説明

アルミニウム切断屑及び切削屑から作製したアップグレード・リサイクル材

【課題】アルミニウム合金の切断屑及び切削屑を回収してメカニカルミリング処理により高度の高い微粉末を得ると共に、そのアルミニウム合金微粉末より棒状に加工されたビッカース硬度が向上した新規なアルミニウム合金リサイクル材の提供。
【解決手段】アルミニウム合金切断屑及び切削屑を、機械的に粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上で行うことにより作製した粉末特性としての硬度が向上したアルミニウム合金微粉末、及びアルミニウム合金切断屑及び切削屑を機械的に粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上行った後、熱間押出を行って得られるビッカース硬度が向上したアルミニウム合金リサイクル材からなるバルク材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、JIS6000系アルミニウム合金展伸材による切断屑及び切削屑を回収し、作製したアップグレード・リサイクル材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生産工程から発生する金属屑及び金属製品を使用後に回収すること、リサイクルして再使用することが積極的に行われてきた。
材料としてのアルミニウム及びそれを用いるアルミニウム製品は錆びにくいこと及び軽量であることを理由に、材料としてのアルミニウムは積極的に使用され、重要な工業材料となっている。また、アルミニウム地金の製造には多量の電力を消費することを理由に、合理的な製造システムの構築が必要とされる。アルミニウムよりアルミニウム製品を製造する生産工場では生産設備の合理化及び生産過程で発生する切断屑及び切削屑をリサイクル利用すること、及び生産過程で発生する規格外の部品などをリサイクルして利用することが行われている。
製品を回収しリサイクルして、アルミニウムを再利用する技術は、社会システムを構成するうえで基本的な役割をはたす、技術システムとして構築、改良され発展してきている。
【0003】
従来から知られているこれらの発明は以下のような特徴を有している。
アルミニウム又はアルミニウム合金部材及び鉄又は鉄合金部材を含む複合材廃棄物を、溶融アルミニウム又はアルミニウム合金浴中に浸漬・撹拌して、前記複合材廃棄物中のアルミニウム又はアルミニウム合金部材を選択的に溶解し、鉄又は鉄合金部材は固形物として残存させて、両者を分離することを特徴とするアルミニウム部材及び鉄又は鉄合金部材を含む複合材廃棄物からアルミニウム又はアルミニウム合金と鉄又は鉄合金部材を分離回収する方法(例えば、特許文献1 特開2001−64737号公報)。これらは、アルミニウム又はアルミニウム合金部材及び鉄又は鉄合金部材を処理操作中で分離して回収するところに特徴がある。
廃棄された家電製品、OA機器等の資源のリサイクル処理は、廃棄物に破砕処理を施した後、各成分の分離手段、磁力選別機によって磁性物(主に鉄)を取り出し、残りの破砕物を非鉄選別装置にかけて非鉄金属(主にアルミニウムと銅)を取り出し、残った破砕物をプラスチックとして選別回収してきた。分離するために特定の分離手段を用いるところに特徴がある。非鉄金属の選別方式には、主に、渦電流選別方式又は重液選別方式が用いられた(例えば、特許文献2 特開2000−301023号公報など)。
アルミニウムサッシの回収後のリサイクル後の最初の工程では、樹脂成分がウレタン系樹脂を主体とする場合には最初、無酸素雰囲気で乾留を行い、乾留完了後、系内に不活性ガスを導入し、系内の残留熱分解ガスを排気した後、系内に酸素又は空気を導入して有酸素雰囲気に切り換えて樹脂残渣を燃焼除去することを特徴とする複合アルミサッシの廃材リサイクル方法(特許文献3 特開2002−2847823号公報、特許文献4 特開2002−273396号公報、特許文献5 特開2001−98334号公報)。リサイクル品に含まれる樹脂成分を合理的に除去することが特徴である。
廃棄物等を粉砕することにより得られる粉砕片から、非鉄金属とプラスチックを選別回収し、非鉄金属とプラスチックをそれぞれ原料として再利用するための廃棄物等からの有価物選別回収装置(特許文献6 特開2005−193015号公報)が知れている。非鉄金属とプラスチックを選別回収して、それぞれ原料として再利用する点が特徴である。
これらの発明は、回収後リサイクルするに際して、混在する多くの製品を対象とすること、構成する材料に応じて各原料物質を分離すること、又原料物質として取り出す際には温度処理による溶解処理を行うことが特徴である。
前記したように、アルミニウムは重要な工業材料であり、積極的に回収しリサイクルが行われてきた。従来行われてきた複合材廃棄物中のアルミニウム又はアルミニウム合金部材を選択的に溶解して原料を循環して使用する際には、複合材廃棄物として回収され、アルミニウム又はアルミニウム合金部材の加工度に応じた区別が行われず、一様に溶解処理が行われる。その結果、製品の製造に投入された加工エネルギーを無視して作業が進められる。回収する製品の回収生成物が特定物質に限定される場合には分離作業及び原料物質が最終物質となるので、総合的に見てみると、エネルギー処理としては合理的ではないとされる。これを有効な回収方法とすることが要求されている。すなわち、リサイクルするときに何を対象にするか、及び、どのような物質とするかということを総合的に検討することが必要とされている。
