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Fターム[4H026AA16]の内容

土壌改良剤及び土壌安定剤 (4,315) | 土壌改良剤の成分 (1,463) | 廃棄物又はじんかい (361) | 排せつ物 (69)

Fターム[4H026AA16]に分類される特許

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【課題】アガリクスの培養基の製作、準備する方法の提供。
【解決手段】一種のアガリクス培養基の製造方法である。そのステップは下記の通りに記されている。大鋸屑を5から15メートルまでの高さに堆積し、第一回の発酵、腐敗が3ヶ月間ぐらい行われる。15から30日ごとに周期的にひっくり返しを一回行う。第一回で発酵した大鋸屑に乾燥殺菌済み牛糞を入れ、第二回の発酵が行われる。大鋸屑発酵堆は5から15メートルまでの高さで、発酵している内部の温度は70から90度までに上がる。15から30日ごとに周期的にひっくり返しを一回行う。発酵した大鋸屑の色は黒に近いダークコーヒブラウンになり、かつアンモニアのアンモニア臭がなければ、アガリクスを栽培する用の簡易培地の基礎原料となる。 (もっと読む)


【課題】湖沼の堆積土砂等の浚渫土砂を含み、且つ、化学性、物理性、生物性に優れ、安価な農業土壌を提供すること。
【解決手段】天然又は人工の湖沼の底土砂が浚渫された粘土質の浚渫土砂に、前記湖沼の周辺地域及び/又は下流域から得られた植物系バイオマスの粉状炭化物を所定量添加した被添加物を均一に混練し、造粒することで、農業土壌用粒状物を得た。 (もっと読む)


【課題】採掘砕石や採取砂等を洗浄して泥水状態の洗浄残土を採取し、洗浄残土を高分子凝固剤により凝固させてプレス土を採取し、プレス土を高温熱乾燥し、高温熱乾燥されたプレス土を粉末化処理して人工土壌を製造し、そして、この人工土壌に、洗浄された山砂、完全熟成された鶏糞、間伐材や木の枝を破砕して堆肥化してなる木片堆肥、発酵熟成された生ごみ堆肥及び添加剤を適宜割合で混合し、植物の健全育成及び促進に期する培養土を得ることができる。
【解決手段】洗浄残土Fを高分子凝固剤Gにより凝固させてプレス土Pを採取し、プレス土を高温熱乾燥し、高温熱乾燥されたプレス土を粉末化処理してなる人工土壌Dと、洗浄された山砂Sと、完全熟成された鶏糞Kと、間伐材や木の枝を破砕して堆肥化してなる木片堆肥Mと、発酵熟成された生ごみ堆肥Nと、添加剤Tとを適宜割合で混合してなる。 (もっと読む)


【課題】採掘砕石や採取砂等を洗浄して泥水状態の洗浄残土を採取し、該洗浄残土を高分子凝固剤により凝固させてプレス土を採取し、該プレス土を高温熱乾燥し、該高温熱乾燥されたプレス土を粉末化処理してなる人工土壌と、洗浄された山砂と、完全熟成された鶏糞と、添加剤とを適宜割合で混合してなる。
【解決手段】採掘砕石や採取砂等を洗浄して泥水状態の洗浄残土Fを採取し、洗浄残土を高分子凝固剤Gにより凝固させてプレス土Pを採取し、プレス土を高温熱乾燥し、高温熱乾燥されたプレス土を粉末化処理して人工土壌Dを製造し、そして、この人工土壌に、洗浄された山砂、完全熟成された鶏糞及び添加剤Tを適宜割合で混合して芝用目土Qを製造する。 (もっと読む)


【課題】 ミミズを利用した有機性廃棄物処理方法及び、処理施設を提供する。
【解決手段】有機性廃棄物を乾燥・粉砕処理する乾燥・粉砕処理装置、推肥化処理を施す撹拌装置、推肥を土壌改良材へ変換するミミズを利用した生物処理場を設けた有機性廃棄物処理施設。 (もっと読む)


