説明

アッセイ装置、方法および試薬

我々は、アッセイを実施するための装置、システム、方法、試薬およびキットと、それらの作成の過程について記述する。それらは、自動的なサンプリング、サンプル調整、およびマルチウェルプレートアッセイフォーマットにおける分析に特によく適応している。たとえば、それらは、環境監視において、そこから由来する空気および/もしくは液体サンプル中の粒子の自動化した分析のために用いることが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に関する言及
本特許出願は、2005年12月21日に出願された米国仮特許出願第60/752,475号、2005年12月21日に出願された米国仮特許出願第60/752,513号、および2006年12月21日に出願された「アッセイ試薬を具備するアッセイモジュールとその製造方法およびその使用方法」と題された米国仮特許出願第11/___,___号(Atty.Dkt.番号4504−14)に基づく優先権を主張し、これらのそれぞれがこの参照により本明細書に含まれる。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載
本発明は、国防省により授与された授与番号HDTRA1−05−C−0005に基づく連邦政府の支援で作成された。米国政府は本発明に一定の権利を有する。
【0003】
本発明は、アッセイを実施するための装置、システム、方法、試薬およびキットに関するものである。本発明の装置、システム、方法、試薬およびキットのある実施形態はマルチウェルプレートアッセイフォーマットにおける自動化されたサンプリング、サンプル調整および/もしくはサンプル処理に使用できる。たとえば、それらは大気中の微粒子および/もしくはそこから由来した液体サンプルの自動化された分析のために用いられることもできる。
【背景技術】
【0004】
化学的、生化学的および/もしくは生物学的アッセイを実施するために数多くの方法およびシステムが開発されてきた。それらの方法およびシステムは医療診断、食料及び飲料の検査、環境モニタリング、製造品質管理、創薬ならびに、基礎科学研究を含むさまざまな用途において、必要不可欠である。
【0005】
マルチウェルアッセイプレート(マイクロタイタープレートもしくはマイクロプレートとしても知られている)は多重サンプルの処理や分析のために標準的なフォーマットになってきた。マルチウェルアッセイプレートは様々なフォーム、サイズ、形をとることが出来る。便宜上、ハイスループットアッセイのためのサンプルを処理するために用いられる器具にはいくつかの標準規格が見られる。ウェルの配列は96ウェルプレート(12×8のウェルのアレイ)、384ウェルプレート(24×16のウェルのアレイ)および1536ウェルプレート(48×32のウェルのアレイ)に見られるものを含んでいる。生体分子スクリーニング学会(The Society for Biomolecular Screening)は、様々なプレートフォーマットのための推奨するマルチプレートの規格について公開してきた(http://www.sbsonline.orgを参照の事)。
【0006】
マルチウェルプレートにおけるアッセイ測定を実施するために、吸光度の変化、発光の放出(たとえば、蛍光、りん光、化学発光、電気化学発光)、放射線の放出、光散乱の変化、磁場の変化などを測定するリーダーを含む様々なプレートリーダーが使用可能である。Wohlstadterらによる特許文献1および特許文献2ならびにそれぞれの公開されたものである特許文献3および特許文献4は、マルチウェルプレートのフォーマットにおける単一のおよび多重のECLアッセイを実施するのに有用な解決策について記載している。それらはウェルの壁部を形成するスルーホールを伴ったプレート頂部と、プレート頂部に対してシールされてウェルの底部を形成するプレート底部とを備えるプレートを含む。プレート底部は、結合反応のための固相支持体とおよびECLを誘起する電極との両方として働く電極表面をウェルに提供するパターン化された導電層を具備する。導電層はまた、電極表面に対して電位エネルギーを適用するための電気接触を含有しても良い。
【0007】
そのようなアッセイを実施するための既知の方法及びシステムにも関わらず、マルチウェルプレートアッセイフォーマットにおける、自動化されたサンプリング、サンプル調整および/もしくはサンプル分析のための改善された装置、システム、方法、試薬およびキットが必要である。
【特許文献1】米国特許出願第10/185,274号
【特許文献2】米国特許出願第10/185,363号
【特許文献3】米国特許公開第2004/0022677号
【特許文献4】米国特許公開第2005/0052646号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
我々は、一つもしくはそれ以上の、下記の望ましい特性を有するマルチウェルプレートフォーマットにおいてアッセイを実施するための装置について述べる。i)高感度、ii)広いダイナミックレンジ、iii)小サイズおよび小重量、iv)アレイに基いた多重化能、v)自動化した工程(サンプルおよび/もしくは試薬を送ることを含む)、vi)マルチプルプレートを操作する能力、vii)シールされたプレートを操作する能力。我々はそのような装置において有用である構成要素、ならびにそのような装置および構成要素において用いるための方法についても述べる。それらは特に、環境的サンプル、医療サンプルもしくは食料サンプルの自動分析にとって、非常にふさわしいものだが、それらに限定するものではない。装置および方法は一つもしくはそれ以上の検出可能なシグナルを測定する技術を含むさまざまなアッセイ検出技術とともに用いる事ができるが、それらに限定するものではない。それらのうちのいくつかは電気化学発光測定のためにふさわしく、特に集積電極を伴うマルチウェルプレートとの使用にふさわしい実施形態(およびそれらプレートを用いた方法)であり、それはWohlstadterらの米国特許出願第10/185,274号および米国特許出願第10/185,363号とそれぞれの公開された米国特許公開第2004/0022677号および米国特許公開第2005/0052646号、および同時に出願されたGlezerらの「アッセイ試薬を具備するアッセイモジュールとその製造方法およびその使用方法」と題された米国特許出願第11/___,___号に記載されるようなものである。
【0009】
装置は、シールされたマルチウェルアッセイプレートからのシグナルを測定するために提供され、a)マルチウェルプレートのウェルからシールを除去するためのシール除去ツール、およびb)前記マルチウェルプレートのウェルからのシグナルを測定するための検出システムを備える。シール除去ツールは、i)シール貫通チップを伴うプローブでシールフィルムを貫通する、ii)ウェルのキャップをつかんで除去する、iii)ウェル頂部からシールフィルムをはぐ、もしくは、iv)コアリングマシンでシールを除去することによって機能するであろう
一つの実施形態において、シール除去ツールはi)貫通方向(貫通工程にける平行移動の軸)の一端に貫通チップを形成するために頂部に行くにつれて細くなる外部表面を伴う貫通セクションおよび、ii)貫通方向に沿って貫通セクションの近接して配置されたシール除去セクションを備える貫通プローブである。ある実施形態において、シール除去セクションは筒切り型を有し、貫通方向と垂直でプローブが動作するウェルの開口部の形に対してほとんど同一であるように選択される。プローブがウェル開口に対してスライドでき、ウェル壁部に対して貫通したシールを押し付けるもしくは折りたたむために、プローブはウェル開口と比較してわずかに小さいサイズである。そのようなアプローチは、ウェル上に位置した検出器(たとえば、光検出器および/もしくは光イメージングシステム)を用いたウェルのアッセイシグナルを検出することの障害としてのシールを除去するために用いられるであろう。適切な撤去は具体的なフィルムの厚さに基いて選択されて良く、ならびに/または約0.1インチより小さい、0.2インチより小さいもしくは0.3インチより少ないように選択されることが出来る。
【0010】
貫通ツールの一つの例として、シール除去セクションの筒切り型は丸である。他の例では、それは四角もしくは丸みを帯びた四角である。貫通セクションは形では円錐であっても良い。代替的には、チップから半径方向に伸長し、貫通の間にシールを切断するようにならびにウェル壁部に対してシールを再生可能に折りたたむのに助力として働くことが出来る露出された刃先を含んでいても良い。一つの具体例では、チップは形がピラミッド形であり、ピラミッドの一端が露出された刃先を提供する。
【0011】
ある実施形態においては、貫通プローブは、前記貫通方向に沿ったプローブのプレートシールに対する最大の下向きの力がバネのバネ係数によって画定されるように、バネが組み込まれている。プローブはまた、前記シール除去セクションに近接して、前記貫通プローブの前記ウェルへの移動の最大距離を画定するプレート停止セクションを備えている。一つの具体例において、停止セクションはウェルに入ることが出来ないくらいの大きさの幅を持ったプローブの領域であり、最大距離は停止セクションがウェルの頂部に当たる距離によって画定される。
【0012】
装置はピペッティングプローブを更に備える。一つの実施形態において、貫通プローブは貫通方向に平行にスルーホールを具備する。スルーホールは、任意選択で、貫通チップから離れて設置される、ピペッティングプローブがスルーホール内に駆動可能に配置され、それは貫通プローブがウェルシールを除去するために用いられるときは貫通プローブ内に引っ込まれており、ピペッティング工程においては貫通プローブから伸長している。貫通プローブおよびピペッティングプローブは、たとえば、分離したモーターによって独立して制御されることが出来る。代替的には一つのモーターが両方のプローブを駆動するのに使用されても良い。一つの例では、貫通プローブは上述のように一つのプレート停止セクションを備え、そして、ピペッティングプローブはバネによって貫通プローブに連結されている。バネは、i)プローブが対象に対して力をかけていない時には、ピペッティングプローブは貫通プローブ中のスルーホールの中に引き込まれ、ii)ピペッティングプローブのウェルへの平行移動が、貫通プローブの共平行移動の結果となり、ウェルのシールを除去するのに充分な力を伝達するようにし、iii)貫通プローブの移動の最大距離をを過ぎた継続した移動が、バネの圧縮とピペッティングプローブの貫通プローブから前記ウェルへの伸長の結果となり、そこでそれは、ウェルへのもしくはウェルからの液体のピペッティングのために用いられるようなバネ係数を有するように選択される。
【0013】
シール除去ツール(上述のような)を備えた装置を用いる方法が提供され、方法は、マルチウェルプレートのウェルからシールを除去することと前記ウェルからの前記シグナルを検出することとを含有している。シールを除去することはマルチウェルプレートのウェル上のシールを貫通することを含んで良く、任意選択として、シールを切断して切片にすること(たとえば、ピペッティングチップ上の刃先を用いて)とウェルの内側壁部へと折りたたむこととを含んでも良い。方法は、サンプルをウェルへピペッティングしすること、アッセイ試薬をウェルへピペッティングすること、ウェルから液体を除去すること、ウェルを発光させること、もしくはウェルの電極に電圧を印加することから、一つもしくはそれ以上のステップを、さらに含有することが出来る。代替的に方法は、プレートの一つもしくはそれ以上の追加のウェル上にて上記の工程の一部、もしくは全部を繰り返すステップをさらに含有することが出来る、
試薬カートリッジが提供され、マルチウェルプレート分析装置によって用いられる試薬を送り、マルチウェルプレート分析装置によって発生した廃液を貯蔵するのに用いられることができる。一つの実施形態によると、試薬カートリッジは内部容積を内蔵したカートリッジ本体を備える。カートリッジ本体は試薬の配送および廃液の受け入れのための試薬ポートおよび廃液ポートを具備する。試薬カートリッジはまた、カートリッジ本体に試薬コンパートメントおよび廃液コンパートメントを備え、それらはそれぞれ、試薬ポートおよび廃液ポートに接続されている。試薬および廃液によって占められるカートリッジ本体の容量の相対的部分が、例えば試薬がアッセイにおいて消費され、廃液としてカートリッジに戻るように調節されることが出来るようになるようにコンパートメントの容量が調節可能である。カートリッジ本体全体の内部容積はたとえばカートリッジにもともと提供された試薬の容量のような本体に保存された液体の容量の約2倍、約1.75倍、約1.5倍、もしくは約1.25倍小さくでき、このように、廃液と試薬の保存に必要とされる空間を最小化し、便利なワンステップの試薬の再充満と廃液除去を可能にする。ある実施形態では、装置は試薬カートリッジスロットを具備しており、カートリッジを受け入れ、廃液ポートおよび試薬ポートへの流体の接続を提供し、任意選択で、「押し込み式」継ぎ手もしくは「急速接続」継ぎ手を介する。
