説明

アレルギーおよび過剰増殖疾患の治療のためのイミダゾール誘導体

好ましい実施形態は、アレルギーおよび/または喘息またはIgEが病原である疾患の治療に有用である、アレルゲンに対するIgE反応の小分子阻害物質に関する。好ましい実施形態は、細胞増殖阻害物質であり、それゆえ抗癌剤として有用であるイミダゾール分子にも関する。好ましい実施形態はさらに、サイトカインおよび白血球を抑制する小分子にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アレルギーおよび/または喘息またはIgEが病原である疾患の治療において有用である、アレルゲンに対するIgE反応の小分子阻害物質に関する。本発明は、増殖阻害物質である小分子にも関し、それゆえそれらは抗癌剤としても有用である。本発明はさらに、サイトカインおよび白血球を抑制する小分子に関する。
【背景技術】
【0002】
アレルギーおよび喘息
米国では、人口の約5%である推定1000万人の人々が喘息に罹患している。米国における喘息の推定コストは60億ドルを超える。緊急時対応を求める喘息患者の25%は入院を必要とし、喘息の最大の単一直接医療費は、16億ドルを超えるコストでの入院患者病院サービス(緊急時対応)である。1985〜1990年の間で54%上昇した処方薬のコストは、11億ドルに迫っていた(Kelly,Pharmacotherapy
12:13S−21S(1997))。
【0003】
全米外来医療調査(National Ambulatory Medical Care Survey)によると、喘息はすべての外来診療来診の1%を占め、その疾患は引き続き子供の休学の大きな原因である。疾患プロセスの知識改善およびより優れた薬物にもかかわらず、喘息の罹患率および死亡率は、この国および世界中で引き続き上昇している(米国保健社会福祉省;1991,publication no.91−3042)。それゆえ喘息は、重大な公衆衛生上の問題である。
【0004】
喘息発現の開始に伴う病態生理的過程は、喘鳴、胸苦しさ、および呼吸困難を引き起こす気管支収縮をどちらも特徴とする、本質的に2つの段階に分けられる。第1の早期段階の喘息反応は、アレルゲン、刺激物、または運動によって引き起こされる。アレルゲンは肥満細胞上のレセプターに結合した免疫グロブリンE(IgE)分子をクロスリンクして、それらのヒスタミンを含む多数の予備形成された炎症メディエーターを放出させる。追加される要因としては、運動または冷たく乾いた空気の吸引後の気道組織の浸透圧変化を含む。それに続く第2の後期段階反応は、活性化好酸球および他の炎症細胞の気道組織、上皮デスクアモノン(desquamonon)への浸潤によって、および気道内の高い粘性の粘液の存在によって特徴付けられる。この炎症反応によって引き起こされた損傷は、次の喘息症状を発現するためにより小さいトリガーが要求されるように、気道を「準備」または感作させる。
【0005】
いくつかの薬物が喘息の緩和治療に利用できる;しかしながらその有効性は著しく変化する。短時間作用型β2アドレナリン作動薬、テルブタリンおよびアルブテロールは長く喘息治療の柱であり、主に早期段階の間に気管支拡張薬として作用する。より新たな長時間作用型β2アゴニスト、サルメテロールおよびフォルモテロールは、後期反応の気管支収縮成分を減少させる。しかしながらβ2アゴニストは、著しい抗炎症活性を持たないため、それらは気管支過敏性に効果を持たない。
【0006】
多くの他の薬物が早期または後期喘息反応の特定の態様を標的としている。たとえばロラタジンなどの抗ヒスタミン薬は、早期ヒスタミン仲介炎症反応を抑制する。より新しい抗ヒスタミン薬の一部、たとえばアゼラスチンおよびケトチフェンは、抗炎症および弱い気管拡張効果の両方を有するが、現在それらは喘息治療での確立された有効性を持たない。テオフィリン/キサンチンなどのホスホジエステラーゼ阻害物質は、後期炎症反応を軽減するが、これらの化合物が気管支過敏性を低下させる証拠はない。重篤な気管支収縮を
抑制するために急性喘息の症例で使用される臭化イプラトロピウムなどの抗コリン作動薬は、早期または後期段階の炎症に効果を持たず、気管支過敏性に効果を持たず、したがって慢性療法では本質的に役割を持たない。
【0007】
ブデソニドなどのコルチコステロイド薬物は、最も強力な抗炎症剤である。炎症メディエーターはクロモリンおよびネドクロミルなどの阻害物質を放出し、肥満細胞を安定させることによって作用し、それにより後期段階のアレルゲンに対する炎症反応を抑制する。それゆえクロモリンおよびネドクロミルは、コルチコステロイドと同様に、気道への炎症性損傷の感作効果を最小限にすることによってすべて気管支過敏性を低下させる。残念なことに、これらの抗炎症剤は気管拡張を生じない。
【0008】
喘息炎症の特定の態様を抑制する複数の新たな薬剤が開発されている。たとえばロイコトリエン受容体アンタゴニスト(ICI−204、219、アコレート)は特にロイコトリエン仲介作用を抑制する。ロイコトリエンは、気道炎症および気管支収縮の両方の発生に関与してきた。
【0009】
それゆえ喘息治療のための多数の薬物が現在入手可能であり、これらの化合物は主に対症的である、および/または著しい副作用を有する。結果として、症状のカスケードよりも基礎を成す原因を標的とする新たな治療アプローチが非常に望ましい。喘息およびアレルギーは、IgE仲介事象への共通の依存性を共有している。実際に、過剰なIgE生成は一般喘息および特にアレルギー性喘息におけるアレルギーの基礎を成す原因であることが既知である(Duplantier and Cheng,Ann.Rep.Med.Chem.29:73−81(1994))。それゆえIgE濃度を低下させる化合物が、喘息およびアレルギーの基礎を成す原因を治療するのに有効である。
【0010】
現在の両方のいずれも、過剰な循環IgEを消滅させない。血漿IgEを低下させることがアレルギー反応を減少させるという仮説は、キメラ抗IgE抗体CGP−51901、および組換えヒト化モノクローナル抗体rhuMAB−E25を用いた最近の臨床結果によって確認された。実際に3つの会社、Tanox Biosystems,Inc.、Genentech Inc.およびNovartis AGは、過剰なIgEを中和することによってアレルギーおよび喘息を治療するヒト化抗IgE抗体の開発で協力している(BioWorld(登録商標) Today,February 26,1997,p.2)。Tanoxはすでに、抗IgE抗体、CGP−51901の試験を成功させ、これは患者155名の第2相試験でアレルギー性鼻炎の鼻の症状の重症度および期間を減少させた(Scrip#2080,Nov 24,1995,p.26)。Genentechは最近、その組換えヒト化モノクローナル抗体、rhuMAB−E25の患者536名の第II/III相試験による肯定的な結果を開示した(BioWorld(登録商標) Today,November 10,1998,p.1)。注射によって投与された抗体、rhuMAB−E25(必要に応じて2〜4週間おきに最高用量300mg)は、プラセボと比較して、患者が追加の「救済」薬剤(抗ヒスタミン薬および充血除去剤)を必要とした日数の50%減少をもたらした。さらに最近では、コロラド州デンバーのNational Jewish Medical and Research CenterのHenry Milgrom博士らが、中程度から重篤な喘息患者(12週間に渡って患者317名、2週間おきにiv注射)でのrhuMAB−25の臨床結果を発表し、この薬物が「突破口となるであろう」と結論付けた(New England Journal of Medicine,December 23,1999)。この製品の生物学的製剤承認申請(Biologics License Application(BLA))は、2000年6月にNovartis Pharmaceuticals Corporation、Tanox Inc.、およびGenentech,Inc.が連携してFDAに提出した。抗IgE抗体試験からの肯定的な結果は、IgEダ
ウンレギュレーションを目指す治療戦略は有効であることを示唆している。
【0011】
癌および過剰増殖疾患
細胞増殖は、大半の生物学的過程の正常な機能には不可欠である正常なプロセスである。細胞増殖はすべての生体で起こり、2つのプロセス:核分割(有糸分裂)、および細胞質分割(細胞分裂)を含む。生物は絶えず生長し、細胞を置換するため、細胞増殖は健常細胞の持続には不可欠である。正常細胞増殖の混乱は、各種の障害を引き起こすことがある。たとえば細胞の過剰増殖は、乾癬、血栓症、アテローム性動脈硬化、冠状動脈性心臓病、心筋梗塞、脳卒中、平滑細胞新生物、子宮筋腫または線維腫、ならびに血管移植片および移植器官の閉塞性疾患を引き起こす。異常な細胞増殖は、最も一般的には腫瘍形成および癌に関連している。
【0012】
癌は主要な疾患であり、米国や世界での両方で死亡の主要な原因のひとつである。実際に、癌は米国において死亡の第2の主要な原因である。国立衛生研究所によれば、癌の年間費用総額は約1070億ドルであり、これは直接医療コストの370億ドル、疾病による生産性損失の間接コストの110億ドル、および早期死亡による生産性損失の間接コストの590億ドルを含む。驚くことではないが、この破壊的な疾病に対向する新たな治療および防止対策を開発するためにかなりの取り組みが進められている。
【0013】
現在、癌は主に外科手術、放射線および化学療法の組み合せを用いて治療される。化学療法は、癌細胞の複製および代謝を混乱させるための化学剤の使用を含む。癌を治療するために現在使用されている化学療法剤は、5つの主な群:天然生成物およびその誘導体;アントラサイクリン;アルキル化剤;抗増殖剤およびホルモン剤に分類できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
実施形態の1つの目的は、IgEを調節するイミダゾール化合物およびその方法を提供することである。別の目的は、細胞増殖を抑制するイミダゾール組成物および方法を提供することである。実施形態のなお別の目的は、これに限定されるわけではないがIL−4、IL−5、好酸球およびリンパ球を含む、サイトカインおよび白血球を阻害することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
複数の実施形態の小分子の1つのファミリーは、以下の属(属1)によって定義される:
【0016】
【化1】

【0017】
式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、
アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される。
【0018】
好ましい実施形態の小分子IgE阻害物質の1つのファミリーは、以下の属(属2)によって定義される:
【0019】
【化2】

【0020】
式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9
シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される。
【0021】
好ましい実施形態の小分子IgE阻害物質の1つのファミリーは、以下の属(属3)によって定義される:
【0022】
【化3】

【0023】
式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される。
【0024】
好ましい実施形態の小分子IgE阻害物質の1つのファミリーは、以下の属(属4)によって定義される:
【0025】
【化4】

