説明

USBコネクタ

【課題】接続されたUSBプラグが標準USBプラグか標準USBプラグ以外のUSBプラグ(特殊USBプラグ)であるかを識別・検知可能なUSBレセプタクルを提供すること。
【解決手段】標準USBプラグに識別部(512r,512l)を追加したものを特殊USBプラグ500とする。USBレセプタクル100には、検知ピン(300r,300l)を設け、シェルとは直接接続しないように保持部材150に保持させる。USBレセプタクル100を標準USBプラグと嵌合した際には標準シェルが接触部306まで到達しないが、USBレセプタクル100を特殊USBプラグ500と嵌合した際には特殊シェル510の識別部(512r,512l)が検知ピン(300r,300l)の接触部306に接続され、それによって、シェルと検知ピン(300r,300l)とが特殊シェル510を介して接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2種の相手側コネクタと嵌合可能なコネクタであって嵌合された相手側コネクタのタイプを識別するためのスイッチを備えるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
USB(Universal Serial Bus)規格に基づいたUSBレセプタクルとUSBプラグとの接続状態を判別するためのスイッチをUSBレセプタクルに設けたものとしては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
また、USBコネクタに関するものではないが、相手側コネクタのタイプを検出できるコネクタとしては、特許文献2に開示されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−242476号公報
【特許文献2】特開2009−164087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
USBレセプタクルに対して規格に基づいた標準的なUSBプラグ(標準USBプラグ)だけでなく、それを変形して構成された特殊なUSBプラグ(特殊USBプラグ)も接続可能とし、USBレセプタクルに標準USBプラグが接続された際の動作とUSBレセプタクルに特殊USBプラグが接続された際の動作とを異ならせたいという要求がある。
【0006】
しかしながら、特許文献2の検出構造をUSBレセプタクルに組み込むことは規格を考慮すると困難である。
【0007】
そこで、本発明は、接続されたUSBプラグが標準USBプラグか標準USBプラグ以外のUSBプラグ(特殊USBプラグ)であるかを識別・検知可能なUSBレセプタクルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1のUSBレセプタクルとして、
USB規格に準拠した標準USBプラグと前記標準USBプラグとは異なる構造を有する少なくとも一種の特殊USBプラグとを所定方向に沿って選択的に嵌合抜去可能なUSBレセプタクルであって、
前記標準USBプラグは導電体からなる標準シェルを備えており、
前記特殊USBプラグは導電体からなる特殊シェルを備えており、
前記特殊シェルは前記所定方向において前記標準シェルよりも突出した識別部を有しており、
前記USBレセプタクルは、複数のコンタクトと、前記所定方向と直交するピッチ方向に前記コンタクトを列設保持する絶縁体からなる保持部材と、前記所定方向と直交する面内において前記保持部材を囲う導電体からなるシェルと、前記シェルとは別体の導電体からなる検知ピンとを備えており、
前記コンタクトは、接点部を有しており、
前記保持部材は、前記所定方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する垂直方向において厚みを有し且つ前記所定方向に延びる板状の主部を有しており、
前記コンタクトの前記接点部は、前記主部の上面上に配置されており、
前記シェルは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際には前記標準シェルと接続可能な形状で且つ前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際には前記特殊シェルと接続可能な形状を有しており、
前記検知ピンは、接触部を有しており、
前記検知ピンは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際には前記標準シェルが前記接触部まで到達しない位置であって前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際には前記特殊シェルの前記識別部が前記接触部に接続される位置において、前記シェルに対して直接接続しないように前記保持部材に保持されている
USBレセプタクルを提供する。
【0009】
また、本発明は、第2のUSBレセプタクルとして、第1のUSBレセプタクルであって、
前記接触部が前記垂直方向と直交する水平面内において変位可能となるように前記検知ピンは前記保持部材の側部に保持されている
USBレセプタクルを提供する。
【0010】
また、本発明は、第3のUSBレセプタクルとして、第2のUSBレセプタクルであって、
前記検知ピンは、被保持部と、前記被保持部から延びる弾性変形可能なバネ部とを有しており、
前記接触部は、前記バネ部に設けられており、
前記保持部材は、前記被保持部を保持するピン保持部と、前記接触部の前記変位を許容する変位許容部と、前記バネ部の変形を許容する変形許容部とを有しており、
前記変形許容部は、前記所定方向において前記ピン保持部と前記変位許容部との間に位置し且つ前記ピン保持部から前記変位許容部に近づくに連れて前記ピッチ方向のサイズが大きくなるように形成されている
USBレセプタクルを提供する。
【0011】
また、本発明は、第4のUSBレセプタクルとして、第3のUSBレセプタクルであって、
前記バネ部には被規制部が設けられており、
前記保持部材には前記ピッチ方向の外側へ向かう前記被規制部の移動を規制する規制部が形成されている
USBレセプタクルを提供する。
【0012】
また、本発明は、第5のUSBレセプタクルとして、第4のUSBレセプタクルであって、
前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際に、前記規制部は、前記ピッチ方向において前記特殊シェルよりも内側に位置している
USBレセプタクルを提供する。
【0013】
また、本発明は、第6のUSBレセプタクルとして、第3乃至第5のいずれかのUSBレセプタクルであって、
前記ピン保持部は、前記ピッチ方向と直交する垂直面内に延びる溝であり、
前記被保持部と前記バネ部とは、前記垂直面内に延びており、且つ、前記ピッチ方向において前記ピン保持部よりもサイズの小さいものであり、
前記検知ピンには、前記被保持部を前記ピン保持部の内壁に前記被保持部を押し付けるダボが形成されている
USBレセプタクルを提供する。
【0014】
また、本発明は、第7のUSBレセプタクルとして、第6のUSBレセプタクルであって、
前記検知ピンには、前記保持部材に圧入される圧入ポストが形成されており、
前記ダボは前記圧入ポストに形成されている
USBレセプタクルを提供する。
【0015】
また、本発明は、第8のUSBレセプタクルとして、第3乃至第7のいずれかのUSBレセプタクルであって、
前記バネ部は、前記垂直方向及び前記所定方向の双方と斜交する方向に延びている
USBレセプタクルを提供する。
【0016】
また、本発明は、第9のUSBレセプタクルとして、第2乃至第8のいずれかのUSBレセプタクルであって、
前記接触部は、前記ピッチ方向と前記所定方向とで規定される面内において前記ピッチ方向の外側に張り出した曲面を有している
USBレセプタクルを提供する。
【0017】
また、本発明は、第10のUSBレセプタクルとして、第1乃至第9のいずれかのUSBレセプタクルであって、
前記保持部材には、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際に前記所定方向において前記標準シェルと前記検知ピンとの間に位置する保護部が形成されている
USBレセプタクルを提供する。
【0018】
また、本発明は、第11のUSBレセプタクルとして、第1乃至第10のいずれかのUSBレセプタクルであって、
前記識別部には、第1識別部と第2識別部の二種類あり、
前記検知ピンには、前記第1識別部と接続可能な第1検知ピンと、前記第2識別部と接続可能な第2検知ピンとの二種類あり、
前記第1検知ピン及び前記第2検知ピンは、前記保持部材の前記ピッチ方向の側部に夫々保持されている
USBレセプタクルを提供する。
【0019】
また、本発明は、第12のUSBレセプタクルとして、第1乃至第11のいずれかのUSBレセプタクルであって、
前記保持部材に搭載される絶縁性の追加保持部材と、前記追加保持部材に保持された複数の追加コンタクトとを更に備えており、
前記追加保持部材は、前記所定方向に延びる板状の支持部を有しており、
前記支持部は、前記垂直方向において前記主部から離間して配置されており、
前記支持部には、前記支持部を前記垂直方向において貫通する孔が形成されており、
前記追加コンタクトは、前記支持部と前記主部とに挟まれた空間においては前記孔を通してのみ、接触可能となっている
USBレセプタクルを提供する。
【0020】
また、本発明は、第13のUSBレセプタクルとして、第12のUSBレセプタクルであって、
前記追加保持部材の前記所定方向における長さは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際に前記標準USBプラグと重ならないように定められている
USBレセプタクルを提供する。
【0021】
また、本発明は、第14のUSBレセプタクルとして、第12又は第13のUSBレセプタクルであって、
前記追加保持部材は、前記垂直方向において前記保持部材と前記シェルとに少なくとも部分的に挟まれて固定されている
USBレセプタクルを提供する。
【0022】
また、本発明は、第15のUSBレセプタクルとして、第14のいずれかのUSBレセプタクルであって、
前記追加保持部材の上面には、前記シェルに当接することにより前記追加保持部材を前記保持部材側に押し付ける追加ダボが形成されている
USBレセプタクルを提供する。
【0023】
また、本発明は、第16のUSBレセプタクルとして、第12乃至第15のいずれかのUSBレセプタクルであって、
前記追加コンタクトは、屈曲形成された追加接点部を有しており、
前記追加コンタクトは、弾性変形可能なものであり、前記追加接点部が前記孔を通して前記支持部の下方に部分的に突出するように前記追加保持部材に保持されている
USBレセプタクルを提供する。
【0024】
