説明

アリピプラゾール錯体の製剤と方法

抗精神病薬のアリピプラゾールをβ-シクロデキストリン、好ましくはスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン中で包接錯体を形成した形態で含む、アリピプラゾール製剤が提供される。これを注射剤とした場合、筋肉注射部位において与える刺激は、可逆的で、一般的に最小から穏和な範囲の刺激である。また、筋肉注射部位におけるアリピプラゾールによる刺激を軽減し若しくは最小化する方法、および該製剤を用いて統合失調症を治療する方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置換β-シクロデキストリンとのアリピプラゾール包接錯体、該包接錯体の形態におけるアリピプラゾールを含むアリピプラゾール製剤、アリピプラゾールの該錯体を含む注射剤、該注射剤の使用によるアリピプラゾール筋肉注射の刺激性を減少させる方法、および該製剤の使用による統合失調症の治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Oshiroの米国特許5,006,528号は、ドーパミン性神経伝達拮抗剤としての7-[(4-フェニルピペラジノ)-ブトキシ]カルボスチリルを開示し、これはアリピプラゾールを含む。
アリピプラゾールは下記の構造を有し、
【化1】

【0003】
統合失調症の治療に有用な、特殊な抗精神病薬である。水溶性は乏しい(室温下で<1μg/mL)。筋肉内注射用の溶液を調剤した場合、アリピプラゾールは、多くの水混和性共溶媒系や、例えばヘキソン酸:中鎖トリグリセリド(10:90)、ポリエチレングリコール400:エタノール:乳酸(35:15:50)、ベンジルアルコール:ゴマ油(10:90)、ベンジルアルコール:中鎖トリグリセリド(10:90)、ベンジルアルコール:トリブチリン(5:95)、およびポリソルベート80/25mM酒石酸のような水非混和性溶媒と共溶媒系を用いた注射部位において、許容できない(中程度から激しい)組織刺激を示すことが知られている。
シクロデキストリンは薬物の溶解度を増大させる効果が知られていて、疎水性分子と包接錯体を形成する機能がある。残念ながら、シクロデキストリンの錯体形成が不可能であるか、または明らかな利点が認められない薬物が多く存在し、例えば、J. Szejtli, Cyclodextrinsin Drug Formulations : Part II, Pharmaceutical Technology, 24-38, August, 1991に開示がある。
【0004】
Stella et al.の米国特許5,134,127号および同5,376,645号はスルホアルキルエーテルシクロデキストリン誘導体および非水溶性薬物の可溶化剤としての使用を開示し、経口、点鼻、および静脈内と筋肉内投与を含む非経口投与を記載する。Stella et al.はまた非水溶性薬物の包接錯体、スルホアルキルエーテルシクロデキストリン誘導体およびこれらを含む薬学的組成物を開示する。開示されたスルホアルキルエーテルシクロデキストリン誘導体の例としては、β-シクロデキストリンのモノスルホブチルエーテルおよびβ-シクロデキストリンのモノスルホプロピルエーテルが含まれる。非水溶性薬物の例は、第7欄の25行目より記載され、ベンゾジアゼピン、クロルプロマジン、ジアゼパム、メフォバルビタール、メタルビタール、ニトラゼパムおよびフェノバルビタールが含まれる。
【0005】
Kim et al.の米国特許6,232,304号はアリールヘテロシクロの塩の包接錯体を開示し、例えばβ-シクロデキストリンスルホブチルエーテル(SBECD)やヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBCD)のようなシクロデキストリン中のジプラシドン酒石酸塩が含まれ、経口剤若しくは非経口剤におけるそれら包接錯体の使用も開示される。
日本国特許出願09301867(A2)号(1997年11月25日)はアリピプラゾールを含む錠剤の剤形の抗うつ病組成物を開示する。
