説明

X線CT装置およびX線CTプログラム

【課題】投影データの時分割読み出し方式と共にX線焦点位置シフト方式を採用したとき、X線条件の重畳作用に基づくX線画像の空間分解能低下を抑えること。
【解決手段】本発明では、X線検出素子アレイに蓄積されX線画像の生成に用いられるX線検出信号をX線検出素子アレイの列毎に時間分割で順次読み出すとともに、被検体に照射するX線の特性を決定する各種のX線条件をビュー毎に切り替えながらスキャンを行うX線CT装置において、X線検出素子アレイの指定された特定の列を対象とし、X線検出信号の読み出し開始のタイミング(T21〜T23)とX線焦点位置の切り替えのタイミング(T11〜T13)とを同期させるタイミング制御を行うようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線検出素子アレイに蓄積されX線画像の生成に用いられるX線検出信号をX線検出素子アレイの列毎に時間分割で順次読み出すX線CT技術に係り、特に、被検体に照射するX線の特性を決定する各種のX線条件をビュー毎に切り替えながらスキャンを行うX線CT装置およびX線CTプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シンチレータとフォトダイオードのペア構造を持つX線検出素子を2次元配列させたX線検出素子アレイを用い、被検体の体軸と直交するチャンネル方向に並ぶ1列のフォトダイオードから蓄積電荷(X線検出信号)を一斉同時に読み出すと共に各列の蓄積電荷を時分割で順次読み出すようにして、X線検出素子アレイから蓄積電荷を読み出すDAS(Data Acquisition System)の構造簡素化を図る言わば時分割読み出し方式を採用したX線CT技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、X線発生管におけるX線焦点位置をビュー毎に切り替えながらスキャンを行って投影データのサンプリングを行うことにより、いわゆるオフセット検出器を用いた場合と同等に、投影データの高い空間分解能が得られるX線焦点位置シフト方式を採用したX線CT技術が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−022733号公報
【特許文献2】特開2005−296651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
X線CT装置のガントリ(回転架台)は、X線発生管およびX線検出器を搭載して被検体の体軸周りを高速で回転する。そのため、投影データの時分割読み出し方式およびX線焦点位置シフト方式を採用したとき、X線検出器に設けられるフォトダイオードの電荷蓄積時間(蓄積電荷の読み出しのタイミング間隔)の途中でもそのX線焦点位置は移動する。
【0006】
このため、特定の1ビューで得られる1つの投影データは、異なるX線焦点位置で発生し被検体を透過したX線が重畳して生成されるものとなる。これは、X線画像の空間分解能を低下させる原因の1つとなっている。かかるX線画像の空間分解能の低下は、X線焦点位置をビュー毎に切り替える場合のみならず、例えば、X線焦点サイズやX線発生管に印加する管電圧など、被検体に照射するX線の特性を決定する各種のX線条件をビュー毎に切り替える場合に現れる。これをX線条件の重畳作用と称す。
【0007】
要するに、X線画像の空間分解能を高めようとして、ビュー毎にX線焦点位置その他のX線条件を切り替えて投影データのサンプリングを行っても、そのX線条件の切り替え操作それ自体が原因となり、得られるX線画像の空間分解能向上が制限されるという問題があった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、投影データの時分割読み出し方式と共にX線焦点位置シフト方式を採用したとき、X線条件の重畳作用に基づくX線画像の空間分解能低下が抑えられるX線CT装置およびX線CTプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するため、本発明に係るX線CT装置では、X線検出素子アレイに蓄積されX線画像の生成に用いられるX線検出信号をX線検出素子アレイの列毎に時間分割で順次読み出すとともに、被検体に照射するX線の特性を