【課題】雑草が生えず、害虫が発生せず、化学薬品や殺虫剤などを一切必要としない植物栽培用培地を提供する。
【解決手段】容器内に栄養源を入れて、栄養源または容器に付着した土着微生物群を培養するA工程と、別の容器に、籾殻、生ごみ、およびA工程で得られた土着微生物群を約1対0.3〜0.8対0.001〜0.005の重量割合で入れ、生ごみを液状化するB工程と、土着微生物群と家畜の糞との混合による発酵分解処理するC工程と、B工程で得られた処理物とC工程で得られた処理物を混合するD工程を経て生成する植物栽培用培地。 (もっと読む)


【課題】 家畜糞の堆肥が悪臭も少なく短期間で消臭すると共に、その堆肥を畑に投入すると病原性真菌増殖の温床となることもなく作物の病気の発生も少なく、栽培する作物の発育も良好となる農作地の土壌改良法を提供する。
【解決手段】 サトウキビの搾り殻であるバガスを、微生物を使って発酵・分解させて飼料とし、この発酵バガス飼料を家畜に給与し、この家畜の糞を堆肥とし、この堆肥を有機肥料として農作地に投入することを特徴とする。 (もっと読む)


【課題】 農産、水産、畜産、林産物やその廃棄物、厨芥などに、芳香性植物を添加、混合して消臭、防臭を図るとともに、堆肥化によりその芳香成分を安定化した堆肥、培土など良質な土壌を製造する。
【解決手段】
農林水産物やその廃棄物、家畜排せつ物、厨芥などに1−15%(乾燥重量)の芳香性植物を加えて、すべての毛管孔げきを水が満たし、非毛管孔げきには水が存在しない状態の粉砕混合物に空気を5−30L/分・mで通気して芳香成分を安定化する。 (もっと読む)


【課題】 荒廃若しくは地力低下した農業土壌を蘇生し若しくは地力を回復させて、農作物を健苗且高い育成率で栽培生産しえる育成促進材の提供。
【解決手段】 シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を100乃至300℃の温度で15乃至50倍に発泡させ且所要の形状の多孔質発泡構造体で通気保水基材が形成され、該通気保水基材に有機物を土壌微生物により発酵分解させた分解有機物が適宜容量割合で混合された構成。 (もっと読む)


【課題】 特に含有水分量が多くて処理の厄介な生豚糞、生牛糞等の家畜排泄物と、その水分調整、成分補給用として鶏糞炭化物や乾燥卵殻等を併用し、殆ど無臭で取り扱いが容易な粒状物とし、家畜排泄物の円滑な処理をなし得るようにし、それらによる公害対策としても寄与し得る肥料または土壌改良材を提供する。
【解決手段】 屋内コンクリート床上で家畜の生排泄物と鶏糞炭化物とを1:1の割合で混合し、50日間に渡って1回/日攪拌し、水分調整排泄物を製造する第一工程1と、これに続き、51日目に、該水分調整排泄物に対して、混合割合において2:1となるよう乾燥卵殻を混合し、再度50日間に渡って1回/日攪拌し、カルシウム調整処理排泄物を製造する第二工程2とからなり、家畜の生排泄物と鶏糞炭化物、および乾燥卵殻を混合、攪拌した上、粒状化してなる肥料または土壌改良材である。 (もっと読む)


【課題】バイオマスを糖化し、糖化液中の多様な有機物を電子供給源として用いた燃料電池発電若しくは有用発酵物質生産を行い残渣を土壌改良材等に有効利用する方法を提供する。
【解決手段】(1)木質・草本系バイオマス等を必要に応じて細分化・粉砕後、硫酸糖化して得た糖化液を、酸性のまま「生物有機物−空気電池」等による燃料電池発電の電子供給源に用いると同時に、残渣を生石灰で中和後土壌改良材等に活用、(2)糖化液を、「生物有機物−空気電池」等による燃料電池発電に用いるか、若しくは有機酸、エタノール等の生産に利用する。 (もっと読む)