【0004】
リサイクルすることの対象物質を何にするか、次にどのような物質に変換して利用するかということを考慮した発明には以下のような発明が知られている。
例えば、使用済のアルミニウム合金に高純度のアルミニウム合金及び脱酸化力を添加して製鋼用アルミ脱酸剤を得る発明(特許文献7 特公昭63−58883号公報)がある。又、アルミニウム缶から回収された再生アルミニウムが80〜20重量%、残部が廃アルミニウム箔製材から回収された再生アルミニウム、切り粉や研磨粉等アルミニウム加工時の排出屑、アルミニウムの溶解炉もしくは焙焼キルンから回収されたアルミニウムドロス、集塵ダストから選ばれる1種または2種以上の混合原料を2.4g/cm以上の嵩密度に加圧成形し、85〜98重量%の金属アルミニウム分を有するアルミニウム加圧成形体(特許文献8 特開平9−263852号公報)とする。
【0005】
アルミニウムサッシ回収屑や廃車になった自動車の屑から高品質の材料を再生する技術の確立を目指す以下の発明がある。
例えば、強度及び曲げ加工性とスポット溶接性及び表面処理性に優れ、かつ、原料として自動車回収アルミ鋳物屑、アルミニウムサッシ回収屑等の回収アルミニウム材を用いて低価格で製造しうる自動車車体構造部材用アルミニウム合金押出材及びその製造方法を行なう発明である。アルミニウム合金鋳塊の少なくとも一部に、Mg0.2wt%を越え1.0wt%以下を含むアルミニウムサッシ回収屑と、Si2.5wt%を越え14wt%以下を含む自動車アルミニウム部品屑を使用し、520℃を越え570℃以下のビレット温度で1時間以上の均質化処理後400℃を越え520℃以下の温度で1時間以上保持する均質化処理後、冷却、再加熱し、330℃を越え500℃以下のビレット温度で熱間押出を行うことを自動車車体構造部材用アルミニウム合金押出材の製造方法(特許文献9 特開2000−63972号公報、特許第3349457号明細書)。
アルミニウムサッシのスクラップ、特に金具やビス類を除去せずに全体をそのままシュレッダーにより裁断したようなサッシスクラップを原料として用いても、塗装用建材用として充分な強度と曲げ加工性を有しかつ塗装焼付け処理後の耐力低下も少ないアルミニウム合金圧延板調質材を得ることをについて、サッシスクラップを原料とし、Si0.2〜0.6%、Fe0.35%を越え1.0%以下、Mg0.2〜0.9%を含有し、Ti量が0.2%以下とされ、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、230℃以下での塗装焼付け処理後の耐力が95N/mm以上のH2n調質材である塗装建材用Al合金圧延板調質材。及びサッシスクラップを原料として溶解鋳造してなる前記成分組成の鋳塊について、450〜630℃で1〜24時間の加熱処理後、熱間押出を400℃以上の温度で開始し、熱間押出終了後、30〜70%の圧延率で冷間圧延を施し、さらに230℃以上の温度で最終焼鈍を施す塗装建材用アルミニウム合金圧延板調質材の製造方法(特許文献10 特開2003−193165号公報)がある。もともと強度が十分にでないことを前提として発明されたものであり、当初のアルミニウムサッシ材料の強度を越えるというものではない。
【0006】
アルミニウムやマグネシウムの切削屑を対象とする場合には、再溶解することなく、固相のまま直接バルク材に再生する固相リサイクルすることが期待されている。この場合には再溶解に必要とする処理温度を低くして、省エネルギーを進めるとともに、強ひずみ加工により微視組織を制御することにより、優れた機械特性を持つ再生材の製造が期待されている。この理念の下に、円柱材の被加工材に連続して強加工を付与できる圧縮ねじり加工法を用いて得られたアルミニウム切削屑の固相リサイクルプロセスが検討され、十分に可能であると述べている(非特許文献1 軽金属 第59巻7号、354頁から358頁)。
また、切削チップを固化成形されるに際しアルミニウムパイプ内に切削チップを詰め込んで押出装置にセットし600℃で押出し及び圧延を行うことにより、プロセスの利用可能性を確認している(非特許文献2 軽金属 第53巻11号、554頁から560頁)。
【0007】
以上のことを背景にして、構造用アルミニウム合金押し出し材の製造工程で発生する切断屑及び切削屑を回収して得られるJIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を回収して、これを用いてアルミニウム切断屑及び切削屑より特性がよい物質とすること及びその際に既に投入されたエネルギーの無駄にならないようにする物質の利用を十分に考慮したアルミニウム切断屑及び切削屑から作製したアップグレード・リサイクル材の開発が必要とされ、積極的な開発が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−64737号公報
【特許文献2】特開2000−301023号公報
【特許文献3】特開2002−2847823号公報
【特許文献4】特開2002−273396号公報
【特許文献5】特開2001−98334号公報
【特許文献6】特開2005−193015号公報
【特許文献7】特公昭63−58883号公報
【特許文献8】特開平9−263852号公報
【特許文献9】特開2000−63972号公報、特許第3349457号明細書
【特許文献10】特開2003−193165号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】軽金属 第59巻7号、354頁から358頁
