べた及び色調の自動化されたインク色整合
複雑な一連のソフトウェアアルゴリズムを必要とせずに特別注文のSPOT色インクを作り出すために着色剤の組み合わせを見つけるシステム及び方法が提供されている。当該方法は、特定の印刷状態を用いて特定の素地の上に印刷された周知の色インクのライブラリの検索を含んでいる。ライブラリのそれぞれの記録は、インク配合、着色剤と樹脂の組み合わせ、インクと素地のスペクトル反射率係数、べたインク色と10%段階から0%まで下る明度、を含んでいることができる。そのようなデータベースでは、中間調は、パーセントの単位で指示することができるが、例えば8ビット整数(0から255)で与えられてもよい。そのような検索は、色要件に適合し、1つ又はそれ以上の中間的な中間調段階の色要件に同時に適合するべたインク色を探し出す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[他出願の相互参照]
本出願は、2008年8月27日出願の米国仮特許出願第61/092,164号の恩恵を請求するものであり、その全体を参考文献としてここに援用する。
【0002】
本発明は、色インキ生産に、より厳密には、べた色及び1つ又はそれ以上の中間調の両方で、SPOT色としても知られている特別なブランド色のインキ色と正確に整合させることに関する。
【背景技術】
【0003】
例えばKubelka−Munk二溶剤型ベースのもの又は例えばCappelleによる米国特許第7,109,903号及びSennによる米国特許第7,280,118号又は例えば米国公開特許出願のHerschによる第2007/0091138号、Haslerによる第2005/0094209号及びLamyによる第2004/0145758号に記載されるような、例えば多溶剤理論に基づいた最近の型、を利用している、市販の色整合ソフトウェア及びアルゴリズムは、減法混色法を用いたべた色整合の問題を解決する、又は加法混色法を用いて色調基準としてインクを印刷する方法を実証しようと試みている。
【0004】
そのような従来式の解決法には、加法的な色及び減法的な色の両方の整合を同時に処理することを可能にする方法が明らかに欠如している。この欠如は、インクで特定のブランド色を再現する目的で正確な物質組成を得るために減法整合を算出し、その直後に現状のインク色素組み合わせの中間調外観を再現するために加法整合を算出するという複雑性に起因している。これは、着色剤、染料又は色素が、樹脂などの基材又は結合剤と結合され、ラベル、包装材板、樹脂膜又は箔などの素地に印刷される時に、減法的な色が作り出されるからである。着色剤は、結果が見慣れた色刺激になるように、特定のスペクトル帯の、素地上の入射光の一部を「減じる」。例えば、「赤」色素が、スペクトルから「青」及び「緑」光を減じ、観察者には赤だけを示す。
【0005】
減法色生成とは異なり、加法混色は、印刷された区域からの光が隣接区域からの光と合成される時に起こる。例えば印刷されていない「白」素地に囲まれている「赤」は、加法的に混ざり合い、明るい赤又はピンク外観を作り出す。事実、実際の加法合成は、典型的であるに違いない多くの特別な効果を含んでいて、当該効果は、(i)印刷用紙又はプレート上のドットの大きさが、意図されるものより大きいドットを作り出す可能性がある、物理的なドットゲインとして知られる、インクドットの素地への物理的な転写又は(ii)実際より大きく見える可能性があるドットは、インクドットを上方に通り抜け、素地を通過する光の側方伝搬に起因する、光学的ドットゲインとして知られていること、を含んでいる。それら及び類似の効果は、通常のインクドット色と印刷されていない素地色の間の中間である、減法的な色を作り出すことができる。それら及び関連効果は、例えば以下の、Proc. TAGA、vol.4、pp.66-75(1951年)、J.A.C. Yule及びW. J. Nielsenによる「光の紙への透過及びそれによる中間調の再現への影響」(‘The Penetration of Light into Paper and its Effect on Halftone Reproduction’)、Journal of the Optical Society of America、Vol.43、No.7、pp.600-603(1953年)、F.R.Clapper、J.A.C. Yuleによる「多重内部反射の紙上の中間調印刷の濃度への影響」(’The Effect of Multiple Internal Reflections on the Densities of Half-tone Prints on Paper’ )、Journal of Imaging Science and Technology、42:341-345(1998年)、G.L.Rogersによる「光学的ドットゲイン、側方散乱確率」('Optical dot gain:lateral scattering Probabilities’)、Color Research & Application、Vol.25、pp402-407(2000年)、G.L.Rogersによる「中間調反射率の汎用Clapper-Yuleモデル」('A generalized Clapper-Yule model of halftone reflectance’)などの論文で、J.A.C. Yule及び他によって長年に亘って体系的に研究されてきた。
【0006】
従来式の仮説では、加法混色は、印刷の色が印刷されていない素地(0%色調)から完全に印刷された区域(100%色調)まで均等に且つ直線的に変化する、全く直線的な工程である。これは、伝統的な4色印刷法の基礎となっている。多色印刷インクは、1つの着色剤又は時には第1の主要な着色剤と第2の主要ではない着色剤を含む。さまざまな中間調工程におけるそれらの直線的な性質(即ち、100%色調強さから0%に下がるまでずっと)によって、単色素着色CMYK工程色は、正確に色基準を再現するインク色配合の予測を可能にする。
【0007】
しかしながら、ブランド色に適用される場合、この仮定は機能しない。「ブランド」又はSPOT色インクは、独特の色刺激を作り出すために減法混色を用いる複数の着色剤の混合物を含んでいる。用語「ブランド色」は、例えば包装及び広告でKodakによって使用される赤及び黄色の正確な色相のような、特有の製品又はブランド名と多くの場合に関連付けられる、顧客固有の多色素色を指す。従って、ブランド色は、時々「特別色」として言及される。
【0008】
従来式の方法は、100%色調強さ(即ちべた色)では規格に正確に整合することができる、多色素スポット色―「ブランド色」―を作り出す配合について信頼性の有る予測が可能である。しかしながら、ブランド色用の、この同じ予測された配合がさまざまな中間調値で印刷される場合、この配合は、さまざまな中間調値で印刷される時、多色素ブランド色の非直線状の性質が原因でもはやブランド色規格に整合しない場合が多い。この様な次第で、100%色調強さのみならず、100%色調値までのどのような中間調段階(例えば5%、10%、15%中間調など)でもブランド色基準と整合するであろう色配合を正確に予測することができるシステムに対する技術的な必要性が存在している。
【0009】
この必要性にもかかわらず、従来式のシステム及び方法は、SPOT色の色調段階の色と整合させる試みを行ってきていない。これは、色調段階の色が、べた色、べたの濃度及び印刷プレートの色調値を上げることに依存しているからである。全てのこのデータを知り、それによって正確に色調段階の色と整合させるためには、色階調を備えた検査システムを使用して、前もってインクを印刷しておく必要がある。
【0010】
色試料の可視スペクトルを読み取り、スペクトルの特定の点で吸収又は反射された光の測定された量を対象にしたデータを生成する電子色生産ハードウェア及びソフトウェアシステムが、現在存在している。どのような所与の色も、色の識別特性として機能する、その色に関連付けられるスペクトル曲線を有している。スペクトル曲線が測定されれば、可視スペクトル及び係数は、その後、色を再現する色配合を予測するために処理される。色がどのような照明環境でも同じように見えるように予測され得るので、この測定技法は、例えば色表現のための比色による取り組みと比べてより正確である。
【0011】
比色表現は、色を表現する数値方法(CIELAB)であり、ここに、「L」は、色の明るさから暗さまでを表現し、「A」は、色の赤色度から緑色度までを表現し、更に「B」は、色の黄色度から青色度までを表現している。このシステムを使用すると、色の間の類似値は、個々のL、A及びBの値の間の差の平方の合計を計算することによって決定することができる。しかしながら、上述の通り、これらの値が、1つの照明条件にのみ適用可能であるという理由から、この方法は、色に対するスペクトル曲線を判定するほど包括的ではない。異なる照明条件は、色の異なる影、ひいては新しい組のCIELAB値を生み出す可能性がある。
【0012】
他の一般的な色表現は、例えば色の赤、緑及び青の度合いを表現するRGB及び所与の色のシアン、マゼンタ、黄及び黒の度合いを表現するCMYKを含んでいる。例えばコンピュータモニタ及びプリンタのためのRGBからCMYKへの変換のような色表現の間の正確な変換が提供され得る。正確な色再現は、複数の入力及び出力装置、例えばプリンタ、モニタ及び色測定装置のためにデータを読み出すこと及びデータを受信する特定の装置に対処するために色変換式を修正することで或る程度は達成される。
【0013】
ある周知のシステムは、色を正確に整合させる方法及び器械を提供している。例えば、スペクトルデータは、色測定装置から受信され、対応する色は、電子色ライブラリで照合される。所望の色は、電子色ライブラリに保存された色と比較され、特定の色範囲の中にあるライブラリ内の単数又は複数の色が報告される。そのような電子ライブラリの中で検索することによって、所望の色を探すために使用される伝統的な標準色見本ブックは差し替えられる。しかしながら、そのような電子色ライブラリは、複数の装置から見本を作り出すことに関連付けられる問題に対して弱点がある。
【0014】
中間調印刷の通常の使用を考えると、従来式は、べたインク色だけを整合させることに重点を置いているので、現下の色配合技術は、市場の必要性を満足していない。カラー印刷工程―さまざまな種類の素地上での―は、現在、着色工程で濃さ及び画像詳細を加える(例えば中間調、誤差拡散及び他のパターン生成方法論を用いて)ために、べた色値及び非飽和色調値の両方の利点を生かしているので、べた色及び同じ色の1つ又はそれ以上の色調値の両方との整合を配合する方法は、着色工程に改善された再現性をもたらすことができる。この取り組みは、更に、異種素材(素地)の間で色整合をもたらす配合を取得すること、着色/画像化工程及び最終用途への適用に役立つことができる。
【0015】
一般的には、特別注文のSPOT色インクの開発において、べた色調及び全色調と印刷されていない素地の間の中間的な中間調の両方に対して正確な色を生成するであろう、ただ1つの色素の組み合わせが存在するであろう。この様な次第で、複雑な一連のソフトウェアのアルゴリズムを必要とせずにそのような着色剤の組み合わせを見つける自動化された方法こそが、技術的に必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許第7,109,903号明細書
【特許文献2】米国特許第7,280,118号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0091138号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/0094209号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2004/0145758号明細書
【特許文献6】米国特許第7,034,960号明細書
【特許文献7】米国特許第7,202,976号明細書
【特許文献8】米国特許第7,268,918号明細書
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】Proc. TAGA、vol.4、pp.66-75(1951年)、J.A.C. Yule及びW. J. Nielsenによる「光の紙への透過及びそれによる中間調の再現への影響」(‘The Penetration of Light into Paper and its Effect on Halftone Reproduction’)
【非特許文献2】Journal of the Optical Society of America、Vol.43、No.7、pp.600-603(1953年)、F.R.Clapper、J.A.C. Yuleによる「多重内部反射の紙上の中間調印刷の濃度への影響」(’The Effect of Multiple Internal Reflections on the Densities of Half-tone Prints on Paper’)
【非特許文献3】Journal of Imaging Science and Technology、42:341-345(1998年)、G.L.Rogersによる「光学的ドットゲイン、側方散乱確率」('Optical dot gain:lateral scattering Probabilities’)
【非特許文献4】Color Research & Application、Vol.25、pp402-407(2000年)、G.L.Rogersによる「中間調反射率の汎用Clapper-Yuleモデル」('A generalized Clapper-Yule model of halftone reflectance’)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