また、本発明は、第17のUSBレセプタクルとして、第16のUSBレセプタクルであって、
前記支持部には、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際に前記所定方向において前記標準シェルと前記追加コンタクトとの間に位置する追加保護部が形成されている
USBレセプタクルを提供する。
【0025】
また、本発明は、第18のUSBレセプタクルとして、第16又は第17のUSBレセプタクルであって、
前記シェルには、前記シェルの上面を前記垂直方向において貫通する開口部が形成されており、
前記開口部は前記追加接点部の上方に位置しており、前記開口部を通じて前記追加接点部を視認可能であると共に前記追加コンタクトが弾性変形した場合であっても前記追加接点部と前記シェルとが接触しない
USBレセプタクルを提供する。
【0026】
更に、本発明は、第1の特殊USBプラグとして、第12乃至第18のいずれかのUSBレセプタクルと嵌合可能であり、前記特殊USBプラグの一種である特殊USBプラグであって、
前記特殊USBプラグは、前記USBレセプタクルの前記コンタクトと接続される標準コンタクトであって前記標準USBプラグのコンタクトと同一の複数の標準コンタクトと、前記追加コンタクトと接続される特殊コンタクトであって前記標準コンタクトとは異なる複数の特殊コンタクトと、前記標準コンタクト及び前記特殊コンタクトを保持する特殊保持部材とを更に備えており、
前記特殊保持部材は、前記標準USBプラグの備える標準保持部材に相当する標準相当部と、前記標準相当部よりも前記所定方向に突出した板状の延長部とを有しており、
前記標準コンタクトは、前記垂直方向において前記標準相当部の下面上に配置されると共に前記所定方向において前記延長部まで達しないように前記特殊保持部材に保持されており、
前記延長部には、前記垂直方向における厚みの薄い薄肉部が設けられており、
前記薄肉部は、前記延長部の前記所定方向の端面まで達しており、
前記特殊コンタクトは、前記薄肉部の上面上に露出するように配置されており、
前記特殊シェルは、前記垂直方向における上方から前記薄肉部を視認可能とする切り欠き部を有していると共に前記延長部の前記ピッチ方向の側部を覆うように前記所定方向に突出した側方突出部を有しており、
前記側方突出部は前記識別部として機能している
特殊USBプラグを提供する。
【0027】
また、本発明は、第2の特殊USBプラグとして、第1の特殊USBプラグであって、
前記薄肉部と前記延長部の前記上面との境界部は、前記垂直方向と斜交する斜面を有している
特殊USBプラグを提供する。
【0028】
また、本発明は、第3の特殊USBプラグとして、第1又は第2の特殊USBプラグであって、
前記特殊コンタクトは、前記薄肉部の前記上面と前記延長部の前記所定方向の前記端面とにおいて連続して露出している
特殊USBプラグを提供する。
【0029】
また、本発明は、第4の特殊USBプラグとして、第1乃至第3のいずれかの特殊USBプラグであって、
前記特殊シェルは、前記延長部の前記上面上を覆う上方突出部を有しており、
前記上方突出部は、前記側方突出部と連続している
特殊USBプラグを提供する。
【0030】
また、本発明は、第5の特殊USBプラグとして、第1乃至第4のいずれかの特殊USBプラグであって、
前記薄肉部は、前記特殊USBプラグと前記USBレセプタクルとを嵌合した際に前記保持部材の前記主部と前記追加保持部材の前記支持部との間に挿入される
特殊USBプラグを提供する。
【0031】
更に、本発明は、新しいUSBレセプタクルとして、
USB規格に準拠した標準USBプラグと前記標準USBプラグとは異なる構造を有する特殊USBプラグとを所定方向に沿って選択的に嵌合抜去可能なUSBレセプタクルであって、
前記USBレセプタクルは、複数のコンタクトと、前記所定方向と直交するピッチ方向に前記コンタクトを列設保持する絶縁体からなる保持部材と、前記所定方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する垂直方向において前記保持部材に搭載される絶縁性の追加保持部材と、前記追加保持部材に保持された複数の追加コンタクトと、前記垂直方向と前記ピッチ方向とで規定される面内において前記保持部材及び前記追加保持部材を囲う導電体からなるシェルとを備えており、
前記保持部材は、前記所定方向に延びる板状の主部を有しており、
前記コンタクトは、前記主部の上面上に配置されており、
前記追加保持部材は、前記所定方向に延びる板状の支持部を有しており、
前記支持部は、前記主部の上方に前記主部から離間して配置されており、
前記支持部には、前記支持部を前記垂直方向において貫通する孔が形成されており、
前記追加コンタクトは、前記支持部と前記主部とに挟まれた空間においては前記孔を通してのみ、接触可能となっている
USBレセプタクルを提供する。
【0032】
また、本発明は、新しい特殊USBプラグとして、
USBレセプタクルと所定方向に沿って嵌合可能であり、USB規格に準拠した標準USBプラグを変形してなる特殊USBプラグであって、
前記標準USBプラグのコンタクトと同一の複数の標準コンタクトと、前記標準コンタクトとは異なる複数の特殊コンタクトと、前記標準コンタクトを前記所定方向と直交するピッチ方向に列設保持すると共に前記特殊コンタクトを前記ピッチ方向に列設保持する特殊保持部材と、前記特殊保持部材を囲う特殊シェルとを備えており、
前記特殊保持部材は、前記標準USBプラグの備える標準保持部材に相当する標準相当部と、前記標準相当部よりも前記所定方向に突出した板状の延長部とを有しており、
前記標準コンタクトは、前記所定方向及び前記ピッチ方向の双方に直交する垂直方向において前記標準相当部の下面上に配置されると共に前記所定方向において前記延長部まで達しないように前記特殊保持部材に保持されており、
前記延長部には、前記垂直方向における厚みの薄い薄肉部が設けられており、
前記特殊コンタクトは、前記薄肉部の上面上に露出するように配置されている
特殊USBプラグを提供する。
【0033】
更に、本発明は、新しいUSBレセプタクルとして、
USB規格に準拠した標準USBプラグと前記標準USBプラグとは異なる構造を有する少なくとも一種の特殊USBプラグとを所定方向に沿って選択的に嵌合抜去可能なUSBレセプタクルであって、
前記標準USBプラグは導電体からなる標準シェルを備えており、
前記特殊USBプラグは導電体からなる特殊シェルを備えており、
前記特殊シェルは前記所定方向において前記標準シェルよりも突出した識別部を有しており、
前記USBレセプタクルは、複数のコンタクトと、前記所定方向と直交するピッチ方向に前記コンタクトを列設保持する絶縁体からなる保持部材と、前記所定方向と直交する面内において前記保持部材を囲う導電体からなるシェルと、前記シェルとは別体の導電体からなる検知ピンとを備えており、
前記シェルは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際には前記標準シェルと接続可能な形状で且つ前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際には前記特殊シェルと接続可能な形状を有しており、
前記検知ピンは、接触部を有しており、
前記検知ピンは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際には前記標準シェルが前記接触部まで到達しない位置であって前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際には前記特殊シェルの前記識別部が前記接触部に接続される位置において、前記シェルに対して直接接続しないように前記保持部材に保持されている
USBレセプタクルを提供する。
【発明の効果】
【0034】
本発明のUSBレセプタクルの検知ピンは、USBレセプタクルを標準USBプラグと嵌合した際にはシェルと導通しないが、USBレセプタクルを特殊USBプラグと嵌合した際には特殊USBプラグの特殊シェルを介してシェルと導通する。これにより、USBレセプタクルに嵌合したUSBプラグが標準USBプラグであるのか特殊USBプラグであるのかを識別・検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるUSBレセプタクルを示す斜視図である。
【図2】図1のUSBレセプタクルを示す正面図である。
【図3】図1のUSBレセプタクルを示す側面図である。
【図4】図1のUSBレセプタクルと嵌合可能な特殊USBプラグを示す斜視図である。
【図5】図4の特殊USBプラグの先端とその近傍を拡大して示す図である。
【図6】図1のUSBレセプタクルと嵌合可能な標準USBプラグを示す斜視図である。
【図7】図1のUSBレセプタクルと嵌合可能な他の特殊USBプラグを示す斜視図である。
【図8】図1のUSBレセプタクルと嵌合可能な更に他の特殊USBプラグを示す斜視図である。
【図9】図1のUSBレセプタクルのコネクタ本体を示す斜視図である。
【図10】図9のコネクタ本体を示す斜視図である。第1検知ピン及び第2検知ピンはコネクタ本体から分離されている。
【図11】図9のコネクタ本体を示す上面図である。
【図12】図11のコネクタ本体の保持部材の側部とその近傍を拡大して示す図である。
【図13】図9のコネクタ本体に含まれる第1検知ピンを示す斜視図である。
【図14】図13の第1検知ピンを示す他の斜視図である。
【図15】図13の第1検知ピンを示す上面図である。
【図16】図1のUSBレセプタクル(図9のコネクタ本体)と図4の特殊USBプラグを示す上面図である。USBレセプタクルと特殊USBプラグとは未嵌合である。USBレセプタクルシェルは省略されている。
【図17】図16の状態のUSBレセプタクルと特殊USBプラグを示す斜視図である。
【図18】図16の状態のUSBレセプタクル(コネクタ本体)と特殊USBプラグを示す斜視図である。USBレセプタクルシェルは省略されている。
【図19】図1のUSBレセプタクル(図9のコネクタ本体)と図4の特殊USBプラグを示す斜視図である。特殊USBプラグはUSBレセプタクルに部分的に挿入されているがUSBレセプタクルと特殊USBプラグとは未嵌合である。USBレセプタクルシェルは省略されている。
【図20】図19の状態のUSBレセプタクル(コネクタ本体)と特殊USBプラグを示す上面図である。USBレセプタクルシェルは省略されている。
【図21】図19の状態のUSBレセプタクルと特殊USBプラグを示す斜視図である。
【図22】図20のコネクタ本体の保持部材の側部とその近傍を拡大して示す図である。
【図23】図1のUSBレセプタクル(図9のコネクタ本体)と図4の特殊USBプラグを示す斜視図である。USBレセプタクルと特殊USBプラグとは嵌合している。USBレセプタクルシェルは省略されている。
