説明

アキシャルギャップ型回転電機

【課題】アキシャルギャップ型回転電機において軸方向の力を相殺する構成において、渦電流を低減しつつも、磁束が流れる経路の磁気抵抗をも低減する。
【解決手段】アキシャルギャップ型回転電機10は、回転軸28aの周囲で回転する界磁子20と、回転軸上で相互に反対側から界磁子に対して対向する電機子30及び固定子40とを備える。固定子40は電機子巻線36を有さず、所定厚を有して回転軸の周囲で巻回されてその厚み方向に積層された鋼板91を有する。界磁子20は、各々が固定子40及び電機子30に対向する一対の磁極面を呈して回転軸の周囲に配置される永久磁石22を有する。永久磁石22の固定子40と対向する側における磁極面21bの、回転軸28aを中心とした内径は、固定子40の内径に所定厚の2倍を加算した値よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はアキシャルギャップ型回転電機に関し、特に電機子巻線が設けられない固定子の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、ロータ、ステータ、補助ヨークを備えたアキシャルギャップ型回転電機が開示されている。当該回転電機において、ステータはロータと対向し、補助ヨークは、ステータと反対側でロータと対向し、それぞれ配置される。
【0003】
当該ロータには複数個の永久磁石が、円周方向に等間隔に配設される。ステータには電磁コイルが巻装されたステータコアが複数個、円周方向に等間隔に配設される。補助ヨークは磁性体によって構成される。
【0004】
ロータとステータとの間で軸方向に働く力(スラスト力)に対抗して、ロータと補助ヨークとの間で軸方向に力を働かせることにより、ロータ及びその軸受の負担が軽減される。
【0005】
補助ヨークの直径はロータの直径以上にすることが望ましいことや、補助ヨークを電磁鋼板の渦巻き積層体で構成して渦電流を低減することが開示されている。
【0006】
なお、アキシャルギャップ型回転電機は、例えば下記特許文献2,3にも開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開2006−353078号公報
【特許文献2】特開昭61−185040号公報
【特許文献3】特開平1−174248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1では、補助ヨークの内径と永久磁石の径方向の位置との関係についての考察が欠けている。特に補助ヨークを電磁鋼板の渦巻き積層体で構成した場合に、その内周側で発生しうる問題についての観点に欠けている。
【0009】
図18は、特許文献1にいう補助ヨークを特許文献1にいう電磁鋼板の渦巻き積層体で形成する場合に必要な工程を示す図であり、電磁鋼板を巻回する軸方向に沿って見た平面図である。
【0010】
電磁鋼板91を渦巻き状に積層するためには、軸28aを中心とした半径Riの円筒90に電磁鋼板91を巻き付けていく工程が必要である。即ち補助ヨークは最内周となる位置から外側へと順次に形成されることになる。電磁鋼板91を補助ヨークの最外周となる位置から順に内側へと巻き込んで積層する工程は大きな困難を伴うからである。
【0011】
そして上記の工程を実施すれば、円筒90に最も近い電磁鋼板91が円筒90をほぼ一周して巻回することで第1層を形成した後、円筒90とは反対側から第1層に電磁鋼板91が更に巻回されて第2層を形成することになる。
【0012】
この第2層の形成においては、円筒90から見て第1層の端部に乗り上げる態様で電磁鋼板91が巻回される。つまり、電磁鋼板91が第1層から第2層へと向かう位置において、電磁鋼板91の厚みtで円筒90から離れて第1層の端部へと至ることになる。そしてこのような乗り上げは、軸28aを中心とした径Riと径Ri+tの間の領域で、第1層が存在しないギャップGiを形成してしまう。
【0013】
図19はギャップGi近傍で電磁鋼板91が積層される態様を拡大して部分的に示す平面図である。通常、アキシャルギャップ型回転電機では、ロータの磁石やステータコアが円周方向に配置されるため、補助ヨークに流れる磁束もほぼ円周方向に沿って流れることになる。
【0014】
そしてもし、補助ヨークの最内周である、径Riと径Ri+tの間の領域にも磁束Φiが流れることになれば、第1層を流れていた磁束Φiは大きな磁気抵抗を有する経路を流れることになる。即ち、第1層を流れていた磁束Φiは、ギャップGiを経由するか、あるいは電磁鋼板91同士の境界を超えて第2層の電磁鋼板91へと流れ、当該電磁鋼板91が第2層から第1層へと移るに従って再び第1層に流れることになる。
【0015】
一方、電磁鋼板91が第1層の端部に乗り上げることによって、円周方向から歪む現象は、電磁鋼板91が積層される位置が外周側にあるほど緩和される。よって補助ヨークの最外周において積層された電磁鋼板91はほぼ円周状を呈している。
【0016】
しかしながら、その最外周の層(以下「最外層」と称す)の端部は、最外層と隣接して円筒90側に近い側にある層の電磁鋼板91とギャップを形成することになる。
【0017】
図20はかようなギャップGo近傍で電磁鋼板91が積層される態様を拡大して部分的に示す平面図である。
【0018】
