説明

アンダーガード

【課題】高い強度を有することにより作業車両の下部を有効に保護することが可能なアンダーガードを提供する。
【解決手段】バックホーローダー1の下部を覆うガード部材41と、ガード部材41の前部に設けられるとともに、フロントアクスル14をバックホーローダー1のメインフレーム11に固定するフロントアクスル固定部材に固定される前側固定部材42L・42Rと、ガード部材41の後部に設けられるとともに、ミッションケース13に固定される後側固定部材45と、を具備するアンダーガード40を、バックホーローダー1の下部に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両の下部に設けられるアンダーガードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業車両の下部に設けられ、作業車両の下部を被覆することにより作業車両の下部を保護するアンダーガードは公知となっている。例えば、特許文献1および特許文献2に記載の如くである。
【0003】
特許文献1に記載のアンダーガードは、農用トラクタの下部に設けられるものであり、フロントアクスルの前面および底面を覆う。
しかし、特許文献1に記載のアンダーガードは、フロントアクスルの前面および底面しか覆われていないため、農用トラクタの下部全体を保護することは実質的に不可能である。
【0004】
特許文献2に記載のアンダーガードは、乗用管理機の下部に設けられるものであり、乗用管理機の下面の左右端部にそれぞれ配置され、前後に長い弾性体からなる一対の支持棒と、当該一対の支持棒の間に張られる軟質材からなるシート部材と、を具備する。
しかし、特許文献2に記載のアンダーガードのシート部材は軟質材からなり、圃場等の障害物が作業車両の下部に配置される部品に引っ掛かるのを防止するためのものであるため、乗用管理機の下部に設けられる部品の破損の防止に関しては万全とは言い難いという問題を有する。
【0005】
また、アンダーガードを作業車両の下部に設けることにより作業車両の下部をメンテナンスする際に支障が生じる場合があるが、このような問題を解消するアンダーガードとしては特許文献3に記載のアンダーガードが知られている。
特許文献3に記載のアンダーガードは左右一対のプレートおよび前後一対のブラケットを具備し、前後一対のブラケットを作業車両の下部に固定するとともに左右一対のプレートの前端部および後端部を前後一対のブラケットに回動可能に枢着することにより、左右一対のプレートを開閉可能とする。
しかし、特許文献3に記載のアンダーガードを構成する主たる構造体は左右に分割された一対のプレートであり、当該一対のプレートの開閉を容易とするために当該一対のプレートの一端を取り付け軸により前後一対のブラケットに枢着するとともに当該一対のプレートの他端を最小限のネジで固定する。
そのため、作業車両とアンダーガードとの固定部分の強度を高くすることが困難であり、ひいては作業車両の下部の保護が不十分となる場合がある。
【特許文献1】実開昭57−69741号公報
【特許文献2】特許第3702564号公報
【特許文献3】特開2006−117152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の如き問題に鑑みてなされたものであり、高い強度を有し、ひいては作業車両の下部を有効に保護することが可能なアンダーガードを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、
エンジンが発生した駆動力を変速する変速機を収容するミッションケース、前記変速機により変速された駆動力をフロントタイヤに伝達するとともに前記フロントタイヤを支持するフロントアクスル、および前記変速機により変速された駆動力をリヤタイヤに伝達するとともに前記リヤタイヤを支持するリヤアクスルを有する作業車両の下部に設けられるアンダーガードであって、
前記作業車両の下部を覆うガード部材と、
前記ガード部材の前部に設けられるとともに、前記フロントアクスル、または前記フロントアクスルを前記作業車両のフレームに固定するフロントアクスル固定部材に固定される前側固定部材と、
前記ガード部材の後部に設けられるとともに、前記ミッションケース、前記リヤアクスル、前記ミッションケースを前記作業車両のフレームに固定するミッションケース固定部材、または前記リヤアクスルを前記作業車両のフレームに固定するリヤアクスル固定部材に固定される後側固定部材と、
を具備するものである。
【0009】
請求項2においては、
前記ガード部材は、
前記作業車両の下面に対向する底板と、
前記底板の左側端部に立設される左側板と、
前記底板の右側端部に立設される右側板と、
を具備するものである。
【0010】
請求項3においては、
前記ガード部材は、
金属板を屈曲することにより成形されるものである。
【0011】
請求項4においては、
前記ガード部材は、
前記左側板および前記右側板の少なくとも一方に固定され、外側方に向かって突出した追加板を具備するものである。
【0012】
請求項5においては、
前記追加板の下面は外側方に向かうに従って上方となるように傾斜するものである。
【0013】
請求項6においては、
前記ガード部材には、
前記ミッションケースにより変速された駆動力を前記フロントアクスルに伝達するためのドライブシャフトに沿った切り欠きが形成されるものである。