【図24】本発明の第2の実施の形態によるUSBレセプタクル及び特殊USBプラグを示す斜視図である。
【図25】図24の特殊USBプラグを示す斜視図である。
【図26】図25の特殊USBプラグの先端とその近傍を拡大して示す図である。
【図27】図25の特殊USBプラグを示す他の斜視図である。
【図28】図25の特殊USBプラグをA--A線に沿って示す断面図である。
【図29】図24のUSBレセプタクルを示す上面図である。
【図30】図29のUSBレセプタクルを示す正面図である。
【図31】図29のUSBレセプタクルを示す斜視図である。
【図32】図29のUSBレセプタクルを示す他の斜視図である。
【図33】図29のUSBレセプタクルを示す分解斜視図である。
【図34】図29のUSBレセプタクルをB--B線に沿って示す断面図である。
【図35】図33のUSBレセプタクルに含まれる標準コネクタ本体を示す斜視図である。
【図36】図35の標準コネクタ本体を示す斜視図である。第1検知ピン及び第2検知ピンは標準コネクタ本体から分離されている。
【図37】図35の標準コネクタ本体を示す上面図である。
【図38】図35の標準コネクタ本体を示す正面図である。
【図39】図38の標準コネクタ本体をC--C線に沿って示す断面図である。
【図40】図38の標準コネクタ本体をD--D線に沿って示す断面図である。
【図41】図35の標準コネクタ本体に含まれるUSB3.0用のコンタクトを示す斜視図である。
【図42】図35の標準コネクタ本体に含まれる保持部材を示す斜視図である。
【図43】図35の標準コネクタ本体に含まれるコンタクト及び保持部材を示す斜視図である。USB2.0用のコンタクトは保持部材には未だ組み込まれていない。
【図44】図33のUSBレセプタクルに含まれる追加コネクタ本体を示す斜視図である。
【図45】図44の追加コネクタ本体を示す分解斜視図である。
【図46】図44の追加コネクタ本体を示す上面図である。
【図47】図44の追加コネクタ本体を示す正面図である。
【図48】図44の追加コネクタ本体を示す底面図である。
【図49】図44の追加コネクタ本体を示す側面図である。
【図50】図47の追加コネクタ本体をE--E線に沿って示す断面図である。
【図51】図50の追加コネクタの先端とその近傍を拡大して示す図である。
【図52】図33のUSBレセプタクルに含まれるシェルを示す斜視図である。
【図53】図33のUSBレセプタクルに含まれるロケータを示す上面図である。
【図54】図53のロケータを示す斜視図である。
【図55】特殊USBプラグの変形例を示す斜視図である。
【図56】特殊USBプラグの他の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態によるUSBレセプタクル及びUSBプラグについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0037】
(第1の実施の形態)
図1乃至図3を参照すると、本発明の第1の実施の形態によるUSBレセプタクル100は、基板(図示せず)に取り付けられるものである。このUSBレセプタクル100は、図4、図6〜図8に示される特殊USBプラグ500、標準USBプラグ400、特殊USBプラグ500′及び特殊USBプラグ500″と選択的に嵌合可能なものである。特に、本実施の形態によるUSBレセプタクル100は、後述するように、嵌合されたUSBプラグが特殊USBプラグ500(図4及び図5参照)であるか標準USBプラグ400(図6参照)であるかを検知可能なものである。このUSBレセプタクル100は、検知方法によっては、特殊USBプラグ500′(図7参照)や特殊USBプラグ500″(図8参照)も更に検知可能である。以下においては、まずUSBレセプタクル100に接続される標準USBプラグ400や特殊USBプラグ500等の構造について説明し、その後、USBレセプタクル100の構造について説明する。
【0038】
図6に示される標準USBプラグ400は、USB3.0規格に準拠したUSBプラグであり、複数のUSB2.0用のコンタクト(図示せず)と複数のUSB3.0用のコンタクト(図示せず)を保持する絶縁体からなる標準保持部材450と、それを覆う導電体からなる標準シェル410とを備えている。ここで、標準保持部材450や標準シェル410の大きさは、規格に準拠したものとなっている。
【0039】
図4及び図5を参照すると、本実施の形態による特殊USBプラグ500は、標準USBプラグ400と同じように、複数のUSB2.0用のコンタクト(図示せず)と、複数のUSB3.0用のコンタクト(図示せず)と、標準保持部材450とを備えている。また、特殊USBプラグ500は、標準保持部材450を覆う導電体からなる特殊シェル510を備えている。特殊シェル510は、ほぼ標準シェル410と同じような形状・サイズを有しているが、X方向(ピッチ方向)の両端から−Y方向に突出した第1識別部512r及び第2識別部512lの2つの識別部を有している点で標準シェル410と異なっている。換言すると、本実施の形態における特殊シェル510は、第1識別部512r及び第2識別部512lを除く部位に関しては標準シェル410と同じサイズを有しているが、標準シェル410と比較して第1識別部512r及び第2識別部512lの分だけY方向(所定方向)におけるサイズが大きい。
【0040】
なお、図4、図7及び図8から理解されるように、特殊USBプラグ500′及び特殊USBプラグ500″は、特殊USBプラグ500の特殊シェル510のみを変更したものである。詳しくは、図7に示される特殊USBプラグ500′の特殊シェル510′は、第1識別部512r及び第2識別部512lのうち、第2識別部512lのみを有しており、図8に示される特殊USBプラグ500″の特殊シェル510″は、第1識別部512rのみを有している。即ち、USBレセプタクルが最多で識別可能な特殊USBプラグは、第1識別部及び第2識別部の双方を有するタイプと、第1識別部のみを有するタイプと、第2識別部のみを有するタイプとの三種類である。
【0041】
図1及び図2に示されるように、本実施の形態によるUSBレセプタクル100は、コネクタ本体110と、絶縁体からなるロケータ320(図9参照)と、Y方向(所定方向)に直交する面内においてコネクタ本体110及びロケータ320を囲う導電体からなるシェル120とを備えている。
【0042】
本実施の形態によるシェル120は、概略、Y方向(所定方向)に直交する面内において、X方向(ピッチ方向)に長くZ方向(垂直方向)に短い四角形のような断面を有する角筒状の形状を有している。シェル120の両側面には、USBレセプタクル100が標準USBプラグ400又は特殊USBプラグ500と嵌合した際に、標準シェル410又は特殊シェル510と接続されるシェル接続部122が形成されている。このため、USBレセプタクル100が標準USBプラグ400又は特殊USBプラグ500と嵌合すると、シェル120と標準シェル410又は特殊シェル510とは導通することとなる。シェル120の両側面の後端(−Y方向端部)には、前方(+Y方向)に凹んだ切欠きからなる取付部128が設けられている。この取付部128は、後述するように、シェル120をコネクタ本体110に取り付ける際に用いられる。
【0043】
図9乃至図12に示されるように、コネクタ本体110は、複数の導電体からなるコンタクト130及び140と、それらを保持する絶縁体からなる保持部材150と、導電体からなる第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lとを備えている。ここで、コンタクト130は、USB2.0用のものであり、4本ある。コンタクト140は、USB3.0用のものであり、5本ある。コンタクト130は、保持部材150に保持される被保持部132と、被保持部132から斜め前方に延びるバネ部134と、バネ部134の先端に設けられた接点部136と、USBレセプタクル100を搭載する基板(図示せず)に固定される被固定部138(図9及び図17参照)とを有している。被固定部138は、図9乃至図11に示されるように、ロケータ320に設けられた整列孔322に挿入され適切に配列される。コンタクト140は、接点部146を有している。コンタクト140にも被固定部が設けられており、ロケータ320に設けられた整列孔に挿入され適切に配列される。
【0044】
図9乃至図12を参照すると、保持部材150は、板状の形状を有する主部152と、主部152の後側(−Y側)に位置するコンタクト保持部156と、X方向(ピッチ方向)の両端に位置する側部160とを有している。主部152は、Z方向(垂直方向)に厚みを有し、且つ、Y方向(所定方向)に延びている。
【0045】
図9乃至図11を参照すると、コンタクト130は、保持部材150に対して上側(+Z側)からコンタクト保持部156に被保持部132を圧入することで、X方向に列設保持されており、接点部136は、主部152の上面154上に部分的に突出するように配置されている。コンタクト130に関しては、バネ部134が弾性変形可能であり、従って、接点部136は主としてZ方向(垂直方向)に変移可能である。
【0046】
図9乃至図11を参照すると、コンタクト140は、モールドイン法により保持部材150の成型時に保持部材150に組み込まれ、X方向に列設保持されており、コンタクト140の接点部146は、主部152の上面154上に配置されている。図11から明らかなように、コンタクト140の接点部146は、コンタクト130の接点部136よりも主部152の前端(+Y側端部)に近い位置に位置している。即ち、コンタクト140の接点部146は、コンタクト130の接点部136と主部152の前端(+Y側端部)との間に位置している。
【0047】
図10乃至図12に示されるように、保持部材150の側部160には、ピン保持部162と、変形許容部164と、変位許容部166と、規制部168と、保護部170と、取付部176とが形成されている。ピン保持部162は、X方向と直交する方向に延びる溝であり、部分的に保持部材150の底面まで貫通している。変形許容部164は、ピン保持部162の前方(+Y側)に位置しており、変位許容部166は、その変形許容部164の前方(+Y側)に位置している。変形許容部164は、ピン保持部162から変位許容部166に近づくに連れて(+Y側に向かうに連れて)X方向のサイズが大きくなるように形成されている。図12に特によく示されるように、本実施の形態による変形許容部164を規定する2つの壁のうちの一方は、X方向及びY方向の双方に斜交している。変位許容部166は、変形許容部164よりもX方向におけるサイズの大きいスペースであり、X方向の外側と連通している。規制部168と保護部170とは、変位許容部166の前端(+Y側端部)近傍に位置している。規制部168は、変位許容部166の前端(+Y側端部)のX方向外側においてY方向に僅かに延びる壁であり、保護部170は、変位許容部166の前方(+Y側)においてY方向と直交するように延びる壁である。本実施の形態による規制部168及び保護部170は、Z方向と直交する面内においてL字状の形状を呈している。