【0026】
式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される。
【0027】
本明細書で開示した各化学構造では、ヘテロ原子上の水素原子は、明瞭にするために省略されている。ヘテロ原子の開放価が示されている場合、これらの価は水素原子によって満たされることが想定される。
【0028】
イミダゾール化合物は、互変異性形またはその混合物のどちらかで存在することが想定される。
【0029】
哺乳類における過剰なIgEおよび/または異常細胞増殖(すなわち癌)に関連する疾患状態を治療する方法も開示されている。1つの態様において、方法は、上で開示した小分子ファミリーからの少なくとも1つのイミダゾール化合物を含む医薬製剤のIgE抑制量または抗細胞増殖量を哺乳類に投与するステップを含む。
【0030】
治療方法の変更に従って、小分子IgE抑制化合物は、アレルギー反応と関連する症状を減少させることに活性のある、少なくとも1つの追加の薬剤と併せて投与できる。1つの実施形態において、小分子阻害物質は、少なくとも1つの追加の活性成分と混合して、医薬組成物を形成する。あるいは小分子阻害物質は、少なくとも1つの追加の活性剤と同
時にまたは別の治療計画に従って、同時投与される。
【0031】
少なくとも1つの追加の活性成分は、テルブタリンおよびアルブテロールから成る群より選択される短時間作用型β2アドレナリン作動薬;サルメテロールおよびフォルモテロールから成る群より選択される長時間作用型β2アドレナリン作動薬;ロラタジン、アゼラスチンおよびケトチフェンから成る群より選択される抗ヒスタミン剤;ホスホジエステラーゼ阻害物質、抗コリン剤、コルチコステロイド、炎症メディエーター放出阻害物質またはロイコトリエン受容体アンタゴニストである。
【0032】
別の実施形態において、イミダゾール化合物は、少なくとも1つの追加の活性成分と併せて投与される。これらの活性剤は、抗真菌剤、抗ウィルス剤、抗生剤、抗炎症剤、および抗癌剤を含む。抗癌剤は、これに限定されるわけではないが、アルキル化剤(ロムスチン、カルムスチン、ストレプトゾトシン、メクロレタミン、メルファラン、ウラシル窒素マスタード、クロラムブシルシクロホスファミド、イフォスファミド、シスプラチン、カルボプラチン マイトマイシン チオテパ ダカルバジン プロカルバジン、ヘキサメチルメラミン、トリエチレンメラミン、ブスルファン、ピポブロマン、およびミトタン);代謝拮抗剤(メトトレキサート、トリメトレキサート ペントスタチン、シタラビン、ara−CMP、フルダラビンホスフェート、ヒドロキシ尿素、フルオロウラシル、フロクスウリジン、クロロデオキシアデノシン、ゲムシタビン、チオグアニン、および6−メルカプトプリン);DNAカッター(ブレオマイシン);トポイソメラーゼI毒(トポテカン イリノテカンおよびカンプトセシン);トポイソメラーゼII毒(ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、テニポシド、およびエトポシド);DNAバインダー(ダクチノマイシン、およびミトラマイシン);および紡錘体毒(ビンブラスチン、ビンクリスチン、ナベルビン、パクリタキセル、ドセタキセル)を含む。
【0033】
別の実施形態において、好ましい実施形態のイミダゾール化合物は1つ以上の他の療法と併せて投与される。これらの療法はこれに限定されるわけではないが、放射線、免疫療法,遺伝子療法および外科手術を含む。これらの併用療法は、同時にまたは連続して投与できる。たとえば放射線はイミダゾール化合物の投与と共に施されるか、イミダゾール化合物の投与の前後の任意の時間に施される。
【0034】
1日当たり体重1kg当たり小分子IgE阻害物質化合物の約0.01mg〜約100mgの用量は好ましくは、毎日、分割用量で投与される。属1〜4より選択される少なくとも1つの化合物を含む医薬製剤の治療量を哺乳類に投与するステップを含む、哺乳類における過剰なIgEまたは異常な細胞増殖に関連する疾患状態を治療するための方法も開示される。
【0035】
望ましくない制御不能な、または異常な細胞増殖に仲介される疾患およびプロセス、たとえば癌を治療するための、本明細書で提供される方法は、細胞増殖を抑制するために本明細書で開示したイミダゾール化合物の組成物を哺乳類に投与することを含む。方法は、腫瘍形成および発達を防止または治療するために特に有用である。好ましい実施形態において、開示した化合物および方法は、エストロゲン受容体陽性およびエストロゲン受容体陰性型乳癌の治療に特に有用である。
【0036】
本発明の範囲内の他の変形は、以下の詳細な説明を参照してさらに十分に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
好ましい実施形態は、アレルギーおよび/または喘息またはIgEが病原である疾患の治療において有用であるIgEの小分子阻害物質に関する。阻害物質は、IgEの合成、活性、放出、代謝、分解、クリアランスおよび/または薬物動態学に影響を及ぼす。本明
細書で開示する特定の化合物は、エクスビボおよびインビボアッセイにおけるIgE濃度を抑制するその能力によって識別される。好ましい実施形態で開示する化合物は、これに限定されるわけではないが、腫瘍形成および他の増殖性疾患、たとえば癌、炎症性疾患および循環系疾患を含む異常細胞増殖に関連する疾患の治療にも有用である。臨床治療計画の開発および最適化は、以下で述べるエクスビボおよびインビボアッセイを参照することにより、当業者が監視することができる。加えて、複数の実施形態は、これに限定されるわけではないがIL−4、IL−5、好酸球およびリンパ球を含むサイトカインおよび白血球を阻害するイミダゾール化合物に関する。
【0038】
エクスビボアッセイ
このシステムはインビボ抗原初回刺激で開始され、インビトロで二次抗体反応を測定する。基本プロトコルは文書化され、初回刺激の抗原用量および初回刺激後のタイムスパン、インビトロで培養した細胞数、インビトロでの二次IgE(および他のIg)反応を誘発するための抗原濃度、インビトロでの最適IgE反応を可能にするウシ胎仔血清(FBS)バッチ、初回刺激したCD4+T細胞およびハプテン特性B細胞の重要性、ならびにIgEへのELISAアッセイの特異性を含む一連のパラメータについて最適化された(Marcelletti and Katz,Cellular Immunology
135:471−489(1991);参照により本明細書に組み入れられている)。
【0039】
本プロジェクトに使用した実際のプロトコルは、さらにハイスループットな分析に適していた。BALB/cByjマウスを、alum 4mgに吸収させたDNP−KLH 10μgを用いて腹腔内で免疫化し、15日後に殺処分した。脾臓を摘出して、組織グラインダーでホモジナイズし、2回洗浄して、10% FBS、100U/ml ペニシリン、100μg/ml ストレプトマイシンおよび0.0005% 2−メルカプトエタノールを添加したDMEM中で保持した。DNP−KLH(10ng/ml)の存在下または非存在下で脾臓細胞培養物を作成した(200万〜300万細胞/ml、0.2ml/ウェルで4個作成、96ウェルプレート)。試験化合物(2μg/mlおよび50ng/ml)を抗原を含有する脾臓細胞培養物に添加して、10% CO2の雰囲気中で37℃にて8時間インキュベートした。
【0040】
8日後に培養物上澄みを収集し、Marcelletti and Katz(上掲)が述べた特異性アイソタイプ選択的ELISAアッセイの変形によって測定した。アッセイは、高いスループットを促進するように変形した。ELISAプレートは、DNP−KLHまたはDNP−OVAを用いて一晩コーティングすることによって作成した。ウシ血清アルブミン(BSA)によってブロッキングした後、各培養物上澄みの分割量を希釈し(BSA、アジ化ナトリウムおよびTween 20を含むリン酸緩衝生理的食塩水(PBS)中で1:4)をELISAプレートに添加し、湿潤ボックス内で4℃にて一晩インキュベートした。連続インキュベーションに続いて、IgE濃度をビオチン化ヤギ抗マウスIgE(b−GAME)、AP−ストレプトアビジンおよび基質によって定量した。
【0041】
培養物上澄みを200倍に希釈し、ビオチン化ヤギ抗マウスIgG1(b−GAMG1)をb−GAMEと置換したことを除いて、抗原特異性IgG1を同様に測定した。培養物上澄みの1:20希釈およびビオチン化ヤギ抗マウスIgG2a(b−GAMG2a)によるインキュベーションの後に、IgG2aをELISAプレートにて測定した。各アイソタイプの定量は、標準曲線との比較によって決定した。全抗体の検出能の濃度は約200−400pg/mlであり、IgEについてのELISAにおける他のIgアイソタイプとの交差反応は、0.001%未満であった。
【0042】
インビボアッセイ
エクスビボアッセイ(上)で活性であることが見出された化合物を、インビボでのIg
E反応の抑制でのその活性についてさらに試験した。担体による免疫化の前に低用量放射線を受けたマウスは7日後に、抗原を用いた攻撃に対してIgE反応の向上を示した。抗原感作の直前または直後の試験化合物の投与で、その薬物がIgE反応を抑制する能力を測定した。血清中での抗原特異性IgE、IgG1およびIgG2aの濃度を比較した。
【0043】
メスBALB/cByjマウスに、1日の明サイクルの開始7時間後に、250radsを照射した。2時間後、マウスは、alm 4mg中のKLH 2mgを用いて腹腔内で免疫化した。2〜7日連続の薬物注射は、1日1回または2回ベースで6日後に開始した。通例、腹腔内注射および経口胃管栄養を、10%エタノールおよび0.25%メチルセルロースを含む生理的食塩水中の懸濁物として投与した(150μl/注射)。各治療群はマウス5〜6匹で構成された。薬剤投与の2日目に、朝の薬剤注射の直後に、alum
4mg中のDNP−KLH 2μgを腹腔内投与した。マウスは、DNP−KLH攻撃後の7〜21日間飼育した。
【0044】
抗原特異性IgE、IgG1およびIgG2a抗体はELISAによって測定した。眼窩出血を14,000rpmにて10分間遠心分離にかけ、上澄みを生理的食塩水で5倍に希釈して、再度遠心分離にかけた。各出血の抗体濃度を4つの希釈度のELISA(3個ずつ)によって決定し、標準曲線と比較した:抗DNP IgE(1:100〜1:800)、抗DNP IgG2a(1:100〜1:800)、および抗DNP IgG1(1:1600〜1:12800)。
【0045】
好ましい実施形態の活性化合物
小見出し属1〜4で示す以下の一連の化合物は、エクスビボおよびインビボの両方のモデルにおいて、IgEの強力な阻害物質であることが見出されている。これらの化合物は、抗増殖効果も示し、そのため癌を含む過剰増殖疾患を治療する薬剤として使用できる。
【0046】
本明細書で使用するように、アルキルは、これに限定されるわけではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ヘキシルなどを含む、炭素原子の直鎖、分岐、または環状基を指す。
【0047】
本明細書で使用するように、アリールは、芳香族炭素環基を指す。アリール基の例は、これに限定されるわけではないが、フェニル、ナフチルおよびビフェニルを含む。
【0048】
本明細書で使用するように、アリールアルキルは、アリールおよびアルキル部分が上の説明に従っているアリール−アルキル基を指す。例は、これに限定されるわけではないが、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、フェンプロピル、フェンブチル、フェンペンチル、およびナフチルメチルを含む。
【0049】
本明細書で使用するように、ジアルキルアミノアルキルは、アルキル基に結合したアルキルアミノ基を指す。例は、これに限定されるわけではないが、N,N−ジメチルアミノメチル、N,N−ジメチルアミノエチル、N,N−ジメチルアミノプロピルなどを含む。ジアルキルアミノアルキルという用語は、架橋アルキル部分が場合により置換された基も含む。
【0050】
本明細書で使用するように、ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。
【0051】
本明細書で使用するように、アルコキシは、上で定義したように、それに酸素が結合されたアルキル基を指す。代表的なアルコキシル基は、これに限定されるわけではないが、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、tert−ブトキシ、アダマンチルオキシなどを
含む。
【0052】
本明細書で使用するように、ヒドロキシアルキルは、少なくとも1つのヒドロキシ基によって置換されたアルキル基を指す。ヒドロキシアルキルの例は、これに限定されるわけではないが,ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、ヒドロキシアダマンチルなどを含む。
【0053】
本明細書で使用するように、シクロアルキルは、アルキル基の環状形を指す。シクロアルキル基の例は、これに限定されるわけではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルを含む。
【0054】
本明細書で使用するように、多環式脂肪族基は、置換が少なくとも1つのシクロアルキル基である置換シクロアルキルを指す。一方のシクロアルキル基の置換の、もう一方に対する関係は、孤立環(共通原子なし)、スピロ環(1個の共通原子)、縮合環(1個の共有結合)、または架橋環(2個の共通原子)でありうる。縮合環タイプおよび架橋環タイプの環式脂肪族基は、これに限定されるわけではないが、ビシクロ[1.1.0]ブタン−1−イル、ビシクロ[1.1.0]ブタン−2−イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン−1−イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン−2−イル、ビシクロ[2.1.0]ペンタン−5−イル、アダマンタン−1−イル、アダマンタン−2−イル、およびノルボルニルを含む。
【0055】
本明細書で使用するように、複素環は環員として少なくとも2つの異なる元素の原子を有する環状基を指す。好ましくは、元素の1つは炭素である。複素環基または複素環は、飽和、不飽和、またはヘテロ芳香族でありうる;別途定義しない限り、それは好ましくは、好ましくはN、OおよびSから成る群からの1個以上の、特に1、2または3個のヘテロ原子を複素環内に含有する。複素環基はたとえば、ヘテロ芳香族基または環(ヘテロアリール)、たとえば少なくとも1個の環が1個以上のヘテロ原子を含有する、1環、2環、または多環芳香族系でありうる。複素環(heterocyclic)およびヘテロシクリル(heterocyclyl)という用語は本明細書では互換的に使用できる。
【0056】
本明細書で使用するように、ヘテロアリールは、いずれかの環原子からの水素原子の除去によりヘテロアレーンから誘導されたヘテロシクリル基のクラスである環状基を指す。ヘテロアレーンは、芳香族系の連続π電子系特徴およびヒュッケル則(4n+2)に一致する面外π電子の数を維持するような方法での、1個以上のメチイン(−C=)および/またはビニレン(−CH=CH−)基のそれぞれ3価または2価ヘテロ原子による置換によって、アレーンから形式的に誘導された複素環化合物である。本明細書で使用するように、ヘテロアリール、ヘタリール、ヘテロアレーン、ヘタレーン、およびヘテロ芳香族という用語は互換的に使用できる。
【0057】
上記のようにヘテロ芳香族基はたとえば、少なくとも1個の環が1個以上のヘテロ原子を含有する1環、2環または多環芳香族系でありうる。ヘテロ芳香環は、N、OおよびSから成る群からの1個のヘテロ原子を含有可能であり、たとえばピリジル、ピロリル、チエニルまたはフリルである;さらにヘテロ芳香環は、2または3個のヘテロ原子を含有可能であり、たとえばピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびトリアゾリルである。
【0058】
本明細書で使用するように、置換基は、1個以上の水素原子の別の原子または基との交換があった非置換親構造から誘導される。
【0059】
属1〜4の化合物は、イミダゾール環のために互変異性型で存在できる:N−水素原子は、その環の一方の窒素原子から他方の窒素原子まで互変異性化することができる。
【0060】
ジアステレオマーおよびエナンチオマーを含むそのような異性体はすべて、実施形態で扱われる。イミダゾール化合物は、互変異性型またはその混合物のどちらかで存在することが想定される。
【0061】
属1の化合物
小分子IgE阻害物質の1つのファミリーは、以下の属によって定義される(属1):
【0062】
【化5】

【0063】
式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される。
【0064】
属1の化合物は、当該技術で既知のいずれかの従来の反応によって合成できる。合成の例は、合成スキーム1〜8と呼ばれる以下の反応を含む。
【0065】
一般合成スキーム1
【0066】
【化6】

【0067】
【化7】

【0068】
【化8】

【0069】
【化9】

【0070】
【化10】

【0071】
【化11】

【0072】
(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換ア
ルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)を有する化合物またはその塩を調製する好ましい方法は、以下のステップ:Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;Y置換ニトロベンズアミジンをX置換ニトロフェナシルハライドに変換して、式13
【0073】
【化12】

【0074】
の種を形成するステップと;式13の種を還元して、式14
【0075】
【化13】

【0076】
の種を形成するステップと;式14の種をアシル化して式15
【0077】
【化14】

【0078】
の種を形成するステップとを含む。
【0079】
したがって、式:
【0080】
【化15】

【0081】
の化合物またはその塩を調製する別の好ましい方法は、以下のステップ:Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;Y置換ニトロベンズアミジンをX置換アセトアミドフェナシルハライドと反応させて、式74
【0082】
【化16】

【0083】
の種を形成するステップと;式74の種を加水分解して、式75
【0084】
【化17】

【0085】
の種を形成するステップと;式75の種をアシル化して、式76
【0086】
【化18】

【0087】
の種を形成するステップと;式76の種を還元して、式77
【0088】
【化19】

【0089】
の種を形成するステップと;式77の種をアシル化して、式78
【0090】
【化20】

【0091】
の種を形成するステップとを含む。
【0092】
属1の化合物の合成
合成スキーム1〜8は、属1の化合物を調製するために使用できる方法を示す。当業者は、多くの各種合成反応スキームを使用して属1の化合物を合成できることを認識するであろう。さらに当業者は、多くの各種溶媒、カップリング剤および反応条件が匹敵する結果を与える合成反応で使用できることを理解するであろう。
【0093】
当業者は、合成スキーム1〜8の化合物を作成するために上のプロセスで適切に使用される、示されたまたはそうでなければ既知の類似反応から、順序の変更を認識し、さらに適切な反応条件の変更を認識するであろう。
【0094】
好ましい実施形態の合成スキーム1〜8の化合物の調製のための、本明細書で述べるプロセスにおいて、保護基に対する要件は、有機化学の当業者によって一般に十分に認識され、したがってそのような基は明白に示されないが、適切な保護基の使用は、本明細書のスキームのプロセスによって必然的に暗示される。そのような適切な保護基の導入および除去は、有機化学業界で周知である;たとえばT.W.Greene,”Protective Groups in Organic Synthesis”,Wiley(New York),1981を参照。
【0095】
本明細書で述べた反応の生成物は、たとえば抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来手段によって単離される。
【0096】
本明細書で説明されていない開始物質は、市販されており、既知であり、または当該技術で既知の方法によって調製できる。
【0097】
上述の合成スキーム1〜8の化合物の塩は、適切な塩基または酸を合成スキーム1〜8の化合物の化学量論的当量と反応させることによって調製する。
【0098】
属2の化合物
小分子IgE阻害物質の1つのファミリーは、以下の属によって定義される(属2):
【0099】
【化21】

【0100】
式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環
およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される。
【0101】
属2の化合物は、当該技術で既知のいずれかの従来の反応によって合成できる。合成の例は、合成スキーム9〜13と呼ばれる以下の反応を含む。
【0102】
【化22】

【0103】
【化23】

【0104】
【化24】

【0105】
【化25】

【0106】
【化26】

【0107】
【化27】

【0108】
(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、
COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する好ましい方法は、以下のステップ:Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;Y置換ニトロベンズアミジンをX置換シアノフェナシルハライドに変換して、式92
【0109】
【化28】

【0110】
の種を形成するステップと;式92の種を還元して、式93
【0111】
【化29】

【0112】
の種を形成するステップと;式93の種をアシル化して、次に加水分解を実施して式94
【0113】
【化30】

【0114】
の種を形成するステップと;式94の種をアミノ化して式95
【0115】
【化31】

【0116】
の種を形成するステップとを含む。
【0117】
したがって、式
【0118】
【化32】

【0119】
(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
の化合物またはその塩を調製する別の好ましい方法は、以下のステップ:Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;メチルX置換4−アセチルベンゾアートをメチルX置換4−(アルファ−ブロモアセチル)ベンゾアートに変換するステップと;Y置換ニトロベンズアミジンをメチルX置換4−(アルファ−ブロモアセチル)ベンゾアートと反応させて、式103
【0120】
【化33】

【0121】
の種を形成するステップと;式103の種を加水分解して、式104
【0122】
【化34】

【0123】
の種を形成するステップと;以下の式104の種をアミノ化して、式105
【0124】
【化35】

【0125】
の種を形成するステップと;式105を還元およびアミノ化して、式106
【0126】
【化36】

【0127】
の種を形成するステップとを含む。
【0128】
属2の化合物の合成
合成スキーム9〜13は、属2の化合物を調製するために使用できる方法を示す。当業者は、多くの各種合成反応スキームを使用して属2の化合物を合成できることを認識するであろう。さらに当業者は、多くの各種溶媒、カップリング剤および反応条件が匹敵する結果を与える合成反応で使用できることを理解するであろう。
【0129】
当業者は、合成スキーム9〜13の化合物を作成するために上のプロセスで適切に使用される、示されたまたはそうでなければ既知の類似反応から、順序の変更を認識し、さらに適切な反応条件の変更を認識するであろう。
【0130】
好ましい実施形態の合成スキーム9〜13の化合物の調製のための、本明細書で述べるプロセスにおいて、保護基に対する要件は、有機化学の当業者によって一般に十分に認識され、したがってそのような基は明白に示されないが、適切な保護基の使用は、本明細書のスキームのプロセスによって必然的に暗示される。そのような適切な保護基の導入および除去は、有機化学業界で周知である;たとえばT.W.Greene,”Protective Groups in Organic Synthesis”,Wiley(New York),1981を参照。
【0131】
本明細書で述べた反応の生成物は、たとえば抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来手段によって単離される。
【0132】
本明細書で説明されていない開始物質は、市販されており、既知であり、または当該技術で既知の方法によって調製できる。
【0133】
上述の合成スキーム9〜13の化合物の塩は、適切な塩基または酸を合成スキーム9〜13の化合物の化学量論的当量と反応させることによって調製する。
【0134】
属3の化合物
小分子IgE阻害物質の1つのファミリーは、以下の属によって定義される(属3):
【0135】
【化37】

【0136】
式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される。
【0137】
属3の化合物は、当該技術で既知のいずれかの従来の反応によって合成できる。合成の例は、合成スキーム14と呼ばれる以下の反応を含む:
【0138】
【化38】

【0139】
したがって、式:
【0140】
【化39】

【0141】
(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒
素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法は、以下のステップ:Y置換アルコキシカルボニルベンゾニトリルをY置換アルコキシカルボニルベンズアミジンに変換するステップと;Y置換アルコキシカルボニルベンズアミジンをX置換シアノフェナシルハライドと反応させて、式142
【0142】
【化40】

【0143】
の種を形成するステップと;式142の種を加水分解して、式143
【0144】
【化41】

【0145】
の種を形成するステップと;式143の種をアミド化して、式143a
【0146】
【化42】

【0147】
の種を形成するステップと;式143aの種を加水分解して、式43b
【0148】
【化43】

【0149】
の種を形成するステップと;式143bの種をアミド化して、式144
【0150】
【化44】

【0151】
の種を形成するステップとを含む。
【0152】
属3の化合物の合成
合成スキーム14は、属3の化合物を調製するために使用できる方法を示す。当業者は、多くの各種合成反応スキームを使用して属3の化合物を合成できることを認識するであろう。さらに当業者は、多くの各種溶媒、カップリング剤および反応条件が匹敵する結果を与える合成反応で使用できることを理解するであろう。
【0153】
当業者は、合成スキーム14の化合物を作成するために上のプロセスで適切に使用される、示されたまたはそうでなければ既知の類似反応から、順序の変更を認識し、さらに適切な反応条件の変更を認識するであろう。
【0154】
好ましい実施形態の合成スキーム14の化合物の調製のための、本明細書で述べるプロセスにおいて、保護基に対する要件は、有機化学の当業者によって一般に十分に認識され、したがってそのような基は明白に示されないが、適切な保護基の使用は、本明細書のスキームのプロセスによって必然的に暗示される。そのような適切な保護基の導入および除去は、有機化学業界で周知である;たとえばT.W.Greene,”Protective Groups in Organic Synthesis”,Wiley(New York),1981を参照。
【0155】
本明細書で述べた反応の生成物は、たとえば抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来手段によって単離される。
【0156】
本明細書で説明されていない開始物質は、市販されており、既知であり、または当該技術で既知の方法によって調製できる。
【0157】
上述の合成スキーム14の化合物の塩は、適切な塩基または酸を合成スキーム14の化合物の化学量論的当量と反応させることによって調製する。
【0158】
属4の化合物
小分子IgE阻害物質の1つのファミリーは、以下の属によって定義される(属4):
【0159】
【化45】