【0014】
請求項7においては、
前記ガード部材の下面は前方に向かうに従って上方となるように傾斜するものである。
【0015】
請求項8においては、
前記前側固定部材は、
前記ガード部材に固定されるとともに貫通孔が形成されたブロックを具備するものである。
【0016】
請求項9においては、
前記前側固定部材は、
内周面に雌ネジを有するネジ孔が形成されたネジブロックを具備するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、高い強度を有することにより、作業車両の下部を有効に保護することが可能である、という効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下では、図1および図6を用いて本発明に係るアンダーガードの実施の一形態であるアンダーガード40を装着したバックホーローダー1について説明する。
【0019】
バックホーローダー1は本発明に係る作業車両の実施の一形態であり、一台で掘削作業および積み込み作業の両方を行うことが出来る。
「作業車両」には、所定の作業に用いられる車両が広く含まれる。
作業車両には、作業者が搭乗して操作する形式の車両、作業者が傍らに立って操作する形式の車両、あるいは作業者が無線等により遠隔操作する形式の車両が含まれる。
作業車両の具体例としては、
(a)農業用作業車両(トラクタ、田植機、コンバイン、管理機、自走式農薬散布機等
(b)工事用作業車両(バックホー、ローダー、バックホーローダー、ショベルカー等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
図1に示す如く、バックホーローダー1は主として本体10、ローダー20、バックホー30およびアンダーガード40を具備する。
【0021】
本体10は主としてメインフレーム11、エンジン12、ミッションケース13、フロントアクスル14、フロントタイヤ15・15、リヤアクスル16、リヤタイヤ17・17、キャビン18およびスタビライザー19・19を具備する。
【0022】
メインフレーム11は本発明に係る作業車両のフレームの実施の一形態であり、本体10の主たる構造体を成す。本体10を構成する他の部材はメインフレーム11に固定される。
ここで、「作業車両のフレーム」は作業車両を構成する他の部材を支持または固定するための構造体を指す。
【0023】
図6に示す如く、メインフレーム11の前下部には支持ブラケット11aが固定される。
支持ブラケット11aは本発明に係るフロントアクスル固定部材の実施の一形態であり、フロントアクスル14をバックホーローダー1のメインフレーム11に固定する。
支持ブラケット11aはメインフレーム11およびフロントアクスル14と同等、あるいはメインフレーム11およびフロントアクスル14に次ぐ強度を有する。
支持ブラケット11aには突起板11bが固定される。突起板11bは左右方向に長い板状の部材である。突起板11bはメインフレーム11およびフロントアクスル14と同等、あるいはメインフレーム11およびフロントアクスル14に次ぐ強度を有する。
突起板11bは支持ブラケット11aに固定され、かつメインフレーム11およびフロントアクスル14と同等、あるいはメインフレーム11およびフロントアクスル14に次ぐ強度を有することから、突起板11bは実質的には支持ブラケット11aと一体である(突起板11bは支持ブラケット11aの一部である)。
すなわち、突起板11bは本発明に係るフロントアクスル固定部材の実施の一形態に相当する。
【0024】
図1に示す如く、メインフレーム11の前寄りとなる位置には、ローダーブラケット11cが立設される。
【0025】
エンジン12はバックホーローダー1が走行するための駆動力を発生する。エンジン12はメインフレーム12の前部に固定され、ボンネットにより覆われる。
本実施形態ではエンジン12はバックホーローダー1が走行するための駆動力を発生するだけではなく、バックホーローダー1に設けられる各種油圧機器を作動させるために作動油を圧送するポンプおよびバックホーローダー1に設けられる各種電気機器に供給される電力を発生する発電機を駆動する。
【0026】
ミッションケース13はエンジン12が発生した駆動力(回転駆動力)を変速する変速機を収容する。本実施形態の変速機はHST(Hydraulic Static Transmission;静油圧式無段変速機)である。
本実施形態ではミッションケース13はメインフレーム11の後部に固定される。
【0027】
フロントアクスル14は、エンジン12が発生し、その後ミッションケース13に収容された変速機により変速された駆動力をフロントタイヤ15・15に伝達するとともにフロントタイヤ15・15を支持するものである。
本実施形態ではフロントアクスル14の左右両端部にフロントタイヤ15・15が回転可能に軸支され、フロントアクスル14によりフロントタイヤ15・15に駆動力が伝達されると、フロントタイヤ15・15が回転する。
図6に示す如く、フロントアクスル14は支持ブラケット11aに固定される。
【0028】
本実施形態のフロントアクスル14はその左右両端部にそれぞれフロントタイヤ15・15を回転可能に軸支するが、本発明はこれに限定されない。
例えば、本発明に係るフロントアクスルは懸架装置を介してフロントタイヤを支持しても良い。
