシアネートを4−シアノフェニルイソシアネートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=460.2(M+H)。
【0192】
実施例7
【0193】
【化42】

(R)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素
実施例5に従い、3−シアノフェニルイソシアネートを2,4−ジクロロフェニルイソシアネートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=503.1、505.1(M+H、M+3H)。
【0194】
実施例8
【0195】
【化43】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)尿素
実施例5に従い、3−シアノフェニルイソシアネートを3−トリフルオロメチルフェニルイソシアネートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(6.5mg、収率68%)。MS(apci)m/z=503.2(M+H)。
【0196】
実施例9
【0197】
【化44】

(R)−1−(3,5−ジクロロフェニル)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素
実施例5に従い、3−シアノフェニルイソシアネートを3,5−ジクロロフェニルイソシアネートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=503.1(M+H)、505.1(M+3H)。
【0198】
実施例10
【0199】
【化45】

(S)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド
実施例2の方法に従い、モルホリンを(S)−ピロリジン−3−オール[SUVEN Life Sciences社から購入]で置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(79mg、収率68%)。MS(apci)m/z=429.2(M+H)。
【0200】
実施例11
【0201】
【化46】

(R)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド
実施例2の方法に従い、モルホリンを(R)−ピロリジン−3−オールで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(8mg、収率77%)。MS(apci)m/z=429.2(M+H)。
【0202】
実施例11A
【0203】
【化47】

(R)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド塩酸塩
(S)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(10.1mg、0.0236mmol)のメタノール(1mL)溶液に、HClをジオキサン中溶液(30μL)として添加した。30分後、反応物を濃縮すると、(S)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド塩酸塩が黄色固体として得られた。
【0204】
実施例12
【0205】
【化48】

(R)−tert−ブチル1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−イルカルバメート
実施例2の方法に従い、モルホリンをtert−ブチルピペリジン−4−イルカルバメートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(10mg、収率76%)。MS(apci)m/z=542.2(M+H)。
【0206】
実施例13
【0207】
【化49】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキサミド
(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン(調製B;50mg、0.16mmol)のDCM(1mL)溶液に、CDI(39mg、0.24mmol)を、周囲温度で撹拌しながら1度に添加した。1時間撹拌後、アゼチジン−3−オール塩酸塩(35mg、0.32mmol)[Oakwood社から購入]を1度に添加し、続いてDIEA(83μL、0.48mmol)を添加した。アゼチジン材料からの固体粒子の解砕を補助するために、反応混合物を短時間超音波処理した。周囲温度で30分間の撹拌後、反応物を濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィーで5〜50%アセトニトリル/水で溶出しながら直接精製すると、最終生成物が黄白色固体として得られた(65mg、収率99%)。MS(apci)m/z=415.2(M+H)。
【0208】
実施例14
【0209】
【化50】

(R)−tert−ブチル1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)アゼチジン−3−イルカルバメート
実施例2の方法に従い、モルホリンをtert−ブチルアゼチジン−3−イルカルバメートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(10mg、収率80%)。MS(apci)m/z=514.2(M+H)。
【0210】
実施例15
【0211】
【化51】

(R)−tert−ブチル 4−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペラジン−1−カルボキシレート
実施例2の方法に従い、モルホリンをtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(10mg、収率78%)。MS(apci)m/z=528.2(M+H)。
【0212】
実施例16
【0213】
【化52】

(R)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−1,1−ジメチル尿素
実施例2の方法に従い、モルホリンをジメチルアミンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(8mg、収率85%)。MS(apci)m/z=387.2(M+H)。
【0214】
実施例17
【0215】
【化53】

tert−ブチル1−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−3−イルカルバメート
実施例2の方法に従い、モルホリンをtert−ブチルピペリジン−3−イルカルバメートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(10mg、収率76%)。MS(apci)m/z=542.3(M+H)。
【0216】
実施例18
【0217】
【化54】

