WEBコンテンツサービスの解放段階制御システム
【課題】 WEBコンテンツでゲーム機における機能を管理できる制御システムにおいて、ゲームの利用者の習熟レベルに応じてコンテンツを解放することによりWEBサイトを初心者にわかり易く、上級者にはマニアックな要求に応えることができるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムを提供する。
【解決手段】 レースゲーム筐体1でゲームを行い、プレイ時間またはポイント蓄積情報をサーバ装置30に送信する。例えば、所定のポイント値になると該ポイント値とフラグオンの情報がサーバ装置30に送られる。パソコン60または携帯情報端末40ではサーバ装置30にアクセスしてゲーム連動WEBコンテンツを閲覧できる。このWEBコンテンツの機能がフラグオン情報により段階的に解放されるためプレイヤはゲーム機の進みぐあいにしたがって段階的にWEBコンテンツの各機能を使用できるようになる。
【解決手段】 レースゲーム筐体1でゲームを行い、プレイ時間またはポイント蓄積情報をサーバ装置30に送信する。例えば、所定のポイント値になると該ポイント値とフラグオンの情報がサーバ装置30に送られる。パソコン60または携帯情報端末40ではサーバ装置30にアクセスしてゲーム連動WEBコンテンツを閲覧できる。このWEBコンテンツの機能がフラグオン情報により段階的に解放されるためプレイヤはゲーム機の進みぐあいにしたがって段階的にWEBコンテンツの各機能を使用できるようになる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、WEBで閲覧できるコンテンツのサービスをゲーム機の進行程度に応じて段階的に機能を追加する制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今のアーケードゲームは、インターネットなどを介してサーバ装置に接続しデータ管理する運営形態が増えている。これは、プレイヤ(客)のキャラクタの成長度やゲームで獲得した戦略品,キャラクタが携帯している所持品(アイテム)をサーバ装置に記録し、アーケードゲームの欠点であった、「持続性の弱さ」を補う事が主な目的であった。
これに連動したサービスとして、PCや携帯電話などの携帯情報端末で専用WEBサイトにアクセスし、自分のキャラクタ(ゲーム内の分身)のカスタマイズ(改造)や、他のプレイヤとアイテム交換,掲示板のような情報交換の場の提供,イベント開催などの付加価値サービスも一般的になってきている。
【0003】
この種のものに類似するものとしてテーマパークの来場者にかかる負担を低減してコンテンツ配信のアクセス制限を行うことができるアクセス制限装置,アクセス制限方法が提案されている(特許文献1)。
これは識別情報とコンテンツの配信を許可する度数を度数情報として記憶し、認証部によって認証が成立した識別情報に対応する度数を度数情報部から読み出し、読み出した度数を減算して度数情報を更新し、減算された度数に応じた配信期間についてコンテンツの配信許可をするものである。
また、他の例として流通するコンテンツの利用を管理することができるコンテンツ管理システムが提案されている(特許文献2)。
これは、利用が制限された利用制限コンテンツを利用制限の程度によって階層化されており、各階層に実行情報IDを対応付け実行情報を用いてユーザが利用できるようにするものである。
上記特許文献1,2はいずれもアクセス回数や実行情報に合わせて制限されたコンテンツの利用をできるようにしたものである。
【特許文献1】特開2004−227146号公報
【特許文献2】特開2004−86409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献を含めて提供するサービスが多数ある場合、慣れていない利用者に対して一度にサービスを解放しても使いこなすことができない場合が多い。また提供するサービスが多数ある場合には利用者が混乱を招き、楽しみを与えるはずのサービスが、魅力が伝わる前に敬遠される可能性もある。
利用者が快適に利用できる為には、多数の機能を“段階的”に“習熟度に応じて”提供できることが望ましい。
【0005】
本発明の目的は、WEBコンテンツでゲーム機における機能を管理できる制御システムにおいて、ゲームの利用者の習熟レベルに応じてコンテンツを解放することによりWEBサイトを初心者にわかり易く、上級者にはマニアックな要求に応えることができるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために本発明の請求項1は、プレイヤ認証することによりゲーム連動WEBコンテンツにアクセスし、コンテンツの機能を使用可能なパソコンまたは携帯情報端末と、前記パソコンまたは携帯情報端末からゲーム連動WEBコンテンツにアクセスがあった場合、該ゲーム連動WEBコンテンツの閲覧などが可能になるように制御するコンテンツ閲覧制御手段,使用不可のコンテンツを使用可能にするフラグを監視する解放フラグ監視手段並びに前記フラグが検出されたとき対応のコンテンツの機能をメニューに表示するコンテンツメニュー解放制御手段を有するサーバ装置と、プレイヤを認証する認証手段,ゲームを行うことにより得られるポイントを加算するか、またはプレイ開始から経過した期間を加算する加算処理部,前記加算処理部によって所定の加算値になった場合、加算値に応じたコンテンツを解放する指示を行うコンテンツ解放指示制御手段ならびにコンテンツが解放されたことを表示するコンテンツ表示制御手段を有するゲーム機を備え、ゲーム機におけるポイント値またはプレイ開始からの経過時間が所定値に達する毎に、対応のコンテンツの機能を前記パソコンまたは携帯情報端末で利用可能にしたことを特徴とする。
本発明の請求項2は、請求項1記載の発明において前記認証手段は、ゲーム機に備えたカード収容手段に磁気カードなどを挿入することにより行うか、半導体素子を内蔵した記憶媒体をゲーム機に装着して行うか、またはゲーム機にIDもしくはパスワードを入力して行うことを特徴とする。
本発明の請求項3は、請求項1または2記載の発明において前記サーバ装置は前記パソコンまたは携帯情報端末および前記ゲーム機とインターネット接続されることを特徴とする。
本発明の請求項4は、請求項1,2または3記載の発明において前記利用可能になるコンテンツの機能は、ゲームでのパーツの追加機能,ライバルの指定機能,チームを作るチーム作成機能またはアイテムを改造する機能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記構成によればサービスを段階的に解放していく事により、利用者は混乱を招く事なく、複雑なコンテンツを少しずつ習熟することができる。