特別注文のSPOT色インクの開発では、両方のべた色調に対して、及び全色調と印刷されていない素地の間の中間的な1つ又はそれ以上の中間調に対して正確な色を生成するであろう、ただ1つの色素の組み合わせが存在するであろう。斬新なシステム及び方法は、複雑な一連のソフトウェアのアルゴリズムを必要とせずにそのような着色剤の組み合わせを見つけるために提示される。当該方法は、特定の素地の上に印刷され、特定の印刷状態を用いて印刷された周知の色インクのライブラリの検索を含んでいる。そのようなライブラリのそれぞれの記録は、例えば、インク配合、着色剤及び樹脂の組み合わせ、インク及び素地の特定の反射係数、べたインク色(100%色調)及び10%段階から0%(印刷されていない素地)まで下がる明度(XYZ及びCIELAB)を含んでいることができる。そのようなデータベースでは、中間調は、%(0%から100%)の単位で指示される場合があるが、例えば8ビット整数(0から255)で提供される場合もある。本発明の例示的な実施形態では、そのような検索は、色要件に適合し、同時に1つ又はそれ以上の中間の中間調段階での色要件にも適合するべたインク色を検索する。特許請求される方法は、そのようにして、印刷されていない素地(0%色調)と完全に印刷された素地(100%色調)の間にあるインク被覆率を用いてべた色で及び1つ又はそれ以上の中間調で顧客プルーフとの色整合を作り出す印刷インク配合を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】複数の異なる例示的なSOPT色インクの彩度グラフを図示しており、ここでは、100%色調は、ほぼ一致しているが、中間調はかなり離れている。
【図2A】2つのインク配合の間のべた色整合を示している例示的な1対の印刷されたラベルを図示している。
【図2B】図2で示している例示的な対の印刷されたラベルを図示しているが、このたびはラベルデザインに中間調が使用されている。
【図3A】2つのインク配合の間の、べた色の整合及び中間調の不整合を示している印刷された箱の例示的な対を図示している。
【図3B】40%と100%の間の一連の中間調と図3Aで示される2つのインク配合のそれぞれに対する中間調を隣り合わせた比較と、対の色調間のCIELAB色差を図示している。
【図4】本発明の例示的な実施形態による工程流れ図を図示している。
【図5】例示的なSPOT紫色用のスペクトル反射係数曲線を図示している。
【図6】100%色調では図5のSPOT紫色に整合するが、他の色調では不整合である、2つの例示的な紫色用の例示的なスペクトル反射係数曲線を図示している。
【図7】100%色調では図5のSPOT紫色に整合するが、他の色調では不整合である、2つの例示的な紫色用の例示的なスペクトル反射係数曲線を図示している。
【図8】本発明の例示的な実施形態による、構成要素として、図6及び図7の2つのインクを用いて全範囲チャートで描画された、例示的な内挿された「新しい紫」の中間調基準を図示している。
【図9】本発明の例示的な実施形態による、例示的な色合いライブラリ記録構造を図示している。
【図10】本発明の例示的な実施形態による、例示的な色合いライブラリ検索スクリーンを図示している。
【図11】本発明の例示的な実施形態による、物質記録の例示的な組成を図示している。
【図12】本発明の例示的な実施形態による、べた色及びさまざまな中間調を描いている例示的な色合いライブラリから例示的なスクリーンショットを図示している。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を説明する目的で、現下のところ好適である形態が図面で示されているが、本発明は、示している配置及び手段そのものに限定されるわけではないことを理解されたい。本発明の特徴及び利点は、添付図面を参照しながら行われる、本発明についての以下の説明から明白となるであろう。
【0021】
特許又は出願包袋は、有色で作成された少なくとも1つの図面を含んでいるという特徴がある。有色の単数又は複数の図面を備えたこの特許又は特許申請公告の写しは、請求及び必要な費用の支払いに応じて特許関係庁によって提供されるであろう。
【0022】
本発明の例示的な実施形態では、全色調(べた)及び中間調を備えた色合いライブラリ又はパレットは、例えば、特定の印刷技術を特定の素地の上に使用して印刷された、全色調基準に最適な整合を提供することができる着色剤及びインク被膜重さの独自の組み合わせを見つける手段を提供することができる。
【0023】
標準的には、特別注文のSPOT色インクの開発では、両方のべた色調に対して、及び全色調と印刷されていない素地の間の中間の中間調に対して正確な色を生成するであろう1つの色素の組み合わせしか存在しないであろう。それらの複数の着色剤の組み合わせは、べた色及び中間調色の複合的な性質をもたらす独自のスペクトル識別特性を作り出す。先行技術の再現スキームの失敗は、図面で見ることができるような比色又は三色特性のマッピングは、非線形な挙動を強力に作り出すという事実に起因する。
【0024】
例えば、図1は、4つの異なるSPOT色インクの比色プロットを図示している。図1は、0%(中間色灰色―グラフの中心での0CIELABb*及び0CIELABa*の交差点で)から100%(図1の、べた色―中間色灰色から最遠点、右上に現れる黄、右下に現れる紫)までさまざまな中間調段階で代表的な黄及び紫のブランド色用の2つの異なる配合のスペクトル出力を提示している。100%色調では、2つの色(即ち黄と紫)のそれぞれに向けられた配合は、共に非常に近い整合を表しているが、スペクトル曲線沿いの他の中間調段階のほとんどでは、それらの色は整合していない。この曲線の形状は、100%点から0%点まで繋がっていて、インクを作るために使用される着色剤の特定の組み合わせのスペクトル識別特性によって決定される。
【0025】
この状況は、図2及び図3で更に図解されている。図2Aは、2つのインク配合の間のべた色の整合を示している、例示的な対の印刷されたラベルを図示している。図2Bは、図2で示している例示的な対の印刷されたラベルを図示しているが、このたびは、ラベルデザインで使用されている中間調を備えており、それぞれで使用されている2つのインクの間で、全ての中間調を通して不整合を明瞭に見ることができる。
【0026】
同様に、図3Aは、2つのインク配合の間のべた色の整合と、しかしながら中間調の不整合を示している例示的な対の印刷された箱を図示している。図3Bは、40%と100%の間の一連の中間調と図3Aで示される2つのインク配合のそれぞれの中間調を隣り合わせた比較と、先と同様に、80%と40%まで下がる間の中間調での詳細な不整合を示している。
【0027】
上述のように、図1は、先行技術の色整合システムの典型的な描写であり、このシナリオでは、100%色調、又はべた、ブランド色用の正確な予測配合を有しているが、グラフで示されている黄及び紫の色の両方では、予測配合は、中間調値の大部分で印刷される時、満足できる色整合を示さない。その上、その様な不満足な整合は、色がさまざまな中間調値で実際にプレス機で印刷されるまで発見されないであろう。同様の状況を図2から図3で示している。本発明は、全範囲の0%から100%の中間調に亘ってブランド色の作成を前もって済ませておき、この情報を色ライブラリに保存し、その後、印刷機にかける前に検索して配合に組み込むことによってこの問題を克服している。
【0028】
本発明の例示的な実施形態では、様々な色のべた及び中間調のスペクトル識別特性を色ライブラリに完全に記録することができる。スペクトル識別特性によって、例えばCIELABL*a*b*値のような三色色座標を、所与の素地に印刷される何らかのインク配合用に算出することができる。
【0029】
周知の配合及び中間調のライブラリは、後で、例えばべた色調と50%中間調の正確な色を作り出すインクを検索することができる。記録が見つけられると、インクの作成に関する情報は、その後、例えば表示することができる。べた色調と特定の単数又は複数の中間調の両方を満足できる色を作成することができる的確な配合が見つからない場合、ライブラリから類似しているが異なる2つのインク配合を取得して、それらの間に位置するインク配合のスペクトル識別特性を獲得すべく単純内挿を適用し、正確なべた色及び中間調の単数又は複数の色を作り出すために必要とされる的確なスペクトル識別特性を作り出すことができる。この工程は、減法的な整合に続いて加法的整合を行う順次的な算出によって必要な色を作り出そうとする試みとして先に説明した従来式の方法に比べ、かなりより迅速且つ単純である。
【0030】
数値解法を提供する配合は、一つも存在しない。前述の先行技術では、「トライアル・アンド・エラー」モデルを使用して―即ち減法混色モデルアルゴリズムを用い、次に色調及びべたが要件を満足するか否かを見るために加法混色モデルを行うことで、べた色を整合させることで、2つの問題を同時に又は連続的に解決するように試みるものが幾つかある。それらが満足しない場合、要求である減法的な整合は、着色剤の異なる組み合わせを使用して再び求められ、色調は再び算出される。
【0031】
本発明による例示的な実施形態では、その様な最適な整合を見つけることで、中間調を使用している所与の包装デザインの改良されたブランド権利をブランド所有者に提供することができる。例えば、特有の色要件を伴うロゴ又は特殊な製品に顕著なデザインを様々な素地に、様々な処理工程を用いて印刷することができ、色の表示―中間調を含む―は、常に正確に整合させることができる。
【0032】
本発明による例示的な実施形態では、その様な最適な整合工程は、例えば、複数のジョブ素地にさまざまな被膜重さ又はプレート頻度で印刷されたべたインク印刷及び色調基準が保存されている、ニュージャージ州、パーシッパニーのSun Chemical Corporationによって提供されるSmartColour(商標) Global Shade Libraryなどの色合いライブラリに含まれる情報を十分に生かすことができる。
【0033】
色合いライブラリから取得される色情報の適用及び通信/送信の創設は、これによって一般的な譲渡の元、以前の特許で開示されている。例えば、米国特許第7,034,960号は、べた色のライブラリを構築する方法を開示し、米国特許第7,202,976号は、色合いライブラリからの色を電子的に通信する方法を開示し、米国特許第7,268,918号は、2つ又はそれ以上の色合いライブラリを同時に使用してインク及び少なくとも1つの他の材料(プラスチック、塗料、織物、紙)の独自の色を作成する中でメタメリズムを制御する方法を開示した。同様に、同時継続米国特許第11/732,086号(米国特許出願公告第2007/0263249号)は、中間調色の色合いライブラリへの追加を開示している。これら3つの米国特許及びその同時継続公告特許出願の開示をそのまま参考文献としてここに援用する。
【0034】
本発明による例示的な実施形態では、複数の特別の色配合を備えているコンピュータ化された色合いライブラリは、べた色及び全色調(べた)と印刷されていない素地の間の1つ又はそれ以上の色調段階の両方のための製品基準と同時に整合する配合を見つけるために使用することができる。これは、例えば、その様なコンピュータ化された色合いライブラリが、特定の製品素地(例えば透明被膜、不透明膜、箔、板、紙等)を用いる特定の印刷工程からべた色印刷及び中間調で印刷された色の両方のために正確な色座標(CIEL*A*B*又はCIE XYZ)を有するデータベースの記録を要求して、ライブラリで単純なコンピュータ検索を実行することによって、データベースのようなデータ構造に保存されれば実現することができる。
【0035】
そのようなデータベースでは、各記録は、例えばインク配合、着色剤と樹脂の組み合わせ、インクと素地のスペクトル反射係数、べたインク色(100%色調)と10%段階から下がって0%段階(印刷されていない素地)までの明度(XYZ及びCIELAB)を含むことができる。その様なデータベースでは、中間調は、%(0%から100%)の単位で指示される場合があるが、例えば8ビット整数(0から255)で提供される場合もある。
【0036】
本発明の先行研究は、特別注文で調整された単一色素性インク基材のべた色と色調基準の両方を含む色合いライブラリと、複数の材料のためのメタメリズム制御と、大きいブランド所有者のために物理色基準を作るための工程と、に関する。そのような方法及び技術を提供されたことで、本発明者は、色調基準整合/再現は、メタメリズムの一形態でもある又はメタメリズムの影響を受けるものであることに気付いた。即ち、べたとして且つ特定の皮膜重さを証明される場合には、目標の色インクと整合するように作られる一連のインク配合を開発することは可能であるが、それらの配合は、異なる皮膜重さ及び異なる中間調段階ではさまざまな量の非整合を示すであろう。その上、皮膜重さ又は着色剤又は基材インク混合物を調整することは、減法的な色工程であるが、色調段階色を変えることは、加法的な色工程である。従って、そのようなライブラリを印刷することは、SPOT色インクの独自の合成と、素地とインクのドットの独自の色の加法的な混合に基づく、べたと色調のための独自の一連の明度を表現する。
【0037】
本発明の例示的な実施形態では、自動検索を、入力色のべた及び中間調の両方で整合するようにデータベース記録に実行することができる。更に、正確な整合が見つけることができない場合、下文でより十分に説明するように、適切な配合を取得するために、最も近い存在するデータベース記録で内挿を実行することができる。
【0038】
図4は、本発明の例示的な実施形態によるそのような自動検索用の例示的な工程を図示している。図4は、所与の特定の色と整合させること及び特定の色を印刷するためのインク配合を最終的に読み出すことに関連付けられた流れ図を示している。例えば、デザイナーは、例えば朝食用シリアルの新しい箱又はポテト又はコーンチップスのようなスナック食品の新しい撓みやすいパウチをデザインする場合がある。デザインは、整合する必要のある1つ又はそれ以上のSPOT色を有しているであろう。そのような工程は、本発明の例示的な実施形態で実行することができる。