(R)−4−アミノ−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド
(実施例12、10mg、0.018mmol)を、0.2mLのDCMに溶解し、続いて0.5mLの4N HCl(ジオキサン)溶液を1度に添加した。周囲温度で一晩撹拌後、反応物を濃縮すると、最終生成物の塩形態が淡黄色固体として得られた。MS(apci)m/z=442.1(M+H)。
【0218】
実施例19
【0219】
【化55】

(R)−3−アミノ−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテート
(R)−tert−ブチル1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)アゼチジン−3−イルカルバメート(実施例14;10mg、0.019mmol)を、0.5mLのDCM中50%TFAに溶解し、周囲温度で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、エーテルで処理し、再び濃縮すると、最終生成物の塩形態が白色固体として得られた。MS(apci)m/z=414.2(M+H)。
【0220】
実施例20
【0221】
【化56】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾール[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボキサミド塩酸塩
(R)−tert−ブチル4−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペラジン−1−カルボキシレート(実施例15;10mg、0.019mmol)を、0.2mLのDCMに溶解し、続いて0.5mLの4N HCl(ジオキサン)溶液を1度に添加した。周囲温度で一晩撹拌後、反応物を濃縮すると、最終生成物の塩形態が淡黄色固体として得られた。MS(apci)m/z=428.2(M+H)。
【0222】
実施例21
【0223】
【化57】

3−アミノ−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド塩酸塩
tert−ブチル1−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−3−イルカルバメート(実施例17;10mg、0.018mmol)を、0.1mLのDCMに溶解し、続いて0.5mLの4N HCl(ジオキサン)溶液を1度に添加した。周囲温度で一晩撹拌後、反応物を濃縮すると、最終生成物の塩形態が淡黄色固体として得られた。MS(apci)m/z=442.1(M+H)。
【0224】
実施例22
【0225】
【化58】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)尿素
実施例5に従い、3−シアノフェニルイソシアネートを1−フルオロ−4−イソシアナトベンゼンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=453.2(M+H)。
【0226】
実施例23
【0227】
【化59】

tert−ブチル 3−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート
実施例2の方法に従い、モルホリンをtert−ブチル3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=554.2(M+H)。
【0228】
実施例24
【0229】
【化60】

N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボキサミド塩酸塩
tert−ブチル3−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(例23、10mg、0.018mmol)を0.1mL DCMに溶解し、続いて0.5mLの4N HCl(ジオキサン)溶液を1度に添加した。周囲温度で一晩撹拌後、反応物を濃縮すると、最終生成物の塩形態が淡黄色固体として得られた。MS(apci)m/z=454.1(M+H)。
【0230】
実施例25
【0231】
【化61】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキサミド
実施例2の方法に従い、モルホリンをピペリジン−4−オールで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=443.2(M+H)。
【0232】
実施例26
【0233】
【化62】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド
実施例2の方法に従い、モルホリンをピペリジンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=427.2(M+H)。
【0234】
実施例26A
【0235】
【化63】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド塩酸塩
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド(4.9mg、0.011mmol)のメタノール(1mL)溶液に、HClをジオキサン中溶液(30μL)として添加した。30分後、反応物を濃縮すると、(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド塩酸塩(4.2mg、0.0091mmol、収率79%)が黄色固体として得られた。MS(apci)m/z=427.4(M+H)。
【0236】
実施例27
【0237】
【化64】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素
実施例2の方法に従い、モルホリンをアンモニアで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=359.2(M+H)。
【0238】
実施例28
【0239】
【化65】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−メチル尿素
実施例2の方法に従い、モルホリンをメチルアミンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=373.2(M+H)。
【0240】
実施例29
【0241】
【化66】

(R)−1−tert−ブチル−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)尿素
実施例5に従い、3−シアノフェニルイソシアネートを2−イソシアナト−2−メチルプロパンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=415.2(M+H)。
【0242】
実施例30
【0243】
【化67】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(4−メトキシフェニル)尿素
実施例5に従い、3−シアノフェニルイソシアネートを1−イソシアナト−4−メトキシベンゼンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(7.5mg、収率85%)。MS(apci)m/z=465.2(M+H)。
【0244】
実施例31
【0245】
【化68】