また、煩雑さ(メニューの多さ)により敬遠され、客離れを引き起こすということを軽減でき、利用者の確保に繋がる。
WEBコンテンツを長く利用している者、または熱心にゲームで遊んでポイントを集めている利用者に対して、よりサービスを手厚くすることができ、固定客獲得に有利であるという種々の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本発明によるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムの概略図である。
制御システムは、ゲーム連動コンテンツにアクセスできるPC(パソコン)60または携帯電話機などの携帯情報端末40と、PC(パソコン)60または携帯電話機などの携帯情報端末40によってネットワークを介してコンテンツ画面を閲覧させ、記憶部のプレイ時間またはポイント蓄積情報,フラグ変化情報を参照してコンテンツ解放を制御する管理サーバ装置30と、管理サーバ装置30とネットワーク接続され、レースデータ,プレイ時間またはポイント蓄積情報,フラグ変化情報を管理サーバ装置30に送り、該情報を管理サーバ装置30に記録できるゲームセンタのゲーム機を組み込んだゲーム筐体1または家庭用ゲーム機19より構成される。
【0009】
図2は、本発明によるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムを構成するゲーム機の外観斜視図で、2台のレースゲーム機1a,1bが並設されているレースゲーム筐体1の例である。
各レースゲーム機の正面に表示部(ディスプレイ)7a,7bが、各座席の前にはハンドル4a,4b,シフトレバー5a,5bがそれぞれ設置されている。さらに下部にはアクセル6a,6b,ブレーキ8a,8bが設けられている。また、各レースゲーム機1a,1bの間にはコイン投入部2a,2bがそれぞれ配置されている。各レースゲーム機1a,1bとの間は勿論、図示しないレースゲーム機との間もサーバ装置を介してレースゲームを行うことができる。
各レースゲーム機ではコイン投入,プレイヤ認証,モードセレクトすることによってレースを行い、その結果、ポイントが加算された場合、加算値を含む情報をサーバ装置30に送る。ポイント加算により新たなコンテンツが解放された場合には表示部7a,7bにその旨を表示する。
【0010】
図3は、図1のゲーム機の回路の実施の形態を示すブロック図である。
コイン投入部2はコイン関連装置23に接続され、コイン関連装置23では投入したコインが収容され、そのデータが入出力制御装置24に送られる。操作部21はアクセル,シフトレバー,ブレーキ,ハンドルなどを含んでおり、これら情報は入出力制御装置24に送られる。さらに実行ボタン,選択ボタンなどがあり、同様に入出力制御装置24に送られる。入出力制御装置24は受信したデータをバス25を介してCPU20に送出する。また、各個人の認証のためのIDを記憶するための磁気カードなどの記録媒体15を差し込むためのカード挿入部3が設けられている。カード挿入部3はカード制御部11に接続され、カード制御部11は挿入される記録媒体15からプレイヤ認識のIDデータを読み取る。ROM29にはレースゲームの制御および実行するプログラムおよび必要なデータが格納されており、RAM10はCPU20が演算を行うときに作業エリアとして用いられる。RAM10は、また作成したデータや読み込んだデータを一時的に保持する。
【0011】
ゲーム機は入出力制御装置24,ネットワークを介してサーバ装置30に接続されている。他のゲーム機も同様に接続されている。サウンド処理部27ではCPU20からの指示により、BGMなどの音楽信号の出力処理がなされ、デモ時やゲーム中にスピーカから音楽などが流れる。
CPU20はレースゲームを行うことにより得られるポイント(マイレージ)を加算する処理を行うポイント加算処理部20b,所定のポイントが加算されると、そのポイント量に対応するコンテンツを解放するフラグを送出するコンテンツ解放指示制御部20c,コンテンツを解放した場合、その旨を画像表示部7に表示するメッセージ表示制御部20dおよびROM29から読み込まれたプログラムにしたがってゲーム機全体を制御するとともにレースゲームを実行処理するゲーム制御部20aの各機能を有している。
ここでレースデータ(走行データ)とは、コース,車種,タイム,登録日時,各フレーム毎のハンドル,アクセル,ブレーキ,車の位置,速度,壁に当たったか、グリップしているかの情報などである。フレームとはゲームの処理1回のことを示し、通常は1/60秒毎である。
【0012】
図4は、図1の管理サーバ装置の回路の実施の形態を示すブロック図である。
管理サーバ装置30は携帯情報端末40,パソコン60やレースゲーム筐体1,家庭用ゲーム機19と通信を行う通信部34によって情報の送受信を行う。メモリ部35にはサーバ装置30を制御するプログラムおよびコンテンツ情報が格納されている。CPU31はサーバ装置の動作を制御する他、コンテンツ閲覧制御部31a,解放フラグ監視部31bおよひコンテンツメニュー解放制御部31cの各機能を有している。
コンテンツ閲覧制御部31aは携帯情報端末40などからアクセスがあると、所定のURLのホームページを閲覧できるようにする。URLのホームページの内容はゲーム機に対応するコンテンツを段階的に閲覧できるように制御される。解放フラグ監視部31bは、ゲーム機から送られてくるフラグを監視する。コンテンツメニュー解放制御部31cは解放フラグ監視部31bにおいて予め定めたポイント量に達したことを示すフラグが検出されたとき、ホームページのメニューに対応のコンテンツを加えるように制御する。
【0013】
図5は、図1の携帯情報端末の回路の実施の形態を示すブロック図である。
携帯情報端末40の回路部はアンテナ47,表示部52およびスピーカ55と音声出力端子46に接続されている。携帯情報端末40の回路部はサーバ装置30にアクセスするための通信部48,制御プログラムに基づいて携帯情報端末の入出力操作の制御を司どり、各回路の動作を制御するCPU49,画像を展開するビデオRAM58,各データおよび画像を表示部52に表示する制御を行う表示制御部51,音声や音楽(音響データ)の音源となる音源部53,音源チップ(音源部)のデータをアナログ信号に変換しスピーカ55と音声出力端子に出力するD/A変換器54,スピーカ55と音声出力端子46,閲覧ソフト(ブラウザ)や制御プログラムを格納するROM56,入力部57,サーバ装置30からダウンロードするコンテンツなどのデータを格納するワークRAM58およびバッテリー59より構成されている。