【0039】
このようなことはさまざまな実装で起こり得る。デザイナー(又は色選択の決定に関連する関係者)は、例えば、VPN又はインターネットなどのコンピュータネットワークを通じて本発明の例示的な実施形態によるデータベースへのアクセスを認められ、それによって検索を実行することができる。或いは、デザイナー(又は他の関連する関係者)は、特定の色を提案し、データベースを検索するように要求し、顧客サービス職員は、例えばデータベース検索を始動し、結果をデザイナー又は他の関連する関係者に伝えることができる。
【0040】
このようにして、図4を参照すると、401では、色は、例えば電子的に特定及び測定され得る。405では、近い色又は特定の色のべた色調と整合するスペクトルを求めて検索が実行される。410では、例えば特定の色のべた色調と最も近く整合している、データベースからの記録が、読み出される。その後、415では、データベースは、さまざまな中間調基準でも同様に特定の色と整合する記録を求めて検索され得る。標準的には、整合は、1つ又はそれ以上の中間調のために探索され得、本発明の例示的な実施形態では、これは、3から10の色調の間で行われる。代替的な実施形態では、特定のデザイン及びその中での中間調の使用に応じて中間調を整合することが望ましい。
【0041】
特定の色用の中間調基準と整合する記録が見つからない場合、その後、415では、最も近い記録が、正確なインク配合を取得するために下文で説明するように内挿され得る。420では、特定のべた色及びその中間調が整合する場合、工程は、取得されたインク配合が読み出される225へ進む。特定のべた色及びその中間調の両方と整合するものがない場合、プロセス流れは、検索ループが再度開始される405へ戻る。この繋がりでは、検索ループは、何度も繰り返される可能性があるという特徴があり、特定のべた色のために、例示的な紫及び黄インク配合に関して図1で示しているように、多数の整合インク配合を取得することができる。
【0042】
適切なインク配合が425で読み出されれば、工程の流れは430へ続き、その整合は最終プレスの実行に満足なものか否かを判定する。整合が満足できる品質のものであれば、その後スペクトルデータ及び可視的な電子的画像は、例えば460で印刷前工程へ、検査及び/又は生産のために465で印刷機/変換機へ伝送され得る。
【0043】
430で電子色パレットからの整合が満足なものではない場合、このような理由でプレス機にかける準備が整っていないので、その場合工程の流れは、判定430で「いいえ」の分岐に進み440へと続き、ここでは色用のスペクトルデータを必要に応じて適切に初期化し、選別及びプルーフのために分離機へ電子送信することができる。443では、分離機は、最終色を生成するために例えば選別及びプレート技術を設定することができる。例えばラミネーションを対処するなどの必要がある場合、変換工程用に補正が行われてもよい。分離機が所望の整合を達成する時、デジタルプルーフが447で作成される。
【0044】
449では、デジタルプルーフは、例えば測定され、401で受信した元の電子試料と比較され得る。判定450では、プルーフが満足できる整合のものであるか否かの判定を下すことができる。デザイナー又は製品製造業者の職員などの他の関係者がこの判定を行えば好適である。プルーフが満足できる整合ではない場合、455では、更に組み合わの補正を行うことができ、工程の流れはプルーフ工程を繰り返すために447へ戻ることができる。
【0045】
450では、デザイナー例えば又は他の関係者が例えば分離機によって提示されたプルーフを満足できると判定する場合、次に、先述のように、460で色を印刷前工程に送信することができ、その後465での印刷側変換機への伝送へと続く。
【0046】
本発明の例示的な実施形態では、さまざまな被膜重さでの全色調及び中間調のためのインク色に関する情報を含んでいる例示的な色合いライブラリに保存されている配合は、物質の独自の組み合わせであり、特定のブランド色特性を有するインク色配合を選択し、グラフィック又は包装デザイナー及び/又はブランド所有者に知らせる能力を発揮する。例えばSun Chemical社のSmart Colour(商標)Global Shade Libraryで行われたように、そのような配合が確立されれば、配合のこの独自の組み合わせをその通りに複製することによってのみ再現されることが可能であり、そのような色合いライブラリのそれぞれ及びすべての配合を新しくする。
【0047】
次に、図4の415で必要に応じて起こる例示的な内挿工程を説明する。図5は、例えば顧客、デザイナー又は他の関係者によって特定され得る「インク60150MB747」として特定される例示的なSPOT紫色のためのスペクトル反射係数曲線を図示している。インク及び中間調のスペクトル指紋は、新しいインク及び本発明の例示的な実施形態の2つの周知のインクの間の中間の色調基準の導出を可能にする。本発明による例示的なライブラリが多数のインク及びそれらに関連付けられる中間調を含んでいるので、検索は、通常、所望の色及び色調基準を返送するであろう。しかしながら、検索が適切な色調基準を返送しない場合、記録用に存在する点の間の内挿をその後ライブラリへ入れることによって「新しい」インク及び色調を作り出すことが可能である。その様な内挿は、スペクトル原理に基づくインクの間の違いが小さいであろうという理由から可能である。図6及び図7は、100%で「インク60150MB747」と整合するが、ほぼすべての他の色調では不整合となる2つの例示的な紫色のためのスペクトル反射係数曲線を図示している。そのスペクトル反射率が図6に図示される色は、60558MB747と特定されており、図7で図示されるスペクトル反射率の色は、60970MB747と特定されている。この実施形態では、頭の「6」は、この色が紫系であることを意味している。
【0048】
図6及び図7のスペクトル形状は非常に似ているにもかかわらず、図8で示しているように(それらの2つの紫は、図8の底部、更に図5の底部でひし形及び三角形プロットとして表示されている)、それらの色の色座標プロットはそれらが明白に異なっていることを示しているという特徴がある。データベースのそれらの2つの最も近い整合の間の中間調値を有するインクを作り出すために、吸収度曲線は、分光法のベールの法則によって着色剤濃度に比例するので、データを吸収度に変換する。吸収度のデータがその後各スペクトル点で比例的に内挿される場合、本発明の例示的な実施形態では、第1のインク及び第2のインクの着色剤の混合物を代表する新しい吸収度曲線を取得することができる。内挿される吸収度曲線は、その後反射係数に変換して返送され、それから比色座標を算出することができる。図8は、例示的なデータベースから取得された最も近い2つの構成要素インクを示す全範囲グラフで表示されている、まさにそのような例示的な「新しい紫」中間調基準を図示している。
【0049】
新しい紫インク中間調系は、データベースの中に位置している2つの紫インクの間の中間物を表している。本発明の例示的な実施形態では、中間調系の中間点の色は、所望の色を正確に提供するために調整することができる。解は、完全に直線状であり、第1及び第2の周知のインクの正確な混合を開発するために任意の数のよく知られている線形最適化アルゴリズム又は後戻りアルゴリズムを使用することで、自動化することができる。混合物は、吸収度空間に内挿されるので、混合値は、特定のSPOT色の所望の中間調基準を作り出す、新しい独自の組成を開発するために、物質の周知の組成に直接的に適用することができる。
【0050】
上述のように、本発明の例示的な実施形態では、それぞれがとりわけ、べた色及び中間調彩度情報を含んでいる複数の記録を備えた色合い色データベースを検索することができる。その様なライブラリでは、さまざまな色のためのべた及び中間調のスペクトル識別特性は、完全に保存することができる。スペクトル識別特性は、所与の素地の上に印刷される任意のインク配合に対して例えばCIELABL*a*b*値のような三色座標を算出すること可能にする。上述の通り、その様な例示的なデータベースは、米国特許第7,034,960号、7,202,976号及び7,268,918号並びに同時継続米国特許出願第11/732,086号(米国特許出願公告第2007/0263249号)に記載され、それらの開示をそのまま参考文献としてここに援用してきた。
【0051】
本発明の例示的な実施形態では、ライブラリでは、SPOT色としてよく知られている、顧客注文の着色剤の混合物を含むインクの色は、中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷することができ、例えばそれぞれの色調段階の色及びコンピュータベースに保存されている明度に対して特徴付けられる。更に、その様な例示的な色合い色ライブラリでは、明度は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存することができ、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は他のインターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる。その様な例示的な色合い色ライブラリでは、インク配合は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存されることができ、明度のインデックスを付けて、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又はインターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる。
【0052】
本発明の例示的な実施形態では、ライブラリでは、インクは、例えばフレキソ印刷の規定に適合する印刷システムを使用して、スクリーンパターンを含むパターン化アニロックスローラー及び中間調パターンを含む可撓性プレートの使用を含んで、印刷することができる。更に、例えば、インクは、オフセット石版印刷の規定に適合する印刷システムを使用して、スクリーンパターンと中間調パターンの両方を含んでいるパターン化された平版印刷プレートの使用を含んで、印刷することができる。そのようなスクリーンパターンは、例えばインク領域の大きさにおいて、或る画像領域から別の画像まで完全に重複するまで(アナログスクリーニング)、面積が増えるコンベンショナルパターンであってもよい、又は、例えば、スクリーンパターンは、最新の、非常に小さいドットのデジタルパターンであり得、その位置設定の頻度は、或る画像領域から別の画像領域まで完全に重複するまで、増える。
【0053】
本発明の例示的な実施形態では、ライブラリでは、インクは、更に、例えばグラビア凹版印刷の規定に適合する印刷システムを使用して、パターン化された、エッチングされた又は彫刻された、スクリーンパターンと中間調パターンの両方を含んでいるシリンダーの使用を含んで、印刷することができる。
【0054】
本発明の例示的な実施形態では、取得されたインク配合は、着色剤の斬新な独自の組み合わせを形成するので、所与の素地上で、指定された印刷方法を使用して、着色剤の何らかの他の組み合わせを活用して、べた色及び中間調色の両方を同時に整合させることの達成は可能ではないであろう。
【0055】
図9から図11は、本発明の例示的な実施形態による例示的な色合い色ライブラリのさまざまな態様を図示している。図9は、例示的な色合いライブラリ記録構造を図示しており、図10は、例示的な色合いライブラリ検索画面情報を図示しており、図11は、物質の記録の例示的な組成を図示している。図12は、本発明の例示的な実施形態によるべた色及びさまざまな中間調を描いている例示的な画面情報を図示している。
【0056】
最後に、その様な色の色合いライブラリの例示的な仕様は、添付する付属書類で提供される。
【0057】
本発明は、それに関する特定の実施形態と関連させて説明してきたが、多くの他の変形例及び修正例及び他の使用は、当業者には自明となるであろう。従って、本発明は、本明細書の特定の開示によってではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されるものであることが好適である。
【0058】
付属書類 A
例示的なグローバル色合いライブラリ
データベースフィールドの概要、命名規則と関係
色技術的な名称
第1の文字は、色合いの色相を特定する数字である(白―1、黄―2、橙―3、赤―4、青―5、紫―6、緑―7、茶―8、黒及び灰―9)。次の5つの文字は、分類又は連番であり、次の3文字から5文字は、インクシステム識別子、3文字から5文字は素地識別子、彫刻規格、そして最後は公称色調基準値である。緑の色合い、オフセットプルーフ、APCOII/IIコート紙上、133ラインスクリーンを使用している40%ドットは、701015OFFAPCO133−40となるであろう。
素地
【0059】
【表1】
【0060】
被覆
保護又はスリップ性用刷り重ね被覆
・水性
・ワニス
・UV
ラミネート
通常では被膜素地型だけに適用するが、幾つかの板素材にも適用可能である。
白で裏張り
被膜素地のみ透明色で適用する。
印刷方法の関係―彫刻―被膜重さ
フレキソ印刷
・ラインスクリーン/容積
○プレートスクリーン罫線(米国用L/in、欧州用L/cm)
○アニロックススクリーン罫線(米国用L/in、欧州用L/cm)
○アニロックス容積(米国用bcm/in2、欧州用cm3/m2)
グラビア
・彫刻/被膜重さ
○スクリーン罫線(米国用L/in、欧州用L/cm)
○スクリーン角度(度)
○スタイラス角度(同様に度)
○インク被膜重さ1−16g/m2(これを検証する必要あり)
石版印刷(オフセット)
・ラインスクリーン
○米国用L/in、欧州用L/cm
その他(研究室検査済み方法等)
・フリーテキスト?
