説明

X線回折測定方法及びX線回折装置

【課題】複数の試料に対してX線回折測定を行う場合に、それぞれの試料のX線回折パターンが独立に正確に得られにくいという問題点があった。
【解決手段】X線を試料に向けて照射するためのX線照射部と回折X線を検出するための回折X線検出部と試料を保持するための試料保持部とを有するX線回折装置において、
試料保持部の所定位置に光を照射する光照射部と、光照射部から発生した光を試料に照射して得た反射光を受光する受光部と、反射光の受光角度又は受光位置を測定し、それに応じて試料保持部の試料の厚さ方向の移動距離を決定する位置制御部と、決定された移動距離に応じて試料保持部を試料の厚さ方向に移動させる移動部とを有する位置調整機構を有する、ことを特徴とするX線回折装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線回折測定方法及び装置に関する。詳しくは、複数の試料のX線回折を連続的に測定するのに適したX線回折測定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ファインセラミックス技術の進歩により、無機化合物の結晶構造、組成、結晶粒の大きさをミクロン〜ナノスケールで制御できるようになっている。このため、無機化合物の電子材料への応用展開の途が急激に拡大している。
中でも、無機酸化物は、誘電特性や磁気特性、電気導電性等において、幅広い物性を有する。無機化合物の機能の多様性は、無機化合物として制御すべきパラメーターがその不定比性、結晶構造の異方性等も含めて極めて多様であることを意味している。
【0003】
その結果、従来のように物質を一つ一つ作成し、その性質を調べる方法では、目的の物質材料に到達するまでに膨大な時間がかかるばかりでなく、勘と経験の及ばない偶然な発見につながる可能性はきわめて低いということがある。新規無機化合物の探索には、より多種の原料の多様な組み合わせを如何に系統的に制御しつつ生成しうるかが、キーポイントとなる。
【0004】
そこで提案されたのが、可能性の高い領域を組織的にスクリーニングするコンビナトリアルケミストリーといわれるもので、物質の合成効率を飛躍的に高める方法である。例えば、無機化合物の合成の場合、構成元素を有する原料を含む溶液又はスラリーを基板上の所定位置に滴下し、これを焼成する手法を用いて、原料の種類や量を適宜変更することによって、多数の無機化合物を1つの基板上に合成することが可能となる。
【0005】
一方で、このような高速での合成が可能となった結果、合成された試料の物質同定作業を従来より高速で行うとの要請も生じることとなった。その結果、複数の試料をX線照射位置に並べ、試料を並べた面を水平にずらしながらX線を照射するX線回折装置や、最初の試料の厚み方向の距離だけは発光ダイオードで粗く測定し、調整しておいてから面上に並ぶ複数の試料を水平にずらしながらX線回折の測定をするX線回折装置も提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記に示した従来のX線回折測定装置による方法では、X線回折の検出量が極端に小さいパターンや目的試料とは異なる試料からのX線回折パターンが混じっているパターンがみられる等の問題が生じることが判明した。即ち、従来の連続X線回折装置では、それぞれの試料のX線回折パターンが独立に正確に得られにくいという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記問題点を解決するべく鋭意検討した結果、その主原因はX線がそれぞれの目的試料に正確に命中していないことにあることを知得した。入射X線又は回折X線と試料中の結晶格子面との角度をθとして2θが5度ないし30度の時には、X線が試料面に対して平行に近い角度で入射するため、通常存在する各粉末試料面の微妙な高さの違いによって、入射X線が特に目的試料に命中しにくい状況となる。各試料表面の微妙な高さの違いは、粉末試料では避けられないことであり、さらに、試料を載せる基板の不十分な平坦性によっても生じる。
【0008】
本発明者らは、上記主原因の解析を踏まえ、複数個の試料面の厚み方向の距離を1個1個測定・制御して、X線回折測定を連続的に繰り返すという方法によって上記問題点が解決できること、及び、かかる距離の測定は、試料面の方を向いている位置から光を測定すべき試料に向けて発射しその反射光の受光角度または受光位置から容易且つ正確に求められることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明の要旨は、下記(1)〜(9)に存する。
(1)複数の固体試料のX線回折像を連続的に測定するX線回折測定方法であって、各試料のX線回折像の測定開始前に、予め測定した試料の厚さ方向の位置に基づいて試料の厚さ方向の位置調整を行うことを特徴とする方法。
(2)試料の厚さ方向の位置の測定を、電磁波を試料に照射し、その反射光の受光角度又は受光位置を検出することによって行う上記(1)に記載の方法。
【0010】
(3)電磁波がレーザー光であることを特徴とする 上記(2)に記載の方法。
(4)反射光をCCD素子によって受光する上記(2)又は(3)に記載の方法。
(5)固体試料が無機化合物である上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の方法。