CPU49は電話機能,メール機能などの他、サーバ装置30へアクセス操作なされた場合、サーバ装置30よりゲーム連動WEBコンテンツをダンウロードさせ表示制御部51を介して表示部52にゲーム機のコンテンツを表示する制御を行うコンテンツアクセス制御部49aの機能を有している。
ゲーム連動WEBコンテンツにアクセスするには、プレイヤ認証のためにIDまたはパスーワードの入力が必要である。
【0014】
図6は、図1のパソコンの構成を示すブロック図である。
DVD,CDなどを再生記録するDVDデッキ,フロッピーデッキ70はインターフェース部68を、マウス72,キーボード73はインターフェース部71を、ADSLモデムなどの通信部67はインターフェース部66をそれぞれ介してバスに接続されている。また、HDD63とメモリ部62がバスにそれぞれ接続されている。CPU61によってブラウザ閲覧ソフトを起動し所定URLを指定することにより、通信部67を介してサーバ装置30にアクセスすることが可能となる。CPU61のコンテンツアクセス制御部61aはサーバ装置30へのアクセス操作によってゲーム連動WEBコンテンツをダンウロードしグラフックカード64を介してディスプレイ65にゲーム機のコンテンツを表示する制御を行う。ゲーム連動WEBコンテンツを閲覧するためにはプレイヤ認証が必要である。
【0015】
図7Aは、本発明による解放段階制御システムの動作を説明するためのフローチャート、図7Bはプレイヤがゲームを開始する状態を示す図および各ステップにおけるゲーム機の表示部の例を説明するための図である。
この例はゲームを遊ぶことによって得られるポイント(マイレージ)によって機能追加するものである。
コイン投入部2からコインが投入されると、コイン関連装置23に収容されてコイン情報が入出力制御装置24を介してCPU20に送られる(ステップ(以下「S」という)000)。ゲーム制御部20aは、カード挿入部3に記録媒体15が挿入されると、カード制御部11によってID情報を読み込み、プレイヤの認証を行う(S001)。
そして、サーバ装置30にアクセスして現在までに蓄積されたポイント値を読み込む(S002)。磁気カードが挿入されていない場合には画像表示部7に磁気カード挿入を促す画面が表示される。ゲーム筐体の1台にプレイヤが座って磁気カードを挿入し認証を行っている状態を図7B(a)に示す。結果的に磁気カードが挿入されず、プレイヤの認証ができない場合にはサーバ装置にレースデータをアップロードすることのない通常のレースゲームのフロー(図示されていない)にブランチする。
【0016】
プレイヤの認証を行った後、ゲーム制御部20aは、ゲームモードを選択する画面を表示し、その中からプレイヤにゲームのモードを選択させる(S003)。ゲームモードはゲーム機で設定される他の車と競う通常のレースモード,コース対応に設定されている時間に挑戦するタイムアタックモード,挑戦状を受けたときのモードなどである。なお、レースモード,タイムアタックモードではコース選択も行う。ゲームモードを選択すると、選択したモードによるレーススタート画面を表示し、レースを開始する(S004)。
ゲーム制御部20aはプレイヤの操作にしたがってレース処理を行い(S005)、図示しないレースデータ保存部によりレースの走行データをフレーム毎にRAM10に記録する。そしてレースが終了したか否かの判断を行う(S006)。レースが終了した場合には当初読み込んだポイント値に今回獲得したポイント値を加算処理する(S007)。終了していない場合には上記S005,S006が繰り返される。
【0017】
ゲームであまり遊んでいない段階(ポイントが蓄積されていない状態)では基本的な機能しか利用できない。図8Aにその場合の解放されている機能例を示す。この段階ではゲーム連動WEBコンテンツにおいてAネットランキング閲覧機能とBドレスアップ機能を使用可能でパソコンまたは携帯情報端末から閲覧やドレスアップができる。これら機能以外はボタンが隠れており、使用不可能な状態となっている。
ポイント加算処理した結果、コンテンツ解放指示制御部20cは各機能を解放できるポイントに達成したか否かの判断を段階的に行う。まず、300ポイントに達しているか判断を行う(S008)。300ポイントに達している場合にはメッセージ表示制御部20dがゲーム機の画像表示部7にその旨のメッセージを表示し、コンテンツ解放指示制御部20cがコンテンツC,Dの機能を解放すべくフラグをオンする(S009)。このフラグオン情報およびポイント値はS018においてサーバ装置30に送られる。サーバ装置30では解放フラグ監視部31bは該フラグオンを検知するため、コンテンツメニュー解放制御部31cはポイント値対応のコンテンツのメニューを表示して使用できるように制御する。
図8BにCステッカ機能とDデータ分析機能のボタンが表示され使用できるようになった状態を示す。
ゲーム機側では上記フラグオンによってメッセージ表示制御部20dがゲーム連動WEBサイトでステッカ機能とデータ分析機能が利用可能になった旨の表示を行う(S010)。図7B(b)にゲーム機の画像表示部7にC,D機能が使用できるようになった表示例を示す。
【0018】
つぎに600ポイントに達しているか判断を行う(S011)。600ポイントに達している場合にはメッセージ表示制御部20dがゲーム機の画像表示部7にその旨のメッセージを表示し、コンテンツ解放指示制御部20cがコンテンツE,Fの機能を解放すべくフラグをオンする(S012)。このフラグオン情報およびポイント値はS018においてサーバ装置30に送られる。サーバ装置30では解放フラグ監視部31bが該フラグオンを検知するため、コンテンツメニュー解放制御部31cはポイント値対応のコンテンツのメニューを表示して使用できるように制御する。
図8CにE匠モードランキング閲覧機能とFチーム作成機能のボタンが表示され使用できるようになった状態を示す。
ゲーム機側では上記フラグオンによってメッセージ表示制御部20dがゲーム連動WEBサイトでステッカ機能とデータ分析機能が利用可能になった旨の表示を行う(S013)。そしてモードセレクトに匠モードも追加され、該匠モードも選択可能になる。図7B(c)にゲーム機の画像表示部7にE,F機能が利用できるようになった表示例を示す。
【0019】
さらに1200ポイントに達しているか判断を行う(S014)。1200ポイントに達している場合にはメッセージ表示制御部20dがゲーム機の画像表示部7にその旨のメッセージを表示し、コンテンツ解放指示制御部20cがコンテンツG,Hの機能を解放すべくフラグをオンする(S015)。このフラグオン情報およびポイント値はS018においてサーバ装置30に送られる。サーバ装置30では解放フラグ監視部31bは該フラグオンを検知するため、コンテンツメニュー解放制御部31cはポイント値対応のコンテンツのメニューを表示して使用できるように制御する。