決定する各種のX線条件をビュー毎に切り替えながらスキャンを行うX線CT装置において、前記X線検出素子アレイの指定された特定の列を対象とし、X線検出信号の読み出し開始のタイミングとX線条件の切り替えのタイミングとを同期させるタイミング制御を行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るX線CTプログラムでは、X線検出素子アレイに蓄積されX線画像の生成に用いられるX線検出信号をX線検出素子アレイの列毎に時間分割で順次読み出すとともに、被検体に照射するX線の特性を決定する各種のX線条件をビュー毎に切り替えながら行うスキャンを実行するX線CTプログラムにおいて、前記X線検出素子アレイの指定された特定の列を対象とし、X線検出信号の読み出し開始のタイミングとX線条件の切り替えのタイミングとを同期させるタイミング制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、投影データの時分割読み出し方式と共にX線焦点位置シフト方式を採用したとき、X線条件の重畳作用に基づくX線画像の空間分解能低下が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るX線CT装置の第1実施形態を示す図。
【図2】図1のX線CT装置の部分詳細図であり、(a)は図1のガントリの透視斜視図、(b)は(a)のP部拡大図。
【図3】図1のX線CT装置におけるDASの要部説明図。
【図4】図1のX線CT装置にて実行されるX線検出信号の読み出しのタイミング制御を示すタイミングチャート。
【図5】図1のX線CT装置の作用説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るX線CT装置およびX線CTプログラムの実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は本発明に係るX線CT装置の第1実施形態を示す図である。
【0015】
本実施形態のX線CT装置1は、ガントリ(回転架台)2、寝台3およびコンソール4を備える。ガントリ2は、被検体Pを挿通可能に構成され、X線発生管5、高電圧発生装置6、X線検出器7およびDAS8を有する。
【0016】
X線発生管5およびX線検出器7は、寝台3に載置された被検体Pを挟んで対向配置され、被検体Pの体軸と直交するチャンネル方向D1に回転可能に構成される。
【0017】
X線発生管5は、高電圧発生装置6から所要の管電圧の供給を受け、360°回転方向の任意回転位置から管電圧に応じたエネルギーのX線を被検体Pに向かって放射する。X線CT装置1にあっては、X線発生管5におけるX線焦点位置をビュー毎に切り替えながらスキャンを行って投影データのサンプリングを行うX線焦点位置シフト(フライングフォーカス)方式が採用される。このX線発生管5におけるX線焦点位置の切り替えは、X線発生管5が内蔵するターゲットに対する電子ビームの衝突位置を制御することにより行われる。
【0018】
図2はX線CT装置1の部分詳細図であり、(a)は図1のガントリ2の透視斜視図、(b)は(a)のP部拡大図である。
【0019】
X線検出器7は、図2(a)に示すように、複数のX線検出器ブロック9が円弧状に且つチャンネル方向D1およびこれに直交するスライス方向(列方向)D2の2次元方向に配置されて構成される。各X線検出器ブロック9は、図2(b)に示すよう、プリント配線板(PCB:Printed Circuit Board)の基板10上で複数のX線検出素子11がチャンネル方向D1およびスライス方向(列方向)D2の2次元方向に配置されて構成される。X線検出素子11は、X線検出素子アレイ全体として、例えばチャンネル方向D1に1000個配置され、スライス方向(列方向)D2に64個配置される。
【0020】
また、各X線検出素子11は、被検体Pを通過した透過X線の入射を受けてその強度に応じた光を生成するシンチレータ12と、シンチレータ12で生成された光を電荷に変換するフォトダイオード13とのペア構造により構成され、DAS8に接続される。
【0021】
