説明

アスファルトプラント

【課題】 廃材ドライヤ稼働中に新材ドライヤの稼働がないときでも、脱臭炉から導出される高温の排ガス熱を有効利用できるアスファルトプラントを提供する。
【解決手段】 脱臭炉29下流の排気ダクト34に分岐ダクト40を連結し、この分岐ダクト40の他端部を新材ドライヤ2のバーナ7側に連結して脱臭炉29から導出される高温の排ガスを新材ドライヤ2内に導入させるようにすると共に、垂直搬送装置13に切り換えダンパー42を具備した分岐シュート43を備え、その下位には分岐シュート43側に排出される新材を新材貯蔵サイロ10a〜10cに送り返すベルトコンベヤ44を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路舗装材であるアスファルト混合物を製造するアスファルトプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
アスファルト混合物を製造するアスファルトプラント工場には、新規な骨材(以下「新材」という)を加熱する新材加熱用のドライヤ(以下「新材ドライヤ」という)と、道路工事などによって掘り起こされるアスファルト舗装廃材(以下「廃材」という)を加熱する廃材加熱用のドライヤ(以下「廃材ドライヤ」という)の両方を設置しているところが多々ある。
【0003】
このようなアスファルトプラント工場では、新材を100%使用したアスファルト混合物と、新材に廃材を種々の割合で混入したアスファルト混合物とを生産しており、最近では廃材の混入割合を増やす傾向にあり、例えば廃材の混入割合が50%を超えるものもある。そして、このように廃材の混入割合を増加させる場合には、廃材ドライヤではフル稼働を行う一方で、新材ドライヤでは廃材の混入割合に応じて適宜稼働を落としたり、或いは一時的に停止させるような運転が行われることも少なくない。
【0004】
ところで、前記廃材ドライヤにて廃材を加熱すると排ガス中に臭気成分が含まれ、この臭気成分を燃焼分解するために脱臭炉が設置される場合がある。この脱臭炉は、廃材ドライヤから導出される排ガスを炉内に導入し、排ガス中に含まれる臭気成分を約800℃程度の高温の熱風に1乃至2秒程度晒して燃焼分解させるようにしたものである。このとき、脱臭炉から導出される排ガスは高温であるので、例えば、熱交換器にて熱回収をして脱臭炉へ導入させる排ガスや脱臭炉のバーナへの燃焼用空気を予熱したり、また熱交換器を通過しても未だ高温の排ガスを新材ドライヤのバーナ側に供給して新材の加熱に利用するなどして、熱の有効利用を図ることが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−1996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記したように、最近では廃材の混入割合を増やす傾向にあって、新材ドライヤの稼働を落としたり、或いは一時的に停止させるような運転が行われることも少なくなく、その場合には脱臭炉から導出される高温の排ガス熱を熱交換器である程度回収した後は、上記特許文献1のように、新材ドライヤへ供給して新材の加熱に利用するといったことはできず、そのまま大気中への放出を強いられて排ガス熱を十分に有効利用することはできない。
【0007】
本発明は上記の点に鑑み、廃材ドライヤ稼働中に新材ドライヤの稼働がないときでも、脱臭炉から導出される高温の排ガス熱を有効利用できるアスファルトプラントを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項1記載のアスファルトプラントは、新材貯蔵サイロより切り出される新材を加熱する新材ドライヤと、該新材ドライヤにて加熱した新材を送り出す垂直搬送装置と、該垂直搬送装置にて送り出される新材を受け入れる振動篩、骨材貯蔵ビン、骨材計量槽、ミキサから成るプラント本体と、廃材を加熱する廃材ドライヤと、該廃材ドライヤにて加熱した廃材を貯蔵する廃材貯蔵ビン、廃材計量槽、該廃材計量槽から排出する廃材を前記ミキサ内に投入する供給手段と、前記廃材ドライヤから