【0048】
図9に示されるように、取付部176は、側部160の後端(−Y側端部)に位置している。取付部176は、前方(+Y側)に延びる板状の形状を有しており、X方向外側に突出している。図1及び図9に示されるように、この取付部176に対して取付部128を前方から(+Y側から)嵌め合わせることにより、シェル120を保持部材150に取り付けることができる。
【0049】
図10に示されるように、第1検知ピン300rと第2検知ピン300lとは、X方向において鏡像関係にあるような形状を有している。図13乃至図15に示されるように、第1検知ピン300rは、平板状の被保持部302と、被保持部302から斜めに延びるバネ部304と、バネ部304の先端に形成された接触部306と、接触部306の先端に形成された被規制部308と、被保持部302から延びる圧入ポスト310及び搭載ポスト314とを有している。被保持部302、バネ部304、圧入ポスト310及び搭載ポスト314は同一平面を構成しており、従って、第1検知ピン300rは最低限の曲げで構成されている。本実施の形態における被保持部302やバネ部304の厚み(X方向のサイズ)は、ピン保持部162のX方向のサイズよりも小さい。また、接触部306は、被保持部302等で構成される平面から突出した曲面を有している。搭載ポスト314は、USBレセプタクル100が基板(図示せず)に搭載固定されたとき、基板上に半田付けされ、基板上の導体パターンに接続される。圧入ポスト310には、ダボ312が形成されている。第2検知ピン300lは、第1検知ピン300rと対称な形状(鏡像構造)を有している。
【0050】
図10乃至図12に示されるように、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lは、接触部306が主としてX方向に変移可能となるように、右側の側部160及び左側の側部160に夫々保持されている。
【0051】
詳しくは、図9乃至図12に示されるように、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lは、被保持部302がピン保持部162内に保持されるように、上方(+Z側)から側部160に対して圧入ポスト310が圧入されると共に搭載ポスト314が挿入される。この圧入の際、ダボ312が設けられていることから、被保持部302は、ピン保持部162の内壁に押し付けられる。これにより、検知ピン(第1検知ピン300r及び第2検知ピン300l)のバネの固定端が明確になるため、設計通りのバネ力を得ることができる。特に、本実施の形態においては、ダボ312を圧入ポスト310に設けている、即ち、ダボ312を圧入部近傍に設けていることから、保持部材150の側部160に対する検知ピン(第1検知ピン300r及び第2検知ピン300l)の圧入とダボ312による検知ピン(第1検知ピン300r及び第2検知ピン300l)のX方向における位置決めとをほぼ同時に行うことができ、従って、被保持部302をピン保持部162の内壁に適切に押し付けることができる。
【0052】
図11に示されるように、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lが側部160に夫々取り付けられた状態(被保持部302がピン保持部162の内壁に適切に押し付けられた状態)において、バネ部304のX方向の内側には変形許容部164が位置している。従って、バネ部304は、X方向内側に弾性変形可能となっている。
【0053】
図9及び図10から理解されるように、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lが側部160に夫々取り付けられた状態において、バネ部304は、被保持部302から+Y方向且つ−Z方向で規定される方向(斜め下前方)に延びている。このため、バネ長を長くとることができる。また、図11及び図12に示されるように、ピン保持部162と変位許容部166との間に変形許容部164を設けたことによっても、バネ部304として機能し得る長さを長くとることができており、しかも変形許容部164は前方(+Y側)に近づくに連れて徐々に大きくなるように形成されていることから、保持部材150の特に側部160の強度を損ねることもない。
【0054】
図12に示されるように、第1検知ピン300rが側部160に取り付けられた状態において、接触部306はX方向(ピッチ方向)の外側に突出(露出)している。この点、第2検知ピン300lも同様である。図11及び図12から理解されるように、露出した接触部306の+Y側(前方)には何も存在していない。従って、図2に示されるように、USBレセプタクル100を嵌合端側(即ち、+Y側;前側)から見た場合、接触部306を視認することができる。従って、接触部306は、図20を用いて後に詳述するように、Y方向に沿って挿入される第1識別部512r及び第2識別部512lと接触可能となっている。この接触に際し、前述のようにXY平面内において曲面を有するようにX方向外側に突出していることから、第1識別部512r及び第2識別部512lに対する接触部306の接点が明確になっている。
【0055】
図12に示されるように、変位許容部166は、X方向(ピッチ方向)において接触部306の内側に位置しており、そのため、バネ部304が変形した際に接触部306の変位が可能となっている。
【0056】
一方、図12から理解されるように、規制部168は、X方向(ピッチ方向)において被規制部308の外側に位置している。従って、X方向外側に向かう意図しない何らかの力が接触部306に加わったとしても、被規制部308が規制部168に当接して接触部306の意図しない変位を抑制することができる。なお、本実施の形態による規制部168のX方向外側の面は、主部152のX方向の端面(側面)と面一に形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、X方向において、規制部168の外側の面が主部152の側面よりも内側に位置していてもよい。
【0057】
図12に示されるように、第1検知ピン300rの先端(即ち、被規制部308)の前方(+Y側)には保護部170が位置している。そのため、図2に示されるように、USBレセプタクル100を嵌合端側(即ち、+Y側;前側)から見た場合、被規制部308を視認することはできない。このため、何らかの部材・部位が被規制部308に対して+Y側(前側)から意図しない接触をすることを避けることができる。この点、第2検知ピン300lについても同様である。
【0058】
保護部170は、USBレセプタクル100と標準USBプラグ400とが嵌合した際にY方向において標準シェル410が通常であれば到達しない位置に設けられている。また、保護部170が主部152のX方向の両端よりも内側に位置していることから理解されるように、USBレセプタクル100と特殊USBプラグ500とが嵌合した際に特殊シェル510が保護部170に接触することもない。即ち、保護部170は、USBレセプタクル100と標準USBプラグ400や特殊USBプラグ500との嵌合の障害となることはない。
【0059】
図16乃至図23に示されるように、USBレセプタクル100に対して−Y方向に沿って特殊USBプラグ500を嵌合させると、特殊シェル510の第1識別部512r及び第2識別部512lを第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lの接触部306と接触させることができる。この場合であっても、図20及び図22から理解されるように、特殊シェル510の第1識別部512r及び第2識別部512l以外の部位は、Y方向において保護部170を超えて奥側(後側;−Y側)に位置することができない。即ち、USBレセプタクル100に対して標準USBプラグ400を嵌合させた場合、標準シェル410が保護部170よりも奥側(後側;−Y側)に位置している接触部306等に接触することはない。
【0060】
図2及び図11から理解されるように、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lは、シェル120とは接触してない。換言すると、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lは、シェル120と直接接続しないように、保持部材150に保持されている。一方で、シェル120は、USBレセプタクル100が標準USBプラグ400や特殊USBプラグ500と嵌合した際に、シェル接続部122を介して標準シェル410や特殊シェル510と接続することができる。従って、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lは、USBレセプタクル100が標準USBプラグ400と嵌合した際にはシェル120と導通しないが、USBレセプタクル100が特殊USBプラグ500と嵌合した際にはシェル120と導通することとなる。
【0061】
このため、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lとシェル120とが導通したかしないかにより、標準USBプラグ400がUSBレセプタクル100と嵌合したのか特殊USBプラグ500がUSBレセプタクル100と嵌合したのかを検知することができる。検知方法は、シェル120と第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lとの間に電流が流れるか否かにより、特殊USBプラグ500とUSBレセプタクル100とが嵌合しているのか標準USBプラグ400とUSBレセプタクル100とが嵌合しているのかを検知する方法(電流検知)であってもよいし、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lの電位をプルアップしておく一方でシェル120をグランドに接続しておき、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lの電位に変動があるか否か(即ち、グランドに落とされるか否か)により、特殊USBプラグ500とUSBレセプタクル100とが嵌合しているのか標準USBプラグ400とUSBレセプタクル100とが嵌合しているのかを検知する方法(電圧検知)であってもよい。
【0062】