(R)−エチル 1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−カルボキシレート
実施例2の方法に従い、モルホリンをエチルピペリジン−4−カルボキシレートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=499.2(M+H)。
【0246】
実施例32
【0247】
【化69】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)尿素
実施例5に従い、3−シアノフェニルイソシアネートを5−イソシアナト−1,2,3−トリメトキシベンゼンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(3.2mg、収率32%)。MS(apci)m/z=525.2(M+H)。
【0248】
実施例33
【0249】
【化70】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)尿素
実施例5にしがたい、3−シアノフェニルイソシアネートを4−イソシアナト−3,5−ジメチルイソオキサゾールで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(8.1mg、収率94%)。MS(apci)m/z=454.2(M+H)。
【0250】
実施例34
【0251】
【化71】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−カルボン酸
(R)−エチル1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−カルボキシレート(実施例31、9.2mg、0.018mmol)を、THF:MeOH:水(2:2:1v/v;0.2mL)の混合溶媒に溶解し、続いて水酸化リチウム一水和物(2.3mg、0.055mmol)を添加した。一晩周囲温度で撹拌後、反応物を水(1mL)で希釈し、10%クエン酸で酸性化し、EtOAc(3×1mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、粗材料を逆相カラムクロマトグラフィーで5〜55%MeOH/水で溶出しながら精製すると、最終生成物が固体として得られた。MS(apci)m/z=471.2(M+H)。
【0252】
実施例35
【0253】
【化72】

N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,5−ジメチルピペラジン−1−カルボキサミド
実施例2の方法に従い、モルホリンを2,6−ジメチルピペラジンで置き換えて調製すると、最終生成物が黄色発泡粉末として得られた(7.5mg、収率61%)。MS(apci)m/z=456.2(M+H)。
【0254】
実施例36
【0255】
【化73】

(R)−tert−ブチル 4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
実施例2の方法に従い、モルホリンを(R)−tert−ブチル2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートで置き換えて調製すると、最終生成物がオフホワイトの発泡粉末として得られた(12mg、収率82%)。MS(apci)m/z=542.2(M+H)。
【0256】
実施例37
【0257】
【化74】

(S)−tert−ブチル4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
実施例2の方法に従い、モルホリンを(S)−tert−ブチル2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートで置き換えて調製すると、所望の生成物がオフホワイトの発泡粉末として得られた(10mg、収率69%)。MS(apci)m/z=542.2(M+H)。
【0258】
実施例38
【0259】
【化75】

(R)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキサミド塩酸塩
(R)−tert−ブチル4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(実施例36;12mg、0.022mmol)を含有する反応バイアルに、0.5mLの4N HCl(ジオキサン)溶液を1度に添加した。周囲温度で4時間撹拌後、反応物を濃縮した。得られた固体残渣をエーテルで処理し、再び濃縮すると、最終生成物の塩形態が黄白色粉末として得られた。MS(apci)m/z=442.2(M+H)。
【0260】
実施例39
【0261】
【化76】

(S)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
実施例38の方法に従い、(R)−tert−ブチル4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートを、(S)−tert−ブチル4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(実施例37)で置き換えて調製した。最終生成物は、黄白色微粉末であった。MS(apci)m/z=442.2(M+H)。
【0262】
実施例40
【0263】
【化77】

(3R,4R)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,4−ジヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド
実施例2の方法に従い、モルホリンを(3R,4R)−ピロリジン−3,4−ジオール[市販の(3R,4R)−1−ベンジルピロリジン−3,4−ジオール]のベンジル脱保護から得られる]で置き換えて調製すると、最終生成物が固体(11mg、収率92%)として得られた。MS(apci)m/z=445.2(M+H)。
【0264】
実施例41
【0265】
【化78】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)ピペリジン−4−スルホン
実施例2の方法に従い、モルホリンをピペリジン−4−スルホンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(10mg、収率78%)。MS(apci)m/z=477.2(M+H)。
【0266】
実施例42
【0267】
【化79】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−オキソピペラジン−1−カルボキサミド
実施例2の方法に従い、モルホリンをピペラジン−2−オンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(10mg、収率84%)。MS(apci)m/z=442.1(M+H)。
【0268】
実施例43
【0269】
【化80】