【0014】
試薬コンパートメントおよび廃液コンパートメントはカートリッジ本体に配置された折畳み可能バッグとして提供されても良い。代替的に、試薬コンパートメントと廃液コンパートメントのうち一方が折畳み可能バッグとして提供されても良く、もう一方がカートリッジ本体そのものとして提供されても良い(すなわち、カートリッジ本体の容積はカートリッジ本体内のすべての折畳み可能バッグによって画定される容量を排除する)。1番目の試薬コンパートメントおよび試薬コンパートメントに加えて、試薬カートリッジは、一つもしくはそれ以上の追加の試薬ポートおよび/もしくは廃液ポートに接続された一つもしくはそれ以上の追加の折畳み可能な試薬コンパートメントおよび/もしくは廃液コンパートメントをさらに備えていても良い。
【0015】
試薬カートリッジを用いる方法が提供される。方法は、試薬コンパートメントから試薬を取り除くステップと、廃液コンパートメントに廃液を導入するステップとを含有する。ある実施形態において、試薬容量の少なくとも約70%、少なくとも約80%、もしくは少なくとも約90%が、試薬カートリッジ内へ廃液として再導入される。
【0016】
液体ディスペンサーが提供される。ディスペンサーは液体をマルチウェルプレートのウェルに加えたり、液体をマルチウェルプレートのウェルから取り除くために用いる事ができる。アッセイ装置はディスペンサーを含んで提供される。液体ディスペンサーの一つの実施形態は垂直のチューブ要素を備えるピペッティングプローブを備える。ディスペンサーはまた、垂直方向にチューブ要素を支持するプローブガイドを備え、プローブガイドは前記チューブ要素が完全に伸長した位置と完全に引っ込んだ位置の間のガイド中を垂直に移動するのを可能にするように設定される。ディスペンサーは、垂直のチューブ要素とチューブ要素を完全に伸長した位置(すなわち下向きに伸長した)へと偏在させるプローブガイドとに連結したバネ要素をさらに備える。垂直の平行移動ステージはプローブガイドに取り付けられ、プローブを上に上げたり下に下げたりする。
【0017】
チューブ要素はそれを通じて流体が分注されるか吸引される下方の開口を具備する。一つの実施形態として、下方の開口はとがっていないチューブ端である。任意選択で、端は開口が平面表面に対して押されたときに、開口を介しての流体の移動を可能にするように穴があっても良い。ある実施形態においてはディスペンサーは二つもしくはそれ以上のチューブ要素を備えている。一つの具体例では、異なった試薬が異なったチューブ要素を介して分注される。他の具体例では、一つのチューブ要素が試薬を分注するのに用いられ、他のチューブ要素が廃液を吸引するのに用いられる。多重化したチューブ要素は例えば、並列チューブ、もしくは同心チューブのように様々な配列に設定される。
【0018】
たとえばマルチウェルプレートのウェルのよなコンテナに流体を加えたり、コンテナから流体を抜き出したりするために液体ディスペンサーを使用するための方法が提供される。一つの方法はa)コンテナの底部表面にプローブが触れるまで平行移動ステージを下げることでピペッティングプローブをコンテナに下げるステップ、b)前記チューブ要素がバネを押し、前記完全に伸長した位置および完全に引っ込んだ位置の間の位置へとプローブガイド内に引き込まれるように平行移動ステージを下げることを継続するステップ、c)ピペッティングプローブを介して、コンテナに流体を加えるステップおよび/もしくはコンテナから流体を抜き取るステップならびにd)前記平行移動ステージを持ち上げることによって前記コンテナの外にピペッティングプローブを持ち上げるステップを含有する。
【0019】
貫通可能なシールを伴うコンテナを使用するある具体的な実施形態において、方法はプローブがシールに接触してシールを貫通するまで平行移動ステージを下げるステップをさらに含有する。更に、シールの貫通はe)ピッペッティングプローブがプレートシールに接触するまで平行移動ステージを下に下げるステップ、f)チューブ要素がバネを押し、完全に引っ込んだ位置までプローブガイド内に引き込まれるように平行移動ステージを下げることを継続するステップ、ならびにg)ピペッティングプローブがプレートシールを貫通し、そしてチューブ要素が完全に伸長した位置に戻るように平行移動ステージを下げることを継続するステップとをさらに含有する。
【0020】
マルチウェルプレートにおいて発光アッセイを実施するための装置が提供される。一つの実施形態は、発光測定を実施することの出来る光の除かれた環境を提供する遮光性の筐体を含有する。筐体は、筐体内でプレートを、特定のアッセイが進行するおよび/もしくは検出過程が実施される領域へと水平に平行移動するためのプレート平行移動ステージを含む。筐体はまた、それを介して(手動もしくは機械的に)プレートがプレート平行移動ステージへと下げられ、プレートがプレート平行移動ステージから取り除かれる一つもしくはそれ以上のプレート導入開口を具備する筐体頂部を含む。発光測定を実施するに先立ち、スライド式の遮光ドアは、周囲の光からプレート導入開口をシールするために用いられる。
【0021】
装置はまた、遮光性の筐体に備え付けられことの出来る光検出器を備える。あるいは、代替的に検出開口が筐体頂部に備え付けられて(たとえば、遮光コネクタもしくは遮光バッフルを介して)も良い。ある実施形態において、光検出器はCCDカメラのようなイメージング光検出器であり、レンズをもまた含んでいても良い。装置はまた、ピペッティングシステム、シール貫通システム、試薬および廃液貯蔵コンテナ、サンプルチューブもしくは試薬チューブのためのチューブホルダ、サンプル/試薬/廃液を配送/除去するための流体ステーションなどを備えていても良い。これらの構成要素は当業者に知られている構成要素のような従来知られている構成要素であろう。代替的に、本明細書に記載されるように特定の構成要素を用いることもできる。さらに、装置は、たとえば、モーター駆動の機械システムを動作したり、発光シグナルを誘発したりおよび/もしくは分析したりすることを含む装置の操作を制御するためのコンピュータもしくは他の電子装置を備える。
【0022】
マルチウェルプレートにおいて発光アッセイを実施するための装置の他の実施形態は遮光性の筐体を含有し、それはi)上に上げたり下に下げたりできるプレートリフティングプラットフォームを具備する一つもしくはそれ以上のプレートエレベータ、ii)プレートエレベータの上に位置する一つもしくはそれ以上のプレート導入開口と検出開口を具備し、プレート導入開口をシールするためのスライド式の遮光ドアを備える遮光性の筐体頂部、ならびにiii)一つもしくはそれ以上の水平方向へとプレートを平行移動するためのプレート平行移動ステージを備える。プレート平行移動ステージは、プレートホルダーの下に位置するプレートエレベータがプレートに接近して持ち上げることができるようにするためにプレートの下に開口を有する、プレートを支持するためのプレートホルダーを備える。さらにプレート平行移動ステージは、検出開口の下にプレート配置しそしてプレートエレベータ上にプレートを配置するように設定されている。
【0023】
装置は一つもしくはそれ以上のプレートスタッカーおよび、一つの光検出器をさらに備える。プレートスタッカーは筐体頂部のプレート導入開口上に備え付けられ、プレートエレベータからプレートを受け取るかまたはプレートエレベータへとプレートを送るように設定されている。光検出器はプレート頂部に備え付けられ、イメージング開口と遮光シールによって連結されている。
【0024】
装置のある具体的な実施形態は、液体を装置内のアッセイプレートのウェルへと配送するもしくは溶液を装置内のアッセイプレートのウェルから抜き出すためのピペッティングシステムをさらに含有する。一つの具体的な実施形態において、ピペッティングシステムは、前記ピペッティングプローブを垂直方向に、ならびに、任意選択で一つもしくはそれ以上の水平方向へ平行移動するためのピペット平行移動ステージに備え付けられるピペッティングプローブを備える。さらに、筐体頂部は一つもしくはそれ以上のピペッティング開口を具備し、スライド式遮光ドアは一つもしくはそれ以上のピペッティング開口を具備する。スライド式遮光ドアはピペッティングポジションを具備し、そこで装置頂部のピペッティング開口がスライド式遮光ドアのピペッティング開口と一列に並ぶ。ピペット平行移動ステージは筐体頂部に備え付けられ、スライド式遮光ドアがピペッティングポジションにいる時、筐体頂部のピペッティング装置の下にに位置するウェルに接近するようにピペッティングプローブを下に下げることが出来るように設定される。
【0025】
装置の他の任意選択の構成要素はプレートシール貫通プローブのようなシール除去ツールである。一つの例では、筐体頂部とスライド式遮光ドアとが貫通プローブ装置を具備し、遮光ドアが貫通ポジションを有し、そこではドアの貫通開口と頂部の貫通開口とが一列に並ぶ。貫通プローブは筐体頂部に備え付けられ、スライド式遮光ドアが貫通ポジションにいる時、筐体頂部の貫通装置の下に位置するウェルのシールを貫通するように貫通プローブを下げることが出来るようになるよう設定される。有利にも、貫通プローブとピペットプローブの両方が存在する時、たとえば上述の通り、集積化したピペッティング/貫通ツールのように両方が一つの平行移動ステージによって駆動される。代替的な実施形態において、ピペットプローブを支持するピペット平行移動ステージがプローブ平行移動要素を備え、ピペット平行移動ステージが水平に移動し、貫通プローブをプローブ平行移動要素とともにつかみ、垂直に移動して前記貫通プローブを下に下げたり上に上げたりするように設定される。
【0026】
装置の更なる任意選択の構成要素は、プレートに電気接触を作り、前記光検出器の下に位置するウェル内の電極に電気エネルギーを提供する(たとえばECLを誘発するために)ためのプレート接触である。
【0027】
方法はまた、マルチウェルプレートにおいて発光アッセイを実施するための装置を用いるために提供される。プレートは標準的なマルチウェルプレートであってよい。ある実施形態において、電気化学発光アッセイに用いるのに適合したプレートは、米国特許出願第10/185,274号、米国特許出願第10/185,363号および米国特許出願第10/238,391号に記載されるように使用される。一度に一つのウェルからECLを検出するアッセイ方法において、それらのウェルの電極および電極接触は一度に一つのウェルのみの電極に電気エネルギーを印加することができるように適合されている。装置は特に、たとえば、同時に出願されたGlezerらの「アッセイ試薬を具備するアッセイモジュールとその製造方法およびその使用方法」と題された米国特許出願第11/___,___号に記載されるような乾燥試薬および/もしくはシールされたウェルを含有するプレートにおいてアッセイを実施するためにかなり適している。
【0028】
一つの実施形態において、方法は、a)プレートをプレートスタッカーに導入するステップ、b)遮光ドアを開くステップ、c)プレートスタッカーからプレート平行移動ステージ上のプレートホルダーにプレートを下げるステップ、d)遮光ドアをシールするステップ、e)一つもしくはそれ以上のウェルを光検出器の下へと配置するようにプレートを平行移動するステップ、e)一つもしくはそれ以上のウェルからの発光を検出するステップ、f)遮光ドアを開けるステップ、g)プレートスタッカーの下に位置するようにプレートを平行移動するステップ、ならびにh)プレートスタッカーにプレートを持ち上げるステップを、含有する。方法は、前記プレートキャリッジを一つもしくはそれ以上の追加のウェルが前記光検出器の下に配置するように平行移動するステップと前記一つもしくはそれ以上の追加のウェルからのシグナルを検出するステップとをさらに含有していても良い。方法はまた、任意選択で、i)サンプル/もしくは試薬を前記ウェルの一つに対し、もしくは前記ウェルの一つからピペッティングするステップ、ii)一つもしくはそれ以上の前記ウェルからシールを除去するステップまたはiii)一つもしくはそれ以上の前記ウェル内の電極に対して電気エネルギーを印加するステップ(たとえば、電気化学発光を誘発する)の一つもしくはそれ以上を含有しても良い。
【0029】