電流検知の場合も電圧検知の場合も、第1検知ピン300rに関する検知と第2検知ピン300lに関する検知とを互いに独立させることにより、特殊USBプラグ500だけでなく、図7及び図8に示されるような特殊USBプラグ500′や特殊USBプラグ500″の検知が可能となる。詳しくは、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lの双方がシェル120と導通していることを確認できた場合にはUSBレセプタクル100に対して特殊USBプラグ500が接続されており、第2検知ピン300lのみがシェル120と導通していることを確認できた場合にはUSBレセプタクル100に対して特殊USBプラグ500′が接続されており、第1検知ピン300rのみがシェル120と導通していることを確認できた場合にはUSBレセプタクル100に対して特殊USBプラグ500″が接続されており、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lの双方がシェル120と導通していない状態を確認できた場合にはUSBレセプタクル100に対して標準USBプラグ400が接続されていることを検出することができる。
【0063】
(第2の実施の形態)
図24を参照すると、本発明の第2の実施の形態によるUSBレセプタクル100aは、USB3.0規格に準拠した標準USBプラグ400(図6参照)と特殊USBプラグ500aと選択的に嵌合可能なものである。図24乃至図28を参照すると、特殊USBプラグ500aは、概略、標準USBプラグ400に加えて更に5本の特殊コンタクト540aを追加してなるものである。図30及び図33を参照すると、USBレセプタクル100aは、標準USBプラグ400と接続されるコンタクト130a及びコンタクト140aに加えて、特殊USBプラグ500aの特殊コンタクト540aに対応する5本の追加コンタクト180aを備えている。本実施の形態による特殊USBプラグ500aの特殊コンタクト540a及びUSBレセプタクル100の追加コンタクト180aは、USB3.0用の信号伝送に用いられるものである。即ち、本実施の形態による特殊USBプラグ500a及びUSBレセプタクル100aは、夫々、USB3.0用の信号伝送に用いられるコンタクトを2セット備えているものであり、言わばデュアルUSB3.0タイプのものである。以下に詳述するように、USBレセプタクル100aには、上述した第1の実施の形態によるUSBレセプタクル100(図1乃至図3参照)に設けられていた検知機構と同様の検知機構が組み込まれており、標準USBプラグ400が嵌合されたのか特殊USBプラグ500aが嵌合されたのかを検知することができる。
【0064】
図25乃至図28に示されるように、本実施の形態による特殊USBプラグ500aは、導電体からなる特殊シェル510aと、導電体からなる複数の標準コンタクト520a及び530aと、導電体からなる複数の特殊コンタクト540aと、絶縁体からなる特殊保持部材550aとを備えている。標準コンタクト520aは、USB2.0用のものであり、4本ある。各標準コンタクト520aは、接点部522aを有している。標準コンタクト530aは、USB3.0用のものであり、5本ある。各標準コンタクト530aは、屈曲形成された接点部532aを有している。標準コンタクト530aは、弾性変形可能なものであり、接点部532aは変位することができる。標準コンタクト520a及び標準コンタクト530aは、標準USBプラグ400(図6参照)にも含まれているものである。これに対して、特殊コンタクト540aは、標準コンタクト520aや標準コンタクト530aとは異なり、本実施の形態による特殊USBプラグ500a特有のものであり、5本ある。各特殊コンタクト540aは、接点部542aを有している。
【0065】
特殊保持部材550aは、標準コンタクト520a、標準コンタクト530a及び特殊コンタクト540aを夫々X方向において列設保持している。特殊保持部材550aは、標準USBプラグ400の備える標準保持部材450に相当する標準相当部552aと、標準相当部552aよりもY方向(所定方向)に突出した板状の延長部556aとを有している。延長部556aには、Z方向(垂直方向)におけるサイズの小さい(即ち、厚みの薄い)薄肉部562aが設けられている。本実施の形態による薄肉部562aの上面564aは、延長部556aの上面558aよりも−Z方向(下方)に位置している。即ち、薄肉部562aは延長部556aの中で凹んでいる。薄肉部562aは、延長部556aのY方向における端面560aまで達している。薄肉部562aの上面564aと延長部556aの上面558aとの境界部566aは、Z方向(垂直方向)と斜交している。このような境界部566aが設けられていることにより、薄肉部562aに応力が加わったときに破損してしまうことを避けることができる。
【0066】
標準コンタクト520aは、モールドイン法により特殊保持部材550aの成型時に特殊保持部材550aに組み込まれている。接点部522aは、標準相当部552aの下面554a上に配置されている。この接点部522aは、Y方向において標準相当部552a内に収まっており、延長部556aまでは達していない。標準コンタクト530aは、特殊保持部材550aに圧入保持されており、それによって接点部532aは、標準相当部552aの下面554a上に配置されている。この接点部532aもまた、Y方向において標準相当部552a内に収まっており、延長部556aまでは達していない。
【0067】
本実施の形態による特殊コンタクト540aは、モールドイン法により特殊保持部材550aの成型時に特殊保持部材550aに組み込まれている。特殊コンタクト540aの接点部542aは、薄肉部562aの上面564a上に露出するように配置されている。更に、本実施の形態による特殊コンタクト540aは、延長部556aのY方向(所定方向)の端面560aまで達している。即ち、本実施の形態による特殊コンタクト540aは、薄肉部562aの上面564aと延長部556aのY方向(所定方向)の端面560aとにおいて連続して露出している。これにより、接触有効長を長くすることができる。
【0068】
特殊シェル510aは、延長部556aのX方向(ピッチ方向)の端面(側部)を覆うように−Y方向に突出した2つの側方突出部514aと、延長部556aの上面558aを覆うように−Y方向に突出した2つの上方突出部516aとを有している。本実施の形態による側方突出部514aは、標準シェル410(図6参照)よりも−Y側に突出しており、第1の実施の形態による第1識別部512rや第2識別部512lのような識別部として機能している。上方突出部516aは、側方突出部514aと連続している。換言すると、側方突出部514aと上方突出部516aは、Y方向と直交する面(XZ平面)内においてL字状の断面を有している。これにより、側方突出部514a及び上方突出部516aの強度が確保されている。
【0069】
2つの上方突出部516aは、X方向において離間して設けられている。X方向における上方突出部516a間には、切り欠き部518aが設けられている。切り欠き部518aは、−Y方向端部から+Y方向に向かって凹むように形成されている。切り欠き部518aは、薄肉部562aの上方(+Z側)に位置している。このため、薄肉部562aは、切り欠き部518aを通して上方(+Z側)から視認可能となっている。
【0070】
図29乃至図34に示されるように、本実施の形態によるUSBレセプタクル100aは、標準コネクタ本体110aと、標準コネクタ本体110aに搭載された追加コネクタ本体115aと、絶縁体からなるロケータ320aと、Y方向(所定方向)に直交する面内において標準コネクタ本体110a及び追加コネクタ本体115aとロケータ320aとを囲う導電体からなるシェル120aとを備えている。
【0071】
図29乃至図33及び図52に示されるように、本実施の形態によるシェル120aは、概略、Y方向(所定方向)に直交する面内において、X方向(ピッチ方向)に長くZ方向(垂直方向)に短い四角形のような断面を有する角筒状の形状を有している。シェル120aの両側面には、USBレセプタクル100aが標準USBプラグ400又は特殊USBプラグ500aと嵌合した際に、標準シェル410又は特殊シェル510aと接続されるシェル接続部122aが形成されている。このため、USBレセプタクル100aが標準USBプラグ400又は特殊USBプラグ500aと嵌合すると、シェル120aと標準シェル410又は特殊シェル510aとは導通することとなる。図29、図31、図33及び図52に示されるように、シェル120aの上面124aには、上面124aをZ方向において貫通する開口部126aが形成されている。開口部126aは、X方向に長手を有する細長い窓である。図31及び図33に示されるように、シェル120aの両側面の後端(−Y方向端部)には、前方(+Y方向)に凹んだ切欠きからなる取付部128aが設けられている。この取付部128aは、後述するように、シェル120aを標準コネクタ本体110aに取り付ける際に用いられる。
【0072】
図33乃至図43に示されるように、標準コネクタ本体110aは、USB3.0規格に準拠したコネクタ本体110(図9参照)と同等の機能を提供するものであり、複数の導電体からなるコンタクト130a及び140aと、それらを保持する絶縁体からなる保持部材150aと、導電体からなる第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lとを備えている。
【0073】
コンタクト130aは、USB2.0用のものであり、4本ある。コンタクト130aは、保持部材150aに保持される被保持部132aと、被保持部132aから斜め前上方に延びるバネ部134aと、バネ部134aの先端に設けられた接点部136aと、USBレセプタクル100aを搭載する基板(図示せず)に固定される被固定部138a(図39、図40及び図43参照)とを有している。
【0074】
コンタクト140aは、USB3.0用のものであり、5本ある。コンタクト140aは、接点部146aと被固定部148a(図39及び図41参照)とを有している。
【0075】
図39、図40、図42及び図43を参照すると、保持部材150aは、板状の形状を有する主部152aと、主部152aの後側(−Y側)に位置するコンタクト保持部156aと、X方向(ピッチ方向)の両端に位置する側部160aとを有している。主部152aは、Z方向(垂直方向)に厚みを有し、且つ、Y方向(所定方向)に延びている。主部152a内には、−Z方向(下方)に凹むと共にY方向(所定方向)に延びるバネ収容部155aが形成されている。本実施の形態によるコンタクト保持部156aは、第1の実施の形態によるコンタクト保持部156(図9及び図10参照)と比較して低い。これは、後述するように、追加コネクタ本体115aを搭載するためである。図42に示されるように、コンタクト保持部156aの上面は、搭載部158aとして機能する。
【0076】