(6)X線を試料に向けて照射するためのX線照射部と回折X線を検出するための回折X線検出部と試料を保持するための試料保持部とを有するX線回折装置において、
試料保持部の所定位置に光を照射する光照射部と、光照射部から発生した光を試料に照射して得た反射光を受光する受光部と、反射光の受光角度又は受光位置を測定し、それに応じて試料保持部の試料の厚さ方向の移動距離を決定する位置制御部と、決定された移動距離に応じて試料保持部を試料の厚さ方向に移動させる移動部とを有する位置調整機構を有する、ことを特徴とするX線回折装置。
【0011】
(7)移動部が、試料保持部を3次元方向に移動させる機能を有する上記(6)に記載のX線回折装置。
(8)光照射部がレーザーダイオードを有する上記(6)又は(7)に記載のX線回折装置。
(9)受光部がCCD素子を有する上記(6)〜(8)のいずれか1つに記載のX線回折装置。
【発明の効果】
【0012】
本発明のX線回折測定方法によれば、複数の試料のX線回折測定を連続的に行うに当たり、各試料の測定前に厚さ方向の位置を測定し、それに基づいて位置調整を行うので、多数の試料であっても容易且つ正確にX線回折測定を行うことができる。
また、試料が無機化合物である場合は、X線回折測定の必要が特に高く、上記の方法を採用するメリットが特に大きい。
【0013】
さらにまた、試料に照射した光の反射光の受光角度又は受光位置の変化によって、試料の厚さ方向の位置測定を行えば、位置測定が簡便且つ正確に行うことができる。
この場合、照射光としてレーザー光を用いれば狭い領域での光照射が可能となり、また、反射光をCCD素子によって受光すれば、反射光の検出が、光量の重心値としてではなく、光量のピーク値として行えるので、さらに正確に位置測定が可能となる。
【0014】
また、本発明の装置によれば、試料保持部の所定位置に光を照射する光照射部と、反射光を受光する受光部と、それらから決定される反射光の受光角度又は位置から試料高さを決定し、それに応じて試料保持部の試料の厚さ方向の移動距離を決定する位置制御部と、決定された移動距離に応じて試料保持部を試料の厚さ方向に移動させる移動部とを有するので、複数の試料を連続的に測定することが可能となり、また、測定も簡便且つ正確とな
る。
【0015】
また、試料保持部を3次元方向に移動させる機能を付与すれば、より容易に複数の試料の連続測定が可能となる。
さらにまた、光照射部としてレーザーダイオードを用いれば、容易に収束性の良好な光を得ることができるので、狭い試料領域への光の照射が容易である。
さらにまた、受光部としてCCD素子を用いれば、反射光の検出が、光量の重心値としてではなく、光量のピーク値として行えるので、さらに正確に位置測定が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、試料測定の様子を模式的に示す側面図であり、図2は、測定試料の概要を示す斜視図であり、図3はX線回折装置の概要を示す側面図であり、図4は試料の厚さ方向の位置を測定する原理を模式的に示す側面図である。なお、図中、x軸、y軸及びz軸は同一の方向を示すものとし、同一の符号で表したものは同一のものを表すものとする。
【0017】
図2のように、測定対象となる試料10は、無機酸化物であり、組成の異なる複数のものからなる。無機酸化物は、構成元素を含む原料を含む溶液を基板上に滴下しこれを焼成することによって作製され、原料の種類や量比を変化させることによって複数のものを得ている。試料は、xy平面に拡がる白金基板やアルミナ基板等の基板101上に多数個(図1においては6×6=36個)設けられる。試料は概ね同一のxy平面上に設けられるが、試料10の厚さが少しずつ異なっていることや基板の反りが生じている等のため、X線を照射すべき試料の厚さ方向(z方向)の位置が試料毎に少しずつ異なっている。
【0018】
図3のように、X線回折装置20は、X線を試料に向けて照射するためのX線照射部21と、回折X線を検出するための回折X線検出部22と、試料を保持するためのサンプルホルダー(試料保持部)23と、試料の位置調整機構24とを有する。また、X線照射部21と回折X線検出部22とは、ブラッグ式を満足させるように、回転中心を中心に同期して対象に回転運動するゴニオメータの構造となっている。
【0019】
X線照射部21は、X線を発生するX線管球211と、発生したX線を単色化するための単結晶モノクロメーター212と、入射X線をコリメートするコリメーター213とを有する。
回折X線検出部22は、回折X線を検出する計数管221と検出結果に基づいてX線回折スペクトルを出力する出力制御部222とを有する。
【0020】
位置調整機構24は、試料保持部23の所定位置に光を照射するレーザーダイオード(光照射部)241と、レーザーダイオード241から発生した光を試料に照射して得た反射光を通すスリット245と、スリット245を通ってきた反射光を受光するCCD素子(受光部)242と、反射光の受光角度を測定し、それに応じて試料保持部の試料の厚さ方向(z軸)の移動距離を決定する位置制御部243と、決定された移動距離に応じてサンプルホルダー23をz軸方向に移動可能とすると共に、xy方向にも移動可能としたxyzステージ(移動部)244からなる。
【0021】