図8DにGその他のランキング閲覧機能とH資料室のボタンが表示され使用できるようになった状態を示す。
ゲーム機側では上記フラグオンによってメッセージ表示制御部20dがゲーム連動WEBサイトでその他のランキング閲覧機能とH資料室が利用可能になった旨の表示を行う(S016)。図7B(d)にゲーム機の画像表示部7にG,H機能が使用できるようになった表示例を示す。
【0020】
以上によりポイント加算の値をチェックした後、ゲームオーバ処理を行い(S017)、ゲーム制御部20aはレースデータ,ポイント値およびフラグ変化情報をサーバ装置30に送り、サーバ装置30ではメモリ部35にそのレースデータ,ポイント値およびフラグ変化情報を記録する。(S018)
なお、上記各機能のうち、ネットランキング閲覧機能は全国的に例えば上位10位までの人のレース結果のランキングを閲覧できる機能,ドレスアップ機能はプレイヤの車に好みの部品を付けたり、好みの形などに改造できる機能,ステッカ機能は自分の車にステッカを貼ることができる機能,データ分析機能はタイムレコードを詳細に分析できる機能,匠モードランキング閲覧機能は上級者向けゲームモード,チーム作成機能はチームを編成できる機能をそれぞれ意味する。また、ライバルを指定する機能などを設けることもできる。
【0021】
携帯情報端末40またはパソコン60では上記のように各機能がコンテンツに追加されると、コンテンツアクセス制御部49aまたは61aが認証してゲーム連動WEBコンテンツを表示させたとき、各段階でそれぞれ追加された機能を使用できるようになる。
【0022】
以上の実施の形態はゲームを繰り返し行うことよりポイントが増加する例を説明したが、利用期間(プレイ時間)によってコンテンツが解放されるようにもできる。例えばWEBコンテンツで提供されているサービスをA,B,C,D,E,F,G,H,I,Jの10種類であるとする。サービス利用開始当初はA,B,C,の4つのみ利用可能、利用期間が30日経過するとE,F,Gのサービスを追加、さらに利用期間が60日経過するとH,I,Jのサービスを追加するようにできる。
また、各ポイント毎に追加される機能を任意に選択するようにもできる。
さらに、プレイヤ認証を磁気カードで行う例を示したが、半導体を内蔵した記憶媒体をゲーム機に装着したり、ID,パスワードを入力して認証することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
WEBコンテンツサービスにおける、利用時間または蓄積ポイントによる段階的サービスを提供できる制御システムである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明によるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムの概略図である。
【図2】本発明によるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムを構成するゲーム機の外観斜視図である。
【図3】図1のゲーム機の回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図4】図1の管理サーバ装置の回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図5】図1の携帯情報端末の回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図6】図1のパソコンの構成を示すブロック図である。
【図7A】本発明による解放段階制御システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図7B】図7Aのフローチャートにおいてプレイヤがゲームを開始する状態を示す図および各ステップにおけるゲーム機の表示部の例を説明するための図である。
【図8A】WEBコンテンツの画面例を示す図で、初期段階のコンテンツの状態を示している。
【図8B】WEBコンテンツの画面例を示す図で、初期段階からステッカー機能およびデータ分析機能が追加された状態を示している。
【図8C】WEBコンテンツの画面例を示す図で、さらに匠モードランキング閲覧機能およびチーム作成機能が追加された状態を示している。
【図8D】WEBコンテンツの画面例を示す図で、さらにその他のランキングおよび資料室が追加された状態を示している。
【符号の説明】
【0025】
1 レースゲーム筐体
1a,1b レースゲーム機
2a,2b コイン投入部
3a,3b カード挿入部
4a,4b ハンドル
5a,5b シフトレバー
6a,6b アクセル
7a,7b 表示部
8a,8b ブレーキ
19 家庭用ゲーム機
40 携帯情報端末
60 パソコン
【技術分野】
【0001】
本発明は、WEBで閲覧できるコンテンツのサービスをゲーム機の進行程度に応じて段階的に機能を追加する制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今のアーケードゲームは、インターネットなどを介してサーバ装置に接続しデータ管理する運営形態が増えている。これは、プレイヤ(客)のキャラクタの成長度やゲームで獲得した戦略品,キャラクタが携帯している所持品(アイテム)をサーバ装置に記録し、アーケードゲームの欠点であった、「持続性の弱さ」を補う事が主な目的であった。
これに連動したサービスとして、PCや携帯電話などの携帯情報端末で専用WEBサイトにアクセスし、自分のキャラクタ(ゲーム内の分身)のカスタマイズ(改造)や、他のプレイヤとアイテム交換,掲示板のような情報交換の場の提供,イベント開催などの付加価値サービスも一般的になってきている。
【0003】
この種のものに類似するものとしてテーマパークの来場者にかかる負担を低減してコンテンツ配信のアクセス制限を行うことができるアクセス制限装置,アクセス制限方法が提案されている(特許文献1)。
これは識別情報とコンテンツの配信を許可する度数を度数情報として記憶し、認証部によって認証が成立した識別情報に対応する度数を度数情報部から読み出し、読み出した度数を減算して度数情報を更新し、減算された度数に応じた配信期間についてコンテンツの配信許可をするものである。
また、他の例として流通するコンテンツの利用を管理することができるコンテンツ管理システムが提案されている(特許文献2)。
これは、利用が制限された利用制限コンテンツを利用制限の程度によって階層化されており、各階層に実行情報IDを対応付け実行情報を用いてユーザが利用できるようにするものである。