【0006】
2001年10月17日付けEP1145711(A1)(米国出願2000-547948号2000年4月12日出願に基づく)はアリピプラゾールを含む瞬時溶解性の経口用量製剤を開示する。
Uekama et al.の米国特許5,904,929号は薬物を含む経粘膜および経皮投与用の薬学的組成物、および可溶化剤としてのパーアシル化シクロデキストリンを開示する。薬物の例としては、塩酸アミトリプチリン、アモキサピン、塩酸ブチトリプチリン、塩酸クロミプラミン、塩酸デシプラミン、塩酸ドチエピン、塩酸ドキセピン、フルオキセチン、ゲピロン、イミプラミン、炭酸リチウム、塩酸ミアンセリン、ミルナシプラン、塩酸ノルトリプチリンおよび塩酸パロキセチンのような抗うつ剤;硫酸アトロピンやヒオシンのような抗ムスカリン剤;アルプラゾラム、塩酸ブスピロン、塩酸クロルジアゼポキシド、クロルプロマジン、クロザピン、ジアゼパム、塩酸フルペンチキソール、フルフェナジン、フルラゼパム、ロラゼパム、マザペルチン、オランザピン、オキサゼパム、ピモジド、ピパンペロン、ピラセタム、プロマジン、リスペリドン、セルフォテル、セロクエル、スルピリド、
【0007】
テマゼパム、チオチキセン、トリアゾラム、トリフルペリドール、およびジプラシドンのような鎮静剤;アルニジタン、およびスマトリプタンのような抗偏頭痛薬;アテノロール、カルベジロール、メトプロロール、ネビボロール、およびプロプラノロールのようなβブロッカー;メシル酸ブロモクリプチン、レボドーパ、および塩酸セレギリンのような抗パーキンソン病薬;塩酸ブプレノルフィン、コデイン、デキストロモラミド、およびジヒドロコデインのようなオピオイド鎮痛剤;ガランタミン、ネオスチグミン、フィソスチミン、タクリン、ドネペジル、ENA713(エキセロン)、およびキサノメリンのような副交感神経興奮薬;アムロジピン、ブフロメジル、亜硝酸アミル、ジルチアゼム、ジピリダモール、ニトログリセリン、硝酸イソソルビッド、リドフラジン、モルシドミン、ニカルジピン、ニフェジピン、ペントキシフィリン、四硝酸ペンタエリトリットのような血管拡張剤が含まれる。
【発明の開示】
【0008】
発明の簡単な説明
本発明に従うと、アリピプラゾールの置換β-シクロデキストリン包接錯体が提供される。非錯体のアリピプラゾールと比較すると該包接錯体は実質的により水溶性であることが分かった。
驚くべきことに、そして予期せぬことに、アリピプラゾールが例えばスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリンのような置換β-シクロデキストリンと錯体形成することが見出され、アリピプラゾールを筋肉部位へ運搬する注射剤として製剤化が可能である。そして非錯体のアリピプラゾールを含有する注射剤と比較して予期せぬ刺激性減弱効果が認められた。
加えて本発明に従うと、アリピプラゾールと置換β-シクロデキストリン、および薬学的に許容される担体より形成される薬学的組成物が提供される。
【0009】
好ましい態様としては、本発明は水性の非経口または注射用製剤として提供される。しかしながら、本発明の薬学的剤形は、例えば凍結乾燥注射剤、経口剤(例えば錠剤、カプセル剤、エリキシル等)、経皮剤、経粘膜剤または吸入剤等の他の用量剤形であってもよい。
更には本発明に従うと、投与部位に許容できない刺激性を与えることなく注射用アリピプラゾールを投与する方法が提供され、その場合、上記の注射剤が治療を必要とする患者に対して、好ましくは筋肉内投与される。
そして更には本発明に従うと、統合失調症の治療方法が提供され、その方法は上記の製剤、好ましくは注射剤を必要とする患者に投与する段階を含み、その際投与部位においてそれが筋注部位であろうと他の部位であろうと過度の刺激を与えることはない。
【0010】
発明の詳細な説明