【0029】
本実施形態のバックホーローダー1はミッションケース13において(より厳密にはミッションケース13に収容された変速機において)エンジン12からの駆動力をフロントアクスル14に伝達可能な状態または伝達不能な状態のいずれかの状態に切り替えることが可能(二輪駆動または四輪駆動のいずれかを選択可能)であるが、本発明はこれに限定されない。
例えば、本発明に係る作業車両はエンジンからの駆動力をフロントアクスルを通じて常時フロントタイヤに伝達しても良い。
【0030】
図1に示すリヤアクスル16は、エンジン12が発生し、その後ミッションケース13に収容された変速機により変速された駆動力をリヤタイヤ17・17に伝達するとともにリヤタイヤ17・17を支持するものである。
リヤアクスル16は左右に分割されており、それぞれミッションケース13の左右側面に固定される。従って、ミッションケース13は、リヤアクスル16をバックホーローダー1のメインフレーム11に固定する部材であり、本発明に係るリヤアクスル固定部材の実施の一形態に相当する。
本実施形態ではリヤアクスル16の左右両端部にリヤタイヤ17・17が回転可能に軸支され、リヤアクスル16によりリヤタイヤ17・17に駆動力が伝達されると、リヤタイヤ17・17が回転する。
【0031】
本実施形態のリヤアクスル16はその左右両端部にそれぞれリヤタイヤ17・17を回転可能に軸支するが、本発明はこれに限定されない。
例えば、本発明に係るリヤアクスルは懸架装置を介してリヤタイヤを支持しても良い。
【0032】
本実施形態のバックホーローダー1はミッションケース13において(より厳密にはミッションケース13に収容された変速機において)エンジン12からの駆動力を常時リヤアクスル16に伝達するが、本発明はこれに限定されない。
例えば、本発明に係る作業車両は、エンジンからの駆動力をリヤアクスルに伝達可能な状態または伝達不能な状態のいずれかの状態に切り替え可能としても良い。
【0033】
キャビン18はバックホーローダー1において作業者が搭乗する部分である。
キャビン18にはキャビンフレーム18a、ルーフ18b、シート18c、ステアリングハンドル18d、前進ペダル18e、後進ペダル18f、ブレーキペダル18g、副変速・切り替えレバー18h、ローダー操作レバー18iおよびバックホー操作レバー18jが設けられる。
キャビンフレーム18aはキャビン18に搭乗した作業者の前後左右を保護する構造体であり、メインフレーム11の上部に立設される。
ルーフ18bはキャビンフレーム18aの上部に固定され、キャビン18に搭乗した作業者の頭上を保護するとともに日差しを遮る。
シート18cは作業者が着座するものであり、キャビンフレーム18aおよびルーフ18bで囲まれる位置に固定される。
ステアリングハンドル18dはバックホーローダー1の操舵を行うための操作系であり、シート18cの前方に配置され、作業者が手で傾倒させることにより操作される。
前進ペダル18eはバックホーローダー1を前進させるための操作系であり、シート18cの前下方に配置され、作業者が足で踏むことにより操作される。
後進ペダル18fはバックホーローダー1を後進させるための操作系であり、シート18cの前方に配置され、作業者が足で踏むことにより操作される。
ブレーキペダル18gはバックホーローダー1の走行を停止させる(制動する)ための操作系であり、シート18cの前下方に配置され、作業者が足で踏むことにより操作される。
副変速・切り替えレバー18hはミッションケース13に収容されている変速機の切り替え、および二輪駆動/四輪駆動の切り替えを行うための操作系であり、シート18cの側方に配置され、作業者が手で傾倒させることにより操作される。
ローダー操作レバー18iは作業者がローダー20を操作するための操作系であり、シート18cの側方に配置され、作業者が手で傾倒させることにより操作される。
バックホー操作レバー18jは作業者がバックホー30を操作するための操作系であり、シート18cの後方に配置され、作業者が手で傾倒させることにより操作される。
【0034】
スタビライザー19・19はバックホー30による掘削作業時にバックホーローダー1の姿勢を安定させる(転倒を防止する)ものである。
スタビライザー19・19はそれぞれメインフレーム11の後左部および後右部に設けられる。
スタビライザー19・19はバックホーローダー1の左右側方に張り出した状態で接地し、リヤタイヤ17・17が地面から離れるまでバックホーローダー1の本体後部を持ち上げることにより、掘削作業時におけるバックホーローダー1の姿勢を安定させる。
【0035】
ローダー20は積み込み作業、例えば、土砂をトラックの荷台に積み込む作業に用いられる作業機械である。
ローダー20はバックホーローダー1の前部に設けられ、主としてローダーアーム21、アームシリンダ22、バケット23、リンク24、リンクブラケット25およびバケットシリンダ26を具備する。
【0036】
ローダーアーム21はローダー20の主たる構造体である。
ローダーアーム21の一端(後端)はローダーブラケット11cの上下略中央部に回動可能に枢着される。
【0037】
アームシリンダ22はローダーアーム21を上下方向に回動させるための油圧アクチュエータである。
アームシリンダ22の一端(後端)はローダーブラケット11cの下部に回動可能に枢着され、アームシリンダ22の他端(前端)はローダーアーム21の中途部に回動可能に枢着される。
