アルブミン−インスリン融合タンパク質
インスリン活性を有するポリペプチドと融合したアルブミンを含む、融合タンパク質が開示される。本融合タンパク質は、インスリンまたはインスリン類似体と融合したアルブミンを含み得る。特に、本融合タンパク質は、一本鎖インスリン類似体と融合したアルブミンを含み得る。本融合タンパク質は、アルブミンと融合していないインスリンと比較して延長されたインスリン活性をインビボまたはインビトロで示し得る。本融合タンパク質は、エアロゾル組成物として製剤化してもよい。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
インスリン活性を有し、かつ、インスリン類似体のN末端、C末端、または両末端と融合したアルブミンまたはその変異体を含む融合タンパク質であって、インスリン類似体が以下からなる群より選択される式を有する、融合タンパク質:
(a)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、Xはアルブミンの断片を含むポリペプチドであり、アルブミンの断片は約6〜約30アミノ酸長である;
(b)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、Xは、KK、KR、RK、およびRRからなる群より選択される連続した2つの塩基性アミノ酸残基の配列を含まないポリペプチドである;
(c)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、Xは完全長インスリンC-ペプチドを含まないポリペプチドである;
(d)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、XはIGF-I C-ペプチドの断片を含むポリペプチドであり、ここで、Xは約6〜約30アミノ酸長のポリペプチドである;および
(e)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、Xは配列-G-Z1-G-Z2n-を有するポリペプチドであって;Z1はチロシンではなく;Z2はn=0〜10のアミノ酸である。
【請求項2】
アルブミンの断片が、
(CoGenesys連結配列No.1)、
(CoGenesys連結配列No.2)および
(CoGenesys連結配列No.3)からなる群より選択される、請求項1(a)記載の融合タンパク質。
【請求項3】
Xが、アミノ酸配列
(CoGenesys連結配列No.7)を有するポリペプチドである、請求項1(c)記載の融合タンパク質。
【請求項4】
Xが、
(CoGenesys連結配列No.5)および
(CoGenesys連結配列No.6)からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項5】
Xがチロシン残基を含まないポリペプチドである、請求項1(d)または1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項6】
Xが、ポリペプチドのアミノ酸2位にチロシン残基を含まないポリペプチドである、請求項1(d)または1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項7】
Xが、配列-G-Z1-G-Z2n-P-Q-T-を有するポリペプチドである、請求項1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項8】
アルブミンの断片またはXポリペプチドが、KK、KR、RK、およびRRからなる群より選択される連続した2つの塩基性アミノ酸残基の配列を含まない、請求項1(a)、1(c)、1(d)、または1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項9】
1(a)におけるアルブミンの断片、または1(b)におけるXポリペプチドが、リジン残基またはアルギニン残基を含まない、請求項1〜8のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項10】
Xが約6〜約30アミノ酸長のポリペプチドである、請求項1(b)、1(c)、または1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項11】
(a)IGF-I受容体と結合しないか、もしくは、IGF-Iよりも低い(例えば、IGF-I受容体に対するIGF-Iの親和性を基準として約80%、約60%、約40%、約20%、約10%、もしくは約5%を超えない)親和性で結合する;または
(b)マイトジェン活性を示さないか、もしくは、IGF-Iを基準として約50%を超えない(もしくは、好ましくはIGF-Iを基準として約30%を超えない、もしくは、より好ましくはIGF-Iを基準として約10%を超えない)マイトジェン活性を示す、
請求項1〜10のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項12】