N−(6−(2−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキサミド
ステップ1:6−(2−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−ニトロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンの調製:圧力反応管に、6−クロロ−3−ニトロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(450mg、2.27mmol)、2−(3−フルオロフェニル)ピペリジン(609mg、3.40mmol、ChemBridge社から購入)、およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.51mL、2.95mmol)を入れ、続いて1.0mLのn−ブタノールを添加した。次いで、反応混合物を封止し、180℃で24時間撹拌した。完了後、反応物を周囲温度に冷却し、水およびEtOAcで希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層を、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、シリカカラムクロマトグラフィーでヘキサン中20〜50%EtOAcで溶出しながら精製すると、次のステップのための所望の生成物が得られた。
【0270】
ステップ2:6−(2−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミンの調製:6−(2−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−ニトロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン(50mg、0.146mmol)およびSnCl二水和物(165mg、0.732mmol)のEtOH5mL中の混合物を、まず70℃で30分間撹拌し、次いで周囲温度に冷却して濃縮した。EtOAcおよび水(それぞれ10mL)、続いてNaCO水溶液(2mL×2N)を固体残渣に添加すると、相分離が得られた。有機層を分離し、水層をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaSOで乾燥させ、濃縮すると、次のステップのための生成物が得られた。
【0271】
ステップ3:N−(6−(2−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキサミドの調製:6−(2−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン(45mg、0.14mmol)のDCM(2mL)溶液に、CDI(35mg、0.22mmol)を周囲温度で1度に添加した。5時間撹拌後、アゼチジン−3−オール塩酸塩(54mg、0.33mmol)を1度に添加し、続いてDIEA(0.05mL、0.29mmol)を添加し、反応物を周囲温度で一晩撹拌した。反応物をDCMで希釈し、水で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、逆相カラムで0〜55%CHCN/水で溶出しながら精製すると、所望の生成物が固体として得られた(30mg、収率51%)。MS(apci)m/z=411.2(M+H)。
【0272】
実施例44
【0273】
【化81】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,3−ジフルオロピロリジン−1−カルボキサミド
実施例13に従い、アゼチジン−3−オール塩酸塩を3,3−ジフルオロピロリジン塩酸塩で置き換えて調製すると、最終生成物が白色固体として得られた。MS(apci)m/z=449.2(M+H)。
【0274】
実施例45
【0275】
【化82】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,3−ジフルオロアゼチジン−1−カルボキサミド
実施例13に従い、アゼチジン−3−オール塩酸塩を3,3−ジフルオロアゼチジン塩酸塩で置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(20mg、収率77%)。MS(apci)m/z=435.2(M+H)。
【0276】
実施例46
【0277】
【化83】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキサミド
実施例13に従い、アゼチジン−3−オール塩酸塩をアゼチジンで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(20mg、収率77%)。MS(apci)m/z=399.2(M+H)。
【0278】
実施例47
【0279】
【化84】

(R)−3−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチル尿素
実施例13に従い、アゼチジン−3−オール塩酸塩を2−(メチルアミノ)エタノールで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(20mg、収率81%)。MS(apci)m/z=417.2(M+H)。
【0280】
実施例48
【0281】
【化85】

(R)−tert−ブチル 4−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2,2−ジメチルピペラジン−1−カルボキシレート
実施例2の方法に従い、モルホリンをtert−ブチル2,2−ジメチルピペラジン−1−カルボキシレートで置き換えて調製すると、最終生成物が固体として得られた(40mg、収率91%)。MS(apci)m/z=556.3(M+H)。
【0282】
実施例49
【0283】
【化86】