図35乃至図38、図40及び図43を参照すると、コンタクト130aは、保持部材150aに対して上側(+Z側)からコンタクト保持部156aに被保持部132aを圧入することで、X方向に列設保持されている。バネ部134aは、バネ収容部155aに弾性変形可能となるように収容されており、接点部136aは、主部152aの上面154a上に部分的に突出するように配置されている。バネ部134aの弾性変形により接点部136aは主としてZ方向(垂直方向)に変移可能である。
【0077】
図35乃至図39を参照すると、コンタクト140aは、モールドイン法により保持部材150aの成型時に保持部材150aに組み込まれ、X方向に列設保持されている。これらコンタクト140aの接点部146aは、主部152aの上面154a上に配置されている。図37から明らかなように、コンタクト140aの接点部146aは、コンタクト130aの接点部136aよりも主部152aの前端(+Y側端部)に近い位置に位置している。即ち、コンタクト140aの接点部146aは、コンタクト130aの接点部136aと主部152aの前端(+Y側端部)との間に位置している。
【0078】
図35乃至図37及び図42に示されるように、保持部材150aの側部160aには、ピン保持部162aと、変形許容部164aと、変位許容部166aと、規制部168aと、保護部170aと、取付部176aとが形成されている。ピン保持部162aは、X方向と直交する方向に延びる溝であり、部分的に保持部材150aの底面まで貫通している。変形許容部164aは、ピン保持部162aの前方(+Y側)に位置しており、変位許容部166aは、その変形許容部164aの前方(+Y側)に位置している。変形許容部164aは、ピン保持部162aから変位許容部166aに近づくに連れて(+Y側に向かうに連れて)X方向のサイズが大きくなるように形成されている。図37に特によく示されるように、本実施の形態による変形許容部164aを規定する2つの壁のうちの一方は、X方向及びY方向の双方に斜交している。変位許容部166aは、変形許容部164aよりもX方向におけるサイズの大きいスペースであり、X方向の外側と連通している。図42に特によく示されているように、規制部168aと保護部170aとは、変位許容部166aの前端(+Y側端部)近傍に位置している。規制部168aは、変位許容部166aの前端(+Y側端部)のX方向外側においてY方向に僅かに延びる壁であり、保護部170aは、変位許容部166aの前方(+Y側)においてY方向と直交するように延びる壁である。本実施の形態による規制部168a及び保護部170aは、Z方向と直交する面内においてL字状の形状を呈している。
【0079】
図31乃至図33及び図35乃至図38に示されるように、取付部176aは、側部160aの後端(−Y側端部)に位置している。取付部176aは、前方(+Y側)に延びる板状の形状を有しており、X方向外側に突出している。
【0080】
図35、図37及び図42に示されるように、側部160aのX方向の内側には、凹部(係合部)172aが形成されている。凹部172aは、保持部材150aの後端(−Y側端部)近傍に位置しており、それぞれ、X方向内側に凹んでいる。これら凹部172aは、追加コネクタ本体115aを標準コネクタ本体110aに搭載する際に用いられる部位である。更に、図37に示されるように、凹部172aの−Z側(下側)にはX方向内側に突出した係止部174aが形成されている。これら係止部174aは、後述するように、ロケータ320aを保持部材150aに取り付ける際に利用される。
【0081】
本実施の形態による保持部材150aに取り付けられる第1検知ピン300rと第2検知ピン300lは、第1の実施の形態によるものと同じ構造を有している(図13乃至図15参照)。これら第1検知ピン300rと第2検知ピン300lは、第1の実施の形態と同様、接触部306が主としてX方向に変移可能となるように、右側の側部160a及び左側の側部160aに夫々保持されている(図36及び図37参照)。
【0082】
図33、図44乃至図51に示されるように、追加コネクタ本体115aは、導電体からなる複数の追加コンタクト180aと、絶縁体からなる追加保持部材190aとを備えている。
【0083】
図45に示されるように、追加コンタクト180aは、特殊USBプラグ500aの特殊コンタクト540aに対応するものであり、5本ある。各追加コンタクト180aは、−Z方向(下方)に延びる被保持部182aと、被保持部182aの+Z側端部(上端)から+Y方向(前方)に延びるバネ部184aと、バネ部184aの先端に形成された追加接点部186aと、被保持部182aから更に−Z方向(下方)に延びる被固定部188aとを有している。被保持部182aには、X方向に突出した圧入部が設けられている。バネ部184aは弾性変形可能であり、従って、追加接点部186aも変移可能である。なお、追加接点部186aは、−Z側に突出するように屈曲形成されている。即ち、追加接点部186aは、−Z側に突出した「く」の字状の形状を有している。
【0084】
図45及び図46に示されるように、追加保持部材190aは、Y方向に延びる板状の支持部198aと、支持部198aの後側に位置するコンタクト保持部206aとを有している。
【0085】
図45、図46、図47及び図50から理解されるように、支持部198aには、底部を有する溝からなるバネ収容部205aが形成されており、各バネ収容部205aの+Y側端部(前端)近傍には支持部198aを貫通する孔202aが形成されている。即ち、支持部198aを−Z側(下側)から見た場合、孔202aを除きバネ収容部205aは視認することができない。
【0086】
図50及び図51から理解されるように、孔202aは、支持部198aの+Y側端部(前端)までは達しておらず、孔202aの+Y側(前側)には追加保護部204aが設けられている。
【0087】
図44乃至図47、図49及び図50に示されるように、追加保持部材190aの上面192aには+Z側(上方)に突出した追加ダボ196aが形成されている。図44乃至図48に示されるように、追加保持部材190aのX方向の両端(両側部)には、X方向外側に突出した凸部(係合部)194aが形成されている。この凸部194aは、図33及び図35をも参照すると理解されるように、保持部材150aの凹部172aに係合する部位である。
【0088】
図45から理解されるように、コンタクト保持部206aに対して追加コンタクト180aの被保持部182aを圧入することにより、追加コンタクト180aを追加保持部材190aに取り付ける。その結果、図47及び図50に示されるように、バネ部184aはバネ収容部205a内に弾性変形可能となるように収容され、追加接点部186aは孔202aを通して支持部198aの下面200aから−Z側(下側)に部分的に突出している。この状態においては、図48に示されるように、追加コンタクト180aは、支持部198aの下面200aを−Z側(下側)から見た場合、追加接点部186aを除き、視認することができない。また、図47から理解されるように、追加保護部204aが設けられていることから、追加接点部186aは、+Y側(前方)からは支持部198aの下面200aから突出している部位を除き、視認することができない。従って、支持部198aの+Y側から何らかの部材が追加コンタクト180aに誤って接触してしまうことを極力抑えることができる。
【0089】
このようにして追加コンタクト180aを追加保持部材190aに取り付けて追加コネクタ本体115aを構成した後、追加コネクタ本体115aは図33から理解されるように標準コネクタ本体110a上に搭載される。具体的には、図34、図35、図44及び図50から理解されるように、追加保持部材190aの凸部194aを保持部材150aの凹部172aに係合させつつ、追加保持部材190aの支持部198aの下面200aの一部を保持部材150aの搭載部158aに搭載することにより、追加コネクタ本体115aを標準コネクタ本体110aに取り付けることができる。
【0090】
図30に示されるように、追加コネクタ本体115aを標準コネクタ本体110aに取り付けた状態において、支持部198aと主部152aとはZ方向(垂直方向)において離間している。この支持部198aと主部152aとに挟まれた空間において、追加コンタクト180aは、下側(−Z側)から見た場合、孔202aから突出している追加接点部186aを除き、視認することができない。即ち、支持部198aと主部152aとに挟まれた空間においては、追加コンタクト180aは、孔202aを通してのみ、接触可能となっている。このような構造とすることにより、追加コンタクト180aがコンタクト130aと接触してしまうリスクを可能な限り減らすことができる。
【0091】
追加コネクタ本体115aを標準コネクタ本体110aに取り付けた後、図31、図33及び図35に示されるように、保持部材150aの取付部176aに対してシェル120aの取付部128aを前方から(+Y側から)嵌め合わせることにより、シェル120aを保持部材150aに取り付けることができる。
【0092】
図29及び図31から理解されるように、シェル120aを保持部材150aに取り付けた状態において、シェル120aの開口部126aは、追加コンタクト180aの追加接点部186aの+Z側(上方)に位置している。従って、追加接点部186aは、開口部126aを通じて視認可能となっている。また、追加接点部186aが+Z側(上方)に変位した場合であっても開口部126aがあるため、シェル120aと追加コンタクト180aとが接触してしまうことはない。
【0093】
標準コネクタ本体110a及び追加コネクタ本体115aに対してシェル120aを取り付けると、追加保持部材190aの追加ダボ196aがシェル120aに当接することとなり、追加コネクタ本体115aはシェル120aから反力を受けることとなる。これにより、追加コネクタ本体115a(特に、追加保持部材190a)は、標準コネクタ本体110a(特に、保持部材150a)に対して−Z方向(下方)に沿って押し付けられることとなる。即ち、本実施の形態による追加保持部材190aは、Z方向(垂直方向)において保持部材150aとシェル120aとに部分的に挟まれている。
【0094】
図31及び図33から理解されるように、標準コネクタ本体110a及び追加コネクタ本体115aに対してシェル120aを取り付けた後、ロケータ320aを取り付けることで、本実施の形態によるUSBレセプタクル100aを得ることができる。
【0095】
図53及び図54に示されるように、本実施の形態によるロケータ320aには、3組の整列孔322a、324a、326aと係止部328aとが形成されている。整列孔322aはコンタクト130aの被固定部138aに対応しており、整列孔324aはコンタクト140aの被固定部148aに対応しており、整列孔326aは追加コンタクト180aの被固定部188aに対応している。各整列孔322a,324a,326aに対応する被固定部138a,148a,188aを挿入することで、被固定部138a,148a,188aの位置関係と適切に調整しつつ、ロケータ320aを更に+Z側(上方)に移動させると、係止部328aを保持部材150aの係止部174aに係止させることができ、それによってロケータ320aを保持部材150aに取り付け固定することができる。