上記特許文献1,2はいずれもアクセス回数や実行情報に合わせて制限されたコンテンツの利用をできるようにしたものである。
【特許文献1】特開2004−227146号公報
【特許文献2】特開2004−86409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献を含めて提供するサービスが多数ある場合、慣れていない利用者に対して一度にサービスを解放しても使いこなすことができない場合が多い。また提供するサービスが多数ある場合には利用者が混乱を招き、楽しみを与えるはずのサービスが、魅力が伝わる前に敬遠される可能性もある。
利用者が快適に利用できる為には、多数の機能を“段階的”に“習熟度に応じて”提供できることが望ましい。
【0005】
本発明の目的は、WEBコンテンツでゲーム機における機能を管理できる制御システムにおいて、ゲームの利用者の習熟レベルに応じてコンテンツを解放することによりWEBサイトを初心者にわかり易く、上級者にはマニアックな要求に応えることができるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために本発明の請求項1は、プレイヤ認証することによりゲーム連動WEBコンテンツにアクセスし、コンテンツの機能を使用可能なパソコンまたは携帯情報端末と、前記パソコンまたは携帯情報端末からゲーム連動WEBコンテンツにアクセスがあった場合、該ゲーム連動WEBコンテンツの閲覧などが可能になるように制御するコンテンツ閲覧制御手段,使用不可のコンテンツを使用可能にするフラグを監視する解放フラグ監視手段並びに前記フラグが検出されたとき対応のコンテンツの機能をメニューに表示するコンテンツメニュー解放制御手段を有するサーバ装置と、プレイヤを認証する認証手段,ゲームを行うことにより得られるポイントを加算するか、またはプレイ開始から経過した期間を加算する加算処理部,前記加算処理部によって所定の加算値になった場合、加算値に応じたコンテンツを解放する指示を行うコンテンツ解放指示制御手段ならびにコンテンツが解放されたことを表示するコンテンツ表示制御手段を有するゲーム機を備え、ゲーム機におけるポイント値またはプレイ開始からの経過時間が所定値に達する毎に、対応のコンテンツの機能を前記パソコンまたは携帯情報端末で利用可能にしたことを特徴とする。
本発明の請求項2は、請求項1記載の発明において前記認証手段は、ゲーム機に備えたカード収容手段に磁気カードなどを挿入することにより行うか、半導体素子を内蔵した記憶媒体をゲーム機に装着して行うか、またはゲーム機にIDもしくはパスワードを入力して行うことを特徴とする。
本発明の請求項3は、請求項1または2記載の発明において前記サーバ装置は前記パソコンまたは携帯情報端末および前記ゲーム機とインターネット接続されることを特徴とする。
本発明の請求項4は、請求項1,2または3記載の発明において前記利用可能になるコンテンツの機能は、ゲームでのパーツの追加機能,ライバルの指定機能,チームを作るチーム作成機能またはアイテムを改造する機能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記構成によればサービスを段階的に解放していく事により、利用者は混乱を招く事なく、複雑なコンテンツを少しずつ習熟することができる。
また、煩雑さ(メニューの多さ)により敬遠され、客離れを引き起こすということを軽減でき、利用者の確保に繋がる。
WEBコンテンツを長く利用している者、または熱心にゲームで遊んでポイントを集めている利用者に対して、よりサービスを手厚くすることができ、固定客獲得に有利であるという種々の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本発明によるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムの概略図である。
制御システムは、ゲーム連動コンテンツにアクセスできるPC(パソコン)60または携帯電話機などの携帯情報端末40と、PC(パソコン)60または携帯電話機などの携帯情報端末40によってネットワークを介してコンテンツ画面を閲覧させ、記憶部のプレイ時間またはポイント蓄積情報,フラグ変化情報を参照してコンテンツ解放を制御する管理サーバ装置30と、管理サーバ装置30とネットワーク接続され、レースデータ,プレイ時間またはポイント蓄積情報,フラグ変化情報を管理サーバ装置30に送り、該情報を管理サーバ装置30に記録できるゲームセンタのゲーム機を組み込んだゲーム筐体1または家庭用ゲーム機19より構成される。
【0009】
図2は、本発明によるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムを構成するゲーム機の外観斜視図で、2台のレースゲーム機1a,1bが並設されているレースゲーム筐体1の例である。
各レースゲーム機の正面に表示部(ディスプレイ)7a,7bが、各座席の前にはハンドル4a,4b,シフトレバー5a,5bがそれぞれ設置されている。さらに下部にはアクセル6a,6b,ブレーキ8a,8bが設けられている。また、各レースゲーム機1a,1bの間にはコイン投入部2a,2bがそれぞれ配置されている。各レースゲーム機1a,1bとの間は勿論、図示しないレースゲーム機との間もサーバ装置を介してレースゲームを行うことができる。
各レースゲーム機ではコイン投入,プレイヤ認証,モードセレクトすることによってレースを行い、その結果、ポイントが加算された場合、加算値を含む情報をサーバ装置30に送る。ポイント加算により新たなコンテンツが解放された場合には表示部7a,7bにその旨を表示する。
【0010】
図3は、図1のゲーム機の回路の実施の形態を示すブロック図である。
コイン投入部2はコイン関連装置23に接続され、コイン関連装置23では投入したコインが収容され、そのデータが入出力制御装置24に送られる。操作部21はアクセル,シフトレバー,ブレーキ,ハンドルなどを含んでおり、これら情報は入出力制御装置24に送られる。さらに実行ボタン,選択ボタンなどがあり、同様に入出力制御装置24に送られる。入出力制御装置24は受信したデータをバス25を介してCPU20に送出する。また、各個人の認証のためのIDを記憶するための磁気カードなどの記録媒体15を差し込むためのカード挿入部3が設けられている。カード挿入部3はカード制御部11に接続され、カード制御部11は挿入される記録媒体15からプレイヤ認識のIDデータを読み取る。ROM29にはレースゲームの制御および実行するプログラムおよび必要なデータが格納されており、RAM10はCPU20が演算を行うときに作業エリアとして用いられる。RAM10は、また作成したデータや読み込んだデータを一時的に保持する。