アルブミンまたはその変異体が、インスリン類似体のN末端と融合されている、請求項1〜11のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項13】
アルブミンまたはその変異体が、インスリン類似体のC末端と融合されている、請求項1〜12のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項14】
アルブミンまたはその変異体が、インスリン類似体のN末端およびC末端と融合されている、請求項1〜13のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項15】
N末端リーダー配列またはシグナル配列をさらに含む、請求項1〜14のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項16】
N末端リーダー配列またはシグナル配列が、アルブミンリーダー配列、インスリンリーダー配列、MPIF-1シグナル配列、スタニオカルシンシグナル配列、インベルターゼシグナル配列、酵母接合因子αシグナル配列、K.ラクティス(K. lactis)キラー毒素リーダー配列、免疫グロブリンIgシグナル配列、フィビュリン(Fibulin)B前駆体シグナル配列、クラスタリン前駆体シグナル配列、インスリン様増殖因子結合タンパク質4シグナル配列、酸ホスファターゼ(PHO5)リーダー、MFoz-1のプレ配列、Oグルカナーゼ(BGL2)のプレ配列、S.ディアスタティクス(S. diastaticus)グルコアミラーゼII分泌リーダー配列;S.カリスベルゲンシス(S. carisbergensis)αガラクトシダーゼ(MEL1)分泌リーダー配列;カンジダグルコアミラーゼリーダー配列;バキュロウイルス発現系に用いるためのgp67シグナル配列;およびS.セレビシエ(S. cerevisiae)インベルターゼ(SUC2)リーダーからなる群より選択される、請求項15記載の融合タンパク質。
【請求項17】
N末端リーダー配列またはシグナル配列が、
(
);HSA/MFα-1ハイブリッドシグナル配列
(
);K.ラクティスキラー/MFα-1融合リーダー配列
(
);HSAのプレ-プロ領域の変異体
(
);HSAのプレ-プロ領域の変異体
(
);HSAのプレ-プロ領域の変異体
(
);HSAのプレ-プロ領域の変異体
(
);改変HSAリーダー
(
);改変HSAリーダー
(
);改変HSA(A14)リーダー
(
);改変HSA(S14)リーダー
(
)、改変HSA(G14)リーダー
(
);改変HSA(G14)リーダー
(
);コンセンサスシグナル配列
(
);K.ラクティスキラー毒素プレプロ配列
(
);および、イヌリナーゼ配列
(
)からなるハイブリッドシグナル配列の群より選択される、請求項15記載の融合タンパク質。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一項記載の融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
【請求項19】
請求項18記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項20】
請求項19記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項21】
請求項20記載の宿主細胞を発酵させる段階を含む、アルブミン-インスリン融合タンパク質を調製するための方法。
【請求項22】
請求項1〜17のいずれか一項記載の融合タンパク質と薬学的添加剤とを含む、薬学的組成物。
【請求項23】
請求項1〜17のいずれか一項記載の融合タンパク質と薬学的添加剤とを含む、薬学的エアロゾル組成物。
【請求項24】
鼻送達、肺送達、またはその両方のために製剤化されている、請求項23記載の薬学的エアロゾル組成物。
【請求項25】
液体エアロゾルまたは乾燥粉末エアロゾルである、請求項24記載の薬学的エアロゾル組成物。
【請求項26】
液体エアロゾルが、以下からなる群より選択される平均直径を有する液滴を含む、請求項25記載の薬学的エアロゾル組成物:
(a)約2〜約10ミクロン;
(b)約2〜約6ミクロン;
(c)約2ミクロン未満;
(d)約5〜約100ミクロン;および
(e)30〜約60ミクロン。
【請求項27】
乾燥粉末エアロゾルが、噴霧乾燥粉末エアロゾルまたは凍結乾燥粉末エアロゾルである、請求項25記載の薬学的エアロゾル組成物。
【請求項28】
請求項1〜17のいずれか一項記載の融合タンパク質を含む、噴射剤を利用するpMDIに用いるための薬学的エアロゾル組成物。
【請求項29】
噴射剤が非CFC噴射剤である、請求項28記載の薬学的エアロゾル組成物。
【請求項30】
医用薬剤を調製するための、請求項22記載の薬学的組成物の使用であって、医用薬剤が代謝障害の治療において有用である、使用。
【請求項31】
代謝障害が糖尿病である、請求項30記載の方法。
【請求項1】
インスリン活性を有し、かつ、インスリン類似体のN末端、C末端、または両末端と融合したアルブミンまたはその変異体を含む融合タンパク質であって、インスリン類似体が以下からなる群より選択される式を有する、融合タンパク質:
(a)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、Xはアルブミンの断片を含むポリペプチドであり、アルブミンの断片は約6〜約30アミノ酸長である;
(b)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、Xは、KK、KR、RK、およびRRからなる群より選択される連続した2つの塩基性アミノ酸残基の配列を含まないポリペプチドである;
(c)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、Xは完全長インスリンC-ペプチドを含まないポリペプチドである;
(d)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、XはIGF-I C-ペプチドの断片を含むポリペプチドであり、ここで、Xは約6〜約30アミノ酸長のポリペプチドである;および
(e)-B(1-30)-X-A(1-21)-、式中、Xは配列-G-Z1-G-Z2n-を有するポリペプチドであって;Z1はチロシンではなく;Z2はn=0〜10のアミノ酸である。
【請求項2】
アルブミンの断片が、
(CoGenesys連結配列No.1)、
(CoGenesys連結配列No.2)および
(CoGenesys連結配列No.3)からなる群より選択される、請求項1(a)記載の融合タンパク質。
【請求項3】
Xが、アミノ酸配列
(CoGenesys連結配列No.7)を有するポリペプチドである、請求項1(c)記載の融合タンパク質。
【請求項4】
Xが、
(CoGenesys連結配列No.5)および
(CoGenesys連結配列No.6)からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項5】
Xがチロシン残基を含まないポリペプチドである、請求項1(d)または1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項6】
Xが、ポリペプチドのアミノ酸2位にチロシン残基を含まないポリペプチドである、請求項1(d)または1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項7】
Xが、配列-G-Z1-G-Z2n-P-Q-T-を有するポリペプチドである、請求項1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項8】
アルブミンの断片またはXポリペプチドが、KK、KR、RK、およびRRからなる群より選択される連続した2つの塩基性アミノ酸残基の配列を含まない、請求項1(a)、1(c)、1(d)、または1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項9】
1(a)におけるアルブミンの断片、または1(b)におけるXポリペプチドが、リジン残基またはアルギニン残基を含まない、請求項1〜8のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項10】
Xが約6〜約30アミノ酸長のポリペプチドである、請求項1(b)、1(c)、または1(e)記載の融合タンパク質。
【請求項11】
(a)IGF-I受容体と結合しないか、もしくは、IGF-Iよりも低い(例えば、IGF-I受容体に対するIGF-Iの親和性を基準として約80%、約60%、約40%、約20%、約10%、もしくは約5%を超えない)親和性で結合する;または
(b)マイトジェン活性を示さないか、もしくは、IGF-Iを基準として約50%を超えない(もしくは、好ましくはIGF-Iを基準として約30%を超えない、もしくは、より好ましくはIGF-Iを基準として約10%を超えない)マイトジェン活性を示す、
請求項1〜10のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項12】
アルブミンまたはその変異体が、インスリン類似体のN末端と融合されている、請求項1〜11のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項13】
アルブミンまたはその変異体が、インスリン類似体のC末端と融合されている、請求項1〜12のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項14】
アルブミンまたはその変異体が、インスリン類似体のN末端およびC末端と融合されている、請求項1〜13のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項15】
N末端リーダー配列またはシグナル配列をさらに含む、請求項1〜14のいずれか一項記載の融合タンパク質。
【請求項16】