DAS8は、X線検出素子アレイのフォトダイオード13にて一定時間(蓄積電荷の読み出しタイミング間隔)に蓄積された蓄積電荷をX線検出信号として読み出し、ディジタルデータである投影データに変換した後、図1に示すコンソール4に送る。X線CT装置1にあっては、このDAS8を用いてX線検出素子アレイの1つの列(チャンネル方向D1に並ぶ例えば1000個のX線検出素子11の集合)から蓄積電荷を一斉同時に読み出し、且つ、各列毎に時間分割して順次読み出していくことにより、X線検出素子アレイを構成する全てのX線検出素子11から蓄積電荷を読み出す時分割読み出し方式が採用される。
【0022】
コンソール4は、制御部14、演算部15、記憶部16、表示装置17および入力装置18を有する。制御部14は、X線焦点位置の制御やX線検出素子アレイの蓄積電荷の読み出し制御等、スキャンに必要な各種の制御を行う。演算部15は、記憶部16に保存された各種プログラムに基づき、時分割読み出し方式によりDAS8から順次伝送されてくる投影データをリアルタイムで画像処理してX線画像を生成し、生成したX線画像を表示装置17に表示する。
【0023】
図3はX線CT装置1におけるDAS8の要部説明図である。
DAS8は、X線検出素子アレイのフォトダイード(PD11〜PD33)からその蓄積電荷をX線検出信号として読み出すゲート回路(L)を有する。ゲート回路(L)は、例えばMOSFETスイッチ回路により構成される。
【0024】
スライス方向(D2)に並ぶX線検出素子アレイの1行目のフォトダイオード(PD11,PD12,PD13)に設けられる各ソース端子(S)およびゲート端子(G)の端子対は、1つの読み出し回路(RL1)に接続される。読み出し回路(RL1)の端部は、電流積分型の増幅回路(QV1)と接続し、増幅回路(QV1)の先はコンソール4に至る。X線検出素子アレイの2行目以降についても同様である。
【0025】
一方、チャンネル方向D1に並ぶX線検出素子アレイの1列目のフォトダイオード(PD11、PD21、PD31)に設けられるソース端子(S)およびゲート端子(G)の端子対は、1つの読み出し制御回路(CL1)と接続し、読み出し制御回路(CL1)の端部は、駆動スイッチ(S1)と接続する。2列目以降も同様である。
【0026】
DAS8では、先ず、所定のタイミングでゲート回路(L)のスイッチ(S1)を一時的に閉じ、1列目のフォトダイオード(PD11,PD21,PD31)と接続する各ゲート端子(G)にパルス電圧を印加して、フォトダイオード(PD11,PD21,PD31)の受光部に蓄えられた蓄積電荷を読み出し回路(RL1)へと一斉同時に読み出す。
【0027】
次いで、スイッチ(S1)を閉じると共にスイッチ(S2)を一時的に閉じ、1列目のフォトダイオード(PD11,PD21,PD31)にて電荷蓄積を開始すると共に2列目のフォトダイオード(PD12,PD22,PD32)と接続する各ゲート端子(G)にパルス電圧を印加して各フォトダイオード(PD12,PD22,PD32)の受光部から蓄積電荷を読み出し回路(RL2)へと一斉同時に読み出す。
【0028】
以降同様にして、所定のタイミングで読み出し制御回路(CL3等)を介してゲート端子(G)にパルス電圧を印加することにより、X線検出素子アレイの蓄積電荷を列毎に時分割で順次読み出していく。読み出された蓄積電荷は、被検体Pを透過したX線の強度を反映するディジタルの投影データに変換され、コンソール4の演算部15に順次送られてX線画像の生成に用いられる。
【0029】
図4はX線CT装置1にて実行される蓄積電荷(X線検出信号)の読み出しのタイミング制御(X線CTプログラムの処理)を示すタイミングチャートである。
【0030】
X線CT装置1の制御部14は、投影データの空間分解能を高めることを目的とし、スキャンのビュー毎(例えば、ガントリ2の回転角0.4°毎)にX線条件としてのX線焦点位置を切り替えるX線焦点位置シフト(フライングフォーカス)を実行する。図4は、タイミング(T11)にX線焦点位置(A)が設定され、タイミング(T12)にX線焦点位置(B)が設定され、タイミング(T13)にX線焦点位置(C)が設定される例を示したものである。
【0031】
制御部14は、X線検出素子アレイの例えば64個の列の中からユーザにより指定された特定の列(ROW2)を対象とし、タイミング(T11)で行うX線焦点位置(A)の設定と同期して、DAS8のゲート回路(L)に設けられて指定列(ROW2)に対応する例えばスイッチ(S2)を閉じる。すなわち、指定列(ROW2)の蓄積電荷の読み出し開始のタイミング(T21)とX線焦点位置の切り替えのタイミング(T11)とを同期させる。そして、次のビューにてX線焦点位置を切り替えるまでの時間(ΔT=T12−T11)までに、指定列(ROW2)を含む全ての列からの蓄積電荷の読み出しを完了させる。