【0160】
式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される。
【0161】
属3の化合物は、当該技術で既知のいずれかの従来の反応によって合成できる。合成の例は、合成スキーム15と呼ばれる以下の反応を含む:
合成スキーム15
【0162】
【化46】

【0163】
したがって、式:
【0164】
【化47】

【0165】
(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、このC1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここでこの複素環およびこの置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、この置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、
COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、このヘテロアリールおよびこの置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、このヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、このC1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する好ましい方法は、以下のステップ:Y置換アルコキシカルボニルベンゾニトリルをY置換アルコキシカルボニルベンズアミジンに変換するステップと;Y置換アルコキシカルボニルベンズアミジンをX置換ニトロフェナシルハライドと反応させて、式152
【0166】
【化48】

【0167】
の種を形成するステップと;式152の種を還元して、式153
【0168】
【化49】

【0169】
の種を形成するステップと;式153の種をアシル化して、式154
【0170】
【化50】

【0171】
の種を形成するステップと;式154の種をアミド化して、式155
【0172】
【化51】

【0173】
の種を形成するステップとを含む。
【0174】
属4の化合物の合成
合成スキーム15は、属4の化合物を調製するために使用できる方法を示す。当業者は、多くの各種合成反応スキームを使用して属4の化合物を合成できることを認識するであろう。さらに当業者は、多くの各種溶媒、カップリング剤および反応条件が匹敵する結果を与える合成反応で使用できることを理解するであろう。
【0175】
当業者は、合成スキーム15の化合物を作成するために上のプロセスで適切に使用される、示されたまたはそうでなければ既知の類似反応から、順序の変更を認識し、さらに適切な反応条件の変更を認識するであろう。
【0176】
好ましい実施形態の合成スキーム15の化合物の調製のための、本明細書で述べるプロセスにおいて、保護基に対する要件は、有機化学の当業者によって一般に十分に認識され、したがってそのような基は明白に示されないが、適切な保護基の使用は、本明細書のスキームのプロセスによって必然的に暗示される。そのような適切な保護基の導入および除去は、有機化学業界で周知である;たとえばT.W.Greene,”Protective Groups in Organic Synthesis”,Wiley(New York),1981を参照。
【0177】
本明細書で述べた反応の生成物は、たとえば抽出、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来手段によって単離される。
【0178】
本明細書で説明されていない開始物質は、市販されており、既知であり、または当該技術で既知の方法によって調製できる。
【0179】
上述の合成スキーム15の化合物の塩は、適切な塩基または酸を合成スキーム15の化合物の化学量論的当量と反応させることによって調製する。
【0180】
属1〜4において、R1およびR2の好ましい置換基は以下の、およびその同様の置換地から独立して選択される:
【0181】
【化52】