N末端リーダー配列またはシグナル配列が、アルブミンリーダー配列、インスリンリーダー配列、MPIF-1シグナル配列、スタニオカルシンシグナル配列、インベルターゼシグナル配列、酵母接合因子αシグナル配列、K.ラクティス(K. lactis)キラー毒素リーダー配列、免疫グロブリンIgシグナル配列、フィビュリン(Fibulin)B前駆体シグナル配列、クラスタリン前駆体シグナル配列、インスリン様増殖因子結合タンパク質4シグナル配列、酸ホスファターゼ(PHO5)リーダー、MFoz-1のプレ配列、Oグルカナーゼ(BGL2)のプレ配列、S.ディアスタティクス(S. diastaticus)グルコアミラーゼII分泌リーダー配列;S.カリスベルゲンシス(S. carisbergensis)αガラクトシダーゼ(MEL1)分泌リーダー配列;カンジダグルコアミラーゼリーダー配列;バキュロウイルス発現系に用いるためのgp67シグナル配列;およびS.セレビシエ(S. cerevisiae)インベルターゼ(SUC2)リーダーからなる群より選択される、請求項15記載の融合タンパク質。
【請求項17】
N末端リーダー配列またはシグナル配列が、
(
);HSA/MFα-1ハイブリッドシグナル配列
(
);K.ラクティスキラー/MFα-1融合リーダー配列
(
);HSAのプレ-プロ領域の変異体
(
);HSAのプレ-プロ領域の変異体
(
);HSAのプレ-プロ領域の変異体
(
);HSAのプレ-プロ領域の変異体
(
);改変HSAリーダー
(
);改変HSAリーダー
(
);改変HSA(A14)リーダー
(
);改変HSA(S14)リーダー
(
)、改変HSA(G14)リーダー
(
);改変HSA(G14)リーダー
(
);コンセンサスシグナル配列
(
);K.ラクティスキラー毒素プレプロ配列
(
);および、イヌリナーゼ配列
(
)からなるハイブリッドシグナル配列の群より選択される、請求項15記載の融合タンパク質。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一項記載の融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
【請求項19】
請求項18記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項20】
請求項19記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項21】
請求項20記載の宿主細胞を発酵させる段階を含む、アルブミン-インスリン融合タンパク質を調製するための方法。
【請求項22】
請求項1〜17のいずれか一項記載の融合タンパク質と薬学的添加剤とを含む、薬学的組成物。
【請求項23】
請求項1〜17のいずれか一項記載の融合タンパク質と薬学的添加剤とを含む、薬学的エアロゾル組成物。
【請求項24】
鼻送達、肺送達、またはその両方のために製剤化されている、請求項23記載の薬学的エアロゾル組成物。
【請求項25】
液体エアロゾルまたは乾燥粉末エアロゾルである、請求項24記載の薬学的エアロゾル組成物。
【請求項26】
液体エアロゾルが、以下からなる群より選択される平均直径を有する液滴を含む、請求項25記載の薬学的エアロゾル組成物:
(a)約2〜約10ミクロン;
(b)約2〜約6ミクロン;
(c)約2ミクロン未満;
(d)約5〜約100ミクロン;および
(e)30〜約60ミクロン。
【請求項27】
乾燥粉末エアロゾルが、噴霧乾燥粉末エアロゾルまたは凍結乾燥粉末エアロゾルである、請求項25記載の薬学的エアロゾル組成物。
【請求項28】
請求項1〜17のいずれか一項記載の融合タンパク質を含む、噴射剤を利用するpMDIに用いるための薬学的エアロゾル組成物。
【請求項29】
噴射剤が非CFC噴射剤である、請求項28記載の薬学的エアロゾル組成物。
【請求項30】
医用薬剤を調製するための、請求項22記載の薬学的組成物の使用であって、医用薬剤が代謝障害の治療において有用である、使用。
【請求項31】
代謝障害が糖尿病である、請求項30記載の方法。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2010−500031(P2010−500031A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523957(P2009−523957)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/075361
【国際公開番号】WO2008/019368
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(509037569)テヴァ バイオファーマシューティカルズ ユーエスエー,インコーポレーティッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/075361
【国際公開番号】WO2008/019368
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(509037569)テヴァ バイオファーマシューティカルズ ユーエスエー,インコーポレーティッド (1)
【Fターム(参考)】
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