装置がピペッティングプローブを備え、筐体頂部およびスライド式ドアがピペッティング開口を含むところで、方法は、ピペッティングポジションまでスライド式遮光ドアをスライドするステップと、プレートの一つもしくはそれ以上のウェルから試薬および/もしくはサンプルを導入するかならびに/またはそこから取り除くためにピペッティングプローブを使用するステップを、さらに含有しても良い。装置がシール貫通プローブを備え、筐体頂部とスライド式ドアが貫通開口を含むところで、方法は、貫通ポジションまでスライド式遮光ドアを移動するステップと貫通プローブの下にプレートのウェルを並べるステップならびにシール上のシールを貫通するステップを、さらに含有しても良い。それらはプレートの追加のウェルをシールするのに繰り返しても良い。一つの実施形態において、プレートのウェルのシールはピペッティングプローブによって接近されるのに先立ってシール貫通ツールによって貫通される。他の実施形態において、ウェルはピペッティングプローブ(シール内に一つもしくはそれ以上の小さい孔もしくは裂け目を形成するためにシールを貫通する)によって最初に接近される。ウェルはそのあとに続いてシールを完全に取り除くために貫通プローブによって貫通され、ウェルからのシグナルの妨害のない検出が可能となる。
【0030】
光検出器はフォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、光電子増倍管などのような標準的な光検出器であって良い。望ましい光検出器はそのような光検出器のアレイを含む。使用することの出来る光検出器はCCDカメラおよびCMOSカメラのようなイメージングシステム含む。光検出器は、検出器上での配向、焦点調節および/もしくは光の撮像のためにレンズ、導光などを含んでも良い。ある具体的な実施形態において、イメージングシステムがアッセイプレートの一つもしくはそれ以上のウェルの結合領域のアレイからの発光を撮像するために用いられ、アッセイ装置は前記アレイのそれぞれの要素から発せられた発光に対する発光値を報告する。
【0031】
検体検出モジュールと空気サンプリングシステムとを備えた環境監視システムもまた提供される。空気サンプリングシステムは、空気を処理して空気中の粒子状物質を濃縮し、粒子を液体懸濁液に懸濁する。検出モジュールは本明細書に記載されるようにマルチウェルプレートにおいて発光アッセイを実施するための装置である。動作において、空気サンプリングシステムはある一定の期間空気を処理し、検体検出モジュールにサンプルを送り、検体検出モジュールは、アッセイプレートの一つもしくはそれ以上のウェルにおける一つもしくはそれ以上の標的検体に対するアッセイを実施し、アッセイの完了時に結果を報告する。空気サンプリングシステム、検出モジュール、および二つの構成要素間の接点は、好ましくは、自動的な方法によって動作するように設計されている。選択された時間的間隔において、追加のサンプルが空気サンプリングシステムから検出モジュールに伝送され、アッセイプレートの使われていないウェルにおいて分析される。アッセイは連続した方法で行われるようにスケジュールされていても良い。代替的には、アッセイは、いくつかのステップが重なり合った交互の方法で行われるようにスケジュールされていても良い。マルチウェルプレート(および多重のマルチウェルプレートを保持するプレートスタッカー)の使用を通じて、消耗品の最充填を必要とせずに長時間の自動動作が達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
詳細な説明セクションは本発明のある実施形態の説明を提供するが、それは限定するものと見なされるべきでなく、ある発明の側面を例示することを意図するものである。図1はマルチウェルプレートリーダー100の一つの実施形態の組立等角図を示す。プレートリーダー100は遮光性の筐体110と流体/イメージングシステム筐体130とを具備する。投入プレートスタッカー122と出力プレートスタッカー120はプレート105をアッセイに用いるために保持する(プレートは任意選択のプレートシールを有して示されている)。プレートスタッカー120と122は、下の遮光性の筐体から持ち上げられた(図に示されていないプレートエレベーターを用いて)プレートがスタック中に捕捉されるようにするようにバネが組み込まれたプレート放出ラッチ125を有している。投入スタック122のラッチはまた、プレートをスタックから下のプレートエレベーター(図示されていない)へ放出するように出来るように放出されるように導かれることが出来る。窓140は、投入スタッカー122内のプレートのバーコードを読み取ることが出来るように、流体/イメージングシステム筐体130内のバーコードリーダーのための光学的経路を提供する。任意選択で、プレートスタッカーカバー(図示されていない)が、周囲からスタック内のプレートを保護するためにプレートスタックを覆って備え付けられていても良い。プレートスタックカバーはプレートスタックを制御された温度/湿度下に維持するために、ヒーターおよび/もしくはクーラー(たとえば熱電ヒーター/クーラー)および/もしくはデシカントチャンバーを含んでいても良い。
【0033】
図2は、流体/イメージングシステム筐体130およびプレート105のカバーの無いプレートリーダー100の図である。図は遮光性の筐体の頂部のプレートスタッカー120と122の下に配置されたプレート導入開口に遮光シールを提供するスライド式の遮光ドア150を示す。モーター155はベルトを介して、ドア150を開ける直線状の打ち込みネジ(図示しない)に連結している。提供されたプレートリーダー100の図は、ドア150を含んだ装置のさまざまな構成要素を動かすためのある特定の平行移動メカニズムの使用を例示する。しかしながら、選ばれた特定のメカニズムは発明上の利点を有することができるが、この記述は限定することを意味せず、当業者であればさまざまな標準的な単一のもしくは多重の軸の平行移動メカニズムから選択することができるであろう。図面を単純化するために電子回路基板は図示されていないことは注目されるべきである。
【0034】
イメージングシステム160は、遮光性の筐体110の頂部のイメージング開口に備え付けられ、筐体110内のプレートからの発光を撮像することが出来る。ポンプ170は集積ピペッティングシステムを介して流体を推進するのに用いられる。当業者ならシステムにおいて使用するための適切なポンプを選択することが可能であり、それはダイヤフラムポンプ、ペリスタポンプ、およびシリンジ(もしくはピストン)ポンプ(図のように)を含むが、それらに限定するものではない。ポンプ170はまた、ポンプが別の流路から流体を押したり引いたりできるように出来る多重ポートのバルブを備える。代替的に、異なった流路の流体を独立に制御するために多重化したポンプを使用してもよい。バーコードリーダー180および回転ミラー185は投入プレートスタッカー122のプレートからのバーコードを走査するために用いられる。流体ステーション200はサンプルを装置に送り、集積ピペッターを洗浄し、そして、ピペッターから廃液を処分するために用いられる。貫通ツール125は、ウェルの妨害のない撮像を可能にするために、シールされたプレートのウェル上のシールを貫通し除去するために用いられる。ピペッティングプローブ平行移動ステージ250は、二重ピペッティングプローブ260の水平の平行移動および垂直の平行移動を提供する。
【0035】
図3はプレートリーダー100の別の図であり、イメージングシステム160の構成要素に集中しており、カメラブラケット164を介して遮光性の筐体の頂部に備え付けられたカメラ162を示している。カメラ162に連結されたレンズ166は、筐体110の中のプレートから発生した発光の焦点調節されたイメージを提供するのに用いられる。絞り168はレンズ166と筐体110頂部の開口とにシールされ、筐体110を周囲の光から保護して遮光環境に維持する一方、イメージングシステム160が筐体110からの光を撮像できるようにする。イメージングシステム160において使用するための望ましいカメラはフィルムカメラ、CCDカメラ、CMOSカメラなどのような標準的なカメラを含むが、それらに限定するものではない。CCDカメラは電子ノイズを低くするように冷やすことが出来る。レンズ166はガラスもしくは射出成型プラスチックから作成されるであろうは高開口数レンズである。イメージングシステムは同時にプレートの一つのウェルもしくは多数のウェルを撮像するために用いられて良い。CCDチップのサイズと撮像されるべき領域のより近い対応のために、一つのウェルからの光を撮像する集光効率は、ウェルの群を撮像するものよりも高い。撮像される領域のサイズの減少と収集効率の上昇は、高い検出感度を維持しながら小さくて高価でないCCDカメラとレンズを使用するのを可能にする。特に有利なことは、それらの低いコストとサイズのため、冷却無しのカメラもしくは最小の冷却(好ましくは約−20℃、約−10℃、約0℃もしくはそれ以上の温度まで)を伴うカメラを使用することである。
【0036】
図4は、プレートシール貫通ツール225、ピペッター平行移動ステージ250、および、サンプル/廃液ステーション300の拡大図を示す。ピペッター平行移動ステージ250は、二重プローブピペッター260を備え、二重プローブピペッター260はモーター駆動の垂直平行移動ステージ280に備え付けられており、それも同様に水平平行移動ステージ270に備え付けられている。水平の平行移動ステージ270はモーターおよびベルト駆動を用いて、直線のガードレールに沿って垂直平行移動ステージ280を動かし、そしてピペッター260を、貫通ツール225とサンプル/廃液ステーション300の間で動かす。垂直の平行移動ステージ280は、モーター駆動の直線状の打ち込みネジを用いて二重プローブピペッター260を上に上げたり下に下げたりする。動きの幅は、プローブ260がサンプル/廃液ステーションの流体に接近して筐体110に配置されるプレートのウェルに接近する(図示されていない遮光性の筐体110の頂部の開口を介して)ことを可能にする。
【0037】
二重プローブピペッター260は両方のプローブを流路へと接続するための流体接続を含む。二つのプローブを使用することは一つのプローブを液体をウェルに送るために使用して、一つのプローブを廃液を除去するために使用することを可能にする。代替的に、二つのプローブを二つの異なった流路からの異なった試薬を送るのに使用しても良い。垂直の平行移動ステージ280は貫通ツール225上のスロット227にスライドするように成型されている貫通プローブ平行移動要素265を含む。ピペッター平行移動ステージ270を用いることで、プローブ平行移動要素が、スロット227でくびき265を介して貫通プローブ225に接触してつかむように動かされることが出来る。そして、垂直ステージ280の上下の動きは、ピペッティングプローブ225の垂直の位置を制御するために用いられることができる。
【0038】
図5はサンプル/試薬ステーション300の二つの図を示す。ステーション300は、その上部表面に画定される次の三つの開いたコンパートメントを具備する:サンプルコンパートメント310、廃液コンパートメント320および洗浄コンパートメント330。サンプルコンパートメント310は流体コネクター312と流体接続している。流体コネクター312に送られるサンプル(たとえば空気サンプリングシステムから)はサンプルコンパートメント310を満たし、ピペッター260によって利用可能になる。廃液コンパートメント320は流体コネクター322へ流出し、ピペッター260に廃液を送るための容器を提供する洗浄コンパートメント330はピペッター260の表面を洗浄するために用いられることが出来る。ピペッター260はコンパートメント330に挿入され、流体システムは、廃液コンパートメント320に溢れていく前にピペッター260の外側表面に沿って流れる洗浄流体を分注するように指示される。コンパートメント310、320および330はウェル305に穴が開けられて、コンパートメント310および30のあふれ出た液が排出するように導かれ、ステーション300をあふれ出ないようになっている。流体センサ314および324は、コンパートメント310および320の流体レベルを監視して、正しい動作を確かにするために含まれている。望ましい流体センサは光反射率センサと静電容量センサとを含むが、それらに限定するものではない。
【0039】