【0011】
ゲーム機は入出力制御装置24,ネットワークを介してサーバ装置30に接続されている。他のゲーム機も同様に接続されている。サウンド処理部27ではCPU20からの指示により、BGMなどの音楽信号の出力処理がなされ、デモ時やゲーム中にスピーカから音楽などが流れる。
CPU20はレースゲームを行うことにより得られるポイント(マイレージ)を加算する処理を行うポイント加算処理部20b,所定のポイントが加算されると、そのポイント量に対応するコンテンツを解放するフラグを送出するコンテンツ解放指示制御部20c,コンテンツを解放した場合、その旨を画像表示部7に表示するメッセージ表示制御部20dおよびROM29から読み込まれたプログラムにしたがってゲーム機全体を制御するとともにレースゲームを実行処理するゲーム制御部20aの各機能を有している。
ここでレースデータ(走行データ)とは、コース,車種,タイム,登録日時,各フレーム毎のハンドル,アクセル,ブレーキ,車の位置,速度,壁に当たったか、グリップしているかの情報などである。フレームとはゲームの処理1回のことを示し、通常は1/60秒毎である。
【0012】
図4は、図1の管理サーバ装置の回路の実施の形態を示すブロック図である。
管理サーバ装置30は携帯情報端末40,パソコン60やレースゲーム筐体1,家庭用ゲーム機19と通信を行う通信部34によって情報の送受信を行う。メモリ部35にはサーバ装置30を制御するプログラムおよびコンテンツ情報が格納されている。CPU31はサーバ装置の動作を制御する他、コンテンツ閲覧制御部31a,解放フラグ監視部31bおよひコンテンツメニュー解放制御部31cの各機能を有している。
コンテンツ閲覧制御部31aは携帯情報端末40などからアクセスがあると、所定のURLのホームページを閲覧できるようにする。URLのホームページの内容はゲーム機に対応するコンテンツを段階的に閲覧できるように制御される。解放フラグ監視部31bは、ゲーム機から送られてくるフラグを監視する。コンテンツメニュー解放制御部31cは解放フラグ監視部31bにおいて予め定めたポイント量に達したことを示すフラグが検出されたとき、ホームページのメニューに対応のコンテンツを加えるように制御する。
【0013】
図5は、図1の携帯情報端末の回路の実施の形態を示すブロック図である。
携帯情報端末40の回路部はアンテナ47,表示部52およびスピーカ55と音声出力端子46に接続されている。携帯情報端末40の回路部はサーバ装置30にアクセスするための通信部48,制御プログラムに基づいて携帯情報端末の入出力操作の制御を司どり、各回路の動作を制御するCPU49,画像を展開するビデオRAM58,各データおよび画像を表示部52に表示する制御を行う表示制御部51,音声や音楽(音響データ)の音源となる音源部53,音源チップ(音源部)のデータをアナログ信号に変換しスピーカ55と音声出力端子に出力するD/A変換器54,スピーカ55と音声出力端子46,閲覧ソフト(ブラウザ)や制御プログラムを格納するROM56,入力部57,サーバ装置30からダウンロードするコンテンツなどのデータを格納するワークRAM58およびバッテリー59より構成されている。
CPU49は電話機能,メール機能などの他、サーバ装置30へアクセス操作なされた場合、サーバ装置30よりゲーム連動WEBコンテンツをダンウロードさせ表示制御部51を介して表示部52にゲーム機のコンテンツを表示する制御を行うコンテンツアクセス制御部49aの機能を有している。
ゲーム連動WEBコンテンツにアクセスするには、プレイヤ認証のためにIDまたはパスーワードの入力が必要である。
【0014】
図6は、図1のパソコンの構成を示すブロック図である。
DVD,CDなどを再生記録するDVDデッキ,フロッピーデッキ70はインターフェース部68を、マウス72,キーボード73はインターフェース部71を、ADSLモデムなどの通信部67はインターフェース部66をそれぞれ介してバスに接続されている。また、HDD63とメモリ部62がバスにそれぞれ接続されている。CPU61によってブラウザ閲覧ソフトを起動し所定URLを指定することにより、通信部67を介してサーバ装置30にアクセスすることが可能となる。CPU61のコンテンツアクセス制御部61aはサーバ装置30へのアクセス操作によってゲーム連動WEBコンテンツをダンウロードしグラフックカード64を介してディスプレイ65にゲーム機のコンテンツを表示する制御を行う。ゲーム連動WEBコンテンツを閲覧するためにはプレイヤ認証が必要である。
【0015】
図7Aは、本発明による解放段階制御システムの動作を説明するためのフローチャート、図7Bはプレイヤがゲームを開始する状態を示す図および各ステップにおけるゲーム機の表示部の例を説明するための図である。
この例はゲームを遊ぶことによって得られるポイント(マイレージ)によって機能追加するものである。
コイン投入部2からコインが投入されると、コイン関連装置23に収容されてコイン情報が入出力制御装置24を介してCPU20に送られる(ステップ(以下「S」という)000)。ゲーム制御部20aは、カード挿入部3に記録媒体15が挿入されると、カード制御部11によってID情報を読み込み、プレイヤの認証を行う(S001)。
そして、サーバ装置30にアクセスして現在までに蓄積されたポイント値を読み込む(S002)。磁気カードが挿入されていない場合には画像表示部7に磁気カード挿入を促す画面が表示される。ゲーム筐体の1台にプレイヤが座って磁気カードを挿入し認証を行っている状態を図7B(a)に示す。結果的に磁気カードが挿入されず、プレイヤの認証ができない場合にはサーバ装置にレースデータをアップロードすることのない通常のレースゲームのフロー(図示されていない)にブランチする。
【0016】
プレイヤの認証を行った後、ゲーム制御部20aは、ゲームモードを選択する画面を表示し、その中からプレイヤにゲームのモードを選択させる(S003)。ゲームモードはゲーム機で設定される他の車と競う通常のレースモード,コース対応に設定されている時間に挑戦するタイムアタックモード,挑戦状を受けたときのモードなどである。なお、レースモード,タイムアタックモードではコース選択も行う。ゲームモードを選択すると、選択したモードによるレーススタート画面を表示し、レースを開始する(S004)。
ゲーム制御部20aはプレイヤの操作にしたがってレース処理を行い(S005)、図示しないレースデータ保存部によりレースの走行データをフレーム毎にRAM10に記録する。そしてレースが終了したか否かの判断を行う(S006)。レースが終了した場合には当初読み込んだポイント値に今回獲得したポイント値を加算処理する(S007)。終了していない場合には上記S005,S006が繰り返される。