被膜重さ
無関係
1−15の数値領域
プルーフの帯を指定―グラビアで2つの帯(1−2)、フレキソで3つの帯(3、6、10)
インクシステム
使用パラメータ(明度、耐薬品性)への適合性と関連する
通常使用者による選択不可
特定の印刷工程及び特定の素地に対して特定のインクを使用する
推奨命名論理は以下のとおりである。
【0061】
【表2】
【0062】
使用に対する適合性
インクシステムの着色性と関連する
・耐光性
○時間単位の数値仕様
・退色試験機 4、8、24、48、100、200、300+hrs
・115−145回退色試験機の寿命結果
○月単位の数値表示
・0.15−0.20回退色試験機の寿命結果
・耐薬品性
○アルカリ はい又はいいえ
○アルコール はい又はいいえ
・耐熱性
○度単位の数値仕様(セ氏又はカ氏)
インクシステムの配合と関連する
・耐摩耗性
○数値サザーランド摩耗試験仕様(重さ付きサイクル)
・滑り易さ
○摩擦の数値静的係数(SCOF)
○摩擦の数値運動係数(KCOF)
・耐薬品性
○グリース/油 はい又はいいえ
・耐湿性
○湿度 はい又はいいえ
不透明度指標
関連性無し
0.0から1.0までの数値
測定装置
関連性無し
テキスト領域
推奨命名論理は以下のとおりである。
【0063】
【表3】
【0064】
測定データ
測定システム及び色調基準データと関連する
・スペクトル反射データ
○データ点の数 40、36、31
○開始波長 360nm、380nm、400nm
○終了波長 700nm、730nm、750nm
○データ値の配列
・三刺激値データ
○D50/1931オブザーバー用CIEXYZ三刺激値
○D50/1931オブザーバー用CIEL*a*b*座標
○D50/1964オブザーバー用CIEL*a*b*座標
色調基準データ
印刷方法と関連する
・色調基準データ
○色調値(11..4){0%色調―印刷されていない素地}
○50%−公称0%で色調値増加又は印刷方法デフォルト
組成データ
インクシステム及び色の専門的な名称と関連する
・材料構成要素及び相対量のリスト化
○ベース色1
○ベース色2
○ベース色3
○透明な工業用ワニス又は増量剤
○溶剤(必要に応じて)
i被覆無漂白クラフト(CUK)
・他の名称:Riverwood International社の商標元のSolid Unbleached Sulfate(商標)(SUS商標)、又はMead社の商標元のCoated Natural Kraft(商標)
・用途:飲料運搬容器として最も一般的な材料(即ち24個のパックと同じ大きさであるビール、ソーダ又は水の6個のパック)。更に大きいサイズの包装(洗剤及び他の非食品品目)でも使用される。時には荷送人表示用に及び小型の段ボール箱用の外板として使用される。
・利点:SBSと比べて剛性、引き裂き抵抗性及び特有の耐湿性に優れる。CCNBより優れた印刷及び強度品質。薄型のキャリパでSBS又はCCNBの代用が可能であり、廃棄される包装材料の量を削減する。
・特性:自然な茶色の裏面を有する、クレーコートの白い印刷表面。漂白剤又は蛍光増白剤無使用。0.014から0.031までのキャリパ範囲。箔及び被膜ラミネート加工と同様に高品質印刷に適する。非石油系添加剤又は特殊被覆を耐湿性を増すために追加することも可能。
iiクレーコートニューズバック(CCN)
・他の名称:被覆再生板(CRB)。非被覆再生板(URB)も利用可能。CCN及びURBは、シリンダー機械で作られ、そのため一般的にはシリンダー板と呼ばれることもある。
・用途:食品、スポーツ製品、玩具、自動車アクセサリ、ハードウェア部品及びアクセサリ、美容製品及び薬剤品目を含む小売製品用の特別注文包装。
・利点:製紙工場、板変換機及び使用済み源からの回収紙で100%作られる。
特性:包装用のグラフィク用に滑らかな白い表面を提供する二重被覆。不透明な粘性のある被覆水準の外側面、最上被覆は、輝度、光沢及びインク受容力を提供する。80−83輝度及び2.4−3.5パーカー印刷平滑度からのシート範囲。
iii固形漂白硫酸塩(SBS)
・他の名称:被覆漂白クラフト
・用途:菓子類、パン製品、バター、冷凍食品、ペットフード、タバコ、贈答用箱、娯楽、ソフトウェア、小売り用箱。長繊維針葉樹パルプを何らかの液体包装に使用することもある。
・利点:全ての未使用の内容物は、均一の洗浄度及び純度、最高の輝度及び白色度、より優れた印刷表面及び被覆表面、及びより改善された寸法安定性のための高い剛性比をもたらす。
・特性:製紙工程の間に一列に塗布される被覆色素を用いて漂白される白色。0.012から0.024までのキャリパ範囲。未使用パルプは、針葉樹及び広葉樹を源とする。熱帯雨林樹木は一切使用せず。
iVStoraEnso Centura Gloss Text:96輝度、80光沢、96不透明度
vUnisource Starbrite Opaque Text:90輝度、21光沢、95不透明度
viCorniche Matte Text:
viiポリスチレン
viiiポリエチレンテレフタル酸エステル―二軸延伸ポリエステルの化学名
ix配向(又は二軸延伸)ポリプロピレン
【技術分野】
【0001】
[他出願の相互参照]
本出願は、2008年8月27日出願の米国仮特許出願第61/092,164号の恩恵を請求するものであり、その全体を参考文献としてここに援用する。
【0002】
本発明は、色インキ生産に、より厳密には、べた色及び1つ又はそれ以上の中間調の両方で、SPOT色としても知られている特別なブランド色のインキ色と正確に整合させることに関する。
【背景技術】
【0003】
例えばKubelka−Munk二溶剤型ベースのもの又は例えばCappelleによる米国特許第7,109,903号及びSennによる米国特許第7,280,118号又は例えば米国公開特許出願のHerschによる第2007/0091138号、Haslerによる第2005/0094209号及びLamyによる第2004/0145758号に記載されるような、例えば多溶剤理論に基づいた最近の型、を利用している、市販の色整合ソフトウェア及びアルゴリズムは、減法混色法を用いたべた色整合の問題を解決する、又は加法混色法を用いて色調基準としてインクを印刷する方法を実証しようと試みている。
【0004】
そのような従来式の解決法には、加法的な色及び減法的な色の両方の整合を同時に処理することを可能にする方法が明らかに欠如している。この欠如は、インクで特定のブランド色を再現する目的で正確な物質組成を得るために減法整合を算出し、その直後に現状のインク色素組み合わせの中間調外観を再現するために加法整合を算出するという複雑性に起因している。これは、着色剤、染料又は色素が、樹脂などの基材又は結合剤と結合され、ラベル、包装材板、樹脂膜又は箔などの素地に印刷される時に、減法的な色が作り出されるからである。着色剤は、結果が見慣れた色刺激になるように、特定のスペクトル帯の、素地上の入射光の一部を「減じる」。例えば、「赤」色素が、スペクトルから「青」及び「緑」光を減じ、観察者には赤だけを示す。
【0005】
減法色生成とは異なり、加法混色は、印刷された区域からの光が隣接区域からの光と合成される時に起こる。例えば印刷されていない「白」素地に囲まれている「赤」は、加法的に混ざり合い、明るい赤又はピンク外観を作り出す。事実、実際の加法合成は、典型的であるに違いない多くの特別な効果を含んでいて、当該効果は、(i)印刷用紙又はプレート上のドットの大きさが、意図されるものより大きいドットを作り出す可能性がある、物理的なドットゲインとして知られる、インクドットの素地への物理的な転写又は(ii)実際より大きく見える可能性があるドットは、インクドットを上方に通り抜け、素地を通過する光の側方伝搬に起因する、光学的ドットゲインとして知られていること、を含んでいる。それら及び類似の効果は、通常のインクドット色と印刷されていない素地色の間の中間である、減法的な色を作り出すことができる。それら及び関連効果は、例えば以下の、Proc. TAGA、vol.4、pp.66-75(1951年)、J.A.C. Yule及びW. J. Nielsenによる「光の紙への透過及びそれによる中間調の再現への影響」(‘The Penetration of Light into Paper and its Effect on Halftone Reproduction’)、Journal of the Optical Society of America、Vol.43、No.7、pp.600-603(1953年)、F.R.Clapper、J.A.C. Yuleによる「多重内部反射の紙上の中間調印刷の濃度への影響」(’The Effect of Multiple Internal Reflections on the Densities of Half-tone Prints on Paper’ )、Journal of Imaging Science and Technology、42:341-345(1998年)、G.L.Rogersによる「光学的ドットゲイン、側方散乱確率」('Optical dot gain:lateral scattering Probabilities’)、Color Research & Application、Vol.25、pp402-407(2000年)、G.L.Rogersによる「中間調反射率の汎用Clapper-Yuleモデル」('A generalized Clapper-Yule model of halftone reflectance’)などの論文で、J.A.C. Yule及び他によって長年に亘って体系的に研究されてきた。
【0006】
従来式の仮説では、加法混色は、印刷の色が印刷されていない素地(0%色調)から完全に印刷された区域(100%色調)まで均等に且つ直線的に変化する、全く直線的な工程である。これは、伝統的な4色印刷法の基礎となっている。多色印刷インクは、1つの着色剤又は時には第1の主要な着色剤と第2の主要ではない着色剤を含む。さまざまな中間調工程におけるそれらの直線的な性質(即ち、100%色調強さから0%に下がるまでずっと)によって、単色素着色CMYK工程色は、正確に色基準を再現するインク色配合の予測を可能にする。
【0007】
しかしながら、ブランド色に適用される場合、この仮定は機能しない。「ブランド」又はSPOT色インクは、独特の色刺激を作り出すために減法混色を用いる複数の着色剤の混合物を含んでいる。用語「ブランド色」は、例えば包装及び広告でKodakによって使用される赤及び黄色の正確な色相のような、特有の製品又はブランド名と多くの場合に関連付けられる、顧客固有の多色素色を指す。従って、ブランド色は、時々「特別色」として言及される。
【0008】
従来式の方法は、100%色調強さ(即ちべた色)では規格に正確に整合することができる、多色素スポット色―「ブランド色」―を作り出す配合について信頼性の有る予測が可能である。しかしながら、ブランド色用の、この同じ予測された配合がさまざまな中間調値で印刷される場合、この配合は、さまざまな中間調値で印刷される時、多色素ブランド色の非直線状の性質が原因でもはやブランド色規格に整合しない場合が多い。この様な次第で、100%色調強さのみならず、100%色調値までのどのような中間調段階(例えば5%、10%、15%中間調など)でもブランド色基準と整合するであろう色配合を正確に予測することができるシステムに対する技術的な必要性が存在している。
【0009】
この必要性にもかかわらず、従来式のシステム及び方法は、SPOT色の色調段階の色と整合させる試みを行ってきていない。これは、色調段階の色が、べた色、べたの濃度及び印刷プレートの色調値を上げることに依存しているからである。全てのこのデータを知り、それによって正確に色調段階の色と整合させるためには、色階調を備えた検査システムを使用して、前もってインクを印刷しておく必要がある。
【0010】
色試料の可視スペクトルを読み取り、スペクトルの特定の点で吸収又は反射された光の測定された量を対象にしたデータを生成する電子色生産ハードウェア及びソフトウェアシステムが、現在存在している。どのような所与の色も、色の識別特性として機能する、その色に関連付けられるスペクトル曲線を有している。スペクトル曲線が測定されれば、可視スペクトル及び係数は、その後、色を再現する色配合を予測するために処理される。色がどのような照明環境でも同じように見えるように予測され得るので、この測定技法は、例えば色表現のための比色による取り組みと比べてより正確である。
【0011】
比色表現は、色を表現する数値方法(CIELAB)であり、ここに、「L」は、色の明るさから暗さまでを表現し、「A」は、色の赤色度から緑色度までを表現し、更に「B」は、色の黄色度から青色度までを表現している。このシステムを使用すると、色の間の類似値は、個々のL、A及びBの値の間の差の平方の合計を計算することによって決定することができる。しかしながら、上述の通り、これらの値が、1つの照明条件にのみ適用可能であるという理由から、この方法は、色に対するスペクトル曲線を判定するほど包括的ではない。異なる照明条件は、色の異なる影、ひいては新しい組のCIELAB値を生み出す可能性がある。
【0012】
他の一般的な色表現は、例えば色の赤、緑及び青の度合いを表現するRGB及び所与の色のシアン、マゼンタ、黄及び黒の度合いを表現するCMYKを含んでいる。例えばコンピュータモニタ及びプリンタのためのRGBからCMYKへの変換のような色表現の間の正確な変換が提供され得る。正確な色再現は、複数の入力及び出力装置、例えばプリンタ、モニタ及び色測定装置のためにデータを読み出すこと及びデータを受信する特定の装置に対処するために色変換式を修正することで或る程度は達成される。
【0013】
ある周知のシステムは、色を正確に整合させる方法及び器械を提供している。例えば、スペクトルデータは、色測定装置から受信され、対応する色は、電子色ライブラリで照合される。所望の色は、電子色ライブラリに保存された色と比較され、特定の色範囲の中にあるライブラリ内の単数又は複数の色が報告される。そのような電子ライブラリの中で検索することによって、所望の色を探すために使用される伝統的な標準色見本ブックは差し替えられる。しかしながら、そのような電子色ライブラリは、複数の装置から見本を作り出すことに関連付けられる問題に対して弱点がある。
【0014】
中間調印刷の通常の使用を考えると、従来式は、べたインク色だけを整合させることに重点を置いているので、現下の色配合技術は、市場の必要性を満足していない。カラー印刷工程―さまざまな種類の素地上での―は、現在、着色工程で濃さ及び画像詳細を加える(例えば中間調、誤差拡散及び他のパターン生成方法論を用いて)ために、べた色値及び非飽和色調値の両方の利点を生かしているので、べた色及び同じ色の1つ又はそれ以上の色調値の両方との整合を配合する方法は、着色工程に改善された再現性をもたらすことができる。この取り組みは、更に、異種素材(素地)の間で色整合をもたらす配合を取得すること、着色/画像化工程及び最終用途への適用に役立つことができる。
【0015】
一般的には、特別注文のSPOT色インクの開発において、べた色調及び全色調と印刷されていない素地の間の中間的な中間調の両方に対して正確な色を生成するであろう、ただ1つの色素の組み合わせが存在するであろう。この様な次第で、複雑な一連のソフトウェアのアルゴリズムを必要とせずにそのような着色剤の組み合わせを見つける自動化された方法こそが、技術的に必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許第7,109,903号明細書