そしてもし、補助ヨークの最外周である、径Roと径Ro−tの間の領域にも磁束Φiが流れることになれば、最外層を流れていた磁束Φoは大きな磁気抵抗を有する経路を流れることになる。即ち、最外層を流れていた磁束Φoは、ギャップGoを経由するか、あるいは電磁鋼板91同士の境界を超えて隣接する電磁鋼板91へと流れ、当該電磁鋼板91が最外層へと移るに従って再び最外層に流れることになる。
【0019】
補助ヨークにおいて、このように磁気抵抗が大きい経路を磁束が通ることは、当該磁束がロータとステータとの間をも通って回転電機の動作に直接に影響することに鑑みれば、当然に望ましくない。また、積層方向に磁束が流れると渦電流が電磁鋼板91の面内を流れ、渦電流損が増大する。
【0020】
そこで、本発明は、アキシャルギャップ型回転電機において軸方向の力を相殺する構成において、渦電流を低減しつつも、磁束が流れる経路の磁気抵抗をも低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第1の態様は、回転軸(28a)の周囲で回転する界磁子(20)と、前記回転軸上で相互に反対側から前記界磁子に対して対向する電機子(30)及び固定子(40)とを備える。前記電機子は電機子巻線(36)を有する。前記固定子は電機子巻線を有さず、所定厚(t)を有して前記回転軸の周囲で巻回されてその厚み方向に積層された鋼板(91)を有する。前記界磁子は、各々が前記固定子及び前記電機子に対向する一対の磁極面を呈して前記回転軸の周囲に配置される界磁発生部(22;22,25;22,27)を有する。前記固定子と対向する側における前記界磁発生部の前記回転軸を中心とした内径(ri1;ri2;ri3)が前記固定子の内径(Ri)に前記所定厚の2倍を加算した値(Ri+2t)よりも大きい。
【0022】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第2の態様は、その第1の態様であって、前記固定子と対向する側における前記界磁発生部の前記回転軸を中心とした内径(ri1;ri2;ri3)が前記固定子の内径(Ri)に前記所定厚の3倍を加算した値(Ri+3t)よりも大きい。
【0023】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第3の態様は、その第1の態様又は第2の態様であって、前記固定子と対向する側における前記界磁発生部の前記回転軸を中心とした外径(ro1;ro2;ro3)が前記固定子の外径(Ro)から前記所定厚の2倍を減算した値(Ro−2t)よりも小さい。
【0024】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第4の態様は、その第1の態様又は第2の態様であって、前記固定子と対向する側における前記界磁発生部の前記回転軸を中心とした外径(ro1;ro2;ro3)が前記固定子の外径(Ro)から前記所定厚の3倍を減算した値(Ro−3t)よりも小さい。
【0025】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第5の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記固定子(40)において前記鋼板(91)は、非磁性かつ非金属材料で一体化されて積層される。
【0026】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第6の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記固定子(40)において前記鋼板(91)の外周側端が、前記外周側端と隣接する前記鋼板とスポット溶接される。
【0027】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第7の態様は、その第1乃至第4の態様又は第6の態様のいずれかであって、前記固定子(40)において前記鋼板(91)の内周側端が、前記内周側端と隣接する前記鋼板とスポット溶接される。
【0028】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第8の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記固定子(40)は、前記鋼板(91)の最外周を保持する外壁を含む保持部(94,97)を更に有する。
【0029】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第9の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記固定子(40)は、前記鋼板(91)を前記界磁子(20)と反対側から支持する底を含む保持部(93,95,97)を更に有する。
【0030】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第10の態様は、その第8又は第9の態様であって、前記保持部(95,96,97)は、前記鋼板(91)の最内周を保持する内壁を更に含む。
【0031】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第11の態様は、その第8の態様であって、前記外壁と前記鋼板(91)の最外周とが溶接にて固定される。