アリピプラゾールは水溶性に乏しく水性注射剤を調製することは困難である。本発明に従うと、置換β-シクロデキストリンと錯体形成を行うことによりアリピプラゾールの水溶性が十分に向上し水性注射剤を調製することが可能となる。実際に、シクロデキストリンは注射部位におけるアリピプラゾールの沈殿化を阻止する。アリピプラゾールと置換β-シクロデキストリンの錯体を含む水性注射剤は好ましくは筋肉投与することができ、その場合筋肉部位に許容できない刺激を与えることはない。上記のとおり水混和性共溶媒系および水非混和性共溶媒系がその許容できない刺激性のためにアリピプラゾール注射剤の担体として許容されないから、このことは実際、驚くべき、そして予期できないことである。他方、本発明の水性注射製剤は注射部位に許容できない刺激を与えることなくアリピプラゾールを輸送できる。
【0011】
以下の記載で分かるように、アリピプラゾールの水性注射製剤は、pHを目的の値に調節するために酸緩衝剤と塩基を含む。
ここで用いられる適切な置換β-シクロデキストリンとしてはスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン(SBECD)およびヒドロキシプロピルp-シクロデキストリン(HPBCD)が参照できるが、SBECDが好ましい。
注射部位または筋肉部位における「過度の刺激」または「許容できない刺激」とは患者にとって許容されない中程度から激しい刺激であって患者のコンプライアンスに好ましくない影響を与えるものをいう。
【0012】
注射部位または筋肉部位における「減少した刺激」とは患者にとって許容可能な一般的に最小から穏和な範囲の刺激であってコンプライアンスに好ましくない影響を与えることがないものをいう。
アリピプラゾールは置換β-シクロデキストリンと錯体を形成し、該錯体を水に溶解して注射剤を製造することができる。
しかしながら、アリピプラゾールと置換β-シクロデキストリンとの物理的混合物も同様に本発明の範囲内に含まれる。
錯体または物理的混合物は錠剤として成型しまたはカプセルに充填することができる。
【0013】
本発明のアリピプラゾール製剤はアリピプラゾールと置換β-シクロデキストリンとの物理的乾燥混合物またはその乾燥した包接錯体として製剤化し、水を加えることにより注射剤を再構成させてもよい。別法として、水性の注射剤を凍結乾燥し、後に水を添加して注射剤を再構成させてもよい。こうして、当該包接錯体は本発明に従って、事前に調製してもよいし、溶液中で調製しまたはin vivoで(胃腸管内または口腔内で)調製してもよい。本発明では上記のすべてを考慮している。
【0014】
本発明のアリピプラゾールの水性注射製剤は、pHを約3.5から約5の範囲に調節するために酸緩衝剤を含む。ここで用いられる酸緩衝剤の例としては、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等の酸、およびシュウ酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機酸が含まれる。上記の酸の塩もまた同様に用いられる。好ましい酸は酒石酸、クエン酸、および塩酸であり、酒石酸が最も好ましい。
本発明の注射剤はpHの範囲が約3.5から約5、好ましくは4から4.6、最も好ましくは4.3である。注射剤において必要であれば、アルカリ金属の水酸化物、例えばNaOH、KOH、若しくはLiOH、好ましくはNaOH;またはアルカリ土類金属の水酸化物、例えばMg(OH)2若しくはCa(OH)2等の塩基でpHを調節してもよい。
【0015】
本発明の水性注射剤を製造するに際し、置換β-シクロデキストリンはアリピプラゾールに対して重量比で約5:1から約400:1、好ましくは約10:1から約100:1の範囲で使用される。使用するシクロデキストリンの各タイプにより、注射部位におけるアリピプラゾールの沈殿化を阻止若しくは妨げるために異なった比のシクロデキストリン量が必要である。本発明の水性注射剤における好ましい態様の場合、置換β-シクロデキストリンはSBECDであってアリピプラゾールに対して重量比で約5:1から約400:1、好ましくは約20:1から約40:1を使用する。過剰のシクロデキストリンはアリピプラゾールの溶解を補助するので、アリピプラゾールと錯体形成するための必要量以上のシクロデキストリンが存在してもよい。