【0096】
このようにして構成されたUSBレセプタクル100aを特殊USBプラグ500aと嵌合した際に、支持部198aと主部152aとの間には特殊USBプラグ500aの薄肉部562aが挿入され、それによって、特殊コンタクト540aの接点部542aと追加コンタクト180aの追加接点部186aとが接続される。この際、追加接点部186aは接点部542aによって+Z側(上方)に変位させられるが、本実施の形態のシェル120aの上面124aには開口部126aが設けられていることから、シェル120aと追加コンタクト180aとが接触してしまうことを避けることができる。
【0097】
なお、図34、図35及び図37から理解されるように、追加保持部材190aの支持部198aの+Y方向先端(前端)は、保護部170aとほぼ同じ位置にある。これは、標準USBプラグ400とUSBレセプタクル100aとを嵌合した際に、追加コネクタ本体115aに標準USBプラグ400がぶつからないようにするためである。換言すると、本実施の形態において、追加保持部材190aのY方向(所定方向)における長さは、USBレセプタクル100aを標準USBプラグ400と嵌合した際に標準USBプラグ400と重ならないように定められている。
【0098】
図24乃至図26、図30、図33乃至図35から理解されるように、USBレセプタクル100aに対して−Y方向に沿って特殊USBプラグ500aを嵌合させると、特殊シェル510aの側方突出部514aを第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lの接触部306と接触させることができる。一方、USBレセプタクル100aに対して標準USBプラグ400を嵌合させた場合、標準シェル410が接触部306に接触することはない。
【0099】
図30及び図37から理解されるように、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lは、シェル120aとは接触してない。換言すると、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lは、シェル120aと直接接続しないように、保持部材150aに保持されている。一方で、シェル120aは、USBレセプタクル100aが標準USBプラグ400や特殊USBプラグ500aと嵌合した際に、シェル接続部122aを介して標準シェル410や特殊シェル510aと接続することができる。従って、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lは、USBレセプタクル100aが標準USBプラグ400と嵌合した際にはシェル120aと導通しないが、USBレセプタクル100aが特殊USBプラグ500aと嵌合した際にはシェル120aと導通することとなる。
【0100】
このため、第1検知ピン300r及び第2検知ピン300lとシェル120aとが導通したかしないかにより、標準USBプラグ400がUSBレセプタクル100aと嵌合したのか特殊USBプラグ500aがUSBレセプタクル100aと嵌合したのかを検知することができる。検知方法としては、第1の実施の形態と同様、電流検知と電圧検知とがある。
【0101】
上述した第2の実施の形態によるUSBレセプタクル100aと特殊USBプラグ500aとには、限られたサイズ的制限にもかかわらず、構造上の工夫により、USB3.0規格で規定された信号線以外の信号線群が追加されている。この第2の実施の形態における構造上の工夫のみを本願発明として利用することとしてもよい。即ち、かかる場合には、検知ピン(第1検知ピン300r及び第2検知ピン300l)を利用した検知機構は備えていても良いが、必須ではない。
【0102】
上述した実施の形態等による特殊USBプラグ500,500′,500″,500aのいずれにおいても第1識別部512r、第2識別部512l、側方突出部514aといった識別部が主として特殊シェル510,510′,510″,510aにおいて−Y方向に突出している部位であったが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、特殊シェルの上縁や下縁も−Y方向に突出させて、検知ピンと接触させたくない部位を特殊シェルの縁部から+Y方向に凹ませたような外観を有するように特殊シェルを構成することとしてもよいし、特殊シェルの形状に応じて相手側となるUSBレセプタクルにも変更を加えることとしてもよい。
【0103】
例えば、図6と図55を併せて参照すれば理解されるように、図55に示される特殊USBプラグ500bの特殊シェル510bは、図6に示される標準USBプラグ400の標準シェル410に似ている外観を有するものであるが、標準シェル410の−Y方向端部が標準保持部材450の−Y方向端部とほぼ同一面上に位置しているのに対して、特殊シェル510bの−Y方向端部は標準保持部材450の−Y方向端部よりも前方に突出している点で異なっている。具体的には、図55に示されるように、特殊USBプラグ500bの特殊シェル510bは、第1識別部512rと、第2識別部512lと、上方突出部516bと、下方突出部517bとを有しており、これら第1識別部512r、第2識別部512l、上方突出部516b及び下方突出部517bは、−Y方向において同じ長さだけ標準保持部材450の前端よりも前方に突出している。
【0104】
一方、図56を参照すると、特殊USBプラグ500cの特殊シェル510cは、第2識別部512lと、上方突出部516cと、下方突出部517cとを有している。即ち、図55と図56とを参照すれば理解されるように、図56の特殊シェル510cは、図55の特殊シェル510bにおける第1識別部512rに対応する部位を+Y方向に凹ませたような形状を有している。換言すると、特殊シェル510cの第2識別部512l、上方突出部516c及び下方突出部517cは、互いに同じ長さだけ標準保持部材450の端部よりも−Y方向において突出している。
【0105】
同様に、図55の特殊シェル510bにおいて第2識別部512lに相当する部位のみを+Y方向に凹ませて特殊シェルを構成することとしてもよい。
【符号の説明】
【0106】
100,100a USBレセプタクル
110 コネクタ本体
110a 標準コネクタ本体
115a 追加コネクタ本体
120,120a シェル
122,122a シェル接続部
124a 上面
126a 開口部
128,128a 取付部
130,130a コンタクト
132,132a 被保持部
134,134a バネ部
136,136a 接点部
138,138a 被固定部
140,140a コンタクト
146,146a 接点部
148a 被固定部
150,150a 保持部材
152,152a 主部
154,154a 上面
155a バネ収容部
156,156a コンタクト保持部
158a 搭載部
160,160a 側部
162,162a ピン保持部
164,164a 変形許容部
166,166a 変位許容部
168,168a 規制部
170,170a 保護部
172a 凹部(係合部)
174a 係止部
176,176a 取付部
180a 追加コンタクト
182a 被保持部
184a バネ部
186a 追加接点部
188a 被固定部
190a 追加保持部材
192a 上面
194a 凸部(係合部)
196a 追加ダボ
198a 支持部
200a 下面
202a 孔
204a 追加保護部
205a バネ収容部
206a コンタクト保持部
300r 第1検知ピン(検知ピン)
300l 第2検知ピン(検知ピン)
302 被保持部
304 バネ部
306 接触部
308 被規制部
310 圧入ポスト
312 ダボ
314 搭載ポスト(半田付け部)
320,320a ロケータ
322,322a 整列孔
324a 整列孔
326a 整列孔
328a 係止部
400 標準USBプラグ
410 標準シェル
450 標準保持部材
500,500′,500″,500a,500b,500c 特殊USBプラグ
510,510′,510″,510a,510b,510c 特殊シェル
512r 第1識別部(識別部)
512l 第2識別部(識別部)
514a 側方突出部(識別部)
516a,516b,516c 上方突出部
517b,517c 下方突出部
518a 切り欠き部
520a 標準コンタクト
522a 接点部
530a 標準コンタクト
532a 接点部
540a 特殊コンタクト
542a 接点部
550a 特殊保持部材
552a 標準相当部
554a 下面
556a 延長部
558a 上面
560a 端面
562a 薄肉部
564a 上面
566a 境界部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
USB規格に準拠した標準USBプラグと前記標準USBプラグとは異なる構造を有する少なくとも一種の特殊USBプラグとを所定方向に沿って選択的に嵌合抜去可能なUSBレセプタクルであって、
前記標準USBプラグは導電体からなる標準シェルを備えており、
前記特殊USBプラグは導電体からなる特殊シェルを備えており、
前記特殊シェルは前記所定方向において前記標準シェルよりも突出した識別部を有しており、
前記USBレセプタクルは、複数のコンタクトと、前記所定方向と直交するピッチ方向に前記コンタクトを列設保持する絶縁体からなる保持部材と、前記所定方向と直交する面内において前記保持部材を囲う導電体からなるシェルと、前記シェルとは別体の導電体からなる検知ピンとを備えており、
前記コンタクトは、接点部を有しており、
前記保持部材は、前記所定方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する垂直方向において厚みを有し且つ前記所定方向に延びる板状の主部を有しており、
前記コンタクトの前記接点部は、前記主部の上面上に配置されており、
前記シェルは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際には前記標準シェルと接続可能な形状で且つ前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際には前記特殊シェルと接続可能な形状を有しており、
前記検知ピンは、接触部を有しており、
前記検知ピンは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際には前記標準シェルが前記接触部まで到達しない位置であって前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際には前記特殊シェルの前記識別部が前記接触部に接続される位置において、前記シェルに対して直接接続しないように前記保持部材に保持されている