(S)−tert−ブチル 4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−イソプロピルピペラジン−1−カルボキシレート
実施例2の方法に従い、モルホリンを(S)−tert−ブチル2−イソプロピルピペラジン−1−カルボキシレートで置き換えて調製すると、最終生成物が白色発泡粉末として得られた(42mg、収率93%)。MS(apci)m/z=570.3(M+H)。
【0284】
実施例50
【0285】
【化87】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3,3−ジメチルピペラジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテート
(R)−tert−ブチル4−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2,2−ジメチルピペラジン−1−カルボキシレート(実施例48、33.5mg、0.06mmol)を含有する反応バイアルに、1mLのTFA/DCM(1:1v/v)を添加し、周囲温度で1時間放置した。溶媒の除去後、粗油をエーテルで処理すると、生成物TFA塩が白色固体として得られた。MS(apci)m/z=456.2(M+H)。
【0286】
実施例51
【0287】
【化88】

(S)−N−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−イソプロピルピペラジン−1−カルボキサミド
実施例50の方法に従い、(R)−tert−ブチル4−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2,2−ジメチルピペラジン−1−カルボキシレートを、(S)−tert−ブチル4−(6−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)−2−イソプロピルピペラジン−1−カルボキシレート(実施例49)で置き換えて調製した。最終生成物は、微細白色固体であった。MS(apci)m/z=470.2(M+H)。
【0288】
実施例52
【0289】
【化89】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−カルボキサミド
実施例13に従い、アゼチジン−3−オール塩酸塩をアゼチジン−3−イルメタノール塩酸塩で置き換えて調製すると、最終生成物が黄白色固体として得られた(18mg、収率53%)。MS(apci)m/z=429.2(M+H)。
【0290】
実施例52A
【0291】
【化90】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−カルボキサミド塩酸塩
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−カルボキシアミド(9.9mg、0.0231mmol)のメタノール(1mL)溶液に、HClをジオキサン中溶液(30μL)として添加した。30分後、反応物を濃縮すると、(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−カルボキサミド塩酸塩が黄色固体として得られた(10.2mg、0.0219mmol、収率94.9%)。MS(apci)m/z=429.4(M+H)。
【0292】
実施例53
【0293】
【化91】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−メトキシアゼチジン−1−カルボキサミド
実施例13に従い、アゼチジン−3−オール塩酸塩を3−メトキシアゼチジン塩酸塩で置き換えて調製すると、最終生成物が黄白色固体として得られた(60mg、収率88%)。MS(apci)m/z=429.2(M+H)。
【0294】
実施例54
【0295】
【化92】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド
実施例13に従い、アゼチジン−3−オール塩酸塩を3−メチルアゼチジン−3−オール塩酸塩で置き換えて調製すると、最終生成物が黄白色固体として得られた(63mg、収率93%)。MS(apci)m/z=429.2(M+H)。
【0296】
実施例54A
【0297】
【化93】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド塩酸塩
(R)−N−(5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド(10.2mg、0.0238mmol)のメタノール(1mL)溶液に、HClをジオキサン中溶液(30μL)として添加した。30分後、反応物を濃縮すると、(R)−N−(5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−カルボキサミド塩酸塩が黄色固体として得られた(8.3mg、0.0179mmol、収率75.0%)。
【0298】
実施例55
【0299】
【化94】