【特許文献2】米国特許第7,280,118号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0091138号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/0094209号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2004/0145758号明細書
【特許文献6】米国特許第7,034,960号明細書
【特許文献7】米国特許第7,202,976号明細書
【特許文献8】米国特許第7,268,918号明細書
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】Proc. TAGA、vol.4、pp.66-75(1951年)、J.A.C. Yule及びW. J. Nielsenによる「光の紙への透過及びそれによる中間調の再現への影響」(‘The Penetration of Light into Paper and its Effect on Halftone Reproduction’)
【非特許文献2】Journal of the Optical Society of America、Vol.43、No.7、pp.600-603(1953年)、F.R.Clapper、J.A.C. Yuleによる「多重内部反射の紙上の中間調印刷の濃度への影響」(’The Effect of Multiple Internal Reflections on the Densities of Half-tone Prints on Paper’)
【非特許文献3】Journal of Imaging Science and Technology、42:341-345(1998年)、G.L.Rogersによる「光学的ドットゲイン、側方散乱確率」('Optical dot gain:lateral scattering Probabilities’)
【非特許文献4】Color Research & Application、Vol.25、pp402-407(2000年)、G.L.Rogersによる「中間調反射率の汎用Clapper-Yuleモデル」('A generalized Clapper-Yule model of halftone reflectance’)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0018】
特別注文のSPOT色インクの開発では、両方のべた色調に対して、及び全色調と印刷されていない素地の間の中間的な1つ又はそれ以上の中間調に対して正確な色を生成するであろう、ただ1つの色素の組み合わせが存在するであろう。斬新なシステム及び方法は、複雑な一連のソフトウェアのアルゴリズムを必要とせずにそのような着色剤の組み合わせを見つけるために提示される。当該方法は、特定の素地の上に印刷され、特定の印刷状態を用いて印刷された周知の色インクのライブラリの検索を含んでいる。そのようなライブラリのそれぞれの記録は、例えば、インク配合、着色剤及び樹脂の組み合わせ、インク及び素地の特定の反射係数、べたインク色(100%色調)及び10%段階から0%(印刷されていない素地)まで下がる明度(XYZ及びCIELAB)を含んでいることができる。そのようなデータベースでは、中間調は、%(0%から100%)の単位で指示される場合があるが、例えば8ビット整数(0から255)で提供される場合もある。本発明の例示的な実施形態では、そのような検索は、色要件に適合し、同時に1つ又はそれ以上の中間の中間調段階での色要件にも適合するべたインク色を検索する。特許請求される方法は、そのようにして、印刷されていない素地(0%色調)と完全に印刷された素地(100%色調)の間にあるインク被覆率を用いてべた色で及び1つ又はそれ以上の中間調で顧客プルーフとの色整合を作り出す印刷インク配合を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】複数の異なる例示的なSOPT色インクの彩度グラフを図示しており、ここでは、100%色調は、ほぼ一致しているが、中間調はかなり離れている。
【図2A】2つのインク配合の間のべた色整合を示している例示的な1対の印刷されたラベルを図示している。
【図2B】図2で示している例示的な対の印刷されたラベルを図示しているが、このたびはラベルデザインに中間調が使用されている。
【図3A】2つのインク配合の間の、べた色の整合及び中間調の不整合を示している印刷された箱の例示的な対を図示している。
【図3B】40%と100%の間の一連の中間調と図3Aで示される2つのインク配合のそれぞれに対する中間調を隣り合わせた比較と、対の色調間のCIELAB色差を図示している。
【図4】本発明の例示的な実施形態による工程流れ図を図示している。
【図5】例示的なSPOT紫色用のスペクトル反射係数曲線を図示している。
【図6】100%色調では図5のSPOT紫色に整合するが、他の色調では不整合である、2つの例示的な紫色用の例示的なスペクトル反射係数曲線を図示している。
【図7】100%色調では図5のSPOT紫色に整合するが、他の色調では不整合である、2つの例示的な紫色用の例示的なスペクトル反射係数曲線を図示している。
【図8】本発明の例示的な実施形態による、構成要素として、図6及び図7の2つのインクを用いて全範囲チャートで描画された、例示的な内挿された「新しい紫」の中間調基準を図示している。
【図9】本発明の例示的な実施形態による、例示的な色合いライブラリ記録構造を図示している。
【図10】本発明の例示的な実施形態による、例示的な色合いライブラリ検索スクリーンを図示している。
【図11】本発明の例示的な実施形態による、物質記録の例示的な組成を図示している。
【図12】本発明の例示的な実施形態による、べた色及びさまざまな中間調を描いている例示的な色合いライブラリから例示的なスクリーンショットを図示している。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を説明する目的で、現下のところ好適である形態が図面で示されているが、本発明は、示している配置及び手段そのものに限定されるわけではないことを理解されたい。本発明の特徴及び利点は、添付図面を参照しながら行われる、本発明についての以下の説明から明白となるであろう。
【0021】
特許又は出願包袋は、有色で作成された少なくとも1つの図面を含んでいるという特徴がある。有色の単数又は複数の図面を備えたこの特許又は特許申請公告の写しは、請求及び必要な費用の支払いに応じて特許関係庁によって提供されるであろう。
【0022】
本発明の例示的な実施形態では、全色調(べた)及び中間調を備えた色合いライブラリ又はパレットは、例えば、特定の印刷技術を特定の素地の上に使用して印刷された、全色調基準に最適な整合を提供することができる着色剤及びインク被膜重さの独自の組み合わせを見つける手段を提供することができる。
【0023】
標準的には、特別注文のSPOT色インクの開発では、両方のべた色調に対して、及び全色調と印刷されていない素地の間の中間の中間調に対して正確な色を生成するであろう1つの色素の組み合わせしか存在しないであろう。それらの複数の着色剤の組み合わせは、べた色及び中間調色の複合的な性質をもたらす独自のスペクトル識別特性を作り出す。先行技術の再現スキームの失敗は、図面で見ることができるような比色又は三色特性のマッピングは、非線形な挙動を強力に作り出すという事実に起因する。
【0024】
例えば、図1は、4つの異なるSPOT色インクの比色プロットを図示している。図1は、0%(中間色灰色―グラフの中心での0CIELABb*及び0CIELABa*の交差点で)から100%(図1の、べた色―中間色灰色から最遠点、右上に現れる黄、右下に現れる紫)までさまざまな中間調段階で代表的な黄及び紫のブランド色用の2つの異なる配合のスペクトル出力を提示している。100%色調では、2つの色(即ち黄と紫)のそれぞれに向けられた配合は、共に非常に近い整合を表しているが、スペクトル曲線沿いの他の中間調段階のほとんどでは、それらの色は整合していない。この曲線の形状は、100%点から0%点まで繋がっていて、インクを作るために使用される着色剤の特定の組み合わせのスペクトル識別特性によって決定される。
【0025】
この状況は、図2及び図3で更に図解されている。図2Aは、2つのインク配合の間のべた色の整合を示している、例示的な対の印刷されたラベルを図示している。図2Bは、図2で示している例示的な対の印刷されたラベルを図示しているが、このたびは、ラベルデザインで使用されている中間調を備えており、それぞれで使用されている2つのインクの間で、全ての中間調を通して不整合を明瞭に見ることができる。
【0026】
同様に、図3Aは、2つのインク配合の間のべた色の整合と、しかしながら中間調の不整合を示している例示的な対の印刷された箱を図示している。図3Bは、40%と100%の間の一連の中間調と図3Aで示される2つのインク配合のそれぞれの中間調を隣り合わせた比較と、先と同様に、80%と40%まで下がる間の中間調での詳細な不整合を示している。
【0027】
上述のように、図1は、先行技術の色整合システムの典型的な描写であり、このシナリオでは、100%色調、又はべた、ブランド色用の正確な予測配合を有しているが、グラフで示されている黄及び紫の色の両方では、予測配合は、中間調値の大部分で印刷される時、満足できる色整合を示さない。その上、その様な不満足な整合は、色がさまざまな中間調値で実際にプレス機で印刷されるまで発見されないであろう。同様の状況を図2から図3で示している。本発明は、全範囲の0%から100%の中間調に亘ってブランド色の作成を前もって済ませておき、この情報を色ライブラリに保存し、その後、印刷機にかける前に検索して配合に組み込むことによってこの問題を克服している。
【0028】
本発明の例示的な実施形態では、様々な色のべた及び中間調のスペクトル識別特性を色ライブラリに完全に記録することができる。スペクトル識別特性によって、例えばCIELABL*a*b*値のような三色色座標を、所与の素地に印刷される何らかのインク配合用に算出することができる。
【0029】
周知の配合及び中間調のライブラリは、後で、例えばべた色調と50%中間調の正確な色を作り出すインクを検索することができる。記録が見つけられると、インクの作成に関する情報は、その後、例えば表示することができる。べた色調と特定の単数又は複数の中間調の両方を満足できる色を作成することができる的確な配合が見つからない場合、ライブラリから類似しているが異なる2つのインク配合を取得して、それらの間に位置するインク配合のスペクトル識別特性を獲得すべく単純内挿を適用し、正確なべた色及び中間調の単数又は複数の色を作り出すために必要とされる的確なスペクトル識別特性を作り出すことができる。この工程は、減法的な整合に続いて加法的整合を行う順次的な算出によって必要な色を作り出そうとする試みとして先に説明した従来式の方法に比べ、かなりより迅速且つ単純である。
【0030】
数値解法を提供する配合は、一つも存在しない。前述の先行技術では、「トライアル・アンド・エラー」モデルを使用して―即ち減法混色モデルアルゴリズムを用い、次に色調及びべたが要件を満足するか否かを見るために加法混色モデルを行うことで、べた色を整合させることで、2つの問題を同時に又は連続的に解決するように試みるものが幾つかある。それらが満足しない場合、要求である減法的な整合は、着色剤の異なる組み合わせを使用して再び求められ、色調は再び算出される。
【0031】
本発明による例示的な実施形態では、その様な最適な整合を見つけることで、中間調を使用している所与の包装デザインの改良されたブランド権利をブランド所有者に提供することができる。例えば、特有の色要件を伴うロゴ又は特殊な製品に顕著なデザインを様々な素地に、様々な処理工程を用いて印刷することができ、色の表示―中間調を含む―は、常に正確に整合させることができる。
【0032】
本発明による例示的な実施形態では、その様な最適な整合工程は、例えば、複数のジョブ素地にさまざまな被膜重さ又はプレート頻度で印刷されたべたインク印刷及び色調基準が保存されている、ニュージャージ州、パーシッパニーのSun Chemical Corporationによって提供されるSmartColour(商標) Global Shade Libraryなどの色合いライブラリに含まれる情報を十分に生かすことができる。
【0033】
色合いライブラリから取得される色情報の適用及び通信/送信の創設は、これによって一般的な譲渡の元、以前の特許で開示されている。例えば、米国特許第7,034,960号は、べた色のライブラリを構築する方法を開示し、米国特許第7,202,976号は、色合いライブラリからの色を電子的に通信する方法を開示し、米国特許第7,268,918号は、2つ又はそれ以上の色合いライブラリを同時に使用してインク及び少なくとも1つの他の材料(プラスチック、塗料、織物、紙)の独自の色を作成する中でメタメリズムを制御する方法を開示した。同様に、同時継続米国特許第11/732,086号(米国特許出願公告第2007/0263249号)は、中間調色の色合いライブラリへの追加を開示している。これら3つの米国特許及びその同時継続公告特許出願の開示をそのまま参考文献としてここに援用する。
【0034】
本発明による例示的な実施形態では、複数の特別の色配合を備えているコンピュータ化された色合いライブラリは、べた色及び全色調(べた)と印刷されていない素地の間の1つ又はそれ以上の色調段階の両方のための製品基準と同時に整合する配合を見つけるために使用することができる。これは、例えば、その様なコンピュータ化された色合いライブラリが、特定の製品素地(例えば透明被膜、不透明膜、箔、板、紙等)を用いる特定の印刷工程からべた色印刷及び中間調で印刷された色の両方のために正確な色座標(CIEL*A*B*又はCIE XYZ)を有するデータベースの記録を要求して、ライブラリで単純なコンピュータ検索を実行することによって、データベースのようなデータ構造に保存されれば実現することができる。
【0035】
そのようなデータベースでは、各記録は、例えばインク配合、着色剤と樹脂の組み合わせ、インクと素地のスペクトル反射係数、べたインク色(100%色調)と10%段階から下がって0%段階(印刷されていない素地)までの明度(XYZ及びCIELAB)を含むことができる。その様なデータベースでは、中間調は、%(0%から100%)の単位で指示される場合があるが、例えば8ビット整数(0から255)で提供される場合もある。
【0036】