【0016】
アリピプラゾールは該水性注射剤中に注射剤総量の約0.1から約2.5重量%、好ましくは約0.2から約1.5重量%存在する。
好ましい態様においては、アリピプラゾールは該水性注射剤中に約1から20mg/mLの製剤、好ましくは約1.5から約8mg/mLの製剤を与える範囲で存在する。
より好ましい態様においては、本発明の製剤はアリピプラゾール2mg/mL、5mg/mLおよび7.5mg/mLを提供する。充填量は好ましくは0.5mLと2mLである。
好ましい注射剤は以下の通りである;
(1)アリピプラゾール−約1.5から約8mg/mL溶液を与える量
(2)SBECD−約100mg/mLから約200mg/mL溶液を与える量
(3)酸緩衝剤(好ましくは酒石酸)−pHを約3.5から約5の範囲に調節する、約7mg/mLから9mg/mL溶液の量
(4)pH調節のための塩基で、好ましくはアルカリ金属の水酸化物、好ましくはNaOH−pHを約4から4.6の範囲に調節する量
(5)水 1mLとする量
【0017】
本発明のアリピプラゾール注射剤は以下のようにして調製される;酒石酸またはその他の酸緩衝剤を注射用水に溶解する。置換β-シクロデキストリン(好ましくはSBECD)をその酸緩衝剤水溶液に溶解する。それからアリピプラゾールを該溶液中に溶解する。水酸化ナトリウムや他のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物のような塩基を添加して、該溶液のpHを約3.5から約5、好ましくは約4.3に調整する。水を追加して所望の体積とする。
得られた溶液を無菌濾過、例えば0.22μメンブレンで濾過しバイアルに充填する。バイアルを固定し密栓して最終的に殺菌する。
【0018】
本発明の水性注射剤は、錯体で提供されるアリピプラゾール量をシクロデキストリンの水中濃度5%w/vで測定した場合、アリピプラゾールを少なくとも2mg/mL、好ましくは少なくとも5mg/mL提供する。
本発明のアリピプラゾール製剤はヒト患者の統合失調症の治療に用いられる。本発明注射剤の好ましい用量は、アリピプラゾール7.5mg/mLを含む注射液2mLの投与、またはアリピプラゾール15mgを一日三回2時間間隔毎の投与である。該注射剤は好ましくは筋肉内投与されるが、皮下注および静注も同様に有効である。
下記の実施例は本発明の好ましい態様を表す。
【実施例】
【0019】
目視検査で本質的に問題のない、無色透明のアリピプラゾール注射溶液(アリピプラゾール2mg/mL、4mg/バイアル)を以下の通り調製した;
ステンレス製反応容器中に注射用の水(USP)を適当量満たした。
撹拌を続けながら、酒石酸顆粒(USP)78gおよびスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン(SBECD)1500gを反応容器に加え水中で溶解した。
アリピプラゾール20gを反応容器に加え撹拌を続けてアリピプラゾールを溶解させた。
1N水酸化ナトリウム水溶液を上記溶液に加えてpHを約4.3に調節した。
注射用の水(USP)を上記溶液に追加して撹拌しながら最終液量を10Lに調節した。
上記溶液を0.22μMメンブランフィルターで無菌濾過し無菌容器に入れた。上記溶液4mg量を無菌バイアル中に充填し無菌状態で密栓した。




【特許請求の範囲】
【請求項1】
置換β-シクロデキストリン中におけるアリピプラゾールの包接錯体。
【請求項2】
置換β-シクロデキストリンがスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン(SBECD)またはヒドロキシプロピルβ-シクロデキストリン(HPBCD)である請求項1の包接錯体。
【請求項3】
シクロデキストリンがSBECDである、請求項2の包接錯体。
【請求項4】
アリピプラゾールおよび置換β-シクロデキストリンを含む薬学的製剤。