試薬ブロック340は外部液体試薬源(流体コネクタ344に接続されている)とポンプ170(流体コネクタ342に接続されている)と間の接続を提供するために単に用いられる。試薬ブロック340は、液体試薬を送ることを確かにするために流体センサ346を用いて監視されている。液体試薬は、特定の用途に必要とされていない場合には省略されても良い。液体試薬の可能性のある用途の非限定的な例は、ポンプおよび流路のための作動流体として用いること、アッセイウェルの洗浄のための洗浄バッファーとして用いること、および/もしくは発光測定のための適切な環境を提供するためのリードバッファーとして用いることを含む。一つの実施形態では、それは電気化学発光リードバッファーである。廃液および液体バッファーは外部ボトルもしくは内部ボトルに貯蔵されることができる。代替的に、本明細書に記載の通り、それらは試薬カートリッジに貯蔵されても良い。
【0040】
当業者なら、サンプル/廃液ステーション300内の一つもしくはそれ以上の機能的な構成要素(たとえば、コンパートメントの一つ、試薬ブロック、センサなど)は省略できるか、または分離した部品として提供されることが出来ることが理解できるであろう。さらに、サンプルコンパートメントは他のサンプルを提供する方法によって、保管されるか、代替されることも出来る。たとえば、チューブラックおよび/もしくはソースプレートステーションが機器に組み込まれることが出来る。そのような実施形態は、プローブ260の移動がそのようなチューブもしくはそのようなソースプレートのウェルへ接近するのに充分であるように設定されるであろう。ラックもしくはプレートホルダーは、全てのチューブおよびウェルへの接近を提供するのを助けるように移動軸をまた有している。一つの実施形態において、横方向のプローブの水平の動き(すなわち、装置の基部に対して横から横)ならびに縦方向のチューブもしくはプレートホルダーの動き(すなわち前から後ろ)はチューブラックのアレイおよび/もしくはプレートホルダー内のソースプレートに保持されるウェルに対する接近を提供する。
【0041】
図6aは、ピペッター260上のプローブの一つもしくは両方で用いられるであろうピペッティングプローブチップ400の詳細図を示す。プローブ400は、プローブの外周周辺のチップに切り込まれたスロット410を伴うとがっていない端を持つ中空管であり、プローブが表面と接触している時、流体が吸引されたりプローブから分注されたりすることを可能にする。長方形のスロットが示されているが、三角形孔もしくは半円孔を含む代替的な形状を使用することが出来ることは明らかである。プローブチップの外周周辺に一つもしくはそれ以上のスロットがあってもよい。スロットは対称系に配列されても良く、またはスロットはプローブの特定の側に配置(非対称形)されていても良く、それによって、液体は好ましい方向から吸引される、すなわちウェルの底部へり周辺のメニスカスから液体を引き抜くためである。
【0042】
任意選択として、装置において用いられるピペッティングプローブにはバネが組み込まれており、それによって表面もしくはプローブを傷つけることなく表面と接触することが出来る。図6bおよび6cは液体ディスペンサー420を示し、使用される可能性のある代替的なプローブの実施形態を示す。液体ディスペンサー420は、チューブ要素425がガイド430内を完全に伸長した位置(図6b)と完全に引っ込んだ位置(図6c)との間で垂直に動くことが出来るように設定された垂直チューブ要素425とプローブガイド430を有したピペッティングプローブ424を備えている。図示されるように、プローブ424の大きい半径領域は、ガイド430の内側表面によって画定される二つのポジションストップの間に制限されるが、当業者には代替的なポジションストップの構成を設計することが可能である。ディスペンサー420はまた、垂直チューブ要素425上のガイド430とレッジ(あるいはカラー)435の表面の間に押さえつけられるバネ要素440を備え、プローブの底部に外部の力が無い場合に、前記チューブ要素が伸長した位置に留まるようになっている。ディスペンサーはまた、ガイド430(図示されてない)に取り付けられた垂直平行移動ステージを備え、ガイド430を上に上げたり下に下げたり出来るようになっている。
【0043】
ディスペンサー420を用いたピペッティング動作の一つの実施形態において、プローブ424がコンテナの中へそれが底部表面に触れるまで下げられるように、ガイドが下に下げられる。チューブ要素425がバネ420を押さえ、プローブガイド430の中の完全にの伸長したポジションと完全に引っ込んだポジションとの間の位置に引き込まれるように下に下げることは継続される。流体はウェルに加えられるかウェルから抜き取られ、プローブ424はウェルの外に持ち上げられる。貫通可能なシールを備えたコンテナを利用する具体例では、方法は、プローブ424がシールに接触して貫通するまで平行移動ステージを下に下げるステップをさらに含有できる。さらに、シールを貫通することはe)平行移動ステージをピペッティングプローブ424がプレートシールに触れるまで下に下げるステップ、f)チューブ要素425がバネ440を押し、ガイド430内の完全に引っ込んだ位置に引きこまれるように平行移動ステージを下に下げるのを継続するステップ、ならびにg)ピペッティングプローブ424がプレートシールを貫通し、チューブ要素425が完全に伸長した位置に戻るようになるまで、平行移動ステージを下に下げることを継続するステップを、さらに含有できる。
【0044】
図7a―7bは装置100からの貫通プローブ225の二つの図を示す。貫通プローブ225は、先に行くにつれて細くなり、貫通方向(プローブがウェルを貫通するように動く方向で、この場合プローブの長軸)の一端に貫通チップ451を形成する外部表面を伴う貫通セクション450を備える。貫通プローブ225はまた、貫通範囲に沿った貫通セクション450に近接して配置されるシール除去セクション452を備える。除去セクション452は、貫通する(この場合、丸角を持った四角のウェル)と意図されたウェル開口の形にぴったり合うが比較して少し小さい。貫通セクション450がシールを貫通した後、除去セクション452がプレートシールをウェル壁部に押し付け、シールがウェルのシグナルの検出を妨げるのを防ぐ。貫通プローブ225はまた、除去セクション452に近接したプレート停止セクション454を備える。停止セクション454は、それが標的ウェルに入ることの出来ないようなサイズになっており、それゆえに、プローブ225が標的ウェルへの最大移動を画定する
上記のように、除去セクション452は貫通しようとするウェルの形にぴったり合う。断面積(貫通方向に対して垂直)は丸、楕円形、多角形(正もしくはそうでない)、および丸角を持った多角形を含む任意のウェルの形を呈することが出来るが、それらに限定するものではない。一つの具体例において、それは四角もしくは縁の丸い四角である。貫通セクション450は、円錐形およびピラミッド型を含む形を呈するが、それらに限定するものではない。図7aに示されるように、それは、チップ451から半径方向に伸長したエッジ453を伴う四角のピラミッド型の形を持っている。ピラミッドのエッジは有利にも刃先を形成し、貫通工程においてシールを切片に切断することを助ける。例えば、図7a―7bに示されるような貫通プローブは丸角のウェルのシールを貫通するように設計されていて、シールを対角線上に切断して四つの三角形シール断片を形成し、ウェルの壁部に対してそれらの切片を折りたたむ。刃先はまた表面から持ち上げられていても良く、たとえば、貫通システムは基本的に形が円錐だが、円錐表面から伸長する持ち上がった刃先を具備することが出来る。装置はまた、マルチウェルプレートを分析するために貫通プローブおよびシールされたプレートを含んで提供されるふさわしいプレートは、シーリングフィルム(たとえば、接着性フィルム、熱シールフィルムもしくは音波溶接フィルム)によってシールされたプレートを含む。フィルムはプラスチックフィルムおよび金属フィルムもしくはそれらの組合せを含む物質を含有するが、それらに限定するものではない。一つの具体的な実施形態では、シールは、熱シールできるかもしくは接着性のアルミニウムホイルのような金属ホイル(それは熱シールできるもしくは接着性のコーティングもしくはフィルムのようなシーリング層によってコートされている)である。
【0045】
図7bに示されるように、貫通プローブ225はバネが組み込まれており、回復力を提供し、プレートに加えられる最大の力を制限する。貫通プローブ225はプローブガイド470の中の開口をスライドするプローブシャフト460を備え、ここで、プローブガイド470は遮光性の筐体110の頂部に固定的に備え付けられている(図2を参照の事)。圧縮バネ461は、プローブ460をプローブガイド470のもっとも持ち上げられた位置へと偏在化させる回復力を提供する。回復力は、i)シャフト460に固定的に保持されるピン464とii)ガイド470と筐体110の頂部の間に固定的に保持されるがシャフト460(スロット463がガイド470に対してプローブシャフト460の動く幅を画定する)のスロット463の中を自由に動けるピン461との間に提供される。プローブ225は、プランジャー465へ力を行使する(たとえば、プローブ除去要素265(図4を参照の事)をスロット227でつかんでプローブ除去エレメント265を垂直方向に平行移動することによって)ことで貫通方向に動くように設計される。プランジャー465とピン464の間にある2番目の圧縮バネ(図示されない)は、貫通プローブ225によって適用される力を制限する。過度の力が適用された場合、プランジャーは、ガイド470に対してシャフト460を動かす代わりに2番目の圧縮バネを圧縮する。スロット467内のピン466はシャフト460のプランジャー465の最大移動を画定する。
【0046】
図8は、一つのユニットに集積された貫通プローブおよびピペッティングプローブの代替的な実施形態を示す。図8は、シール貫通チップ521を伴うシール貫通セクション520を具備したシール貫通プローブ510、シール除去セクション522およびプレート停止セクション524を備えるシール貫通具/ピペッター500を示す。貫通具/ピペッター500はまた、プローブ510が貫通方向に沿ってスライドできるシリンダー形の開口を具備した貫通プローブガイド540を備える。貫通プローブ510はまた、貫通方向に平行なスルーホール525を具備し、一つの例では、貫通チップ521から離れて設置される。ガイド540から離れる貫通プローブ510の移動によってピペッティングプローブ530が貫通プローブ510から伸長する結果になり、貫通プローブ510のガイド540への移動によってピペッティングプローブ530が貫通プローブ510に引き込まれる結果になるように、ピペットプローブ530はスルーホール525内に駆動可能に配置され、ガイド540に固定的に取り付けられる。ガイド540の圧縮バネ545は、ガイド540から離れるように貫通プローブ510を押し、ピペッティングプローブ530を引っ張るように作動する(貫通プローブ510の最大の遊離は物理的ストップ、特にプローブ510上のカラー526およびガイド540上のレッジ547によって制限される。)
動作中、貫通プローブ510がウェルのシールを貫通し除去するように、プレートガイド540がシールされたウェルに向けて下に下げられる。圧縮バネ545のバネ係数は、バネ545の後に続けての圧縮(そして、ピペッティングプローブ530がスルーホール525に引き込まれたまま残り、貫通プローブ510と共平行移動する)が無くてもシールが貫通されるように選択される。ガイド540の継続した下への移動は、プレート停止セクション524のウェル表面頂部への接触の結果になり、貫通プローブ510のさらなる平行移動を避け、結果としてバネ545の圧縮とピペッティングプローブ530のウェルへの伸長が起こる。
【0047】
図9a―9cは、筐体110の頂部に備え付けられていた大部分の構成要素を取り除いた後の、装置100(図1−2を参照の事)の遮光性の筐体110の上面図を示す。図9は、三つの異なったポジションにあるスライド式の遮光ドア150の三つの図(a−c)を示す(明確化するため、ドア150の露出表面は平行線模様で示されている)。図9aでは、ドア150は完全にシールされたポジションにおり、筐体110頂部のプレート導入開口626、貫通プローブ開口630およびピペッティングプローブ開口640を完全にシールするようになっている。光検出開口610は防御されておらず、開口610の真下に位置したウェルから放出した光の検出および/もしくは撮像が出来るようになっている。この図はまた、筐体110の底部の開口610の下に備え付けられたプレート接触メカニズム615を示している。プレート接触メカニズム615はウェル内に電極を具備したプレートとの使用のために設計されており、電極はプレート底部にパターン化されたそれらの電極と接触する。プレート接触メカニズム615は開口610の下に位置したウェルの電極接触に対して電気接触を提供する。
【0048】