アームシリンダ22が伸長するとローダーアーム21が上方に回動し、アームシリンダ22が収縮するとローダーアーム21が下方に回動する。
【0038】
バケット23は積み込み作業の対象物(土砂等)を収容する容器である。
バケット23の後下部はローダーアーム21の他端(前端)に回動可能に枢着される。
【0039】
リンク24はバケット23を上下方向に回動させるための構造体である。
リンク24の一端(前端)はバケット23の後上部に回動可能に枢着される。
【0040】
リンクブラケット25はリンク24と同様にバケット23を上下方向に回動させるための構造体である。
リンクブラケット25の一端はローダーアーム21の中途部に回動可能に枢着され、リンクブラケット25の他端はリンク24の他端(後端)に回動可能に枢着される。
【0041】
バケットシリンダ26はバケット23を上下方向に回動させるための油圧アクチュエータである。
バケットシリンダ26の一端(前端)はリンクブラケット25の中途部に回動可能に枢着され、バケットシリンダ26の他端(後端)はローダーブラケット11cの上部に回動可能に枢着される。
バケットシリンダ26が伸長すると、リンクブラケット25が前方に回動し、リンク24が前方に移動し、バケット23が下方に回動する。
バケットシリンダ26が収縮すると、リンクブラケット25が後方に回動し、リンク24が後方に移動し、バケット23が上方に回動する。
【0042】
アームシリンダ22の伸長・収縮およびバケットシリンダ26の伸長・収縮は、ローダー操作レバー18iの操作に連動する。
【0043】
バックホー30は掘削作業(例えば、地面に穴を掘る作業)に用いられる作業機械である。
バックホー30はバックホーローダー1の後部に設けられ、主としてブームブラケット31、ブラケットシリンダ32、ブーム33、ブームシリンダ34、アーム35、アームシリンダ36、バケット37、バケットリンク38およびバケットシリンダ39を具備する。
【0044】
ブームブラケット31はバックホー30の基部を成す構造体である。
ブームブラケット31はメインフレーム11の後端部に左右方向に回動可能に枢着される。
【0045】
ブラケットシリンダ32はブームブラケット31を左右方向に回動させるための油圧アクチュエータである。
ブラケットシリンダ32の一端(前端)はメインフレーム11の後端部に回動可能に枢着され、ブラケットシリンダ32の他端(後端)はブラケットシリンダ32の左側面部に回動可能に枢着される。
ブラケットシリンダ32が伸長すると、ブームブラケット31はバックホーローダー1の右側方に向かって回動する。
ブラケットシリンダ32が収縮すると、ブームブラケット31はバックホーローダー1の左側方に向かって回動する。
【0046】
ブーム33はバックホー30の主たる構造体である。
ブーム33の一端(前端)はブームブラケット31の後下部に回動可能に枢着される。
ブーム33の上面の中途部にはブラケット33aが固定される。
【0047】
ブームシリンダ34はブーム33を上下方向に回動させるための油圧アクチュエータである。
ブームシリンダ34の一端(前端)はブームブラケット31の後上部に回動可能に枢着され、ブームシリンダ34の他端(後端)はブラケット33aに回動可能に枢着される。
ブームシリンダ34が伸長すると、ブーム33は下方に回動する。
ブームシリンダ34が収縮すると、ブーム33は上方に回動する。
【0048】
アーム35はバックホー30の主たる構造体である。
アーム35の一端はブーム33の他端(後端)に回動可能に枢着される。
アーム35の上面の一端にはブラケット35aが固定される。
【0049】
アームシリンダ36はアーム35を上下方向に回動させるための油圧アクチュエータである。
アームシリンダ36の一端(前端)はブラケット33aに回動可能に枢着され、アームシリンダ36の他端(後端)はブラケット35aに回動可能に枢着される。
アームシリンダ36が伸長すると、アーム35は下方に回動する。
アームシリンダ36が収縮すると、アーム35は上方に回動する。
【0050】
バケット37は掘削作業の対象物(土砂等)を収容する容器である。
バケット37の後一端はアーム35の他端に回動可能に枢着される。
【0051】
バケットリンク38はバケット37を上下方向に回動させるための構造体である。
バケットリンク38はアーム側リンク38aおよびバケット側リンク38bを具備する。
アーム側リンク38aの一端はアーム35の他端に回動可能に枢着される。
バケット側リンク38bの一端はバケット37に回動可能に枢着され、バケット側リンク38bの他端はアーム側リンク38aの他端に回動可能に枢着される。
【0052】
バケットシリンダ39はバケット37を上下方向に回動させるための油圧アクチュエータである。
バケットシリンダ39の一端はブラケット35aに回動可能に枢着され、バケットシリンダ39の他端はバケット側リンク38bの他端に回動可能に枢着される。
バケットシリンダ39が伸長すると、アーム側リンク38aが下方へ回動してバケット側リンク38bを押し出し、バケット37の開口部がアーム35に接近する方向にバケット37が回動する。
バケットシリンダ39が収縮すると、アーム側リンク38aが上方へ回動してバケット側リンク38bを引き込み、バケット37の開口部がアーム35から離間する方向にバケット37が回動する。