【0032】
次いで、制御部14は、ガントリ2を回転させ、タイミング(T12)にてビューの切り替えを完了させると共にX線焦点位置(B)を設定する。制御部14は、このX線焦点位置(B)の設定と同期して、このビューにおいも指定列(ROW2)を対象とし、DAS8のゲート回路(L)に設けられて指定列(ROW2)に対応する例えばスイッチ(S2)を閉じる。すなわち、指定列(ROW2)の蓄積電荷の読み出し開始のタイミング(T22)とX線焦点位置の切り替えのタイミング(T12)とを同期させる。そして、次のビューにてX線焦点位置を切り替えるまでの時間(ΔT=T13−T12)までに、指定列(ROW2)を含む全ての列からの蓄積電荷の読み出しを完了させる。なお、その後のタイミング(T13)におけるビューの切り替えと共に行われるX線焦点位置(C)の設定および指定列(ROW2)の蓄積電荷の読み出しも同様のタイミング制御の下で行う。
【0033】
次に、X線CT装置1の作用を説明する。
【0034】
図5は図1のX線CT装置1の作用説明図である。
X線CT装置のガントリは被検体の体軸周りを高速で回転する。このため、投影データの時分割読み出し方式およびX線焦点位置シフト方式を採用したとき、従来のX線CT装置にあっては、図5に示すように、X線検出器に設けられるフォトダイオードの電荷蓄積時間(蓄積電荷の読み出しタイミング間隔(ΔT))の途中でもそのX線焦点位置は移動する。したがって、特定の1ビューで得られる1つの投影データは、X線検出素子アレイの何れの列においても、異なるX線焦点位置で発生して被検体Pを透過してきたX線が重畳して生成されるものとなる。例えば、X線検出素子アレイの列(ROW1)に関し、タイミング(T23)で読み出される蓄積電荷は、X線焦点位置(A)とX線焦点位置(B)の各状態で発生したX線が重畳して生成されるものとなる。このような投影データに関するX線の重畳作用は、X線画像の空間分解能を低下させる原因の1つとなっている。
【0035】
これに対し、本実施形態のX線CT装置1では、図4に示すよう、ユーザにより予め指定された列(ROW2)の蓄積電荷は、常にX線焦点位置の切り替えのタイミング(T11〜T13)に同期して読み出し開始が行われる。このため、フォトダイオードの電荷蓄積時間(蓄積電荷の読み出しタイミング間隔(ΔT))の途中でX線焦点位置が移動しないものとなる。したがって、X線検出素子アレイの指定列に関し、特定の1ビューで得られる1つの投影データは、異なるX線焦点位置で発生したX線が重畳して生成されることはない。つまり、その投影データは、いずれのビューにおいても共通のX線焦点位置で発生したX線により生成されることとなる。なお、X線検出素子アレイのタイミング制御の対象とする列は任意に設定でき、例えばX線検出素子アレイの中央寄りの列に設定することができる。
【0036】
次に、X線CT装置1の効果を説明する。
【0037】
本実施形態のX線CT装置1にあっては、
(1)X線検出素子アレイの指定された特定の列を対象とし、X線検出信号の読み出し開始のタイミングとX線焦点位置の切り替えのタイミングとを同期させるタイミング制御を行うため、投影データの時分割読み出し方式と共にX線焦点位置シフト方式を採用したとき、X線条件の重畳作用に基づくX線画像の空間分解能低下が抑えられる。
【0038】
(2)上述のタイミング制御は、X線検出信号の読み出し開始のタイミングをX線焦点位置の切り替えのタイミングに同期させることにより行うため、DAS8のゲート回路(L)のスイッチング操作、例えばゲート回路(L)の駆動スイッチ(S1〜S3)やゲート端子(G)の制御を通じて(1)の効果を得ることができる。すなわち、X線CTプログラムを組み込むことにより(1)の効果を得ることができ、従来のX線CT装置のハード構成をそのまま維持できる。
【0039】
以上、本発明に係るX線CT装置およびX線CTプログラムを1つの実施形態に基づき説明してきたが、具体的な構成については、本実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載の発明の要旨を逸脱しない限り設計の変更や追加等は許容される。