【0032】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第12の態様は、その第9の態様であって、前記底と前記鋼板(91)の最外周とが溶接にて固定される。
【0033】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第13の態様は、その第12の態様であって、前記底と前記鋼板(91)の最内周とが溶接にて固定される。
【0034】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第14の態様は、その第10の態様であって、前記内壁と前記鋼板(91)の最内周とが溶接にて固定される。
【0035】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第15の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記固定子(40)は、前記鋼板(91)の最外周を保持する外壁と、前記鋼板を前記界磁子(20)と反対側から支持する底とを含む保持部(97)を更に有する。前記保持部に対して前記固定子が焼き填め、又は圧入にて固定される。
【0036】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第16の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記固定子(40)は、前記鋼板(91)の最内周を保持する内壁と、前記鋼板を前記界磁子(20)と反対側から支持する底とを含む保持部(95)を更に有する。前記保持部に対して前記固定子が焼き填め、又は圧入にて固定される。
【0037】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第17の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記固定子(40)は、前記鋼板(91)を保持するダイキャスト製の保持部を更に有する。
【発明の効果】
【0038】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第1の態様によれば、電機子と界磁子との間に働くスラスト力を、固定子と界磁子との間に働く力でキャンセルする。しかも固定子を周方向に流れる磁束に起因した渦電流を低減できる。更に、固定子の内周において鋼板の間に発生するギャップの影響を避けることができる。
【0039】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第2の態様によれば、所定厚程度と考えられる固定子の公差があっても、第1の態様の効果を得ることができる。
【0040】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第3の態様によれば、固定子の外周において鋼板の間に発生するギャップの影響を避けることができる。
【0041】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第4の態様によれば、所定厚程度と考えられる固定子の公差があっても、第4の態様の効果を得ることができる。
【0042】
この発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第5乃至第17の態様によれば、渦巻き状に積層された鋼板を解けないように固定する。このとき鋼板に応力がかかって歪んでも、固定子に流れる磁束は歪んだ位置を避けるので、磁気特性が劣化しにくい。
【0043】
特に第6,第8,第11,第12の態様によれば、解けやすい外周側の鋼板を解けないように固定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
第1の実施の形態.
図1は本発明の第1の実施の形態に係るアキシャルギャップ型回転電機10を示す分解斜視図であり、回転軸28aに沿って分解して構成を示している。図2は同回転電機を示す側面図であり、図3は同回転電機を示す斜視図であり、図4は同回転電機を概念的に示す断面図である。図2〜図4は回転軸28a方向に分解して描いてはいない。ここではアキシャルギャップ型回転電機10として、3相交流で駆動される構成を例示した。アキシャルギャップ型回転電機10は、例えば冷媒を圧縮する圧縮機の駆動源として採用される。
【0045】
アキシャルギャップ型回転電機10は、1つの回転子20と、2つの固定子30,40とを備えている。回転子20は略円盤状に形成されており、固定子30,40も略円盤状に形成されている。2つの固定子30,40は、回転子20の両面側に配設されている。
【0046】
固定子30は電機子巻線たるコイル36を有して電機子として機能する。固定子40は電機子巻線を有さず、特許文献1で紹介された補助ヨークとして機能する。
【0047】
図4を参照して、回転子20はシャフト28に固定され、シャフト28は軸受29によって回転自在に支持されている。よって回転子20はシャフト28を介して回転軸28a周りに回転自在に配設されている。図1〜図3ではシャフト28の図示を省略している。
【0048】
回転子20は回転軸28aの周囲に配置される界磁発生部を有して界磁子として機能する。界磁発生部の各々は、固定子30,40に対向する一対の磁極面21a,21bを呈している。