【非特許文献2】軽金属 第53巻11号、554頁から560頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、構造用アルミニウム合金押し出し材の製造工程で発生する切断屑及び切削屑を回収して得られるJIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を回収して、アルミニウム切断屑及び切削屑より棒状に加工されたビッカース硬度が向上した新規なアルミニウム合金リサイクル材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは前記課題について鋭意研究し、構造用アルミニウム合金押し出し材の製造工程で発生する切断屑及び切削屑を回収して得られるJIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を回収して、機械的な粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ksの条件下に行って微粉末特性としての硬度が向上したアルミニウム合金微粉末を得ることができること、及びアルミニウム合金切断屑及び切削屑を、機械的に粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上行った後、熱間押出を行って、ビッカース硬度が向上したアルミニウム合金リサイクル材からなるバルク材を得ることができることを見出して、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の発明が得られる。
(1)JIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を、機械的に粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上で行うことにより作製したことを特徴とする微粉末特性としての硬度が向上したアルミニウム合金微粉末。
(2)JIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を、機械的に粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上行った後、熱間押出を行って得られることを特徴とするビッカース硬度が向上したアルミニウム合金リサイクル材からなるバルク材。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、機械装置、車両、家具、建築等の構造用アルミニウム押し出し材の製造工程から回収されるアルミニウム合金切断屑及び切削屑をメカニカルミリングすることによりメカニカルミリング処理前の硬度95HVから57.6ks後には190HVと2倍以上向上したアルミニウム合金微粉末を得ることができ、又アルミニウム押し出し材の製造工程から排出されるアルミニウム合金切断屑及び切削屑をメカニカルミリングしてアルミニウム合金微微粉末を得た後、熱間押出することにより得られるバルク材は、従来のJIS規格に規定されている硬さ、A6061−O材の30HVやA6061−T6材の95HVと比較して約2倍から6倍以上の硬さ200HVを示す。
以上の結果、アルミニウム切削屑及び削り屑から、アップグレード・リサイクル材を得ることが可能となり、アルミニウム切削屑及び削り屑からアップグレード・リサイクル材の新しい回収方法を切り開くものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】JIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を、機械的な粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上で行うことにより粉末特性としての硬度が向上したアルミニウム合金微粉末の測定結果を示す図である。
【図2】メカニカルミリングを7.2ks以上行って微粉末特性が向上したアルミニウム合金微粉末を、熱間押出を行って得られるバルク材のビッカース硬度が顕著に向上したことを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、JIS6000系アルミニウム合金展伸材の構造用アルミニウム押し出し材製造工程で発生する切断屑及び切削屑を対象とする。
一般に家庭用あるいはビル用の窓枠にアルミニウムサッシとして用いられる、Al−Mg−Si系合金(6000番系合金)のなかでも、JIS6063合金からなる押出形材のアルミニウムサッシが多用されている。
構造用アルミニウム合金押し出し材としてJIS6063より高い強度を求められる場合には、JIS6N01合金が用いられている。
JIS6063合金とJIS6N01合金に含まれる元素及び元素量を表1に示す。
【0015】
【表1】

【0016】
本発明では、JIS6063とJIS6N01との切断屑及び切削屑の混合物を使用した。
【0017】
本発明の処理対象材料は、前記アルミニウム合金より構造用アルミニウム押し出し材の製造工程で発生した切断屑や、穴あけや溝を形成したときに得られる切削屑である。これら屑の形状は格別大きな形状ではない。混合物として使用する際には、切断屑及び切削屑は9メッシュで篩い分けし、大きな屑は取り除いて用いた。
【0018】