【0182】
さらに好ましくは、R1およびR2の置換基は、置換基1〜5および13から選択される。
【実施例1】
【0183】
合成スキーム2
2,5−ビス−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール(22)。4−ニトロベンゾニトリル(3.0mmol、444mg)の無水THF(3mL)溶液に、リチウムビストリメチルシリルアミド(1.0M THF溶液、3.6mL)を滴加した。混合物を室温にて18時間攪拌し、50% NaHCO3飽和水溶液(6mL)を用いて反応を停止させた。この混合物に固体としてのK2CO3(414mg、3mmol)およびCHCl3(10mL)と、続いて3−ブロモ−4’−ニトロアセトフェノン(732mg、3mmol)を添加し、混合物を室温にて54時間攪拌した。混合物をCH2Cl2 40mLで希釈し、有機層を分離し、NaHCO3飽和水溶液(30mL)およびNaCl飽和水溶液(30mL)で洗浄し、次にMgSO4上で乾燥させ、濾過および濃縮した。得られた油状固体をCH2C12/CH3OH(19:1)を溶出液として使用して、シリカによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、生成物を黄色固体(150mg、0.5mmol、17%)として得た。
【0184】
2,4−ビス−(4−アミノフェニル)−1H−イミダゾール(23)。2,4−ジ(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール(22)(150mg、0.48mmol)のCH3OH(15mL)およびTHF(2.5mL)による溶液に、ラネーNiを添加し、H2によって3回、系を真空パージした。混合物をH2ガス下で室温にて1.5時間攪拌し、次にセライトで濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色残留物(82mg、0.
32mmol、67%)を得て、これをさらに精製せずに使用した。
【0185】
N−{4−[5−(4−シクロヘキシルアミノ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェニル}−シクロヘキシルアミド(24)。2,4−ジ(4−アミノフェニル)−1H−イミダゾール(23)(82mg、0.32mmol)のピリジン(5mL)溶液に、シクロヘキサンカルボン酸クロライド(2当量、86ul、94mg、0.64mmol)を添加し、混合物を室温にて不活性雰囲気下で18時間に渡って攪拌した。混合物をH2O(125mL)に注入して、25分間攪拌した。得られた黄色沈殿物を濾過によって収集し(97mg)、一部(40mg)をCH2C12/CH3OH(19:1)を溶出液として使用して、シリカによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、生成物を薄黄色固体として得た(20mg、0.085mmol、27%)。融点335〜337℃、1H NMR(500MHz,DMSO−d6)d12.37(apparent d,1H),9.85(apparent d,2H),7.88(d,2H,J=8.64Hz),7.75(d,2H,J=8.66Hz),7.69(d,2H,J=8.45Hz),7.66(apparent d),7.60(d,2H,J=8.59),2.34(m,2H),1.78(m,8H),1.66(m,3H),1.42(m,4H),1.26(m,6H);M/z=471.6(M+);TLC シリカRf=0.43 19:1 ジクロロメタン/メタノール;Anal.(C293442)C,H、N
合成スキーム3
4−ニトロベンズアミジンHCl(32)。(既知の方法、Journal of Organic Chemistry 55,7,1990,2003−2004により調製)4−ニトロベンゾニトリル(10g、67.5mmol)の無水メタノール(90mol)溶液にナトリウムメトキシド(7.4mmol、400mg)の無水メタノール(7.4mL)溶液を添加し、固体の完全な溶解まで溶液を加温した。溶液を室温にて55時間攪拌し、そのときに固体NH4Cl(3.69g、69mmol)を添加して、混合物を45℃にて48時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、得られた固体を濾過によって収集し、アセトンですすいで乾燥させ、生成物を黄色固体(3.7g、18.4mmol)として得た。粗生成物をそのまま次のステップで使用した。
【0186】
2,5−ビス(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール(34)。(既知の方法、Organic Process Research & Development 6,2002,682−683によって調製)4−ニトロベンズアミジン(32)(1g、5mmol)のTHF(8.5mL)およびH2O(3mL)による溶液に、NaHCO3(4×、1.68g、20mmol)を添加し、溶液を激しく還流させた。4−ニトロフェナシルブロミド(33)(1.22g、5mmol)の無水THF(2mL)溶液を滴加し、溶液を還流下で2時間加熱した。混合物を冷却し、THFを減圧下で除去して、紫色残留物を得た。残留物をアセトン(5mL)に溶解させ、H2O(200mL)に注入して、20分間攪拌した。得られた固体を濾過により収集して乾燥させ、生成物を紫色固体(1.05g、3.4mmol、68%)として得た。粗生成物はそのまま次のステップで使用した。
【0187】
4−(2−(4−アミノフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゼンアミン(35)。2,5−ビス(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール(34)(1g、3.22mmol)のCH3OH(50mL)溶液をラネーニッケルの水性スラリーに添加した。混合物をH2で5回真空パージして、H2雰囲気下で室温にて3時間攪拌した。セライトを通して触媒を濾過によって除去し、濾液を濃縮して生成物(0.851g、3.2mmol、100%)を得た。生成物はそのまま次のステップで使用した。
【0188】
N−{4−[5−(4−アダマンチルアミノ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−
イル]−フェニル}−アダマンチルアミド(36)。4−(2−(4−アミノフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゼンアミン(35)(283mg、1.13mmol)の無水ピリジン(15mL)溶液に、アダマンタンカルボニルクロライド(2.1当量、472mg、2.4mmol)を添加し、混合物を室温にて18時間攪拌し、次にH2O(55mL)によって希釈した。得られた固体を濾過によって収集し、乾燥させ、シリカゲル上のクロマトグラフィーによって濾過(ジクロロメタン/メタノール、0〜5%勾配、30分間)して、生成物を黄褐色固体として得た(95mg、0.17mmol、15%)融点:382℃。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ12.44(apparent d,1H),9.23(s,1H),9.10(s,1H),7.91(m,2H),7.65(m,4H),2.03(bs,4H),1.92(bs,9H),1.71(bs,9H).EIMS m/z M+1 575.5.Anal.(C,H,N,+1CH3OH)
以下の化合物は上の手順を使用して合成した。
【0189】
N−4−[5−(4−シクロヘプチルアミノ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェニル}−シクロヘプチルアミド。褐色固体としての生成物(15mg、0.03mmol、2.7%)融点:318−320℃。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ12.37(apparent d,1H),9.90(s,1H),9.76(s,1H),7.88(d,J=9Hz,2H),7.74(d,J=9Hz 2H),7.66(m,6H),1.92(bs,9H),1.86−1.45(m,26H).EIMS m/zM+1 499.6.Anal.(C,H,N,+2H2O)
N−{4−[2−(4−(4−フルオロベンゾイルアミノ)−フェニル)−3H−イミダゾール−4−イル]−フェニル}−4−フルオロ−ベンズアミド。緑色固体としての生成物(18mg、0.04mmol、1.3%)融点:345℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.36(apparent d,2H),8.06(m,4H),8.0(m,1H),7.88(m,4H),7.78(m,3H),7.4(m,4H).EIMS m/z M+1 495.4.Anal.(C,H,N)
N−{4−[5−(4−シクロヘキシルアミノ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェニル}−シクロヘキシルアミド。黄色固体としての生成物(95mg、0.04mmol、13%)融点:335−337℃。1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ12.43(apparent d,1H),9.92(s,1H),9.9.78(s,1H),7.91(m,1H),7.71(dd,J=5Hz,30Hz,4H),7.66(m,4H),2.36(m,1H),1.78(m,3H),1.65(m,1H),1.42(m,2H),1.26(m,3H).EIMS m/z M+1 471.3.Anal.(C,H,N)
N−{4−[2−(4−(2,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−フェニル)−3H−イミダゾール−4−イル]−フェニル}−2,4−ジクロロ−ベンズアミド。緑色固体としての生成物(36mg、0.06mmol、1.9%)融点:310℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.6(1,2H),8.06(m,4H),10.54(s,1H),10.42(s,1H),8.42(m,2H),7.9(m,4H),7.86(m,5H),7.82(m,2H),7.73(m,1H).EIMS
m/z M+1 595.9.Anal.(C,H,N)
N−{4−[5−(4−(2−メチルシクロヘキシル)−アミノ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェニル}−(2−メチルシクロヘキシル)−アミド。褐色固体としての生成物(32mg、0.06mmol、1.3%)融点:195−199℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.46(apparent d,1H),9.88(dd,1H),9.78(d,J=70Hz,1H),7.94(dd,J=10Hz,70Hz,1H),7.89(dd,J=15Hz,70Hz,4H),7.63(m,6H),2.53(m,2H),2.12(m,2H),1.71(m,8H),1.50(m,6H),1.30(m,5H),0.90(d,J=10H
z,3H),0.84(d,J=5Hz,2H).EIMS m/z M+1 499.4.Anal.(C,H,N)
合成スキーム4
2−(3−ニトロフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール(43)の調製:3−ニトロベンズアミジンヒドロクロライド(42)(2.06g、10.2mmol)および無水NaHCO3(3.44g、41.0mmol)の混合物にTHF(18mL)および水(4.5mL)を添加し、還流下で20分間加熱した。次に4−ニトロフェナシルブロミド(33)(2.50g、10.2mmol)のTHF(4.5mL)溶液を注射器によって6分間に渡ってゆっくり添加した。さらに3時間還流させた後、フラスコを油浴から外して、約30℃まで冷却し、回転蒸発器でTHFを(注意して)蒸発させた。水(50mL)を残留物に添加し、30分間攪拌した。褐色ガムを濾過し、水で洗浄して(3×25mL)、真空オーブン内で80℃にて一晩乾燥させた。淡褐色ガム状物質(化合物43、3.17g、99.7%)をさらに精製せずに、次のステップで使用した。
【0190】
3−(5−(4−アミノフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)ベンゼンアミン(44)の合成:ニトロ化合物(1.5g、4.8mmol)をMeOH−THF(4:1;60mL)に溶解させ、脱気した(アルゴン雰囲気)。そのスラリーにラネーニッケル(水溶液)(1.0mL)を注意して添加した。系をバルーンからの水素ガスによって1回洗浄した。反応物を室温にて水素ガス下(バルーン)で15時間攪拌した。上澄みをセライトのパッドに通過させた。反応フラスコをMeOH(25mL)で洗浄し、上澄みをセライトに通過させた。濾液を回転蒸発器で濃縮し、真空中で乾燥させて、淡褐色固体(1.20g、99%)を得た。ジアミン44を次の反応で使用した。
【0191】
N−(4−(2−(3−(ピコリンアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ピコリンアミド(45)の調製:ジアミン44(0.19g、0.76mmol)のピリジン(4mL)溶液に、ピコロイルクロライドヒドロクロライド(0.43g、2.4mmol)を添加して、室温にて一晩攪拌した。溶媒を除去し、残留物を飽和NaHCO3(5mL)と共に攪拌してスラリー物質を得た。固体を濾過し、水(5mL)で洗浄して乾燥させて、粗ジアミン45を得た。物質を逆相クロマトグラフィー(Combiflash;溶媒混合物:CH3CN/H2O)によってさらに精製した。純画分を合わせ、揮発性物質(大半はCH3CN)を蒸発させた。次に飽和NaHCO3(10mL)を添加すると、固体が沈殿を開始した。固体を濾過し、水(2×10mL)で洗浄して、真空オーブンで80℃にて一晩乾燥させて、純ジアミド45(0.052g、14.9%)を得た;融点:205−8℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.76(s,1H),10.69(s,1H),8.71(d,J=4.8Hz,1H),8.69(d,J=4.8Hz,1H),8.61(s,1H),8.15−8.11(m,2H),8.05(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),8.01(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.93(d,J=8.8,Hz,2H),7.84(s,1H),7.81(d,J=8.8Hz,2H),7.72(d,J=8.8Hz,1H),7.70(d,J=7.6Hz,1H),7.67−7.61(m,2H),7.45(t,J=8.0Hz,1H).MS:[EI]m/e 461.4[M+H]+.Anal:(C272062−0.74 H2O−0.74 CF3CO2H)C,H,N.
合成スキーム5
2,5−ビス(3−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール(53)の調製:3−ニトロベンズアミジンヒドロクロライド(42)(2.06g、10.2mmol)および無水NaHCO3(3.44g、41.0mmol)の混合物に、THF(18mL)および水(4.5mL)を添加し、還流下で20分間加熱した。次に3−ニトロフェナシルブロミド(51)(2.50g、10.2mmol)のTHF(4.5mL)溶液を注射器
によって6分間に渡ってゆっくりと添加した。さらに3時間還流した後、フラスコを油浴から外して、約30℃まで冷却し、回転蒸発器でTHFを(注意して)蒸発させた。水(50mL)を残留物に添加し、30分間攪拌した。褐色沈殿を濾過し、水で洗浄して(3×25mL)、真空オーブン内で80℃にて一晩乾燥させた。淡褐色固体(化合物53、3.00g、94.4%)をさらに精製せずに、次のステップで使用した。
【0192】
3−(5−(3−アミノフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)ベンゼンアミン(54)の合成:ニトロ化合物(1.5g、4.8mmol)をMeOH−THF(4:1;60mL)に溶解させ、脱気した(アルゴン雰囲気)。そのスラリーにラネーニッケル(水溶液)(1.0mL)を注意して添加した。系をバルーンからの水素ガスによって1回洗浄した。反応物を室温にて水素ガス下(バルーン)で15時間攪拌した。上澄みをセライトのパッドに通過させた。反応フラスコをMeOH(25mL)で洗浄し、上澄みをセライトに通過させた。濾液を回転蒸発器で濃縮し、真空中で乾燥させて、淡褐色固体(1.12g、92.5%)を得た。ジアミン54を次の反応で使用した。
【0193】
N−(3−(5−(3−(ピコリンアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピコリンアミド(55)の調製:ジアミン54(0.19g、0.76mmol)のピリジン(4mL)溶液に、ピコロイルクロライドヒドロクロライド(0.43g、2.4mmol)を添加して、室温にて一晩攪拌した。溶媒を除去し、残留物を飽和NaHCO3(5mL)と共に攪拌してスラリー物質を得た。固体を濾過し、水(5mL)で洗浄して乾燥させて、粗ジアミン55を得た。物質を逆相クロマトグラフィー(Combiflash;溶媒混合物:CH3CN/H2O)によってさらに精製した。純画分を合わせ、揮発性物質(大半はCH3CN)を蒸発させた。次に飽和NaHCO3(10mL)を添加すると、固体が沈殿を開始した。固体を濾過し、水(2×10mL)で洗浄して、真空オーブンで80℃にて一晩乾燥させて、純ジアミド55(0.061g、17.4%)を得た;融点:208−10℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.73(s,1H),10.60(s,1H),8.77(d,J=4.0Hz,2H),8.59(s,1H),8.38(s,1H),8.21(apparent
dd,J=8.0,2.8Hz,2H),8.10(apparent dt,J=7.6,1.6Hz,2H),7.86(d,J=8.0,Hz,1H),7.79−7.69(m,4H),7.76(s,1H),7.64(d,J=7.6Hz,1H),7.47(d,J=8.0Hz,1H),7.38(d,J=8.0Hz,1H).MS:[EI]m/e461.4[M+H]+.Anal:(C272062−1.29 H2O−0.04 CF3CO2H)C,H,N.
以下の化合物は上の経路を使用して調製した。
【0194】
N−(3−(5−(3−(1−アダマンタンアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−アダマンタンカルボキサミド:融点:261−3℃。2セットのアミドの混合物およびある芳香族プロトン化学シフトが見られた。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):9.43(s,0.3H),9.35(s,0.4H),9.33(s,0.7H),9.24(s,0.6H),8.22(br.s,1H),8.15(br.s,1H),7.97−7.94(m,2H),7.68−7.58(m,3H),7.51−7.49(m,1H),7.43(d,J=8.0Hz,1H),2.03(br.s,6H),1.94(br.s,6H),1.92(br.s,6H),1.72(br.s,12H).MS:[EI]m/e 575.8[M+H]+.Anal:(C374242−0.31 H2O−0.43 CH3OH−0.33 CF3CO2H)C,H,N.
合成スキーム6
5−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール(63)の調製:4−ニトロベンズアミジンヒドロクロライド(32)(2.06g、10.
2mmol)および無水NaHCO3(3.44g、41.0mmol)の混合物にTHF(18mL)および水(4.5mL)を添加し、還流下で20分間加熱した。次に3−ニトロフェナシルブロミド(51)(2.50g、10.2mmol)のTHF(4.5mL)溶液を注射器によって6分間に渡ってゆっくり添加した。さらに3時間還流させた後、フラスコを油浴から外して、約30℃まで冷却し、回転蒸発器でTHFを(注意して)蒸発させた。水(50mL)を残留物に添加し、30分間攪拌した。褐色沈殿を濾過し、水で洗浄して(3×25mL)、真空オーブン内で80℃にて一晩乾燥させた。ミディアムブラウン固体(化合物63、3.16g、99.4%)をさらに精製せずに、次のステップで使用した。
【0195】
3−(2−(4−アミノフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゼンアミン(64)の合成:ニトロ化合物(1.5g、4.8mmol)をMeOH−THF(4:1;60mL)に溶解させ、脱気した(アルゴン雰囲気)。そのスラリーにラネーニッケル(水溶液)(1.0mL)を注意して添加した。系をバルーンからの水素ガスによって1回洗浄した。反応物を室温にて水素ガス下(バルーン)で15時間攪拌した。上澄みをセライトのパッドに通過させた。反応フラスコをMeOH(25mL)で洗浄し、上澄みをセライトに通過させた。濾液を回転蒸発器で濃縮し、真空中で乾燥させて、淡褐色固体(1.20g、99%)を得た。ジアミン64を次の反応で使用した。
【0196】
N−(3−(2−(4−(ピコリンアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ピコリンアミド(65)の調製:ジアミン64(0.19g、0.76mmol)のピリジン(4mL)溶液にピコロイルクロライドヒドロクロライド(0.43g、2.4mmol)を添加して、室温にて一晩攪拌した。溶媒を除去し、残留物を飽和NaHCO3(5mL)と共に攪拌してスラリー物質を得た。固体を濾過し、水(5mL)で洗浄して乾燥させて、粗ジアミン45を得た。物質を逆相クロマトグラフィー(Combiflash;溶媒混合物:CH3CN/H2O)によってさらに精製した。純画分を合わせ、揮発性物質(大半はCH3CN)を蒸発させた。次に飽和NaHCO3(10mL)を添加すると、固体が沈殿を開始した。固体を濾過し、水(2×10mL)で洗浄して、真空オーブンで80℃にて一晩乾燥させて、純ジアミド65(0.185g、52.9%)を得た;融点:255−7℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.76(s,1H),10.59(s,1H),8.76(d,J=4.8Hz,2H),8.35(br.s,1H),8.20(dd,J=7.6,3.6Hz,1H),8.18(dd,J=7.2,4.0Hz,1H),8.09(t,J=7.6Hz,2H),8.04(br.s,4H),7.78(d,J=7.6Hz,1H),7.70(s,1H),7.69(apparent t,J=6.0Hz,2H),7.62(d,J=7.2,Hz,1H),7.38(t,J=8.0Hz,1H).MS:[EI]m/e461.4[M+H]+.Anal:(C272062−0.41 H2O−0.21 CF3CO2H)C,H,N.
以下の化合物は上の経路を使用して調製した。
【0197】
N−(4−(5−(3−(1−アダマンタンアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−アダマンタンカルボキサミド:融点:247−9℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):9.26(s,1H),9.19(s,1H),8.08(s,1H),7.93(d,J=8.4Hz,2H),7.79(d,J=8.0,Hz,2H),7.65(br.s,1H),7.59(dd,J=8.0,1.0Hz,1H),7.48(d,J=7.6Hz,1H),7.28(d,J=8.0Hz,1H),2.03(br.s,6H),1.93(br.s,12H),1.72(br.s,12H).MS:[EI]m/e575.8[M+H]+.Anal:(C374242−0.18 H2O−0.24 CH3OH−0.30 CF3CO2H)C,H,N。
【0198】
合成スキーム8
4−ニトロベンズアミジンHCl(42)。(既知の方法Journal of Organic Chemistry 55,7,1990,2005−2004によって調製)4−ニトロベンゾニトリル(25.5g、172mmol)の無水メタノール(230ml)溶液にナトリウムメトキシド(1g、18.5mmol)の溶液を添加し、固体の完全な溶解まで溶液を加温した。溶液を室温にて55時間攪拌し、そのときに固体NH4Cl(9.5g、177mmol)を添加して、混合物を45℃にて48時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、得られた固体を濾過によって収集して、アセトンですすいで乾燥させ、生成物を黄色固体(21.6g、107mmol、62%)として得た。粗生成物は次のステップでそのまま使用した。
【0199】
4−[2−(4−ニトロ−フェニル)−3H−イミダゾール−4−イル]−フェニルアミン(85)。(既知の方法、Organic Process Research &
Development 6,2002,682−683によって調製)4−ニトロベンズアミジン(42)(3.18g、14mmol)のTHF(48mL)およびH2O(14mL)による溶液に、NaHCO3(4×、9.4g、56mmol)を添加し、溶液を激しく還流させた。4−(2−クロロアセチル)−アセトアニリド(83)(3g、14mmol)の無水THF(25mL)溶液を滴加し、溶液を還流下で4時間加熱した。混合物を冷却し、THFを減圧下で除去し、褐色残留物(84)を得た。
【0200】
残留物を5M HCl(水溶液、150mL)に懸濁させ、得られた混合物を還流下で1時間加熱した。この時間の間に、固体は明黄色に変化した。混合物をNaHCO3によって注意深く中和し、褐色固体を濾過によって収集し、真空下で乾燥させた。粗生成物は次のステップでそのまま使用した。
【0201】
シクロヘキサンカルボン酸−{4−[2−(4−ニトロ−フェニル)−3H−イミダゾール−4−イル]−フェニル}−アミド(86)。4−[2−(4−ニトロ−フェニル)−3H−イミダゾール−4−イル]−フェニルアミン(85)(4g、14.3mmol)の無水ピリジン(200mL)溶液にシクロヘキサンカルボン酸クロライド(1.1当量、2.2g、2.02mL、15mmol)を添加し、混合物を室温にて3時間攪拌した。ピリジンを減圧下で除去して、黒色残留物を飽和NaHCO3で希釈した。得られた黒色タール/油を濾過により収集して、乾燥させ、水中による超音波処理によって粉砕した固体を得た(4.67g、13mmol、91%)。粗生成物はそのまま次のステップで使用した。
【0202】
2−メチル−シクロヘキサンカルボン酸{4−[5−(4−シクロヘキシルアミノ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェニル}−アミド(88)。シクロヘキサンカルボン酸−{4−[2−(4−ニトロ−フェニル)−3H−イミダゾール−4−イル]−フェニル}−アミド(86)(0.36g、1.0mmol)のメタノール/THF(10mL;1mL)溶液にラネーニッケルを添加し、溶液をH2ガスを用いて5回真空パージした。混合物をH2下で3.5時間攪拌して、セライトで濾過し、減圧下で濃縮して、褐色泡状固体残留物を得て、これをそのままカップリングステップで使用した。
【0203】
残留物を無水ピリジン(5mL)および2−メチルシクロヘキサンカルボン酸クロライド(1.0mmol、0.162g)に溶解させ、溶液を15時間攪拌した。ピリジンを減圧下で除去し、得られた黒色残留物を飽和NaHCO3(10mL)、続いてH2O中で超音波処理して、得られた固体を濾過により収集して、真空中で乾燥させた。粗固体をジクロロメタン/メタノール(0〜5%勾配)を用いてシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、生成物を白色固体(41.5mg、0.087mmol、
9%)として得た。融点:310℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.48(bs,1H),9.94(s,0.3H),9.87(s,1H),9.80(s,1H),7.76(d,J=10.5Hz,2H),7.71(m,5H),17.61(d,10.5Hz,2H),7.57(bs,1H),2.44(m,1H),2.33(m,2H),1.73(m,10H),1.4(m,13H),0.94(d,J=10Hz,3H),0.89(d,J=10Hz,1H).EIMS m/z M+1 485.4.Anal.(C,H,N,+2H2O)
以下の化合物は上述したのと同様の方法で合成した。
【0204】