【課題】 生物系バイオマスを硫酸糖化した後に発生する残渣及び糖化物を有効利用するシステムを提供する。
【解決手段】生物系バイオマスを細分化・粉砕後、硫酸糖化した上で中和して得た糖化液を、グルコース燃料電池に用いるか、若しくは当該糖化液に、有機酸産生菌、有機酸及びエタノール産生酵母、アミノ酸発酵菌、核酸発酵菌、微生物蛋白関係菌、生理活性物質産生菌、生理活性蛋白・ペプチド生産菌、産業用酵素産生菌、植物成長促進微生物のいずれかを植菌し培養する事によって有機酸、エタノール、アミノ酸、生理活性物質、生理活性蛋白・ペプチド、産業用酵素、微生物蛋白、プロバイオティクス剤、生物肥料の生産を行うと同時に、中和後の固液分離によって発生する石膏を含むバイオマス残渣を、塩類集積土壌・アルカリ土壌等用の土壌改良材、濁水抑制材、微細土壌流出抑制材、堆肥化素材、建築用石膏資材等として活用する事を特徴とする資源循環方法。 (もっと読む)


【課題】稲藁等の農林業系廃棄物からの生分解性プラスチック製造等に必要な有機酸を高効率で製造する方法および石膏系土壌改良材・建築用資材を生産する方法を提供する。
【解決手段】稲藁、小麦ふすま、廃木材等の農林業廃棄物を粉砕後、硫酸糖化した上で炭酸カルシウム若しくは酸化カルシウムを加え中和した糖化液に、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、ストレプトコッカス・サリバリス(Streptococcus salivarius)、クルイエロミセス・サーモトレランス(Kluyreromyces thermotolerans)の3種のいずれかを植菌し培養する事によって乳酸生産を行うと同時に、中和後の固液分離によって発生する「石膏を大量に含むバイオマス残渣」を、塩類集積土壌等用の土壌改良材、堆肥化素材、若しくは建築用石膏資材等として活用する。 (もっと読む)


【課題】稲藁等の農林業系廃棄物から生分解性プラスチック製造等に必要な有機酸を高効率で製造する方法および硫酸カルシウム系土壌改良材を生産する方法の提供。
【解決手段】稲藁、小麦ふすま、廃木材等の農林業廃棄物を粉砕後、硫酸糖化した上で炭酸カルシウム若しくは酸化カルシウムを加え中和した糖化液に、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、ストレプトコッカス・サリバリス(Streptococcus salivarius)、クルイエロミセス・サーモトレランス(Kluyreromyces thermotolerans)の3種の乳酸生産菌のいずれかを植菌し培養する事によって乳酸生産を行うと同時に、中和後の固液分離によって発生する「石膏を大量に含むバイオマス残渣」を、塩類集積土壌改良用等の土壌改良材、若しくは堆肥化素材として活用する。 (もっと読む)


【課題】 使用済み紙おむつを焼却処分せず、これに用いられた素材をかなりの部分分離回収して再利用・製品化できるようにするとともに、これら再利用・製品化のリサイクルが効率的にできるシステムを提供し、更にこれらのリサイクルを促すための客観的評価システムを提供する。
【解決手段】 複数の1次処理施設は使用済みおむつを上質パルプ素材と、低質パルプポリマー素材と、ビニール不織布素材と、汚泥素材に分離分別回収し、分離回収された各素材は2次処理施設に運ばれ、そのうち上質パルプ素材はパルプ再生設備で再生パルプとして製品化され、再生パルプ材として販売され、ビニール不織布素材と汚泥素材と低質パルプポリマー素材は、汚泥製品化処理設備で、コンポスト・土壌改良材に製造される。 (もっと読む)