【0053】
以下では、本発明に係るアンダーガードの実施の一形態であるアンダーガード40について説明する。
図1および図6に示す如く、アンダーガード40はバックホーローダー1の下部に設けられ、バックホーローダー1の下部を被覆することにより保護するものである。
ここで、「作業車両の下部を保護すること」には、作業車両の下部構造体(例えば、フレーム、ミッションケース等)への障害物等の接触を防止することの他、作業車両の下部に配置される部品、例えばエンジンが発生した駆動力を伝達するドライブシャフト、油圧機器を作動させるための作動油を圧送するための油圧配管、作業車両に設けられる各種電気機器に電力を供給したり信号を送信したりする電気配線、あるいは作業車両に設けられる各種リンク機構等に接続されるワイヤーの破損を防止することも含まれる。
【0054】
図2から図5に示す如く、アンダーガード40は主としてガード部材41、前側固定部材42L・42R、後側固定部材45および追加板46L・46Rを具備する。
【0055】
ガード部材41はアンダーガード40の主たる構造体であり、バックホーローダー1の下部を被覆する部材である。
図2から図5に示す如く、ガード部材41は主として底板41a、左側板41bおよび右側板41cを具備する。
【0056】
底板41aは本発明に係る底板の実施の一形態である。
本実施形態の底板41aは板状の部材であり、その平面視形状は前後方向に延びた略長方形である。
図1および図6に示す如く、底板41aはアンダーガード40がバックホーローダー1の下部に設けられたときにバックホーローダー1の下面に対向する。
【0057】
左側板41bは本発明に係る左側板の実施の一形態である。
図2、図4および図5に示す如く、左側板41bは板状の部材であり、その側面視形状は前後方向に延びた略長方形である。
左側板41bは底板41aの左端部に立設され、左側板41bの内側面(右側の板面)は底板41aの上面に対して略垂直となる。
【0058】
右側板41cは本発明に係る右側板の実施の一形態である。
図2、図4および図5に示す如く、右側板41cは板状の部材であり、その側面視形状は前後方向に延びた略長方形である。
右側板41cは底板41aの右端部に立設され、右側板41cの内側面(左側の板面)は底板41aの上面に対して略垂直となる。
従って、図5に示す如く、ガード部材41の正面視形状は、上方に開口した略コの字形となる。
【0059】
本実施形態では金属板(より詳細には、ステンレス鋼板)を屈曲することによりガード部材41が成形される。
このように構成することにより、ガード部材41は同素材で単なる平板状に成形したガード部材よりも軽量かつ高強度となる。
【0060】
前側固定部材42Lは本発明に係る前側固定部材の実施の一形態である。
前側固定部材42Lはガード部材41の左側板41bの外側面(左側の板面)の前部に設けられる。
前側固定部材42Lは主としてブロック43Lおよびネジブロック44Lを具備する。
【0061】
ブロック43Lは本発明に係るブロックの実施の一形態である。
ブロック43Lは前後方向に延びた略直方体形状の部材であり、ガード部材41の左側板41bの外側面(左側の板面)の前部に溶接により固定される。
ブロック43Lには、上下方向に貫通する孔である貫通孔47L・47Lが形成される。
【0062】
ネジブロック44Lは本発明に係るネジブロックの実施の一形態である。
ネジブロック44Lは前後方向に延びた略直方体形状の部材である。
ネジブロック44Lには、上下方向に貫通するとともにその内周面に雌ネジを有するネジ孔48L・48Lが形成される。
【0063】
前側固定部材42Rは本発明に係る前側固定部材の実施の一形態である。
前側固定部材42Rはガード部材41の右側板41cの外側面(右側の板面)の前部に設けられる。
前側固定部材42Rは主としてブロック43Rおよびネジブロック44Rを具備する。
【0064】
ブロック43Rは本発明に係るブロックの実施の一形態である。
ブロック43Rは前後方向に延びた略直方体形状の部材であり、ガード部材41の右側板41cの外側面(右側の板面)の前部に溶接により固定される。
ブロック43Rには、上下方向に貫通する孔である貫通孔47R・47Rが形成される。
【0065】
ネジブロック44Rは本発明に係るネジブロックの実施の一形態である。
ネジブロック44Rは前後方向に延びた略直方体形状の部材である。
ネジブロック44Rには、上下方向に貫通するとともにその内周面に雌ネジを有するネジ孔48R・48Rが形成される。
【0066】
後側固定部材45は本発明に係る後側固定部材の実施の一形態である。
後側固定部材45は板状の部材であり、ガード部材41(より詳細には、底板41a)の後端部に溶接により固定される。
後側固定部材45には、上下方向に貫通する孔である貫通孔45a・45aが形成される。
本実施形態では、後側固定部材45はガード部材41と別体であり、後側固定部材45は溶接によりガード部材41に固定されるが、本発明はこれに限定されず、ガード部材と後側固定部材とが一体的に成形される構成でも良い。
【0067】
追加板46Lは本発明に係る追加板の実施の一形態である。
追加板46Lは板状の部材であり、ガード部材41の左側板41bの外側面(左側の板面)に溶接により固定される。
従って、追加板46Lは左側板41bに対して外側方(左側方)に突出した姿勢となる。