N−{4−[5−(4−(2−メチルシクロヘキシル)−アミノ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェニル}−(4−メチルシクロヘキシル)−アミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(132mg、0.26mmol、32%)として得た。融点:205−209℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.43(bs,1H),9.85(m,2H),7.89(d,J=4Hz,2H),7.69(m,8H),2.56(m,1H),2.42(m,1H),2.1(m,1H),1.70(m,8H),1.55(m,12H),0.94(m,8H).EIMS m/z M+1 499.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピコリンアミド。緑色固体としての生成物(33mg、0.064mmol、8%)融点:341℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.75(s,1H),9.15(apparent d,1H),8.76(m,1H),8.18(m,1H),8.09(m,1H),8.00(m,4H),7.77(m,1H),7.69(m,4H),2.03(bs,3H),1.92(m,6H),1.72(bs,6H).EIMS m/z M+1 518.4.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を緑色固体(89mg、0.26mmol、22%)として得た。融点:215−217℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ14.13(bs,1H),10.18(apparent d,J=36Hz,1H),9.29(s,1H),8.02(m,3H),7.83(m,6H),2.58(m,1H),2.14(m,1H),2.04(s,3H),1.92(s,6H),1.68(m,10H),1.53(m,3H),1.30(m,3H),0.87(m,3H).EIMS m/z M+1 537.6.Anal.(C,H,N+1TFA)
N−(4−(5−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−2−メチルシクロヘキサンカルボキサミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を緑色固体(14mg、0.026mmol、3%)として得た。融点:231−232℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.50(bs,1H),9.91(apparent d,J=42Hz,1H),9.11(s,1H),7.9(d,J=8Hz,2H),7.74(d,J=8Hz,2H),7.68(m,3H),7.59(bs,1H),2.54(m,1H),2.12(bs,1H),1.91(d,J=4Hz,6H),1.69(m,9H),1.50(m,3H),1.30(m,2H),0.87(m,3H).EIMS m/z M+1 537.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を緑色固体(68mg、0.13mmol、17%)として得た。融点:222−225℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ14.32(bs,1H),10.16(s,1H),9.29
(s,1H),8.01(s,3H),7.81(d,6H),2.53(m,1H),2.04(bs,3H),1.90(m,8H),1.66(m,18H).EIMS m/z M+1 537.6.Anal.(C,H,N+1TFA)
N−(4−(2−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘキサンカルボキサミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を白色固体(7mg、0.013mmol、1%)として得た。融点:240−241℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.46(bs,1H),9.80(s,1H),9.23(s,1H),7.91(d,J=12Hz,2H),7.76(m,4H),7.61(d,J=8Hz,3H),2.31(m,1H),2.03(bs,3H),1.92(bs,7H),1.73(m,12H),1.42(m,2H),1.23(m,4H).EIMS m/z M+1 523.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピコリンアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を白色固体(115mg、0.247mmol、25%)として得た。融点:264−265℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.04(bs,1H),10.59(s,1H),9.79(d,J=lHz,21H),9.13(d,J=1.6Hz,1H),8.77(dd,J=4.8Hz,1.6Hz,1H),8.32(dt,J=8Hz,4Hz,2Hz,1H),7.99(d,J=4Hz,2H),7.88(d,J=8Hz,2H),7.66(m,11H),1.73(m,12H),6.61(d,J=8Hz,2H),5.31(s,2H),2.32(m,2H),1.78(m,7H),1.65(m,2H),1.43(q,J=8Hz,20Hz,4H),1.26(m,6H).EIMS m/z M+1 466.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−2−メチルシクロヘキシルアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(45mg、0.093mmol、9%)として得た。融点:190−193℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.10(s,1H),9.98(s,1H),7.97(m,3H),7.80(m,4H),7.72(m,2H),2.58(m,1H),2.35(m,1H),2.14(m,1H),1.75(m,9H),1.43(m,12H),6.61(d,J=8Hz,2H),5.31(s,2H),2.32(m,2H),1.78(m,7H),1.65(m,2H),1.43(m,11H),0.87(m,3H).EIMS m/z M+1 485.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)シクロヘプチルアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(44mg、0.091mmol、9%)として得た。融点:325℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.98(s,1H),9.85(s,1H),7.92(d,J=8Hz,3H),7.72(m,9H),2.33(m,1H),1.9−1.1(m,30H).EIMS m/z M+1 485.4.Anal.(C,H,N)
4−クロロ−N−(4−(5−(4−シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ベンズアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(15mg、0.030mmol、1%)として得た。融点:342℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.51(s,1H),12.37(s,0.3H),10.43(s,1H),9.87(s,0.3H),9.78(s,0.7H),8.00(m,5H),7.87(d,J=8.8Hz,2H),7.76(d,J=8.8Hz,2H),7.65(m,5H),2.32(m,1H),1.79(m,4H),1.
66(m,1H),1.42(m,2H),1.25(m,3H).EIMS m/z M+1 499.4.Anal.(C,H,N)
3,4−クロロ−N−(4−(5−(4−(シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ベンズアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(81mg、0.15mmol、15%)融点:275℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.80(s,1H),8.25(d,J=4Hz,1H),7.97(m,3H),7.85(m,3H),7.75(d,J=8.8Hz,2H),7.62(d,J=8.8Hz,3H),2.32(m,1H),1.79(m,5H),1.66(m,1H),1.42(m,2H),1.26(m,4H).EIMS m/z M+1 533.4.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(132mg、0.265mmol、33%)として得た。融点:292−293℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.79(m,2H),7.94(d,J=7.6Hz,0.5H),7.89(d,J=8.4Hz,2H),7.75(d,J=8.8Hz,2H),7.68(d,J=8.8Hz,3H),7.60(d,J=8.8Hz,2H),7.34(s,0.2H),2.43(m,1H),1.9−1.4(m,22H),0.90(m,4H).EIMS m/z M+1 499.4.Anal.(C,H,N)
N−(4−(2−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)−4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を褐色固体(97mg、0.181mmol、23%)として得た。融点:237−240℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.43(s,0.7H),12.30(s,0.3H),9.79(m,2H),7.94(d,J=8.8Hz,0.5H),7.89(d,J=8.8Hz,2H),7.75(d,J=8.8Hz,3H),7.68(d,J=8.4Hz,3H),7.60(d,J=8.8Hz,2H),2.43(m,1H),1.69(m,22H),0.92(m,4H).EIMS m/z M+1 537.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピコリンアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を褐色固体(122mg、0.254mmol、31%)として得た。融点:181−183℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.98(s,1H),10.01(s,0.3H),9.95(s,0.7H),8.78(dt,J=1.2Hz,4.4Hz,1H),8.18(m,3H),8.09(m,4H),7.82(d,J=8.8Hz,2H),7.72(m,3H),2.46(m,1H),1.77(m,4H),1.50(m,6H),0.92(m,4H).EIMS m/z M+1 480.4.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ベンズアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を白色固体(135mg、0.282mmol、36%)として得た。融点:287−290℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.37(s,1H),9.81(s,0.3H),9.75(s,0.7H),7.97(m,5H),7.88(d,J=8.8Hz,3H),7.75(m,3H),7.57(m,8H),2.44(m,1H),1.79(m,4H),1.52(m,7H),0.92(m,5H).EIMS m/z M+1 479.4.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−4−フルオロベンズアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(102mg、0.205mmol、26%)として得た。融点:303−305℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.38(bs,1H),9.80(m,1H),8.05(m,3H),7.98(d,J=8.4Hz,3H),7.87(d,J=8.8Hz,3H),7.75(d,J=8Hz,3H),7.62(d,J=8.4Hz,4H),7.39(m,3H),2.44(m,1H),1.79(m,1H),1.54(m,8H),0.90(m,5H).EIMS m/z M+1 497.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−4−クロロベンズアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(196mg、0.382mmol、47%)として得た。融点:317−318℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.80(m,1H),8.00(m,4H),7.86(d,J=8.8Hz,4H),7.75(d,J=8.4Hz,2H),7.62(m,5H),2.44(m,1H),1.77(m,3H),1.52(m,6H),0.90(m,4H).EIMS m/z M+1 513.4.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−3,4−ジクロロベンズアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(160mg、0.292mmol、36%)として得た。融点:274−275℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.51(bs,1H),10.51(s,1H),9.80(apparent d,1H),8.24(d,J=2Hz,1H),7.98(m,2H),7.85(m,3H),7.75(d,J=8Hz,2H),7.63(d,J=8.4Hz,3H),2.44(m,1H),1.78(m,4H),1.51(m,6H),0.92(m,4H).EIMS m/z M+1 547.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−4−メトキシベンズアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(160mg、0.315mmol,39%)として得た。融点:285−286℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.20(bs,1H),9.80(m,1H),9.97(m,5H),7.87(d,J=8.8Hz,2H),7.75(d,J=8.4Hz,3H),7.08(m,2H),3.85(s,3H),2.44(m,1H),1.79(m,4H),1.52(m,6H),0.92(m,4H).EIMS m/z M+1 509.6.Anal.(C,H,N)
N−(4−(5−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンズアミド。H2O/ACN/TFAを溶出液として使用したC18上の逆相クロマトグラフィーにより、生成物を黄褐色固体(47mg、0.085mmol、8%)として得た。融点:295℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ11.25(s,1H),9.88(s,1H),8.06(d,J=8.8Hz,2H),7.78(m,5H),7.67(d,J=8.4Hz,2H),2.34(m,1H),1.79(m,4H),1.65(m,1H),1.42(m,2H),1.23(m,4H),0.92(m,4H).EIMS m/z M+1 555.4.Anal.(C,H,N)
N−(4−(2−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.26;融点212−4℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):9
.78(s,1H),9.24(s,1H),7.92(d,J=8.4Hz,2H),7.78(br.d,J=8.8Hz,4H),7.63(br.s,1H),7.62(d,J=8.8Hz,2H),2.56−1.47(m,28H).MS:[EI]m/e537.6 [M+H]+.Anal:(C344042−0.92 H2O)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.17;融点192−4℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.08(s,1H),9.72(s,1H),7.99(d,J=8.8Hz,2H),7.82−7.79(m,4H),7.80(br.s,1H),7.71(d,J=8.4Hz,2H),2.52−1.23(m,24H).MS:[EI]m/e485.4[M+H]+.Anal:(C303642−2.67 H2O)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(2−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.19;融点258−60℃。83:17の比でのジアステレオマーの混合物。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):9.91(s,1H),9.82(s,1H),7.91(d,J=8.8Hz,2H),7.74(d,J=8.8Hz,2H),7.70(d,J=8.8Hz,2H),7.64(s,1H),7.63(d,J=8.4Hz,2H),2.57−1.23(m,23H),0.89(d,J=6.8Hz,2.5H),0.84(d,J=6.4Hz,0.5H).MS:[EI]m/e499.4[M+H]+.Anal:(C313842−1.76 H2O)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.19;融点244−6℃。比86:14でのジアステレオマーの混合物。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.04(s,1H),9.91(s,1H),7.95(d,J=8.8Hz,2H),7.86(s,1H),7.79(d,J=8.4Hz,2H),7.77(d,J=8.4Hz,2H),7.68(d,J=8.8Hz,2H),2.56−1.44(m,23H),0.93(d,J=7.2Hz,2.6H),0.89(d,J=6.4Hz,0.4H).MS:[EI]m/e499.4[M+H]+.Anal:(C313842−3.64 H2O−0.05 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(5−(4−(シクロヘプタンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.04;融点326−8℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.70(s,1H),9.91(s,1H),9.14(d,J=2.0Hz,1H),8.79(dd,J=5.0,2.0Hz,1H),8.32(td,J=8.0,2.0Hz,1H),8.04(d,J=8.8Hz,2H),7.97(d,J=8.8Hz,2H),7.89(s,1H),7.79(d,J=8.8Hz,2H),7.69(d,J=8.8Hz,2H),7.61(ddd,J=8.0,5.0,1.0Hz,1H),2.54−1.67(m,13H).MS:[EI]m/e480.4[M+H]+.Anal:(C292952−3.17 H2O−0.10 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(ベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.20;融点310−2℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.65(s,1H),10.06(s,1H),8.20(d,J=8.8Hz,2H),8.19−8.16(m,2H),8.14(d,J=9.2Hz,2H),7.98−7.96(m,2H),7.96(s,1H),7.86(d,J=8.8Hz,2H)
,7.83−7.73(m,3H),2.72−1.64(m,13H).MS:[EI]m/e479.4[M+H]+.Anal:(C303042−2.0 H2O)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.27;融点300−2℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):11.33(s,1H),9.94(s,1H),8.08(d,J=8.8Hz,2H),7.98(s,1H),7.87(d,J=8.8Hz,2H),7.80(d,J=8.8Hz,2H),7.72(d,J=8.4Hz,2H),2.54−1.45(m,13H).MS:[EI]m/e569.4[M+H]+.Anal:(C3025542−3.26 H2O−0.14 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.21;融点304−6℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.63(s,1H),9.91(s,1H),8.23(s,1H),8.03(d,J=8.0Hz,2H),7.96(s,1H),7.95(d,J=8.4Hz,2H),7.95−7.91(m,1H),7.84(d,J=8.0Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,2H),7.68(d,J=8.0Hz,2H),2.54−1.46(m,13H).MS:[EI]m/e547.6[M+H]+.Anal:(C30281242−3.49 H2O)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(4−フルオロベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2C12−MeOH)0.24;融点314−6℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.54(s,1H),9.94(s,1H),8.07(ddd,J=8.8,5.6,2.0Hz,2H),8.04(d,J=9.2Hz,2H),8.03(s,1H),7.99(d,J=9.2Hz,2H),7.80(d,J=8.8Hz,2H),7.71(d,J=8.8Hz,2H),7.40(dt,J=8.8,2.0Hz,2H),2.54−1.45(m,13H).MS:[EI]m/e497.6[M+H]+.Anal:(C3029FN42−3.58 H2O−0.04 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−4−(4−クロロベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.23;融点325−7℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.61(s,1H),9.96(s,1H),8.06−7.99(m,7H),7.80(d,J=8.8Hz,2H),7.72(d,J=8.8Hz,2H),7.64(dd,J=8.8,2.0Hz,2H),2.54−1.45(m,13H).MS:[EI]m/e513.4[M+H]+.Anal:(C3029CIN42−3.39 H2O−0.22 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(4−メトキシベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−MeOH)0.23;融点311−3℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.30(s,1H),9.89(s,1H),8.06(d,J=8.8Hz,2H),8.04(d,J=8.4Hz,2H),7.96(d,J=8.8Hz,2H),7.83(d,J=8.4Hz,2H),7.11(s,1H),7.70(d,J=8.8Hz,2H),7.15(d,J=8.8Hz,2H),2.56−1.52(m,13H).MS:[EI]m/e509.6[M+H]+.Anal:(C313243−2.77 H2O)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(4−ニトロベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(95:5 CH2Cl2−M
eOH)0.20;融点236−8℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.30(s,1H),9.89(s,1H),8.41(d,J=9.2Hz,2H),8.22(d,J=9.2Hz,2H),8.07(d,J=9.2Hz,2H),8.03(s,1H),8.02(d,J=8.4Hz,2H),7.83(d,J=8.8Hz,2H),7.75(d,J=8.8Hz,2H),2.56−1.43(m,13H).MS:[EI]m/e524.4[M+H]+.Anal:(C302954−4.38 H2O−0.28 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(1−アダマンタンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.41;融点251−2℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.64(s,1H),9.49(s,1H),9.13(d,J=1.6Hz,1H),8.79(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.32(td,J=8.0,1.6Hz,1H),8.11(s,1H),8.01(d,J=8.8Hz,2H),7.95(d,J=8.8Hz,2H),7.94(d,J=8.8Hz,2H),7.90(d,J=8.8Hz,2H),7.60(ddd,J=8.0,4.8,0.4Hz,1H),2.04(br.s,3H),1.94(br.S,6H),1.72(br.S,6H).MS:[EI]m/e518.4[M+H]+.Anal:(C323152−1.43 H2O−0.98 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.31;融点315−7℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.61(s,1H),10.18(s,1H),9.13(d,J=1.6Hz,1H),8.79(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.32(td,J=8.0,1.6Hz,1H),8.07(s,1H),7.99(d,J=8.8Hz,2H),7.93(d,J=8.8Hz,2H),7.89(d,J=8.8Hz,2H),7.84(d,J=8.8Hz,2H),7.61(ddd,J=8.0,4.8,0.8Hz,1H),2.38−1.18(m,11H).MS:[EI]m/e466.6[M+H]+.Anal:(C282752−2.17 H2O−0.99 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(2−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.34;融点245−7℃。比83:17のジアステレオマーの混合物。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.63(s,1H),10.15(s,1H),9.13(dd,J=2.2,0.6Hz,1H),8.79(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.32(td,J=8.0,2.0Hz,1H),8.09(s,1H),8.00(d,J=8.8Hz,2H),7.93(d,J=8.8Hz,2H),7.89(d,J=8.8Hz,2H),7.84(d,J=8.8Hz,2H),7.61(ddd,J =8.0,4.8,0.8Hz,1H),2.61−1.27(m,10H),0.89(d,J=6.8Hz,2.5H),0.85(d,J=6.4Hz,0.5 H).MS:[EI]m/e 480.4[M+H]+.Anal:(C292952−2.54 H2O−0.75 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.32;融点230−2℃。比86:14のジアステレオマーの混合物。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.63(s,1H),10.15(s,1H),9.13(dd,J=2.2,0.6Hz,1H),8.79(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.32(td,J=8.0,2.0Hz,1H),8.11(s,1H),8.01(dd,J=8.8,1.6Hz,2H),7.94(d,J=8.8Hz,2H),7.90(d,J=8.8Hz,2H),7.85(dd
,J=8.8,2.4Hz,2H),7.61(ddd,J=8.0,4.8,0.8Hz,1H),2.61−1.27(m,10H),0.94(d,J=7.2Hz,2.6H),0.89(d,J=6.8Hz,0.4H).MS:[EI]m/e480.4[M+H]+.Anal:(C292952−1.90 H2O−0.71 CF3CO2H)C,H、N.