【課題】 稲藁、廃木材等の農林業系廃棄物から生分解性プラスチック製造等に必要なコハク酸等の有機酸を製造する方法及び装置を提供する。
【解決手段】 (1)稲藁、籾殻、米糠、小麦ふすま、廃木材等の農林業廃棄物から得た糖化培地を用い、コハク酸発酵菌の増殖基質にしてコハク酸を製造した。(2)各生物系廃棄物糖化物の中和物を唯一の栄養源としBCP等のpH指示薬を加えた寒天培地に、発酵食品・土壌・堆肥等の試料懸濁液を接種・培養し、培地pH低下を示唆する培地色変化を指標として有機酸産生株を分離することを特徴とした「生物系廃棄物をコハク酸発酵可能な微生物株」の取得方法、(3)有機酸発酵後に生じる残渣若しくは発酵液をもちいて肥料、堆肥、土壌改良材等を製造する方法、(4)このようにして、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、蟻酸、プロピオン酸等の各種有機酸を有機酸製造方法も提供できる。 (もっと読む)


【課題】広い土地や動力式等の高価な装置を必要とすることなく、蛆やハエの発生を防止して、短期間に生ごみを処理する方法及び発酵器を提供する。
【解決手段】生ごみと発酵堆肥化促進剤を混合し、密閉容器内で嫌気発酵後、水分調整材と混合し、通気性及び吸水性を備えた容器に投入し、好気発酵を行う。好気発酵に使用する発酵器1には、箱体2の底面21から離間させて第二底面31を支持網3で形成し、箱体2の底面21と第二底面31間には通気孔29を設け、箱体2の内側面には吸湿部材4を設置し、第二底面31と吸湿部材4で囲まれた凹部に収納網5を敷設し、箱体2の上部には蓋網6を設ける。 (もっと読む)


【課題】発酵培養上澄液の有効活用を図ると共に、石灰分を高含有した木質系堆肥を提供する。
【解決手段】キャンディダ・ユティリス(Candida utilis)の培養上澄液に、水酸化カルシウム及び凝集剤、好ましくはブライオゾーアを主原料とするもの、を添加してスラリーを得る。
更に、木質及び/又はバークを主原料とし、発酵助剤として上記スラリーを使用することにより木質系堆肥を得る。 (もっと読む)


【課題】間伐材・剪定草木や畜産堆肥が、及ぼす環境汚染を防止することである。鹿児島県において、生産された堆肥の内、半分は流通されず休耕田や畑、また樹木畑・山に追肥という形で撒かれており、これらは土壌汚染や地下水汚染の原因となり社会環境問題となっている。
【解決手段】間伐材や剪定草木を粉砕・チップのオガ粉にし、これに畜産堆肥を主原料に炭、現地付近で採取培養した土着菌を混和して発酵させた有効堆肥とし、これに、結合剤として澱粉を混和した資材を、ウッドチップタイル・ウッドチップブロック・植木鉢等を製造し、さらに該資材をもって、法面緑化・壁面緑化・土壌改良材・ウッドチップ舖装資材としての使用に供するものであり、全てが生分解性であり、循環型リサイクルの製品製造及び施工方法に関するものである。 (もっと読む)