本発明の先行研究は、特別注文で調整された単一色素性インク基材のべた色と色調基準の両方を含む色合いライブラリと、複数の材料のためのメタメリズム制御と、大きいブランド所有者のために物理色基準を作るための工程と、に関する。そのような方法及び技術を提供されたことで、本発明者は、色調基準整合/再現は、メタメリズムの一形態でもある又はメタメリズムの影響を受けるものであることに気付いた。即ち、べたとして且つ特定の皮膜重さを証明される場合には、目標の色インクと整合するように作られる一連のインク配合を開発することは可能であるが、それらの配合は、異なる皮膜重さ及び異なる中間調段階ではさまざまな量の非整合を示すであろう。その上、皮膜重さ又は着色剤又は基材インク混合物を調整することは、減法的な色工程であるが、色調段階色を変えることは、加法的な色工程である。従って、そのようなライブラリを印刷することは、SPOT色インクの独自の合成と、素地とインクのドットの独自の色の加法的な混合に基づく、べたと色調のための独自の一連の明度を表現する。
【0037】
本発明の例示的な実施形態では、自動検索を、入力色のべた及び中間調の両方で整合するようにデータベース記録に実行することができる。更に、正確な整合が見つけることができない場合、下文でより十分に説明するように、適切な配合を取得するために、最も近い存在するデータベース記録で内挿を実行することができる。
【0038】
図4は、本発明の例示的な実施形態によるそのような自動検索用の例示的な工程を図示している。図4は、所与の特定の色と整合させること及び特定の色を印刷するためのインク配合を最終的に読み出すことに関連付けられた流れ図を示している。例えば、デザイナーは、例えば朝食用シリアルの新しい箱又はポテト又はコーンチップスのようなスナック食品の新しい撓みやすいパウチをデザインする場合がある。デザインは、整合する必要のある1つ又はそれ以上のSPOT色を有しているであろう。そのような工程は、本発明の例示的な実施形態で実行することができる。
【0039】
このようなことはさまざまな実装で起こり得る。デザイナー(又は色選択の決定に関連する関係者)は、例えば、VPN又はインターネットなどのコンピュータネットワークを通じて本発明の例示的な実施形態によるデータベースへのアクセスを認められ、それによって検索を実行することができる。或いは、デザイナー(又は他の関連する関係者)は、特定の色を提案し、データベースを検索するように要求し、顧客サービス職員は、例えばデータベース検索を始動し、結果をデザイナー又は他の関連する関係者に伝えることができる。
【0040】
このようにして、図4を参照すると、401では、色は、例えば電子的に特定及び測定され得る。405では、近い色又は特定の色のべた色調と整合するスペクトルを求めて検索が実行される。410では、例えば特定の色のべた色調と最も近く整合している、データベースからの記録が、読み出される。その後、415では、データベースは、さまざまな中間調基準でも同様に特定の色と整合する記録を求めて検索され得る。標準的には、整合は、1つ又はそれ以上の中間調のために探索され得、本発明の例示的な実施形態では、これは、3から10の色調の間で行われる。代替的な実施形態では、特定のデザイン及びその中での中間調の使用に応じて中間調を整合することが望ましい。
【0041】
特定の色用の中間調基準と整合する記録が見つからない場合、その後、415では、最も近い記録が、正確なインク配合を取得するために下文で説明するように内挿され得る。420では、特定のべた色及びその中間調が整合する場合、工程は、取得されたインク配合が読み出される225へ進む。特定のべた色及びその中間調の両方と整合するものがない場合、プロセス流れは、検索ループが再度開始される405へ戻る。この繋がりでは、検索ループは、何度も繰り返される可能性があるという特徴があり、特定のべた色のために、例示的な紫及び黄インク配合に関して図1で示しているように、多数の整合インク配合を取得することができる。
【0042】
適切なインク配合が425で読み出されれば、工程の流れは430へ続き、その整合は最終プレスの実行に満足なものか否かを判定する。整合が満足できる品質のものであれば、その後スペクトルデータ及び可視的な電子的画像は、例えば460で印刷前工程へ、検査及び/又は生産のために465で印刷機/変換機へ伝送され得る。
【0043】
430で電子色パレットからの整合が満足なものではない場合、このような理由でプレス機にかける準備が整っていないので、その場合工程の流れは、判定430で「いいえ」の分岐に進み440へと続き、ここでは色用のスペクトルデータを必要に応じて適切に初期化し、選別及びプルーフのために分離機へ電子送信することができる。443では、分離機は、最終色を生成するために例えば選別及びプレート技術を設定することができる。例えばラミネーションを対処するなどの必要がある場合、変換工程用に補正が行われてもよい。分離機が所望の整合を達成する時、デジタルプルーフが447で作成される。
【0044】
449では、デジタルプルーフは、例えば測定され、401で受信した元の電子試料と比較され得る。判定450では、プルーフが満足できる整合のものであるか否かの判定を下すことができる。デザイナー又は製品製造業者の職員などの他の関係者がこの判定を行えば好適である。プルーフが満足できる整合ではない場合、455では、更に組み合わの補正を行うことができ、工程の流れはプルーフ工程を繰り返すために447へ戻ることができる。
【0045】
450では、デザイナー例えば又は他の関係者が例えば分離機によって提示されたプルーフを満足できると判定する場合、次に、先述のように、460で色を印刷前工程に送信することができ、その後465での印刷側変換機への伝送へと続く。
【0046】
本発明の例示的な実施形態では、さまざまな被膜重さでの全色調及び中間調のためのインク色に関する情報を含んでいる例示的な色合いライブラリに保存されている配合は、物質の独自の組み合わせであり、特定のブランド色特性を有するインク色配合を選択し、グラフィック又は包装デザイナー及び/又はブランド所有者に知らせる能力を発揮する。例えばSun Chemical社のSmart Colour(商標)Global Shade Libraryで行われたように、そのような配合が確立されれば、配合のこの独自の組み合わせをその通りに複製することによってのみ再現されることが可能であり、そのような色合いライブラリのそれぞれ及びすべての配合を新しくする。
【0047】
次に、図4の415で必要に応じて起こる例示的な内挿工程を説明する。図5は、例えば顧客、デザイナー又は他の関係者によって特定され得る「インク60150MB747」として特定される例示的なSPOT紫色のためのスペクトル反射係数曲線を図示している。インク及び中間調のスペクトル指紋は、新しいインク及び本発明の例示的な実施形態の2つの周知のインクの間の中間の色調基準の導出を可能にする。本発明による例示的なライブラリが多数のインク及びそれらに関連付けられる中間調を含んでいるので、検索は、通常、所望の色及び色調基準を返送するであろう。しかしながら、検索が適切な色調基準を返送しない場合、記録用に存在する点の間の内挿をその後ライブラリへ入れることによって「新しい」インク及び色調を作り出すことが可能である。その様な内挿は、スペクトル原理に基づくインクの間の違いが小さいであろうという理由から可能である。図6及び図7は、100%で「インク60150MB747」と整合するが、ほぼすべての他の色調では不整合となる2つの例示的な紫色のためのスペクトル反射係数曲線を図示している。そのスペクトル反射率が図6に図示される色は、60558MB747と特定されており、図7で図示されるスペクトル反射率の色は、60970MB747と特定されている。この実施形態では、頭の「6」は、この色が紫系であることを意味している。
【0048】
図6及び図7のスペクトル形状は非常に似ているにもかかわらず、図8で示しているように(それらの2つの紫は、図8の底部、更に図5の底部でひし形及び三角形プロットとして表示されている)、それらの色の色座標プロットはそれらが明白に異なっていることを示しているという特徴がある。データベースのそれらの2つの最も近い整合の間の中間調値を有するインクを作り出すために、吸収度曲線は、分光法のベールの法則によって着色剤濃度に比例するので、データを吸収度に変換する。吸収度のデータがその後各スペクトル点で比例的に内挿される場合、本発明の例示的な実施形態では、第1のインク及び第2のインクの着色剤の混合物を代表する新しい吸収度曲線を取得することができる。内挿される吸収度曲線は、その後反射係数に変換して返送され、それから比色座標を算出することができる。図8は、例示的なデータベースから取得された最も近い2つの構成要素インクを示す全範囲グラフで表示されている、まさにそのような例示的な「新しい紫」中間調基準を図示している。
【0049】
新しい紫インク中間調系は、データベースの中に位置している2つの紫インクの間の中間物を表している。本発明の例示的な実施形態では、中間調系の中間点の色は、所望の色を正確に提供するために調整することができる。解は、完全に直線状であり、第1及び第2の周知のインクの正確な混合を開発するために任意の数のよく知られている線形最適化アルゴリズム又は後戻りアルゴリズムを使用することで、自動化することができる。混合物は、吸収度空間に内挿されるので、混合値は、特定のSPOT色の所望の中間調基準を作り出す、新しい独自の組成を開発するために、物質の周知の組成に直接的に適用することができる。
【0050】
上述のように、本発明の例示的な実施形態では、それぞれがとりわけ、べた色及び中間調彩度情報を含んでいる複数の記録を備えた色合い色データベースを検索することができる。その様なライブラリでは、さまざまな色のためのべた及び中間調のスペクトル識別特性は、完全に保存することができる。スペクトル識別特性は、所与の素地の上に印刷される任意のインク配合に対して例えばCIELABL*a*b*値のような三色座標を算出すること可能にする。上述の通り、その様な例示的なデータベースは、米国特許第7,034,960号、7,202,976号及び7,268,918号並びに同時継続米国特許出願第11/732,086号(米国特許出願公告第2007/0263249号)に記載され、それらの開示をそのまま参考文献としてここに援用してきた。
【0051】
本発明の例示的な実施形態では、ライブラリでは、SPOT色としてよく知られている、顧客注文の着色剤の混合物を含むインクの色は、中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷することができ、例えばそれぞれの色調段階の色及びコンピュータベースに保存されている明度に対して特徴付けられる。更に、その様な例示的な色合い色ライブラリでは、明度は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存することができ、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は他のインターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる。その様な例示的な色合い色ライブラリでは、インク配合は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存されることができ、明度のインデックスを付けて、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又はインターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる。
【0052】
本発明の例示的な実施形態では、ライブラリでは、インクは、例えばフレキソ印刷の規定に適合する印刷システムを使用して、スクリーンパターンを含むパターン化アニロックスローラー及び中間調パターンを含む可撓性プレートの使用を含んで、印刷することができる。更に、例えば、インクは、オフセット石版印刷の規定に適合する印刷システムを使用して、スクリーンパターンと中間調パターンの両方を含んでいるパターン化された平版印刷プレートの使用を含んで、印刷することができる。そのようなスクリーンパターンは、例えばインク領域の大きさにおいて、或る画像領域から別の画像まで完全に重複するまで(アナログスクリーニング)、面積が増えるコンベンショナルパターンであってもよい、又は、例えば、スクリーンパターンは、最新の、非常に小さいドットのデジタルパターンであり得、その位置設定の頻度は、或る画像領域から別の画像領域まで完全に重複するまで、増える。
【0053】
本発明の例示的な実施形態では、ライブラリでは、インクは、更に、例えばグラビア凹版印刷の規定に適合する印刷システムを使用して、パターン化された、エッチングされた又は彫刻された、スクリーンパターンと中間調パターンの両方を含んでいるシリンダーの使用を含んで、印刷することができる。
【0054】
本発明の例示的な実施形態では、取得されたインク配合は、着色剤の斬新な独自の組み合わせを形成するので、所与の素地上で、指定された印刷方法を使用して、着色剤の何らかの他の組み合わせを活用して、べた色及び中間調色の両方を同時に整合させることの達成は可能ではないであろう。
【0055】
図9から図11は、本発明の例示的な実施形態による例示的な色合い色ライブラリのさまざまな態様を図示している。図9は、例示的な色合いライブラリ記録構造を図示しており、図10は、例示的な色合いライブラリ検索画面情報を図示しており、図11は、物質の記録の例示的な組成を図示している。図12は、本発明の例示的な実施形態によるべた色及びさまざまな中間調を描いている例示的な画面情報を図示している。
【0056】
最後に、その様な色の色合いライブラリの例示的な仕様は、添付する付属書類で提供される。
【0057】
本発明は、それに関する特定の実施形態と関連させて説明してきたが、多くの他の変形例及び修正例及び他の使用は、当業者には自明となるであろう。従って、本発明は、本明細書の特定の開示によってではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ制限されるものであることが好適である。
【0058】
付属書類 A
例示的なグローバル色合いライブラリ
データベースフィールドの概要、命名規則と関係
色技術的な名称
第1の文字は、色合いの色相を特定する数字である(白―1、黄―2、橙―3、赤―4、青―5、紫―6、緑―7、茶―8、黒及び灰―9)。次の5つの文字は、分類又は連番であり、次の3文字から5文字は、インクシステム識別子、3文字から5文字は素地識別子、彫刻規格、そして最後は公称色調基準値である。緑の色合い、オフセットプルーフ、APCOII/IIコート紙上、133ラインスクリーンを使用している40%ドットは、701015OFFAPCO133−40となるであろう。
素地
【0059】
【表1】
【0060】
被覆
保護又はスリップ性用刷り重ね被覆
・水性
・ワニス
・UV
ラミネート
通常では被膜素地型だけに適用するが、幾つかの板素材にも適用可能である。
白で裏張り
被膜素地のみ透明色で適用する。
印刷方法の関係―彫刻―被膜重さ
フレキソ印刷
・ラインスクリーン/容積
○プレートスクリーン罫線(米国用L/in、欧州用L/cm)
○アニロックススクリーン罫線(米国用L/in、欧州用L/cm)
○アニロックス容積(米国用bcm/in2、欧州用cm3/m2)
グラビア
・彫刻/被膜重さ
○スクリーン罫線(米国用L/in、欧州用L/cm)
○スクリーン角度(度)
○スタイラス角度(同様に度)
○インク被膜重さ1−16g/m2(これを検証する必要あり)
石版印刷(オフセット)
・ラインスクリーン
○米国用L/in、欧州用L/cm
その他(研究室検査済み方法等)
・フリーテキスト?