【0049】
具体的には回転子20は、回転軸28a周りに間隔をあけて複数の永久磁石22を有している。各永久磁石22は、回転軸28a周りのドーナツ板状部材を複数(ここでは8つ)に分割した形状、即ち、回転軸28a周りに延びる弧状かつ帯状の板形状に形成されている。各永久磁石22は、回転軸28aに沿った方向、即ち、永久磁石22の厚み方向に着磁されている。これらの永久磁石22は、回転軸28aの周囲で環状かつ交互の磁極を呈するように配設されている。本実施の形態ではこれらの永久磁石22によって、回転子20の両面に、固定子30,40に対してそれぞれ磁極を呈する磁極面21a,21bが形成されている場合が例示されている。
【0050】
更に各永久磁石22の固定子30側には、回転子磁心24が設けられている。各回転子磁心24は、各永久磁石22の形状に対応する弧状かつ帯状の板形状に形成されており、永久磁石22の一方面に重ね合せ状に配設されている。永久磁石22の固定子30側の磁極面は、回転子磁心24によって実質的に固定子30側に移動するので、永久磁石22と回転子磁心24とが相まって界磁発生部を構成していると把握できる。
【0051】
これらの各永久磁石22及び各回転子磁心24は、非磁性体によって形成されるホルダ26によって上記配設形態で保持される。またシャフト28もホルダ26に固定されている。図1〜図3ではホルダ26の図示を省略している。
【0052】
固定子30からの外部磁界によって回転子20に減磁界が作用した場合に、各回転子磁心24によって、各永久磁石22に作用する減磁界の影響を緩和し、もって、各永久磁石22が減磁するのを防止している。
【0053】
回転子磁心24は、抵抗率が高い材質、例えば、圧粉鉄心で形成されていることが好ましい。これは次の理由による。つまり、各永久磁石22が焼結の希土類磁石等、抵抗率が小さい材質で形成され、さらに、回転子磁心24も抵抗率が小さい材質で形成されていると、これら永久磁石22や回転子磁心24で生じた渦電流の減少効果はあまり期待できない。ところが、回転子磁心24が高抵抗率の材料で形成されていると、回転子磁心24で生じた渦電流の減少効果を期待できる。
【0054】
特に、例えば、PWMインバータ駆動によって固定子30が発生させるキャリア高周波数成分の磁束は、永久磁石22まで作用し難く、その磁束による渦電流は表皮効果によって回転子磁心24の表面近傍で発生し易い。そこで、回転子磁心24を高抵抗率の材料で形成することで、そのような高周波数成分の渦電流を有効に減少させることができる。永久磁石の渦電流損の低減は鉄損の低減に加え、ネオジム系の磁石など高温で減磁する材料を用いた場合における、永久磁石の発熱による熱減磁を防止できるという効果を有する。
【0055】
2つの固定子30,40は、回転軸28a方向における回転子20の両側に、当該回転子20に対してギャップを隔てて対向するように配設されている。各固定子30,40は、図示省略のケーシング等に固定されている。
【0056】
固定子30は、第1バックヨーク32と、複数のティース34と、複数のコイル36とを有している。
【0057】
第1バックヨーク32は、磁性体によって構成されており、略中央部に孔部32hが形成された略円盤板状に形成されている。孔部32hは、シャフト28の端部が、固定子30の非貫通な位置に設けられている場合は必須ではない。第1バックヨーク32は、圧粉鉄心、積層鋼板等のいずれで形成されていてもよい。この第1バックヨーク32は、ティース34を、上記回転子20とは反対側で支持している。
【0058】
各ティース34は、第1バックヨーク32の回転子20側の面に、回転軸28a周りの周方向に沿って間隔をあけて環状に配設されている。各ティース34は、回転軸28aと略直交する平面において、2等辺三角形状の各頂点を丸めた形状を有する板状に形成されており、回転軸28aから外方向に向けて順次幅広になる姿勢で配設されている。このティース34は、圧粉鉄心、積層鋼板等のいずれで形成されていてもよい。なお、互いに周方向に隣接する各ティース34間は、略等間隔である。
【0059】
各コイル36は、各ティース34に巻回されている。なお、各コイル36同士を結線する渡り配線部37は、第1バックヨーク32の略中央部であって回転子20側の部分に設けられている。また、この渡り配線部37からの外部配線37aは、孔部32hを通って外部に引き出されている。
【0060】
本願で特に断らない限り、コイル36は、これを構成する導線の一本一本を指すのではなく、導線が一纏まりに巻回された態様を指す。これは図面においても同様である。また、巻き始め及び巻き終わりの引き出し線、及びそれらの結線も図面においては省略した。
【0061】
シャフト28は、固定子40の軸挿通孔部42hに挿通されて、回転子20を回転自在に支持しており、固定子30に達しない程度の長さに形成されているため、第1バックヨーク32の略中央部であって回転子20側の部分に結線用の空間を設けることができる。
【0062】
なお、各コイル36同士を結線する渡り配線部37は、各ティース34及びコイル36の外周側に設けられてもよく、この渡り配線部37からの外部配線37aも、第1バックヨーク32の外側または、第1バックヨーク32の外側に設けられた切り欠き等を通して外部に引き出されてもよい。
【0063】