【0040】
例えば、本実施形態のX線CT装置にて行われるタイミング制御は、X線条件の切り替えタイミングの方を制御し、このX線条件の切り替えのタイミングを蓄積電荷の読み出し開始のタイミングに同期させることにより行うようにしてもよい。
【0041】
また、X線検出素子アレイの列が指定されない場合(ユーザによる指定がない場合)は、X線検出素子アレイの中央ないし中央寄りの列を自動的に指定し、その中央ないし中央寄りの列を対象として、上述のタイミング制御を行うように事前設定可能な構成としてもよい。なお、タイミング制御は、X線焦点位置、X線焦点サイズおよび管電圧のうち少なくとも1つのX線条件を対象として行うものであればよい。
【符号の説明】
【0042】
1……X線CT装置, 2……ガントリ(回転架台), 3……寝台, 4……コンソール, 5……X線発生管, 6……高電圧発生装置, 7……X線検出器, 8……DAS, 9……X線検出器ブロック, 10……基板, 11……X線検出素子, 12……シンチレータ, 13……フォトダイオード, 14……制御部, 15……演算部, 16……記憶部, 17……表示装置, 18……入力装置, P……被検体, D1……チャンネル方向, D2……スライス方向(列方向), L……ゲート回路, PD11〜PD33……フォトダイオード, S……ソース端子, G……ゲート端子, RL1〜RL3……読み出し回路, QV1〜QV3……増幅回路, CL1〜CL3……読み出し制御回路, S1〜S3……駆動スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線検出素子アレイに蓄積されX線画像の生成に用いられるX線検出信号をX線検出素子アレイの列毎に時間分割で順次読み出すとともに、被検体に照射するX線の特性を決定する各種のX線条件をビュー毎に切り替えながらスキャンを行うX線CT装置において、
前記X線検出素子アレイの指定された特定の列を対象とし、X線検出信号の読み出し開始のタイミングとX線条件の切り替えのタイミングとを同期させるタイミング制御を行うことを特徴とするX線CT装置。
【請求項2】
前記タイミング制御は、X線検出信号の読み出し開始のタイミングをX線条件の切り替えのタイミングに同期させることにより行うことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
【請求項3】
前記タイミング制御は、X線条件の切り替えのタイミングをX線検出信号の読み出し開始のタイミングに同期させることにより行うことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
【請求項4】
前記タイミング制御は、X線検出素子アレイの中央寄りの列を自動的に指定し、その中央寄りの列を対象として行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のX線CT装置。
【請求項5】
前記タイミング制御は、X線焦点位置、X線焦点サイズおよび管電圧のうち少なくとも1つのX線条件を対象として行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のX線CT装置。
【請求項6】
X線検出素子アレイに蓄積されX線画像の生成に用いられるX線検出信号をX線検出素子アレイの列毎に時間分割で順次読み出すとともに、被検体に照射するX線の特性を決定する各種のX線条件をビュー毎に切り替えながら行うスキャンを実行するX線CTプログラムにおいて、
前記X線検出素子アレイの指定された特定の列を対象とし、X線検出信号の読み出し開始のタイミングとX線条件の切り替えのタイミングとを同期させるタイミング制御を行うことを特徴とするX線CTプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−220938(P2010−220938A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73794(P2009−73794)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】