(R)−1−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イルカルバモイル)アゼチジン−3−イルイソブチレート
(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキサミド(実施例13;21.5mg、0.05mmol)をまず0.5mLのDMFに溶解し、続いて無水イソ酪酸(24mg、0.15mmol)および数滴のDIEAを添加した。周囲温度で一晩撹拌した後、粗材料を濃縮し、シリカクロマトグラフィーでDCM中3〜8%MeOHで溶出しながら直接精製すると、最終生成物がベージュ色の発泡固体として得られた(12mg、収率50%)。MS(apci)m/z=485.2(M+H)。
【0300】
実施例56
【0301】
【化95】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド
実施例4に従い、4−(メチルスルホンアミド)安息香酸を1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボン酸で置き換えて調製すると、最終生成物が黄色固体として得られた(16mg、収率37%)。MS(apci)m/z=451.2(M+H)。
【0302】
実施例57
【0303】
【化96】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミド
実施例4に従い、4−(メチルスルホンアミド)安息香酸を1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−カルボン酸で置き換えて調製した。得られた淡黄色の濃い懸濁液を真空濾過し、固体をアセトニトリルおよびエーテルで濯ぐと、純粋な生成物の第1のバッチが黄色粉末として得られた(52mg)。生成物の第2のバッチは、上記からの濃縮された濾液を、逆相クロマトグラフィーで5から60%アセトニトリル/水で溶出しながら処理することにより得られた(2つのバッチを合わせて得られた全生成物:65mg、収率91%)。MS(apci)m/z=452.3(M+H)。
【0304】
実施例58
【0305】
【化97】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
実施例2の方法に従い、モルホリンを1−メチルピペラジンで置き換えて調製すると、最終生成物が黄白色発泡固体として得られた(4.5mg、収率63%)。MS(apci)m/z=442.1(M+H)。
【0306】
実施例59
【0307】
【化98】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−カルボキサミド
実施例13に従い、アゼチジン−3−オール塩酸塩を4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−4−オールで置き換えて調製すると、最終生成物が黄白色固体として得られた(35mg、収率86%)。MS(apci)m/z=511.2(M+H)。
【0308】
実施例60
【0309】
【化99】

(R)−N−(6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
(R)−6−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−アミン(調製B;50mg、0.16mmol)のDCM(1mL)溶液を氷浴中で冷却し、続いて2,2,2−トリフルオロ酢酸無水物(24μl、0.17mmol)およびピリジン(14μl、0.17mmol)を滴下により添加した。試薬の添加後、氷浴を取り外し、反応物を周囲温度に温めた。1時間撹拌後、反応物を濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィーで5〜70%アセトニトリル/水で溶出しながら直接精製すると、最終生成物がオフホワイトの粉末として得られた(45mg、収率69%)。MS(apci)m/z=412.3(M+H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I
【化100】