被膜重さ
無関係
1−15の数値領域
プルーフの帯を指定―グラビアで2つの帯(1−2)、フレキソで3つの帯(3、6、10)
インクシステム
使用パラメータ(明度、耐薬品性)への適合性と関連する
通常使用者による選択不可
特定の印刷工程及び特定の素地に対して特定のインクを使用する
推奨命名論理は以下のとおりである。
【0061】
【表2】
【0062】
使用に対する適合性
インクシステムの着色性と関連する
・耐光性
○時間単位の数値仕様
・退色試験機 4、8、24、48、100、200、300+hrs
・115−145回退色試験機の寿命結果
○月単位の数値表示
・0.15−0.20回退色試験機の寿命結果
・耐薬品性
○アルカリ はい又はいいえ
○アルコール はい又はいいえ
・耐熱性
○度単位の数値仕様(セ氏又はカ氏)
インクシステムの配合と関連する
・耐摩耗性
○数値サザーランド摩耗試験仕様(重さ付きサイクル)
・滑り易さ
○摩擦の数値静的係数(SCOF)
○摩擦の数値運動係数(KCOF)
・耐薬品性
○グリース/油 はい又はいいえ
・耐湿性
○湿度 はい又はいいえ
不透明度指標
関連性無し
0.0から1.0までの数値
測定装置
関連性無し
テキスト領域
推奨命名論理は以下のとおりである。
【0063】
【表3】
【0064】
測定データ
測定システム及び色調基準データと関連する
・スペクトル反射データ
○データ点の数 40、36、31
○開始波長 360nm、380nm、400nm
○終了波長 700nm、730nm、750nm
○データ値の配列
・三刺激値データ
○D50/1931オブザーバー用CIEXYZ三刺激値
○D50/1931オブザーバー用CIEL*a*b*座標
○D50/1964オブザーバー用CIEL*a*b*座標
色調基準データ
印刷方法と関連する
・色調基準データ
○色調値(11..4){0%色調―印刷されていない素地}
○50%−公称0%で色調値増加又は印刷方法デフォルト
組成データ
インクシステム及び色の専門的な名称と関連する
・材料構成要素及び相対量のリスト化
○ベース色1
○ベース色2
○ベース色3
○透明な工業用ワニス又は増量剤
○溶剤(必要に応じて)
i被覆無漂白クラフト(CUK)
・他の名称:Riverwood International社の商標元のSolid Unbleached Sulfate(商標)(SUS商標)、又はMead社の商標元のCoated Natural Kraft(商標)
・用途:飲料運搬容器として最も一般的な材料(即ち24個のパックと同じ大きさであるビール、ソーダ又は水の6個のパック)。更に大きいサイズの包装(洗剤及び他の非食品品目)でも使用される。時には荷送人表示用に及び小型の段ボール箱用の外板として使用される。
・利点:SBSと比べて剛性、引き裂き抵抗性及び特有の耐湿性に優れる。CCNBより優れた印刷及び強度品質。薄型のキャリパでSBS又はCCNBの代用が可能であり、廃棄される包装材料の量を削減する。
・特性:自然な茶色の裏面を有する、クレーコートの白い印刷表面。漂白剤又は蛍光増白剤無使用。0.014から0.031までのキャリパ範囲。箔及び被膜ラミネート加工と同様に高品質印刷に適する。非石油系添加剤又は特殊被覆を耐湿性を増すために追加することも可能。
iiクレーコートニューズバック(CCN)
・他の名称:被覆再生板(CRB)。非被覆再生板(URB)も利用可能。CCN及びURBは、シリンダー機械で作られ、そのため一般的にはシリンダー板と呼ばれることもある。
・用途:食品、スポーツ製品、玩具、自動車アクセサリ、ハードウェア部品及びアクセサリ、美容製品及び薬剤品目を含む小売製品用の特別注文包装。
・利点:製紙工場、板変換機及び使用済み源からの回収紙で100%作られる。
特性:包装用のグラフィク用に滑らかな白い表面を提供する二重被覆。不透明な粘性のある被覆水準の外側面、最上被覆は、輝度、光沢及びインク受容力を提供する。80−83輝度及び2.4−3.5パーカー印刷平滑度からのシート範囲。
iii固形漂白硫酸塩(SBS)
・他の名称:被覆漂白クラフト
・用途:菓子類、パン製品、バター、冷凍食品、ペットフード、タバコ、贈答用箱、娯楽、ソフトウェア、小売り用箱。長繊維針葉樹パルプを何らかの液体包装に使用することもある。
・利点:全ての未使用の内容物は、均一の洗浄度及び純度、最高の輝度及び白色度、より優れた印刷表面及び被覆表面、及びより改善された寸法安定性のための高い剛性比をもたらす。
・特性:製紙工程の間に一列に塗布される被覆色素を用いて漂白される白色。0.012から0.024までのキャリパ範囲。未使用パルプは、針葉樹及び広葉樹を源とする。熱帯雨林樹木は一切使用せず。
iVStoraEnso Centura Gloss Text:96輝度、80光沢、96不透明度
vUnisource Starbrite Opaque Text:90輝度、21光沢、95不透明度
viCorniche Matte Text:
viiポリスチレン
viiiポリエチレンテレフタル酸エステル―二軸延伸ポリエステルの化学名
ix配向(又は二軸延伸)ポリプロピレン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の色と整合させる方法において、
色合いのデータベースへアクセスすることであって、前記データベースのそれぞれの前記記録は、少なくとも1つのべた色座標、中間調座標、印刷工程情報及び素地情報を有している、アクセスすることと、
所与の印刷工程及び素地のためにべた及び1つ又はそれ以上の中間調で特定のSPOT色と整合する、前記ライブラリデータベースの記録を得るために前記データベースを検索することと、
前記記録から物質の独自の組成を出力することであって、物質の前記組成は、前記印刷工程及び素地のために、べた色印刷及び1つ又はそれ以上の中間調印刷の両方用の所望の色座標を満足する色素混合である、出力することと、から成る方法。
【請求項2】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの特定の色は、中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも3つの中間調印刷を備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも10の中間調印刷を備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの色は、SPOT色として知られており、確率的スクリーン又はデジタルスクリーンのような中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記明度は、少なくとも1つのシステムプロセッサの前記データベースに記録されており、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してユーザーがアクセスすることができる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記インク配合は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存されており、明度のインデックスを付けて、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンを含むパターン化アニロックスローラー及び前記中間調パターンを含む可撓性プレートの前記使用を含んでいる、スレキソ印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンと前記中間調パターンの両方を含んでいるパターン化された平版印刷プレートの前記使用を含んでいる、オフセット石版印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記スクリーンパターンは、(i)前記インク領域の前記大きさにおいて、或る画像領域から別の画像まで完全に重複するまで(アナログスクリーニング)、面積が増えるコンベンショナルパターン又は(ii)その配置の頻度は、或る画像領域から別の画像領域まで完全に重複するまで増える、最新の、非常に小さいドットのデジタルパターンの内の1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンと前記中間調パターンの両方を含んでいる、パターン化された、エッチングされた又は彫刻されたシリンダーの前記使用を含んでいる、グラビア凹版印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記出力された物質の組成は、着色剤の独自の組み合わせであるので、前記所与の素地上で、前記指定された印刷方法を使用して、着色剤の何らかの他の組み合わせを活用して、べた色及び中間調色の両方を同時に整合させることの達成は可能ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
プルーフとの色整合を作り出すためのコンピュータ化された方法において、
色合いのデータベースへアクセスすることであって、前記データベースのそれぞれの前記記録は、少なくとも1つのべた色座標、中間調座標、印刷工程情報及び素地情報を有している、アクセスすることと、
所望の印刷工程及び素地のためにべた印刷及び1つ又はそれ以上の中間調印刷で所望の特定のSPOT色と整合する、前記ライブラリデータベースの記録を得るために前記データベースを検索することと、
前記記録から物質の独自の組成を使用者に出力することであって、物質の前記組成は、前記印刷工程及び素地のために、前記べた色印刷及び前記1つ又はそれ以上の中間調で印刷された色の両方用の前記所望の色座標を満足する色素混合である、出力することと、から成る方法。
【請求項14】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの特定の色は、中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項13に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項15】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも3つの中間調印刷を備えている、請求項13に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項16】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも10の中間調印刷を備えている、請求項13に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項17】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの色は、SPOT色として知られており、確率的スクリーン又はデジタルスクリーンのような中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項13に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項18】
前記明度は、少なくとも1つのシステムプロセッサの前記データベースに記録されており、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してユーザーがアクセスすることができる、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項19】
前記インク配合は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存されており、明度のインデックスを付けて、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項20】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンを含むパターン化アニロックスローラー及び前記中間調パターンを含む可撓性プレートの前記使用を含んでいる、スレキソ印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項21】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンと前記中間調パターンの両方を含んでいるパターン化された平版印刷プレートの前記使用を含んでいる、オフセット石版印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項22】
前記スクリーンパターンは、(i)前記インク領域の前記大きさにおいて、或る画像領域から別の画像まで完全に重複するまで(アナログスクリーニング)、面積が増えるコンベンショナルパターン又は(ii)その配置の頻度は、或る画像領域から別の画像領域まで完全に重複するまで増える、最新の、非常に小さいドットのデジタルパターンの内の1つである、請求項21に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項23】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンと前記中間調パターンの両方を含んでいる、パターン化された、エッチングされた又は彫刻されたシリンダーの前記使用を含んでいる、グラビア凹版印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項24】
特定の色と整合させる方法において、
色合いのデータベースを提供することであって、前記データベースのそれぞれの前記記録は、少なくとも1つのべた色座標、中間調座標、印刷工程情報及び素地情報を有している、アクセスすることと、
所与の印刷工程及び素地のためにべた及び1つ又はそれ以上の中間調で特定のSPOT色と整合する、前記ライブラリデータベースの記録を得るために前記データベースを検索することと、
前記記録から物質の独自の組成を出力することであって、物質の前記組成は、前記印刷工程及び素地のために、べた色印刷及び1つ又はそれ以上の中間調印刷の両方用の所望の色座標を満足する色素混合である、出力することと、から成る方法。
【請求項25】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの特定の色は、中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも3つの中間調印刷を備えている、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも10の中間調印刷を備えている、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの色は、SPOT色として知られており、確率的スクリーン又はデジタルスクリーンのような中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記明度は、少なくとも1つのシステムプロセッサの前記データベースに記録されており、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してユーザーがアクセスすることができる、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記インク配合は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存されており、明度のインデックスを付けて、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
特定のSPOT色と整合する、前記ライブラリデータベースの記録を得るための前記データベースの前記検索は、前記印刷工程及び素地のために、前記べた及び前記1つ又はそれ以上の中間調の両方の前記SPOT色のための彩度情報を前記データベースに入力することによって達成される、請求項1、請求項13及び請求項24の何れか1つに記載の方法。
【請求項32】
前記特定のSPOT色との満足できる整合が得られない場合、2つ又はそれ以上の最も整合に近いものを獲得し、前記特定のSPOT色のための配合を得るために内挿する、請求項1、請求項13及び請求項24の何れか1つに記載の方法。
【請求項33】
前記内挿は、
前記2つの最も近い整合からの前記反射率データを吸収度データに変換することと、
前記2つの最も近い整合の前記インクの前記着色剤の前記混合を代表する新しい吸収度曲線を得るためにそれぞれのスペクトル点で比例的に内挿することと、
前記内挿された吸収度曲線を反射率係数に変換して返送することと、
その比色座標を算出することと、を含んでいる、請求書32に記載の方法。
【請求項34】
前記内挿工程は、前記2つの最も近い整合の前記インクの前記正確な混合を開発するために線形最適化アルゴリズム又は後戻りアルゴリズムを使用することで、自動化される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