導出される排ガス中の臭気成分を燃焼分解させる脱臭炉とを備えたアスファルトプラントにおいて、前記脱臭炉下流の排気ダクトに分岐ダクトを連結し、該分岐ダクトの他端部を前記新材ドライヤのバーナ側に連結して脱臭炉から導出される高温の排ガスを新材ドライヤ内に導入させるようにすると共に、前記垂直搬送装置に経路変更手段を具備した分岐シュートを備え、該分岐シュートの下位には分岐シュート側に排出される新材を前記新材貯蔵サイロに送り返す搬送装置を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る請求項1記載のアスファルトプラントによれば、脱臭炉下流の排気ダクトに分岐ダクトを連結し、該分岐ダクトの他端部を前記新材ドライヤのバーナ側に連結して脱臭炉から導出される高温の排ガスを新材ドライヤ内に導入させるようにすると共に、前記垂直搬送装置に経路変更手段を具備した分岐シュートを備え、該分岐シュートの下位には分岐シュート側に排出される新材を前記新材貯蔵サイロに送り返す搬送装置を備えたので、新材ドライヤの稼働がない場合でも、任意の新材を新材貯蔵サイロから切り出し、バーナの燃焼を行わずにドラムの回転のみを行う新材ドライヤ、垂直搬送装置、分岐シュート、搬送装置を介して循環させ、この状態で脱臭炉から導出される高温の排ガスを新材ドライヤに導入させることにより、任意の新材を適当な温度まで加熱して予備乾燥させておくことができ、排ガス熱を十分に有効利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係るアスファルトプラントの一実施例を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のアスファルトプラントにあっては、新材貯蔵サイロより切り出される砂や砕石などの新材を加熱する新材ドライヤと、該新材ドライヤにて加熱した新材を送り出す垂直搬送装置と、振動篩、骨材貯蔵ビン、骨材計量槽、ミキサなどから成るプラント本体と、廃材を加熱する廃材ドライヤと、該廃材ドライヤにて加熱した廃材を貯蔵する廃材貯蔵ビン、廃材計量槽、該廃材計量槽から排出する廃材を前記プラント本体のミキサに投入する供給手段と、前記廃材ドライヤから導出される排ガス中の臭気成分を燃焼分解させる脱臭炉とを備えている。
【0012】
また、脱臭炉下流の排気ダクトには分岐ダクトを連結し、該分岐ダクトの他端部を前記新材ドライヤのバーナ側に連結して脱臭炉から導出される高温の排ガスを新材ドライヤ内に導入させるようにしていると共に、前記垂直搬送装置の排出シュートに経路変更手段である切り換えダンパーを回動自在に具備した分岐シュートを備え、該分岐シュートの下位には分岐シュート側に排出される新材を前記新材貯蔵サイロに送り返す搬送装置であるベルトコンベヤを備えている。
【0013】
そして、上記アスファルトプラントにてアスファルト混合物を製造するとき、例えば新材ドライヤと廃材ドライヤの両方を稼働させる場合には、新材ドライヤには新材貯蔵サイロより切り出される砂や砕石などの新材を供給し、新材ドライヤに備えたバーナにて加熱する一方、廃材ドライヤには廃材を供給し、廃材ドライヤに備えたバーナにて加熱する。そして、廃材ドライヤから導出される臭気成分を含んだ排ガスは下流の脱臭炉にて燃焼分解し、その際に発生する高温の排ガスは下流の排気ダクトに導出されるが、その一部は分岐ダクトを介して前記新材ドライヤ内に導入させて新材の加熱に利用する。
【0014】
また、廃材ドライヤのみを稼働させて新材ドライヤの稼働を停止させる場合には、廃材ドライヤには前記同様に廃材を供給し、廃材ドライヤに備えたバーナにて加熱する一方、新材ドライヤではバーナは停止させてドラムだけを回転させると共に、その下流の垂直搬送装置の排出シュートの切り換えダンパーを回動させて排出経路を分岐シュート側に切り換え、かつ該分岐シュート下位から新材貯蔵サイロに伸びるベルトコンベヤを稼働させておき、その状態で新材貯蔵サイロより任意の新材、例えば砂を切り出して新材ドライヤに供給し、垂直搬送装置、分岐シュート、ベルトコンベヤを介して元の新材貯蔵サイロに送り返すようにして循環させる。そして、この新材ドライヤ内に、前記同様に、脱臭炉にて発生する高温の排ガスの一部を分岐ダクトを介して導入させ、循環中の砂を適当な温度まで加熱して予備乾燥させるのに利用する。