固定子30では、各ティース34の回転子20側の面に幅広磁心38がそれぞれ設けられている。各幅広磁心38は、回転軸28aと略直交する平面において、ティース34よりも大きな広がりを有する板状に形成されている。
【0064】
幅広磁心38は、固定子30と回転子20との対向面積を増す機能を果す。よって回転子20と固定子30との間で、磁束密度の向上を図ることができる。また幅広磁心38は、回転子20に対する固定子30の平面度を高めることにも資するので、回転子20と固定子30との間の実質的なギャップ長をより小さくできる。但し各幅広磁心38は必ずしも必須ではないし、幅広磁心38がティース34と一体化されていてもよい。
【0065】
ここでは各幅広磁心38は、固定子30の内周側と外周側で薄肉の連結部38aにより連結されており、全ての幅広磁心38を一体物として取扱えるようになっている。もっとも、連結部38aは、各幅広磁心38間で容易に磁気飽和するように、薄肉に仕上げる等、十分に断面積が小さくなるように形成されている。よって連結部38によって機構的には連結されているものの、各幅広磁心38は磁気的には実質的に分離している。但し連結部38aは必須ではない。
【0066】
固定子40は磁界を発生させるための電機子巻線を持たず、実質的には略円盤状の第2バックヨーク42のみ有している。
【0067】
第2バックヨーク42には、その略中央部にシャフト28を挿通可能な軸挿通孔部42hが形成されている。第2バックヨーク42は特許文献1に記載された補助ヨークと同様に、渦巻き状に積層された電磁鋼板91で構成されている。これにより、固定子40を周方向に流れる磁束に起因した渦電流を低減できる。
【0068】
なお、軸受29は軸挿通孔部42hにまで伸びていてもよく、軸挿通孔部42hにて軸受29を保持しても良い。また負荷が固定子30側に設けられる場合、シャフト28は固定子40を貫通する必要はないので、軸挿通孔部42hを省略する事もできる。この場合、シャフト28が固定子30を貫通すべく、固定子30の孔部32hはシャフト28の外形よりも大きく設定される。また渡り配線部37の占める位置がシャフト28の占める位置と干渉しないように、渡り配線は固定子30の外周側に配置することが望ましい。
【0069】
アキシャルギャップ型回転電機10は、回転軸28a方向に沿って1つの回転子20の両側に2つの固定子30,40を設けた構成であるため、回転子を2つ設けてスラスト力を軽減する構成と比べて、軸受構成の簡易化、及び、回転軸部の短尺化を図ることができ、また、回転軸部のねじり振動を防止できる。
【0070】
また、かかる構成を前提として、回転軸28a方向における回転子20の両側に、固定子30及び固定子40が配設されており、固定子30,40は、回転子20を介して共通の磁気回路を形成しているため、回転子20の両側のギャップを通過する磁束量はほぼ同じとなる。これにより、両ギャップで働く磁気吸引力が可及的にキャンセルされ、回転子20及びシャフト28に作用するストラス力を小さくすることができる。これにより、軸受損失を低減し、また、軸受寿命を延すこともできる。
【0071】
また、固定子30だけがコイル36を有し、固定子40が電機子巻線を有していないので、コイル数の増加を抑制することもできる。また固定子40側には、回転子磁心を設ける必要が無く、回転子20を薄型化し易い。
【0072】
さて、特許文献1の補助ヨークに関して図18乃至図20を用いて説明したように、第2バックヨーク42を用いると、ギャップGi,Goにおいて磁束Φi,Φoに対する磁気抵抗が増大する。
【0073】
そこで、本実施の形態では、固定子40(より具体的には第2バックヨーク42)に対向する磁極面21bと第2バックヨーク42との配置関係を規定する。
【0074】
図5は図4の磁極面21b近傍を拡大して示す断面図であり、図6は図4の第2バックヨーク42近傍を拡大して示す断面図である。但し図5及び図6においてシャフト28は側面図として描いている。
【0075】
磁極面21bは回転軸28aを基準として、内径ri1、外径ro1を呈している(図5参照)。また、第2バックヨーク42は回転子20側(但し図6では回転子20を図示省略)に対向面42aを呈しており、対向面42aは回転軸28aを基準として、内径Ri、外径Roを呈している(図5参照)。
【0076】
図19を参照して、第2バックヨーク42を流れる磁束がギャップGiの影響を受けやすいのは、径Ri〜Ri+2tの範囲である。また、図20を参照して、第2バックヨーク42を流れる磁束がギャップGoの影響を受けやすいのは、径Ro−2t〜Roの範囲である。
【0077】
固定子30と回転子20との間のスラスト力を相殺するために、磁極面21bと固定子40との間は、固定子30と回転子20との間のギャップ程度にしか空けられない。よって磁極面21bと対向面42aとの間で、磁束は回転軸28aに対してほぼ平行に流れる。このことに鑑みると、当該磁束が第2バックヨーク42を周方向に流れる際にギャップGi,Goの影響を避けるためには、Ri+2t<ri1<ro1<Ro−2tを満足することが望ましい。
【0078】
なお、電磁鋼板91を渦巻き状に積層して形成される第2バックヨーク42の公差は電磁鋼板91の厚さt程度と考えられる。よってこの公差が存在し得ることを考えれば、Ri+3t<ri1<ro1<Ro−3tを満足することが望ましい。
【0079】
第2の実施の形態.