試料のX線回折測定は、出力制御部222及び位置制御部243によって自動的・連続的に行われるが、その具体的な操作は以下のようである。
まず、測定開始と共に位置制御部243の指示に基づきX線回折装置20のxyzステージ244によって、xyzステージ244に連結されたサンプルホルダー23上の第1の試料10を、ゴニオメータの回転中心として予め定められたxy座標位置となるようにxy方向に移動させる。続いて、位置調整機構24のレーザーダイオード241から波長690nmのレーザー光30を第1の試料10に照射し、その拡散反射光の一部をスリット245が受け、スリット245を通過した反射光31をCCD素子242で受光する。
【0022】
光発信源であるレーザーダイオード241、スリット245、およびCCD素子242は全て固定されている。光発信源を原点、試料10上の光の照射位置をB点、CCD素子242上の受光位置をA点、スリット位置をC点とする(図4)。レーザー光30は、試料の厚み方向zと平行に試料に照射される。試料の高さが異なり、B点が変化すると、拡
散反射光のうちスリット245を通り抜けることができる反射光31と試料厚み方向との角度αが変化するが、受光位置A点も変化するので、A点の検出により角度αが求められる。光発信源の原点とスリットC点の試料面方向の距離Lと試料厚み方向の距離Dは固定
されているため既知である。従って、求めたい原点からの試料表面の試料厚み方向の距離Hは、既知の値L及びDと測定値αとを用いて次式(1)の如く表される。
【0023】
[数1]
H=(L+Dtanα)/tanα (1)
このようにして、試料表面の厚み方向の距離のずれを正確に決定することができる。そこで、位置制御部243は、受光位置(A点)の位置から上記(1)式に基づいて、求めたい原点からの試料表面の試料厚み方向の距離Hを演算して求める。位置制御部243は、さらに、現在のZ方向の位置の指標となる上記距離Hとゴニオメータの回転中心として予め定められたz方向の位置とからサンプルホルダー23のz方向の移動距離を演算し、xyzステージによってz方向に移動させる。
【0024】
以上の操作によって、第1の試料10の位置が正確に設定された後、通常の方法によってX線回折測定が行われる。即ち、X線をX線管球211で発生させ、その後単結晶モノクロメータ212で単色化した後コリメータ213又はスリット等で平行光とし、第1の試料10に照射する。試料からの回折X線は、計数管221にて計数される。X線の照射と回折X線の計数は、出力制御部222での制御の下、ゴニオメータによって回折角を変化させながら順次行われ、その結果、回折角2θに応じたX線回折強度がX線回折スペクトルとして得られる。
【0025】
続いて、同様の操作を第1の試料に隣接する第2の試料10について行う。即ち、まず予め定められたxy方向の移動の後、z軸方向の位置測定と位置調整が行われ、次いで通常のX線回折測定が行われる。
以上の操作を、さらに第3の試料以降の試料についても行い、全ての試料についてX線回折測定が行われる。各試料のX線回折測定に先立ち予め試料の厚さ方向の位置調整が行われているので、入射X線は確実に試料に命中し、その結果各試料毎に正確なX線回折スペクトルを得ることができる。
【0026】
なお、以上の説明は、単なる例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、スリット245とCCD素子242との間に光学レンズを介在させることによって、反射光31の断面のビーム強度分布を揃えたり、ビーム経を小さくすることができ、さらに正確なz方向の試料位置測定を行うことが可能となる。
【0027】
また、上記の例においては、X線源としてX線管球を用いたが、回転対陰極型のX線発生装置やシンクロトロン放射光を用いることもできる。また、上記の例においては、X線の単色化には単結晶モノクロメータが用いられているが、これを波高分析器やβ−フィルター、バランスドフィルター等を用いることもできる。単色化と平行化を兼ねたミラーを用いてもよい。また、上記の例は、入射X線を平行化する例であり、かかる方法は試料の凹凸がX線回折角度に影響を与えにくいので好ましいが、入射X線を平行化せず、集中光学系X線を試料に照射する方法も可能である。
【0028】
さらに、X線検出器として、上記の例で上げた計数管の外、X線フィルムや2次元検出器、イメージングプレートを用いることも可能である。さらにまた、X線回折装置として、縦型、横型いずれも用いることができるが、測定試料の落下防止の観点から試料面が水平に保持される縦型が好ましい。また反射型以外にも透過型のものを用いることもできる。
【0029】
また、上記の例のゴニオメーターは、X線検出器を試料面に対して様々な角度に駆動させるタイプであるが、測定角度領域に円周型に張り巡らされたX線同時検出型の検出器と
することにより、2θ-X線回折強度の測定をしてもよい。
さらにまた、位置測定のための光照射部からの光として、上記の例においては、波長690nmの光を用いており、一般には例えば波長150〜3000nm程度の紫外から赤外に亘る各種の波長を用いることができるが、その波長は特に制限されず、各種の電磁波を使用することができる。
【0030】
さらにまた、反射光の受光による試料高さの決定法は上記式(1)による方法には限定されない。例えば、試料表面の水平性が比較的高い場合、反射光は概ね揃ってくるので、スリット245を設けず、CCDパネルで受光位置の測定により、直接試料高さを求めることができる。