N−(4−(2−(4−(ニコチンアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.14;融点317−9℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.87(s,1H),10.71(s,1H),9.17(s,2H),8.83−8.81(m,2H),8.39(br.d,J=8.0Hz,2H),8.20(s,1H),8.12(dd,J=8.8,1.6Hz,2H),8.06(d,J=9.2Hz,2H),7.96(d,J=9.2Hz,2H),7.93(d,J=8.8Hz,2H),7.65(dd,J=8.0,4.8Hz,1H).MS:[EI]m/e461.4[M+H]+.Anal:(C272062−2.95 H2O−2.38 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.34;融点332−4℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.74(s,1H),10.66(s,1H),9.13(d,J=1.6Hz,1H),8.78(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.32(td,J=8.0,2.0Hz,1H),8.23(d,J=2.0Hz,1H),8.12(s,1H),8.08(dd,J=8.8,1.6Hz,2H),8.01(d,J=9.2Hz,2H),7.95(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.93(d,J=8.4Hz,2H),7.90(d,J=9.2Hz,2H),7.84(d,J=8.4Hz,1H),7.60(ddd,J=8.0,4.8,0.8Hz,1H).MS:[EI]m/e528.2[M+H]+.Anal:(C2819Cl252−2.84 H2O−0.60 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンズアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.37;融点265−6℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):11.35(s,1H),10.61(s,1H),9.13(d,J=1.6Hz,1H),8.79(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.31(td,J=8.0,2.0Hz,1H),8.10(d,J=8.8Hz,2H),8.09(s,1H),7.94−7.88(m,6H),7.61(ddd,J=8.0,4.8,0.8Hz,1H).MS:[EI]m/e550.4[M+H]+.Anal:(C2816552−1.48 H2O−1.02 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(シクロヘプタンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.39;融点256−8℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.47(s,1H),9.94(s,1H),9.12(d,J=2.0Hz,1H),8.76(dd,J=5.0,2.0Hz,1H),8.31(td,J=8.0,2.0Hz,1H),7.92(d,J=8.8Hz,2H),7.84(d,J=8.8Hz,2H),7.81(d,J=8.8Hz,2H),7.70(d,J=8.8Hz,2H),7.68(s,1H),7.58(ddd,J=8.0,5.0,1.0Hz,1H),2.54−1.45(m,13H).MS:[EI]m/e480.4[M+H]+.Anal:(C292952−0.42 H2O−0.27 CF3CO2H)C,H,N.
2−メチル−N−(4−(2−(4−(シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘキサンカルボキサミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.37;融点221−3℃。比83:17のジアステ
レオマーの混合物。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.18(s,1H),9.93(s,1H),8.02(s,1H),7.98(d,J=8.8Hz,2H),7.83(d,J=8.8Hz,2H),7.79(d,J=8.8Hz,2H),7.73(d,J=8.8Hz,2H),2.54−1.18(m,21H),0.89(d,J=6.8Hz,2.5H),0.84(d,J=6.4Hz,0.5H).MS:[EI]m/e485.4[M+H]+.Anal:(C303642−1.61 H2O−0.76 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(5−(4−(2−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ニコチンアミド:Rf(90:10 CH2Cl2−MeOH)0.20;融点226−8℃。比83:17のジアステレオマーの混合物。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.81(s,1H),9.97(s,1H),9.15(d,J=2.0Hz,1H),8.81(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.34(td,J=8.0,2.0Hz,1H),8.13(s,1H),8.09(d,J=9.2Hz,2H),8.05(d,J=9.2Hz,2H),7.83(d,J=9.2Hz,2H),7.76(d,J=8.8Hz,2H),7.62(ddd,J=8.0,4.8,0.8Hz,1H),2.58−1.27(m,10H),0.89(d,J=6.8Hz,2.5H),0.85(d,J=6.4Hz,0.5H).MS:[(+)EI]m/e480.4[M+H]+.Anal:(C292952−2.42 H2O−1.98 CF3CO2H)C,H,N.
2−メチル−N−(4−(2−(4−(4−メチルシクロヘキサンアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)シクロヘキサンカルボキサミド:Rf(92:8 CH2Cl2−MeOH)0.36;融点218−20℃。4つの考えられる混合物の上部に、2組のアミドプロトンが観察される。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.20(s,0.2H),10.14(s,0.8H),10.04(s,0.15H),9.94(s,0.85H),8.02(s,1H),7.98(d,J=8.8Hz,2H),7.84(d,J=8.8Hz,2H),7.79(d,J=8:8Hz,2H),7.73(d,J=8.8Hz,2H),2.54−1.31(m,20H),0.95−0.82(m,6H).MS:[(+)EI]m/e499.4[M+H]+.Anal:(C313842−1.74 H2O−0.52 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(5−(4−(2−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:Rf(92:8 CH2Cl2−MeOH)0.35;融点220−2℃。比83:17のジアステレオマーの混合物。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.18(s,1H),10.05(s,0.15H),9.95(s,0.85H),8.03(s,1H),7.99(d,J=8.8Hz,2H),7.83(d,J=8.8Hz,2H),7.80(d,J=8.8Hz,2H),7.73(d,J=8.4Hz,2H),2.57−1.23(m,23H),0.89(d,J=7.2Hz,2.5H),0.85(d,J=6.4Hz,0.5H).MS:[(+)EI]m/e499.4[M+H]+.Anal:(C313842−1.21 H2O−0.67 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(5−(4−(2−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピコリンアミド:Rf(92:8 CH2Cl2−MeOH)0.30;融点227−9℃。比83:17のジアステレオマーの混合物。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):11.00(s,1H),10.08(s,0.15H),9.97(s,0.85H),8.77(d,J=4.8Hz,1H),8.20(dd,J=8.0,0.8Hz,1H),8.19(d,J=8.8Hz,2H),8.11(dd,J=8.0,1.6Hz,1H),8.08(s,1H),8.07(d,J=8.8Hz,2H),7.82(d,J=8.8Hz,2H),7.34(d,J=8.8Hz,2H),7.34−7.72(m,1H),2.57−1
.23(m,10H),0.89(d,J=7.2Hz,2.5H),0.85(d,J=6.4Hz,0.5H).MS:[EI]m/e480.4[M+H]+.Anal:(C292952−1.62 H2O−0.57 CF3CO2H)C,H,N.
合成スキーム11
4−ニトロベンズアミジンHCl(32)。(既知の方法Journal of Organic Chemistry 55,7,1990,2005−2004によって調製)4−ニトロベンゾニトリル(25.5g、172mmol)の無水メタノール(230ml)溶液にナトリウムメトキシド(1g、18.5mmol)の溶液を添加し、固体の完全な溶解まで溶液を加温した。溶液を室温にて55時間攪拌し、そのときに固体NH4Cl(9.5g、177mmol)を添加して、45℃にて48時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、得られた固体を濾過によって収集し、アセトンですすいで乾燥させ、生成物を黄色固体(21.6g、107mmol、62%)として得た。粗生成物はそのまま次のステップで使用した。
【0205】
4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゾニトリル(114)。4−ニトロベンズアミジン(22)(2g、10mmol)のTHF(17mL)およびH2O(5mL)による溶液に、固体NaHCO3(3.36g、40mmol)を添加し、混合物を還流させた。4−シアノフェナシルブロミド(113)(2.24g、10mmol)の無水THF(4mL)溶液を激しく還流している溶液に滴加し、溶液を3時間還流させた。THFを減圧下で除去して、残留物を水で希釈し、超音波処理して、濾過によって収集し、次に乾燥させて、生成物を褐色固体(2.14g)として得て、それを精製せずにそのまま使用した。
【0206】
4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンズアミド(115)。4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゾニトリル(45)のCH3OH(100mL)溶液にLiOH−H2O(6×、1.75g、41mmol)を、続いてH22(50%w/w、3mL)を添加し、混合物を還流下で5時間加熱した。溶液を冷却し、20% HCl(水溶液)を用いてpHを〜4に調製した。得られた固体を収集し、乾燥させて、生成物をオレンジ色固体1.20gとして得た。濾液から生成物の第2の量を収集した(0.207g)。生成物を精製せずにそのまま使用した。
【0207】
メチル4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゾアート(116)。4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンズアミド(115)(1.415g、4.6mmol)の無水CH3OH(150mL)溶液に濃HCl(25mL)を添加し、溶液を還流下で1日加熱した。この時間に固体は溶解した。DCM/MeOH(95/5)でのTLCは、さらなる開始物質を示さず、Rf=0.51に主要なスポットを示した。メタノールを減圧下で除去し、得られた固体を濾過により収集して、H2Oですすぎ、乾燥させて、生成物を固体(1.37g)として得て、これをさらに精製せずにそのまま使用した。
【0208】
4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)安息香酸(117)。経路Aで使用した手順。メチル4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゾアート(116)(1.37)g、4.6mmol)のEtOH(150mL)溶液に10% NaOH水溶液(20mL)を添加し、混合物を環流下で3.5時間加熱した。混合物をH2O(20mL)で希釈し、EtOHの大半を減圧下で除去した。20% HCl水溶液を用いて残りの紫色混合物のpHを〜4に調整し、5分間攪拌した。生成物を濾過により収集して乾燥させたオレンジ色黄色固体1.1gとして得て、これをさらに精製せずにそのまま使用した。生成物はDCM/MeOH(95/5)中でのTLCで基線スポットを与えた。
【0209】
4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)安息香酸(117)の合成にとって2番目に効率的な手順を経路Bで使用した。4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゾニトリル(114)(4.89g、16.8mmol)の20% KOH水溶液(250mL)を還流下で加熱して1.75時間加熱した。紫色溶液を少し冷却して、固体が沈殿するまで20% HCl水溶液で中和した。固体を濾過により収集して、水ですすいで、次に真空中で乾燥させて、やや湿った固体5.871gを得て、そのまま使用した。
【0210】
4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド(118)。4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)安息香酸(48)(5g、16mmol)の無水ジクロロメタン(50mL)溶液に(COCl)2(2mL)を添加し、混合物を35℃にて18時間加熱した。溶媒を減圧下で除去して黄色/白色残留物を得た。
【0211】
残留物を無水ピリジン(50mL)に溶解させ、2−アミノピリジン(1.2当量、1.88g、20mmol)を添加して、混合物を室温にて3時間攪拌して、次に水に注入した。得られた黄色固体を濾過により収集して、乾燥させ、3.683gを得て、これを次のステップでそのまま使用した。
【0212】
4−(2−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド(119)。4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド(118)(2.1g、5.5mmol)のMeOH(150mL)溶液にラネーニッケルを添加し、H2ガスを使用して混合物を真空パージした。混合物をH2ガス下で80℃にて5時間攪拌し、触媒をセライトで濾過した。濾液を濃縮して生成物(1.23g、3.5mmol)を得た。
【0213】
残留物(3分の1)をピリジン(5mL)に溶解させ、1−アダマンタンカルボニルクロライド(1.1当量、252mg、1.27mmol)を添加し、混合物を15時間攪拌した。水を添加し、混合物15時間攪拌した。得られた固体を濾過により収集して、HPLC(C18,ACN/TFA/H2O)によって濾過し、生成物を固体として得た。(80mg、0.15mmol、13%)融点:292−293℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.69(bs,1H),9.24(s,1H),8.39(m,1H),8.21(d,J=8Hz,1H),8.08(d,J=8Hz,2H),7.97(t,J=8.4Hz,17Hz,4H),7.85(m,2H),7.78(d,J=9.2Hz,2H),7.17(m,1H),2.03(bs,3H),1.93(bs,6H),1.72(bs,6H)EIMS m/z M+1 518.4.Anal.(C,H,N)
以下の化合物は上述の方法を使用して作成した。
【0214】
N−(4−(5−(4−(ピリジン−2−イルカルバモイル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド。白色固体としての生成物。(30mg、0.06mmol、5%)融点:290−291℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.69(bs,1H),9.92(s,1H),8.21d,J=8.4Hz,1H),8.07(d,J=8.4Hz,2H),7.95(dd,J=1.2Hz,8.4Hz,4H),7.84(m,2H),7.69(d,J=8.8Hz,2H),7.16(m,1H),1.86(m,2H),1.8−1.4(m,11H).EIMS m/z M+1 480.4.Anal.(C,H、N)
N−(4−(5−(4−(ピリジン−2−イルカルバモイル)−フェニル)−1H−イ
ミダゾール−2−イル)フェニル)シクロヘキサンカルボキサミド。黄色固体としての生成物。(29mg、0.06mmol、5%)融点:287−290℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.68(bs,1H),9.97(s,1H),8.39m,1H),8.19(d,J=8.4Hz,1H),8.06(d,J=8.4Hz,2H),7.94(dd,J=11.2Hz,2.4hz,2H),7.84(m,2H),7.70(d,J=8.8Hz,2H),7.16(ddd,J=0.8Hz,2.4Hz,7.6Hz,1H),2.34(m,1H),1.79(m,4H),1.65(m,1H),1.49−1.10(m,5H).EIMS m/z M+1 466.6.Anal.(C,H,N+1TFA)
N−(4−(5−(4−(シクロヘプチルカルバモイル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ベンゼンアミド。白色固体としての生成物。(65mg、0.14mmol、27%)融点:161℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.58(s,1H),8.31(d,J=7.6Hz,1H),8.23(s,1H),8.03(m,11H),7.59(m,3H),3.97(m,2H),1.87(m,2H),1.56(m,11H).EIMS m/z M+1 479.4.Anal.(C,H,N+1TFA)
N−(4−(5−(4−(シクロヘプチルカルバモイル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピコリンアミド。褐色固体としての生成物。(135mg、0.285mmol、52%)融点:80℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.94(bs,1H),9.97(m,1H),8.29(d,J=7.6Hz,1H),8.19(m,4H),8.09(m,4H),7.97(s,4H),7.72(m,1H),3.97(m,1H),1.86(m,2H),1.61(m,12H).EIMS m/z M+1 480.4.Anal.(C,H,N+1TFA)
N−(4−(5−(4−(シクロヘプチルカルバモイル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド。白色固体としての生成物。(92mg、0.184mmol、26%)融点:80℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.19(s,1H),8.32(d,J=8Hz,1H),8.22(s,1H),8.02(m,6H),7.83(d,J=8.8Hz,2H),3.98(m,2H),2.52(m,1H),1.84(m,4H)1.60(m,21H).EIMS m/z M+1 499.4.Anal.(C,H,N+2TFA)
4−(2−(4−(4−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−シクロヘプチルベンズアミド。白色固体としての生成物。(60mg、0.12mmol、19%)融点:231−232℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.96(apparent d,1H),8.21(d,J=7.6Hz,1H),7.90m,7H),7.72(m,2H),3.97(m,1H),2.46(m,1H),2.28(m,0.3H),1.58(m,21H),0.90(m,4H),2.34(m,1H),1.79(m,4H),1.65(m,1H),1.49−1.10(m,5H).EIMS m/z M+1 499.6.Anal.(C,H,N)
4−(2−(4−(2−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−シクロヘプチルベンズアミド。白色固体としての生成物。(15mg、0.03mmol、6%)融点:204℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.14(apparent d,1H),8.30(d,J=7.6Hz,1H),8.17(s,1H),8.00(m,6H),7.83(m,2H),3.96(m,1H),2.58(m,1H),2.14(bs,1H),1.84(m,2H),1.52(m,19H),0.87(m,3H).EIMS m/z M+1
499.6.Anal.(C,H,N)
4−(2−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−シクロヘプチルベンズアミド。白色固体としての生成物。(127mg、0.237mmol、38%)融点:232℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9
.45(s,1H),8.30(d,J=7.6Hz,1H),8.19(s,1H),7.96(m,8H),3.98(m,1H),2.04(bs,3H),2.0−1.35(series of m,27H).EIMS m/z M+1 537.6.Anal.(C,H、N)
アダマンタン−1−カルボン酸(4−{5−[4−(アダマンタン−2−イルカルバモイル)−フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−フェニル)−アミド。白色固体としての生成物。(202mg、0.351mmol、35%)融点:249℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.56(apparent d,1H),9.22(s,1H),7.91(m,8H),7.78(d,J=8.8Hz,2H),4.04(m,1H),2.14(m,2H),2.01(m,6H),1.93(bs,7H),1.84(m,8H),1.72(m,9H),1.53(m,3H).EIMS m/z M+1 575.8.Anal.(C,H、N)
N−アダマンタン−2−イル−4−[2−[4−(シクロヘキサンカルボニル−アミノ)−フェニル]−3H−イミダゾール−4−イル]−ベンズアミド。白色固体としての生成物。(59mg、0.113mmol、11%)融点:331℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.59(bs,1H),9.94(s,1H),7.89(m,9H),7.70(d,J=8.4Hz,3H),4.05(m,1H),2.35(m,1H),2.14(m,2H),2.00(bs,2H),1.79(m,14H),1.66(m,1H),1.53(d,J=12Hz,2H),1.42(m,2H),1.26(m,4H).EIMS m/z M+1 523.6.Anal.(C,H,N)
シクロヘプタンカルボン酸(4−{5−[4−(アダマンタン−2−イルカルバモイル)−フェニル]−1H−イミダゾール−2−イル}−フェニル)−アミド。白色固体としての生成物。(231mg、0.430mmol、42%)融点:236℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.58(bs,1H),9.92(s,1H),7.88(m,10H),7.70(d,J=8.4Hz,3H),4.05(m,1H),2.14(m,3H),1.99(bs,3H),1.63(series of
m,30H).EIMS m/z M+1 537.6.Anal.(C,H、N)
ピリジン−2−カルボン酸(4−{5−[4−(アダマンタン−2−イルカルバモイル)−フェニル]−1H−イミダゾール−2イル}−フェニル)−アミド。白色固体としての生成物。(50mg、0.97mmol、11%)融点:331℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ12.59(bs,1H),9.94(s,1H),7.89(m,9H),7.70(m,1H),4.05(m,1H),2.14(d,J=12.4Hz,2H),2.00(bs,2H),1.84(m,7H),1.73(s,2H),1.53(d,J=12.4Hz,2H),1.42(m,2H),1.26(m,4H).EIMS m/z M+1 518.4.6.Anal.(C,H、N)
合成スキーム12
メチル4−(ブロモアセチル)ベンゾアート(122):メチル4−アセチルベンゾアート(121)(5.0g、28mmol)の氷AcOH(25mL)溶液に臭素(1.5mL、4.67g、29mmol)を12分間に渡って<20℃にて添加した。添加の終わりに向かって、固体が出現し始めた。さらに1.5時間攪拌した後、固体を濾過し、最初に50% EtOH水溶液(60mL)で洗浄して、過剰な臭素を除去し(透明濾液)、次に水(20mL)で洗浄した。物質の乾燥時、クリーム色固体を得た(6.62g、91.8%)。1H NMRは、微量のジブロモ誘導体が存在することを示した。物質は精製せずに次のステップで使用した。
【0215】
メチル4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゾアート(123):4−ニトロベンズアミジンヒドロクロライド(32;1.0g、4.96mmol)、およびNaHCO3(1.67g、19.84mmol)の混合物にTHF(20mL)および水(5mL)を添加し、還流下で10分間加熱し、反応フラスコを浴
から一瞬除去し、ブロモ誘導体122(1.28g、4.96mmol)を添加し、THF(5mL)によってフラスコまで洗浄した。暗褐色混合物を環流下でさらに2時間維持した。揮発性物質を回転蒸発器で除去した。水(20mL)を残留物に添加し、固体を濾過して、水(20mL)で洗浄して、真空オーブン内で80℃にて一晩乾燥させた。中程度の褐色固体として得られたイミダゾール123(1.48g、91.9%)を次のステップで使用した。
【0216】
4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)安息香酸(124):エステル123(24.0g、0.074mol)をTHF−MeOH(200mL)の1:1混合物中に取った。10% NaOH水溶液(156mL、0.15mol)を添加し、60℃にて一晩加熱した。揮発性物質を回転蒸発器で除去し、残留物を5M
HCl水溶液で酸性化した(pH〜4)。固体を濾過し、水(100mL)で洗浄して、真空オーブン内で80℃にて乾燥させて、所望の酸54を褐色固体(22.5g、98%)として得た。
【0217】
N−シクロヘキシル−4−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンズアミド(125):酸124(3.5g、11.3mmol)の1,2−ジクロロエタン(25mL)による懸濁物に、チオニルクロライド(1.24mL、2.02g、17.0mmol)、続いて触媒量のDMF(3滴)をアルゴン下で添加した。80℃にて24時間加熱した後、揮発性物質を回転蒸発器で除去し、真空下で乾燥させて、対応する酸クロライドヒドロクロライド塩を得た。それをただちに次のステップで使用した。
【0218】
酸クロライドヒドロクロライド塩をシクロヘキシルアミン(1.35g、13.6mmol)のピリジン(20mL)溶液に添加した。16時間攪拌した後、溶媒を除去し、残留物をNaHCO3水溶液(25mL)で処理した。スラリーを濾過し、水(25mL)で洗浄し、乾燥させて、アミド125を褐色固体(3.21g、72.6%)として得た。
【0219】
4−(2−(4−アミノフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−シクロヘキシルベンズアミド(126):ニトロ化合物125(1.2g、3.07mmol)をMeOH−THF(75mL)の4:1混合物に取った。系をアルゴンによって、次に水素(バルーンから)によってパージした。ラネーNi(水中のスラリー、1.0mL)を添加し、42℃にて16時間加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物をセライトのパッドで濾過し、MeOH(50mL)で洗浄した。濾液を蒸発させ、乾燥させて、アミン126を褐色塊(1.1g、99.2%)として得た。
【0220】
N−シクロヘキシル−4−(2−(4−(1−アダマンタンアミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンズアミド(127):1−アダマンタンカルボニルクロライド(0.19g、0.98mmol)をアミン126(0.22g、0.61mmol)のピリジン(5mL)の溶液に添加し、室温にて15時間攪拌した。溶媒の除去後、残留物をNaHCO3水溶液で処理して、スラリーを得た。固体を濾過し、水(25mL)で洗浄して、乾燥させて、所望の粗アミド127を得た。生成物を逆相クロマトグラフィー(Combiflash;溶媒系:CH3CN/H2O)で精製した。純画分を合わせて、揮発性物質(大半はCH3CN)を蒸発させた。次に飽和NaHCO3(5mL)を添加し、固体は沈殿を開始した。固体を濾過して、水(2×10mL)で洗浄し、真空オーブンで80℃にて一晩乾燥させて、オフホワイト固体(0.175g、54.9%)を得た;融点247−9℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):9.30(s,1H),8.21(d,J=8.0Hz,1H),8.02−7.90(m,4H),7.97(d,J=8.0,Hz,2H),7.93(s,1H),7.85(d,J