図9bにおいて、貫通プローブおよびスライド式ドア内の貫通プローブ開口と筐体110の頂部の対応する開口630および640とを一列に並べるために、スライド式ドア150が部分的に開いている。ドアがこのポジションにいる時、貫通プローブおよびピペッティングプローブは、適切な開口の下に位置するウェルに接近することができる。ピペッティングプローブが、プレートを再配置させることなしにプレート内のウェルの多重の位置、もしくは多重のウェルに対して接近できるように、多重ピペッティング開口が提供される。図9cにおいて、スライド式ドア150が完全に開いており、プレート導入開口626を完全に開いていてプレートスタッカー120および122とプレートエレベータ625との間のプレートの移動が可能になっている。
【0049】
図10は遮光性の筐体110に存在する機械的な構成要素を示す。プレート平行移動ステージ710は筐体110内の隆起した位置に備え付けられており、プレートホルダー720と保持しているプレート730とを提供する。平行ステージ710は直線のガイドとモーターを備え、二つの水平軸の平行移動をプレートホルダー720に対して提供し、プレートホルダー720が筐体110の水平領域の大部分をカバーできるようにする。プレートホルダー720はプレート730を端で支持し、そして中心部が開いており、プレートエレベータ740と接触メカニズム750とがプレートホルダー720を介してプレート730の底部と接触できるようになっている。プレートホルダ720がエレベータ740上のプラットホーム745の一つの上に位置するとき、エレベータ740のモーター駆動のシザーメカニズムがプラットホームを持ち上げるように動作し、プレート730をプレートホルダ720から筐体110頂部に備え付けられたプレートスタッカーへと持ち上げる。同様に、プレートホルダ720が接触メカニズム750上に位置するとき、接触メカニズム750のモーター駆動のシザーメカニズムが電気接触755を持ち上げるように動作し、それらがプレート730の底部の電極接触に接触するようになり、電気エネルギーを、前記接触を介してプレート730のウェル内の電極へと印加できるようになり、例えば、それらの電極で電気化学発光を誘発する。プレート、電気接触、プローブなどを移動させるために記載された駆動システムは、これらのメカニズムが特定の利点を有しているにも関わらず、本明細書に描かれた具体的なメカニズムに限定しないことは注目すべきである。望ましい構成要素の移動を達成するために他の標準的なメカニズムを選択することは十分に当業者の範囲に入る。
【0050】
一つの実施形態において、平行移動ステージ710はプレートホルダ720の急速な一つもしくは二つの軸の振動を達成するのに用いられ、それによって、プレートホルダ上の内容物を揺すって混合する。振動プロファイルは、連続した一つの軸の振動から反復した軌道振動まで広がることが出来る。一つの例は、二つの異なった周波数での軸の振動を含む。たとえば、Wohlstadterらによる米国特許第6,413,783号に記載されるように、サンプルのインキュベーションの間の混合を強化するために、超音波分解のためのシステムもまた提供される。
【0051】
一つの実施形態では、遮光性の筐体は、イメージング開口の真下とプレートホルダーの隆起の下に位置する光源を含む。この配置が基板の孔もしくはプレートの窓の使用を可能にし、プレートの位置合わせにおけるエラーを正すために用いられる。プレートの位置合わせを決定し、正すことができるように、光源からの光は基板を通過し、イメージングシステム上で結像する。有利にも、プレート底部と対になるプレート頂部とから作られたプレート(たとえば、同時継続出願の米国特許出願第10/185,274号および米国特許出願第10/185,363号に記載されるように、スクリーンが印刷されたプレート底部を伴うプレートは射出成型のプレート頂部と対になる)は、プレート底部のプレート頂部に対するずれを正すための、パターン化された基板(たとえば、スクリーンが印刷された)もしくはプレート底部の切れ目を有利にも含んでいる。一つの具体的な実施形態において、孔を含む(たとえばプレート頂部のフレームの外側に)プレートのようなプレートの頂部は、基板の結像を可能にするためにプレート底部上の基板と位置合わせをする。従って、プレートの下で発生する光の撮像は、プレートの正確な位置を画像処理ソフトウェアに伝えるために使用することが出来、また、カメラの焦点確認を提供するのにも使用できる。プレートはそれゆえ、二軸位置決めシステムを用いて再位置合わせできる。このようにプレート位置決め方法は(1)光通路開口を具備したプレートを提供するステップ、(2)底部からプレートに光を当てるステップ、(3)光通路開口を介して来た光を検出するステップ、および(4)任意選択として、プレートの再位置合わせをするステップ、を含有して提供される。
【0052】
装置、システム、方法、試薬、キットは環境サンプルにおけるアッセイを実施するためにも用いられても良い。それらは、自動化したサンプリング、サンプル調整、およびマルチウェルプレートアッセイフォーマットにおける分析を実施するのに特によく適しているであろう。
【0053】
自動化した環境監視システムは(1)サンプル収集モジュール、(2)任意選択で、サンプル調整モジュール、および(3)生物因子検出モジュールを備えていて、ここでモジュールは、流体的に接続されているか、もしくは一つの例において接続可能であり、モジュール間のサンプルの移動が可能になっている。一つの実施形態によれば、自動化した環境システムは、人間との関係を減らすことを必要とする多週間の持続した動作を可能にする。
【0054】
検出できる生物因子は、生物学的毒と同様、ウイルス、細菌、菌類、規制的、および寄生性病原体を含む。因子それ自体が検出できる。または、それらは細胞の断片、たんぱく質、核酸、脂質、多糖、毒素を含む因子から由来する物質の測定を通じて検出できるが、それらに限定するものではない。
【0055】
一つの実施形態において、自動の環境監視システムは空気をサンプリングし、空気中の粒子状物質を収集流体で懸濁して、その結果、液体サンプルを作り、そしてウイルス、細菌、毒素を含む一つもしくはそれ以上の生物因子に対するアッセイを実施する。アッセイは単一のアッセイフォーマット、もしくは多重のアッセイフォーマットにおいて実施される。
【0056】
生物因子のいくつかの例はワクシニアウイルス、Brucella spp.、ボツリヌス毒素A、リチン、ブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)、ベネズエラウマ脳炎(VEE)、ペスト菌(YP)、炭疽菌(BA)、コクシエラ・バーネッティ(CB)、および野兎病菌(FT)を含むが、それらに限定するものではない。
【0057】
一つの実施形態では、システムはまた、生物因子検出モジュールからのデータを受信して処理するコンピュータを備えている。コンピュータはデータの中に陽性の識別認識する、そして任意選択として、テストを実施する頻度を上げ、適切な権威に警告するためデータを伝送し、そしてさらに任意選択で近くの追加の自動環境監視システムに自動的に警告し、それらは自動的に分析の頻度を上げそして/または生物因子の存在を識別する検出限界を下げる。
【0058】
このように自動的環境監視システムのネットワークが提供される。一つの実施形態によると、ネットワークのそれぞれの自動的環境監視システムは、個々の場所でのバックグラウンドデータを、動作期間にわたる特定の場所におけるバックグラウンドのサンプリングの取得を通じて、計算することによって個々の検知閾値の限界を決定する。取得されたバックグラウンドレベルの情報は、平均的なバックグラウンドレベルとバックグラウンドレベルの標準偏差を追跡し、個々の自動的環境監視システムの立地の検知閾値の限界を動的に調整するために用いられる。
【0059】
一つの実施形態に従うと、サンプル収集モジュールは、たとえば、空気サンプルからろ過された粒子の懸濁液もしくは濃縮された他のものなどの環境サンプルを収集し処理することが出来る。用いることの出来る空気サンプリングシステムは、ろ過に基づくコレクター、衝突体、仮想衝突体および湿潤サイクロンを含む。用いることの出来る標準的なサンプル収集モジュールは、米国特許第6,888,085号、米国特許第6,887,710号、米国特許第6,867,044号、および米国特許第6,567,008号に記載のシステムを含む。追加的にもしくは任意選択として、サンプル収集モジュールはたとえば、水サンプル、土壌サンプル、医療サンプル、環境スワイプ、などなど、環境スラッジ、食料サンプル、飲料、泥の懸濁液を含有するサンプル、もしくは、生体サンプルなどの他のクラスのサンプルを収集し、濃縮し、そして/または処理するように設定することが出来る。分析されることが可能な医療サンプルは、排泄物、粘膜スワブ、生理液および/もしくは、細胞懸濁液を含有したサンプルを含むが、それらに限定するものではない。生物学的サンプルの具体例は、血液、血清、血しょう、組織吸引、組織ホモジネート、細胞培養、細胞培養上清(真核細胞および原核細胞の培養を含む)、尿、脳脊髄液を含む。
【0060】
噴霧上の微粒子流に含まれる微粒子を懸濁するためのデバイスは、超音波分解器、ボルテックスミキサー、振とう器、シンプルミキサー、もしくは流体と空気サンプルとのあいだの接触を最適化するための他の手段を利用しても良い。
【0061】
一つの実施形態によれば、生物因子の収集溶液の粒子(限定するものではないが、紙、デブリス、ごみを含む)へのロスを防ぐために、収集流体に界面活性剤を加えることが出来る。有用な界面活性剤は、イオン性もしくは非イオン性の合成洗剤もしくは界面活性剤(たとえば、非イオン性の合成洗剤/界面活性剤のクラスはBRIJ、TRITON、TWEEN、THESIT、LUBROL、GENAPOL、PLURONICおよびSPANの商標名で知られる。)を含むが、それらに限定するものではない。他の実施形態によれば、たとえばセルロースに基づいたデブリスのような微粒子に吸着した生物因子は、たとえば、酢酸もしくはクエン酸などのカルボン酸による処理によって溶液中に復帰させられる。
【0062】
一つの実施形態によれば、生物因子の検出は、サンプルの物理学的もしくは化学的処理によって向上される。利用することの出来る処理は(1)サンプル中の生物資質を濃縮すること、(2)生物資質を溶解および/もしくは断片化することならびに(3)アクセスすることが出来ない結合サイトを露出することである。
【0063】
デバイスは液体サンプルに懸濁された生物因子を、ろ過、親和性分離および/もしくは遠心などによって濃縮するための濃縮システムを含んでいても良い。ろ過濃縮システムは、余分な流体を除去する一方、細菌やウイルス粒子を残すように選別されたフィルターを用いるであろう。一つの例では、ろ過濃縮システムは、たとえば、たんぱく質、毒素、核酸、多糖および脂質などの生体分子を残すようにフィルターを用いる。システムはフィルターからの生体因子の除去と、たとえば、逆方向に流れるバッファー溶液によって、および/もしくは超音波分解によってなされる濃縮された生体因子の溶液への再懸濁とを提供する。
【0064】
遠心濃縮システムは、遠心の後、余分な流体を除去することによって生体因子を流体から分離する。システムはまた、余分な流体の除去の後、より少ない容量の流体で、濃縮された生体因子を再懸濁することを提供する。
【0065】
一つの実施形態によると、システムは、生体因子と結合することのできる親和性レジンを備える親和性濃縮ユニットを用いる。親和性レジンの例は疎水性相互作用レジン(C4-C18、ポリ−、ポリエチル−、およびポリメチル−アスパルトアミド)を含むが、それらに限定するものではない。レジンは好都合なことにカラム、カートリッジに詰められることもできるか、もしくは遊離したビーズとして用いることもできる。システムは、解放溶媒によって溶出することによって生体因子を親和性メディアから除去することを提供する。
【0066】
一つの実施形態では、少なくとも一つの検体は、受動的に(たとえば、非特異的結合によって)、または検体の結合パートナー(たとえば、検体と結合する抗体)との相互作用による結合を介して、もしくはたとえば共有結合を介するもののような化学的結合を介して(たとえばNHS-esterとの反応)および/もしくは適切なリンカーとの反応によって、もしくは一つもしくはそれ上のより特異的な結合試薬を介して、および/もしくはそれらの組み合わせによって、少なくとも一つの微粒子もしくは複数の微粒子(たとえば、複数の磁気的に反応可能な微粒子)の表面への固定を通じて、濃縮されることが出来る。
【0067】