【0015】
このように、脱臭炉下流の排気ダクトに連結した分岐ダクトの他端部を新材ドライヤのバーナ側に連結すると共に、新材ドライヤ下流の垂直搬送装置に経路変更手段を具備した分岐シュートを備え、かつ該分岐シュートの下位に分岐シュート側に排出される新材を元の新材貯蔵サイロに送り返す搬送装置を備えたので、分岐シュートの経路変更手段を適宜切り換え操作することにより、新材貯蔵サイロから切り出される任意の新材を、新材ドライヤ、垂直搬送装置、分岐シュート、搬送装置を介して元の新材貯蔵サイロへ送り返すように循環させることが可能となり、この状態で脱臭炉から導出される高温の排ガスを新材ドライヤ内に導入させれば、循環中の新材を適当な温度まで加熱して予備乾燥させることができ、廃材ドライヤと新材ドライヤの両方を稼働させる場合は勿論、例え廃材ドライヤのみを稼働させて新材ドライヤの稼働を停止させる場合でも、脱臭炉から導出される高温の排ガス熱を無駄なく有効に利用できる。
【実施例】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0017】
図中の1は本発明のアスファルトプラントであり、新材を加熱する新材ドライヤ2、廃材を加熱する廃材ドライヤ3、及びこれら両ドライヤにて加熱した新材や廃材にアスファルトや石粉などを添加して混合するプラント本体4などを主体として構成している。
【0018】
前記新材ドライヤ2は、内周部に多数の掻き上げ羽根(図示せず)を周設した円筒状のドラム5を機台6上に回転自在に傾斜支持し、駆動装置(図示せず)により所定の速度で回転させるようにしており、ドラム5一端部に備えたバーナ7よりドラム5内に熱風を送り込むと共に、ドラム5他端部の排気ダクト8下流の排風機9によって燃焼ガスを吸引排気する一方、新材貯蔵サイロ10a、10b、10cから切り出される砂や砕石などの新材をベルトコンベヤ11を介してドラム5内に供給し、ドラム5内を転動流下させる間に所定温度まで加熱する。
【0019】
そして、この加熱した新材はドラム5一端側の排出部12より排出して垂直搬送装置13に投入し、該垂直搬送装置13にてプラント本体4上部まで持ち上げて、排出シュート14よりプラント本体4に供給する。また、前記排気ダクト8の下流には集塵機15を備え、排ガス中のダストを捕捉して清浄となった排ガスを煙突16から大気中に放出する。
【0020】
廃材ドライヤ3は、新材ドライヤ2と類似した構造であり、内周部に掻き上げ羽根(図示せず)を周設した円筒状のドラム17を機台18上に回転自在に傾斜支持し、ドラム17一端部に備えたバーナ19の火炎を燃焼室20内に形成しながらドラム17内に熱風を送り込むと共に、ドラム17他端部の排気ダクト21下流の排風機22によって燃焼ガスを吸引排気する一方、廃材貯蔵サイロ23a、23bから切り出される廃材をベルトコンベヤ24を介してドラム17内に供給し、ドラム17内を転動流下させる間に所定温度まで加熱する。
【0021】
そして、この加熱した廃材はドラム17他端側に備えた廃材貯蔵ビン25に一旦貯蔵させた後、廃材計量槽26にて所定量計量し、供給手段であるコンベヤ27にてプラント本体4のミキサ39に供給する。また、排気ダクト21の下流にはサイクロンなどの集塵機28を備えていると共に、その下流には排ガス中の臭気成分であるアスファルト分を燃焼分解するための脱臭炉29を備えており、これら集塵機28や脱臭炉29を通過して清浄となった排ガスを煙突30から大気中に放出する。
【0022】
前記脱臭炉29は、一端に炉内温度を所定値に維持するためのバーナ31を備えており、炉内に導入する排ガスを高温雰囲気に晒し、排ガス中に含まれるアスファルト分を燃焼分解する。なお、脱臭炉29はアスファルト分が完全に燃焼分解できるように、炉内温度を、例えば約800℃程度の高温に維持するようにバーナ31の燃焼量をコントロールすると共に、排ガスが炉内を通過するのに少なくとも1乃至2秒以上かかる程度の滞留室29aを備えていることが好ましい。