=8.4Hz,2H),2.57−1.32(m,11H),2.04(br.s,3H),1.93(br.s,6H),1.72(br.s,6H).MS:[EI]m/e523.6[M+H]+.Anal:(C333842−2.86 H2O−1.0 CF3CO2H)C,H,N.
以下の化合物を上の経路を使用して調製した。
【0221】
N−(4−(5−(4−(シクロヘキシルカルバモイル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)ピコリンアミド:融点288−90℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.76(s,1H),8.76(d,J=4.4Hz,1H),8.18(d,J=7.6Hz,1H),8.14(d,J=8.0Hz,1H),8.09(dt,J=7.6,0.8Hz,1H),8.04(d,J=8.8Hz,2H),8.01(d,J=9.2Hz,2H),7.91(d,J=8.4Hz,2H),7.88(s,1H),7.87(d,J=8.4Hz,2H),7.70(dd,J=7.6,4.8Hz,1H),3.78−3.75(m,1H),1.82(br.s,2H),1.75(br.s,2H),1.61(br.d,J=12.0Hz,1H),1.32(br.s,4H),1.15(br.t,J=8.4Hz,1H).MS:[EI]m/e466.6[M+H]+.Anal:(C282752−3.22 H2O−0.24 CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(2−(4−(シクロヘキサンカルボキサミド)フェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−シクロヘキシルベンズアミド:融点250−2℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.02(s,1H),8.18(d,J=8.0Hz,1H),7.95(d,J=8.8,Hz,2H),7.94−7.89(m,3H),7.89(d,J=8.4Hz,2H),7.74(d,J=8.8Hz,2H),3.79−3.75(m,1H),2.36(tt,J=8.4,3.2Hz,1H),1.83−1.27(m,2OH).MS:[EI]m/e471.4[M+H]+.Anal:(C293442−3.12 H2O−CF3CO2H)C,H,N.
N−(4−(5−(4−(シクロヘキシルカルバモイル)フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)シクロヘプタンカルボキサミド:融点240−2℃。1H NMR(DMSO−d6,δ in ppm):10.18(s,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),8.15(s,1H),8.05(d,J=8.8,Hz,2H),7.94(br.s,4H),7.86(d,J=8.8Hz,2H),3.82−3.75(m,1H),2.58−2.49(m,1H),1.89−1.27(m,22H).MS:[EI]m/e485.4[M+H]+.Anal:(C303642−1.84 H2O−0.33 CF3CO2H)C,H,N.
合成スキーム13
4−ニトロベンズアミジンHCl(21)。(Journal of Organic
Chemistry 55,7,1990,2005−2004によって調製)4−ニトロベンゾニトリル(21)(25.5g、172mmol)の無水メタノール(230ml)溶液にナトリウムメトキシド(1g、18.5mmol)の溶液を添加し、固体の完全な溶解まで溶液を加温した。溶液を室温にて55時間攪拌し、そのときに固体NH4Cl(9.5g、177mmol)を添加して、混合物を45℃にて48時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、得られた固体を濾過により収集して、アセトンですすいで乾燥させ、生成物を黄色固体(21.6g、107mmol、62%)として得た。粗生成物はそのまま次のステップで使用した。
【0222】
3−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゾニトリル(134)。4−ニトロベンズアミジンHCl(32)(930mg、4.5mmol)およびNaHCO3(4×、1.5g、18mmol)のTHF(8mL)およびH2O(2.5mL)による還流溶液に、3−(2−ブロモアセチル)ベンゾニトリル(133)(1g、4.5mmol)の無水THF(2mL)溶液を注射器で滴加し、混合物を還流
下で1.5時間加熱した。溶媒を除去して、得られた残留物をH2O中で超音波処理し、固体を濾過により収集して、乾燥させて黒色固体1.323gを得て、それをそのまま使用した。
【0223】
3−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)安息香酸(135)。3−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)ベンゾニトリル(134)(1.32g、4.6mmol)の20% KOH水溶液(40mL)による溶液を還流下で1.5時間加熱した。溶液を冷却して、20% HClを用いてpH〜6に調製し、得られた固体を濾過により収集して、乾燥させオレンジ色固体1.541gを得て、それをそのまま使用した。
【0224】
3−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド(136)。3−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)安息香酸(135)(0.5g、1.62mmol)の無水ジクロロメタン(10mL)による懸濁物に(COCl)2(1.5当量、0.31g、0.212mL、2.4mmol)を添加し、混合物を35℃にて7時間加温した。溶媒を減圧下で除去して、固体残留物を得た。残留物を無水ピリジン(5mL)に溶解させて、2−アミノピリジン(1.2当量、183mg、1.95mmol)を固体として添加し、混合物を15時間攪拌した。混合物をH2Oに注入して、得られた固体を濾過により収集し、乾燥させて褐色がかったオレンジ色固体0.518gを得て、それを次のステップでそのまま使用した。
【0225】
3−(2−(4−アダマンチルアミドフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド(137)。3−(2−(4−ニトロフェニル)−1H−イミダゾール−5−イル)−N−(ピリジン−2−イル)ベンズアミド(136)(0.5g、1.3mmol)のCH3OH(25mL)溶液にラネーニッケルを添加して、H2を使用して混合物を真空パージし、混合物をH2下で15時間攪拌した。溶液をセライトで濾過して、触媒を除去し、濾液を濃縮して、固体残留物を得た。
【0226】
残留物を無水ピリジン(10mL)に溶解させ、1−アダマンタンカルボニルクロライド(1.5当量、270mg、1.35mmol)に固体として添加した。混合物を室温にて18時間攪拌して、H2Oに注入し、固体を濾過により収集した。得られた固体を濾過により収集して、HPLC(C18、ACN/TFA/H2O)によって精製して、生成物を固体として得た。(58mg、0.112mmol、8%)融点:205℃。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)812.60(apparent d,1H),10.78(s,1H),9.25(s,1H),8.49(s,1H),8.23(d,J=8.4Hz,1H),8.07(d,J=8Hz,1H),7.95(m,2H),7.88(m,3H),7.78(d,J=8.8Hz,2H),7.51(t,J=7.6Hz,7.6Hz,1H),7.18(m,1H),2.03(bs,3H),1.93(m,6H),1.72(bs,6H) EIMS m/z M+1 518.4
Anal.(C,H、N)
【実施例2】
【0227】
反応の抑制
好ましい実施形態の小分子の阻害活性を上述のようなエクスビボおよびインビボアッセイの両方を使用してアッセイした。上に示した化合物はすべて、IgE反応の抑制において活性であった。エクスビボアッセイでは、属1〜4の化合物は、1pM〜100μMの範囲の濃度で50%阻害を生じた。インビボアッセイでは、化合物は少なくとも2〜7連続日に渡って分割用量(たとえば1日2〜4回)で投与したときに、約0.01mg/kg/日未満〜約100mg/kg/日の範囲の濃度で有効であった。それゆえ好ましい実
施形態の小分子阻害物質は、抗原誘発性のIgE濃度上昇を低下させるのに、そして結果としてIgE依存性プロセス、たとえば特に一般およびアレルギー性喘息のアレルギーの治療に有用であることが開示されている。
【実施例3】
【0228】
細胞増殖に対する効果
イミダゾール化合物の細胞増殖に対する効果を判定する目的で、各種の実験を実施した。これらの実験は最終的に、増殖細胞DNAへの3H−チミジン含有を測定した。具体的な手順は、細胞および刺激によって変わった。マウス脾臓に由来する細胞を300万個/mlで培養した;細胞系を10万〜100万個/mlで播種した。脾臓B細胞をT細胞枯渇によって分離し、イノマイシン(100nM)を加えたホルボールミリステートアセテート(PMA)(10ng/ml)、または抗CD40 Ab(100ng/ml)を加えたIL−4(10ng/ml)によって刺激した。脾臓細胞を最初に抗Thyl腹水(10%)、抗CD4 Ab(0.5μg/ml)および抗CD8 Ab(0.5μg/ml)のカクテルによって、次にモルモット補体(吸収)によってインキュベートすることにより、T細胞を培養前に枯渇させた。細胞系は刺激しないか、またはヒト上皮成長因子(EGF)(100ng/ml)によって刺激した。すべての細胞を96ウェルプレートで2〜3日培養して、3H−チミジン50μl(50μCi/ml)を6〜14時間に渡って適用した。
【0229】
脾臓細胞において、好ましい実施形態のある化合物がPMA/イノマイシンおよびIL−4/抗CD40 Abに対するB細胞増殖反応を、IL−4/抗CD40 Abに対するインビトロIgE反応を抑制したのとほぼ同じ効力で抑制した。同様の阻害効力は、好ましい実施形態のある化合物について、ConA刺激T細胞増殖およびLPS刺激B細胞増殖(MDSPharmaが予備形成)においても得られ、これらの薬物作用における特異性の欠如を示唆した。これに対して、好ましい実施形態のある化合物を用いて実施した一連の免疫試験は、ConA刺激サイトカイン放出の阻害以外の他の効果をわずかに証明した。
【0230】
腫瘍細胞において、脾臓リンパ球を用いた結果は、これらの薬物の存在下で腫瘍細胞の成長を測定することによる、細胞増殖のさらなる分析をもたらした。最初の分析は、刺激されていないか、IL−4/抗CD40 Abによって刺激されたマウスM12.4.1リンパ腫細胞を用いて実施した。好ましい実施形態のある化合物は、M12.4.1細胞の増殖を抑制したが、刺激脾臓細胞で観察された効力はより低かった。しかしながら好ましい実施形態の化合物の効力は、細胞をIL−4/抗CD40 Abを用いて培養したときに上昇した。この刺激は、M12.4.1細胞におけるNF−κBの活性を誘発することが既知である。
【0231】
同様の手法を用いて、大半はヒト由来の各種の組織に由来する一例の腫瘍系を試験することによって抗増殖活性の選択性を確立した。選択した各組織からの少なくとも2つの細胞系による増殖データを生成する試みを行った。少数の細胞系のみが100nM以下のの各化合物によって阻害されたのに対し、細胞の残りはより高い濃度を必要とした。試験細胞系の一部の既知の特徴および化合物による以前のウェスタンブロットの結果のために、NF−KB阻害と薬物の作用との間の関連を示唆する証拠がある。乳癌細胞は、主に2種類;エストロゲン受容体(ER)陽性およびER陰性であるため、この現象を試験するための良好なモデルを提供する。後者の細胞は、分化しにくい傾向があり、より高いEGF受容体発現密度を有し、治療に対する回復力に富む。ER陰性/EGFR陽性細胞の増殖もNF−KBによって推進される傾向にあり、それゆえこれらの細胞の選択は、インビトロでの薬物に対する増殖反応についても試験された。EGF反応性細胞系すべての増殖は、好ましい実施形態の化合物によってインビトロで強力に阻害された。反対に5つのER
陽性細胞系のうち2つのみが薬物によって強力に阻害された。
【0232】
好ましい実施形態のある化合物は、インビトロで各種の免疫原性刺激に暴露されたTおよびBリンパ球に対して抗増殖活性を作用させた。これらの作用は、非常に強力であり、そのIgE抑制活性に匹敵する。この作用の機構は未解明であるが、IL−4/抗CD40 Ab誘発性IgE生成の機構に関して多くのことが知られている。この反応の主要な因子は、転写アクチベータNF−RBである。この因子は、多くの腫瘍細胞の増殖に関与しており、それゆえこれらの薬物はインビトロでの各種の腫瘍細胞系の増殖に対する活性について試験した。我々の実験は、多くの腫瘍細胞系が好ましい実施形態の化合物の効果に対して感受性であり、感受性系の多くの増殖がNF−KB因子によって推進されることを明らかにした。しかしながら他の細胞系がNF−KB以外の因子(たとえばER陽性HCC 1500およびZR−75−1)によって推進されることが既知である。したがって好ましい実施形態のある化合物は、ある腫瘍細胞に選択的に作用すると思われる。本発明によって開示した他の化合物、特に好ましい実施形態のある化合物に構造的に同様であるこれらの化合物も同様の特徴を示すことが予想される。
【0233】
治療計画
特定のアレルギーの治療に有効である、または抗増殖剤として使用できるイミダゾール化合物の量は、障害の性質によって変わり、標準臨床技法によって決定できる。所与の状況で利用される正確な用量も、化合物の選択および状態の重篤度によって変わり、開業医の判断および各患者の状況に従って決定すべきである。
【0234】
抗アレルギー療法として、適切な投薬量は、患者のIgE濃度間の用量反応関係はもちろんのこと、肺および血行の変化の標準指標に基づいて、開業医が決定および調整できる。その上、当業者は、投薬量範囲がエクスビボおよびインビボスクリーニングについて本明細書で開示された以下のプロトコルによって、必要以上の実験なしで決定できることを認識するであろう(たとえばHasegawa et al.,J Med.Chem.40:395−407(1997)およびOhmori et al.,Int.J.Immunopharmacol.15:573−579(1993)を参照;ナフタレン誘導体によるIgE発現の用量反応関係を決定するために、同様のエクスビボおよびインビボアッセイを利用する;参照により本明細書に組み入れられている)。
【0235】
最初に、抗アレルギーまたは抗喘息効果を作用させるために、化合物の適切な投薬量は一般に、分割量で約0.001mg〜約300mg/kg体重/日、さらに好ましくは分割量で約0.01mg〜100mg/kg体重/日の範囲で変化する。化合物は好ましくは、経口、エアゾール、静脈内、皮下などの経路に適した医薬製剤として、または活性化合物の全身投薬を提供するのに有効な他の経路によって、全身的に投与される。医薬製剤の組成は、当該技術で周知である。治療計画は好ましくは、定期投与を包含する。その上、アレルギー反応がアレルゲンへの連続暴露によって引き起こされると思われる場合には、長期療法が指示される。2〜7連続日の期間から連続的に実施する場合には、動物における単一抗原攻撃に対するIgE反応の抑制には、1日1回または2回の投与が有効であった。それゆえ好ましい実施形態において、化合物は少なくとも2連続日に渡って、規則的な定期間隔で投与する。しかしながら治療計画は、投与頻度および治療期間を含めて、最適なIgEダウンレギュレーションを与えるために、アレルゲンの性質、用量、頻度、およびアレルゲン暴露の期間、および標準臨床指標に応じて、熟練した開業医が決定し、必要に応じて修正できる。
【0236】
好ましい実施形態において、IgE抑制化合物は、患者のIgE反応の最適なダウンレギュレーションを生成するために、開示した他の小分子阻害物質の1つ以上と併せて投与できる。さらに好ましい実施形態の化合物の1つ以上を、アレルギーまたは喘息の基礎を
成す原因はもちろんのこと急性症状の治療に関してすでに既知である、または後日発見された他の薬物と組み合せて投与できることも構想される。実施形態の範囲内で構想されたそのような併用療法は、1つ以上の小分子IgE阻害物質と、疾患状態の少なくとも1つの症状を軽減するのに有効であることが既知の1つ以上の追加成分との混合を含み、本明細書で開示した小分子IgE阻害物質は、追加の薬物とは独立して、しかし疾患状態の同じ経過の間に投与可能であり、ここでIgE阻害物質および緩和化合物の両方は、その独立した有効な治療計画に従って投与される。
【0237】
抗増殖療法として、本明細書で開示したイミダゾール化合物の適切な用量は、当業者が決定できる。薬理学者および腫瘍学者は、必要以上の実験をせずに、他の抗増殖および化学療法剤に使用された標準治療技法に基づいて、各患者それぞれに必要な適切な用量をただちに決定することができる。
【0238】
最初に抗増殖イミダゾール化合物の適切な投薬量は一般に、分割用量で約0.001mg〜約300mg/kg体重/日、さらに好ましくは分割用量で約0.01mg〜100mg/kg体重/日の範囲で変化する。最も好ましくは、抗癌効果を発揮させるために、用量は約1mg〜100mg/kg体重/日の範囲で変化する。化合物は好ましくは、経口、エアゾール、静脈内、皮下などの経路に適した医薬製剤として、または活性化合物の全身投薬を提供するのに有効な他の経路によって、全身的に投与される。
【0239】
理想的には好ましい実施形態の1つ以上のイミダゾール化合物は、当業者によって決定されるように、活性剤のピーク血漿濃度を達成するように投与すべきである。適切な血漿濃度を達成するために、医薬製剤は適切な溶液、たとえば食塩溶液中で静脈注射するか、活性成分のボーラスとして投与できる。
【0240】
好ましい実施形態により使用する治療計画は好ましくは、定期投与を含む。その上、他の化学療法剤と同様に、長期療法が指示される。一部の患者では、1〜3年の期間に渡る週1回、1日1回または2回の投与が必要なことがある。それゆえ好ましい実施形態において、化合物は少なくとも6ヶ月間に渡って規則的な定期間隔で投与する。しかしながら治療計画は、投与頻度および治療期間を含めて、最適な抗増殖を与えるために、疾患の性質、異常細胞増殖の程度、癌の種類、罹患した組織、および標準臨床指標に応じて、熟練した開業医が決定し、必要に応じて修正できる。
【0241】
当業者は、調合物中の抗増殖化合物の理想的な濃度が、複数の薬物動態学的パラメータ、たとえば薬物の吸収、不活性化、代謝およびクリアランス速度に依存することを理解するであろう。当業者は、濃度が治療される状態の重症度によって変わることも認識するであろう。治療用量に影響を及ぼす他の因子は、腫瘍位置、患者の年齢性別、他の疾病、他の薬物への事前暴露などを含む。当業者は、特定の患者に対する具体的な治療計画が個々の患者の要件に従って、そして治療を施す開業医の専門的判断に従って、経時的に評価および調整されることを認識するであろう。
【0242】
1つの好ましい実施形態において、化合物は経口投与される。好ましくは経口調合物は、不活性希釈剤または食用担体を含む。経口投薬量はゼラチンでカプセル化されるか、錠剤に打錠される。経口投与は、顆粒剤、粒剤または粉剤、シロップ剤、懸濁剤、または液剤を使用することによっても実施できる。当業者は、多くの許容される経口組成物が好ましい実施形態に従って使用されることを理解するであろう。たとえば活性化合物は、標準の賦形剤、アジュバント、潤滑剤、甘味料、腸溶コーティング、緩衝剤、安定剤などと組み合せることができる。
【0243】
別の実施形態において、活性化合物は、化合物を活性化部分に標的化または濃縮するタ
ーゲティング部分を含むように修飾できる。ターゲティング部分は、これに限定されるわけではないが、抗体、抗体断片または誘導体、サイトカイン、および治療される細胞上で発現される受容体リガンドを含む。
【0244】
好ましい実施形態において、化合物は、イミダゾール化合物の作用を補完または促進する、あるいは他の独立した改善効果を引き起こす、他の活性剤と併せて投与される。これらの追加の活性成分は、これに限定されるわけではないが、抗真菌剤、抗ウィルス剤、抗生剤、抗炎症剤、および抗癌剤を含む。
【0245】
活性イミダゾール化合物を急速な代謝、分解または排出から防ぐ担体または薬剤を含む保護剤も使用できる。制御放出調合物も好ましい実施形態に従って使用できる。
【0246】
別の実施形態において、最適な抗増殖効果を生成するために、1つ以上の抗増殖化合物を1つ以上の他の抗癌剤または治療と併せて投与できる。抗癌剤は、これに限定されるわけではないが、アルキル化剤(ロムスチン、カルムスチン、ストレプトゾトシン、メクロレタミン、メルファラン、ウラシル窒素マスタード、クロラムブシルシクロホスファミド、イフォスファミド、シスプラチン、カルボプラチン マイトマイシン チオテパ ダカルバジン プロカルバジン、ヘキサメチルメラミン、トリエチレンメラミン、ブスルファン、ピポブロマン、およびミトタン);代謝拮抗剤(メトトレキサート、トリメトレキサート ペントスタチン、シタラビン、ara−CMP、フルダラビンホスフェート、ヒドロキシ尿素、フルオロウラシル、フロクスウリジン、クロロデオキシアデノシン、ゲムシタビン、チオグアニン、および6−メルカプトプリン);DNAカッター(ブレオマイシン);トポイソメラーゼI毒(トポテカン イリノテカンおよびカンプトセシン);トポイソメラーゼII毒(ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、テニポシド、およびエトポシド);DNAバインダー(ダクチノマイシン、およびミトラマイシン);および紡錘体毒(ビンブラスチン、ビンクリスチン、ナベルビン、パクリタキセル、ドセタキセル)を含む。
【0247】
さらに、癌を含む過剰増殖疾患を治療するために、好ましい実施形態の化合物の1つ以上を他の療法、たとえば放射線、免疫療法、遺伝子療法および/または外科手術と組み合せ投与できることが構想される。実施形態の範囲内で構想されたそのような併用療法は、イミダゾール化合物の1つ以上と、疾患状態の少なくとも1つの症状を軽減するのに有効であることが既知の1つ以上の追加成分との混合を含む。変形において、本明細書で開示したイミダゾール化合物は、追加の薬物とは独立して、しかし疾患状態の同じ経過の間に投与可能であり、ここでイミダゾール化合物および緩和化合物の両方は、その独立した有効な治療計画に従って投与される。
【0248】
多くの好ましい実施形態およびその変形を詳細に説明したが、他の変形および使用方法は当業者にただちに明らかとなるであろう。したがって、本発明の精神および請求項の範囲から逸脱することなく、同等物から各種の応用、修正および置換が作成されることが理解されるはずである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳類におけるIgE濃度の上昇に関連するアレルギー反応を治療または予防し、あるいは細胞増殖を抑制するための医薬組成物であって、以下の化合物:
【化1】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
の1つ以上を含む、医薬組成物。
【請求項2】
前記多環式脂肪族基がアダマンチル、ビシクロヘプチル、カンホリル、ビシクロ[2,2,2]オクタニル、およびノルボルニルから成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記複素環および前記置換複素環がピリジン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、ピリミジン、ピラジン、フラン、チオフェン、イソキサゾール、ピロール、ピリダジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、ピラゾール、イミダゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、ベンゾチオフィン、ベンゾフラン、パラチアジン、ピラン、クロメン、ピロリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、および対応する飽和複素環から成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記アレルギー反応、細胞増殖および/またはサイトカインまたは白血球の抑制に関連する少なくとも1つの症状の軽減に活性である少なくとも1つの追加成分をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の少なくとも1つの化合物のIgE抑制を投与するステップを含む、哺乳類におけるアレルギー反応であって、IgE濃度の上昇によって引き起こされる反応を治療または防止するための、および/またはサイトカインまたは白血球を抑制するための方法。
【請求項6】
前記アレルギー反応に関連する少なくとも1つの症状の軽減に活性である少なくとも1つの追加成分を投与するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの追加成分が短時間作用型β2アドレナリン作動薬、長時間作用型β2アドレナリン作動薬、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ阻害物質、抗コリン剤、コルチコステロイド、炎症メディエーター放出阻害物質およびロイコトリエン受容体アンタゴニストから成る群より選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの追加成分が医薬的に許容される希釈剤中で前記少なくとも1つのIgE抑制化合物と組み合わされて、哺乳類に同時投与される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのIgE抑制化合物が約0.01mg〜約100mg/kg体重/日の用量で投与される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記用量が分割用量で規則的な定期間隔にて投与される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記規則的な定期間隔が毎日発生する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1に記載の少なくとも1つの化合物のIgE抑制量を投与するステップを含む、哺乳類の喘息を治療または防止する方法。
【請求項13】
前記喘息に関連する少なくとも1つの症状の軽減に活性である少なくとも1つの追加成分を投与するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記追加成分が短時間作用型β2アドレナリン作動薬、長時間作用型β2アドレナリン作動薬、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ阻害物質、抗コリン剤、コルチコステロイド、炎症メディエーター放出阻害物質およびロイコトリエン受容体アンタゴニストから成る群より選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1に記載の少なくとも1つの化合物の量を投与するステップを含む、哺乳類における細胞増殖を抑制する方法。
【請求項16】
前記細胞増殖に関連する少なくとも1つの症状の軽減に活性である少なくとも1つの追加成分を投与するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの追加成分が抗真菌剤、抗ウィルス剤、抗生剤、抗炎症剤、および抗癌剤から成る群より選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの追加成分がアルキル化剤、代謝拮抗剤、DNAカッター、トポイソメラーゼI毒、トポイソメラーゼII毒、DNAバインダー、紡錘体毒から成る群より選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの追加成分が医薬的に許容される希釈剤中で請求項1に記載の前記少なくとも1つの化合物と組み合わされて、哺乳類に同時投与される、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
請求項1に記載の前記少なくとも1つの化合物が約0.01mg〜約100mg/kg体重/日の用量で投与される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記用量が分割用量で規則的な定期間隔にて投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記規則的な定期間隔が毎日発生する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
細胞過剰増殖に関連する少なくとも1つの症状を緩和するのに有効である少なくとも1つの他の療法を施すステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記療法が抗癌療法である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記療法が放射線、免疫療法、遺伝子療法、および外科手術から成る群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
1およびR2が属1〜4より独立して選択され、R1およびR2の好ましい置換基が以下:
【化2】