【0068】
図5に示す如く、追加板46Lの下面は外側方(左側方)に向かうに従って上方となるように傾斜する(追加板46Lの下面の左端部が追加板46Lの下面の右端部よりも上方に位置する)。
このように構成することにより、バックホーローダー1が左に旋回するときに追加板46Lに障害物等が引っ掛かることを防止することが可能である。
【0069】
追加板46Rは本発明に係る追加板の実施の一形態である。
追加板46Rは板状の部材であり、ガード部材41の右側板41cの外側面(右側の板面)に溶接により固定される。
従って、追加板46Rは右側板41cに対して外側方(右側方)に突出した姿勢となる。
【0070】
図5に示す如く、追加板46Rの下面は外側方(右側方)に向かうに従って上方となるように傾斜する(追加板46Rの下面の右端部が追加板46Rの下面の左端部よりも上方に位置する)。
このように構成することにより、バックホーローダー1が右に旋回するときに追加板46Rに障害物等が引っ掛かることを防止することが可能である。
【0071】
以下では、アンダーガード40をバックホーローダー1の下部に設ける手順について説明する。
【0072】
まず、ブロック43Lの上面を突起板11bの下面の左端部に当接させ、ネジブロック44Lの下面を突起板11bの上面の左端部に当接させる。
次に、ボルト51・51をそれぞれブロック43Lに形成された貫通孔47L・47Lに貫装し、ネジブロック44Lに形成されたネジ孔48L・48Lに螺装する。
そして、ボルト51・51を強く締め付けてブロック43Lとネジブロック44Lとで突起板11bの左端部を挟持することにより、前側固定部材42Lを突起板11b、ひいてはフロントアクスル14に強固に固定する(図6参照)。
【0073】
同様に、ブロック43Rの上面を突起板11bの下面の右端部に当接させ、ネジブロック44Rの下面を突起板11bの上面の右端部に当接させる。
次に、ボルト52・52をそれぞれブロック43Rに形成された貫通孔47R・47Rに貫装し、ネジブロック44Rに形成されたネジ孔48R・48Rに螺装する。
そして、ボルト52・52を強く締め付けてブロック43Rとネジブロック44Rとで突起板11bの右端部を挟持することにより、前側固定部材42Rを突起板11b、ひいてはフロントアクスル14に強固に固定する。
【0074】
続いて、ボルト53・53を後側固定部材45に形成された貫通孔45a・45aに貫装し、ミッションケース13の下面前部に形成されたネジ孔に螺装する。
そして、ボルト53・53を強く締め付けることにより、後側固定部材45をミッションケース13に強固に固定する(図2および図3参照)。
【0075】
図2および図4に示す如く、ガード部材41の底板41aの前端部には切り欠き41dが形成される。
図6に示す如く、アンダーガード40がバックホーローダー1の下部に設けられた状態において、切り欠き41dはミッションケース13からの駆動力(ミッションケース13により変速された駆動力)をフロントアクスル14に伝達するドライブシャフト61に沿った形状(本実施形態では略V字形状)である。
従って、アンダーガード40がドライブシャフト61に干渉することは無い。
【0076】
図6に示す如く、アンダーガード40がバックホーローダー1の下部に設けられた状態において、追加板46Lは燃料タンク62に貯留された燃料をエンジン12に搬送するための配管62aの下方に配置されることとなり、配管62aを保護する。
すなわち、追加板46Lは本体10の左側に配置される燃料タンク62の底部近傍に連通して設けられる燃料供給用の配管62aの位置に合わせて左側板41bに固定されている。
【0077】
また、アンダーガード40がバックホーローダー1の下部に設けられた状態において、追加板46Rはバックホーローダー1が具備する油圧アクチュエータ群(アームシリンダ22、バケットシリンダ26、ブラケットシリンダ32、ブームシリンダ34、アームシリンダ36、バケットシリンダ39等)や静油圧式変速機に供給される作動油を貯留するリザーバタンク63と当該アクチュエータ群や静油圧式変速機との間で作動油を搬送するための配管(不図示)の下方に配置されることとなり、当該配管を保護する。
すなわち、追加板46Rは本体10の右側に配置されるリザーバタンク63の下部に連通される配管の位置の位置に合わせて右側板41cに固定される。
このように、追加板46L・46Rはアンダーガード40のガード部材41とその左右両側に配置される燃料タンク62とリザーバタンク63の間の空間を覆うように左右斜め上方に突出して配置され、ガード部材41により保護されない部品(本実施形態の場合、燃料タンク62の配管62aおよびリザーバタンク63の配管)を保護する。
【0078】
図1および図3に示す如く、アンダーガード40がバックホーローダー1の下部に設けられた状態では、ガード部材41の下面は前方に向かうに従って上方となるように傾斜する(底板41aの下面の前端部が底板41aの下面の後端部よりも上方に位置する)。
このように構成することにより、バックホーローダー1が前進するときにガード部材41に障害物等が引っ掛かることを防止することが可能である。
【0079】
以上の如く、アンダーガード40は、