一つの実施形態では、超音波溶解システムがサンプル処理モジュールに組み込まれており、それは、たとえば、Wohlstadterらの米国特許第6,413,873に記載されるようなシステムである。代替的にサンプル処理モジュールは、化学溶解システムを備えていても良い。界面活性剤、酸、アルカリ,もしくは他の溶解剤による化学溶解が、植物性細菌、胞子、およびウイルス粒子をこじ開けるために用いられることが出来る。そのあと、化学溶解に用いられた酸もしくは塩基性溶液は、検体検出モジュールへサンプルが送られるより前に、中和されることが出来る。一つの実施形態では、溶解システムは濃縮システムを備えた分離器より上流に組み込まれる。代替的に、溶解は、濃縮ユニットからの生体因子の除去の後に続く。
【0068】
サンプル処理モジュールは、望ましくない物質や、あるサンプルでは干渉物質を取り除くことが出来る部分精製システムをさらに含む。たとえば、部分精製システムは、生体分子を透過できるが、大きな粒子は通さないフィルターを含む。モジュールはまた、化学部分精製システム(たとえば、アルコールを用いて核酸を沈殿させるためのシステム)を含む。
【0069】
一つの実施形態において、生体因子検出モジュールは、マルチウェルプレートからの電気化学発光(ECL)を読み取るリーダーを備える。たとえば、ECLに基づいた多重検定は、米国特許出願第10/185,274号および米国特許出願第10/185,363号とそれぞれの公開された米国特許公開第2004/0022677号および米国特許公開第2005/0052646号、米国特許出願第10/238,960号とそれの公開された米国特許公開第2003/0207290号、米国特許出願第10/238,391号とそれの公開された米国特許公開第2003/0113713号、米国特許出願第10/744,726号とそれの公開された米国特許公開第2004/0189311号、ならびに米国特許出願第10/980,198号とそれの公開された米国特許公開第2005/0142033号に記載される。
【0070】
一つの実施形態では、生体因子検出モジュールは、サンプルおよびバッファーを受容し、プレートのウェルへ分注するための集積ピペッターおよび流体マニホールドを具備する。一つの好ましい実施形態において、モジュールは、同時に一つのウェルのみからECLを誘発して測定することが出来るようにする。
【0071】
検体検出モジュールの一つの例であるところの、図1に示される図面は、プレートを保存することと移動すること、発光(ECLを含む)を測定するための光検出器、サンプルをプレートに移すための流体の結合系およびピペッティングシステム、およびモジュールを駆動するための電子回路基板の、機械装置のコンパクトな機器への配置を例示する。
【0072】
一つの実施形態では、検体検出モジュールは、(1)光検出、(2)液体操作、(3)プレート操作の三つのサブシステムを具備する。それぞれのサブシステムは、任意選択として、信頼できる動作を確かめ、擬陽性の可能性を減らすために、内蔵するエラー検出コンポーネントを具備する。
【0073】
細菌戦争の病原体を含むが、それらに限定しない生物因子のためのアッセイを実施する方法が提供される。一つの実施形態として、方法は結合アッセイである。他の実施形態において、方法は固相結合アッセイ(一つの例では、固相イムノアッセイ)であり、アッセイの組成中の関心のある検体(もしくはそれらの結合競合者)と結合する一つもしくはそれ以上の結合表面とアッセイの組成とを接触させるステップを含有する。方法はまた、アッセイの組成を関心のある検体と特異的に結合する一つもしくはそれ以上の検出試薬と接触させるステップを含有しても良い。好ましい実施形態による多重結合アッセイ方法は、当業者に利用可能な多数のフォーマットを含むことが出来る。のぞましいアッセイ方法は、サンドイッチ結合アッセイもしくは競合的結合アッセイを含む。サンドイッチイムノアッセイの例は米国特許第4,168,146号および米国特許第4,366,241号に記載される。競合的結合アッセイの例は、Buechlerらの米国特許第4,235,601号、米国特許第4,442,204号および米国特許第5,208,535号に記載されるものを含む。一つの例では、たとえば魚介毒および真菌毒素などのような小分子毒素は、有利にも競合的イムノアッセイフォーマットにおいて測定することが出来る。
【0074】
検出試薬、結合表面の結合構成要素、および/もしくは橋渡し試薬として使用することの出来る結合試薬は、抗体、受容体、リガンド、ハプテン、抗原、エピトープ、ミミトープ、アプタマー、ハイブリダイゼーションパートナーおよびインターカレーターを含むが、それらに限定するものではない。ふさわしい、結合試薬の構成要素は、たんぱく質、核酸、薬剤、ステロイド、ホルモン、脂質、多糖およびそれらの組み合わせを含むが、それらに限定するものではない。「抗体」という用語は、原型のままの抗体分子(抗体のサブユニットのインビトロでの再会合によって組み立てられたハイブリッド抗体を含む)、抗体断片、抗体の抗原結合部位を備えたリコンビナントのたんぱく質コンストラクト(たとえば、PorterとWeir著のJ.Cell.Physiol.,67(Suppl.1):51−64,1966ならびにHochmanら著のBiochemistry12:1130−1135,1973に記載されるようなもの;引用によって本明細書に含まれる)を含む。その用語はまた、たとえば標識の導入によって化学修飾された、原型のままの抗体分子、抗体断片、および抗体コンストラクトを含む。
【0075】
本明細書に使用される方法は、定量的測定および定性的測定含有し、ならびに、検体の存在を検出すること、検体の量を定量すること、既知の検体を識別すること、および/もしくはサンプルの未知の検体を同定することを含むが、それらに限定するものではないさまざまな目的のために実施される測定を含有すると理解される。一つの実施形態では、一つもしくはそれ以上の結合表面に結合した1番目の結合試薬および2番目の結合試薬の量はサンプル中の検体の濃度値すなわち、サンプルの容量あたりのそれぞれの検体の量として示される。
【0076】
検体は、電気化学発光に基づいたアッセイフォーマットを用いて検出できる。電気化学発光測定は、好ましくは、電極表面に固定されるかさもなくば集められた結合試薬を用いて実施される。特に好ましい電極は、スクリーンに印刷されたカーボンインク電極を含み、特別に設計されたカートリッジおよび/もしくはマルチウェルプレート(たとえば24−、96−、384−などのウェルのプレート)の底部にパターン化されていて良い。カーボン電極表面上におけるECL標識からの電気化学発光は、同時継続出願の米国特許出願第10/185,274号および米国特許出願第10/185,363号(どちらも「発光試験測定のためのアッセイプレート、リーダーシステムおよび方法」と題され、2002年6月28日に出願された。引用によって本明細書に含まれる)に記載されるようなイメージングプレートリーダーによって誘発され、測定される。今日では、類似のプレートおよびプレートリーダーが市販されている(MULTI−SPOT(登録商標))およびMULTI−ARRAY(登録商標)プレートならびにSECTOR(登録商標)装置、Meso Scale Discovery,a division of Meso Scale Discovery, a division of Meso Scale Diagnostics, LLC, Gaithersburg,MD)。
【0077】
一つの実施形態では、プレート内の電極に固定された抗体は、サンドイッチイムノアッセイフォーマットにおいて、選択された生体因子の検出に用いることが出来る。他の実施形態では、プレート内の集積された電極上にパターン化された抗体のマイクロアレイは、サンドイッチイムノアッセイフォーマットにおいて、複数の選択された生体因子の検出に用いることが出来る。したがって、それぞれのウェルは、プレートの作動電極上に固定された一つもしくはそれ以上の捕捉抗体と、任意選択で、乾燥フォームの標識された検出試薬ならびに、サンプル分析、ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールを実施するために必要なすべての追加の試薬を含む。一つの例において、単一のウェル内の多重結合表面を具備したアレイが、擬陽性の同定を有意に減らすために多重検定を実施することを可能にする。
【0078】
ポジティブコントロールの方法は、シグナルの発生を妨害することで擬陰性の結果となるかも知れない条件もしくはサンプルを認識するするように提供される。この様相では、ポジティブコントロール方法は、サンプルを、環境サンプルにおいて観察されないと予想されるポジティブコントロール物質(たとえば、毒性の無いポジティブコントロール物質)に対する結合試薬(たとえば抗体)と接触させるステップ、つづいてサンプルをポジティブコントロール物質に対する標識された検出試薬(たとえば抗体)および既知の量のポジティブコントロール物質と接触させるステップと、シグナルを測定するステップを含有する。それゆえ、ポジティブコントロールは、サンプルによらずに常に一定のポジティブのシグナルを提供しなければならない。有意に減少したシグナルは、サンプルが抗体結合反応もしくはシグナル発生過程と干渉すること示すか、または、プレートもしくは装置の機能不良を示す可能性がある。
【0079】
ネガティブコントロールの方法は検出試薬と対応しない捕捉試薬(たとえば抗体)を使用して提供される。方法は、サンプルを、対応していない検出試薬の存在下で、捕捉試薬と接触させるステップを含有するそれゆえネガティブコントロールは、サンプルに関わらず、ネガティブのシグナルを提供しなければならない。ネガティブコントロールから有意に上昇したシグナルは、サンプル中に、たとえば対応していない検出試薬のネガティブコントロール捕捉試薬への非特異的な結合を引き起こす架橋因子のような物質の存在することを示している。
【0080】
そうしないと擬陽性の同定を提供するどんな非特異的な結合効果でも識別するために、方法は、同じ種(たとえば、ポリクローナルマウス、ウサギ、ヤギなど)からの非特異的抗体の混合物を特定の捕捉抗体として用いて提供される。この混合物は実際に試験測定に用いられる抗体の種をすくむように選ばれても良い。
【0081】
擬陽性の同定の頻度を下げるために、方法は、交互に独立して利用可能なウェルにおいて捕捉試薬および検出試薬(たとえば抗体)の少なくとも二つの異なったペアを用いて提供される。したがって、1番目の結合試薬のペアは最初の同定として使用されて、もし陽性であれば、2番目の結合試薬のペアを用いる確認試験の引き金となる。ペアは生体因子の同じマーカーもしくはエピトープを標的としても良いし、代替的には生体因子の異なったマーカーもしくはエピトープを標的にすることで二つの測定のオーソゴナリティーを更に上昇しても良い。交互のウェルにおける少なくとも二つの異なった抗体のペアの配列は特に有利である。この様相において、ペアは最初の同定セットとしての代替物であり、それゆえ確認試験として置いておく必要性が無くなる。実際に、もしサンプルが、もっとも最近の試験(1番目のもしくは2番目のペアに基づいた)に基づいてポジティブと推測されるなら、後に続く試験ウェルを実行するだけで単に確認される。
【0082】
二つもしくはそれ以上の捕捉抗体を単一のウェルに提供することで検出方法の信頼性をさらに向上させることができ、ここで、(a)二つもしくはそれ以上の異なった抗体は同じ生体標的の同じマーカーおよび/もしくはエピトープを認識する、ならびに/または、b)二つもしくはそれ以上の異なった抗体は同じ生体標的の異なったマーカーおよび/もしくはエピトープを認識する。
【0083】
生体因子の検出のための一つの方法は、(1)空気サンプル収集モジュール(一例として、集積されたエアロゾルサンプリングシステムを用いる空気サンプル中のエアロゾルの収集)を用いて空気サンプルを収集するステップ、(2)エアロゾルを液体へ懸濁するステップ、(3)任意選択として、エアロゾルの懸濁液をサンプル処理モジュールへと移動するステップ、(4)任意選択として、サンプル処理システム(一例として、大きな粒子を除去することによる部分精製)において、エアロゾルサンプルを濃縮するおよび/もしくは部分精製するステップ、(5)液体サンプルをマルチウェルプレートのウェルへと移動するステップ、(6)同じ因子に対する少なくとも一つの検出抗体を加えるステップ、(7)アッセイ測定を実施して、生体因子に対してポジティブなサンプルを識別するステップ、(8)任意選択で、(5)−(7)を繰り返すことによって確認試験を行うステップ、ならびに(9)警告を発するステップ。任意選択として、検出試薬はウェルに乾燥フォームで存在し、(6)のステップは省略される。この場合、サンプルを加えることは乾燥試薬が復元する結果となる。一つの実施形態において、ステップ(5)は、集積されたピペッティングシステムを介してサンプルをウェルに移動させるステップを含む。