を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩
(式中、Rは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、NR、(1−4C)アルキル、(1−4C)フルオロアルキル、CF、(1−4C)ヒドロキシアルキル、−(1−4Cアルキル)hetAr、−(1−4Cアルキル)NH(1−4Cアルキル)、hetAr、hetCyc、hetCyc、任意選択でNHSO(1−4Cアルキル)で置換されたフェニル、または、任意選択で(1−4Cアルキル)、CN、OH、CF、CO(1−4Cアルキル)もしくはCOHで置換された(3−6C)シクロアルキルであり、
は、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、H、(1−4C)アルキル、(1−4C)ヒドロキシアルキル、hetAr、またはフェニルであり、前記フェニルは、任意選択で、ハロゲン、CN、CFおよび−O(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、環窒素原子を有する4員ヘテロ環式環を形成し、前記へテロ環式環は、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、窒素である環へテロ原子を有し、任意選択で、N、OおよびSOから選択される第2の環ヘテロ原子または基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、前記ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、1〜2個の環窒素原子を有し、任意選択でCO(1−4Cアルキル)で置換された7〜8員架橋ヘテロ環式環を形成し、
hetArは、1〜3個の環窒素原子を有する5員ヘテロアリール環であり、
hetArは、少なくとも1個の窒素環原子を有し、任意選択で、NおよびSから独立して選択される第2の環ヘテロ原子を有する、5〜6員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環は、任意選択で、(1−4Cアルキル)、ハロゲン、−(1−4C)アルコキシ、およびNH(1−4Cアルキル)から独立して選択される、1個以上の置換基で置換され、
hetCycは、任意選択で、(1−4Cアルキル)、COHおよびCO(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換された、炭素結合4〜6員アザ環式環であり、
hetCycは、(1−4C)アルキルから選択される置換基で置換されたピリジノンまたはピリダジノン環であり、
hetArは、NおよびOから独立して選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有し、任意選択で、(1−4C)アルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換された、5〜6員ヘテロアリール環であり、
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニル環、または、NおよびSから選択される環ヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環であり、
Xは、存在しないか、−CH−、−CHCH−、−CHO−、または−CHNR−であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
各Rは、ハロゲン、(1−4C)アルキル、OH、(1−4C)アルコキシ、NH、NH(1−4Cアルキル)およびCHOHから独立して選択され、
nは、0、1、2、3、4、5または6である)。
【請求項2】
は、NRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
NRは、環窒素原子を有し、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換された、4員ヘテロ環式環を形成し、
あるいは、NRは、窒素である環へテロ原子を有し、任意選択で、N、OおよびSOから選択される第2の環ヘテロ原子または基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、前記ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、1〜2個の環窒素原子を有し、任意選択でCO(1−4Cアルキル)で置換された7〜8員架橋ヘテロ環式環を形成する、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
は、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、H、(1−4C)アルキル、(1−4C)ヒドロキシアルキル、hetAr、またはフェニルであり、前記フェニルは、任意選択で、ハロゲン、CN、CFおよび−O(1−4Cアルキル)から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項5】
は、(1−4C)アルキル、(1−4C)フルオロアルキル、CF、−(1−4Cアルキル)hetAr、−(1−4Cアルキル)NH(1−4Cアルキル)である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
は、hetAr、hetCyc、hetCycまたはhetArである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
は、任意選択でNHSO(1−4Cアルキル)で置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
は、任意選択で、(1−4Cアルキル)、CN、OH、CF、CO(1−4Cアルキル)またはCOHで置換された、(3−6C)シクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
Xは、存在しないか、−CH−または−CHCH−である、請求項1から8のうちのいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
Xは、CHO−である、請求項1から8のうちのいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
Xは、−CHNR−である、請求項1から8のうちのいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニル環である、請求項1から11のうちのいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
Yは、フェニル、3−フルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2−クロロ−5−フルオロフェニル、2−メトキシフェニル、2−メトキシ−5−フルオロフェニル、2−トリフルオロメチル−5−フルオロフェニル、2−ジフルオロメチル−5−フルオロフェニルまたは3−クロロ−5−フルオロフェニルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
Yは、NおよびSから選択される環ヘテロ原子を有する、5〜6員ヘテロアリール環である、請求項1から11のうちのいずれかに記載の化合物。
【請求項15】
Yは、図Ia
【化101】