より選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項27】
式:
【化3】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、
COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換ニトロベンズアミジンをX置換ニトロフェナシルハライドに変換して、式13
【化4】

の種を形成するステップと;
式13の種を還元して、式14
【化5】

の種を形成するステップと;
式14の種をアシル化して式15
【化6】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【請求項28】
式:
【化7】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、
アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換ニトロベンズアミジンをX置換アセトアミドフェナシルハライドと反応させて、式74
【化8】

の種を形成するステップと;
式74の種を加水分解して、式75
【化9】

の種を形成するステップと;
式75の種をアシル化して、式76
【化10】

の種を形成するステップと;
式76の種を還元して、式77
【化11】

の種を形成するステップと;
式77の種をアシル化して、式78
【化12】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【請求項29】
式:
【化13】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換ニトロベンズアミジンをX置換シアノフェナシルハライドに変換して、式92
【化14】

の種を形成するステップと;
式92の種を還元して、式93
【化15】

の種を形成するステップと
式93の種をアシル化して、次に加水分解を実施して式94
【化16】

の種を形成するステップと
式94の種をアミノ化して式95
【化17】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【請求項30】
式:
【化18】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、
アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;
メチルX置換4−アセチルベンゾアートをメチルX置換4−(アルファ−ブロモアセチル)ベンゾアートに変換するステップと;
Y置換ニトロベンズアミジンをメチルX置換4−(アルファ−ブロモアセチル)ベンゾアートと反応させて、式103
【化19】

を形成するステップと;
式103の種を加水分解して、式104
【化20】

を形成するステップと;
以下の式104の種をアミノ化して、式105
【化21】

の種を形成するステップと;
式105を還元およびアミノ化して、式106
【化22】

の種を形成するステップとを含む方法。
【請求項31】
式:
【化23】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換アルコキシカルボニルベンゾニトリルをY置換アルコキシカルボニルベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換アルコキシカルボニルベンズアミジンをX置換シアノフェナシルハライドと反応させて、式142
【化24】

の種を形成するステップと;
式142の種を加水分解して、式143
【化25】

の種を形成するステップと;
式143の種をアミド化して、式143a
【化26】

の種を形成するステップと;
式143aの種を加水分解して、式143b
【化27】

の種を形成するステップと;
式143bの種をアミド化して、式144
【化28】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【請求項32】
式:
【化29】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換アルコキシカルボニルベンゾニトリルをY置換アルコキシカルボニルベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換アルコキシカルボニルベンズアミジンをX置換ニトロフェナシルハライドと反応させて、式152
【化30】

の種を形成するステップと;
式152の種を還元して、式153
【化31】

の種を形成するステップと;
式153の種をアシル化して、式154
【化32】

の種を形成するステップと;
式154の種をアミド化して、式155
【化33】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式:
【化1】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)の1つを有する化合物。
【請求項2】
前記多環式脂肪族基がアダマンチル、ビシクロヘプチル、カンホリル、ビシクロ[2,2,2]オクタニル、およびノルボルニルから成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記複素環および前記置換複素環がピリジン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、ピリミジン、ピラジン、フラン、チオフェン、イソキサゾール、ピロール、ピリダジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、ピラゾール、イミダゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、ベンゾチオフィン、ベンゾフラン、パラチアジン、ピラン、クロメン、ピロリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、および対応する飽和複素環から成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
アレルギー反応、喘息、および細胞増殖に関連する少なくとも1つの症状の軽減に活性である少なくとも1つの追加成分をさらに含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの追加成分が短時間作用型β2アドレナリン作動薬、長時間作用型β2アドレナリン作動薬、抗ヒスタミン薬、ホスホジエステラーゼ阻害物質、抗コリン剤、コルチコステロイド、炎症メディエーター放出阻害物質およびロイコトリエン受容体アンタゴニストから成る群より選択される、請求項に記載の化合物
【請求項6】
前記少なくとも1つの追加成分が抗真菌剤、抗ウィルス剤、抗生剤、抗炎症剤、および抗癌剤から成る群より選択される、請求項に記載の化合物
【請求項7】
前記少なくとも1つの追加成分がアルキル化剤、代謝拮抗剤、DNAカッター、トポイソメラーゼI毒、トポイソメラーゼII毒、DNAバインダー、紡錘体毒から成る群より選択される、請求項に記載の化合物
【請求項8】
1およびR2が属1〜4より独立して選択され、R1およびR2の好ましい置換基が以下:
【化2】

より選択される、請求項に記載の化合物
【請求項9】
アレルギー反応、喘息、または細胞増殖を治療するための医薬品の製造における、請求項1の化合物の使用。
【請求項10】
式:
【化3】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’および
CONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換ニトロベンズアミジンをX置換ニトロフェナシルハライドに変換して、式13
【化4】

の種を形成するステップと;
式13の種を還元して、式14
【化5】

の種を形成するステップと;
式14の種をアシル化して式15
【化6】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【請求項11】
式:
【化7】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキ
ル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換ニトロベンズアミジンをX置換アセトアミドフェナシルハライドと反応させて、式74
【化8】

の種を形成するステップと;
式74の種を加水分解して、式75
【化9】

の種を形成するステップと;
式75の種をアシル化して、式76
【化10】

の種を形成するステップと;
式76の種を還元して、式77
【化11】

の種を形成するステップと;
式77の種をアシル化して、式78
【化12】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【請求項12】
式:
【化13】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換ニトロベンズアミジンをX置換シアノフェナシルハライドに変換して、式92
【化14】

の種を形成するステップと;
式92の種を還元して、式93
【化15】

の種を形成するステップと
式93の種をアシル化して、次に加水分解を実施して式94
【化16】

の種を形成するステップと
式94の種をアミノ化して式95
【化17】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【請求項13】
式:
【化18】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、
ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換ニトロベンゾニトリルをY置換ニトロベンズアミジンに変換するステップと;
メチルX置換4−アセチルベンゾアートをメチルX置換4−(アルファ−ブロモアセチル)ベンゾアートに変換するステップと;
Y置換ニトロベンズアミジンをメチルX置換4−(アルファ−ブロモアセチル)ベンゾアートと反応させて、式103
【化19】

を形成するステップと;
式103の種を加水分解して、式104
【化20】

を形成するステップと;
以下の式104の種をアミノ化して、式105
【化21】

の種を形成するステップと;
式105を還元およびアミノ化して、式106
【化22】

の種を形成するステップとを含む方法。
【請求項14】
式:
【化23】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリールおよび前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換アルコキシカルボニルベンゾニトリルをY置換アルコキシカルボニルベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換アルコキシカルボニルベンズアミジンをX置換シアノフェナシルハライドと反応させて、式142
【化24】

の種を形成するステップと;
式142の種を加水分解して、式143
【化25】

の種を形成するステップと;
式143の種をアミド化して、式143a
【化26】

の種を形成するステップと;
式143aの種を加水分解して、式143b
【化27】

の種を形成するステップと;
式143bの種をアミド化して、式144
【化28】

の種を形成するステップと;
を含む方法。
【請求項15】
式:
【化29】

(式中、Rは、H、C1−C5アルキル、ベンジル、p−フルオロベンジル、およびジアルキルアミノアルキルから成る群より選択され、前記C1−C5アルキルは直鎖、分岐または環状アルキルから成る群より選択され;
式中、R3、X、およびYは独立して、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、CN、CF3、OCF3、NO2、COOR”、CHO、およびCOR”から成る群より選択され;
式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、複素環、および置換複素環から成る群より選択され、ここで前記複素環および前記置換複素環は1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、前記置換基は、H、ハロゲン、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキル、置換アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、OH、OCH3、COOH、COOR’COR’、CN、CF3、OCF3、NO2、NR’R’、NHCOR’およびCONR’R’から成る群より選択され;
式中、R’は、H、アルキル、置換アルキル、C3−C9シクロアルキル、置換C3−C9シクロアルキル、多環式脂肪族基、フェニル、置換フェニル、ナフチル、置換ナフチル、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールから成る群より選択され、前記ヘテロアリール
および前記置換ヘテロアリールは1〜3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から成る群より選択され;
式中、R”は、C1−C9アルキルから成る群より選択され、前記C1−C9アルキルは直鎖アルキル、分岐アルキル、および環状アルキルから成る群より選択される)
を有する化合物またはその塩を調製する方法であって、前記方法が:
Y置換アルコキシカルボニルベンゾニトリルをY置換アルコキシカルボニルベンズアミジンに変換するステップと;
Y置換アルコキシカルボニルベンズアミジンをX置換ニトロフェナシルハライドと反応させて、式152
【化30】

の種を形成するステップと;
式152の種を還元して、式153
【化31】

の種を形成するステップと;
式153の種をアシル化して、式154
【化32】

の種を形成するステップと;
式154の種をアミド化して、式155
【化33】

の種を形成するステップと;
を含む方法。

【公表番号】特表2006−522820(P2006−522820A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509872(P2006−509872)
【出願日】平成16年4月9日(2004.4.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/011010
【国際公開番号】WO2004/091610
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(500539033)アバニール・ファーマシューティカルズ (15)
【Fターム(参考)】