USBレセプタクル。
【請求項2】
請求項1記載のUSBレセプタクルであって、
前記接触部が前記垂直方向と直交する水平面内において変位可能となるように前記検知ピンは前記保持部材の側部に保持されている
USBレセプタクル。
【請求項3】
請求項2記載のUSBレセプタクルであって、
前記検知ピンは、被保持部と、前記被保持部から延びる弾性変形可能なバネ部とを有しており、
前記接触部は、前記バネ部に設けられており、
前記保持部材は、前記被保持部を保持するピン保持部と、前記接触部の前記変位を許容する変位許容部と、前記バネ部の変形を許容する変形許容部とを有しており、
前記変形許容部は、前記所定方向において前記ピン保持部と前記変位許容部との間に位置し且つ前記ピン保持部から前記変位許容部に近づくに連れて前記ピッチ方向のサイズが大きくなるように形成されている
USBレセプタクル。
【請求項4】
請求項3記載のUSBレセプタクルであって、
前記バネ部には被規制部が設けられており、
前記保持部材には前記ピッチ方向の外側へ向かう前記被規制部の移動を規制する規制部が形成されている
USBレセプタクル。
【請求項5】
請求項4記載のUSBレセプタクルであって、
前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際に、前記規制部は、前記ピッチ方向において前記特殊シェルよりも内側に位置している
USBレセプタクル。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5のいずれかに記載のUSBレセプタクルであって、
前記ピン保持部は、前記ピッチ方向と直交する垂直面内に延びる溝であり、
前記被保持部と前記バネ部とは、前記垂直面内に延びており、且つ、前記ピッチ方向において前記ピン保持部よりもサイズの小さいものであり、
前記検知ピンには、前記被保持部を前記ピン保持部の内壁に前記被保持部を押し付けるダボが形成されている
USBレセプタクル。
【請求項7】
請求項6記載のUSBレセプタクルであって、
前記検知ピンには、前記保持部材に圧入される圧入ポストが形成されており、
前記ダボは前記圧入ポストに形成されている
USBレセプタクル。
【請求項8】
請求項3乃至請求項7のいずれかに記載のUSBレセプタクルであって、
前記バネ部は、前記垂直方向及び前記所定方向の双方と斜交する方向に延びている
USBレセプタクル。
【請求項9】
請求項2乃至請求項8のいずれかに記載のUSBレセプタクルであって、
前記接触部は、前記ピッチ方向と前記所定方向とで規定される面内において前記ピッチ方向の外側に張り出した曲面を有している
USBレセプタクル。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のUSBレセプタクルであって、
前記保持部材には、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際に前記所定方向において前記標準シェルと前記検知ピンとの間に位置する保護部が形成されている
USBレセプタクル。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のUSBレセプタクルであって、
前記識別部には、第1識別部と第2識別部の二種類あり、
前記検知ピンには、前記第1識別部と接続可能な第1検知ピンと、前記第2識別部と接続可能な第2検知ピンとの二種類あり、
前記第1検知ピン及び前記第2検知ピンは、前記保持部材の前記ピッチ方向の側部に夫々保持されている
USBレセプタクル。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のUSBレセプタクルであって、
前記保持部材に搭載される絶縁性の追加保持部材と、前記追加保持部材に保持された複数の追加コンタクトとを更に備えており、
前記追加保持部材は、前記所定方向に延びる板状の支持部を有しており、
前記支持部は、前記垂直方向において前記主部から離間して配置されており、
前記支持部には、前記支持部を前記垂直方向において貫通する孔が形成されており、
前記追加コンタクトは、前記支持部と前記主部とに挟まれた空間においては前記孔を通してのみ、接触可能となっている
USBレセプタクル。
【請求項13】
請求項12記載のUSBレセプタクルであって、
前記追加保持部材の前記所定方向における長さは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際に前記標準USBプラグと重ならないように定められている
USBレセプタクル。
【請求項14】
請求項12又は請求項13記載のUSBレセプタクルであって、
前記追加保持部材は、前記垂直方向において前記保持部材と前記シェルとに少なくとも部分的に挟まれて固定されている
USBレセプタクル。
【請求項15】
請求項14記載のUSBレセプタクルであって、
前記追加保持部材の上面には、前記シェルに当接することにより前記追加保持部材を前記保持部材側に押し付ける追加ダボが形成されている
USBレセプタクル。
【請求項16】
請求項12乃至請求項15のいずれかに記載のUSBレセプタクルであって、
前記追加コンタクトは、屈曲形成された追加接点部を有しており、
前記追加コンタクトは、弾性変形可能なものであり、前記追加接点部が前記孔を通して前記支持部の下方に部分的に突出するように前記追加保持部材に保持されている
USBレセプタクル。
【請求項17】
請求項16記載のUSBレセプタクルであって、
前記支持部には、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際に前記所定方向において前記標準シェルと前記追加コンタクトとの間に位置する追加保護部が形成されている
USBレセプタクル。
【請求項18】
請求項16又は請求項17記載のUSBレセプタクルであって、
前記シェルには、前記シェルの上面を前記垂直方向において貫通する開口部が形成されており、
前記開口部は前記追加接点部の上方に位置しており、前記開口部を通じて前記追加接点部を視認可能であると共に前記追加コンタクトが弾性変形した場合であっても前記追加接点部と前記シェルとが接触しない
USBレセプタクル。
【請求項19】
請求項12乃至請求項18のいずれかに記載のUSBレセプタクルと嵌合可能であり、前記特殊USBプラグの一種である特殊USBプラグであって、
前記特殊USBプラグは、前記USBレセプタクルの前記コンタクトと接続される標準コンタクトであって前記標準USBプラグのコンタクトと同一の複数の標準コンタクトと、前記追加コンタクトと接続される特殊コンタクトであって前記標準コンタクトとは異なる複数の特殊コンタクトと、前記標準コンタクト及び前記特殊コンタクトを保持する特殊保持部材とを更に備えており、
前記特殊保持部材は、前記標準USBプラグの備える標準保持部材に相当する標準相当部と、前記標準相当部よりも前記所定方向に突出した板状の延長部とを有しており、
前記標準コンタクトは、前記垂直方向において前記標準相当部の下面上に配置されると共に前記所定方向において前記延長部まで達しないように前記特殊保持部材に保持されており、
前記延長部には、前記垂直方向における厚みの薄い薄肉部が設けられており、
前記薄肉部は、前記延長部の前記所定方向の端面まで達しており、
前記特殊コンタクトは、前記薄肉部の上面上に露出するように配置されており、
前記特殊シェルは、前記垂直方向における上方から前記薄肉部を視認可能とする切り欠き部を有していると共に前記延長部の前記ピッチ方向の側部を覆うように前記所定方向に突出した側方突出部を有しており、
前記側方突出部は前記識別部として機能している
特殊USBプラグ。
【請求項20】
請求項19記載の特殊USBプラグであって、
前記薄肉部と前記延長部の前記上面との境界部は、前記垂直方向と斜交する斜面を有している
特殊USBプラグ。
【請求項21】
請求項19又は請求項20記載の特殊USBプラグであって、
前記特殊コンタクトは、前記薄肉部の前記上面と前記延長部の前記所定方向の前記端面とにおいて連続して露出している
特殊USBプラグ。
【請求項22】
請求項19乃至請求項21のいずれかに記載の特殊USBプラグであって、
前記特殊シェルは、前記延長部の前記上面上を覆う上方突出部を有しており、
前記上方突出部は、前記側方突出部と連続している
特殊USBプラグ。
【請求項23】
請求項19乃至請求項22のいずれかに記載の特殊USBプラグであって、
前記薄肉部は、前記特殊USBプラグと前記USBレセプタクルとを嵌合した際に前記保持部材の前記主部と前記追加保持部材の前記支持部との間に挿入される
特殊USBプラグ。
【請求項24】
USB規格に準拠した標準USBプラグと前記標準USBプラグとは異なる構造を有する少なくとも一種の特殊USBプラグとを所定方向に沿って選択的に嵌合抜去可能なUSBレセプタクルであって、
前記標準USBプラグは導電体からなる標準シェルを備えており、
前記特殊USBプラグは導電体からなる特殊シェルを備えており、
前記特殊シェルは前記所定方向において前記標準シェルよりも突出した識別部を有しており、
前記USBレセプタクルは、複数のコンタクトと、前記所定方向と直交するピッチ方向に前記コンタクトを列設保持する絶縁体からなる保持部材と、前記所定方向と直交する面内において前記保持部材を囲う導電体からなるシェルと、前記シェルとは別体の導電体からなる検知ピンとを備えており、
前記シェルは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際には前記標準シェルと接続可能な形状で且つ前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際には前記特殊シェルと接続可能な形状を有しており、
前記検知ピンは、接触部を有しており、
前記検知ピンは、前記USBレセプタクルを前記標準USBプラグと嵌合した際には前記標準シェルが前記接触部まで到達しない位置であって前記USBレセプタクルを前記特殊USBプラグと嵌合した際には前記特殊シェルの前記識別部が前記接触部に接続される位置において、前記シェルに対して直接接続しないように前記保持部材に保持されている
USBレセプタクル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【公開番号】特開2013−30452(P2013−30452A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−4872(P2012−4872)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】