エンジン12が発生した駆動力を変速する変速機を収容するミッションケース13、当該変速機により変速された駆動力をフロントタイヤ15・15に伝達するとともにフロントタイヤ15・15を支持するフロントアクスル14、および当該変速機により変速された駆動力をリヤタイヤ17・17に伝達するとともにリヤタイヤ17・17を支持するリヤアクスル16を有するバックホーローダー1の下部に設けられるアンダーガードであって、
バックホーローダー1の下部を覆うガード部材41と、
ガード部材41の前部に設けられるとともに、フロントアクスル14をバックホーローダー1のメインフレーム11に固定するフロントアクスル固定部材(支持ブラケット11aおよび突起板11bを合わせたもの)に固定される前側固定部材42L・42Rと、
ガード部材41の後部に設けられるとともに、ミッションケース13に固定される後側固定部材45と、
を具備する。
このように構成することは、以下の利点を有する。
すなわち、ミッションケース13、フロントアクスル14およびリヤアクスル16はその内部に変速機や駆動力伝達部材(シャフト、ギヤ等)等の精密部品を収容することから、バックホーローダー1を構成する部材の中で特に高強度であり、これらをバックホーローダー1のメインフレーム11に固定する部材もまたこれらと同様もしくはこれらに次いで高強度である。
従って、ミッションケース13、フロントアクスル14、リヤアクスル16、あるいはこれらをメインフレーム11に固定する部材にガード部材41を固定することにより、ガード部材41の強度を高くすることが可能であり、ひいてはバックホーローダー1の下部を有効に保護することが可能である。
【0080】
なお、本実施形態では前側固定部材42L・42Rをフロントアクスル固定部材(支持ブラケット11aおよび突起板11bを合わせたもの)に固定し、後側固定部材45をミッションケース13に固定したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、前側固定部材をフロントアクスルに固定しても良い。
また、後側固定部材をリヤアクスル、ミッションケース固定部材(ミッションケースを作業車両のフレームに固定する部材)、またはリヤアクスル固定部材(リヤアクスルを作業車両のフレームに固定する部材)に固定しても良い。
【0081】
また、ガード部材41は、
バックホーローダー1の下面に対向する底板41aと、
底板41aの左側端部に立設される左側板41bと、
底板41aの右側端部に立設される右側板41cと、
を具備する。
このように構成することにより、アンダーガード40は同素材で単なる平板状に成形したガード部材よりも軽量かつ高強度となる。
【0082】
また、ガード部材41は、
金属板を屈曲することにより成形される。
このように構成することにより、アンダーガード40は同素材で単なる平板状に成形したガード部材よりも軽量かつ高強度となる。
【0083】
また、ガード部材41は、
左側板41bに固定され、左側方に向かって突出した追加板46L、および、右側板41cに固定され、右側方に向かって突出した追加板46Rを具備する。
このように構成することにより、バックホーローダー1にアンダーガード40を設けたときにガード部材41により保護されない部品を保護することが可能である。
なお、本実施形態ではガード部材41の左右にそれぞれ追加板46L・追加板46Rを具備するが、本発明はこれに限定されない。
例えば、作業車両の構造上、ガード部材により保護されない部品がガード部材の右側にのみ存在する場合には、ガード部材の右側方に向かって突出する追加板のみを具備しても良い。
【0084】
また、追加板46L・46Rの下面は、外側方に向かうに従って上方となるように傾斜する。
このように構成することにより、バックホーローダー1が旋回するときに追加板46L・46Rが障害物等に引っ掛かることを防止することが可能である。
【0085】
また、ガード部材41には、ミッションケース13により変速された駆動力をフロントアクスル14に伝達するためのドライブシャフト61に沿った切り欠き41dが形成される。
このように構成することにより、アンダーガード40がドライブシャフト61に干渉することを防止することが可能である。
【0086】
また、ガード部材41の下面(底板41aの下面)は前方に向かうに従って上方となるように傾斜する。
このように構成することにより、バックホーローダー1が前進するときにガード部材41が障害物等に引っ掛かることを防止することが可能である。
【0087】
また、前側固定部材42Lは、
ガード部材41(より詳細には左側板41b)に固定されるとともに貫通孔47L・47Lが形成されたブロック43Lを具備し、
ガード部材41(より詳細には右側板41c)に固定されるとともに貫通孔47R・47Rが形成されたブロック43Rを具備する。
このように構成することにより、ボルト51・51・52・52を用いて前側固定部材42L・42Rをフロントアクスル固定部材(支持ブラケット11aおよび突起板11bを合わせたもの)に容易かつ強固に固定することが可能である。
また、ブロック43L・43Rをそれぞれガード部材41の左側板41b・右側板41cに溶接する場合、貫通孔47L・47Lおよび貫通孔47R・47Rの長手方向がガード部材41の底板41aの下面に対して垂直な状態から所定角度だけ傾斜するようにブロック43L・43Rをガード部材41に固定することが容易であり、ひいてはアンダーガード40がバックホーローダー1に設けられたときにガード部材41の下面(底板41aの下面)が前方に向かうに従って上方となるように傾斜した状態を容易に達成することが可能である。