特定の色と整合させるためのシステムにおいて、
色合いのデータベースが保存されているメモリであって、前記データベースの前記記録のそれぞれは、少なくともべた色座標、中間調座標、印刷工程情報及び素地情報を有している、メモリと、
前記SPOT色のためにべた及び1つ又はそれ以上の中間調の両方で特定のSPOT色及び彩度データを受信するように配置された検索インターフェイスと、
データプロセッサであって、
前記データベースを検索し、前記印刷工程に与えられた前記彩度データ及び素地情報と整合する前記データベースの記録を得て、
前記記録から物質の独自の組成を出力することであって、物質の前記組成は、前記印刷工程及び素地のためのべた色印刷及び1つ又はそれ以上の中間調印刷の両方のための所望の色座標を満足する色素混合である、出力する、ように配置されたデータプロセッサと、を備えているシステム。
【請求項36】
前記データプロセッサは、前記特定のSPOT色用の配合を得るために、前記データベースの中で前記特定のSPOT色に対して2つの最も近く整合する記録の間に内挿するように更に配置される、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記内挿は、前記2つの最も近い整合からの前記反射率データを吸収度データに変換することと、
前記2つの最も近い整合の前記インクの前記着色剤の前記混合を代表する新しい吸収度曲線を得るためにそれぞれのスペクトル点で比例的に内挿することと、
前記内挿された吸収度曲線を反射率係数に変換して返送することと、
比色座標を算出することと、を含んでいる、請求項36に記載のシステム。
【請求項1】
特定の色と整合させる方法において、
色合いのデータベースへアクセスすることであって、前記データベースのそれぞれの前記記録は、少なくとも1つのべた色座標、中間調座標、印刷工程情報及び素地情報を有している、アクセスすることと、
所与の印刷工程及び素地のためにべた及び1つ又はそれ以上の中間調で特定のSPOT色と整合する、前記ライブラリデータベースの記録を得るために前記データベースを検索することと、
前記記録から物質の独自の組成を出力することであって、物質の前記組成は、前記印刷工程及び素地のために、べた色印刷及び1つ又はそれ以上の中間調印刷の両方用の所望の色座標を満足する色素混合である、出力することと、から成る方法。
【請求項2】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの特定の色は、中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも3つの中間調印刷を備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも10の中間調印刷を備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの色は、SPOT色として知られており、確率的スクリーン又はデジタルスクリーンのような中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記明度は、少なくとも1つのシステムプロセッサの前記データベースに記録されており、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してユーザーがアクセスすることができる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記インク配合は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存されており、明度のインデックスを付けて、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンを含むパターン化アニロックスローラー及び前記中間調パターンを含む可撓性プレートの前記使用を含んでいる、スレキソ印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンと前記中間調パターンの両方を含んでいるパターン化された平版印刷プレートの前記使用を含んでいる、オフセット石版印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記スクリーンパターンは、(i)前記インク領域の前記大きさにおいて、或る画像領域から別の画像まで完全に重複するまで(アナログスクリーニング)、面積が増えるコンベンショナルパターン又は(ii)その配置の頻度は、或る画像領域から別の画像領域まで完全に重複するまで増える、最新の、非常に小さいドットのデジタルパターンの内の1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンと前記中間調パターンの両方を含んでいる、パターン化された、エッチングされた又は彫刻されたシリンダーの前記使用を含んでいる、グラビア凹版印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記出力された物質の組成は、着色剤の独自の組み合わせであるので、前記所与の素地上で、前記指定された印刷方法を使用して、着色剤の何らかの他の組み合わせを活用して、べた色及び中間調色の両方を同時に整合させることの達成は可能ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
プルーフとの色整合を作り出すためのコンピュータ化された方法において、
色合いのデータベースへアクセスすることであって、前記データベースのそれぞれの前記記録は、少なくとも1つのべた色座標、中間調座標、印刷工程情報及び素地情報を有している、アクセスすることと、
所望の印刷工程及び素地のためにべた印刷及び1つ又はそれ以上の中間調印刷で所望の特定のSPOT色と整合する、前記ライブラリデータベースの記録を得るために前記データベースを検索することと、
前記記録から物質の独自の組成を使用者に出力することであって、物質の前記組成は、前記印刷工程及び素地のために、前記べた色印刷及び前記1つ又はそれ以上の中間調で印刷された色の両方用の前記所望の色座標を満足する色素混合である、出力することと、から成る方法。
【請求項14】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの特定の色は、中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項13に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項15】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも3つの中間調印刷を備えている、請求項13に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項16】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも10の中間調印刷を備えている、請求項13に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項17】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの色は、SPOT色として知られており、確率的スクリーン又はデジタルスクリーンのような中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項13に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項18】
前記明度は、少なくとも1つのシステムプロセッサの前記データベースに記録されており、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してユーザーがアクセスすることができる、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項19】
前記インク配合は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存されており、明度のインデックスを付けて、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項20】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンを含むパターン化アニロックスローラー及び前記中間調パターンを含む可撓性プレートの前記使用を含んでいる、スレキソ印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項21】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンと前記中間調パターンの両方を含んでいるパターン化された平版印刷プレートの前記使用を含んでいる、オフセット石版印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項22】
前記スクリーンパターンは、(i)前記インク領域の前記大きさにおいて、或る画像領域から別の画像まで完全に重複するまで(アナログスクリーニング)、面積が増えるコンベンショナルパターン又は(ii)その配置の頻度は、或る画像領域から別の画像領域まで完全に重複するまで増える、最新の、非常に小さいドットのデジタルパターンの内の1つである、請求項21に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項23】
前記データベースでは、前記インクは、前記スクリーンパターンと前記中間調パターンの両方を含んでいる、パターン化された、エッチングされた又は彫刻されたシリンダーの前記使用を含んでいる、グラビア凹版印刷の前記規定に適合する印刷システムを用いて印刷されている、請求項14に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項24】
特定の色と整合させる方法において、
色合いのデータベースを提供することであって、前記データベースのそれぞれの前記記録は、少なくとも1つのべた色座標、中間調座標、印刷工程情報及び素地情報を有している、アクセスすることと、
所与の印刷工程及び素地のためにべた及び1つ又はそれ以上の中間調で特定のSPOT色と整合する、前記ライブラリデータベースの記録を得るために前記データベースを検索することと、
前記記録から物質の独自の組成を出力することであって、物質の前記組成は、前記印刷工程及び素地のために、べた色印刷及び1つ又はそれ以上の中間調印刷の両方用の所望の色座標を満足する色素混合である、出力することと、から成る方法。
【請求項25】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの特定の色は、中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも3つの中間調印刷を備えている、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記1つ又はそれ以上の中間調印刷は、少なくとも10の中間調印刷を備えている、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記データベースの中で、着色剤の顧客の混合を含んでいるインクの色は、SPOT色として知られており、確率的スクリーン又はデジタルスクリーンのような中間調スクリーン法を用いて印刷装置で印刷されており、それぞれの色調段階の色に対して特徴付けられている、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記明度は、少なくとも1つのシステムプロセッサの前記データベースに記録されており、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してユーザーがアクセスすることができる、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記インク配合は、少なくとも1つのシステムプロセッサに保存されており、明度のインデックスを付けて、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)又は前記インターネットを含む電子式ネットワークを経由してアクセスすることができる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
特定のSPOT色と整合する、前記ライブラリデータベースの記録を得るための前記データベースの前記検索は、前記印刷工程及び素地のために、前記べた及び前記1つ又はそれ以上の中間調の両方の前記SPOT色のための彩度情報を前記データベースに入力することによって達成される、請求項1、請求項13及び請求項24の何れか1つに記載の方法。
【請求項32】
前記特定のSPOT色との満足できる整合が得られない場合、2つ又はそれ以上の最も整合に近いものを獲得し、前記特定のSPOT色のための配合を得るために内挿する、請求項1、請求項13及び請求項24の何れか1つに記載の方法。
【請求項33】
前記内挿は、
前記2つの最も近い整合からの前記反射率データを吸収度データに変換することと、
前記2つの最も近い整合の前記インクの前記着色剤の前記混合を代表する新しい吸収度曲線を得るためにそれぞれのスペクトル点で比例的に内挿することと、
前記内挿された吸収度曲線を反射率係数に変換して返送することと、
その比色座標を算出することと、を含んでいる、請求書32に記載の方法。
【請求項34】
前記内挿工程は、前記2つの最も近い整合の前記インクの前記正確な混合を開発するために線形最適化アルゴリズム又は後戻りアルゴリズムを使用することで、自動化される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
特定の色と整合させるためのシステムにおいて、
色合いのデータベースが保存されているメモリであって、前記データベースの前記記録のそれぞれは、少なくともべた色座標、中間調座標、印刷工程情報及び素地情報を有している、メモリと、
前記SPOT色のためにべた及び1つ又はそれ以上の中間調の両方で特定のSPOT色及び彩度データを受信するように配置された検索インターフェイスと、
データプロセッサであって、
前記データベースを検索し、前記印刷工程に与えられた前記彩度データ及び素地情報と整合する前記データベースの記録を得て、
前記記録から物質の独自の組成を出力することであって、物質の前記組成は、前記印刷工程及び素地のためのべた色印刷及び1つ又はそれ以上の中間調印刷の両方のための所望の色座標を満足する色素混合である、出力する、ように配置されたデータプロセッサと、を備えているシステム。
【請求項36】
前記データプロセッサは、前記特定のSPOT色用の配合を得るために、前記データベースの中で前記特定のSPOT色に対して2つの最も近く整合する記録の間に内挿するように更に配置される、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記内挿は、前記2つの最も近い整合からの前記反射率データを吸収度データに変換することと、
前記2つの最も近い整合の前記インクの前記着色剤の前記混合を代表する新しい吸収度曲線を得るためにそれぞれのスペクトル点で比例的に内挿することと、
前記内挿された吸収度曲線を反射率係数に変換して返送することと、
比色座標を算出することと、を含んでいる、請求項36に記載のシステム。
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2012−501259(P2012−501259A)
【公表日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525019(P2011−525019)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際出願番号】PCT/US2009/004937
【国際公開番号】WO2010/024944
【国際公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(507385165)サン ケミカル コーポレイション (17)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際出願番号】PCT/US2009/004937
【国際公開番号】WO2010/024944
【国際公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(507385165)サン ケミカル コーポレイション (17)
【Fターム(参考)】
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