さらにまた、上記の例においては、CCD素子によって試料からの反射光の受光位置を検出することによって、試料の厚さ方向の位置を求めていたが、反射光の受光角度によって行うことも可能である。例えば、試料からの反射光の行き先に角度可変のミラーを設置して、当該ミラーの角度をスキャンして、試料からの反射光をさらにミラーにて反射した光がCCD素子や光検出器等の固定点に当たったときのミラー角度を求めることによって、ミラーに当たる前の試料からの反射光がどの角度から飛んできたかを正確に求めることができる。ただし、この方法においては、角度可変のミラー等の可動部分が多く、操作により多くの時間を要するだけでなく、メンテナンスの手間も余分にかかるので、試料からの反射光の受光位置を検出する方法が好ましい。
【0031】
さらにまた、上記の例においては、複数の試料のX線回折測定を行うに当たり、(1)第1の試料の位置制御、(2)第1の試料のX線回折測定、(3)第2の試料の位置制御、(4)第2の試料のX線回折測定…と、位置制御とX線測定とを交互に繰り返す方法を挙げたが、例えば、全ての試料についてまず、厚さ方向の位置測定を行って、位置又は移動距離を記憶装置に記憶させた後、個々の試料のX線測定前に、上記記憶させたデータを呼び出して位置の移動のみを行うこともできる。
【0032】
さらにまた、上記の例においては、X線測定そのものを制御する出力制御部と位置制御を行う位置制御部とを別個に設けた例を示したが、これらの機能を併せ持つ1つの制御部で制御することは可能であり、むしろ好ましい。
さらにまた、測定に供する試料は、特にX線回折測定の必要性・重要性の点から無機化合物が好ましいが、これに限定されるものではなく、各種の有機化合物、高分子等様々なものを例示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】測定試料の様子を模式的に示す斜視図
【図2】X線回折測定の概要を示す側面図
【図3】X線回折装置の概要を示す説明図
【図4】X線回折の測定方法を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0034】
10 試料
20 X線回折装置
21 X線照射部
22 回折X線検出部
23 サンプルホルダー
24 位置調整機構
211 X線管球
212 単結晶モノクロメーター
213 コリメーター
221 計数管
222 出力制御部
241 レーザーダイオード
242 CCD素子
243 位置制御部
244 xyzステージ
245 スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の固体試料のX線回折像を連続的に測定するX線回折測定方法であって、各試料のX線回折像の測定開始前に、予め測定した試料の厚さ方向の位置に基づいて試料の厚さ方向の位置調整を行うことを特徴とする方法。
【請求項2】
試料の厚さ方向の位置の測定を、電磁波を試料に照射し、その反射光の受光角度又は受光位置を検出することによって行う請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電磁波がレーザー光であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
反射光をCCD素子によって受光する請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
固体試料が無機化合物である請求項1乃至4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
X線を試料に向けて照射するためのX線照射部と回折X線を検出するための回折X線検出部と試料を保持するための試料保持部とを有するX線回折装置において、
試料保持部の所定位置に光を照射する光照射部と、光照射部から発生した光を試料に照射して得た反射光を受光する受光部と、反射光の受光角度又は受光位置を測定し、それに応じて試料保持部の試料の厚さ方向の移動距離を決定する位置制御部と、決定された移動距離に応じて試料保持部を試料の厚さ方向に移動させる移動部とを有する位置調整機構を有する、ことを特徴とするX線回折装置。
【請求項7】
移動部が、試料保持部を3次元方向に移動させる機能を有する請求項6に記載のX線回折装置。
【請求項8】
光照射部がレーザーダイオードを有する請求項6又は7に記載のX線回折装置。
【請求項9】
受光部がCCD素子を有する請求項6乃至8のいずれか1つに記載のX線回折装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−114220(P2007−114220A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−27527(P2007−27527)
【出願日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【分割の表示】特願2002−12849(P2002−12849)の分割
【原出願日】平成14年1月22日(2002.1.22)
【出願人】(000005968)三菱化学株式会社 (4,356)
【Fターム(参考)】