図7は第2の実施の形態にかかる回転電機10の構成を概念的に示す断面図であり、図8は回転子20の構成を示す分解斜視図であり、図9は回転子20の構成を示す断面図である。当該構成においては、永久磁石22の固定子40側にも回転子磁心25を設けており、界磁発生部は永久磁石22と回転子磁心24,25で構成されていると把握される。
【0080】
但し図8ではホルダ26及びシャフト28を省略し、かつ永久磁石22と回転子磁心24,25を回転軸28aに沿って分解して示している。また図9ではシャフト28を側面図として示している。
【0081】
回転子磁心25は固定子40側に磁極面21cを呈し、磁極面21cは回転軸28aを基準として、内径ri2、外径ro2を呈している(図9参照)。よって磁極面21bの内径ri1、外径ro1(図5参照)と同様にして、Ri+2t<ri2<ro2<Ro−2tを満足することが望ましい。
【0082】
なお、上述の公差が存在し得ることを考えれば、Ri+3t<ri2<ro2<Ro−3tを満足することが望ましい。
【0083】
第3の実施の形態.
図10は第3の実施の形態にかかる回転電機10の構成を概念的に示す断面図であり、図11は回転子20の構成を示す分解斜視図であり、図12は回転子20の構成を示す断面図である。当該構成においては、永久磁石22の固定子40側に磁性体からなる界磁短絡板27を設けており、界磁発生部は永久磁石22と回転子磁心24及び界磁短絡板27で構成されていると把握される。
【0084】
但し図11ではホルダ26及びシャフト28を省略し、かつ永久磁石22及び回転子磁心24と、界磁短絡板27とを回転軸28aに沿って分解して示している。また図12ではシャフト28を側面図として示している。
【0085】
界磁短絡板27は、固定子40と永久磁石22との間の磁気吸引力が、固定子30と回転子20との間の磁気吸引力よりも大きい場合に採用される。つまり固定子40側で永久磁石22の界磁を短絡することにより、固定子40と回転子20との間の磁気吸引力を弱める目的で、界磁短絡板27が採用される。
【0086】
界磁短絡板27は固定子40側に磁極面21dを呈し、磁極面21dは回転軸28aを基準として、内径ri3、外径ro3を呈している(図12参照)。よって磁極面21bの内径ri1、外径ro1(図5参照)と同様にして、Ri+2t<ri3<ro3<Ro−2tを満足することが望ましい。
【0087】
なお、上述の公差を考慮すれば、Ri+3t<ri3<ro3<Ro−3tを満足することが望ましい。
【0088】
第4の実施の形態.
本実施の形態では、電磁鋼板91を渦巻き状に積層し、これを解けないように固定して第2バックヨーク42、ひいては固定子40を得る態様について説明する。第4の実施の形態は第1乃至第3の実施の形態のいずれに対しても併せて適用することができる。
【0089】
図13は、第4の実施の形態の第1のタイプにかかる固定子40を示す断面図である。固定子40は電磁鋼板91を界磁子20(図4、図7、図10参照)と反対側から支持する底として機能する保持部93を有している。
【0090】
渦巻き状に積層された電磁鋼板91は、内周側よりも外周側で解け易い。弧状に巻かれた電磁鋼板91が平板状に戻ろうとする力は径方向外側に働くため、内周側では電磁鋼板91の巻き付けを強固にするが、外周側では電磁鋼板91を解く方向に働くからである。
【0091】
よって保持部93と電磁鋼板91の最外周とを、両者が隣接する位置J1で溶接にて固定することが望ましい。更に電磁鋼板91が解けないようにするためには、保持部93と電磁鋼板91の最内周とが両者が隣接する位置J2で溶接にて固定することが望ましい。
【0092】
図14は、第4の実施の形態の第2のタイプにかかる固定子40を示す断面図である。固定子40は電磁鋼板91の最外周を保持する外壁として機能する保持部94を有している。上述のように電磁鋼板91は内周側よりも外周側で解け易いので、保持部94によって電磁鋼板91の最外周を保持することで、電磁鋼板91が解けることを効果的に防止できる。この効果を高めるためには、更に、電磁鋼板91の最外周と保持部94とを、両者が隣接する位置J3もしくは位置J4で溶接にて固定することが望ましい。
【0093】
図15は、第4の実施の形態の第3のタイプにかかる固定子40を示す断面図である。固定子40は電磁鋼板91を界磁子20(図4、図7、図10参照)と反対側から支持する底及び電磁鋼板91の最内周を保持する内壁として機能する保持部95を有している。
【0094】
第1のタイプで採用された保持部93と同様にして、保持部95と電磁鋼板91の最外周とを、両者が隣接する位置J1で溶接にて固定することが望ましい。また電磁鋼板91をより堅固に保持するためには、保持部95と電磁鋼板91の最内周とを両者が隣接する位置J5で溶接にて固定することが望ましい。
【0095】
固定子40は保持部95に対して圧入にて固定されてもよい。また予め弧状に巻かれた電磁鋼板91を加熱し、保持部95へと焼き填めを行ってもよい。かかる圧入や焼き填めの影響は、保持部95から電磁鋼板91の厚さの2〜3倍以上離れた位置には及びにくく、従ってその影響は界磁子20と対抗する固定子40の領域には及びにくい。換言すれば固定子40を流れる磁束は圧入や焼き填めに起因して歪んだ位置を避けるので、磁気特性の劣化が少ない。
【0096】