【0017】
ゲームであまり遊んでいない段階(ポイントが蓄積されていない状態)では基本的な機能しか利用できない。図8Aにその場合の解放されている機能例を示す。この段階ではゲーム連動WEBコンテンツにおいてAネットランキング閲覧機能とBドレスアップ機能を使用可能でパソコンまたは携帯情報端末から閲覧やドレスアップができる。これら機能以外はボタンが隠れており、使用不可能な状態となっている。
ポイント加算処理した結果、コンテンツ解放指示制御部20cは各機能を解放できるポイントに達成したか否かの判断を段階的に行う。まず、300ポイントに達しているか判断を行う(S008)。300ポイントに達している場合にはメッセージ表示制御部20dがゲーム機の画像表示部7にその旨のメッセージを表示し、コンテンツ解放指示制御部20cがコンテンツC,Dの機能を解放すべくフラグをオンする(S009)。このフラグオン情報およびポイント値はS018においてサーバ装置30に送られる。サーバ装置30では解放フラグ監視部31bは該フラグオンを検知するため、コンテンツメニュー解放制御部31cはポイント値対応のコンテンツのメニューを表示して使用できるように制御する。
図8BにCステッカ機能とDデータ分析機能のボタンが表示され使用できるようになった状態を示す。
ゲーム機側では上記フラグオンによってメッセージ表示制御部20dがゲーム連動WEBサイトでステッカ機能とデータ分析機能が利用可能になった旨の表示を行う(S010)。図7B(b)にゲーム機の画像表示部7にC,D機能が使用できるようになった表示例を示す。
【0018】
つぎに600ポイントに達しているか判断を行う(S011)。600ポイントに達している場合にはメッセージ表示制御部20dがゲーム機の画像表示部7にその旨のメッセージを表示し、コンテンツ解放指示制御部20cがコンテンツE,Fの機能を解放すべくフラグをオンする(S012)。このフラグオン情報およびポイント値はS018においてサーバ装置30に送られる。サーバ装置30では解放フラグ監視部31bが該フラグオンを検知するため、コンテンツメニュー解放制御部31cはポイント値対応のコンテンツのメニューを表示して使用できるように制御する。
図8CにE匠モードランキング閲覧機能とFチーム作成機能のボタンが表示され使用できるようになった状態を示す。
ゲーム機側では上記フラグオンによってメッセージ表示制御部20dがゲーム連動WEBサイトでステッカ機能とデータ分析機能が利用可能になった旨の表示を行う(S013)。そしてモードセレクトに匠モードも追加され、該匠モードも選択可能になる。図7B(c)にゲーム機の画像表示部7にE,F機能が利用できるようになった表示例を示す。
【0019】
さらに1200ポイントに達しているか判断を行う(S014)。1200ポイントに達している場合にはメッセージ表示制御部20dがゲーム機の画像表示部7にその旨のメッセージを表示し、コンテンツ解放指示制御部20cがコンテンツG,Hの機能を解放すべくフラグをオンする(S015)。このフラグオン情報およびポイント値はS018においてサーバ装置30に送られる。サーバ装置30では解放フラグ監視部31bは該フラグオンを検知するため、コンテンツメニュー解放制御部31cはポイント値対応のコンテンツのメニューを表示して使用できるように制御する。
図8DにGその他のランキング閲覧機能とH資料室のボタンが表示され使用できるようになった状態を示す。
ゲーム機側では上記フラグオンによってメッセージ表示制御部20dがゲーム連動WEBサイトでその他のランキング閲覧機能とH資料室が利用可能になった旨の表示を行う(S016)。図7B(d)にゲーム機の画像表示部7にG,H機能が使用できるようになった表示例を示す。
【0020】
以上によりポイント加算の値をチェックした後、ゲームオーバ処理を行い(S017)、ゲーム制御部20aはレースデータ,ポイント値およびフラグ変化情報をサーバ装置30に送り、サーバ装置30ではメモリ部35にそのレースデータ,ポイント値およびフラグ変化情報を記録する。(S018)
なお、上記各機能のうち、ネットランキング閲覧機能は全国的に例えば上位10位までの人のレース結果のランキングを閲覧できる機能,ドレスアップ機能はプレイヤの車に好みの部品を付けたり、好みの形などに改造できる機能,ステッカ機能は自分の車にステッカを貼ることができる機能,データ分析機能はタイムレコードを詳細に分析できる機能,匠モードランキング閲覧機能は上級者向けゲームモード,チーム作成機能はチームを編成できる機能をそれぞれ意味する。また、ライバルを指定する機能などを設けることもできる。
【0021】
携帯情報端末40またはパソコン60では上記のように各機能がコンテンツに追加されると、コンテンツアクセス制御部49aまたは61aが認証してゲーム連動WEBコンテンツを表示させたとき、各段階でそれぞれ追加された機能を使用できるようになる。
【0022】
以上の実施の形態はゲームを繰り返し行うことよりポイントが増加する例を説明したが、利用期間(プレイ時間)によってコンテンツが解放されるようにもできる。例えばWEBコンテンツで提供されているサービスをA,B,C,D,E,F,G,H,I,Jの10種類であるとする。サービス利用開始当初はA,B,C,の4つのみ利用可能、利用期間が30日経過するとE,F,Gのサービスを追加、さらに利用期間が60日経過するとH,I,Jのサービスを追加するようにできる。
また、各ポイント毎に追加される機能を任意に選択するようにもできる。
さらに、プレイヤ認証を磁気カードで行う例を示したが、半導体を内蔵した記憶媒体をゲーム機に装着したり、ID,パスワードを入力して認証することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
WEBコンテンツサービスにおける、利用時間または蓄積ポイントによる段階的サービスを提供できる制御システムである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明によるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムの概略図である。
【図2】本発明によるWEBコンテンツサービスの解放段階制御システムを構成するゲーム機の外観斜視図である。
【図3】図1のゲーム機の回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図4】図1の管理サーバ装置の回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図5】図1の携帯情報端末の回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図6】図1のパソコンの構成を示すブロック図である。