【課題】重油等のエネルギーを使用せず、またダイオキシン等の有害化合物を副生させない有機系廃棄物の熱分解方法及び装置を提供すること。
【解決手段】熱分解反応器1の底面全体に酸素を拡散させ、発熱量と水分量を最適に調整した有機系廃棄物の一部を部分酸化させる。酸素量は導入管先端のバルブで制御されているため、熱分解反応器1内は無酸素状態でありダイオキシンなどの有害化合物の副生は殆ど起きない。部分酸化した有機系廃棄物はアッシュとなり発熱し、この熱で周囲の有機系廃棄物を熱分解・炭化・ガス化・灰化する有機系廃棄物処理方法。
燃料を使用せずに、有機系廃棄物の一部を部分酸化して、その熱によってダイオキシン等の有害化合物を発生させること無く、有機系廃棄物を熱分解・炭化、ガス化、そして灰化処理する小型分散型の方法並びに装置に関するものである。
【発明の詳細なる説明】
【001】
【技術分野】
【002】
本発明は燃料を使用せずにダイオキシン等の有害化合物を副生することなく、有機系廃棄物を熱分解処理し、生成した炭化物およびアッシュを非常に効果的な肥料や土壌改良剤にし、一切の廃棄物を出さない小型分散型の資源循環型の方法並びに装置に関するものである。
【背景技術】
【003】
有機系廃棄物は一般に埋め立てや焼却処理される。しかし、塩素化合物が含まれる有機系廃棄物を燃焼した場合にはダイオキシンが副生するので大量の重油を使用して高温で燃焼し無ければならない。日本は京都議定書において1990年をベースに2012年まで温室効果ガスを6%削減する事を義務付けられており、生産性の低い有機系廃棄物の処理に大量の重油を使用する現在のシステムは非常な問題がある。
【発明が解決しようとする課題】
【004】
本発明は従来技術の欠点を克服し、重油等のエネルギーを使用せずに有機系廃棄物の持つ内部エネルギーの一部を利用して、ダイオキシンなどの有害化合物を副生させずに有機系廃棄物を熱分解して、生成した炭化物およびアッシュを非常に効果的な肥料や土壌改良剤にし、一切の廃棄物を出さない資源循環型の方法並びに装置を開発することである
【課題を解決するための手段】
【005】
上記課題を解決するための発明の要件は次の通りである。
(a)底部に酸素を制御しながら導入する導入管を有する熱分解反応器と(b)熱分解反応器内部の導入管の長さが、一部は中心部、一部は中間部、一部は端部に酸素が拡散するように作られていることと(c)熱分解によって得られたアッシュを導入管が埋まるように敷き詰め、酸素の拡散速度の制御、生成した塩酸などの中和、ガス化反応の触媒、水分や生成した高沸点有機物の捕集剤として使用することと(d)発熱量と水分含量を計算して調製した有機系廃棄物を熱分解反応器に隙間無く充填し、熱分解によって発生した水分や有機物と熱交換させて、再び反応系に戻す事と(e)酸素が逆流しないような構造を持つ冷却器と排出口を有する有機系廃棄物の熱分解方法並びに装置である。
【006】
ダイオキシンが発生する機構は塩素を含む有機廃棄物が分解して発生した塩酸(HCl)と酸素(O)と前駆体と反応する。従って、酸素をできるだけ抑えてやればダイオキシンの生成は防ぐ事ができる。炭焼き釜のような乾留・炭化炉はダイオキシンの生成量が非常に低いのはこのためである。我々は種々調査・検討した結果、密閉した熱分解反応器内に少量の酸素を送り込み、ほんの一部の有機系廃棄物を部分酸化してやれば、外部から熱を供給することなく、ダイオキシン等の副生も無く、全体を乾留・炭化・ガス化・灰化できることを、見出し本発明を完成した。
【007】