の絶対配置を有する、請求項1から14のうちのいずれかに記載の化合物。
【請求項16】
は、Hである、請求項1から15のうちのいずれかに記載の化合物。
【請求項17】
塩酸塩またはトリフルオロ酢酸塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
は、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、NRであり、
NRは、環窒素原子を有する4員ヘテロ環式環を形成し、前記へテロ環式環は、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
あるいは、NRは、窒素である環へテロ原子を有し、任意選択で、N、OおよびSOから選択される第2の環ヘテロ原子または基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、前記ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルであり、
Xは、存在しないか、−CH−、または−CHCH−であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
各Rは、ハロゲン、(1−4C)アルキル、OH、(1−4C)アルコキシ、NH、NH(1−4Cアルキル)およびCHOHから独立して選択され、
nは、0、1、または2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
は、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、NRであり、
NRは、窒素である環へテロ原子を有し、任意選択で、N、OおよびSOから選択される第2の環ヘテロ原子または基を有する、5〜6員ヘテロ環式環を形成し、前記ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、ハロゲン、CF、(1−4C)アルキル、CO(1−4Cアルキル)、COH、NH、NHC(=O)O(1−4Cアルキル)およびオキソから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルであり、
Xは、−CH−であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
各Rは、ハロゲン、(1−4C)アルキル、OH、(1−4C)アルコキシ、NH、NH(1−4Cアルキル)およびCHOHから独立して選択され、
nは、0、1、または2である、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
NRにより形成された前記ヘテロ環式環は、任意選択で、OH、F、NH、COH、COEt、NHCOC(CH、CF、メチル、エチル、イソプロピル、COC(CHおよびオキソから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されている、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
NRは、5〜6員アザ環式環を形成する、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
Yは、任意選択で1個以上のハロゲン原子で置換されたフェニルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
Yは、任意選択で1個または2個のフッ素原子で置換されたフェニルである、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
は、Hまたは(1−6Cアルキル)であり、
は、NRであり、
NRは、環窒素原子を有する4員ヘテロ環式環を形成し、前記環は、任意選択で、ハロゲン、OH、(1−4Cアルキル)、(1−4C)アルコキシ、−OC(=O)(1−4Cアルキル)、NH、−NHC(=O)O(1−4Cアルキル)、および(1−4C)ヒドロキシアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換され、
Yは、任意選択で、ハロゲン、(1−4C)アルコキシ、CFおよびCHFから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルであり、
Xは、−CH−であり、
は、Hまたは(1−4Cアルキル)であり、
各Rは、ハロゲン、(1−4C)アルキル、OH、(1−4C)アルコキシ、NH、NH(1−4Cアルキル)およびCHOHから独立して選択され、
nは、0、1、または2である、請求項18に記載の化合物。
【請求項25】
NRにより形成されたヘテロ環式環は、任意選択で、F、OH、メチル、OMe、OC(=O)C(CH、NH、−NHC(=O)OC(CHおよびCHOHから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されている、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
Yは、任意選択で1個以上のハロゲン原子で置換されたフェニルである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
Yは、任意選択で1個または2個のフッ素原子で置換されたフェニルである、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
nは、0または1である、請求項18から27のうちのいずれかに記載の化合物。
【請求項29】
は、水素である、請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
は、水素である、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
請求項1から30のうちのいずれか一項に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される希釈剤またはキャリアを含む、薬学的組成物。
【請求項32】
哺乳動物における疼痛、癌、炎症、神経変性疾患またはクルーズ・トリパノソーマ感染を処置するための方法であって、治療上有効な量の請求項1から30のうちのいずれか一項に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を、前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項33】
哺乳動物における骨溶解疾患を処置するための方法であって、治療上有効な量の請求項1から30のうちのいずれか一項に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を、前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項34】
哺乳動物における疼痛、癌、炎症、神経変性疾患またはクルーズ・トリパノソーマ感染の処置における使用のための、請求項1から30のうちのいずれか一項に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項35】
哺乳動物における骨溶解疾患の処置における使用のための、請求項1から30のうちのいずれか一項に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項36】
請求項1に記載の化合物の調製のためのプロセスであって、
(a)式I(式中、Rは、NRである)の化合物の場合、式II
【化102】

の対応する化合物を、式HNRを有する化合物と、カップリング試薬の存在下で反応させること、または、
(b)式I(式中、Rは、NRであり、Rは、Hである)の化合物の場合、式IIの対応する化合物を、式O=C=N−Rを有する化合物と反応させること、または、
(c)式I(式中、Rは、hetAr、または任意選択でNHSO(1−4Cアルキル)で置換されたフェニル環である)の化合物の場合、式IIの対応する化合物を、式HOC(=O)Rを有する対応する化合物と、カップリング試薬および塩基の存在下で反応させること、または、
(d)式I(式中、Rは、(1−4C)アルキル、(1−4C)フルオロアルキル、CF、(1−4C)ヒドロキシアルキル、または任意選択で(1−4Cアルキル)、CN、OH、CF、CO(1−4Cアルキル)またはCOHで置換された(3−6C)シクロアルキルである)の化合物の場合、式IIの対応する化合物を、式(RCO)Oを有する対応する化合物と、塩基の存在下で反応させることと、
所望により任意の保護基を除去もしくは付加し、所望により塩を形成することと、を含むプロセス。

【公表番号】特表2012−503018(P2012−503018A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−528046(P2011−528046)
【出願日】平成21年9月21日(2009.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2009/057729
【国際公開番号】WO2010/033941
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(504344509)アレイ バイオファーマ、インコーポレイテッド (87)
【Fターム(参考)】