【0023】
32、33は熱交換器であって、脱臭炉29の排気ダクト34から導出される800℃程度の高温の排ガスが保有する排ガス熱を有効利用するためのものであり、上流側の熱交換器32では排気ダクト21から脱臭炉29に導入される排ガスを昇温させる一方、下流側の熱交換器33では燃焼用空気供給ファン35から脱臭炉29のバーナ31へ供給する燃焼用空気の予熱を図っている。
【0024】
プラント本体4は、新材ドライヤ2にて加熱されて垂直搬送装置13より送り出されてくる新材を受け入れて篩い分ける振動篩36、該振動篩36にて篩い分けた新材を粒度別に貯蔵する骨材貯蔵ビン37、該骨材貯蔵ビン37に貯蔵した各粒度の新材を累積計量する骨材計量槽38、該骨材計量槽38にて計量した新材と前記廃材計量槽26にて計量して供給する廃材と別途計量したアスファルトや石粉などを混合してアスファルト混合物を製造するミキサ39などを備えている。
【0025】
また、前記脱臭炉29下流の排気ダクト34には分岐ダクト40を連結し、該分岐ダクト40の他端部を前記新材ドライヤ2のバーナ7側に連結していると共に、分岐ダクト40の途中には排風機41を備えており、脱臭炉29から導出される高温の排ガスを新材ドライヤ2内に導入させて利用するようにしている。
【0026】
また、前記垂直搬送装置13の排出シュート14には、経路変更手段である切り換えダンパー42を回動自在に具備した分岐シュート43を備え、該分岐シュート43の下位には分岐シュート43側に排出される新材を元の新材貯蔵サイロ10a〜10cに送り返す搬送装置としてベルトコンベヤ44を備えている。
【0027】
なお、本実施例においては、垂直搬送装置13にて送り出される新材の経路を分岐シュート43側に切り換えるための経路変更手段として切り換えダンパーを採用しているが、これに限定するものではなく、例えばスライドゲートなども好適に採用することができる。また、本実施例では、経路変更手段や分岐シュートを垂直搬送装置13出口側の排出シュート14に備えるようにしているが、垂直搬送装置13入口側の新材ドライヤ2排出部12に備えるようにしてもよく、その場合にも、分岐シュート下位には新材を元の新材貯蔵サイロ10a〜10cに送り返すための搬送装置を備えるようにする。
【0028】
そして、上記構成のアスファルトプラント1にてアスファルト混合物を製造するとき、例えば新材ドライヤ2と廃材ドライヤ3の両方を稼働させて新材と廃材の両方をバーナで加熱する場合には、新材ドライヤ2には新材貯蔵サイロ10a〜10cより切り出される砂や砕石などの新材を供給してバーナ7にて所定温度に加熱し、垂直搬送装置13にてプラント本体4に送り出し、振動篩36にて篩い分けて骨材貯蔵ビン37に粒度別に貯蔵する一方、廃材ドライヤ3には廃材貯蔵サイロ23a〜23bより切り出される廃材を供給してバーナ19にて所定温度に加熱し、廃材貯蔵ビン25に貯蔵する。そして、骨材貯蔵ビン37より各粒度の新材を骨材計量槽38に順次払い出して累積計量してミキサ39に投入すると共に、廃材貯蔵ビン25からも廃材を廃材計量槽26に払い出して計量して前記ミキサ39に投入し、更に別途計量したアスファルトと石粉とをミキサ39に投入して所定時間混合し、所望のアスファルト混合物を製造する。
【0029】
このとき、廃材ドライヤ3から導出されるアスファルト分を含んだ排ガスは下流の脱臭炉29にて燃焼分解し、その際に発生する高温の排ガスは下流の排気ダクト34より導出されるが、その一部は分岐ダクト40を介して新材ドライヤ2内に導入し、新材の加熱用に有効利用する。
【0030】
また、廃材ドライヤ3のみを稼働させて廃材のみをバーナで加熱する場合には、廃材ドライヤ3には前記同様に廃材貯蔵サイロ23a〜23bより切り出される廃材を供給して加熱する一方、新材ドライヤ2ではバーナ7の燃焼を行わずにドラム5の回転のみを行うと共に、垂直搬送装置13の排出シュート14の切り換えダンパー42を回動させて排出シュート14の経路を分岐シュート43側に切り換え、かつ該分岐シュート43下位に備えたベルトコンベヤ44を稼働させておき、その状態で新材貯蔵サイロ10a〜10cのうち、例えば砂貯蔵用の貯蔵サイロ10aから砂を切り出して前記新材ドライヤ2に供給し、垂直搬送装置13、分岐シュート43、ベルトコンベヤ44を介して元の砂貯蔵用の貯蔵サイロ10aに送り返すようにして循環させる(図中の二点鎖線矢印参照)。