【図7A】本発明による解放段階制御システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図7B】図7Aのフローチャートにおいてプレイヤがゲームを開始する状態を示す図および各ステップにおけるゲーム機の表示部の例を説明するための図である。
【図8A】WEBコンテンツの画面例を示す図で、初期段階のコンテンツの状態を示している。
【図8B】WEBコンテンツの画面例を示す図で、初期段階からステッカー機能およびデータ分析機能が追加された状態を示している。
【図8C】WEBコンテンツの画面例を示す図で、さらに匠モードランキング閲覧機能およびチーム作成機能が追加された状態を示している。
【図8D】WEBコンテンツの画面例を示す図で、さらにその他のランキングおよび資料室が追加された状態を示している。
【符号の説明】
【0025】
1 レースゲーム筐体
1a,1b レースゲーム機
2a,2b コイン投入部
3a,3b カード挿入部
4a,4b ハンドル
5a,5b シフトレバー
6a,6b アクセル
7a,7b 表示部
8a,8b ブレーキ
19 家庭用ゲーム機
40 携帯情報端末
60 パソコン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤ認証することによりゲーム連動WEBコンテンツにアクセスし、コンテンツの機能を使用可能なパソコンまたは携帯情報端末と、
前記パソコンまたは携帯情報端末からゲーム連動WEBコンテンツにアクセスがあった場合、該ゲーム連動WEBコンテンツの閲覧などが可能になるように制御するコンテンツ閲覧制御手段,使用不可のコンテンツを使用可能にするフラグを監視する解放フラグ監視手段ならびに前記フラグが検出されたとき対応のコンテンツの機能をメニューに表示するコンテンツメニュー解放制御手段を有するサーバ装置と、
プレイヤを認証する認証手段,ゲームを行うことにより得られるポイントを加算するか、またはプレイ開始から経過した期間を加算する加算処理部,前記加算処理部によって所定の加算値になった場合、加算値に応じたコンテンツを解放する指示を行うコンテンツ解放指示制御手段ならびにコンテンツが解放されたことを表示するコンテンツ表示制御手段を有するゲーム機を備え、
ゲーム機におけるポイント値またはプレイ開始からの経過時間が所定値に達する毎に、対応のコンテンツの機能を前記パソコンまたは携帯情報端末で利用可能にしたことを特徴とするWEBコンテンツサービスの解放段階制御システム。
【請求項2】
前記認証手段は、ゲーム機に備えたカード収容手段に磁気カードなどを挿入することにより行うか、半導体素子を内蔵した記憶媒体をゲーム機に装着して行うか、またはゲーム機にIDもしくはパスワードを入力して行うことを特徴とする請求項1記載のWEBコンテンツサービスの解放段階制御システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は前記パソコンまたは携帯情報端末および前記ゲーム機とインターネット接続されることを特徴とする請求項1または2記載のWEBコンテンツサービスの解放段階制御システム。
【請求項4】
前記利用可能になるコンテンツの機能は、ゲームでのパーツの追加機能,ライバルの指定機能,チームを作るチーム作成機能またはアイテムを改造する機能であることを特徴とする請求項1,2または3記載のWEBコンテンツサービスの解放段階制御システム。
【請求項1】
プレイヤ認証することによりゲーム連動WEBコンテンツにアクセスし、コンテンツの機能を使用可能なパソコンまたは携帯情報端末と、
前記パソコンまたは携帯情報端末からゲーム連動WEBコンテンツにアクセスがあった場合、該ゲーム連動WEBコンテンツの閲覧などが可能になるように制御するコンテンツ閲覧制御手段,使用不可のコンテンツを使用可能にするフラグを監視する解放フラグ監視手段ならびに前記フラグが検出されたとき対応のコンテンツの機能をメニューに表示するコンテンツメニュー解放制御手段を有するサーバ装置と、
プレイヤを認証する認証手段,ゲームを行うことにより得られるポイントを加算するか、またはプレイ開始から経過した期間を加算する加算処理部,前記加算処理部によって所定の加算値になった場合、加算値に応じたコンテンツを解放する指示を行うコンテンツ解放指示制御手段ならびにコンテンツが解放されたことを表示するコンテンツ表示制御手段を有するゲーム機を備え、
ゲーム機におけるポイント値またはプレイ開始からの経過時間が所定値に達する毎に、対応のコンテンツの機能を前記パソコンまたは携帯情報端末で利用可能にしたことを特徴とするWEBコンテンツサービスの解放段階制御システム。
【請求項2】
前記認証手段は、ゲーム機に備えたカード収容手段に磁気カードなどを挿入することにより行うか、半導体素子を内蔵した記憶媒体をゲーム機に装着して行うか、またはゲーム機にIDもしくはパスワードを入力して行うことを特徴とする請求項1記載のWEBコンテンツサービスの解放段階制御システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は前記パソコンまたは携帯情報端末および前記ゲーム機とインターネット接続されることを特徴とする請求項1または2記載のWEBコンテンツサービスの解放段階制御システム。
【請求項4】
前記利用可能になるコンテンツの機能は、ゲームでのパーツの追加機能,ライバルの指定機能,チームを作るチーム作成機能またはアイテムを改造する機能であることを特徴とする請求項1,2または3記載のWEBコンテンツサービスの解放段階制御システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【公開番号】特開2006−175004(P2006−175004A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−371028(P2004−371028)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000132840)株式会社タイトー (49)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000132840)株式会社タイトー (49)
【Fターム(参考)】
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