次に本発明の詳細な内容について述べる。密閉した上記熱分解反応器の底部に導入管が埋まるようにアッシュを敷き詰め、発熱量と水分量を調製した有機系廃棄物を隙間無く充填し、中央部のアッシュと有機系廃棄物の境目を電熱ヒータなどで加熱する。温度が上がり有機系廃棄物の一部が着火したらすぐに電熱ヒータを切る。熱分解反応器内の酸素は直ぐに消費されて無酸素状態になり、導入管とアッシュを拡散してきた酸素はアッシュとの境目にある有機系廃棄物のみを部分酸化し、自らはアッシュとなって発熱する。この熱は熱伝導のあまり良くない有機系廃棄物で覆われているために蓄熱し、周囲の有機系廃棄物を熱分解して、ガスやピッチ、炭化物などを生成する。このために、アッシュとの境界面は常に分解ガスやピッチ、炭化物など酸化され易い物質になっている。導入管とアッシュを通って濃度拡散によって運ばれる酸素はアッシュとの境界面にあるガスやピッチ、炭化物などの部分酸化に消費されるために部分酸化が起こっている層の上側にある有機系廃棄物の熱分解は無酸素状態で行われるために、ダイオキシンなどの有害化合物の副生は殆ど起こらない。部分酸化層の厚さは温度を測定できないほど薄く、アッシュの状態で判断するしかないが、熱が蓄積されやすく、高カロリーの炭化物、ガス、ピッチなどが酸化されるために800℃以上の高温になっていると推定している。熱分解によって発生したガスや蒸発した水分はびっしりと充填された有機系廃棄物の中を熱交換しながら上昇するが、沸点の高いピッチやダイオキシン前駆体などは殆どすべて有機系廃棄物の中に捕集されて外部には出てこない。これらはやがてアッシュ層の境界面に達し、部分酸化によってアッシュとなる。有機系廃棄物の水分含有率は60%程度まで問題ないが水分の役割は次のよう考えている。潜熱が大きく、沸点の低い水分は部分酸化層で蒸気となって有機系廃棄物の中を上昇し、熱交換によって有機系廃棄物全体の温度をあげる。また、熱交換によって水滴となってダイオキシン発生の原因物質である塩酸を溶解し壁を伝わってアッシュ層に入り、塩基性物質を含むアッシュと塩酸を反応させて固定する。アッシュに入った水分は毛細管現象によって部分酸化層に達し、有機系廃棄物の中から落下する水滴と共に部分酸化層のガス化を促進させる。その時、アッシュはその成分から推定するとガス化触媒として作用すると考えている。
【008】
本発明は焼却装置とは明らかに違う。燃焼においては燃料の10倍以上の空気を強制的に吹き込み、排ガス流量が大きいために沸点の高いダイオキシンを付着した大量の粉塵や排ガスの冷却過程で再合成されたダイオキシンを付着した飛灰を外部にもたらすため、非常に高価な集塵装置やフィルターなどを設置する必要がある。しかし、本発明装置においては酸素の濃度拡散で熱分解反応器内に酸素を供給するために、導入管の先に薄い麈紙やタバコの煙をかざしても殆ど動かないくらいの少流量しか供給されない。熱分解が始まると熱分解反応器内の圧力は高くなり、バルブを僅かしか開放していない導入管からは空気は殆ど流入しない。しかし、熱分解反応器内の酸素は部分酸化によって直ぐ消費されてしまうので酸素濃度はゼロに近い。従って、酸素分圧のたかい外気から酸素が濃度拡散によって流入すると考えている。
排ガス量は非常に少なく、分厚く積層された有機系廃棄物の中を熱交換しながら排出口に向かうので粉塵は全く発生しない。従って、ダイオキシンが発生したとしても有機系廃棄物中に捕集されて、やがて部分酸化層に達して分解してしまう。
【009】
有機系廃棄物の熱分解反応の過程を図1に模式的に示した。アッシュを通って拡散してきた酸素はアッシュとの境界面に生成している炭化物、ピッチ、ガスを酸化して発熱する。この層は高カロリーの物質をサンカスルために800℃以上の高温になる。アッシュから上がってきた水分や上から落ちてきた水滴は高温の水蒸気となり、ガス化や有機系廃棄物の炭化を促す。高温層の上に無酸素状態で熱分解された炭化層がやや厚めに存在する。この層はやがてアッシュと接触して高温層になる。その上には熱変化を受けていない有機系廃棄物の層がある.この層は水蒸気と熱交換して温度は上昇するが50℃〜70℃程であるので水滴によって濡らされ下部のガスや有機性蒸気を密閉する。このようにして大部分の有機系廃棄物が無酸素状態で熱分解が進行するためにダイオキシンなどの有害物は副性しない。熱分解反応器の側壁や上部は手で触れるほどの暖かさでダイオキシン発生の原因となる前駆体は冷やされて熱分解反応器内に戻ってしまい外部には殆ど出てこない。