【0031】
そして、廃材ドライヤ3の排ガスを脱臭炉29にて燃焼分解する際に発生する高温の排ガスの一部を、前記同様に分岐ダクト40を介して新材ドライヤ2内に導入させ、新材ドライヤ2に供給した砂を適当な温度まで加熱して予備乾燥させるのに有効利用する。一方、予備乾燥した砂は垂直搬送装置13の排出シュート14より払い出されるが、その途中より分岐シュート43側へ排出され、ベルトコンベヤ44にて元の砂貯蔵用の貯蔵サイロ10aに送り返されて再び貯蔵される。
【0032】
このように、新材ドライヤと廃材ドライヤの両方を稼働して新材と廃材の両方をバーナにて加熱する場合は勿論、例え廃材ドライヤのみを稼働させて新材ドライヤの稼働を停止させる場合でも、新材貯蔵サイロより切り出される任意の新材を新材ドライヤ、垂直搬送装置、分岐シュート、搬送装置を介して循環させる間に、脱臭炉から導出される高温の排ガスを前記新材ドライヤに導入させることで新材を適当な温度まで加熱して予備乾燥させることが可能となり、排ガス熱を無駄なく十分に有効利用することができる。
【0033】
なお、新材ドライヤ停止時に供給して予備乾燥させる新材は任意の骨材でかまわないが、本実施例のように、比較的含水比が高くばらつきも大きい砂を予備乾燥させることにより含水比を一定に安定させることができ、製造するアスファルト混合物の品質向上が期待できる。
【符号の説明】
【0034】
1…アスファルトプラント 2…新材ドライヤ
3…廃材ドライヤ 4…プラント本体
7、19、31…バーナ
10a、10b、10c…新材貯蔵サイロ 12…排出部
13…垂直搬送装置 14…排出シュート
25…廃材貯蔵ビン 26…廃材計量槽
27…コンベヤ(供給手段) 29…脱臭炉
32、33…熱交換器 34…排気ダクト
35…燃焼用空気供給ファン 36…振動篩
37…骨材貯蔵ビン 38…骨材計量槽
39…ミキサ 40…分岐ダクト
42…切り換えダンパー(経路変更手段) 43…分岐シュート
44…ベルトコンベヤ(搬送装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
新材貯蔵サイロより切り出される新材を加熱する新材ドライヤと、該新材ドライヤにて加熱した新材を送り出す垂直搬送装置と、該垂直搬送装置にて送り出される新材を受け入れる振動篩、骨材貯蔵ビン、骨材計量槽、ミキサから成るプラント本体と、廃材を加熱する廃材ドライヤと、該廃材ドライヤにて加熱した廃材を貯蔵する廃材貯蔵ビン、廃材計量槽、該廃材計量槽から排出する廃材を前記ミキサ内に投入する供給手段と、前記廃材ドライヤから導出される排ガス中の臭気成分を燃焼分解させる脱臭炉とを備えたアスファルトプラントにおいて、前記脱臭炉下流の排気ダクトに分岐ダクトを連結し、該分岐ダクトの他端部を前記新材ドライヤのバーナ側に連結して脱臭炉から導出される高温の排ガスを新材ドライヤ内に導入させるようにすると共に、前記垂直搬送装置に経路変更手段を具備した分岐シュートを備え、該分岐シュートの下位には分岐シュート側に排出される新材を前記新材貯蔵サイロに送り返す搬送装置を備えたことを特徴とするアスファルトプラント。

【図1】
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【公開番号】特開2011−58318(P2011−58318A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211254(P2009−211254)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(000226482)日工株式会社 (177)
【Fターム(参考)】