図16は、第4の実施の形態の第4のタイプにかかる固定子40を示す断面図である。固定子40は電磁鋼板91の最外周を保持する外壁として機能する保持部94と、電磁鋼板91の最内周を保持する内壁として機能する保持部96とを有している。上述のように電磁鋼板91の最外周と保持部94とを位置J3もしくは位置J4で溶接にて固定することが望ましい。また電磁鋼板91の最内周と保持部96とを両者が隣接する位置J5もしくは位置J6で溶接にて固定することが望ましい。
【0097】
図17は、第4の実施の形態の第5のタイプにかかる固定子40を示す断面図である。固定子40は電磁鋼板91を界磁子20(図4、図7、図10参照)と反対側から支持する底及び電磁鋼板91の最外周を保持する外壁として機能する保持部97を有している。
【0098】
第1のタイプで採用された保持部93と同様にして、保持部97と電磁鋼板91の最内周とを、両者が隣接する位置J2で溶接にて固定することが望ましい。また電磁鋼板91をより堅固に保持するためには、保持部97と電磁鋼板91の最外周とを両者が隣接する位置J4で溶接にて固定することが望ましい。
【0099】
このように位置J1〜J6で溶接が行われても、界磁子20と対抗する固定子40の領域はスポット溶接の位置から電磁鋼板91の厚さの2〜3倍離れているので、当該溶接の影響を受けにくい。換言すれば固定子40を流れる磁束は溶接に起因して歪んだ位置を避けるので、磁気特性の劣化が少ない。
【0100】
固定子40は保持部97に対して圧入にて固定されてもよい。また弧状に巻かれた電磁鋼板91を、予め加熱された保持部97へと焼き填めを行ってもよい。保持部97への圧入や焼き填めを行っても、保持部95への圧入や焼き填めと同様に、固定子40を流れる磁束は溶接に起因して歪んだ位置を避けるので、磁気特性の劣化が少ない。
【0101】
あるいは固定子40において電磁鋼板91は、非磁性かつ非金属材料で一体化されて積層される。かかる材料としてはモールド樹脂、ワニスを採用することができる。また一体化する手法としては電着絶縁を採用することもできる。
【0102】
あるいは固定子40において、アルミなどで電磁鋼板91の外延を保持する保持部をダイキャストにて作製しても良い。この場合も、ダイキャストによって電磁鋼板91の内周側あるいは外周側が歪んでも、固定子40を流れる磁束は当該歪んだ位置を避けるので、磁気特性の劣化が少ない。
【0103】
上述のように渦巻き状に積層された電磁鋼板91は、内周側よりも外周側で解け易い。よって固定子40において電磁鋼板91の外周側端が、当該外周側端と隣接する電磁鋼板91とスポット溶接されることが望ましい。具体的には例えば、ギャップGoの近傍で溶接する。
【0104】
もちろん、固定子40において電磁鋼板91の内周側端が、当該内周側端と隣接する電磁鋼板91とスポット溶接されることが望ましい。具体的には例えば、ギャップGiの近傍で溶接する。
【0105】
このようにギャップGo,Giの近傍でスポット溶接が行われても、位置J1〜J6での溶接と同様に、固定子40を流れる磁束は溶接に起因して歪んだ位置を避けるので、磁気特性の劣化が少ない。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るアキシャルギャップ型回転電機を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るアキシャルギャップ型回転電機を示す側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るアキシャルギャップ型回転電機を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るアキシャルギャップ型回転電機を概念的に示す断面図である。
【図5】図4の磁極面近傍を拡大して示す断面図である。
【図6】図4の第2バックヨーク近傍を拡大して示す断面図である。
【図7】第2の実施の形態にかかるアキシャルギャップ型回転電機の構成を概念的に示す断面図である。
【図8】第2の実施の形態における回転子の構成を示す分解斜視図である。
【図9】第2の実施の形態における回転子の構成を示す断面図である。
【図10】第3の実施の形態にかかるアキシャルギャップ型回転電機の構成を概念的に示す断面図である。
【図11】第3の実施の形態における回転子の構成を示す分解斜視図である。
【図12】第3の実施の形態における回転子の構成を示す断面図である。
【図13】第4の実施の形態の第1のタイプにかかる固定子を示す断面図である。
【図14】第4の実施の形態の第2のタイプにかかる固定子を示す断面図である。
【図15】第4の実施の形態の第3のタイプにかかる固定子を示す断面図である。
【図16】第4の実施の形態の第4のタイプにかかる固定子を示す断面図である。
【図17】第4の実施の形態の第5のタイプにかかる固定子を示す断面図である。
【図18】特許文献1にいう補助ヨークを特許文献1にいう電磁鋼板の渦巻き積層体で形成する場合に必要な工程を示す平面図である。
【図19】内周側で電磁鋼板が積層される態様を拡大して部分的に示す平面図である。
【図20】外周側で電磁鋼板が積層される態様を拡大して部分的に示す平面図である。
【符号の説明】
【0107】
10 アキシャルギャップ型回転電機
20 界磁子
22 永久磁石
24,25 回転子磁心
27 界磁短絡板
28a 回転軸
30 電機子
36 電機子巻線
40 固定子
42 第2バックヨーク
91 電磁鋼板
94〜97 保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸(28a)の周囲で回転する界磁子(20)と、