【0084】
ステップ5は、溶液サンプルをサンプルチャンバー(たとえば装置100のサンプルコンパートメント310)へポンプ輸送するステップとプレート(たとえば、装置100の遮光性筐体110内のプレート)のウェルへとサンプルを移すためにピペッティングシステム(たとえば装置100のプローブ260)を用いるステップとを、含んでも良い。一つの実施形態において、上述のように装置100は、一つもしくはそれ以上の(もしくはすべての)後に続く分析のステップ((6)−(9))と同様に、この動作を実施するために用いられる。
【0085】
一つの実施形態において、プレートは、結合試薬(たとえば、抗体もしくは核酸)の固定されたアレイを具備し、サンプル中の生体因子は対応する固定された試薬と対応する標識された検出試薬とに結合し、サンドイッチ複合体を形成する。ある場合、アレイは電極上に形成され検出はECL測定を用いて実施される。一つの実施形態において、ECLリードバッファーを加えた後、電圧を作動電極に印加することによって電極上の標識はECLを放出するよう誘発され、放出されたECLはCCDカメラによって撮像される。任意選択として、特に、汚れた環境のエアロゾルサンプラーによって作られた視覚的ににごったサンプルに対して、アッセイ感度における利点を提供するために、ECL測定に先立って洗浄が加えられてもよい。画像解析は、アレイ上の放出した光の位置を決定するのに用いられ、これによってサンプル中の因子を識別する。画像解析はまた、抗体アレイのそれぞれの要素からの放出された光の強さを提供しそれぞれの生体因子の正確な定量を可能にする。
【0086】
本開示に引用される特許、特許出願、刊行物は引用によってそれらのすべてが含まれる。
【0087】
本発明は記載された具体的な実施形態の範囲に限定するものではない。実際に、本明細書に記載されたものに加えて本発明の種々の改良が前述の記載及び添付図面から当業者に明らかになるであろう。そのような改良は特許請求の範囲内に入ることが意図されている。
【0088】
「備える/含有する(comprise)」を列挙する請求項は、他の要素の含有が請求項の範囲内であることを許容され、「備える/含有する」の代わりに、「本質的に〜から成る(consisting essentially of)」というトラジションなフレーズ(すなわち、それらが本発明の実施に物質的に影響を与えない限り、他の要素の含有がクレームの範囲内であることを許容する)または「〜から成る(consisting of)」(請求項内にリストされた、混入物以外もしくは通常本発明と付随している活動において重要でないもの以外の要素のみを認める)を列挙するような請求項によってもまた発明は記述される。これら3つのトラジションのいずれも本発明の特許請求に用いる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】図1はマルチウェルプレートリーダー100の組立図を示す。
【図2】図2はプレートリーダー100の光検出と流体の構成要素を顕在化した図を示す。
【図3】図3はプレートリーダー100の光検出システム160の一つの実施形態を示す。
【図4】図4はある流体とシール貫通の構成要素の実施形態を示す。
【図5】図5はサンプル/廃液ステーション300の実施形態を示す。
【図6】図6a―6cはバネが組み込まれたピペットプローブ400の実施形態を示す。
【図7】図7a―7bはプレートシール貫通プローブ225の実施形態を示す。
【図8】図8は集積したプレートシール貫通具/ピペッター500の実施形態を示す。
【図9】図9a―9cはプレートリーダー100の遮光性の筺体110の実施形態の上面図を示し、遮光ドア150(平行線模様で示されている)の動作を描いている。
【図10】図10はプレートリーダー100の遮光性の筐体の一つの実施形態に存在する機械的な構成要素の図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールされたマルチウェルアッセイプレートのウェルからのシグナルを測定するための装置であって、前記装置が
(a) 前記マルチウェルプレートのウェルからシールを除去するためのシール除去ツールと
(b) 前記マルチウェルプレートのウェルからの前記シグナルを測定するための検出システムとを
備える、装置。
【請求項2】
前記シール除去ツールがシール貫通チップを伴う貫通プローブを含有している、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記貫通プローブが:
貫通方向の一端に前記貫通チップを形成するために頂部に行くにつれて細くなる外部表面を伴う貫通セクションと
前記貫通セクションの近接に前記貫通方向に沿って配置され、筒切り型(cross-sectional shape)を伴い、前記貫通方向と垂直で、前記個別のウェルの開口部に対してほとんど同一であるが、比較して小さいサイズであるシール除去セクション(displacement section)と
を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記筒切り型が円である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記筒切り型が四角形もしくは丸みを帯びた四角である、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記貫通セクションがピラミッド形である、請求項3−5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記貫通セクションが円錐形である、請求項3−5のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記貫通セクションが前記チップから半径方向に伸長した露出端を具備する、請求項3−5のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記貫通プローブが、プレートシール上にあるピストンの前記貫通方向に沿った下向きの最大の力がバネのバネ定数によって画定されるように装着されたバネである、請求項3−8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記貫通プローブがさらに、前記シール除去セクションに近接し、前記貫通プローブの前記ウェルへの最大の移動距離を画定するプレート停止セクションを備える、請求項3−9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
ピペッティングプローブを更に備えた、請求項3−9のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記貫通ローブが前記貫通方向と平行で、前記貫通チップから離れて設置されるスルーホールを具備し、
前記ピペッティングプローブが、前記スルーホール内に駆動可能に配置され、それはシール除去工程においては前記貫通プローブ内に引っ込まれており、ピペッティング工程においては前記貫通プローブから伸長している、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
貫通プローブとピペッティングプローブの移動が独立して制御されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記貫通プローブが更に、前記シール除去セクションに近接し、前記貫通プローブの前記ウェルへの移動距離の最大を画定するプレート停止セクションを備え、
前記ピペッティングプローブが前記貫通プローブにバネによって連結され、
前記バネのバネ係数が
(i)前記ウェルから完全に引っ込んだ時、前記ピペッティングプローブが前記貫通プローブから伸長せず、
(ii)前記ピペッティングプローブのウェルへ向けての平行移動が前記貫通プローブの共平行移動を引き起こし、前記ウェル上のシールを除去するのに充分な力を供給することが可能になり、
(iii)前記貫通プローブの移動距離の最大を過ぎて継続する平行移動が、バネの圧縮と前記ピペッティングプローブの前記貫通プローブから前記ウェルに向けての伸長とを引き起こす、
ように選択された請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記シール除去ツールがコアリングツールである、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記シール除去ツールが皮むきツールである、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記シール除去ツールがカップ除去ツールである、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記検出システムが光イメージングシステムである、請求項1−17のいずれかに記載の装置。
【請求項19】
方法が、
(a) マルチウェルプレートのウェルからシールを除去するステップと
(b) 前記ウェルからの前記シグナルの検出するステップと
を含有する、請求項1−18のいずれかに記載の装置を用いたマルチウェルプレートのウェルからのシグナルを検出する方法。
【請求項20】
方法が、
(a)マルチウェルプレートのウェル上でシールを貫通するステップと
(b)前記ウェルからの前記シグナルを検出するステップと
を含有する、
請求項2−18のいずれかに記載の装置を用いたマルチウェルプレートのウェルからのシグナルを検出する方法。
【請求項21】
前記貫通が
前記シールを切断して切片にするステップと
前記切片を前記ウェルの内部壁に対して折りたたむステップと
を含有する、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
サンプルを前記ウェルへとピペッティングするステップ、
アッセイ試薬を前記ウェルへとピペッティングするステップ、
前記ウェルを洗浄するステップ、
前記ウェルに光るを当てるステップ、
または前記ウェルへ電圧を印加するステップ
のうちの一つもしくはそれ以上のステップを含有する請求項19−21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
前記プレートの一つもしくはそれ以上の追加のウェルにおいて、前記方法を繰り返すことを更に含有する請求項19−22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
試薬カートリッジにおいて、前記試薬カートリッジが
(a)内部容積を同封するカートリッジ本体で、前記カートリッジ本体が試薬を供給するためのおよび廃液を受けるための試薬ポートおよび廃液ポートを具備するカートリッジ本体と
(b)前記試薬ポートへと接続した前記カートリッジ本体の内部の試薬コンパートメントと、
(c)前記廃液ポートへと接続した前記カートリッジ本体内部の廃液コンパートメントと、
を含有し、
前記試薬コンパートメントと液コンパートメントのうちの少なくとも一つが折畳み可能であって、コンパートメントによって占められる容積がコンパートメントへの液体の添加にともなって増加し、コンパートメントからの液体の除去にともなって減少するようになる、
試薬カートリッジ。
【請求項25】
前記試薬コンパートメントと廃液コンパートメントとの両方が折畳み可能である、請求項24に記載の試薬カートリッジ。
【請求項26】
一つもしくはそれ以上の追加の試薬ポートおよび/もしくは廃液ポートへと接続された、一つもしくはそれ以上の追加の折畳み可能な試薬コンパートメントおよび/もしくは折畳み可能な廃液コンパートメントを更に備える、請求項25の記載の試薬カートリッジ。
【請求項27】
前記試薬カートリッジの内部容積がカートリッジに貯蔵された液体の容量の1.5倍小さい、請求項24−26のいずれかに記載の試薬カートリッジ。
【請求項28】
方法が
(a)前記試薬コンパートメントから試薬を除去するステップと
(b)前記廃液コンパートメントへと廃液を導入するステップと
を含有する請求項24−27のいずれかに記載の試薬カートリッジを用いる方法。
【請求項29】
前記試薬カートリッジから除去された液体試薬の少なくとも80%が前記試薬カートリッジへ廃液として再導入される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
液体ディスペンサーにおいて、
(a)垂直のチューブ要素を備えたピペッティングプローブと、