【請求項5】
注射用の剤形である、請求項4の製剤。
【請求項6】
置換β-シクロデキストリンがスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン(SBECD)またはヒドロキシプロピルβ-シクロデキストリン(HPBCD)である、請求項4の製剤。
【請求項7】
pHが約3.5から約5の範囲内にある水性注射用製剤を含む、請求項4の製剤。
【請求項8】
酸緩衝剤を含む、請求項7の製剤。
【請求項9】
酸緩衝剤が酒石酸若しくはその塩、クエン酸若しくはその塩、塩酸若しくはその塩、酢酸若しくはその塩、マレイン酸若しくはその塩、リンゴ酸若しくはその塩、硫酸若しくはその塩、トルエンスルホン酸若しくはその塩、ベンゼンスルホン酸若しくはその塩、ナフタレンスルホン酸若しくはその塩、またはエタンスルホン酸若しくはその塩である、請求項8の製剤。
【請求項10】
水性製剤のpHを約3.5から約5の範囲内に調節するための塩基を更に含む、請求項9の製剤。
【請求項11】
アリピプラゾールに対して置換β-シクロデキストリンを重量比で約10:1から約100:1の範囲内で用いる、請求項8の製剤。
【請求項12】
アリピプラゾールに対して酸緩衝剤を重量比で約2:1から約10:1の範囲内で用いる、請求項8の製剤。
【請求項13】
アリピプラゾール1mg/mLから10mg/mLの範囲の投与用量を提供するようにアリピプラゾールを含む、請求項5の製剤。
【請求項14】
置換β-シクロデキストリンがSBECDであって、アリピプラゾールに対して重量比で約20:1から約40:1の範囲内で存在する、請求項5の製剤。
【請求項15】
アリピプラゾールおよび置換β-シクロデキストリンが包接錯体の形態で存在する、請求項5の製剤。
【請求項16】
該製剤が注射部位において与える刺激が最小である、請求項5の製剤。
【請求項17】
アリピプラゾール、SBECD、酒石酸、水酸化ナトリウムおよび水を含み、pHが約4から4.6の範囲内にある、水性注射用製剤。
【請求項18】
製剤に対して約1.5mg/mLから約8mg/mLのアリピプラゾール、約100mg/mLから約200mg/mLの範囲のSBECD、約7mg/mLから約9mg/mLの範囲の酒石酸、pHを約4から4.6の範囲に調整するための水酸化ナトリウム、および1mLとするための水を含む、請求項17の製剤。
【請求項19】
アリピプラゾールとSBECDが包接錯体を形成する、請求項18の製剤。
【請求項20】
許容できない刺激を伴わずに筋肉注射するための請求項17の製剤。
【請求項21】
該包接錯体によって提供されるアリピプラゾール量を置換β-デキストリン濃度5%w/v水において測定した場合、該錯体が少なくとも2mg/mLの量のアリピプラゾールを提供する、請求項15の製剤。
【請求項22】
必要な患者に請求項17の製剤を投与することを含んでなり、治療が必要な患者に対して、注射部位に許容できない刺激を与えることなくアリピプラゾールの注射剤を投与する方法。
【請求項23】
該製剤が筋肉内投与される請求項22の方法。
【請求項24】
治療を要する患者に対し注射部位に許容できない刺激を与えることなく請求項5の製剤を投与することを含んでなる、統合失調症を治療する方法。

【公表番号】特表2006−501240(P2006−501240A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−531017(P2004−531017)
【出願日】平成15年8月14日(2003.8.14)
【国際出願番号】PCT/US2003/025573
【国際公開番号】WO2004/017897
【国際公開日】平成16年3月4日(2004.3.4)
【出願人】(391015708)ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー (494)
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY
【Fターム(参考)】