【0088】
また、前側固定部材42Lは、
内周面に雌ネジを有するネジ孔48L・48Lが形成されたネジブロック44Lを具備し、
内周面に雌ネジを有するネジ孔48R・48Rが形成されたネジブロック44Lを具備する。
このように構成することにより、フロントアクスル固定部材(支持ブラケット11aおよび突起板11bを合わせたもの)にネジ孔を形成できない場合であっても、ボルト51・51・52・52を用いて前側固定部材42L・42Rをフロントアクスル固定部材に容易かつ強固に固定することが可能である。
また、ブロック43L・43Rをそれぞれガード部材41の左側板41b・右側板41cに溶接する場合、溶接精度(ガード部材41に溶接されたブロック43L・43Rの位置精度、ひいては貫通孔47L・47Lおよび貫通孔47R・47Rの位置精度)が良くない場合があるが、そのような場合であってもボルト51・51・52・52を用いて前側固定部材42L・42Rをフロントアクスル固定部材に容易かつ強固に固定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明に係るアンダーガードの実施の一形態が設けられたバックホーローダーを示す左側面図。
【図2】本発明に係るアンダーガードの実施の一形態を示す斜視図。
【図3】本発明に係るアンダーガードの実施の一形態を示す左側面図。
【図4】本発明に係るアンダーガードの実施の一形態を示す底面図。
【図5】本発明に係るアンダーガードの実施の一形態を示す正面図。
【図6】本発明に係るアンダーガードの実施の一形態のバックホーローダーの本体への固定状態を示す要部斜視図。
【符号の説明】
【0090】
1 バックホーローダー(作業車両)
11 メインフレーム(作業車両のフレーム)
11a 支持ブラケット(フロントアクスル支持部材)
11b 突起板(フロントアクスル支持部材)
12 エンジン
13 ミッションケース
14 フロントアクスル
15 フロントタイヤ
16 リヤアクスル
17 リヤタイヤ
40 アンダーガード
41 ガード部材
42L・42R 前側固定部材
45 後側固定部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンが発生した駆動力を変速する変速機を収容するミッションケース、前記変速機により変速された駆動力をフロントタイヤに伝達するとともに前記フロントタイヤを支持するフロントアクスル、および前記変速機により変速された駆動力をリヤタイヤに伝達するとともに前記リヤタイヤを支持するリヤアクスルを有する作業車両の下部に設けられるアンダーガードであって、
前記作業車両の下部を覆うガード部材と、
前記ガード部材の前部に設けられるとともに、前記フロントアクスル、または前記フロントアクスルを前記作業車両のフレームに固定するフロントアクスル固定部材に固定される前側固定部材と、
前記ガード部材の後部に設けられるとともに、前記ミッションケース、前記リヤアクスル、前記ミッションケースを前記作業車両のフレームに固定するミッションケース固定部材、または前記リヤアクスルを前記作業車両のフレームに固定するリヤアクスル固定部材に固定される後側固定部材と、
を具備するアンダーガード。
【請求項2】
前記ガード部材は、
前記作業車両の下面に対向する底板と、
前記底板の左側端部に立設される左側板と、
前記底板の右側端部に立設される右側板と、
を具備する請求項1に記載のアンダーガード。
【請求項3】
前記ガード部材は、
金属板を屈曲することにより成形される請求項2に記載のアンダーガード。
【請求項4】
前記ガード部材は、
前記左側板および前記右側板の少なくとも一方に固定され、外側方に向かって突出した追加板を具備する請求項2または請求項3に記載のアンダーガード。
【請求項5】
前記追加板の下面は外側方に向かうに従って上方となるように傾斜する請求項4に記載のアンダーガード。
【請求項6】
前記ガード部材には、前記ミッションケースにより変速された駆動力を前記フロントアクスルに伝達するためのドライブシャフトに沿った切り欠きが形成される請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のアンダーガード。
【請求項7】
前記ガード部材の下面は前方に向かうに従って上方となるように傾斜する請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のアンダーガード。
【請求項8】
前記前側固定部材は、
前記ガード部材に固定されるとともに貫通孔が形成されたブロックを具備する請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のアンダーガード。
【請求項9】
前記前側固定部材は、
内周面に雌ネジを有するネジ孔が形成されたネジブロックを具備する請求項8に記載のアンダーガード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−58616(P2010−58616A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225256(P2008−225256)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】