(b)前記チューブ要素を垂直方向に支持するプローブガイドにおいて、前記プローブガイドが、前記チューブ要素が完全に伸長した位置と完全に引っ込んだ位置との間を前記ガイド中で垂直に移動することが出来るように設定されるプローブガイドと、
(c)前記チューブ要素を前記完全に伸長した位置へと偏在させる前記チューブ要素とプローブホルダーとに連結したバネ要素と、
(d)前記プローブを上に上げたり下にさげたりさせる、前記プローブガイドに取り付けられた垂直の平行移動ステージと、
を備えた、液体ディスペンサー。
【請求項31】
前記チューブ要素の下部開口部がスロット付きである、請求項30に記載の液体ディスペンサー。
【請求項32】
前記プローブが二つの平行のもしくは同軸で垂直なチューブ要素を備える、請求項30に記載の液体ディスペンサー。
【請求項33】
請求項30−32のいずれかに記載の液体ディスペンサーを用いてコンテナに流体を加えるおよび/もしくはコンテナから流体を抜き取る方法において、方法が
(a)前記平行移動ステージを前記プローブが前記コンテナの底部表面に触れるまで下げることによって前記ピペッティングプローブを前記コンテナ内へ向けて下げるステップと、
(b)前記平行移動ステージを下げることを継続して、前記チューブ要素が前記バネを押して、前記プローブガイド内に引き込まれて前記完全に伸長した位置と完全に引っ込んだ位置との間の位置になるようにするステップと、
(c)前記ピペッティングプローブを介して前記コンテナに流体を加えるステップおよび/もしくは前記コンテナから流体を抜き取るステップと、
(d)前記平行移動ステージを上に上げることで前記コンテナの外へ前記ピペッティングプローブを持ち上げるステップと、
を含有する、方法。
【請求項34】
前記コンテナが貫通可能なプレートシールでシールされ、前記方法が、前記プローブが前記シールに接触し貫通するまで前記平行移動ステージを下に下げることをさらに含有する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記貫通が、
前記ピペッティングプローブが前記プレートシールに接触するまで前記平行移動ステージを下に下げるステップと、
前記チューブ要素が前記バネを押し、前記完全に引っ込んだ位置へとなるように前記プローブガイド内に引き込まれるようになるように、前記平行移動ステージを下に下げることを継続するステップおよび、
前記ピペッティングプローブが前記プレートシールを貫通し、前記チューブ要素が前記完全に伸長した位置へと戻るようになるように、前記平行移動ステージを下に下げることを継続するステップと、
を含有する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
マルチウェルプレートにおいて発光アッセイを実施するための装置において、前記装置が
(a)遮光性の筐体を備え、遮光性の筐体が
(i)上に上げたり下に下げたりできるプレートリフティングプラットフォームを伴う一つもしくはそれ以上のプレートエレベータを備え、
(ii)前記プレートエレベータの上部に位置する一つもしくはそれ以上のプレート導入開口と、イメージング開口とを備えた遮光性の筐体頂部を備え、ここで前記筐体頂部は前記プレート導入開口をシールするためのスライド式の遮光ドアを備え、
(iii)一つもしくはそれ以上の水平方向にプレートを平行移動するプレート平行移動ステージを備え、ここで前記ステージはプレートを支持するためのプレートキャリッジを備え、前記プレートキャリッジはプレートキャリッジの下に配置される前記プレートエレベータがプレートに近づき持ち上げることができるように開口を具備し、そして前記プレート平行移動ステージはプレートを前記イメージング開口の下へ配置し、そして、前記プレートを前記プレートエレベータの上部に配置するように設定されていおり、
(b)前記筐体頂部の前記プレート導入開口の上部に備え付けられた一つもしくはそれ以上のプレートスタッカーを備え、ここで前記プレートスタッカーは前記プレートエレベータからプレートを受け取るかまたは前記プレートエレベータにプレートを受け渡すように設定されており、
(c)前記筐体頂部に備え付けられ前記イメージング開口と遮光シールで連結されている光検出器を備えている、
装置。
【請求項37】
前記装置内のアッセイプレートのウェルへ液体を流入したり、前記装置内のアッセイプレートのウェルから液体を抜き出すためのピペッティングシステムをさらに備える請求項36に記載の装置。
【請求項38】
(i)前記ピペッティングシステムが前記ピペッティングプローブを垂直方向および、任意選択的に、一つもしくはそれ以上の水平方向に平行移動するためにピペット平行移動ステージに備え付けられたピペッティングプローブを備え、
(ii)前記筐体頂部が一つもしくはそれ以上のピペッティング開口を具備し、
(iii)前記スライド式の遮光ドアが一つもしくはそれ以上のピペッティング開口を具備し、ここで前記スライド式の遮光ドアが、前記筐体頂部内の前記ピペッティング開口と前記スライド式遮光ドア内の前記ピペッティング開口とが一列に並ぶピペッティングポジションを具備しており、
(iv)前記ピペット平行移動ステージが、前記筐体頂部に備え付けられ、前記スライド式の遮光ドアが前記ピペッティングポジションにある時、前記筐体頂部の前記ピペッティング開口の下に位置したウェルに接近するために前記ピペッティングプローブを下に下げるように設定される、
請求項37に記載の装置。
【請求項39】
試薬および/もしくはサンプル配送ステーション、試薬および/もしくはサンプルチューブラック、プローブ洗浄ステーション、廃液ステーション、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される構成要素をさらに備え、ここで、前記ピペット平行移動ステージは一つもしくはそれ以上の水平方向へ移動し、前記構成要素内の液体に接近しおよび/もしくは前記構成要素へ液体を送る、
請求項38に記載の装置。
【請求項40】
プレートシール貫通プローブをさらに備えた請求項36−39のいずれかに記載の装置。
【請求項41】
プレートシールをさらに備え、そこで、
(i)前記筐体頂部が貫通プローブ開口を具備し、
(ii)前記スライド式遮光ドアが貫通プローブ開口を具備し、ここで、前記スライド式遮光ドアが、前記筐体頂部の前記貫通プローブ開口と前記スライド式遮光ドアの前記貫通プローブ開口とが一列に並ぶ貫通ポジションを具備し、
(iii)前記貫通プローブが前記筐体頂部に備え付けられ、前記スライド式遮光ドアが前記貫通ポジションにあるとき、前記筐体頂部の前記貫通開口の下に位置したウェルのシールを貫通するように前記貫通プローブを下に下げるように設定されている、
請求項38−39のいずれかに記載の装置。
【請求項42】
前記ピペット平行移動ステージがプローブ平行移動要素を備え、前記ピペット平行移動ステージが、前記貫通プローブが前記プローブ平行移動要素と接触するように水平に移動するように設定され、並びに前記プローブ平行移動要素とともに前記貫通プローブを下に下げたり上に上げたりするために垂直に移動するように設定される、
請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記光検出器の下に位置したウェルの電極に電気エネルギーを提供するプレート接点をさらに備える、請求項36−42のいずれかに記載の装置。
【請求項44】
請求項36−43のいずれかに記載の装置を用いたアッセイを実施する方法において、方法が、
(a)プレートを前記プレートスタッカーの一つに導入するステップと、
(b)前記プレートスタッカーの前記一つの下のプレート導入開口を露出するためにスライド式の遮光ドアをスライドするステップと、
(c)前記プレートスタッカーの前記一つから前記プレートキャリッジへと前記プレートを下げるために前記プレートエレベータの一つを使用するステップと、
(d)前記プレート導入開口をシールするために前記スライド式遮光ドアをスライドするステップと、
(e)前記光検出器の下に一つもしくはそれ以上のウェルを配置するために前記プレートキャリッジを平行移動するステップと、
(e)前記一つもしくはそれ以上のウェルから発光を検出するステップと、
(f)少なくとも一つの前記プレート導入開口を露出するために前記スライド式の遮光ドアをスライドするステップと、
(g)前記プレート導入開口の前記一つの下に前記プレートを配置するために前記プレートキャリッジを平行移動するステップと、
(h)前記プレートスタッカーの一つに前記プレートを持ち上げるために前記プレートエレベータの一つを持ち上げるステップと、
を含有する、方法。
【請求項45】
一つもしくはそれ以上の
サンプル/もしくは試薬を前記ウェルの一つに入れるもしくは前記ウェルの一つから抜くようにピペッティングするステップ、
一つもしくはそれ以上の前記ウェルからシールを取り除くステップ、もしくは
一つもしくはそれ以上の前記ウェル内の電極に電気エネルギーを印加するステップ
を更に含有する請求項44に記載の方法。
【請求項46】
請求項42−43のいずれかに記載の装置を用いるアッセイを実施する方法において、方法が
(a)前記プレートスタッカーの一つにプレートを導入するステップと、
(b)前記プレート導入開口の一つを露出するように前記スライド式遮光ドアをスライドさせるステップと、
(c)前記プレートを前記プレートスタッカーの前記一つから前記プレートキャリッジへと下げるために前記プレートエレベータの一つを使用するステップと、
(d)前記貫通ポジションへと前記スライド式遮光ドアをスライドするステップと、
(e)前記貫通プローブの下に前記プレートの位置を合わせ、前記ウェルのシールを貫通するステップと、
(f)前記ピペッティングポジションへと前記スライド式遮光ドアをスライドするステップと、
(g)試薬および/もしくはサンプルを、前記プレートの一つもしくはそれ以上のウェルへと導入するためにならびに/または、前記プレートの一つもしくはそれ以上のウェルから抜き取るために、前記ピペッティングプローブを使用するステップと、
(h)前記プレート導入開口をシールするために前記スライド式遮光ドアをスライドするステップと、
(i)前記光検出器の下に一つもしくはそれ以上のウェルを配置するために前記プレートキャリッジを平行移動するステップと、
(j)前記一つもしくはそれ以上のウェルからの発光を検出するステップと、
(k)前記プレート導入開口の一つを露出するために前記スライド式遮光ドアをスライドするステップと、
(l)前記プレートエレベータの一つの上部に前記プレートを配置するために前記プレートキャリッジを平行移動するステップと、
(m)前記プレートスタッカーの一つに前記プレートを持ち上げるために前記プレートエレベータを持ち上げるステップ、
を含有する方法。
【請求項47】
前記光検出器の下に一つもしくはそれ以上の追加のウェルを配置するために前記プレートキャリッジを平行移動するステップと、前記一つもしくはそれ以上の追加のウェルからの発光を検出ステップとをさらに含有する請求項44−46に記載の方法
【請求項48】
前記一つもしくはそれ以上のウェルからの発光の前記検出するステップが、前記一つもしくはそれ以上のウェル内の電極に電圧を印加するステップを含有する、請求項44−47のいずれかに記載の方法。
【請求項49】
前記光検出器がイメージングシステムである、請求項44−48のいずれかに記載の方法。
【請求項50】
前記イメージングシステムが前記一つもしくはそれ以上のウェルの結合領域のアレイからの発光を撮像するために用いられ、前記装置が前記アレイの個々の要素から放出される発光の発光値を報告する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
一つもしくはそれ以上の前記プレートのウェルが乾燥アッセイ試薬を含有している請求項44−50のいずれかに記載の方法。
【請求項52】
乾燥アッセイ試薬を含有している前記一つもしくはそれ以上のウェルが前記乾燥試薬を周囲から保護するためにシールされている、請求項51に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−533650(P2009−533650A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547613(P2008−547613)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/049049
【国際公開番号】WO2008/057111
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(505243216)メソ スケール テクノロジーズ エルエルシー (8)
【Fターム(参考)】