前記回転軸上で相互に反対側から前記界磁子に対して対向する電機子(30)及び固定子(40)と
を備え、
前記電機子は電機子巻線(36)を有し、
前記固定子は電機子巻線を有さず、所定厚(t)を有して前記回転軸の周囲で巻回されてその厚み方向に積層された鋼板(91)を有し、
前記界磁子は、各々が前記固定子及び前記電機子に対向する一対の磁極面を呈して前記回転軸の周囲に配置される界磁発生部(22;22,25;22,27)を有し、
前記固定子と対向する側における前記界磁発生部の前記回転軸を中心とした内径(ri1;ri2;ri3)が前記固定子の内径(Ri)に前記所定厚の2倍を加算した値(Ri+2t)よりも大きい、アキシャルギャップ型回転電機。
【請求項2】
前記固定子と対向する側における前記界磁発生部の前記回転軸を中心とした内径(ri1;ri2;ri3)が前記固定子の内径(Ri)に前記所定厚の3倍を加算した値(Ri+3t)よりも大きい、請求項1記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項3】
前記固定子と対向する側における前記界磁発生部の前記回転軸を中心とした外径(ro1;ro2;ro3)が前記固定子の外径(Ro)から前記所定厚の2倍を減算した値(Ro−2t)よりも小さい、請求項1又は請求項2に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項4】
前記固定子と対向する側における前記界磁発生部の前記回転軸を中心とした外径(ro1;ro2;ro3)が前記固定子の外径(Ro)から前記所定厚の3倍を減算した値(Ro−3t)よりも小さい、請求項1又は請求項2に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項5】
前記固定子(40)において前記鋼板(91)は、非磁性かつ非金属材料で一体化されて積層される、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項6】
前記固定子(40)において前記鋼板(91)の外周側端が、前記外周側端と隣接する前記鋼板とスポット溶接される、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項7】
前記固定子(40)において前記鋼板(91)の内周側端が、前記内周側端と隣接する前記鋼板とスポット溶接される、請求項1乃至4及び請求項6のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項8】
前記固定子(40)は、
前記鋼板(91)の最外周を保持する外壁を含む保持部(94,97)
を更に有する、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項9】
前記固定子(40)は、
前記鋼板(91)を前記界磁子(20)と反対側から支持する底を含む保持部(93,95,97)
を更に有する、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項10】
前記保持部(95,96,97)は、
前記鋼板(91)の最内周を保持する内壁
を更に含む、請求項8又は請求項9記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項11】
前記外壁と前記鋼板(91)の最外周とが溶接にて固定される、請求項8記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項12】
前記底と前記鋼板(91)の最外周とが溶接にて固定される、請求項9記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項13】
前記底と前記鋼板(91)の最内周とが溶接にて固定される、請求項12記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項14】
前記内壁と前記鋼板(91)の最内周とが溶接にて固定される、請求項10記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項15】
前記固定子(40)は、
前記鋼板(91)の最外周を保持する外壁と、前記鋼板を前記界磁子(20)と反対側から支持する底とを含む保持部(97)
を更に有し、
前記保持部に対して前記固定子が焼き填め、又は圧入にて固定される、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項16】
前記固定子(40)は、
前記鋼板(91)の最内周を保持する内壁と、前記鋼板を前記界磁子(20)と反対側から支持する底とを含む保持部(95)
を更に有し、
前記保持部に対して前記固定子が焼き填め、又は圧入にて固定される、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。
【請求項17】
前記固定子(40)は、
前記鋼板(91)を保持するダイキャスト製の保持部
を更に有する、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−4634(P2010−4634A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−160260(P2008−160260)
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】