【010】
熱分解反応器の内部には断熱と過剰な水分を除くための多数の穴を持つ内部壁を設ける。穴の形状はガスを通し、凝縮液をアッシュ層に流せるものならどのような形状でも良いが、例えば、外からうちへ向かって上が開くように打ち抜く。そうすれば、熱分解反応器内部から発生した蒸気や有機性のガスが外壁と内壁の間に入り込み、外壁によって冷やされて凝縮液となって流下するときにも熱分解反応器内部に戻らずにアッシュ層に流す事ができる。
【発明の実施形態】
【011】
本発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2に熱分解反応器の正面図を示した。これは製作した熱分解反応器の1例でこれに限定されるものではない。熱分解反応器1は鉄製で直径1000、高さ1200の円筒形である。図3に上から見た熱分解反応器の断面図を示した。熱分解反応器の底部に中心部に向かって内壁から400の導入管を4本、200の導入管を4本、100の導入管を8本取り付けてある。導入管にはそれぞれ酸素の拡散速度を制御するためのバルブを取り付けてある。酸素供給量が多すぎる場合はいくつかのバルブを閉じる。熱分解反応器底部はアッシュを取り出しやすいように勾配がつけ、先端にロータリーバルブなどを取り付け、アッシュを取り出す作業がしやすいような高さに調製する足が付けられている。熱分解反応器の底部側壁に点検や誤って投入された金属類などを取り出す開口部を設けてある。この扉は耐熱性のパッキンによって通常は完全に密閉される。熱分解反応器の内側には適度な隙間を空けて多数の穴の開いた内壁が設けられている。過剰な水分や有機性蒸気はこの穴を抜けて外壁と接触して冷やされ流下して有機系廃棄物に付着して熱分解されるので外部にはほんの僅かしか排出されない。水分はアッシュ層に浸透していき一部は毛細管現象によって上昇し有機系廃棄物のガス化反応に使われる。排出ガスはコンデンサーの冷却水をバブリングして排出され、外気からも遮断されている。
【発明の効果】
【012】
アッシュ層に接触する有機系廃棄物の一部を部分酸化して、その発熱によって無酸素状態で他の大部分の有機系廃棄物を熱分解、炭化、ガス化反応を起させて、ダイオキシンなどの有害化合物を副生することなく、有機系廃棄物を無燃料で処理する方法である。
【実施例1】
【013】
45Lのポリ袋に詰め込まれた生ゴミ5袋、電話帳や雑誌、新聞など紙類200kg、梱包用のポリスチレン等を熱分解反応器に入れ、隙間と上部を100Lの籾殻で埋めて投入口を閉じた。全体の容量は約1000L(重量250kg)である。着火ヒータで加熱し、煙突から煙が出始めたら直ぐにヒータを切った。バルブは始めのうちはやや開放にし、熱分解が順調に開始されてからは僅かに開放にした。熱分解反応器の外壁温度は初期には室温であるが次第に暖まり、全体の外壁の温度は50℃〜60℃ほどの定常状態になった。そのまま、無人で24時間放置して熱分解を行った。投入口を開けて中を点検した結果、有機系廃棄物は表面の1cmが黒い炭化物であったがその下は全て白っぽいアッシュとなっていた。乾留液は約10Lほどであった。排出口から排出されたガス、乾留液及びアッシュなどを採取し、ダイオキシン、コプラナPCBsを分析した結果は毒性等量換算で排ガス0.2pg−TEQ/Nm、乾留液で0.009ng−TEQ/g、アッシュで0.008ng−TEQ/gで排ガスの国の環境基準値5.0ng−TEQ/Nm、処理灰の環境基準値3.0ng−TEQ/mの大幅に下回る結果であった。

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