構造用アルミニウム合金押し出し材の製造工程で発生し排出される切断屑及び切削屑は、生産する構造用アルミニウム合金押し出し材に比較すれば、その量は、現場で回収して再溶解しアルミニウム原料に戻して再利用できるという量ではない。
【0019】
これらを資源として再利用する場合は、工場生産から排出された廃棄物として廃棄する以外には現状では方法がないものである。これは無価値に近い状態にある。廃棄されたアルミニウム合金屑は品質が明確であれば再生ビレットの原料として利用できるものの、より低品質の原料としてしか利用方法が無い。
【0020】
構造用アルミニウム合金押し出し材の製造工程で発生し排出された切断屑及び切削屑に対してメカニカルミリングを行う。
【0021】
メカニカルミリングは、切断屑、切削屑、穴あけや溝を形成したときに得られる屑などを、遊星ボールミル、振動ボールミル、高速回転ボールミルなどを用いて、機械的な手段により微微粉末化する。切断屑、穴あけや溝を形成したときに得られる切削屑は、これらのミルにより処理することができる大きさである。大きな屑を排除するため篩い分けを行って、特定の粒径とする。
なお、本発明ではアメリカのSPEX社製で8000型振動型のボールミルを採用した。操作ではカタログ記載の回転数である1425rpmを採用した。この条件は通常の操作条件である。他の機種を用いる場合にも各機種の通常の操作条件により行うことができる。
【0022】
処理時間を0、0.3、0.9、1.8、3.6、7.2、14.4、28.8、57.7ksとしたときの微粉末のビッカース硬度を測定した結果を図1に示した。
図1の横軸のksは、単位で1000秒(キロ秒)を意味する。
3.6ksの時点で硬度は最小状態の硬度の値となる。7.2ks以降、14.4、28.8、57.7ksでは硬度は顕著に向上したことがわかる。これは予想を超えるものである。
【0023】
前記で得られた硬度が向上したアルミニウム合金微粉末に対し、冷間で予備成形体を作製した後、熱間押出を行ってバルク材を得た。予備成形体を予備加熱した後、直ちに熱間押出加工を開始する。その熱間押出加工の開始温度は450℃以上とする。熱間押出加工の開始温度が450℃未満では熱間加工性が悪く、熱間押出の効率が悪い。熱間押出は、予備成形体のビレットから最終製品になる際の断面の比は25:1である。
【0024】
図2は熱間押出されたバルク材の硬度を調べた結果である。
図2の右の二つのデータは、前記のメカニカルミリング処理により得られたアルミニウム合金微粉末について予備成形体を作製し、それを押出したバルク材の硬度の測定結果を示している。図2の左の二つのデータは、切断屑から予備成形体を作製し、それを押出したバルク硬さを示している。
両者を対比すると、本発明の前者の場合の硬度は著しく高い結果であることを理解できる。作製したバルク材の特性は従来のJIS規格に規定されている硬度を大幅に超えており、アルミニウム切削屑からアップグレード・リサイクル材を得ることができたことがわかる。このような現象は従来知られていない。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、構造用アルミニウム合金押し出し材の製造工程で発生する切断屑及び切削屑を回収して得られるJIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を、機械的に粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上行った後、熱間押出を行うことにより、棒状に加工されたビッカース硬度が向上した新規なアルミニウム合金リサイクル材を製造する新しい構造用アルミニウム合金押し出し材の製造工程で発生する切断屑及び切削屑によるリサイクルシステムである。
回収したJIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑より、棒状に加工されたビッカース硬度が向上した新規なアルミニウム合金リサイクル材を得る点で、従来、類例を見ないリサイクルシステムであり、新しい工業材料の製造方法として期待できるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
JIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を、機械的な粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上で行うことにより作製したことを特徴とする粉末特性としての硬度が向上したアルミニウム合金微粉末。
【請求項2】
JIS6000系アルミニウム合金展伸材の切断屑及び切削屑を、機械的に粉砕処理(メカニカルミリング)を7.2ks以上行った後、熱間押出を行って得られることを特徴とするビッカース硬度が向上したアルミニウム合金リサイクル材からなるバルク材。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−17494(P2012−17494A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154470(P2010−154470)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(899000057)学校法人日本大学 (650)
【出願人】(595034204)SUS株式会社 (40)
【Fターム(参考)】